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うしろいぶせし
うしろいぶせ・し 【後ろいぶせし】 (形ク)
将来のことが心配である。「頼朝も―・く思ふなりとて/盛衰記 46」
うしろえもん
うしろえもん [4] 【後ろ衣紋】
袴(ハカマ)を腰骨より高く引き上げる着方。
うしろおし
うしろおし [0] 【後ろ押し】
あとおし。
うしろおび
うしろおび [4] 【後ろ帯】
(1)帯を後ろで結ぶこと。後ろで結んだ帯。近世前期から町方の娘や若い嫁の地味な風俗。嘉永(1848-1854)の頃から一般化した。
(2)未婚の女性。娘。
⇔前帯
うしろかげ
うしろかげ [4][3] 【後ろ影】
後ろ姿。
うしろがえり
うしろがえり [4] 【後ろ返り】 (名)スル
後ろの方へとんぼ返りをすること。
うしろがみ
うしろがみ【後ろ髪を引かれる思いで別れる】
feel it very hard to leave[part from].
うしろがみ
うしろがみ [0][3] 【後ろ髪】
(1)頭の後方の髪。
⇔前髪
(2)「後ろ髪を引かれる」の形で,あとに心が残って去りがたい意。「―を引かれる思いで出発する」
うしろきず
うしろきず 【後ろ傷・後ろ疵】
逃げるとき背後に受けた傷。逃げ傷。武士にとって不名誉なものとされた。
⇔向こう傷
うしろぎたない
うしろぎたな・い 【後ろ穢い】 (形)[文]ク うしろぎたな・し
〔中世・近世の語〕
やり方がきたない。卑劣だ。「―・い信玄に,奉公しては武士が立つまい/浄瑠璃・廿四孝」
うしろくび
うしろくび [3] 【後ろ首・後ろ頸】
首の後方。
うしろぐらい
うしろぐら・い [5] 【後ろ暗い】 (形)[文]ク うしろぐら・し
(1)内心やましい点がある。うしろめたい。「私は―・いことはしていない」
(2)行動に裏表があって疑わしい。「君をも―・き御事に思ひ奉りて/盛衰記 8」
[派生] ――さ(名)
うしろぐらい
うしろぐらい【後ろ暗い】
shady;→英和
underhand(ed);→英和
suspicious.→英和
後ろ暗く思う have a guilty conscience.
うしろげさ
うしろげさ 【後ろ袈裟】
人の背後から袈裟がけにきり下ろすこと。「にげゆく荒灘―/浄瑠璃・先代萩」
うしろさがり
うしろさがり [4] 【後ろ下(が)り】
「あとさがり(後下)」に同じ。
うしろざし
うしろざし [0] 【後ろ挿し】
髷(マゲ)の後ろの方に挿したかんざし。
⇔前挿し
うしろざま
うしろざま [0] 【後ろ方・後ろ様】
(1)後ろの方。
(2)後ろ向き。「御前なる獅子,狛犬背(ソム)きて―に立ちたりければ/徒然 236」
うしろじたぼいん
うしろじたぼいん [6] 【後ろ舌母音】
奥舌面を持ち上げることによって調音する母音。日本語のウ,オなどはこれに属する。奥舌母音。
うしろすがた
うしろすがた [4] 【後ろ姿】
後ろから見た,人の姿。
うしろすがた
うしろすがた【後ろ姿】
a person's back; <You look just like your father> from behind.
うしろすだれ
うしろすだれ [4] 【後ろ簾】
牛車(ギツシヤ)などの後ろに掛ける簾。
⇔前簾
うしろせんりょう
うしろせんりょう [4] 【後ろ千両】
(1)〔「後ろ千両前一文」の略〕
後ろ姿ばかりが美しいこと。後ろ弁天。バック-シャン。
(2)後ろ姿が美しいこと。
うしろだき
うしろだき [0] 【後ろ抱き】
背後から抱くこと。
うしろだて
うしろだて [0] 【後立】
兜(カブト)の立物(タテモノ)のうち,後方につけたもの。
うしろだて
うしろだて [0] 【後ろ楯】
(1)陰にいてあと押しをし,援助すること。また,その人。パトロン。うしろみ。
(2)背後を守る楯。
うしろだて
うしろだて【後ろ楯】
[後援]backing;→英和
support;→英和
[後援者]a supporter;→英和
a sponsor;→英和
a patron.→英和
〜になる back up;support;→英和
sponsor.
うしろつき
うしろつき [0][3] 【後ろ付き】
背後から見た姿。後ろ姿。後ろ影。
うしろづけ
うしろづけ [0] 【後ろ付け】
連句で,付句から前句へと意味が通じるように付ける付け方。逆付け。
うしろで
うしろで [0][3] 【後ろ手】
(1)手を背中に回すこと。「―に縛り上げる」
(2)後ろの方。背面。背後。
(3)後ろ姿。「冠などうちゆがめて走らむ―思ふに/源氏(紅葉賀)」
うしろで
うしろで【後ろ手に縛る】
tie a person's hands behind his back.
うしろとび
うしろとび [3][0] 【後ろ飛び】
後ろの方へ飛ぶこと。
うしろのめ
うしろのめ [5] 【後ろの目】
〔悪事の世間に知られやすいことのたとえ〕
本人は気づかずにいても,背後にいつも光っている世間の目。
うしろはちまき
うしろはちまき [5] 【後ろ鉢巻き】
後頭部に結び目をもってくる鉢巻きの結び方。
⇔向こう鉢巻き
うしろはば
うしろはば [3] 【後ろ幅】
和服で,裾ではかった背縫いから脇縫いまでの寸法。
うしろばりおおくち
うしろばりおおくち [6] 【後張大口】
「大口袴{(2)}」に同じ。
うしろひも
うしろひも [3] 【後ろ紐】
(1)袴の後ろにつけた紐。
(2)着物の後ろに縫いつけて,前で結ぶようにしたつけ紐。
(3)〔後ろ紐のついた衣服を着ている年頃の意から〕
幼い頃。「―から酒を飲む/浄瑠璃・堀川波鼓(中)」
うしろべんてん
うしろべんてん [4] 【後ろ弁天】
後ろ姿だけ美しいこと。後ろ千両。
うしろまえ
うしろまえ【後ろ前に着る】
wear <a shirt> with the front side back.
うしろまえ
うしろまえ [3] 【後ろ前】
後ろと前とが逆になること。特に,衣服などの後ろと前とが逆になること。「セーターを―に着る」
うしろまく
うしろまく [3] 【後ろ幕】
演芸場で出演者の座席の背後に張った幕。
うしろみ
うしろみ [3] 【後ろ見】
「後ろ楯(ダテ){(1)}」に同じ。「人の―しつべき心あり/落窪 2」
うしろみ
うしろみ [3] 【後ろ身】
(1)からだの後ろの部分。背後。
(2)「後ろ身頃(ミゴロ)」に同じ。
うしろみがお
うしろみがお 【後ろ見顔】
後見(コウケン)役であると自負している顔。「―にうちいらへ聞えて/源氏(椎本)」
うしろみごろ
うしろみごろ [4] 【後ろ身頃・後ろ裑】
衣服の身頃で胴体の後ろの部分をおおうもの。うしろみ。
⇔前身頃
うしろみだつ
うしろみだ・つ 【後ろ見立つ】 (動タ四)
後見(コウケン)役のように振る舞う。「もてあがめて―・つに/源氏(東屋)」
うしろみる
うしろ・みる 【後ろ見る】 (動マ上一)
背後にあって世話をする。後見(コウケン)をする。「今参りの差し越えて物知り顔に教へやうなる事言ひ―・みたる,いとにくし/枕草子 28」
うしろむ
うしろ・む 【後ろむ】
■一■ (動マ上二)
〔上一段動詞「うしろみる」の上二段化〕
後見(コウケン)する。「なま宮腹にて―・むる人なからむよりは/狭衣 3」
■二■ (動マ四)
〔名詞「うしろみ(後見)」を四段に活用させた語〕
{■一■}に同じ。「いとかく―・むべきにもあらず/寝覚 3」
うしろむき
うしろむき [0] 【後ろ向き】 (名・形動)
(1)後ろを見せていること。
⇔前向き
(2)考え方や取り組み方などが消極的・後退的であるさま。
⇔前向き
「―な施策」
うしろむき
うしろむき【後ろ向きになる】
[背を向ける]turn one's back upon another.〜になって with one's back (turned) <toward> .
うしろむすび
うしろむすび [4] 【後ろ結び】
帯を後ろで結ぶこと。「帯は三色左縄―にして/浮世草子・一代女 1」
うしろめたい
うしろめた・い [5] 【後ろめたい】 (形)[文]ク うしろめた・し
〔「後ろ目痛し」の転〕
(1)後ろ暗いところがあって,良心がとがめる。やましい。「私には―・いところはない」
(2)あとのことが気懸かりだ。将来が心配だ。なりゆきが不安だ。
⇔後ろ安し
「をみなへし―・くも見ゆる哉あれたるやどにひとりたてれば/古今(秋上)」
(3)気が許せない。油断がならない。「これほど―・う思はれ参らせては,世にあつては何かはし候ふべき/平家 2」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
うしろめたい
うしろめたい【後ろめたい】
⇒後ろ暗い.
うしろめたなし
うしろめたな・し 【後ろめたなし】 (形ク)
「うしろめたい」に同じ。「かくてのみ有るを―・し/落窪 4」
うしろめん
うしろめん [3] 【後ろ面】
歌舞伎所作事で,頭の後ろに面をつけ,一人で二役を踊り分けるもの。狂言「釣狐」による長唄「後面」の白蔵主と狐のものが有名。
うしろや
うしろや 【後ろ矢】
敵に内応して味方の後方から矢を射ること。「―は射てまいらせん/平家 7」
うしろやすし
うしろやす・し 【後ろ安し】 (形ク)
あとのことに心配がない。将来のことが安心だ。
⇔後ろめたし
「―・く恥なき人は世にかたはものとおぼしならひたり/紫式部日記」
うしろゆび
うしろゆび【後ろ指をさされる】
be spoken unkindly of;be backbitten.
うしろゆび
うしろゆび [3][0] 【後ろ指】
人を後ろから指さして非難すること。陰で悪口を言うこと。「人に―をさされる」
うしわかまる
うしわかまる 【牛若丸】
源義経(ミナモトノヨシツネ)の幼名。
うしん
うしん [0] 【有心】
(1)思慮のあること。わきまえのあること。「世にもいみじく―に深きものに思はれて/寝覚 5」
(2)趣向をこらすこと。「あまり―すぎてしそこなふな/枕草子 35」
(3)歌学の用語。藤原定家以後,中世の歌人に最も重視された理念の一。定家によれば,対象に虚心に対してその境に没入し,よく本質を観じた作歌態度をいうが,時代変遷や歌人個々による様々なとらえ方がある。連歌についてもいう。心あり。
(4)(狂歌を「無心」というのに対して)伝統的な和歌。また,有心連歌のこと。
(5)〔仏〕 執着する心をもつこと。有所得(ウシヨトク)の心のあること。妄念。「―は生死の道,無心は涅槃(ネハン)の城なり/一遍上人語録」
⇔無心
うしんしつ
うしんしつ [2] 【右心室】
鳥類および哺乳類にみられる心臓右側下部の腔所。右心房から受けた静脈血をその壁の収縮により肺動脈に送る。
うしんてい
うしんてい [0] 【有心体】
和歌の風体の一。藤原定家が「毎月抄」で十体の中の至高の体としたものが有名。対象を観じて得た,その本質に対する理解の深さが現れている体。うしんたい。
⇔無心体
「もとの姿と申すは,勘へ申し候ひし十体の中の幽玄様・事可然様・麗様・―,これらの四にて候べし/毎月抄」
うしんぼう
うしんぼう [2] 【右心房】
鳥類および哺乳類にみられる心臓右側上部の腔所。大静脈から受けた静脈血をその壁の収縮により右心室に送る。
うしんれんが
うしんれんが [4] 【有心連歌】
芸術的意識でつくった連歌。内容・表現ともに和歌の伝統を受け継ぎ,幽玄で優美な作品を重んじた純正な連歌。
⇔無心連歌
うじ
うじ ウヂ 【宇治】
(1)京都府南部にある市。京都と奈良を結ぶ宇治川渡河点に位置し,古来交通の要地。近年,工業が発達。平等院鳳凰(ホウオウ)堂がある。宇治茶で有名。((歌枕))「我をまつらむ―の橋姫/古今(恋四)」
→宇治川
→宇治橋
→宇治山
(2)「宇治茶」の略。
(3)抹茶を使用した菓子・料理などに冠する名。「―金時」
うじ
うじ ウヂ [1] 【氏】
■一■ (名)
(1)家々の系統を表す名称。名字。姓。
(ア)民法旧規定において,家の名称。
(イ)現行法上,名とともに個人の呼称となるもの。原則として,夫婦と未婚の子は同じ氏を称する。
(2)家柄。
(3)事実上あるいは系譜上,同祖から出たものとされる家の集団。古代において支配階級の構成単位をなしていたもの。族長的地位に立つ家の家長が氏の上(カミ)となり,氏の共有財産(大化の改新以前の部民(ベノタミ)の田荘(タドコロ),律令制下の氏の賤(セン))を管理し,氏神を奉祀(ホウシ)して氏人(ウジビト)を統率した。氏には姓(カバネ)があり,社会における氏の政治的地位はこれによって秩序づけられた。律令制の解体とともに氏の名は次第に消え,源・平・藤・橘など少数のもののみが残った。
■二■ (接尾)
名字・姓名につけて,敬意を表す。「山田―」
〔現在では「し(氏)」という〕
うじ
うじ【氏】
[家系・血統]lineage;→英和
family;→英和
birth;→英和
[家名]a family name;a surname.→英和
〜も素姓も知れぬ男 a man of no birth.‖氏より育ち Breeding counts more than birth.
うじ
うじ【蛆(虫)】
a worm;→英和
a maggot.→英和
〜がわく Maggots breed[hatch] <in> .
うじ
うじ [2] 【蛆】
ハエやハチなどの幼虫。体は円筒形ないし紡錘形で脚を欠く。全身が白色を帯び,体表の毛は不明瞭。俗に,不潔な場所にわいて出ると信じられていた。[季]夏。
うじ=より育ち
――より育ち
人は家柄や身分よりも,育てられ方が大切である。
うじ=無くして玉の輿(コシ)
――無くして玉の輿(コシ)
⇒女(オンナ)氏なくして玉の輿に乗る
うじい
うじい ウジヰ 【雲林院】
⇒うりんいん(雲林院)
うじいえ
うじいえ ウジイヘ 【氏家】
栃木県中部,塩谷郡の町。近世,奥州街道の宿駅。
うじいし
うじいし ウヂ― [2] 【宇治石】
京都府宇治市に産する濃緑色のかたい岩。茶臼(チヤウス)などを作る。
うじうじ
うじうじ ウヂウヂ [1] (副)スル
決断力がなく,思いためらうさま。「―(した)煮えきらない奴だ」
うじうじ
うじうじ
〜している be unduely hesitant.
うじかがのじょう
うじかがのじょう ウヂ― 【宇治加賀掾】
(1635-1711) 上方(カミガタ)古浄瑠璃最後の太夫。嘉太夫(カダユウ)節の流祖。紀伊国の人。前名は宇治嘉太夫。謡曲・平曲などから曲節や題材を摂取して一派を開いた。近松門左衛門の作品を脚色して上演。のち,初世竹本義太夫と競演して敗れたが,義太夫節に対する影響は大きい。
うじかわ
うじかわ ウヂカハ (副)
ためらうさま。うじうじ。もじもじ。「恥かしかつたか門口で,― ―/浄瑠璃・一谷嫩軍記」
うじがみ
うじがみ ウヂ― [0][3] 【氏神】
(1)古代の氏族が共同でまつった祖先神,あるいはその氏と特に縁故のある守護神。また,それをまつった神社。藤原氏の祖先神としての天児屋根命(アマノコヤネノミコト),守護神としての鹿島神宮・香取神宮,忌部氏の太玉命(フトタマノミコト),源氏の八幡宮など。
(2)室町時代以降,同一の地域内に居住する人々が共同でまつる神。産土神(ウブスナガミ)。
(3)屋敷神のこと。
うじがみ
うじがみ【氏神】
a guardian god <of a village> .
うじがわ
うじがわ ウヂガハ 【宇治川】
京都府南部を流れる川。水源は琵琶湖。上流は瀬田川,宇治市で宇治川となり木津川・桂川と合流して淀川となる。古来,網代(アジロ)・川霧・柴舟などとともに歌によまれた。((歌枕))
うじがわのせんじん
うじがわのせんじん ウヂガハ―センヂン 【宇治川の先陣】
1184年の宇治川の戦いで,源義経側の佐々木高綱と梶原景季が源頼朝から与えられた名馬生唼(イケズキ)・磨墨(スルスミ)に乗って,宇治川を渡る先陣争いをしたこと。「平家物語」や「源平盛衰記」にみえる。
うじがわのたたかい
うじがわのたたかい ウヂガハ―タタカヒ 【宇治川の戦い】
(1)1184年1月,源義経と木曾義仲の軍勢による宇治川をはさんでの戦い。佐々木高綱と梶原景季の先陣争いで有名。
(2)1221年6月,承久の乱のとき,朝廷軍が北条泰時の率いる幕府軍に大敗した戦い。
うじく
うじく [0][1] 【羽軸】
羽毛の中央の軸。
うじくさ
うじくさ [2][0] 【蛆草】
〔葉を,味噌の蛆を殺すのに用いたので〕
ミソナオシの別名。
うじくろうど
うじくろうど ウヂクラウド 【氏蔵人】
六位の蔵人の第三席にいるもの。藤原氏であれば藤(トウ)蔵人,源氏であれば源蔵人などと氏の名を冠して称する。
うじけいず
うじけいず ウヂケイヅ [1] 【氏系図】
(1)氏の祖先から代々の続きを表した図。
(2)家筋。家系。家柄。家門。
うじこ
うじこ【氏子】
a parishioner <of a shrine> .→英和
うじこ
うじこ ウヂ― [0] 【氏子】
(1)共同の祖先神をまつる人々。氏の子。氏人。
(2)共通の氏神{(2)}をまつる人々。氏神が守護する地域に住む人々。
うじこいり
うじこいり ウヂ― [0] 【氏子入り】
新生児が初めて氏神{(2)}に参り,その氏子に加わる儀礼。嫁・婿が婚礼の際に婚家の氏神に参って氏子入りをする所も多い。
うじこじゅう
うじこじゅう ウヂ―ヂユウ [3] 【氏子中】
同じ氏神{(2)}をまつる人々。氏子の仲間。氏子一同。
うじこそうだい
うじこそうだい ウヂ― [4] 【氏子総代】
氏子中の総代に選ばれた者。その神社の神職と協力して神社を維持する。氏子代表。
うじこふだ
うじこふだ ウヂ― [3] 【氏子札】
新生児の宮参りのとき,氏神社が与える札。氏子であることを証する札。
うじしちえん
うじしちえん ウヂシチヱン 【宇治七園】
足利義満が指定した宇治の茶園。森・川下・朝日・祝(井)・奥の山・宇文字・琵琶(または上林(カンバヤシ))の七か所。宇治茶発展の基礎となった。
うじしゅういものがたり
うじしゅういものがたり ウヂシフヰ― 【宇治拾遺物語】
説話集。二巻。流布本一五巻。編者未詳。1212〜21年頃成立(のちに増補されたか)。仏教説話・滑稽談・民話・説話など一九七話を収録。軽妙な和文脈で民衆の生活感情や人間性を語る。
うじじゅうじょう
うじじゅうじょう ウヂジフデフ 【宇治十帖】
源氏物語五四帖のうちの最後の一〇帖。薫大将を主人公に山城国宇治を舞台とする。橋姫・椎本(シイガモト)・総角(アゲマキ)・早蕨(サワラビ)・宿木・東屋・浮舟・蜻蛉・手習・夢浮橋の一〇帖。
うじすじょう
うじすじょう ウヂスジヤウ [1] 【氏素性・氏素姓】
生まれや家柄。家系。
うじだいなごんものがたり
うじだいなごんものがたり ウヂダイナゴン― 【宇治大納言物語】
散逸説話集。源隆国作と伝えられる。平安後期成立。多くの書にその書名が引用され,「今昔物語集」「宇治拾遺物語」をはじめ,後代への影響が非常に大きい。また,「今昔物語集」「宇治拾遺物語」「世継物語」などの別称としても呼ばれ,相互の混同を引き起こした。
うじちゃ
うじちゃ ウヂ― [2] 【宇治茶】
京都府宇治市周辺から産出される茶。古来良質の茶として賞美される。
うじつく
うじつ・く ウヂ― (動カ四)
気後れして,ぐずぐずする。ためらう。「いや盗人のすつぱのと言ひちらされて,きよろりつと―・いてゐる人ぢやない/浄瑠璃・八百屋お七」
うじでら
うじでら ウヂ― [2][0] 【氏寺】
一家一門で建立し代々帰依する寺。藤原氏の興福寺,和気(ワケ)氏の神護寺などの類。
うじな
うじな 【宇品】
広島市南部の港湾地区。広島港の通称。
うじな
うじな ウヂ― [1] 【氏名】
名字。姓。
うじな
うじな 【狢】
ムジナの古名。「陸奥国に―有りて/日本書紀(推古訓)」
うじにんぎょう
うじにんぎょう ウヂニンギヤウ [3] 【宇治人形】
宇治の名物人形。茶の木を材料にして主として茶摘み女などを作る。刀法・彩色とも奈良人形に似ている。茶の木人形。
うじのあじろのしょうじ
うじのあじろのしょうじ ウヂ―シヤウジ 【宇治の網代の障子】
清涼殿の東の広庇(ヒロビサシ)の北にあった衝立(ツイタテ)。裏面に墨絵で宇治川の網代が描いてあった。
→荒海の障子(ソウジ)
うじのいん
うじのいん ウヂ―ヰン 【氏の院】
(1)平安初期,同じ氏族の子弟の教育機関として設置された大学別曹。藤原氏の勧学院,橘氏の学館院など。
(2)平安中期,勧学院のこと。
うじのおおいぎみ
うじのおおいぎみ ウヂ―オホイギミ 【宇治の大君】
源氏物語の作中人物。宇治の八の宮の長女。薫を愛しながらその求愛を拒み,「総角(アゲマキ)」の巻で薫にみとられて死ぬ。宇治の姫君。八の宮の姫君。
うじのかみ
うじのかみ ウヂ― 【氏の上】
古代における氏族の首長。一族を統率して朝廷に仕え,氏人の訴訟を裁く権限をもち,氏神の祭祀をつかさどった。大化の改新によって制度化され,氏の宗(ソウ)(氏族の本家)の官位の最も高い者が任命された。氏の長(オサ)。うじのこのかみ。
→氏の長者
うじのかんぱく
うじのかんぱく ウヂ―クワンパク 【宇治の関白】
藤原頼通(ヨリミチ)の通称。
うじのきょ
うじのきょ ウヂ― 【氏の挙】
平安時代,毎年正月六日の叙位のとき,氏の長者が,その氏人の叙爵(ジヨシヤク)を申請したこと。
→氏の爵
うじのしゃく
うじのしゃく ウヂ― 【氏の爵】
平安時代,氏の挙(キヨ)により,正六位上の者のうちから一人ずつ五位に叙すること。
→氏の挙
うじのそう
うじのそう ウヂ― 【氏の宗】
同じ氏の中の嫡流の家。本家。
うじのちょうじゃ
うじのちょうじゃ ウヂ―チヤウジヤ 【氏の長者】
平安時代以後,氏族の首長の呼称。奈良時代以前の氏の上(カミ)にあたる。氏の中で最高官位の者がなり,氏を統率した。氏人の叙爵(ジヨシヤク)の推挙,氏神・氏社の祭祀(サイシ),氏の大学別曹の管理運営などをつかさどった。藤原氏では一三世紀以後,摂関の地位にあるものがなった。
うじのはしひめ
うじのはしひめ ウヂ― 【宇治の橋姫】
〔「うじのはしびめ」とも〕
(1)宇治橋のたもとの橋姫神社にまつられているとされる伝説上の女性。橋を守る神といい,また巫子(ミコ)・遊女・愛人などの意味をこめて和歌に多く詠まれた。
(2)嵯峨天皇の代,嫉妬のために宇治川に身を投げ,鬼形(キギヨウ)と化して京中の人に害をなしたと伝えられる女性。「平家物語」「太平記」「橋姫物語」などにみえる。
うじのわきいらつこ
うじのわきいらつこ ウヂ― 【菟道稚郎子】
応神天皇の皇子。記紀によれば天皇に寵愛(チヨウアイ)されて皇太子となったが,兄の大鷦鷯尊(オオサザキノミコト)(仁徳天皇)に皇位を譲るために自殺したという。
うじはやし
うじはや・し ウヂハヤシ 【阻し】 (形ク)
(1)情勢が険悪である。切迫している。「かく―・き時に身命を惜しまずして/続紀(天平神護一宣命)」
(2)地勢が険しい。「経途(ミチ)―・く寒風(カゼハヤ)くして雪を飛ばす/大唐西域記(長寛点)」
うじばし
うじばし ウヂ― 【宇治橋】
(1)京都府宇治市にあって宇治川に架かる橋。橋姫の伝説がある。((歌枕))
(2)三重県伊勢市の五十鈴(イスズ)川に架かって,伊勢神宮内宮の表参道に通じる橋。
うじばしだんぴ
うじばしだんぴ ウヂ― 【宇治橋断碑】
京都府宇治市放生院常光寺(橋寺)にある宇治橋碑の上部約三分の一の部分。646年に僧道登が宇治川に橋を架けたことを記す碑。早く失われたが,江戸時代に原碑の断片が発見され記録によって下部が復元された。
うじびと
うじびと ウヂ― [2] 【氏人】
古代,氏を構成した人。氏の上(カミ)を中心に血縁的関係による集団を形成,同一の氏と姓(カバネ)を称した。
うじぶみ
うじぶみ ウヂ― [0][2] 【氏文】
古代,一族の由緒や祖先の功績などを記した文書。「高橋―」
うじまる
うじまる ウヂ― [2] 【宇治丸】
京都府宇治市の特産である鰻鮨(ウナギズシ)の異名。また,かば焼きにもいう。うじのまる。
うじむし
うじむし [2] 【蛆虫】
(1)ハエ・ハチなどの幼虫。うじ。
(2)〔蛆のようにつまらない嫌な奴,の意〕
人をののしっていう語。「この―どもめ」
うじめ
うじめ ウヂ― [2] 【氏女】
律令制で,主として京・畿内の諸氏から一人ずつ貢上された一三歳以上三〇歳以下の女子。女孺(ニヨジユ)として後宮に配され雑事に従った。
うじめ
うじめ ウヂ― [2][3] 【宇治目】
江戸時代の量目の単位の一。二〇〇匁(約720グラム)を一斤(キン)としたもの。宇治で茶をはかるのに用いた。
うじゃうじゃ
うじゃうじゃ
〜(して)いる <Bees> swarm <in the garden> ;→英和
<The garden> is swarming <with bees> .
うじゃうじゃ
うじゃうじゃ [1] (副)スル
(1)小虫などがたくさんうごめいているさま。「うじ虫が―(と)うごめく」
(2)くどくどと,うるさく言うさま。「何を―言っているんだ」
うじゃく
うじゃく 【烏鵲】
〔「うしゃく」とも〕
(1)カササギ。「―の橋の下に紅葉を敷き/謡曲・天鼓」
(2)カラス。[日葡]
うじゃくきょう
うじゃくきょう 【烏鵲橋】
⇒鵲(カササギ)の橋(ハシ)(1)
うじゃける
うじゃ・ける (動カ下一)
(1)「うじゃじゃける{(1)}」に同じ。「イチジクガ―・ケル/ヘボン(三版)」
(2)「うじゃじゃける{(2)}」に同じ。「―・ケタナリヲシテイル/ヘボン(三版)」
うじゃじゃける
うじゃじゃ・ける [4] (動カ下一)
(1)熟したり腐ったりしてやわらかくなって形がくずれる。うじゃける。「眼は死んだ魚のやう,…白く―・けてゐる/暗夜行路(直哉)」
(2)姿・服装が見苦しいようすになる。うじゃける。「髪も六分通りは白く,顔も―・けてゐたけれど/縮図(秋声)」
うじやしろ
うじやしろ ウヂ― 【氏社】
氏神をまつる神社。氏神。「日吉の社をもつて―として/平家 7」
うじやま
うじやま ウヂ― 【宇治山】
喜撰岳の古名。喜撰法師の住処の跡があると伝えられて有名。((歌枕))「我がいほは宮このたつみしかぞすむ世を―と人はいふなり/古今(雑下)」
うじやまだ
うじやまだ ウヂヤマダ 【宇治山田】
三重県伊勢市の旧称。
うじゅ
うじゅ [1] 【迂儒】
書物の世界しか知らず世間の事にうとい学者。「―書生の妄言を容れ/佳人之奇遇(散士)」
うじょう
うじょう 【烏城】
〔城楼が黒塗りであることから〕
岡山城の異称。姫路城を白鷺城というのに対していう。
うじょう
うじょう [0] 【羽状】
鳥の羽根のような状態・形。
うじょう
うじょう [0] 【有情】
(1)〔仏〕
〔梵 sattva 生存するもの,の意〕
人間や動物など心・感情・意識をもつもの。衆生(シユジヨウ)。薩埵(サツタ)。
⇔非情
(2)感情が存すること。また,感情を理解しうること。
⇔無情
うじょう
うじょう ウジヤウ 【雨情】
⇒野口(ノグチ)雨情
うじょうしょう
うじょうしょう 【右丞相】
〔古くは「うしょうじょう」〕
右大臣の唐名。
⇔左丞相
うじょうふくよう
うじょうふくよう [4] 【羽状複葉】
葉の形態の一。主脈の左右に小葉が羽状に並んでいるもの。頂子葉の有無によって,奇数複葉(バラ・サンショウ・ヌルデなど)と偶数複葉(サイカチ・ソラマメなど)の二型がある。一回羽状複葉。羽状葉。
→複葉
うじょうみゃく
うじょうみゃく [2] 【羽状脈】
網状脈の一種。葉の中央の主脈から左右に支脈の出る様子が鳥の羽毛のつき方に似ているのでいう。クリ・サクラなどにみられる。
うす
−うす【気乗り薄である】
be not much interested <in> .望み〜である There is little hope <of> .手持〜である There are not many[There is not much]left.
うす
う・す 【失す】 (動サ下二)
⇒うせる
うす
うす 【薄】
〔形容詞「薄(ウス)し」の語幹から〕
(1)名詞・形容詞・動詞などの上に付く。
(ア)厚みが少ない意を表す。「―紙」「―氷」
(イ)濃度や密度が少ない意を表す。「―紫」「―味」
(ウ)程度が少ない意を表す。「―曇り」「―明かり」
(エ)はっきりしない,なんとなくの意を表す。「―気味悪い」「―ぼんやり」
(2)名詞の下に付いて形容動詞をつくり,度合が少ない意を表す。あまり…がない。「品―」「期待―」「望み―」
うす
うす [1] 【臼・碓】
(1)杵(キネ)を用いて餅をついたり,穀物を精白したりする道具。木または石を丸くえぐった円筒形のもの。
(2)「碾(ヒ)き臼」に同じ。
うす
うす【臼】
<pound rice in> a mortar;→英和
a hand mill (ひき臼).→英和
〜でひく grind;→英和
mill.
うす=から杵(キネ)
――から杵(キネ)
〔臼は女,杵は男に見立て,女から男に言い寄るの意〕
物事が普通とは逆であること。「互ひに因果をさらし屋の―とは此こと/浄瑠璃・薩摩歌」
うす=と杵(キネ)
――と杵(キネ)
〔臼は女,杵は男に見立てる〕
縁のあるものどうしは結びつくということ。男女の和合をたとえる言葉。
うすあい
うすあい [0] 【薄藍】
薄い藍色。薄藍色。
うすあお
うすあお [0] 【薄青・淡青】
(1)染め色の名。薄い青色。
(2)織り色の名。経(タテ)は白,緯(ヨコ)は青。
(3)襲(カサネ)の色目の名。表は薄青で裏は白または青,表は黄青で裏は青,表裏とも薄青など。四季通用。
うすあお
うすあお 【薄襖】
薄い織物で仕立てた袷(アワセ)の狩衣(カリギヌ)。
うすあおげ
うすあおげ [3] 【薄青毛】
馬の毛色の名。淡い青色。
うすあかり
うすあかり【薄明り(で)】
(in the) dim[faint,feeble]light;(in the) twilight (たそがれの).→英和
うすあかり
うすあかり [3][0] 【薄明(か)り】
(1)弱いかすかな光。「雨戸のすき間から―がもれる」
(2)日の出前や日没後のかすかな明るさ。はくめい。
うすあかるい
うすあかる・い [0][5] 【薄明るい】 (形)
ほんのりと明るい。少し明るい。
⇔薄暗い
「東の空が―・くなる」
うすあかるく
うすあかるく【薄明るくなる】
become[get]faintly light.
うすあきない
うすあきない [4] 【薄商い】
市場の売買出来高が少なく市場の活気のないこと。薄取引。
うすあけ
うすあけ 【薄緋】
茜草(アカネグサ)の根で染めた薄い緋の色。五位以上の人の着る袍(ホウ)の色目。
うすあげ
うすあげ [0] 【薄揚(げ)】
(厚揚げに対して)油揚げのこと。
うすあじ
うすあじ【薄味の】
lightly-seasoned.
うすあじ
うすあじ [0] 【薄味】
料理で,あっさりと淡い味つけ。
うすあばた
うすあばた [3] 【薄痘痕】
目立たない程度の薄いあばた。
うすい
うす・い [0][2] 【薄い】 (形)[文]ク うす・し
(1)物の厚みが少ない。
⇔厚い
「―・い板」「―・い唇」
(2)物の濃度・密度が小さい。
⇔濃い
(ア)色・味・光・影などが濃厚でない。「―・いピンク」「―・い塩味」「―・い日差し」「―・い影」
(イ)まばらである。すき間が多い。「―・い髪の毛」
(ウ)液体状のものについて,濃度が低い。「―・い牛乳」
(エ)気体状のものについて,濃度が低い。「―・い煙」「―・い霧」
(3)物事の程度が弱い。
(ア)情愛・関心・感銘などの気持ちが浅い。「愛情が―・い」「印象が―・い」「関心が―・い」
(イ)利益・効果・恩恵などが少ない。「儲(モウ)けが―・い」「効き目が―・い」
(ウ)つながりが深くない。関係が浅い。「縁が―・い」「かかわりが―・い」
(4)(存在感などが)希薄だ。「影が―・い」
(5)思慮・学識が乏しい。「たどり―・かるべき女方にだにみな思ひおくれつつ/源氏(若菜下)」
(6)経済的に恵まれない。貧しい。「―・き身上(シンシヨウ)の者なれども/仮名草子・東海道名所記」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
うすい
うすい ウスヰ 【臼井】
姓氏の一。
うすい
うすい【薄い】
(1)[厚さ]thin <paper> .→英和
(2)[色]light <color> .→英和
(3)[濃度]weak <tea> ;→英和
thin <coffee,hair> ;watery <soup> .→英和
(4)[少ない]望み薄,気乗り薄,手持薄 ⇒−薄.
薄く thinly;→英和
lightly;→英和
faintly.薄くする thin;lighten;→英和
weaken;→英和
make <one's tea> weak;dilute <whisky with water> .→英和
うすい
うすい [1] 【雨水】
(1)あまみず。
(2)二十四節気の一。一月中気。太陽の黄経三三〇度のときにあたる。現行の太陽暦では二月一八,九日頃。草木の芽が出始めるという。[季]春。
うすいこう
うすいこう [2] 【雨水溝】
雨水や融雪などを排水するために設けた溝。
うすいた
うすいた [0] 【薄板】
(1)薄い板。
⇔厚板
「―塀」
(2)花器を載せる板。
(3)唐織物のうち,薄手のもの。薄い板に巻かれていた。
⇔厚板
(4)〔sheet〕
鋼板で,厚さ3ミリメートル以下のもの。
⇔厚板
うすいた
うすいた【薄板】
a thin board.
うすいとうげ
うすいとうげ ウスヒタウゲ 【碓氷峠】
群馬県碓氷郡松井田町と長野県北佐久郡軽井沢町との境にある峠。中山道第一の険所で,中央高地と関東平野を結ぶ重要な峠。
うすいのせき
うすいのせき ウスヒ― 【碓氷関】
碓氷峠にあった関所。899年に設置。箱根の関とともに関東にはいる要地。近世は,安中藩が守備にあたった。
うすいよしみ
うすいよしみ ウスヰ― 【臼井吉見】
(1905-1987) 評論家・小説家。長野県生まれ。東大卒。雑誌「展望」初代編集長。文明批評・文学論を展開。評論「蛙のうた」「小説の味わい方」,小説「安曇野」など。
うすいろ
うすいろ [0] 【薄色】
(1)色の薄いこと。薄い色。
(2)薄紫色。織り色では経(タテ)は紫,緯(ヨコ)は白。
(3)襲(カサネ)の色目の名。表は薄紫色。裏は薄紫色のやや濃いものか白。四季通用。
うすいろ
うすいろ【薄色の】
light-colored.
うすうきぼり
うすうきぼり [3] 【薄浮(き)彫り】
「薄肉彫(ウスニクボ)り」に同じ。
うすうす
うすうす [0] 【薄薄】 (副)
(1)事情などが,はっきりとではないが,なんとなくわかっているさま。かすかに。「―感づいているようだ」
(2)(色・光などが)うっすらと。かすかに。「人顔の―と見えし夕暮を/浮世草子・一代女 6」
うすうす
うすうす【薄々感づく】
be vaguely aware <of> .〜覚えている ⇒うろ覚え.
うすうた
うすうた [2] 【臼唄】
「臼挽(ウスヒ)き唄」に同じ。
うすおこし
うすおこし [3] 【臼起(こ)し】
正月二日の行事。大晦日(オオミソカ)に伏せておいた臼を起こして餅のつき初めをする。ついておいた餅を臼に入れて杵(キネ)の音をたてたり,白米と鏡餅を臼に供えたりする地方もある。
うすかね
うすかね [0] 【薄金】
(1)うすでの金物・金属板。
(2)うすでの札(サネ)を用いた鎧(ヨロイ)。源氏八領の鎧中のものは有名。
うすかわ
うすかわ【薄皮】
a thin skin;[膜]a film;→英和
《解》membrane.→英和
うすかわ
うすかわ [0] 【薄皮】
(1)物の表面をおおう薄い膜。「枝豆の―」
(2)皮の薄い饅頭(マンジユウ)や餅。「―饅頭」
(3)女性などの皮膚が白く,きめの細かいこと。「顔の他の部分は日に焼けてはゐたが,―だけに却て見所が有つた/あひびき(四迷)」
(4)経木(キヨウギ)のこと。
うすかわ=の剥(ム)けたよう
――の剥(ム)けたよう
白くてきめの細かい女性の顔や肌の形容。
うすかわまいまい
うすかわまいまい [5] 【薄皮蝸牛】
カタツムリの一種。殻は薄く,球卵形で殻高約2センチメートル。殻表は黄白色で,軟体が透けて見える。雌雄同体。野菜や草花を食害する。膵蛭(スイテツ)の第一中間宿主。日本各地に分布。
うすがき
うすがき [0][2] 【薄柿】
「薄柿色」の略。「―の団七じまのかたびら/滑稽本・浮世風呂 4」
うすがき
うすがき [0] 【薄書き】
薄い墨で書くこと。香典の上書きや見舞い・悔やみの手紙などに用いる。薄墨。
うすがきいろ
うすがきいろ [0] 【薄柿色】
淡い柿色。柿渋で染めた淡い渋色。うすがき。
うすがすみ
うすがすみ [3] 【薄霞】
淡くかかっている霞。[季]春。
うすがた
うすがた【薄型の】
thin.→英和
うすがみ
うすがみ [0] 【薄紙】
厚さの薄い紙。
うすがみ
うすがみ【薄紙】
thin paper.
うすがみ=を剥(ハ)ぐよう
――を剥(ハ)ぐよう
病気が日ごとに少しずつよくなっていくさま。「―に元気になっていく」
うすがもい
うすがもい [3] 【薄鴨居】
欄間や茶室などに使う薄手の鴨居。欄間鴨居。
うすき
うすき 【臼杵】
大分県東部,臼杵湾奥にある市。戦国末期,大友氏の築城に始まり,江戸時代は稲葉氏の城下町。商工業が盛ん。ミカン・カボスを栽培。
うすきせきぶつ
うすきせきぶつ 【臼杵石仏】
臼杵市にある石仏群。凝灰岩の岩壁に刻まれた磨崖(マガイ)仏群で,大日如来・阿弥陀如来など六〇体余りが現存。平安後期から鎌倉時代の作。重要文化財。
うすきみ
うすきみ【薄気味(の)悪い】
weird;→英和
unearthly;→英和
eerie.→英和
〜悪くなる feel a vague apprehension[fear].
うすきみわるい
うすきみわる・い [6] 【薄気味悪い】 (形)[文]ク うすきみわる・し
なんとなく不気味な感じがする。「―・いほら穴」「―・い男」
[派生] ――さ(名)
うすきりふ
うすきりふ [3] 【薄切斑】
矢羽根で,切斑の黒いまだらが薄いもの。
→切斑
うすぎ
うすぎ [0] 【薄着】 (名)スル
衣服を少ししか重ねて着ないこと。
⇔厚着
「伊達(ダテ)の―」「―して風邪を引く」
うすぎ
うすぎ【薄着する】
be lightly dressed.
うすぎたない
うすぎたない【薄汚い】
dirty(-looking);→英和
untidy.→英和
うすぎたない
うすぎたな・い [5] 【薄汚い】 (形)[文]ク うすぎたな・し
(1)なんとなくよごれている。うすよごれている。「―・い恰好(カツコウ)の男」
(2)なんとなく不純・不正が感じられる。「―・いやり方だ」
[派生] ――さ(名)
うすぎぬ
うすぎぬ 【薄衣】
地の薄い着物。薄い袿(ウチキ)。うすごろも。「―も被(カズ)かず/義経記 6」
うすぎぬ
うすぎぬ [0] 【薄絹】
地の薄い絹織物。紗(シヤ)・絽(ロ)など。
うすぎぬ
うすぎぬ【薄絹】
light[thin]silk.
うすぎり
うすぎり [0] 【薄切り】
薄く切ること。また,そのように切ったもの。「レモンを―にする」「ハムの―」
うすぎり
うすぎり【薄切りにする】
slice;→英和
cut <a thing> into thin pieces.
うすぎり
うすぎり [0] 【薄霧】
薄くかかった霧。「―がたちこめる」
うすくち
うすくち [0] 【薄口】
(1)(「淡口」とも書く)「うすくち醤油」のこと。
⇔濃い口
(2)煮物などの味つけが薄いこと。
(3)陶器などで,薄手に作られたもの。
うすくちしょうゆ
うすくちしょうゆ [5] 【薄口醤油・淡口醤油】
料理素材の味や色を生かすために,色が薄くなるような製法で造られた醤油。濃い口醤油より塩分濃度,糖分ともやや高い。
うすくらがり
うすくらがり【薄暗がり(で)】
in the dark[dusk,dim light,twilight,gloom].→英和
うすくらがり
うすくらがり [0][4] 【薄暗がり】
少し暗くなっていること。また,その場所。「納戸の―に何かがうずくまっている」
うすくれない
うすくれない【薄紅】
light crimson;pink.→英和
うすくれない
うすくれない [4][0] 【薄紅】
薄いくれない色。淡紅。
うすぐも
うすぐも 【薄雲】
源氏物語の巻名。第一九帖。
うすぐも
うすぐも【薄雲】
thin[fleecy]clouds.
うすぐも
うすぐも [0] 【薄雲】
空に薄くかかった雲。淡い雲。
うすぐものにょういん
うすぐものにょういん 【薄雲の女院】
〔「薄雲」の巻にその死を記すところから〕
源氏物語の作中人物の藤壺のこと。
うすぐもり
うすぐもり【薄曇りで】
a little cloudy.
うすぐもり
うすぐもり [0][3] 【薄曇(り)】
(1)雲が薄く空をおおい,曇った天気。
(2)雲量が九以上で,巻雲・巻層雲など上層雲が多く,視程が1キロメートル以上の場合をいう。
うすぐもる
うすぐも・る [4][0] 【薄曇る】 (動ラ五[四])
空が少し曇る。薄曇りになる。「―・った空」
うすぐらい
うすぐらい【薄暗い】
dark;→英和
dim;→英和
gloomy.→英和
うすぐらい
うすぐら・い [4][0] 【薄暗い】 (形)[文]ク うすぐら・し
光が弱くて少し暗い。
⇔薄明るい
「―・い部屋」
[派生]――さ(名)
うすぐろい
うすぐろ・い [4][0] 【薄黒い】 (形)[文]ク うすぐろ・し
少し黒い。「―・い顔」
うすけむり
うすけむり [3] 【薄煙】
薄く立つ煙。
うすけわい
うすけわい 【薄粧】
〔「うすげわい」とも〕
薄化粧。「月鉾(ツキホコ)やちごの額の―(曾良)/猿蓑」
うすげ
うすげ [0] 【薄毛】
まばらでとぼしい髪の毛。
うすげしょう
うすげしょう [3] 【薄化粧】 (名)スル
(1)目立たぬようにうっすらと化粧すること。また,その化粧。
⇔厚化粧
「―して客を迎える」
(2)雪がうっすらと降り積もった様子。「―した山々」
うすげしょう
うすげしょう【薄化粧(する)】
(wear) a little makeup.〜した(顔) (a face) slightly made up.
うすこう
うすこう [0] 【薄香】
香染めのうすいもの。うすい黄褐色。
うすこうばい
うすこうばい [3] 【薄紅梅】
(1)色の薄い紅梅。
(2)薄紅梅の花の色に似た色。また,経(タテ)薄紫,緯(ヨコ)薄紅の織物。とき色。
(3)襲(カサネ)の色目の名。表も裏も薄紅梅色。春に用いる。
うすこはく
うすこはく [3] 【薄琥珀】
タフタに同じ。
うすごおり
うすごおり [3][0] 【薄氷】
薄く張った氷。うすらひ。
うすごおり
うすごおり【薄氷(が張る)】
(be covered with) thin ice.
うすさまみょうおう
うすさまみょうおう 【烏芻沙摩明王】
〔仏〕
〔梵 Ucchuṣma「不浄潔・除穢(ジヨエ)・火頭」などと訳す〕
汚れを清浄に変える徳のある明王。寺院の便所などにもまつる。怒りの姿で火炎の中にあるが,形像は一定しない。浄土宗では放生会(ホウジヨウエ)にまつる。烏枢沙摩。烏枢瑟摩(ウシユシツマ)。
うすさむい
うすさむ・い [4] 【薄寒い】 (形)[文]ク うすさむ・し
「うそさむい」に同じ。「未だ―・き頃なれば,主客共に火の傍にぞ坐しにける/経国美談(竜渓)」
[派生] ――さ(名)
うすざいしき
うすざいしき 【薄彩色】
墨絵の上に藍(アイ)・代赭(タイシヤ)などで薄く色付けをすること。淡彩。[日葡]
うすざくら
うすざくら [3] 【薄桜】
「薄花桜(ウスハナザクラ)」に同じ。
うすざくらもえぎ
うすざくらもえぎ 【薄桜萌葱・薄桜萌黄】
襲(カサネ)の色目の名。表は淡青,裏は蘇芳(スオウ)。あるいは,表は淡青,裏は桜色。春に用いる。
うすざん
うすざん 【有珠山】
北海道南西部,洞爺(トウヤ)湖の南にある二重式活火山。大有珠は海抜732メートル。1977年(昭和52)噴火,有珠新山をつくる。北麓(ホクロク)に明治新山,東麓に昭和新山などがある。
うすし
うす・し 【薄し】 (形ク)
⇒うすい
うすしたじ
うすしたじ [3] 【薄下地】
色を薄くしてある醤油。薄口醤油。主に関西で使う。
うすじ
うすじ [0] 【薄地】
布・金属などの厚みの薄いもの。うすで。
⇔厚地
うすじお
うすじお【薄塩の】
(s)lightly salted.
うすじお
うすじお [0] 【薄塩】
塩加減を薄くすること。あまじお。「―の料理」
うすじも
うすじも [0] 【薄霜】
朝,薄く降りた霜。
うすじり
うすじり 【薄知り】
うすうす事情を知っていること。「なまなか武士の娘とは,―に人も知る/浄瑠璃・氷の朔日(中)」
うすじろい
うすじろ・い [4] 【薄白い】 (形)[文]ク うすじろ・し
少し白い。ぼんやり白い。「闇(ヤミ)の中に―・い光がさす」
うすすく
うすす・く (動カ四)
あわてて落ち着きを失う。「御門守(ミカドモリ),寒げなるけはひ,―・き出で来て/源氏(朝顔)」
うすずみ
うすずみ [0] 【薄墨】
(1)薄くすった墨の色。また,書いた墨の色の薄いもの。
⇔濃墨(コズミ)
(2)「薄墨紙」の略。
(3)〔女房詞。色が薄黒いところから〕
そばがき。
(4)「薄墨衣」の略。「―とのたまひしよりは/源氏(御法)」
うすずみ
うすずみ【薄墨】
thin Indian ink.薄墨色 gray.→英和
うすずみいろ
うすずみいろ [0] 【薄墨色】
薄い墨色。ねずみ色。うすずみ。
うすずみがみ
うすずみがみ [4] 【薄墨紙】
薄墨色をした紙。平安時代,官営の紙屋院(カミヤイン)で漉(ス)き出された。反古(ホゴ)紙を漉き返した紙で,主として綸旨(リンジ)・宣旨・口宣案(クゼンアン)など,天皇文書の料紙として用いた。宿紙(シユクシ)。すきかえし。
→紙屋紙
うすずみごろも
うすずみごろも 【薄墨衣】
薄墨色の衣服。喪服として用いた。「―あさけれど涙ぞ袖をふちとなしける/源氏(葵)」
うすずみのりんじ
うすずみのりんじ 【薄墨の綸旨】
薄墨紙に書かれた綸旨。
うすぞめ
うすぞめ [0] 【薄染(め)】
色を薄く染めること。
うすぞめごろも
うすぞめごろも 【薄染(め)衣】
薄い色に染めた衣服。
うすたけ
うすたけ [2] 【臼茸】
担子菌類のキノコ。高さ5〜15センチメートル。らっぱ状で上面は黄褐色または黄赤色。下面は黄白色で脈状のひだが走る。初秋に針葉樹林内に生える。食用。ラッパタケ。
うすたびが
うすたびが [4] 【薄手火蛾・薄足袋蛾】
ヤママユガ科のガ。開張約9センチメートル。体とはねが雌は黄色,雄は黄褐色。幼虫は緑色のイモムシで,クリ・サクラ・ケヤキなどの葉を食害する。繭は緑色で,ヤマカマスと呼ばれる。日本全土と東アジアの一部に分布。
うすだ
うすだ 【臼田】
姓氏の一。
うすだ
うすだ 【臼田】
長野県東部,南佐久郡,千曲川中流の町。蓼科山北東麓に位置。
うすだあろう
うすだあろう 【臼田亜浪】
(1879-1951) 俳人。長野県生まれ。本名,卯一郎。「石楠」主宰。大須賀乙字の影響を受け俳壇の革新を推進,季語に代わる自然感,一句一章説を提唱した。句集に「亜浪句鈔」など。
うすだいこおどり
うすだいこおどり [6] 【臼太鼓踊り】
民俗舞踊の一。背に神籬(ヒモロギ)を飾り,胸につけた臼形の大きな太鼓を打って踊る。主に南九州にみられる。
うすだたみ
うすだたみ [3] 【薄畳】
昔,宮殿で春夏に用いた薄い畳。薄帖(ウスジヨウ)。
⇔厚畳
うすだま
うすだま [0] 【臼玉】
古墳時代の玉の一。径5ミリメートル前後,厚さ2〜3ミリメートルの円盤の中央に穴をうがったもの。滑石製が多い。祭祀(サイシ)に用いたらしい。
うすちゃ
うすちゃ [0] 【薄茶】
(1)薄茶用の抹茶(マツチヤ)。また,薄茶を点ずること。お薄(ウス)。
⇔濃茶(コイチヤ)
(2)薄い茶色。薄茶色。
うすちゃ
うすちゃ【薄茶】
a weak infusion of powdered tea;[色]light brown.
うすちゃき
うすちゃき [3] 【薄茶器】
薄茶点前のときに抹茶を入れる容器。漆器が普通だが陶磁・竹・木地材などもある。
うすちゃてまえ
うすちゃてまえ [4] 【薄茶点前】
薄茶を点(タ)てる作法。湯の量を多くして,茶筅(チヤセン)でかき回す。一碗に一服ずつ点てる。
⇔濃茶(コイチヤ)点前
うすちり
うすちり [0] 【薄塵】
金粉を薄く散らした蒔絵(マキエ)。薄塵地。
うすっぺら
うすっぺら [0] 【薄っぺら】 (形動)
(1)薄くてぺらぺらしているさま。「―な布団」「―な書類一枚で…」
(2)人柄や思想などに厚みや深みがないさま。多く軽蔑的な意で用いられる。軽薄。「―な男」「―な知識」
うすっぺらな
うすっぺらな【薄っぺらな】
thin;→英和
flimsy;→英和
[浅薄な]shallow(-minded);→英和
superficial <knowledge> ;→英和
frivolous <fellow> .→英和
うすづき
うすづき [0] 【薄月】
薄雲のかかった月。おぼろづき。「―や水行く末の小夜ぎぬた/半化坊発句集」
うすづきよ
うすづきよ [4][3] 【薄月夜】
月に雲が薄くかかって,月の光がぼんやりとさす夜。おぼろ月夜。「おもしろう松かさ燃えよ―(土芳)/猿蓑」
うすづく
うすづ・く 【臼搗く・舂く】 (動カ四)
〔「うすつく」とも〕
(1)穀物などを臼に入れてつく。「我れ―・き炊(カシ)く所に宿りす/今昔 2」
(2)夕日が山の端に入ろうとする。「かくて日も壁際に―・き/父の終焉日記」
うすづくり
うすづくり [3] 【薄造り・薄作り】
魚をごく薄くそぎ切りにする,さしみの作り方の一。フグやヒラメなど,肉質の締まった魚に適する。
うすで
うすで【薄手[陶器]】
eggshell china.〜の thin.→英和
うすで
うすで [0] 【薄手】 (名・形動)[文]ナリ
(1)紙・布・陶器などの厚みが少ない・こと(さま)。
⇔厚手
「―の茶碗」
(2)貧弱で安っぽいさま。「―な知識」
(3)浅い傷。
⇔深手
「小次郎が―負たるをだに/平家 9」
うすどり
うすどり [0][4] 【臼取り】
⇒捏(コ)ね取(ド)り
うすどろ
うすどろ [0]
歌舞伎の下座(ゲザ)の一。大太鼓を長ばちでかすかに打ち続けること。幽霊や妖怪の出入りに用いる。うすどろどろ。
⇔おおどろ
うすなさけ
うすなさけ [3] 【薄情け】
なまなかの愛情。はかない情け。
うすにおい
うすにおい 【薄匂ひ】
(1)薄くぼかした,ほとんど白に近い色。「女院は香(色ノ名)の―の御衣/増鏡(草枕)」
(2)かすかに香ること。また,その香り。
うすにく
うすにく [0] 【薄肉】
(1)「薄肉彫り」の略。
(2)「薄肉色」の略。
(3)歌舞伎の化粧法の一。薄肉色に顔を彩り,強さや勇ましさを表すもの。
うすにくいろ
うすにくいろ [0] 【薄肉色】
薄い肉色。舞台化粧などの色で,砥粉(トノコ)を混ぜた薄赤い色。
うすにくぼり
うすにくぼり [3] 【薄肉彫(り)】
浮き彫りのうち,模様や形を比較的薄く板面に浮き上がらせて彫る方法。メダル・貨幣などに多くみられる。浅肉彫り。浅浮き彫り。薄浮き彫り。
⇔高肉彫り
うすにごり
うすにごり [3] 【薄濁り】
水や物の色が少し濁っていること。「池の中はただ―に淀(ヨド)んでゐる/門(漱石)」
うすにび
うすにび 【薄鈍】
(1)染め色の名。薄いにび色。うすねずみ色。うすにぶ。「―の紙にて/蜻蛉(中)」
(2)薄いにび色の衣服。喪服・僧衣など。「―にて,いとなまめかしくて/源氏(総角)」
うすぬり
うすぬり [0] 【薄塗(り)】
(1)薄く塗ること。薄く塗ったもの。
(2)「薄塗りの烏帽子」の略。
うすぬりのえぼし
うすぬりのえぼし 【薄塗の烏帽子】
漆を薄く塗った,つやのない烏帽子。年長者が使う。
うすねず
うすねず [0] 【薄鼠】
薄いねずみ色。うすねずみ。
うすのき
うすのき [1] 【臼の木】
ツツジ科の落葉低木。山地に自生。よく分枝し,葉は楕円形で互生する。初夏に鐘形で淡黄緑色の小花を下向きにつける。小液果は頭部がへこんで臼に似,甘酸っぱく,食べられる。カクミノスノキ。
うすのこえ
うすのこえ 【臼の声】
山田流箏曲(ソウキヨク)の一。奥許しの曲。森川三左衛門作詞。1879年(明治12)三世山登松齢(ヤマトシヨウレイ)作曲。
うすのろ
うすのろ [0] 【薄鈍】 (名・形動)
知能が普通より少し劣り,動作や反応が遅い・こと(さま)。また,その人。「―な男」
うすのろ
うすのろ【薄のろ】
⇒薄馬鹿.
うすのろい
うすのろ・い [4] 【薄鈍い】 (形)
物事に対する反応がてきぱきしない。なんとなくはきはきしない。のろまである。「―・い動作」「―・い奴」
うすはじ
うすはじ 【薄恥】
ちょっとした恥。「織延を一きれも得ぬわれらさへ―をかく数に入るかな/平家 4」
うすはた
うすはた 【薄繒・薄機】
薄く織った織物。うすもの。「さほ姫の織りかけさらす―の/古今六帖 5」
うすはないろ
うすはないろ [0] 【薄花色】
ごく薄い藍(アイ)色。薄縹(ウスハナダ)。
うすはなざくら
うすはなざくら [5] 【薄花桜】
(1)花の色の薄い桜。また,その色。薄桜。「当世顔は少し丸く色は―にして/浮世草子・一代女 1」
(2)襲(カサネ)の色目の名。表は白,裏は紅。春に着用。薄桜。
うすはなぞめ
うすはなぞめ [0] 【薄花染(め)】
薄い藍(アイ)色に染めてあるもの。
うすはなだ
うすはなだ [3] 【薄縹】
(1)薄いはなだ色。薄い藍(アイ)色。薄花色。薄花。
(2)律令制で,初位の人の袍(ホウ)の色。
うすば
うすば [2] 【臼歯】
(1)臼歯(キユウシ)。奥歯。
(2)すり減って臼のようになっている老人の歯。[和名抄]
うすば
うすば [0] 【薄刃】
(1)刃物の刃の薄いこと。また,その刃物。
(2)刃の薄い包丁。薄刃包丁。菜切り包丁。
うすば
うすば【薄刃】
a (thin-bladed) knife.
うすばか
うすばか【薄馬鹿】
a fool;→英和
a blockhead (阿呆).→英和
うすばか
うすばか [0] 【薄馬鹿】 (名・形動)
どことなく馬鹿に見える・こと(さま)。そういう人をもいう。
うすばかげろう
うすばかげろう [5] 【薄羽蜉蝣】
脈翅目の昆虫。体長約35ミリメートル。一見トンボに似るがはねが柔らかくて翅脈が細かく,ひらひらと飛び灯火に集まる。完全変態をし,幼虫はアリジゴクと呼ばれる。日本全土と東アジアに分布。[季]秋。《今宵また―灯に/星野立子》
薄羽蜉蝣[図]
うすばきちょう
うすばきちょう [4] 【薄羽黄蝶】
アゲハチョウ科のチョウ。開張約6センチメートル。淡黄色の地に灰と赤の斑紋がある。北海道の高山地帯とシベリアやアラスカなどに分布。天然記念物。キイロウスバアゲハ。
うすばさいしん
うすばさいしん [4] 【薄葉細辛】
ウマノスズクサ科の多年草。山地の陰地に生える。春,横にはう根茎の上端に心臓形の葉が二枚出る。二葉間に鐘形の花茎を出し紫黒色の花を一つつける。
→細辛
薄葉細辛[図]
うすばた
うすばた [0] 【薄端】
金属製の花器。
(1)銅拍子口花瓶の縁が水平に大きく開いたもの。
(2)瓶形の胴に,中央に生け口があり,縁が水平に大きく開いた上皿を入れるもの。重ね薄端。
うすひき
うすひき [0][4] 【臼挽き】
挽き臼で物を挽き砕くこと。また,その人。
うすひきうた
うすひきうた [4] 【臼挽き唄】
民謡。臼を挽きながらうたう仕事唄。臼唄。
うすび
うすび [0] 【薄日・薄陽】
薄曇りの日に,雲を通してさす弱い日の光。「―がさす」「―がもれる」
うすび
うすび【薄日(がさす)】
(shed) soft beams of light.
うすびたい
うすびたい [3] 【薄額】
縁(ヘリ)を低く作った冠。一五歳までの年少者が用いた。
⇔厚額
うすびょう
うすびょう ウスベウ 【護田鳥尾】
〔「うすべう(護田鳥斑)」または「うすべお(護田鳥尾)」の転という〕
⇒うすべお(護田鳥尾)
うすびょうし
うすびょうし [3] 【薄表紙】
本製本で,薄くて柔軟な表紙。また,この表紙の本。
→厚表紙
うすびん
うすびん [0] 【薄鬢】
(1)毛が抜けて少なくなった鬢。「三すじほどある―のあたま/滑稽本・膝栗毛 8」
(2)江戸時代の男の結髪の一。月代(サカヤキ)を広く剃(ソ)り,鬢の毛を外側だけ薄くそろえるもの。
⇔厚鬢
うすぶせ
うすぶせ 【臼伏せ】
東北地方で大晦日に行われる年占(トシウラ)の一種。三個の餅を早稲(ワセ)・中手・晩手(オクテ)と定めて米の入った升に入れ,その上に臼を伏せて翌朝臼を起こし,最も多く米粒のついた餅によって,その年作る稲の品種を占う。
うすべ
うすべ 【護田鳥】
ミゾゴイ・ゴイサギの古名。おすめどり。うすめ。
うすべお
うすべお [3] 【護田鳥尾】
矢羽根の名。羽根の先が白く,元に薄黒い斑点のある尾白鷲の尾羽で作ったもの。うすべう。うすびょう。
→矢羽根
うすべったい
うすべった・い [5][0] 【薄べったい】 (形)
「薄い」を強めた言い方。「―・い布団」「―・い給料袋」
うすべどり
うすべどり 【臼辺鳥】
鶏(ニワトリ)の異名。[下学集]
うすべに
うすべに [0] 【薄紅】
(1)薄い紅色。薄紅色。
(2)薄くつけた口紅や頬紅。「―をさす」
うすべに
うすべに【薄紅をさした】
slightly rouged.
うすべり
うすべり [0] 【薄縁】
藺草(イグサ)で織った筵(ムシロ)に布の縁をつけた敷物。
うすべり
うすべり【薄縁】
a thin matting.⇒ござ.
うすぼける
うすぼ・ける [4] 【薄ぼける】 (動カ下一)
すこしぼける。ぼんやりとなる。「―・けた古い写真」
うすぼんやり
うすぼんやり [5] 【薄ぼんやり】
■一■ (副)スル
物の形・様子・印象があまりはっきりしないさま。「事件の記憶は―と残っている」「―と見える」
■二■ (名)
うすのろであること。また,そのような人。
うすまい
うすまい 【薄舞】
江戸時代の上質な刻みタバコの名。丹波の山本地方の産。「―をくゆらせ/洒落本・辰巳婦言」
うすまき
うすまき [0] 【薄播き】
一定面積当たりの量を少なく種子を播くこと。
→厚播き
うすまる
うすま・る [3][0] 【薄まる】 (動ラ五[四])
濃度が落ちる。薄くなる。「色が―・る」「味が―・る」
うすみどり
うすみどり【薄緑】
light green.
うすみどり
うすみどり [3] 【薄緑】
(1)薄い緑色。あさみどり。
(2)律令制で,七位の人の袍(ホウ)の色。
うすみの
うすみの [0] 【薄美濃】
透き通るほど薄く漉(ス)いた美濃紙。ちょうちんなどに用いる。
うすむ
うす・む 【薄む】 (動マ下二)
⇒うすめる
うすむらさき
うすむらさき [4] 【薄紫】
(1)薄い紫色。藤色。
(2)令制で,二位・三位の人の袍(ホウ)の色。
うすむらさき
うすむらさき【薄紫】
light purple.
うすめ
うすめ [0] 【薄め】 (名・形動)[文]ナリ
物の厚さや濃度などが比較的薄い・こと(さま)。「羊羹(ヨウカン)を―に切る」「―の味つけ」
うすめ
うすめ [0] 【薄目】
目を細く開けること。「―を開ける」
うすめ
うすめ【薄目の】
rather light[thin,weak]⇒薄い.〜をあけて with half-closed eyes.
うすめる
うすめる【薄める】
[薄くする]⇒薄い.
うすめる
うす・める [0][3] 【薄める】 (動マ下一)[文]マ下二 うす・む
濃度を下げる。濃さを減らす。薄くする。「水で味を―・める」
うすもえぎ
うすもえぎ [3] 【薄萌葱・薄萌黄】
(1)染め色の名。薄い萌黄色。
(2)襲(カサネ)の色目の名。表は薄青,裏は薄青の少し濃い色。五衣(イツツギヌ)ともする。
うすもの
うすもの [0] 【薄物・羅】
薄く織った織物。薄く,透けて見えるような布地。特に,羅(ラ)・紗(シヤ)・絽(ロ)などの類。[季]夏。《―にすはまの紋のうす��と/虚子》
うすもの
うすもの【薄物】
light stuff[clothes].
うすもみじ
うすもみじ [3] 【薄紅葉】
紅葉しはじめて,薄く色づいた木の葉。また,その色。[季]秋。
うすもや
うすもや [0] 【薄靄】
淡くかかったもや。
うすもよう
うすもよう [3] 【薄模様】
薄紫に染めた模様。
うすやき
うすやき [0] 【薄焼(き)】
材料を薄くのばして焼き上げた食品。
⇔厚焼き
「―卵」
うすやくそく
うすやくそく 【薄約束】
かりそめの約束。口約束。「しかじかの事ども―して帰れば/浮世草子・一代男 1」
うすやみ
うすやみ [0] 【薄闇】
物の姿がやっとわかる程度の暗さ。
うすゆき
うすゆき 【薄雪】
歌舞伎舞踊の一。常磐津(トキワズ)。本名題「大和文字恋歌(ヤマトモジコイノコトノハ)」。二世桜田治助作詞。1819年初演。「新薄雪物語」の道行きのくだりで使われる。
うすゆき
うすゆき [0] 【薄雪】
薄く降り積もった雪。
うすゆきこぶ
うすゆきこぶ [5] 【薄雪昆布】
非常に薄く削った白い昆布。吸い物に用いる。大阪の名産。うすゆき。うすゆきこんぶ。
うすゆきそう
うすゆきそう [0] 【薄雪草】
キク科の多年草。高原に生える。高さ約30センチメートル。葉は披針形。茎・葉裏・茎頂の総苞(ソウホウ)に白い綿毛がある。夏,黄色みを帯びた小花を密につけ,その周囲に苞葉が数個星形に開出する。エーデルワイスとは近縁。
うすゆきばと
うすゆきばと [5] 【薄雪鳩】
ハト目の鳥。ハト目ハト科では最小。全長約20センチメートル。オーストラリア原産。青灰色で翼に白い斑点があり,尾が長い。家禽化され,白色品種などが作られている。
うすゆきものがたり
うすゆきものがたり 【薄雪物語】
仮名草子。二巻。作者未詳。江戸初期成立。園部左衛門と薄雪姫との悲恋を,恋文の往復の形式で描く。
うすよう
うすよう [0] 【薄様】
(1)薄く漉(ス)いた雁皮(ガンピ)紙・鳥の子紙など。薄葉紙。竹葉紙(チクヨウシ)。
⇔厚様
(2)濃い色から次第に薄くぼかし最後は白を残す染め方。
(3)襲(カサネ)の色目の名。袿(ウチキ)を重ねて着る時,同色で,外を濃く中を次第に薄くして最後を白にする重ね方。
うすようし
うすようし ウスエフ― [3] 【薄葉紙】
(1)「うすよう(薄様){(1)}」に同じ。
(2)きわめて薄く漉(ス)いた紙。和紙では20グラム以下,洋紙では40グラム以下の秤量(ヒヨウリヨウ)のもの。
うすようだつ
うすようだ・つ ウスヤウ― 【薄様立つ】 (動タ四)
薄様ふうである。「こまの紙の―・ちたるが/源氏(梅枝)」
うすようづくり
うすようづくり 【薄様造り】
一本の矢羽を,斑紋の薄い羽を寄せ集めて矧(ハ)ぐこと。「白篦(シラノ)に―に作りたるかぶら矢を/平家(二・長門本)」
うすよごれる
うすよご・れる [0][5] 【薄汚れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 うすよご・る
なんとなくきたなくなる。「―・れたハンカチ」
うすら
うすら 【薄ら】
〔形容詞「薄い」の語幹「うす」に接尾語「ら」の付いたもの〕
名詞・形容詞の上に付いて,薄そうに見える,光・色合いなどが弱々しい感じである,なんとなくそのような感じであるなどの意を表す。「―明かり」「―寒い」
うすらい
うすらい [0] 【薄ら氷】
⇒うすらひ(薄氷)
うすらか
うすらか 【薄らか】 (形動ナリ)
色・厚さなどの薄く見えるさま。物事の程度のかすかなさま。うっすら。「月さし出でて,―に積れる雪の光にあひて/源氏(朝顔)」
うすらぐ
うすら・ぐ [3][0] 【薄らぐ】 (動ガ五[四])
(1)物事の程度が弱くなる。「痛みが―・ぐ」
(2)心理的・感情的な深さ,強さなどが少なくなる。弱くなる。衰える。「世間の関心が―・ぐ」「憎しみが―・ぐ」
うすらぐ
うすらぐ【薄らぐ】
[色が]fade;→英和
[光が]become faint[dim];[痛みが]abate;→英和
[恐れが]diminish;→英和
[情が]cool (down);→英和
[興味が]flag;→英和
[尊敬が]decline;→英和
[寒さ暑さが]ease (off);→英和
lessen.→英和
うすらごろも
うすらごろも 【薄ら衣】
うすごろも。うすぎぬ。「蝉の羽の―になりにしを妹と寝る夜の間遠なるかな/好忠集」
うすらさむい
うすらさむ・い [5] 【薄ら寒い】 (形)[文]ク うすらさむ・し
少し寒い。なんとなく寒い。「初夏だというのに―・い毎日だ」
うすらさむい
うすらさむい【薄ら寒い】
(a little) chilly.
うすらひ
うすらひ [3][0] 【薄ら氷】
〔「うすらび」とも〕
薄く張った氷。うすらい。うすごおり。[季]春。《―の草を離るゝ汀かな/虚子》
うすらび
うすらび [3][0] 【薄ら日】
弱い日の光。薄日。「冬の―」
うすらわらい
うすらわらい [4] 【薄ら笑い】
相手を軽蔑したように,ほんの少し顔に浮かべた笑い。薄笑い。「―を浮かべる」
うする
うす・る 【薄る】 (動ラ下二)
⇒うすれる
うすれび
うすれび [3] 【薄れ日】
弱い日ざし。うすび。うすらび。
うすれる
うす・れる [3][0] 【薄れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 うす・る
薄くなる。衰える。薄らぐ。「愛情が―・れる」「生存の可能性が―・れる」「記憶が―・れる」
うすれる
うすれる【薄れる】
⇒薄らぐ.
うすわた
うすわた [0] 【薄綿】
綿を薄く入れること。また,その着物。薄綿入れ。
うすわらい
うすわらい [3] 【薄笑い】 (名)スル
相手を軽蔑したように,かすかに笑うこと。薄ら笑い。「―を浮かべる」
うすわらい
うすわらい【薄笑い】
<with> a faint smile.
うず
うず ウヅ [1] 【渦】
(1)水などが中心に向かって巻き込みながら,激しい勢いで回っている状態。また,その流れ。流体力学では流体中の微小部分が自転運動しているとき,その運動が集中して流体中に回転運動がみえる部分。流速の違いや圧力差などによって生じる。うずまき。「―を巻く」
(2){(1)}のような形や模様。
(3)入り乱れた,めまぐるしい動き。また,周囲を巻き込みながら一つの方向へ向かう流れ。「人の―」「興奮の―」「紛争の―に巻き込まれる」
うず
うず 【髻華】
上代,髪や冠に挿し,飾りにした草木の花や枝。また,冠の飾りとしてつける金属製の花や鳥や豹(ヒヨウ)の尾。かざし。「平群の山の熊白檮が葉を―に挿せ/古事記(中)」「悉に金の―を以て頭に着(サ)せり/日本書紀(推古訓)」
うず
うず ウヅ 【珍】
尊く珍しいこと。尊厳。高貴。「天皇(スメラ)朕(ワレ)―の御手もち/万葉 973」
うず
うず (助動)(〇・うず・うず(うずる)・うず(うずる)・うずれ・〇)
〔推量の助動詞「むず」の転。中世後期以降の語〕
動詞・助動詞の未然形に付く。
(1)意志・決意を表す。…しよう。「そちの宗体(シユウテイ)が有難くば弟子になら〈うず〉/狂言・宗論」
(2)話し手の推量や想像を表す。…だろう。「悪イ者ニ遠ザカラズンバ,必ズソノ名モ,ソノ徳モ亡ベ〈ウズ〉/天草本伊曾保」
(3)相手に対する勧誘や婉曲(エンキヨク)な命令を表す。「いそひでまいらせられ〈うずる〉/狂言・鈍根草」
(4)当然・適当の意を表す。…のはずだ。…して当然だ。…のがよい。「公方事をこそ本にせ〈うずる〉に食を思うはあさましいぞ/毛詩抄 1」
(5)(連体形を用いて)未来のこと,仮想されることを婉曲に述べる。「我コノ難義ヲ遁レサセラレ〈ウズル〉事ヲ教エマラショウズ/天草本伊曾保」
うず
うず [1] 【雲珠】
唐鞍(カラクラ)の鞦(シリガイ)につける宝珠の形をした飾り。
→唐鞍
うず
うず [1] 【右図】
右の図。「―を参照せよ」
うず
う・ず 【倦ず】 (動サ変)
〔「うみす」の転である「うんず」の撥音「ん」の無表記〕
嫌になる。うんざりする。「男はかぎりなく―・じて,そのままにものも言はず/平中 17」
うず
うず [1] 【烏頭】
(1)トリカブト{(3)}の根。有毒でアコニチンを含有。鎮痛剤・麻酔剤などとされる。附子(ブシ)。
(2)太刀(タチ)の柄頭(ツカガシラ)に,銀でおしどりの頭を作りつけたもの。
うず
うず【渦】
⇒渦巻き.〜を巻く ⇒渦巻く.
うずい
うずい 【踞・蹲居】
〔「うず」は「うずくまる」と同源〕
(1)膝を立てて座ること。しゃがんでいること。[書言字考節用集]
(2)傲慢(ゴウマン)。わがまま。また,そういう人。「御所に胡座(アグラ)かく世を―也(芭蕉)/虚栗」
うずうず
うずうず [1] (副)スル
何かをしようとする気持ちがおさえがたいさま。むずむず。「発言したくて―する」
うずうず
うずうず
〜する be eager[itching,impatient] <to do> .
うずき
うずき ウヅキ [3] 【疼き】
うずくこと。ずきずきと痛むこと。「胸の―に耐えかねる」
うずく
うずく【疼く】
ache;→英和
hurt.→英和
うずく
うず・く ウヅク [2] 【疼く】 (動カ五[四])
(1)ずきずきと痛む。「足が―・く」「古傷が―・く」
(2)後悔や悲しみで心が痛いように感じる。「思い出すたびに心が―・く」
うずくまる
うずくまる【蹲る】
crouch;→英和
squat[sink]down.
うずくまる
うずくま・る [4][0] 【蹲る・踞る】 (動ラ五[四])
(1)膝を折り,体を丸くしてしゃがむ。「道端に―・る」
(2)しゃがんで礼をする。「めし出されて,事うるはしく扇を笏にとりて―・りゐたり/宇治拾遺 5」
〔歴史的仮名遣いは,中世以降「うづくまる」とも書かれたが,名義抄などによって,「うずくまる」が正しい〕
うずくまる
うずくまる [0] 【蹲・踞】
古信楽(コシガラキ)・古伊賀,近くは越前古窯・古丹波などの小壺(コツボ)で,人が蹲(ウズクマ)ったような形をしているもの。元来は農家の日用品だったが,茶人の好みで掛け花入れに使われる。
うずざくら
うずざくら [3] 【雲珠桜】
〔花の形が唐鞍(カラクラ)の雲珠(ウズ)に似ているところから〕
(1)鞍馬山に咲く桜の総称。「鞍馬の山の―/謡曲・鞍馬天狗」
(2)サトザクラの一種。しべが長く,花は一重弁。
うずしお
うずしお【渦潮】
an eddying current.
うずしお
うずしお ウヅシホ [0] 【渦潮】
渦を巻きながら激しく流れる海水。潮の干満の差の激しい狭い海峡で起こる。鳴門海峡のものが有名。
うずたかい
うずたか・い ウヅ― [4] 【堆い】 (形)[文]ク うづたか・し
〔平安時代までは「うつたかし」と清音〕
(1)物が積み重なって高くなっている。「本を―・く積む」
(2)高貴である。「御けしき世に―・うおがまれ給ふ/浄瑠璃・多田院開帳」
[派生] ――さ(名)
うずたかく
うずたかく【堆く】
in a pile[heap].→英和
〜積む pile up high[in a heap].
うずつく
うずつ・く ウヅツク (動カ四)
ぐずぐずする。ぐずつく。「一生秀でずに―・いて居やうとは腑甲斐ない/浮世草子・手代気質」
うずでんりゅう
うずでんりゅう ウヅデンリウ [3] 【渦電流】
導体を通る磁束が変化するとき,電磁誘導によって導体中に流れる渦状の電流。導体の運動を妨げる作用があるので,積算電力計の回転円板の制動や車両のブレーキに利用される。渦動(カドウ)電流。フーコー電流。かでんりゅう。かりゅう。
→レンツの法則
うずなう
うずな・う ウヅナフ (動ハ四)
〔「なふ」は接尾語〕
貴重なものとする。良しとする。「天地の神祖―・ひ皇御祖(スメロキ)の御霊(ミタマ)助けて/万葉 4094」
うずのたまかげ
うずのたまかげ 【髻華の玉蔭】
〔「玉蔭」の「玉」は美称,「蔭」は葛(カズラ)〕
飾りとして頭に挿した日陰葛(ヒカゲノカズラ)。「祝部(ハフリヘ)が―見れば羨(トモ)しも/万葉 3229」
うずべんもうしょくぶつ
うずべんもうしょくぶつ ウヅベンモウ― [8] 【渦鞭毛植物】
プランクトン生活をし,主として鞭毛をもつ植物の一群。クロロフィル a と c とを含む色素体を有するため赤色から褐色を呈する。赤潮の原因となる。ギムノジニウム・ヤコウチュウ・ツノモなど。炎色植物。炎藻植物。黄褐色植物。
うずまき
うずまき ウヅ― [2] 【渦巻(き)】
(1)水などの渦を巻く流れ・動き。うず。
(2)渦を巻いた形や模様。「―パン」
うずまき
うずまき【渦巻き】
<be drawn into> a whirlpool;→英和
an eddy (小さい);→英和
[水・風の]a swirl;→英和
a vortex;→英和
[螺旋]a spiral;→英和
[模様]scroll.→英和
〜型の spiral.
うずまきかん
うずまきかん ウヅ―クワン [0] 【渦巻(き)管】
哺乳類・鳥類の内耳にある巻貝状の骨性の管。ヒトでは約二巻き半を描き,内部は膜によって三つの部屋に分けられ,それぞれがリンパ液で満たされて鼓膜の振動を伝えていく。中央の部屋を渦巻細管といい,聴覚の中心となる。蝸牛(カギユウ)。
うずまきぎんが
うずまきぎんが ウヅ― [5] 【渦巻(き)銀河】
見かけの形による銀河の分類の一。球状の中心部と,渦巻形の腕があるのが特徴。銀河系やアンドロメダ銀河など。渦状銀河。
→楕円銀河
うずまきこもん
うずまきこもん ウヅ― [5][6] 【渦巻(き)小紋】
渦巻模様を表した小紋染め。
うずまきさいかん
うずまきさいかん ウヅ―クワン [5] 【渦巻(き)細管】
内耳の渦巻き管の中央部を占める膜迷路。聴覚の受容器で,中耳で増幅された音波を,内腔(ナイコウ)のリンパの振動に変えて有毛細胞を刺激し,興奮を蝸牛神経に伝達する。蝸牛管。
→コルティ器
うずまきせん
うずまきせん ウヅ― [0] 【渦巻(き)線】
⇒螺線(ラセン)(1)
うずまきづけ
うずまきづけ ウヅ― [0] 【渦巻(き)漬け】
胡瓜(キユウリ)を縦に二つに割り,種などをとって乾かし,固く巻いて糠(ヌカ)と塩に漬けたもの。切り口が渦巻のようになる。
うずまきばね
うずまきばね ウヅ― [4][5] 【渦巻(き)発条】
⇒発条(ゼンマイ)
うずまきポンプ
うずまきポンプ ウヅ― [5] 【渦巻(き)―】
遠心ポンプの一。吸入管と吐出管とをもつ渦巻室の中で羽根車(翼車)を高速回転させ,その遠心力によって液体を輸送する機械。
→往復ポンプ
→遠心ポンプ
うずまく
うずまく【渦巻く】
whirl around;swirl.→英和
うずまく
うずま・く ウヅ― [3] 【渦巻く】 (動カ五[四])
(1)水などが渦になって動く。「怒濤―・く玄界灘」
(2)入り乱れて収拾がつかなくなる。「欲望が―・く都会」「疑惑が―・く」
うずまさ
うずまさ ウヅマサ 【太秦】
京都市右京区の地名。五世紀頃,朝鮮から渡来した秦(ハタ)氏の居住した地。広隆寺(コウリユウジ),映画撮影所がある。
うずまさがた
うずまさがた ウヅマサ― [0] 【太秦形】
石灯籠の形の一。京都太秦の広隆寺にあるものを典拠とし,庭園で用いる。
うずまさでら
うずまさでら ウヅマサ― 【太秦寺】
広隆寺の別名。聖徳太子の命で造営されたことから太秦太子寺ともいう。
うずまる
うずま・る ウヅマル [0] 【埋まる】 (動ラ五[四])
〔動詞「うずむ」の未然形に助動詞「る」の付いたものから〕
(1)ある物が,他の物におおわれて,見えなくなる。うずもれる。うまる。「雪に―・る」
(2)人や物で場所がいっぱいになる。「参道が人で―・る」
うずまる
うずまる【埋まる】
⇒埋(う)まる.
うずみ
うずみ ウヅミ 【埋み】
〔動詞「埋(ウズ)む」の連用形から〕
(1)「埋み火」に同じ。「―に残る蛍火を/歌舞伎・牡丹平家譚」
(2)被衣(カズキ)。「よし朝ははだか常盤は―着る/柳多留 8」
うずみひ
うずみひ ウヅミ― [3] 【埋み樋】
地下にうめた樋。うめどい。
うずみび
うずみび ウヅミ― [3] 【埋み火】
灰の中にうずめた炭火。いけ火。[季]冬。《―や壁には客の影ぼふし/芭蕉》
うずみもん
うずみもん ウヅミ― [3] 【埋み門】
城郭の石垣・築地(ツイジ)塀などをくりぬいて造った小門。穴門。
埋み門[図]
うずむ
うず・む ウヅム 【埋む】
■一■ (動マ四)
(1)うずめる。うめる。「汀ちかく―・ませ給へるを/源氏(梅枝)」「不二ひとつ―・み残して若葉かな/蕪村句集」
(2)物思いに沈ませる。めいらせる。「心を―・む夕暮れの雲/夫木 36」
■二■ (動マ下二)
⇒うずめる
うずむし
うずむし ウヅ― 【渦虫】
ミズスマシの別名。[物類称呼]
うずむしるい
うずむしるい ウヅ― [4] 【渦虫類】
扁形動物渦虫綱の総称。一般には体は扁平で細長く,体表に繊毛があり,前端は広がって三角形状の頭となり,一対の目をもつ。日本各地の淡海水域や湿地に多種生息する。コウガイビル・プラナリアなど。
うずめる
うず・める ウヅメル [0] 【埋める】 (動マ下一)[文]マ下二 うづ・む
(1)物の上や周囲を他の物でおおって,見えないようにする。「炭を灰の中に―・める」「顎(アゴ)を襟に―・める」「山野ノ土ノ中ニ―・ムル/天草本伊曾保」
(2)穴などに物を詰めてふさぐ。「池を―・める」
(3)隙間が残らないようにもので満たす。「会場を―・めた大観衆」「バックを花で―・める」
〔四段動詞「うずむ」が中世末期から下二段にも活用するようになって生じた語〕
[慣用] 骨を―
うずめる
うずめる【埋める】
⇒埋(う)める.
うずもる
うずも・る ウヅモル 【埋もる】
■一■ (動ラ四)
「うずもれる」に同じ。「はきたむる塵の数にも思はぬを―・ることのあやしとぞ見る/古今六帖 1」
■二■ (動ラ下二)
⇒うずもれる
うずもれる
うずもれる【埋もれる】
be buried <in snow> ;[世に]live in obscurity.
うずもれる
うずも・れる ウヅモレル [0][4] 【埋もれる】 (動ラ下一)[文]ラ下二うづも・る
(1)物や土におおわれて外から見えなくなる。うずまる。「家が土砂に―・れる」
(2)物や人などで場所がいっぱいになる。「大広間も招待客で―・れる」
(3)存在や価値を人に知られずにいる。「―・れている天才を発見する」
うずら
うずら【鶉】
《鳥》a quail.→英和
うずら
うずら ウヅラ [0] 【鶉】
(1)キジ目キジ科の小鳥。体長15センチメートルほど。地味な黄褐色で一面に縦斑がある。ユーラシアに分布し,日本では北海道・本州の草原で繁殖。冬期は暖地に渡る。飼いウズラは肉・卵用に飼育・繁殖させたもの。[季]秋。
(2)〔鶉籠の形に似ているので〕
昔の芝居小屋で,上下二段ある桟敷の下の段の称。
(3)「鶉豆」の略。
鶉(1)[図]
うずらあわせ
うずらあわせ ウヅラアハセ [4] 【鶉合(わ)せ】
鶉の鳴き声の優劣を競う会。
うずらいろ
うずらいろ ウヅラ― [0] 【鶉色】
鶉の羽色のような色。茶色に黒・白のまだらのある色。
うずらお
うずらお ウヅラヲ [0] 【鶉尾】
ニワトリの一品種。高知県原産。ウズラに似た小形鶏で,尾羽がない。天然記念物。鶉矮鶏(ウズラチヤボ)。
うずらかご
うずらかご ウヅラ― [3] 【鶉籠】
鶉を飼うのに用いる鳥籠。上部を網糸で張った竹製の四角い籠。
うずらがい
うずらがい ウヅラガヒ [3] 【鶉貝】
海産の巻貝。殻高15センチメートル内外。殻は薄く,よく膨らんだ卵形で,白地に茶褐色の長方形の鶉の羽模様に似た斑紋が並ぶ。肉は食用,殻は貝細工に用いる。本州中部以南の浅海の砂泥底にすむ。
うずらごうし
うずらごうし ウヅラガウ― [4] 【鶉格子】
〔鶉籠のような格子,の意〕
江戸新吉原の最下級の遊女屋の格子。
うずらごろも
うずらごろも ウヅラ― [4] 【鶉衣】
(1)継ぎはぎをした衣服。弊衣。うずらぎぬ。うずらのころも。「錦繍(キンシユ)の重ね引換へ,いつの間に―と綻(ホコロ)びて/浄瑠璃・雪女」
(2)書名(別項参照)。
うずらごろも
うずらごろも ウヅラ― 【鶉衣】
俳文集。四編。横井也有作。前編1787年,後編1788年,続編・拾遺1823年刊。也有の遺稿を大田南畝が編集刊行したもの。機知と技巧に富んだ洒脱な俳文。
うずらたけ
うずらたけ ウヅラ― [3] 【鶉茸】
松茸の上等品種の名。傘の表皮が鶉の羽模様の斑紋に似ているもの。
うずらだち
うずらだち ウヅラ― [0] 【鶉立ち】
(1)和室で,座った姿勢から回り膝をしないでそのまま立ち上がること。無作法な立ち方。
(2)急に思い立って旅に出ること。「―に立つて/滑稽本・古朽木」
うずらちりめん
うずらちりめん ウヅラ― [4] 【鶉縮緬】
皺(シボ)の大きな縮緬。着尺(キジヤク)地・帯地に向く。鎖縮緬。鬼縮緬。
うずらで
うずらで ウヅラ― [3] 【鶉手】
鶉の羽模様の斑紋を表した陶器。鉄分の多い土と少ない土とを練り合わせて,褐色と白色とが混じった素地(キジ)のものを焼いてつくる。
うずらなく
うずらなく ウヅラ― 【鶉鳴く】 (枕詞)
鶉が荒れた野にすむことから,「古る」にかかる。「―古りにし里ゆ思へども/万葉 775」
うずらの
うずらの ウヅラ― [0] 【鶉野】
鶉狩りをする野。
うずらふ
うずらふ ウヅラ― [3] 【鶉斑】
(1)鶉の羽のように,茶褐色に白と黒の斑点の入った模様。
(2)羽に{(1)}の入っている鷹。
(3)黒釉の地に柿色の小斑の入った陶器。
うずらぶえ
うずらぶえ ウヅラ― [3][4] 【鶉笛】
(1)鶉狩りで,鶉を誘い寄せるために吹く笛。鶉の鳴き声に似た音を出す。
(2)雅楽で,横笛を短い拍子で吹くこと。
うずらまめ
うずらまめ【鶉豆】
a mottled kidney bean; <米> a pinto bean.
うずらまめ
うずらまめ ウヅラ― [3] 【鶉豆】
インゲンマメの一種。種子は腎臓形の茶色がかった白色の地に,普通濃い茶褐色や赤の斑点がある。甘納豆や煮豆に用いる。うずら。
うずらもく
うずらもく ウヅラ― [3] 【鶉杢・鶉木】
(1)鶉の羽模様のような斑紋の木目。
(2)屋久杉(ヤクスギ)の別名。
うずらもち
うずらもち ウヅラ― [3] 【鶉餅】
⇒鶉焼き(1)
うずらやき
うずらやき ウヅラ― [0] 【鶉焼(き)】
(1)饅頭(マンジユウ)の一種。もち米で作った薄皮の中に小豆(アズキ)の塩餡(アン)を包み,鶉の斑紋のような焦げ目をつけて焼いたもの。うずらもち。
(2)食べ物を鶉色に油でいりつけたもの。
うずわ
うずわ ウヅ― [0] 【渦輪】
(1)渦巻状の形。
(2)「うずわがつお」の略。
うずわがつお
うずわがつお ウヅ―ガツヲ [4] 【渦輪鰹】
ソウダガツオの異名。
うせい
うせい [1] 【迂生】 (代)
一人称。多くは手紙などで,男子が自分をへりくだっていう。小生。愚生。「―近年多忙なるに/近世紀聞(延房)」
うせい
うせい [1] 【雨声】
雨の降る音。雨音(アマオト)。「蓐中(ジヨクチユウ)にありて―を聴く/断腸亭日乗(荷風)」
うせい
うせい [0] 【雨勢】
雨の降る勢い。
うせつ
うせつ [1] 【迂拙】
■一■ (名・形動)スル[文]ナリ
世情にうとくて行動がまずい・こと(さま)。迂愚。「嗚呼何ぞ英人の―なるや/八十日間世界一周(忠之助)」
■二■ (代)
一人称。男子が自分のことをへりくだっていう。迂生。
うせつ
うせつ [1] 【雨雪】
(1)雨と雪。
(2)雪が降ること。「天大―ならずとも,深山高峰の冬夜は/正法眼蔵」
うせつ
うせつ【右折する】
turn to the right.→英和
‖右折禁止 <掲示> No Right Turn.
うせつ
うせつ [0] 【右折】 (名)スル
道路などを右へ曲がること。
⇔左折
「―禁止」「次の角を―して下さい」
うせびと
うせびと [0] 【失せ人】
逃げうせた人。うせうど。「逃散して―になりて家をあくる程に/四河入海 7」
うせもの
うせもの【失せ物】
[紛失物]⇒紛失.
うせもの
うせもの [0] 【失せ物】
なくした品物。紛失物。
うせる
う・せる [2] 【失せる】 (動サ下一)[文]サ下二 う・す
(1)なくなる。消える。現代では,抽象的なものについていうことが多い。「やる気が―・せる」「立つ霧の―・せぬる如く/万葉 4214」
(2)「行く」「去る」のくだけた言い方。「どこへでも―・せやがれ」
(3)死ぬ。「それ―・せたまひて,安祥寺にてみわざしけり/伊勢 77」
うせる
うせる【失せる】
(1)[見えなくなる]disappear;→英和
vanish;→英和
be gone.(2)[紛失する]⇒紛失.
うせん
うせん [0][1] 【羽扇】
鳥の羽根で作った扇。
うせんせい
うせんせい [0] 【右旋性】
右に回転する旋光性。
→旋光性
うぜん
うぜん 【羽前】
旧国名の一。山形県のほぼ全域に相当。
うそ
うそ 【嘯】
口をすぼめて息を強く出すこと。また,その音。うそぶき。口笛。「ごぜんじの紙,まきあげの筆と,―に吹きいだしたるを/たまきはる」
うそ
うそ【嘘】
[嘘言]a lie.→英和
〜をつく tell a lie;lie.〜の false.→英和
〜のような話 an incredible story.まっかな(見えすいた,まことしやかな)〜 a downright (transparent,plausible) lie.‖嘘発見器 a lie detector;a polygraph.嘘八百 a pack of lies.嘘も方便 Sometimes you have to tell a lie.
うそ
うそ (接頭)
〔「薄(ウス)」の転〕
形容詞・動詞などに付いて,なんとなくそのような感じである,動作・状態の程度が軽いなどの意を表す。「―寒い」「―はずかしい」「―笑む」
うそ
うそ [1] 【獺】
カワウソの別名。おそ。
うそ
うそ [1] 【嘘】
(1)事実を曲げてこしらえたこと。本当でないこと。偽り。「―をつく」
(2)誤り。間違い。「―字」
(3)望ましくないこと。すべきでないこと。「ここであきらめるのは―だ」
うそ
うそ [1] 【鷽】
(1)スズメ目アトリ科の鳥。スズメより少し大きい。頭は黒,背は青灰色。腹は灰色。雄のほおはバラ色。ヨーロッパ・アジア北東部に分布。日本では本州中部以北で繁殖し,冬は暖地に渡るものが多い。口笛を吹くように鳴き,よく人になれる。うそひめ。ことひき鳥。[季]春。《―のこゑきゝそめしより山路かな/式之》
(2)鷽替(ウソカエ)の神事に用いる,{(1)}をかたどった木製の玩具。
鷽(1)[図]
鷽(2)[図]
うそ
うそ【鷽】
《鳥》a bullfinch.→英和
うそ=から出たまこと
――から出たまこと
人を偽るつもりで言ったことが偶然事実となってしまうこと。
うそ=で固(カタ)める
――で固(カタ)・める
何もかもが嘘でできあがっている。「―・めた話」
うそ=と坊主(ボウズ)の頭はいったことがない
――と坊主(ボウズ)の頭はいったことがない
嘘を言ったことがない。
〔「言う」と「結う」をかけた洒落(シヤレ)〕
うそ=にも
――にも
(1)たとえ本気でないにしても。
(2)仮にも。「お島が惚れてゐやうとは,―思はなかつた/多情多恨(紅葉)」
うそ=も方便
――も方便
事をうまく運ぶためには,一つの手段として時には嘘が必要なこともある。
うそ=を吐(ツ)け
――を吐(ツ)け
嘘をつきたいなら,ついてみろの意で,相手が嘘を言っていることをとがめる語。嘘を言え。うそつけ。女性語は「嘘(を)おっしゃい」
うそ=を言え
――を言え
「嘘(ウソ)を吐(ツ)け」に同じ。
うそ=吐(ツ)いたら針千本飲ます
――吐(ツ)いたら針千本飲ます
指切りをするときに唱えあう言葉。
うそあまい
うそあま・い 【うそ甘い】 (形)
〔「うそ」は接頭語。中世語〕
かすかに甘い。うす甘い。「―・イ物ヲ食ロウタ上ナレバ/天草本伊曾保」
うそいつわり
うそいつわり [1] 【嘘偽り】
「うそ(嘘){(1)}」を強調した言い方。「―は申しません」
うそう
うそう [0][1] 【有相】
〔仏〕 姿形をもって存在している事物。姿形をもって存在しているというありかた。また,その姿形。
⇔無相
うそう
うそう [1] 【有想】
〔仏〕 事物に執着する心のあること。
うそう
うそう [1] 【迂叟】 (代)
〔世事にうとい老人の意〕
一人称。老年の男子が自分のことをへりくだっていう。
うそうそ
うそうそ [1] (副)
(1)あたりを見回したりして落ち着かないさま。「小声に呼ふで―と尋ね廻るは/浄瑠璃・百日曾我」
(2)どことなく,はっきりしないさま。「暮―と遠き人声(宰馬)/秋の日」
(3)まぬけなさま。「―と来て物申(モノモウ)の苛酷(イライドサ)/柳多留拾遺」
うそうそどき
うそうそどき 【うそうそ時】
物がはっきり見えない夕暮れ時,または夜明け前。「おちかかる―の雨の音(野坡)/炭俵(上)」
うそうそ時
うそうそどき 【うそうそ時】
物がはっきり見えない夕暮れ時,または夜明け前。「おちかかる―の雨の音(野坡)/炭俵(上)」
うそうむそう
うそうむそう [4] 【有相無相】
〔仏〕 形をもつものともたないもの。現象と真理。有象無象。
うそえむ
うそえ・む 【うそ笑む】 (動マ四)
〔「うそ」は接頭語〕
少し笑う。ほほえむ。「花園の大臣一人―・みて/愚管 4」
うそかえ
うそかえ [0] 【鷽替】
福岡県太宰府の天満宮で,正月七日夜,酉(トリ)の刻(午後五〜七時)に行われる神事。参詣人が「うそ(鷽){(2)}」を交換し合う。昨年の凶を嘘(ウソ)にして今年の吉に取り替える意。神社の出す金色の「うそ」を替えあてた人には幸運がくるという。大阪の道明寺・天満宮などでも行われる。鷽替神事。[季]新年。
うそく
うそく [0] 【右側】
みぎがわ。
⇔左側
「―通行」
うそさびしい
うそさびし・い [5] 【うそ寂しい】 (形)[文]シク うそさび・し
なんとなくさびしい。「―・い夕暮れ」
うそさむ
うそさむ [0] 【うそ寒】
〔形容詞「うそ寒い」の語幹から〕
(1)なんとなく感ずる寒さ。「―の今日このごろ」
(2)秋になってうすら寒く感ずる冷気。やや寒。そぞろ寒。[季]秋。《―をかこち合ひつゝ話しゆく/虚子》
うそさむい
うそさむ・い [4][0] 【うそ寒い】 (形)[文]ク うそさむ・し
なんとなくさむざむとした感じだ。うすらさむい。うすさむい。「―・い初冬の夕べ」
うそじ
うそじ [0][2] 【嘘字】
字画を誤った字や誤用した字。
うそっぱち
うそっぱち [4][0][5] 【嘘っぱち】
「嘘」を強めた言い方。全くの嘘。完全な嘘。「とんでもない―だ」
うそつき
うそつき【嘘つき】
a liar.→英和
うそつき
うそつき [2] 【嘘吐き】
嘘を言うこと。また,その人。
うそつき=は泥棒の始まり
――は泥棒の始まり
平気で嘘をつくような人は,盗みも悪いことだと思わなくなってしまうということ。
うそつきいわい
うそつきいわい [5] 【嘘吐き祝(い)】
中国地方で,一二月八日に行う祝宴。この日豆腐を食べると一年中についた嘘が消えるとする。米の団子やこんにゃくを食べる所もある。嘘はがし。八日待ち。
うそなき
うそなき [2] 【嘘泣き】 (名)スル
泣いているふりをすること。そらなき。
うそのかわ
うそのかわ [1] 【嘘の皮】
〔獺(ウソ)の皮にかけた語かという〕
全くの嘘。完全な嘘。「あいつの約束など―だ」
うそはずかしい
うそはずかし・い 【うそ恥ずかしい】 (形)
〔近世語〕
なんとなく恥ずかしい。「しなだれよればしなだれて―・い昼日中/浄瑠璃・栬狩」
うそはっけんき
うそはっけんき [1][3] 【嘘発見器】
人間の情緒の動きに伴って生じる生理的諸変化を測定して,嘘を発見する装置の通称。被験者にいろいろな質問をして,皮膚の電気抵抗・呼吸数・心搏数・血圧・血流量などの微弱な変化を同時に記録する。ポリグラフ。
うそはっぴゃく
うそはっぴゃく [1][4] 【嘘八百】
〔「八百」は数多くの意〕
多くの嘘。何もかも嘘ばかりであること。「―を並べたてる」
うそばら
うそばら 【うそ腹】
なんとなく腹が立つこと。多く「うそ腹が立つ」の形で用いる。「昔を思ひ出し,―たつてむく起きにして/浮世草子・一代男 3」
うそひめ
うそひめ 【鷽姫】
〔外見・声が美しいことから〕
鳥,ウソの異名。[和漢三才図会]
うそふき
うそふき [2] 【嘯・嘯吹】
狂言面の一。口笛を吹くように口を丸めて突き出した表情の面。「蚊相撲」の蚊の精,「茸(クサビラ)」の茸の精,「石神」の石神などに使用。
嘯[図]
うそぶえ
うそぶえ 【嘯笛】
口笛。うそ。
うそぶく
うそぶく【嘯く】
(1)[ほえる]roar;→英和
howl.→英和
(2) ⇒とぼける.
うそぶく
うそぶ・く [3] 【嘯く】 (動カ五[四])
(1)平然として言う。「運が悪かった,と―・く犯人」
(2)大きなことを言う。ほらを吹く。「世界一になってみせると―・く」
(3)口をつぼめて強く息を吐く。また,口笛を吹く。うそむく。「木(コ)の根とり―・き登り/万葉 1753」
(4)詩歌を口ずさむ。「集りて―・くめれど/浜松中納言 1」
(5)動物がほえる。「虎は千里の足早く風に―・く身も軽く/浄瑠璃・反魂香」
〔(3)が原義〕
うそむ
うそ・む 【嘯む】 (動マ四)
「うそぶく」に同じ。「尚鳴り―・む響(オト)聞ゆ/日本書紀(皇極訓)」
うそむく
うそむ・く 【嘯く】 (動カ四)
「うそぶく」に同じ。[名義抄]
うそやぐ
うそや・ぐ (動ガ四)
〔「うぞやく」とも〕
(多く「鼻うそやぐ」の形で)おかしくて鼻がむずむずする。または,得意な気持ちになって,笑いがこみあげてくる。「佐殿(スケドノ)鼻―・ぎて思はれけれども/盛衰記 19」
うそん
うそん 【烏孫】
古代,天山山脈北方にいた遊牧民族。前漢の武帝は匈奴(キヨウド)挟撃のため張騫(チヨウケン)を派遣してこれと結んだ。五世紀後半,柔然(ジユウゼン)の攻撃をうけてパミール西方に移り衰えた。
うそ寂しい
うそさびし・い [5] 【うそ寂しい】 (形)[文]シク うそさび・し
なんとなくさびしい。「―・い夕暮れ」
うそ寒
うそさむ [0] 【うそ寒】
〔形容詞「うそ寒い」の語幹から〕
(1)なんとなく感ずる寒さ。「―の今日このごろ」
(2)秋になってうすら寒く感ずる冷気。やや寒。そぞろ寒。[季]秋。《―をかこち合ひつゝ話しゆく/虚子》
うそ寒い
うそさむ・い [4][0] 【うそ寒い】 (形)[文]ク うそさむ・し
なんとなくさむざむとした感じだ。うすらさむい。うすさむい。「―・い初冬の夕べ」
うそ恥ずかしい
うそはずかし・い 【うそ恥ずかしい】 (形)
〔近世語〕
なんとなく恥ずかしい。「しなだれよればしなだれて―・い昼日中/浄瑠璃・栬狩」
うそ甘い
うそあま・い 【うそ甘い】 (形)
〔「うそ」は接頭語。中世語〕
かすかに甘い。うす甘い。「―・イ物ヲ食ロウタ上ナレバ/天草本伊曾保」
うそ笑む
うそえ・む 【うそ笑む】 (動マ四)
〔「うそ」は接頭語〕
少し笑う。ほほえむ。「花園の大臣一人―・みて/愚管 4」
うそ腹
うそばら 【うそ腹】
なんとなく腹が立つこと。多く「うそ腹が立つ」の形で用いる。「昔を思ひ出し,―たつてむく起きにして/浮世草子・一代男 3」
うぞうむぞう
うぞうむぞう ウザウムザウ [4] 【有象無象】
(1)「有相無相」に同じ。
(2)〔(1)の意から転じて〕
雑多なつまらぬ者たち。人をいやしめていう。「―の言うことなんか気にするな」
うぞうむぞう
うぞうむぞう【有象無象】
the rabble.→英和
うぞふるう
うぞふる・う 【怖震ふ】 (動ハ四)
〔「うぞ」は「おぞ」の転〕
恐ろしさのために震える。恐れおののく。「山田のかがしと―・ひ,二目と見られぬなりかたち/浄瑠璃・五十年忌(中)」
うた
うた [2] 【歌・唄・詩】
(1)言葉に旋律やリズムをつけて,声に出すもの。また,その言葉。《歌・唄》「―を歌う」「はやり―」
(2)和歌。特に,短歌。《歌》「―を詠む」
(3)近代・現代の詩。《詩》「初恋の―」
うた
うた【歌】
[詩歌] <compose> a poem;→英和
poetry (総称);→英和
[歌謡] <sing> a song;→英和
a ballad.→英和
〜がうまい be a good singer.
うた=と読み
――と読み
〔歌ガルタと読みガルタとがあることから〕
(1)物事には表と裏があり,一長一短がある。「屋根舟に簾(スダレ)おろして―/柳多留拾遺」
(2)損得を考えて,得のある方につくこと。勘定づく。「公家衆のいます都はおのづから喧嘩やめるも―なり/滑稽本・膝栗毛 6」
うた=にばかり歌う
――にばかり歌・う
言っただけで一向に実現しないこと。
うた=は世につれ世は歌につれ
――は世につれ世は歌につれ
ある時代によく歌われる歌は,その時代の世情を反映しているものだ,という意。
うたあわせ
うたあわせ [3] 【歌合】
歌を詠む人が集まって左右に分かれ,一定の題で双方から出した歌を順次つがえて一番ごとに優劣を競う遊び。平安初期に発生し多分に社交的・遊戯的であったが,平安後期頃から歌人の力量を競う真剣なものとなり,歌風・歌論に大きな影響を与えた。左右に分かれる参加者を方人(カタウド),優劣の判定を下す人を判者(ハンジヤ),その判定の語を判詞(ハンシ)((ハンジ))という。うたくらべ。
うたあんどん
うたあんどん 【歌行灯】
小説。泉鏡花作。1910年(明治43)発表。能楽師を主人公とし,芸の至上と耽美(タンビ)の世界を独特な文体によって描く。
うたい
うたい【謡】
⇒謡曲.
うたい
うたい ウタヒ [0] 【謡】
〔動詞「うたう」の連用形から〕
能楽の詞章,およびそれに曲節をつけたもの。また,それを謡うこと。
→謡曲
うたいあげる
うたいあ・げる ウタヒ― [5] 【歌い上げる・謳い揚げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 うたひあ・ぐ
(1)詩歌に詠んでたたえる。《歌上》「大自然の美を見事に―・げる」
(2)盛んにいいたてる。《謳揚》「公約を―・げる」
うたいこう
うたいこう ウタヒカウ [0][2] 【謡講】
同好の人々が集まり謡曲を謡う会。謡曲稽古の集まり。
うたいざ
うたいざ ウタヒ― [0] 【謡座】
能舞台で,地謡(ジウタイ)の座る所。舞台の見所(ケンジヨ)から見て右手の勾欄(コウラン)の内にある。地謡座。
うたいしょう
うたいしょう ウタヒセウ 【謡抄】
謡曲の最初の注釈書の通称。豊臣秀次の命により公家・禅僧らが参加して注釈にあたり,のちの版本の謡本やその注釈に影響を与えた。1600年頃成る。
うたいぞめ
うたいぞめ ウタヒ― [0] 【謡初(め)】
(1)新年になって初めて謡曲を謡うこと。[季]新年。《敷舞台拭き清めあり―/虚子》
(2)新年になって初めて殿中で謡曲を謡う儀式。
うたいだし
うたいだし ウタヒ― [0] 【歌い出し】
歌の,歌い始めの部分。
うたいだし
うたいだし [0] 【歌出】
管弦の遊びのとき,合唱の音頭をとる人。「右の―は治部卿,渡殿に候/天徳歌合」
うたいて
うたいて ウタヒ― [0] 【歌い手】
(1)歌謡をうたう人。歌うたい。歌手(カシユ)。
(2)巧みにうたう人。「なかなかの―」
うたいぼん
うたいぼん ウタヒ― [0] 【謡本】
謡曲の詞章を記し,そのわきに譜を付けた本。
うたいまつ
うたいまつ [2] 【鵜松明】
樺(カバ)の皮で作った松明。雨中の鵜飼いに用いる。[季]夏。
うたいまわし
うたいまわし ウタヒマハシ [0] 【歌い回し】
歌を歌うときの,表現の方法。歌い方。
うたいめ
うたいめ ウタヒ― [0] 【歌い女】
歌や踊りで客を遊興させる女。芸者。芸妓。
うたいもの
うたいもの ウタヒ― [0] 【謡い物・歌い物】
(1)日本音楽(特に近世邦楽)の声楽の種目分類概念。「語り物」に対する。歌詞の意味内容の伝達よりも旋律の変化などの音楽的情緒表現を重視する傾向の強い種目。地歌・箏曲(ソウキヨク)・長唄・端唄・うた沢・小唄など。うたもの。《歌物》
(2)雅楽で,声楽曲の総称。特に催馬楽(サイバラ)と朗詠の二曲種をいう。
→曲(ゴク)の物
(3)地歌で,謡曲の詞章を歌詞とした曲。《謡物》
うたいもんく
うたいもんく【謳い文句】
a watchword;→英和
a motto.→英和
うたいもんく
うたいもんく ウタヒ― [4] 【謳い文句】
宣伝などのために,盛んに言いたて強調する言葉。標語。キャッチ-フレーズ。「―ばかり立派で,内容がない」
うたう
うた・う ウタフ [0] 【謳う】 (動ワ五[ハ四])
〔「歌う」と同源〕
(1)ほめたたえる。謳歌する。「わが世の春を―・う」
(2)明確に文章で表現・主張する。「効能書に―・ってある」
うたう
うたう【歌う】
sing <a song> ;→英和
hum <a tune> ;→英和
chant <a hymn> ;→英和
recite <from a No(h) play> .→英和
うたう
うた・う ウタフ 【訴ふ】 (動ハ下二)
〔「うったふ」の促音「っ」の無表記〕
うったえる。「天道に―・へ申し給ひけるに/宇治拾遺 10」
うたう
うた・う ウタフ [0] 【歌う・謡う・唄う】 (動ワ五[ハ四])
(1)人が節をつけて声を出す。「歌を―・う」
(2)人以外のものが快い音や美しい声を出す。《歌・唄》「小鳥が―・う」「小川のせせらぎが―・う」
(3)(「詠う」とも書く)詩や歌につくる。感動を込めて述べる。《歌》「愛の美しさを―・った大ロマン」
[可能] うたえる
うたう
うたう【謳う】
(1)[表明する]be explicitly stated[emphasized] <in the resolution> .
(2)[有名]be famed <in song[poetry]> ;have the reputation <of> .→英和
うたうたい
うたうたい [3] 【歌歌い・歌唄い・歌謡い】
(1)歌をうたう人。歌手。
(2)歌舞伎で,長唄をうたう者。
(3)謡をうたうのを専門にしている人。
うたうら
うたうら 【歌占】
能の一。四・五番目物。観世元雅(モトマサ)作。伊勢の神職度会(ワタライ)家次が,歌占をして諸国を巡るうち,自分を尋ねる我が子幸菊丸と再会し,里人の所望で地獄巡りの曲舞(クセマイ)を舞う。
うたうら
うたうら [0] 【歌占】
歌による占い。巫女(ミコ)の唱える歌によって判断したり,選びとった短冊にある歌によって占ったりした。のちには草紙や百人一首を開いて出た歌によって占う風もあった。
うたえ
うたえ ウタヘ 【訴へ】
〔「うったへ」の促音「っ」の無表記〕
うったえ。訴訟。「鎌倉にての御―のやうは/親鸞消息」
うたえ
うたえ [0][2] 【歌絵】
一首の歌の内容を表した絵。平安時代に行われ,絵と歌の書かれたものが多いが,絵だけのものもある。「扇調じて―かかせ侍りける/後撰(離別詞)」
うたえただすつかさ
うたえただすつかさ ウタヘ― 【刑部省】
⇒ぎょうぶしょう(刑部省)
うたえのつかさ
うたえのつかさ ウタヘ― 【刑部省】
⇒ぎょうぶしょう(刑部省)
うたえぶみ
うたえぶみ ウタヘ― 【訴へ文】
訴訟の旨を書き記した文書。訴状。「高き机の上に―の箱といふ物を/続古事談 1」
うたえもん
うたえもん ウタヱモン 【歌右衛門】
⇒中村(ナカムラ)歌右衛門
うたお
うたお 【歌男】
雅楽寮に属し,古代から伝わる歌をうたう男。歌人(ウタビト)。
⇔歌女(ウタメ)
「凡そ諸の―歌女笛吹く者は/日本書紀(天武下訓)」
うたかい
うたかい [0] 【歌会】
歌の会。歌人が集まって詠んだ歌を披講(ヒコウ)し批評し合う会。かかい。
うたかい
うたかい【歌会】
a poetry party.新年御歌会 the New Year's Poetry Party.
うたかいはじめ
うたかいはじめ [5] 【歌会始】
宮中で行われる,新年最初の歌会。天皇・皇后および皇族の和歌や国民の詠進歌が披講される。御歌会始め。歌御会始(ウタゴカイハジメ)。
うたかぐさ
うたかぐさ 【升麻】
トリアシショウマの古名。
うたかた
うたかた [0] 【泡沫】
(1)水面にできるあわ。みなわ。「淀みに浮ぶ―はかつ消えかつ結びて/方丈記」
(2)消えやすくはかないことのたとえ。「―の恋」
うたかた
うたかた [0] 【唄方】
長唄など,歌唱と楽器伴奏が分業になっている歌物の三味線音楽で,歌唱を専門とする人。
うたかた
うたかた【泡沫】
a bubble.→英和
〜のような ephemeral;fleeting.→英和
うたかたの
うたかたの 【泡沫の】 (枕詞)
泡が消えやすいところから「消ゆ」に,また浮かぶところから「浮き」「憂き」にかかる。「―消えてはかなき世を頼む哉/後撰(恋五)」
うたかたびと
うたかたびと 【泡沫人】
(1)水のあわのように,はかなく消えやすい命をもった人。「―は息消えて,帰らぬ水の泡とのみ散りはてし/謡曲・夕顔」
(2)愛人。恋人。「―を忍ばざらめや/源氏(真木柱)」
うたがい
うたがい [2] 【歌貝】
歌ガルタの古名。平安時代の貝合わせから発展し,蛤(ハマグリ)の内側に和歌の上下の句を書いて,その二枚の貝を合わせる遊び。のちに金銀箔(ハク)を押した将棋の駒の形の厚紙を用いた。
うたがい
うたがい【疑い】
(1)[疑念]a doubt;→英和
[疑問]a question;→英和
[不信]distrust.→英和
(2)[嫌疑]suspicion.→英和
疑い深い distrustful;→英和
suspicious;→英和
skeptical.〜のない indisputable;→英和
undeniable.→英和
〜なく undoubtedly;→英和
no doubt.〜を抱く ⇒疑う.
〜を招く[受ける]incur suspicion <of> ;be suspected <of> .
〜を晴らす clear[dispel]suspicion.
うたがい
うたがい ウタガヒ [0] 【疑い】
疑うこと。怪しむこと。不審。疑念。「―を抱く」「―がかかる」「―をさしはさむ余地がない」
うたがいない
うたがいな・い ウタガヒ― [5] 【疑い無い】 (形)[文] うたがひな・し
疑う余地がない。まちがいない。「―・く成功するだろう」
うたがいぶかい
うたがいぶか・い ウタガヒ― [6] 【疑い深い】 (形)[文]ク うたがひぶか・し
物事を信用しないで,疑う気持ちが強い。猜疑心(サイギシン)が強い。うたぐりぶかい。「―・い性格」
[派生] ――さ(名)
うたがう
うたがう【疑う】
(1)[疑念]doubt;→英和
be doubtful <about> ;have[feel,entertain]a doubt <about> .
(2)[嫌疑]suspect <a person of murder> ;→英和
be suspicious <of> ;have[entertain]suspicion <of,that…> .
うたがう
うたが・う ウタガフ [0] 【疑う】 (動ワ五[ハ四])
(1)得られた結果・結論が正しくないのではないかと思う。うたぐる。「証人の証言を―・う」「この調査結果には―・う余地はない」
(2)その人が悪いことをしたのではないかと思う。うたぐる。「私は犯人ではないかと―・われているらしい」「父は花瓶を割ったのは次郎ではないかと―・っている」
(3)はっきりしないことについて,よくない方に,否定的に考える。「誠意を―・う」「これでは頭の程度が―・われる」「私はこの患者について赤痢を―・っています」「―・ひながらも念仏すれば往生す/徒然 39」
[可能] うたがえる
[慣用] 耳を―・目を―
うたがうらくは
うたがうらくは ウタガフラク― 【疑うらくは】 (連語)
〔本来「うたがわくは」とあるべき語。「らく」は「告ぐらく」「すらく」などの「らく」が接尾語化したもの〕
疑問に思うことには。恐らくは。推測するに。多分。うたごうらくは。「―君却て妾を思はざるべし/花柳春話(純一郎)」
うたがき
うたがき [2] 【歌垣】
(1)古代の習俗。男女が山や海辺に集まって歌舞飲食し,豊作を予祝し,また祝う行事。多く春と秋に行われた。自由な性的交わりの許される場でもあり,古代における求婚の一方式でもあった。人の性行為が植物にも生命力を与えると信じられていたと思われる。のち,農耕を離れて市でも行われるようになった。かがい。「果して期りし所にゆきて―の衆(ヒトナカ)に立たして/日本書紀(武烈訓注)」
(2)奈良時代,大勢の男女が歌い舞う宮廷の行事。{(1)}が宮廷化されたもの。
うたがしら
うたがしら 【歌頭】
踏歌(トウカ)で,音頭をとる人。かとう。
うたがた
うたがた (副)
〔平安時代以後「うたかた」とも。多く「うたがたも」の形で〕
(1)恐らく。きっと。「―も言ひつつもあるかわれならば地(ツチ)には落ちじ空に消なまし/万葉 2896」
(2)(下に打ち消しの語を伴って)
(ア)少しの間も。「―人をしのばざらめや/源氏(真木柱)」
(イ)かりそめにも。決して。「鶯の来鳴く山吹―も君が手触れず花散らめやも/万葉 3968」
(ウ)必ずしも。「夫れ故人(=旧友)は―も親友ならず,親友は―も故人ならず/菅家文草」
うたがたり
うたがたり 【歌語り】
歌についての物語。歌物語。「すきずきしき―なども/源氏(賢木)」
うたがっせん
うたがっせん【歌合戦】
a singing contest.
うたがまし
うたがま・し 【歌がまし】 (形シク)
ひとかどの歌らしい。「さすがに―・しう,われはと思へるさまに/枕草子 95」
うたがら
うたがら [0] 【歌柄】
歌の気品。歌の品柄。
うたがるた
うたがるた【歌加留多】
poem cards.
うたがわ
うたがわ ウタガハ 【歌川】
姓氏の一。
うたがわくにさだ
うたがわくにさだ ウタガハ― 【歌川国貞】
(1786-1864) 江戸後期・幕末の浮世絵師。初代豊国の門人。のち,三代目豊国を名乗る。猪首(イクビ)・猫背の独特な美人画は幕末の退廃気分を濃厚に表し,よくその時代の風潮を代表する。
うたがわくによし
うたがわくによし ウタガハ― 【歌川国芳】
(1797-1861) 江戸後期の浮世絵師。武者絵や洋風表現を駆使した風景画のほか風刺画もよくした。作品「通俗水滸伝豪傑百八人之一箇」「東都名所」など。
うたがわしい
うたがわし・い ウタガハシイ [5][0] 【疑わしい】 (形)[文]シク うたがは・し
〔動詞「疑(ウタガ)う」の形容詞化〕
物事が疑いたくなるようなさまであることを表す。
(1)確かにその通りだとは思えない。信じがたい。「その証明は―・い」
(2)どうなるかわからない。不確実である。不安がある。「計画通りに完成するかどうか―・い」
(3)怪しい。不審だ。「挙動の―・い男」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
うたがわしい
うたがわしい【疑わしい】
doubtful;→英和
questionable;→英和
<be> open to question[doubt];suspicious (怪しい).→英和
疑わしきは罰せず give <a person> the benefit of the doubt.→英和
うたがわとよくに
うたがわとよくに ウタガハ― 【歌川豊国】
(1)(初代)(1769-1825) 江戸後期の浮世絵師。江戸の人。号,一陽斎。歌川派の祖歌川豊春(1735-1814)に師事。美人画から役者絵に転じて歌川派独特の似顔絵を開拓し一世を風靡(フウビ)。
(2)(二代)(1777-1835) 初代豊国の門人。初名,豊重。号,一竜斎。初代の養子となり,師の没後二代目となった。
(3)(三代)
⇒歌川国貞(クニサダ)
うたがわとよはる
うたがわとよはる ウタガハ― 【歌川豊春】
(1735-1814) 江戸後期の浮世絵師。名は昌樹。号は一竜斎。京で狩野派を学んだ後,江戸で浮世絵師となる。遠近法を用いた浮き絵や美人画にすぐれた。歌川派の祖。
うたがわとよひろ
うたがわとよひろ ウタガハ― 【歌川豊広】
(?-1829) 江戸後期の浮世絵師。江戸の人。号は一柳斎。豊春の門人。歌川広重の師。
うたがわは
うたがわは ウタガハ― 【歌川派】
浮世絵の一流派。歌川豊春を祖とし,美人画・役者絵の名手豊国らによって画風をかため,国政(1773-1810)・国芳(1797-1861)へと受け継がれた。広重もこの流れを汲む。明治以後も月岡芳年から水野年方・鏑木清方・伊東深水へと画系は継承された。
うたがわひろしげ
うたがわひろしげ ウタガハ― 【歌川広重】
(1797-1858) 江戸後期・幕末の浮世絵師。号,一立斎。江戸の人。歌川豊広(?-1829)に師事。美人画や役者絵を描いたが,のち,洋画の遠近透視法を応用した斬新な風景版画に新生面を開き,「東海道五十三次」「名所江戸百景」などの名作を発表。安藤広重。
うたき
うたき 【御岳】
沖縄地方で,ムイ・ウガン・オンなどと呼ばれる聖地の総称。多くは村の信仰の中心となる聖域で村の祭りが催され,神女(ノロ)が祈願する。
うたきりぎりす
うたきりぎりす 【歌螽斯】
コオロギの古名。
うたぎれ
うたぎれ [0] 【歌切】
手鑑(テカガミ)に貼ったり,または掛物を作るために,和歌を書いた巻物・冊子などの古人の筆跡を適当な大きさに切り取ったもの。
うたく
うた・く 【吼く】 (動カ四)
ほえる。怒り叫ぶ。「その猪怒りて―・き寄り来つ/古事記(下)」
うたくこつ
うたくこつ [3][2] 【烏啄骨】
⇒烏口骨(ウコウコツ)
うたくず
うたくず 【歌屑】
下手な和歌。「古今集の中の―とかや言ひ伝へたれど/徒然 14」
うたくどき
うたくどき 【歌口説き】
かきくどくような調子の詠嘆的な節回しで歌う俗謡。くどき節。
うたぐさり
うたぐさり [3] 【歌鎖】
文字鎖の一。前の歌の下の句の最初の音を次の歌の初めに置いて詠み続ける遊戯。前の歌の終わりの音をとって詠み続ける場合もある。
うたぐせ
うたぐせ [2][0] 【歌癖】
(1)和歌の詠み方にあらわれる癖。
(2)何かにつけて和歌を詠む癖。
うたぐち
うたぐち【歌口】
a mouthpiece.→英和
うたぐち
うたぐち [2][0] 【歌口】
(1)笛・尺八などの管楽器で,唇を当てて息を吹き込むところ。吹き口。金管楽器のマウスピース・吹管にあたる。
(2)和歌の詠みぶり。「稽古も―も同じ程の人の/ささめごと」
うたぐりぶかい
うたぐりぶか・い [6] 【疑り深い】 (形)[文]ク うたぐりぶか・し
「うたがいぶかい」に同じ。「―・い性質」
うたぐる
うたぐ・る [0] 【疑る】 (動ラ五[四])
怪しいと思う。うたがう。「―・るような目つきをする」「―・りなんすならなんでもしいせう/洒落本・傾城買二筋道」
[可能] うたぐれる
うたげ
うたげ [0] 【宴】
〔「打ち上げ」の転〕
宴会・酒宴の雅語的表現。「―の蓆(ムシロ)」
うたことば
うたことば [3] 【歌詞】
主に和歌に用いられて,日常語や普通の文にはあまり用いられない言葉。「小夜(サヨ)」「手折(タオ)る」など。歌語。
うたごえ
うたごえ [0][3] 【歌声】
歌をうたう声。
うたごえきっさ
うたごえきっさ [5] 【歌声喫茶】
小楽団の伴奏で客が合唱を楽しめるようになっている喫茶店。
〔第二次大戦後,関鑑子(セキアキコ)(1899-1973)の指導によって全国的に広められた歌声運動に結びついて流行〕
うたごかい
うたごかい [3] 【歌御会】
宮中で催される歌会。おうたかい。
うたごかいはじめ
うたごかいはじめ [6] 【歌御会始】
⇒歌会始(ウタカイハジメ)
うたごころ
うたごころ [3] 【歌心】
(1)和歌を詠もうとする風流な心持ち。和歌についての心得・素養。「―がある」
(2)和歌に込められている意味・内容。
うたごころ
うたごころ【歌心がある】
have a poetic turn of mind.
うたごと
うたごと [3] 【歌箏】
箏曲(ソウキヨク)で,箏の弾き歌いを主とする音楽。器楽合奏主体の楽箏(雅楽の箏楽)に対していう。
うたざいもん
うたざいもん [3] 【歌祭文】
江戸時代の俗謡の一。芸能化した祭文で,浪花節(ナニワブシ)の源流。初め山伏が錫杖(シヤクジヨウ)を振り法螺貝(ホラガイ)を吹いて神仏の霊験などを語ったが,のちには三味線の伴奏で市井の事件などをいち早く読み込み,その伝播(デンパ)の役も果たした。でろれん祭文。祭文節。
→祭文
うたざわ
うたざわ ウタザハ [0] 【歌沢・哥沢】
三味線音楽の一種目。幕末期の江戸の端唄大流行の中で歌沢連と称する一同好団体(中心人物は歌沢笹丸,のち大和大掾(ヤマトノダイジヨウ)を受領)が,渋い味の端唄を歌い広めたのに始まる。のちに歌沢寅右衛門の寅派と哥沢芝金(シバキン)の芝派の二派に分かれた。両派を合わせて呼ぶ際には「うた沢」と書く。
うたざわささまる
うたざわささまる ウタザハ― 【歌沢笹丸】
(1797-1857) 歌沢節の創始者。本名,笹本彦太郎。江戸の生まれ。幕臣。安政四年(1857)歌沢大和大掾(ヤマトノダイジヨウ)を受領して家元となる。
うたしない
うたしない 【歌志内】
北海道中部の市。石狩炭田北部の産炭地として発展。近年,鉱山閉鎖が相次ぎ,人口も減少。
うたじづくし
うたじづくし 【歌字尽し】
江戸時代の初学者用の書。紛らわしい漢字の異同を,「点打てば水は氷に木は本よ大に点あり犬と読むなり」などのように和歌にして集めたもの。
うたじゃみせん
うたじゃみせん [3] 【唄三味線】
長唄や清元の伴奏用に使う,細棹あるいは中棹の三味線。うたざみせん。
うたじょうるり
うたじょうるり [3] 【唄浄瑠璃】
(1)唄がかった浄瑠璃。浄瑠璃は本来は語り物であるが,その中で唄物的傾向の強い流派。河東節・一中節・宮薗節・新内節・常磐津節・清元節など,義太夫節以外の諸流をさす。
(2)長唄の曲種分類。浄瑠璃的性格をもった長唄。特に一八世紀後半に富士田吉次が作曲・演奏した「安宅松(アタカノマツ)」ほかの数曲をさす。
うたす
うた・す 【打たす】 (動サ下二)
〔動詞「打つ」の未然形に使役の助動詞「す」が付いたものから〕
(鞭(ムチ)で打って馬を走らせる意から)馬に乗って進む。「―・せたる大名は一人も参らず/太平記 3」
うたせあみ
うたせあみ [3] 【打た瀬網】
引き網の一。船首と船尾から長い桁(ケタ)を突き出し,その先端に網の引き綱を結びつけて人力・風力・潮力などを利用して引き回して漁獲するもの。底引き網の前身。うちせあみ。
打た瀬網[図]
うたぜき
うたぜき 【歌関】
和歌を詠まなければ通過させないことを関所になぞらえていう語。「―でござる程に苦しうござるまい/狂言・伊文字」
うたぜっきょう
うたぜっきょう [3] 【歌説経】
⇒門説経(カドゼツキヨウ)
うたぞうし
うたぞうし [3] 【歌草紙】
和歌に関する書物。「そなたは―を好んで見らるるが/浮世草子・其磧諸国物語」
うたた
うたた [0][1] 【転】 (副)
(1)状態がどんどん進行してはなはだしくなるさまをいう。いよいよ。ますます。「―今昔の感にたえない」
(2)(多く「うたたある」の形で)ある状態が普通でないことに心を動かされる意を表す。
(ア)非常に。はなはだしく。「いと―あるまで世を恨み侍るめれば/源氏(手習)」
(イ)いよいよ。一層。「さらぬだに雪の光はあるものを―有明の月ぞやすらふ/式子内親王集」
(ウ)嫌な気を起こさせるように。「をみなへし―あるさまの名にこそありけれ/古今(雑体)」
→うたて
うたたね
うたたね【転た寝する】
take[have]a nap;→英和
(fall into a) doze.→英和
うたたね
うたたね [0] 【転た寝・仮寝】 (名)スル
寝るつもりではなく,ついうとうとと眠ること。「本を読みながら―する」
うただいもく
うただいもく [3] 【歌題目】
日蓮宗で法要や説法のとき,鉦(カネ)・鼓(ツヅミ)・太鼓などに合わせて歌う題目。唱えながら踊ることもある。
うただのし
うただの・し 【転楽し】 (形シク)
〔「うた」は「うたた」と同源〕
大変楽しい。うただぬし。「この御酒の,御酒の,あやに―・し,ささ/古事記(中)」
うたづかさ
うたづかさ [3] 【雅楽寮】
⇒ががくりょう(雅楽寮)
うたて
うたて 【転】
〔「うたた」の転〕
■一■ (副)
事態や心情が意志に関係なく移り進んでしまうさまを表す語。
(1)ますます。ひどく。いよいよはなはだしく。「みか月のさやにも見えず雲隠り見まくそほしき―この頃/万葉 2464」
(2)嫌なことに。嘆かわしいことに。「人のきかむも―ものくるほしければ/蜻蛉(上)」
(3)普通でなく。「葉のひろごりざまぞ―こちたけれど/枕草子 37」
■二■ (形動ナリ)
情けない。いとわしい。「―なりける心なしのしれ者かな/宇治拾遺 2」
うたて=あり
――あ・り
嫌だ。ひどい。気にくわない。情けない。「―・る主のみもとに仕うまつりて/竹取」
うたてし
うたて・し 【転し】
■一■ (形ク)
〔「うたて」を形容詞に活用させた語〕
(1)嫌だ。感心しない。情けない。嘆かわしい。「東宮いと―・き御もののけにて,ともすれば御心地あやまりしけり/栄花(月の宴)」
(2)気の毒だ。心が痛むほどである。「宮の御運のほどこそ―・けれ/平家 4」
■二■ (形シク)
〔■一■のシク活用化。中世以降の語〕
{■一■}に同じ。「さきの世の宿習のほど,おもひ知られ侍りて,―・しく侍りし/撰集抄 9」
うたどころ
うたどころ 【歌所】
「歌(ウタ)の家(イエ)」に同じ。
うたぬし
うたぬし 【歌主】
歌の作者。「この―,まだまからずといひてたちぬ/土左」
うたねんぶつ
うたねんぶつ [3] 【歌念仏】
近世の門付芸の一種。元来は鉦(カネ)などをたたきながら念仏を歌うように唱えたところから起こり,その節で歌や浄瑠璃の詞章を歌い語る音曲になった。元禄(1688-1704)から享保(1716-1736)の頃に流行。
うたのいえ
うたのいえ [5] 【歌の家】
鎌倉時代以後,歌道の伝統を守り,和歌を専門とした家。藤原俊成・定家・為家の後裔で,為氏の二条家,為教の京極家,為相の冷泉(レイゼイ)家など。うたどころ。
うたのかみ
うたのかみ [4] 【歌の神】
和歌の道を守る神。歌神(カシン)。
→和歌三神(ワカサンジン)
うたのかみ
うたのかみ 【雅楽頭】
雅楽寮の長官。従五位上相当。
うたのすけ
うたのすけ 【雅楽助】
雅楽寮の次官。正六位下相当。
うたのつかさ
うたのつかさ 【雅楽寮】
⇒ががくりょう(雅楽寮)
うたのなかやま
うたのなかやま 【歌の中山】
京都市東山区音羽山中腹の清閑寺(セイガンジ)から北へ清水寺音羽の滝に至る間の小径。紅葉で有名。また,清閑寺の俗称。
うたのみち
うたのみち [0] 【歌の道】
さまざまの学芸のうち,和歌の分野。和歌の世界。和歌の精神。歌道(カドウ)。敷島の道。
うたのやまい
うたのやまい 【歌の病】
平安時代,和歌の修辞的欠陥を称した語。漢詩の八病(ハチヘイ)の影響によるもので,四病,七病,八病などといわれる。かびょう。かへい。
うたのわかれ
うたのわかれ 【歌のわかれ】
小説。中野重治作。1939年(昭和14)「革新」連載。感受性の鋭敏な,気性の激しい青年片口安吉の内面的成長の過程を描く。
うたひこう
うたひこう [3][4] 【歌披講】
歌会で,一定の形式に従って節づけして披露すること。二条流・冷泉(レイゼイ)流がある。新年の歌御会始めなどに残る。
うたひめ
うたひめ [2][0] 【歌姫】
女性歌手。女流声楽家。
うたびくに
うたびくに [3] 【歌比丘尼】
歌念仏やはやり歌などを歌い,施し物を求めた尼。のちには売春する者も現れた。
歌比丘尼[図]
うたびと
うたびと [0][2] 【歌人】
(1)和歌を詠む人。うたよみ。かじん。
(2)詩人。
(3)雅楽寮に属し,舞楽のとき,歌をうたうことにあたった者。
(4)歌をうたうのが巧みな人。うたいて。「明らけくわが知ることを―と我(ワ)を召すらめや/万葉 3886」
うたぶえ
うたぶえ [3] 【歌笛】
古く東遊(アズマアソ)びに用いた横笛。高麗笛(コマブエ)に似てやや大形。のちには高麗笛で代用することが一般化して,用いられなくなった。中管。
うたぶくろ
うたぶくろ 【歌袋】
歌論書。六巻。富士谷御杖(ミツエ)著。1793年刊。歌論のほか,勅撰集の作者索引,および作例などを収める。父成章(ナリアキラ)の見解の祖述もうかがえ,富士谷派の歌論としてのまとまりを示す。
うたぶくろ
うたぶくろ [3] 【歌袋】
(1)和歌の草稿を入れておく袋。檀紙(ダンシ)・錦(ニシキ)・綾(アヤ)などで作り,水引を通し座敷の柱にかけて飾りにする。
(2)カエルののどにある器官で,鳴くときにふくらませる。鳴嚢(メイノウ)。
うたまい
うたまい [2] 【歌舞】
歌うことと舞うこと。歌い舞うこと。「種々(クサグサ)の―を奏(オコ)す/日本書紀(天武下訓)」
うたまいどころ
うたまいどころ 【歌舞所】
歌舞をつかさどる役所。雅楽寮と同じか。「―の諸王臣子等/万葉(一〇一一詞)」
うたまいのつかさ
うたまいのつかさ 【楽官】
(1)古代,朝廷で歌舞のことをつかさどる官司の総称。また,それに属する人。「―うたまひつかうまつる/日本書紀(持統訓)」
(2)「雅楽寮(ガガクリヨウ)」に同じ。
うたまいのひと
うたまいのひと 【楽人】
音楽・歌舞を職とする人。雅楽の楽人。伶人(レイジン)。「種々(クサグサ)の―八十(ヤソタリ)を貢上(ミツキタテマツ)りき/日本書紀(允恭訓)」
うたまくら
うたまくら [3] 【歌枕】
(1)和歌に詠まれて有名になった各地の名所・旧跡。
(2)和歌を詠むときに必要な歌語・枕詞・名所など。また,それを記した書物。
〔(2)の意が原義〕
うたまろ
うたまろ 【歌麿】
⇒喜多川(キタガワ)歌麿
うため
うため 【歌女】
(1)歌をうたうのが巧みな女。「諸(モロモロ)の遊女・傀儡(クグツ)等の―を招きて/今昔 13」
(2)雅楽寮に属し,古代から伝わる歌をうたう女。
⇔歌男(ウタオ)
うためい
うためい [0] 【歌銘】
古歌にちなんでつけられた茶器の銘。茶入れ・茶碗・茶杓(チヤシヤク)などに多くみられる。
うたもの
うたもの [0] 【歌物・唄物】
(1)「うたいもの{(1)}」に同じ。
(2)箏曲(ソウキヨク)・地歌の曲種分類。楽器の演奏よりも歌唱に重点のある曲。
うたものがたり
うたものがたり [5] 【歌物語】
(1)歌を中心とした物語。また,特定の歌に関する物語。うたがたり。
(2)平安前期の物語の一種。特定の歌を核として,それにまつわる物語を展開したもの。また,そのような短い物語・説話を集めた作品。「伊勢物語」「大和物語」など。
うたよみ
うたよみ [0][4] 【歌詠み】
(1)和歌を巧みに,また専門につくる人。歌人。
(2)歌をつくり,詠むこと。
うたよみどり
うたよみどり 【歌詠み鳥】
〔「古今和歌集」仮名序に「花に鳴く鶯(ウグイス),水に住む蛙の声を聞けば,いづれか歌をよまざりける」とあるのに基づく〕
ウグイスの異名。
うたよみにあたうるしょ
うたよみにあたうるしょ 【歌よみに与ふる書】
歌論書。正岡子規著。1898年(明治31)「日本」連載。古今和歌集を批判,万葉集・金槐和歌集を賞賛して旧派和歌を攻撃した和歌革新論。
うたりょう
うたりょう 【雅楽寮】
⇒ががくりょう(雅楽寮)
うたれる
うたれる【打[撃]たれる】
右腕を〜 be shot in the right arm.胸を〜[感動する]be impressed[moved,touched] <with,by> .恐怖(驚異)の念に〜 be struck with horror (wonder).
うたろんぎ
うたろんぎ 【歌論議】
和歌の良し悪しを論議すること。「殿上に―といふこと出できて/大鏡(伊尹)」
うたわれる
うたわ・れる ウタハ― [0] 【謳われる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 うたは・る
〔動詞「うたう」の未然形に受け身の助動詞「れる」が付いたものから〕
(1)盛んに言い立てられる。賞賛される。「絶世の美女と―・れたクレオパトラ」
(2)(好ましい内容が)明確に文章に表現される。「憲法にも―・れている思想の自由」
うたん
うたん [0][1] 【右端】
右のはし。
⇔左端
うたガルタ
うたガルタ [3] 【歌―】
(1)和歌を用いたカルタ。また,その遊び。和歌の上の句,または一首全体を書いた読み札と,下の句だけを書いた取り札とからなる。近世初期に始まった。
(2)「百人一首」のこと。[季]新年。
うだ
うだ 【宇陀】
奈良県東部,宇陀郡一帯の地名。大宇陀町一帯の丘陵地帯は「宇陀の(大)野」と呼ばれ,奈良遷都以前,朝廷の狩猟地だった。((歌枕))「けころもを時かたまけて出でましし―の大野は思ほえむかも/万葉 191」
うだ
うだ 【宇多】
京都市右京区北東部一帯の地名。同区宇多野の地は,平安時代以降,禁裏御料の狩猟地。
うだい
うだい [1] 【宇内】
天下。世界。「昨日までは―万国を戦慄(センリツ)せしめし,其獅威差(シイザル)も/自由太刀余波鋭鋒(逍遥)」
うだい
うだい 【有待】
〔仏〕
〔「うたい」とも〕
有限ではかない人間という存在。「位は如来にをとり給へる―の御身を持ちながら/保元(上)」
うだいかんば
うだいかんば [4] 【鵜松明樺】
カバノキ科の落葉高木。本州中部以北,北海道などの山地に生える。高さ約25メートル。樹皮は黄褐色または灰褐色で横長の皮目がある。葉は広卵形で基部は深い心形。雌雄同株。木材は散孔材で,心材は美しい淡紅褐色。外観と加工性に優れ,建築・家具・器具材に用いる。マカンバ。
うだいしょう
うだいしょう 【右大将】
「右近衛大将(ウコンエノダイシヨウ)」の略。
うだいじん
うだいじん [2] 【右大臣】
(1)律令制で,太政官の官名の一。太政大臣・左大臣に次ぐ。左大臣と同じく太政官の政務を統括する。右丞相。右府。みぎのおおいもうちぎみ。みぎのおとど。
(2)明治初期,太政官制の官名の一。三条実美・岩倉具視が任ぜられた。内閣制度発足により廃止。
うだいべん
うだいべん 【右大弁】
右弁官の長官。従四位上相当。
うだうだ
うだうだ [1] (副)スル
無意味なことをしたり言ったりするさま。うじゃうじゃ。「つまらないことを―言うな」
うだうだしい
うだうだし・い (形)
〔近世語〕
間の抜けた様子である。「あほうあほうと指ざしせられ,―・う暮すうち/浄瑠璃・布引滝」
うだがみ
うだがみ [2] 【宇陀紙】
奈良県宇陀郡地方周辺から産出する厚手の楮(コウゾ)紙。主に,表具の裏打ちや傘に用いられる。
うだがわ
うだがわ ウダガハ 【宇田川】
姓氏の一。江戸中期から後期にかけて蘭学者・蘭方医を輩出。
うだがわげんしん
うだがわげんしん ウダガハ― 【宇田川玄真】
⇒宇田川榛斎(シンサイ)
うだがわげんずい
うだがわげんずい ウダガハ― 【宇田川玄随】
(1755-1797) 江戸中・後期の蘭医。江戸の人。津山藩医。名は晋,号は槐園。杉田玄白・前野良沢に蘭学を学び,日本におけるオランダ内科書「西説内科撰要」を翻訳出版。
うだがわしんさい
うだがわしんさい ウダガハ― 【宇田川榛斎】
(1769-1834) 江戸後期の蘭医。伊勢の人。本姓,安岡。字(アザナ)は玄真。初め漢方を学び,のち宇田川玄随に師事,養子となる。幕府の天文翻訳方として「厚生新編」(ショメール百科全書)の訳出にあたる。ほかに「医範提綱」「和蘭薬鏡」など。
うだがわようあん
うだがわようあん ウダガハ― 【宇田川榕庵】
(1798-1846) 江戸後期の蘭学者。江戸の人。大垣藩医江沢養樹の子。名は榕。榛斎の養子。多数の訳書により西欧の化学・薬学・生物学の紹介をするとともに「厚生新編」の訳業にも参加し昆虫学の分野を担当。著「舎密開宗」「植学啓原」など。
うだく
うだ・く 【抱く・懐く】 (動カ四)
だく。いだく。「熱き銅(アカガネ)の柱を―・かしめられて立つ/霊異記(上訓)」
〔上代語「むだく」の転で,「だく」の古形。平安鎌倉時代の漢文訓読にだけ見える語〕
うだげんじ
うだげんじ 【宇多源氏】
宇多天皇の第九皇子敦実(アツミ)親王を祖とする源氏。親王の子雅信・重信・寛信の三人が源姓を賜った。
うだち
うだち [0] 【梲・卯建】
(1)梁(ハリ)の上に立てて棟木(ムナギ)を支える短い柱・つか。うだつ。《梲》
(2)民家の両妻に屋根より一段高く設けた小屋根つきの土壁。また,これにつけた袖壁をもいう。家の格を示し,装飾と防火を兼ねる。
梲(2)[図]
うだつ
うだつ【梲が上がらない】
There is little hope[promise]for the[one's]future.→英和
うだつ
うだつ [0][1] 【梲・卯建】
〔「うだち」の転〕
「うだち」に同じ。
うだつく
うだつ・く (動カ四)
くだらないことを言う。ふざけて言う。「ああ是,―・かずとも,なあ/歌舞伎・韓人漢文」
うだつごや
うだつごや [0] 【梲小屋】
非常に粗末な家。掘っ建て小屋。おだつ小屋。
うだてんのう
うだてんのう 【宇多天皇】
(867-931) 第五九代天皇(在位 887-897)。光孝天皇の皇子。名は定省(サダミ)。親政を行おうとしたが,関白藤原基経に阻まれた(阿衡(アコウ)事件)。基経の死後は菅原道真を起用して摂関政治の弊害を改めるのに努めた(寛平の治)。のち,出家して寛平法皇・亭子院(テイジノイン)と称した。子の醍醐天皇に与えた「寛平御遺誡」,日記「宇多天皇御記」がある。
うだる
うだる【茹る】
be boiled.〜ような暑さ the sweltering[broiling]heat.〜ように暑い It is boiling[broiling]hot.
うだる
うだ・る [2] 【茹だる】 (動ラ五[四])
〔「ゆだる」の転〕
(1)「ゆだる」に同じ。「卵が―・る」
(2)暑さのために体がぐったりする。「―・るような暑さ」
うだん
うだん [1] 【う段・ウ段】
五十音図の第三段。母音にウをもつ音の総称。う列。う・く・す・つ・ぬ・ふ・む・ゆ・る・う。
うち
うち 【打ち】 (接頭)
〔動詞「打つ」の連用形から〕
動詞に付く。
(1)下の動詞の意を強める。「―しおれる」「―寄せる」「―捨てる」
(2)下の動詞の意を軽くする。ちょっと,少しなどの意を添える。「―見る」
(3)下の動詞の意味を抽象化する。「―明ける」「―とける」「―けす」
(4)語調をととのえる。「―連れる」「―まぎれる」
うち
うち [0] 【家】
〔「うち(内)」と同源〕
(1)家屋。人が住むための建物。「空き地に―が建った」
(2)
(ア)自分の家庭。我が家。「―ではみな六時に起きる」「―の者は朝から出かけてしまった」
(イ)(一般的に)家庭。家族の住んでいる場所。「あなたの―では正月にどんな料理を作りますか」「そろそろ―に帰りなさい」
うち
うち [0] 【内】
■一■ (名)
(1)空間的に設定されたある範囲の内部。内側。
⇔そと
「部屋の―にこもる」「屋敷の―には他人を一歩も入れない」
(2)時間的に設定されたある範囲の内部。あいだ。「若い―が花だ」「朝の―に仕事をすます」「ぐずぐずしている―に日が暮れてしまった」「会議は混乱の―に終わった」
(3)抽象的に設定されたある範囲の内部。領域内。
⇔そと
「これも仕事の―だ」「そんなのは親切の―にはいらない」
(4)具体的な事物についてある範囲を限定し,その範囲内で事が考えられるべきことを表す語。なか。「三人の―で一番背が高いのはだれか」「メンバーの―のだれかを代表に指名して下さい」
(5)心のなか。内心。「―に秘めた情熱」「―にこもった怨念」
〔(1)〜(5)は「中」とも書く〕
(6)自分の所属している,会社・役所・学校などの団体や機関。
⇔そと
「―の社長」「―の学校」
(7)内裏。宮中。「相撲(スマイ)のことにより―にさぶらひつれど/蜻蛉(下)」
(8)天皇。みかど。「しばしこの事もらし侍らじ。―にも奏せさせ給ふな/源氏(賢木)」
(9)
(ア)妻。「こなたも―(=自分ノ妻)ぢやと思し召しては,又例の我がままが出ませう程に/狂言・右近左近(虎寛本)」「お袋さまやお―さま(=奥様)が,はやはや,お大体(タイテイ)さまではござりませぬ/滑稽本・浮世風呂 4」
(イ)(自分の)夫。「わたしらが―なんぞは出好きでの/滑稽本・浮世風呂 2」
(10)仏教。仏者の側から儒教など仏教以外の教えを「そと」「ほか」というのに対する。「―には五戒を保つて慈悲を先とし,外には五常を乱さず礼儀を正しうし給ふ人なれば/平家 2」
■二■ (代)
一人称。わたし。主として関西方言で,女性や子供が用いる。「―が悪かったんや」
〔もともと「なか」が前後・左右・上下などの両端を除いた中間部・中央部をいうのに対して,「うち」はある範囲の内部をいう。古くは「と(外)」と対立していたが,中世以降「そと」「ほか」と対立するようになった〕
うち
うち【内】
(1)[内部]the inside;→英和
the interior;→英和
[うちに]in;→英和
inside;within;→英和
<stay> indoors.→英和
(2)[宅]one's home[house].(3)[時][…のうちに]in[within] <a few days> ;during <the vacation> ;→英和
while <young> ;→英和
before <dark> .→英和
(4)[中(で)]of;→英和
between (二つの);→英和
among (三つ以上の); <nine> out of <ten> .
〜にいる(いない) be in (out)[at (away from) home].
うち=に省みて疚(ヤマ)しからず
――に省みて疚(ヤマ)しからず
〔論語(顔淵)〕
自分の心の中を振り返ってみて良心に恥じるところが少しもない。
うち=を出(イ)で違(チガ)う
――を出(イ)で違(チガ)・う
訪ねて来る人を避けて,わざと入れ違いに自宅を出る。
うち=を外に∘する
――を外に∘する
外出ばかりして家にいることが少ない。遊蕩者などにいう。
うち=を空(ア)ける
――を空(ア)・ける
外出や外泊をして家にいない。
うち=広がりの外すぼまり
――広がりの外すぼまり
内では大きく構えて威張っているが,外では縮まっていること。また,その人。内弁慶。
うち=裸でも外(ソト)錦(ニシキ)
――裸でも外(ソト)錦(ニシキ)
家の中では質素な身なりでも外に出る時には立派な着物を着なければならない。世間体を考えなければならない。
うちあい
うちあい [0] 【打(ち)合い】 (名)スル
(1)互いに打つこと。
(2)(多く「撃ち合い」と書く)互いに射撃すること。「艦砲の激しい―」
(3)互いに技をしかけること。「投げの―」
(4)「打ち合わせ{(2)}」に同じ。
うちあい
うちあい【打[撃]合い】
a fight (なぐり合い);→英和
an exchange of shots (射撃の).
うちあう
うちあう【打[撃]ち合う】
fight;→英和
exchange blows (なぐり合い)[shots (撃合い)].
うちあう
うちあ・う [3][0] 【打(ち)合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)互いに打つ。「ホームランを―・う」「投げを―・う」
(2)(多く「撃ち合う」と書く)銃・砲を両方から発射する。「ピストルを激しく―・う」
(3)二つ以上の物事がうまく適合する。「もとの品,時世の覚え―・ひ/源氏(帚木)」
(4)敵対する。対抗する。「人いと多くて―・ふべくもあらねば/落窪 2」
[可能] うちあえる
うちあかす
うちあか・す 【打ち明かす】 (動サ四)
打ち明ける。「はじめから何もかも―・して/人情本・梅児誉美(初)」
うちあがる
うちあが・る [0][4] 【打ち上(が)る】 (動ラ五[四])
(1)打って高く上がる。「花火が―・る」
(2)高い所へ上がる。勢いよく上がる。「梶原源太景季高き所に―・り/平家 9」
(3)地位が高くなる。「―・つたる上臈の行儀を見習はせけるに/浮世草子・咲分五人媳」
(4)気位が高くなる。高尚になる。「言葉俗なりとも,心―・りたらんは如何ばかり高尚ならまし/獺祭書屋俳話(子規)」
うちあけばなし
うちあけばなし [5] 【打(ち)明け話】
包み隠さないで語る話。
うちあける
うちあ・ける [0][4] 【打(ち)明ける】 (動カ下一)[文]カ下二 うちあ・く
(1)秘密や,心の中に思っていたことなどを,包み隠さず人に話す。「悩みを―・ける」「―・けた話だが」
(2)中にはいっているものを出して空にする。「巾着(キンチヤク)にあるほど―・けて/浮世草子・一代男 5」
うちあける
うちあける【打ち明ける】
tell;→英和
confess (告白する);→英和
disclose;→英和
confide <a secret to a person> .→英和
胸中を〜 speak one's mind frankly.打ち明けて言えば to be frank with you;frankly.‖打明け話 a confidential talk.
うちあげ
うちあげ [0] 【打(ち)上げ】
(1)(「打ち揚げ」とも書く)打って高く上げること。「ロケットの―」
(2)事業や興行を終えること。また,その終了の宴。「工事完了の―をする」
(3)「打ち上げ花火」の略。
(4)囲碁で,相手の死に石を盤上から取り上げること。
うちあげ
うちあげ【打上げ】
(1) shooting[sending]up;launch <of a spaceship> ;→英和
a display <of fireworks> .→英和
(2)[終演]the close <of a run> .→英和
‖打上げ花火 a skyrocket.
うちあげ
うちあげ [0] 【内揚(げ)・内上げ】
(1)衣服の縫い揚げを,裏側の隠れる位置にしたもの。《内揚》
(2)借金や代金の一部を支払うこと。内金。《内上》「米屋へ金子三両―にして/浮世草子・文反古 1」
うちあげすだれ
うちあげすだれ [5] 【打(ち)上げ簾】
乗り物の一。左右に引き戸がなく簾を上げて出入りする乗り物。打ち上げ乗り物。うちあげ。
うちあげはなび
うちあげはなび [5] 【打(ち)上げ花火】
筒に込め,空中高く打ち上げて開くようにした花火。室町末期に伝来。揚げ花火。
→仕掛け花火
うちあげる
うちあ・げる [0][4] 【打(ち)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 うちあ・ぐ
(1)(「打ち揚げる」とも書く)空高く上げる。「花火を―・げる」「ロケットを―・げる」
(2)〔太鼓を打ち終わる意から〕
芝居・相撲などの興行を終える。「一五日間の興行を―・げる」
(3)波が物を陸地に運ぶ。「難破船を―・げる」
(4)囲碁で,相手の死に石を取り上げる。
(5)酒宴や管弦を盛んに行なって遊ぶ。「七日七夜,豊明りして,―・げ遊ぶ/宇津保(藤原君)」
(6)乗っている馬を川などから陸地に上がらせる。「はるかの下より―・げたり/平家 9」
(7)声を張り上げる。ことさらに大声を出す。「われもわれもと―・げたる伴僧の声々/紫式部日記」
うちあげる
うちあげる【打ち上げる】
(1)[花火・宇宙船などを]shoot[fire,let,set]off <fireworks> ;send[launch] <a spaceship into space> .→英和
(2)[波が物を]throw up <a thing> on the shore.→英和
(3)[興行を]finish;→英和
end;→英和
close.→英和
うちあこめ
うちあこめ 【打ち衵】
砧(キヌタ)で打って光沢を出した衵。
うちあてる
うちあ・てる [0][4] 【打(ち)当てる】 (動タ下一)[文]タ下二 うちあ・つ
「当てる」を強めた言い方。「かべにボールを―・てる」「鴨居(カモイ)に頭を―・てる」
うちあみ
うちあみ [0] 【打(ち)網】
広がるように水中に投げ込んで魚を捕らえる網。投網(トアミ)。
うちあみ
うちあみ【打網】
a casting net.
うちあや
うちあや 【打ち綾】
砧(キヌタ)で打ち光沢を出した綾織物。
うちあり
うちあ・り 【打ち有り】 (動ラ変)
(1)ある。存在する。「わが心の―・るさまをも,深うおしはからむ/紫式部日記」
(2)世の中に多くある。ありふれている。「これは―・る矢にもあらざりけり/宇治拾遺 15」
うちあわす
うちあわ・す [0][4] 【打ち合(わ)す】
■一■ (動サ五[四])
「うちあわせる」に同じ。「拍子木を―・す」
■二■ (動サ下二)
⇒うちあわせる
うちあわせ
うちあわせ【打合せ】
an arrangement;→英和
arrangements (手はず).〜をする arrange[make arrangements] <for> ;→英和
fix <the time> .→英和
‖打合せ会(を開く) (hold) a preliminary meeting[conference];(hold) a consultation <with> .
うちあわせ
うちあわせ [0] 【打ち合(わ)せ・打合せ】 (名)スル
(1)事前の相談。下相談。「会議の議題を―する」
(2)衣服の明きの,左右が重なり合う部分。打ち合い。
(3)ぴったり合うようにすること。似合うこと。「―の夫婦とはなりける/鶉衣」
(4)地歌・箏曲(ソウキヨク)の用語。
(ア)二挺(チヨウ)の三弦または三弦と箏が,同じ(ないし近似)の旋律を半拍ずつずらして合奏すること。
(イ)おのおの独立しているが同一の拍数で作られた二曲(または三曲)を合奏すること。
うちあわせる
うちあわ・せる [5][0] 【打ち合(わ)せる・打合せる】 (動サ下一)[文]サ下二 うちあは・す
(1)物と物とをぶつける。「火打ち石を―・せる」
(2)前もって相談する。下相談する。「旅行の日程を―・せる」
(3)合奏する。合唱する。「物の上手とおぼしき限りとりどりに―・せたる拍子/源氏(椎本)」
うちあわび
うちあわび 【打ち鮑】
アワビの肉を細く切り,打って薄くのばして干したもの。儀式の席の酒の肴(サカナ)に用いた。のしあわび。「一献に―,二献にえび/徒然 216」
うちいず
うちい・ず 【打ち出づ】 (動ダ下二)
(1)出る。開けた所に出る。「田児の浦ゆ―・でて見れば/万葉 318」
(2)目の前に出てくる。「谷風にとくる氷のひまごとに―・づる波や春のはつ花/古今(春上)」
(3)外に出す。特に,出衣(イダシギヌ)をする。「二重文の唐衣など―・でたり/栄花(根合)」
(4)馬に乗って戦場に向け出発する。出陣する。「明日―・でんとての夜/平家 9」
(5)たたき合わせて音や火を出す。「拍子―・でて忍びやかにうたふ声/源氏(篝火)」
(6)口に出す。発言する。「恥づかしげに静まりたれば,―・でにくし/源氏(帚木)」
(7)声をあげて詠ずる。声高らかに歌う。「拍子とりて席田(ムシロダ)(=催馬楽ノ名)―・でさせ給ひけるに/大鏡(昔物語)」
(8)文字や絵にかき表す。「筥の蓋に葦手に―・でたるは/紫式部日記」
うちいた
うちいた [0] 【打(ち)板】
(1)廊下の打ち橋などに渡した板。
(2)牛車(ギツシヤ)の乗り降りのとき,車寄せの板敷から車に渡す板。
(3)地面に座るときに敷く板。「大薙刀の真中にぎり,―の上に立ちけり/義経記 8」
(4)鷹の糞(フン)を受ける板。
うちいだす
うちいだ・す 【打ち出だす】 (動サ四)
(1)外に出す。特に,出衣(イダシギヌ)をする。「きぬのつま重なりて―・したるは/栄花(若生え)」
(2)口に出す。吟じ出す。「兼行花上苑に明らかなりと,―・したるに/増鏡(老のなみ)」
(3)作り上げる。完成する。「三年が内に雌雄の二剣を―・せり/太平記 13」
うちいで
うちいで 【打ち出で】
〔「うちで」とも〕
(1)金・銀・銅などをたたいて箔に延ばすこと。「薄(ハク)うち南鐐(ナンリヨウ)にて―わろき/七十一番職人歌合」
(2)出衣(イダシギヌ)をすること。「寝殿の南より西まで―したり/栄花(御裳着)」
うちいでのきぬ
うちいでのきぬ 【打ち出での衣】
「出衣(イダシギヌ)」に同じ。「―の色に知らるる/行宗集」
うちいと
うちいと [3][2] 【打(ち)糸】
篦(ヘラ)などで打って固めた組紐(クミヒモ)。
うちいど
うちいど [0] 【内井戸】
家のなかに掘ってある井戸。
うちいり
うちいり 【内入り】
(1)自分の家にはいる時の機嫌・態度。「祭の料理出来て有るかと―よきに/浄瑠璃・夏祭」
(2)収入。もうけ。みいり。「旦那の陰で今日も―がよござります/浄瑠璃・伊賀越道中双六」
うちいり
うちいり [0] 【討(ち)入り】 (名)スル
討ち入ること。「四十七士の―」
うちいり
うちいり【討入り】
a raid;→英和
a break-in.
うちいる
うちい・る [0][3] 【討(ち)入る】 (動ラ五[四])
〔「打ち入る」と同源〕
敵の城・家などの中に攻め込む。「吉良邸に―・る」
うちいる
うちいる【討ち入る】
break in;raid.→英和
うちいる
うちい・る 【打ち入る】
■一■ (動ラ四)
(1)勢いよく中に入る。「馬に乗りながら門の内に―・り/平家 4」
(2)囲碁などに熱中する。「明暮れ碁に―・りて/浮世草子・織留 2」
(3)軍勢が退却する。[日葡]
■二■ (動ラ下二)
(1)ひょいと入れる。「手に―・れて家へ持ちて来ぬ/竹取」
(2)勢いよく中に入れる。「武者一騎…海へざと―・れ/平家 9」
(3)博打(バクチ)などに金品をつぎ込む。入れあげる。「身の装束などは皆―・れて/宇津保(忠こそ)」
(4)味方の軍勢を退却させる。[日葡]
うちいわい
うちいわい [3] 【内祝(い)】
(1)身内や親しい者だけでする祝い事。
(2)自分の家の祝い事の記念として,交際のある人々に贈り物をすること。また,その贈り物。
うちいわい
うちいわい【内祝(の贈物)】
(a little present as a token of) a family celebration.
うちうち
うちうち【内々の】
⇒内緒.
うちうち
うちうち [0][2] 【内内】
■一■ (名)
(1)家庭の中。「―のようす」
(2)表立たないこと。内輪(ウチワ)。「―でお祝いをすます」
■二■ (副)
ないないで。ひそかに。「建保の比,―百首御歌よみ給へりしを/増鏡(おどろの下)」
うちうみ
うちうみ【内海】
an inland sea;a bay (湾).→英和
うちうみ
うちうみ [0][3] 【内海】
(1)半島・岬や島で囲まれ外洋と海峡でつながっている海。入り海。ないかい。
⇔外海
(2)湖。
(3)茶入れの一種。大海(タイカイ)のやや小形のもの。ないかい。
うちうら
うちうら [0] 【内浦】
海または湖水が陸地に弓形にはいり込んでいる所。
うちうら
うちうら [0] 【内裏】
(1)内輪(ウチワ)。内証。「―の事情に通じない正雄の母は/大川端(薫)」
(2)着物の裏につける布。
うちうらわん
うちうらわん 【内浦湾】
北海道南西部,渡島(オシマ)半島東側にある湾。噴火湾。
うちえだ
うちえだ [0] 【打(ち)枝】
(1)樹木の下枝を切り落とすこと。
(2)金銀のめっきを施した金属製の花の枝。広蓋(ヒロブタ)に載せた小袖のおさえに用いるもの。うちおき。
うちお
うちお [2] 【打(ち)緒】
「打ち紐(ヒモ)」に同じ。
うちおうぎ
うちおうぎ [3] 【打(ち)扇】
能楽の舞台で用いる扇。
うちおおい
うちおおい 【打ち覆ひ】
(1)仮に作った屋根。「―を葺きて/方丈記」
(2)棺に入れるまで,死者にかぶせておく生前着用した着物。また,死者の棺を包む白布。
うちおき
うちおき [0] 【打(ち)置き】
⇒打(ウ)ち枝(エダ)(2)
うちおく
うちお・く 【打ち置く】 (動カ四)
(1)無造作におく。「赤駒にしづ鞍―・き/万葉 804」
(2)手をつけずそのままにしておく。「棺をひさくもの,作りて―・くほどなし/徒然 137」
うちおとす
うちおとす【打[撃]ち落とす】
strike[knock]down;shoot down <a bird> .
うちおとす
うちおと・す [4][0] 【打ち落(と)す】 (動サ五[四])
(1)たたいたり切ったりして落とす。「クリを竹竿で―・す」「首を―・す」
(2)(多く「撃ち落とす」と書く)矢・鉄砲などで撃って落とす。「敵機を―・す」
(3)ぽろりと落とす。おとす。「嬉しくて老心地に涙を―・して喜びゐたり/落窪 3」
(4)城などを攻め落とす。「合戦度々に及ぶ。毎度に学侶―・されて/平家 2」
[可能] うちおとせる
うちおとり
うちおとり 【内劣り】
外面はよく見えるが,内情は劣っていること。「そのみかどをば―の外めでたとぞ,世の人申し/大鏡(伊尹)」
うちおどろく
うちおどろ・く 【打ち驚く】 (動カ四)
(1)はっと目が覚める。「かの御夢に見え給ひければ―・き給ひて/源氏(若菜上)」
(2)はっと驚く。「おぼえなき折なれば―・かるれど/源氏(幻)」
うちおぼゆ
うちおぼ・ゆ 【打ち覚ゆ】 (動ヤ下二)
(1)思われる。心に浮かぶ。「さやうにておはせましも,悪しからましと,―・え侍るにも/源氏(乙女)」
(2)どことなく似ている。「大将にも―・えたてまつり給ひて/狭衣 4」
うちおろす
うちおろ・す [4][0] 【打(ち)下ろす】 (動サ五[四])
(1)(太刀・槌(ツチ)などを)上の方から勢いよく下ろす。
(2)すっと下ろす。「轅(ナガエ)ほうと―・すを/枕草子 25」
うちおろす
うちおろす【打ち下ろす】
land a blow <on a person's head> .→英和
うちかい
うちかい 【打ち交ひ・打ち違ひ】
(1)二つのものが重なり合うところ。うちちがい。うちかえ。
(2)行き交うこと。行き違い。「泉川くだる小舟の―に/新撰六帖 3」
うちかえ
うちかえ 【打ち交へ・打ち違へ】
「うちかい(打交)」に同じ。「から衣裾の―あはねども/万葉 3482」
うちかえし
うちかえし [0] 【打(ち)返し】
■一■ (名)
(1)布団の綿を打ち直し,再生すること。
(2)舞台で,背景などの書割(カキワリ)の板を裏返して別の景にすること。また,その板。
(3)建築で,左右・上下が対称なこと。うってがえし。うたせがえし。
■二■ (副)
(1)反対に。逆に。「雪をこそ花とは見しか―花も雪かと見ゆる春かな/赤染衛門集」
(2)繰り返し。何度も。「―君ぞ恋しき大和なる布留の早稲田の思ひ出でつつ/後撰(恋一)」
うちかえす
うちかえ・す [3][0] 【打(ち)返す】 (動サ五[四])
(1)打たれた仕返しに相手を打つ。また,射撃し返す。「右フックを―・す」
(2)打って相手のほうに返す。「センター前に―・す」
(3)引いた波がまた寄せる。「―・す波」
(4)古い綿を再生する。打ち直す。「古綿を―・す」
(5)田畑の土を耕す。「田を―・す」
(6)ひっくり返す。逆にする。ひるがえす。「かよれる袖どもの―・す端風に/源氏(匂宮)」
(7)繰り返す。「前の世ゆかしうなむと―・しつつ/源氏(桐壺)」
[可能] うちかえせる
うちかえす
うちかえす【打ち返す】
(1)[手で]strike[beat,hit]back;[拳闘]give a counterblow <to> .
(2)[波が]roll <on the shore> .→英和
(3)[綿を]rewhip.
うちかかる
うちかか・る [4][0] 【打ち掛(か)る・打ち懸(か)る】 (動ラ五[四])
(1)武器などを持って攻めかかる。「棒を持って―・る」
(2)寄りかかる。「雪の前殿―・り,自害してこそ死し給ふ/仮名草子・恨の介」
(3)従事する。「おのづから親かたの商売ばかりに―・りて/浮世草子・織留 6」
うちかぎ
うちかぎ [2] 【打ち鉤】
水戦に用いた武器の一。鉄鉤に長い柄をつけ敵船にひっかけ引き寄せるもの。
うちかぎ
うちかぎ [0] 【内鍵】
内側からかけるかぎ。
うちかく
うちか・く [3][0] 【打(ち)欠く】 (動カ五[四])
(1)たたいて欠く。打ってくだく。ぶっかく。「氷を―・く」
(2)囲碁で,欠け目をつくらせるために,捨て石をうつ。
うちかくし
うちかくし [3] 【内隠し】
洋服の内ポケット。うらかくし。
うちかけ
うちかけ [0] 【打(ち)掛け】
(1)〔うちかけて着るもの,の意。「打掛」「裲襠」と書く〕
帯をしめた上からはおる丈の長い小袖。武家の婦人の秋から春までの礼服。江戸時代には,富裕な町家でも用いられた。現代の花嫁衣装に残る。かいどり。
(2)
⇒りょうとう(裲襠)
(3)碁などで,双方の合意により対局の途中でいったん中断すること。
打ち掛け(1)[図]
うちかけ
うちかけ【打掛け】
an uchikake;a long outer garment.
うちかけえぼし
うちかけえぼし [5] 【打掛烏帽子】
⇒かけえぼし(掛烏帽子)
うちかけかたぎぬ
うちかけかたぎぬ 【打掛肩衣】
肩衣の裾を袴(ハカマ)の内へ入れず,ただ肩からうちかけて着ること。
うちかけすおう
うちかけすおう 【打掛素袍】
素袍の裾を袴の内に入れず,ただ肩からうちかけて着ること。
うちかけよろい
うちかけよろい 【打掛鎧・挂甲】
⇒かけよろい
うちかける
うちか・ける [0] 【打ち掛ける・打ち懸ける】 (動カ下一)[文]カ下二 うちか・く
(1)物の上にちょっとかける。軽くもたせかける。[ヘボン]
(2)軽くひっかける。軽くのせる。「帷子(カタビラ)を―・けて/徒然 53」
(3)相手に,弾丸などを発射する。「よせ手より鉄砲―・け/おあむ物語」
うちかさなる
うちかさな・る [5][0] 【打(ち)重なる】 (動ラ五[四])
(1)幾重にも重なる。「―・って散る花びら」
(2)同じことが続いて起こる。「―・る不運に耐える」
うちかた
うちかた【撃ち方始め(やめ)】
<号令> Fire! (Cease fire!).
うちかた
うちかた 【内方】
(1)(外に対して)家の中,内部。(店に対して)奥。「丁稚(デツチ)は又―へ聞こゆる程手本読みて/浮世草子・胸算用 2」
(2)他人の妻の敬称。奥方。裏方。「―は悋気(リンキ)ふかし/浮世草子・一代女 4」
(3)他人の家を敬っていう語。お宅。「―に居さんす半七殿に/浄瑠璃・長町女腹切(上)」
うちかた
うちかた [3][0] 【打(ち)方】
(1)打つ方法。「ヒットの―」
(2)(「撃ち方」とも書く)鉄砲・大砲などを撃つこと。「―,やめ」
うちかたらう
うちかたら・う 【打ち語らふ】 (動ハ四)
(1)語り合う。親しく話し合う。「なつかしう―・ひつつ/源氏(若紫)」
(2)(男女が)言い交わす。契る。「―・ひて我が命のはてにもあらせむと/蜻蛉(下)」
うちかつ
うちかつ【打ち勝つ】
conquer <the enemy> ;→英和
overcome <difficulties> .→英和
うちかつ
うちか・つ [3][0] 【打(ち)勝つ】 (動タ五[四])
(1)(戦争・勝負などで)相手を破る。勝つ。「強敵に―・つ」
(2)(多く「打ち克つ」と書く)困難や苦しみなどを乗り越える。克服する。「病に―・つ」
(3)球技などで,相手と打ち合って勝つ。
⇔打ち負ける
[可能] うちかてる
うちかぶと
うちかぶと [3] 【内兜・内冑】
(1)かぶとの目庇(マビサシ)の内側。また,目庇に接する額(ヒタイ)の部分。「―を射させてひるむところに/平家 4」
(2)内幕。内情。手のうち。「―質屋へ見せる口おしさ/柳多留 19」
うちかぶと=を見透(ミス)かす
――を見透(ミス)か・す
相手の内情・弱点を見抜く。「―・されねえやうに…/破戒(藤村)」
うちかわす
うちかわ・す [0][4] 【打(ち)交わす】 (動サ五[四])
(1)互いに打つ。打ち合う。「礼砲を―・す」
(2)交換する。「別離の言葉が―・される/春潮(花袋)」
(3)重ね合わせる。交える。「白雲に羽―・しとぶ雁の/古今(秋上)」
うちかんれい
うちかんれい [3] 【内管領】
⇒ないかんれい(内管領)
うちがい
うちがい 【打ち櫂】
船べりに支点を設けて西洋のオールと同様のこぎ方をする櫂。「船は霧にこめられて見えず。―の音ばかりきこえて/著聞 6」
うちがい
うちがい 【打ち飼ひ】
(1)餌(エサ)。うちがえ。「鬼の―にこそなりつれや/保元(上)」
(2)「打ち飼い袋」の略。
うちがいぶくろ
うちがいぶくろ 【打ち飼ひ袋】
(1)犬・鷹などの餌(エサ)を入れる,筒状の細長い袋。
(2)旅人・兵士などが携行する食糧などを入れる袋。
うちがえ
うちがえ 【打ち飼へ】
(1)「うちがい(打飼){(1)}」に同じ。
(2)「打ち飼い袋」に同じ。「腰に巻きし―より香箱を出せば/浮世草子・禁短気」
うちがけ
うちがけ [0] 【内掛(け)】
相撲で,四つに組んで両手でまわしを引きつけ,足を相手の足の内側から掛けて倒す技。
→外掛け
うちがし
うちがし [3][2] 【打(ち)菓子】
干菓子(ヒガシ)の一種。微塵粉(ミジンコ)・砂糖・水飴(ミズアメ)などを練り,木型に入れてかため,打ち出したもの。落雁(ラクガン)の類。打ちもの。
うちがし
うちがし [0] 【内貸し】 (名)スル
賃金など後日支払うべき金の一部を前金で払うこと。前貸し。先貸し。
うちがた
うちがた 【内方】
内裏に仕える人々。天皇方の人。「長日の御修法・御読経など―よりも始めさせ給ひ/栄花(花山)」
うちがたな
うちがたな [3] 【打(ち)刀】
(足緒(アシオ)で腰に吊(ツ)る太刀に対して)刃の側を上にして腰に差す刀。抜く動作と斬る動作が一連になる利点がある。元来は下卒が用いたものであるが,戦国時代には平時の差し料として武将たちも常用するようになり,やがて,大小拵(ダイシヨウゴシラエ)を生むに至った。
打ち刀[図]
うちがね
うちがね【撃ち金】
[銃の]a cock.→英和
うちがま
うちがま [0] 【内罐・内釜】
湯を沸かすかまが浴槽の一部として取り付けてある風呂。また,そのかま。
→外罐
うちがみ
うちがみ [0] 【内神】
屋敷内にまつる同族神的性格をもつ神。北関東地方から東北地方,および九州地方南部などにみられる。うちがんさあ。うっがん。
うちがみ
うちがみ [2] 【打(ち)紙】
木槌(キヅチ)で打ってつやを出した紙。
うちがり
うちがり [0] 【内借り】 (名)スル
賃金などの一部を前借りすること。ないしゃく。「月給を―する」
うちがわ
うちがわ【内側】
the inside.→英和
〜の inside;inner.→英和
〜から from within[the inside].
うちがわ
うちがわ [0] 【内側】
物の内の方の側。また,仕切りの中の方。
⇔外側
「箱の―」「―から鍵をかける」
うちき
うちき [0] 【内気】 (名・形動)[文]ナリ
おとなしく,遠慮深い性質。人前ではきはきしない,気の弱い性質。また,そのさま。「―な人」
[派生] ――さ(名)
うちき
うちき [0][3] 【打(ち)気】
野球で,打者が積極的に打とうとする気持ち。「―にはやる」「―満々」
うちき
うちき【内気な】
shy;→英和
bashful;→英和
reserved.
うちき
うちき [0] 【袿】
〔「うちぎ」とも。「内着」の意か〕
(1)平安時代の女房装束で,唐衣(カラギヌ)の下に着る衣服。多くは袷(アワセ)仕立てで,色目を合わせて何枚も重ねて着た。普段には表衣としても用いた。
(2)平安時代,男性が直衣(ノウシ)や狩衣(カリギヌ)の下に着る衣服。
うちきく
うちき・く 【打ち聞く】 (動カ四)
ちらっと聞く。「―・き給ふにはあさましく物おぼえぬ心地して/源氏(椎本)」
うちきすがた
うちきすがた 【袿姿】
唐衣・裳(モ)を略したくつろいだ姿。「いとなまめかしき―,うちとけ給へるを/源氏(松風)」
うちきず
うちきず【打傷】
a bruise.→英和
うちきず
うちきず [3][2] 【打(ち)傷】
強く打たれたり,ぶつかったりしてできた傷。打撲傷。
うちきはかま
うちきはかま [4] 【袿袴】
⇒けいこ(袿袴)
うちきょうずる
うちきょう・ずる [0][5] 【打(ち)興ずる】 (動サ変)[文]サ変 うちきよう・ず
心から面白がって物事をする。「囲碁に―・ずる」
うちきり
うちきり [0] 【打(ち)切り】
途中でやめること。中止。「仕事はこれで―にする」
うちきり
うちきり【打ち切りにする】
⇒打ち切る.
うちきりほしょう
うちきりほしょう [5] 【打(ち)切り補償】
療養補償を受ける労働者が,療養開始後三年を経過しても全快しない場合に,使用者から受ける災害補償。平均賃金の一二〇〇日分とし,使用者は以後の補償義務を免れる。
うちきる
うちき・る [3][0] 【打(ち)切る】 (動ラ五[四])
(1)激しい勢いで切る。たたき切る。「木の枝を―・る」
(2)物事を途中でやめにする。中止する。「討議を―・る」「先着五〇〇名で―・る」
[可能] うちきれる
うちきる
うちきる【打ち切る】
close[cease,break off] <negotiations> ;→英和
call off <a strike,a meeting> ;give up[put an end to] <a discussion> .
うちきん
うちきん [3][0] 【打(ち)金】
取引で,値段の違う二つの品物を引き換えるとき,不足の分を補って支払う金。
うちきん
うちきん [0][3] 【内金】
売買や請負などで,全額の代金・報酬の支払いに先立ってその一部を支払うこと。また,その金。
⇔後金(アトキン)
「一割の―を入れる」
→手付け金
うちきん
うちきん【内金として払う】
pay <2,000yen> on account.⇒内払い.
うちぎ
うちぎ 【打ち衣・擣衣】
⇒うちぎぬ(打衣)
うちぎ
うちぎ 【内着・打ち着】
(1)日常の着物。ふだん着。「―のまま順慶町で正月の買い物/洒落本・虚実柳巷方言」
(2)下着。「おまへも其着物(ベベ)着かへと―の帷子を渡せば/洒落本・南遊記」
うちぎき
うちぎき 【打ち聞き】
(1)ちょっと耳にはいった言葉。ふと聞いた話。「深きすぢ思ひ得ぬ程の―には/源氏(常夏)」
(2)ちょっと聞いたことを書きとめたもの。「人といひかはしたる歌の聞えて,―などに書き入れらるる/枕草子 276」
うちぎきしゅう
うちぎきしゅう 【打聞集】
説話集。下巻だけ現存。作者未詳。1134年以前に成立。インド・中国・日本三国の仏教霊験譚二七話を収録。同一の説話が「今昔物語集」「宇治拾遺物語」などにみえる。
うちぎぬ
うちぎぬ 【打ち衣】
砧(キヌタ)で打って光沢を出した衣。装束着用のとき,女性は表衣の下,袿(ウチキ)の上に,男性は直衣(ノウシ)・狩衣(カリギヌ)の下に着る。のちには板引きで光沢を出すようになった。色は多く紅か濃赤紫色。打ち衣(ギ)。
うちぎらい
うちぎらい [3] 【内嫌い】
家にいることが嫌いで外出ばかりしたがること。また,そのような人。
⇔外嫌い
うちくずす
うちくず・す [4][0] 【打(ち)崩す】 (動サ五[四])
(1)打って相手の備えなどを崩す。特に野球で,安打を続けて,相手チームの投手を降板させる。「エースを―・す」
(2)形・考え・雰囲気などをこわす。「既成の概念を―・す」
[可能] うちくずせる
うちくだく
うちくだ・く [4][0] 【打(ち)砕く】 (動カ五[四])
(1)打ってくだく。こなごなにする。「石を―・く」「相手の自信を―・く」
(2)(多く「うちくだいて」の形で)わかりやすく細かく説明する。「―・いて話す」
[可能] うちくだける
うちくだく
うちくだく【打ち砕く】
⇒砕く.
うちくつろぐ
うちくつろ・ぐ [5][0] 【打ち寛ぐ】 (動ガ五[四])
ゆったりとくつろぐ。気分を楽にする。「―・いで語り合う」
うちくび
うちくび【打首にする】
behead.→英和
うちくび
うちくび [2][3] 【打(ち)首】
罪人の首を刀できり落とす刑罰。斬首(ザンシユ)の刑の通称。斬罪。
うちくら
うちくら [0] 【内蔵】
(1)古代,朝廷の官物を収めた蔵。三蔵の一。律令制で内蔵寮(クラリヨウ)となる。うちのくら。うちつくら。
(2)〔「うちぐら」とも〕
住居に接して設け,住居から出入りする土蔵。畳を敷き,座敷として使う場合もある。
→庭蔵
うちぐもり
うちぐもり [0] 【内曇(り)】
(1)上下に雲形を漉(ス)き出した鳥の子紙。色紙・短冊として用いる。普通は上部が青色,下部は紫色,仏事の際には上下を反対にする。雲紙。
(2)杯の一種。内側に黒く三つ星の模様を焼いたもの。
(3)京都鳴滝山より出る砥石(トイシ)。淡黄色に紫の模様がある。
うちぐり
うちぐり [2] 【打ち栗】
搗(カ)ち栗を蒸し,打ちつぶして平たくしたもの。江戸時代,甲州名産の菓子。
うちぐるわ
うちぐるわ [3] 【内郭・内曲輪】
城郭で,全体をとりまく外郭に対し,その内部に設けた郭の称。
うちけし
うちけし【打消】
(a) denial;→英和
negation.〜の negative.→英和
うちけし
うちけし [0] 【打(ち)消し】
(1)そうではないと言うこと。打ち消すこと。否定。
(2)文法で,動作・作用・存在・状態などを否定する意を表す言い方。口語では,助動詞「ない」「ぬ」「まい」,文語では助動詞「ず」「じ」「まじ」や助詞「で」などを付けて言い表す。
うちけす
うちけす【打ち消す】
deny.→英和
うちけす
うちけ・す [0][3] 【打(ち)消す】 (動サ五[四])
(1)そうではないと言う。否定する。「うわさを―・す」
(2)「消す」を強めていう。「波の音が彼の声を―・してしまった」「彦右衛門火を―・しながら/いさなとり(露伴)」
[可能] うちけせる
うちけはい
うちけはい [3] 【内気配】
(1)近く正式に取引される予定の株に予想でつけられた相場。
(2)次の立ち会いの相場についての予想。うちきはい。
うちけんち
うちけんち [3] 【内検地】
⇒ないけんち(内検地)
うちげいこ
うちげいこ [3] 【内稽古】
弟子を自宅に来させて稽古をつけること。
⇔出稽古(デゲイコ)
うちげいしゃ
うちげいしゃ [3] 【内芸者】
料理屋・遊女屋などに抱えておく芸者。内抱え。内箱。
うちげんかん
うちげんかん [3] 【内玄関】
家人など内輪の人が日常出入りする玄関。ないげんかん。
⇔表玄関
うちこ
うちこ 【内子】
愛媛県西部,喜多郡の町。明治・大正期には蝋(ロウ)の産地。大洲(オオズ)半紙の集散地。新谷(ニイヤ)との間に内子線(5.3キロメートル 。JR 四国)が通る。
うちこ
うちこ [3] 【打(ち)粉】
(1)刀剣の手入れに用いる砥粉(トノコ)。絹の布に丸く包んで使う。
(2)麺(メン)類・餅などをのばすとき,台や手にふりかける粉。ねばり付くのを防ぐ。小麦粉などを用いる。
(3)汗取りの粉。
うちこう
うちこう [0] 【内校】
著者または出版社に校正刷りを渡す前に,印刷所が行う校正。
うちこうぶり
うちこうぶり 【内冠】
従五位下の内位。また,その位に叙せられること。「七日の日―給へり/宇津保(菊の宴)」
うちこさく
うちこさく [3] 【内小作】
江戸時代,地主の家に使われている下人などに一定期間小作をさせたもの。
うちこし
うちこし [0] 【打(ち)越し】
(1)建築で,中間の点を越えて測った二点間の長さ。
(2)連歌・俳諧で,付句の二つ前の句。付句と打ち越しの間に特定の同じ韻や縁語があることを「打ち越しを嫌う」といって避ける。
(3)「打ち越し酒」の略。
(4)ある地点から次の地点を通り越してその先へ行くこと。「ふた川まで―だがいいか/滑稽本・膝栗毛 4」
(5)江戸時代の商慣習の一。二点間の荷物輸送の際に中間地点の問屋の手を経ないで行うこと。特に,大坂と東北地方との取引を江戸の問屋の手を経ずに行うこと。その荷物を打ち越し荷物という。
うちこしざけ
うちこしざけ 【打ち越し酒】
酒席で席次によらないで,名指しで差す杯。「年一つ―の二年酔(エイ)かな/狂言・餅酒」
うちこしだるき
うちこしだるき [5] 【打越し垂木】
社寺建築で,母屋から延ばして向拝(コウハイ)の桁(ケタ)にかけわたした垂木。
うちこないしんのう
うちこないしんのう 【有智子内親王】
(807-847)平安時代の漢詩人。嵯峨(サガ)天皇の皇女。最初の賀茂斎院。詩文をよくし,「本朝女中無双之秀才」といわれた。
うちこみ
うちこみ [0] 【打(ち)込み】
(1)たたいて中へ入れること。
(2)物事に熱中すること。また,人に惚れ込むこと。「並々ならぬ―ようだ」
(3)囲碁で,打ち込むこと。
(4)剣道で,練習のために何度も同じ動作で打ち込むこと。
(5)テニスなどの球技で,相手の陣に球を強く打ち込むこと。
(6)〔音〕 正確なリズムやフレーズなどを得るために,コンピューターなどの機器にシンセサイザーなどの電子楽器を自動演奏させる演奏データを入力すること。また,その演奏形態や作品。
(7)(能楽・文楽・歌舞伎などで)
(ア)舞の型の一。手にした扇などを頭上から前方に出し正面をさす。
(イ)太鼓などを強くたたき鳴らす囃(ハヤ)し方。
(8)釣りで,水面の一点に繰り返し針を下ろすこと。
(9)敵味方入り乱れて戦うこと。「―のいくさこのまぬ物也/平家 9」
うちこみじる
うちこみじる [5] 【打(ち)込み汁】
打ちたてのうどんをゆでずに,野菜・油揚げとともに煮込む香川県の郷土料理。
うちこむ
うちこ・む [0][3] 【打(ち)込む】 (動マ五[四])
(1)たたいて中に入れる。「くぎを―・む」「楔(クサビ)を―・む」
(2)(多く「撃ち込む」と書く)球・弾丸などを相手の陣に入れる。「弾丸を敵陣に―・む」
(3)刀できりかかる。剣道で,相手に打ちかかる。「すきをうかがって―・む」
(4)精神を集中する。夢中になる。「物理学の研究に―・む」「練習に―・む」「玄宗は楊貴妃の百の媚に―・まれ/仮名草子・竹斎」
(5)人の弱みを的確に突く。急所を突く。「容赦なく―・んでくる」
(6)囲碁で,相手の陣の中に,自分の石を置く。「白地へ―・む」
(7)コンクリートを所定の場所に流し込む。「土台を―・む」
(8)野球やゴルフで,球を打つ練習を十分にする。「バッティング-マシーンで―・む」
(9)財産を使い果たす。「国会開設の運動に,地所も家も―・んで仕舞いなすった/火の柱(尚江)」
(10)こみあう。「後に三百余騎は―・みてありけり/愚管 6」
[可能] うちこめる
うちこむ
うちこむ【打ち込む】
(1)[くぎを]drive <a nail> <into> ;→英和
[太刀で]strike <at> ;→英和
[弾丸を]fire[shoot] <into> ;→英和
[テニスなどで]smash.→英和
(2)[熱中する]devote oneself <to> ;be absorbed <in> .
うちころす
うちころ・す [4][0] 【打(ち)殺す】 (動サ五[四])
(1)たたいて殺す。なぐり殺す。「猛牛を一撃のもとに―・す」
(2)(「撃ち殺す」とも書く)弾丸を命中させて殺す。「ピストルで―・す」
(3)不満・怒りなどの感情を外に表さないよう抑える。「感情を―・す訳には行かないからね/道草(漱石)」
(4)「殺す」を強めていう語。ぶっ殺す。「北の方を―・さばやと思ふ/落窪 1」
(5)質に入れる。ころす。「人の物でも手廻り次第―・してその日を凌げ/浄瑠璃・妹背山」
[可能] うちころせる
うちころす
うちころす【打[撃]ち殺す】
strike[shoot] <a person> dead[to death].
うちこわし
うちこわし [0] 【打(ち)壊し・打ち毀し】
(1)たたきこわすこと。とりこわし。
(2)江戸時代,中下層の百姓・町人が群集して豪農・米穀商・高利貸しらの家屋・家財などを破壊すること。一八世紀半ばから都市の米騒動を中心に,百姓一揆や幕末の世直し騒動の中で多くみられた。
うちこわす
うちこわ・す [4][0] 【打(ち)壊す・打ち毀す】 (動サ五[四])
(1)物をたたきこわす。「土蔵を―・す」
(2)既存の思想・計画などを努力して取り除く。「古い道徳観を―・す」
[可能] うちこわせる
うちごうし
うちごうし [3] 【内格子】
(1)家の内側に持ち上げて開ける格子。
⇔外格子
(2)家の内側にある格子。
⇔外格子
(3)江戸時代の歌舞伎劇場の桟敷の名。東西上桟敷(ウワサジキ)の舞台から八間をいった。
うちごろも
うちごろも 【裏衣】
法橋(ホツキヨウ)・寺主・維那(イナ)以下一般の僧侶の着る単衣(ヒトエ)の法服。
うちさぶらい
うちさぶらい 【内侍】
主殿の中に設けた警護の武士の詰め所。うちざむらい。
⇔外侍
⇔遠侍
「―には一門源氏上座して/平家 8」
うちさるがく
うちさるがく [3] 【内猿楽・内申楽】
屋内で演ずる猿楽。
うちさわぐ
うちさわ・ぐ 【打ち騒ぐ】 (動ガ四)
(1)騒がしい音をたてて動く。「この女ども―・ぎて,みな,板敷にのぼりぬ/平中 17」
(2)急激に変化する。「空のけしきも―・ぎてなむ/紫式部日記」
(3)不安や期待で,胸がどきどきする。「胸―・ぎていみじく嬉しきにも涙落ちぬ/源氏(紅葉賀)」
うちざた
うちざた 【内沙汰】
(1)うちうちでの処理。
⇔表沙汰
「その儀でござるならば,まづ―にしてみさつしやれい/狂言記・内沙汰」
(2)狂言「右近左近(オコサコ)」の別題。
うちざめ
うちざめ [0] 【打ち鮫・打ち鰄】
鮫皮のように粒を打ち出した,金・銀の薄板。刀剣の装飾に用いる。打ち出し鮫。
うちしおれる
うちしお・れる [0] 【打ち萎れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 うちしを・る
気を落として,しょんぼりする。すっかり元気がなくなる。
うちしき
うちしき [0] 【打(ち)敷】
(1)家具などに敷く布製の敷物。
(2)仏座・仏壇に敷く金襴(キンラン)などで作った敷物。供物・仏具などを載せる。
(3)香席で,香元が手前のときに畳の上に敷く,額縁仕立ての布。
(4)火敷に同じ。[日葡]
うちしきる
うちしき・る 【打ち頻る】 (動ラ四)
たびかさなる。たびたび…する。「あまり―・る折り折りは/源氏(桐壺)」
うちしずむ
うちしず・む [0][4] 【打ち沈む】 (動マ五[四])
意気が上がらなくなる。暗い雰囲気になる。「大敗に―・む」
うちしゅ
うちしゅ 【内衆】
家来や奉公人。「お国までも御―が悪名立てるが悲しい/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(中)」
うちじに
うちじに【討死する】
die[be killed,fall]in battle[on the battlefield].
うちじに
うちじに [0] 【討(ち)死に】 (名)スル
戦場で敵と戦って死ぬこと。「―を覚悟で出陣する」「合戦で―する」
うちじゅう
うちじゅう [0] 【家中】
(1)家の中すべて。「―を探す」
(2)家の中の者すべて。家族のみんな。「―で出かけた」
うちじゅう
うちじゅう【家中】
[全家族]the whole family;[家の中]all over the house.→英和
うちす
うち・す 【打ちす】 (動サ変)
さっと,それをする。急にそれが起こる。「あくびおのれ―・して寄り臥しぬる/枕草子 25」
うちすう
うちすう [3] 【内数】
ある統計値に条件を付加した場合の部分値を,元の値に対して内数という。元の数値の傍らに,括弧(カツコ)付きで併記されることが多い。例えば総支出額とその内の食費。
→外数
うちすえる
うちすえる【打ち据える】
⇒打ちのめす.
うちすえる
うちす・える [0][4] 【打(ち)据える】 (動ア下一)[文]ワ下二 うちす・う
(1)動けなくなるほどに,たたく。「竹刀(シナイ)で―・える」
(2)しっかりとすえる。「庭石をどっかりと―・える」
うちすがう
うちすが・う 【打ち次ふ】 (動ハ四)
(1)優劣がない。匹敵する。「中の君も―・ひてあてになまめかしう/源氏(紅梅)」
(2)続いて起こる。「大将殿など,皆同じ程(裳瘡(モガサ)ガ)―・ひなどして出てさせ給へば/栄花(布引の滝)」
うちすぎる
うちす・ぎる [4][0] 【打(ち)過ぎる】 (動ガ上一)[文]ガ上二 うちす・ぐ
(1)時が過ぎる。経過する。「長らく無音に―・ぎまして」
(2)ある場所を通り過ぎる。「藤波の―・ぎがたく見えつるは/源氏(蓬生)」
(3)程度が普通以上である。度が過ぎる。「山里の人こそは身の程にはやや―・ぎ/源氏(朝顔)」
うちすぐす
うちすぐ・す 【打ち過ぐす】 (動サ四)
年をとる。高齢になる。「歌頭は―・したる人のさきざきするわざを/源氏(竹河)」
うちすてる
うちす・てる [0][4] 【打(ち)捨てる】 (動タ下一)[文]タ下二 うちす・つ
(1)「捨てる」を強めた言い方。「何もかも―・てて旅に出る」
(2)構わないでほうっておく。「長い間―・てられたままの家」
(3)人を斬り捨てる。
うちずみ
うちずみ 【内住み】
女官などが内裏に住むこと。宮中で生活すること。
⇔里住み
「心細くておはしまさむよりは,―せさせ給ひて/源氏(桐壺)」
うちぜい
うちぜい [2] 【内税】
表示されている価額に消費税が含まれていること。内税方式。
→外税
うちぜん
うちぜん [0] 【内鑯】
刃のついた面が外側に湾曲した,桶の内側や屋根のこけら板などを削るかんな。
⇔外鑯
うちそ
うちそ 【打ち麻】
打って柔らかくした麻。うつそ。「少女(オトメ)らが績麻(ウミオ)のたたり―懸け績(ウ)む時なしに恋ひ渡るかも/万葉 2990」
うちそこなう
うちそこなう【打[撃]ち損なう】
miss <the target> .→英和
うちそで
うちそで [2] 【内袖】
和服や洋服の一枚袖では前面の袖,二枚袖では下側の小さい方の袖。
うちそと
うちそと [3] 【内外】
(1)内と外。うちと。ないがい。「家の―を見回る」
(2)その程度の数量であることを示す。「五十年の―何して暮せばとて/浮世草子・永代蔵 4」
うちそと
うちそと【内外】
⇒内外(ないがい).
うちそやし
うちそやし 【打ち麻やし】 (枕詞)
〔「や」「し」は詠嘆の助詞〕
「打ち麻を績(ウ)む」意から「麻を績(ウミ)」の約の「をみ」にかかる。うつそやし。「―をみの子ら/万葉 3791」
うちそろう
うちそろ・う [4][0] 【打ち揃う】 (動ワ五[ハ四])
全員がそろう。「一族―・って祖父の米寿を祝う」
うちそを
うちそを 【打ち麻を】 (枕詞)
「打ち麻を績む」意から,「麻績(オミ)王」にかかる。「―麻績王海人(アマ)なれや/万葉 23」
うちそんじる
うちそん・じる [5] 【打ち損じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「打ち損ずる」の上一段化〕
うつことに失敗する。うちそこなう。うちもらす。「好球を―・じた」「敵を―・じた」
うちそんずる
うちそん・ずる [5] 【打ち損ずる】 (動サ変)[文]サ変 うちそん・ず
(1)「うちそんじる」に同じ。
(2)打撃を加えて,壊す。「大浪に舟どもさんざんに―・ぜられて/平家 11」
うちたえ
うちたえ 【打ち絶え】 (副)
〔動詞「打ち絶ゆ」の連用形から〕
まったく。ひたすら。「物語の事も,―忘られて/更級」
うちたえて
うちたえて 【打ち絶えて】 (副)
(下に打ち消しの語を伴って)まったく。すっかり。「―内,春宮にも参り給はず/源氏(賢木)」
うちたえる
うちた・える [4][0] 【打(ち)絶える】 (動ア下一)[文]ヤ下二 うちた・ゆ
交際や関係などがまったく絶える。「寺とはいつとはなしに―・えてゐたが/銀の匙(勘助)」
うちたおす
うちたお・す [4][0] 【打(ち)倒す】 (動サ五[四])
(1)なぐり倒す。「暴漢を―・す」
(2)(「撃ち倒す」とも書く)銃砲で撃って倒す。
(3)「倒す」を強めたいい方。「部屋の戸―・して/落窪 2」
[可能] うちたおせる
うちたおす
うちたおす【打ち倒す】
knock[strike]down.
うちたつ
うちた・つ 【打ち立つ】
■一■ (動タ四)
(1)立つ。立っている。「蔵人はその小さき家の前に―・ちて/今昔 29」
(2)出発する。出立する。「只今―・たんずる形勢(アリサマ)にて/太平記 11」
(3)夢中になって打つ。「この御博奕(バクヨウ)は―・たせ給ひぬれば/大鏡(道隆)」
■二■ (動タ下二)
⇒うちたてる
うちたてる
うちた・てる [4][0] 【打(ち)立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 うちた・つ
しっかりと立てる。確立する。「新しい法則を―・てる」
うちたれがみ
うちたれがみ 【打(ち)垂れ髪】
結い上げずに,垂らした髪。中古・中世の婦人または小児の普通の髪形。
うちだ
うちだ 【内田】
姓氏の一。
うちだいつみ
うちだいつみ 【内田五観】
(1805-1882) 幕末・明治初期の数学者。江戸の人。通称,恭,のち弥太郎。蘭学を高野長英に,数学を日下誠(1764-1839)に学ぶ。維新後,太陽暦への改暦にあたった。
うちだか
うちだか [0][3] 【内高】
江戸時代,大名・知行取りの実質上の石高。実高。
⇔表高
うちだぎんぞう
うちだぎんぞう 【内田銀蔵】
(1872-1919) 経済史学者。東京生まれ。京大教授。経済学とヨーロッパにおける経済史の研究方法をとり入れて,日本経済史を初めて体系化。主著「日本経済史の研究」
うちだこうさい
うちだこうさい 【内田康哉】
(1865-1936) 政治家。熊本の生まれ。東大卒。明治末から外相を五回務め,満州国承認・国際連盟脱退など強硬外交を展開。
うちだし
うちだし【打出し】
[興行の]the close;→英和
[細工]embossed work.
うちだし
うちだし [0] 【打(ち)出し】
(1)〔その合図として太鼓を打つことから〕
演劇や相撲などの一日の興行の終わり。
(2)打ち出した器物・模様。また,その方法。
(3)江戸時代,検地の結果,表高(オモテダカ)より余分に出た分。増し分。出目(デメ)。
うちだしざめ
うちだしざめ [4] 【打(ち)出し鮫】
「打ち鮫(ザメ)」に同じ。
うちだしだいこ
うちだしだいこ [5] 【打(ち)出し太鼓】
芝居や相撲などで,一日の興行の終わりを告げる大太鼓。
うちだしぼり
うちだしぼり [0] 【打(ち)出し彫り】
金属の裏から打って表へ模様を浮き出させる細工。
うちだす
うちだす【打[撃]ち出す】
[発砲]open fire;[模様を]emboss;→英和
[政策を]announce[publish,disclose,hammer out] <a new policy> ;→英和
[原則を]lay down <a principle> ;[閉演]end;→英和
close.→英和
うちだす
うちだ・す [3][0] 【打(ち)出す】 (動サ五[四])
(1)打って中の物を外へ出す。「弾丸を―・す」
(2)打ちはじめる。「太鼓を―・す」
(3)金属塊や板金を槌(ツチ)で打ち延ばして成形し,器物を作る。また,裏からたたいて模様などを表す。
(4)主義主張や新しい考えなどを,はっきり示す。「新しい方針を―・す」
(5)興行の終わりを知らせる太鼓を打つ。「―・す太鼓に送られて帰る」
[可能] うちだせる
うちだせいのすけ
うちだせいのすけ 【内田清之助】
(1884-1975) 鳥類学者。東京生まれ。東大卒。農林技師として鳥獣保護に尽力。「鳥博士」として知られた。著「日本鳥類図説」
うちだち
うちだち [0][3] 【打(ち)太刀】
(1)剣道の型を演じるとき,動作を仕掛ける方の人。
(2)実戦用の太刀。「赤銅作りの―,足緒長に結び下げ/浄瑠璃・栬狩」
うちだとむ
うちだとむ 【内田吐夢】
(1898-1970) 映画監督。岡山県生まれ。「人生劇場」「裸の町」「限りなき前進」「土」「歴史」で骨太のリアリズムを開花。「飢餓海峡」を頂点に「血槍富士」「浪花の恋の物語」や「大菩薩峠」「宮本武蔵」に重厚感を発揮。
うちだひゃっけん
うちだひゃっけん 【内田百閒】
(1889-1971) 小説家・随筆家。岡山県生まれ。本名,栄造。別号,百鬼園。東大卒。漱石門下。「冥途」をはじめとする超現実的作風と,ユーモラスな味わいをもつ随筆で知られた。著「百鬼園随筆」「阿房列車」など。
うちだよしかず
うちだよしかず 【内田祥三】
(1885-1972) 建築家。建築学者。東京生まれ。安田講堂をはじめとする震災後の東京大学復興計画を担当。鉄筋コンクリートなどの建築構造学から都市計画学にまで及ぶ幅広い研究で建築学諸分野の基礎を築いた。東大総長。
うちだりょうへい
うちだりょうへい 【内田良平】
(1874-1937) 右翼運動家。福岡県生まれ。玄洋社に学ぶ。1901年(明治34)頭山満(トウヤマミツル)を顧問に黒竜会を創立し,大アジア主義を主唱。対露開戦・韓国併合の主張,孫文の革命運動支援などを行なった。31年(昭和6)大日本生産党を創立し,総裁。
うちだろあん
うちだろあん 【内田魯庵】
(1868-1929) 評論家・翻訳家・小説家・随筆家。東京生まれ。本名,貢。社会小説「くれの廿八日」「社会百面相」,評論・随筆の代表作に「文学者となる法」「思ひ出す人々」など。
うちちがい
うちちがい [0] 【打(ち)違い】
(1)間違えて打つこと。うちまちがい。「タイプの―」
(2)交差すること。ぶっちがい。
うちちがう
うちちが・う [0][4] 【打(ち)違う】
■一■ (動ワ五[ハ四])
(1)間違えて打つ。
(2)交差する。
■二■ (動ハ下二)
⇒うちちがえる
うちちがえる
うちちが・える [0][5] 【打(ち)違える】 (動ア下一)[文]ハ下二 うちちが・ふ
(1)間違えて打つ。「キーを―・える」
(2)交差させる。「紐(ヒモ)を―・えてかける」
(3)刀などで打ち合う。「懸ては―・えて死(コロ)し/太平記 16」
うちちょうず
うちちょう・ず 【打ち調ず】 (動サ変)
打ってこらしめる。「この翁丸(オキナマロ)―・じて犬島へつかはせ/枕草子 9」
〔「ちょう」に「懲」を当てる説もある〕
うちちょうちゃく
うちちょうちゃく [1] 【打ち打擲】 (名)スル
人を殴りつけること。ちょうちゃく。
うちちらす
うちちら・す [4][0] 【打(ち)散らす】 (動サ五[四])
(1)棒などで打って追い散らす。「ステツキで右往左往に―・し/思出の記(蘆花)」
(2)(「討ち散らす」とも書く)敵を攻めて追い散らす。「隊伍を改め―・せ/近世紀聞(延房)」
(3)あちこちに散らかす。「子ども・わらはべ…調度―・しぬる/枕草子 28」
うちちん
うちちん [2] 【打(ち)賃】
「切り賃{(2)}」に同じ。
うちっぱなし
うちっぱなし [0] 【打ちっ放し】
(1)打ったままであること。「―のゴルフ練習場」
(2)
⇒打ち放(ハナ)しコンクリート
うちつ
うちつ 【内つ】 (連語)
〔「つ」は格助詞〕
(1)内の。奥の。
(2)宮中の。内裏の。
うちつおみ
うちつおみ 【内つ臣】
⇒ないしん(内臣)
うちつぎ
うちつぎ [0] 【打(ち)継ぎ】
打ち掛けの碁を再開すること。
うちつくに
うちつくに 【内つ国】
(1)都のある土地。また,都に近い地域。畿内。「今そむけりし者ふつくに誅(ツミ)に伏す。―事無し/日本書紀(崇神訓)」
(2)外国に対して,日本の国。
⇔外国(トツクニ)
うちつけ
うちつけ 【打ち付け】 (形動)[文]ナリ
(1)急に物事が起こるさま。いきなり。突然。だしぬけ。「―な申し入れ」「この君は,…―にも言ひかけ給はず/源氏(東屋)」
(2)露骨なさま。むきだし。無遠慮。「―に過ぎし言(コトバ)を二人ともに快からず思へば/金色夜叉(紅葉)」
(3)
(ア)ある事がきっかけになって,急に物事が起こるさま。即座。早速。とたん。「ほととぎす人松山に鳴くなれば我―に恋ひまさりけり/古今(夏)」
(イ)自分本位に急に態度を変えるさま。現金。「いと心もとなくて,この中隔てなる三条を呼ばすれど,食ひ物に心を入れてとみにも来ず,いと憎く覚ゆるも―なりや/源氏(玉鬘)」
(4)じっくり観察しないさま。ちょっと見。「吹く風になびく尾花を―に招く袖かと頼みけるかな/貫之集」
(5)深い考えもなく行動するさま。軽率。「越前へはもとも―には行くまじけれど,かくてもすべき方なければ,心も知らぬ人に具して往ぬる/古本説話 54」
うちつけがき
うちつけがき [0] 【打(ち)付け書き】
(1)書簡文で時候の挨拶(アイサツ)を略してすぐに用件を書くこと。
(2)書簡の上書きに脇付をしないこと。
(3)下書きなしでいきなり書くこと。
うちつけげそう
うちつけげそう 【打ち付け懸想】
いきなり思慕の情を打ち明けること。「かやうの―などは,わざとみ心にもとまらず/狭衣 1」
うちつけごころ
うちつけごころ 【打ち付け心】
ふと思い立つ心。急な思いつき。「―ありて参りこむにだに/源氏(手習)」
うちつけごと
うちつけごと 【打ち付け事】
思いもかけなかった事件。「―ども出で来けり/増鏡(あすか川)」
うちつけごと
うちつけごと 【打ち付け言】
無遠慮に言う言葉。むきだしな言葉。「いとわりなき御―になむときこえ給へば/源氏(行幸)」
うちつけじょう
うちつけじょう [4] 【打(ち)付け錠】
箪笥(タンス)の引き出しや扉などに打ちつけた飾りのついた錠。
うちつけばしご
うちつけばしご 【打ち付け階子】
釘(クギ)やかすがいなどで固定した簡単な階段。
うちつけめ
うちつけめ 【打ち付け目】
ちょっと見たときの情景。ちょっと見。「―には,それかとのみ耳とどめらるる心地すれば/寝覚 1」
うちつける
うちつ・ける [4][0] 【打(ち)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 うちつ・く
(1)強く打つ。ぶつける。「柱に頭を―・ける」「コップを床に―・ける」
(2)釘(クギ)などで打って固定する。「塀に板を―・ける」
(3)強く当たる。「窓に―・ける雨」
(4)「付ける」を強めた言い方。「はかなき疵(キズ)も―・けられなば由なし/今昔 28」
(5)無遠慮にする。「―・けたる文章/浮世草子・五人女 3」
うちつける
うちつける【打ち付ける】
(1) strike;→英和
knock <a person's head against the wall> .→英和
(2) drive in <a nail> ;nail <the cover on a box> .→英和
うちつづく
うちつづ・く [0][4] 【打(ち)続く】
■一■ (動カ五[四])
(1)長く続く。継続する。「―・く長雨」
(2)ある物事のあとに次のものが切れ目なく起こる。ひき続く。「―・く天災におそれおののく」
■二■ (動カ下二)
⇒うちつづける
うちつづく
うちつづく【打ち続く雨天】
a long spell of rainy weather.〜不幸 a series[succession]of misfortunes.
うちつづける
うちつづ・ける [0][5] 【打(ち)続ける】 (動カ下一)[文]カ下二 うちつづ・く
(1)「打つ」ことを続けて行う。「太鼓を―・ける」「興行を―・ける」
(2)「続ける」を強めていう。「男子二人―・けて産みてけり/今昔 22」
うちつどう
うちつど・う [0][4] 【打(ち)集う】 (動ワ五[ハ四])
「集う」を強めたいい方。
うちつみやけ
うちつみやけ 【内つ官家】
「屯倉(ミヤケ){(2)}」に同じ。
うちつれる
うちつ・れる [0][4] 【打(ち)連れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 うちつ・る
いっしょに出かける。連れ立つ。「家族―・れて出かける」
うちつれる
うちつれる【打ち連れて】
<go> together.→英和
うちづら
うちづら [0] 【内面】
家族や内輪の人に見せる顔つきや態度。
⇔外面(ソトヅラ)
「外面はいいが―は悪い」
うちづら
うちづら【内面がいい(悪い)】
be affable (hard to please) at home.
うちて
うちて [3] 【打(ち)手・討(ち)手】
(1)銃砲を撃つ人。射手。
(2)鉦(カネ)・太鼓などを鳴らす役。また,その人。
(3)博打(バクチ)・すごろく・碁などを打つ人。また,その技にすぐれた人。
(4)(「討ち手」と書く)「うって(討手)」に同じ。「百三十余人が首切つて,―の交名(キヨウミヨウ)記(シル)いて/平家 9」
うちで
うちで [0] 【打ち出】
打ち出すこと。
うちでし
うちでし【内弟子】
a private pupil;an apprentice.→英和
うちでし
うちでし [0] 【内弟子】
師匠の家に住み込んで,家事の手伝いをしながら,技芸を習う弟子。「―をとる」「―をおく」
うちでのこづち
うちでのこづち【打出の小槌】
a mallet of luck;a cornucopia;→英和
an Aladdin's lamp.
うちでのこづち
うちでのこづち [5] 【打ち出の小槌】
「一寸法師」のおとぎ話などで,振れば何でも欲しい物が出てくるという小さい槌。
うちでのたち
うちでのたち [5] 【打ち出の太刀】
〔「うちいでのたち」とも〕
(1)金銀を打ち延べて飾った太刀。
(2)新作の太刀。
うちでのはま
うちでのはま 【打出の浜】
滋賀県大津市琵琶湖岸の地名。うちいでのはま。((歌枕))「近江なる―のうちいでつつうら見やせまし人の心を/拾遺(恋五)」
〔多く「胸中を口に出す」意をかけて歌われる〕
うちと
うちと 【内外】
(1)内と外。「―に侍(サブライ)あり/平家 8」
(2)「内外の宮」の略。「かたそぎの千木は―に変れども誓ひはおなじいせの神風/風雅(神祇)」
(3)その程度の数量であることを示す。ないがい。「三町が―の物ははづさずつよう射けり/平家 11」
(4)〔内教と外教(ゲキヨウ)の意〕
仏教と儒教。
うちとく
うちと・く 【打ち解く】
■一■ (動カ四)
解く。解き放つ。「紐―・き/枕草子 146」
■二■ (動カ下二)
⇒うちとける
うちとけ
うちとけ 【打ち解け】
うちとけること。
うちとけがお
うちとけがお 【打ち解け顔】
相手に慣れ親しんで気を許した顔つき。「小さきは童(ワラワ)げて,喜び走るに,扇なども落として―をかしげなり/源氏(朝顔)」
うちとけごと
うちとけごと 【打ち解け言】
打ち解けた気兼ねない言葉。「かりに下りたる人の―につきて/源氏(明石)」
うちとけすがた
うちとけすがた 【打ち解け姿】
くつろいだ姿。「裳など―にて出でて見るに/蜻蛉(下)」
うちとけぶみ
うちとけぶみ 【打ち解け文】
何もかも打ち明けた親しい手紙。「書き通はしたらむ―をば,御覧ぜむ/源氏(浮舟)」
うちとけまさり
うちとけまさり 【打ち解け勝り】
くつろいだときの様子の方がきちんとしているときよりもすぐれて見えること。「いかにぞ,―の聊かもあらば嬉しからむ/源氏(末摘花)」
うちとける
うちと・ける [0][4] 【打(ち)解ける】 (動カ下一)[文]カ下二 うちと・く
(1)警戒心や遠慮が消えて親しくなる。「―・けて語り合う」
(2)(氷などが)とける。「つらら―・けて/新古今(春上)」
うちとける
うちとける【打ち解けて話す】
talk freely[in a relaxed mood] <with> .打ち解けた frank;→英和
unreserved.→英和
打ち解けない be reserved.
うちとけわざ
うちとけわざ 【打ち解け業】
相手に親しんでする行為。親身の世話。「さまことにさならぬ―もし給ひけり/源氏(末摘花)」
うちとねり
うちとねり 【内舎人】
⇒うどねり(内舎人)
うちとのふみ
うちとのふみ 【内外の典】
仏教の経典と儒教の経書。内典と外典(ゲテン)。
うちとのみや
うちとのみや 【内外の宮】
伊勢神宮の内宮と外宮。
うちとめる
うちと・める [0][4] 【打(ち)止める・打(ち)留める】 (動マ下一)[文]マ下二 うちと・む
(1)釘(クギ)などを打ちつけてとめる。「看板を釘で―・める」
(2)興行を終える。「興行を月末で―・める」
(3)(多く「撃ち止める」「討ち止める」と書く)敵や獲物を銃や刀を使って確実に殺す。「一発で―・めた」
うちとめる
うちとめる【撃ち止める】
kill;→英和
shoot.→英和
うちとる
うちと・る [3][0] 【打(ち)取る・討(ち)取る】 (動ラ五[四])
(1)武器などを使って敵を殺す。《討取》「大将を―・った」
(2)勝負で相手に勝つ。《打取》「三振に―・る」
(3)攻めて奪い取る。「唐土(モロコシ)の帝…この国―・らむとて/枕草子 244」
(4)賭けに勝って手に入れる。「―・りたる侍は,忽に便(タヨリ)有る妻(メ)を儲て/今昔 16」
(5)つかまえる。とらえる。「虫―・りてゐたりけるに/宇治拾遺 3」
[可能] うちとれる
うちど
うちど 【打ち処】
(1)打ち当てる所。うちどころ。「膝ふるひ,太刀の―もおぼえざりける所に/曾我 10」
(2)刀の真ん中から切っ先にかけての物を斬る部分。[日葡]
うちどい
うちどい [2] 【内樋】
建築で,軒壁などの内側に設けた外から見えない樋。
⇔外樋
うちどころ
うちどころ [0][3] 【打ち所】
(1)物などに打ち当たったからだの箇所。うちどこ。「―が悪くて死ぬ」
(2)打ち当てるべき所。指摘する箇所。「一点の非の―もない」
うちどの
うちどの 【打(ち)殿・擣殿】
布地を砧(キヌタ)で打つための建物。平安時代,宮中や貴族の邸内に設けられた。
うちどめ
うちどめ [0] 【打(ち)止め・打(ち)留め】
(1)芝居・相撲などの興行物で,一日または一連の興行の終わり。打ち出し。また,一般に物事の終わり。「この一番にて本日の―」
(2)パチンコで,出た玉が一定量に達した機械の使用をとめること。
うちどめ
うちどめ【打ち止めにする】
bring <the show> to a close[an end].→英和
うちどり
うちどり [0] 【内取り】
(1)平安時代,七月二八日の相撲(スマイ)の節会(セチエ)の二日前に宮中で行われた練習相撲。
(2)部屋で行う稽古相撲。
(3)貸し金や代金などの一部を受け取ること。「六俵で―に願ひやせう/破戒(藤村)」
うちなあすば
うちなあすば [5]
⇒沖縄蕎麦(オキナワソバ)
うちなおし
うちなおし [0] 【打(ち)直し】 (名)スル
古くかたくなった綿を再生してふんわりさせること。打ち返し。
うちなおす
うちなお・す [4][0] 【打(ち)直す】 (動サ五[四])
(1)改めてもう一度打つ。「杭(クイ)を―・す」
(2)綿の打ち直しをする。
(3)もとのように直す。「詠(エイ)はてて袖―・し給へるに/源氏(紅葉賀)」
[可能] うちなおせる
うちながめる
うちなが・める [5][0] 【打(ち)眺める】 (動マ下一)[文]マ下二 うちなが・む
(1)遠くの景色を見渡す。ながめる。「山頂から遠く海を―・める」
(2)物思いにふけってぼんやりと見る。「この女いとようけさうじて―・めて/伊勢 23」
うちなす
うちな・す 【打ち鳴す】 (動サ四)
〔「なす」は「ならす」の古語〕
うちならす。「時守の―・す鼓よみみれば/万葉 2641」
うちなだ
うちなだ 【内灘】
石川県中部,河北郡の町。日本海と河北潟間の砂丘地帯。
うちなだじけん
うちなだじけん 【内灘事件】
米軍基地反対闘争事件。1952年(昭和27)日米合同委員会が内灘町の砂丘地を米軍の砲弾試射場として接収すると決定したことに,地元住民を中心に反対闘争が組織されたが,53年接収が強行された。
うちなびく
うちなびく 【打ち靡く】 (枕詞)
春になると草木が伸びてなびく意から「春」に,また,しなやかになびく草の意から地名「草香」にかかる。「―春の始めは/万葉 4360」「―草香の山を夕暮にわが越えくれば/万葉 1428」
うちなびく
うちなび・く 【打ち靡く】
■一■ (動カ四)
(1)草・木・髪などが,横になる。なびき伏す。「―・く我が黒髪に霜の置くまでに/万葉 87」
(2)人が横になる。寝る。「阿騎の野に宿る旅人―・き寝(イ)も寝(ヌ)らめやも古(イニシエ)思ふに/万葉 46」
(3)相手の意に従う。「さうじみもいささか―・きて思ひ知り給ふこと有るべし/源氏(総角)」
■二■ (動カ下二)
攻撃して服従させる。「国中を―・け,剰(アマツサエ)他国へ打越んと/太平記 3」
うちならし
うちならし [0] 【打(ち)鳴らし】
仏具の一。金属製の打楽器,磬(キン)・鈴(リン)などをいう。
うちならす
うちなら・す [4][0] 【打(ち)鳴らす】 (動サ五[四])
たたいて鳴らす。「半鐘を―・す」
うちに
うちに [0] 【打(ち)荷】
海難に遭った船が,重量を軽くするため積み荷の一部を海中に投げ捨てること。また,その荷。なげに。撥(ハ)ね荷。捨て荷。荷打ち。
うちにわ
うちにわ【内庭】
an inner court.
うちにわ
うちにわ [0] 【内庭】
建物に囲まれた庭。
うちぬき
うちぬき [0] 【打(ち)抜き】
(1)板金・厚紙などに型を当てて強く打ち,その型どおりに抜くこと。
(2)境界を取り除くこと。「八畳間二つを―にした宴会場」
(3)芝居の大道具で,樹木・建物などにかたどったもの。
(4)包み隠さないこと。正直。「―の実事はかくいてもかくれなし/浮世草子・男色十寸鏡」
うちぬきとじ
うちぬきとじ [0] 【打(ち)抜き綴じ】
製本で,折りの端近くに穴をあけて糸・針金などを通してとじる仕方。
うちぬく
うちぬく【打ち抜く】
[貫通]pierce;→英和
shoot through (弾丸で);[穴をあける]punch <a hole> ;→英和
[型で]strike[stamp out] <a coin> .→英和
うちぬく
うちぬ・く [3][0] 【打(ち)抜く・打ち貫く】 (動カ五[四])
(1)厚紙や板金などに型を当て,強く打って,その型どおりの穴をあける。「プレスで鉄板を―・く」
(2)境界になっているものを取り除く。ぶちぬく。「二間を―・いて祝宴を催す」
(3)予定どおり最後まで続ける。「ストを―・く」
(4)(多く「撃ち抜く」と書く)弾丸などがつらぬく。「たまが壁を―・く」
[可能] うちぬける
うちね
うちね 【打(ち)根・撃(ち)根】
打ち矢。また,そのやじり。
うちねこ
うちねこ [0] 【内猫】
飼い猫のこと。
⇔外猫
うちの
うちの [0] 【内の】
〔「うちの者」の略〕
夫または妻が,他人に対して自分の配偶者をいう語。「―に伺わせます」
うちの
うちの 【内野】
京都市上京区の南西部一帯の旧地名。平安京大内裏のあった地域であるが,たびたび火災に遭い,律令国家の衰退に伴って荒廃。のち,この一角に豊臣秀吉が聚楽第を建てた。
うちのいやのつかさ
うちのいやのつかさ 【内礼司】
⇒ないらいし(内礼司)
うちのうら
うちのうら 【内之浦】
鹿児島県大隅(オオスミ)半島東端部にある町。宇宙空間観測所がある。
うちのえ
うちのえ 【内の重】
(1)内裏の内郭の内側(宣陽・陰明・玄輝・承明などの諸門の内)の称。
→外(ト)の重
→中の重
(2)幾重もの垣の,内側の垣根。また,その内部。奥まった所。宮中。
⇔外(ト)の重
「―に仕へ奉りて/万葉 443」
うちのおおいどの
うちのおおいどの 【内の大殿】
⇒ないだいじん(内大臣)
うちのおおおみ
うちのおおおみ 【内大臣】
⇒ないだいじん(内大臣)
うちのおおの
うちのおおの 【内の大野・宇智の大野】
奈良県五條市,旧宇智郡北宇智村付近にあった野。古代,狩猟の地。宇智野。内野。((歌枕))「たまきはる―に馬並めて/万葉 4」
うちのおおまえつぎみ
うちのおおまえつぎみ 【内大臣】
⇒ないだいじん(内大臣)
うちのおとど
うちのおとど 【内大臣】
⇒ないだいじん(内大臣)
うちのかぎり
うちのかぎり 【現の限り】
〔「うち」は「うつ(現)」の転か。また,「うち(内)(3)」の意とも〕
現世に生きている限り。「たまきはる―は平らけく安くもあらむを/万葉 897」
うちのかしわでのつかさ
うちのかしわでのつかさ ウチノカシハデ― 【内膳司】
⇒ないぜんし(内膳司)
うちのかにもりのつかさ
うちのかにもりのつかさ 【内掃部司】
律令制で,宮内省に属し,殿中の設備・調度の調達・管理などをつかさどった役所。820年掃部司と合併して掃部寮となる。うちのかもりのつかさ。うちのかもんづかさ。
うちのくら
うちのくら 【内蔵】
(1)「うちくら(内蔵){(1)}」に同じ。
(2)「内蔵寮(ウチノクラノツカサ)」の略。
うちのくらのつかさ
うちのくらのつかさ 【内蔵寮】
⇒くらりょう(内蔵寮)
うちのごしょどころ
うちのごしょどころ 【内御書所】
平安時代,宮中で天皇の読む書物を保管した所。内裏承香殿の東片庇(カタビサシ)にあった。
→御書所
→内裏
うちのしょうでん
うちのしょうでん 【内の昇殿】
清涼殿の殿上の間に出仕すること。「上皇御感のあまりに―を許さる/平家 1」
うちのたくみのかみ
うちのたくみのかみ 【内匠頭】
内匠寮(タクミリヨウ)の長官。
うちのたくみのつかさ
うちのたくみのつかさ 【内匠寮】
⇒たくみりょう(内匠寮)(1)
うちのばす
うちのばす【打ち延ばす】
beat out.
うちのひと
うちのひと [5] 【内の人】
(1)生活をともにしている人。家族。
(2)妻が他人に対して自分の夫をいう語。
うちのひめみこ
うちのひめみこ 【内の姫御子】
内親王。
うちのべ
うちのべ [0] 【打(ち)延べ】
(1)うってのばすこと。
(2)金属だけで煙管(キセル)をつくること。また,そのような煙管。
うちのみかど
うちのみかど 【内の帝】
天皇。「―さへ,御心寄せ,殊にきこえ給へば/源氏(若菜下)」
うちのみこ
うちのみこ 【内の御子】
内親王。
うちのみょうぶ
うちのみょうぶ 【内命婦】
⇒ないみょうぶ(内命婦)
うちのめす
うちのめ・す [4][0] 【打ちのめす】 (動サ五[四])
(1)ひどくなぐって,相手を起き上がれなくする。「バットで―・す」
(2)再び起き上がれないほどに損害や精神的苦痛などを与える。「相次ぐ不幸に―・される」「政敵を徹底的に―・す」
うちのめす
うちのめす【打ちのめす】
knock[beat,strike] <a person> down.
うちのもの
うちのもの [5] 【内の者】
家族・使用人など,自分の身内に属している者。「―に届けさせます」
うちのやつ
うちのやつ [4] 【内の奴】
夫が自分の妻を他人に対して謙遜していう語。「―がうるさくてね」
うちのり
うちのり [0] 【内法】
(1)箱・管などの内側のさしわたしの寸法。また,二本の柱の向き合った面から面までの寸法。
⇔外法(ソトノリ)
(2)敷居と鴨居との間の距離。
うちのり
うちのり【内法】
the inside measurement <of> .〜で in the clear.→英和
うちのりなげし
うちのりなげし [5] 【内法長押】
鴨居の上にある長押。普通の長押のこと。
うちのれん
うちのれん [3] 【内暖簾】
商家などで,店と奥とを仕切るために掛けるのれん。
うちはう
うちは・う 【打ち延ふ】 (動ハ下二)
(1)長く伸ばす。長々と延べわたす。「栲(タク)縄の千尋(チヒロ)縄―・へ釣為し海人の/古事記(上訓)」
(2)ずっといつまでも続く。長期にわたる。「―・へて思ひし小野は/万葉 3272」
うちはえ
うちはえ 【打ち延へ】 (副)
〔動詞「うちはふ」の連用形から〕
引き続き。長い間。「若き人だに子を思ひて,―独り臥しをせらるるに/宇津保(楼上・下)」
うちはぐるま
うちはぐるま [4] 【内歯車】
円周の内側に歯のある歯車。小さい歯車を内接させて回す。
うちはし
うちはし 【打ち橋】
(1)両岸に板をかけわたしただけの橋。「上つ瀬に―渡し/万葉 3907」
(2)離れた建物の間を行き来するためにかけた板。不要のときは取り払う。「―,渡殿のここかしこの道に/源氏(桐壺)」
(3)恋のなかだち。「かさねて誰いひわたすべき―なし/読本・春雨(死首のゑがほ)」
うちはずす
うちはず・す [0][4] 【打(ち)外す】 (動サ五[四])
(1)打ち損なう。打ち誤る。
(2)打って外す。「矢庭に閂木(カンヌキ)を―・し/近世紀聞(延房)」
(3)失敗する。やり損なう。「こたみだに,げに又―・してはいかさまにせむと/増鏡(北野の雪)」
うちはたす
うちはた・す [4][0] 【討(ち)果たす・打(ち)果たす】 (動サ五[四])
(1)殺してしまう。うち殺す。「首尾よく敵(カタキ)を―・す」
(2)果たし合いをする。「今某と―・さば/浄瑠璃・神霊矢口渡」
うちはちもんじ
うちはちもんじ [5] 【内八文字】
両足先を内側に向けて八の字を描くようにする歩き方。遊女が道中するときの歩き方。
⇔外八文字
うちはなしコンクリート
うちはなしコンクリート [9] 【打(ち)放し―】
コンクリートの表面に仕上げを施さずにそのまま仕上げ面とするもの。うちっぱなし。
うちはむ
うちは・む 【打ち填む・打ち嵌む】 (動マ下二)
(1)投げ込む。投げ入れる。「鶯の鳴くくら谷に―・めて焼けは死ぬとも君をし待たむ/万葉 3941」
(2)閉じ込める。押し込める。「中の劣りにて,―・められてありけるものを/落窪 2」
うちはやし
うちはやし [3][0] 【打ち囃子】
打楽器による囃子。太鼓・鼓などを打つこと。近世,男子の芸事とされた。「茶の湯盤上―男の芸に一つでも/浄瑠璃・五十年忌(下)」
うちはやす
うちはや・す 【打ち囃す】 (動サ四)
(1)「囃す」を強めていう。「かね・太鼓・笛・つづみにて―・し/三河物語 1」
(2)わいわいと騒ぎ立てる。はやし立てる。「太鼓衆に―・されて,鼻の先うぞやき/仮名草子・浮世物語」
うちはら
うちはら 【内原】
茨城県中央部,東茨城郡の町。水戸市の西に位置する。満蒙開拓青少年義勇軍訓練所があった。
うちはらい
うちはらい [0] 【打(ち)払い】
(1)たたいてほこりなどを払うこと。「蔀(シトミ)打上げ此彼(ココカシコ)―などして/今昔 29」
(2)ほこりを払う道具。はたき。塵(チリ)払い。
(3)銃砲などを撃って追い払うこと。「異国船―」
うちはらう
うちはら・う [4][0] 【打(ち)払う】 (動ワ五[ハ四])
(1)さっとはらう。「袖(ソデ)を―・う」
(2)たたいてはらう。「ほこりを―・う」
(3)(「撃ち払う」とも書く)大砲などを撃って追い払う。「異国船を―・う」
(4)(敵を)攻めて追い払う。平定する。「せめいりて,…やすやすと―・ひてけり/愚管 5」
[可能] うちはらえる
うちはらう
うちはらう【打ち払う】
[払い落とす]beat[shake]off;[追い払う]drive away.
うちば
うちば [0] 【内端】
(1)物事に控えめなこと。内気。「性質が―だけに学問には向くと見えて/浮雲(四迷)」
(2)数量が実際より少ないこと。うちわ。「―に取て新銀三百五十匁/浄瑠璃・天の網島(中)」
うちばかま
うちばかま 【打ち袴】
砧(キヌタ)で打って光沢を出した袴。表裏ともに紅か濃赤紫色。女房装束で用いる。
打ち袴[図]
うちばこ
うちばこ [0] 【内箱】
芸者屋にかかえられていて芸者の世話をする者。「―の女から水仕(ミズシ)の奉公人まで/腕くらべ(荷風)」
うちばば
うちばば [0] 【内馬場】
(1)大内裏の武徳殿前の馬場。うちのばば。
(2)柵(サク)のある馬場。[日葡]
(3)競馬場で,本コースの柵の内側。
うちばらい
うちばらい【内払い(として)】
(as,in) part[partial]payment;earnest money (手付金).
うちばらい
うちばらい [3] 【内払い】 (名)スル
内金を渡すこと。代金の一部をまず支払うこと。うちわたし。「半金を―する」
うちばり
うちばり 【梁】
⇒うつばり(梁)
うちばり
うちばり【内張り】
lining;→英和
[船の]ceiling.→英和
うちばり
うちばり [0] 【内張(り)】 (名)スル
〔「うちはり」とも〕
(1)内側に布などを張ること。また,張ったもの。「宝石箱の―」
(2)「浮張(ウケバリ)」に同じ。
うちばん
うちばん [0][2] 【打(ち)盤】
(1)能で,大鼓・小鼓・太鼓などを稽古するとき,張り扇で打ち鳴らす盤。
(2)洗濯物を打って柔らかくするための木製の台。
うちひく
うちひ・く (動カ四)
いじめる。責めさいなむ。「知らぬことにより―・き給ひつるこそいとわりなかりつれ/落窪 1」
うちひさす
うちひさす (枕詞)
「宮」「都」にかかる。「―宮へ上ると/万葉 886」
〔日のさす意で,宮・都をほめる語句か〕
うちひさつ
うちひさつ (枕詞)
「うちひさす」に同じ。「宮」または同音を含む地名「三宅原(ミヤケノハラ)」などにかかる。「―三宅の原ゆひた土に足踏み貫き/万葉 3295」
うちひしぐ
うちひしぐ【打ち拉がれて】
crushed <by one's misfortunes> .
うちひしぐ
うちひし・ぐ [4][0] 【打ち拉ぐ】 (動ガ五[四])
(1)ひどい打撃・衝撃などで気力や意欲をなくさせる。多く受け身の形で用いられる。「たび重なる不幸に―・がれる」
(2)一気に相手を破る。「只一打に―・がんと/太平記 32」
うちひも
うちひも [2] 【打ち紐】
篦(ヘラ)で打ち込んで組み目をかたく作った紐。組紐。うちお。
うちひも
うちひも【打紐】
a braid.→英和
うちひらく
うちひら・く [4][0] 【打(ち)開く】 (動カ五[四])
(1)勢いよくあける。「門を―・く」
(2)広々としている。開けている。「是は聞及うだよりは―・いた景のよい庭ぢやなあ/狂言・萩大名(虎寛本)」
〔(2)は自動詞〕
うちび
うちび [2] 【打(ち)火】
火打ち石で打ち出す火。切り火。
うちびき
うちびき [0] 【内引き】
三枚におろした魚の皮を下,尾を右にして尾の端を左手で押さえ,尾の方から包丁を入れて皮をはぐこと。身の崩れやすい魚に用いる。
→外引き
うちびと
うちびと [0] 【内人】
〔「うちひと」とも〕
伊勢神宮・熱田神宮などで,禰宜(ネギ)の次に位し,宿直や酒食のことをつかさどった神職。うちんど。
うちびらき
うちびらき [3] 【内開き】
ドアや窓が室内側へ開くこと。
⇔外開き
うちふす
うちふ・す [0][3] 【打(ち)伏す・打ち臥す】
■一■ (動サ五[四])
(1)顔を物の上につけて伏せる。「机に―・して泣く」
(2)横になる。寝る。「―・すこと五,六日にしてつひにはかなくなりにけり/平家 6」
■二■ (動サ下二)
打って倒す。「数多(アマタ)して手負ほせ―・せて/徒然 87」
うちふだ
うちふだ [2][0] 【打(ち)札】
(1)花札・トランプなどで手から場に出す札。
(2)立て札。高札。「彼の寺に参り給ひたりけるに,書き置き給へる―あり/盛衰記 39」
うちふづめ
うちふづめ [0] 【打(ち)歩詰め】
将棋の禁じ手の一。持ち駒の歩を打って相手の王を詰めること。
うちふる
うちふ・る [3] 【打(ち)振る】 (動ラ五[四])
「振る」を強めたいい方。「旗を―・る」
うちぶ
うちぶ【打歩】
《商》a premium;→英和
an agio (両替差額).→英和
うちぶ
うちぶ [0][2] 【打歩】
株式・社債の発行の際,また外国為替などに額面金額以上の割り増し価格がつくこと。プレミアム。だぶ。
うちぶこうさい
うちぶこうさい [4] 【打歩公債】
応募額が発行額より多く,時価が額面金額より高い公債。
うちぶしん
うちぶしん [3] 【内普請】
建物内部を修理・改造すること。
うちぶた
うちぶた [0] 【内蓋】
蓋が二重になっている容器の内側の蓋。中蓋。
⇔外(ソト)蓋
うちぶところ
うちぶところ [3] 【内懐】
(1)肌に近い,内側のふところ。
⇔外懐(ソトブトコロ)
「―深くしまう」
(2)内心。内情。内幕。「―を見透かされる」
(3)相撲で,かまえた両腕と胸の間の空間。「―が深い」「―に飛びこむ」
うちぶみ
うちぶみ 【内文】
「ないぶん(内文)」に同じ。
うちぶろ
うちぶろ [0] 【内風呂】
(1)母屋の内部にある風呂。
(2)自分の家にある風呂。
⇔外風呂
うちべり
うちべり [0] 【内耗】
(1)穀物を精白する際,はじめの全量の何割かが減ること。また,その減った分量。
⇔外耗(ソトベリ)
(2)歩合計算で,元高に対する減り高の割合。
うちべんけい
うちべんけい [3] 【内弁慶】
家では威張っているが,外では意気地がないこと。また,その人。陰弁慶。炬燵(コタツ)弁慶。
うちべんけい
うちべんけい【内弁慶】
a lion at home and a mouse abroad.
うちほろぼす
うちほろぼす【討ち滅ぼす】
⇒滅ぼす.
うちほろぼす
うちほろぼ・す [5][0] 【討(ち)滅ぼす】 (動サ五[四])
攻めて滅ぼす。「賊軍を―・す」
うちぼう
うちぼう 【内房】
千葉県房総半島南部,東京湾・浦賀水道に面する地域。
→外房(ソトボウ)
うちぼうせん
うちぼうせん 【内房線】
JR 東日本の鉄道線。千葉市蘇我と安房鴨川間,119.4キロメートル。沿線に木更津・館山などがある。
うちぼり
うちぼり [0] 【内堀・内濠・内壕】
城に巡らした二重の堀のうち,内側のもの。
⇔外堀
うちぼり
うちぼり【内堀[濠]】
an inner moat.
うちまいり
うちまいり 【内参り】
(1)宮中に行くこと。参内(サンダイ)。「よろづの事かぎりありて―にも似ず/源氏(若菜上)」
(2)女御(ニヨウゴ)・更衣などに内定した女性が宮中にはいること。入内(ジユダイ)。「かく―やなにやと/源氏(紅梅)」
うちまかす
うちまか・す [4][0] 【打(ち)負かす】 (動サ五[四])
(1)打って負かす。
(2)完全に負かす。「完膚なきまでに―・す」
[可能] うちまかせる
うちまかす
うちまか・す [0] 【打(ち)任す】
■一■ (動サ五[四])
まかせる。ゆだねる。「倚(ヨ)りすがるものに何もかも―・して/星座(武郎)」
■二■ (動サ下二)
(1){■一■}に同じ。「天下の政良相に―・せてありけるに/愚管 3」
(2)普通である。珍しくない。「この病の有様―・せたる事にあらず/宇治拾遺 4」
うちまき
うちまき [0] 【内巻(き)】
内側に巻くこと。特に毛先を内側に巻くこと。
うちまき
うちまき 【打ち撒き】
(1)悪霊よけのまじないとして米をまくこと。また,その米。散米。「祓(ハラ)へすとも,―に米(ヨネ)いるべし/宇津保(藤原君)」
(2)神に供える米。「御幣紙,―の米ほどの物/宇治拾遺 6」
(3)〔もと女房詞〕
米。
うちまぎれる
うちまぎ・れる [5][0] 【打(ち)紛れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 うちまぎ・る
(1)他のことに気をとられて忘れる。「多忙に―・れ連絡が遅くなりました」「ほど経ば,少し―・るることもやと/源氏(桐壺)」
(2)他のものと混じってわからなくなる。「この人の御さま,なのめに―・れたる程ならば/源氏(総角)」
うちまく
うちまく【内幕】
the real condition;the inside (story);→英和
the truth[fact].→英和
〜を知っている be in the know.→英和
うちまく
うちまく [0] 【内幕】
(1)〔(2)の意から〕
外からはわからない内部の事情。内情。「政治の―」
(2)戦陣で外幕(トマク)の内に張った幕。半幕。小幕。
⇔外幕(トマク)
うちまくる
うちまくる【打ちまくる】
《野》score[make]many hits.
うちまくる
うちまく・る [4][0] 【打ちまくる】 (動ラ五[四])
むやみにうつ。絶え間なくうつ。「ヒットを―・る」
うちまご
うちまご [0] 【内孫】
〔普通,同じ家に住むことから〕
自分の跡取りの夫婦から生まれた子。ないそん。
⇔外孫
うちまた
うちまた [0] 【内股】
(1)ふとももの内側。ひざから上の足の内側。うちもも。
(2)歩くとき両足の爪先(ツマサキ)を内側に向ける歩き方。
⇔外股
「―に歩く」
(3)柔道で,足を相手の内股にかけて投げる足技。
うちまた
うちまた【内股】
the inside of the thigh.→英和
〜に歩く walk pigeon-toed;toe in.‖内股膏薬 (人) a double-dealer;a timeserver.
うちまたがる
うちまたが・る [5][0] 【打ち跨る】 (動ラ五[四])
「跨る」を強めたいい方。「駿馬に―・る」
うちまたごうやく
うちまたごうやく [5] 【内股膏薬】
〔内股に貼った膏薬が右側にくっついたり左側にくっついたりするように〕
定見・節操がなく,その時次第であちらについたり,こちらについたりすること。また,そのような人。股座膏薬(マタグラゴウヤク)。
うちまち
うちまち [3] 【内襠】
袴・股引(モモヒキ)の内側の襠。
うちまつ
うちまつ 【打ち松】
かがり火にたく折った松。折り松。「―,おどろおどろしからぬ程におきて/源氏(篝火)」
うちまめ
うちまめ [2] 【打(ち)豆】
大豆を水に浸し,槌(ツチ)で打ってつぶしたもの。汁などに入れて食べる。
うちまもる
うちまも・る [4][0] 【打ち守る】 (動ラ四)
(1)じっと見つめる。「幼心地にもさすがに―・りて/源氏(若紫)」
(2)しっかり守る。「固く本営を―・り/近世紀聞(延房)」
うちまわり
うちまわり [3] 【内回り】
内側をまわること。また,そうしたもの。
⇔外回り
「山手線の―電車」
うちみ
うちみ [3][0] 【打(ち)身】
(1)強く打ってできた皮下組織の傷。内出血や腫(ハ)れなど。打撲傷。
(2)刺身。「鱸なりとも―でとおしやるか/狂言・鱸庖丁」
うちみ
うちみ【打身】
a bruise.→英和
うちみ
うちみ [0] 【打(ち)見】
ちらりと見たときの具合。ちょっと見。外見。「―にも元気よき老人なり/書記官(眉山)」
うちみしゃぐ
うちみしゃ・ぐ 【打ちみしゃぐ】 (動ガ四)
たたきつぶす。「片端より―・ぎ,手並みを見せん/浄瑠璃・反魂香」
うちみす
うちみす [0] 【内御簾】
江戸時代,歌舞伎劇場の見物席で東西の下桟敷(サジキ)のうち,舞台から八間の称。
⇔外御簾
うちみず
うちみず [2] 【打(ち)水】 (名)スル
ほこりをしずめたり,涼をとるために水をまくこと。また,その水。[季]夏。《―をしている主縁に客/今井つる女》
うちみず
うちみず【打水をする】
water <the garden> ;→英和
sprinkle water <in the garden> .
うちみだりのはこ
うちみだりのはこ 【打ち乱りの箱】
女性用の調度。古くは蓋(フタ)のある手ぬぐいを入れた箱。のちには,髢(カモジ)などを入れる広蓋様のものをいった。乱れ箱。「御櫛の箱,―,香壺の箱ども/源氏(絵合)」
打ち乱りの箱[図]
うちみる
うち・みる 【打ち見る】 (動マ上一)
ちょっと見る。目にとめる。「―・みるより珍しううれしきにも/源氏(須磨)」
うちみる
うち・みる 【打ち廻る】 (動マ上一)
廻(メグ)る。「―・みる島の埼々(サキザキ)/古事記(上)」
うちむき
うちむき [0] 【内向き】
(1)内側に向いていること。
⇔そと向き
(2)家の中のこと。内輪のこと。家事。私事。
⇔そと向き
「―のことは女房に任せてある」
(3)弓に矢をつがえるとき,走り羽の羽表が射手の方に向くように矧(ハ)いであること。
⇔外(ト)向き
うちむそう
うちむそう [3] 【内無双】
相撲の決まり手の一。四つに組んだとき,上手を下に伸ばして相手の足の内側に入れ,体をひねりながら肩を下げ相手を倒す技。
→外無双
うちむら
うちむら 【内村】
姓氏の一。
うちむらかんぞう
うちむらかんぞう 【内村鑑三】
(1861-1930) キリスト教思想家。江戸生まれ。札幌農学校在学時キリスト教に入信。日露戦争開戦にあたっては非戦論を唱えた。雑誌「聖書之研究」を創刊。従来の教会的キリスト教に対し無教会主義を主唱。著「基督(キリスト)信徒の慰め」「求安録」など。
うちむらさき
うちむらさき [4] 【内紫】
(1)ザボンの一品種で,果肉が淡紅紫色のもの。
(2)海産の二枚貝。殻は四角張ってふくらみ,殻長約8センチメートル。殻表は淡褐色で粗い輪脈があり,殻の内側は暗紫色。食用。浅海の泥底にすむ。
うちむろづくり
うちむろづくり [5] 【内室造り】
天井を張らずに化粧屋根裏とした家の造り方。一室造り。
うちめ
うちめ [3] 【打(ち)目・擣目】
絹を砧(キヌタ)で打ったときに生じる光沢の模様。砧の跡。
うちもうこ
うちもうこ 【内蒙古】
⇒ないもうこ(内蒙古)
うちもの
うちもの [2] 【打(ち)物】
(1)打ちきたえて作った武器。刀剣・槍など。
(2)金属を打ちたたいて作った器具。
⇔鋳物
(3)「打ち菓子」に同じ。
(4)砧(キヌタ)で打って光沢を出した織物や衣。
(5)鉦(カネ)・太鼓など,打って鳴らす楽器。
(6)物々交換。「その儀ならば―にいたそ/狂言記・富士松」
うちものし
うちものし [4] 【打(ち)物師】
(1)金属をきたえて器物を作る職人。
(2)刀剣をきたえる職人。刀工。
うちものわざ
うちものわざ [4][0] 【打(ち)物業】
刀や槍を持って戦うこと。また,その技術。
うちもも
うちもも [0] 【内股・内腿】
ももの内側。うちまた。
⇔外股
うちもらす
うちもらす【討ち洩らす】
let <an enemy> escape;fail to kill;miss.→英和
うちもらす
うちもら・す [4][0] 【討(ち)漏らす】 (動サ五[四])
討ち取りそこねて逃げられる。「残敵を―・す」
うちや
うちや [2] 【打(ち)矢】
手で敵に投げつける矢の形をした武器。手矢。手突き矢。打ち根。
うちやぶる
うちやぶる【打ち破る】
⇒破る.
うちやぶる
うちやぶ・る [4][0] 【打(ち)破る】 (動ラ五[四])
(1)たたいてこわす。うちくだく。「城門を―・って侵入する」「旧弊を―・る」
(2)(「討ち破る」「撃ち破る」とも書く)相手を攻め負かす。撃破する。「強豪を―・る」
[可能] うちやぶれる
うちやま
うちやま 【内山】
姓氏の一。
うちやま
うちやま [0] 【内山】
江戸時代,入会(イリアイ)林野の一。一村の村民のみが共同して使用・収益できる林野。
うちやまかんぞう
うちやまかんぞう 【内山完造】
(1885-1959) 内山書店店主。岡山県生まれ。京都でキリスト教に入信。上海(シヤンハイ)・東京で書店を経営し,魯迅(ロジン)ら中国文化人と交流。日中の友好に尽力した。著「花甲録」
うちやまがみ
うちやまがみ [4] 【内山紙】
和紙の一。長野県の東北端,飯山市・野沢温泉村・栄村などで産する。楮(コウゾ)を原料とするきめの細かい高級障子紙。内山書院紙。
うちやまとうげ
うちやまとうげ 【内山峠】
群馬県下仁田(シモニタ)町と長野県佐久市との境にある峠。海抜1066メートル。中山道の脇往還が通じ,現在も国道が通る。
うちやままたつ
うちやままたつ 【内山真竜】
(1740-1821) 江戸中・後期の国学者。遠江(トオトウミ)の人。賀茂真淵に学び「風土記」「日本書紀」などを研究。また,多くの門人を育成した。
うちやる
うちや・る 【打ち遣る】 (動ラ四)
(1)うっちゃっておく。捨てておく。「わつちが方を―・つて,…みな鶴様の所へ行かんした/浄瑠璃・神霊矢口渡」
(2)遠くへ離す。向こうへやる。「かひなを枕にて―・られたる御ぐしの程/源氏(常夏)」
うちゅう
うちゅう【宇宙】
the universe;→英和
the cosmos;→英和
space.→英和
〜の universal;→英和
cosmic.→英和
‖宇宙科学 space science.宇宙科学者 a space scientist.宇宙時代 a space age.宇宙食 space food.宇宙人 an alien.宇宙塵 cosmic dust.宇宙ステーション a space station.宇宙線《理》cosmic rays.宇宙船 a spaceship[-craft].宇宙中継 transmission by a communications satellite;satellite relay.宇宙通信 space communication.宇宙飛行 a spaceflight.宇宙飛行士 a spaceman;an astronaut;[女性]a spacewoman.宇宙服 a space suit.宇宙兵器 a space weapon.宇宙遊泳[歩行]a space walk.宇宙旅行 space travel.宇宙ロケット a space rocket;an artificial satellite (人工衛星).
うちゅう
うちゅう [1] 【宇宙】
〔「荘子(知北遊)」「淮南子(斉俗訓)」などによる。「淮南子(斉俗訓)」のように「宇」を空間,「宙」を時間とする説や「宇」を天,「宙」を地とする説などがある〕
(1)
(ア)すべての天体を含む空間の広がり。特に,地球の大気圏外。
(イ)〔物〕 物質とエネルギーが存在する空間。
(2)存在する事物の全体。また,それを包む空間。天地万物。森羅万象。全世界。
(3)〔哲〕 一定の秩序をそなえた世界。コスモス。
うちゅう
うちゅう [1] 【雨注】 (名)スル
〔雨が降り注ぐ意から〕
矢弾が激しく降り注ぐこと。「幾千万の弾丸を―し/肉弾(忠温)」
うちゅう
うちゅう [1] 【雨中】
雨の降るなか。雨降り。「―の決戦」
うちゅういがく
うちゅういがく [4] 【宇宙医学】
宇宙空間における人体の生理的変化とその対応策,病気の特徴と予防,宇宙環境を利用した病気の治療,宇宙空間における人間の生活設計などを対象とする医学。
うちゅううん
うちゅううん [2] 【宇宙雲】
星間物質が比較的濃密なため,背後の星の光を遮蔽(シヤヘイ)したり,近くの輝星の光に照らされたりすることによって認められる宇宙物質のこと。
うちゅうかいはつ
うちゅうかいはつ [4] 【宇宙開発】
宇宙空間を人間の活動範囲として役立たせるようにすること。また,そのための科学技術を進歩させること。
うちゅうかがく
うちゅうかがく [4] 【宇宙化学】
隕石・月などの物質の化学組成,組織などから宇宙の構成,星の進化に関する研究をする化学の一分野。
うちゅうかがくけんきゅうじょ
うちゅうかがくけんきゅうじょ 【宇宙科学研究所】
宇宙研究の目的で1981年(昭和56)に設立された研究機関。大学共同利用機関の一。文部省所轄。相模原市に所在。
うちゅうかん
うちゅうかん [2] 【右中間】
野球で,右翼手と中堅手との間。ライト・センター間。
うちゅうくうかん
うちゅうくうかん [4] 【宇宙空間】
(1)〔space〕
地球の大気内の空間に対し,大気外の空間のこと。
(2)宇宙のひろがり。
うちゅうくうかんへいわりよういいんかい
うちゅうくうかんへいわりよういいんかい 【宇宙空間平和利用委員会】
国連総会に属し,宇宙開発の利益をひとしく享有するための国際協力などについて国連総会に勧告・提案を行う委員会。
うちゅうげんり
うちゅうげんり [4] 【宇宙原理】
宇宙空間は,広域的にみると至るところ一様で等方的であるという原理。宇宙論において仮定される基本原理。
うちゅうこうがく
うちゅうこうがく [4] 【宇宙工学】
人工衛星や宇宙船の設計・打ち上げ・誘導制御などに関する工学分野。多方面の科学・技術によって構成される。
うちゅうこくたいほうしゃ
うちゅうこくたいほうしゃ [8] 【宇宙黒体放射】
⇒宇宙背景放射
うちゅうさんぎょう
うちゅうさんぎょう [4] 【宇宙産業】
ロケット・人工衛星・エレクトロニクス機器など,宇宙開発に必要な資材や機器の製作に当たる産業。ロサンゼルスやヒューストンなどで盛ん。
うちゅうざつおん
うちゅうざつおん [4] 【宇宙雑音】
大気の電離層,およびそれより下でおこる電波雑音に対して,大気外から到来する電波のこと。天体電波。
うちゅうしんかろん
うちゅうしんかろん [6] 【宇宙進化論】
宇宙の起源・構造や,天体・銀河系の進化を論ずる学問。
うちゅうじょう
うちゅうじょう 【右中将】
⇒右近衛中将(ウコンエノチユウジヨウ)
うちゅうじょうやく
うちゅうじょうやく 【宇宙条約】
「月その他の天体を含む宇宙空間の探査及び利用における国家活動を律する原則に関する条約」の通称。平和利用・宇宙活動自由・領有禁止などを原則とする宇宙利用に関する基本法。1967年(昭和42)発効。
うちゅうじん
うちゅうじん [2] 【宇宙塵】
宇宙空間に散在する微粒子状物質の総称。恒星からの光を吸収・散乱することにより認められた。巨星や原始星から放出されるほか,新星爆発の際に大量につくられる。
うちゅうじん
うちゅうじん [2] 【宇宙人】
SF などで,地球以外の天体に存在すると考えられている人間型の知的生命体。
うちゅうせん
うちゅうせん [0] 【宇宙船】
宇宙空間に打ち上げられ,長時間人間を乗せて運航する飛行体。
うちゅうせん
うちゅうせん [0] 【宇宙線】
宇宙から地球に降りそそぐ高エネルギーの放射線の総称。陽子を主体とした宇宙からの入射線を一次宇宙線,それらが大気中の原子核と衝突して生じた多数の中間子・電子・γ線・ニュートリノなどを二次宇宙線という。
うちゅうせんちきゅうごう
うちゅうせんちきゅうごう [7] 【宇宙船地球号】
〔Spaceship Earth〕
地球を,物質的に出入りのない一隻の宇宙船にたとえていう語。有限な資源の中での人類の共存や適切な資源管理を訴えて,ボールディングらが用いた。
うちゅうそくど
うちゅうそくど [4] 【宇宙速度】
(1)(第一宇宙速度)地表に近い円軌道になるために必要な速度。地表では毎秒7.9キロメートル。衛星速度。円軌道速度。
(2)(第二宇宙速度)地表に近い近地点をもつ放物線軌道になるために必要な速度。地球からの脱出速度ともいわれる。毎秒11.2キロメートル。
(3)(第三宇宙速度)太陽系から脱出するための速度。毎秒16.7キロメートル。
うちゅうたんさき
うちゅうたんさき [6] 【宇宙探査機】
観測装置を搭載し,宇宙空間を飛行しながら,惑星・衛星および地球などを探査し,観測データを地上に送る人工衛星。探査衛星。
うちゅうちゅうけい
うちゅうちゅうけい [4] 【宇宙中継】
人工衛星を中継局として行われる遠距離間の通信。通信衛星を中継局とする放送など。
うちゅうつうしん
うちゅうつうしん [4] 【宇宙通信】
人工衛星と地上,および人工衛星を中継局として地上の二点間で行われる通信。
うちゅうのあわこうぞう
うちゅうのあわこうぞう [1][3] 【宇宙の泡構造】
宇宙における銀河集団の分布構造。銀河や銀河の集合体は直径約一億光年の空洞な泡状の形に集まっており,さらにこれらの泡状のものが縦横に連なっているというもの。
うちゅうのちへいせん
うちゅうのちへいせん [1][0] 【宇宙の地平線】
後退速度が光速に達する銀河の距離。ハッブルの法則によると銀河の後退速度はその距離に比例することから,光速で後退する銀河の距離は約一〇〇〜二〇〇億光年と求められ,これより遠い銀河は見ることができないので,この距離のことをいう。
うちゅうはいけいほうしゃ
うちゅうはいけいほうしゃ [8] 【宇宙背景放射】
宇宙のあらゆる方向から来る,絶対温度二・七度の黒体放射に相等する放射。ビッグバン宇宙論の有力な証拠となった。宇宙黒体放射。
うちゅうひこうし
うちゅうひこうし [5] 【宇宙飛行士】
〔astronaut〕
宇宙船や宇宙ステーションの搭乗員。
うちゅうぶつりがく
うちゅうぶつりがく [6] 【宇宙物理学】
星・銀河・宇宙空間に存在する物質や放射線に関する物理的研究および宇宙の構造・起源に関する研究を行う学問。天体物理学。
うちゅうへいき
うちゅうへいき [4] 【宇宙兵器】
宇宙空間を舞台として,あるいは宇宙から地上介入のために使用される兵器。警戒・識別・通信・誘導・破壊などに分類される。
うちゅうべん
うちゅうべん 【右中弁】
右弁官の次官。正五位上相当。
うちゅうゆうえい
うちゅうゆうえい [4] 【宇宙遊泳】
宇宙飛行士が宇宙船外の宇宙空間を移動し諸種の活動を行うこと。1965年ボストーク二号の船外で試みたのが最初。
うちゅうろん
うちゅうろん [2] 【宇宙論】
〔cosmology〕
宇宙の起源・構造・終末などについての理論の総称。宇宙を対象とした自然学として哲学や宗教の重要部門をなすが,現在では現代物理学的・天文学的研究をいう。コスモロジー。
うちゅうろんてきしょうめい
うちゅうろんてきしょうめい [0] 【宇宙論的証明】
神の存在証明の一。自然界の因果系列をさかのぼって,それら偶然的な存在の第一原因に到達し,これを神としてその存在を証明するもの。
うちゅうステーション
うちゅうステーション [5] 【宇宙―】
〔space station〕
惑星間用ロケットの中継基地などに使用される大型の人工衛星。宇宙基地。
うちゅうロケット
うちゅうロケット [5][4] 【宇宙―】
大気圏外に宇宙船・人工衛星などを送り出すために用いる,ロケット推進装置や制御装置を備えた飛行体。
うちゆ
うちゆ [0] 【内湯】
温泉場で旅館などの屋内に設けた浴場。
⇔外湯(ソトユ)
うちょう
うちょう [0] 【有頂】
〔仏〕「有頂天(テン)」の略。「天上の楽しみも五衰早く来り,乃至―も輪廻期なし/栄花(鶴の林)」
うちょうさたん
うちょうさたん ウチヤウ― [4] 【右長左短】
「本勝手{(3)}」に同じ。
うちょうてん
うちょうてん【有頂天になる】
be awfully delighted <with> ;be excited[mad]with joy;be beside oneself with joy.
うちょうてん
うちょうてん [2][0] 【有頂天】
■一■ (名)
〔仏〕 無色界(ムシキカイ)の最上天である非想非非想天のこと。色界の最上位の天,色究竟天(シキクキヨウテン)をいうこともある。
■二■ (名・形動)
(1)喜びで気分が舞い上がっている・こと(さま)。「ほめられて―になる」
(2)あることに熱中し他を顧みない・こと(さま)。「忠兵衛気も―/浄瑠璃・冥途の飛脚(中)」
うちょうてんがい
うちょうてんがい [4] 【有頂天外】
有頂天の外。夢中になってわれを忘れるさまをいう。
うちょうらん
うちょうらん ウチヤウ― [2] 【羽蝶蘭】
ラン科の多年草。深山の湿った岩地に生える。茎は高さ15センチメートル内外。初夏,茎頂に数個の花を総状につける。花は紅紫色で,唇弁は円の後方に距(ケヅメ)がある。栽培もされる。イワラン。
うちようじ
うちようじ [3] 【打ち楊枝】
「総楊枝(フサヨウジ)」に同じ。
うちよする
うちよする 【打ち寄する】 (枕詞)
波のうち寄せる国の意で,「駿河(スルガ)」にかかる。「寄する」の「する」と「駿河」とが同音であるところからともいう。「―駿河の国と/万葉 319」
うちよせる
うちよ・せる [4][0] 【打(ち)寄せる】 (動サ下一)[文]サ下二 うちよ・す
(1)波が岸に寄せてくる。「岸に―・せる波」
(2)波が岸に物を運ぶ。「岸辺に―・せられた流木」
(3)攻め寄せる。おしよせる。「ひたひたと―・せる敵軍」
(4)乗った馬を近づける。「御馬を…いとちかう―・せさせ給て/大鏡(道長)」
うちよせる
うちよせる【打ち寄せる】
[波が]break[beat] <upon the shore> ;→英和
dash <against the rock> ;→英和
wash[sweep] <over the deck> ;→英和
[敵が]press <on,toward> .→英和
うちよりあい
うちよりあい [3] 【内寄(り)合い】
親戚・縁者など内輪の者が寄り合って相談すること。
うちろじ
うちろじ [0][3] 【内露地】
茶室の中門または中潜(ナカクグ)りより内側の露地。茶室の前庭となる所。
→外露地
うちろんぎ
うちろんぎ [3] 【内論議】
朝廷の年中行事の一。正月一四日御斎会(ゴサイエ)結願(ケチガン)の日,大極殿の天皇の御前で行われた論議。問者・講師の役を定めて経文の意義を論争させた。ないろんぎ。
うちわ
うちわ【内輪の】
private[family] <affairs> ;→英和
informal <party> .→英和
〜で <settle a matter> among ourselves.〜に見積もって at a moderate estimate.‖内輪もめ a domestic[family]trouble (家族の);an internal trouble (仲間の).
うちわ
うちわ【団扇】
a (round) fan.〜を使う fan oneself.
うちわ
うちわ [0] 【内輪】
(1)家族・親戚・仲間など親しい者だけで,それ以外の者をまじえないこと。「―だけの集まり」
(2)外部には知られていない内部の事情。内情。「―のことは話したくない」
(3)数量など控えめにみること。「―に見積もる」
(4)爪先(ツマサキ)を内側に向けること。また,その足。
うちわ
うちわ ウチハ [2] 【団扇】
〔「打ち羽」の意という〕
(1)あおいで風を起こす道具。普通は,細く削った竹の骨に,紙・絹などを張る。形は円形・角形などさまざま。もとは貴人が自分の顔を隠すために用いたものという。「―であおぐ」[季]夏。《月に柄をさしたらばよき―かな/宗鑑》
(2)「軍配団扇(グンバイウチワ)」の略。
(3)家紋の一。団扇を図案化したもの。{(1)}のほか軍配団扇・羽団扇がある。
うちわ=を上げる
――を上・げる
「軍配(グンバイ)をあげる」に同じ。
うちわえび
うちわえび ウチハ― [3] 【団扇海老】
海産のエビ。体長約17センチメートル。体は平たく頭胸甲は赤褐色で円く団扇形に広がり,周縁は鋸歯(キヨシ)状。浅海の泥底にすむ。日本の太平洋岸から東シナ海にかけて分布。
うちわく
うちわく [0] 【内枠】
(1)内側の枠。競走路の内側のコース。
⇔外枠
「―から出走する」
(2)割りあてられた数のなか。枠の内。枠内(ワクナイ)。「予算の―におさまる」
うちわけ
うちわけ【内訳】
the items;details.内訳書[表]a list of items.
うちわけ
うちわけ [0] 【内訳】
金銭・物品の総高に対して,その内容を項目ごとに分けたもの。明細。「支出の―」
うちわげんか
うちわげんか [4] 【内輪喧嘩】 (名)スル
「内輪揉(モ)め」に同じ。
うちわすれる
うちわす・れる [0][5] 【打(ち)忘れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 うちわす・る
すっかり忘れる。「帰る時刻も―・れ/ふらんす物語(荷風)」
うちわた
うちわた [2][0] 【打(ち)綿】
(1)打ち返した古綿。
(2)繰り綿を綿弓で打って不純物を取り去り柔らかくしたもの。
うちわたし
うちわたし 【打ち渡し】 (副)
〔多く「橋」の縁語として用いられる〕
(1)ずっと長くにわたって。「―長き心は八橋のくもでに思ふことはたえせじ/後撰(恋二)」
(2)おしなべて。「―よに許しなき関川を/源氏(宿木)」
うちわたし
うちわたし【内渡し】
[金の]part(ial) payment;[貨物の]part delivery.〜する pay[deliver]in part.⇒内払い.
うちわたし
うちわたし [3][0] 【内渡し】 (名)スル
渡すことになっている金や品物の一部をまず渡すこと。また,その金品。「―金」
うちわたしじょう
うちわたしじょう 【打渡状】
中世の武家社会で,所領の争いの際,施行状・遵行(ジユンギヨウ)状を受けた守護代・代官がその領地を勝訴した者に引き渡すとき,当事者に与えた文書。
うちわたす
うちわた・す 【打ち渡す】 (動サ四)
(1)馬に乗って,川などを渡らせる。「清き瀬を馬―・し/万葉 715」
(2)端から端までずっと並べる。かけわたす。「平張どもあまた―・したるおはしどころに/大鏡(道長)」
(3)眺めやる。ずっと見渡す。「―・す竹田の原に鳴く鶴の/万葉 760」
うちわたり
うちわたり 【内辺】
(1)内裏。宮中。「除目の頃など,―いとをかし/枕草子 3」
(2)天皇。「―にも聞し召して/源氏(総角)」
うちわたる
うちわた・る 【打ち渡る】 (動ラ四)
(1)渡る。「此の橋の上に,思ふ事を誓て―・れば/海道記」
(2)行く。通る。来る。はいる。「親の御あたりにもたはやすう―・り/源氏(真木柱)」
うちわだいこ
うちわだいこ ウチハ― [4] 【団扇太鼓】
一枚皮を円く張って柄をつけた,団扇のような形の太鼓。法華宗(ホツケシユウ)の信者が,題目を唱えながらたたく。題目太鼓。
団扇太鼓[図]
うちわに
うちわに [0] 【内鰐】
鰐足の一。爪先(ツマサキ)を内に向ける歩き方。
⇔外鰐
うちわばなし
うちわばなし [4] 【内輪話】
身内や仲間内に関する話。また,他人に知られたくない内々の話。
うちわふぐ
うちわふぐ ウチハ― [4] 【団扇河豚】
フグ目の海魚。体長40センチメートル程度。腹部は円盤状で側扁し,うちわに似る。歯は癒合してくちばし状となり大きい。食用。南日本から西太平洋・インド洋に分布。
うちわもめ
うちわもめ [0] 【内輪揉め】
家族や仲間どうしの争い。内輪喧嘩。「―を起こす」
うちわやんま
うちわやんま ウチハ― [4] 【団扇やんま】
サナエトンボ科の昆虫。体長約8センチメートル。雄の第八腹節にうちわ状の突起をもつのでこの名がある。雌の突起は小さい。青森県から鹿児島県までの沼や湖近辺でよくみられる。成虫は五〜八月頃現れ,棒や杭(クイ)の上で水平に静止している。
うちわり
うちわり [0] 【内割】
(1)歩合高の元高に対する比。
(2)内耗(ウチベリ)によって減った分量。
⇔外割
うちわる
うちわ・る [0][3] 【打(ち)割る】 (動ラ五[四])
(1)打って割る。たたき割る。「扉を―・って中に乱入する」
(2)包み隠さず言う。打ち明ける。「―・って言えば」
[可能] うちわれる
うちゲバ
うちゲバ【内ゲバ】
an intra-[inter-]group strife;infighting.→英和
うちゲバ
うちゲバ [0] 【内―】
〔ゲバはゲバルト((ドイツ) Gewalt)の略〕
(一組織内,あるいは類似の傾向をもつ党派間で)主導権争いのために行われる暴力的な内部闘争。
うちポケット
うちポケット【内ポケット】
an inside[inner]pocket.
うちポケット
うちポケット [4] 【内―】
洋服の上着の内側にあるポケット。
うちモンゴルじちく
うちモンゴルじちく 【内―自治区】
中国の北部にある自治区。1947年成立。モンゴル国の南,万里の長城の北に位置する。古来,モンゴル人と漢人の接触地帯で遊牧民が多い。西部はゴビ砂漠。区都,ホフホト。別名,内蒙。
うっ
うっ (接頭)
〔接頭語「うち(打)」の転〕
動詞(カ・サ・タ・ハの各行の頭音をもつもの)に付いて,思い切って…する,勢いよく…するなどの意を添えたり,力強い感じを出したりするのに用いる。「―たまげる」「―ちぬ」「―ぴらく」
うっかい
うっかい [0] 【鬱懐】
気になることがあって,晴れ晴れとしない心。「二十年来蟄居の―/黒潮(蘆花)」
うっかり
うっかり [3] (副)スル
忘れたり気づかなかったりするさま。注意がゆきとどかないさま。「つい―(と)乗り越す」「―して見のがした」
うっかり
うっかり
carelessly;→英和
thoughtlessly;→英和
absent-mindedly;unconsciously;→英和
in spite of oneself; before one knows it.〜する be careless;forget oneself.
うっかりもの
うっかりもの [0][6] 【うっかり者】
不注意な人。あわてもの。
うっかり者
うっかりもの [0][6] 【うっかり者】
不注意な人。あわてもの。
うっき
うっき [0] 【鬱気】
気がふさぐこと。気鬱。「この間は―にて学文もおこたりおはしつるに/御伽草子・福富」
うっくつ
うっくつ [0] 【鬱屈】 (名)スル
気分が晴れずふさぎ込むこと。憂鬱な気分になること。「―した日々を過ごす」
うっけつ
うっけつ【鬱血】
《医》engorgement;congestion (of blood).〜する be congested[engorged]with blood.
うっけつ
うっけつ [0] 【鬱血】 (名)スル
静脈血の流れが妨げられて臓器や組織に血液が滞っている状態。血管内の異物や血栓などにより局所的に起こる場合と,右心不全や心嚢炎などのために全身的に幹部静脈およびその付近に起こる場合とがある。その部位では静脈圧が高く,皮膚や粘膜が暗青色を示す。「傷口が―する」
→充血
うっけつ
うっけつ [0] 【鬱結】 (名)スル
(1)物が滞り,ふさがること。「体内に―して居る奔放な若々しい血/あくび(潤一郎)」
(2)心の晴れ晴れしないこと。「人の問ふまでに―するは総て情の常なれば/新粧之佳人(南翠)」
うっこ
うっこ [1] 【鬱乎】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)草木の茂っているさま。
(2)物事の盛んなさま。「噴煙は―として雲竜(ウンリヨウ)の驤(ノボ)るが如し/此一戦(広徳)」
うっこんこう
うっこんこう [0] 【鬱金香】
チューリップの異名。
うっさん
うっさん [0] 【鬱散】 (名)スル
気持ちを晴らすこと。きばらし。うさばらし。「安堵いたしてこの処に居つたれば,なか��―いたした/歌舞伎・吾嬬鑑」
うっすら
うっすら [3] 【薄ら】 (副)
〔「うすら」の転〕
かすかなさま。うすく。「―(と)覚えている」「―(と)霜がおりる」
うっすら
うっすら
〜した(うっすらと) dim(ly);→英和
faint(-ly);→英和
slight(ly).→英和
うっすり
うっすり [3] 【薄り】 (副)
「うっすら」に同じ。「―(と)化粧する」「―と雪が積もる」
うっする
うっ・する [3][0] 【鬱する】 (動サ変)[文]サ変 うつ・す
(1)心配事などで心が暗くなる。ふさぐ。「気が―・する」
(2)(麹(コウジ)などを)蒸す。ねかす。
うっせき
うっせき [0] 【鬱積】 (名)スル
不平不満などが心にたまること。「不満が―する」
うっせき
うっせき【鬱積する】
be pent up.〜した suppressed[repressed] <anger> .
うっそう
うっそう [0] ―サウ 【鬱蒼】 ・ ―ソウ 【鬱葱】 (ト|タル)[文]形動タリ
草や木がこんもりと茂るさま。「―とした森」
うっそう
うっそう【鬱蒼とした】
thick;→英和
dense.→英和
うっそり
うっそり [3]
■一■ (副)スル
(1)ぼんやりしているさま。「色光沢(ツヤ)の悪い薄汚い,―とした婿殿の顔を見ると/其面影(四迷)」
(2)あまり身動きをせずのっそりと立つさま。「―とたたずむ人影」
■二■ (名・形動)
〔近世語〕
うっかりしていること。うっかりしている人。また,そのさま。ぼんやり。「銀をにぎつて帰られしを此の―が夢にも知らず/浄瑠璃・曾根崎心中」「さうとは知らず―な女中方/歌舞伎・加賀見山再岩藤」
うったい
うったい [0] 【鬱滞】 (名)スル
(1)物が中にたまること。物事が円滑に進行しないこと。
(2)気分の晴れないこと。「おぼし悩みの御心―し/浄瑠璃・浦島年代記」
うったう
うった・う ウツタフ 【訴ふ】 (動ハ下二)
⇒うったえる
うったえ
うったえ【訴え】
[訴訟]a (law) suit;an action;→英和
[告訴]an accusation;→英和
a charge;→英和
a complaint;→英和
[訴願]a petition;→英和
an appeal.→英和
うったえ
うったえ ウツタヘ [0][3] 【訴え】
(1)訴えること。
(2)〔法〕 私法上の争いや行政事件訴訟について裁判所に審判を求める申し立て。ある者(原告)が他の者(被告)を相手どり,自己の主張の法律的当否について特定の裁判所に審判を要求する行為。刑事訴訟法上の公訴にほぼ相当する。
うったえのりえき
うったえのりえき ウツタヘ― [6] 【訴えの利益】
裁判を求める実益のあること。行政訴訟については,自己の権利・利益の救済のために,違法な行政処分の取り消し・無効の確認を求める実益を有していることをいい,訴訟要件の一つとなる。
→原告適格
うったえる
うった・える ウツタヘル [4][3] 【訴える】 (動ア下一)[文]ハ下二 うつた・ふ
〔「うるたふ」の転〕
(1)物事のよしあしの判断をしかるべき機関や人に求める。判決を請う。告訴や告発をする。「裁判所に―・える」「奉行所に―・える」
(2)(解決してもらうために)不満や苦痛などを告げる。気持ちを強く述べる。「空腹を―・える」「悩みを―・える」
(3)(事態の解決のために)強力な手段をもちいる。「武力に―・える」
(4)相手の心や感覚に強く働きかける。「その言葉は人の心に―・えるものがあった」「視覚に―・える」
うったえる
うったえる【訴える】
(1)[訴訟]sue <a person for theft> ;→英和
bring a suit[an action] <against a person for> .→英和
(2)[暴力に]resort to <violence> ;[世論(法律)に]appeal to the public (law).→英和
裁判所に〜 sue at a court.→英和
警察に〜 report[complain]to the police.→英和
訴えられる be accused <of a crime> .
うったつ
うった・つ 【打つ立つ】
〔「うちたつ」の転〕
■一■ (動タ四)
(1)出発する。出陣する。「いそぎの旅なれば,暁より―・ちてあるく也/中華若木詩抄」
(2)「立つ」を強めて言う。「判官みぎはに―・つて,馬の息休めておはしけるが/平家 11」
■二■ (動タ下二)
立てる。「まづ白旗…黒坂のうへにぞ―・てたる/平家 7」
うったらそう
うったらそう [4] 【鬱多羅僧】
〔梵 uttarāsaṅga〕
「七条(シチジヨウ)の袈裟(ケサ)」に同じ。
うっちおっそう
うっちおっそう 【尉遅乙僧】
中国,初唐の画家。西域の出身で,仏堂の壁画に仏像,西域の人物・花鳥などを描いた。生没年未詳。
うっちゃらかす
うっちゃらか・す [5] 【打っ遣らかす】 (動サ五[四])
物事を処理しきらないままほうり出しておく。ほったらかす。「仕事を―・して遊びに行く」
うっちゃり
うっちゃり
〜を食わす[すもう]throw <one's opponent> down at the edge of the ring;→英和
[あざむく]betray <a person> at the last moment.
うっちゃり
うっちゃり [0]
(1)相撲の決まり手の一。土俵際まで攻められた力士がからだをひねって,相手を土俵の外に投げ出す技。
(2)最後の土壇場で形勢を逆転させること。「―をくう」
うっちゃる
うっちゃ・る [3] 【打っ遣る・打っ棄る】 (動ラ五[四])
〔「打ち遣(ヤ)る」の転〕
(1)投げすてる。すてる。「ごみを―・る」
(2)そのまま手をつけずにほうっておく。ほったらかす。「そんなことはしばらく―・っておけ」
(3)相撲で,土俵際まで攻められた力士が,からだをひねって相手を土俵の外に投げ出す。「寄りをこらえて右に―・る」
[可能] うっちゃれる
うっちゃる
うっちゃる
[捨てる]throw away;[放任する]neglect;→英和
leave <a person,a thing> alone.
うっつい
うっつ・い 【美い】 (形)
〔「美しい」の転。近世語〕
きれいだ。「今に―・い姉さんがお出だよ/滑稽本・浮世床(初)」
うって
うって [0] 【討っ手】
〔「討(ウ)ち手」の転〕
敵軍を討伐する軍勢や,罪人を捕らえたり殺したりするための人。「―をさしむける」
うって
うって【討手を(さし)向ける】
send a force <against> .→英和
うってかかる
うってかかる【打って掛かる】
strike <at> .→英和
うってかわる
うってかわる【打って変わる】
change completely;[人間が]become a different man.
うってかわる
うってかわ・る [1] 【打って変(わ)る】 (動ラ五[四])
それまでと全く変わる。「―・って強硬な態度に出る」
うってがえ
うってがえ [0] 【打って替え】
(1)入れかわること。交替すること。ひきかえ。「此度は―に饑饉疫病の流行するは/日本開化小史(卯吉)」
(2)囲碁で,自分の石一つを犠牲にして取らせ,その取られた石のあとに再び打って逆に相手の石の一団を取ってしまうこと。または,そうなる石の形。打って返し。
うってがえし
うってがえし [4] 【打って返し】
「打って替え{(2)}」に同じ。
うってつけ
うってつけ【打って付けの人】
the right man in the rigth place;just the man <for the position> .→英和
うってつけ
うってつけ [0] 【打って付け】 (名・形動)
〔釘で打ち付けたようにぴったり合う意から〕
条件や役割にぴったり合っている・こと(さま)。あつらえむき。「そういう役には―の人物がいる」
うってでる
うって・でる [1] 【打って出る】 (動ダ下一)
(1)攻撃に出る。「城から―・でる」
(2)進んで活動の場に出て行く。「選挙に―・でる」
うってでる
うってでる【打って出る】
[選挙に] <米> run for; <英> stand for <the Diet> ;[政界に]enter upon <a political career> .
うってんばってん
うってんばってん
「雲泥万里(ウンデイバンリ)」の転。「おらがわけい時代の行作とは,―のちげえだあ/滑稽本・浮世風呂 4」
うっと
うっと [1] (副)
力を入れたり,感情を急に押さえたりするさま。「―一瞬息をのむ」
うっとう
うっとう [0] 【鬱陶】 (名・形動タリ)
心がふさがって楽しまないこと。わずらわしく思うこと。また,そのさま。「―をおさへ光陰を送るあひだ/平家 4」「君何等の事を作(ナ)して此くの如く―たるや/花柳春話(純一郎)」
うっとうしい
うっとうしい【鬱陶しい】
[陰気な]gloomy;→英和
depressing;→英和
dreary;→英和
[不愉快な]unpleasant;→英和
disagreeable;→英和
[曇った]dull;→英和
cloudy.→英和
うっとうしい
うっとうし・い ウツタウ― [5] 【鬱陶しい】 (形)[文]シク うつたう・し
(1)重苦しく陰気である。心が晴れ晴れしない。「長雨つづきで―・い」
(2)じゃまでわずらわしい。妨げになってうるさい。「目にものもらいができて―・い」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)
うっとり
うっとり
〜と absent-mindedly;vacantly;→英和
absorbedly (恍惚と).〜する be absent-minded;be fascinated <by,with> .
うっとり
うっとり [3] (副)スル
(1)快さに浸ってわれを忘れるさま。恍惚(コウコツ)とするさま。「―(と)音楽にききほれる」「―(と)した表情」
(2)茫然(ボウゼン)とするさま。「別れのつらさに―と,気抜けのごとく/浄瑠璃・寿の門松」
(3)気を失うさま。朦朧(モウロウ)。「―として路傍に昏睡し/万国奇談(輔清)」
うっぷす
うっぷ・す [3] 【打っ伏す・打っ臥す】 (動サ五[四])
〔「うちふす」の転〕
うつぶせになる。「畳に―・して寝る」
うっぷん
うっぷん【鬱憤を晴らす】
wreak one's anger[vengeance] <upon> .
うっぷん
うっぷん [0] 【鬱憤】
(1)心の中に積もり重なった怒り・恨み。「―を晴らす」
(2)不平・不満が心に積もりこもること。「衆徒―して忿(イカ)らば/太平記 24」
うっぺい
うっぺい [0] 【鬱閉】
(1)森林で隣り合う林木の樹冠が相接してすき間がなくなった状態。「―度」
(2)閉じ込めること。「(不満ヲ)もし洩(モラサ)ずして―すれば/慨世士伝(逍遥)」
うつ
う・つ [1] 【撃つ】 (動タ五[四])
〔「打つ」と同源〕
(「射つ」とも書く)矢や弾を発射する。また,矢や弾で相手や獲物を殺傷する。「鉄砲を―・つ」「鳥を―・つ」
[可能] うてる
うつ
う・つ 【棄つ】 (動タ下二)
捨てる。「ぬばたまの黒きみけしを…辺つ波そに脱き―・て/古事記(上)」
〔他の動詞の下に付いた複合動詞としての例のみがみられる〕
うつ
うつ【打[撃・討]つ】
(1)[打つ・叩く]strike;→英和
hit;→英和
beat;→英和
slap (平手で);→英和
knock.→英和
頭(顔)を〜 strike[slap] <a person> on the head (in the face).→英和
(2)[時を]strike <two> .
(3)[心を]move[strike,impress]a person;→英和
touch a person's heart.(4)[鉄砲を]fire <a gun> .→英和
(5)[手を]clap one's hands (拍手).釘(くい)を〜 drive a nail (stake) <into> .→英和
(6)[碁を]play go.
うつ
うつ [1] 【鬱】
■一■ (名)
心にわだかまりがあって,気持ちの晴れ晴れしないこと。ゆううつ。「―を散じる」
■二■ (ト|タル)[文]形動タリ
草木の茂っているさま。「数百年斧を入れたことのない―たる深林/春の鳥(独歩)」
うつ
う・つ [1] 【討つ】 (動タ五[四])
〔「打つ」と同源〕
(1)(「伐つ」とも書く)相手を攻め滅ぼす。「敵を―・つ」「賊を―・つ」
(2)斬(キ)り殺す。「首を―・つ」
[可能] うてる
うつ
う・つ [1] 【打つ】
■一■ (動タ五[四])
□一□
(1)ある物を他の物に勢いよく当てて衝撃を与える。たたく。「ボールを―・つ」「二塁打を―・つ」「手で頬(ホホ)を―・つ」「馬ないたく―・ちてな行きそ/万葉 263」
(2)不注意などにより,体の一部を何かにぶつける。「転んで頭を―・った」
(3)雨などが強くぶつかる。「雨が窓を―・つ」
(4)心に衝撃を与える。感動させる。「心を―・つ話」
(5)たたいて音を出す。「太鼓を―・つ」「手を―・って人を呼ぶ」「柱時計が正しく正午を―・つ」
(6)何かをたたいているように動く。「動悸(ドウキ)を―・つ」「脈を―・つ」
(7)たたいたり押したりして中に入れる。「柱に釘を―・つ」「杭を―・つ」「鍼(ハリ)を―・つ」
(8)釘などでとめて動かないようにする。「楔(クサビ)を―・つ」「表御門・裏御門,両方―・ちたる館/浄瑠璃・忠臣蔵」
(9){(1)}の動作によって物を作るなどの仕事をする。
(ア)(キーをたたくことから)電報を発信する。「祝電を―・つ」
(イ)たたくような動作によって作る。「そばを―・つ」
(ウ)(「擣つ」とも書く)繊維を砧(キヌタ)などでたたいて,柔らかくしたり艶(ツヤ)を出したりする。「衣を―・つ」「綿を―・つ」「今様色の二なく―・ちたるなど/源氏(野分)」
(エ)たたいて延ばす。「金箔を―・つ」
(オ)金属をたたいてきたえて作る。「刀を―・つ」(カ)(鍬(クワ)などを上げて下ろす動作から)たがやす。「田を―・つ」(キ)刃物でたたくような動作で切る。また,そうして作る。「面を―・つ」「首を―・つ」「佐野山に―・つや斧音(オノト)の遠かども/万葉 3473」
→討つ
(ク)筆などで記す。「点を―・つ」(ケ)将棋の駒や碁石を勢いよく盤面に置く。「王の頭に金を―・つ」
(10)強く投げ出して広げる。また,当てる。「投網(トアミ)を―・つ」「庭に水を―・つ」「つぶてを―・つ」
(11)勝負事や博打(バクチ)をする。「博打を―・つ」「双六をぞ―・ち給ふ/源氏(常夏)」
(12)ある動作・行為をする。
(ア)(効果的な)手だてを講ずる。「―・つ手がない」
(イ)内金を支払う。「手金(テキン)を―・つ」
(ウ)大きな,荒々しい動作をする。「とんぼ返りを―・つ」「投げを―・つ」「なだれを―・つ」
(エ)巡礼をする。「西国を―・つ」
(13)〔小屋を掛けるための杭を立てる意から〕
芝居・相撲などの興行をする。
(14)紐(ヒモ)・緒(オ)などを組む。「緒を―・つ」
(15)縄などをかけてしばる。「悪人に縄を―・つ」
(16)石をぶつけて火を出す。「折々に―・ちて焚く火の煙あらば/貫之集」
(17)構え作る。設ける。「賀茂川の辺にさじき―・ちて/宇津保(藤原君)」「舞台の左右(ソウ)にひらばり―・ちて/源氏(若菜上)」
[可能] うてる
■二■ (動タ下二)
〔「打たれる」の意〕
(1)圧倒される。負ける。「このたびは壇光―・てにけり/著聞 16」
(2)おしつぶされる。「軍兵共五百余人,一人も残らず圧(オシ)に―・てて死にけり/太平記 13」
(3)神の罰をうける。「式に―・てて死に侍りぬ/宇治拾遺 2」
(4)納得する。合点がいく。「さすがの武士も―・てぬ顔/浄瑠璃・天の網島(上)」
[慣用] 相槌(アイヅチ)を―・裏を―・極印を―・心を―・舌鼓(シタツヅミ)を―・反りを―・手を―・雪崩(ナダレ)を―・波を―・逃げを―・寝返りを―・鼻を―・膝を―・ピリオドを―・不意を―・耳を―・胸を―・面を―
うつ
うつ 【空・虚】
名詞の上に付いて,複合語をつくり,空虚なこと,からっぽである意を表す。「―木」「―蝉」
うつ
うつ 【全】
名詞の上に付いて,複合語をつくり,全部,すっかりの意を表す。「―はぎ」
うつうつ
うつうつ [0] 【鬱鬱】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)心がふさいで晴れ晴れしないさま。「―として楽しまない」
(2)草木の生い茂るさま。「―と繁茂する桑畑の中の街道を/飇風(潤一郎)」
うつうつ
うつうつ【鬱々と】
gloomily.→英和
うつうつ
うつうつ [0] (副)スル
ごく浅い眠りにあるさま。うとうと。「国野の肱を枕にして―睡るを見て/雪中梅(鉄腸)」
うつお
うつお [0] 【靫】
⇒うつぼ(靫)
うつお
うつお ウツホ 【空】
〔「うつぼ」とも〕
(1)中がからであること。からっぽのもの。「此の唐櫃をこそ心にくく思ひつれども,これも―にて物なかりけり/今昔 29」
(2)岩・幹などの内部がからになっている所。空洞。「め熊・を熊,子生みつれて,住む―なりけり/宇津保(俊蔭)」
(3)上衣だけで,下に重ねて着る衣服のないこと。「山吹の袿の,袖口のいたう煤けたるを,―にてかづけ給へり/源氏(玉鬘)」
(4)〔「うつおぐさ」の略。女房詞〕
ネギ。
うつおう
うつおう [0] 【鬱怏】 (ト|タル)[文]形動タリ
気がふさいで晴れ晴れとしないさま。「精神―として/春(藤村)」
うつおう
うつおう [0] 【鬱蓊】 (ト|タル)[文]形動タリ
草木が盛んに生い茂るさま。「―たる森林の,影いと暗き隙間を/慨世士伝(逍遥)」
うつおぎ
うつおぎ ウツホ― 【空木】
中が空洞になった木。うつろ木。「朽ちたる花の―より,白髪の老人現はれて/謡曲・西行桜」
うつおぐさ
うつおぐさ ウツホ― 【空草】
ネギの異名。「紅葉せで秋も萌黄の―/七十一番職人歌合」
うつおばしら
うつおばしら ウツホ― 【空柱】
雨樋(アマドイ)として使う中空の柱。箱樋。うつほばしら。「―よりうち,鈴の綱のへんに/平家 1」
うつおぶね
うつおぶね ウツホ― 【空舟】
一本の木をくりぬいて作った中空のふね。神仏の使いや異界のものが乗り漂着するという伝説が多い。のちには丸木舟のこととされた。うつほぶね。うつろぶね。「―にいれてながされけるとぞきこえし/平家 4」
うつぎ
うつぎ [0] 【空木・卯木】
ユキノシタ科の落葉低木。山野に自生。高さ1,2メートル。葉は狭長楕円形で対生する。幹は中空。梅雨の頃,白色の五弁花を円錐花序につける。垣根などに植え,材は木釘(キクギ)・楊枝(ヨウジ)などにする。うのはな。
空木[図]
うつく
うつ・く 【空く・虚く】 (動カ下二)
⇒うつける
うつくしい
うつくしい【美しい】
beautiful;→英和
pretty;→英和
sweet <voice> ;→英和
[愛らしい]lovely;→英和
charming;[美貎の]handsome;→英和
goodlooking;[心が]noble-minded;pure in heart.
うつくしい
うつくし・い [4] 【美しい】 (形)[文]シク うつく・し
□一□
(1)視覚的・聴覚的にきれいで心をうつ。きれいだ。
⇔醜い
「―・い絵」「―・い音色」「容姿が―・い」
(2)精神的に価値があって人の心をうつ。心に深い感動をよびおこす。清らかだ。「―・い友情」「心の―・い人」
□二□
(1)(肉親に対して)しみじみとした深い愛情を感ずるありさま。いとしい。「妻子(メコ)見ればめぐし―・し/万葉 800」
(2)(特に小さなもの・幼いものなどについて)小さくて愛らしい。かわいらしい。「―・しきもの,瓜にかきたるちごの顔/枕草子 151」
(3)細部まできれいに整っている。申し分がない。「大学の君その日の文―・しう作り給ひて進士になり給ひぬ/源氏(乙女)」
(4)(連用形を副詞的に用いて)
(ア)心や行動がさっぱりしているありさまを表す。きれいさっぱり。「お前は岺さんに―・しく別れて/人情本・英対暖語」
(イ)穏やかに。静かに。「―・しう頼まんしたらば/歌舞伎・助六」
〔□二□(1)が原義。□二□(1)(2)は「愛し」とも書く。→きれい〕
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
うつくしいすいしゃごやのむすめ
うつくしいすいしゃごやのむすめ 【美しい水車小屋の娘】
〔原題 (ドイツ) Die schöne Müllerin〕
シューベルトの連作歌曲集。全二〇曲。1823年完成。ドイツの詩人 W =ミュラーの詩による。美しき水車屋の娘。
うつくしがはら
うつくしがはら 【美ヶ原】
長野県松本市の東方にある筑摩(チクマ)山地南部の溶岩台地。海抜2000メートル前後の高原で,展望にすぐれた行楽地。レンゲツツジの群生地。
うつくしがる
うつくしが・る 【愛しがる】 (動ラ四)
かわいがる。「松君のをかしうもののたまふを誰も誰も―・り聞こえ給ふ/枕草子 104」
うつくしくあおきドナウ
うつくしくあおきドナウ 【美しく青き―】
〔原題 (ドイツ) An der schönen, blauen Donau〕
ヨハン=シュトラウス二世の最も有名なウインナ-ワルツ。はじめ男声合唱曲として作曲(1867年),のち,管弦楽用に編曲。
→「美しく青きドナウ」(J=シュトラウス)[音声]
うつくしぶ
うつくし・ぶ 【慈しぶ・愛しぶ】 (動バ上二)
かわいがる。うつくしむ。「兄―・び弟恭(イヤマ)ふ/日本書紀(顕宗訓)」
うつくしむ
うつくし・む 【慈しむ・愛しむ】 (動マ四)
かわいがる。いつくしむ。うつくしぶ。「よるひる―・みて/源氏(乙女)」
うつけ
うつけ [0] 【空け・虚け】
(1)中がうつろなこと。から。
(2)(「躻」とも書く)ぼんやりしていること。うっかりしていること。また,そういう人。まぬけ。「この―め」
うつけもの
うつけもの [0][5] 【空け者・呆気者】
ぼんやり者。おろか者。
うつける
うつ・ける [3] 【空ける・虚ける】 (動カ下一)[文]カ下二 うつ・く
(1)魂が抜けたようになる。ぼんやりする。「―・けたように立ち尽くしていた」
(2)中がからになる。「たとへば鹿の角の如くして―・けたる国なり/日本書紀(神功訓)」
うつし
うつし 【現】
(形容詞「うつし」の語幹)
うつし
うつし【写し】
a copy;→英和
[副本]a duplicate;→英和
[模写]a reproduction;→英和
a facsimile.→英和
〜をとる make a copy <of> ;copy;reproduce.→英和
うつし
うつし 【移し】
〔動詞「移す」の連用形から〕
(1)「うつしばな{(1)}」に同じ。「秋の露は―にありけり水鳥の青葉の山の色づく見れば/万葉 1543」
(2)「うつしぐら」の略。「足疾き御馬に―置きて/源氏(夕霧)」
(3)「うつしうま」の略。「中将―に乗りて/宇津保(初秋)」
(4)薫物(タキモノ)の香りを衣服などにたきしめること。また,その香り。「けふの―は,ざかう・たき物・くぬえかう/宇津保(蔵開中)」
うつし
うつ・し 【現し・顕し】 (形シク)
(1)現に生きてある。現実だ。うつつである。「葦原の中つ国に有らゆる―・しき青人草の/古事記(上)」
(2)正気である。まことだ。「偽も似つきてそする―・しくもまこと吾妹子吾に恋ひめや/万葉 771」
うつし
うつし [3] 【写し】
(1)写すこと。また,かき写したもの。
(2)控えに写しておく文書。謄本(トウホン)。副書。「契約書の―をとる」
(3)原品になぞらえてつくること。また,その品。模造品。
うつし
うつし [3] 【映し】
〔「写し」と同源〕
写真などに映すこと。スクリーンなどに映し出すこと。「大―」
うつしいろ
うつしいろ 【移し色】
移し花で染めた薄青い色。「―なる織物を着たり/浜松中納言 2」
うつしうま
うつしうま 【移し馬】
供奉(グブ)の官人に馬寮から支給される乗り換え用の馬。うつしのうま。「御厩より―ども引きたり/宇津保(藤原君)」
うつしえ
うつしえ [3] 【写し絵】
(1)描き写した絵。「はあ,これは誠の鯉,―とはさら��思はれず/浄瑠璃・双生隅田川」
(2)似顔絵。写生画。「お僧の―なるぞ/読本・春雨(樊噲)」
うつしえ
うつしえ [3] 【移し絵】
台紙に水溶性の糊(ノリ)を塗り,模様や絵を裏返しに印刷したもの。これをぬらして物に貼り,しばらくして紙をはがすと印刷した絵だけが転写される。子供のおもちゃとする。
うつしえ
うつしえ【移し絵】
a transfer (picture);→英和
a decal(comania).
うつしえ
うつしえ [3] 【映し絵】
ガラスに描いた絵をランプの光を用いて映写幕に映すもの。興行化して寄席などで行われた。幻灯。
うつしおみ
うつしおみ 【現人】
生きている現実の人間。この世の人の姿。「我が大神,―有らむとは,覚(サト)らざりき/古事記(下)」
→うつせみ
→うつそみ
うつしがみ
うつしがみ [3] 【移し紙】
移し花{(1)}の紙。
うつしくに
うつしくに 【現国】
人間の世界。この世。「―の水に天つ水を加へて奉らむと申せ/祝詞(中臣寿詞)」
うつしくにたまのかみ
うつしくにたまのかみ 【現国玉神】
〔現実の国土の霊の意〕
大国主神(オオクニヌシノカミ)の異名。
うつしぐさ
うつしぐさ [3] 【移し草】
〔染料とすることから〕
ツユクサの異名。
うつしぐら
うつしぐら [3] 【移し鞍】
行幸の際,殿上人・随身などの乗る馬につけた鞍。また,移し馬につけ武官・廷臣が公務の際に用いる鞍。うつしのくら。うつし。
うつしごころ
うつしごころ 【現心】
現実の心。正気の心。しっかりした心。「健男(マスラオ)の―も我(アレ)は無し夜昼といはず恋ひしわたれば/万葉 2376」
うつしごころ
うつしごころ 【移し心】
移り変わる心。心変わり。「―は色ことにして/古今(恋四)」
うつしごと
うつしごと 【現事・顕事】
(1)現実の事。現世の出来事。「大八島国の現(アキ)つ事,―事避(ヨ)さしめき/祝詞(出雲国造神賀詞)」
(2)正気でする事。意識してする事。「年ごろの御ありさまは,―とやおぼしつる/とりかへばや(中)」
うつしざま
うつしざま 【現様】
(1)正気なさま。「御心みな乱れて,―にもあらず/源氏(賢木)」
(2)普通のありさま。通常のありさま。「おほやけのかしこまりなる人の―にて世の中にありふるは/源氏(須磨)」
うつしぞめ
うつしぞめ [0] 【写し染め】
⇒型紙捺染(カタガミナツセン)
うつしだす
うつしだ・す [4][0] 【映し出す・写し出す】 (動サ五[四])
(1)光をあてて物の形・姿などを他の物の上にあらわし出す。「スクリーンに―・された姿」
(2)絵や文章に描き出す。「白(セリフ)は可成(ナルベク)其時代の人を―・すのが主で/吾輩は猫である(漱石)」
[可能] うつしだせる
うつしとる
うつしと・る [4][0] 【写し取る】 (動ラ五[四])
(1)あるものをまねてそのままそっくり書く。書き写す。転写する。「古文書(コモンジヨ)を―・る」
(2)もとの物のとおりに作る。模倣する。「いとかしこき人にて,みな―・りて行ふをも/宇津保(忠こそ)」
[可能] うつしとれる
うつしどの
うつしどの [0][3] 【移し殿・遷殿】
(1)「仮殿(カリドノ)」に同じ。
(2)春日神社で,神木を移し安置する社殿。
うつしばな
うつしばな [3] 【移し花】
(1)ツユクサの花の汁を紙にしみこませたもの。古くは染色に用いた。うつし。
(2)ツユクサの異名。
うつしびと
うつしびと 【現人】
(1)(僧に対して)在俗の人。「―にては,世におはせむも,うたてこそあらめ/源氏(手習)」
(2)(死者に対して)この世の人。「―にてだにむくつけかりし人の御けはひを/源氏(若菜下)」
うつしぶみ
うつしぶみ 【移し文】
(1)回状(カイジヨウ)。まわしぶみ。
(2)「移(イ)」に同じ。
うつしみ
うつしみ 【現身】
〔江戸時代の国学者が上代語「うつせみ」「うつそみ」の語源と考えて作った語〕
この世に生きている身。うつそみ。「―は世にはかなくて言の葉の花のみ見むと思ひかけきや/杉のしづ枝」
うつしもの
うつしもの [5][0] 【写し物】
(1)書物・文書などを書き写すこと。
(2)書物・文書などを書き写したもの。うつし。うつしぼん。写本。
うつしよ
うつしよ [3][0] 【現世】
この世。げんせ。
うつじょう
うつじょう [0] 【鬱情】
うっとうしいものが心の中にわだかまり晴れ晴れとしない気持ち。
うつじょう
うつじょう [0] 【鬱蒸】
ひどくむして暑いこと。「終日―甚し/断腸亭日乗(荷風)」
うつじょうたい
うつじょうたい [3] 【鬱状態】
憂鬱感・不快感・劣等感などを抱き,意欲や興味がなくなる精神状態。不眠・食欲不振などの身体症状もみられる。躁鬱病や神経症のほか,近親者の死などによる一時的反応としても現れる。抑鬱状態。
うつす
うつ・す [2] 【写す】 (動サ五[四])
〔「移す」と同源〕
(1)絵・文字などをまねて,そのままにかき表す。模写する。転写する。「ノートを―・す」
(2)形・色あるいは気分・様子などを,絵や文章に表す。描写する。「江戸情緒を―・した文章」
(3)写真やフィルムに収める。撮影する。「写真を―・す」
(4)他人のやり方・前例などをまねる。ならう。「節会の日は内裏の儀式を―・して/源氏(乙女)」
(5)他人のことばをまねて言う。口まねをする。「兄弟の言葉を―・し/曾我 11」
[可能] うつせる
うつす
うつす【映[写]す】
(1)[謄写]copy;→英和
make a copy of;trace (敷き写す);→英和
reproduce (模写);→英和
describe (描写).→英和
(2)[写真を]take a photograph[picture]of;have a photograph[picture]taken (写してもらう).
(3)[投影]reflect;→英和
mirror;→英和
project <a picture on the screen> .→英和
うつす
うつす【移す】
(1)[移転]move <to,into> ;→英和
[回す]transfer;→英和
carry;→英和
[訴訟を]remit.→英和
(2)[容器へ]pour[empty] <into> .→英和
(3)[向ける]turn[divert] <one's attention to> ;→英和
direct.→英和
(4)[病気を]give;→英和
infect <a person with a disease> .→英和
うつす
うつ・す [2] 【映す】 (動サ五[四])
〔「写す」と同源〕
(1)物の形・姿などを他の物の表面に現れるようにする。「鏡に―・す」「水面に影を―・す」
(2)映像を,スクリーンやブラウン管の上に現す。「スライドを―・す」
[可能] うつせる
うつす
うつ・す [2] 【移す】 (動サ五[四])
(1)物を動かして他の場所に置く。移動させる。「机を書斎に―・す」「水を桶に―・す」「籍を―・す」
〔「都を―・す」は「遷す」とも書く〕
(2)(「遷す」とも書く)組織内の人の配置・地位などを,他にかえる。「営業係に―・す」
(3)方向を他にかえる。「目を海外に―・す」「興味を―・す」「心を―・す」
(4)病気を他人に伝染させる。「風邪を―・される」
(5)時を過ごす。「時を―・さず実行する」
(6)色・香りを他の物にしみこませる。「梅が香を袖に―・してとどめてば/古今(春上)」
〔「移る」に対する他動詞〕
[可能] うつせる
うつせ
うつせ [0] 【虚】
「うつせがい」の略。「いづれの底の―にまじりけむ/源氏(蜻蛉)」
うつせがい
うつせがい [3] 【虚貝】
(1)からになった貝。貝殻。和歌で「実なし」「むなし」「合わず」「われる」などや,「うつし心」などの「うつ」を導く序詞に用いられる。「住吉(スミノエ)の浜に寄るといふ―実なき言もちあれ恋ひめやも/万葉 2797」
(2)ツメタガイ・ウズラガイの異名。
うつせみ
うつせみ 【空蝉】
〔「うつしおみ(現人)」の転。「うつそみ」とも。「空蝉」は当て字〕
(1)
(ア)この世の人。生きている人間。「―と思ひし妹が玉かぎるほのかにだにも見えなく思へば/万葉 210」
(イ)人間の生きているこの世。現世。世間。「―はもの思(モ)ひ繁し/万葉 4189」
(2)〔「空蝉」「虚蝉」と表記したところから〕
(ア)蝉のぬけ殻。[季]夏。《―を妹が手にせり欲しと思ふ/山口誓子》「―の身をかへてける木の下に/源氏(空蝉)」
(イ)蝉。「夏は―なきくらし/古今(雑体)」
うつせみ
うつせみ 【空蝉】
(1)源氏物語の巻名。第三帖。
(2)源氏物語の作中人物。伊予介の後妻。継子(ママコ)である紀伊守の邸で方違(カタタガ)えに来た光源氏に身を許すが,その後は自省して源氏の愛を拒み続ける。夫の死後出家。
うつせみの
うつせみの 【空蝉の】 (枕詞)
(1)現世あるいは,現世の人の意で,「世」「命」「かれる身」「人」にかかる。「―世は常なしと知るものを/万葉 465」
(2)「むなし」などにかかる。「忘らるる身を―唐衣かへすはつらき心なりけり/後撰(恋四)」
うつぜん
うつぜん [0] 【鬱然・蔚然】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)草木の茂っているさま。「―たる原始林」
(2)物事の盛んなさま。立派なさま。「近世景色画の大家が―として一時に競ひ起こつた/文芸上の自然主義(抱月)」
うつそみ
うつそみ 【現身】
〔「うつしおみ(現人)」の転〕
(1)現世。うつせみ。「―の人なるわれや明日よりは/万葉 165」
(2)この世の人。うつせみ。「―と思ひし時に携はり/万葉 213」
うつたえに
うつたえに ウツタヘ― (副)
ある一つのことだけに向かうさまを表す語。多く下に打ち消しや反語の語を伴って用いる。いちずに。むやみに。「―まがきの姿見まく欲り行かむと言へや君を見にこそ/万葉 778」
〔後世には「松が根を磯辺の波の―あらはれぬべき袖の上かな/新勅撰(恋一)」のように肯定形と呼応する例もみられる〕
うつつ
うつ・つ 【打棄つ】 (動タ下二)
〔「打ち棄(ウ)つ」の転〕
うちすてる。「騒く児どもを―・てては死には知らず/万葉 897」
うつつ
うつつ [0][3] 【現】
(1)(夢に対して)目がさめている状態。現実。「夢か―か幻か」
(2)正常な心の状態。正気。本心。「―にかえる」
(3)(「夢うつつ」の形で使われることから誤って)夢見心地。半覚醒。「『…,お吸物が冷めます。』と言ふのを―に聞きながら/多情多恨(紅葉)」
(4)(死に対して)生きている状態。「―にありしやうにてありと見て/更級」
うつつ
うつつ【現つ】
reality.→英和
夢〜で暮らす dream away one's life[time].〜を抜かす be mad[crazy] <about> .
うつつ=を抜かす
――を抜か・す
ある物事に過度に熱中する。ある事に心を奪われる。「芝居見物に―・す」
うつつがわやき
うつつがわやき ウツツガハ― [0] 【現川焼】
現在の長崎市現川町鬼木に,江戸時代に開かれた陶窯。白土を用いた刷毛目(ハケメ)を特徴とし,皿・鉢・向付(ムコウヅケ)が中心。
うつつごころ
うつつごころ 【現心】
本心。正気。うつし心。「絶えしものの音わが耳にはなほ聞えて,―ならず部屋に還りしが/文づかひ(鴎外)」
うつつぜめ
うつつぜめ 【現責め】
江戸時代の拷問(ゴウモン)の一種。眠らせずに責めるもの。「屏風の内の―。夜もとつくりと寝さしはせぬ/浄瑠璃・先代萩」
うつつなし
うつつな・し 【現無し】 (形ク)
(1)正気を失っているさま。ぼんやりと放心しているさま。「この心を得ざらん人は,物狂ひともいへ,―・し,情なしとも思へ/徒然 112」
(2)しっかりした判断力がない。「心ばへなどもいかにぞや,―・くて/増鏡(むら時雨)」
うつつのゆめ
うつつのゆめ 【現の夢】
夢のようにはかないこの世の現実。はかない逢瀬(オウセ)をたとえることが多い。「魂は―にあくがれて見しも見えしも思ひわかれず/風雅(恋二)」
うつつびと
うつつびと 【現人】
この世に生きている人。また,出家せず俗世間にある人。「かうまで―にて見るべかりしひとかは/狭衣 4」
うつて
うつて [1] 【打つ手】
とるべき手段・方法。「―がない」
うつなし
うつな・し (形ク)
疑いない。確かだ。「吾,兵(イクサ)を起して入鹿を伐たば,其の勝たむこと―・し/日本書紀(皇極訓)」
うつねん
うつねん [0] 【鬱念】
心の中が晴れ晴れとせずうっとうしい気持ち。「数日の―一時に解散す/平家 4」
うつのみや
うつのみや 【宇都宮】
姓氏の一。
うつのみや
うつのみや 【宇都宮】
栃木県中部の市。県庁所在地。もと二荒山神社の門前町。近世は奥州・日光街道の分岐点にあたり,宿場町また宇都宮藩の城下町として発展した。大谷石を産する。
うつのみやさぶろう
うつのみやさぶろう 【宇都宮三郎】
(1834-1903) 化学技術者。尾張の人。明治政府のもとで日本最初のセメント製造に成功したほか,耐火煉瓦・炭酸ソーダの製造などを指導。明治初期の化学技術開発に尽力。
うつのみやせん
うつのみやせん 【宇都宮線】
(1)東武鉄道の鉄道線。栃木県新栃木・東武宇都宮間,24.3キロメートル。
(2)JR 東日本の,東北本線上野・宇都宮・黒磯間に直通する近郊列車線の称。
うつのみやそうどう
うつのみやそうどう 【宇都宮騒動】
1622年宇都宮城主本多正純が出羽山形の最上氏の処分に関して咎(トガ)を被り城を没収された事件。日光参詣途中の将軍秀忠殺害の目的で正純が作ったという,宇都宮釣り天井の俗説を生んだ事件。
うつのみやだいがく
うつのみやだいがく 【宇都宮大学】
国立大学の一。栃木師範・同青年師範・宇都宮農専の各学校が合併し,1949年(昭和24)新制大学となる。本部は宇都宮市。
うつのみやとんあん
うつのみやとんあん 【宇都宮遯庵】
(1633-1707) 江戸前・中期の儒学者。岩国藩儒。名は的,通称は三近。松永尺五に朱子学を学ぶ。著「日本古今人物史」中の秀吉の部下,中川清秀(1542-1583)の項の記載が幕府にとがめられ,岩国に数年蟄居(チツキヨ)を命ぜられた。
うつのみやよりつな
うつのみやよりつな 【宇都宮頼綱】
(1172-1259) 鎌倉時代の武将。下野(シモツケ)国宇都宮の豪族。妻は北条時政の娘。法名,蓮生。入道後京都に住み藤原定家と交わり宇都宮歌壇の礎を築いた。
うつのやとうげ
うつのやとうげ 【宇津ノ谷峠】
静岡県宇津山の南側の峠。古来難所として知られた。「伊勢物語」中の「蔦の細道」,黙阿弥の「蔦紅葉(ツタモミジ)宇都谷峠」で有名。
うつのやま
うつのやま 【宇津の山】
静岡市丸子(マリコ)と志太(シダ)郡岡部町との境にある山。宇津ノ谷峠がある。((歌枕))「駿河なる―べのうつつにも夢にも人にあはぬなりけり/伊勢 9」
うつはぎ
うつはぎ 【全剥ぎ】
〔「うつ」は全部の意〕
動物の皮などをすべて剥ぎ取ること。「真名鹿の皮を―に剥ぎて/日本書紀(神代上訓注)」
うつばり
うつばり [0] 【梁】
棟(ムネ)の重みを支えるために,棟と直角に柱と柱の間に渡した横木。うちばり。はり。うつはり。
うつばり=の塵(チリ)を動かす
――の塵(チリ)を動かす
「梁塵(リヨウジン)を動かす」に同じ。
うつばり=の燕(ツバメ)
――の燕(ツバメ)
子を思う親の愛情が深いことのたとえ。「―も子故小蛇の餌とはなる/幸若・山中常盤」
うつびょう
うつびょう【鬱病】
(nervous) depression.→英和
うつびょう
うつびょう [0] 【鬱病】
気分の抑鬱,意欲や生命感の低下など鬱状態を特徴とする精神障害。躁鬱病のうちの鬱病相をさすことが多いが,ほかに心理的原因による反応性鬱病,中毒や脳病変による鬱病など広い範囲のものを含む。鬱憂症。抑鬱症。
→鬱状態
→躁鬱病
うつぶく
うつぶ・く 【俯く】
■一■ (動カ四)
「うつむく」に同じ。「物の来ければ,―・きて見るに/宇治拾遺 11」
■二■ (動カ下二)
⇒うつぶける
うつぶけ
うつぶけ [0] 【俯け】
⇒うつむけ(俯)
うつぶける
うつぶ・ける [4] 【俯ける】 (動カ下一)[文]カ下二 うつぶ・く
「うつむける」に同じ。[日葡]
うつぶし
うつぶし [0] 【空五倍子・空柴】
「五倍子(フシ)」に同じ。中空であるところからこの名がある。
うつぶし
うつぶし [0] 【俯し】
「うつぶせ」に同じ。
うつぶしいろ
うつぶしいろ [0] 【空五倍子色・空柴色】
五倍子で染めた薄黒い色。
うつぶしぞめ
うつぶしぞめ [0] 【空五倍子染(め)】
五倍子の煎汁で灰色に染めること。また,染めたもの。
うつぶしめ
うつぶしめ 【俯し目】
やや下向きかげん。ふしめ。「大臣殿のふと心得て色も変りて―になり給へりける程に/今鏡(御子たち)」
うつぶす
うつぶ・す [3][0] 【俯す】
■一■ (動サ五[四])
(1)顔を下にして腹ばいになる。うつぶせになる。「大地に―・す」
(2)頭を下に向ける。うつむく。「ふしめになりて,―・したる/源氏(若紫)」
■二■ (動サ下二)
⇒うつぶせる
うつぶせ
うつぶせ [0] 【俯せ】
(1)顔を下向きにして横たわること。うつぶし。「寝台に―になる」
(2)物の表を下にして置くこと。「盆を―に置く」
うつぶせ
うつぶせ【俯せになる】
lie on one's face.
うつぶせる
うつぶ・せる [4][0] 【俯せる】 (動サ下一)[文]サ下二 うつぶ・す
(1)顔を下に向けて横たわる。うつぶす。「地面に―・せる」
(2)物を下に向けて置く。うつむける。うつぶす。「桶(オケ)を―・せて水を切る」
うつほ
うつほ 【空】
⇒うつお(空)
うつほばしら
うつほばしら 【空柱】
⇒うつおばしら(空柱)
うつほぶね
うつほぶね 【空舟】
⇒うつおぶね(空舟)
うつぼ
うつぼ [0] 【靫・空穂】
矢を携帯するための筒状の容器。竹などを編んで毛皮を張ったもの,練り革に漆をかけたものなどがあり,右腰につける。矢羽を傷めたり,篦(ノ)が狂ったりするのを防ぐ。うつお。
〔「靭」と書くのは誤用〕
靫[図]
うつぼ
うつぼ 【空】
⇒うつお(空)
うつぼ
うつぼ 【空穂】
⇒窪田(クボタ)空穂
うつぼ
うつぼ [0] 【鱓】
(1)ウナギ目ウツボ科の海魚の総称。全長50〜150センチメートル。体形はウナギに似るが太く,胸びれと腹びれがない。ウツボ・トラウツボ・ゴイシウツボなど日本近海に約四〇種がいる。温帯・熱帯海域に広く分布。
(2){(1)}の一種。全長約90センチメートル。からだは細長く,やや側扁する。体色は暗褐色で,淡色の不規則な横縞の斑紋がある。皮膚は厚くてたるむ。鋭い歯をもち凶暴。夜行性で小魚やタコなどを食う。肉は食用ともなり,皮はなめして使う。本州中部以南の岩礁域に分布。ナマダ。ウージ。
鱓(2)[図]
うつぼ
うつぼ
《魚》a moray.
うつぼかずら
うつぼかずら [4] 【靫葛】
ウツボカズラ科の常緑つる性食虫植物。長さ1,2メートル。南アジア原産。観賞用に温室栽培される。葉は互生し薄い革質。中央脈は長く伸びて巻きつく。葉の上端は筒状の捕虫嚢(ノウ)ともなり虫を捕食する。ネペンテス。漢名,猪籠草。
うつぼがい
うつぼがい [3] 【靫貝・空穂貝】
ツメタガイの異名。
うつぼがわら
うつぼがわら [4] 【靫瓦】
瓦の一種。屋根の谷あるいは本瓦葺(ブ)きの谷などに用いる特殊瓦。中央が湾曲し,左右の一部に袖がついて「 ]」の形をなす。
うつぼぐさ
うつぼぐさ [3] 【靫草】
シソ科の多年草。日当たりのよい山野に自生。茎は四角形で高さ10〜30センチメートル。夏,茎頂の花穂に,紫色の唇形花を密につける。花穂の枯れたものを漢方で夏枯草(カコソウ)といい,利尿薬とする。
うつぼざる
うつぼざる 【靭猿】
(1)狂言の一。大名が,猿曳(サルヒキ)の連れている猿の皮を靫(ウツボ)にしたいと所望するが,猿のいじらしさに心をうたれてあきらめる。猿曳はその返礼に猿を舞わす。
(2)歌舞伎舞踊の一。常磐津。本名題「花舞台霞の猿曳」。二世中村重助作。1838年初演。{(1)}によるもの。
(3)長唄の一。1869年(明治2)二世杵屋(キネヤ)勝三郎作曲。純演奏曲。{(1)}を長唄にしたもの。
うつぼつ
うつぼつ [0] 【鬱勃】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)意気が盛んにわき起こるさま。「―たる闘志」
(2)こもった気が盛んに出るさま。「雲が―とわく」
うつぼものがたり
うつぼものがたり 【宇津保物語】
物語。二〇巻。平安中期成立。作者未詳。一説に源順作とする。琴(キン)の名手清原俊蔭一族の物語と,貴宮(アテミヤ)をめぐる求婚物語,および皇位継承争いの話からなる。やや統一を欠くが現存最古の長編小説であり,後半の写実的傾向は源氏物語に至る過渡的性格を示すものとして重要。うつほものがたり。
うつむき
うつむき [0] 【俯き】
顔を下に向けること。うつぶき。
⇔あおむき
「―がちに歩く」
うつむき
うつむき【俯きに】
<fall> on one's face.
うつむきかげん
うつむきかげん [5] 【俯き加減】
少し下を向くこと。「顔を少し―にして下さい」
うつむきざま
うつむきざま [0] 【俯き様】
(1)顔を下に向けた姿。「―に倒れていた」
(2)顔を下に向けた拍子。
うつむく
うつむく【俯く】
hang (down)[drop]one's head;cast down[drop]one's eyes.
うつむく
うつむ・く [3][0] 【俯く】
■一■ (動カ五[四])
顔を下に向ける。頭をたれる。うなだれる。
⇔あおむく
「しかられて―・く」
■二■ (動カ下二)
⇒うつむける
うつむけ
うつむけ [0] 【俯け】
顔を下に向けること。うつぶけ。
⇔あおむけ
「砂浜に―に寝て甲羅を干す」
うつむけ=に∘する
――に∘する
ばかにする。なめる。「やあ,あれが七匁五分たあ,あんまり人を―∘しやあがる/滑稽本・膝栗毛 7」
うつむける
うつむける【俯ける】
turn <a thing> upside down.顔を〜 ⇒俯く.
うつむける
うつむ・ける [4][0] 【俯ける】 (動カ下一)[文]カ下二 うつむ・く
(1)顔を下に向ける。うつぶける。
⇔あおむける
「恥ずかしそうに顔を―・ける」
(2)ばかにする。うつむけにする。「挑灯屋をうつむけにするのか,―・ければ珍重なれども/浄瑠璃・蛭小島武勇問答」
うつも
うつも [0] 【鬱茂】 (名)スル
草木がおいしげること。「その―せる状は深山の森にも似たるべし/即興詩人(鴎外)」
うつもん
うつもん [0] 【鬱悶】 (名)スル
心がふさいで悩み苦しむこと。「―を遣(ヤラ)んが為に,一冊の書を借らんと/西国立志編(正直)」
うつゆう
うつゆう [0] 【鬱悒】
気がかりなことがあり,気がふさぐこと。鬱憂。憂鬱。「或ひは苦心―に,勇を挫きて誤り跌(ツマズ)き/慨世士伝(逍遥)」
うつゆう
うつゆう [0] 【鬱憂】 (名)スル
心配事などで心が晴れないこと。気がふさがること。憂鬱。「功名の為めに―せば/花柳春話(純一郎)」
うつゆうしょう
うつゆうしょう [0][3] 【鬱憂症】
⇒鬱病(ウツビヨウ)
うつゆうの
うつゆうの ウツユフ― 【虚木綿の】 (枕詞)
「まさき国」「こもる」にかかる。「―まさき国といへども/日本書紀(神武訓)」「―こもりてをれば/万葉 1809」
うつらうつら
うつらうつら [4] (副)スル
(1)眠気や発熱などのため,意識がはっきりしないさま。うとうと。「―しているうちに朝になった」「ちょっとの間―とする」
(2)ぼんやりしているさま。茫然(ボウゼン)。「病衰(ヤミホホ)けた顔をして―としてゐる/多情多恨(紅葉)」
(3)まのあたり。まざまざ。「―見まくの欲しき君にもあるかも/万葉 4449」
〔(1)(2)の「うつら」は「空(ウツ)」に,(3)は「現(ウツ)」にそれぞれ接尾語「ら」の付いたものという〕
うつらうつら
うつらうつら
⇒うとうと.
うつり
うつり【映[写]りが良い(悪い)】
(1)[写真の] <This picture> is (not) taken well; <You> look better in the picture.→英和
(2)[配合]⇒映[写]る.
うつり
うつり [3] 【移り】
(1)移ること。移動。転居。「東京へお―と聞きましたが」「都(ミヤコ)―」「家―」
(2)移り変わること。変遷。「人の世も思へばあはれいく昔いく―して今になりけん/玉葉(雑五)」
(3)においや色が他の物にしみつくこと。また,そのにおいや色。
(4)ゆかり。名残。「虎様や少将さまの―といひ/浄瑠璃・百日曾我」
(5)事情。わけ。いきさつ。「銀(カネ)持ち合はさぬ―を知らせ/浮世草子・禁短気」
(6)〔「おうつり」とも〕
贈り物を入れてきた器や風呂敷を返すとき,中に入れて渡すちょっとした物。普通,半紙・マッチなどを使う。凶事の贈答には入れない。
(7)連句で,前句からの情趣の移動,照応の適切さなどをいう語。
うつり
うつり [3] 【映り・写り】
(1)色・光,物の姿・形などが映っている状態。「写真―のよい人」「テレビの―が悪い」
(2)色や模様などの取り合わせ。釣り合い。調和。「―のよい帯」
うつりかわり
うつりかわり【移り変わり】
changes <of seasons,of the world> .
うつりかわり
うつりかわり [0] 【移り変(わ)り】
時がたつにつれて,物事が様変わりしていくこと。「人の世の―」「四季の―」
うつりかわる
うつりかわ・る [5][0] 【移り変(わ)る】 (動ラ五[四])
時が経過するにつれて,物事の様相が変化する。変遷する。「季節が―・る」「―・る車窓の景色」
うつりかわる
うつりかわる【移り変わる】
change;→英和
undergo changes.
うつりが
うつりが [3][0] 【移り香】
他のものから移った香り。残り香。
うつりが
うつりが【移り香】
a lingering odor[scent].
うつりがみ
うつりがみ [3] 【移り紙】
贈り物を入れてきた器に返礼の気持ちで形式的に入れて返す紙。
うつりぎ
うつりぎ【移り気な】
capricious[whimsical,wanton].
うつりぎ
うつりぎ [3][0] 【移り気】 (名・形動)[文]ナリ
一つの事に集中せず気が変わりやすい・こと(さま)。「―な性格」
うつりこみ
うつりこみ [0] 【写り込み】
写真で,予期しない余計なものが写ること。「光源の―防止」
うつりごし
うつりごし [3] 【移り腰】
柔道の技の名。技をしかけてきた相手をからだの前で抱き上げ,自分のからだの後ろに相手を移動させながら腰に乗せて投げる腰技。
うつりばし
うつりばし [4][3] 【移り箸】
食事のとき,菜と飯を交互にしないで,菜から菜へと箸をつけること。無作法とされる。渡り箸。
うつりまい
うつりまい [0] 【移り舞】
(1)能・狂言で,人の霊が憑(ツ)いて舞う舞。
(2)他の人の舞をまねた舞。また,連舞(ツレマイ)のこと。
うつりやすい
うつりやすい【移り易い】
(1)[変り易い]changeable;→英和
inconstant;→英和
fickle;→英和
capricious.(2)[感染し易い]infectious;catching.→英和
うつりやまい
うつりやまい [4] 【移り病】
伝染病。
うつりゆく
うつりゆ・く [4][0] 【移り行く】 (動カ五[四])
(1)時がたつとともに変わってゆく。「世の中の―・くさま」
(2)時間が過ぎていく。「―・く時見るごとに/万葉 4483」
うつりょうし
うつりょうし ウツレウシ 【尉繚子】
中国,戦国時代の兵法書。五巻二四編現存。尉繚の説を集録したものとされるが,偽書とする説もある。
うつりょうとう
うつりょうとう 【鬱陵島】
朝鮮半島の東方,日本海にある火山島。韓国領。近海はイカの好漁場。日本では竹島または松島と呼んだ。ウルルン-ド。
うつる
うつ・る [2] 【写る】 (動ラ五[四])
〔「映る」と同源〕
(1)フィルムや印画紙に画像が残る。「暗くてもよく―・るフィルム」
(2)裏側にある物が透けて見える。
うつる
うつ・る [2] 【映る】 (動ラ五[四])
〔「移る」と同源〕
(1)形・色・光などが,他の物の表面に現れる。映じる。「夕日が窓に―・る」「岸の花が水面に―・っている」
(2)スクリーンやテレビなどに,映像が現れる。「テレビがよく―・らない」
(3)調和する。つり合う。似合う。「白いケープがよく―・る」
(4)人に,そのような印象を与える。映ずる。「彼の態度は大人たちには生意気に―・った」
うつる
うつる【移る】
(1)[移転する]move <to Tokyo,into a new house> .→英和
(2)[感染する]catch <a cold from> ;→英和
be catching[infectious].(3)[火が]spread <to> ;→英和
catch fire.(4)[香が]soak <into> .→英和
うつる
うつ・る [2] 【移る】 (動ラ五[四])
(1)人や物が,ある所から別の所へ動く。移動する。移転する。「本船からボートに―・る」「大阪から京都へ―・る」「住まいを―・る」
(2)人や組織の配置・地位・職務などが別のものに変わる。転ずる。「庶務課から人事課に―・る」「うちの大学も郊外に―・ることになった」「もっと給料のいい会社に―・りたい」「定年を前に会社を―・るには決心がいる」「都が奈良から京都に―・る」
〔「都がうつる」は「遷る」と書く〕
(3)関心の対象が別のものに変わる。転ずる。「はじめは古代語に関心があったが今は現代語に興味が―・った」「目が他に―・る」「心が…に―・る」
→情が移る
(4)色・香り・火などの一部が他の物に付着して離れなくなる。しみつく。「ジーパンと一緒に洗ったらシャツに色が―・ってしまった」「香りが―・る」
(5)病気などが他人に伝染する。「長男のはしかが次男に―・る」「君のあくびがみんなに―・った」
(6)(火事で)火が少し離れた他の物に及ぶ。燃え広がる。「火が倉庫に―・る」
(7)次の段階,動作に進む。「式典を終え祝賀会に―・る」「組み立てを終わって調整に―・る」「話は別のことに―・った」
(8)時が経過する。やや文学的な言い方。「時が―・る」「星霜(セイソウ)―・り人は去り」
(9)時が経過して色などが衰える。「花の色は―・りにけりないたづらに我が身世にふるながめせしまに/古今(春下)」
〔「移す」に対する自動詞〕
[可能] うつれる
うつる
うつる【映[写]る】
(1)[投影]be reflected[mirrored] <in the water> ;fall[be cast] <on the ground> ;→英和
[テレビ(映画)に]be on the television (screen).→英和
(2)[写真が]be taken.⇒映[写]り.
(3)[配合]match;→英和
suit;→英和
harmonize <with> ;→英和
[似合う]become.→英和
うつろ
うつろ 【洞】
〔中世語〕
一家一門。一族仲間。[日葡]
うつろ
うつろ [0] 【空ろ・虚ろ】 (名・形動)[文]ナリ
(1)(「洞」とも書く)中がからで何もない・こと(さま)。がらんどう。うろ。「根もとの方が―になっている」
(2)気力や生気を失い,ぼんやりしているさま。《虚》「―なひとみ」
(3)むなしいさま。空虚。「話も―に響いた」
うつろ
うつろ【空[虚]ろ】
a hollow;→英和
a cavity.→英和
〜な hollow <feeling> ;blank <look> .→英和
うつろい
うつろい ウツロヒ [0] 【移ろい】
〔動詞「移ろう」の連用形から〕
(1)移り変わること。「季節の―」
(2)盛りのときが過ぎること。「美貌(ビボウ)にも―が見える」
(3)居場所を変えること。転居。「まだ対面し給はねば―もえし給はず/宇津保(国譲上)」
うつろいぎく
うつろいぎく ウツロヒ― [3] 【移菊】
襲(カサネ)の色目の名。表は紫,裏は白・青または黄。男女ともに秋に用いる。
うつろう
うつろ・う ウツロフ [3] 【映ろう】 (動ワ五[ハ四])
〔「映(ウツ)る」に継続の助動詞「ふ」の付いた「うつらふ」の転〕
光や影が他の物の表面にうつっている。「湖面に―・う富士の姿」
うつろう
うつろう【移ろう】
change;→英和
fade (色が);→英和
decline (衰える).→英和
うつろう
うつろ・う ウツロフ [3] 【移ろう】 (動ワ五[ハ四])
〔「移る」に継続の助動詞「ふ」の付いた「うつらふ」の転〕
(1)時の経過とともに物の状態が変わってゆく。衰えてゆく。「奈良の都の―・ふ見れば/万葉 1045」
(2)場所が変わる。移動する。「山里などに―・ひて/徒然 30」
(3)色が変わってゆく。あせる。「色々―・ひたるも黄なるが見所あるも/紫式部日記」
(4)花が散る。「桜ははかなき物にて,かく程なく―・ひ候なり/宇治拾遺 1」
(5)色や香りがしみつく。そまる。「月草に衣色どり摺(ス)らめども―・ふ色といふが苦しさ/万葉 1339」
(6)心変わりをする。変心する。「消えわびぬ―・ふ人の秋の色に身をこがらしのもりの白露/新古今(恋四)」
うつろわす
うつろわ・す ウツロハス 【移ろはす】 (動サ四)
(1)場所を移らせる。場所を変わらせる。「東の院つくりはてて,花散里ときこえし(坊ヲ),―・し給ふ/源氏(松風)」
(2)色を変える。「上は薄き蘇芳,裏は色々―・したり/栄花(根合)」
うつわ
うつわ【器】
(1)[容器]a vessel;→英和
a receptacle;→英和
a container.→英和
(2)[才能]ability.→英和
〜が大きい(小さい) be a man of great (small) caliber.
うつわ
うつわ ウツハ [0] 【器】
(1)物を入れる器具。入れ物。容器。「―に盛る」
(2)(ある仕事・地位にふさわしい)才能と人格。器量。人物の大きさ。「人の長となる―」
(3)器具。道具。「もろもろの調楽の―をぞ執る/邪宗門(白秋)」
うつわもの
うつわもの ウツハ― [0] 【器物】
(1)物を入れる器具。うつわ。
(2)什器(ジユウキ)や家具。道具。「木の道の匠(タクミ)の造れる,うつくしき―も/徒然 22」
(3)器量。才能。また,才能のある人。「よはひのほども身の―もおよばず/源氏(若菜上)」「まことの―となるべきを/源氏(帚木)」
うづえ
うづえ [1] 【卯杖】
平安時代,正月上卯の日に地面をたたいて悪鬼を払った杖。梅・桃・椿などの木を五尺三寸(約1.6メートル)に切り,五色の糸を巻いて大学寮から宮中に献上した。
うづえほがい
うづえほがい 【卯杖祝】
正月上卯の日,朝廷に卯杖を奉る際に奏上する寿詞(ヨゴト)。うづえのことぶき。
うづき
うづき [1] 【卯月】
陰暦四月の異名。卯の花月。[季]夏。
うづきどり
うづきどり 【卯月鳥】
ホトトギスの異名。
うづきのいみ
うづきのいみ 【卯月の忌み】
陰暦四月,京都の賀茂祭に参列する者が身を慎み,心身を清め家にこもっていること。
うづきのもみじ
うづきのもみじ 【卯月の紅葉】
人形浄瑠璃。世話物。近松門左衛門作。1706年初演。本外題「ひぢりめん卯月紅葉」。大坂心斎橋の古道具商笠屋の娘お亀(カメ)とその婿(ムコ)与兵衛との心中事件を脚色したもの。梅田堤で心中を図るが与兵衛だけ助かる。続編「卯月の潤色(イロアゲ)」では,生き残った与兵衛がお亀の命日に自害する。
うづきようか
うづきようか 【卯月八日】
陰暦四月八日。この日を山の神の祭日,あるいは高い山に登り神を拝する日とする地方が多い。また,仏教では釈迦の誕生日を祝って灌仏会(カンブツエ)を行う。
うづくり
うづくり [2]
木工芸品の表面仕上げに用いる道具。干したカルカヤの根を短筒状にまとめて,麻糸で固くしばったもの。
うづくり[図]
うづち
うづち [1] 【卯槌】
桃の木,まれに象牙(ゾウゲ)などを長さ三寸幅一寸ほどの直方体に切り,縦に穴をあけ五色の組糸を通して垂れ下げたもの。平安時代,正月の初卯の日,悪鬼を追い払うために用いた。
卯槌[図]
うていえんば
うていえんば 【烏亭焉馬】
(初代)(1743-1822) 江戸中・後期の戯作者。江戸の人。本名,中村利貞。通称,和泉屋和助。別号,立川焉馬・談洲楼。落咄(オトシバナシ)を自作自演した落語中興の祖。著「花江都歌舞妓年代記」「客者評判記」など。
うていこく
うていこく 【于定国】
(前110頃-前40頃) 中国,前漢の政治家。字(アザナ)は曼倩(マンセン)。廷尉・御史大夫を歴任して丞相となる。律令九六〇巻を編集したという。
うてき
うてき [1][0] 【雨滴】
雨のしずく。また,あまだれ。
うてず
うてず
〔気が乗らない意から〕
わからず屋。野暮。「彼の田舎の―にせびらかされて/浄瑠璃・冥途の飛脚(中)」
うてな
うてな [0][1] 【台】
(1)高殿(タカドノ)。高楼(コウロウ)。
(2)〔蓮(ハス)のうてなの意から〕
蓮台(レンダイ)。「はちす葉を同じ―と契りおきて/源氏(鈴虫)」
(3)土を盛って築いた物見台。[和名抄]
うてな
うてな [0][1] 【萼】
〔「花の台(ウテナ)」の意か〕
花の萼(ガク)。
うてな
うてな【台】
[萼(がく)]the calyx <of a lotus flower> ;→英和
[高楼]a tower.→英和
うてん
うてん【雨天】
rainy[wet]weather;a rainy day (雨の日).〜の場合は if it rains;in case of rain.→英和
〜のため <be postponed> on account of the rain.‖雨天順延 To be postponed till the first fine day.
うてん
うてん 【于闐】
⇒ホータン
うてん
うてん [1] 【雨天】
雨の降る天候。また,雨の降る日。雨空。雨ふり。「―決行」
うてんじゅんえん
うてんじゅんえん [1] 【雨天順延】
予定した日が雨の場合は翌日に,翌日も雨ならその次の日というように一日ずつ日延べすること。
うてんつ
うてんつ
遊蕩(ユウトウ)にふける者。また,おろか者。「少年(ムスコ)倡妓(ジヨロウ)にたらされて―と成る/滑稽本・根無草後編」
うで
うで【腕】
(1) an arm.→英和
(2)[腕前]ability <to do,for> ;→英和
skill <in> .→英和
〜のある[のよい]able;→英和
skillful;skilled.→英和
〜を組んで with one's arms folded;[人と] <walk> arm in arm <with> .
〜をまくる roll[tuck]up one's sleeves.〜を貸す help.→英和
〜をみがく improve one's skill[ability].〜を見せる show[display]one's skill[ability].
うで
うで [2] 【腕】
(1)肩から手首までの部分。古くは,ひじから手首までの部分。「―を組む」
(2)物の横に突き出た部分。横木。「―木」「椅子の―に手を置く」
(3)能力・技術。腕前。てなみ。「―が上がる」「―を磨く」「―のある職人」
(4)腕力。力。「―ずく」
うで=が立つ
――が立・つ
技量がきわめて優れている。
うで=が鳴る
――が鳴・る
腕前を発揮したくてむずむずする。「試合を前にして―・る」
うで=に縒(ヨリ)をかける
――に縒(ヨリ)をか・ける
自分の能力を最大限に発揮しようとしてはりきる。「―・けて料理をつくる」
うで=に覚えがある
――に覚えがあ・る
自分の腕前・力量に自信がある。
うで=をさする
――をさす・る
自分の力を発揮したくて機会を待つさまをいう。腕を撫(ブ)す。「―・って出番を待つ」
うで=を上げる
――を上・げる
(1)技術や芸が上達する。
(2)飲める酒の量がふえる。
うで=を引く
――を引・く
立てた誓いが偽りでないことを示すために腕に刀を当てて引き血を出す。「慥(タシカ)なついでに固めはどうする。おお腕ひかうか,血を呑まうか/浄瑠璃・夏祭」
うで=を拱(コマヌ)
――を拱(コマヌ)((コマネ))・く
(1)何もしないで傍観している。手を出さずただ見ている。手をこまねく。
(2)腕を組む。
うで=を振るう
――を振る・う
腕前・能力を十分に発揮する。手腕をみせる。「幹事として―・う」
うで=を撫(ブ)す
――を撫(ブ)・す
「腕をさする」に同じ。
うで=一本脛(スネ)一本
――一本脛(スネ)一本
財産や縁故もなく,自分のからだ・技量以外に頼りとなるものがないこと。裸一貫。腕一本。
うでおし
うでおし [0][4] 【腕押し】
(1)腕で押すこと。「のれんに―」
(2)「腕相撲(ウデズモウ)」に同じ。[日葡]
うでかざり
うでかざり [3] 【腕飾り】
腕につける装飾品。腕輪の類。
うでがため
うでがため [3] 【腕固め】
(1)柔道・レスリングで,相手の片腕を自分の肩におさえつけつつひじの関節を攻める固め技。
(2)武芸などの技を練ること。
うでがね
うでがね [0][2] 【腕金】
金属で作った腕木。
うできき
うできき【腕利きの[腕のある]】
⇒腕.
うできき
うできき [0][4] 【腕利き】
能力や技術のすぐれていること。また,その人。「―の職人」
うでぎ
うでぎ [0] 【腕木】
柱や梁(ハリ)などから横に突き出し,他の部分の支えとする材。
うでぎ
うでぎ【腕木】
《建》a roof truss (軒などの);a bracket (棚の);→英和
a crossarm (電柱などの).
うでぎもん
うでぎもん [3] 【腕木門】
門柱の前後に腕木を出し,それぞれの腕木に桁(ケタ)をかけて屋根をつけた門。木戸門。
うでくび
うでくび [2] 【腕首】
手首。
うでくらべ
うでくらべ [3] 【腕比べ・腕競べ】 (名)スル
腕前や腕力をくらべること。「碁の―をする」
うでくらべ
うでくらべ 【腕くらべ】
小説。永井荷風作。1916(大正5)〜17年「文明」に連載。新橋芸妓の色恋と金欲の腕くらべを中心に花柳界の風俗を写実的に描く。
うでくらべ
うでくらべ【腕比べをする】
compete <with another> .→英和
うでぐみ
うでぐみ【腕組をして】
[腕を組んで]⇒腕.
うでぐみ
うでぐみ [3][4] 【腕組(み)】 (名)スル
両腕を胸のあたりで組み合わせること。「―して考える」
うでこき
うでこき [4][3] 【腕扱き】
(1)腕力や能力がすぐれていること。また,その人。腕利き。うでっこき。「―の刑事」
(2)腕力の強いのを誇示すること。また,その人。「―止めよかし,神に裂かれぬこそありがたけれ/読本・春雨(樊噌)」
うでごう
うでごう [2] 【腕香】
(1)腕の上で香をたく荒行。「―なりと,頭香なりともおたきやれ/狂言・花子」
(2)近世,腕に刃物を立てたりして銭を乞(コ)う物乞いや膏薬(コウヤク)売り。
腕香(2)[図]
うでさき
うでさき 【腕先】
(1)腕の先の方。「―,膝節打ち欠かれ/浄瑠璃・用明天皇」
(2)腕力に訴えて事をなすこと。腕ずく。「―で取つて見せう/浄瑠璃・曾根崎心中」
うでしだい
うでしだい [3] 【腕次第】
腕前によって物事が決まること。力量次第。「成功するかどうかは君の―だ」
うでじまん
うでじまん [3] 【腕自慢】 (名)スル
自分の技量や腕力に自信があること。「いずれ劣らぬ―の面々」
うでずく
うでずく【腕ずくで】
by force.
うでずく
うでずく [0][4] 【腕尽く】
(1)腕力をふるって自分の思うようにすること。「―で取り上げる」
(2)自分の実力だけで物事をすること。「―にて金も名誉(ホマレ)も意の如くに得られるからの奮発出精/当世書生気質(逍遥)」
うでずもう
うでずもう [3] 【腕相撲】
(1)二人が互いに向かい合っててのひらを握り合い,同じ平面にひじを立てて相手の腕を押し倒そうとするもの。腕押し。腕倒し。アーム-レスリング。
(2)技を知らずに,腕力だけでとる相撲。[日葡]
うでずもう
うでずもう【腕相撲(をする)】
(play) arm[Indian]wrestling.
うでぞろい
うでぞろい [3] 【腕揃い】
腕力や腕前のすぐれた人ばかりがそろっていること。
うでたてふせ
うでたてふせ【腕立伏せ】
《体操》 <米> a push-up; <英> a press-up.
うでたてふせ
うでたてふせ [4][6] 【腕立て伏せ】
うつぶせになり,てのひらと足のつまさきでからだを支え,腕を屈伸する体操。
うでたまご
うでたまご [3][4] 【茹で卵・茹で玉子】
⇒ゆでたまご(茹卵)
うでだおし
うでだおし [3] 【腕倒し】
腕ずもう。腕押し。
うでだっしゃ
うでだっしゃ [3] 【腕達者】 (名・形動)[文]ナリ
腕前が優れていること。また,その人。
うでだて
うでだて [0] 【腕立て】 (名)スル
腕力の強いことを自慢すること。また,腕力を頼んで人と争うこと。
うでだめし
うでだめし【腕試しをする】
try one's strength[skill,ability] <against> .
うでだめし
うでだめし [3] 【腕試し】 (名)スル
能力や腕力をためしてみること。力だめし。「―に模試を受ける」
うでぢから
うでぢから [3] 【腕力】
腕の力。わんりょく。
うでっこき
うでっこき [0][5] 【腕っ扱き】
「うでこき」の促音添加。「―の職人」
うでっぷし
うでっぷし [0][5] 【腕っ節】
「うでぶし」の促音添加。「―が強い男」
うでっぷし
うでっぷし【腕っ節の強い男】
a man of great strength.
うでどけい
うでどけい【腕時計】
a wristwatch.→英和
うでどけい
うでどけい [3] 【腕時計】
手首につける小型の時計。
うでなし
うでなし [0] 【腕無し】
才腕のない人。
うでなし=の振りずんばい
――の振りずんばい
腕力のない者が石を投げようとするように,自分の力に過ぎたことをするたとえ。「―片腹痛し,事をかし/浄瑠璃・出世景清」
うでぬき
うでぬき [0][4] 【腕貫】
(1)刀剣の柄頭(ツカガシラ)や鍔(ツバ)につける革緒。手首に通し,手から離れないようにするためのもの。
(2)手首からひじのあたりまでをおおう筒状の布。皮膚を保護したり,袖の汚れを防ぐもの。また,腕袋(ウデブクロ)のこと。
(3)腕にはめる飾り。腕輪。
(4)槍の石突きにある穴。
うでのきさぶろう
うでのきさぶろう 【腕の喜三郎】
歌舞伎「茲江戸小腕達引(ココガエドコウデノタテヒキ)」の通称。世話物の一。河竹黙阿弥作。1863年初演。喧嘩をせぬという証(アカ)しに片腕を切り落とした侠客腕の喜三郎は,剣の師から奥義書を盗み,その娘をかどわかして逃げた門弟頭を,誓いを破って大立ち回りの末に討ち果たす。
うでびき
うでびき [0] 【腕引き】
二人が腕を曲げひじの内側に手ぬぐいなどの端をはさんで引き合う遊び。
うでぶくろ
うでぶくろ [3] 【腕袋】
毛糸などで袋状に編み,腕にはめて暖めるもの。うでぬき。
うでぶし
うでぶし [0][4] 【腕節】
(1)腕の関節。
(2)腕の力。腕力。うでっぷし。
うでぼね
うでぼね 【腕骨】
(1)腕の骨。また,腕。「―切つて切り下げん/浄瑠璃・用明天皇」
(2)腕前。腕力。「―試し力試し/浄瑠璃・博多小女郎(上)」
うでまえ
うでまえ [0][3] 【腕前】
物事をやりこなす能力。手並み。腕。「料理の―」「―が上がる」
うでまえ
うでまえ【腕前】
ability;→英和
skill.→英和
⇒腕.
うでまくら
うでまくら [3] 【腕枕】 (名)スル
ねそべって腕を曲げ,枕のかわりにすること。「―してねそべる」
うでまくり
うでまくり [3] 【腕捲り】 (名)スル
袖口をまくり上げて腕を出すこと。意気込んで物事をする様子をいう。「―してがんばる」
うでまくり
うでまくり【腕捲りして】
with one's sleeves rolled up.
うでまもり
うでまもり [3] 【腕守り】
腕貫(ウデヌキ){(3)}などに入れて腕につけた,神仏の守り札。主として花柳界などで行われた。
うでる
う・でる [2] 【茹でる】 (動ダ下一)
〔「茹(ユ)でる」の転〕
ゆでる。「ジャガイモを―・でる」
うでる
うでる【茹でる】
boil.→英和
茹で卵 a boiled egg.
うでわ
うでわ【腕輪】
a bracelet.→英和
うでわ
うでわ [0] 【腕輪】
手首や腕にはめる装飾用の輪。ブレスレット。
うでん
うでん [0] 【圩田】
中国,宋代の囲田の一。河岸や池を干拓した耕作地。数十里に及ぶ堤防で囲んだ大規模なものもあり,主に江東路や淮西路で構築された。
うでんのう
うでんのう 【優填王】
紀元前五,六世紀,釈迦在世の頃のインド,コーシャンビーの国王。仏教信者。仏像の始まりとされる牛頭栴檀(ゴズセンダン)の仏像を作らせたという。うてんおう。
→清涼寺釈迦像
うでカバー
うでカバー [3] 【腕―】
事務員などが執務する時,服やシャツの袖口の汚れを防ぐためにつける,袖口からひじあたりまでをおおう筒状のカバー。袖カバー。
うと
うと [1] 【烏兎】
(1)カラスとウサギ。
(2)〔太陽に烏(カラス)が,月に兎(ウサギ)がすむという中国の伝説から〕
太陽と月。日月(ジツゲツ)。
(3)年月。歳月。
→烏兎匆匆(ウトソウソウ)
うと
うと 【宇土】
熊本県中部,島原湾に臨む市。近世,小西氏・細川氏の城下町で,キリシタン文化の中心地。ノリ・貝類の養殖やミカン・メロンなどの栽培が盛ん。
うとい
うとい【疎い】
be ignorant <of> ;know little of;be unacquainted <with> .
うとい
うと・い [2] 【疎い】 (形)[文]ク うと・し
(1)その人とかかわりが薄い。親しくない。疎遠だ。「去る者は日々に―・し」
(2)物事・事情などがよくわからない。不案内である。通じていない。
⇔詳しい
「世事に―・い」
(3)へだたりを感じるさまである。なじめない。「いよいよ―・き御気色のまさるを/源氏(夕霧)」
(4)うとましい。いとわしい。「かつ見れど―・くもあるかな月影の至らぬ里もあらじと思へば/古今(雑上)」
(5)頭のはたらきが鈍い。間抜けだ。「女郎ぐるひする程のものに―・きはひとりもなし/浮世草子・胸算用 2」
(6)耳や目などのはたらきがよくない。「―・き老眼すかして見る/浄瑠璃・大経師(中)」
[派生] ――さ(名)
うとう
うとう 【善知鳥・烏頭】
能の曲名。四番目物。世阿弥作とも。陸奥(ムツ)外ヶ浜の猟師の亡霊が,善知鳥を殺した罪で地獄におち,化鳥の責め苦にあっていることを愁訴する。
うとう
うとう [0][1] 【右党】
(1)保守政党。右翼。
(2)酒が飲めず,甘い物が好きな人。
⇔左党
うとう
うとう [1][0] 【善知鳥】
チドリ目ウミスズメ科の海鳥。ハトほどの大きさで背面は黒褐色,くちばしは橙色。繁殖期にはくちばしの上部に角のような突起を生じ,砂地に穴を掘って産卵する。北海道・本州北部の離島に群生。
〔アイヌ語起源の名とする説もある〕
うとうと
うとうと [1] (副)スル
ちょっとの間浅く眠るさま。うつらうつら。「ひなたで―(と)する」「―(と)眠る」
うとうと
うとうと
〜する (fall into a) doze.→英和
うとうとしい
うとうとし・い [5] 【疎疎しい】 (形)[文]シク うとうと・し
いかにもよそよそしい。「自然相思ふの情も薄らぎ,其交情―・しく成行く事あり/当世書生気質(逍遥)」
うとうぶんぶ
うとうぶんぶ 【禹湯文武】
古代中国の名君とされる,夏の禹王,殷(イン)の湯王,周の文王,その子武王のこと。
うとうやすかた
うとうやすかた [1][6] 【善知鳥安方】
伝説上の鳥の名。陸奥(ムツ)の国の外ヶ浜にすみ,親鳥が「うとう」と鳴くと,子が「やすかた」とこたえるという。「陸奥(ミチノク)の外の浜なる呼子鳥,鳴くなる声は―/謡曲・善知鳥」
うとうやすかたちゅうぎでん
うとうやすかたちゅうぎでん 【善知鳥安方忠義伝】
読本。一五巻。第一輯山東京伝作,1806年刊。第二,三輯松亭金水作,49,60年刊。歌川豊国ら画。将門の子良将と滝夜叉姫が,妖術をもって父の遺志を果たそうと暗躍する。
うとく
うとく [0][1] 【有徳】 (名・形動)[文]ナリ
(1)徳がある・こと(さま)。ゆうとく。
(2)富んでいる・こと(さま)。富裕。ゆうとく。「―にして足もと種姓けたかき者を/狂言・夷毘沙門」
うとくじん
うとくじん 【有徳人】
富裕な人。金持ち。うとくにん。「海道一の―/浄瑠璃・当流小栗判官」
うとくせん
うとくせん 【有徳銭】
室町時代,幕府・守護・寺社などが富裕な人々から徴収した一種の税金。徳銭。有徳。
うとくにん
うとくにん 【有徳人】
⇒うとくじん(有徳人)
うとし
うと・し 【疎し】 (形ク)
⇒うとい
うとそうそう
うとそうそう [0] 【烏兎匆匆】
月日のたつのが早いさま。烏飛兎走。
→烏兎(ウト)
うとぶ
うと・ぶ 【疎ぶ】 (動バ上二)
「うとむ」に同じ。「四方四角より―・び荒び来む天のまがつひといふ神/祝詞(御門祭)」
うとましい
うとましい【疎ましい】
offensive;→英和
disgusting.→英和
うとましい
うとまし・い [4] 【疎ましい】 (形)[文]シク うとま・し
〔動詞「疎(ウト)む」の形容詞化〕
(1)いやな感じがして避けたい。いとわしい。「見るのも―・い」
(2)気味が悪い。不気味だ。「木立いと―・しくもの古りたり/源氏(夕顔)」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)
うとむ
うと・む [2] 【疎む】
■一■ (動マ五[四])
いやだと思う。いやがって遠ざける。現代語では,多く受身の形で用いられる。「社長に―・まれ,左遷される」「な―・み給ひそ,とのたまふ/源氏(若紫)」
■二■ (動マ下二)
〔多く「言ふ」「聞こゆ」などの下に用いられる〕
きらわせる。いやがらせる。「かつは言ひも―・め,又なぐさめもかたがたに/源氏(宿木)」
うとんじる
うとんじる【疎んじる】
neglect;→英和
treat coldly;be cold <to> .
うとんじる
うとん・じる [4] 【疎んじる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「疎んずる」の上一段化〕
「うとんずる」に同じ。「仲間から―・じられる」
うとんず
うとん・ず 【疎んず】 (動サ変)
⇒うとんずる
うとんずる
うとん・ずる [4] 【疎んずる】 (動サ変)[文]サ変 うとん・ず
〔動詞「うとむ」の連用形にサ変動詞「す」の付いた「うとみす」の転〕
親しみを感じられなくて遠ざける。うとましいと思う。「よそ者を―・ずる風がある」
うど
うど [1] 【独活】
ウコギ科の多年草。山地に自生し,また野菜として栽培する。高さ2メートルに達する。葉は大形の羽状複葉で,小葉は卵形。茎葉に細毛がある。夏,茎頂に淡緑色の小花多数が球形に集まって大形の花序をなす。若い茎は独特の香りと苦みがあり,食用にする。どっかつ。[季]春。《雪間より薄紫の芽―かな/芭蕉》
〔「独活の花」は [季]夏。《山淋し萱を抽んづ―の花/島村はじめ》〕
独活[図]
うど
うど【独活】
《植》an udo.独活の大木 a big good-for-nothing fellow.
うど=の大木
――の大木
〔ウドは茎が高く生長するが,食用にはならなくなり,また茎が柔らかくて用途がないことから〕
体ばかり大きくて,何の役にも立たない人のたとえ。
うどじんぐう
うどじんぐう 【鵜戸神宮】
宮崎県日南市にある神社。彦波瀲武鸕鷀草葺不合尊(ヒコナギサタケウガヤフキアエズノミコト)を主神とする。
うどねり
うどねり [2] 【内舎人】
〔「うちとねり」の転〕
(1)律令制で,中務省の文官。帯刀し,宮中の宿直,天皇身辺の警護・雑事にあたる。四位以下五位以上の者の子弟が選ばれたが,平安時代には低い家柄の者も任ぜられた。
(2)明治の官制で,東宮職・主殿寮(トノモリヨウ)の職員。殿中の雑務にあたった判任官。
うどのき
うどのき [1] 【独活の木】
オシロイバナ科の常緑高木。熱帯産で小笠原諸島・台湾・沖縄などにも生える。高さ10メートル以上にもなるが材質が柔らかく用材にならないのでこの名がある。葉は線状長楕円形。雌雄異株。初夏,白い花が房状散形花序につく。
うどののよし
うどののよし 【鵜殿の葦】
摂津国鵜殿(今の大阪府高槻市)に生えた葦(アシ)。大形で茎が篳篥(ヒチリキ)の簧(シタ)に用いられることで名高い。うどののあし。うどのよし。
うどはま
うどはま 【有度浜】
静岡県清水市,久能山の東麓(トウロク),美保ノ松原から南西に延びる海浜。((歌枕))「年ふれば駿河なるてふ―のうとくのみなどなりまさるらむ/古今六帖 2」
〔多く,「うとし」を導く序詞として詠まれた〕
うどめ
うどめ [2][0] 【独活芽】
(1)ウドの若芽。あえ物,汁の実とする。
(2)タラノキの若芽。ウドの香りに似る。食用。
うどん
うどん【饂飩】
noodles.‖饂飩粉 (wheat) flour.饂飩屋 a noodle shop.
うどん
うどん [0] 【饂飩】
小麦粉を塩水で練って薄くのばし,細長く切ったものをゆでた食品。切り麦。うんどん。
〔奈良時代に唐から伝わった「餛飩(コントン)」を温かくして食べた「うんとん」に由来するという〕
うどんげ
うどんげ [0][2] 【優曇華】
〔「優曇」は梵語 udumbara の音訳「優曇波羅」の略〕
(1)クワ科の常緑高木。イチジクの近縁種。インド・セイロン島などに分布。花は壺状の花托の内面に生じ,果実は食用。花が外部から見えないところから,仏教では三千年に一度花が咲くといわれ,花の咲く時は金輪王(コンリンオウ)が出現するとも,また,如来が世に現れるとも伝えられる。
(2)バショウの花の異名。
(3)クサカゲロウの卵。楕円形の粒で,緑色,のち白色に変わる。糸状の細い柄の先に垂れ,草木・器物・天井などに群がってつき,花のように見える。吉兆とも凶兆ともいわれる。うどんげの花。[季]夏。《―にかざす仏の灯をかりぬ/富安風生》
(4)〔三千年に一度咲くとされていることから〕
きわめてまれなことに出あうことのたとえ。「たまたま逢ふこそ―なれ/狂言・花子」
優曇華(3)[図]
うどんこ
うどんこ [0] 【饂飩粉】
小麦をひいた粉。小麦粉。
うどんこかび
うどんこかび [4] 【饂飩粉黴】
ウドンコカビ目に属する子嚢(ノウ)菌類の総称。いずれも高等植物に寄生する病原菌。葉の表面にうどん粉をふりかけたように繁殖し,吸器で葉肉内より栄養をとる。種類が多く,分布も世界的。
うどんこびょう
うどんこびょう [0] 【饂飩粉病】
ウドンコカビの寄生によって起きるムギ・マメ・ブドウなどの病気。おしろい病。白渋(シラシブ)病。
うどんすき
うどんすき [2] 【饂飩鋤】
鍋料理の一。うどんを加えた魚鋤(ウオスキ)風料理。関西起源。
うどんどうふ
うどんどうふ [4] 【饂飩豆腐】
細い拍子木に切った豆腐を水四,醤油二,酒二の割合の汁で煮た料理。はちはい豆腐。
うどんや
うどんや [0] 【饂飩屋】
うどんを食べさせる店。
うな
うな (連語)
〔「汝(ウヌ)は」の転。「うなあ」とも〕
おのれは。汝は。「―よく身をぶたせたなあ,覚えて居ろ/浄瑠璃・今宮心中(上)」
うな
うな 【項】
首の後ろの部分。「うなじ」「うなだれる」「うなずく」など,他の語の上に付いて複合語をつくる。
うな
うな [1] 【鰻】
「うなぎ(鰻)」の略。「―どん」
うない
うない ウナヰ 【髫・髫髪】
(1)髪をうなじのあたりで切りそろえ,垂らしておく小児の髪形。[和名抄]
(2)〔髪を「うない」にしておく者の意から〕
小児。小さい子。「よんべの―もがな/土左」
〔「項(ウナ)居(イ)」あるいは「項率(イ)」の意という〕
うないおとめ
うないおとめ ウナヰヲト― 【髫髪少女】
(1)うない髪の少女。
(2)人名(別項参照)。
うないおとめ
うないおとめ ウナヒヲトメ 【菟原処女】
摂津国菟原郡(今の兵庫県芦屋市から神戸市東部にかけての地)に住んでいたという伝説上の人物。二人の男性から求婚され,悩んだ果てに自殺したという。「万葉集」「大和物語」などにみえる。葦屋(アシノヤ)の処女。あしやのうないおとめ。
うないがみ
うないがみ ウナヰ― 【髫髪】
「うない{(1)}」に同じ。「―かき上て,さめざめない給ふ/読本・春雨(宮木が塚)」
うないこ
うないこ ウナヰ― 【髫髪児・髫髪子】
うない髪の子供。幼児。童。「ほととぎすをちかへり鳴け―が打ちたれ髪のさみだれの空/拾遺(夏)」
うないはなり
うないはなり ウナヰ― 【髫髪放り】
〔「はなり」は髪を結ばずに垂らしているさま〕
髪を結い上げず垂らしていること。また,そのような少女。「―は髪あげつらむか/万葉 3822」
うないまつ
うないまつ ウナヰ― 【髫髪松】
墓標に植えた小さな松。故人の形見とする。「―におぼえたるけはひ/源氏(幻)」
うなう
うな・う ウナフ 【耡ふ】 (動ハ四)
田畑を耕し畝(ウネ)を作る。耕す。「荒れ畑をよく―・つて帰りましたが/歌舞伎・時桔梗」
うなうな
うなうな
〔幼児語〕〔「うな」は「汝(ウヌ)は」の転〕
「うな」と言ってしかること。おどししかること。「にくいおつかあめだの。―をしてやらう/滑稽本・浮世風呂(前)」
うなかぶす
うなかぶ・す 【項傾す】 (動サ四)
首をたれる。うなだれる。「山処(ヤマト)の一本薄(ヒトモトススキ)―・し/古事記(上)」
うなかみ
うなかみ 【海上】
〔「うながみ」とも。「かみ」はほとりの意〕
海辺。海岸。「海(ワタ)の底沖つ深江の―の/万葉 813」
うながける
うながけ・る (動)
〔連用形の用例のみで,四段活用か上二段活用か不明〕
互いに相手に手をかけ合って親しくする。「携はり―・り居て思ほしき言(コト)も語らひ/万葉 4125」
うながし
うながし 【令】
「坊令(ボウレイ)」に同じ。「四つの坊に―一人を置け/日本書紀(孝徳訓)」
うながす
うながす【促す】
urge <a person to do> ;→英和
press <a person for payment> ;→英和
demand (要求する);→英和
prompt (促進する);→英和
quicken;→英和
stimulate (刺激する);→英和
call one's attention <to a matter> (注意を).
うながす
うなが・す [0][3] 【促す】 (動サ五[四])
(1)早くするようせきたてる。催促する。「連れを―・して急ぐ」
(2)相手がそれをする気になるよう勧める。「参加を―・す」「注意を―・す」
(3)進行を早める。促進する。「発育を―・す」
うなぎ
うなぎ【鰻】
an eel.→英和
‖鰻丼 (a bowl of) eel and rice.鰻のかば焼 broiled eels.鰻屋 an eel restaurant.
うなぎ
うなぎ [0] 【鰻】
〔「むなぎ」の転〕
ウナギ目の魚。全長40〜50センチメートルが普通だが,1メートルに達するものがある。体は細長い円筒形で,尾部は側扁し,背びれ・尾びれ・尻びれは連なる。体色は背面が暗い青褐色,腹面は白色。鱗(ウロコ)は皮下にうまり,皮膚は粘液が多い。成魚は川や湖沼にすむが,産卵・孵化(フカ)は海で行われる。孵化した仔魚(シギヨ)は透明で細長く,柳葉状のレプトセファルスに成長し,変態してシラスウナギと呼ばれる稚魚となり,河川に上って成魚となる。養殖も盛ん。かば焼きとして美味。日本・台湾・中国からベトナム・フィリピンの北部にかけて分布。[季]夏。
→オオウナギ
うなぎかき
うなぎかき [3] 【鰻掻き】
水底のウナギを捕らえる道具。長い柄の先に鉤(カギ)をつけたもの。また,それでウナギを捕らえる人。[季]夏。
鰻掻き[図]
うなぎつかみ
うなぎつかみ [4] 【鰻攫】
タデ科の一年草。水辺に自生。茎は長くて稜角があり,短い逆刺が列生。葉は卵状披針形で基部が二裂する。初夏から秋,枝頂に紅色を帯びた小花がかたまってつく。ウナギヅル。
うなぎづか
うなぎづか [3] 【鰻塚】
川のよどみに石を積み,隠れ場所としてはいり込んだウナギを捕らえる仕掛け。秋,ウナギが川を下る頃に作る。
うなぎづつ
うなぎづつ [3] 【鰻筒】
ウナギを捕る漁具。約1メートルの長さの竹筒を何本も縄で連ねて水底に沈め,ウナギがはいり込む頃合いを見計らって引き揚げる。
うなぎどんぶり
うなぎどんぶり [4] 【鰻丼】
丼物の一。飯の上に鰻のかば焼きをのせてたれをかけたもの。うなどん。
うなぎのねどこ
うなぎのねどこ [0] 【鰻の寝床】
間口が狭くて奥行の深い家をたとえていう。裏長屋や細長く狭い窮屈な場所にもいう。
うなぎのぼり
うなぎのぼり [4] 【鰻上り・鰻登り】
物事が急激に上がっていくこと。「―に物価が上がる」
うなぎのぼり
うなぎのぼり【物価が鰻上りに上がる】
Prices soar sky-high.
うなぎめし
うなぎめし [0][3] 【鰻飯】
重箱や丼の飯に鰻のかば焼きをのせたもの。
うなぐ
うな・ぐ 【嬰ぐ】 (動ガ四)
うなじに掛ける。「弟棚機(オトタナバタ)の―・がせる玉のみすまる/古事記(上)」
うなさか
うなさか 【海境・海界・海坂】
〔舟が水平線の彼方に見えなくなるのは,海に傾斜があって他界に至ると考えたからという〕
神話における海神の国と人の国との境界。「―を過ぎて漕ぎ行くに海神(ワタツミ)の神の娘子(オトメ)に/万葉 1740」「即ち―を塞(サ)へて返り入りましき/古事記(上)」
うなされる
うなされる【魘される】
have a nightmare.→英和
うなされる
うなさ・れる [0] 【魘される】 (動ラ下一)[文]ラ下二 うなさ・る
恐ろしい夢などをみて,眠ったまま苦しそうな声をあげる。「悪夢に―・れる」
〔「う」は「うなる」などの「う」と同源か〕
うなじ
うなじ [0] 【海路】
うみじ。かいろ。
うなじ
うなじ [0] 【項】
首の後ろの部分。えりくび。「―を垂れる」
うなじ
うなじ【項】
the nape (首筋).→英和
うなじゅう
うなじゅう [2] 【鰻重】
重箱に入れた鰻飯(ウナギメシ)。
うなずき
うなずき【頷き】
a nod.→英和
うなずく
うなずく【頷く】
nod <at,to> ;→英和
[承知して]nod (in) assent;nod one's approval.
うなずく
うなず・く [3][0] 【頷く・首肯く】 (動カ五[四])
〔「項(ウナ)突く」の意〕
(1)肯定・同意・承諾などの気持ちを表して首をたてに振る。合点(ガテン)する。「いちいち―・きながら話を聞く」
(2)首を下に動かす。「僧正のねぶりて―・くを/著聞 18」
[可能] うなずける
うなずける
うなず・ける [0] 【頷ける・首肯ける】 (動カ下一)
〔「うなずく」の可能動詞から〕
承諾できる。納得できる。「その提案なら,―・ける」「―・けない行動」
うなぞこ
うなぞこ [0] 【海底】
海の底。「―に眼のなき魚の棲むといふ/路上(牧水)」
うなだれる
うなだれる
hang[droop]one's head.
うなだれる
うなだ・れる [0][4] 【項垂れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 うなだ・る
心配・落胆・悲しさ・恥ずかしさなどから力なく首を前に垂れる。「―・れたまま黙っている」
うなちゃづけ
うなちゃづけ [3] 【鰻茶漬(け)】
熱い飯に鰻(ウナギ)のかば焼きをのせ,その上から茶をそそいだもの。うなちゃ。
うなつき
うなつき 【項着・頸着】
幼児の後ろ髪がのびて首のあたりにつくほどになっていること。また,その年頃。「―の童が身には/万葉 3791」
うなづき
うなづき 【宇奈月】
富山県北東部,黒部川の下流域にある温泉町。電源開発とともに発展した。
うなて
うなて 【池溝】
田に水を引くための溝。「多(サワ)に―を開(ホ)りて民業(ヨノナリワイ)を寛(ヒロ)めよ/日本書紀(崇神訓)」
うなでん
うなでん [0] 【ウナ電】
〔「ウナ」は至急電報の略号〕
至急電報。1976年(昭和51)廃止。
うなどん
うなどん [0] 【鰻丼】
「うなぎどんぶり(鰻丼)」の略。
うなね
うなね 【頸根】
うなじ。首ねっこ。「うとぶるものの―つきぬきて/祝詞(祈年祭)」
うなばら
うなばら【海原】
the ocean[sea].→英和
うなばら
うなばら [0][2] 【海原】
〔古くは「うなはら」〕
広々とした海。広い水面。「大―」「―はるかに見渡す」
うなみ
うなみ [1] 【卯波】
卯月(陰暦四月)のころに立つ波。[季]夏。《楫音や―も寒き鳴門沖/梅室》
うなめ
うなめ 【牝牛】
めすの牛。[日葡]
うなめ
うなめ [0] 【畦目】
甲冑(カツチユウ)の菱縫(ヒシヌイ)の板で,縅(オドシ)の横縫いの糸目を畝刺(ウネザ)しとしたもの。むなめ。むねのぬい。
うならせる
うならせる【大向うを唸らせる】
impress[delight,touch]the audience.→英和
うなり
うなり【唸り】
[うめき声]a groan;→英和
a moan;→英和
[ほえ声]a roar;→英和
a howl;→英和
a growl.→英和
うなり
うなり [3] 【唸り】
(1)うなる音・声。「モーターの―」「―を発する」
(2)凧(タコ)につけて,音を出させる仕掛け。
(3)〔物〕 振動数が少し異なる二音が重なるとき,干渉のため音の強弱が周期的に変わる現象。毎秒の唸りの回数は二音の振動数の差に等しい。音波以外の波動でもみられ,音波では楽器の調律,電波ではヘテロダイン方式などに利用。
うなりぎ
うなりぎ [3] 【唸り木】
オーストラリアを含むオセアニアの伝統楽器。長さ30〜50センチメートルの長方形の薄板の一端にひもを取り付けたもの。このひもの端を持って振り回すと,風を切り唸るような音をたてる。この音は神霊・祖霊の声と信じられ,儀礼に用いられる。ブル-ロアラー。
うなりごえ
うなりごえ [4] 【唸り声】
(1)苦しいとき,感心したときなどに発する言葉にはならない低い声。「―をあげる」
(2)動物が相手を威嚇するように発するウーという声。
(3)低く鳴りひびく音。「風の―」「電線の―」
うなりごま
うなりごま [4] 【唸り独楽】
まわすとビュンビュンと鳴るこま。胴を竹あるいは薄い金属で中空に作り,ところどころに穴をあけてある。
うなる
うな・る [2] 【唸る】 (動ラ五[四])
〔擬声語「う」に「鳴る」が付いてできた語〕
(1)獣が威嚇するような,低い声を発する。「犬が―・る」
(2)人が苦しくて,言葉にならない低い声を出す。うめく。「病人が―・る」「試験問題がむずかしくて―・る」
(3)立派さや豪華さに感嘆の声を発する。「大向こうを―・らせる名演技」「あまりの豪華さに―・ってしまった」
(4)(浪曲などを)力を入れて語る。「一節(ヒトフシ)―・る」
(5)にぶく低い音が長く尾を引くように鳴る。「モーターが―・り始める」「風で電線が―・る」
(6)たまった力や勢いが外にあふれ出そうになる。「腕が―・る」「金庫には金が―・っている」
(7)びっくりするほど豪勢にする。「今時の大臣―・つた事もせぬ/浮世草子・禁短気」
うなる
うなる【唸る】
[うめく]groan;→英和
[猛獣が]roar;→英和
[犬などが]growl;→英和
[弾丸などが]whiz(z);[風が]howl;→英和
[機械が]roar;buzz;→英和
hum (こまなどの).→英和
うなわ
うなわ [0][1] 【鵜縄】
(1)鵜や烏(カラス)の羽をつけた縄。これを引いて魚を追い,集まったところを網で漁獲する。アユ・ウグイなどに用いる。
(2)鵜飼いで,鵜を操るために鵜の首につける縄。[季]夏。
うに
うに [1] 【海胆・海栗】
(1)ウニ綱の棘皮(キヨクヒ)動物の総称。からだは栗(クリ)のいがに似て多くのとげをもち,とげの間に管足がある。種類は多く,大きさ・色はさまざま。上面中央に肛門(コウモン),下面中央に口がある。ムラサキウニ・アカウニ・バフンウニの卵巣は食用。がぜ。[季]春。
(2)(普通「雲丹」と書く)ウニの卵巣を塩漬けにした食品。粒ウニと練りウニがある。
うに
うに【雲丹】
《動》a sea urchin;[食用の]paste of sea urchin eggs.
うに
うに
泥炭。石炭。「伊賀の山家に―といふ物有り/芭蕉翁発句集」
うにつぼ
うにつぼ [2] 【海胆壺】
ウニの殻。
うにやき
うにやき [0] 【雲丹焼(き)】
魚や蒲鉾(カマボコ)にウニをぬりつけて焼いた料理。
うにょう
うにょう [0] 【右繞】
〔仏〕 古代インドの礼儀にならい,敬意を払う対象に対し右肩を向けて,時計回りに歩く礼拝法。右旋。
→行道(ギヨウドウ)
うぬ
うぬ 【汝・己】
〔「おの(己)」の転〕
■一■ (代)
(1)二人称。相手をののしっていう語。「そんなら―がとこのかかあめは/滑稽本・浮世風呂 2」
(2)反照代名詞。自分自身。「暗い晩―が声色通るなり/柳多留 16」
■二■ [0][1] (感)
相手の言葉や態度に憤慨したときに発する語。「―,失敬なやつだ」
うぬぼれ
うぬぼれ【自惚の強い】
self-conceited.
うぬぼれ
うぬぼれ [0] 【自惚れ・己惚れ】
うぬぼれる気持ち。「―が強い」
うぬぼれかがみ
うぬぼれかがみ [5] 【自惚れ鏡】
日本古来の和鏡に対し,江戸時代の,ガラスに水銀を塗った洋鏡。「所謂浄波犂(ジヨウハリ)の鏡は…我邦に称する―なる物是なり/洒落本・自惚鏡」
うぬぼれる
うぬぼ・れる [0] 【自惚れる・己惚れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 うぬぼ・る
(実際以上に)自分をすぐれていると思って得意になる。「天才だと―・れる」
うぬぼれる
うぬぼれる【自惚れる】
be self-conceited;be too confident <of one's ability> ;flatter oneself <that…> (ひそかに信じる).
うぬら
うぬら 【汝等】 (代)
二人称。複数の相手をののしっていう語。単数の相手に用いることもある。おまえら。きさまら。「―風情と太刀打は武運に尽きた/浄瑠璃・薩摩歌」
うね
うね【畝[畦]】
a ridge <in a field> .→英和
うね
うね [2][1] 【畝・畦】
(1)畑で,作物を栽培するために細長く直線状に土を盛り上げた所。
(2)畑の畝に似て,線状に幾筋もの高低があること。
うねあみ
うねあみ [0] 【畝編み】
かぎ針編みの技法の一。細編みで前段の編み目の鎖一本をすくう編み方。
うねうね
うねうね
〜した winding;→英和
undulating.
うねうね
うねうね [1] (副)スル
高く低く波のように,あるいは曲がりくねって長く続くさま。「―(と)続く道」
うねおび
うねおび [3] 【畝帯】
畝刺しの帯。元禄(1688-1704)頃に流行。
うねおり
うねおり [0] 【畝織(り)】
平織りの変化組織で,たてあるいはよこに畝を表した織物。タフタ・ピケ・塩瀬羽二重など。あぜおり。
うねくね
うねくね [1] (副)スル
高く低く,あるいは曲がりくねって続いているさま。「―と続く山なみ」「―した道」
うねくる
うねく・る [3] (動ラ五[四])
何回も曲がりくねる。うねうねと曲がる。「小蛇のやうに筋が―・る/歌行灯(鏡花)」
うねざし
うねざし [0] 【畝刺(し)】
二枚の布の間に薄く綿を入れて刺し縫うこと。また,そうして縫ったもの。縫い目と縫い目の間が高く畝のように浮くのでいう。
うねたて
うねたて [0] 【畝立て】
畑に畝をつくること。
うねたび
うねたび [0][3] 【畝足袋】
畝刺しにした晒木綿(サラシモメン)の足袋。
うねづくり
うねづくり [3] 【畝作り】
畝を立てた上に作物を栽培すること。
→平(ヒラ)作り
うねどる
うねど・る (動ラ四)
うねうねと動きまわる。「すわりもやらず―・りて/浄瑠璃・松風村雨」
うねび
うねび 【畝傍】
奈良県橿原(カシハラ)市の中心地区。旧町名。
うねびやま
うねびやま 【畝傍山】
橿原市畝傍にある山。大和三山の一。海抜199メートル。山麓(サンロク)には橿原神宮・陵墓群など史跡が多い。畝火山。
うねべ
うねべ 【采女】
「うねめ(采女)」に同じ。「時持が妻(メ)は,朱雀院の御時,―をなむし侍りし/宇津保(楼上・下)」
うねめ
うねめ 【采女】
宮中の女官の一。天皇・皇后のそば近く仕え,日常の雑役にあたる者。律令制以前には地方の豪族が,律令制では諸国の郡司以上の者が一族の娘のうち容姿端麗な者を後宮に奉仕させた。うねべ。
うねめ
うねめ 【采女】
能の曲名。三番目物。作者未詳。帝の寵が衰えたことを嘆いて入水した采女のあとを旅僧がとむらうと,采女の霊が現れて報恩に舞を舞う。
うねめぎぬ
うねめぎぬ 【采女衣】
⇒えぎぬ(絵衣)
うねめでん
うねめでん 【采女田】
采女を出す郡に与えられた不輸租田。
うねめのかみ
うねめのかみ 【采女正】
采女司(ウネメノツカサ)の長官。うねめのしょう。
うねめのつかさ
うねめのつかさ 【采女司】
律令制で,宮内省に属し,采女に関する一切をつかさどった役所。
うねり
うねり
[起伏]undulation;a swell (波の);→英和
winding (曲折).→英和
うねり
うねり [3]
(1)高く低く波打ち,または曲がりくねって続くこと。うねること。「山なみの―」
(2)波の山と山との間が長い,大きな波。台風・低気圧によっておこる。「―が高い」
→うねり(2)[表]
うねりぐし
うねりぐし [3] 【うねり串】
魚を丸焼きにするときの串の刺し方。魚をうねらせて刺す。
うねり串
うねりぐし [3] 【うねり串】
魚を丸焼きにするときの串の刺し方。魚をうねらせて刺す。
うねる
うねる
undulate (起伏);→英和
swell (波が);→英和
wind (道・川が).→英和
うねる
うね・る [2] (動ラ五[四])
〔「畝(ウネ)」の動詞化〕
(1)曲がりくねりながら続く。「道が―・る」
(2)上下・左右に大きく波うつ。また,うねり{(2)}が寄せる。「波が―・る」
うねん
うねん [0][1] 【有念】
〔仏〕 形のある事物を観想すること。
⇔無念
うの
うの 【宇野】
岡山県玉野市東部の地名。もと宇高連絡船が四国高松と結んだ。
うの
うの 【宇野】
姓氏の一。
うのあし
うのあし [1][2] 【鵜の足】
海産の巻貝。殻は平笠形で周縁に七本内外の突起が出,殻長約3センチメートル。黒褐色で不規則な白斑がある。潮間帯の岩に付着する。貝殻は貝細工の材料。
うのう
うのう [1][0] 【右脳】
大脳の右半分。音楽や図形など言語以外の認識を行うと考えられている。みぎのう。
うのえんくう
うのえんくう 【宇野円空】
(1885-1949) 宗教学者。京都生まれ。東大教授。姉崎正治に学び,宗教民族学の分野を開拓。主著「宗教学」「宗教民族学」
うのくびづくり
うのくびづくり [5] 【鵜の首造り・鵜の頸造り】
刀剣の刃の形の一。切っ先部分を残し,鎬地(シノギジ)の肉を落としたもの。横手筋はなく,切っ先部分は平造りとなる。短刀に多い。
→冠落(カンムリオ)とし造り
うのけ
うのけ [1] 【兎の毛】
ウサギの毛のように,物事がきわめて小さくかすかなこと。「後ろめたいことは―ほどもない」
うのけ=で突いた程
――で突いた程
非常に小さいことのたとえ。「―も怪我させず/浄瑠璃・ひらかな盛衰記」
うのけどおし
うのけどおし [4] 【兎の毛通し】
〔建〕 唐破風(カラハフ)の中央にある懸魚(ゲギヨ)。
兎の毛通し[図]
うのこうじ
うのこうじ 【宇野浩二】
(1891-1961) 小説家。福岡県生まれ。本名,格次郎。早大中退。饒舌(ジヨウゼツ)な文体と人情の機微をうがつ人間観察で独自な文学世界を展開した。「蔵の中」「山恋ひ」「子を貸し屋」「枯木のある風景」「器用貧乏」など。
うのこうぞう
うのこうぞう 【宇野弘蔵】
(1897-1977) 経済学者。岡山県生まれ。東大教授。理論とイデオロギーを峻別し,マルクス経済学を再構成し独自の三段階論(原理論・段階論・現状分析)を確立。著「価値論」「経済原論」など。
うのじゅうきち
うのじゅうきち 【宇野重吉】
(1914-1988) 俳優・演出家。本名,寺尾信夫。福井市生まれ。新協劇団などに拠(ヨ)り左翼演劇運動に参加。第二次大戦後,劇団民芸に創立時より参加,指導的立場に立つ。飄々(ヒヨウヒヨウ)とした芸風で広く親しまれた。
うのせん
うのせん 【宇野線】
JR 西日本の鉄道線。岡山と宇野間,32.9キロメートル。かつては宇高航路と連絡し,本州と四国を結ぶ幹線であった。
うのてつと
うのてつと 【宇野哲人】
(1875-1974) 中国哲学者。熊本県生まれ。東大教授。著「支那哲学の研究」「支那哲学史講話」
うのはな
うのはな【卯の花】
《植》a deutzia (ウツギ);[豆腐の]bean-curd refuse[leavings].
うのはな
うのはな [1][2] 【卯の花】
(1)ウツギの花。また,ウツギの別名。[季]夏。《―にぱつとまばゆき寝起かな/杉風》
(2)豆腐のしぼりかす。おから。きらず。
(3)襲(カサネ)の色目の名。表は白,裏は萌黄(モエギ)。四月頃に用いた。うのはながさね。
うのはなあえ
うのはなあえ [0] 【卯の花和え】
調味して煎ったおからで,魚や野菜を和えたもの。
うのはないか
うのはないか [4] 【卯の花烏賊】
⇒卯(ウ)の花(ハナ)煎(イ)り(2)
うのはないり
うのはないり [0] 【卯の花煎り】
(1)煎ったおからに,甘辛く味つけした野菜・油揚げ・肉などを加えて煎り上げた料理。
(2)いかを切って薄いたれで煮た料理。卯の花いか。
うのはなおどし
うのはなおどし [5] 【卯の花縅】
鎧(ヨロイ)の縅の一。白一色に縅したもの。江戸時代では,白と萌黄の二色を用いたものをいう。
うのはながき
うのはながき [4] 【卯の花垣】
ウツギを植え込んだ生け垣。うのはな垣根。[季]夏。
うのはながさね
うのはながさね [5] 【卯の花襲】
⇒卯の花(3)
うのはなくだし
うのはなくだし [5] 【卯の花腐し】
卯の花月のころ,卯の花を腐らせるほど続く長雨。[季]夏。《ひもすがら―茶を入るゝ/星野立子》
うのはなぐもり
うのはなぐもり [5] 【卯の花曇(り)】
陰暦四月頃の曇り空。
うのはなずし
うのはなずし [4] 【卯の花鮨】
裏ごしして合わせ酢で味つけしたおからを,すし飯の代わりに用いたすし。
うのはなづき
うのはなづき [4] 【卯の花月】
陰暦四月の異名。
うのはなづくよ
うのはなづくよ 【卯の花月夜】
卯の花が咲いている月夜。また,卯の花を月光に見立てていうとも。「五月山―霍公鳥(ホトトギス)/万葉 1953」
うのはなづけ
うのはなづけ [0] 【卯の花漬(け)】
イワシ・コハダなどの魚を酢で締め,おからに漬けたもの。また,ワラビ・インゲンマメなどの野菜を,おからを漬け床にして塩漬けにしたもの。
うのはなめし
うのはなめし [4] 【卯の花飯】
卵などを加えて味つけしたおからをのせた飯。
うのふえ
うのふえ [1] 【竽の笛】
⇒う(竽)
うのみ
うのみ【鵜飲みにする】
[食物を]swallow;→英和
[話・知識を]swallow <a story> ;believe.→英和
うのみ
うのみ [3][0] 【鵜呑み】
〔鵜が魚を丸のみすることから〕
(1)食物をかまずに丸のみにすること。「御飯を―にする」
(2)他人の考えや案を十分理解・批判せずに受け入れること。「師の説を―にする」
うのめいか
うのめいか 【宇野明霞】
(1698-1745) 江戸中期の儒者。近江の人。名は鼎,字(アザナ)は士新,通称は三平。京都に徂徠学を導入しながら,後に離反した。著「論語考」「明霞先生遺稿」など。
うのめたかのめ
うのめたかのめ【鵜の目鷹の目で】
with sharp[keen]eyes.
うのめたかのめ
うのめたかのめ [1] 【鵜の目鷹の目】
⇒「う(鵜)」の句項目
うは
うは【右派】
the right wing;a rightist[right-winger](人).→英和
うは
うは [1] 【右派】
保守的な政治団体。また,ある組織内での,保守派。
⇔左派
うはぎ
うはぎ 【薺蒿】
⇒うわぎ
うはつ
うはつ [0] 【有髪】
仏門にはいった人が僧形にならずに髪をそらないでいること。また,その人。「―の尼」
うはつそう
うはつそう [3] 【有髪僧】
(1)髪をそらないでいる僧。
(2)俗人で仏道を修行している人。
うはねかんびき
うはねかんびき [1] 【于撥ね干引き】
漢字の「于」と「干」の区別を示す語。「于」は下をはね,「干」は下をはねない。
うば
うば [1]
(1)酒などを醸造するとき,表面に浮き上がってくるあく。
(2)湯葉(ユバ)のこと。
うば
うば【乳母】
a nurse.→英和
乳母車 <米> a baby carriage;a (baby) buggy; <英> a perambulator;→英和
<英話> a pram.→英和
うば
うば [1] 【姥・媼】
(1)年をとった女。老女。老婆。おうな。
(2)能面の一。老女の顔にかたどったもの。老女物に用いるほか,「高砂(タカサゴ)」などでは神の化身にも用いる。
⇔尉(ジヨウ)
姥(2)[図]
うば
うば 【祖母】
両親の母親。おおば。祖母(ソボ)。「―にて侍りし人の身まかりて/隆信集」
うば
うば [1] 【乳母】
母親に代わって子供に乳を飲ませ,面倒をみる女性。めのと。
うばい
うばい [2] 【優婆夷】
〔梵 upāsikā〕
〔仏〕 三帰・五戒を受けて正式の仏教信者となった在家の婦人。信女。近事女(ゴンジニヨ)。
⇔優婆塞(ウバソク)
うばい
うばい [0][1] 【烏梅】
梅の未熟な実を干していぶしたもの。染料や下痢・腫(ハ)れ物などの薬料とする。ふすべうめ。
うばいあう
うばいあ・う ウバヒアフ [4][0] 【奪い合う】 (動ワ五[ハ四])
争って,数に限りのある物の取り合いをする。「席を―・う」
うばいし
うばいし [2] 【姥石】
女性に関する伝説をもつ石。母に別れた子に乳を与えた女性や,女人禁制を犯して登山した尼が化したなど,伝説の内容はさまざま。
うばいとる
うばいと・る ウバヒ― [4][2] 【奪い取る】 (動ラ五[四])
他人の物を無理に取る。「力ずくで―・る」
[可能] うばいとれる
うばう
うば・う ウバフ [2][0] 【奪う】 (動ワ五[ハ四])
(1)他人の所有するものを無理に取り上げて自分のものにする。
(ア)力ずくで他人のものを自分のものにする。「金を―・う」
(イ)ある人のもっていた権利・地位を失わせる。「選挙権を―・う」
(ウ)ある行為によって相手がそれを持っていない状態にする。「生きる希望を―・う」「命を―・う」
(エ)ある地位にいる人をやめさせ,かわって自分がその地位につく。「王位を―・う」
(2)性質や成分などを取り去る。「熱を―・う」「水分を―・う」
(3)心や注意などを強くひきつける。気持ちをとらえてしまう。「目を―・うあでやかさ」「景色に心が―・われる」
(4)競技などで,得点する。また,タイトルなどを獲得する。「一挙に五点を―・った」
〔中古以降「むばふ」「ばふ」とも表記される〕
[可能] うばえる
[慣用] お株を―・心を―・胆を―・人目を―・目を―
うばう
うばう【奪う】
[ひったくる]take <a thing> away <from a person> ;[盗む]rob <a person of a thing> ;→英和
[地位,権利,自由を]deprive <a person of his rank,rights,liberty> ;→英和
[人目を]dazzle <one's eyes> ;→英和
[野球でヒットを]win <five hits> .→英和
奪い合う struggle <for> .→英和
奪い返す take back;recover.→英和
心を奪われる be fascinated[charmed] <by> ;lose one's heart <to a woman> .
うばかわ
うばかわ [0] 【姥皮】
昔話で,着ると醜悪な老女となり,脱ぐとまたもとの姿になるという想像上の衣。
うばがい
うばがい [2] 【姥貝・雨波貝】
海産の二枚貝。殻はふくらんだ方円形で,殻長10センチメートルぐらい。殻表に褐色の皮をかぶる。浅海の砂底にすむ。肉は美味。千葉県銚子以北に分布。北寄貝(ホツキガイ)。
うばがねもち
うばがねもち [4]
植物イズセンリョウの異名。
うばがふち
うばがふち 【姥ヶ淵】
貴人の子を養育していた乳母が追いつめられてその子とともに水中に身を投じたという伝説。また,そのような伝説のある淵。
うばがみ
うばがみ [0][2] 【姥髪】
能で,老女の扮装(フンソウ)に用いる白髪のまじった鬘(カツラ)。姥鬘(ウバカズラ)。
うばがもち
うばがもち [3][1] 【姥餅】
近江国草津名産のあんころ餅。近江国の郷代官六角左京大夫が滅ぼされたとき,その遺児を養育するため,乳母が売り出したものという。
うばぐち
うばぐち [2][0] 【姥口】
(1)老女の歯のない口もとのように,口の周囲の盛り上がった香炉や茶釜など。
(2)物のふたなどがきちんとしまらず開いているさま。
うばぐるま
うばぐるま [3] 【乳母車】
乳幼児を乗せて押して歩く小さな四輪車。明治初期に日本に伝わる。
うばざくら
うばざくら【姥桜】
a faded beauty.
うばざくら
うばざくら [3] 【姥桜】
〔「葉(歯)なし」の意からという〕
(1)葉の出るよりも先に花の咲く種類のサクラの俗称。ヒガンザクラ・ウバヒガンなど。
(2)娘盛りの年頃を過ぎても,なお美しい器量を保っている女。
うばざめ
うばざめ [0][2] 【姥鮫】
ネズミザメ目の海魚。全長15メートルに達する大形のサメ。体は紡錘形で,鰓孔(サイコウ)は長く五対ある。目・歯ははなはだ小さい。プランクトンなどを食べ,人間を襲うことはない。卵胎生。温帯の海域に広く分布。バカザメ。ウトウザメ。テング。
うばすてやま
うばすてやま 【姨捨山】
⇒おばすてやま(姨捨山)
うばそく
うばそく [2] 【優婆塞】
〔梵 upāsaka〕
〔仏〕 三帰・五戒を受けて正式の仏教信者となった男子。また,在家のままで仏道修行にはげむ人。近事男(ゴンジナン)。
⇔優婆夷(ウバイ)
うばそくのみや
うばそくのみや 【優婆塞の宮】
源氏物語の作中人物。桐壺院の第八皇子。光源氏の異母弟。大君(オオイギミ)・中君・浮舟の父。北の方と死別後宇治に隠棲(インセイ)し,優婆塞の生活をおくる。宇治の八の宮。
うばたま
うばたま [0] 【烏羽玉】
(1)ヒオウギの種子。黒色で丸い。ぬばたま。
(2)求肥(ギユウヒ)に餡(アン)を包んで白砂糖をまぶした餅菓子。
(3)アメリカ合衆国南西部からメキシコにかけて分布する球形のサボテン。メスカリンを含む種がある。
うばたまの
うばたまの 【烏羽玉の】 (枕詞)
烏羽玉が黒いことから,「闇」「夜」「夢」などにかかる。ぬばたまの。「―夢になにかは慰さまむうつつにだにもあかぬ心を/古今(物名)」
うばっか
うばっか 【右幕下】
(1)右近衛大将の居所。
(2)右近衛大将。特に,源頼朝のこと。
うばめがし
うばめがし [3] 【姥芽櫧・姥目樫】
ブナ科の常緑高木。高さ10メートルに達する。葉は厚く長楕円形。庭木・生け垣として利用する。材は堅く備長炭(ビンチヨウズミ)の原料となる。実は食べられる。イマメガシ。ウマメガシ。
うばやまかいづか
うばやまかいづか 【姥山貝塚】
千葉県市川市にある縄文時代中期・後期の遺跡。竪穴住居跡・人骨などが多数発見されている。
うばゆり
うばゆり [2] 【姥百合】
ユリ科の多年草。山林中に生える。葉は卵心形。花茎は高さ1メートルに達し,夏,茎頂に数個の筒形の緑色を帯びた白花を開く。
うばら
うばら 【姥等】
近世,京都で歳末に白木綿で顔を隠し,赤前垂れをかけ,籠(カゴ)を持って各戸を訪ねて物乞(モノゴ)いをした女乞食。老女に多かった。
うばら
うばら 【茨・荊棘】
いばら。うまら。「からたちの―刈りそけ倉立てむ/万葉 3832」
うばらぐつわ
うばらぐつわ 【蒺蔾轡】
唐鞍(カラクラ)に用いる轡。鏡板(カガミイタ)の左右が菱(ヒシ)状にとがっているもの。[和名抄]
うばり
うばり 【優波離】
〔梵 Upāli〕
紀元前六世紀頃のインドの僧。釈尊の十大弟子の一人。戒律に精通していることから持律第一といわれた。ウパーリ。
うひ
うひ [1] 【雨飛】 (名)スル
風に吹かれた雨滴のように激しく飛んでくること。「弾丸―の中」
うひじ
うひじ ウヒヂ 【埿土・泥土】
⇒ういじ(埿土)
うひとそう
うひとそう [0] 【烏飛兎走】
「烏兎匆匆(ウトソウソウ)」に同じ。
うひょう
うひょう [0] 【雨氷】
摂氏〇度以下に冷却された雨滴が地物に触れた瞬間に凍結して,均質透明の氷の皮膜となったもの。[季]冬。
うひょうえ
うひょうえ [2] 【右兵衛】
(1)「右兵衛府」の略。
(2)右兵衛府の武官。
⇔左兵衛
うひょうえのかみ
うひょうえのかみ 【右兵衛督】
右兵衛府の長官。従五位上相当。
うひょうえのじょう
うひょうえのじょう 【右兵衛尉】
右兵衛府の判官。
うひょうえのじん
うひょうえのじん 【右兵衛の陣】
(1)平安京内裏の陰明門(オンメイモン)の所にある右兵衛府の詰め所。
(2)陰明門の別名。
うひょうえのすけ
うひょうえのすけ 【右兵衛佐】
右兵衛府の次官。正六位下相当。
うひょうえふ
うひょうえふ [4] 【右兵衛府】
右の兵衛府。うえふ。
→兵衛府
うひ山ぶみ
ういやまぶみ ウヒ― 【うひ山ぶみ】
国学書。一巻。本居宣長著。1798年成立。国学ひいては学問一般の意義・方法および学問をする態度について説いたもの。
うふ
うふ [1] 【右府】
(1)右大臣の唐名。
(2)「右衛門府(ウエモンフ)」の略。
⇔左府
うふ
うふ [1] 【迂腐】
世間離れしていて役に立たないこと。「―にして活用なきの学者/偽悪醜日本人(雪嶺)」
うふふ
うふふ [3] (感)
思わずもらす低い笑い声を表す語。「―と笑う」
うぶ
うぶ [1] 【右舞】
⇒うまい(右舞)
うぶ
うぶ [1] 【初・初心・産・生】 (名・形動)[文]ナリ
□一□
(1)年が若く世間ずれしていない・こと(さま)。純情なさま。《初・初心》「―な青年」「―で困るよ」
(2)男女の情に通じていないさま。《初・初心》「まだ―な娘」
□二□(「産」「生」と書く)
(1)生まれたときのままであること。「然らば汝(オノレ)―の匹夫下郎に違ひないな/浄瑠璃・奥州安達原」
(2)自然のままであること。また,できたときのままであること。「品が―で胡粉一つ剥げてないなんてものは/社会百面相(魯庵)」
(3)名詞の上に付いて複合語をつくり,生まれたときの,生まれたままの,などの意を表す。《産》「―着」「―毛」「―声」
うぶ
うぶ 【有部】
〔「説一切有部」の略〕
部派仏教の一学派。迦多衍尼子(カタエンニシ)が開祖とされる。人間は実体ではないが,構成要素は実在すると説く。
うぶ
うぶ【初な】
innocent;→英和
naïve.
うぶい
うぶ・い [2] 【初い・初心い】 (形)
ういういしい。「―・い感覚」
うぶい
うぶい [0] 【産井】
産湯に使う水をくむ井戸。
うぶいし
うぶいし [2] 【産石】
産立(ウブタ)て飯の膳にのせる丸い小石。海岸や川原,氏神の境内などから拾ってくる。産神の依り代(シロ)と考えられる。
うぶいわい
うぶいわい [3] 【産祝(い)】
出産の祝い。
うぶがみ
うぶがみ [0] 【産神】
(1)「産土神(ウブスナガミ)」に同じ。
(2)産婦と生児を守護する神。地方により山神(ヤマノカミ)・箒神(ホウキガミ)・厠神(カワヤガミ)・子安神などであるとする。
うぶぎ
うぶぎ [0][3] 【産衣・産着】
(1)生まれた赤ん坊に初めて着せる着物。うぶぎぬ。
(2)お宮参りの際,赤子に着せる晴れ着。
うぶぎ
うぶぎ【産着】
clothes for a (newborn) baby.
うぶぎぬ
うぶぎぬ 【産衣】
〔「うぶきぬ」とも〕
「うぶぎ(産衣){(1)}」に同じ。「―にかきをきて侍ける,いまだはべり/大鏡(序)」
うぶぎのいわい
うぶぎのいわい [0] 【産衣の祝(い)】
生まれた子供が産衣を着るのを祝う儀式。着衣の祝い。
うぶぎふくさ
うぶぎふくさ [4] 【産衣袱紗】
赤ん坊を産湯からあげるときに使う白絹または白羽二重。
うぶげ
うぶげ [0] 【産毛】
赤ん坊に,生まれたときから生えている細く柔らかい毛。また,一般に,細く柔らかい毛。
うぶげ
うぶげ【産毛】
downy hair.〜の生えた downy <arms> .→英和
うぶこ
うぶこ [0] 【産子】
同じ産土神(ウブスナガミ)をまつっている人。氏子。
うぶご
うぶご [0] 【産子】
生まれたばかりの赤ん坊。あかご。
うぶごえ
うぶごえ [0][3] 【産声】
(1)赤ん坊が生まれたときに初めてあげる泣き声。「元気な―をあげる」
(2)初めて現れること。「この制度が―をあげてから,二〇年を経過した」
うぶごえ
うぶごえ【産声をあげる】
be born;see the light (of day).→英和
うぶすな
うぶすな [0] 【産土】
(1)人の生まれた土地。「―の神」
(2)「産土神(ウブスナガミ)」の略。
うぶすながみ
うぶすながみ [4][5] 【産土神】
生まれた土地を守護する神。近世以降,氏神・鎮守の神と同一視されるようになった。うぶすな。うぶがみ。うぶすなのかみ。
うぶすなまいり
うぶすなまいり [5] 【産土参り】
赤ん坊が生後初めて産土神に参ること。その期日は三三日目,五〇日目など地方によって異なる。うぶすなもうで。宮参り。
うぶぞり
うぶぞり [0] 【産剃り】
生まれて三日目,または七日目に生児の産毛を剃ること。生誕後の儀式の一つ。髪垂れ。
うぶたちのいわい
うぶたちのいわい [0] 【産立ちの祝(い)】
出産後,産神をまつり人が集まって飲食する行事。三日目または七日目または二一日目に行われる。うぶたて。うぶたち。
うぶたてめし
うぶたてめし [4] 【産立て飯】
出産後,すぐに炊いて産神に供える飯。うぶめし。さんのめし。
うぶちゃ
うぶちゃ [2] 【産茶】
四月八日の灌仏会(カンブツエ)に釈迦像に注ぎかける甘茶。
うぶね
うぶね [1][0] 【鵜舟】
鵜飼い舟。[季]夏。《おもしろうてやがてかなしき―かな/芭蕉》
うぶめ
うぶめ 【産女】
(1)妊婦。産婦。出産した直後の女性。[和名抄]
(2)(「姑獲鳥」とも書く)難産のために死んだ女性の幽霊。通行人に赤子を抱かせようとしたり,幼児に危害を加えたりするといわれる。うぶめどり。
うぶめし
うぶめし [2] 【産飯】
「産立(ウブタ)て飯(メシ)」に同じ。
うぶや
うぶや [0][2] 【産屋】
(1)昔,出産にあたって用いられた別棟の家。出産時の血の汚れが忌まれ,産婦は産の忌みの期間,ここで別火の生活を送った。
(2)出産をする部屋。
うぶやあき
うぶやあき 【産屋明き】
産婦と新生児が産の忌みから明けること。産後,七日・二一日・三二日・七五日・一〇〇日目など多様。宮参りを行う習慣が広くみられる。うぶやあけ。
うぶやしない
うぶやしない 【産養ひ】
平安時代,貴族の家で子供が生まれると,三・五・七・九日目の夜に催す祝宴。親戚・知人が衣服・調度・食物などを贈った。
うぶゆ
うぶゆ【産湯をつかわせる】
give a (newborn) baby a bath.→英和
うぶゆ
うぶゆ [0][2] 【産湯】
生まれたばかりの赤ん坊を入浴させること。また,その湯。「―を使わせる」
うぶんたい
うぶんたい 【宇文泰】
(505-556) 中国,南北朝時代,西魏(ギ)の宰相。鮮卑(センピ)族の出身。初め北魏に仕え,その分裂後,西魏の宰相となり,東魏の高歓(コウカン)と対立。北周の基礎を築き,子孫の建てた北周により太祖文皇帝の廟号(ビヨウゴウ)を贈られた。
うぶんぼく
うぶんぼく [2] 【烏文木】
黒檀(コクタン)の異名。
うへん
うへん [1] 【右辺】
(1)等式や不等式で,等号や不等号の右側にある式や数の全体。
(2)碁盤の黒側から見て右側の辺。
⇔左辺
うへん
うへん [0] 【羽片】
(1)一片の羽毛。
(2)羽状複葉の裂片の各片。
うべ
うべ 【宜】 (副)
あとに述べる事柄を,当然だ,なるほどと得心したりするさまを表す。本当に。もっともなことに。なるほど。「今つくる久邇の都は山河のさやけきみれば―知らすらし/万葉 1037」
〔中古以降「むべ」と書かれることが多い〕
→むべ
うべ
うべ 【宇部】
山口県南西部,周防灘(スオウナダ)に臨む化学工業都市。セメント工業が盛ん。かつての宇部炭田の中心地。
うべ
うべ [1] 【郁子】
植物ムベの別名。[季]秋。
うべ=∘なり
――∘なり
本当にそうである。もっともである。「古人の金言―∘なるかな/怪談牡丹灯籠(円朝)」
うべ=し
――し
〔「し」は強めの助詞〕
なるほどまあ。「山川を清みさやけみ―神代ゆ定めけらしも/万葉 907」
うべ=しこそ
――しこそ
〔「こそ」は係助詞〕
「うべし」をさらに強めた言い方。いかにも当然だ。もっともなことだ。うべこそ。「高光る日の御子―問ひたまへ/古事記(下)」
うべうべし
うべうべ・し 【宜宜し】 (形シク)
もっともらしい。格式ばっている。むべむべし。「花のきはやかにふさなりて咲きたる―・しき所の前栽にはいと善し/枕草子 161」
うべかりしりえき
うべかりしりえき 【得べかりし利益】
⇒逸失利益(イツシツリエキ)
うべせん
うべせん 【宇部線】
JR 西日本の鉄道線。山口県小郡(オゴオリ)と宇部間,33.2キロメートル。
うべなう
うべな・う [3] 【諾う】 (動ワ五[ハ四])
(1)もっともであると思う。同意する。「われは手を揮(フ)りて―・はざりき/即興詩人(鴎外)」
(2)服従する。「其の―・はぬ者はただ星の神香香背男(カカセオ)のみ/日本書紀(神代下訓)」
〔中古以降「むべなふ」とも書かれた〕
[可能] うべなえる
うべなうべな
うべなうべな 【宜な宜な】 (連語)
〔「うべ」に接尾語「な」の付いた「うべな」を重ねた語〕
まったくまったく。もっとももっとも。「―君待ちがたに我が着(ケ)せるおすひの裾に月立たなむよ/古事記(中)」
うべんかん
うべんかん [2] 【右弁官】
律令制の官名。右大弁・右中弁・右少弁の総称。
うほ
うほ [1] 【禹歩】
(1)〔中国の夏の禹王が治水のため天下をまわり足が不自由になったという伝説による〕
片足を引きずって歩くこと。また,その人。
(2)貴人が外出するとき,陰陽師(オンヨウジ)が行う邪気を払う呪法(ジユホウ)。{(1)}の故事にならって呪文を唱えつつ千鳥足で歩くこと。反閇(ヘンバイ)。
うほう
うほう [1][2] 【右方】
(1)右の方。
⇔左方
(2)「右方高麗楽(コマガク)」「右方の楽」の略。
うほうこまがく
うほうこまがく [5] 【右方高麗楽】
雅楽の曲目分類用語。左方唐楽に対をなし,雅楽の器楽曲(狭義の雅楽)を二大分する。現行の右方高麗楽の曲はすべて舞楽(器楽合奏と舞)で,篳篥(ヒチリキ)・高麗笛・三ノ鼓(サンノツヅミ)・鉦鼓(シヨウコ)・太鼓の五種類の楽器を用いる。古代に伝来した各種の外来楽が日本風に整理された結果の分類名称で,それ以前の三韓楽(新羅(シラギ)楽・百済楽・高麗楽)と渤海(ボツカイ)楽がこれに含められた。右楽。高麗楽。
→右舞(ウマイ)
うほうどうじ
うほうどうじ 【雨宝童子】
両部神道で,天照大神が日向(ヒユウガ)に下生(ゲシヨウ)したときの姿といい,また,天照大神の本地仏とされる大日如来が姿をかえたものともいう。右手に金剛宝棒,左手に宝珠をとり,頭上に五輪塔を頂く童子形。金剛赤精善神雨宝童子。
うほうのがく
うほうのがく [0] 【右方の楽】
⇒右方高麗楽(コマガク)
うぼう
うぼう [0] 【羽旄】
雉(キジ)の羽と旄牛(ボウギユウ)の尾とを竿頭(カントウ)につけて飾った幢(ハタホコ)。
うぼく
うぼく [1] 【烏木】
黒檀(コクタン)の異名。
うぼくや
うぼくや [3] 【右僕射】
右大臣の唐名。
うぼんさい
うぼんさい [2] 【盂盆斎】
盂蘭盆(ウラボン)の日に僧尼に供する食事。盂蘭盆斎。
うぽっぽ
うぽっぽ (形動)
〔近世江戸語〕
のんきなさま。気楽なさま。うぽうぽ。おぽっぽ。「おのしがやうに―で遊んであるく者は/滑稽本・浮世風呂(前)」
うま
うま【午(年)】
(the year of) the Horse.
うま
うま [2] 【午】
(1)十二支の七番目。年・日・時刻・方位などにあてる。ご。
(2)時刻の名。今の正午頃。また,正午から二時まで。または午前一一時から午後一時までの間。
(3)方角の名。南。
うま
うま【馬】
a horse;→英和
a mare (雌);→英和
a pony (小馬);→英和
a colt (子馬).→英和
〜に乗る ride[have a ride on]a horse;→英和
get on a horse.〜から降りる(落ちる) get off (fall from) a horse.〜で行く go on horseback.〜を止める pull up[hold in]a horse.‖馬が合う get on well <with> .馬の骨 a nobody.馬の耳に念仏 be deaf <to> .馬乗りになる sit astride[on] <a person> .
うま
うま 【甘】
〔ク活用の形容詞「うまし」の語幹から〕
他の体言の上に付き複合語として用いられる。
(1)味がよいの意を表す。「―酒」「―煮」
(2)生まれの尊貴な,の意を表す。「―人」
(3)眠りの深い,快い,の意を表す。「―寝(イ)」
うま
うま [2] 【馬】
〔「馬」の字音「マ」に基づいてできた語〕
(1)奇蹄目ウマ科の哺乳類。肩高1.2〜1.7メートル。長い顔とたてがみをもつ。走ることが速く,力も強い。毛色はさまざま。草食。モウコウマを起源にもつとされ,軍用・役用として古くから家畜化された。日本では農耕・運搬・乗用などに使ったが,今日では主に競走用・乗馬用に飼育される。皮・骨・尾の毛なども利用する。むま。こま。
(2)四方に脚部があり,上に乗れるようになった道具。脚立(キヤタツ)・踏み台など。
(3)競馬。
(4)将棋で,桂馬および角行の成り駒の竜馬の称。
(5)木製の脚つき台にしんを張り,布で覆ったアイロン台。ジャケットの袖や肩の仕上げに用いる。仕上げ馬。
(6)双六(スゴロク)の駒。「―おりぬ双六/枕草子 139」
(7)遊興費・飲食費の不足額を取り立てに客の家までついていく者。つけうま。「―を引いて朝帰り」
(8)(動植物の名などの上に付けて)同類の中での大きなものの意を表す。「―虻(アブ)」「―すげ」
〔中古以降,「むま」と表記された例が多い〕
→駒(コマ)
馬(5)[図]
うま=が合う
――が合・う
気が合う。「あいつとはどうも―・わない」
うま=には乗って見よ人には添うて見よ
――には乗って見よ人には添うて見よ
物事はまず経験してからよしあしを判断せよ。
うま=の耳に念仏
――の耳に念仏
馬に念仏を聞かせてもそのありがたみがわからぬように,いい聞かせてもその価値がわからないさま。犬に論語。兎に祭文。
うま=の耳に風
――の耳に風
馬は耳に風が吹きつけても感じないことから,人の意見を聞き流すさま。馬耳(バジ)東風。
うま=の背を分ける
――の背を分ける
馬の背の片方に雨が降り,もう片方には降らないの意で,夕立などがごく近い地域で降る降らないの差ができる状態をいう。馬の背を越す。
うま=は馬づれ
――は馬づれ
同類は集まりやすいということ。また,同類はいっしょに事を行うのがよいというたとえ。牛は牛づれ。
うま=を牛に乗り換える
――を牛に乗り換える
速い馬を遅い牛に乗り換える意。よいものを捨てて悪いものに換えるたとえ。
うま=を鹿(シカ)
――を鹿(シカ)
「鹿を指して馬となす」に同じ。
うま=肥ゆる
――肥ゆる
〔漢書(匈奴伝)「匈奴至�秋,馬肥弓勁」による〕
秋になって馬が肥えてたくましくなる。[季]秋。《―みちのくの旅けふこゝに/山口青邨》
→天高く馬肥ゆ
うま∘う
うま∘う ウマフ 【生まふ】 (連語)
〔動詞「生む」に継続の助動詞「ふ」の付いたもの〕
つぎつぎに生む。「大神(オオミワ)の男餓鬼たばりてその子―∘はむ/万葉 3840」
うまあぶ
うまあぶ [3] 【馬虻】
ウマバエの別名。
うまい
うまい [1][0] 【右舞】
雅楽の右方高麗楽(コマガク)の舞。装束には主に青・緑系統の色を用い,舞人は舞台の右方から登退場する。右方の舞楽。
⇔左舞
うまい
うま・い [2] 【旨い・甘い】 (形)[文]ク うま・し
(1)(「美味い」とも書く)飲食物の味がよい。美味である。おいしい。《旨・甘》
⇔まずい
「―・い料理」
(2)(多く「上手い」「巧い」と書く)技術・技量などがすぐれている。腕前がいい。上手だ。巧みだ。
⇔まずい
「―・い絵」「野球が―・い」「―・くごまかす」「口が―・い」
(3)自分にとって都合がよい。こちらの望ましい状態だ。《旨》
⇔まずい
「―・いときに来合わせたものだ」「仕事が―・く運んだ」「―・い話には気をつけろ」
(4)おろかだ。あさはかだ。ばかだ。「知つたとていふものか―・い奴ら/浄瑠璃・津国女夫池」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)
うまい
うまい [0] 【味寝】 (名)スル
気持ちよく熟睡すること。古くは,「安寝(ヤスイ)」が単に安眠であるのに対して,男女が気持ちよく共寝することをいった。「曾祖母と父は酒を好み玉ふ故―し玉ひ/筆まかせ(子規)」「ぬばたまの黒髪敷きて人の寝る―は寝ずて/万葉 3274」
うまい
うまい
(1)[美味な] <be,taste,smell> good[nice,sweet,delicious,tasty];→英和
enjoy <the meal> .→英和
(2)[じょうずな]good;skillful;expert;→英和
clever.→英和
⇒上手(じようず).
(3)[上首尾の]successful;satisfactory;→英和
[好運で]lucky;→英和
fortunate;→英和
[得な]profitable.→英和
〜物 delicacies;dainties.〜汁を吸う take the lion's share.それは〜話だ That's not bad.話がうますぎる That's too good to be true.
うまいい
うまいい 【味飯】
味のよい飯。おいしい飯。「―を水に醸(カ)みなし/万葉 3810」
うまいかだ
うまいかだ 【馬筏】
流れの速い川や大河を渡るために,何頭もの馬をいかだを組むように並べること。「―をつくりて泳がせけるに/宇治拾遺 15」
うまいくさ
うまいくさ 【馬軍】
(1)馬に乗った兵士。騎兵。「新羅の―の最も勇み壮(ホコ)れる者を射落す/日本書紀(欽明訓)」
(2)騎兵戦。
うまいこと
うまいこと
(副詞的に用いて)たくみに。うまく。まんまと。「―言い逃れる」
うまいしゃ
うまいしゃ [2] 【馬医者】
馬の病気を治療する医者。
うまいち
うまいち [2][3] 【馬市】
馬の売り買いをする市。
うまうま
うまうま 【旨旨】
■一■ [1] (名)
〔幼児語〕
食べ物。
■二■ [1][3] (副)
相手を出し抜いて巧みに事を運ぶさま。まんまと。「―(と)一杯食わされた」
うまうましい
うまうまし・い 【旨旨しい】 (形)
〔中世・近世の語〕
(1)(食物が)非常に味がよい。[日葡]
(2)非常に巧みである。いかにも上手だ。「われらつくろひ申さん,と―・くも申しければ/仮名草子・元の木阿弥」
うまおい
うまおい [0] 【馬追い】
(1)牧場で,馬を囲いに追い込むこと。
(2)馬に人や荷物をのせて運ぶこと。また,それを職業とする人。馬子。
(3)「うまおいむし」の略。[季]秋。《ふるさとや―鳴ける風の中/水原秋桜子》
うまおいごえ
うまおいごえ [5] 【馬追い声】
馬方や御者が馬を追うときの掛け声。
うまおいむし
うまおいむし [3] 【馬追虫】
直翅目の昆虫。体長2〜3センチメートル。緑色で頭胸部背面は褐色,触角は長い。雄は夏から秋にかけてスイーッチョンと澄んだ声で鳴く。本州以南に分布。ウマオイ。スイッチョ。スイト。
〔馬子が馬を追う声に鳴き声が似ていることからいう〕
うまおさ
うまおさ 【馬長】
祇園の御霊会などの神事に馬に乗って参列する小舎人童(コドネリワラワ)など。うまのおさ。
うまかい
うまかい [0] 【馬飼】
馬の飼育・調教にあたる人。
うまかいべ
うまかいべ [3] 【馬飼部】
大和朝廷で馬の飼育に従事した部民。大化の改新後も馬寮(メリヨウ)に雑戸として属した。
うまかた
うまかた [0][3] 【馬方】
(1)馬に人や荷物を運ばせるのを職業とする人。馬追い。馬子。
(2)徳川幕府の職名。将軍の乗馬の調練をつかさどった。
うまかた
うまかた【馬方】
a packhorse driver.
うまかた=船頭(センドウ)御乳(オチ)の人
――船頭(センドウ)御乳(オチ)の人
弱みにつけこんで法外なねだりものをする卑劣な者のたとえ。船頭馬方御乳の人。
うまかたぶし
うまかたぶし [0] 【馬方節】
⇒馬子唄(マゴウタ)
うまがえし
うまがえし [3] 【馬返し】
登山道で,道が急に険しくなり,乗ってきた馬を引き返させて,徒歩になる地点。駒返し。
〔多く地名として残る〕
うまがお
うまがお [0] 【馬顔】
(1)馬の顔。
(2)「馬面(ウマヅラ){(1)}」に同じ。
うまがた
うまがた [0] 【馬形】
〔「うまかた」とも〕
(1)馬のかたち。
(2)神に奉納するため,木・紙などで馬の形に作ったもの。
(3)馬の形を描いたもの。
うまがたのしょうじ
うまがたのしょうじ 【馬形の障子】
表に馬,裏に打毬(ダキユウ)をする騎馬の人物を描いた布張りの衝立(ツイタテ)。宮中の清涼殿の西南の渡殿(ワタドノ),台盤所・朝餉(アサガレイ)の間などに立てた。
うまがたはにわ
うまがたはにわ [5] 【馬形埴輪】
古墳時代の埴輪の一種で,馬をかたどった土製品。当時の馬具の装着がわかる。
うまき
うまき [0] 【鰻巻き】
ウナギの蒲(カバ)焼きを芯にして巻いた卵焼き。
うまき
うまき 【牧・馬城】
馬を放し飼いにするところ。まき。まきば。「又多(サワ)に―を置きて馬を放つ/日本書紀(天智訓)」
うまぎぬ
うまぎぬ [3] 【馬衣】
馬の背にかける布。多くは紺や萌黄(モエギ)の木綿で仕立て,飼い主の定紋を染め抜いた。
うまく
うまく
[じょうずに]well;→英和
excellently;→英和
skillfully;→英和
[首尾よく]successfully;satisfactorily;→英和
luckily.〜なる master;→英和
improve;→英和
make progress <in> .〜いく(いかない) go well (wrong);(do not) get along well;succeed (fail) <in> ;→英和
be a success (failure).→英和
〜やる(やらない) do a good (bad) job <on,of doing> .
うまくさ
うまくさ [0] 【馬草・秣】
まぐさ。
うまくち
うまくち [0] 【甘口】
(1)人の気に入るような巧みな言葉。甘言。巧言。「―に乗る」
(2)酒・醤油・味噌などで甘みを感じるもの。あまくち。
うまぐし
うまぐし [2][0] 【馬櫛・馬梳】
(1)馬の毛をすく櫛。あかとり。[日葡]
(2){(1)}を図案化した意匠。あかとり。
うまぐつ
うまぐつ [2] 【馬沓】
(1)蹄鉄(テイテツ)。
(2)ひづめを保護するための藁(ワラ)や皮革・和紙などでつくった馬用の履物。
うまぐわ
うまぐわ [0] 【馬鍬】
⇒まぐわ(馬鍬)
うまけむり
うまけむり [3] 【馬煙】
馬が疾走するときに立てる土煙。「―東西に靡き,時の声天地を響かして/太平記 9」
うまけんじょう
うまけんじょう [3] 【馬献上】
江戸時代,八月一日に幕府から朝廷へ馬を献上した儀式。
うまげた
うまげた 【馬下駄】
庭ばき用の下駄。駒下駄。「庭の草花を眺めに―はいて出でけるに/浮世草子・禁短気」
うまこり
うまこり (枕詞)
美しい織物,の意で綾(アヤ)と同音の「あやに」にかかる。「―あやにともしき/万葉 162」
うまご
うまご 【孫】
まご。むまご。「その子―までははふれにたれど,なほなまめかし/徒然 1」
うまごやし
うまごやし【馬肥やし】
《植》a clover.→英和
うまごやし
うまごやし [3] 【馬肥やし・苜蓿】
マメ科の越年草。ヨーロッパ原産。各地に自生。茎は地をはって30センチメートルほどになり,葉は有柄で互生し,倒卵形の三小葉をもつ。春,葉腋(ヨウエキ)に黄色の小花を開く。緑肥・牧草ともする。[季]春。
うまさけ
うまさけ [0][2] 【旨酒・味酒】
■一■ (名)
〔「うまざけ」とも〕
うまい酒。よい酒。また,酒をほめていう語。「勝利の―に酔いしれる」
■二■ (枕詞)
(1)神酒を「みわ」といったことから,「三輪」「三諸(ミモロ)」にかかる。「―三輪の山/万葉 17」
(2)酒の産地として有名なことから,「餌香(エカ)の市」「鈴鹿」にかかる。「―餌香の市に/日本書紀(顕宗訓)」
うまさけの
うまさけの 【味酒の】 (枕詞)
「うまさけ{■二■(1)}」に同じ。「―三諸の山に立つ月の/万葉 2512」
うまさけを
うまさけを 【味酒を】 (枕詞)
〔「を」は間投助詞〕
(1)「うまさけ{■二■(1)}」に同じ。「―三輪のはふり(=神主)が斎(イワ)ふ杉/万葉 712」
(2)酒を「醸成(カミナ)す」意からいいかけて,「神名火(カムナビ)」にかかる。「―神名火山の/万葉 3266」
うまさし
うまさし 【馬差】
江戸時代,宿駅で人馬の準備や仕事を指図する役人。
うまざくり
うまざくり 【馬決り】
(1)馬の踏みくぼめた足跡。さくり。「僅に細き田面(タノモ)の道,上は氷れる―,踏めば深泥膝にあがる/太平記 27」
(2)「決(サク)り{(2)}」に同じ。
うまし
うまし 【美し・甘し】
(形容詞「うまし」から)
うまし
うま・し 【旨し・甘し・美し】
■一■ (形シク)
満足すべき状態だ。十分で申し分ない。「かく物を思ひたるさまにて見たまふぞ。―・しき世に/竹取」
■二■ (形ク)
⇒うまい
〔■一■■二■ とも中古以降「むまし」と表記されることが多い〕
うましあしかびひこじのみこと
うましあしかびひこじのみこと ウマシアシカビヒコヂ― 【可美葦牙彦舅尊】
記紀神話で,太古の混沌(コントン)から葦(アシ)が芽ぶくような物によって化成した男神。生命力の神格化。宇摩志阿斯訶備比古遅神(ウマシアシカビヒコジノカミ)。
うましくに
うましくに 【美し国】
よい国。美しい国。「―そ蜻蛉島(アキヅシマ)大和の国は/万葉 2」
うましもの
うましもの 【甘し物】 (枕詞)
美味なるものとして知られていたことから,「阿倍橘(アエタチバナ)」にかかる。「吾妹子(ワギモコ)に逢はず久しも―阿倍橘の苔むすまでに/万葉 2750」
うましょうぞく
うましょうぞく [3] 【馬装束】
馬に着ける飾り。
うまじもの
うまじもの 【馬じもの】
〔「じもの」は接尾語〕
馬のようなもの。馬のように。「―縄取りつけ/万葉 1019」
うまじるし
うまじるし [3] 【馬印・馬標】
戦場で,武将が敵味方の識別や自らの存在を誇示するために用いた目印。豊臣秀吉の瓢箪(ヒヨウタン)に金の切裂(キリサキ),徳川家康の七本骨の金の開扇(カイセン)などが有名。馬幟(ウマノボリ)。
→指物(サシモノ)
馬印[図]
うますげ
うますげ [2] 【馬菅】
カヤツリグサ科の多年草。小川や池の水辺などに生える。葉は線形で細長い。花茎は高さ50センチメートルぐらいで上方に少数の小穂をつける。
うまず
うまず 【不生】
(1)子を生まないこと。「出家させて夫婦―の業をはらし/浄瑠璃・賀古教信」
(2)「うまずめ」に同じ。「前の奥(=先妻)の―殿/浄瑠璃・賀古教信」
うまずたゆまず
うまずたゆまず 【倦まず弛まず】
⇒倦(ウ)まず弛(タユ)まず(「うむ(倦)」の句項目)
うまずめ
うまずめ [0] 【石女・不生女】
子供を生めない女。
うまずめ
うまずめ【石女】
a childless woman.
うませ
うませ 【馬柵】
馬を囲い入れておく柵(サク)。ませ。「赤駒の越ゆる―の/万葉 530」
うまぜみ
うまぜみ [2] 【馬蝉】
クマゼミの別名。
うまぜり
うまぜり [2] 【馬芹】
植物トウキの別名。
うまそう
うまそう
〜な appetizing;tempting.→英和
うまぞい
うまぞい 【馬副】
(1)公卿の乗馬につき添う従者。「上達部の御馬・鞍・―・随身・小舎人童/源氏(若菜下)」
(2)室町時代,将軍の乗馬につき添う従者。馬添い。
うまぞろえ
うまぞろえ [3] 【馬揃え】
軍馬を集めて検分し,あるいは演習などによりその威力を誇示し,志気を鼓舞すること。1581年織田信長が京都で行なったものが有名。
うまたろう
うまたろう 【馬太郎】
馬鹿者。「この国の名物を知らぬか。ええわいらはきつい―ぢやなあ/歌舞伎・五大力」
うまだし
うまだし [0] 【馬出し】
(1)直線の馬場で,馬を乗り出す所。馬場本(ババモト)。
⇔馬留(トド)め
「土御門の―に薦(コモ)一枚を引廻して病める人臥せり/今昔 12」
(2)城郭の虎口(コグチ)の前に設けた防御施設。開口部を城側に向けたコの字形または C 字形の塁壁で囲んだ小曲輪(クルワ)。
うまだまり
うまだまり [3] 【馬溜り】
乗馬をつないでおくための空き地。多くは虎落(モガリ)で区切って設ける。
うまだらい
うまだらい [3] 【馬盥】
(1)馬を洗うための大盥。
(2)生け花で,{(1)}の形をした水盤。
うまつぎ
うまつぎ 【馬継ぎ】
駅馬(エキバ)を乗り継ぐこと。また,その場所。駅(ウマヤ)。
うまつり
うまつり 【鵜祭】
石川県羽咋(ハクイ)市の気多(ケタ)神社の一二月一六日の祭り。暗闇の中,拝殿に鵜を放ち,この鵜が内陣にはいれば吉兆とする。[季]冬。
うまづかさ
うまづかさ 【馬司】
(1)「馬寮(メリヨウ)」に同じ。
(2)「厩司(ウマヤノツカサ)」に同じ。
うまづら
うまづら【馬面(の)】
(with) a long face.
うまづら
うまづら [0] 【馬面】
(1)長い顔を評していう悪口。うまがお。
(2)「うまづらはぎ」の略。
うまづらはぎ
うまづらはぎ [4] 【馬面剥】
フグ目の海魚。体は長楕円形で側扁し,全長30センチメートルぐらい。カワハギの仲間。体色は青く,腹部は色がうすい。吻(フン)が長く口は小さい。食用となり,肝臓は美味。日本沿岸と東シナ海に分布。ウマヅラ。ハゲ。
馬面剥[図]
うまとどめ
うまとどめ 【馬留め・馬駐】
(1)直線の馬場の先端。馬を乗り止める所。馬場末。うまとめ。
⇔馬出し
「沓(クツ)をも履きあへずして―の方様に走(ハ)せ行く/今昔 19」
(2)乗ってきた馬を降りてつないでおく所。
うまとび
うまとび【馬跳び(をする)】
(play) leapfrog.→英和
うまとび
うまとび [3][4] 【馬飛び・馬跳び】 (名)スル
遊戯の一。膝(ヒザ)を伸ばしたまま体を前屈している者の背の上を,横または後ろから他の者が両手をつき股(マタ)を広げて飛び越えたり,その背に飛び乗ったりするもの。かえるとび。かわずとび。とびうま。
うまなめて
うまなめて 【馬並めて】 (枕詞)
馬を並べて手綱をたぐることから,「たく」と音の通じる地名「たか」にかかる。「―高の山辺を白たへに/万葉 1859」
うまなり
うまなり [0] 【馬なり】
競馬で,馬の進むのにまかせて走らせること。
うまに
うまに [0][3] 【旨煮・甘煮】
煮物の一。芋・筍(タケノコ)・人参(ニンジン)などの根菜類や魚介類を味醂(ミリン)・砂糖・醤油などで煮詰めて照りを出したもの。照り煮。
うまに
うまに【旨煮】
<fish> boiled in thick soy with sugar.
うまぬし
うまぬし [2] 【馬主】
(1)馬の持ち主。ばぬし。
(2)競走馬の所有者。日本中央競馬会の登録を受け,所有馬を中央競馬に出走させることのできる有資格者。
うまのあし
うまのあし [5] 【馬の脚・馬の足】
(1)歌舞伎で,作り物の馬の中にはいって脚になる役。二人ではいり,それぞれ前脚・後ろ脚となる。
(2)〔馬の脚にしかなれないという意から〕
下級の役者。また,へたな役者。
うまのあしがた
うまのあしがた [0] 【馬の足形・毛茛】
キンポウゲ科の多年草。日当たりのよい山野に生える。根生葉は円心形で柄があり,掌状に三〜五裂する。晩春高さ約50センチメートルの花茎を立て枝端に黄色の五弁花を開く。八重咲きの栽培品種をキンポウゲという。有毒植物。[季]春。
馬の足形[図]
うまのおばち
うまのおばち ウマノヲ― [4] 【馬の尾蜂】
膜翅目の昆虫。体長2センチメートル内外。雌は15センチメートルに達する長大な産卵管をもつのでこの名がある。体は黄褐色。シロスジカミキリの幼虫に産卵する。本州・四国・九州・台湾に分布。
うまのおむすび
うまのおむすび ウマノヲ― [5] 【馬の尾結び】
女性の髪の結い方の一。洗ったあと長い髪を襟の後方で束ねて結び,馬の尾のように垂らしたもの。江戸末期に流行した。馬のしっぽ。
馬の尾結び[図]
うまのかい
うまのかい 【午の貝】
午の刻(正午)を知らせるために吹く法螺(ホラ)貝。「けふもまた―こそ吹きつなれひつじのあゆみ近づきぬらん/千載(雑下)」
うまのかみ
うまのかみ 【馬頭】
馬寮(メリヨウ)の長官。従五位上相当。左右一人ずついる。
うまのかみ
うまのかみ 【右馬頭】
右馬寮(ウマリヨウ)の長官。従五位上相当。みぎのうまのかみ。
うまのくち
うまのくち [0] 【馬の口】
馬の手綱。口取り縄。
うまのくぼがい
うまのくぼがい [5] 【馬の陰貝】
コヤスガイの異名。
うまのじん
うまのじん 【右馬の陣】
内裏の修明門(シユメイモン)前にあった右馬寮(ウマリヨウ)の役人の詰め所。また,修明門の異名。
うまのすけ
うまのすけ 【右馬助】
右馬寮(ウマリヨウ)の次官。正六位下相当。
うまのすずくさ
うまのすずくさ [5] 【馬の鈴草】
ウマノスズクサ科のつる性多年草。葉はほぼ卵状披針形。夏,葉腋(ヨウエキ)にらっぱ状の暗紫色の花を横向きにつける。果実は球形で熟すと六裂する。名は果実が馬の首にかける鈴に似ることから。根は青木香(シヨウモツコウ)と呼び虫毒や蛇毒の解毒剤に,乾燥した果実は馬兜鈴(バトウレイ)と呼び鎮咳・解熱剤に用いる。
うまのせ
うまのせ [0] 【馬の背】
□一□馬の背のように両側が深い谷となって落ち込んでいる山の尾根伝いの道。馬の背越え。
□二□馬の背。「―を分ける」
→馬
うまのたゆう
うまのたゆう 【馬大夫】
平安時代,六位相当の官である馬寮(メリヨウ)の允(ジヨウ)に,五位で任ぜられた者。
うまのつかさ
うまのつかさ 【馬寮】
(1)「めりょう(馬寮)」に同じ。
(2)春宮坊(トウグウボウ)の馬や馬具をつかさどる役所。主馬署(シユメシヨ)。
うまのないし
うまのないし 【馬内侍】
平安中期の女流歌人。右馬頭源時明の養女。選子内親王・中宮定子などに仕え,定子立后の際掌侍となる。家集「馬内侍集」や「大斎院前(サキ)の御集(馬内侍歌日記)」に多くの恋愛贈答歌を残す。晩年出家。生没年未詳。
うまのはなむけ
うまのはなむけ 【餞・餞別】
〔「馬の鼻向け」の意。旅立ちに際し,馬の鼻を目的地に向けて道中の安全を祈ったことから〕
(1)出発に際し,旅立つ人の無事を祈って饗宴(キヨウエン)を催すこと。「むかし,県(アガタ)へ行く人に,―せむとて/伊勢 44」
(2)旅立つ人に贈る品物・詩歌などの類。餞別(センベツ)。「産養(ウブヤシナイ)・―などの使に禄とらせぬ/枕草子 25」
うまのほね
うまのほね [5] 【馬の骨】
素性(スジヨウ)のわからない者をあざけっていう語。「どこの―とも知れない男」
うまのみつば
うまのみつば [4] 【馬の三つ葉】
セリ科の多年草。山地の木陰に生える。葉は掌状に五裂する。夏に高さ40センチメートルほどの花茎を立て,淡緑色の小五弁花をつける。オニミツバ。
うまのり
うまのり【馬乗り】
⇒馬.
うまのり
うまのり [0][3] 【馬乗り】
(1)馬に乗ること。また,その人。乗馬。
(2)馬に乗った姿のように,上からまたがること。「組み伏せて―になる」
(3)羽織・襦袢(ジバン)のすそあき。うまのりあき。
(4)洋服の背あき。センター-ベンツ。
(5)江戸幕府の職名。若年寄の支配下で馬の飼育・調練にあたった。
うまのりぞめ
うまのりぞめ [3] 【馬乗り初め】
新年の乗馬始めの儀式。
うまのりばおり
うまのりばおり [5] 【馬乗り羽織】
江戸時代,武士が乗馬の際に着用した羽織。無地か小紋の紋付で背筋の下方が縫わずに開けてある。
うまのりばかま
うまのりばかま [5] 【馬乗り袴】
男袴の一。相引きと襠(マチ)を高く仕立てた乗馬用の袴。江戸時代に武士が着用。明治以後は,行灯(アンドン)袴に対して,襠(マチ)のある袴をいう。馬袴。
うまはやびきゃく
うまはやびきゃく 【馬早飛脚】
江戸時代,馬を用いた早飛脚。宝永年間(1704-1711)に始められ,江戸・大坂を三日半で連絡した。1743年廃止。
うまば
うまば [0] 【馬場】
(1)乗馬の練習をする広場。武徳殿の前や左右の近衛府にあった。ばば。
(2)良馬の産地。
うまばえ
うまばえ [2] 【馬蠅】
双翅目の昆虫。体長1.2〜1.4センチメートル。体は褐色の毛で密におおわれ,はねは透明で濃紫色の斑紋がある。ウマ・ロバなどの毛に産卵,幼虫は口から宿主の体内にはいり胃に寄生。筍(タケノコ)状になって排出され,土中で蛹(サナギ)となる。うまあぶ。
うまばくろう
うまばくろう [3] 【馬博労・馬伯楽】
馬の売買・周旋などをする人。博労。
うまばしり
うまばしり [3] 【馬走り】
馬場で,馬を走らせるところ。馬出しから馬留(トド)めまでの間。
うまばどの
うまばどの 【馬場殿】
馬場の埒(ラチ)の中央に建てられた殿舎。宮中では武徳殿をいい,端午の節会(セチエ)には天皇が騎射を見物する座が設けられた。うまばのおとど。ばばどの。うまばや。
うまばのおとど
うまばのおとど 【馬場殿】
「うまばどの」に同じ。「―のほどにたてわづらひて/源氏(葵)」
うまばや
うまばや 【馬場屋】
「うまばどの」に同じ。「土御門殿の―・埒などいみじうしたてさせ給ふ/栄花(初花)」
うまばんれんしょう
うまばんれんしょう [5] 【馬番連勝】
競馬の連勝複式の一種。一,二着を馬の番号の組み合わせで当てるもの。馬連(ウマレン)。
うまひき
うまひき [0][4][2] 【馬引き】
うまかた。まご。
うまひと
うまひと 【貴人】
身分の高い人。家柄のよい人。「―は―どちや/日本書紀(神功)」
うまびる
うまびる [0] 【馬蛭】
淡水産の大形のヒル。からだは扁平で,体長10センチメートル,幅1.7センチメートル内外。背面は暗緑色で五本の暗色の縦線がある。雌雄同体。顎(アゴ)が弱く,人畜の血は吸えない。日本全土に分布。
うまふぶき
うまふぶき 【牛蒡】
ゴボウの古名。[和名抄]
うまぶね
うまぶね [0][3] 【馬船】
(1)中世・近世,馬の輸送に使われた軍用の船。
(2)河川で,馬を渡すための船。
うまぶね
うまぶね 【馬槽】
秣(マグサ)を入れる桶(オケ)。飼い葉桶。「お前に―立てて御馬どもに秣飼はれなどするに/宇津保(初秋)」
うまへん
うまへん [0] 【馬偏】
漢字の偏の一。「駅」「駆」「験」などの「馬」の部分。
うままつり
うままつり [3] 【午祭(り)】
稲荷(イナリ)神社の,初午(ハツウマ)・二の午(三の午)のこと。[季]春。
うままわり
うままわり [3] 【馬廻り】
(1)大将の乗った馬の周囲。「義貞は兼てより―にすぐれたる兵(ツワモノ)を七千余騎囲ませて/太平記 14」
(2)「馬廻組」の略。
うままわりぐみ
うままわりぐみ [0] 【馬廻組】
主君の乗った馬のそばで警護にあたった騎馬の侍。馬廻衆。
うまみ
うまみ【旨味】
taste;→英和
flavor;→英和
[妙味]⇒妙味.〜のある tasty;delicious;→英和
refined.〜のない tasteless;→英和
flat;→英和
dry.→英和
うまみ
うまみ [0][3] 【旨み・旨味】
〔「み」は接尾語。「味」は当て字〕
(1)食べ物の味のうまさの程度。うまさ。「―に欠ける料理」「肉の―がでる」
(2)技芸などの巧みさ・上手さ。「―のある演技」
(3)もうけ。利益。「―のない商売」
うまみちょうみりょう
うまみちょうみりょう [6] 【旨み調味料】
⇒化学調味料(カガクチヨウミリヨウ)
うまもち
うまもち [4][0] 【馬持】
(1)馬をもっている人。また,馬の賃貸業者。馬主。
(2)江戸時代,武士で馬をもつことを許された人。
うまや
うまや【厩[馬屋]】
a stable;→英和
<米> a barn.→英和
うまや
うまや [0] 【厩・馬屋】
馬を飼っておくための小屋。馬小屋。むまや。厩舎(キユウシヤ)。
うまや
うまや [0] 【駅】
(1)律令制で,中央と地方との連絡のため街道筋の三〇里(約16キロメートル)ごとに置かれた設備。馬・人夫をそろえ旅人の便をはかった。
(2)律令制で,駅の建物。駅館。
うまやかじ
うまやかじ 【厩火事】
落語の一。馬小屋の火事で大事な馬よりも家来の身を案じた孔子の故事にならい,女房が亭主愛蔵の器を割ってその愛情を試す。亭主は怪我を案じてくれるが,それは髪結いの女房に怪我をされては食い上げになるからだったという話。
うまやごえ
うまやごえ [0][3] 【厩肥】
「きゅうひ(厩肥)」に同じ。
うまやさぶらい
うまやさぶらい 【厩侍】
鎌倉・室町時代,武家の邸内に設けられた厩番の詰め所。
うまやじ
うまやじ [3] 【駅路】
(1)宿場のある街道。駅路(エキロ)。むまやじ。
(2)宿場。[日葡]
うまやづかい
うまやづかい 【駅使】
⇒えきし(駅使)
うまやど
うまやど [0][3] 【馬宿】
駅伝・伝馬(テンマ)に用いる馬を用意しておく所。
うまやどのおうじ
うまやどのおうじ 【厩戸皇子】
聖徳太子(シヨウトクタイシ)の名。
うまやのおさ
うまやのおさ 【駅長】
⇒えきちょう(駅長)(2)
うまやのつかさ
うまやのつかさ 【厩司】
摂政・関白に仕えて,厩のことをつかさどる者。うまづかさ。
うまやのとねり
うまやのとねり 【厩舎人】
厩別当の下で,馬の世話を行なった者。うまやどねり。
うまやのべっとう
うまやのべっとう 【厩別当】
厩の長。院司・家司(ケイシ)・国司などの下で,馬の飼育や厩の管理をつかさどった役。
うまやぶぎょう
うまやぶぎょう 【厩奉行】
鎌倉・室町幕府の職制の一。厩や馬のことをつかさどり,また将軍が出かける際につき従った役。
うまゆみ
うまゆみ [2] 【馬弓・騎射】
馬に乗って弓を射ること。多くは,宮中で端午の節会(セチエ)に武徳殿の前で行われたものをいう。流鏑馬(ヤブサメ)の源流。
→徒弓(カチユミ)
うまよろい
うまよろい [3] 【馬鎧・馬甲】
馬に着せる鎧。多く鉄鎖で作り,金属または革の板を縫いつけた。馬具足。
馬鎧[図]
うまら
うまら 【茨】
「うばら」に同じ。「道のへの―の末(ウレ)に這(ハ)ほ豆の/万葉 4352」
うまら
うまら 【旨ら】 (形動ナリ)
〔「ら」は接尾語〕
うまいさま。おいしいさま。また,快いさま。「横臼に,醸(カ)みし大御酒(オオミキ),―に,聞こしもちをせ/古事記(中)」「―に食(オ)せ叔母が君―に睡(ネ)や/琴歌譜」
うまりょう
うまりょう [2] 【右馬寮】
律令制で,馬寮(メリヨウ)の一。兵衛府に属し左馬寮とともに御所の厩の馬・馬具および諸国の御牧(ミマキ)をつかさどる役所。みぎのうまづかさ。
⇔左馬寮
うまりょう
うまりょう [2] 【馬寮】
⇒めりょう(馬寮)
うまる
うま・る 【生まる】 (動ラ下二)
⇒うまれる
うまる
うま・る [0] 【埋まる】 (動ラ五[四])
(1)穴などくぼんだ所に物が詰まって平らになる。「庭の穴が枯れ葉で―・る」
(2)物におおわれて姿が見えなくなる。うずまる。「家が雪に―・る」
(3)場所に人や物がたくさんはいり,それ以上はいる余地がなくなる。「部屋が本で―・る」
(4)それまで空いていたところに何かがはいって補いがつく。「空席が―・る」
(5)損失が償われる。埋め合わせがつく。「赤字が―・る」「これからは些(チツ)と楽をしなくちや―・んねえ/南小泉村(青果)」
うまる
うまる【埋まる】
be buried <in> ;[一杯になる]be filled up <with> .
うまれ
うまれ【生まれ】
birth;→英和
origin;→英和
[家系]lineage.→英和
〜のよい(いやしい) of noble[high,good](low,humble) birth.
うまれ
うまれ [0] 【生(ま)れ】
(1)生まれること。出生。誕生。「四月―」「昭和の―」
(2)生まれた土地。出生地。生国。「―は東京だが,育ちは大阪だ」
(3)生まれた家の家柄。環境。「高貴の―」
(4)生まれつきの性質。生まれつき。
うまれ=も付か∘ぬ
――も付か∘ぬ
生まれつきでない。先天的でない。生まれもつかない。
うまれあわす
うまれあわ・す [5] 【生(ま)れ合わす】
■一■ (動サ五[四])
「うまれあわせる」に同じ。「良い時代に―・す」
■二■ (動サ下二)
⇒うまれあわせる
うまれあわせる
うまれあわ・せる [6] 【生まれ合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 うまれあは・す
ちょうどその時に生まれる。うまれあわす。「いやな世の中に―・せたものだ」
うまれいずるなやみ
うまれいずるなやみ ウマレイヅル― 【生れ出づる悩み】
小説。有島武郎作。1918年(大正7)刊。画家木田金次郎をモデルに,漁師の生活の中で芸術への情熱やみがたい青年を共感的に描き,作者の芸術観を具体化した作品。
うまれうまれ
うまれうまれ 【生まれ生まれ】 (副)
生まれるとすぐに。生まれたまま。「うつくしき娘を,―出家にしたやうなものぢやは/浮世草子・胸算用 4」
うまれおちる
うまれお・ちる [5] 【生(ま)れ落ちる】 (動タ上一)[文]タ上二 うまれお・つ
この世に生まれ出る。うまれる。「―・ちてこのかた」
うまれかわり
うまれかわり [0] 【生(ま)れ変わり】
生まれ変わること。また,生まれ変わってきた人や姿。「観音様の―だ」
うまれかわり
うまれかわり【生まれ変り】
(a) rebirth (再生);→英和
regeneration (改心);a reincarnation <of> (化身).
うまれかわる
うまれかわる【生まれ変わる】
be reborn[born again];[新生する]make a fresh start in life;be quite another man.
うまれかわる
うまれかわ・る [5] 【生(ま)れ変わる】 (動ラ五[四])
(1)死んだものが,新たな生命を得て再びこの世に生まれ出る。姿を変えて生まれる。「七たび―・って恨みをはらす」
(2)(比喩的に)いままでとは全く別人のようなすぐれた人になる。「―・ったように勤勉になる」
[可能] うまれかわれる
うまれこきょう
うまれこきょう [4] 【生(ま)れ故郷】
生まれた土地。故郷。ふるさと。
うまれこきょう
うまれこきょう【生まれ故郷】
one's home town (state,prefecture,country);one's home[birthplace].
うまれざいしょ
うまれざいしょ [4] 【生(ま)れ在所】
生まれ育った田舎。生まれ故郷。
うまれしょう
うまれしょう [0][3] 【生(ま)れ性】
〔「うまれじょう」とも〕
生まれながらにしてもっている性質。生まれつき。「とかく男に縁のない―かとばかりにて/浄瑠璃・宵庚申(中)」
うまれすじょう
うまれすじょう [0][4] 【生(ま)れ素性】
生まれた家の家柄や家筋。氏素性。
うまれそだつ
うまれそだ・つ [5] 【生(ま)れ育つ】 (動タ五[四])
そこで生まれてそこで育つ。「―・った土地」
うまれぞこない
うまれぞこない [0] 【生(ま)れ損ない】
できそこない。人をののしっていう語。「江戸者の―金をため/柳多留 11」
うまれたての
うまれたての【生まれたての】
newborn.→英和
うまれだち
うまれだち 【生まれ立ち】
(1)生まれつき。天性。「それでも―の悪い野郎なら/滑稽本・浮世風呂 2」
(2)生まれた直後。生まれたて。「此娘―より品をやりてただならぬ粧ひ/浮世草子・禁短気」
うまれつき
うまれつき [0] 【生(ま)れ付き】
(1)性質や能力などが生まれたときから備わっていること。「―の美声」
(2)生まれたとき以来。生来。「―頭がよい」
うまれつき
うまれつき【生まれつき】
one's nature[character,disposition].〜の ⇒生まれながら.
うまれつく
うまれつく【生まれつく】
be born <a poet,blind,etc.> .
うまれつく
うまれつ・く [4] 【生(ま)れ付く】 (動カ五[四])
外見・性質・能力など生まれたときから身に備わっている。「―・いての器量よし」「芸術家になるべく―・いている」
うまれどし
うまれどし [0][3] 【生(ま)れ年】
生まれた年。せいねん。
うまれながら
うまれながら【生まれながらの】
born;→英和
natural.→英和
〜の盲目(盲人) (a person) born blind.〜に by nature;naturally.→英和
うまれながら
うまれながら [0] 【生(ま)れ乍ら】 (副)
生まれたときから。生まれつき。「―の芸術家」
うまれね
うまれね [3] 【生(ま)れ値】
新しく上場された株や増資の権利落ちした株に,初めてつけられた値段。
うまれる
うまれる【生まれる】
be born;[成立する]come into existence.金持に(貧乏に,死んで)〜 be born rich (poor,dead).子供が〜 A baby was born <to> .
うまれる
うま・れる [0] 【生(ま)れる・産(ま)れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 うま・る
〔四段動詞「生む」に受け身の助動詞「れる」の付いたものから〕
(1)子が母体や卵から出る。出生する。誕生する。
⇔死ぬ
「女の子が―・れた」「ひよこが―・れる」
(2)それまでなかったものが作り出される。「新国家が―・れる」「歌が―・れる」「愛情が―・れる」
(3)(仏教思想で)死後,再びこの世に現れる。再生する。「或は聖徳太子の―・れ給へると申/大鏡(藤氏物語)」
〔中古以降「むまる」とも表記された〕
うまれん
うまれん [0] 【馬連】
「馬番連勝」の略。
うまわる
うまわ・る ウマハル 【殖る】 (動ラ四)
生まれて,ふえる。「一つの氏―・りて更に万の姓になれり/日本書紀(允恭訓)」
うみ
うみ [1] 【海】
(1)地球の表面のうち,海水をたたえた部分。総面積は約3億6千万平方キロメートルで,地球表面積の約四分の三を占める。最深はマリアナ海溝の約1万1千メートル。平均深度は3千8百メートル。海洋。
⇔陸
〔一般に外海をいうが,カスピ海のように周囲を陸で囲まれた大きな湖などをもいう〕
(2)みずうみ。湖。「鳰(ニオ)の―」
(3)月面の,比較的凹凸少なく広々している所。「嵐の―」
(4)あたり一面がその物でおおわれていること。「あたりは火の―だった」
(5)硯(スズリ)の,水をためておく部分。池。
うみ
うみ 【宇美】
福岡県中央部,糟屋(カスヤ)郡の町。かつては石炭で栄えたが近年住宅地化。神功皇后が応神天皇を産んだ地と伝えられる。宇美八幡宮がある。
うみ
うみ【生みの親】
one's real parent(s);the founder[originator,inventor].→英和
生みの苦しみ labor pains.
うみ
うみ
文部省唱歌。林柳波の詩に井上武士が作曲。1941年(昭和16)刊の「ウタノホン(上)」に発表。「うみは広いな大きいな…」
うみ
うみ【海】
the sea;→英和
the ocean (大洋).→英和
〜の幸 marine products.〜の生活 a seafaring life.〜に乗り出す go out to sea.‖火の海 a sea of flames.海のものとも山のものともわからない be quite uncertain.
うみ
うみ [0] 【生み・産み】
うむこと。
→うみの(連語)
うみ
うみ [2] 【膿】
(1)傷やでき物が膿んだときに出る黄白色の臭い粘液。白血球・病原性微生物・組織の崩壊物質からなる。うみしる。のう。
(2)始末をしないでいると害になるもの。「積年の―を出し,市政を刷新する」
うみ
うみ 【海】
文部省唱歌。作詞作曲者とも不明。1913年(大正2)刊の「尋常小学唱歌(五)」に発表。「松原遠く消ゆるところ…」
うみ=が湧(ワ)く
――が湧(ワ)・く
魚の群れが海面に集まることをいう。
〔漁師の用いる語〕
うみ=に千年山に千年
――に千年山に千年
「海千山千(ウミセンヤマセン)」に同じ。
うみ=の物とも山の物ともつかぬ
――の物とも山の物ともつかぬ
物事の正体・本質がつかめず,どっちとも決めかねたり,将来を予測できなかったりすることのたとえ。
うみ=を山にする
――を山にする
無理なことをするたとえ。
うみ=を渡る
――を渡・る
外国へ行く。また,外国から来る。
うみ=波を揚げず
――波を揚げず
〔韓詩外伝〕
海がおだやかである。天下泰平であることにいう。
うみあいさ
うみあいさ [3] 【海秋沙】
カモ目カモ科の水鳥。全長57センチメートルほど。くちばしは細長くて,先がかぎ状。後頭部に長い羽がある。ユーラシア・北アメリカの中北部で繁殖し,日本には冬鳥として渡来。
うみあけ
うみあけ [0] 【海明け】
北海道オホーツク海沿岸を閉ざしていた流氷が,春になって沿岸から離れること。開氷面が50パーセント以上になったときをいう。
うみう
うみう [0] 【海鵜】
ペリカン目ウ科の海鳥。くちばしは長く,先はかぎ状。四本の指の間に発達した水掻きがある。体は光沢のある黒緑色で,全長90センチメートル内外。シベリア東部・朝鮮,北海道から九州までの海岸や小島の岩壁に集団で営巣する。若鳥を捕らえて訓練し,鵜飼いに使う。
海鵜[図]
うみうお
うみうお [2] 【海魚】
海産の魚類。かいぎょ。
⇔川魚
うみうさぎ
うみうさぎ [3] 【海兎】
海産の巻貝。殻は長卵形で殻長7センチメートル内外。殻表は純白の陶器質で,殻口内は赤紫色。浅海の岩礁地にすむ。日本南部から熱帯地方に広く分布。
うみうし
うみうし [2] 【海牛】
〔触角を振って歩くのを牛に見たてた名〕
軟体動物腹足綱後鰓亜綱に属する一群の海産動物の総称。体形・体色は変化に富み,美しい色彩や模様をもつものが多い。足は幅広く,背面の前方に一対の触角をもつ。雌雄同体で草食性。暖海に生息し,種類が多い。
海牛[図]
うみうそ
うみうそ [0] 【海獺】
アシカの異名。
うみうちわ
うみうちわ [4][3] 【海団扇】
褐藻類アミジグサ目の海藻。日本の沿岸に広く分布。低潮線付近の潮溜(ダ)まりなどに群生する。藻体は厚く革質で径7センチメートルほどの扇をひろげたような形をしている。
うみうなぎ
うみうなぎ [3] 【海鰻】
体形がウナギに似て細長い,ウミヘビ・アナゴ・ウツボなどの俗称。
うみうま
うみうま [0][2] 【海馬】
タツノオトシゴの異名。
うみえら
うみえら [0] 【海鰓】
腔腸動物花虫綱の群体をなす海産動物。魚の鰓に柄がついたような形で,砂泥底に立つ。薄桃色で長さ20センチメートル内外。日本の沿岸に分布。
うみお
うみお [2] 【績麻】
青麻(アオソ)を裂いてつなぎ,糸としたもの。うみそ。
うみおそ
うみおそ 【海獺】
アシカの異名。[重訂本草綱目啓蒙]
うみおとす
うみおとす【生み落とす】
⇒生む.
うみおとす
うみおと・す [4] 【生み落(と)す・産み落(と)す】 (動サ五[四])
子や卵を生む。「玉のような子を―・す」
うみおなす
うみおなす 【績麻なす】 (枕詞)
長いことから,「長柄(ナガラ)」などにかかる。「―長柄の宮に/万葉 928」
うみかぜ
うみかぜ [2] 【海風】
(1)海から吹いてくる風。海の風。うなかぜ。
(2)「海風(カイフウ)」に同じ。
うみかぜ
うみかぜ【海風】
(a) breeze from the sea.→英和
うみかぶろ
うみかぶろ 【海禿】
アシカの異名。[重訂本草綱目啓蒙]
うみからまつ
うみからまつ [4] 【海唐松】
腔腸動物花虫綱の海産動物。樹枝状の群体をつくる。高さ2メートルを超すものがある。枝は,中心の黒い角質の軸と,まわりの白色の個虫とからなる。軸はパイプ・印材などの細工物にする。房総以南の岩礁に着生する。ツノサンゴ。クロサンゴ。ウミマツ。
うみが
うみが 【海処】
〔「が」は所の意〕
海辺。海。
⇔陸(クヌガ)
「―行けば腰なづむ/古事記(中)」
うみがき
うみがき 【熟柿】
熟した柿。「―の落てとばしる砧かな/井華集」
うみがた
うみがた 【海形】
海上の景色の模型。「右大将殿,大いなる―をして/宇津保(国譲中)」
うみがめ
うみがめ【海亀】
a (sea) turtle.
うみがめ
うみがめ [0] 【海亀】
ウミガメ科とオサガメ科の海産のカメの総称。一般に大形。前後肢はひれ状で海洋生活に適する。産卵は夏期,砂浜に上陸して行う。オサガメ・アオウミガメ・アカウミガメ・タイマイなど。[季]夏。
うみがも
うみがも [0][2][3] 【海鴨】
主として海上で暮らし,潜水して魚や貝などをとるカモ類をいう。ハジロガモ類・クロガモ類・ケワタガモ類など。
うみがらす
うみがらす [3] 【海烏】
チドリ目ウミスズメ科の海鳥。全長約45センチメートル。背面は黒色,腹面は白色。西洋梨形の大形卵を一個産む。北半球の寒冷海域に分布。日本では,1970年代以後に激減し,現在は北海道天売島のみで繁殖。絶滅危惧種。ロッペンガモ。ロッペン鳥。オロロン鳥。
うみきじ
うみきじ 【海雉】
七面鳥の異名。[書言字考節用集]
うみぎく
うみぎく [2] 【海菊】
海産の二枚貝。片方の殻は深い椀形で殻頂を岩に付着し,他方の殻は平たく椀の蓋(フタ)状に合わさり,表面に多数の細い突起をもつ。貝殻の色は赤褐色・赤橙色・赤紫色など変化に富む。貝柱は食用。房総以南の浅海の岩礁にすむ。
うみぎり
うみぎり [2] 【海霧】
海上に発生する霧。じり。かいむ。ガス。[季]夏。
うみぎわ
うみぎわ [0] 【海際】
海のほとり。海岸。うみべ。
うみくさ
うみくさ [2][0] 【海草】
〔「うみぐさ」とも〕
海中に生育する藻や草の総称。
うみぐも
うみぐも [3][2] 【海蜘蛛】
ウミグモ綱の海産節足動物の総称。体は頭・胸・腹の三部に分かれ,胸部から四対の極端に細長い脚がでる。腹部はきわめて小さい。浅海から深海まで広く分布。
うみけいとう
うみけいとう [3] 【海鶏頭】
⇒海鶏冠(ウミトサカ)
うみけむし
うみけむし [3] 【海毛虫】
海産のゴカイの一種。体は紫褐色の紡錘小判形で,長さ約8センチメートル。四〇ほどある環節の側面に多数の剛毛をもち,毛虫状。各地の浅海の岩礁にすむ。
うみさち
うみさち [0] 【海幸】
(1)海でとれる獲物。魚介類など。うみのさち。
(2)海の獲物をとる道具。「―もおのがさちさち/古事記(上)」
⇔山幸
うみさちひこ
うみさちひこ 【海幸彦】
火照命(ホデリノミコト)の別名。
うみさちやまさち
うみさちやまさち 【海幸山幸】
記紀に見える神話の一。海幸彦(火照命(ホデリノミコト))と山幸彦(彦火火出見尊(ヒコホホデミノミコト))の兄弟神は弟の要求により互いの漁猟の道具を取り替える。兄の釣り針をなくした山幸彦は海神の宮殿に赴き,釣り針と潮盈珠(シオミツタマ)・潮乾珠(シオヒルタマ)を得て兄を打ち負かす。隼人族の服従を説く神話であり,また仙郷滞留説話・神婚説話・浦島伝説の先駆ともされる。
うみざりがに
うみざりがに [3] 【海蝲蛄】
ロブスターのこと。
うみしか
うみしか [0][2] 【海鹿】
アメフラシの異名。
うみしだ
うみしだ [0][3] 【海羊歯】
ウミユリ綱の海産の棘皮(キヨクヒ)動物。シダの葉に似た腕が四〇本ほどあり,下部にある五〇本ほどの巻枝で海底の岩につかまる。黒褐色で,高さ約20センチメートル。本州中部以南の海岸に分布。
うみしば
うみしば [0] 【海芝】
ヒドロ虫綱ウミシバ科の腔腸動物の総称。やせた芝草状,あるいは苔(コケ)状の群体で,高さ0.5〜15センチメートル。海藻・海綿・岩石・カニなどに着生する。全国の沿岸に分布。
うみじ
うみじ 【海路】
海上の船の航路。船路。うなじ。かいろ。
⇔陸路(クガジ)
「いさなとり―に出でて/万葉 366」
うみじ
うみじ [0] 【産字・生字】
謡・浄瑠璃・長唄など日本の声楽で,歌詞の音節を長く延ばしてうたう場合に,長く延ばされる母音部分。例えば「み」を延ばして「みい」とうたうときの「い」を指す。
うみすいいし
うみすいいし ウミスヒ― [3] 【膿吸い石】
膿を吸い出す効きめがあるとされる碁石状のもの。
うみすずめ
うみすずめ [3] 【海雀】
(1)チドリ目ウミスズメ科の海鳥。全長25センチメートルほど。背面は灰黒色で腹面は白色。冬期海上にみられ,北海道・千島・朝鮮などの離島で繁殖する。
(2)フグ目の海魚。全長20センチメートルほど。体はやや箱形で,頭部に一対の角をもち,体側に亀甲形の文様がある。干して玩具とする。ミズカゴ。コンゴウフグ。
うみせん
うみせん【海千山千】
an old stager[fox].
うみせんやません
うみせんやません [0][1] 【海千山千】
〔海に千年,山に千年住んだ蛇(ジヤ)は竜になるということから〕
様々な経験を積み,世間の表裏を知り尽くしてずる賢いこと。また,そういう人。海に千年山に千年。海千河千。「―の女将(オカミ)」
うみそ
うみそ 【績麻】
⇒うみお(績麻)
うみぞうめん
うみぞうめん [3] 【海索麺】
(1)アメフラシ類の卵塊。橙黄色の細長いひも状で,中に多数の卵が入っている。
(2)紅藻類ウミゾウメン目の海藻。各地の潮間帯の岩に生える。体は紅紫色,約20センチメートルの糸状で分枝せず,数本が叢生(ソウセイ)する。軟骨質で粘りがあり,食用とする。
うみたけ
うみたけ [2] 【海筍・海笋】
海産の二枚貝。殻は白色で薄く,非常にもろい。殻長約8センチメートル。砂泥中に深くもぐり,約30センチメートルの太い黒褐色の水管を出す。水管は食用になる。瀬戸内海・有明海や大陸沿岸に分布。
うみたて
うみたて【生みたての】
fresh <eggs> .→英和
うみたなご
うみたなご [3] 【海鱮】
スズキ目の海魚。全長25センチメートルに達する。体は卵形で著しく側扁する。背は淡青灰色で腹は銀白色。全身が金色を帯びたものもいる。卵胎生で,一腹に一〇〜五〇匹をもつ。釣りの対象魚。食用。北海道南部以南の沿岸に分布。タナゴ。
うみだか
うみだか 【海高】
江戸時代の税の一種。漁猟および海藻などの収穫を石高(コクダカ)に換算し,租税として米や金銀で納めさせたもの。海石(ウミコク)。
うみだす
うみだ・す [3] 【生み出す・産み出す】 (動サ五[四])
(1)子や卵を生む。
(2)新しいものを考案して世に出す。「名曲を―・す」
(3)作り出す。発生させる。「巨大な利益を―・す」
[可能] うみだせる
うみだす
うみだす【生み出す】
⇒生む.
うみだぬき
うみだぬき [3] 【海狸】
ビーバーのこと。
うみち
うみち [0][2] 【膿血】
膿と血のまじったもの。
うみつかれる
うみつか・れる [5] 【倦み疲れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 うみつか・る
物事にあきて,疲労を感じる。疲れてうんざりする。「長時間の単調な仕事に―・れる」
うみつける
うみつ・ける [4][0] 【生み付ける・産み付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 うみつ・く
(1)虫や魚などが卵を物に付着させて産む。また,物の中に産む。「蝶が葉の裏に卵を―・ける」「セミは卵を地中に―・ける」
(2)ある性質が備わるようにして子を産む。「土方の手伝ひして車の跡押しにと親は―・けても下さるまじ/にごりえ(一葉)」
うみつける
うみつける【(卵を)生み付ける】
⇒生む.
うみつじ
うみつじ 【海つ路】
〔「つ」は格助詞。「うみつち」とも〕
「うみじ」に同じ。「―のなぎなむ時も渡らなむ/万葉 1781」
うみつばめ
うみつばめ【海燕】
a (stormy) petrel.
うみつばめ
うみつばめ [3] 【海燕】
ミズナギドリ目ウミツバメ科の海鳥の総称。黒みを帯びた翼は細長く,尾はふたまたに分かれる。全長13〜25センチメートル。水かきが発達し巧みに泳ぐ。離島の地中や岩の間に営巣する。ハイイロウミツバメ・コシジロウミツバメ・オーストンウミツバメなど。
うみつぼみ
うみつぼみ [3] 【海蕾】
化石のみ知られる海産の棘皮(キヨクヒ)動物。古生代,オルドビス紀から二畳紀にかけて繁栄。石灰質の蕾状・球状の体と,短い柄からなる。
うみづき
うみづき [2][0] 【産み月】
胎児が生まれ出る予定の月。臨月。
うみづき
うみづき【産み月】
⇒臨月(りんげつ).
うみづら
うみづら 【海面】
(1)海辺。海のほとり。「深き山里,世離れたる―などにはひ隠れぬべし/源氏(帚木)」
(2)うみのおもて。「月澄みわたる―に波風頻りに鳴動して/謡曲・竹生島」
うみづり
うみづり [0] 【海釣り】
海でする釣り。
うみて
うみて [0] 【海手】
海の方。
⇔山手
うみとかげ
うみとかげ [3] 【海蜥蜴】
トカゲ目の海生爬虫類。全長1.5メートルを超え,尾がその三分の二を占める。頸(クビ)から尾先まで正中線にそって鋸歯(キヨシ)状の冠がある。背面は黒ないし黒褐色,腹面は汚白色。泳ぎが巧みで,海藻を食べる。ガラパゴス諸島特産。ウミイグアナ。
うみとさか
うみとさか [3] 【海鶏冠】
〔鶏のトサカ状であるところから〕
花虫綱の海産腔腸動物。10センチメートルほどの太い茎と,小さい個虫がたくさん付いた冠状部とがあり,ケイトウのような群体をつくる。黄褐色または赤褐色で,茎の部分は白い。暖海に分布し,浅海の岩に着生する。海鶏頭(ウミケイトウ)。
うみとらのお
うみとらのお [5] 【海虎の尾】
褐藻類ヒバマタ目ホンダワラ属の海藻。潮間帯の岩盤に群生する。全長1メートル内外。茎は短く多数の枝に分かれ,枝はさらに羽状に分かれて線形の葉が密生し,動物の尾に似る。
うみどり
うみどり【海鳥】
a sea bird.
うみどり
うみどり [2] 【海鳥】
海岸や島にすみ,海面や海中で魚類などを捕食する鳥の総称。アホウドリ・ウミネコ・カツオドリなど。かいちょう。
→水鳥
うみながし
うみながし 【産み流し】
流産(リユウザン)。「御―にて,にはかにうせさせ給ひにけりとぞ聞こえし/増鏡(老のなみ)」
うみなす
うみな・す 【生み成す】 (動サ四)
新しく作り出す。生成する。「国土(クニ)を―・さむと以為(オモ)ふ/古事記(上)」
うみなり
うみなり【海鳴り】
the rumbling of the sea.→英和
〜がする The sea roars.
うみなり
うみなり [0] 【海鳴り】
海の方から鳴り響いてくる遠雷のような低い響き。うねりが海岸で砕けるときに空気を巻き込んで発する音。しばしば台風や津波などがくる前兆とされる。「―が聞こえる」
うみにいくるひとびと
うみにいくるひとびと 【海に生くる人々】
小説。葉山嘉樹作。1926年(大正15)刊。石炭貨物船に働く海上労働者の階級的な目覚めを,自然描写を背景に描く。プロレタリア文学の記念碑的な作品。
うみにな
うみにな [0] 【海蜷】
海産の巻貝。殻は細長い円錐形で,殻長は5センチメートル内外。殻表には石畳状の文様があり,黒褐色。食用。潮間帯の砂礫(サレキ)底にすむ。
うみねこ
うみねこ [0] 【海猫】
〔鳴き声が猫に似るところから〕
チドリ目カモメ科の海鳥。全長45センチメートルほど。体は純白で,背と翼が灰黒色。尾に太い黒帯があるのが特徴。日本近海の島に集団で営巣する。青森県蕪島(カブシマ)・島根県経島(フミジマ)などの繁殖地は天然記念物。
うみねこ
うみねこ【海猫】
《鳥》a black-tailed gull.
うみの
うみの 【生みの・産みの】 (連語)
うむこと・うんだことの意。
うみの=恩
――恩((ウミノオン))より育ての恩
「生みの親より育ての親」に同じ。
うみの=親
――親((ウミノオヤ))より育ての親
生んでくれただけの実の親より,養育してくれた養い親の方に深い情を感じるということ。生みの恩より育ての恩。
うみのいえ
うみのいえ [1] 【海の家】
(1)浜辺にある海水浴客相手の更衣室を備え,軽食などを供するよしず張りなどの簡易な店。[季]夏。
(2)海岸近くに避暑・保養・海水浴などの客のために建てた宿泊施設。[季]夏。
うみのおや
うみのおや [5] 【生みの親・産みの親】
(1)自分を生んだ親。実の親。
(2)はじめて作り出した人。最初に始めた人。「クーベルタンは近代オリンピックの―である」
うみのおん
うみのおん [4] 【生みの恩・産みの恩】
生んでくれた親の恩。
うみのくるしみ
うみのくるしみ [0][6] 【産みの苦しみ】
(1)出産のときの苦しみ。陣痛。
(2)物を作り出したり,はじめて物事を始めるときの苦しみ。「―を味わう」
うみのこ
うみのこ [0] 【生みの子・産みの子】
(1)自分が生んだ子。実子。「―同然のかわいがりよう」
(2)子孫。「―のいやつぎつぎに/万葉 4465」
うみのさち
うみのさち [1] 【海の幸】
⇒うみさち(海幸)(1)
うみのなかみち
うみのなかみち 【海ノ中道】
福岡市北部,玄界灘から博多湾を区切る砂嘴(サシ)。先端に志賀島(シカノシマ)がある。
うみのはは
うみのはは [4] 【生みの母・産みの母】
自分を生んだ母。実母。
うみのひ
うみのひ 【海の日】
国民の祝日の一。七月二〇日。海の恩恵に感謝するとともに海洋国日本の繁栄を願うという主旨で1996年(平成8)より実施。
うみのみや
うみのみや 【海の宮】
海中にあって竜神や乙姫(オトヒメ)の住むという宮殿。竜宮。うみのみやこ。「鼇海(ゴウカイ)の西には―/今鏡(すべらぎ下)」
うみばた
うみばた [0] 【海端】
海のほとり。海辺。
うみばと
うみばと [0][3] 【海鳩】
チドリ目ウミスズメ科の海鳥。ハトぐらいの大きさで,体は黒く,翼の前縁中部に大きい白斑がある。冬羽は全体が白っぽい。北太平洋に分布。
うみひごい
うみひごい [3] 【海緋鯉】
スズキ目の海魚。全長50センチメートルほど。ヒメジの近縁種で,体は鮮赤色。下顎(アゴ)に一対のひげがある。冬は美味。本州中部以南の暖海に分布。
うみひば
うみひば [0] 【海檜葉】
〔ヒノキの枝に似るところから〕
花虫綱の海産腔腸動物。個虫は2ミリメートルほどで,黄褐色の樹枝状の群体をつくり,全体で1メートル内外になる。暖流域に広く分布し,浅海中の岩の上に着生する。
うみびらき
うみびらき [3] 【海開き】
海水浴場を,その年初めて一般に公開すること。また,その日。浜開き。[季]夏。
うみへび
うみへび【海蛇】
a sea snake.
うみへび
うみへび [0] 【海蛇】
(1)有鱗目コブラ科のウミヘビ亜科とエラブウミヘビ亜科の海生のヘビの総称。体は細長く,全長1.2メートルに達する。頭は比較的小さく,尾は左右に扁平でオール状。ほとんどが有毒。魚を主食とする。インド洋・太平洋の暖海域に分布。
(2)ウナギ目ウミヘビ科の海魚の総称。全長1.5メートルに達するものもある。体は著しく細長く,尾びれがない。体色は黄褐色や暗褐色で,斑紋も種により異なる。モンガラドオシ・ゴイシウミヘビなど日本近海に約二〇種がいる。食用にはならない。大部分は本州中部以南の沿岸に分布。
うみへびざ
うみへびざ [0] 【海蛇座】
〔(ラテン) Hydra〕
四月下旬の宵に南中する星座。蟹(カニ)座の南に発し,遠く天秤(テンビン)座に達する全天第一の長い星座。ヒドラ座。
うみべ
うみべ【海辺】
the beach[seashore,seaside].→英和
うみべ
うみべ [0][3] 【海辺】
海のほとり。海に近い所。「―の店」
うみほおずき
うみほおずき [3] 【海酸漿】
アカニシ・テングニシ・ナガニシなど海産の巻貝類の卵嚢(ランノウ)。初夏のころ産卵され,海中の岩に群がりつく。ホオズキのように口の中で鳴らす玩具とする。[季]夏。
うみほたる
うみほたる [3] 【海蛍】
介形目の海産節足動物。長さ3ミリメートルほどの卵形の二枚貝のような殻の中に,エビ状の本体があり,脚を動かして泳ぐ。発光物質を分泌し,ホタルのように青白く光る。日本の太平洋岸に分布。
うみぼうず
うみぼうず【海坊主】
a sea monster.
うみぼうず
うみぼうず [3][1] 【海坊主】
(1)海浜や船の前後に現れるという裸で目の大きな坊主頭の妖怪。
(2)アオウミガメの異名。
うみまつ
うみまつ [2] 【海松】
(1)ウミカラマツの略。
(2)海藻ミルの異名。「海人(アマ)ならば―をだにひかましものを/土左」
うみも
うみも [2][0] 【海藻】
海産の藻類。
うみやま
うみやま [1] 【海山】
(1)海と山。
(2)恩恵などの深く高いことのたとえ。「―の御恩徳/浄瑠璃・平家女護島」
うみやまのあいだ
うみやまのあいだ 【海やまのあひだ】
歌集。釈迢空(折口信夫)の最初の歌集。1925年(大正14)刊。民俗採訪旅行時の海や山での詠作が中心。四句詩形式が特色で,自由な詩型創出を試みている。
うみやめぼし
うみやめぼし 【危宿】
二十八宿の危宿(キシユク)の和名。水瓶(ミズガメ)座のアルファ星と,ペガサス座のシータ星・エプシロン星の三星からなる。
うみゆかば
うみゆかば 【海行かば】
歌曲。信時潔(ノブトキキヨシ)作曲。歌詞は万葉集巻一八の大伴家持の長歌による。別に,東儀季芳が続日本紀歌謡に作曲した海軍儀式歌がある。
うみゆり
うみゆり [2] 【海百合】
〔ユリに似ているところから〕
ウミユリ綱の棘皮(キヨクヒ)動物の総称。長い柄の一端で海底の岩などに付着し,他端に体部と触腕をもつ。種類によっては20メートルにも達する。雌雄異体。古生代に繁栄し,「生きている化石」といわれる。
うみりんご
うみりんご [3] 【海林檎】
〔果物のリンゴに似ているところから〕
化石としてのみ発見されるウミリンゴ綱の海産棘皮動物の総称。オルドビス紀から二畳紀にかけて繁栄した。球形・卵形で一端に短い柄があり,これで岩などに付着する。
うみわける
うみわ・ける [4] 【生み分ける】 (動カ下一)
男か女か望むほうの子供を生む。
うみわた
うみわた [0] 【海綿】
「海綿(カイメン)」に同じ。
うみわに
うみわに [3] 【海鰐】
イリエワニの異名。
うみイグアナ
うみイグアナ [3] 【海―】
⇒海蜥蜴(ウミトカゲ)
うみサボテン
うみサボテン [3] 【海仙人掌】
花虫綱の海産腔腸動物。太い棒状の群体を形成し,全長50センチメートルほど。淡黄色または桃色。浅海の砂底にすみ,日中は砂の中にもぐり,夜になると長く伸びて発光する。
うむ
う・む [1] 【倦む】 (動マ五[四])
同じ状態が長く続いていやになる。あきる。「仕事に―・む」「学問ニ―・ムコトナカレ/日葡」
〔中古には主に漢文訓読に用いられた〕
うむ
う・む [1] 【膿む】 (動マ五[四])
傷や腫(ハ)れ物に膿がたまる。化膿(カノウ)する。「おできが―・んで痛い」
うむ
うむ【有無】
[在否] <let me know> whether <you have…,there is…> .→英和
〜相通じる supply each other's needs.〜を言わせず whether one likes it or not;by force.
うむ
う・む 【績む】 (動マ五[四])
青麻(アオソ)を湿しながら指先で細く裂き,よってつなぐ。「針も持ちます,苧(オ)も―・みます/草枕(漱石)」
うむ
うむ【生む】
(1)[子を]bear <a child> ;→英和
give birth to <a baby> ;have <a baby> .→英和
(2)[卵を]lay <eggs> ;→英和
blow (はえが);→英和
spawn (魚が).→英和
(3)[生じる]produce;→英和
give rise to <a rumor> ;bear <interests> .
うむ
うむ【倦む】
get tired[weary] <of> .倦まずたゆまず untiringly;strenuously;→英和
perseveringly.
うむ
う・む [1] 【熟む】 (動マ五[四])
〔「膿む」と同源〕
果実が十分に熟し果肉が柔らかくなる。うれる。「渋柿が―・んで甘くなる」
うむ
うむ [1] 【有無】
(1)あることとないこと。あるなし。「返事の―にかかわらず出発する」
(2)承知と不承知。諾否。「申々,―の御返事を仰せられい/狂言・瓜盗人」
(3)生死,勝敗,黒白など対立する二つの概念。
(4)〔仏〕 すべての存在するものとしないもの。
→有無に
うむ
うむ【膿む】
form pus;fester;→英和
come to a head.→英和
うむ
うむ [1] (感)
「うん」に同じ。「うん」よりも古風でかしこまった言い方。「―,あいわかった」「―,そうじゃ」
うむ
う・む [0] 【生む・産む】 (動マ五[四])
(1)子や卵を,母体から出す。出産する。分娩(ブンベン)する。「子供を―・む」「次に淡島を―・みき/古事記(上)」
(2)新しいものを作り出す。「好記録を―・む」
(3)発生させる。作り出す。「利子を―・む」
(4)ある思い・考えを生じさせる。「誤解を―・む」
[可能] うめる
うむ
う・む 【埋む】 (動マ下二)
⇒うめる
うむ=を言わせず
――を言わせず
相手の承知不承知にかかわらず。無理やりに。「―引っ張ってくる」
うむ=相通ずる
――相通ずる
〔史記(越世家)〕
ある方からない方へ融通して互いにうまくいくようにする。
うむがし
うむが・し (形シク)
よろこばしい。めでたい。おむがし。「―・しき事いそしき事を遂にえ忘れじ/続紀(天平一宣命)」
うむがしむ
うむがし・む (動マ四)
うれしいと思う。喜ぶ。「いそしみ―・み忘れ給はずとしてなも/続紀(天平勝宝一宣命)」
うむき
うむき 【蛤】
ハマグリの類の古名。うむがい。「尋ねて海の中に出でます。仍(ヨリ)て―を得たり/日本書紀(景行訓)」
うむきな
うむきな 【淫羊藿】
イカリソウの古名。[本草和名]
うむに
うむに 【有無に】 (副)
(1)事情のいかんに関係なく。どうあっても。何が何でも。「―暇をお呉りやれ/狂言・箕被」
(2)まったく。すっかり。「謀臣は―酔へり/謡曲・咸陽宮」
うむのけん
うむのけん [1][1] 【有無の見】
〔仏〕 有見(ウケン)と無見(ムケン)。いずれにも偏らない中道が真理とされる。有無の二見。
うめ
うめ【梅】
[木]an ume[a plum]tree;[花]an ume[a plum]blossom[flower];[実]an ume[a plum];a Japanese apricot.
うめ
うめ 【梅】
姓氏の一。
うめ
うめ [0] 【梅】
〔「梅」の字音「メ」に基づいてできた語〕
(1)バラ科の落葉高木。中国原産。古く日本に入り,観賞用庭木として珍重されている。葉は卵形で先がとがり,鋸歯がある。花は早春,葉に先立って開き,白色・淡紅色の五弁または重弁で芳香がある。果実は球形の核果で酸味が強く,梅干しや梅酒とする。未熟時に生食すると中毒することがある。[季]春。《二もとの―に遅速を愛すかな/蕪村》
(2)梅の果実。
(3)家紋の一。梅の花を図案化したもの。
(4)「梅襲(ウメガサネ)」に同じ。
〔中古以降「むめ」と表記されることが多い〕
梅(3)[図]
うめ=と桜
――と桜
美しい物・よい物が並んでいるさまのたとえ。
うめ=に鶯(ウグイス)
――に鶯(ウグイス)
よい取り合わせのたとえ。仲のよい間柄のたとえ。
うめ=は食うとも核(サネ)食うな中に天神寝てござる
――は食うとも核(サネ)食うな中に天神寝てござる
生梅のたねには毒があるから食べてはいけないという戒め。
うめあわす
うめあわ・す [4] 【埋め合(わ)す】
■一■ (動サ五[四])
「うめあわせる」に同じ。「今までの赤字を―・すだけの利益を得る」
■二■ (動サ下二)
⇒うめあわせる
うめあわせ
うめあわせ【埋め合わせをする】
make up <for a loss,lost time> ;make amends <for> .
うめあわせ
うめあわせ [0] 【埋め合(わ)せ】 (名)スル
うめあわせること。また,そのもの。つぐない。「先日の―をする」
うめあわせる
うめあわ・せる [5][0] 【埋め合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 うめあは・す
(1)損失などを,他の物事で補う。「月ごとの赤字をボーナスで―・せる」
(2)欠けた部分を他のもので補う。「打線の不振を投手力で―・せる」
うめおうまる
うめおうまる ウメワウ― 【梅王丸】
浄瑠璃「菅原伝授手習鑑(テナライカガミ)」に登場する三つ子の兄弟の長男。
うめがえ
うめがえ 【梅枝】
(1)能の一。四番目物。作者未詳。「富士太鼓」と同じ題材を夢幻能として脚色したもの。
(2)箏曲の組歌の一。江戸時代初期,八橋検校(ケンギヨウ)作曲。千鳥の曲。
(3)源氏物語の巻名。第三二帖。
うめがえ
うめがえ [0] 【梅が枝】
〔「が」は格助詞〕
梅の枝(エダ)。「―に来ゐる鶯/古今(春上)」
うめがえし
うめがえし [3] 【梅返し】
紅梅色の小紋を染め返したもの。元禄(1688-1704)頃多く行われた。
うめがえでんぶ
うめがえでんぶ [5] 【梅が枝田麩】
細く切ったするめを醤油や酒で煮て山椒(サンシヨウ)をふった食品。梅が香。
うめがか
うめがか [0] 【梅が香】
(1)梅のかおり。「―にのつと日の出る山路かな(芭蕉)/炭俵」
(2)練り香の名。
(3)「梅(ウメ)が枝田麩(デンブ)」に同じ。
うめがさそう
うめがさそう [0] 【梅笠草】
イチヤクソウ科の常緑多年草。木陰に生える。茎は高さ約10センチメートル。葉は広披針形で茎に数個輪状につく。六月頃,ウメに似た小花一個が茎頂にうつむいてつく。
うめがさね
うめがさね 【梅襲】
襲の色目の名。表は濃い紅,裏は紅梅色。一説に,表は白,裏は蘇芳(スオウ)とも。一一月から二月頃まで用いた。梅染め。うめ。
うめがしまおんせん
うめがしまおんせん 【梅ヶ島温泉】
静岡市北部,安倍川(アベガワ)上流にある温泉。単純泉。
うめがたに
うめがたに 【梅ヶ谷】
(二代)(1878-1927) 第二〇代横綱。富山県生まれ。好敵手常陸山(ヒタチヤマ)と横綱に同時昇進し,梅・常陸時代を築いた。
うめがわちゅうべえ
うめがわちゅうべえ ウメガハチユウベヱ 【梅川忠兵衛】
近松門左衛門作の浄瑠璃「冥途(メイド)の飛脚」の両主人公。また,「恋飛脚大和往来」など「冥途の飛脚」下の巻に基づく浄瑠璃の通称。
うめき
うめき [0] 【埋め木】
(1)木材の穴や割れ目に木切れを詰めること。また,その木切れ。
(2)版木(ハンギ)の一部を切りとって別の木で埋めること。欠字などの補修のために行うもの。
(3)「埋め木細工」の略。
うめき
うめき [3] 【呻き】
うめくこと。また,うめく声。「圧制下の民衆の―が聞こえる」
うめき
うめき【呻き(声)】
a groan;→英和
a moan.→英和
うめき
うめき【埋木をする】
plug <wood> .→英和
埋木細工 (a) mosaic.→英和
うめきごえ
うめきごえ [4][0] 【呻き声】
うめく声。うめき。
うめきざいく
うめきざいく [4] 【埋め木細工】
種々の木を継ぎ合わせ,埋め木をして花鳥・人物などの形を作り出した物。寄せ木細工。木象眼(モクゾウガン)。うめき。
うめく
うめ・く [2] 【呻く】 (動カ五[四])
〔擬声語「う」に「めく」が付いてできた語〕
(1)痛みや苦しみのために思わず低い声を発する。うなる。「患者の―・く声が聞こえる」
(2)感心してため息をつく。嘆息する。「かからであらばやなどぞ―・かせ給ひける/大鏡(後一条)」
(3)苦心して詩歌を作る。苦吟する。「あまたたび誦(ズン)じて,―・きてかへし/大鏡(後一条)」
(4)獣がうなる。「飼ひける牛,夜ごとに必ず―・くこと侍りけり/著聞 20」
(5)金がたくさんある。うなる。「新町に紙入わすれて来た。中に―・く程かね入て置た/浄瑠璃・油地獄(下)」
うめく
うめく【呻く】
(give a) groan;→英和
moan.→英和
うめくさ
うめくさ【埋め草】
[新聞・雑誌の]a padding;→英和
a filler.→英和
うめくさ
うめくさ [0] 【埋め草】
(1)雑誌・新聞などで,余白を埋めるための短い文章や記事。
(2)城攻めのとき,堀を埋めるのに使った草。「堀溝をうめん為に―三万余荷を国中の人夫に持寄させ/太平記 20」
(3)「埋め合わせ」に同じ。「今までの―に,うめえ酒を飲ませよう/人情本・郭の花笠」
うめけむし
うめけむし [3] 【梅毛虫】
オビカレハの幼虫。灰青色に黄色の縦線のある毛虫。体長6センチメートルほど。ウメ・サクラ・モモ・バラなどの葉を食害する。若齢の幼虫は天幕のような巣を作って群生し,テンマクケムシともいう。
うめけんじろう
うめけんじろう 【梅謙次郎】
(1860-1910) 法学者。松江の人。東大教授。法政大学の創立者。フランス的民法の実施を主張。民法・商法の起草に尽力,明治立法史に大きな業績を残す。
うめごよみ
うめごよみ [3] 【梅暦】
〔花の咲くのを見て春を知るので〕
梅の花。「頃しも春の―/人情本・梅児誉美(初)」
うめごよみ
うめごよみ 【梅児誉美】
「春色(シユンシヨク)梅児誉美」の略称。
うめごろし
うめごろし [0] 【埋め殺し】
掘削を行うために用いた鋼矢板などの仮設材を,工事終了後に回収しないでそのまま埋めたままにしてしまうこと。
うめざき
うめざき 【梅崎】
姓氏の一。
うめざきはるお
うめざきはるお 【梅崎春生】
(1915-1965) 小説家。福岡県生まれ。東大卒。「桜島」など戦争文学で文壇に登場,戦後文学の一翼を担う一方,「ボロ家の春秋」など飄逸味(ヒヨウイツミ)あるユーモアで市井を描いた。晩年は「幻化」で空虚な生の実態を凝視した。
うめざわ
うめざわ ウメザハ 【梅沢】
姓氏の一。
うめざわはまお
うめざわはまお ウメザハハマヲ 【梅沢浜夫】
(1914-1986) 微生物学者。東大教授。第二次大戦末期にペニシリンの分離に成功,戦後カナマイシン・ザルコマイシンなど多くの抗生物質を発見した。微生物化学研究所を創立。
うめしゅ
うめしゅ [0] 【梅酒】
梅の実を氷砂糖とともに焼酎(シヨウチユウ)に漬け,熟成させた果実酒。うめざけ。[季]夏。《古―をたふとみ嘗むる主かな/松本たかし》
うめしゅ
うめしゅ【梅酒】
ume[plum]brandy.
うめしょうゆ
うめしょうゆ [3] 【梅醤油】
梅干しをつぶして裏漉(ゴ)ししたものを,醤油・だしでのばしたもの。
うめすけ
うめすけ [2] 【梅助】
群衆・通行人・捕り手などを演じる下級俳優の俗称。
うめず
うめず【梅酢】
ume[plum]vinegar.
うめず
うめず [0] 【梅酢】
梅の実を塩漬けにし,重しをかけておくとしみ出てくる酸味の強い汁。そのままのものを白梅酢,シソの葉を入れて赤い色をつけたものは赤梅酢という。漬物・料理・薬用などに用いる。
うめぞの
うめぞの [0] 【梅園】
梅の木がたくさんある庭園。ばいえん。
うめぞめ
うめぞめ [0] 【梅染(め)】
(1)梅の木の皮や根を煎じた染め汁(梅谷渋)で染めること。また,そうして染めたもの。赤茶色のものを赤梅,黒茶色のものを黒梅という。鎌倉時代から加賀国の特産。
(2)「梅襲(ウメガサネ)」に同じ。
うめただ
うめただ 【埋忠】
京都の鐔工(タンコウ)の名家。埋忠明寿(ミヨウジユ)を祖とする。
うめただみょうじゅ
うめただみょうじゅ 【埋忠明寿】
(1558-1631) 安土桃山・江戸初期の金工・刀工。京都の白銀(シロガネ)師埋忠家の統領。通称を彦次郎。鎺(ハバキ)など白銀細工のほか,鐔(ツバ)の作では鉄をはじめ各種の色金を使用し,平象眼などに新機軸を開く。金家・信家とともに鐔の三作と称せられる。また,刀工としても新刀の開祖的存在。
うめたて
うめたて [0] 【埋め立て】
埋め立てること。「―工事」
うめたて
うめたて【埋立(工事)】
reclamation (work).埋立地 a reclaimed land.
うめたてち
うめたてち [4] 【埋め立て地】
海や湖沼などを埋めて陸地にした土地。
うめたてる
うめた・てる [4] 【埋め立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 うめた・つ
川・池・湖・海などを埋めて陸地にする。「海岸を―・ててコンビナートを作る」
うめたてる
うめたてる【埋め立てる】
fill in[up] <a pond with earth> .
うめだ
うめだ 【梅田】
大阪市北区の地名。鉄道各線やバス路線が集中する大阪駅周辺一帯の地。大阪の北の玄関で繁華街。
うめだ
うめだ 【梅田】
姓氏の一。
うめだうんぴん
うめだうんぴん 【梅田雲浜】
(1815-1859) 幕末の尊攘派の志士。若狭(ワカサ)小浜(オバマ)藩士。名は源次郎。1852年藩政や外交問題について建言して士籍を除かれた。将軍継嗣問題では一橋派となり,井伊大老排斥を企てたが,安政の大獄で逮捕され,牢中で病死。
うめちゃ
うめちゃ 【埋め茶】
「埋め茶女郎」の略。
うめちゃじょろう
うめちゃじょろう 【埋め茶女郎】
遊女の等級の一。江戸の吉原で,「散茶(サンチヤ)女郎」より一段格下の遊女。散茶をうすめた洒落からの称という。うめちゃ。
うめちゃづくり
うめちゃづくり 【埋め茶造り】
江戸時代,吉原の遊女屋の店造りの一。散茶造りの様子をかえて,庭を狭くし,大格子(オオゴウシ)の内側を女郎座敷に仕立てたもの。
うめつさつき
うめつさつき 【梅つ五月】
陰暦二月の異名。
うめつじ
うめつじ 【梅辻】
姓氏の一。
うめつじしゅんしょう
うめつじしゅんしょう 【梅辻春樵】
(1776-1857) 江戸後期の漢詩人。近江の人。名は希声,字(アザナ)は廷調・子琴,春樵は号。京都に住んで儒者・詩人として知られた。著「春樵隠士家稿」
うめつぼ
うめつぼ 【梅壺】
〔庭に紅白の梅の植えられていたことから〕
凝華舎(ギヨウカシヤ)の別名。
うめづ
うめづ 【梅津】
姓氏の一。
うめづかおうきんきょうてい
うめづかおうきんきょうてい 【梅津何応欽協定】
1935年(昭和10)支那駐屯軍司令官梅津美治郎と北平(北京)軍事委員分会委員長何応欽との間に結ばれた協定。中国河北省からの中国軍・国民党勢力の撤退などを内容とし,日本の華北侵略の足掛かりとなった。
うめづがわ
うめづがわ 【梅津川】
京都市右京区梅津付近での桂川の部分名。むめづがわ。((歌枕))「名のみしてなれるも見えず―ゐせきの水ももればなりけり/拾遺(雑下)」
〔多く梅の縁語「春」「実(身)」「生る(成る)」などが詠み込まれた〕
うめづけ
うめづけ [0] 【梅漬(け)】
(1)梅の実をシソの葉とともに塩漬けにした食品。梅干しのように干さないで,かたさを保っている。
(2)生姜・瓜・大根などを薄く切って,赤梅酢に漬けたもの。
(3)梅の実の焼酎(シヨウチユウ)漬け。
うめづまさかげにっき
うめづまさかげにっき 【梅津政景日記】
梅津政景(1581-1633)の日記。二一巻。秋田藩で山奉行・勘定奉行・家老を歴任したときの公私にわたる記録で,秋田藩創立期のみならず幕藩制確立期の政治・経済・社会・民俗・言語の研究に貴重な資料。
うめづよしじろう
うめづよしじろう 【梅津美治郎】
(1882-1949) 軍人。陸軍大将。大分県生まれ。1935年(昭和10),支那駐屯軍司令官として梅津何応欽(カオウキン)協定を結ぶ。また,第二次大戦終戦時の降伏文書に重光葵(シゲミツマモル)とともに調印。A 級戦犯として終身禁錮刑,服役中に病死。
うめにもはる
うめにもはる 【梅にも春】
端唄・うた沢の一。初春の風物によせて,男を待つ女心をうたったもの。御所車。
うめね
うめね 【梅根】
姓氏の一。
うめねさとる
うめねさとる 【梅根悟】
(1903-1980) 教育学者。福岡県生まれ。和光大学学長。コアカリキュラム連盟結成に尽力。主著「世界教育史」
うめのいろづき
うめのいろづき 【梅の色月】
陰暦五月の異名。
うめのきがくもん
うめのきがくもん [5] 【梅の木学問】
〔梅の木は早く生長するが大木にはならないところから〕
進み方は早いが学問を大成させないで終わる人。
→楠(クスノキ)学問
うめのきごけ
うめのきごけ [4] 【梅の樹苔】
ウメノキゴケ科の葉状または樹枝状地衣植物。最も普通に見られる地衣。仙台以南の暖地に分布。梅や松の古木,岩上などに着生。大気汚染に弱いので,その指標に利用できる。
うめのきぶげん
うめのきぶげん 【梅の木分限】
〔梅の木は早く生長して実をつけるが大木とならないところから〕
成り上がりの金持ち。にわか成金。うめのきぶんげん。
→楠(クスノキ)分限
うめのはながい
うめのはながい [5] 【梅の花貝】
海産の二枚貝。殻長・殻高とも6ミリメートル内外で,よくふくらむ。殻表は白ないし淡黄色。殻は貝細工に用いる。本州以南の浅い内湾の砂泥底にすむ。
うめのはる
うめのはる 【梅の春】
清元の一。四方真門(ヨモノマカド)(毛利元義)作詞。作曲は川口お直に擬せられる。真門が狂歌の選者となった披露に作られた。
うめのみやじんじゃ
うめのみやじんじゃ 【梅宮神社】
京都市右京区梅津にある神社。祭神は酒解神(サカドケノカミ)・大若子神(オオワクゴノカミ)・小若子神(コワクゴノカミ)など橘(タチバナ)氏の祖神。安産と酒造の神として知られる。梅宮大社。
うめのよしべえ
うめのよしべえ 【梅の由兵衛】
浄瑠璃「茜染野中の隠井(コモリイド)」,並木五瓶(ゴヘイ)作の歌舞伎「隅田春妓女容性(スダノハルゲイシヤカタギ)」の通称。また,その主人公。実説では人を殺して金を奪い処刑された梅渋吉兵衛を,義侠(ギキヨウ)の人として描く。
うめはら
うめはら 【梅原】
姓氏の一。
うめはらすえじ
うめはらすえじ 【梅原末治】
(1893-1983) 考古学者。大阪生まれ。京大教授。日本考古学の草創期より活躍,考古学の専門分野としての確立と近代化に貢献。東アジアの青銅器の研究水準を高め,多大な業績を残した。
うめはらほくめい
うめはらほくめい 【梅原北明】
(1899-1946) 性風俗研究家・出版者。富山県生まれ。早大中退。本名,貞康。昭和初期のエロ・グロ・ナンセンス文化を代表する雑誌・書籍を多数発刊。編著「明治・大正綺談珍聞大集成」「近代世相全史」など。
うめはらりゅうざぶろう
うめはらりゅうざぶろう 【梅原竜三郎】
(1888-1986) 洋画家。京都生まれ。関西美術院卒。本名,良三郎。浅井忠に師事,渡仏しルノアールに学ぶ。帰国後二科会・春陽会に参加,国画創作協会に移り国画会を主宰。東洋画の伝統を摂取し華麗な画風を築いた。作「北京風景」「桜島」など。
うめばか
うめばか [2][0] 【埋め墓】
主に近畿地方の両墓制をとる地方で,遺骸を埋葬した墓。いけばか。
⇔詣(マイ)り墓
うめばち
うめばち [0][2] 【梅鉢】
家紋の一。単弁の梅の花を上から見た形を図案化したもの。菅原道真の紋として有名。
うめばちそう
うめばちそう [0] 【梅鉢草】
ユキノシタ科の多年草。山地の日当たりのよい湿所に自生。葉は根生し長柄をもった心臓形。夏秋に10〜40センチメートルの花茎を数本出し,茎頂に白色五弁のウメに似た花を各一個つける。[季]夏。
うめばちも
うめばちも [4] 【梅鉢藻】
バイカモの別名。
うめびしお
うめびしお [3][0] 【梅醤】
梅干しの肉をすりつぶし,砂糖を加えて練ったもの。
うめぼし
うめぼし [0] 【梅干(し)】
梅の果実を数日間塩漬けにしたあと,日光で乾燥し,シソの葉とともに梅酢に漬けた食品。長期間保存できる。[季]夏。《―にすでに日蔭や一むしろ/河東碧梧桐》
うめぼし
うめぼし【梅干】
a pickled ume[plum].
うめぼしあめ
うめぼしあめ [4] 【梅干し飴】
水飴を煮詰め,香料・着色料を加え,油をつけて固めたもの。形や大きさが梅干しに似ている。
うめぼしばば
うめぼしばば [5] 【梅干し婆】
(皺(シワ)の多い顔を梅干しに見立てて)老婆をあざけっていう語。
うめぼり
うめぼり 【梅暮里】
姓氏の一。
うめぼりこくが
うめぼりこくが 【梅暮里谷峨】
(初世)(1750-1821) 江戸後期の戯作者。上総久留里藩士。通称を反町三郎助。末期洒落本を代表する作者。著「青楼五ツ雁金」「傾城買二筋道」「廓(サト)の癖」など。
うめみ
うめみ [3] 【梅見】
梅の花を観賞すること。観梅。[季]春。《さむしろを畠に敷て―かな/蕪村》
うめみづき
うめみづき [3] 【梅見月】
陰暦二月の異称。
うめむすび
うめむすび [3] 【梅結び】
装飾紐(ヒモ)の結び方の一。梅の花をかたどったもの。
→花結び
うめもとりゅう
うめもとりゅう 【楳茂都流】
上方舞(カミガタマイ)の一流派。江戸末期に大坂の楳茂都扇性(センシヨウ)が創始。
うめもどき
うめもどき [3] 【梅擬】
モチノキ科の落葉低木。山中に自生する。葉は互生し,ウメに似る。雌雄異株。六月頃,葉腋に淡紫色または白色の四,五弁の花をつける。秋に赤熟,まれに白熟する球形の小果を結ぶ。また庭木ともする。[季]秋。
梅擬[図]
うめもどき
うめもどき【梅もどき】
《植》a Japanese winter berry.
うめやしぶ
うめやしぶ [3] 【梅谷渋】
紅梅の根を煎じた液。
→梅染め
うめようかん
うめようかん [3] 【梅羊羹】
梅干しの肉または梅酢を加えてつくった羊羹。梅羹(ウメカン)。
うめる
う・める [0] 【埋める】 (動マ下一)[文]マ下二 う・む
(1)穴などのくぼんだ所に物を詰め平らにする。「穴をパテで―・める」「運河を―・める」
(2)上や周囲を他の物でおおって見えないようにする。うずめる。「火を灰に―・める」
(3)人や物がたくさん集まり,それ以上入れない状態になる。みたす。うずめる。「会場を―・めた群衆」
(4)他のものをあてはめて,欠けた部分をなくす。ふさぐ。「余白をカットで―・める」
(5)損失・不足などを補う。「赤字を―・める」
(6)水を加えてぬるくする。また,薄める。「お風呂を―・める」「酒ニ水ヲ―・ムル/日葡」
うめる
うめる【埋める】
[土に]bury;→英和
[満たす]fill (up,in) <blanks> ;→英和
[つめる]stop (up) <a hole> ;→英和
plug (up) <a decayed tooth> ;→英和
[損失を]make up <for> ;cover.→英和
[湯を]put some cold water <in the bath> .
うめわか
うめわか 【梅若】
能の流派・家の名。古くは丹波に座を持っていたが,江戸時代以降観世座に従属。明治以後,名人二世梅若実を出すなど盛んになり,1921年(大正10)独立して一流を立てたが,54年(昭和29)観世流に復帰。
うめわかき
うめわかき [4] 【梅若忌】
梅若丸の忌日。四月一五日(以前は陰暦三月一五日)に木母寺(モクボジ)で修される。[季]春。《語り伝へ謡ひ伝へて―/虚子》
うめわかごと
うめわかごと 【梅若事】
関東・東北地方で,三月一五日の行事。厄病よけの日としたり,水神や弁天の祭日とするなど地方によって異なる。梅若様。
うめわかまる
うめわかまる 【梅若丸】
伝説上の人物。南北朝頃の,京都北白川の吉田少将惟房(コレフサ)の子。人買いにさらわれて東国に下り,隅田川辺りで病死したとされる。謡曲「隅田川」や近世の小説の題材となった。
→梅若忌
うめわかまんざぶろう
うめわかまんざぶろう 【梅若万三郎】
(1868-1946) 能楽師。東京生まれ。シテ方観世流。初世梅若実の長男。弟の六郎(のち実)とともに観世流を脱退して梅若流を立てた。のち,家元を弟に譲り観世流に復帰。
うめわかみのる
うめわかみのる 【梅若実】
能楽師。シテ方観世流。
(1)(初世)(1828-1909) 梅若家一五世当主。江戸の人。前名,六郎。明治維新によって衰退した能を復興させ,宝生九郎・桜間伴馬とともに明治の三名人と称された。
(2)(二世)(1878-1959) 梅若家一六世当主。東京生まれ。前名,竹世・六郎。初世の次男。兄万三郎とともに観世流を脱退して梅若流を立て,万三郎についで二世宗家となる。のち,観世流に復帰。
うめわかろくろう
うめわかろくろう 【梅若六郎】
梅若実(ウメワカミノル)の前名。
うも
うも 【芋】
イモの古名。「―の葉にあらし/万葉 3826」
うもう
うもう【羽毛】
feathers;down.→英和
うもう
うもう [0] 【羽毛】
鳥類の体の表面に生える毛の一種。表皮の変形したもので,皮膚の保護や保温に役立ち,一年に一,二回抜けかわる。
うもる
うも・る 【埋もる】 (動ラ下二)
⇒うもれる
うもれ
うもれ 【埋もれ】
〔「むもれ」とも〕
うもれること。家にとじこもっていること。「こはなどかくさし固めたる。あな―や/源氏(横笛)」
うもれ=木
――木((ウモレギ))に花が咲く
長い間不遇であった人が意外の幸運に巡り合うたとえ。
うもれい
うもれい [3] 【埋もれ井】
長い間使われず埋もれてふさがった井戸。
うもれいたし
うもれいた・し 【埋もれ甚し】 (形ク)
〔「むもれいたし」とも〕
(1)晴れ晴れしない。気分がくさくさする。「唯―・く心ちのむつかしきを/浜松中納言 1」
(2)内気すぎる。控え目すぎる。「いとあまり―・きを/源氏(賢木)」
うもれぎ
うもれぎ【埋もれ木(細工)】
(a) bogwood (work).→英和
〜の生活 living in obscurity.
うもれぎ
うもれぎ 【埋木】
俳諧式目書。北村季吟著。1655年成立。73年刊。一五項からなる俳諧の作法書。俳諧埋木。
うもれぎ
うもれぎ [0][3] 【埋もれ木】
(1)長く水中や土中に埋もれた木が完全には炭化せず,まだ木質を残しているもの。黒褐色または緑褐色で木目が美しく堅いため細工物の材料とする。神代木(ジンダイボク)。
(2)世間から顧みられない不遇の身の上。
(3)書名(別項参照)。
うもれぎざいく
うもれぎざいく [5] 【埋もれ木細工】
埋もれ木を細工した器具や装飾品。仙台地方の名産。
うもれぎの
うもれぎの 【埋もれ木の】 (枕詞)
埋もれ木が地下にうずもれていることから,「下」「人知れぬ」などにかかる。「―下ゆそ恋ふる行方知らずて/万葉 2723」
うもれみず
うもれみず 【埋もれ水】
草木の下などに隠れている水。「―かげだに見えぬ恋に沈むと/金葉(恋下)」
うもれる
うもれる【埋もれる】
(1) be[lie]buried <under> .
(2)[世に出ない]remain[live]in obscurity.
うもれる
うも・れる [0] 【埋もれる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 うも・る
(1)土・落ち葉・雪などが上におおいかぶさって見えなくなる。うずもれる。「落ち葉に―・れた道」
(2)価値ある人や物の存在が世に知られないでいる。うずもれる。「―・れさせておくのはもったいない人物」
(3)(性質が)消極的である。控え目である。「登花殿の―・れたりつるに,はればれしうなりて/源氏(賢木)」
〔中古以降「むもる」とも表記された〕
うもん
うもん [1] 【右門】
「右衛門府(ウエモンフ)」の略。
うもん
うもん [0][1] 【有文】
(1)衣服・帯などで,模様のあるもの。綾のあるもの。
(2)小さい菱形模様の羅(ラ)で張った冠。五位以上の者が用いた。有文の冠。
(3)世阿弥の用語。外面的な表現による能の演じ方。「―・無文の心根尽きて,闌(タ)けたる位にも上るべし/申楽談儀」
(4)和歌・連歌・俳諧で,趣向や技巧をこらしたもの。
⇔無文
うもん
うもん [0] 【有紋】
(1)衣服などに紋がついていること。
⇔無紋
(2)能楽で,約束にのっとった行儀のよい演じ方。
うや
うや [1] 【雨夜】
雨の降る夜。あまよ。
うや
うや 【礼】
礼儀。いや。「出入(イデイ)り―無し/日本書紀(景行訓)」
うや
うや [1] 【烏夜】
闇夜。暗夜。
うやうやしい
うやうやしい【恭々しい(く)】
respectful(ly);→英和
reverent(ly).→英和
うやうやしい
うやうやし・い [5] 【恭しい】 (形)[文]シク うやうや・し
〔「礼(ウヤ)」を重ねて形容詞化した語〕
丁寧で礼儀正しい。丁重である。「―・く一礼する」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
うやえぼし
うやえぼし 【礼烏帽子】
立烏帽子の峰を引きたてて,きちんとした形に整えて礼をつくすことをいう語。「赤袴着たまひて,―してぞ居給ひたりける/十訓 1」
うやかす
うやか・す 【飢かす】 (動サ四)
飢えさせる。「母を―・し殺したりし/太平記 35」
うやく
うやく [0][1] 【烏薬】
テンダイウヤク。また,その根を乾燥した生薬。漢方で健胃薬・鎮痙(チンケイ)薬とする。
うやなや
うやなや (形動)
〔近世江戸語〕
いざこざのないさま。円満なさま。「―にくらすことはならねえから/人情本・辰巳園 4」
うやのつき
うやのつき 【雨夜の月】
山田流箏曲。初代中能島検校作曲の道行物。鎌倉方に捕らえられた藤原俊基卿の東下りを綴った「太平記」巻二から採られている。
うやまい
うやまい【敬い】
⇒尊敬.
うやまう
うやまう【敬う】
respect;→英和
honor;→英和
worship <God> ;→英和
look up to <a person as one's master> ;think highly of.〜べき honorable;→英和
respectable;→英和
venerable;→英和
reverend.→英和
うやまう
うやま・う ウヤマフ [3] 【敬う】 (動ワ五[ハ四])
〔「うや」の動詞化〕
人や神仏を尊いものと考え,それを行動や態度に表す。あがめる。尊敬する。「長上を―・う」「釈迦の御足跡(ミアト)石に写し置き―・ひて/仏足石歌」
[可能] うやまえる
うやむや
うやむや [0] 【有耶無耶】 (名・形動)[文]ナリ
(1)〔有るのか無いのかはっきりしない意から〕
物事がはっきりしないままである・こと(さま)。あいまい。「―にしておく」「事件は―のまま忘れ去られた」
(2)もやもやしたものがあって胸がすっきりしない・こと(さま)。「胸は―乱れ居たるに/宝の山(眉山)」
うやむや
うやむや【有耶無耶】
〜な返事 <give> an indefinite[a vague]answer.〜に終わる come to nothing;end in smoke.〜のうちに葬る hush up <a matter> .
うやむやのせき
うやむやのせき 【有耶無耶の関】
(1)陸前と羽前の国境笹谷(ササヤ)峠のあたりにあった関。むやむやの関。もやもやの関。((歌枕))「もののふのいづさ入るさにしをりするとやとやとほりのむやむやの関/夫木 21」
(2)羽後国象潟(キサカタ)字(アザ)関にあった関。
うゆ
う・ゆ 【植ゆ】 (動ヤ下二)
植える。「氷ヲ耕(タガヤ)シ雨ヲ―・ユルコトワ/天草本伊曾保」
〔ワ行下二段動詞「うう」が室町時代にヤ行に転じて使われた語〕
うゆ
う・ゆ 【飢ゆ】 (動ヤ下二)
飢える。[日葡]
〔ワ行下二段動詞「うう」が室町時代にヤ行に転じて使われた語〕
うゆう
うゆう【烏有に帰す】
be burnt down;be reduced to ashes.
うゆう
うゆう [0] 【烏有】
〔「烏(イズクン)ぞ有らんや」の意〕
全くないこと。「応仁の火に係りてたちまち―となれる/読本・弓張月(残)」
うゆう=に帰(キ)す
――に帰(キ)・す
何もなくなってしまう。特に,火災などですべてなくなる。「苦労して集めた書も―・した」
うゆうせんせい
うゆうせんせい [6] 【烏有先生】
〔司馬相如「子虚の賦」より。架空の人物を三人設けて子虚・烏有先生・亡是(ムゼ)公と名づけたことによる〕
架空の人物のこと。
うよ
うよ [1] 【紆余】
(1)曲がりくねっていること。
→紆余曲折
(2)才気があって,しかも十分ゆとりのあること。「―迫らざる趣がある」
うようよ
うようよ
in swarms.〜している[場所が主語]swarm[be crowded] <with> ;→英和
[物が主語]swarm <in> .
うようよ
うようよ [1] (副)スル
生き物がたくさん集まってうごめいているさま。うじゃうじゃ。「―(と)むれ集まるうじむし」
うよきょくせつ
うよきょくせつ [1] 【紆余曲折】 (名)スル
(1)道などが曲がりくねっていること。「実は其道こそ―の千万里/思出の記(蘆花)」
(2)事情が込み入っていて,いろいろ変わること。「―を経て,やっと決定した」
うよきょくせつ
うよきょくせつ【紆余曲折(を経て)】
(after) many complications[twists and turns].
うよく
うよく【右翼】
(1)[部隊の]the right wing;《野》the right field.(2)[思想の]the right wing;a rightist (人).→英和
‖右翼手 a right fielder.右翼団体 a rightist organization.
うよく
うよく [0][1] 【羽翼】 (名)スル
(1)はねとつばさ。
(2)植物などの一器官で左右に翼状に広がっているもの。
(3)天子などをたすけること。また,その人。補佐。「上は国宗を―し/新聞雑誌 50」
うよく
うよく [1] 【右翼】
(1)鳥・飛行機の右側のつばさ。
(2)左右に広がったものの右側の部分。「敵の―を攻める」「宮殿の―にある広間」
(3)〔フランス革命における国民公会で議長席から見て右側に保守派のジロンド派が座ったことから〕
保守的・国粋主義的な思想傾向。また,その立場に立つ人や団体。
(4)野球で,本塁から見て外野の右の方。また,そこを守る選手。ライト。「―手」
(5)〔旧軍隊では成績のよい順に右側から並んだところから〕
成績が優秀であること。上位であること。
→最右翼
{(1)}〜{(4)}
⇔左翼
うよねはん
うよねはん [3] 【有余涅槃】
〔仏〕 煩悩は断滅したが,肉身が存在する段階の涅槃。有余依(ウヨエ)涅槃。
⇔無余涅槃
うら
うら 【末】
(1)枝先。こずえ。うれ。「小里なる花橘を引きよぢて折らむとすれど―若みこそ/万葉 3574」
(2)先端。はし。すえ。「―筈(ハズ)」「―成り」
うら
うら [2] 【浦】
〔「裏」と同源〕
(1)海などの,比較的小さな湾入部。入り江。「田子の―」
(2)海岸。湖岸。浜辺。
(3)海岸沿いの,半農半漁の村。「―百姓」
うら
うら 【己】 (代)
一人称。主として下賤の者が用いる。おれ。おのれ。「―が親方の背戸ぐちに/滑稽本・膝栗毛(初)」
うら
うら【浦】
a bay;→英和
an inlet;→英和
the beach (海辺).→英和
うら
うら 【占】
〔「心(ウラ)」と同源か〕
形や前兆によって神意を知り,事の成否や吉凶を判断すること。うらない。「夕卜(ユウケ)にも―にも告(ノ)れる/万葉 2613」
うら
うら 【心】
〔表に対する裏,外面に現れない内部の意〕
(1)こころ。心のうち。
→うらも無し
(2)形容詞・動詞の上に付いて,複合語をつくり,心の中で,心から,などの意を表す。「―さびし」「―がなし」「―まつ」
うら
うら [2] 【裏】
(1)表面と反対の面。下または陰になって見えない部分。
⇔表
「小切手の―に署名する」
(2)前面・正面の反対側。うしろ。
⇔表
「―の出口」「―の家」
(3)衣服・袋物などの内側に付ける布。
⇔表
「―はキュプラだ」
(4)相手の予想や世間の常識の反対。逆。
(5)表面には現れない隠された内部の事情。内情。
⇔表
「彼の発言には―がある」
(6)公正なやり方ではないこと。「―から手を回す」
(7)正式ではないこと。
⇔表
「―芸」
(8)野球で,後攻チームの攻撃するイニング。
⇔表
(9)裏付け。証拠。
(10)〔論〕
〔reverse〕
命題「 � ならば � である」に対して,その前件と後件の両方を否定した命題「� でなければ � でない」をいう。ある命題が真であっても,その裏は必ずしも真ではない。
→逆
→対偶
(11)遊女を揚げるとき,初会の次,すなわち二度目。
(12)連歌・俳諧で,懐紙の裏側のこと。
⇔表
(13)「裏千家」の略。
うら
うら【裏】
(1)[裏面]the back;→英和
the reverse side;the wrong side (反対側);the inside (内側);→英和
the tail (貨幣の).→英和
(2)[背後]the back;the rear.→英和
(3)[着物の裏地]the lining.→英和
(4)[野球の]the bottom <of the fourth inning> .→英和
〜に at the back[in the rear, <米話> in back]of <the house> .
〜には〜がある There are wheels within wheels.〜へまわる go round to the back of <the house> .
〜の意味 <read> the hidden meaning <of> .
〜を付ける line <a coat with silk> .→英和
〜をかく defeat[baffle,frustrate] <a person's plan> .→英和
法の〜をかく defeat the ends of justice.
うら=かく
――か・く
矢・槍などが物の裏まで突き通る。「雨の降る様に射けれども鎧よければ―・かず/平家 9」
うら=には裏がある
――には裏がある
内情が複雑である。込み入った事情を含んでいる。
うら=の裏を行く
――の裏を行・く
相手がこちらの裏をかこうとする,さらにその裏をこちらがかく。
うら=へ回る
――へ回・る
堂々と振る舞うのではなく,表立たないようにこっそりと行動する。「―・って悪口を言う」
うら=も無し
――も無・し
(1)心のへだてがない。「―・くなつかしきものから,うち解けて/源氏(若菜上)」
(2)無心だ。屈託がない。「夜も―・ううちふして寝入りたるほどに/蜻蛉(下)」
(3)無遠慮である。「―・くたはぶるれば/蜻蛉(中)」
うら=をかく
――をか・く
(1)「裏かく」に同じ。
(2)相手の予想や計略をだしぬく。「相手の―・いて快勝した」
うら=を取る
――を取・る
(警察・報道関係などで)供述や情報などの真偽を確認する。裏付けを取る。「自白の―・る」
うら=を封(フウ)ず
――を封(フウ)ず
私人の文書の裏に権力のある者が証明の文言もしくは署判を加える。裏封。
うら=を打つ
――を打・つ
紙・布・皮革などの裏に補強などのために紙や布を張る。裏打ちする。
うら=を返す
――を返・す
(1)初めて遊んだ遊女をもう一度呼んで遊ぶ。
(2)(「裏を返せば」の形で)逆の面から言えば。逆の言い方をすれば。「―・せば,与野党なれあいの決着」
うらあそび
うらあそび 【浦遊び】
浦へ出て魚や貝などをとって遊ぶこと。「今日は―に御出で候由申し候/謡曲・藤栄」
うらあみ
うらあみ [0] 【裏編み】
棒針編みの基本編みの一。メリヤスの裏の面と同じ編み目になる編み方。
→表編み
うらあわせ
うらあわせ [3] 【裏合(わ)せ】
二つの物が裏どうしを合わせた状態にあること。
⇔おもあわせ
うらいそ
うらいそ 【浦磯】
入り江の磯。「浜びより―を見つつ/万葉 3627」
うらいた
うらいた [0] 【裏板】
(1)物の裏面に張りつけた板。
(2)軒裏や屋根裏に張った板。「寝殿の―の壁のすこしくろかりければ/大鏡(伊尹)」
うらいちじゅん
うらいちじゅん [3][0] 【裏一巡】
連歌・俳諧で,名残の裏で一巡すること。
→一巡
うらいん
うらいん [0] 【裏印】
(1)実印の一方の端に彫った小印。
(2)「裏判(ウラハン)」に同じ。
うらう
うら・う ウラフ 【占ふ】 (動ハ下二)
うらなう。うらぶ。「太占(フトマニ)をもつて―・ふ/日本書紀(神代上訓)」
うらうえ
うらうえ [0] 【裏表】
(1)うらとおもて。「夫の詞少きとは―にて,この媼はめづらしき饒舌(ジヨウゼツ)なり/即興詩人(鴎外)」
(2)上下・前後・左右など相対するものの両側。「―に二ならびに居なみたる鬼,かずをしらず/宇治拾遺 1」
(3)うらとおもてとを逆にすること。うらがえし。うらおもて。「祭の日は―の色なり/栄花(殿上の花見)」
うらうずがい
うらうずがい ウラウヅガヒ [4] 【裏渦貝】
海産の巻貝。殻径2.5センチメートル,殻高3センチメートルほどの円錐形。殻は灰白色で,底面の周縁に十数個の小突起が並ぶ。本州中部以南の岩礁に分布。
うらうち
うらうち【裏打ち】
the lining.→英和
〜する line <a coat> ;→英和
back <a thing with paper> .→英和
うらうち
うらうち [0][4] 【裏打ち】 (名)スル
(1)紙や布などの裏に,別の紙や布をあてて補強すること。「表紙を―する」
(2)物事を別な面から補強すること。裏づけ。「学説を違った資料で―する」
(3)裏をつけた直垂(ヒタタレ)。裏打ち直垂。
うらうつり
うらうつり [3] 【裏移り】 (名)スル
(1)印刷された紙がインクが乾かないうちに次々に積み重ねられたため,紙の裏面がインクで汚れること。
(2)(「裏写り」とも書く)表裏とも印刷した紙の,裏の文字や絵がすけて見えること。「薄い紙で―(が)する」
うらうめ
うらうめ [2] 【裏梅】
(1)襲(カサネ)の色目の名。表は白,裏は蘇芳(スオウ)。一一月から二月頃まで着用。しらうめ。ひとえうめ。
(2)梅紋の一。梅の花を裏から見た形を図案化したもの。
うらうら
うらうら [1] (副)
(1)太陽が明るくのどかに照るさま。うららかなさま。「―とした陽気」「―に照れる春日にひばりあがり/万葉 4292」
(2)心が穏やかでのどかなさま。「―と死なむずるなと思ひ解けば/山家(百首)」
うらえ
うらえ ウラヘ 【占】
うらなうこと。うらない。「武蔵野に―肩焼きまさでにも/万葉 3374」
うらえた
うらえた ウラヘ― 【占田】
神供の稲を植えるために,卜占によって定めた田。「時に神吾田鹿葦津姫―を以て号(ナヅ)けて狭名田(サナタ)と曰(イ)ふ/日本書紀(神代下訓)」
うらえり
うらえり [0] 【裏襟・裏衿】
(1)洋服の襟で,裏側の襟。
(2)着物の広襟の裏に付ける別布。えりうら。
うらおもて
うらおもて [0] 【裏表】
(1)うらとおもて。
(2)うらをおもて側にすること。裏返し。「シャツを―に着る」
(3)内面と外に現れたものとが合わないこと。かげひなた。表裏(ヒヨウリ)。「―のない人」
(4)表面と内情。表裏。「政界の―に通じた人物」
うらおもて
うらおもて【裏表】
both sides.〜に着る put on[wear] <a sweater> wrong side out.〜のある(ない)人 a double-dealer (an honest man).
うらかいせん
うらかいせん [3] 【浦廻船】
江戸時代,諸国の浦々と江戸や大坂などとを結んだ定期船。
うらかいどう
うらかいどう [3] 【裏街道】
(1)正式の街道ではない道路。「中山道の―」
(2)(比喩的に)あまりまっとうでない生き方や人生をいう。「人生の―」
うらかぜ
うらかぜ [2] 【浦風】
浦を吹く風。海辺を吹く風。
うらかた
うらかた 【占形・占象】
(1)亀の甲・鹿の骨などを焼いて占うときに現れる形。占いに現れた形象。「子弟を遣(マダ)して其の―を奏す/日本書紀(敏達訓)」
(2)占い。また,占う人。「法皇大きに驚きおぼしめし,御―をあそばいて/平家 4」
うらかた
うらかた【裏方】
[劇]a sceneshifter.→英和
うらかた
うらかた [0] 【裏方】
(1)芝居で,舞台裏のいろいろな仕事をする人。道具方・衣装方・狂言方・照明方など。
⇔表方
(2)表立たないで,実質的な仕事をする人。「祝賀会の―をつとめる」
(3)貴族や貴人の奥方。内の方。
(4)江戸時代以降,特に本願寺法主の夫人の称。御裏様。
うらかた
うらかた [0] 【浦方】
(1)近世,一般の農民である山方・村方などに対して,漁村・海辺の称。
(2){(1)}に住む住民。浦百姓。
うらかたばんしょ
うらかたばんしょ 【浦方番所】
江戸時代,浦々に設けられた番所。難船の対策や海防にあたった。
うらかみ
うらかみ 【浦上】
長崎市の北部地区。キリシタンの故地で浦上天主堂がある。原子爆弾の爆心地。
うらかみてんしゅどう
うらかみてんしゅどう 【浦上天主堂】
長崎市浦上にあるカトリックの教会堂。1914年(大正3)にほぼ完成。45年(昭和20)原爆投下により焼失。戦後再建。司教座が置かれている。
うらかわ
うらかわ ウラカハ 【浦河】
北海道南部,太平洋に面する町。日高支庁所在地。ウマの生産地で,競走馬の飼育が盛ん。
うらが
うらが 【浦賀】
三浦半島南東部,横須賀市にある造船工業地区。黒船来航で有名。
うらがえし
うらがえし [3] 【裏返し】
(1)裏を返して表にすること。また,その状態。「座布団を―にする」
(2)反対の面。反対。逆。「さびしさの―」
うらがえす
うらがえす【裏返す】
turn <a thing> inside out;turn over.裏返しに着る put on[wear] <socks> inside[wrong side]out.
うらがえす
うらがえ・す [3] 【裏返す】 (動サ五[四])
(1)今までの裏を表に,表を裏にする。「札を―・して見る」
(2)物の見方・考え方などを反対にする。「―・して言えば」
[可能] うらがえせる
うらがえる
うらがえ・る [3] 【裏返る】 (動ラ五[四])
(1)裏が表に,表が裏になる。ひっくりかえる。「カメの子が―・る」
(2)逆になる。「想頭(カンガエ)が―・つて/いさなとり(露伴)」
(3)裏切る。ねがえる。「当代の宣旨をたまはりし物の,かく―・りぬれば/増鏡(月草の花)」
うらがき
うらがき【裏書】
(an) endorsement[indorsement];→英和
a visa (旅券の).→英和
〜する endorse[indorse] <a check,a person's view> ;→英和
back <a bill> ;→英和
visa (旅券の);[証明する]confirm;→英和
support;→英和
corroborate.→英和
うらがき
うらがき [0] 【裏書(き)】 (名)スル
(1)あることが確実であることを別な方面から証明すること。「彼の行動が犯行を―している」
(2)文書などの裏に証明・注記などを書き込むこと。また,その書き込み。
(ア)小切手・手形など指図証券の譲渡や質入れの際,証券の裏に裏書人の署名や被裏書人の指定などの必要事項を記入すること。多く,裏書譲渡の場合をいう。
(イ)巻子本などの紙背に書かれた注記や校勘など。
(ウ)書画の軸物の裏に書かれた鑑定の文。
(エ)訴訟の際,提出された証文の裏に,その当否を奉行人が書き記したもの。
(オ)江戸時代,目安{(5)}の裏に,判決や召喚期日を書いたもの。
うらがききんし
うらがききんし [0] 【裏書禁止】
手形・小切手などの指図証券の振出人または裏書人が,譲渡や質入れを目的とする裏書きを禁止すること。指図禁止。「―手形」
→禁転手形
うらがききんしうらがき
うらがききんしうらがき [8] 【裏書禁止裏書】
裏書人により,指図証券の譲渡を目的とする裏書きを禁止する旨の記載がなされた裏書{(2)
(ア)}。
うらがきじょうと
うらがきじょうと [5] 【裏書譲渡】
指図証券上の権利を裏書きによって他人に譲渡すること。
うらがきにん
うらがきにん [0] 【裏書人】
証券を譲渡するために証券に裏書きをする者。
うらがくる
うらがく・る 【浦隠る】
〔上代は四段活用,中古以降下二段活用〕
■一■ (動ラ四)
船が風波を避けて入り江に入る。「都太の細江に―・り居り/万葉 945」
■二■ (動ラ下二)
{■一■}に同じ。「―・れ見ること難き跡ならば/蜻蛉(上)」
うらがすいどう
うらがすいどう 【浦賀水道】
東京湾入り口の水道。三浦半島と房総半島の間にある。
うらがぞうせんじょ
うらがぞうせんじょ 【浦賀造船所】
1853年江戸幕府によって浦賀に設立された大型船の建造所。1868年(明治1)廃止。
うらがなしい
うらがなし・い [5][0] 【心悲しい】 (形)[文]シク うらがな・し
何となく悲しい。「―・い気持ちになる」「―・い音楽」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
うらがね
うらがね【裏金】
a bribe;→英和
<米> a slush fund.
うらがね
うらがね [0] 【裏金・裏鉄】
(1)取引や交渉をうまく運ぶために,表立てないで,相手に渡す金銭。《裏金》「入札に―が動いた」
(2)表向きの帳簿には別の名目にしたり,記載もせずに集める資金。隠し金。《裏金》
(3)雪駄(セツタ)の裏のかかとの部分に打ちつける鉄片。
(4)合わせ鉋(カンナ)の切れ刃の裏にあてがったもう一枚の切れ刃。
→台鉋
うらがね
うらがね [0] 【裏尺・裏曲・裏矩】
⇒裏目(ウラメ)(2)
うらがぶぎょう
うらがぶぎょう [4] 【浦賀奉行】
江戸幕府の遠国奉行の一。浦賀出入りの船舶および回漕(カイソウ)米穀・貨物などの検査をつかさどった。
うらがみ
うらがみ 【浦上】
姓氏の一。
うらがみぎょくどう
うらがみぎょくどう 【浦上玉堂】
(1745-1820) 江戸中・後期の南画家。備中鴨方(カモガタ)藩に仕えたが脱藩。七弦琴をよくし春琴(シユンキン)・秋琴の二子と琴を携えて全国を流浪。独学で詩情豊かな山水画を描いた。代表作「凍雲篩雪(トウウンシセツ)図」
うらがみしゅんきん
うらがみしゅんきん 【浦上春琴】
(1779-1846) 江戸後期の画家。玉堂の長子。通称は紀一郎。画法を父に学び精密な彩色花鳥画をよくした。
うらがれ
うらがれ [0] 【末枯れ】
秋の末,草木の枝先や葉先が枯れてくること。[季]秋。《―の原をちこちの水たまり/虚子》
うらがれる
うらが・れる [0][4] 【末枯れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 うらが・る
草木の枝先や葉先が枯れる。「―・れた中にも活々(イキイキ)とした自然の風趣(オモムキ)を克(ヨ)く表して居る/破戒(藤村)」
うらがわ
うらがわ [0] 【裏革・裏皮】
(1)袋物・靴などの裏に張った皮革。
(2)〔革の裏面を表にして使用することから〕
スエードの別名。
うらがわ
うらがわ [0] 【裏側】
裏の方。裏に面する部分。裏面。
⇔表側
「月の―」「社会の―」
うらき
うらき [0] 【末木】
樹木の先端。こずえ。
⇔本木(モトキ)
「本木にまさる―なし」
うらきど
うらきど [0][3] 【裏木戸】
(1)家の裏手に設けた木戸。
(2)芝居小屋の裏手の出入り口。楽屋口。
うらきもん
うらきもん [3] 【裏鬼門】
家相で,北東の鬼門に対して南西の方角。鬼門とともに不吉な方角として忌む。
うらきん
うらきん [0] 【裏金】
日本画で絵絹の裏から金箔(キンパク)を当てたもの。柔らかい金色を出す際に用いる。裏箔。
うらぎく
うらぎく [2] 【浦菊】
キク科の越年草。海辺の湿地に生える。高さ約1メートル。葉は狭披針形。秋,茎頂付近が分枝し,径約3センチメートルの紫色の頭花を多数開く。ハマシオン。
うらぎく
うらぎく [2] 【裏菊】
菊の花を裏から見た形の文様。
→菊
うらぎって
うらぎって 【浦切手】
⇒浦手形(ウラテガタ)
うらぎみ
うらぎみ 【浦君】
漁業権の所有者。漁業指揮者。村君(ムラギミ)。おらぎみ。津元(ツモト)。
うらぎり
うらぎり [0] 【裏切り】
うらぎること。内通。内応。「―行為」
うらぎり
うらぎり【裏切り(行為)】
(an act of) treachery;→英和
betrayal.→英和
裏切り者 a betrayer;→英和
a traitor;→英和
a turncoat;→英和
[罷業の]a strikebreaker;→英和
a scab.→英和
うらぎりもの
うらぎりもの [0][6] 【裏切り者】
仲間を裏切った者。
うらぎる
うらぎ・る [3] 【裏切る】 (動ラ五[四])
(1)味方にそむいて敵側につく。「味方を―・る」
(2)人の信頼にそむく行為をする。「友人を―・る」「恋人に―・られる」
(3)期待や予想に反する。「人々の予想を―・る成績」
[可能] うらぎれる
うらぎる
うらぎる【裏切る】
betray <one's country,a person's trust> ;→英和
sell <one's friends> ;→英和
turn one's coat;[罷業者を]scab <on strikers> ;→英和
[予想を]be[turn out]contrary to[fall short of,disappoint]one's expectation(s).
うらくぎ
うらくぎ [2] 【裏釘】
打った釘が裏まで突き抜けたもの。
うらくぎ=を返す
――を返・す
(1)裏釘の先を折り曲げて抜け落ちないようにする。
(2)念には念を入れる。念を押す。「合点かと裏釘返す詞詰/浄瑠璃・壇浦兜軍記」
うらくずれ
うらくずれ 【裏崩れ】
戦線において,前線より先に後方の軍勢が動揺して崩れること。「彼備は跡より崩るべしと云。果して―ある/武家名目抄(軍陣)」
うらくりゅう
うらくりゅう 【有楽流】
茶道流派の一。利休七哲の一人,織田有楽斎(長益)を祖とする。
うらぐ
うら・ぐ (動ガ下二)
〔「うら」は心の意〕
うきうきした気分になる。「大御酒(オオミキ)に―・げて大御寝(オオミネ)したまひき/古事記(下)」
うらぐち
うらぐち [0] 【裏口】
(1)家の裏側にある出入り口。勝手口。
⇔表口
「―へ回る」
(2)不正な方法で隠れて物事をすること。「―入学」
うらぐち
うらぐち【裏口】
the back door[entrance].〜から <enter> at[by]the back door.‖裏口営業 backdoor[illegal]dealings[business].裏口入学 <obtain> admission <to a university> by unfair means.
うらぐちえいぎょう
うらぐちえいぎょう [5] 【裏口営業】
飲食店などで,特定の客だけを相手にこっそり行う営業。
うらぐみ
うらぐみ [0] 【裏組】
近世邦楽で,自流の曲目を教習上二段階に分類した場合の,第二段階の曲目。特に,三味線組歌・箏組歌についていう。
⇔表組
うらぐわし
うらぐわ・し 【心細し】 (形シク)
心にしみて美しい。「朝日なすまぐはしも夕日なす―・しも/万葉 3234」
うらけ
うらけ [0] 【裏毛】
裏糸をパイル状に編み込んで浮かせ,起毛した生地。
うらけい
うらけい [0] 【裏罫】
印刷に用いる罫線の一。表(オモテ)罫に比べて太い。太罫(フトケイ)。
→表罫
うらげい
うらげい [2][0] 【裏芸】
余興などで見せたりする専門外の芸。隠し芸。
⇔表芸
うらごいし
うらごい・し 【心恋し】 (形シク)
心の中で恋しく思う。なんとなく恋しい。「―・し我兄(ワガセ)の君は/万葉 4010」
うらごう
うらごう [0] 【裏甲】
神社・仏閣などで,軒先の茅負(カヤオイ)の上にのせる化粧板。
うらごえ
うらごえ [0] 【裏声】
地声(ジゴエ)では出せない高音域を特殊な発声法で出した声。地声とは声帯の状態が異なり,音色が異なる。仮声。ファルセット。
⇔地声
うらごえ
うらごえ【裏声(で歌う)】
(sing in) falsetto.→英和
うらごおし
うらごお・し 【心恋ほし】 (形シク)
「うらごいし」に同じ。「其(シ)があれば―・しけむ鮪突く鮪/古事記(下)」
うらごし
うらごし [0] 【裏漉し】 (名)スル
枠に布や目の細かい網を張った篩(フルイ)のような道具で食品をつぶして漉し,細かくしたり,かすを取り除いたりすること。また,その道具。「ゆでた芋を―する」「―にかける」
うらごし
うらごし【裏漉し】
a strainer.→英和
〜する strain.→英和
うらごめ
うらごめ [0] 【裏込め】
石垣やトンネル覆土などの裏側に,割り栗石や砂利を詰め込むこと。
うらさく
うらさく [0] 【裏作】
主要な作物を収穫したあと,次の作付けまでの間を利用して他の作物を栽培すること。また,その作物。稲を刈り取ったあとに,麦を植えたりする類。
⇔表作
うらさく
うらさく【裏作】
the second crop.
うらさびしい
うらさびし・い [5][0] 【心寂しい】 (形)[文]シク うらさび・し
何となくさびしい。「―・い場末の町並み」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
うらさぶ
うらさ・ぶ 【心荒ぶ】 (動バ上二)
心が荒れる。「国つ御神の―・びて荒れたる都見れば悲しも/万葉 33」
うらさん
うらさん [2] 【占算】
算木による占い。また,算木のこと。
うらざいしき
うらざいしき [3] 【裏彩色】
東洋画の技法の一。画面の全体,また一部に絵絹の裏から顔料を塗って効果を出す方法。
うらざか
うらざか [0] 【裏坂】
主要な坂の裏手にある坂。
うらざし
うらざし [0] 【裏差(し)】
刀の鞘(サヤ)の,差裏側に設けた小柄櫃(コヅカビツ)に小柄をおさめること。また,その小柄。
うらざと
うらざと [2][0] 【浦里】
海岸近くの里。漁村。
うらざとときじろう
うらざとときじろう 【浦里時次郎】
新内節「明烏夢泡雪(アケガラスユメノアワユキ)」の両主人公,傾城浦里と時次郎。また,同曲および,二人を主人公とする作品の通称。
うらざん
うらざん [0][2] 【裏桟】
天井板・雨戸などの裏側に取り付けた桟。
うらしお
うらしお [0] 【裏潮】
地球の,月と反対側に生ずる満ち潮。
⇔表潮
うらしま
うらしま [2] 【浦島】
海産の巻貝。螺塔(ラトウ)は低く,殻長6センチメートル内外。殻表は淡い肉色で,茶色の小斑が四列並ぶ。房総以南に分布。
うらしま
うらしま 【浦島】
(1)「浦島の子」に同じ。
(2)浦島伝説に取材した作品。謡曲・狂言・歌舞伎所作事など。
(3)京都府与謝郡伊根町付近の古名。浦島{(1)}をまつる宇良神社がある。
うらしまそう
うらしまそう [0] 【浦島草】
サトイモ科の多年草。林下の日陰に生える。葉柄は多肉質で,長さ50センチメートルほど。晩春,花弁状の苞の中から花軸が長く糸状に伸びて下垂する。和名は,そのさまを釣り糸をたれる浦島にみたてたもの。雌雄異株。有毒植物。
うらしまたろう
うらしまたろう 【浦島太郎】
(1)「浦島の子」に同じ。「御伽草子」以降の呼称。
(2)「御伽草子」二三編中の一。
うらしまつつじ
うらしまつつじ [5][6] 【裏縞躑躅】
ツツジ科の落葉小低木。高山植物で,株になって群生する。高さ5センチメートル内外。葉は倒卵形で,裏面に縞状の葉脈がある。六月頃,黄白色で壺状の花を数個開き,秋,まるい黒紫色の果実を結ぶ。
うらしまのこ
うらしまのこ 【浦島の子】
浦島伝説の主人公。丹後国の漁師といわれる。亀に連れて行かれた海中の竜宮で乙姫に歓待され,三年の月日を過ごし,玉手箱をもらって故郷に帰るが,乙姫の禁を破って玉手箱を開けると白煙がたちのぼり,老人になったという。「日本書紀」「丹後風土記」「万葉集」「御伽草子」などにみえ,「御伽草子」以降動物報恩譚の要素が加わり,現在知られる形になった。浦島太郎。
うらじ
うらじ【裏地】
(cloth for) lining.→英和
うらじ
うらじ [0] 【裏地】
(1)衣服の裏につける布。
⇔表地
(2)
⇒うらち(裏地)
うらじゃく
うらじゃく [0] 【裏尺】
⇒裏目(ウラメ)(2)
うらじょうめん
うらじょうめん [3] 【裏正面】
相撲で,土俵の南側。「天子南面,侍臣北面」という相撲(スマイ)の節会(セチエ)の故事によって土俵の北側を正面とする。向こう正面。
うらじょうもん
うらじょうもん [3] 【浦証文】
⇒浦手形(ウラテガタ)
うらじろ
うらじろ [0] 【裏白】
(1)裏・底・内側の白いこと。「―の紙」
(2)ウラジロ科の常緑性シダ植物。暖地に自生し,大群落をつくる。葉柄は長く,上端で二葉片に分かれ,さらに羽状に分かれる。葉の裏面は白く,粒状の胞子嚢(ノウ)群をつける。葉柄で箸(ハシ)・籠(カゴ)などを作り,葉を正月の飾りに使う。ヤマクサ。モロムキ。シダ。ホナガ。ヘゴ。[季]新年。
〔シダとも呼ばれ,「齢垂(シダ)る」にかけて長寿の縁起物とされた〕
(3)裏の白い紺足袋。
(4)「裏白戸」の略。
(5)「裏白連歌」の略。
(6)魚のすり身,またはそれに小麦粉・ヤマイモ・鶏卵などをすり合わせ,シイタケの傘の裏や海苔などに塗りつけて煮た料理。
裏白(2)[図]
うらじろ
うらじろ【裏白】
《植》a whitebeam;the New Year fern (しだ).
うらじろかんば
うらじろかんば [5] 【裏白樺】
カバノキ科の落葉高木。本州中部以北の深山に自生,大きなものは高さ15メートルになる。葉の裏は白色を帯びる。ネコシデ。
うらじろがし
うらじろがし [4] 【裏白樫】
ブナ科の常緑高木。暖地の山地に自生。樫の一種。葉は披針状長楕円形で鋸歯(キヨシ)があり,裏面は白い。雌雄同株。堅果は広楕円形。材を用材・薪炭材とする。
うらじろせいじ
うらじろせいじ [5] 【裏白青磁】
高台内に白釉を掛けた青磁。景徳鎮の民窯で明末清初に焼かれた。福州青磁。裏白手(ウラジロデ)((ウラシロデ))。
うらじろど
うらじろど [4] 【裏白戸】
土蔵の扉の内部に二重に設けた引き戸で,表側はねずみ色,裏は白色の漆喰(シツクイ)塗りにしたもの。
うらじろのき
うらじろのき [6] 【裏白の木】
バラ科の落葉高木。山地に自生し,高さ10メートルになる。葉は互生し,広楕円形で鋸歯があり,裏面は白毛が密生する。五月,枝頂に白色五弁花を多数散房状につける。果実は楕円形で赤熟する。
うらじろもみ
うらじろもみ [4] 【裏白樅】
マツ科の常緑高木。深山に群生する。葉はモミに似るが,裏面は白色。材は建材・パルプなどにする。ダケモミ。
うらじろれんが
うらじろれんが [5] 【裏白連歌】
懐紙の表にだけ書いて裏には書かない方式の連歌。正月三日北野神社で行われたものが有名。うらじろ。
うらす
うらす 【浦州】
入り江にある州。「―には千鳥妻呼び/万葉 1062」
うらすのとり
うらすのとり 【浦州の鳥】
浦州にいる鳥が落ち着かず歩きまわるさまから,心の落ち着かない様子をたとえていう。「吾が心―ぞ/古事記(上)」
うらずまい
うらずまい [3] 【裏住(ま)い】
裏店(ウラダナ)にすむこと。
うらずみ
うらずみ 【裏住み】
「裏ずまい」に同じ。
うらせど
うらせど [0] 【裏背戸】
裏の入り口。裏口。背戸。
うらせんけ
うらせんけ 【裏千家】
茶道の一流派。千利休の孫宗旦の四男仙叟(センソウ)宗室が利休の四世を称したのに始まる。宗室が父から譲られた茶室今日庵が,表千家の裏にあたるのでこの名がある。裏。
うらぜき
うらぜき 【裏関】
相撲で,今の「張り出し大関」にあたるものの古名。
うらそえ
うらそえ ウラソヘ 【浦添】
沖縄県沖縄島の南西岸にある市。一二〜一四世紀には琉球国の王都。第二次大戦では沖縄戦の激戦地。那覇市に近く,住宅地・工業地として発展。
うらだな
うらだな [0] 【裏店】
裏通りに面した家。裏屋。
⇔表店
「―住まい」
うらち
うらち [0] 【裏地】
道路に接していない敷地。公道にも私道にも接していない土地。盲地。
→袋地(フクロジ)
うらちどり
うらちどり 【浦千鳥】
浜辺の千鳥。「渚の―/謡曲・融」
うらぢゃや
うらぢゃや [0] 【裏茶屋】
江戸時代,遊里の裏通りにあった茶屋。隠れ遊びの場となった。
うらっかわ
うらっかわ [0] 【裏側】
「裏側(ウラガワ)」に同じ。
うらつき
うらつき [0][4] 【裏付き】
衣服などに裏が付いていること。また,裏の付いたもの。うらつけ。
うらつけ
うらつけ [0][4] 【裏付け】
(1)「裏付き」に同じ。
(2)「裏付け草履(ゾウリ)」の略。
うらつけぞうり
うらつけぞうり [5] 【裏付け草履】
裏を付けて,厚く丈夫にした草履。うらつけ。
うらづけ
うらづけ【裏付けがない】
There is no fact[evidence,assurance]to support[back (up),prove,justify]it.事実の〜のない <an argument> not based on facts.
うらづけ
うらづけ [0] 【裏付け】
(1)証拠や保証となるもの。「実験による―のない空論」
(2)結論を証拠や資料によって確実なものとすること。「―捜査」「―をとる」
うらづける
うらづ・ける [4] 【裏付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 うらづ・く
結論を証拠や資料によって確実にする。「犯行を―・ける証拠」
うらづける
うらづける【裏付ける】
back (up);→英和
support;→英和
assure;→英和
prove;→英和
justify.→英和
うらづたい
うらづたい [3] 【浦伝い】
浦から浦へと伝って行くこと。海岸に沿って進むこと。「―の道を行く」
うらて
うらて【裏手に】
behind;→英和
at the back <of> .→英和
うらて
うらて 【占手】
(1)古代,相撲(スマイ)の節会(セチエ)で,最初に取組をする小童。
(2)後世,{(1)}が廃されてのち,最手(ホテ)に次ぐ地位の者の称。「相撲は最手,―,或いは左,或いは右/著聞 10」
(3)歌合(ウタアワセ)で,最初の歌のこと。[倭訓栞]
(4)占いの結果。「さて松明(タイマツ)の―はいかに/謡曲・烏帽子折」
うらて
うらて [0] 【裏手】
建物などの,裏の方。背後。うしろ。
うらてがた
うらてがた 【浦手形】
江戸時代,廻船が遭難した際,最寄りの浦で役人が立ち会いのうえ作成した文書で,遭難が不可抗力であったことを記した海難証明書。これによって船頭は荷主への賠償責任をまぬがれた。打ち上げられた積み荷,船体あるいは沈まなかった船の残留荷物・船具などの目録も添えた。浦証文。浦切手。
うらとう
うらと・う 【占問ふ】 (動ハ四)
うらなう。「卜部をも八十のちまたも―・へど/万葉 3812」
うらとりひき
うらとりひき [3][4] 【裏取引】
こっそりと行う不正な取引。
うらど
うらど [2] 【裏戸】
家の裏側にある戸。裏口の戸。
うらどう
うらど・う 【心問ふ・裏問ふ】 (動ハ四)
相手の心中にそれとなく探りを入れる。「なんと私(ワシ)に頼まれて下んすまいかと―・へば/浄瑠璃・夏祭」
うらどおり
うらどおり【裏通り】
a back street;an alley (狭い).→英和
うらどおり
うらどおり [3] 【裏通り】
大通りの裏手にある人通りの少ない細い通り。うらみち。
⇔表通り
うらどし
うらどし [2] 【裏年】
果実がよく実らない年。
⇔生り年
→隔年結実
うらどめかいがん
うらどめかいがん 【浦富海岸】
鳥取県北東隅,岩美町の日本海沿岸一帯の称。海食地形とリアス式海岸で知られる。山陰海岸国立公園の特別保護区に指定。
うらない
うらない [0][3] 【占い】
(1)吉凶などをうらなうこと。卜占(ボクセン)。「星―」「トランプ―」
(2)占いを職業とする人。占い師。
うらない
うらない【占い】
fortune-telling.‖占い師 a fortune-teller;a palmist (手相見).
うらないさん
うらないさん [3][0] 【占い算】
⇒占屋算(ウラヤサン)
うらないし
うらないし [3] 【占い師】
占いを業とする人。占い者。
うらなう
うらな・う [3] 【占う・卜う】 (動ワ五[ハ四])
〔「うら(占)」に接尾語「なう」が付いて動詞化した語〕
(1)(ある物事をもとに)将来の運命や物事の吉凶などを判断する。「トランプで―・う」
(2)予想する。「優勝のゆくえを―・う」
[可能] うらなえる
うらなう
うらなう【占う】
tell a person's fortune <with the cards> .占ってもらう consult a fortune-teller.
うらながや
うらながや [3] 【裏長屋】
裏通りに建てられた長屋。横丁や路地裏にある家賃の安い長屋。
⇔表長屋
うらながや
うらながや【裏長屋】
a tenement house in a back street.
うらなぎ
うらなぎ 【浦凪・浦和ぎ】
海岸に打ち寄せる波がないで,穏やかであること。「―に釣りの緒たれて/万代(雑)」
うらなげ
うらなげ [0] 【裏投げ】
柔道の技の名。技をかけてきた相手を抱え上げ,後ろに倒れながらその勢いで肩越しに投げる捨て身技。
うらなさけ
うらなさけ 【心情け】
心に秘めた愛情。「頼み顔なる―,向ひて言ふもさすがなり/曾我 4」
うらなし
うらな・し 【心無し・裏無し】 (形ク)
(1)相手に対して自分の心を包み隠さない。へだて心がない。「さるは,よしと人にいはるる人よりも―・くぞ見ゆる/枕草子 305」
(2)裏表がない。率直だ。いつわりがない。「ひきときの―・く思ふ心よりあはせてたべと神せがむなり/徳和歌後万載集」
うらなし
うらなし [0] 【裏無し】
(1)裏地をつけていない単衣(ヒトエ)の衣服。
(2)(二枚重ねの,普通の草履に対して)裏をつけない一枚づくりの草履。緒太(オブト)。
うらなじみ
うらなじみ [3] 【裏馴染み】
〔遊里語。「裏」は二度目,「馴染み」は三度目の意〕
その遊女に会うのが二度目(裏)でありながら,馴染みとして迎えられたり,普通は三度目に出す馴染み金を出したりすること。
うらなみ
うらなみ 【浦波】
海岸に打ち寄せる波。「敏馬(ミヌメ)の浦は朝風に―騒き/万葉 1065」
うらなり
うらなり【末生り】
a fruit grown near the top end of the vine;→英和
[人]a pale-faced man.
うらなり
うらなり [0] 【末生り・末成り】
(1)ウリなどで,蔓(ツル)の先の方になった実。時期おくれで味が悪い。
⇔本(モト)生り
「―の西瓜(スイカ)」
(2)顔色が悪く元気のない人。「―野郎」
(3)末の方の子。「―の子をばころがし育てなり/柳多留 55」
うらなり=の瓢箪(ヒヨウタン)
――の瓢箪(ヒヨウタン)
顔色が青白く元気のない人のたとえ。
うらにし
うらにし [0] 【浦西】
秋,冬に吹く北西風。
うらにほん
うらにほん【裏日本】
(districts along) the coast of the Japan Sea.
うらにほん
うらにほん [4] 【裏日本】
本州の日本海に面する地域をいう。冬の降雪量が多い。
⇔表日本
うらにわ
うらにわ [0] 【裏庭】
家の裏側にある庭。勝手庭。
うらにわ
うらにわ【裏庭】
a backyard.→英和
うらにわのかみ
うらにわのかみ ウラニハ― 【卜庭の神】
卜占(ボクセン)をつかさどる神。太詔戸命(フトノリトノミコト)と櫛真智命(クシマチノミコト)の二神。宮中で夏冬の御占の式の始めと終わりにまつられた。卜部(ウラベ)の神。
うらぬけ
うらぬけ [0] 【裏抜け】 (名)スル
表に印刷したインクの一部が裏ににじみ出ること。
うらのかね
うらのかね [0] 【裏の矩】
⇒裏目(ウラメ)(2)
うらのつかさ
うらのつかさ 【陰陽寮】
⇒おんようりょう(陰陽寮)
うらのめ
うらのめ [4] 【裏の目】
⇒裏目(ウラメ)(2)
うらはぎ
うらはぎ [0] 【末矧】
矢竹に矢羽根をつけて糸や紙で巻きつけた部分のうち,矢筈に近い方。
⇔本矧(モトハギ)
うらはく
うらはく [0] 【裏箔】
日本画で,金・銀の色の光沢をやわらげるために,絹地の裏から金・銀の箔をあてること。また,その箔。
うらはぐさ
うらはぐさ [3] 【裏葉草】
イネ科の多年草。山中の岩地に生える。高さ約80センチメートル。葉は線形で,基部で上下転倒して下側に向く。夏から秋,茎頂に円錐状の花穂をつける。葉に斑のある園芸品種もある。風知草(フウチソウ)。
うらはず
うらはず [0] 【末筈・末弭】
弓の上部の筈。
⇔本筈(モトハズ)
→弓
うらはずかしい
うらはずかし・い [6] 【心恥ずかしい】 (形)[文]シク うらはづか・し
何となく恥ずかしい。「道義を口にするものといへども之を読むにいたりては時に―・しう思ふこと/小説神髄(逍遥)」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
うらはま
うらはま [0] 【浦浜】
浜辺。海辺。
うらはみ
うらはみ 【卜食】
〔「うらばみ」とも〕
亀の甲を焼いて占うとき,それが縦または横に裂けてできた筋。縦を吉,横を凶とする。
うらはら
うらはら [0] 【裏腹】 (名・形動)[文]ナリ
〔背と腹,裏と表,の意〕
(1)正反対な・こと(さま)。あべこべ。「言うこととやることが―だ」
(2)背中合わせ。となり合わせ。「死と―」
うらはら
うらはら【裏腹なことを言う】
do not mean what one says.〜に contrary to….
うらはん
うらはん [0] 【裏判】
文書の裏面に記された花押(カオウ)や押印。文書の文面を承認・保証する場合,あるいは相手に敬意を表する場合などに用いる。裏印。
うらば
うらば 【末葉】
草木の先端の葉。「池のへの松の―に降る雪は五百重(イオエ)ふりしけ明日さへも見む/万葉 1650」
うらばなし
うらばなし【裏話】
the inside story.
うらばなし
うらばなし [3] 【裏話】
一部の関係者だけが知っていて,世間に知られていない話。うちわの話。「文壇の―」
うらばり
うらばり [0] 【裏張(り)】 (名)スル
補強のため,物の裏に紙や布をはること。
うらばり
うらばり [0] 【裏針・逆針・闇針】
江戸時代に用いられた船用磁石。十二支目盛りが普通の磁石とは逆回りにつけてあり,目盛り盤の北・南をそれぞれ船首・船尾に合わせて設置すると,磁針の指す方向が,進行方向として直読できる。さかばり。
うらばん
うらばん [0] 【裏番】
〔「裏番長」の略。学生仲間の隠語〕
自分は表には立たずに,陰でグループを支配する番長。
うらばんぐみ
うらばんぐみ【裏番組】
a (TV) program on a different channel.
うらばんぐみ
うらばんぐみ [3] 【裏番組】
ある番組に対して,これと同じ時間帯に放送される,ほかの放送局の番組。
うらびと
うらびと [2][0] 【浦人】
漁民など海辺で生活する人。
うらびゃくしょう
うらびゃくしょう 【浦百姓】
江戸時代の制度で,海辺の村の住民。漁民に限らず,商人・職人までも含む。
うらびょうし
うらびょうし [3] 【裏表紙】
書物の裏側の表紙。
うらびょうし
うらびょうし【裏表紙】
the back cover.
うらふう
うらふう [0] 【裏封】
中世の訴訟などで,私人の文書の裏に権力のある者が証明の文言や署判を書き与えること。
うらぶみ
うらぶみ 【占文】
占いの結果を記した文書。せんもん。「吉平が自筆の―の裏に書かれたる御記/徒然 163」
うらぶれる
うらぶ・れる [0][4] (動ラ下一)[文]ラ下二 うらぶ・る
〔「うら」は「心」の意〕
(1)落ちぶれて,みじめな様子になる。「―・れた姿」
(2)悲しみに沈む。「秋山のもみちあはれと―・れて入りにし妹は待てど来まさず/万葉 1409」
うらぶれる
うらぶれる
be[become]poor.→英和
うらぶれた poor;miserable;→英和
poorly dressed.
うらべ
うらべ 【卜部】
姓氏の一。
うらべ
うらべ [1] 【卜部】
神祇官の下で,亀卜(キボク)に携わった職。
うらべかねかた
うらべかねかた 【卜部懐賢】
鎌倉中期の神道家。名は兼方とも。兼文の子。神祇権大副(ジンギゴンノオオスケ)。「釈日本紀」(二八巻)を著し,吉田神道成立に大きな影響を与えた。生没年未詳。
うらべかねとも
うらべかねとも 【卜部兼倶】
⇒吉田兼倶(ヨシダカネトモ)
うらべかねよし
うらべかねよし 【卜部兼好】
⇒吉田兼好(ヨシダケンコウ)
うらべしんとう
うらべしんとう 【卜部神道】
⇒吉田神道(ヨシダシントウ)
うらべすえたけ
うらべすえたけ 【卜部季武】
(950-1022) 平安後期の武将。源頼光の四天王の一人。
うらべのかみ
うらべのかみ 【卜部の神】
⇒卜庭(ウラニワ)の神(カミ)
うらほ
うらほ [0] 【裏帆】
帆にあたる風が正常とは反対に裏側にあたる状態になった帆。逆帆(サカホ)。「―を打つ」
うらぼしか
うらぼしか [0] 【裏星科】
シダ植物の一科。葉(葉状体)は根生し,芽出しのときには巻曲する。葉片の下面に円形または長楕円形の胞子嚢(ノウ)ができる。マメヅタ・ヒトツバ・ノキシノブ・クリハランなど。イノモトソウ科・チャセンシダ科・シノブ科・オシダ科は従来この科とされてきたが,近時は独立の科にすることが多い。
うらぼん
うらぼん [0][2] 【裏盆】
盂蘭盆(ウラボン)の終わり。一般に七月二〇日をいう地方が多いが,一六日・二四日・二七日,あるいは七月いっぱいをいい,また,盂蘭盆に入る前日(一二日)をいう所もある。
うらぼん
うらぼん [0][2] 【盂蘭盆】
〔仏〕
〔梵 ullambana〕
もと中国で,盂蘭盆経に基づき,苦しんでいる亡者を救うための仏事で七月一五日に行われた。日本に伝わって初秋の魂(タマ)祭りと習合し,祖先霊を供養する仏事となった。迎え火・送り火をたき,精霊棚(シヨウリヨウダナ)に食物を供え,僧に棚経(タナギヨウ)を読んでもらうなど,地域によって各種の風習がある。現在,一般には八月一三日から一五日に行われるが,七月に行う地域も多い。お盆。盂蘭盆会(エ)。盂蘭盆供(ク)。精霊会。精霊祭。歓喜会。魂(タマ)祭り。[季]秋。
うらぼんきょう
うらぼんきょう 【盂蘭盆経】
中国で成立した仏教経典。一巻。西晋(セイシン)の竺法護(ジクホウゴ)訳と伝える。餓鬼道におちた目連の母が救われる物語。
うらまけて
うらまけて 【心設けて・裏設けて】 (連語)
心の準備をして。「夏影の房(ツマヤ)の下に衣裁つ吾妹(ワギモ)―わがため裁たばやや大に裁て/万葉 1278」
〔例歌は,着物の裏地をつける用意をしての意をかける〕
うらまさりこうばい
うらまさりこうばい 【裏陪紅梅】
襲(カサネ)の色目の名。表は紅梅色,裏は紅。春の初めに用いる。うらべこうばい。
うらまち
うらまち【裏町】
a back street.
うらまち
うらまち [0] 【裏町】
表通りから引っ込んだ裏にある町。
うらまつ
うらまつ 【裏松】
姓氏の一。
うらまつみつよ
うらまつみつよ 【裏松光世】
(1736-1804) 江戸中・後期の有職故実家。烏丸光栄の子。裏松益光の養子。法号,固禅。竹内式部の宝暦事件に加わり,幕府から蟄居(チツキヨ)を命じられ,以後故実研究に専念。著「大内裏図考証」「皇居年表」
うらまつり
うらまつり [3] 【浦祭(り)】
「瀬祭(セマツ)り」に同じ。[季]秋。
うらまど
うらまど [0] 【裏窓】
家の裏側にある窓。
うらみ
うらみ【恨[憾]み】
[怨恨]a bitter[an ill]feeling;a grudge;→英和
hatred (憎悪);→英和
enmity (敵意);→英和
an ill will (悪意).〜をいだく ⇒恨む.〜を晴らす revenge oneself[take one's revenge] <on a person> ;avenge <one's father's death> <on> .→英和
〜を言う reproach <a person> .→英和
〜を買う incur a person's ill will[enmity].
うらみ
うらみ 【浦見】
浦を見ること。多くは「恨み」にかけて用いる。「浜千鳥あとのとまりをたづぬとて行くへも知らぬ―をやせむ/蜻蛉(上)」
うらみ
うらみ 【浦回・浦廻】
(1)海岸の湾曲して入りくんだ所。「石見(イワミ)の海角(ツノ)の―を/万葉 131」
(2)湾の岸辺に沿って行くこと。「藤波を仮廬(カリホ)に造り―する/万葉 4202」
うらみ
うらみ [3] 【恨み・怨み】
(1)うらむこと。また,その気持ち。怨恨(エンコン)。《恨・怨》「―を晴らす」「―を抱く」「長年の―」
(2)(多く「憾み」と書く)残念に思う気持ち。不満に思われる点。「安易に過ぎる―がある」
(3)うらみごとを言うこと。「うとくおぼいたる事などうちかすめ,―などするに/枕草子 36」
うらみ=に報ゆるに徳を以(モツ)てす
――に報ゆるに徳を以(モツ)てす
〔老子〕
うらみのある者をもうらまず,博愛の心から恩徳を施す。
うらみ=を買う
――を買・う
人にうらまれる。うらみをうける。
うらみ=を飲む
――を飲・む
〔江淹「恨賦」〕
うらみを言葉や態度に表さず心中に秘める。無念な結末に終わる。「壇の浦に―・む」
うらみ=骨髄(コツズイ)に徹する
――骨髄(コツズイ)に徹・する
人をうらむことが深く激しい。非常に強いうらみの形容。
うらみがお
うらみがお [0][4] 【恨み顔】
うらんでいる顔つき。うらめしそうな顔つき。
うらみがましい
うらみがまし・い [6] 【恨みがましい・怨みがましい】 (形)[文]シク うらみがま・し
うらんでいる様子である。「―・い顔つき」
[派生] ――げ(形動)
うらみごと
うらみごと [0][5] 【恨み言】
うらみを述べる言葉。怨言(エンゲン)。「―を言う」
うらみごろ
うらみごろ [3] 【裏身頃】
裏付きの衣服の身頃で裏となるもの。
⇔表身頃
うらみじに
うらみじに [0] 【恨み死に】
うらみつつ死ぬこと。
うらみち
うらみち [0][2] 【裏道】
(1)本道以外の道。抜け道。間道。「―づたい」
(2)裏口に通じる道。
(3)正しくない方法。
(4)苦労の多い人生。「人生の―を歩む」
うらみち
うらみち【裏道】
a back street;a byway (抜け道);→英和
a bypath (間道).→英和
うらみっこ
うらみっこ [3] 【恨みっこ】
互いにうらみ合うこと。「これで―なしだね」
うらみつらみ
うらみつらみ [6][0] 【恨みつらみ】
〔「うらみ」に合わせて,「つらい」を「つらみ」として重ねた語〕
うらめしいことや苦しいこと。「―を並べ立てる」
うらみのすけ
うらみのすけ 【恨之介】
仮名草子。二巻。作者未詳。慶長年間(1596-1615)成立。関東の武士,葛の恨之介と木村常陸介の遺子,雪の前との悲恋物語。
うらみる
うら・みる 【恨みる】 (動マ上一)
「うらむ」に同じ。「昇に―・みられる覚えは更にない/浮雲(四迷)」「此間少将さんに大に―・みられました/洒落本・曾我糠袋」
→うらむ
うらむ
うら・む [2] 【恨む・怨む】
■一■ (動マ五[四])
(1)人から不利益を受けた,としてその人に対する不満や不快感を心に抱き続ける。「招待されなかったのを―・んでいた」
(2)(「憾む」とも書く)思い通り,あるいは理想通りにならないことを残念に思う。「自らの不勉強を―・む」
(3)不満や嘆きを人に訴える。うらみ言を言う。「松島は笑ふが如く,象潟は―・むがごとし/奥の細道」
(4)復讐(フクシユウ)する。うらみを晴らす。「一太刀―・む」
■二■ (動マ上二)
{■一■}に同じ。「褻(ナ)るる身を―・むるよりは松島のあまの衣にたちやかへまし/源氏(夕霧)」「あはれといふ人もあらば,それをも―・みむ/大鏡(伊尹)」「世ヲ―・ムル/日葡」
〔古くは上二段活用。近世以降四段化したが,まれに上一段に活用した例も見られる。なお,上代には上一段活用であったとする説もある〕
→うらみる
[可能] うらめる
うらむ
うらむ【恨[憾]む】
(1) bear <a person> a grudge[an ill will];→英和
have[bear]a grudge <against a person> ;think ill of <a person> ;reproach.→英和
(2)[残念]be sorry for;regret <for,that…> .→英和
うらむらくは
うらむらくは [2] 【恨むらくは・憾むらくは】 (連語)
残念なことには。遺憾なのは。「―仕上げが雑だ」
うらむらさき
うらむらさき 【末紫】
紫色。歌などで,多く「恨む」にかける。「松にかかれる藤波の,―に咲ける色/平家 12」
うらめ
うらめ【裏目に出る】
backfire <on one> ;→英和
have an opposite result to what was intended.
うらめ
うらめ [0][3] 【裏目】
(1)さいころの表に出た目の反対側の目。一・二・三に対して六・五・四の目。
(2)差し金の裏にある目盛り。表目,すなわち曲尺(カネジヤク)の一目盛りを一辺とする正方形の対角線の長さ。表目の�倍。うらのめ。裏曲(ウラガネ)。裏尺(ウラジヤク)。裏の矩(カネ)。
(3)編み物で,裏編みによってできる編み目。
うらめ=に∘出る
――に∘出る
物事が期待や希望とは反対の結果になる。「することなすこと―∘出る」「投手交代が―∘出る」
うらめい
うらめい [2] 【裏銘】
刀の製作者の銘を彫った側とは反対の側に彫った銘。製作年月日や製作者の生国・年齢など,時には所持者・奉納社寺名なども彫られる。
⇔表銘
うらめしい
うらめしい【恨めしい】
reproachful;→英和
resentful;→英和
hateful;regretful.→英和
恨めしげに[そうに]reproachfully;resentfully;with a reproachful look.
うらめしい
うらめし・い [4] 【恨めしい・怨めしい】 (形)[文]シク うらめ・し
(1)(相手や状況に不満で)うらみたい気持ちだ。うらみ言を言いたいほど憎らしい。「自分を見捨てた友が―・い」「雨とは―・い」
(2)(自分に過失や不足があって)残念だ。情けない。「人を見る目のなかったことが―・い」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)
うらもとなし
うらもとな・し 【心許無し】 (形ク)
心細い。心もとない。「君が来まさぬ―・くも/万葉 3495」
うらもよう
うらもよう [3] 【裏模様】
着物・羽織などの,裏につけた模様。
うらもり
うらもり [2] 【裏漏り】 (名)スル
急須や醤油さしなどから茶や醤油をつぐときに,つぎ口の下に伝ってそれが垂れること。
うらもん
うらもん [2][0] 【裏紋】
「替(カ)え紋」に同じ。
⇔表紋
うらもん
うらもん [0] 【裏門】
裏の方にある門。
⇔表門
うらもん
うらもん【裏門】
a back gate.
うらもんじょ
うらもんじょ [3] 【裏文書】
古文書で,使用済みの紙の裏面を用いている文書の最初に使われた面の文書。紙背文書。
うらや
うらや [0] 【裏屋】
「裏店(ウラダナ)」に同じ。「―にすむしよくにんどもの妻(サイ)やむすめ/安愚楽鍋(魯文)」
うらやき
うらやき [0] 【裏焼(き)】
フィルムの裏表をまちがえて写真の焼き付けをすること。レイアウトの面白さなどの効果をねらって意図的に行う場合もある。
うらやく
うらやく [2][0] 【浦役】
(1)漁村で,浦方や漁業を管掌する役目。
(2)江戸時代,漁村に課せられた夫役。
うらやくぎん
うらやくぎん 【浦役銀】
江戸時代,海港に課せられた夫役を銀で代納するもの。
うらやくせん
うらやくせん 【浦役銭】
室町時代,漁業に従事した人に臨時に課せられた租税。
うらやさん
うらやさん 【占屋算】
うらない。また,それを業とする人。うらないさん。「神子(ミコ)山伏に―/浄瑠璃・嫗山姥」
うらやす
うらやす 【浦安】
千葉県北西部,東京湾に臨む市。かつて,べか舟で知られた漁業町。近年,住宅地として発展。東京ディズニーランドがある。
うらやす
うらやす 【心安】 (形動ナリ)
心の安らかなさま。気掛かりのないさま。「春へ咲く藤の末葉(ウラバ)の―にさぬる夜そなき子ろをし思へば/万葉 3504」
うらやすのくに
うらやすのくに 【浦安の国】
〔「心安(ウラヤス)の国」の意〕
心安らぐ国。平安な国。転じて,大和(ヤマト)の国。また,日本の美称。「日本は―/日本書紀(神武訓)」
うらやすのまい
うらやすのまい 【浦安の舞】
神事舞の一。1940年(昭和15)の皇紀二千六百年祝典の際に作られたもの。上代の手振りをしのぶ,荘重典雅な女舞。
うらやなぎ
うらやなぎ 【裏柳】
襲(カサネ)の色目の名。表は白,裏は萌黄(モエギ)。
うらやま
うらやま 【浦山】
(1)海辺と山。「遠き住吉(スミノエ)高砂の,―国を隔てて住むと/謡曲・高砂」
(2)海辺の山。「かかる―へ馬の背ばかりにて荷物をとらば/浮世草子・永代蔵 2」
うらやま
うらやま [0] 【裏山】
(1)家の裏手の山。
(2)山の,日当たりの悪い側。
うらやまかぜ
うらやまかぜ 【浦山風】
海辺に近い山から吹きおろして来る風。「しらざりし―も梅が香は都に似たる春のあけぼの/十六夜」
うらやましい
うらやまし・い [5] 【羨ましい】 (形)[文]シク うらやま・し
〔動詞「うらやむ」の形容詞化〕
うらやむ気持ちをそそられるさま。人が恵まれていたり,物事が優れていたりするのを見て,自分もそのようになりたいと思うさま。「彼の優雅な生活が―・い」「―・いほどの美貌」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)
うらやましい
うらやましい【羨ましい】
enviable.→英和
羨ましそうに enviously;→英和
with envy.⇒羨む.
うらやまぶき
うらやまぶき 【裏山吹】
襲(カサネ)の色目の名。表は黄,裏は萌黄(モエギ)または紅。三〇歳以下の人が五節(ゴセチ)から春に着用。
うらやみ
うらやみ [0] 【羨み】
(1)うらやむこと。羨望(センボウ)。「―の念を抱く」
(2)不公平だと思うこと。不平・不満を生ずること。「―ありていかでかなど,かたく言ふに/枕草子 92」
うらやむ
うらやむ【羨む】
envy <a person,a person's luck,a person his luck> ;→英和
be envious <of> ;[そねむ]be jealous <of> .
うらやむ
うらや・む [3] 【羨む】 (動マ五[四])
〔「心(ウラ)病む」の意という〕
他人が自分より恵まれていたり,優れていたりするのを見て,自分もそうなりたいと願う。また,自分が他人ほど恵まれていないことを不満に思う。「人も―・む仲」「合格した友人を―・む」「花をめで鳥を―・み/古今(仮名序)」
うらゆき
うらゆき 【裏行】
家の表から奥までの距離。奥行。「表口(オモテグチ)三十間,―六十五間を家蔵に立て続け/浮世草子・永代蔵 2」
うらよみ
うらよみ [0] 【裏読み】
書かれた文字どおりの意味ばかりでなく,その陰に隠された意味を読むこと。
うらら
うらら [0] 【麗ら】 (形動)[文]ナリ
うららか。「春―」
うららか
うららか [2] 【麗らか】 (形動)[文]ナリ
(1)太陽がのどかに照っているさま。[季]春。《―や松を離るゝ鳶の笛/川端茅舎》「―な春の一日」
(2)晴れ晴れとして明るいさま。朗らかで伸びやかなさま。のどか。「―な気分」
(3)声が明るく朗らかなさま。「うぐひすの―なる音(ネ)に/源氏(胡蝶)」
(4)心にわだかまりのないさま。隠し隔てのないさま。「―に言ひきかせたらんは,おとなしく聞えなまし/徒然 234」
[派生] ――さ(名)
うららか
うららか【麗らかな】
fine;→英和
bright;→英和
sunny;→英和
mild;→英和
beautiful;→英和
lovely;→英和
glorious.→英和
うらりゅう
うらりゅう [0] 【裏流】
裏千家のこと。
うられたはなよめ
うられたはなよめ 【売られた花嫁】
〔原題 (チエコ) Prodaná nevěsta〕
スメタナ作の三幕のオペラ。1866年初演。チェコ国民オペラの代表作。ボヘミアの農村を舞台にした喜劇。序曲や「フリアント舞曲」はしばしば単独に演奏される。
→「売られた花嫁」序曲(スメタナ)[音声]
うらわ
うらわ 【浦曲・浦回】
「うらみ(浦回)」に同じ。「野べの露―の波をかこちても/新古今(羇旅)」
うらわ
うらわ 【浦和】
埼玉県南東部にある市。県庁所在地。近世,中山道の宿場町・市場町。現在は住宅地として発展し,商工業も盛ん。
うらわかい
うらわかい【うら若い】
(quite) young.→英和
うらわかい
うらわか・い [4] 【うら若い】 (形)[文]ク うらわか・し
(1)いかにも若くて初々しい。多く,女性についていう。「―・き乙女」
(2)草木の枝先や葉が,青々としてみずみずしい。「うらわかみ花咲きがたき梅を植ゑて/万葉 788」
[派生] ――さ(名)
うらわざ
うらわざ [0] 【裏技】
コンピューター-ゲームやアプリケーション-プログラムで,正式には公開されていない操作方法によって有効な結果を得ること。
うらんかな
うらんかな 【売らん哉】 (連語)
何が何でも売ってもうけようという,商売のやり方をいう語。「露骨な―の姿勢」
うらんぼん
うらんぼん [0] 【盂蘭盆】
⇒うらぼん(盂蘭盆)
うら若い
うらわかい【うら若い】
(quite) young.→英和
うら若い
うらわか・い [4] 【うら若い】 (形)[文]ク うらわか・し
(1)いかにも若くて初々しい。多く,女性についていう。「―・き乙女」
(2)草木の枝先や葉が,青々としてみずみずしい。「うらわかみ花咲きがたき梅を植ゑて/万葉 788」
[派生] ――さ(名)
うり
うり [1] 【瓜】
(1)ウリ科の植物の総称。野生の種類のほか,多くの栽培種がある。キュウリ・スイカ・カボチャ・ヒョウタン・カラスウリなど。[季]夏。
(2)特に,マクワウリ・シロウリなど食用になるウリ。
うり
うり【売りに出す】
put <a thing> on sale;bring <a thing> to market;offer <a thing> for sale.
うり
うり【瓜】
a melon.→英和
瓜二つ be as like as two peas.
うり
うり [0] 【売り】
(1)売ること。「家を―に出す」
(2)相場の値下がりを予想して売ること。「―に回る」
(3)セールス-ポイント。「この車は燃費が良いのが―だ」
⇔買い
うり=に爪(ツメ)あり爪に爪なし
――に爪(ツメ)あり爪に爪なし
字形のよく似た「瓜(ウリ)と爪(ツメ)」との字画の相違を説明した言葉。
うり=の蔓(ツル)に茄子(ナスビ)はならぬ
――の蔓(ツル)に茄子(ナスビ)はならぬ
平凡な親からは非凡な子は生まれないことのたとえ。
うりあげ
うりあげ【売上げ(金・高)】
the amount sold;the proceeds (of a sale);sales.→英和
‖売上げ帳(伝票) a sales book (slip).総売上げ高 gross sales;a (total) turnover.
うりあげ
うりあげ [0] 【売(り)上げ・売上】
一定期間に品物を売って得た代金の総額。売上高。売上金。「―が伸びる」
うりあげかんじょう
うりあげかんじょう [5] 【売上勘定】
(1)簿記で,商品・製品の売り上げに関する取引を処理する勘定。
(2)委託された商品の売り上げによって代金を支払うこと。
うりあげきん
うりあげきん [0] 【売上金】
品物を売って得た代金。また,その一定期間内の総額。売り上げ。
うりあげげんか
うりあげげんか [5] 【売上原価】
ある売上高を上げるために要する直接費。
うりあげぜい
うりあげぜい [4] 【売上税】
一般消費税の一種。取引高あるいは売上高を課税標準として課されるもの。製造者売上税・卸売売上税・小売売上税の単段階売上税と製造・卸売・小売りのすべての段階に課される多段階取引売上税とに分類される。
うりあげそうりえき
うりあげそうりえき [7] 【売上総利益】
売上高から仕入れ原価または製造原価を引いたもの。粗利益(アラリエキ)。
うりあげだか
うりあげだか [4] 【売上高】
ある期間に品物を売って得た代金の総額。売り上げ。
うりあげちょう
うりあげちょう [0] 【売上帳】
売り上げの日付・品目・価額などを記入する帳簿。
うりあげる
うりあ・げる [4] 【売(り)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 うりあ・ぐ
(1)売り尽くす。「予定数を―・げる」
(2)売る。また,売って総計がその額になる。「一日に軽く一〇〇万を―・げる」
うりあげる
うりあげる【売り上げる】
⇒売り切る.
うりあびせ
うりあびせ [0] 【売(り)浴びせ】
相場を下落させるため,売り方が買い方の買い数量以上に売り物(売り玉(ギヨク))を市場に出すこと。
うりあるく
うりある・く [4] 【売(り)歩く】 (動カ五[四])
商品を持って,あちこち歩いて売る。行商する。「薬を―・く」
うりあるく
うりあるく【売り歩く】
go (a)round <the streets> selling <a thing> ;peddle;→英和
hawk.→英和
うりいえ
うりいえ [0] 【売(り)家】
売りに出ている家。うりや。
うりいえ
うりいえ【売家】
<掲示> House for Sale.
うりいえ=と唐様(カラヨウ)で書く三代目
――と唐様(カラヨウ)で書く三代目
努力して築き上げた家産も孫の代になると遊び暮らして使い果たし,ついには家まで売りに出す。しかも「売り家」札はその道楽ぶりを物語ってしゃれた唐様の書体で書いてある,ということ。
うりいそぐ
うりいそ・ぐ [4] 【売(り)急ぐ】 (動ガ五[四])
売れる機会を逃すまいとして,また急な現金の必要のために急いで売る。「―・いで損をする」
うりいそぐ
うりいそぐ【売り急ぐ】
be eager[in a hurry]to sell.
うりう
うりう 【瓜生】
⇒うりゅう(瓜生)
うりおさえ
うりおさえ [0] 【売(り)抑え】
取引で,多量に売って相場の上がるのを抑えること。
うりおしみ
うりおしみ【売り惜しみする】
be unwilling to sell.
うりおしみ
うりおしみ [0] 【売(り)惜しみ】 (名)スル
売り惜しむこと。「インフレ気味で―する店が多い」
うりおしむ
うりおし・む [4] 【売(り)惜しむ】 (動マ五[四])
値段の上がることを見越して,売るのを控える。
うりか
うりか [0] 【瓜科】
双子葉植物,合弁花類に属する一科。特につる性草本のものが多い。巻きひげがある。花は単性で子房下位,花冠は合弁。胚珠(ハイシユ)は多数,果実は漿果(シヨウカ)様。世界に約一〇〇属,八五〇種ある。
うりかい
うりかい【売り買い】
⇒売買(ばいばい).
うりかい
うりかい [2] 【売り買い】 (名)スル
(1)売ったり買ったりすること。売買(バイバイ)。「株を―する」
(2)物価。「―高い世の中でも金とたはけは沢山なと/浄瑠璃・天の網島(中)」
うりかけ
うりかけ【売掛け】
⇒掛売り.
うりかけ
うりかけ [0] 【売(り)掛け】
あとで代金を受け取る約束で売ること。また,その代金。掛け売り。
⇔買い掛け
うりかけかんじょう
うりかけかんじょう [5] 【売掛勘定】
簿記で,通常の取引において発生した未収入金を処理する勘定。
⇔買掛勘定
うりかけきん
うりかけきん [0] 【売掛金】
商品の売上の未収金および加工,役務提供などによる営業収益の未収金。得意先に対する債権の一種。
⇔買掛金
うりかた
うりかた【売り方】
[販売法]a sales policy;salesmanship;→英和
《株》a bear.→英和
うりかた
うりかた [0] 【売(り)方】
(1)売る方法。売る手際。
⇔買い方
「―が上手だ」
(2)売る側の人。うりて。
⇔買い方
(3)信用取引や先物取引の売り手側。売り建て玉を持っている人。
⇔買い方
(4)江戸時代,家禄の蔵米(クラマイ)を買い取る米商人,またはその周旋人。
うりかわせ
うりかわせ [3] 【売(り)為替】
金融機関から売却の形をとる為替。外国為替では海外への送金為替と輸入為替。
⇔買い為替
うりき
うりき [0] 【売(り)気】
(1)売ろうとする気持ち。
(2)取引で,将来値が下がると見て売ろうとする傾向。
⇔買い気
うりきる
うりきる【売り切る】
sell out.
うりきる
うりき・る [3] 【売(り)切る】
■一■ (動ラ五[四])
商品を全部売ってしまう。売りつくす。「在庫品を―・る」
[可能] うりきれる
■二■ (動ラ下二)
⇒うりきれる
うりきれ
うりきれ [0] 【売(り)切れ】
売り切れること。「―になる」
うりきれ
うりきれ【売切れ】
<掲示> Sold Out (Today).
うりきれる
うりき・れる [4] 【売(り)切れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 うりき・る
用意した商品が全部売れる。「大好評で,すぐ―・れた」
うりきれる
うりきれる【売り切れる】
be sold out;be out of stock (品切れ).
うりぎょく
うりぎょく [0] 【売(り)玉】
⇒売(ウ)り建(ダ)て玉(ギヨク)
うりぎり
うりぎり 【瓜切り】
ウリを切るように真っ二つに切ること。「或いは胴中を―に斬つて/太平記 33」
うりくさ
うりくさ [2] 【瓜草】
ゴマノハグサ科の一年草。家の周りや田地などに生える。茎は地をはい,分枝する。葉は対生し,広卵形。葉腋に紫色の小唇形花をつける。
うりくずし
うりくずし [0] 【売(り)崩し】
取引で,売り物を盛んに出して相場を下落に導くこと。売りたたき。
うりくずす
うりくず・す [4] 【売(り)崩す】 (動サ五[四])
(1)相場を下落させる目的で,盛んに売り物を出す。
(2)大量に売ろうと,単価を下げて売る。「今時は何の商売も―・して,中中すぎはひにたらぬ/咄本・露が咄」
うりくち
うりくち [0] 【売(り)口】
商品を売り込む相手。うりさき。販路。
うりぐい
うりぐい【売食いする】
live by selling one's property.
うりぐい
うりぐい [0] 【売(り)食い】 (名)スル
持っている品物を少しずつ売って,その金で生活すること。「家財道具を―する」「―同然の生活」
うりぐすり
うりぐすり [3] 【売(り)薬】
(医師の処方箋による投薬に対して)薬屋で売る薬。ばいやく。
うりけん
うりけん [0] 【売(り)券・沽券】
動産・不動産取引で,契約内容を記した証書。売り渡し証文。
うりこ
うりこ [0] 【売(り)子】
(1)商店・デパート・駅などで商品を売る仕事をする人。「デパートの―」
(2)男色を業とする者。「此所も―・浮世比丘尼のあつまり/浮世草子・一代男 3」
うりこ
うりこ【売子】
<米> a salesclerk;→英和
<英> a shop assistant;a salesman;→英和
a salesgirl;→英和
a vendor (列車などの).→英和
‖新聞売子 a newsboy.
うりこかす
うりこか・す [4] 【売りこかす】 (動サ五[四])
すっかり売り払う。売りとばす。「余つた菊は花屋へ―・して/草枕(漱石)」
うりこし
うりこし [0] 【売(り)越し】
(1)信用取引や清算取引で,未決済の買いの数量よりも多い売り物を出すこと。
(2)買い建てを決済して,新たに売り建てをすること。どてん売り越し。
⇔買い越し
うりことば
うりことば【売り言葉に買い言葉】
<give a person> tit for tat.
うりことば
うりことば [3] 【売(り)言葉】
けんかをふっかけるような言葉。
⇔買い言葉
うりことば=に買い言葉
――に買い言葉
相手の暴言に対して,それに相当する暴言でやり返すこと。
うりこひめ
うりこひめ 【瓜子姫】
昔話の一。異常誕生譚。川を流れてきた瓜の中から生まれた瓜子姫を主人公とする話。姫が美しく成長して機を織っているところに天邪鬼(アマノジヤク)が来るが,結局は姫を育てた老夫婦に退治されてしまうという話が多い。
うりこみ
うりこみ【売込み】
sale;→英和
a sales campaign.売り込む sell;→英和
find a market <for> ;→英和
conduct a sales campaign.
うりこみ
うりこみ [0] 【売(り)込み】
売りこむこと。「―合戦」
うりこみといや
うりこみといや [5] 【売(り)込み問屋】
(主に生糸市場で)生産者から買いつけて,輸出商や卸売商人に商品を売る中継ぎの問屋。
うりこむ
うりこ・む [3] 【売(り)込む】 (動マ五[四])
(1)うまく宣伝したり,すすめたりして品物を売る。「競合商品を抑えて,自社製品を―・む」
(2)宣伝したり,名声を得たりして商品や名称を広く知られるようにする。「店の名を―・む」
(3)これから関係をつけようと思う相手に,こちらを印象づけるように働きかける。「叔父の会社に顔を―・んでおく」
(4)利益のために,秘密や内情をもらす。「極秘情報を―・む」
[可能] うりこめる
うりごえ
うりごえ [0][3] 【売(り)声】
物を売る人が客を呼ぶために商品の名などを唱えて叫ぶ声。
うりごえ
うりごえ【売声】
a hawker's cry.
うりごし
うりごし [0] 【売(り)腰】
売り手の意気込みや態度。「―が強い」
うりさき
うりさき [0] 【売(り)先】
品物を売り込む相手。うりくち。
うりさき
うりさき【売り先】
a buyer;→英和
a market.→英和
うりさげる
うりさ・げる [4] 【売(り)下げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 うりさ・ぐ
公的機関が,公共物だった物品を民間に売る。払い下げる。
うりさばく
うりさばく【売り捌く】
sell;→英和
deal in.一手に〜 be a sole agent <of> .‖売捌人 a dealer;an agent.
うりさばく
うりさば・く [4] 【売り捌く】 (動カ五[四])
(1)商品を手広く売る。「輸入品を一手に―・く」
(2)うまく売って,始末をつける。「滞貨を―・く」
[可能] うりさばける
うりざいりょう
うりざいりょう [3] 【売(り)材料】
取引で,売りが多くて相場を下落させる原因となる事件や風説など。弱材料。安材料。悪材料。
⇔買い材料
うりざね
うりざね [0] 【瓜核・瓜実】
(1)瓜の種。
(2)「瓜実顔」の略。
うりざねがお
うりざねがお【瓜実顔】
an oval face.
うりざねがお
うりざねがお [0][4] 【瓜実顔】
(瓜の種の形に似て)色白で鼻筋が通り,やや面長な顔。美人の一つの型とされる。うりざね。
うりざねじょうちゅう
うりざねじょうちゅう [5] 【瓜実条虫】
条虫綱の扁形動物。俗にいうサナダムシの一種。全長40センチメートル以上になる。体は多くの体節からなる。体節は長さ1センチメートルほどで,瓜の実に似る。人間や犬猫に寄生する。
うりしぶる
うりしぶ・る [4] 【売(り)渋る】 (動ラ五[四])
相場の上昇を予想して売るのを手控える。「人気商品を―・る」
うりしぶる
うりしぶる【売り渋る】
⇒売り惜しみ.
うりしろ
うりしろ [0] 【売(り)代】
品物を売った代金。売り上げ。
うりしろ=なす
――な・す
品物を売って金銭にかえる。売る。「連年(レンネン)の不作つづきに,田畑(タハタ)大方(オオカタ)は―・し/当世書生気質(逍遥)」
うりじゅん
うりじゅん [0] 【売(り)順】
取引で,売り付けまたは売り方にとっての好機。
うりすえ
うりすえ 【売(り)据え】
家屋などを,造作をそのままで売り払うこと。「造作付―ありと/滑稽本・浮世床(初)」
うりずん
うりずん [2]
(沖縄地方で)初夏。陰暦二,三月の頃。うるじん。
うりぞめ
うりぞめ [0] 【売(り)初め】
品物をはじめて売ること。特に,新年になって最初の商い。[季]新年。
うりたたく
うりたた・く [4] 【売り叩く】 (動カ五[四])
下落相場において,売り方がさらに相場を下落させるために安い値段で盛んに売る。
うりたて
うりたて [0] 【売(り)立て】
(所蔵品などを)日を決めて一時に売ること。多くは入札や競(セ)り売りによる。
うりだか
うりだか [2][0][3] 【売(り)高】
品物を売って得た金額。うりあげだか。
うりだか
うりだか【売り高】
⇒売り上げ.
うりだし
うりだし [0] 【売(り)出し】
(1)売り始めること。
(2)特定の日や期間に,特に宣伝して安く売ったり,景品をつけたりして売ること。「中元大―」
(3)名を世間に広めること。人気が高くなること。「今―中の歌手」
(4)「売り出し株」の略。
(5)財産などを売って得る金。「年を重ねしうちに―も残らぬほどになつて/浮世草子・織留 2」
うりだし
うりだし【売出し】
a bargain sale (廉売);a clearance sale (蔵払い);an opening sale (開店).年末大売出し the year-end bargain sale.
うりだしかぶ
うりだしかぶ [4] 【売(り)出し株】
均一の条件で一般に売り出す株式・公社債。
うりだす
うりだ・す [3] 【売(り)出す】 (動サ五[四])
(1)売り始める。「新薬を―・す」
(2)世間に広く知られるようにして,大いに売る。「新人歌手を―・す」
[可能] うりだせる
うりだす
うりだす【売り出す】
(1)[品物を]⇒売り.
(2)[名声を得る]win a reputation;→英和
become popular.
うりだて
うりだて [0] 【売(り)建て】
(1)株の信用取引や商品の先物取引で,売り約定をすること。
(2)「売り建て玉(ギヨク)」の略。
⇔買い建て
うりだてぎょく
うりだてぎょく [4] 【売(り)建て玉】
取引で,売り建てしたまま未決済になっている株や商品。売り建て。売り玉。
⇔買い建て玉
うりち
うりち [0] 【売(り)地】
売りに出している土地。
うりつくす
うりつくす【売り尽す】
sell out.
うりつくす
うりつく・す [4] 【売り尽(く)す】 (動サ五[四])
品物を全部売ってしまう。売りきる。「在庫を全部―・した」
うりつける
うりつ・ける [4] 【売(り)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 うりつ・く
(1)押しつけて買わせる。「パーティー券を―・ける」
(2)相手をだましたりして,不当な価格で売る。
うりつける
うりつける【売り付ける】
sell;→英和
force[impose (にせものを)] <a thing upon a person> .→英和
うりつなぎ
うりつなぎ [0] 【売り繋ぎ】
株などの持ち主が現物を買う一方,その後の値下がりによる損失を防ぐために信用取引を利用して現物を手元に残したまま空売りをしておくこと。
⇔買い繋ぎ
うりて
うりて [0] 【売(り)手】
物を売る側の人。売り主。
⇔買い手
うりて
うりて【売手】
a seller[dealer];→英和
《株》a bear.→英和
売手市場 a seller's market.
うりてがた
うりてがた [3] 【売(り)手形】
販売者が販売を証明するために渡す証書。
うりてしじょう
うりてしじょう [4] 【売(り)手市場】
需要量が供給量を上回り,買い手よりも売り手の方が優位にある市場。
⇔買い手市場
うりてすじ
うりてすじ [3] 【売(り)手筋】
取引市場で,ある程度市場に影響力を与える売り方の集団。
⇔買い手筋
うりとばす
うりとば・す [4] 【売(り)飛ばす】 (動サ五[四])
惜しげもなく売る。また,(売ってはいけないものを)見さかいなく売る。「親父の車を―・した」
[可能] うりとばせる
うりとばす
うりとばす【売り飛ばす】
⇒売り払う.
うりどき
うりどき [0] 【売(り)時】
売るのに良い時。「今が―」
うりなかがい
うりなかがい [3][4] 【売(り)仲買】
商品を売るときに,間に入る商人。
うりぬけ
うりぬけ [0] 【売(り)抜け】
取引で,買い玉(ギヨク)を相場の下がらないうちに売り尽くしてしまうこと。売り逃げ。
うりぬし
うりぬし [2] 【売(り)主】
物を売る人。売り手。
⇔買い主
うりぬし
うりぬし【売主】
⇒売手.
うりぬすびと
うりぬすびと 【瓜盗人】
狂言の一。瓜盗人が畑主がなりすましている案山子を相手にそれとは知らず祭りの稽古を始め,打ち追われる。
うりね
うりね【売値】
a selling price.
うりね
うりね [0] 【売(り)値】
物を売る時の値段。売価(バイカ)。
⇔買い値
うりのき
うりのき [1] 【瓜の木】
ウリノキ科の落葉低木。山林中に生える。葉は大きく,浅く三〜五裂する。花は晩春,葉腋(ヨウエキ)から出た短い柄上に数個下垂し,白色六弁で,花弁は広線形。開花時にはそりかえる。
うりはたく
うりはた・く [4] 【売り叩く】 (動カ五[四])
(安い値段で)全部売る。たたきうる。「蔵書を―・いて生活費にあてる」
うりはだかえで
うりはだかえで [5] 【瓜膚楓】
カエデ科の落葉高木。山地に自生し,高さ10メートルになる。樹皮はマクワウリの皮に似る。花は五月頃葉といっしょに出て下垂し,淡黄色。葉は秋紅葉する。材は楊枝・籠(カゴ)・箸(ハシ)などに用いる。
うりはむし
うりはむし [3] 【瓜羽虫・瓜金花虫】
甲虫目ハムシ科の昆虫。体長約7ミリメートル。頭部とはねは黄褐色,腹部と脚は黒色の甲虫。瓜類の害虫で,幼虫は根を成虫は葉を食いあらす。本州以南・朝鮮・中国・インドに分布。ウリバエ。
うりはらう
うりはらう【売り払う】
sell off[away];dispose of <one's house> .
うりはらう
うりはら・う [4] 【売(り)払う】 (動ワ五[ハ四])
思いきりよく全部売ってしまう。「田地(デンチ)田畑(デンパタ)を―・う」
うりば
うりば【売場】
a department;→英和
a counter (売り台).→英和
売場監督 <米> a floorwalker;→英和
a floor manager; <英> a shopwalker.→英和
うりば
うりば [0] 【売(り)場】
(1)商品などを売る場所。「化粧品―」
(2)商品などを売るのによい時期。売りどき。
⇔買い場
うりばえ
うりばえ [2] 【瓜蠅】
ウリハムシの別名。
うりひかえる
うりひかえる【売り控える】
hold back from selling.
うりひろめる
うりひろめる【売り広める】
extend the market[sale] <of> ;→英和
find a (new) market <for> .
うりび
うりび 【売(り)日】
近世,遊女が必ず客をとるように決められていた日。物日(モノビ)。紋目(モンビ)。
うりふたつ
うりふたつ [1] 【瓜二つ】 (形動)
二つに割った瓜のように,形がよく似ているさま。「顔が母親と―だ」
うりぼう
うりぼう [2] 【瓜坊】
〔背のたて線がマクワウリを連想させるところから〕
イノシシの子。うりんぼう。まくわじし。
うりまわる
うりまわ・る [4] 【売(り)回る】 (動ラ五[四])
商品を売るために,あちこち歩き回る。「町から町へと―・る」
うりみばえ
うりみばえ [3] 【瓜実蠅】
ミバエ科のハエ。体長約8ミリメートル。黄赤褐色。ウリ類などの生の果実を食害する害虫。東南アジアやハワイなどに分布,日本では南西諸島に生息。
うりむかう
うりむか・う [4] 【売(り)向かう】 (動ワ五[ハ四])
客の買い注文を受けた証券業者や商品仲買人が,客の相手方にまわって対抗的に売る。
⇔買い向かう
うりもち
うりもち [0] 【売(り)持ち】
外国為替の売り為替の額が買い為替を上回って外貨債務超過になること。
⇔買い持ち
うりもの
うりもの [0] 【売(り)物】
(1)売りに出した品物。売るべき品物。「これは―ではございません」
(2)その人や店が看板とする自慢のもの。「盛りのよさを―にする定食屋」
うりもの
うりもの【売り物】
an article for sale; <掲示> For Sale.〜に出す[出る]⇒売り.〜にする[美貌を]trade on <one's beauty> ;[親切を]make a show <of kindness> .→英和
うりもの=には花を飾れ
――には花を飾れ
売り物は少しでも高く売れるように体裁をよくせよ。売り物には花。
うりもみ
うりもみ [3][4] 【瓜揉み】
キュウリ・シロウリなどを薄く刻んで塩でもみ,三杯酢であえた料理。揉み瓜。[季]夏。
うりもんく
うりもんく [3] 【売(り)文句】
製品や企画などの性能や特色を効果的に表現した言葉。セールス-トーク。
うりや
うりや [0] 【売(り)屋】
(1)商店。または商店の人。
(2)取引で,売りによって利益を得ようとする人。
うりや
うりや [0] 【売(り)家】
売りに出ている家。うりいえ。
うりや
うりや【売家】
⇒売家(いえ).
うりゅう
うりゅう ウリフ 【瓜生】
瓜の生えている所。瓜畑。「柴囲ふ園の―の一列になるとしならばまくりあへかし/長方集」
うりゅう
うりゅう ウリフ 【瓜生】
姓氏の一。
うりゅういわ
うりゅういわ ウリフイハ 【瓜生岩】
(1829-1897) 女性社会事業家。陸奥国耶麻郡の人。旧会津藩の藩校日新館を再興,また,窮民救済事業として福島救育所・福島育児院や済世病院を創設した。
うりゅうそときち
うりゅうそときち ウリフ― 【瓜生外吉】
(1857-1937) 海軍大将。加賀大聖寺藩士の子。佐世保・横須賀各鎮守府司令長官。日露戦争では仁川沖海戦で活躍。
うりゅうたもつ
うりゅうたもつ ウリフ― 【瓜生保】
(?-1337) 南北朝時代の武将。越前杣山(ソマヤマ)城主。足利尊氏方にあったが,三人の弟が新田義貞の甥(オイ)脇屋義治を奉じて挙兵するや,転じて南朝方として斯波高経・高師泰(コウノモロヤス)らと戦った。金崎城救援の途次敗死。
うりゅうの
うりゅうの ウリフノ 【瓜生野】
大阪市東住吉区瓜破(ウリワリ)一帯の古地名。1347年,楠木正行が山名時氏を破った地。
うりゅうやま
うりゅうやま ウリフ― 【瓜生山】
京都市左京区北白川の北東にある山。海抜301メートル。((歌枕))「霧も立ち紅葉もちれる―越えまどひぬる今日にもあるかな/恵慶集」
うりょう
うりょう【雨量】
rainfall;→英和
<We had thirty millimeters of> rain.→英和
雨量計 a rain gauge;a pluviometer.→英和
うりょう
うりょ・う ウレフ 【愁ふ・憂ふ】 (動ハ上二)
⇒うれう(愁)
うりょう
うりょう [1] 【雨量】
地上に降った雨の量。「降水量」に同じ。
うりょうけい
うりょうけい [0] 【雨量計】
雨量を測る器械。普通は直径20センチメートルの漏斗状の受入器で雨を貯水瓶に受け,これを単位時間ためてその時間の雨量とする。
うりょくじゅりん
うりょくじゅりん [4] 【雨緑樹林】
⇒雨緑林
うりょくりん
うりょくりん [3] 【雨緑林】
雨季と乾季が明瞭に交代する熱帯・亜熱帯に発達する落葉広葉樹林。雨季になると一斉に葉が茂り,乾季になると不規則に落葉する。チーク林はその代表的なもの。雨緑樹林。
うりれんごう
うりれんごう [3] 【売(り)連合】
取引で,売り方どうしが自分たちに有利な相場にするよう共同行動をとること。
⇔買い連合
うりわたし
うりわたし [0] 【売(り)渡し】
売り渡すこと。
⇔買い受け
うりわたし
うりわたし【売渡し】
sale.→英和
売渡し人 a seller.→英和
うりわたししょう
うりわたししょう [0] 【売(り)渡し証】
売買の際に,商品の種類・数量・価格などを記して売り主が買い主に渡す書類。
うりわたしじょう
うりわたしじょう [0] 【売(り)渡し状】
土地などの売買の際に,売り主が買い主に渡す証文。
うりわたしたんぽ
うりわたしたんぽ [6] 【売(り)渡し担保】
融資を受ける者が担保物を融資者に売り渡した形をとり,代金として融資を受けるが,一定期間内に元利に相当する額を支払って買い戻しうるとするもの。
うりわたしていとう
うりわたしていとう [6] 【売(り)渡し抵当】
「売り渡し担保」に同じ。
うりわたす
うりわた・す [4] 【売(り)渡す】 (動サ五[四])
(1)物を売って買い手に渡す。「家屋敷を―・す」
(2)自分の利益と引き換えに仲間を敵側に渡す。「敵に―・す」
[可能] うりわたせる
うりわたす
うりわたす【売り渡す】
sell over.
うりん
うりん [0] 【羽林】
〔漢書(百官公卿表)〕
(1)天子の宿衛をつかさどる官。
(2)近衛府の唐名。特に近衛府の中将・少将の唐名。
(3)星の名。天軍をつかさどる将星。羽林星。
うりんいん
うりんいん 【雲林院】
京都市紫野大徳寺の南にあった寺。淳和(ジユンナ)天皇の離宮として建立され紫野院と称した。僧正遍昭が奏して天台宗元慶寺(ガンギヨウジ)別院となり,菩提講が行われた。後醍醐天皇のとき大徳寺に属して臨済宗に改まった。その後荒廃し,現在は観音堂のみ残す。うじい。うんりんいん。((歌枕))
→雲の林(2)
うりんけ
うりんけ [2] 【羽林家】
公卿(クギヨウ)の家格の一。近衛府の少・中将から参議,中・大納言まで昇進する家格で,大臣家に次ぐもの。飛鳥井(アスカイ)・中山・四条・四辻・冷泉(レイゼイ)・六条・山科などの諸家。
うりオペレーション
うりオペレーション [5] 【売り―】
公開市場操作の一。中央銀行が保有する公債その他証券や手形類を一般市場(市中銀行)で売却して通貨の回収を図る操作。金利上昇の効果をもつことから,金融を引き締めるときに行う。売り操作。売りオぺ。
⇔買いオペレーション
うる
う・る 【熟る】 (動ラ下二)
⇒うれる(熟)
うる
うる [1] 【粳】
稲・粟・きびなどで,炊いたとき粘り気の少ない品種。うるち。うるしね。
⇔糯(モチ)
うる
う・る [0] 【売る】
■一■ (動ラ五[四])
(1)代金と引き換えにものや権利を他人に渡す。
⇔買う
「土地を―・る」「切符を―・る」
(2)自分の利益のために裏切る。「国を―・る」「仲間を―・る」
(3)自分が他人によく知られるようにする。「顔を―・る」「名前を―・る」
(4)しかける。押しつける。「けんかを―・る」「恩を―・る」
(5)代金を受け取って,異性に身をまかせる。「体を―・る」
(6)口実にする。かこつける。「ぬけ参りに御合力(ゴコウリヨク)と御伊勢様を―・りて/浮世草子・永代蔵 2」
[可能] うれる
■二■ (動ラ下二)
⇒うれる
[慣用] 油を―・男を―・喧嘩を―・媚(コビ)を―・名を―・身を―
うる
うる【売る】
sell;→英和
deal in;[国を]sell[betray] <one's country> ;[名を]win a reputation <as,for> ;→英和
[悪名を]be notorious <for> .けんかを〜 pick a quarrel[fight] <with> .→英和
もうけて(損をして)〜 sell at a profit (a loss).→英和
うる
うる [1] 【得る】 (動ア下二)
動詞「える(得る)」の文語的な言い方。古語の下二段活用動詞「う」の連体形が,現代語でも終止形・連体形として用いられる。
(1)「える{(1)}」に同じ。「今日の会は大いに〈うる〉ものがあった」
(2)動詞の連用形の下に付いて,可能の意を表す。…することができる。「…ということも十分あり〈うる〉」「集め〈うる〉限りの材料をみな集める」「でき〈うる〉ことならば,もう少し日時がほしい」
→える(得る)
うる
うる【得る】
⇒得(え)る.大いに〜ところがある profit much <by> ;be much benefited <by> ;learn a great deal <from> .少しも〜ところがない have nothing to gain <by> .
うるあわ
うるあわ [2][0] 【粳粟】
粳(ウルチ)の粟。もちにはならず,粟飯にする。
うるい
うるい ウルヒ 【潤】
うるおうこと。うるおい。「法雨の―しきりにうるほすとき,芽茎(ゲキヨウ)生長し/正法眼蔵」
うるいじょう
うるいじょう 【烏塁城】
中国,漢代の西域都護の駐在地。新疆(シンキヨウ)ウイグル自治区,天山山脈南麓のクチャ(亀茲(キジ))の東方に位置する。
うるう
うる・う ウルフ 【潤ふ】
■一■ (動ハ四)
うるおう。しめる。「富の小川の末なればいづれの秋か―・はざるべき/栄花(日蔭のかづら)」
■二■ (動ハ下二)
うるおす。しめらす。「一渧(ヒトシタダリ)の水を得しめて,まづ喉(ノンド)を―・へよ/今昔 10」
うるう
うるう ウルフ [2] 【閏】
暦の上で一年の日数や月数が平年よりも多いこと。暦の上の季節と実際の季節とのずれを調節するもの。太陽暦のユリウス暦では一年を三六五日とし,地球の公転周期三六五日五時間四八分四五秒との差を四年に一回,二月を一日多くし二九日とすることで調節する。太陰太陽暦では一年を三五四日とするので,19年に七回,八年に三回などの割で適当な閏月を設けて一年を一三か月とする。
うるうづき
うるうづき【閏月】
a leap month.
うるうづき
うるうづき ウルフ― [2] 【閏月】
太陰太陽暦で,閏年に加えられる一か月。同じ月を二度繰り返し一三か月とする。
うるうどし
うるうどし【閏年】
a leap year.
うるうどし
うるうどし ウルフ― [2] 【閏年】
閏のある年。
うるうび
うるうび ウルフ― [2] 【閏日】
太陽暦で,二月二九日のこと。
うるうびょう
うるうびょう ウルフベウ [2] 【閏秒】
地球の自転を基にして時刻を表す世界時( UTI )と,セシウム原子を利用して表す協定世界時( UTC )とのずれを調整するために加えたり引いたりされる一秒。誤差を常に〇・九秒以内に保つため,一月一日か七月一日,あるいは四月一日と一〇月一日の午前八時五九分の最後の秒の後に調整が実施される。
うるおい
うるおい ウルホヒ [0][3] 【潤い】
〔動詞「うるおう」の連用形から〕
(1)適度な水け・湿りけ。「肌に―がある」
(2)落ち着いてしっとりとした気分・味わい。情趣。また,精神的ゆとり。「―のある家庭を築く」
(3)金銭的な余裕。「事業の成功が家計に―をもたらした」
(4)恩恵。恩沢。「天朝(ミカド)のみ―遠く弊邑(イヤシキクニ)に及び/日本書紀(神功訓)」
うるおい
うるおい【潤いのある】
[目]liquid;→英和
[声]charming;sweet;→英和
[生活]tasteful.→英和
〜のない dry;→英和
prosaic.→英和
うるおう
うるお・う ウルホフ [3] 【潤う】 (動ワ五[ハ四])
〔動詞「潤(ウル)ふ」に継続の助動詞「ふ」の付いた「うるはふ」の転〕
(1)水気を含んでしめる。ぬれる。「のどが―・う」「全身―・ひて,冷気骨に徹す/十和田湖(桂月)」
(2)豊かになる。ゆとりがでる。「家計が―・う」
(3)恩恵をうける。恵まれる。「徳沢に―・ひて/保元(上・古活字本)」
〔「うるおす」に対する自動詞〕
うるおう
うるおう【潤う】
[湿る]be moistened;get wet;profit <by> (利益を得る).→英和
うるおす
うるおす【潤す】
[湿らす]wet;→英和
moisten;→英和
benefit (利する).→英和
うるおす
うるお・す ウルホス [3] 【潤す】 (動サ五[四])
(1)水分をあたえる。しめらす。ぬらす。「お茶でのどを―・す」「猿のこゑに袖を―・す/方丈記」
(2)ゆたかにする。「輸出が国の経済を―・す」
(3)恩恵をほどこす。めぐみを与える。「民を―・す」
〔「うるおう」に対する他動詞〕
[可能] うるおせる
うるか
うるか [0] 【鱁鮧・潤香】
鮎(アユ)の内臓や子を塩漬けにした食品。苦みがあり酒肴として珍重する。
うるき
うるき 【夏枯草】
植物ジュウニヒトエの古名。うるい。[和名抄]
うるきび
うるきび [3][2] 【粳黍】
粳(ウルチ)の黍。粘りけが少ない。飯や粥(カユ)として食べる。うるちきび。
⇔糯黍(モチキビ)
うるきぼし
うるきぼし 【女宿】
二十八宿の女宿の和名。水瓶座の西部に当たる。
うるごめ
うるごめ [0] 【粳米】
⇒粳(ウルチ)
うるさ
うるさ 【煩】
(形容詞「うるさい」の語幹)いやになるほど優れているさま。度が過ぎてりっぱなさま。「才(ザエ)たぐひなく―ながら/源氏(野分)」
うるさい
うるさ・い [3] 【煩い・五月蠅い】 (形)[文]ク うるさ・し
(1)音が大きいのがじゃまになる。音が大きいのでやりきれない。やかましい。「工場の騒音が―・い」
(2)しつこくて,やりきれない。「―・い蠅(ハエ)だ」「―・くつきまとう」
(3)小さいことまで,いちいち文句を言うのでいやだ。口やかましい。「何かと―・いおやじだ」
(4)物事に対して見識をもっていて,細かいところまで気にするさま。「彼は料理には―・い」
(5)面倒くさくて,いやだ。わずらわしい。「―・い問題が起こったものだ」
(6)いやになるほどに優れている。完全で親しみが持てない。「いふかひあるかたのいと―・かりしものを/源氏(鈴虫)」
(7)技芸が優れている。うるせし。「たなばたの手にも劣るまじくて,その方も具して,―・くなむ侍りし/源氏(帚木)」
(8)わざとらしくて,いやみだ。きざっぽい。「見苦しとて人に書かするは―・し/徒然 35」
〔「五月蠅い」は,五月の蠅はうるさいことから戯れた当て字〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)
うるさい
うるさい【煩い】
annoying;→英和
troublesome;→英和
tiresome;→英和
importunate (せがむ);→英和
hard to please (文句の多い);inquisitive (聞きたがる);→英和
noisy (音が).→英和
煩く annoyingly;→英和
persistently (しつこく).→英和
煩い! Shut up!/Leave me alone!/What a nuisance!
うるさがた
うるさがた [0] 【うるさ型】
何事にでも口を出し,文句をつけずにはいられない性質・人。「町内一の―」
うるさがた
うるさがた【うるさ型である】
be a faultfinder;→英和
be hard to please.
うるさ型
うるさがた [0] 【うるさ型】
何事にでも口を出し,文句をつけずにはいられない性質・人。「町内一の―」
うるさ型である
うるさがた【うるさ型である】
be a faultfinder;→英和
be hard to please.
うるし
うるし [0] 【漆】
(1)ウルシ科の落葉高木。中国・インド原産。日本では古くから植栽される。葉は大形の羽状複葉で枝先に互生する。六月頃,葉腋に黄緑色の小花からなる円錐花序をつける。秋,黄褐色の球形の実がなる。雌雄異株。葉などに触れるとかぶれることがある。樹液から塗料,実から蝋(ロウ)をつくる。
(2){(1)}の樹液をいう。採取したままのものを生漆(キウルシ)といい,成分の80パーセントはウルシオール。これを加温して水分を除き顔料などを加えたものを製漆(セイウルシ)といい,塗料として用いる。
漆(1)[図]
うるし
うるし【漆】
lacquer;→英和
japan.→英和
〜塗りの lacquered.‖漆細工 lacquer(ed) ware.
うるしいし
うるしいし [3] 【漆石】
(1)〔色が黒く,漆のような光沢があることから〕
黒曜石。からすいし。
(2)石炭の異名。
うるしいと
うるしいと [4] 【漆糸】
(1)和紙に色漆を塗って細く切ったもの。そのまま,あるいは綿糸によりつけて着物や帯などのよこ糸に用いる。
(2)絹糸に漆加工をした釣り糸。
うるしえ
うるしえ [3][0] 【漆絵】
(1)漆で描いた絵。色漆を用いたものと,漆で絵を描いた上に色粉を蒔(マ)いたものとがある。中国周・漢代の漆器にすでに見られ,日本では法隆寺玉虫厨子の絵飾りなどに見られる。
(2)浮世絵版画の一。髪などを表現するのに,墨などに膠(ニカワ)を混ぜたものを用い,漆のような光沢をねらったもの。奥村政信の創始という。
(3)漆で紙や帛(ハク)に描いた絵。明治初期,蒔絵(マキエ)の名工柴田是真が創始。
うるしか
うるしか [0] 【漆科】
双子葉植物の一科。世界に約六〇属,六〇〇種あり,熱帯を中心に分布する。ほとんど木本で,ときにつる性。樹脂を含む。花は両性または単性で円錐花序をつくる。果実は核果。ウルシの樹脂を塗料とするほか,マンゴー・カシュー・ピスタチオなどは果実や種子を食用とする。
うるしかき
うるしかき [3] 【漆掻き】
漆の木から樹液を採集すること。また,その人。[季]夏。
うるしかぶれ
うるしかぶれ [4] 【漆瘡】
ウルシ科植物中にあるウルシオールによる接触性皮膚炎。赤く腫(ハ)れたり,水ぶくれができたりして,ひどくかゆい。うるしかせ。うるしまけ。
うるしぐさ
うるしぐさ [3] 【漆草】
褐藻類ウルシグサ目の海藻。低潮線付近の岩上に着生する。この藻は空気に触れ枯死すると特殊の酸を出し,藻体も青変する。
うるしこうげい
うるしこうげい [4] 【漆工芸】
漆を器物に塗り,蒔絵(マキエ)・螺鈿(ラデン)などをほどこす工芸。日本・中国・朝鮮・東南アジアなどの各地に,それぞれの特徴をもった技法が伝わる。漆芸。
うるしこし
うるしこし [3][0] 【漆漉し】
漆を漉すのに用いる和紙。吉野紙など。
うるしざいく
うるしざいく [4] 【漆細工】
器物に漆を塗って細工すること。また,その製品。
うるししたじ
うるししたじ [5] 【漆下地】
漆器の下地塗りに漆を用いること。
うるしじ
うるしじ [0] 【漆地】
蒔絵(マキエ)などの下地として漆を塗ったもの。
うるしぬり
うるしぬり [0] 【漆塗(り)】
(1)器物に漆を塗ること。また,その器物。
(2)漆を塗る職業。また,その人。塗師(ヌシ)。
うるしね
うるしね 【粳・粳稲】
うるちの米。うるち。
⇔糯稲(モチイネ)
[本草和名]
うるしねんぐ
うるしねんぐ [4] 【漆年貢】
江戸時代の雑税の一。山野や空き地に植えてある漆の木の本数に応じて課せられたもの。漆役。
うるしのり
うるしのり [3] 【漆糊】
デンプンで作った糊に生漆(キウルシ)を練り込んだもの。陶磁器・木・布などの接着や埋め込みに用いる。むぎうるし。
うるしはく
うるしはく [3] 【漆箔】
(1)仏像彫刻などで漆を塗った上に金箔を押したもの。
(2)漆に染料を混ぜて薄く伸ばしたもの。書物の背文字など装丁に用いる。
うるしばけ
うるしばけ [3] 【漆刷毛】
漆を塗るのに使う刷毛。人の毛髪でつくる。
漆刷毛[図]
うるしばん
うるしばん [0] 【漆判】
江戸時代,奈良晒(ナラザラシ)など布類の検査に押した吟味所の漆の印。角印で布の織り始めに押す。いつまでも消えないよう漆を用いた。
うるしぶぎょう
うるしぶぎょう [4] 【漆奉行・油漆奉行】
〔初め油奉行廃止後その事務を兼ね,「油漆奉行」と書いて「うるしぶぎょう」と読んだ〕
江戸幕府の職名。勘定奉行の支配に属し,灯油の支給,漆の収納や社寺の什器(ジユウキ)などの事をつかさどった。
うるしぶろ
うるしぶろ [0] 【漆風呂】
⇒漆室(ウルシムロ)
うるしまけ
うるしまけ [0] 【漆負け】 (名)スル
漆にかぶれること。うるしかぶれ。
うるしむろ
うるしむろ [0] 【漆室】
適当な温度と湿度を保って,漆を塗った器物を乾燥させる室。うるしぶろ。陰室。
うるしもみじ
うるしもみじ [4] 【漆紅葉】
晩秋に,漆の木が紅葉すること。
うるしもめん
うるしもめん [4] 【漆木綿】
〔吟味所の漆判が押してあるところから〕
丈夫な木綿の一種。
うるしもん
うるしもん [3][0] 【漆紋】
紋所を漆でかいたもの。夏の帷子(カタビラ)の紋付に用いる。
うるしゆみ
うるしゆみ [3] 【漆弓】
漆を塗った弓。ぬりゆみ。
⇔白木の弓
うるしわん
うるしわん [3] 【漆椀】
漆塗りの椀。
うるせし
うるせ・し (形ク)
(1)賢い。利発である。よく気がつく。「いかにも―・きものなり。世にあらむずるものなり/十訓 1」
(2)巧みである。すぐれている。「宮の御琴の音はいと―・くなりにけりな/源氏(若菜下)」
うるたう
うるた・う ウルタフ 【訴ふ】 (動ハ下二)
「うったえる」の古形。「来りて県尉に―・ふ/金剛般若集験記(平安初期点)」
うるち
うるち【粳】
nonglutinous rice.
うるち
うるち [0] 【粳】
炊いて飯にする,粘り気の少ない米。アミロース20パーセントとアミロペクチン80パーセントの含有比のデンプンをもつ。うるごめ。うるしね。
⇔糯(モチ)
うるま
うるま 【宇留間・宇留馬】
岐阜県各務原(カカミガハラ)市鵜沼の旧地名。「東路にここを―といふことは/後拾遺(羇旅)」
うるまのしま
うるまのしま 【宇流麻の島】
琉球の古名。また,鬱陵(ウツリヨウ)島のことともいう。「おぼつかな―の人なれや/公任集」
うるみ
うるみ【潤みのある】
[潤んだ]⇒潤む.
うるみ
うるみ [0][3] 【潤み】
(1)うるむこと。湿りけを帯びること。「―を帯びた目で見つめる」
(2)しっとりとした趣。うるおい。
(3)濁ること。濁り。曇り。
(4)酒を醸造する際に出る泡に曇りがあること。また,清酒の濁ったもの。
うるみいろ
うるみいろ [0] 【潤み色】
青黒く,あるいは赤黒く濁って,はっきりしない色。
うるみごえ
うるみごえ [4] 【潤み声】
泣き出しそうな声。「少し―の愛想(アイソ)づかし/当世書生気質(逍遥)」
うるみしゅ
うるみしゅ [3] 【潤み朱】
黒ずんだ朱色,また,その色の漆塗り。「―の煙草盆/浮世草子・一代男 1」
うるみぬり
うるみぬり [0] 【潤み塗(り)】
潤み朱色の漆で塗ったもの。うるみしゅ塗り。
うるみわん
うるみわん [3] 【潤み椀】
潤み朱色の漆で塗った椀。潤み塗りの椀。
うるむ
うる・む [2] 【潤む】 (動マ五[四])
(1)うるおいを帯びる。ぬれる。「目が―・む」
(2)輪郭などがぼやける。「明かりが―・んで見える」
(3)涙声になる。「―・む声を震はして/色懺悔(紅葉)」
(4)強く打ったりつねられたりして青あざになる。「疵ガ―・ム/ヘボン」[和名抄]
(5)果実が熟して,色が変わる。[日葡]
うるむ
うるむ【潤む】
be wet[filled] <with tears> .→英和
潤んだ[ぬれた]wet;[かすんだ]dim;→英和
cloudy;→英和
opaque (不透明な).→英和
うるめ
うるめ [0] 【潤目】
「うるめいわし」の略。
うるめいわし
うるめいわし [4] 【潤目鰯】
ニシン目の海魚。全長30センチメートルになる。イワシの一種で,体は円筒形。腹部の横断面は円形に近い。背部は青緑色,腹部は銀白色に輝く。目はやや大きく,脂瞼(シケン)という透明膜がかぶさり,うるんだように見える。外洋性の回遊魚で群泳する。干物にすると美味。北海道以南の暖海に広く分布。ウルメ。[季]冬。
うるもち
うるもち [0] 【粳餅】
もち米にうるちを混ぜてついた餅。
うるわしい
うるわし・い ウルハシイ [4] 【麗しい】 (形)[文]シク うるは・し
□一□
(1)(外面的に)魅力的で美しい。気品があってきれいだ。「みめ―・い少女」「―・い容姿」
(2)(精神的に)心あたたまるような感じだ。「―・い友情」「―・い情景」
(3)きげんがよい。晴れ晴れしている。「御機嫌―・くて何よりに存じます」
□二□
(1)美しくて立派だ。みごとだ。「たたなづく青垣山ごもれる大和し―・し/古事記(中)」
(2)輝くように美しい。華麗だ。「くさぐさの―・しき瑠璃をいろへて作れり/竹取」
(3)整っていて美しい。端麗だ。「絵にかきたる物のやうにしすゑられて,うちみじろき給ふことも難く,―・しうてものし給へば/源氏(若紫)」
(4)几帳面だ。きちんとしていて乱れがない。「夜ごとに十五日づつ―・しう通ひ住み給ひける/源氏(匂宮)」
(5)正しい。まちがいがない。「故左馬頭義朝の―・しきかうべとて/平家 12」
〔(1)「潤(ウル)う」の形容詞形で,つやつやとした冷たい感じの美しさを表すのが原義か。古くは□二□のように,おごそかで立派な美しさ,端正な美しさを表したが,中世末頃から柔らかな感じの美しさを表す□一□の意でも用いられるようになった。(2)上代では「うるはし」であったが,平安時代初期「うるわし」に転じた〕
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
うるわしい
うるわしい【麗しい】
⇒美しい.御機嫌麗しく in high spirits (元気で);in good humor (上機嫌で);in good health (健康で).
うれ
うれ [0] 【売れ】
売れること。売れ行き。「―がよくない」
うれ
うれ 【末】
木や草,また枝の先端。すえ。うら。「わが門の柳の―に鶯鳴きつ/万葉 1819」
うれ
うれ (代)
二人称。対等もしくはそれ以下の者に対して呼びかけて,感動詞的に用いられる。「おのれは日本一の剛(コウ)の者にぐんでうずな,―/平家 7」
→おれ
うれあし
うれあし [0] 【売れ足】
売れていく早さ。「―が早い」
うれあし
うれあし【売れ足】
⇒売行き.
うれい
うれい【憂い】
[心配](an) anxiety;→英和
(a) trouble;→英和
concern;→英和
worry;→英和
[悲しみ]grief;→英和
sorrow;→英和
[恐れ](a) fear;→英和
danger.→英和
〜に沈む be buried in grief.〜がある(ない) be in (no) danger <of> ;there is some (no) fear <of> .
うれい
うれい ウレヒ [3][2] 【愁い・憂い】
(1)悪い状態になることを予想し心配すること。不安。「日本の将来に―をいだく」「後顧の―がない」
(2)心中にいだくもの悲しい思い。憂愁。「―を帯びた顔」「春の―」
(3)災い。難儀。「遠慮ノナイ者ワ必ズ近イ―ガアル/天草本伊曾保」
〔現代語では「うれえ」より「うれい」の方が一般的に用いられる〕
うれいがお
うれいがお ウレヒガホ [0] 【憂い顔】
いかにも心配そうな顔つき。
うれいがお
うれいがお【憂い顔】
a troubled[worried]look.
うれいごと
うれいごと ウレヒ― [0][5] 【愁い事・憂い事】
(1)心配事。「―が絶えない」
(2)歌舞伎で,親子・夫婦の別れなど,愁嘆の演技。「やつしは甚左衛門,幸左衛門が思案事,四郎三(=俳優ノ名)が―/浄瑠璃・油地獄(上)」
うれいさんじゅう
うれいさんじゅう ウレヒ―ヂユウ [4] 【愁三重】
(1)浄瑠璃で,愁嘆場の終わりに愁いを強調する義太夫の節,および三味線の手。特に親子・肉親の生き別れ,死に別れなどの悲劇をもって終わる場面に多い。
(2)下座音楽の一。主役が愁いに沈んで花道を引っ込むときに用いる。幕外へ立て三味線が出て独奏する。次第にテンポを速めたあと,送り三重となる。「忠臣蔵」四段目,「熊谷陣屋」など。
うれいじょう
うれいじょう ウレヒジヤウ 【愁状】
中世,上位の者に裁可を求めて出した嘆願書。愁文(ウレエブミ)。
うれいぶし
うれいぶし ウレヒ― [0] 【愁い節】
浄瑠璃で,愁嘆の表現に用いる節。
うれう
うれ・う ウレフ [2] 【愁ふ・憂ふ】
■一■ (動ハ上二)
思いなやむ。心配する。「しるべなき旅の空に此の疾を―・ひ給ふは/読本・雨月(菊花の約)」
〔(1)本来は下二段活用と思われるが,中世以降上二段活用も用いられた。(2)連用形は現代語でも用いられることがある。「暴力の横行を―・いている」〕
■二■ (動ハ下二)
⇒うれえる
うれえ
うれえ ウレヘ 【愁へ・憂へ】
〔動詞「うれえる」の連用形から〕
(1)苦しみ。つらい思い。悲嘆。「草枕旅の―を慰もる事もありやと/万葉 1757」
(2)不満や苦しみを人に嘆き訴えること。愁訴。「かの―をしたる匠(タクミ)をば,かぐや姫呼びすゑて/竹取」
(3)悪い状態になることを予想して心配すること。不安。「民の―つひに空しからざりければ/方丈記」
(4)病気。「此の国の族,常に斯の―有り/大唐西域記(長寛点)」
(5)喪。忌中。「真の病とおやの―とに非ずして/日本書紀(天武訓)」
うれえ=を掃(ハラ)う玉帚(タマハハキ)
――を掃(ハラ)う玉帚(タマハハキ)
〔飲むと憂えを忘れることから〕
酒のことをほめていう語。
うれえがお
うれえがお ウレヘガホ 【憂え顔】
(1)「うれいがお」に同じ。
(2)何かを訴えているような顔つき。「―なる庭の露きらきらとして/源氏(野分)」
うれえぶみ
うれえぶみ ウレヘ― 【愁文】
「愁状(ウレイジヨウ)」に同じ。「―を作りて,文挟みにはさみて出で立ち給ふ/宇津保(あて宮)」
うれえる
うれえる【憂える】
[心配する]be anxious[worried,concerned] <about,over> ;be afraid <of,that…> ;fear;→英和
[嘆く]grieve <at,for,over> ;→英和
worry <about,over> ;→英和
regret.→英和
憂うべき deplorable;→英和
grievous;→英和
regrettable.→英和
うれえる
うれ・える ウレヘル [3] 【愁える・憂える】 (動ア下一)[文]ハ下二 うれ・ふ
(1)悪い状態になるのではないかと心配する。「道義の退廃を―・える」「子供の将来を―・える」
(2)(良くない状態を)嘆き悲しむ。「病身を―・える」「貧を―・ふべからず/徒然 217」
(3)嘆き訴える。嘆願する。「政かしこき世に―・へ奉らむとて,うれへ文を作りて/宇津保(あて宮)」
(4)病気になる。「昔は身の病を―・へき/今昔 7」
→うれう
うれくち
うれくち [0] 【売れ口】
(1)物の売れてゆく先。販路。売れ先。「―を探す」「―が見つかる」
(2)嫁入り先,就職先などの意で俗語的に用いる。「―が決まらない」
うれくち
うれくち【売れ口】
a market;→英和
a sale;→英和
a demand;→英和
[結婚の]a chance of getting married.〜が良い(悪い) There is a great (no) market[demand] <for> .
うれごろ
うれごろ [0][3] 【熟れ頃】
食べるのにちょうどよく熟した時期。「―の柿」
うれさき
うれさき [0] 【売れ先】
品物が売れてゆく先。売れ口。
うれし
うれし 【嬉し】
(形容詞「うれしい」の語幹)
うれしい
うれし・い [3] 【嬉しい】 (形)[文]シク うれ・し
(1)(望ましい事態が実現して)心がうきうきとして楽しい。心が晴れ晴れとして喜ばしい。
⇔悲しい
「久しぶりに会えて―・い」「優勝できて―・い」
(2)満足して,相手に感謝する気持ちになるさま。ありがたい。かたじけない。「お心づかい―・く存じます」「(神が)なほ―・しと思ひたぶべきものたいまつりたべ/土左」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)――み(名)
うれしい
うれしい【嬉しい】
happy;→英和
delightful;→英和
joyful;→英和
[嬉しがる]⇒嬉しがる.嬉しいことには to one's joy.
うれしい悲鳴
うれしい悲鳴
喜び事があってうれしいものの,身辺が多忙になって悲鳴をあげること。「生産が注文に間に合わず―をあげる」
うれしがお
うれしがお 【嬉し顔】
うれしそうな顔つき・様子。「―にも鳴く蛙(カワズ)かな/山家(春)」
うれしがなしい
うれしがなし・い [6] 【嬉し悲しい】 (形)[文]シク うれしがな・し
うれしいような悲しいような気持ちだ。
うれしがらせ
うれしがらせ【嬉しがらせを言う】
flatter.→英和
うれしがらせ
うれしがらせ [0] 【嬉しがらせ】
相手を喜ばせるような言葉や態度。「―を言う」
うれしがる
うれしがる【嬉しがる】
be glad[happy,pleased,delighted] <at the news,with a present,to hear,that…> .嬉しがらせる please;→英和
delight;→英和
flatter.→英和
うれしさ
うれしさ【嬉しさのあまり】
<weep,cry,dance> for[with]joy; <be> too happy <for words,to do> .
うれしそう
うれしそう【嬉しそうな(に)】
delightful(ly);→英和
happy(-ily);→英和
joyful(ly).→英和
うれしなき
うれしなき [0] 【嬉し泣き】 (名)スル
うれしさのあまり泣くこと。「感激のあまり―する」
うれしなき
うれしなき【嬉し泣きする】
weep[cry]for[with]joy;shed tears of joy.
うれしなみだ
うれしなみだ [4] 【嬉し涙】
うれしさのあまりに流す涙。「―を流す」
うれしなみだ
うれしなみだ【嬉し涙にむせぶ】
be choked with tears of joy.
うれしの
うれしの 【嬉野】
(1)三重県中部,一志(イチシ)郡の町。条里制遺構が残り,古墳も多い。
(2)佐賀県南西部,藤津(フジツ)郡にある温泉町。嬉野茶の産地。
うれしのやき
うれしのやき [0] 【嬉野焼】
嬉野{(2)}付近で産する伊万里焼の一種。承応・明暦・万治年間(1652-1661)に朝鮮から帰化した者の創始という。
うれしぶ
うれし・ぶ 【嬉しぶ】 (動バ上二)
うれしく思う。うれしむ。「いきどほる心の中を思ひのべ―・びながら/万葉 4154」
うれしまぎれ
うれしまぎれ [4] 【嬉し紛れ】
うれしさのあまり他に注意が向かないこと。
うれしむ
うれし・む 【嬉しむ】 (動マ四)
うれしく思う。うれしぶ。「これをもつて―・む/日本書紀(推古訓)」
うれすじ
うれすじ [2][0] 【売れ筋】
同類の商品の中でよく売れているもの。売れゆきのよい商品。「―商品」
うれせん
うれせん [0] 【売れ線】
売れる傾向。売れると思われる商品。売れ筋。
うれたし
うれた・し 【慨し】 (形ク)
〔心の意の「うら」と「いたし」とが複合し一語化したもの〕
憎らしい。嘆かわしい。腹立たしい。「鶏(カケ)は鳴く―・くも鳴くなる鳥か/古事記(上)」
うれだか
うれだか [0] 【売れ高】
商品の売れた数量,または金額。
うれだか
うれだか【売れ高】
⇒売上げ.
うれだす
うれだ・す [3] 【売れ出す】 (動サ五[四])
(1)品物が売れ始める。「民芸調の品が急に―・す」
(2)評判になり始める。「あの女優もやっと―・した」
うれっこ
うれっこ【売れっ子の(作家)】
(a) popular (writer).→英和
うれっこ
うれっこ [0] 【売れっ子】
人気が高く,もてはやされている人。はやりっこ。「―の歌手」「―の作家」
うれつ
うれつ [1] 【う列・ウ列】
「う段」に同じ。
うれつ
うれつ [0] 【雨裂】
雨水の流れによって地表面にできる谷状の地形。ガリー。
うれつきとうば
うれつきとうば [5] 【梢付き塔婆】
三十三回忌・五十回忌など最後の年忌供養の際に墓に立てる,葉のついている塔婆。葉付き塔婆。
うれのこり
うれのこり【売れ残り】
unsold goods;remainders; <米> shopworn[ <英> shopsoiled]goods (たなざらし);[娘]an old maid.
うれのこり
うれのこり [0] 【売れ残り】
(1)売れずに残った商品。
(2)俗に,婚期を過ぎてもまだ独身でいる女性をいう語。
うれのこる
うれのこ・る [4] 【売れ残る】 (動ラ五[四])
(1)商品が売れずに残る。「半分ほど―・った」
(2)俗に,女性が婚期をのがして独身でいる。
うれのこる
うれのこる【売れ残る】
[商品]remain unsold[on the shelf];[娘が]be not married;be a spinster;→英和
<俗> be left on the shelf.→英和
うれむぞ
うれむぞ (副)
疑問の意を表す語。どうして。なぜ。「わたつみの沖に持ち行きて放つとも―これがよみがへりなむ/万葉 327」
〔万葉集のみにみえる語〕
うれゆき
うれゆき【売行き】
(a) sale;→英和
demand;→英和
(a) circulation (出版物の).→英和
〜が良い(悪い) ⇒売れる (1).〜が減る(増す) <The sales> fall off (improve).〜の良い(悪い)本 a good (bad) seller.
うれゆき
うれゆき [0] 【売れ行き】
商品などの売れ具合。売れ方。「―がいい」「―が落ちる」
うれる
うれる【売れる】
(1) よく売れる(ない) (do not) sell well;have a good[large](poor) sale;be in great (poor) demand;have a large (small) circulation (出版物);⇒売れ口;[商品になる]be (not) marketable[salable];[はやる]⇒繁盛,はやる.
(2)[ある値に]sell[be sold] <for ten thousand yen> .→英和
(3)[顔・名が]become[be]well[widely]known <as> ;be popular.
うれる
う・れる [0] 【売れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 う・る
〔「売る」の可能動詞形から〕
(1)(品物がよく)買われる。買い手がつく。「よく―・れる店」
(2)ひろく知られる。有名になる。「顔が―・れる」「その分野では名の―・れた人」
(3)世にもてはやされる。人気がある。「今,一番―・れているタレント」
うれる
うれる【熟れる】
ripen;→英和
be ripe.
うれる
う・れる [2] 【熟れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 う・る
果実が熟する。「まっかに―・れたトマト」
うれわし
うれわ・し ウレハシ 【憂はし】 (形)シク
〔動詞「憂う」の形容詞形〕
心配すべきさまだ。嘆かわしい。「母なる人のいと―・しきことに思ひて/源氏(宿木)」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
うろ
うろ [1] 【迂路】
回り道。「目的の不慥な訪問をする人は故(コトサラ)に―を取る/青年(鴎外)」
うろ
うろ【洞】
a hollow;→英和
a cavity.→英和
うろ
うろ [1] 【烏鷺】
(1)カラスとサギ。
(2)〔「烏」を黒石に,「鷺」を白石に見立てて〕
囲碁の異名。
うろ
うろ [1] 【雨露】
(1)あめとつゆ。「―をしのぐ」
(2)(雨や露が国土を潤すように)大きな恩恵。「―の恵み」
うろ
うろ (接頭)
名詞に付いて,不十分な,確かでない,などの意を表す。「―覚え」
うろ
うろ [1] 【有漏】
〔仏〕
〔「漏」は煩悩(ボンノウ)の意〕
いろいろな欲望や迷いの心をもっていること。
⇔無漏
「―の身をかへざることを歎きて/太平記 18」
うろ
うろ [0] 【虚・空・洞】
内部が空(カラ)になっている所。空洞。「―のある大木」
うろ
うろ【雨露をしのぐ】
shelter[protect]oneself from the weather.→英和
うろ=の争い
――の争い
囲碁の異名。
うろう
うろう [0] 【雨潦】
雨が降ってできた水たまり。「庭上―河をなす/断腸亭日乗(荷風)」
うろうろ
うろうろ
〜する ⇒うろつく,うろたえる.
うろうろ
うろうろ [1] (副)スル
(1)どうしてよいか分からず,あっちへ行ったりこっちへ行ったりするさま。「―(と)出口を探す」
(2)あてもなく歩くさま。うろつくさま。「怪しい男が―している」
(3)落ち着きなくあたりを見回すさま。きょろきょろ。「清(スズシ)い瞳が―する/婦系図(鏡花)」
うろうろなみだ
うろうろなみだ 【うろうろ涙】
途方に暮れて,目に浮かべる涙。おろおろ涙。「恨みまじりの―/浄瑠璃・寿の門松」
うろうろぶね
うろうろぶね 【うろうろ船】
煮売り船の俗称。近世,隅田川の船遊びに多く出た。「西瓜・玉蜀黍(トウモロコシ)の―や/滑稽本・浮世風呂 4」
→くらわんか船
うろうろ涙
うろうろなみだ 【うろうろ涙】
途方に暮れて,目に浮かべる涙。おろおろ涙。「恨みまじりの―/浄瑠璃・寿の門松」
うろうろ船
うろうろぶね 【うろうろ船】
煮売り船の俗称。近世,隅田川の船遊びに多く出た。「西瓜・玉蜀黍(トウモロコシ)の―や/滑稽本・浮世風呂 4」
→くらわんか船
うろおぼえ
うろおぼえ【うろ覚えに覚えている】
remember vaguely;have a faint[vague,dim]recollection <of> .
うろおぼえ
うろおぼえ [0][3] 【うろ覚え】
ぼんやり覚えていること。はっきりしない記憶。「―の話」
うろが∘くる
うろが∘くる 【うろが来る】 (連語)
うろたえる。「ちょっとの事で―∘来るんだからだらしがない」
うろが来る
うろが∘くる 【うろが来る】 (連語)
うろたえる。「ちょっとの事で―∘来るんだからだらしがない」
うろくず
うろくず 【鱗】
〔古くは「いろくづ」〕
(1)魚のうろこ。[節用集(天正本)]
(2)魚。「明暮運ぶ―の/謡曲・竹生島」
うろこ
うろこ【鱗】
a scale.→英和
〜のある scaly.→英和
〜を落とす scale <a fish> .
うろこ
うろこ [3][0] 【鱗】
〔古くは「いろこ」〕
(1)魚類・爬虫類などで体を保護するため体表をおおう小薄片。表皮の外層が角質化したものや,真皮が硬化したものがある。それによって魚の年齢を知ることがある。こけら。
(2)家紋の一。鱗形を中心に意匠したもの。
(3)「うろこがた」の略。
うろこいし
うろこいし [3] 【鱗石】
三角形に刻んだ石。敷石などに使う。
うろこがた
うろこがた【鱗形の】
imbricate <pattern> .→英和
うろこがた
うろこがた [0] 【鱗形】
模様の名。三角形,またはその連続模様。能では鬼女などの装束の模様に用いる。うろこ。
鱗形[図]
うろこぎ
うろこぎ [3] 【鱗木】
⇒りんぼく(鱗木)
うろこぎり
うろこぎり [0] 【鱗切り】
野菜の切り方の一。正三角形を二枚重ねたように,または二等辺三角形にする切り方。
うろこくぎ
うろこくぎ [3] 【鱗釘】
三角形の小さな金属薄片。窓枠などにガラスを固定させるのに用いる。三角釘。
うろこぐも
うろこぐも【鱗雲】
⇒鰯(いわし)雲.
うろこぐも
うろこぐも [4] 【鱗雲】
〔鱗が多数並んでいるように見えるので〕
巻積雲の俗称。いわし雲。
うろこむし
うろこむし [3] 【鱗虫】
環形動物多毛綱ウロコムシ科の総称。体は細長い楕円形で扁平。背面は鱗でおおわれている。潮間帯の石の下などにすむ。
うろこもん
うろこもん [3] 【鱗文】
二等辺三角形を上下左右につないだ文様。
→鋸歯文(キヨシモン)
うろじ
うろじ [2][0] 【有漏路】
〔仏〕 煩悩(ボンノウ)をもつ人間のいる所。この世。煩悩の世界。
⇔無漏路
うろたう
うろた・う ウロタフ 【狼狽ふ】 (動ハ下二)
⇒うろたえる
うろたえる
うろたえる
be confused;be upset;lose one's head[presence of mind].うろたえない keep[remain]calm.うろたえて in confusion.
うろたえる
うろた・える ウロタヘル [0][4] 【狼狽える】 (動ア下一)[文]ハ下二 うろた・ふ
(1)予想外の事態にどうしてよいかわからず,まごまごする。「何が起きても―・えるな」
(2)うろうろと歩く。うろつく。「もし此あたり―・へて見付けられてはいとしいこと/浄瑠璃・冥途の飛脚(下)」
うろち
うろち [2] 【有漏智】
〔仏〕 煩悩(ボンノウ)をもつ人間の世俗的な智慧(チエ)。世俗智。
⇔無漏智
うろちょろ
うろちょろ [1] (副)スル
用もないのにせわしなく動き回るさま。「目の前を―(と)歩きまわる」「―するな」
うろつく
うろつく
wander[hang]about.
うろつく
うろつ・く [0] (動カ五[四])
(1)あてもなく歩き回る。さまよい歩く。うろうろする。「あやしい男が―・いている」
(2)どうしてよいか分からずに,まごまごする。「裏門はなし塀高し飛んで押しつ―・く間に/浄瑠璃・鑓の権三(上)」
うろどう
うろどう [2] 【有漏道】
〔仏〕 煩悩(ボンノウ)をもつ存在である凡夫の行う修行。煩悩の出現を断つことはできるが,煩悩の根本を断つことはできないとする。
⇔無漏道
うろぬく
うろぬ・く [3][0] 【疎抜く】 (動カ五[四])
「おろぬく」に同じ。「コマツナを―・く」
うろほう
うろほう [2][0] 【有漏法】
〔仏〕
(1)煩悩(ボンノウ)を備えている存在。
(2)四諦(シタイ)のうち,苦・集の二諦。煩悩に関する教え。
⇔無漏法
うろめく
うろめ・く (動カ四)
どうしていいか分からずうろうろする。「御旗奉行衆―・きたると聞召けるや/三河物語」
うろん
うろん【胡乱な】
suspicious(-looking).→英和
うろん
うろん [0] 【胡乱】 (名・形動)[文]ナリ
〔「う」「ろん」ともに唐音〕
(1)疑わしく怪しい・こと(さま)。胡散(ウサン)。「―な男」
(2)不確実であること。あやふやなこと。また,そのさま。胡散。「―の言辞」
(3)みだりがわしいこと。勝手気ままなさま。乱雑。「―に扁舟を把(ト)つて繋住す/山中人饒舌」
〔昔,胡(エビス)が中国に侵入したとき,住民があわてふためいて避難したことから生じた語という〕
うろんざ
うろんざ 【胡乱座】
〔仏〕 禅宗の法会(ホウエ)などで,僧侶が席次によらず勝手に座ること。
うろんもの
うろんもの 【胡乱者】
怪しい人間。「やあ,いよいよ―,なかなか大抵では白状いたすまい/浄瑠璃・忠臣蔵」
うろ覚え
うろおぼえ [0][3] 【うろ覚え】
ぼんやり覚えていること。はっきりしない記憶。「―の話」
うろ覚えに覚えている
うろおぼえ【うろ覚えに覚えている】
remember vaguely;have a faint[vague,dim]recollection <of> .
うわ
うわ ウハ 【上】
「うえ(上)」と同意で,他の語の上に付いて,複合語を作る。
(1)位置や方向が上方・表面であることを表す。「―唇」「―包み」「―書き」「―滑り」「―向く」
(2)価値・程度が他のものより高いことを表す。「―値」「―回る」「―手((ウワテ))」
(3)すでに有るものの上にさらに付け加えることを表す。「―積み」「―乗せ」「―屋((ウワヤ))」
うわ
うわ 【宇和】
愛媛県南部,東宇和郡の町。宇和川流域で穀倉地帯。法華津(ホケヅ)峠は法花津(ホツケヅ)湾を望む展望地。
うわあご
うわあご【上顎】
the upper jaw.
うわあご
うわあご ウハ― [0] 【上顎】
上の部分の顎。じょうがく。
⇔下顎
うわうす
うわうす ウハ― [0] 【上臼】
ひき臼で,上の方の回転する石。
うわうわ
うわうわ ウハウハ [1] 【上上・浮浮】 (副)スル
気持ちが浮ついて落ち着かないさま。「てめへのやうに―しちやあ/西洋道中膝栗毛(魯文)」
うわえ
うわえ ウハヱ [0] 【上絵】
(1)白く染め抜いた部分に紋を描き入れること。
(2)釉(ウワグスリ)をかけて焼いた陶磁器の上に描く模様や字など。
(3)地塗りの絵の具や下染めの上に,重ねて描いた絵や模様。
うわえ
うわえ【上絵(をかく)】
(touch up) dyed[printed]figures.
うわえかき
うわえかき ウハヱ― [3][0] 【上絵書き】
染め物の上絵をかくこと。また,それを業とする人。上絵師。上絵屋。
うわえぐすり
うわえぐすり ウハヱ― [4] 【上絵釉】
「上(ウワ)絵の具」に同じ。
うわえだ
うわえだ ウハ― [0] 【上枝】
木の上の方の枝。うわえ。
⇔下枝
うわえつけ
うわえつけ ウハヱ― [0] 【上絵付け】
本焼きした陶磁器の釉(ウワグスリ)の上に顔料で文様を描き焼成すること。
うわえなし
うわえな・し ウハヘ― (形ク)
無情だ。つれない。「―・き妹にもあるかもかくばかり人の情(ココロ)を尽くさく思へば/万葉 692」
〔「表(ウハ)辺無し」で原義は表面の愛想がない意という〕
うわえのぐ
うわえのぐ ウハヱノグ [3] 【上絵の具】
陶磁器の上絵を描くための絵の具。顔料の粉末を融剤とまぜたもので,焼く温度が低いため(摂氏約八〇〇度),多彩な色の顔料に利用できる。上絵釉(ウワエグスリ)。
⇔下絵の具
うわえや
うわえや ウハヱ― [0] 【上絵屋】
染め物の上絵を描く店。また,その職人。上絵師。
うわえり
うわえり ウハ― [0] 【上襟・上衿】
(1)「掛(カ)け襟(エリ){(1)}」に同じ。
(2)洋服で,テーラード-カラーなどの襟の刻みから上の部分。小衿。
うわおおい
うわおおい ウハオホヒ [3] 【上覆い・上被】
物の上におおいかぶせる布・紙など。
うわおき
うわおき ウハ― [0] 【上置き】
(1)机・棚・たんすなどの上に置く物入れの箱。
(2)芝居などで,客寄せのために看板となる役者を特別に参加させること。また,その人。
(3)飯・餅・うどんなど主食の上に野菜・肉・魚などの副食物をのせること。また,その副食物。
うわおそい
うわおそい ウハオソヒ 【上襲】
衵(アコメ)・袿(ウチキ)などの上にはおる簡略な衣。うわがけ。「この衵の―は/枕草子 8」
うわおび
うわおび ウハ― [0] 【上帯・表帯】
(1)着物の最も外側に締める帯。
(2)鎧(ヨロイ)の胴を締める緒。また,鎧の上から締める白い帯。
(3)箙(エビラ)や胡簶(ヤナグイ)の上部の緒。腰に回して結ぶ。
うわかい
うわかい 【宇和海】
愛媛県南西部,佐田岬半島の南,豊後水道に接する海域。
うわかさ
うわかさ ウハ― 【上嵩】 (名・形動)
〔「うわがさ」とも。中世・近世の語〕
(1)他の人より優位にあること。また,最高位にある人や物。「アノ人ワ惣ノ―ヂャ/日葡」
(2)崇高である・こと(さま)。「いさうだもののそこはなうて―な物をやるがよいぞ/毛詩抄 16」
うわかぜ
うわかぜ ウハ― 【上風】
草木などの上を吹き渡る風。
⇔下風
「知らずがほなる荻の―/新古今(恋四)」
うわかぶき
うわかぶき ウハ― 【上傾】 (名・形動ナリ)
(1)頭が重くて傾いている状態。頭でっかちで傾きやすいさま。「―がして,さはつたら向ふへのめりさうな男/歌舞伎・助六」
(2)派手で浮ついている・こと(さま)。みえっぱり。「大坂はおもふより人の心―にして/浮世草子・一代女 4」
うわかわ
うわかわ【上皮】
the cuticle (表皮);→英和
a film (薄皮);→英和
a crust (パンの);→英和
scum (うきかす).→英和
うわかわ
うわかわ ウハカハ [0] 【上側】
〔「うわがわ」とも〕
(1)物の上の方になった側。表面。うわっかわ。
(2)表にあらわれている部分。うわべ。「私は―の事実以上の真相を此所に書いてゐます/明暗(漱石)」
うわかわ
うわかわ ウハカハ [0] 【上皮】
(1)物の外面をおおうもの。外被。
(2)体の表皮。皮膚。
うわがい
うわがい ウハガヒ [0] 【上交い】
「上前(ウワマエ){(1)}」に同じ。
⇔下交い
うわがえ
うわがえ ウハガヘ 【上交へ】
「上前(ウワマエ){(1)}」に同じ。
⇔下交え
「御前さまの―のつまに取つきしを/浮世草子・一代女 3」
うわがき
うわがき【上書き】
[宛(あて)名]an address.→英和
うわがき
うわがき ウハ― [0] 【上書き】 (名)スル
(1)手紙や書物などの表面に書くこと。また,その文字。おもてがき。「手紙の―」「小包に―する」
(2)オーバー-ライト。
うわがけ
うわがけ ウハ― [0] 【上掛(け)】
(1)上にかけて着るもの。上着。うわっぱり。
(2)こたつ布団などの上に汚れよけのためにかぶせる布。
(3)一番上にかける掛け布団。
(4)下染めしたものを,他の染料で再び染めること。上染め。トッピング。
うわがさね
うわがさね ウハ― [3] 【上襲】
(1)「上着{(2)}」に同じ。
(2)着物の上前。
うわがまち
うわがまち ウハ― [3] 【上框】
戸・障子などの建具の上辺の横木。上桟(ウワザン)。
うわがみ
うわがみ ウハ― [0] 【上紙】
(1)上から包む紙。包み紙。
(2)書物の表紙やカバー。
うわがり
うわがり ウハ― [0] 【上借り】
(1)借金している相手からさらに借りること。
(2)借金の代理人が頼まれた額以上に借り入れて,その上前をはねること。「―にこりたか息子直(ジカ)に行き/柳多留 16」
うわがる
うわが・る ウハ― 【上嗄る】 (動ラ下二)
声がうわずってかれる。「足音あらく声―・れ/松の葉」
うわがれ
うわがれ ウハ― [0] 【上枯れ】
草木の上の方の葉が枯れること。
うわき
うわき【浮気な】
unfaithful;→英和
fickle;→英和
wanton;→英和
flirtatious.⇒移り気.〜する have a secret love affair <with> .‖浮気者 an unfaithful husband;a Don Juan;[女]a wanton[fickle]woman;a coquette.
うわき
うわき ウハ― [0] 【浮気】 (名・形動)スル[文]ナリ
(1)一つのことに集中できなくて,興味の対象が次々に変わる・こと(さま)。「―な性分で長続きしない」
(2)異性から異性へと心を移す・こと(さま)。多情。「―な男」
(3)妻や夫など定まった人がいながら他の異性と情を通ずること。「―していたのが見つかってしまう」
(4)陽気で華やかな・こと(さま)。「女郎は―らしく見えて心のかしこきが上物/浮世草子・一代男 6」
うわき
うわき ウハ― [0] 【上木】
(1)庭園の植え込みで上層部の景観をなす樹木。
(2)木材の接ぎ手や仕口(シグチ)において上側におかれる方の材。
うわきがらす
うわきがらす ウハ― 【浮気烏】
「浮かれ烏」に同じ。「―が月夜も闇も,首尾を求めて逢はう逢はうとさ/浄瑠璃・冥途の飛脚(中)」
うわきしょう
うわきしょう ウハ―シヤウ [0] 【浮気性】
浮気な性質。
うわきのかばやき
うわきのかばやき ウハ― 【浮気の蒲焼】
〔「浮気」を「鰻(ウナギ)」にかけた地口(ジグチ)〕
浮気。浮気者。「おいねえ―ざいまさあな/洒落本・玉野語言」
うわきもの
うわきもの ウハ― [0] 【浮気者】
(1)心の変わりやすい人。移り気な人。
(2)定まった異性以外の異性に心を移しやすい人。多情な人。
うわぎ
うわぎ【上着】
a coat;→英和
outerwear (下着に対して).→英和
うわぎ
うわぎ ウハ― [0] 【上着・上衣】
(1)上下が別になった衣服の上半身に着る方。「学生服の―」
(2)重ねて着た衣服の一番上。うわがさね。
→下着
(ア)女房装束の重ね袿(ウチキ)で一番上に着るもの。
(イ)重ね小袖で一番上に着るもの。
うわぎ
うわぎ ウハギ 【薺蒿】
ヨメナの古名。「野の上の―過ぎにけらずや/万葉 221」
うわくちびる
うわくちびる【上唇】
the upper lip.
うわくちびる
うわくちびる ウハ― [4][3] 【上唇】
上の方の唇。
⇔下唇
うわぐすり
うわぐすり【上薬(をかける)】
glaze;→英和
enamel.→英和
うわぐすり
うわぐすり ウハ― [3][0] 【釉・上薬】
素焼きの陶磁器の表面にかけるケイ酸塩化合物。焼成するとガラス質になり空気や水を通すのを防ぎ,耐食性や強度が増すとともに器に美しい光沢を与える。釉薬(ユウヤク)。
うわぐそく
うわぐそく ウハ― [3] 【上具足・表具足】
腹巻・鎖帷子(クサリカタビラ)などを着込んでいるとき,その上につける具足をいう語。
うわぐつ
うわぐつ ウハ― [0] 【上靴】
屋内ではく靴。上ばき。
うわぐもる
うわぐも・る ウハ― 【上曇る】 (動ラ四)
表面のつやがあせて,色がさめる。「いと濃き衣の―・りたるに/枕草子 200」
うわぐら
うわぐら ウハ― [0] 【上鞍】
杮葺(コケラブ)きなどが風に吹き飛ばされるのを防ぐため,屋根に二本の丸太を交差させてとりつけたもの。風除合掌(カザヨケガツシヨウ)。
うわげ
うわげ ウハ― [0] 【上毛】
(1)獣や鳥の毛や羽で,一番外側のもの。「冬の池の鴨の―に置く霜の/後撰(冬)」
(2)筆の毛のうち,外側のもの。
うわごおり
うわごおり ウハゴホリ [3] 【上氷】
表面に薄くはった氷。
うわごと
うわごと【譫言をいう】
talk in delirium.
うわごと
うわごと ウハ― [0] 【囈語・譫言】
(1)病気で熱の高いときなどに無意識のうちに口走る言葉。「熱にうかされて―を言う」
(2)筋道の立たない言葉。たわごと。「いつまで―を言ってるつもりだ」
うわさ
うわさ【噂】
(a) rumor;→英和
a report;→英和
gossip;→英和
talk.→英和
〜する talk <about> .…という噂だ There is a rumor that…./It is rumored[said]that…./I hear[They say]that….〜をたてる start[spread]a rumor.‖噂をすれば影 Talk of the devil and he will appear.
うわさ
うわさ ウハサ [0] 【噂】 (名)スル
(1)世間で言われている話。風説。評判。「年内解散の―が流れる」「―が立つ」
(2)人の身の上や,事件について陰で話をすること。また,その話。「陰でこそこそ―する」「―にのぼる」「―にたがわぬ美人」「人の―も七十五日」
うわさ=をすれば影がさす
――をすれば影がさす
人のうわさをしていると,当の本人が突然現れるものである。
うわさのたね
うわさのたね ウハサ― [5] 【噂の種】
うわさ話のもとになる物事。うわさ話の話題。
うわさのぬし
うわさのぬし ウハサ― [5] 【噂の主】
うわさ話の主人公。うわさをされている人。
うわさばなし
うわさばなし ウハサ― [4] 【噂話】
世間で言いふらされている話。世間話。
うわざし
うわざし ウハ― [0] 【上刺(し)】
(1)布の補強と装飾を兼ねて太い糸で縦横に刺し縫うこと。
(2)狩衣(カリギヌ)・直垂(ヒタタレ)などの袖口や袴の裾に刺し通した組緒・丸緒。
(3)「上刺し袋」の略。
うわざし
うわざし ウハ― 【上差・上挿】
「上差の矢」の略。「―の雁胯(カリマタ)二/今昔 25」
うわざしのや
うわざしのや ウハ― 【上差の矢】
箙(エビラ)の表に差しそえる矢。雁股(カリマタ)を用いる。うわざし。うわや。「此の負たる胡簶の―を一筋/今昔 27」
→中差(ナカザシ)
うわざしぶくろ
うわざしぶくろ ウハ― 【上刺(し)袋】
昔,貴人が外出の際に衣服などを入れ従者に持たせた袋。上刺し{(1)}を施した絹布で作り,方形の底を入れ,口は組糸でかがり,紐(ヒモ)を通してしめる。うわざし。
上刺し袋[図]
うわざや
うわざや ウハ― [0] 【上鞘】
ある銘柄の相場が他の同一業種の銘柄の相場より高いこと。また,同一銘柄でありながら,他の取引所との比較において,その相場が高いこと。
⇔下鞘(シタザヤ)
うわざらてんびん
うわざらてんびん ウハザラ― [5] 【上皿天秤】
さおの両端の上に置いた皿にそれぞれ試料と分銅とを載せ,その釣り合いによって試料の質量を測定する器械。ラフ天秤。
うわしき
うわしき【上敷】
a mat (ござ);→英和
a carpet (じゅうたん);→英和
a sheet (敷布).→英和
うわしき
うわしき ウハ― [0] 【上敷】
(1)物の上に敷くもの。うすべりなどの類。
(2)馬具の一。鞍敷(クラシキ)。[和名抄]
うわしる
うわしる ウハ― [0] 【上汁】
(1)液の上澄み。
(2)他人の利益の一部分。上前。
うわしる=を吸う
――を吸・う
人に働かせてその利を取る。上前をはねる。
うわじま
うわじま 【宇和島】
愛媛県南西部にある市。近世,伊達氏の城下町。宇和海に臨み,水産業や真珠生産が発達。
うわじらむ
うわじら・む ウハ― 【上白む】 (動マ四)
表面の色があせて白っぽくなる。うわじろむ。「―・みたるひとかさね/源氏(末摘花)」
うわすだれ
うわすだれ ウハ― [3] 【上簾】
牛車(ギツシヤ)や輿(コシ)の屋形の前後にかけるすだれ。
うわすべり
うわすべり【上滑りの】
shallow;→英和
superficial.→英和
うわすべり
うわすべり ウハ― [3][0] 【上滑り】 (名・形動)スル
(1)物の表面をすべること。
(2)物事の表面だけを見て,深く考えない・こと(さま)。「―な知識」「知識だけが―する」
(3)軽薄であること。上っ調子であること。また,そのさま。「―な男」
うわずみ
うわずみ【上澄み】
the top (揮発分).→英和
〜を取る skim <soup> .→英和
うわずみ
うわずみ ウハ― [0] 【上澄み】
液体の中の混合物が底に沈み,上部にできた澄んだ部分。うわしる。「―液」
うわずる
うわずる【上擦る】
be excited.上擦った声(で) (in) a shrill[an excited]voice.
うわずる
うわず・る ウハ― [3] 【上擦る】 (動ラ五[四])
(1)声がかん高く浮ついた調子になる。「―・った声を出す」
(2)興奮して落ち着きを失う。「気持ちが―・る」
うわぜい
うわぜい ウハ― [0] 【上背】
立ったときの背丈。身長。「体重の割に―がない」
うわぞうり
うわぞうり ウハザウリ [3] 【上草履】
うわばきに使う草履。
うわぞめ
うわぞめ ウハ― [0] 【上染(め)】
「うわがけ」に同じ。
うわだな
うわだな ウハ― [0] 【上棚・上枻】
和船の船体を構成する棚板(外板)の一。根・中・上の三段または根・上の二段で構成される棚板の上部のもの。
うわちどり
うわちどり ウハ― [3] 【上千鳥】
都鳥(ミヤコドリ)の異名。
うわちょうし
うわちょうし ウハテウシ [3] 【上調子】 (名・形動)[文]ナリ
(1)言動が軽々しく,落ち着きのない・こと(さま)。うわっちょうし。「―な男」
(2)株の相場が上騰の傾向にある・こと(さま)。うわぢょうし。「相場は―だ」
うわぢょうし
うわぢょうし ウハデウシ [3] 【上調子】
二丁以上の三味線の合奏(多くは斉奏)で,もっぱら他の三味線より高い音域の旋律を奏して合奏に彩りを添える三味線。常磐津(トキワズ)・清元・新内・長唄などに用いられる。
うわっかわ
うわっかわ ウハツカハ [0] 【上っ側】
「うわかわ(上側)」の促音添加。
うわっかわ
うわっかわ ウハツカハ [0] 【上っ皮】
「うわかわ(上皮)」の促音添加。
うわっちょうし
うわっちょうし ウハツテウシ [4][0] 【上っ調子】 (名・形動)
〔「うわちょうし」の促音添加〕
「うわちょうし{(1)}」に同じ。「―な男」
うわっちょうし
うわっちょうし【上っ調子な】
frivolous;→英和
flippant.→英和
うわっつら
うわっつら ウハツ― [0] 【上っ面】
〔「うわつら」の促音添加〕
「うわつら」に同じ。「―だけで判断する」
うわっつら
うわっつら【上っ面(ばかり見る)】
(look only at) the surface;→英和
(take) a superficial view <of> .
うわっぱり
うわっぱり ウハツ― [0] 【上っ張り】
仕事・遊びなどのときに衣服の上から着る外衣。うわばり。
うわっぱり
うわっぱり【上っ張り】
an overall (医師・婦人・子供用の);→英和
overalls (胸当てズボン);a smock (子供の).→英和
うわつく
うわつ・く ウハ― [0] 【浮つく】 (動カ五[四])
気持ちがうきうきして,落ち着きがなくなる。軽薄な感じがする。「―・いた気分で出掛ける」「―・いた風潮」
うわつく
うわつく
be restless[fickle,flippant].
うわつくに
うわつくに ウハ― 【上つ国】
(1)(海底の国に対して)地上の世界。「虚空津日高(ソラツヒコ)―にいでまさむとしたまふ/古事記(上訓)」
(2)(黄泉(ヨミ)の国に対して)人間の世界。
⇔下(シタ)つ国
「吾が妋(ナセ)の命は―を知ろしめすべし/祝詞(鎮火祭)」
うわつち
うわつち ウハ― [0] 【上土】
土地の表面の土。うわち。
うわつちけん
うわつちけん ウハ― [4] 【上土権】
他人の土地を開墾した者が持つ耕作権。
→底土(ソコツチ)権
うわつつのおのみこと
うわつつのおのみこと ウハツツノヲ― 【表筒男命】
⇒住吉神(スミノエノカミ)
うわつゆ
うわつゆ ウハ― [0] 【上露】
草木などの葉の上の露。
⇔下露(シタツユ)
うわつら
うわつら ウハ― [0] 【上面】
(1)物の外から見える部分。うわっつら。
(2)物事の表面に現れた,本質とは関係のない外面的な部分。うわべ。うわっつら。「事件の―だけを見ていては,ことの本質は分からない」
うわづつみ
うわづつみ【上包み】
a cover;→英和
a wrapper.→英和
うわづつみ
うわづつみ ウハ― [3] 【上包(み)】
物の外側をおおい包むもの。特に,手紙・書物を包む紙。
うわづみ
うわづみ【上積み】
the upper load.〜する add <to> (付加).→英和
うわづみ
うわづみ ウハ― [0] 【上積み】 (名)スル
(1)積んだ上に,さらに積み上げること。また,そのもの。
⇔下積(シタヅ)み
「一律二〇〇〇円を―する」
(2)船・車などの積み荷の上部にさらに荷を積むこと。また,その荷物。上荷(ウワニ)。「―荷物」
うわて
うわて【上手である】
be a far better player[speaker] <than> ;be no[more than a]match <for a person> .〜に出る get the upper hand of <a person> .
うわて
うわて ウハ― [0] 【上手】
■一■ (名)
(1)相撲で,相手の差し手の上からまわしを取る組み手。また,その腕。「―をとる」
(2)上の方。川上や風上をいう。かみて。
⇔下手(シモテ)
「これから船で―へ出かけるから/安愚楽鍋(魯文)」
(3)囲碁・将棋などで,棋力の優れた方の指し手。
(4)石帯(セキタイ)の左の端についている革帯。「思ひきやわが身沈める石の帯の―に人をかけて見んとは/夫木 33」
■二■ (名・形動)[文]ナリ
(1)学問・技能・性格などの程度が他の人よりまさっていること。また,その人。悪いことにもいう。「実務では係長の方が課長より―だ」「遅刻の数なら彼の方が―だ」
(2)相手に対して,高圧的な態度をとること。高飛車に出ること。
⇔下手(シタテ)
「―に出る」
うわて=に∘出る
――に∘出る
相手を見下した態度をとる。
うわて=を行く
――を行・く
才能・技量・性格などの程度が,ある人よりも上である。「やつは俺の―・く悪党だ」
うわてだしなげ
うわてだしなげ ウハ― [4] 【上手出し投げ】
相撲の決まり手の一。四つ身から差し手を抜いて体を開き,上手から投げを打つ技。
うわてなげ
うわてなげ【上手投げ】
[相撲の]the trick of throwing the opponent grabbing the loin band over his arm;《野》an overhand throw.
うわてなげ
うわてなげ ウハ― [0] 【上手投げ】
(1)相撲の決まり手の一。上手で相手のまわしを引いて投げる技。
(2)野球で,オーバー-スローのこと。
⇔下手投げ
うわてひねり
うわてひねり ウハ― [4] 【上手捻り】
相撲の決まり手の一。上手で相手のまわしを引いて差し手の側に捻り倒す技。
うわてまわし
うわてまわし ウハ―マハシ [4] 【上手回し】
帆船の操船法。帆船が風上にジグザグの針路で切り上がるとき,風を受ける側を変えるために,船首を風上側にまわすこと。
うわなげし
うわなげし ウハ― [3] 【上長押】
鴨居(カモイ)の上の長押。かみなげし。
⇔下長押(シタナゲシ)
うわなみ
うわなみ ウハ― [0] 【上波】
水面に立つ波。
うわなり
うわなり ウハナリ 【嫐】
歌舞伎十八番の一。1699年初世市川団十郎が初演。一人の男に二人の女が嫉妬(シツト)でからむ所作で,後妻(ウワナリ)打ちの風習を劇化したもの。
うわなり
うわなり ウハ― [0] 【上鳴り・表鳴り】
笙(シヨウ)などで,目的の音に伴って鳴るかすかな上音(ジヨウオン)。
うわなり
うわなり ウハ― 【後妻】
(1)あとに迎えた妻。古くは,最初の妻に対して,あとからめとった妻。のちには,死別・離別した妻のあとにめとった妻。ごさい。
⇔こなみ
「―こなみ,一日一夜よろづのことをいひ語らひて/大和 141」
(2)嫉妬(シツト)。特に,前妻(コナミ)の後妻に対するねたみ。[名義抄]
うわなりうち
うわなりうち ウハ― 【後妻打ち】
(1)前妻が後妻をねたんで打つこと。「あさましや,六条の御息所(ミヤスドコロ)ほどのおん身にて,―の御ふるまひ/謡曲・葵上」
(2)室町末頃から近世初期にかけての習俗。離縁された先妻が親しい女たちなどに頼んで,予告して後妻の家を襲い,家財などを荒らさせたこと。相当打ち。騒動打ち。
うわなりねたみ
うわなりねたみ ウハ― 【後妻嫉妬】
(1)前妻が後妻をねたむこと。「須勢理毘売命(スセリビメノミコト)いたく―したまひき/古事記(上訓)」
(2)嫉妬(シツト)。「ここに一(ヒトリ)の尼―して/日本書紀(舒明訓)」
うわに
うわに ウハ― [0] 【上荷】
(1)上積みにされた荷物。
⇔下荷
(2)甲板積みの荷物。
(3)「うわにぶね」の略。
うわにさし
うわにさし ウハ― 【上荷差(し)】
船の上荷を運搬する人夫。「中衆(ナカシユ)・―など夫婦となりて,貌(カタチ)たちまち賤しく/浮世草子・一代男 3」
うわにぶね
うわにぶね ウハ― 【上荷船】
江戸時代の瀬取り船の一。本船と波止場との間を往復して,荷物の積み下ろしに使われる二,三〇石積みの小型荷船。大坂では瀬取り用のほかに町なかの河川での運搬用に多く用いた。
→茶船(チヤブネ)
うわぬり
うわぬり ウハ― [0] 【上塗(り)】 (名)スル
(1)仕上げのために,下塗りの上に塗ること。「壁を―する」
(2)まずいことをしておいて,さらに同じようなことを重ねること。「恥の―」
うわぬり
うわぬり【上塗りをする】
give the final coating <of paint> ;[上薬で]glaze;→英和
[恥の]add to one's shame.
うわね
うわね ウハ― [0][2] 【上値】
取引で,それまでの相場よりも高い値段。
⇔下値
うわのせ
うわのせ ウハ― [0] 【上乗せ】 (名)スル
前に示した金額・数量・条件などの上に,さらに付け加えること。「二次回答額に一〇〇〇円を―する」
うわのせきじゅん
うわのせきじゅん ウハ― [5] 【上乗せ基準】
大気汚染あるいは水質汚染を防止するため国が定めた排出・排水基準より厳しい基準。自治体が条例で定める。
うわのそら
うわのそら ウハ― [4] 【上の空】 (名・形動)[文]ナリ
(1)他の事に心が奪われていて,当面の事に注意が集中していないさま。「―で話を聞く」
(2)表面だけで,本質とは無関係であるさま。「風に揉(モ)まれて―なる波を起す/草枕(漱石)」
(3)軽率なさま。不用意なさま。「かく―に御局あるまじかめるものを/落窪 2」
(4)空の上。空。「はかなくて―にぞ消えぬべき風にただよふ春のあは雪/源氏(若菜上)」
(5)漠然としていること。根拠のないこと。また,そのさま。「御書をたまはらで申さむには,―にやおぼしめされ候はんずらん/平家 6」
うわのそら
うわのそら【上の空で】
absent-mindedly;without paying an attention <to> .→英和
うわのり
うわのり ウハ― [0] 【上乗り】 (名)スル
(1)積み荷とともに車に乗って行くこと。また,その人。「トラックの―」
(2)江戸時代,積み荷とともに船に乗り,その管理や取引一切を荷主から任せられた人。
うわは
うわは ウハ― [0] 【上端】
〔「うわば」とも〕
(1)物の上部のはし。
(2)ある単位に達しない数。特に,金勘定の際の端数。
うわはげ
うわはげ ウハ― [0] 【上剥げ】
塗り物などの表面の塗料がはげ落ちること。「―のおわん」
うわはらおび
うわはらおび ウハ― 【上腹帯】
馬に唐鞍を置くとき,腹帯の上に飾りとしてつける錦包みの大帯。
うわはらまき
うわはらまき ウハ― 【上腹巻】
狩衣(カリギヌ)・直垂(ヒタタレ)などの上につける武具の腹巻。
うわば
うわば ウハ― [0] 【上歯】
上の歯ぐきについている歯。
⇔下歯
うわば
うわば ウハ― [0] 【上葉】
草木の上の方の葉。
⇔下葉
うわばい
うわばい ウハバヒ [0] 【上這】
(1)〔経〕 相場が高い方に向かうこと。
(2)表面をはいまわること。「千手観音(=虱ノ異名)の―はあるべきか/滑稽本・浮世風呂(前)」
うわばき
うわばき【上履】
slippers.〜用の for indoor use.
うわばき
うわばき ウハ― [0] 【上履(き)】
屋内だけで使う履物。スリッパ・上靴など。
⇔下履き
うわばみ
うわばみ【蟒蛇】
[大蛇]a python.→英和
うわばみ
うわばみ ウハ― [0] 【蟒蛇】
(1)巨大な蛇の俗称。大蛇。
(2)〔大蛇は物をのみ込むというところから〕
俗に,大酒飲みをいう。
うわばみそう
うわばみそう ウハ―サウ [0] 【蟒草】
イラクサ科の多年草。山中の日陰の湿った斜面などに生える。茎は高さ30〜50センチメートルで多肉質。葉は歪卵形で左右二列に互生。雌雄異株。花は五,六月,葉腋に球状につく。若苗は食用。ミズナ。
蠎草[図]
うわばり
うわばり【上張り】
a facing.→英和
〜する face[cover,coat] <with> .→英和
うわばり
うわばり ウハ― [0] 【上張(り)】 (名)スル
(1)襖(フスマ)・壁・天井などに紙や布を張るとき,最後に仕上げの紙や布を張ること。また,その紙や布。
⇔下張り
(2)「うわっぱり」に同じ。「―の袷をぬぐ/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(中)」
うわばん
うわばん ウハ― [0] 【上盤】
断層・鉱床・岩脈などの上側の岩盤。
うわひ
うわひ ウハ― [0] 【上翳・外障眼】
瞳の上に曇りができて目が見えなくなる眼病。
→底翳(ソコヒ)
うわひげ
うわひげ ウハ― [0] 【上髭】
唇の上のひげ。口ひげ。
⇔下鬚
うわひも
うわひも ウハ― [0] 【上紐】
(1)ものの表面にかけて結ぶ紐。
(2)袍(ホウ)・水干など盤領(マルエリ)の服の頸上(クビカミ)の紐。
うわひょう
うわひょう ウハヘウ [0] 【上表】
書類などをとじるとき,内容の概略・題名・担当部署などを記して,いちばん上におく紙。
うわびょうし
うわびょうし ウハベウシ [3] 【上表紙】
書籍類の上側の表紙。表(オモテ)表紙。
うわびょうし
うわびょうし【上表紙】
[本のカバー]a (book) jacket; <英> a wrapper.→英和
うわぶき
うわぶき ウハ― 【上葺き】
(1)花びらや雪などが,屋根の上をさらに葺くように積もること。「初雪のはなの―今朝はしてけり/重家集」
(2)牛車(ギツシヤ)の車箱の屋根。屋形。
(3)茅(カヤ)などで屋根を葺くこと。「本堂の―なりとて/仮名草子・浮世物語」
うわぶみ
うわぶみ ウハ― 【上文】
(1)手紙の上書き。「―に西山よりと書いたるを/蜻蛉(中)」
(2)書物の表題。外題。
うわべ
うわべ【上辺】
the surface (表面);→英和
the outside (外部);→英和
(outward) appearance[show](外観).→英和
〜の outward;→英和
apparent <kindness> .→英和
〜は outwardly;→英和
on the surface.〜を飾る keep up appearances;make outward show.
うわべ
うわべ ウハ― [0] 【上辺】
(1)物事の外に現れて見える姿。外観。表面。「―をつくろう」
(2)内実の伴わない表面的な態度。「―だけで誠意がない」
うわまい
うわまい ウハ― [0] 【上米】
(1)江戸時代,神領などで諸国の年貢米を通す際に取った通行税。
(2)売買その他の仲介者が取る代金・賃金の一部。手数料。うわまえ。
うわまいとり
うわまいとり ウハ― [3] 【上米取り】
上米{(2)}を取ること。また,その人。上前取り。
うわまえ
うわまえ ウハマヘ [0] 【上前】
(1)着物の前を合わせたとき,外側になる部分。うわがい。うわがえ。
⇔下前
(2)〔「上米(ウワマイ)」の転〕
代金・賃金の一部から仲介者がとる手数料。口銭。
うわまえ
うわまえ【上前をはねる】
take off[pocket]a percentage <from> ;→英和
<米話> pocket a kickback <from> .→英和
うわまえ=を撥(ハ)ねる
――を撥(ハ)・ねる
金品の一部を取り次いだ者が手数料・仲介料として取る。うわまえをとる。上米(ウワマイ)をはねる。
うわまえとり
うわまえとり ウハマヘ― [4][3] 【上前取り】
⇒上米取(ウワマイト)り
うわまき
うわまき ウハ― [0] 【上巻(き)・表巻(き)】
巻子や書状を上から包む白い紙。
うわまく
うわまく ウハ― [0] 【上幕】
人形浄瑠璃で,舞台の上部にかける水引幕。
うわまぶた
うわまぶた【上瞼】
the upper eyelid.
うわまわる
うわまわる【上回る】
be more than;be over[above];exceed.→英和
うわまわる
うわまわ・る ウハマハル [4] 【上回る・上廻る】 (動ラ五[四])
ある基準の数量より多くなる。
⇔下回る
「平均点は六〇点を―・るだろう」「予想を―・る収穫」
[可能] うわまわれる
うわみ
うわみ ウハ― [0] 【上身】
魚をまないたに載せたとき,上になった側の身。
⇔下身(シタミ)
うわみず
うわみず ウハミヅ [0] 【上水】
(1)上澄みの水。
(2)〔江戸時代,相場の終了の際,水をまいて仲買人を退散させたことから〕
米相場会所の役人。みずかた。
うわみずざくら
うわみずざくら ウハミズ― [5] 【上溝桜・上不見桜】
バラ科の落葉高木。高さ約10メートル。晩春,白色五弁の小花を多数つける。若い花穂と未熟の青果を塩漬けにして食べる。和名は昔,亀卜(キボク)の際にこの材の上面に溝を彫ったことに由来する。うわみぞざくら。金剛桜(コンゴウザクラ)。古名,ははか。
うわむき
うわむき【上向きの】
turned-up <nose> ;advancing <market> .
うわむき
うわむき ウハ― [0] 【上向き】
(1)上を向いていること。うえむき。
⇔下向き
(2)物事が上昇傾向にあること。
⇔下向き
「運が―になる」
(3)表面に見えるところ。うわべ。「徒らに―を飾る/西国立志編(正直)」
うわむく
うわむ・く ウハ― [3][0] 【上向く】 (動カ五[四])
(1)上の方を向く。「―・いた鼻」
(2)調子・状態が良い方に転ずる。「チームの調子が―・く」「景気が大分―・いてきた」
⇔下向く
うわむく
うわむく【上向く】
(1) ⇒仰(あお)向く.
(2)[相場が]show an upward tendency.
うわむける
うわむ・ける ウハ― [3] 【上向ける】 (動カ下一)
(1)上の方に向ける。
(2)調子や状態をよい方に向かわせる。
うわむしろ
うわむしろ ウハ― [3] 【表筵・上蓆】
帳台内の畳の上に敷く敷物。唐綾(カラアヤ)の白の表に紅の裏をつけ,青地の錦の縁をとって,中に綿を薄く入れたもの。
うわめ
うわめ【上目を使う】
cast an upward glance <at> .
うわめ
うわめ ウハ― [0] 【上目】
(1)上の方を見るときの目つき。
⇔下目(シタメ)
「―をつかう」
(2)秤竿(ハカリザオ)の上面の目盛り。ごくわずかの金銀を量るのに用いる。
⇔向こう目
(3)「皆(カイ)掛け」に同じ。
うわめづかい
うわめづかい ウハ―ヅカヒ [4] 【上目遣い・上目使い】
顔をうつむき加減にしたまま,目だけ上へ向けて見ること。「―で相手の顔色をうかがう」
うわも
うわも ウハ― 【上裳・表裳】
(1)律令制下,男女が礼服に用いた裳。男は袴(ハカマ)の上,女は下裳(シタモ)の上につけた。
(2)上代,女の重ねの裳の上の部分。
うわもの
うわもの ウハ― [0] 【上物】
(1)不動産売買で,土地の上にある建物・立木などをいう。
(2)水中の上層にいる魚。ソウダガツオ・シイラ・ボラなど。
うわもの
うわもの ウハ― [0] 【上者】
遊里で,値の高い遊女。じょうもの。
うわもり
うわもり ウハ― 【上盛り】
〔さらに盛り添える意から〕
最高のもの。「かの鼠(ネズミ)と申すは外道の―なるべし/御伽草子・猫」
うわもる
うわも・る ウハ― 【上盛る】 (動ラ四)
逆上する。うわずる。「死んだらどうしようと心は沈み,気は―・り/浄瑠璃・油地獄(上)」
うわや
うわや ウハ― [0] 【上屋】
(1)工事現場などで建築物をおおう仮に作った屋根。雨露を防ぎ,作業の便をはかるためのもの。すやね。
(2)港の岸壁,駅のプラットホームなどで,雨露を防ぐために設けた柱と屋根だけの建物。
(3)港などで貨物を短期間納めておく倉庫。特に,税関で検査する貨物を納めておく倉庫。
うわや
うわや ウハ― 【上矢】
「上差(ウワザシ)の矢」に同じ。
うわやく
うわやく ウハ― [0] 【上役】
職場で自分より上の人。上司。
⇔下役
「―にお伺いをたてる」
うわやく
うわやく【上役】
one's superiors.
うわやのかぶら
うわやのかぶら ウハ― 【上矢の鏑】
箙(エビラ)の上差しとした鏑矢。「―は,生朴(ナマホウ)・ひら木なんどをもつて/保元(上)」
うわやわたし
うわやわたし ウハ― [4] 【上屋渡し】
上屋{(3)}で,貨物を荷主へ引き渡すこと。
うわより
うわより ウハ― [0] 【上撚り】
下撚りをかけた糸を二本以上引きそろえて下撚りと反対の方向にかける撚り。
うわる
うわ・る [0] 【植わる】 (動ラ五[四])
植えられている。「校庭に桜の木が―・っている」「道ノホトリニ木ガ―・ッタ/日葡」
うわん
うわん [1] 【右腕】
右の腕。みぎうで。
⇔左腕
「―投手」
うん
うん [1] 【運】
(1)人知でははかり知れない身の上の成り行き。めぐりあわせ。「―が悪い」「―を試す」
(2)幸せなめぐりあわせ。幸運。「―がなかった」
うん
うん【運】
[運命]fate;→英和
destiny;→英和
one's lot;[幸運](good) luck;→英和
fortune;→英和
[機会]a chance.→英和
〜が良い(悪い) be (un)lucky[(un)fortunate];have good (bad,no) luck.〜良く(悪く) (un)fortunately;(un)luckily.〜をためす try[take]one's chance.〜を天に任せる trust to chance[luck,God];leave <a thing> to chance.
うん
うん [1] 【吽】
〔仏〕
〔梵 hūṃ〕
悉曇(シツタン)の最終の字音。口を閉じた音で,字音の最後に位置する。
⇔阿(ア)
→吽字(ウンジ)
うん
うん [1]
数字をぼかしたいときに,俗に用いる語。ん。「―十万円(=数十万円)」
うん
うん [1] 【暈】
太陽や月の周囲に現れる輪状の光。大気の上層にある氷晶の細片が光線を屈折・反射するために生じる現象。ひがさ。かさ。
うん
うん
[返事]yes;→英和
all right;very well; <米話> OK;→英和
sure.→英和
〜と言う agree <with a person,to a proposal> ;→英和
give one's consent <to> .〜ともすんとも言わない give no answer.
うん
うん [1]
■一■ (感)
(1)肯定・承諾の意を表す語。「はい」「ええ」よりぞんざいな言い方。打ち解けた間柄で用いられる。「―,明日でいいよ」
(2)あいまいな返事をするときに用いる語。「―,まあ考えておきましょう」
■二■ (副)
(1)力を入れるさま。「―と踏ん張る」
(2)苦しんでうめく声を表す語。
うん=が向く
――が向・く
運がよくなる。幸運がやってくる。
うん=が開ける
――が開・ける
幸運な状態になる。前途が明るくなる。
うん=ともすんとも
――ともすんとも
〔「すん」は「うん」と語呂を合わせたもの〕
(打ち消しの語を伴って)応答が全くないさま。「―言ってこない」
うん=の尽き
――の尽き
命運が尽きて最後の時となったこと。「欲に目がくらんだのが―」「このロープが切れたら―だ」
うん=は天にあり
――は天にあり
人間の運命はすでに定まっているので,自然の成り行きにまかせるほかはない。
うん=を天に任せる
――を天に任・せる
成り行きにまかせる。「やるだけやってあとは―・せる」
うんい
うんい [1] 【云為】 (名)スル
言ったりしたりすること。言行。「我が艦隊の行動に関して,―する者さへ生ずるに至つた/此一戦(広徳)」
うんいき
うんいき [0] 【雲域】
雲の広がりおおっている範囲。
うんう
うんう [1] 【雲雨】
(1)雲と雨。
(2)〔三国史(呉書周瑜伝)〕
(雲や雨を得て竜が昇天するように)大事をなす機会。
(3)「朝雲暮雨(チヨウウンボウ)」に同じ。
うんうん
うんうん [1]
〔「うん」を重ねた語〕
■一■ (感)
承知の意を表す語。「『早く勉強しなさい』『―,わかった』」
■二■ (副)
(1)力を入れて力むさま。「―いって押しても動かない」
(2)苦しんでうなるさま。「病人が―(と)うなっている」
うんえい
うんえい [0] 【雲影】
雲のすがた。「一片の―もない青空」
うんえい
うんえい [0] 【運営】 (名)スル
組織や機構などを動かし,うまく機能するようにすること。「―方針」「会を―する」
うんえい
うんえい [0] 【雲翳】
〔「翳」はくもる意〕
空が雲で曇ること。くもり。
うんえい
うんえい【運営】
management;→英和
operation.→英和
〜する manage;→英和
operate;→英和
conduct.→英和
‖運営委員会[国会の]the Steering Committee.
うんえき
うんえき [1] 【瘟疫】
高熱を発するはやり病。おんえき。
うんえん
うんえん [0] 【雲煙・雲烟】
(1)雲と煙。また,雲とかすみ。
(2)〔杜甫「飲中八仙歌」〕
書画の筆勢が生き生きとしているさま。
(3)山水画・筆跡などの墨色の美しさ。また,そのような画や書。
うんえんかがん
うんえんかがん [5] 【雲煙過眼】
(雲や煙がたちまち目の前を通り過ぎて跡形もなくなるように)物事に深く執着しないこと。
うんえんひどう
うんえんひどう [0] 【雲煙飛動】
(1)雲や煙が目の前を過ぎてゆくさま。自然の風物。「―の趣も眼に入らぬ/草枕(漱石)」
(2)筆勢がのびのびと生きているさま。
うんえんひょうびょう
うんえんひょうびょう [0] 【雲煙縹渺】 (ト|タル)[文]形動タリ
雲煙が遠くにたなびくさま。
うんおう
うんおう [0] 【蘊奥】
〔連声で「うんのう」とも〕
学問・技芸などの奥深いところ。奥義。極意。「学問の―を究める」
うんおう
うんおう【蘊奥をきわめる】
master the secrets <of> .
うんおう
うんおう [0] 【暈滃】
〔連声で「うんのう」とも〕
ぼかし。
うんおうしき
うんおうしき [0] 【暈滃式】
地図上に地表の起伏を表す方法の一。等高線に直角にくさび形の細く短い線を描いて表現する。けば。
うんか
うんか [1] 【雲霞】
(1)雲と霞(カスミ)。
(2)雲か霞のように見えるほど,人が大勢集まっていること。「―の如き敵の大軍」
うんか
うんか [1] 【浮塵子】
半翅目ウンカ科および近縁の科の昆虫の総称。体形はややセミに似るが小形で,多くは体長数ミリメートル。口吻(コウフン)が発達し,植物の汁を吸う。農作物の害虫が多く,特に,トビイロウンカ・セジロウンカなどは時に大発生してイネに大害を与える。[季]秋。
〔雲霞(ウンカ)のごとく群集する意の命名か〕
浮塵子[図]
うんか
うんか【雲霞のような(に)】
swarms of (in swarms).
うんか
うんか【浮塵子】
《虫》a rice insect.
うんかい
うんかい [0] 【雲海】
高山の山頂や航空機などから見下ろしたとき,一面に広がり海のように見える雲。[季]夏。
うんかく
うんかく [0] 【雲客】
(1)殿上人。雲の上人。「月卿(ゲツケイ)―」
(2)雲の中に住む人。仙人。隠者。
うんかく
うんかく [0] 【雲角】
箏(ソウ)の弦の左端を支える駒。胴の表面の末端近くで胴を横切る形に設けられている。
→竜角(リユウカク)
うんかく
うんかく [0] 【�閣】
(1)〔「�」は香草で,本の虫よけに用いたことから〕
書庫。�窓。�台。
(2)内御書所(ウチノゴシヨドコロ)の唐名。「延喜に―の風かうばしく/新続古今(仮名序)」
うんかく
うんかく 【惲格】
(1633-1690) 中国,清代の画家。江蘇省出身。字(アザナ)は寿平,号は南田など。明末清初の六大画家四王呉惲(シオウゴウン)の一人。没骨(モツコツ)写生画風の着色花鳥画を得意とし,常州派と呼ばれた。画論に「南田画跋」がある。
うんかく
うんかく [0] 【雲鶴】
(1)雲に飛ぶ鶴(ツル)を配した綾(アヤ)などの織模様。親王の袍(ホウ)などに用いる。
(2)高麗(コウライ)茶碗の一。飛雲と鶴の文様をもつ象眼青磁。筒形のものが多い。雲や鶴以外の文様をもつ象眼青磁も含めて呼ばれる。雲鶴手。
うんかん
うんかん 【雲鬟】
〔「鬟」はまげの意〕
美しく結った髪。
うんかん
うんかん 【雲関】
雲のかかるほど高い所にある関所。「日月行道(ギヨウドウ)の―に入るかとあやしまれ/奥の細道」
うんかん
うんかん [0] 【雲漢】
天の川。
うんが
うんが【運河(を開く)】
(dig[cut,make,build]) a canal.→英和
パナマ(スエズ)運河 the Panama (Suez) Canal.
うんが
うんが [1] 【運河】
船の運航・水利・灌漑(カンガイ)・排水・給水などのため,人工的に陸地を掘ってつくった水路。特に,船の運航のための水路にいう。
〔明治期には「うんか」とも〕
うんがい
うんがい [0][1] 【雲外】
雲の上。きわめて遠い所。「身は―の鶴にひとしく,流に嘴(クチバシ)をすすぎ/僧専吟餞別之詞」
うんがんじ
うんがんじ 【雲巌寺】
栃木県那須郡黒羽町にある臨済宗の寺。大治年間(1126-1131)に元和が開基。禅宗四道場の一。
うんき
うんき [1] 【温気】
温かい空気。特に,蒸し暑い空気。「―に蒸される」「スチームの―の為めに/飇風(潤一郎)」
うんき
うんき [1] 【雲気】
(1)雲。また,雲のように立ち上る気。「さきて見給へば,一の剣あり。その上に―ありければ,天の叢雲の剣と名づく/正統記(神代)」
(2)歌舞伎の大道具の一。雲の形を切り抜いたもので,舞台上部からつり下げ怪異や霊威などに伴って生ずる超自然的な雲を表す。
うんき
うんき [1] 【運気】
(1)自然現象に現れる人の運勢。
(2)陰陽道(オンヨウドウ)や漢方医学で,天地・人体を貫いて存在するとされた五運六気。
うんきもん
うんきもん [3] 【雲気文】
曲線で雲気をかたどった模様。中国漢代の漆器・銅器・銅鏡などに多く見られる。
うんきゃく
うんきゃく 【運脚】
律令時代に,租税の庸(ヨウ)・調を都まで運んだ人夫。農民にとって重い負担となった。脚夫。担夫。
うんきゃく
うんきゃく [0] 【雲脚】
(1)雲の動き。くもあし。
(2)品質の劣る抹茶。泡が浮き雲のように早く散るからという。「茶は―にても心の奇麗なるを数奇者と名付て/甲陽軍鑑(品四〇)」
うんきゃくだい
うんきゃくだい [0][4] 【雲脚台】
折敷(オシキ)の四すみに雲形の脚をとりつけた台。禁中・院中への捧げ物をのせるのに用いた。現在は,儀式・祭典用。くもあし。
雲脚台[図]
うんきゅう
うんきゅう [0] 【運休】 (名)スル
〔「運転休止」「運航休止」の略〕
定期的に動く交通機関が運転・運航をとりやめること。「大雪のため列車が―する」
うんきゅう
うんきゅう【運休】
suspension <of the railroad[railway]service> .→英和
〜になっている <The bus service> is suspended.
うんきゅう
うんきゅう [0] 【雲級】
雲をその形と出現する高度によって分類したもの。巻雲・巻積雲・巻層雲・高積雲・高層雲・乱層雲・層積雲・層雲・積雲・積乱雲の一〇種に分ける。
→雲級[表]
うんきゅう
うんきゅう [0] 【運弓】
バイオリン・チェロなどの擦弦楽器を演奏する際の,弓の運びや操作。
うんきゅうほう
うんきゅうほう [0] 【運弓法】
バイオリンやチェロなどの弦楽器を奏する際の弓を用いる技法。ボーイング。
うんきょう
うんきょう [0] 【雲鏡】
円鏡を用い,雲の動く方向や速さを測る器械。
うんきんもよう
うんきんもよう [5] 【雲錦模様】
陶磁器で,満開の桜と紅葉とを配した色絵模様。琳派の画風を写したもの。
うんけい
うんけい 【運慶】
(?-1223) 鎌倉前期の仏師。康慶の子。慶派を代表する仏師。写実的な作風で男性的な体躯と自由な動きをもった仏像を制作。文献上には作例が多いが,確実な作品は円成寺大日如来像,快慶との共作の東大寺南大門仁王像など。
うんけい
うんけい [0] 【雲形】
(1)雲の形。
→雲級
(2)「くもがた(雲形)」に同じ。
うんけいじょうぎ
うんけいじょうぎ [5] 【雲形定規】
⇒くもがたじょうぎ(雲形定規)
うんげい
うんげい [0][1] 【雲霓】
雲と虹(ニジ)。
うんげやき
うんげやき [0] 【雲華焼(き)】
茶道の土風炉(ドブロ)・灰器などに見られる焼き方の一。焼成中の操作により器の表面に雲がかかったように黒や灰色のむらを出したもの。
うんげん
うんげん [0] 【繧繝・暈繝】
ぼかしによらず,同系統の色を淡色から濃色に並列して色彩の濃淡の変化をあらわす彩色法。紅・青・緑・紫などの色を多く使う。朝鮮の古墳壁画などに見られ,奈良前期に日本に伝来,建築・工芸・仏画などに用いられた。繧繝彩色(ウンゲンザイシキ)。
うんげんくもがた
うんげんくもがた [6][5] 【繧繝雲形】
繧繝の手法で彩色した雲形。
うんげんにしき
うんげんにしき [5] 【繧繝錦】
赤・黄・緑・紫・青などの色を用いて細い横段を織り,その中に菱形・花菱縞などの模様を織り出したもの。
繧繝錦[図]
うんげんばし
うんげんばし [0] 【繧繝縁】
⇒うんげんべり
うんげんべり
うんげんべり [0] 【繧繝縁】
繧繝錦で作った畳のへり。また,それをつけた畳。上等の畳で,皇室・神社の内陣などに用いられる。うんげんばし。
うんこ
うんこ [1] (名)スル
〔幼児語。いきむ声「うん」に接尾語「こ」が付いた語〕
大便。うんち。うん。
うんこう
うんこう [0] 【運行】 (名)スル
(1)バス・列車などが定まった道筋を動くこと。「ダイヤどおりに―する」
(2)天体がきまった軌道を進んで行くこと。「星の―」
うんこう
うんこう【運行】
movement;→英和
《天》revolution.→英和
〜する go[move](a)round <the earth> ;revolve.→英和
うんこう
うんこう [0] 【暈光】
グロー放電の際に発する光。グロー。
うんこう
うんこう [0] 【雲高】
地上から雲底までの高さ。
うんこう
うんこう ウンカウ 【雲崗・雲岡】
中国,山西省北部の大同の西15キロメートルにある丘。石窟がある。ユンカン。
うんこう
うんこう [0] 【�香】
〔「�」は香草の意〕
植物ヘンルーダの別名。
うんこう
うんこう【運航】
operation;→英和
service.→英和
〜する operate;→英和
run <ships> .→英和
うんこう
うんこう [0] 【雲向】
雲の動く方向。
うんこう
うんこう [0] 【運航】 (名)スル
船・航空機が航路を進むこと。「島へは一日一便だけ―している」
うんこうせっくつ
うんこうせっくつ ウンカウセキ― 【雲崗石窟】
雲崗にある中国北魏(ホクギ)時代の石窟寺院。東西約1キロメートルにわたり,五三窟に五万一千体の仏像が現存。造営は北魏の滅亡後も唐代まで続いた。竜門・敦煌(トンコウ)とならぶ石窟寺院跡。
雲崗石窟(遠景)[カラー図版]
うんこうせん
うんこうせん ウンクワウ― [0] 【運鉱船】
鉱石運搬船。
うんこうにち
うんこうにち ウンクワウ― [3] 【瘟�日】
陰陽道(オンヨウドウ)で,仏事・婿取り・嫁取りにはよく,灸(キユウ)を据えることは凶の日。瘟�。
うんこくとうがん
うんこくとうがん 【雲谷等顔】
(1547-1618) 安土桃山時代の水墨画家。肥前の人。毛利家に仕え周防の雪舟の旧跡雲谷庵を再興。雄勁な筆法と大胆な構図で障屏画を描いた。雲谷派の祖。
うんこくは
うんこくは 【雲谷派】
日本画の一流派。雲谷等顔が雪舟の雲谷庵を再興,その画系を継承したためこの名がある。豪放な構図が特徴。萩市を中心に作品が残る。
うんこん
うんこん [0] 【雲根】
(1)雲の起こるところ。
(2)〔雲は山中に生ずるということから〕
山。
(3)〔雲は山の石の吐く息であるという考えから〕
山の岩や石。
うんこんし
うんこんし 【雲根志】
博物書。木内石亭著。1773年(安永2)から1801年(享和1)にかけて三編一六巻を刊行。岩石や鉱物・化石・石器など約二〇〇〇品を分類して記載したもの。
うんこんどん
うんこんどん [1] 【運根鈍】
成功するためには,幸運と根気と,ねばり強さの三つが必要であるというたとえ。うんどんこん。
うんごうむしゅう
うんごうむしゅう ウンガフムシフ [0] 【雲合霧集】
〔雲や霧が急激に生ずることから〕
一時に群がり集まること。
うんごじ
うんごじ 【雲居寺】
(1)京都市東山区高台寺付近にあった天台宗の寺。837年,菅野真道の建立。1124年,瞻西(センザイ)が八丈の大阿弥陀像を造立するにおよび寺は隆盛をきわめたが,応仁の乱で廃滅した。八坂東院。くもいでら。
(2)中国河北省順天府房山県の南西にある寺。隋代,智苑の開創。智苑が煬帝(ヨウダイ)の皇后の援助により,房山の岩に刻経の業を興し,以来,明代までに大蔵経の半分以上を刻すにいたった。現在も無数の石経が残る。
うんさい
うんさい [0] 【雲際】
雲の果てるところ。はるかな天空。
うんさい
うんさい [0] 【運載】
〔「うんざい」とも〕
舟や車に物を載せて運ぶこと。
うんさい
うんさい [0] 【雲彩】
中国,清朝乾隆帝時代の磁器の模様。五色の釉(ウワグスリ)が雲のように入り乱れて虹(ニジ)のように見える。「―の皿」
うんさいおり
うんさいおり [0] 【雲斎織(り)】
綾織りにした厚地の綿織物。特に,厚地のものは足袋の底に用いる。綾木綿。美作(ミマサカ)の人,雲斎の工夫という。うんさい。
うんさん
うんさん [0] 【雲散】 (名)スル
雲が風に飛ばされて消えるように,跡形もなく消えること。
⇔雲集
「不安が―する」
うんさん
うんさん [0] 【雲桟】
高くけわしい山中にあるかけはし。
うんさん
うんさん【雲散霧消する】
disperse like a mist.→英和
うんさんむしょう
うんさんむしょう [0] 【雲散霧消】 (名)スル
雲や霧が消えるように,跡形もなくなること。「疑惑の念も―する」
うんざ
うんざ [0] 【運座】
(1)江戸時代後期の月並俳諧で,兼題のほかに席題によって句作し,宗匠の即点を受ける会。
(2)明治時代以降,連衆一同が一定の題で句を作り,優れた句を互選する会。膝回しと袋回しの二方法がある。伊藤松宇・正岡子規らが新しく定式化した。
うんざい
うんざい
〔「有財餓鬼(ウザイガキ)」の略「有財」の転〕
人をののしっていう語。まぬけ。「やかましい―共/浄瑠璃・平家女護島」
うんざい
うんざい [0] 【運材】
切り出して集めた木材を,集積地などに運ぶこと。「陸上―」「水上―」
うんざり
うんざり [3] (副)スル
すっかり飽きていやになるさま。「雨続きで―だ」「長電話に―する」
うんざり
うんざり
〜する[嫌気がさす]be[get]sick[tired,weary] <of> ;be disgusted <with a person,at a person's behavior> ;[退屈する]be bored <by a long talk> .考えただけで〜する The mere idea makes me sick.
うんざん
うんざん【運算】
calculation.〜する calculate;→英和
figure out <a sum> .
うんざん
うんざん [0] 【運算】 (名)スル
「演算」に同じ。
うんざん
うんざん [1] 【雲山】
雲のかかっている山。
うんし
うんし [0][1] 【運指】
楽器を演奏する際の指の運び。ゆびづかい。「―法」
うんしだい
うんしだい [3] 【運次第】
事の成否が運のよしあしにかかっていること。運まかせ。「できるかどうかは―だ」
うんしゃ
うんしゃ [1] 【蘊藉】 (名・形動)[文]ナリ
態度などがおだやかでゆったりしていること。「挙止―にして礼節あり/断腸亭日乗(荷風)」
うんしゃ
うんしゃ [1] 【雲車】
(1)仙人が車のように自由に乗りまわす雲。「―にまかれて飛行する/浄瑠璃・用明天皇」
(2)帝王の乗る車。「五色ノ―/日葡」
うんしゅう
うんしゅう [0] 【雲集】 (名)スル
雲が群がるようにたくさん集まること。
⇔雲散
「皆な京師を指して―せり/日本開化小史(卯吉)」
うんしゅう
うんしゅう 【温州】
⇒おんしゅう(温州)
うんしゅう
うんしゅう [0] 【雲岫】
雲がわき出る峰。
うんしゅう
うんしゅう 【雲州】
出雲(イズモ)国の別名。
うんしゅうあえ
うんしゅうあえ [0] 【温州和え】
ミカンの実を用い,その酸味を生かした和え物。
うんしゅうきつ
うんしゅうきつ [3] 【温州橘】
温州蜜柑(ミカン)のこと。
うんしゅうしょうそく
うんしゅうしょうそく ウンシウセウソク 【雲州消息】
⇒明衡往来(メイゴウオウライ)
うんしゅうそろばん
うんしゅうそろばん [5] 【雲州算盤】
島根県仁多郡横田町を中心にして作られている算盤。品質のよさで知られる。
うんしゅうみかん
うんしゅうみかん [5] 【温州蜜柑】
ミカンの一品種。日本原産。一般にミカンとして親しまれているもので,日本で偶発実生(ミシヨウ)としてできたものといわれる。今日では海外でも広く栽培される。果実は扁円形で大形,果皮は薄く離れやすい。通常,種子がなく,多液で美味。うんしゅうきつ。
うんしゅうむさん
うんしゅうむさん [0] 【雲集霧散】 (名)スル
多くのものが群がり集まったり,また散ったりすること。
うんしゅうめいぶつ
うんしゅうめいぶつ [5] 【雲州名物】
松江藩主松平不昧(フマイ)の収集茶道具。不昧が嗣子月潭に譲るために記した道具帳に記されるもの。名物道具のランクの一つ。
うんしょう
うんしょう ウンセウ 【雲照】
(1827-1909) 幕末・明治期の真言宗の僧。出雲の人。姓は渡辺。高野山などに学び,真言律を復興。廃仏毀釈(ハイブツキシヤク)の際には仏教の復興に努め,東京に目白僧園を開き,青年教育を行う。また,那須に雲照寺を建立。仁和寺門跡。著「仏教大意」など。
うんしょく
うんしょく [0] 【暈色】
鉱物の表面に現れる虹(ニジ)のような色。多くは結晶面や劈開(ヘキカイ)面に沿って二次的にできた透明な薄膜によって生ずる。
うんしん
うんしん [0] 【運針】
裁縫で,針の運び方。普通,和裁の基本的縫い方であるぐし縫いをいう。
うんしんげっせい
うんしんげっせい [5] 【雲心月性】
雲や月のような清らかな心をもった性質。名利を求めず超然としていること。
うんしんぬい
うんしんぬい [0] 【運針縫い】
「ぐし縫い」に同じ。
うんじ
うんじ [1] 【云爾】
文章の末尾に書かれ,上文の内容を強調指示する語。「これにほかならぬ」の意。漢文で「しかり」「しかいう」と訓ぜられる。
うんじ
うんじ [0] 【吽字】
〔仏〕 梵語字母の最後の字,およびそれによって表される音。密教では,すべての教法がこの一字に集約されていると説く。
⇔阿字
うんじつ
うんじつ 【温室】
(寺院の)湯あみする建物。湯殿。また,行として僧に湯あみさせること。
うんじゃみまつり
うんじゃみまつり 【海神祭】
沖縄本島北部で陰暦七月一五日前後の亥の日に行われる海神と山神の交遊する祭り。
うんじょう
うんじょう ウンジヤウ (名)スル
懲りて悟ること。あきらめること。「―をしたふりをして母にみせ/柳多留 15」
うんじょう
うんじょう [0] 【雲壌】
(1)雲と土。天と地。
(2)違いが特にはなはだしいこと。雲泥。「其の差別あるや亦啻(タダ)に,―ならざる趣あり/慨世士伝(逍遥)」
うんじょう
うんじょう [0] 【雲上】
〔古くは「うんしょう」〕
■一■ (名)
(1)雲の上。
(2)宮中。禁中。「―の花の宴/謡曲・葵上」
■二■ (形動ナリ)
高貴なさま。高尚なさま。お高いようす。「人が軽しむると心得て―にばかり構へ/浮世草子・禁短気」
うんじょう
うんじょう [0] 【運上】
(1)〔「運送上納」の意〕
中世,公の物,特に年貢を京に運送し上納すること。
〔室町末期より「課税」の意に使われた〕
(2)江戸時代の雑税。商・工・漁・運送業者などに課した。種類はさまざまで,すべて金納。営業税と免許手数料の二通りの性質のものがあった。運上金。
うんじょう
うんじょう [0] 【醞醸】 (名)スル
(1)酒をかもすこと。醸造。
(2)心の中で,ある思いが徐々に大きくなってくること。「不快なる感情の胸中に―する/不如帰(蘆花)」
うんじょうかた
うんじょうかた [0] 【運上方】
江戸時代,運上をつかさどった役人。
うんじょうしょ
うんじょうしょ [0][5] 【運上所】
(1)江戸時代,運上をつかさどった役所。
(2)幕末から明治初年にかけて,輸出入貨物の取り締まりや関税の徴収を行なった開港場の役所。今日の税関の前身。
うんじょうびと
うんじょうびと [3] 【雲上人】
⇒くものうえびと(雲の上人)
うんじょうめいらん
うんじょうめいらん ウンジヤウ― 【雲上明覧】
皇室・皇族・門跡・公家諸家の,当主・歴代・住所・家禄・紋所などを簡明に記述したもの。武家における武鑑にあたる。1837年初版,以後毎年刊行。類書に「雲上明鑑」がある。雲上明覧大全。
うんじょうもの
うんじょうもの [0] 【運上物】
中世,運上して納入した金品。
うんじょうやま
うんじょうやま 【運上山】
江戸時代,運上を納めることで使用収益を許された山野。
うんじょうりょうへん
うんじょうりょうへん [0] 【雲蒸竜変】
〔雲が群がり起こるのに乗じて,蛇が竜となって昇天する意〕
英雄豪傑が機会を得て立ち上がること。
うんすい
うんすい [1] 【雲水】
(1)飛び行く雲と流れる水。行雲流水。水雲。
(2)〔空行く雲や流れる水の行方が定まらないように諸国を巡るところから〕
行脚(アンギヤ)僧。雲衲(ウンノウ)。水雲。
〔特に,禅宗の僧についていう〕
うんすい
うんすい【雲水】
[僧]an itinerant priest.
うんずく
うんずく 【運尽く】
事の成り行きを運にまかせること。運まかせ。「此の上は―,神力にまかせん/浄瑠璃・大職冠」
うんずる
うん・ずる [3] 【倦んずる】 (動サ変)[文]サ変 うん・ず
(1)あきる。うんざりする。「汽車には太(イタ)く―・じた体で/婦系図(鏡花)」
(2)ふさぎこむ。「な歩きそとやはのたまはぬ,と言ひて―・じて皆帰りぬ/竹取」
うんせい
うんせい [1] 【運星】
人の運命をつかさどるという,星のめぐり合わせ。星まわり。
うんせい
うんせい【運勢】
one's fortune.〜が良い(悪い) be (un)lucky.〜を見てもらう have one's fortune told.
うんせい
うんせい [1] 【運勢】
幸・不幸の巡ってくる具合。運命の勢い。「―を占う」
うんせきど
うんせきど [4][3] 【運積土】
河水・氷河・風・重力などによって,他の位置から運ばれてきた砕屑物(サイセツブツ)が堆積してできた土壌。
⇔残積土
うんせん
うんせん [0] 【暈渲】
〔「暈」は太陽のかさ,「渲」は東洋画でぼかしの意〕
ぼかし。くまどり。
うんせん
うんせん [0] 【雲箋】
他人の手紙の敬称。雲翰(カン)。
うんせんしき
うんせんしき [0] 【暈渲式】
地図上に地表の起伏を表す方法の一。地形の凹凸を,色の濃淡と色合いによって表現する。国土地理院発行の二〇万分の一地勢図は,緑色によるこの方法に等高線を加えて作られている。ぼかし。くんせん式。
うんぜん
うんぜん 【雲仙】
雲仙岳を中心とする地域の名。
うんぜん
うんぜん [0] 【暈染】
⇒くまどり(2)
うんぜんあまくさこくりつこうえん
うんぜんあまくさこくりつこうえん 【雲仙天草国立公園】
長崎・熊本・鹿児島の三県にまたがる国立公園。雲仙岳と天草諸島の沈降海岸がその中心。
うんぜんだけ
うんぜんだけ 【雲仙岳】
長崎県,島原半島中央部に噴出する火山群。白山火山帯に属す。主峰の普賢岳1359メートルは1990年より95年まで噴火。ミヤマキリシマの群生,霧氷などで知られる。南西中腹に雲仙温泉がある。
うんぜんだけふんか
うんぜんだけふんか 【雲仙岳噴火】
1792年(寛政4)の雲仙普賢岳の噴火。東端の眉山(マユヤマ)が崩壊し,土石流の海中流入で大津波が発生,有明海沿岸全域に被害が及び,死者一万五千人に達した。この噴火によって海岸線が後退,九十九(ツクモ)島を生じた。
→島原大変肥後迷惑(タイヘンヒゴメイワク)
うんぜんつつじ
うんぜんつつじ [5][6] 【雲仙躑躅】
ツツジ科の常緑低木。関東以西の山地に自生。高さ約1メートル。花はツツジ類中では小さく,花冠は淡紅紫色まれに白色の漏斗状で五裂する。和名は雲仙岳にちなむが,同山には自生しない。
うんそ
うんそ [1] 【運祚】
天子の位。帝位。
うんそう
うんそう [0] 【運漕】 (名)スル
船で貨物を運ぶこと。
うんそう
うんそう [0] 【運送】 (名)スル
品物を運ぶこと。運搬。「貨物の―」「荷物だけ先に―する」
うんそう
うんそう【運送】
<米> transportation;→英和
shipping;→英和
<英> transport.→英和
〜する carry;→英和
transport;ship.→英和
‖運送業者 a forwarding agent.運送店 a shipping[freight,forwarding,an express]agency.運送費[料]cost of transport(ation);freight (rates);shipping expenses;carriage.陸(海)上運送 ground[land](ocean,water) transport(ation).
うんそうぎょう
うんそうぎょう [3] 【運送業】
運賃または手数料を受け取って,貨物や旅客を輸送する営業。
うんそうけいやく
うんそうけいやく [5] 【運送契約】
運送人が貨物または旅客を運送することを約束し,相手方がこれに対して報酬を支払うことを約束する契約。
うんそうしょうけん
うんそうしょうけん [5] 【運送証券】
貨物引換証・船荷証券の総称。
うんそうじょう
うんそうじょう [0] 【運送状】
物品の陸上運送契約において,荷送人が運送人の請求により交付する証書。送り状。
うんそうせん
うんそうせん [0] 【運送船】
貨物を輸送する船。
うんそうちん
うんそうちん [3] 【運送賃】
運送の対価として運送者・運送業者が受け取る報酬。運送料。運賃。
うんそうてん
うんそうてん [3] 【運送店】
主にトラックによる貨物の運送,および運送の取次を業とする店。
うんそうとりあつかいにん
うんそうとりあつかいにん [0] 【運送取扱人】
物品運送の取次を業とする者。荷主から依頼を受け,運送人と自己の名をもって運送契約を結ぶ。
うんそうにん
うんそうにん [0] 【運送人】
商法上,陸上または湖川・港湾において,他人と運送契約を結び,物品または旅客の運送を引き受けることを業とする人。
うんそうほけん
うんそうほけん [5] 【運送保険】
陸上(湖・川・港湾を含む)の運送中に生ずる運送品の損害を填補(テンポ)するための損害保険。
→海上保険
うんそうりょう
うんそうりょう [3] 【運送料】
運送の報酬として支払われる料金。運送賃。運賃。
うんそん
うんそん [0] 【雲孫】
自分より八代のちの子孫。子・孫・曾孫(ソウソン)・玄孫・来孫・昆孫・仍孫(ジヨウソン)の次。つるのこ。
うんぞうがゆ
うんぞうがゆ ウンザウ― [3] 【温糟粥】
禅寺で一二月八日朝に煮る粥。酒粕(カス)と味噌を加えた粥とも,昆布・串柿・大豆の粉などを入れた粥ともいい,なお異説もある。蝋八(ロウハチ)粥。
うんだい
うんだい [0] 【雲台】
写真機・撮影機などを三脚に任意の向きに固定する器具。自由雲台。
うんだい
うんだい [0] 【�薹・蕓薹】
(1)アブラナの別名。
(2)ウンダイアブラナの名で呼ばれるアブラナの変種。中国で主に採油用に栽培される。
うんだい
うんだい [0] 【�台】
〔「うんたい」とも〕
書物を入れておく庫。�閣(ウンカク)。
うんだめし
うんだめし [3] 【運試し】
運がよいかどうかを何かの結果によって判断しようとすること。「―に応募してみる」
うんち
うんち [1] (名)スル
〔幼児語〕
大便。うんこ。
うんちく
うんちく [0] 【蘊蓄・薀蓄】 (名)スル
(1)深く研究して身につけた知識。「―の深さを示す」
(2)物を蓄えること。「以て余力を―すべし/佳人之奇遇(散士)」
うんちく
うんちく【蘊蓄を傾けて】
with one's rich[profound]knowledge <of> .
うんちく=を傾ける
――を傾・ける
蓄えている知識のすべてを傾注する。
うんちゅう
うんちゅう [0] 【雲中】
雲の中。
うんちゅうはっかく
うんちゅうはっかく [0] 【雲中白鶴】
(1)雲の中を白鶴が飛翔する情景。
(2)高潔な人のたとえ。
うんちょう
うんちょう [0] 【雲頂】
雲のいちばん高いところ。
うんちん
うんちん [1] 【運賃】
人が乗り物に乗るとき,あるいは貨物輸送を依頼するときに払う費用。特に,交通機関・タクシーなどでは輸送距離に応じた料金をいう。「鉄道―」「―表」
→料金
うんちん
うんちん【運賃】
[旅客の]a (passenger) fare;[貨物の]freight[ <英> goods]rates;carriage;→英和
shipping expenses.‖運賃後払い freight to collect.運賃先(方)払 carriage[freight]forward.運賃支払済 carriage[freight]paid.運賃精算所 a fare adjustment office.
うんちんひょう
うんちんひょう [0] 【運賃表】
旅客または貨物の運賃を種別・距離別・重量別などによって示した表。
うんちんほけん
うんちんほけん [5] 【運賃保険】
運送保険の一種。貨物が目的地(仕向け港)に届かず運賃を得られなかったときの損失を補う保険。
うんちんまえばらい
うんちんまえばらい [1][3] 【運賃前払い】
貨物の輸送を依頼するときに,荷送人が依頼時に運賃を払うこと。運賃元地払い。運賃元払い。
うんつく
うんつく
知恵の足らぬ者。とんま。のろま。「それ馬鹿の名目一ならず。阿房(アホウ)あり,―あり/滑稽本・志道軒伝」
うんてい
うんてい [0] 【雲梯】
(1)中国で,城を攻めるときに用いた長いはしご。
(2)体育・遊戯用具の一。金属管製のはしごの両端に支柱を立てて水平に支えたもの。支柱のない円弧状のものもある。懸垂して渡る。くもばしご。
うんてい
うんてい 【�亭】
〔「�」は本の虫よけに用いる香草。中国で蔵書楼を�閣と言ったのにちなんだもの〕
石上宅嗣(イソノカミノヤカツグ)が,宝亀年間(770-780)自宅の一隅に設け,一般に公開した日本最古の図書館。
うんてい
うんてい [0] 【雲底】
雲の下面。水蒸気が凝結して雲粒が生成しはじめる高さに相当する。
うんてれがん
うんてれがん
〔「うんでれがん」とも〕
愚か者。馬鹿。間抜け。江戸末期の流行語。「天晴粋の本釜となり―のくさめするのてれ幕なし/洒落本・粋好伝夢枕」
うんてん
うんてん【運転】
operation;→英和
<the railway> service;→英和
[運用]employment <of one's capital> .〜する run <a train> ;→英和
drive <a car> ;→英和
operate <a machine> ;→英和
employ <one's capital> .→英和
〜を誤る lose the control of the steering wheel (自動車).‖運転系統 <bus> routes.運転免許証 <米> a driver's license; <英> a driving licence.運転資金 working[operating]funds.運転手[自動車の]a driver;a chauffeur;[列車の] <米> an engineer; <英> an engine driver;[電車の]a motorman;[機械の]an operator.
うんてん
うんてん [0] 【運転】 (名)スル
(1)機械を操作して作動させること。また,機械が動くこと。「電車を―する」「―中のタービン発電機」
(2)資金などをやりくりして活用すること。運用。
(3)めぐり回ること。日月・時節などがめぐり移ること。「地球も正則(キマリドオ)り―して/当世書生気質(逍遥)」
うんてんけいとう
うんてんけいとう [5] 【運転系統】
(1)電車・バスなどの系統を路線経路によってまとめたもの。
(2)乗り物で,運転に関連する一連の機械。「―に欠陥がある」
うんてんざいこ
うんてんざいこ [5] 【運転在庫】
⇒ランニング-ストック
うんてんし
うんてんし [3] 【運転士】
電車・自動車を運転する業務に従事する人。
うんてんしきん
うんてんしきん [5][6] 【運転資金】
企業が運転資本にあてる資金。
→回転資金
うんてんしほん
うんてんしほん [5] 【運転資本】
企業が原料購入や人件費の支払い,あるいは在庫投資などの日常活動に必要とする短期の資金。
→回転資金
うんてんしゅ
うんてんしゅ [3] 【運転手】
電車・自動車などの運転をする人。
うんてんだい
うんてんだい [0] 【運転台】
乗り物で,運転に必要な装置を備え,運転する人が席を占めるように設けた場所。運転席。
うんてんどけい
うんてんどけい [5] 【運転時計】
天体望遠鏡の向きを天体の日周運動に合わせて動かすため,モーターをコントロールし,赤道儀の極軸を一恒星日に一回転させるための装置。
うんてんばんてん
うんてんばんてん
「雲泥万里(ウンデイバンリ)」の転。「おらん所の気位(キグレエ)とは,―の違えよ/滑稽本・浮世風呂 2」
うんてんめんきょ
うんてんめんきょ [5] 【運転免許】
道路における自動車または原動機付き自転車の運転資格。道路交通法に基づいて,公安委員会が与える。
うんでい
うんでい【雲泥の差がある】
There is a great[marked,radical,tremendous]difference <between> .
うんでい
うんでい [0] 【雲泥】
天にある雲と地にある泥。はなはだしく懸け離れているたとえ。「―の開きがある」
うんでい=の差
――の差
〔白居易「傷友」〕
天と地ほどの隔たり。大変なちがい。「昔と今の生活水準には―がある」
うんでい=万里(バンリ)
――万里(バンリ)
天と地のように大きな差異があること。「古賢の世を治めん為に二君に仕へしと,今の人の欲を先として降人に成るとは,―の隔(ヘダテ)其の中に有り/太平記 39」
→うってんばってん
→うんてんばんてん
うんでんしんとう
うんでんしんとう 【雲伝神道】
〔「雲伝」は慈雲所伝の意〕
江戸中期,河内国高貴寺の僧,慈雲尊者飲光(オンコウ)が唱えた神道。密教を背景とし神道の神髄は君臣の大義にあるとした。葛城(カツラギ)神道。
うんと
うんと
(1)[たくさん]〜金をかける spend a lot of money <on> .〜食べる eat a lot;→英和
eat one's fill;eat a big lunch[dinner].(2)[ひどく]〜働く work hard.〜引っぱる(押す,ける) give a strong pull (a good push,a good kick).
うんと
うんと [1][0] (副)
(1)力を入れるさま。「―前足で抑えて/吾輩は猫である(漱石)」
(2)程度がはなはだしいさま。非常に。すごく。「―叱ってやる」「―働くぞ」
(3)量が多いさま。たくさん。「―ある」「―食べろ」
うんとこ
うんとこ [1] (感)
力を入れて物を動かすときの掛け声。「―どっこい」
うんとこさ
うんとこさ [1]
■一■ (感)
うんとこ。
■二■ (副)
たくさん。「株で―もうけた」
うんとん
うんとん [0] 【雲屯】
(1)兵隊や馬などが雲のようにたくさん集まること。
(2)煎茶道具の一。水差し。
うんどう
うんどう [0] 【運動】 (名)スル
(1)物体が,時間の経過とともに空間内の位置を変える現象。
⇔静止
「分子の―」
(2)健康や楽しみのために体を動かすこと。
(ア)体操や競技などをすること。スポーツ。「何か―してますか」「―選手」
(イ)ぶらぶらと歩くこと。散歩。「―に便宜なる場所とも見えねば/当世書生気質(逍遥)」
(3)目的を達成するために積極的に行動すること。「学生―」「緑化―」「選挙―をする」
(4)物がめぐり動くこと。また,物事の状態が時とともに変化すること。
うんどう
うんどう【運動】
(1)[物体の]movement;→英和
motion.→英和
(2)[身体の](physical) exercise;→英和
[競技]sports;→英和
an outdoor game.(3)[奔走]a movement;a drive;→英和
[選挙などの]a campaign;→英和
[政治的]an agitation.‖運動員 a campaign agent;a canvasser.運動会 <hold> an athletic meet(ing)[ <英> sports];[運動会の日]a sports day.運動競技 athletic[track and field]events.運動具(店) (a) sporting goods (store).運動靴 sports shoes.運動資金 campaign funds.運動場 a playground;[屋内の]a gymnasium; <話> a gym.運動選手 a sportsman;an athlete.運動不足(のために) (through) lack of exercise.運動神経が発達している(鈍い) have good (slow) reflexes.
うんどう
うんどう [0] 【雲堂】
雲水が集まる堂。僧堂。
うんどういん
うんどういん [3] 【運動員】
ある目的や目標を実現するために働く人。「選挙の―」
うんどうか
うんどうか [0] 【運動家】
(1)運動競技の選手や運動を好んでする人。スポーツマン。
(2)社会運動や政治運動に専念している人。
うんどうかい
うんどうかい [3] 【運動会】
大勢でいろいろの運動競技や遊戯をする催し。学校の行事となったのは明治30年代で,それまでは遠足の意味でも使われた。[季]秋。「社内大―」
うんどうがく
うんどうがく [3] 【運動学】
力の詳細には立ち入らずに,物体の運動のみを記述する方法を論ずる学問の分野。位置の移動や,その時間変化などを調べる。
うんどうきょうぎ
うんどうきょうぎ [5] 【運動競技】
運動の能力や技術を,決められた規則のもとで競い合うこと。スポーツ。
うんどうぐ
うんどうぐ [3] 【運動具】
体育・スポーツに用いられる道具。
うんどうぐつ
うんどうぐつ [3] 【運動靴】
ズックやビニールのゴム底靴で軽くて運動に適した靴。
うんどうしきん
うんどうしきん [5][6] 【運動資金】
「運動費(ウンドウヒ)」に同じ。
うんどうしっちょう
うんどうしっちょう [5] 【運動失調】
個々の筋肉には異常はないが,いくつかの筋の協調運動の障害のため複雑な運動ができなくなる症状。起立時の平衡障害と歩行時の躯幹(クカン)失調・四肢失調に大別される。
うんどうしょうがい
うんどうしょうがい [5] 【運動障害】
運動神経経路の疾病によって起こる随意運動の障害。右または左半身が麻痺(マヒ)する片麻痺に代表される中枢性麻痺と,脊髄性小児麻痺や脊髄性筋萎縮症などにみられる弛緩(シカン)性麻痺を示す末梢性麻痺に分けられる。
うんどうしんけい
うんどうしんけい [5] 【運動神経】
(1)骨格筋の運動を支配する末梢神経。神経系の中枢に起きた興奮を末梢に伝える遠心性神経で,脳神経(動眼神経・滑車神経・三叉神経・外転神経・顔面神経・舌咽神経・迷走神経・副神経・舌下神経)と,脊髄から起こり前根を通って各筋肉に神経枝を出している脊髄神経とがある。
⇔感覚神経
(2)運動を巧みにこなす能力。
うんどうじょう
うんどうじょう [0] 【運動場】
運動競技ができるように整地され,種々の器具が設置されている場所。グラウンド。うんどうば。
うんどうせいげんごちゅうすう
うんどうせいげんごちゅうすう [10] 【運動性言語中枢】
⇒ブローカ領(リヨウ)
うんどうせいしつごしょう
うんどうせいしつごしょう [0] 【運動性失語症】
失語症のうち,主に言語の表出(意味のある文章を喋ることなど)が障害されているもの。
うんどうせいだん
うんどうせいだん [5] 【運動星団】
長年月の間に,天球に対して共通な一定の方向に運動して行くように見える星の集団。ヒアデス星団・大熊座運動星団など。
うんどうちゅうすう
うんどうちゅうすう [5] 【運動中枢】
筋肉運動を支配する神経中枢。哺乳類では大脳皮質の運動野およびその連合野がこれにあたる。
うんどうのほうそく
うんどうのほうそく [0] 【運動の法則】
物体の運動を説明する基本的な法則。普通は古典力学の基礎であるニュートンの運動の三法則をさす。(1)第一法則(慣性の法則)静止または等速直線運動をする物体は力が作用しないかぎりその状態を保つ。(2)第二法則(ニュートンの運動方程式)物体に外力がはたらくとその方向に,力に比例し質量に反比例した加速度を生ずる。(3)第三法則(作用反作用の法則)物体が他の物体に力を及ぼすとき,相手の物体は同一直線上にあって大きさが等しい逆向きの力をはたらき返す。
うんどうひ
うんどうひ [3] 【運動費】
社会運動や政治運動などで運動を進めるのに必要な費用。
うんどうほうていしき
うんどうほうていしき [7] 【運動方程式】
物体の運動を決める方程式。ニュートンの第二法則による運動方程式から,四元の運動量を用いて表された相対論的力学で用いられるものまで,いろいろなかたちで導かれている。
うんどうまさつ
うんどうまさつ [5] 【運動摩擦】
物体が他の物体と接触して運動するとき,接触表面から接線方向にうける抵抗力のこと。すべり摩擦ところがり摩擦がある。動摩擦。
⇔静止摩擦
うんどうまひ
うんどうまひ [5] 【運動麻痺】
筋肉を意識的に動かすことができなくなる症状。
うんどうや
うんどうや [3] 【運動野】
大脳皮質の随意運動に関係する領域。運動領。
うんどうりょう
うんどうりょう [3] 【運動量】
物体の質量と速度の積であらわされる物理量。運動の第二法則から,その時間的変化の割合が質点にはたらく力に等しい。相対論では四元ベクトルであるエネルギー・運動量の空間成分である。
うんどうりょうほう
うんどうりょうほう [5] 【運動療法】
失ったり,減退した運動機能を回復するために行う運動訓練。
うんどうりょうほぞんのほうそく
うんどうりょうほぞんのほうそく [3][0] 【運動量保存の法則】
質点系に外力がはたらかなければ,その系の運動量の和は変化しないという法則。この時,質点系の重心は等速度運動をする。
うんどうエネルギー
うんどうエネルギー [6] 【運動―】
運動している物体がもつエネルギー。古典力学では,質量 � 速さ � の質点の運動エネルギーは ��²/2 である。
うんどん
うんどん 【饂飩】
「うどん(饂飩)」に同じ。「茶屋へよりて,打置の―いそがせ/浮世草子・諸艶大鑑 4」
うんどんこん
うんどんこん [1] 【運鈍根】
⇒うんこんどん(運根鈍)
うんなん
うんなん 【雲南】
中国の南部にある省。南はミャンマー・ラオス・ベトナムに国境を接する。大部分が雲貴高原にあり,大理石・スズ・銅などを産出。人口の三分の一はタイ・ミャオ・イ・回などの少数民族。省都,昆明。別名,滇(テン)・雲。ユンナン。
うんなんでん
うんなんでん 【惲南田】
惲格(ウンカク)の別名。
うんぬん
うんぬん【云々】
[しかじか]so and so;[など]and so forth[on];et cetera <etc.> .〜する speak <about> ;→英和
[批判する]comment <on> ;→英和
criticize.→英和
うんぬん
うんぬん [0] 【云云】 (名)スル
〔「うんうん」の連声〕
(1)引用文や語句のあとをぼかしたり省略するときに用いる語。「『東風吹かば―』の和歌」
(2)あれこれ議論したり批評したりすること。「結果を―するのはよそう」
(3)詳細をぼかしたり,伏せたりするときに用いる語。「その後―の事があって別れた」
(4)(「…と云々」の形で)上に述べたことが引用や伝聞であることを示す。…という話だ。…と言う。
うんの
うんの 【海野】
長野県小県(チイサカタ)郡東部(トウブ)町の地名。江戸時代,北国街道の宿場町。街路の中央に用水が流れ,海野格子・出桁(デゲタ)造りの家屋が残る。
うんの
うんの 【海野】
姓氏の一。
うんのう
うんのう [0] 【蘊奥】
「うんおう」の連声。
うんのう
うんのう [0] 【雲衲】
〔衲衣(ノウエ)をまとうことから〕
雲水僧。
うんのきよし
うんのきよし 【海野清】
(1884-1956) 彫金家。東京生まれ。東京芸大教授。勝珉の子。作風は古典的で優雅。
うんのしょうみん
うんのしょうみん 【海野勝珉】
(1844-1915) 彫金家。水戸の生まれ。名は弥五郎。号は芳州。萩谷(ハギタニ)勝平・海野美盛に学ぶ。片切彫(カタキリボリ)・金銀象眼を得意とした。
うんのじゅうざ
うんのじゅうざ 【海野十三】
(1897-1949) SF ・推理作家。徳島県生まれ。本名,佐野昌一。逓信省電気試験所技士。日本の現代 SF の開祖的存在。作「地球盗難」「火星兵団」「十八時の音楽浴」など。
うんのろ
うんのろ
まぬけ。あほう。「―に馴染んだのがそつちの御不肖/洒落本・船頭深話」
うんぱく
うんぱく 【雲伯】
出雲(イズモ)と伯耆(ホウキ)。
うんぱくほうげん
うんぱくほうげん [5] 【雲伯方言】
鳥取県西部と島根県東部および隠岐島の地方の方言。東北方言に似た発音をする。
うんぱん
うんぱん [0] 【雲版・雲板】
(1)禅宗の寺で,庫裏(クリ)や斎堂に掛け,時の合図などに打ち鳴らす鉄や青銅製の雲形の板。鎌倉時代に禅宗とともに伝わった。打板(チヨウハン)。鐘板。
(2)色紙・短冊の類をおさめて柱や壁面に掛ける額。
雲版(1)[図]
うんぱん
うんぱん [0] 【運搬】 (名)スル
人や物を運び移すこと。「食糧を―する」
うんぱん
うんぱん【運搬(する)】
⇒運送.
うんぱんさよう
うんぱんさよう [5] 【運搬作用】
風・水・氷河など自然の力で土砂や岩石が運び移される作用。
うんぱんアールエヌエー
うんぱんアールエヌエー [10] 【運搬 RNA 】
⇒転移 RNA
うんびん
うんびん [0] 【雲鬢】
女の鬢の美しさを雲にたとえた語。また,美しい女のこと。
うんぴつ
うんぴつ [0] 【運筆】
文字を書くときの筆の動かし方。字の書き方。筆遣い。「勢いのある―」
うんぴつ
うんぴつ【運筆】
the use of the brush;→英和
strokes of the brush.
うんぴょう
うんぴょう [0] 【雲表】
雲の上。雲上。雲外。「―に高く聳ゆる此高楼大廈(タイカ)/あめりか物語(荷風)」
うんぴょう
うんぴょう [0] 【雲豹】
ネコ科の哺乳類。ヒョウに似るがやや小さく,体長1メートルほど。体は灰色か黄褐色で,濃色の大きな雲形斑がある。犬歯は長大。夜行性で肉食。東南アジア・台湾に分布し樹上にすむ。タイワンヒョウ。タイワントラ。
うんぴょうざっし
うんぴょうざっし ウンピヤウ― 【雲萍雑誌】
随筆。四巻。1843年刊。志士・仁者の言行をあげて批判。平易な和漢混交文で書かれている。全体に儒教的道徳臭が強い。柳沢淇園の作といわれるが疑問。
うんぴん
うんぴん 【雲浜】
⇒梅田(ウメダ)雲浜
うんぷ
うんぷ [1] 【運否】
幸運と不運。運不運。「―の境(サカイ)」
うんぷてんぷ
うんぷてんぷ [4] 【運否天賦】
人の吉凶は天がきめるということ。運にまかせること。「勝負は―」
うんぺい
うんぺい [0] 【雲平】
砂糖と上質なみじん粉とをまぜて,水または山の芋でこね固めたもの。
うんぺいざいく
うんぺいざいく [5] 【雲平細工】
雲平を薄くのばし,花鳥など種々の形に打ち抜いた干菓子。
うんぺいとう
うんぺいとう [0] 【雲平糖】
雲平で製した干菓子。
うんぼ
うんぼ [1] 【雲母】
⇒うんも(雲母)
うんぼうたく
うんぼうたく 【雲夢沢】
古代中国で湖北省の武漢一帯にあったとされる大湿地。のち,長江と漢水が沖積して平原となった。武漢付近に散在する湖沼はその跡。
うんぽ
うんぽ [1] 【運歩】
(1)歩を進めること。歩くこと。
(2)持ち運ぶこと。
(3)事の成り行き。「基教(=キリスト教)の我邦に侵入せんこと是自然の―にして/明六雑誌 3」
うんぽいろはしゅう
うんぽいろはしゅう 【運歩色葉集】
室町時代の辞書。編者未詳。三冊。1547〜48年成立。約一万七千語を頭音によりイロハ四四部に分類。俗語・百科語彙も多い。
うんぽう
うんぽう [0] 【縕袍】
わたいれ。どてら。おんぽう。
うんまかせ
うんまかせ [3] 【運任せ】 (名・形動)
事の成り行きを運に任せること。運次第。
うんむ
うんむ [1] 【雲霧】
(1)雲と霧。「―山気の中に,氷雪を踏でのぼる事八里/奥の細道」
(2)人々の迷い。判断をくもらせるもの。「胸裏の―を掃はんと欲すれども/花柳春話(純一郎)」
うんめい
うんめい【運命】
fate;→英和
destiny;→英和
fortune;→英和
one's lot.⇒運.〜を切り開く seek one's fortune.〜を共にする share the fate <with> .‖運命論者 a fatalist.
うんめい
うんめい 【運命】
〔第一楽章冒頭の主題に関して,作曲者自身が「運命はかく扉をたたく」と語ったと伝えられるところから〕
ベートーベンの交響曲第五番ハ短調の日本での通称。1808年完成。
→「運命」(ベートーベン)[音声]
うんめい
うんめい [1] 【運命】
(1)超自然的な力に支配されて,人の上に訪れるめぐりあわせ。天命によって定められた人の運。「すべて―のしからしめるところ」「これも―とあきらめる」
(2)今後の成り行き。将来。「主人公の―やいかに」
うんめいあい
うんめいあい [3] 【運命愛】
〔(ラテン) amor fati〕
ニーチェの用語。永劫回帰の法則を受け入れ,あるがままの生を勇気をもって肯定すること。
うんめいきょうどうたい
うんめいきょうどうたい [1] 【運命共同体】
一方の盛衰がそのまま他方の盛衰となるような関係にあること。
うんめいげき
うんめいげき [3] 【運命劇】
運命の支配と,それにあらがう個人の意志との間の葛藤を主題とする劇。ソフォクレスの「オイディプス王」など。
うんめいづける
うんめいづ・ける [6] 【運命付ける】 (動カ下一)
運命としてあらかじめ決める。「二人の出会いは―・けられていた」
うんめいてき
うんめいてき [0] 【運命的】 (形動)
運命として定まっているとしか考えられないさま。宿命的。「―な出会い」
うんめいでん
うんめいでん 【温明殿】
内裏の殿舎の一。紫宸殿(シシンデン)の東北にあって神鏡を安置する殿舎。おんめいでん。
→賢所(カシコドコロ)
→内侍所(ナイシドコロ)
→内裏
うんめいろん
うんめいろん [3] 【運命論】
一切の出来事は運命によってあらかじめ決定されており,人間の意志や選択は無力であるとする考え方。宿命論。宿命観。
うんめいろんじゃ
うんめいろんじゃ 【運命論者】
小説。国木田独歩作。1903年(明治36)「山比古」に発表。異父妹と知らずに結婚した主人公の運命論的・虚無的な人生観を描く。
うんめん
うんめん [0][1] 【温麺】
油を使わないで作る素麺の一種。汁で煮て食べる。宮城県白石名物。うーめん。
うんも
うんも [1] 【雲母】
アルカリ金属・アルカリ土類金属・鉄などとアルミニウムを含むケイ酸塩鉱物。多くは単斜晶系,六角板状の結晶。薄くはがれ,光沢がある。白雲母・黒雲母・鱗(リン)雲母など二十数種がある。各種岩石の造岩鉱物として広く存在する。電気の絶縁材料,保温・耐熱材料などに用いる。きらら。マイカ。うんぼ。
うんも
うんも【雲母】
《鉱》mica.→英和
うんもへんがん
うんもへんがん [4] 【雲母片岩】
雲母・石英からなる結晶片岩。泥質岩が変成作用を受けてできたものが多い。
うんもん
うんもん 【雲門】
(864(2)-949) 唐末の禅僧。雲門宗の開祖。名は文偃(ブンエン)。諡号(シゴウ)は大慈雲匡真弘明(キヨウシングミヨウ)禅師。慧能(エノウ)門下の義存の法を継いで,広東省の雲門山で禅を広めた。
うんもんしゅう
うんもんしゅう 【雲門宗】
中国禅宗の五家七宗の一。雲門文偃が開祖。宋代には臨済宗と勢いを競ったが,元代に滅びた。
うんもんちく
うんもんちく [3] 【雲紋竹】
ハチクの一品種。稈(カン)の表面に雲状の斑紋がある。観賞用に植えるほか,装飾品・杖・筆軸などに用いる。タンバハンチク。コハンチク。
うんやだい
うんやだい [3] 【雲屋台】
雲の中に楼閣・台舎などを描いた模様。錦(ニシキ)や瓷器(ジキ)に用いる。
うんゆ
うんゆ【運輸】
<米> transportation;→英和
<英> transport.→英和
運輸省(大臣) the Ministry (Minister) of Transport.
うんゆ
うんゆ [1] 【運輸】
〔「ゆ」は「しゅ(輸)」の慣用読み〕
旅客・貨物を運ぶこと。輸送。「―業」
うんゆしょう
うんゆしょう [3] 【運輸省】
国の行政機関の一。空水陸の交通運輸,および関連する倉庫業・観光・気象などの事項を取り扱う。海運・港湾・鉄道監督などの内局,海上保安庁・気象庁などの外局,その他の機関を設置。また,運輸大臣の諮問機関として運輸審議会を常置。1945年(昭和20)に運輸通信省を改編して発足。
うんゆだいじん
うんゆだいじん [4] 【運輸大臣】
運輸省の長である国務大臣。
うんよう
うんよう [0] 【運用】 (名)スル
(1)物の機能を生かして用いること。活用。「法の―をめぐって論争する」
(2)金銭を利殖などの目的のために他の財産形態に変えること。「財産を―する」
(3)運転。特に,操船。
うんよう
うんよう【運用する】
employ <one's capital,funds> ;→英和
apply <a law> ;→英和
use;→英和
work;→英和
invest (投資する).→英和
うんよう=の妙は一心に存す
――の妙は一心に存す
〔宋史(岳飛伝)〕
何事もうまく機能を発揮するかどうかは,それを用いる者の臨機応変の心のはたらき一つにかかる。
うんら
うんら [1] 【雲鑼】
中国の打楽器。木製の架の一〇個の枠の中に銅製の鉦(カネ)を吊り,木の小槌で打つもの。主として明楽・清楽に用いられた。九雲鑼。雲璈(ウンゴウ)。
うんらん
うんらん [1] 【海蘭】
ゴマノハグサ科の多年草。海岸の砂地に生える。全体が粉白色を帯び,茎は長さ約30センチメートル。葉は楕円形。夏から秋に,茎頂に中央が黄色の白色仮面状の花を数個総状につける。
うんりゅう
うんりゅう [1][0] 【雲竜】
雲に乗って昇天する竜。また,それを描いた図。うんりょう。
うんりゅうがた
うんりゅうがた [0] 【雲竜型】
横綱の土俵入りの型の一。一〇代目横綱雲竜久吉の創始という。綱の結び目が一輪で,構えは左手を胸に当て右手を横に広げる。
→不知火(シラヌイ)型
うんりゅうすい
うんりゅうすい [3] 【雲竜水】
「竜吐水(リユウドスイ)」に同じ。
うんりょう
うんりょう [3][0] 【雲量】
空をおおう雲の割合。全く雲のない 0 から完全に雲におおわれた10まで,目測によって一一段階に分ける。
うんりんいん
うんりんいん 【雲林院】
(1)「うりんいん(雲林院)」に同じ。
(2)能の一。四番目物。古曲を世阿弥が改作。在原業平の霊が現れ「伊勢物語」の秘事を語り,夜遊の舞楽を舞う。うりんいん。
うんれい
うんれい [0] 【雲嶺】
雲のかかった高い嶺(ミネ)。「或は―のあやしきあり,碧羅綾(ヘキラリヨウ)の色一つにあらず/平家 2」
うんろ
うんろ [1] 【雲路】
(1)雲のたなびいている山道。「関城のかためも―に益なく/海道記」
(2)官職に就き出世すること。「後進の歓華を望み,眼は―に疲る/本朝文粋」
うんろう
うんろう [0] 【雲廊】
雲のたなびいたような長い廊下。「水殿―別に春を置く/浄瑠璃・国性爺合戦」
う列
うれつ [1] 【う列・ウ列】
「う段」に同じ。
う段
うだん [1] 【う段・ウ段】
五十音図の第三段。母音にウをもつ音の総称。う列。う・く・す・つ・ぬ・ふ・む・ゆ・る・う。
え
え [0] 【枝】
えだ。「梅が―」
え
え ヘ 【重】 (接尾)
助数詞。重なったもの,重なった回数をかぞえるのに用いる。「二―まぶた」「八―桜」
え
え ヘ 【方】 (接尾)
〔名詞「へ(辺・方)」から〕
名詞,または動詞(ときに一部の助動詞)の連体形に付いて,場所・方向・時間を漠然と示す。…のあたり。…の方(ホウ)。ころ。「しり―」「ゆく―」「いにし―」
え
え [0] 【柄】
〔「枝(エ)」の転とも〕
(1)手で持ちやすいように,器物につけた細長い部分。取っ手。「傘の―」
(2)きのこのかさを支える部分や葉・花・果実を茎や枝につけている部分。
え
え 【胞】
胎盤。胞衣(エナ)。「同じ―にして双(フタゴ)に生(ア)れませり/日本書紀(景行訓)」
え
え [1] (感)
(1)驚いたり疑問に思ったりした時に発する語。えっ。「―,今日は休みか」「―,ほんとかい」
(2)肯定や承諾の気持ちを表す語。ええ。「―,そうです」
(3)喜び・悲しみなどを深く感じて発する語。ああ。「鮎こそは島傍(シマヘ)も良(エ)き―苦しゑ/日本書紀(天智)」
え
え 【榎】
エノキに同じ。「我が門(カド)の―の実もり食(ハ)む百千鳥/万葉 3872」
え
え ヱ [1] 【餌】
えさ。「鶏に―をやる」「まき―」
え
−え【−重】
-fold.→英和
二(三)重の two-(three-)fold;double (triple).→英和
え
え 【疫】
悪性の伝染病。えやみ。「これは世の―にはおはしまさず/大鏡(道長)」
え
え ヱ 【故】
〔「ゆえ」の「ゆ」が他の語と複合して脱落した形〕
「ゆえ(故)」に同じ。「思ふ―に逢ふものならば/万葉 3731」
え
え 【荏】
エゴマの古名。[和名抄]
え
え 【兄】
兄弟・姉妹のうち,同性の年長者。年長者。年上のもの。
⇔弟(オト)
「いや先立てる―をし枕(マ)かむ/古事記(中)」「蘇我倉山田麻呂が―女(ヒメ)/日本書紀(皇極訓)」
え
え ヱ 【会】
〔呉音〕
集まること。主に仏事や祭りの集まりをいう。「御堂の―/栄花(本の雫)」
え
え 【得・能】 (副)
〔動詞「う(得)」の連用形から〕
(1)下に否定の表現を伴って,不可能の意を表す。…できない。全く…しない。「帝,はた,まして―忍びあへ給はず/源氏(桐壺)」
(2)下に肯定の表現を伴って可能の意を表す。できる。「其の暴浪(アラナミ)自(オノズカ)らなぎて,御船―進みき/古事記(中訓)」
え
え ヘ 【上】
⇒へ(上)
え
え (格助)
⇒へ(格助)
え
え
(1)五十音図ア行第四段の仮名。五十音図ヤ行第四段の仮名としても重出。前舌の半狭母音。
(2)平仮名「え」は「衣」の草体,片仮名「エ」は「江」の旁(ツクリ)。
〔平安時代初期までは,ア行のエとヤ行のエとは発音上に区別があり,仮名もそれぞれ別のものが用いられた〕
え
え 【肢】
〔身体の枝の意〕
手足。「来目部をして夫と婦の四の―を木に張りて/日本書紀(雄略訓)」
え
え ヱ (終助)
〔上代語〕
文の末尾に添えて,感動の心持ちを表す。「山の端にあぢ群(ムラ)騒ぎ行くなれどわれはさぶし―君にしあらねば/万葉 486」
え
え【柄】
a handle (道具の);→英和
a grasp (櫂(かい)の);→英和
a crank (回転式);→英和
a haft (つか);→英和
a stem (パイプの).→英和
え
え【餌】
food;→英和
feed;→英和
a bait (釣の);→英和
a prey (餌食);→英和
a bait (誘惑).〜をやる feed;→英和
give food.〜をつける bait.
え
え (間投助)
〔近世以降の語。前期上方語では町娘や遊女などが用いたが,後期江戸語では男性にも用いられた。現在では老・中年層の女性の間に残っているだけで一般にはあまり用いられない〕
(1)文末に用いられる。
(ア)質問・反問の意を強める。多く「かえ」「だえ」の形をとる。「どうしたんだ―。元気がないよ」「ご苦労だけどそうしておくれか―」「おやなぜです―。なぜ親友の交際が出来ません―/浮雲(四迷)」
(イ)念を押したり,語気を強めたりする気持ちを添える。「むむ,いいわ―。こいつは一ち番しめるだろう/滑稽本・八笑人」
(2)文中の名詞・感動詞に付いて,呼びかけを強める。「もし―,藤(トウ)さん,よしてもおくんなはいよ/人情本・梅児誉美(後)」
え
え ヱ [1] 【絵】
〔呉音。「画」とも書く〕
(1)物の形・姿を描いたもの。絵画。「―をかく」
(2)映画・テレビの画像。
え
え【絵】
a picture[drawing (無彩),painting (彩色)];→英和
a sketch (写生・略図);→英和
an illustration (挿絵).→英和
〜のような picturesque.→英和
〜をかく draw[paint]a picture.
え
え (間投助)
〔上代東国方言〕
体言に付いて,呼びかけを表す。「父母(トチハハ)―斎(イワ)ひて待たね筑紫なる水漬く白玉取りて来(ク)までに/万葉 4340」
え
え ヱ [1] 【恵・慧】
(1)知恵。さとり。
(2)〔仏〕 真理を見通す心のはたらき。智慧。般若(ハンニヤ)。「戒・定・―の三学を兼備し給へる独(ヒトリ)の沙門おはしけり/太平記 2」
え
え 【愛】 (接頭)
名詞に付いて,愛すべき,いとしい,の意を表す。「あなにやし,―をとこを/古事記(上)」
え
え 【役】
課役。夫役(ブヤク)。えだち。「役調(エツキ)」「役丁(エヨボロ)」など,他の語と複合した形でみられる。
え
え [1] 【江】
(1)海・湖などが陸地に入りこんだところ。入り江。湾。
(2)海。大河。「―の神河の神有りて/今昔 3」
え=になる
――にな・る
(1)絵にかいたならば良い絵になりそうな,姿・形・場面・景色である。
(2)姿などがその場の雰囲気にぴったりと合っている。
え=に描(カ)いたよう
――に描(カ)いたよう
(1)美しいことのたとえ。「―な夕日の美しさ」
(2)ある事柄や状態の典型であることにいう。「けちを―な人」
え=に描(カ)いた餅(モチ)
――に描(カ)いた餅(モチ)
役に立たないたとえ。計画などが実現する可能性のないこと。画餅(ガベイ)。
え=に逢(ア)わぬ花(ハナ)
――に逢(ア)わぬ花(ハナ)
〔法会などに間に合わない花の意〕
時期におくれ役に立たないもののたとえ。「今は何の用にかあふべき。―,六日の菖蒲/平家 11」
え=の事は素(シロ)きを後(ノチ)にす
――の事は素(シロ)きを後(ノチ)にす
⇒絵事(カイジ)は素(ソ)を後(ノチ)にす
え=の無い所に柄をすげる
――の無い所に柄をすげる
無理に理屈をこじつけること。また,難くせをつけることのたとえ。
え∘ない
え∘ない 【得ない】 (連語)
〔動詞「える(得)」に助動詞「ない」のついたもの。動詞連用形の下に付いて用いられる〕
不可能の意味を表す。…することができない。「目標を達し―∘ない」「苦笑を禁じ―∘ない」
えあわせ
えあわせ ヱアハセ [2] 【絵合(わ)せ】
左右に分かれ,双方から一点ずつ絵を出し,その技巧・図案などの優劣を判者が判定する遊び。平安中期以後,貴族の間に流行した。
えあんどん
えあんどん ヱ― [2] 【絵行灯】
絵の描いてある行灯。祭りや縁日に社寺の境内や町家の門口にかける。
えい
えい [1] 【裔】
子孫。「源氏の―」
えい
えい【栄(をうる)】
(have the) honor <of doing> ;→英和
prosperity (栄華).→英和
えい
えい【鱏】
《魚》a ray.→英和
えい
えい
〜くそっ Confound it!
えい
えい【嬰】
《楽》a sharp <記号 #> 嬰ロ短(長)調 B sharp minor (major).
えい
えい 【郢】
中国,春秋戦国時代の楚(ソ)の都の名。春秋初期に湖北省江陵県(荊州(ケイシユウ))にあった。楚は,鄀(ジヤク)・陳(チン)・寿春に遷都したが,そのいずれをも郢と呼んだ。
えい
えい エヒ 【裛衣】
「裛衣香(エイコウ)」の略。
えい
え・い 【良い・善い・好い】 (形)[文]ク え・し
〔近世江戸語〕
よい。「行かずとも―・い/洒落本・遊子方言」
→えし
えい
えい ヱヒ 【酔ひ】
酔うこと。よい。「皆―になりて/源氏(行幸)」
えい
えい エヒ [1] 【鱝・鱏・海鷂魚】
軟骨魚類のエイ目の総称。体形は扁平でほぼ菱形に近いものが多い。胸びれは側方に大きく広がり,目は背面に,口と鰓孔(エラアナ)は腹面にある。尾はきわめて細長く,基部に毒針をもつものもいる。アカエイ・イトマキエイ・ガンギエイ・シビレエイなど世界に約三五〇種,日本近海に約五〇種がいる。多くは熱帯から温帯の海域に分布。[季]夏。
えい
えい [1] 【詠・咏】
(1)詩歌を作ること。また,作った詩歌。「虫の音を聞て―を吟じ/今昔 3」
(2)声を長く引き,節をつけて詩歌を歌うこと。
(3)舞楽で,舞人が舞いつつ詩句を唱えること。
えい
えい [1] 【英】
「イギリス(英吉利)」の略。「日・独・―三国」
えい
えい [1] 【永】
(1)「永楽銭」の略。
(2)1608年,幕府が永楽銭の通用を禁じた時,主に関東の畑作貢租や物価表示に用いた銭貨の名目的呼称。
えい
えい [1] 【翳】
さしば。きぬがさ。
えい
えい [1] 【嬰】
音楽で,音高が本来の高さより半音高いこと。
⇔変
「―ヘ音」
えい
えい [1] 【穎】
(1)イネ科植物の花序にある小形でうろこ状の苞葉(ホウヨウ)の総称。花を包む内・外花穎と小穂を包む二個の苞穎(ホウエイ)より成る。
(2)稲の穂を田租とするときの呼び名。
えい
えい [1] 【鋭】 (名・形動ナリ)
勢いがある・こと(さま)。するどい・こと(さま)。
⇔鈍
「私利を計るの心極めて―なれば/日本開化小史(卯吉)」
えい
えい 【頴娃】
鹿児島県南西部,揖宿(イブスキ)郡の町。薩摩半島南端を占め,東シナ海に面する。大部分が火山灰台地で,茶の産地。
えい
えい [1] (感)
(1)力を入れる時に発する語。「―,と投げ飛ばす」
(2)怒りや不満を表す時に発する語。「―,勝手にしろ」「―,いまいましい」
(3)呼びかける時に発する語。また,呼ばれて答える時に発する語。「ちと物申さん,―,といひかけたりけるを/著聞 16」「無期(ムゴ)ののちに―といらへたりければ/宇治拾遺 1」
(4)命令や指示に続けて,念を押す時にいう語。「『急げ―』『はあ』/狂言記・烏帽子折」
えい
えい [1] 【栄】
ほまれ。名誉。「御臨席の―を賜る」「入選の―に輝く」
えい
えい [1] 【営】
軍隊の宿泊場所。「―を設ける」
えい
えい ヱイ 【衛】
中国,周代の諸侯国の一。武王の弟康叔(コウシユク)を祖とし,朝歌(現,河南省内)に都した。紀元前209年秦に滅ぼされた。
えい
えい [1] 【纓】
(1)冠の後ろに突き出ている巾子(コジ)の根もとをしめた紐(ヒモ)の余りを背に垂れ下げたもの。
(2)巾子の背面下部の付属具。骨を入れ薄絹に薄く漆をかける。形により,立纓(リユウエイ)・垂纓・巻纓・細纓などがある。{(1)}を装飾的に変化させたもの。
(3)冠がぬげないように顎(アゴ)の下で結ぶ紐。
纓(2)[図]
えい=を脱す
――を脱・す
「穎脱(エイダツ)」に同じ。
えいあずけ
えいあずけ [3] 【永預け】
江戸時代の刑の一。身柄を終身他家に預けて,禁錮する刑。大名永預け・親類永預けなどがある。
えいあんもん
えいあんもん 【永安門】
平安京内裏内郭十二門の一。南面する三門のうち西側の門。
→内裏
えいい
えいい [1] 【鋭意】
一生懸命励むこと。副詞的に用いることが多い。「―努力する」
えいい
えいい [1] 【営為】
いとなみ。行為。「月々の―」
えいい
えいい [1] 【栄位】
栄誉ある地位。「―につく」
えいい
えいい【鋭意】
zealously;→英和
earnestly.→英和
えいい
えいい ヱイヰ [1] 【衛尉】
中国,秦代の官名。九卿(キユウケイ)の一。宮門の護衛をつかさどった。
えいいき
えいいき [0] 【塋域】
墓場。墓地。墓所。
えいいん
えいいん [0] 【影印】 (名)スル
古書などを写真にとり,印刷すること。
えいいんぼん
えいいんぼん [0] 【影印本】
影印によって複製した本。
えいう
えいう [0][1] 【嬰羽】
日本音楽の階名の一。五音(ゴイン)の羽(ウ)より一律(半音)高い音。
→七声(シチセイ)
えいえい
えいえい (感)
(1)力を入れる時に発する語。「―やつとな/狂言・丼礑(虎寛本)」
(2)呼びかける時に発する語。「いかに海竜王共はなきか,―/盛衰記 18」
(3)笑う声を表す語。「―,とわらひて/宇治拾遺 5」
えいえい
えいえい【営々として】
strenuously;→英和
assiduously;→英和
<work> hard[like a bee].→英和
えいえい
えいえい [0] 【永永】 (副)
(1)永久に。いつまでも。「未来―」
(2)長い歳月にわたるさま。「―三百年の太平」
えいえい
えいえい ヱイ― [0] 【衛営】
植物が葉などを落とし栄養を保って冬を越すこと。
えいえい
えいえい [0] 【英英】 (形動タリ)
(雲などが)美しく盛んなさま。「空に紫の雲気たなびき,斗牛の間に―たり/浄瑠璃・嫗山姥」
えいえい
えいえい [0] 【盈盈】 (形動タリ)
水の満ちるさま。物の多量にあるさま。「財宝―タリ/日葡」
えいえい
えいえい [0] 【営営】 (ト|タル)[文]形動タリ
せっせと一生懸命に働くさま。「―と家業にはげむ」「孜々(シシ)―」
えいえいおう
えいえいおう (感)
力を入れたり,気勢をあげたりする時に発する語。
えいえいごえ
えいえいごえ 【えいえい声】
力を入れる時の,「えいえい」という掛け声。えいごえ。「―をしのびにして,馬に力をつけておとす/平家 9」
えいえい声
えいえいごえ 【えいえい声】
力を入れる時の,「えいえい」という掛け声。えいごえ。「―をしのびにして,馬に力をつけておとす/平家 9」
えいえん
えいえん【永遠】
eternity;→英和
immortality (不滅).〜の(に) eternal(ly);→英和
everlasting(ly);→英和
immortal(ly).→英和
えいえん
えいえん [0] 【永遠】 (名・形動)[文]ナリ
(1)ある状態が果てしなく続く・こと(さま)。永久。永劫(エイゴウ)。とこしえ。「この時が―に続けばよい」
(2)時間を超越して変わらないこと。「―の真理」
(3)〔哲〕
〔eternity〕
(ア)普遍的真理のように,その意味や妥当性が無時間的であるもの。
(イ)神やイデアのように,超時間的に存在するもの。
えいえん
えいえん 【永延】
年号(987.4.5-989.8.8)。寛和の後,永祚(エイソ)の前。一条天皇の代。
えいえんかいき
えいえんかいき [5] 【永遠回帰】
⇒永劫回帰(エイゴウカイキ)
えいえんこうさい
えいえんこうさい [5] 【永遠公債】
⇒永久公債(エイキユウコウサイ)
えいえんせい
えいえんせい [0] 【永遠性】
時間を超えて存在する性質。
えいえんのしんり
えいえんのしんり 【永遠の真理】
〔(フランス) vérité éternelle〕
〔哲〕 事物やその状態からは独立に,普遍的にあてはまる真理。数学的・論理学的真理などがこれにあたる。ライプニッツは,これを否定すれば論理的矛盾に陥るような必然的真理として,「理性の真理」とも呼んだ。永久真理。
⇔事実の真理
えいおん
えいおん [1] 【嬰音】
全音階の幹音の高さを半音上げた音。たとえば嬰ヘ音など。
⇔変音
えいか
えいか [1] 【穎果】
乾果の一種。果皮は薄い皮質で種皮と密着し,熟しても裂開しない。イネ科の果実。穀果。
えいか
えいか [1] 【詠歌】
〔「えいが」とも〕
(1)歌を作ること。また,その歌。
(2)「御詠歌(ゴエイカ)」に同じ。
(3)歌を声高くうたうこと。「今の―のありがたさに/謡曲・墨染桜」
えいか
えいか [1] 【英貨】
イギリスの貨幣。
えいか
えいか [1] 【英華】
(1)優れた美しさ。優れた才能。
(2)優れた詩や文章。
えいかい
えいかい [0] 【詠懐】
心の中にあるおもいを詩歌によむこと。また,その詩歌。
えいかいわ
えいかいわ [3] 【英会話】
英語で話をかわすこと。
えいかいわ
えいかいわ【英会話】
English conversation.
えいかく
えいかく [0][1] 【鋭角】
(1)〔数〕 直角より小さい角度。
⇔鈍角
(2)鋭い感じのする角度。
えいかく
えいかく【鋭角】
《数》an acute angle.
えいかくさんかくけい
えいかくさんかくけい [7] 【鋭角三角形】
三つの角がともに鋭角である三角形。
⇔鈍角三角形
えいかくてき
えいかくてき [0] 【鋭角的】 (形動)
鋭くとがった印象を感じさせるさま。「―な顔」
えいかじてん
えいかじてん エイクワ― 【英華字典】
英語中国語の対訳辞書。ロブシャイド著。1866年から69年にかけて,香港で刊行。のちの英和辞書編纂に大きな影響を与えた。
えいかのらん
えいかのらん 【永嘉の乱】
中国,永嘉年間(307-312)匈奴(キヨウド)の首長劉淵(リユウエン)が,羯(ケツ)族や漢人の流民を糾合して洛陽(ラクヨウ)を陥れ,西晋(セイシン)を滅ぼした乱。以後,華北は遊牧民族の支配下に入り,五胡十六国時代が始まる。
えいかもん
えいかもん 【永嘉門】
平安京大内裏朝堂院二十五門の一。南面し,応天門の西にある。
→大内裏
えいかん
えいかん [0] 【栄冠】
(1)輝かしい勝利・成功などをたたえて与えられる冠。「―をいただく」
(2)名誉。栄誉。ほまれ。「勝利の―に輝く」
えいかん
えいかん エイクワン 【永観】
⇒ようかん(永観)
えいかん
えいかん [0] 【鋭感】
物事に対する鋭い感覚。
えいかん
えいかん [0] 【叡感】
天子が感心すること。御感(ギヨカン)。「かへつて―にあづかつしうへは/平家 1」
えいかん
えいかん エイクワン 【永観】
年号(983.4.15-985.4.27)。天元の後,寛和の前。円融・花山(カザン)天皇の代。
えいかん
えいかん【栄冠】
the crown;→英和
<win> the laurels.
えいかんどう
えいかんどう エイクワンダウ 【永観堂】
〔寺の中興者である永観にちなむ〕
京都市にある禅林寺の通称。
えいかんぶし
えいかんぶし 【永閑節】
江戸古浄瑠璃の一。貞享(ジヨウキヨウ)(1684-1688)頃,虎屋(トラヤ)永閑が盛んに語った。豪快な語り口で,操り芝居や,歌舞伎の荒事に多く用いられた。現在では地歌の永閑物に残る。
えいが
えいが [1][0] 【映画】
一秒間一六または二四こまの速度で連続的に撮影されたフィルムを,映写機によって投影し,一連の物語や映像などを写し出すもの。一九世紀末に発明されて以来,トーキー・カラー・ワイド・立体などその表現技術はめざましく発展した。活動写真。キネマ。シネマ。ムービー。「―スター」
えいが
えいが【映画】
<米> a motion[moving]picture,a movie; <英> a film;→英和
a picture;→英和
<米> the movies[ <英> the cinema](総称).〜(を見)に行く go to the movies[cinema].〜化する film <a novel> .〜に出る appear on the screen.→英和
‖映画界 the cinema world;the screen world;filmdom.映画館 a cinema theater;a movie house.映画監督 a director.映画脚本 a scenario.映画祭 a film festival.映画スター <米> a movie[ <英> film]star.映画俳優 a movie actor[actress].天然色映画 a technicolor film.文化(記録,教育,劇)映画 a cultural (documentary,an educational,feature) film.
えいが
えいが【栄華】
prosperity;→英和
splendor;→英和
pomp;→英和
glory;→英和
<live in> luxury.→英和
えいが
えいが ヱイ― 【衛河】
⇒永済渠(エイサイキヨ)
えいが
えいが [1] 【栄華・栄花】
(1)権力や財力を得て,はなやかに栄えること。「―を極める」「―の跡」
(2)「清華(セイガ)」に同じ。「兼雅卿は―の人也/平家 2」
えいがい
えいがい [1] 【営外】
兵営・陣営の外。
⇔営内
えいがい
えいがい [0] 【嬰孩】
みどりご。乳飲み子。嬰児。
えいがいったい
えいがいったい 【詠歌一体】
〔「えいがいってい」とも〕
歌論書。一巻。藤原為家著。弘長年間(1261-1264)成立。稽古を重視し,平明な歌風,歌語の禁制などを説く。八雲口伝。
えいがおんがく
えいがおんがく [4] 【映画音楽】
映画用に作曲・編曲され,フィルムのサウンド-トラックに録音された音楽の総称。
えいがか
えいがか [0] 【映画化】 (名)スル
小説や実際の事件などを脚色して映画にすること。
えいがかい
えいがかい [3] 【映画界】
映画関係の仕事をする人々のつくりあげている世界。
えいがかん
えいがかん [3] 【映画館】
映画を上映して観客に見せる建物。映画劇場。
えいがかんとく
えいがかんとく [4] 【映画監督】
映画の,実際の創作・演出面での最高責任者。全スタッフの統率,俳優の演技指導,フィルムの編集,録音など,細部に至るまで関与する。
えいがく
えいがく [0] 【英学】
(1)(蘭学などに対して)英語によってする学問。
(2)英語・英文学あるいはイギリスに関する学問。
えいがさい
えいがさい [3] 【映画祭】
選ばれた映画を,短期間に一都市または一劇場で上映する行事。ベネチア・カンヌの国際映画祭は有名。
えいがじん
えいがじん [3] 【映画人】
映画界に属する人。映画関係者。
えいがたいがい
えいがたいがい 【詠歌大概】
歌論書。一巻。藤原定家著。建保年間(1213-1219)成立。尚古主義的な定家晩年の歌論を漢文体で述べたもの。「近代秀歌」とともに中世歌人に多大の影響を与えた。
えいがたいがいしょう
えいがたいがいしょう 【詠歌大概抄】
注釈書。二巻。細川幽斎著。1586年成立。三条西実枝の講じた「詠歌大概」の講義の聞き書きと,「秀歌之体大略」の注釈とをまとめたもの。
えいがのゆめ
えいがのゆめ 【栄華の夢】
夢の覚めやすいように,栄華の永続きしないこと。
えいがものがたり
えいがものがたり エイグワ― 【栄花物語・栄華物語】
歴史物語。四〇巻。前編三〇巻赤染衛門,後編一〇巻出羽弁作とされるが未詳。1028年以後,1107年以前の成立とされる。源氏物語の影響がみられ,藤原道長・頼通の栄華を中心に,平安貴族の生活を物語風に描いたもの。六国史のあとをうけ,宇多天皇から堀河天皇まで,一五代約二百年間を編年体で記す。世継ぎ。世継物語。
えいがりんりきてい
えいがりんりきてい 【映画倫理規程】
⇒映倫(エイリン)
えいき
えいき [1] 【英気】
(1)人より優れた才気・気性。
(2)物事に立ち向かおうとする気力。元気。「―を養う」
えいき
えいき [1] 【鋭気】
するどい気性。強い意気込み。
えいき
えいき【鋭気】
spirit;→英和
vigor.→英和
〜を養う store up one's energy.
えいき
えいき [1] 【盈虧】 (名)スル
〔「盈」はみちる,「虧」はかける意〕
(1)月が満ちたり欠けたりすること。盈虚。
(2)利益と損失。
えいきごう
えいきごう [3] 【嬰記号】
音楽で,変化記号の一。幹音を半音高めることを示す。記号 ♯ シャープ。
⇔変記号
えいきゅう
えいきゅう エイキウ 【永久】
年号((1113.7.13-1118.4.3))天永の後,元永の前。鳥羽天皇の代。
えいきゅう
えいきゅう【永久の(に)】
permanent(ly);→英和
perpetual(ly);→英和
lasting(ly).‖永久歯 a permanent tooth.永久磁石(運動) a permanent magnet (motion).
えいきゅう
えいきゅう [0] 【洩給】 (名)スル
支給がもれること。
えいきゅう
えいきゅう [0] 【永久】 (名・形動)[文]ナリ
いつまでも限りなく続くこと。時間の果てがないこと。また,そのさま。とこしえ。永遠。「―不変」「―に変わらぬ愛」
えいきゅうかくめいろん
えいきゅうかくめいろん [7] 【永久革命論】
⇒永続革命論(エイゾクカクメイロン)
えいきゅうきかん
えいきゅうきかん [6][5] 【永久機関】
第一種永久機関は,外部へ何らの変化も残さないで周期的に運転して外部に仕事をする機関。第二種永久機関は,エネルギーを熱として受け取り,これを仕事に変えるだけでほかに変化を残さない機関。第一種・第二種ともに,つくることは不可能であることがわかっている。
えいきゅうきせい
えいきゅうきせい [5] 【永久寄生】
寄生虫が,カイチュウなどのように同一の宿主に一生を通じて,または時間的に長く寄生すること。完全寄生。定留寄生。
えいきゅうきたい
えいきゅうきたい [5] 【永久気体】
どんなに加圧しても低温にしても,液化しないと考えられた気体。かつては,水素・ヘリウム・窒素・酸素などは液化不能とされていたが,今日ではすべて液化できる。
えいきゅうきょくがいちゅうりつ
えいきゅうきょくがいちゅうりつ [9] 【永久局外中立】
⇒永世中立(エイセイチユウリツ)
えいきゅうけつばん
えいきゅうけつばん [5] 【永久欠番】
プロ野球の球団が,在籍した選手の活躍にこたえるため,その選手の背番号を他の選手に譲らず,退団後永久に保存して功労に報いるもの。
えいきゅうこうさい
えいきゅうこうさい [5] 【永久公債】
償還する期限を定めず,定期に利子を支払うだけの政府発行の公債。イギリスのコンソル公債が有名。無期公債。永遠公債。
→有期公債
えいきゅうこうすい
えいきゅうこうすい [5] 【永久硬水】
煮沸しても軟水になりにくい硬水。
→一時硬水
えいきゅうこさく
えいきゅうこさく [5] 【永久小作】
⇒永小作(エイコサク)
えいきゅうし
えいきゅうし [3] 【永久歯】
乳歯の脱落後,生える歯。三二本あり,六歳頃から生え変わる。ただし,大臼歯(キユウシ)は最初から永久歯。
えいきゅうじしゃく
えいきゅうじしゃく [5] 【永久磁石】
磁化を受けたあと,磁力をながく保っている磁石。
⇔一時磁石
えいきゅうせんきょにんめいぼ
えいきゅうせんきょにんめいぼ [10] 【永久選挙人名簿】
期間ごとや選挙ごとに作成されるのではなく,永久に据えおかれる選挙人名簿。1966年(昭和41)からすべての公職選挙はこれに基づいて行われている。
えいきゅうそしき
えいきゅうそしき [5] 【永久組織】
植物体 で,細胞の分裂や分化が終わり,ほぼ一定の形態・性質・作用をもつようになった細胞群。表皮・通道・組織・柔組織・機械組織など。ただし柔組織は条件によっては再び分裂組織になり得る。
⇔分裂組織
えいきゅうちゅうりつ
えいきゅうちゅうりつ [5] 【永久中立】
⇒永世中立(エイセイチユウリツ)
えいきゅうとうど
えいきゅうとうど [5] 【永久凍土】
夏をはさんで二冬以上,凍結している地表の土壌。寒帯気候のもとにみられ,厚さが100メートル以上に達している地域もある。
→ツンドラ
えいきゅうひずみ
えいきゅうひずみ [5] 【永久歪】
ものに外力を加えて変形させた場合に,力を取り去っても元に戻らず残る変形。
えいきゅうひゃくしゅ
えいきゅうひゃくしゅ エイキウ― 【永久百首】
歌集。1116年(永久4)12月,藤原仲実が勧進。詠者は源俊頼・顕仲ら七人。「堀河百首(太郎百首)」に対し,「堀河次郎百首」とも呼ばれる。堀河院後度百首。永久四年百首。
えいきゅうれつごさい
えいきゅうれつごさい [7] 【永久劣後債】
発行者に随時償還の権利はあるが,償還期限のない劣後債。日本では自己資本勘定にみなされることから,銀行が国際決済銀行( BIS )の自己資本比率規制に対応するために発行している。
えいきょ
えいきょ [1] 【盈虚】 (名)スル
(1)月の満ち欠け。盈虧(エイキ)。「月ノ―/ヘボン」
(2)栄えることと衰えること。栄枯。
えいきょ
えいきょ [1] 【叡許】
天子や国王の許可。勅許。「―を賜る」
えいきょう
えいきょう [0] 【影響】 (名)スル
〔影が形に従い,響きが声に応ずる意〕
関係が密接で,他の物事に力を及ぼして,変化や反応を起こさせること。「よい―を及ぼす」「選挙の結果が株価に―する」
えいきょう
えいきょう [0] 【英京】
イギリスの首都。えいけい。
えいきょう
えいきょう【影響】
influence;→英和
effect.→英和
〜する (have) influence <on> ;affect.→英和
…の〜で under the influence of….…の〜をうける be affected[influenced] <by> ….
えいきょう
えいきょう エイキヤウ 【永享】
年号(1429.9.5-1441.2.17)。正長の後,嘉吉の前。後花園天皇の代。
えいきょうのらん
えいきょうのらん エイキヤウ― 【永享の乱】
1438年(永享10)将軍継嗣問題から室町幕府と対立した鎌倉公方(クボウ)足利持氏が,和解をすすめる上杉憲実(ノリザネ)に対して挙兵した事件。憲実は幕府に援軍を求め,将軍足利義教は軍を送って持氏を追討,翌年持氏は自刃した。
えいきょうりょく
えいきょうりょく [3] 【影響力】
他に作用を及ぼし,影響を与える力。
えいきょく
えいきょく [0][1] 【郢曲】
(1)〔中国の春秋時代,楚(ソ)の都である郢の人が歌った俗曲の意〕
流行歌曲。はやり歌。俗曲。
(2)催馬楽(サイバラ)・風俗歌(フゾクウタ)・朗詠・今様(イマヨウ)など,中古・中世の歌謡類の総称。
えいきょくしょう
えいきょくしょう 【郢曲抄】
平安後期の音楽書。後白河法皇著といわれるが不明。一巻。治承(1177-1181)頃の成立。神楽・催馬楽(サイバラ)・朗詠・今様(イマヨウ)・宴曲などの謡い方,歌謡の由来などを記す。「梁塵秘抄口伝集巻一一」と内容は同一。
えいきん
えいきん [0] 【英斤】
質量の単位。ポンド。
えいぎ
えいぎ [1] 【影戯】
中国で,紙人形を使った影絵芝居。また,映画。
えいぎょう
えいぎょう [0] 【営業】 (名)スル
(1)営利を目的とした事業をいとなむこと。また,そのいとなみ。「―時間」「運送会社を―する」「九時から―する」
(2)〔法〕 営利を追求して同種の行為を反復継続する活動。また,営業目的のために投入された人的・物的手段が組織的・有機的に統一された事業体。
えいぎょう
えいぎょう【営業】
business;→英和
trade.→英和
〜する do business;→英和
run[carry on]business;→英和
trade <in cotton> .‖営業案内 a business guide.営業科目 the line of business.営業禁止 suspension of business.営業時間 business hours.営業資本(費) working capital (expenses).営業所 an office;a sales office;a place of business.営業税 a business tax.営業妨害 obstruction of business.営業用の for business.
えいぎょうあんない
えいぎょうあんない [5] 【営業案内】
事業の内容や製品などを解説した文書。
えいぎょうがいしゅうえき
えいぎょうがいしゅうえき [7] 【営業外収益】
企業の主たる営業活動以外の原因によって経常的に得る利益。受取利息・受取配当金・有価証券売却益など。
えいぎょうがいひよう
えいぎょうがいひよう [7] 【営業外費用】
企業の主たる営業活動以外の原因によって経常的に発生する費用。支払利息・割引料・社債利息・有価証券売却損など。
えいぎょうけいさつ
えいぎょうけいさつ [5] 【営業警察】
社会公共の秩序を保全するため,営業に対し一定の警察上の取り締まりを行うこと。風俗営業等取締法により,風俗営業を取り締まるなど。
えいぎょうけん
えいぎょうけん [3] 【営業権】
長年の営業活動より生じた無形の経済的利益。暖簾(ノレン)。企業権。
えいぎょうざいさん
えいぎょうざいさん [5] 【営業財産】
営業活動のために利用される組織的財産。動産・不動産・債権・債務・得意先関係・営業上の秘訣など。企業財産。
えいぎょうしゃ
えいぎょうしゃ [3] 【営業車】
自動車運送事業の用に供する車両の俗称。タクシー・バス・トラックなど。
えいぎょうしゅ
えいぎょうしゅ [3] 【営業主】
営業を所有し,その経営を行う主体のこと。個人企業者や会社。えいぎょうぬし。
えいぎょうしょ
えいぎょうしょ [0][5] 【営業所】
営業活動の拠点となる場所。
えいぎょうしょとく
えいぎょうしょとく [5] 【営業所得】
営業を行うことによって生ずる所得。
えいぎょうしんたく
えいぎょうしんたく [5] 【営業信託】
信託の引き受けが,営業として行われること。商行為とされる。
えいぎょうじょうと
えいぎょうじょうと [5] 【営業譲渡】
契約により営業財産を中心とする組織体としての営業を一体として他に譲り渡すこと。また,その契約。
えいぎょうていし
えいぎょうていし [0] 【営業停止】
免許・許可を必要とする営業において,業者が違法や不当な行為を行なった場合に,一定期間その営業を停止することを命ずる行政処分。
えいぎょうでん
えいぎょうでん エイゲフ― [3] 【永業田】
中国,唐の均田制に規定された世襲の田。
→均田制
えいぎょうとっきん
えいぎょうとっきん [5] 【営業特金】
〔「特金」は特定金銭信託の略〕
信託銀行が信託された有価証券の運用を証券会社の社員に任せているもの。損失補填(ホテン)が問題になって以後,行われなくなった。
えいぎょうねんど
えいぎょうねんど [5] 【営業年度】
営業者が営業上の収支・損益の計算関係を処理するための区切りとする期間。通常,半年か一年。その末日を決算期とし,期間中の総決算をする。暦上の年度と一致する必要はない。
→事業年度
えいぎょうひ
えいぎょうひ [3] 【営業費】
営業活動に必要な経費。販売費と一般管理費とがある。営業費用。
えいぎょうひょう
えいぎょうひょう [0] 【営業標】
営業の同一性を示すマーク(標章)のこと。記号・図形・文字や,これらと色彩との組み合わせ。
えいぎょうほうこくしょ
えいぎょうほうこくしょ [0][9] 【営業報告書】
一定の営業年度における会社の営業状態に関する重要な事項を記載し,株主に送付する報告書。
えいぎょうほけん
えいぎょうほけん [5] 【営業保険】
⇒営利保険(エイリホケン)
えいぎょうむじん
えいぎょうむじん [5] 【営業無尽】
営業として行われる無尽。金銭給付をするものについては相互銀行法による規制がある。
えいぎょうめんきょ
えいぎょうめんきょ [5] 【営業免許】
一般には禁止・制限されている営業を,適法に行えるように受ける行政庁の許可。
えいぎょうりえき
えいぎょうりえき [5] 【営業利益】
企業の主たる営業活動から生じた利益。売上高から,売上原価や販売費などの営業費用を差し引くことで求められる。
えいぎょうキロ
えいぎょうキロ [3] 【営業―】
鉄道・自動車路線・航路の営業区間の距離。運賃・料金・輸送量その他の算定基礎となる。キロメートルを単位とし,四捨五入により小数点下第一位まで公示される。
えいぎん
えいぎん [0] 【詠吟】 (名)スル
詩歌を朗詠すること。吟詠。
えいくん
えいくん [1] 【英君】
才知にすぐれた君主。
えいぐ
えいぐ [1] 【影供】
神仏または故人などの絵像に,供物を供えてまつること。みえいく。
えいぐう
えいぐう [0] 【栄遇】
名誉ある待遇。
えいぐうたあわせ
えいぐうたあわせ [6] 【影供歌合】
影供のために行う歌合。特に,中世では,柿本人麻呂が歌道の神としてあがめられていたので,その影像を祀(マツ)って行う歌合をいう。
えいけつ
えいけつ [0] 【永訣】 (名)スル
永遠に別れること。死別。永別。「五十六歳にして夫人に―したれども/露団々(露伴)」
えいけつ
えいけつ [0] 【英傑】
知恵・才能・実行力などにすぐれた人。英雄豪傑。「維新の―」
えいけん
えいけん [0] 【営建】 (名)スル
造ること。建造すること。「陵墓の―」
えいけん
えいけん [0] 【英検】
「実用英語技能検定」の略。
えいげつ
えいげつ [1] 【盈月】
満ちている月。満月。
⇔虧月(キゲツ)
えいげんじ
えいげんじ 【永源寺】
滋賀県神崎郡永源寺町にある臨済宗永源寺派の大本山。山号,瑞石山。1361年佐々木氏頼が寂室元光(ジヤクシツゲンコウ)を開祖として開山。境内は紅葉の名所。山上寺。
えいげんじは
えいげんじは 【永源寺派】
臨済宗の一派。永源寺を本山とする。派祖は寂室元光。
えいこ
えいこ [1] 【栄枯】
〔草木が生い茂ったり枯れたりする意から〕
人・家・国家などの勢いが盛んになったり衰えたりすること。
えいこ
えいこ【栄枯(盛衰)】
rise and fall;vicissitudes.
えいこう
えいこう [0] 【栄光】
(1)大きな名誉。輝かしいほまれ。「勝利の―に輝く」
(2)めでたい光。瑞光(ズイコウ)。
えいこう
えいこう [0] 【曳行】 (名)スル
引っ張って進むこと。「グライダーを―する」
えいこう
えいこう【栄光】
glory.→英和
〜ある glorious.→英和
えいこう
えいこう【曳航する】
take <a ship> in tow;→英和
tow.
えいこう
えいこう 【営口】
中国,遼寧(リヨウネイ)省南部の河港都市。渤海に注ぐ遼河の河口から20キロメートル上流に位置する。紡織・食品・機械などの工業が盛ん。インコウ。
えいこう
えいこう エヒカウ 【裛衣香】
「裛衣香(エビコウ)」に同じ。
えいこう
えいこう 【影向】
⇒ようごう(影向)
えいこう
えいこう [0] 【曳航】 (名)スル
船が引き綱で他の船や荷などを引いて航行すること。「タグボートに―されて離岸する」
えいこうそくていぎ
えいこうそくていぎ [7] 【曳航測程儀】
船舶から曳航する形式の,速度と航走距離の測定器。
えいこうだん
えいこうだん エイクワウ― [3][0] 【曳光弾】
弾道や着弾点がわかりやすいように,弾底から光を放ちながら飛ぶ弾丸。
えいこく
えいこく【英国】
England;→英和
(Great) Britain;→英和
the United Kingdom <U.K.> ;the United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland (公式名).〜の English;→英和
British.→英和
‖英国々旗 the Union Jack.英国人 an Englishman;an Englishwoman (女);the English[British](総称).英(国)連邦 ⇒英連邦.
えいこく
えいこく [0] 【英国】
〔イギリスを「英吉利」と書いたところから〕
イギリスのこと。
えいこくこっきょうかい
えいこくこっきょうかい 【英国国教会】
⇒イギリス国教会(コツキヨウカイ)
えいこさく
えいこさく [3] 【永小作】
〔法〕 永小作権に基づく慣行的な小作関係。永久小作。永代(エイタイ)小作。
えいこさくけん
えいこさくけん [4][5] 【永小作権】
長期間耕作または牧畜をするために,小作料を支払って他人の土地を使用する権利。江戸時代,開墾した土地を永代耕作できるという慣行上の権利があったのを,民法では20年以上50年以下に限り,他人の土地を使用することができる物権とした。
えいこせいすい
えいこせいすい [1] 【栄枯盛衰】
人・家・国家などの勢いにも盛んな時と衰える時のあること。「―は世の常」
えいこん
えいこん [0] 【英魂】
(1)すぐれた人のたましい。
(2)死者の霊を敬っていう語。
えいご
えいご [1] 【穎悟】 (名・形動)[文]ナリ
すぐれて悟りのはやいこと。賢いこと。また,そのさま。「資性―」「その才思の―なると専精勉強の力とに由り/西国立志編(正直)」
えいご
えいご【英語】
English;→英和
the English language.〜の English.〜で <speak> in English.〜の力 one's knowledge of English.〜がうまい(まずい) be good (poor) at English.〜に訳す translate[put]into English.犬は〜で何というか What is the English for “inu”? ‖英語学 English linguistics.英語国民 an English-speaking people.
えいご
えいご ヱイ― [1] 【衛護】 (名)スル
付き添い守ること。護衛。
えいご
えいご [0] 【英語】
インド-ヨーロッパ語族のゲルマン語派西ゲルマン諸語の一。中世に複雑な語形変化を失い,孤立語的な特色が強まった。フランス語からの借用語が多い。話し手はイギリス・アメリカ・カナダ・オーストラリアをはじめ六大陸に広がり,国際語としての性格を強めている。イギリス語。イングリッシュ。
→英語[音声]
→英語(米語)[音声]
えいごう
えいごう [0] 【永劫】
〔古くは「ようごう」とも〕
きわめて長い年月。永久。永遠。「未来―忘れない」
えいごうかいき
えいごうかいき [5] 【永劫回帰】
〔(ドイツ) ewige Wiederkunft〕
ニーチェの根本思想。あらゆる存在は意味も目標もなく,永劫に繰り返されるが,この円環運動をあえて生きる決意をする者は生の肯定に転じている。永遠回帰。
えいさあ
えいさあ
〔囃子詞(ハヤシコトバ)からでた名〕
沖縄本島の盆踊り。若い男女が三味線・太鼓をならしながら家々を踊り歩く。
えいさい
えいさい【英才】
(a) genius;→英和
(a) talent;→英和
a gifted person.英才教育 special education for the gifted.→英和
えいさい
えいさい [0] 【英才・穎才】
すぐれた才能。また,その持ち主。秀才。
えいさい
えいさい 【栄西】
〔「ようさい」とも〕
(1141-1215) 鎌倉初期の禅僧。日本の臨済宗の開祖。備中の人。字(アザナ)は明庵。葉上房・千光国師と号す。比叡山で天台の教義を学び,二度入宋し,臨済禅を伝え帰る。幕府の帰依をうけ鎌倉に寿福寺を建立。京に建仁寺を創建して天台・真言・禅の三宗兼学の道場とし禅宗の拡大に努めた。また,茶を宋より移入し「喫茶養生記」を著した。著「興禅護国論」など。
えいさいきょ
えいさいきょ 【永済渠】
中国,黄河中流と天津を連絡する水路。隋の煬帝が開いた大運河の根幹をなす。608年開通。衛河。
→通済渠(ツウサイキヨ)
えいさいきょういく
えいさいきょういく [5] 【英才教育】
特にすぐれた知能や才能をもった児童・生徒に対し,その能力を伸ばすために行う特別の教育。
えいさく
えいさく [0] 【曳索】
引き綱。
えいさくぶん
えいさくぶん [3] 【英作文】
英語で文章を書くこと。また,その英文。英作。
えいさま
えいさま [0] 【永様】
「様」の字体の一。「様」の字の旁(ツクリ)の下の「永」を楷書で書いた「樣」。最も敬意をこめた書き方。
→次様(ツギザマ)
→美様(ビザマ)
→平様(ヒラザマ)
えいさん
えいさん [0] 【叡算】
天子の年齢。宝算。
えいざん
えいざん 【叡山】
〔「えいさん」とも〕
「比叡山」の略。
えいざん
えいざん 【瑩山】
⇒瑩山紹瑾(ケイザンジヨウキン)
えいざんかたばみ
えいざんかたばみ [5] 【叡山酢漿草】
ミヤマカタバミの別名。
えいざんごけ
えいざんごけ [3] 【叡山苔】
クラマゴケの別名。
えいざんじ
えいざんじ 【栄山寺】
奈良県五條市にある真言宗豊山(ブザン)派の寺。役小角(エンノオヅノ)の開基で,藤原武智麻呂(ムチマロ)の建立と伝える。八角堂内の装飾画,梵鐘で名高い。梅室院。
えいざんすみれ
えいざんすみれ [5] 【叡山菫】
スミレ科の多年草。山地の木陰に生え,高さ約7センチメートル。葉は深く五裂し長い柄がある。春,淡紫白色,芳香のある大きな花をつける。エゾスミレ。
えいざんばん
えいざんばん [0] 【叡山版】
鎌倉時代,比叡山あるいは京都市内の天台宗の寺院において出版された経典。比叡山版。
えいざんゆり
えいざんゆり [3] 【叡山百合】
ヤマユリの別名。
えいし
えいし【英姿】
a gallant figure.
えいし
えいし [1][0] 【詠史】
歴史上の出来事や人物を主題として詩歌を作ること。また,その詩歌。
→詠物(エイブツ)
えいし
えいし【英詩】
an English poem;English poetry (総称).
えいし
えいし ヱイ― [1] 【衛視】
国会において,院内警護の職務を行う国会職員。議長の指示のもとに院内秩序維持にあたる。
えいし
えいし ヱイ― [1] 【衛士】
護衛の兵士。衛士(エジ)。
えいし
えいし [1] 【叡旨】
天子の意向。天子の考え。「―を奉ずる」
えいし
えいし [1] 【英資】
すぐれた生まれつき。ひいでた資質。
えいし
えいし [1] 【鋭師】
精鋭ばかりの軍隊。よりすぐった軍勢。
えいし
えいし [1] 【英志】
立派な志。
えいし
えいし [0] 【英詩】
英語の詩。
えいし
えいし [1] 【英姿】
勇ましい姿。立派な姿。
えいしちょうせん
えいしちょうせん ヱイシテウセン 【衛氏朝鮮】
古朝鮮の王朝の一。紀元前二世紀初め,燕(エン)の亡命者衛満が箕子(キシ)朝鮮を滅ぼして建国。都は王険城(現在の平壌)。漢の武帝の朝鮮遠征(紀元前108年)で滅びた。衛満朝鮮。
えいしゃ
えいしゃ [0] 【映射】 (名)スル
光を受けて照り輝くこと。「きれいな金光を放ち日光に―するところは/浮城物語(竜渓)」
えいしゃ
えいしゃ [1] 【営舎】
兵営の建物。兵舎。
えいしゃ
えいしゃ【映写】
projection.→英和
〜する project on a screen.→英和
‖映写機 a projector.映写室 a projection room[booth].
えいしゃ
えいしゃ [1] 【泳者】
(競泳などで)泳ぐ人。「第一―」
えいしゃ
えいしゃ [0] 【映写】 (名)スル
映画やスライドなどをスクリーンに映すこと。「教育用映画を―する」
えいしゃ
えいしゃ [0] 【影写】 (名)スル
もとになる文書や画の上に紙をおき,透き写しにすること。敷きうつし。
えいしゃき
えいしゃき [3] 【映写機】
映画・スライドを映す機械。強い光源とレンズの働きにより,フィルムの画像をスクリーン上に拡大して映し出すもの。
えいしゃく
えいしゃく [0] 【栄爵】
(1)名誉ある貴い爵位。「―を賜る」
(2)〔五位に叙せられることを「叙爵」といい,名誉としたところから〕
五位の別名。
えいしゃく
えいしゃく [0] 【英尺】
〔「えいじゃく」とも〕
長さの単位。フートおよびフィートのこと。
えいしゃぼん
えいしゃぼん [0] 【影写本】
影写による写本。影鈔本(エイシヨウボン)。
えいしゃまく
えいしゃまく [3] 【映写幕】
映画やスライドを映し出す白色の幕。銀幕。スクリーン。
えいしゅ
えいしゅ [1] 【贏輸】
〔「贏」は勝つ,「輸」は負ける意〕
かちまけ。勝敗。えいゆ。
えいしゅ
えいしゅ [1] 【英主】
すぐれた君主。英明な君主。
えいしゅう
えいしゅう 【瀛州】
中国で,蓬莱・方丈とともに三神山の一。東海中にあって神仙がすむという島。東瀛。
えいしゅつ
えいしゅつ [0] 【詠出】 (名)スル
詩歌をよむこと。また,ある思想や感慨などを詩歌の形で表現すること。
えいしゅん
えいしゅん [0] 【英俊】
才知のすぐれていること。また,その人。俊英。
えいしょ
えいしょ [1] 【営所】
兵隊が居住している所。兵営。陣屋。
えいしょ
えいしょ [0] 【英書】
英語で書かれた書物。
えいしょ
えいしょ ヱイ― [1] 【衛所】
守衛・衛兵のつめている場所。
えいしょう
えいしょう 【永承】
年号(1046.4.14-1053.1.11)。寛徳の後,天喜の前。後冷泉(ゴレイゼイ)天皇の代。
えいしょう
えいしょう [0] 【栄唱・栄誦】
キリスト教で,神の栄光を賛美する礼拝の祈祷(キトウ)形式。ローマ-カトリック教会では大栄誦(栄光の聖歌)と小栄誦とがあり典礼にとりいれられている。ドクソロギア。
→頌栄(シヨウエイ)
えいしょう
えいしょう [0] 【詠唱】 (名)スル
(1)〔音〕 アリア。
(2)節をつけて歌をうたうこと。「賛美歌を―する」
えいしょう
えいしょう [0] 【詠誦】 (名)スル
(1)詩歌などを声をだして朗読すること。
(2)カトリック教会で,四旬節の間,および痛悔の日や死者ミサの時,アレルヤ誦の代わりにとなえられるミサ典礼文。トラクトゥス。
えいしょう
えいしょう [0] 【嬰商】
日本音楽の階名の一。五音(ゴイン)の商より一律(半音)高い音。
→七声(シチセイ)
えいしょう
えいしょう エイシヤウ 【永正】
年号(1504.2.30-1521.8.23)。文亀の後,大永の前。後柏原天皇の代。
えいしょう
えいしょう [0] 【泳鐘】
腔腸動物のクダクラゲ類の群体を構成する個虫の一型。クラゲのような構造をしており,傘を収縮して群体を移動させる。
えいしょうこうたいこう
えいしょうこうたいこう エイセウクワウタイコウ 【英照皇太后】
(1833-1897) 明治天皇の嫡母。名は夙子(アサコ)。九条尚忠の娘。孝明天皇皇太子時代に御息所。1868年(明治1)皇太后宣下。
えいしょうぼん
えいしょうぼん エイセウ― [0] 【影鈔本】
「影写本(エイシヤボン)」に同じ。
えいしょうぼん
えいしょうぼん エイセウ― [0] 【影照本】
古書・碑文などを撮影し製版した書物。景照本。
えいしょえんせつ
えいしょえんせつ [1][1] 【郢書燕説】
〔「韓非子」より。郢の人が,燕の大臣へあてた手紙の誤った部分を,燕の大臣がいいように解釈し実行したところ,かえって国が良く治まったという故事から〕
こじつけてもっともらしく説明すること。
えいしょく
えいしょく [0] 【栄職】
名誉ある職務や地位。「布衣より一躍して勅任の―を拝し/社会百面相(魯庵)」
えいしょせいど
えいしょせいど ヱイ― [4] 【衛所制度】
中国,明の兵制。戸籍を軍戸と民戸に分けた軍戸の方の編成制度。一一二人を百戸所とし,十百戸所を千戸所,五千戸所を一衛(五六〇〇人)とし,指揮使が統轄した。
えいしん
えいしん [0] 【栄進】 (名)スル
今までよりも高い地位・役職などに進むこと。栄達。出世。「次官に―する」
えいしん
えいしん [0] 【詠進】 (名)スル
詩や和歌をよんで,神社や宮中に差し上げること。「―歌」「歌会始めに―する」
えいじ
えいじ [0] 【英字】
(1)英語を表記するための文字。ローマ字。
(2)英語。「―新聞」
えいじ
えいじ [1] 【嬰児】
(1)生まれて間もない子供。あかんぼう。ちのみご。あかご。乳児。
(2)生後三年ぐらいまでの子供。
えいじ
えいじ【英字】
English letters.英字新聞 an English(-language) newspaper.
えいじ
えいじ [0] 【永字】
「永」の字。
えいじ
えいじ エイヂ 【永治】
年号(1141.7.10-1142.4.28)。保延の後,康治の前。崇徳(ストク)・近衛天皇の代。えいち。
えいじ
えいじ【嬰児】
an infant;→英和
a baby.→英和
嬰児殺し infanticide.→英和
えいじぎん
えいじぎん [0] 【永字銀】
江戸時代の銀貨。「永字丁銀」と「永字豆板銀」の総称。
えいじこばん
えいじこばん [4] 【永字小判】
中央に菊花,上下左右に「永」の極印がある円形の小判。秀衡(ヒデヒラ)小判ともいい,陸奥(ムツ)国平泉の藤原秀衡が鋳造したというが未詳。
えいじごろし
えいじごろし 【嬰児殺し】
戯曲。一幕。山本有三作。1920年(大正9)発表,翌年有楽座で初演。貧困のため嬰児を殺した女土工と,同情しながらも彼女を連行する巡査を通して,貧困から起こる社会悪の問題を提起した作品。
えいじちょうぎん
えいじちょうぎん [4] 【永字丁銀】
1710年に鋳造した銀貨。上の両端に「宝」の極印(ゴクイン)と中央に「永」の添極印がある。二つ宝字銀。永宝銀。永中銀。中銀。
えいじつ
えいじつ [0] 【永日】
(1)昼の間の長い日。多く春の日にいう。日永(ヒナガ)。遅日(チジツ)。
(2)別れる時のあいさつの語。いずれ,日永の折にゆっくり会おう,の意。「―,―と暇乞ひして帰りけり/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(中)」
えいじはっぽう
えいじはっぽう [4] 【永字八法】
書法伝授法の一。永の字一つですべての漢字の筆の運び方を修練できるというもの。側(ソク)・勒(ロク)・努・趯(テキ)・策・掠(リヤク)・啄(タク)・磔(タク)の八種の筆法。
〔漢の蔡邕(サイヨウ)の考えだしたものとされるが,一説に王羲之「蘭亭集序」の第一字からともいう〕
永字八法[図]
えいじまめいたぎん
えいじまめいたぎん [7] 【永字豆板銀】
1710年に鋳造した豆板銀。形はほぼ円形。中央に「宝」の極印,その上に小さい「永」の添極印が二つある。
えいじゅ
えいじゅ [1] 【永寿】
長命なこと。長生き。長寿。
えいじゅ
えいじゅ ヱイ― [1][0] 【衛戍】
軍隊が常時駐屯して警備すること。
えいじゅう
えいじゅう [0] 【永住】 (名)スル
ある土地に永く住むこと。死ぬまでその土地に住むこと。「―する覚悟で外国へ渡る」「―の地」
えいじゅう
えいじゅう【永住】
permanent residence.〜する reside[live]permanently;settle down.‖永住権 the right of permanent residence.永住者 a permanent resident.永住地 one's permanent home.
えいじゅう
えいじゅう [0] 【影従】 (名)スル
影のようにいつも身近につき従うこと。「君主に―する」
えいじゅうけん
えいじゅうけん [3] 【永住権】
外国人が在留期間を制限されることなく,その国に永住しうる権利。
えいじゅうしゃ
えいじゅうしゃ [3] 【永住者】
その国に永住権を得て居住する外国人。わが国では,第二次大戦以前から居住する在日朝鮮人・台湾出身者とその子孫は法定特別永住者とされている。
えいじゅかんごく
えいじゅかんごく ヱイ― [4] 【衛戍監獄】
旧陸軍で,衛戍地に設けていた監獄。
えいじゅち
えいじゅち ヱイ― [3] 【衛戍地】
軍隊が衛戍勤務を行う一定の区域。
えいじゅびょういん
えいじゅびょういん ヱイ―ビヤウヰン [4] 【衛戍病院】
旧陸軍で衛戍地に設けていた病院。
えいじょうし
えいじょうし エイジヤウシ 【営城子】
中国,大連市の旅順地区の北30キロメートルの地。漢代の古墓がある。その壁画は漢代絵画の貴重な資料で,漢文化の中国東北部への波及を物語る。
えいじょく
えいじょく [0] 【栄辱】
栄誉と恥辱。
えいじる
えい・じる [0][3] 【映じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「映ずる」の上一段化〕
「映ずる」に同じ。「新緑が湖面に―・じる」
えいじる
えい・じる [0][3] 【詠じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「詠ずる」の上一段化〕
「詠ずる」に同じ。「感ずるところを和歌に―・じる」
えいじる
えいじる【映じる】
(1)[反映]be reflected[mirrored] <in,on> .
(2)[印象づける]impress[strike]a person <as> .→英和
えいじる
えいじる【詠じる】
compose (作る);→英和
sing (歌う).→英和
えいじん
えいじん [0] 【英人】
英国人。イギリス人。
えいすい
えいすい 【潁水】
中国,河南省の鄭州(テイシユウ)付近に源を発し,南東に流れ,安徽(アンキ)省で淮河(ワイガ)に注ぐ河川。長さ500キロメートル。潁川(エイセン)。イン-シュイ。
えいすい=に耳を洗う
――に耳を洗う
世俗的な栄達を避けることのたとえ。流れに耳を洗う。
〔中国古代,尭(ギヨウ)から天子の位を譲ろうといわれた隠士許由(キヨユウ)が,汚れた話を聞いたといって潁水で耳を洗い清めたという「高士伝」の故事から〕
えいすうじ
えいすうじ [3] 【英数字】
英字と算用数字。
えいず
えい・ず 【映ず】 (動サ変)
⇒えいずる(映)
えいず
えい・ず 【詠ず】 (動サ変)
⇒えいずる(詠)
えいずる
えい・ずる [0][3] 【映ずる】 (動サ変)[文]サ変 えい・ず
(1)(光・影・形などが)他の物にうつる。「紅葉が湖面に―・ずる」
(2)光をうけて,輝く。「春の光に―・ずる桜花」
(3)目に,そのように見える。感じられる。「子供の目にも異様に―・じた事件」
えいずる
えい・ずる [0][3] 【詠ずる】 (動サ変)[文]サ変 えい・ず
(1)詩歌を作る。「記念に一首を―・ずる」
(2)詩歌を声にだしてよむ。吟ずる。「朗々と―・ずる」
えいせい
えいせい [0] 【営生】 (名)スル
暮らしを営むこと。生計を立てること。「漢学を学びし者も古郷に帰りては学者と称して―し難きゆゑなり/日本開化小史(卯吉)」
えいせい
えいせい【衛星】
《天》a satellite.→英和
‖衛星国 a satellite (state,nation).衛星船 a spacecraft.衛星中継 a satellite telecast;transmission via satellite.衛星都市 a satellite town[city].衛星放送 satellite broadcasting.
えいせい
えいせい [0] 【永生】
(1)ながいきすること。長寿。
(2)永久に生きること。尽きることのない生命。
えいせい
えいせい [0] 【永世】
かぎりない世。長い年月。永久。永代。
えいせい
えいせい [0] 【影青】
⇒インチン(影青)
えいせい
えいせい [0] 【叡聖】 (名・形動)[文]ナリ
知徳がすぐれて賢明であること。天子を礼賛する時に使う。「―なる天子」
えいせい
えいせい ヱイ― [0] 【衛生】
(身の回りを清潔にして)健康を保ち,病気にかからないようにすること。「―に気をつける」「―上よくない」
えいせい
えいせい【衛生】
[健康]health;→英和
hygiene;→英和
sanitation.→英和
〜的 hygienic;→英和
sanitary.→英和
〜に良い(悪い) good (bad) for health.‖衛生学 hygienics.衛生士 a (dental) hygienist.衛生試験所 a hygienic laboratory.衛生施設 sanitary facilities.公衆衛生 public health.
えいせい
えいせい ヱイセイ 【衛青】
(?-前106) 中国,前漢の将軍。諡(オクリナ)は烈侯。武帝の妃の弟。匈奴(キヨウド)との戦いに功をあげ,甥(オイ)の霍去病(カクキヨヘイ)とともに大司馬に任ぜられた。
えいせい
えいせい ヱイ― [0] 【衛星】
(1)惑星の周りを公転している天体。陪星(バイセイ)。太陽系内で最大の衛星は,木星の第三衛星(ガニメデ)。
(2)「人工衛星」の略。
えいせい
えいせい [0] 【永逝】 (名)スル
死ぬこと。永眠。逝去。長逝。
えいせいかんりしゃ
えいせいかんりしゃ ヱイ―クワンリ― [7] 【衛生管理者】
事業場で,労働環境の整備・改善や健康管理を担当する者。労働安全衛生法により,配置が義務づけられている。
えいせいがいちゅう
えいせいがいちゅう ヱイ― [5] 【衛生害虫】
吸血したり毒針・毒毛で刺したりして人間に害を与え,生活環境を悪化させ,伝染病などの病原を伝播・媒介する昆虫やダニ類。ノミ・シラミ・ブユ・ドクガ・スズメバチ・ハエ・ゴキブリ・ダニなど。家畜に対して同様の害を加えるものを含めることが多い。
えいせいがく
えいせいがく ヱイ― [3] 【衛生学】
医学の一分野。個人および公衆の健康維持・向上,疾病予防などを目的とする学問。遺伝・伝染病・環境・社会的要因などが人間に及ぼす影響を研究する。
えいせいぎょうせい
えいせいぎょうせい ヱイ―ギヤウ― [5] 【衛生行政】
国民の健康の維持促進に関し,国および地方公共団体などが広く衛生上の見地から行う行政。
えいせいけいさつ
えいせいけいさつ ヱイ― [5] 【衛生警察】
国民の健康を保全するため,その障害を予防・排除する警察作用。食品衛生法による飲食物その他の取り締まり,医師法などに基づく医薬の取り締まりなどがある。
えいせいけんさぎし
えいせいけんさぎし ヱイ― [8] 【衛生検査技師】
国家試験により免許を受け,医師の指導・監督のもとに細菌学的・血清学的・血液学的・病理学的な諸検査を行う者。
→臨床検査技師
えいせいこうほう
えいせいこうほう ヱイ―カウハフ [5] 【衛星航法】
双曲線航法のうち,人工衛星を発信局に用いるもの。
えいせいこく
えいせいこく ヱイ― [3] 【衛星国】
大国の周辺にあって,内政・外交が事実上その国に支配されている国家。
〔第二次大戦後,東ヨーロッパ諸国を「ソ連の衛星国」と呼んだことから用いられるようになった〕
えいせいしけんじょ
えいせいしけんじょ ヱイ― [0][8] 【衛生試験所】
飲食物・薬品・水質・化粧品など,衛生に関する試験・分析などを行う機関。国立のほか,政令指定都市におかれている。都道府県の場合は衛生研究所と称する。
えいせいしゃ
えいせいしゃ ヱイ― [3] 【衛生車】
屎尿(シニヨウ)をホースでくみ取る自動車。バキューム-カー。
えいせいせきじゃ
えいせいせきじゃ ヱイセイ― 【衛正斥邪】
朝鮮李朝末期の思想。元来は正学(朱子学)を守り,邪学(仏教や天主教など)を排斥するという内容であったが,欧米列強の侵略に直面して,欧米諸国を夷狄視して排斥し,鎖国を維持しようとする思想へと変化した。
えいせいせん
えいせいせん ヱイ― [0] 【衛星船】
人工衛星のうち,人間の乗ることのできるもの。1961年ソ連のボストーク一号により実現。
えいせいそくど
えいせいそくど ヱイ― [5] 【衛星速度】
物体が人工衛星となるのに必要な飛翔の最低速度。地上100キロメートルでは秒速約7.79キロメートル,地上1000キロメートルでは秒速約7.36キロメートル。第一宇宙速度。
えいせいちゅうけい
えいせいちゅうけい ヱイ― [5] 【衛星中継】
通信衛星や放送衛星を使って,大陸間など遠隔地間のテレビ電波などの中継をすること。
えいせいちゅうりつ
えいせいちゅうりつ【永世中立(国)】
permanent neutrality (a permanently neutral state).
えいせいちゅうりつ
えいせいちゅうりつ [5] 【永世中立】
ある国家が,自衛のため以外にはいかなる国とも戦争を始めず,また他国間のいかなる戦争にも関係しないことを条約により義務づけていること。スイス・オーストリアがその例。永久局外中立。永久中立。「―国」
えいせいつうしん
えいせいつうしん ヱイ― [5] 【衛星通信】
通信用の人工衛星を中継局として行う,遠隔地間の無線通信。マイクロ波などの短い波長の電波を用い,国際間の多重電話,データ通信,テレビ中継などを行う。
えいせいてき
えいせいてき ヱイ― [0] 【衛生的】 (形動)
清潔で,健康を保ち病気を防ぐのにふさわしいさま。「―な台所」「―な店」
えいせいとうき
えいせいとうき ヱイ―タウ― [5] 【衛生陶器】
建築の衛生設備に用いられる陶磁器製器具の総称。洗面器・便器・流しなど。
えいせいとし
えいせいとし ヱイ― [5] 【衛星都市】
大都市の周辺にあって,その機能の一部を分担している中小都市。
えいせいほうそう
えいせいほうそう ヱイ―ハウ― [5] 【衛星放送】
静止軌道上の放送衛星( BS )および通信衛星( CS )が,地上局からの放送電波を受け,これを増幅して一般視聴者に直接送り届ける方式の放送。難視聴地域の解消や高品位テレビ放送などを目的に1989年(平成1)本放送開始。BS 放送。
えいせいろく
えいせいろく [3] 【永世禄】
1869年(明治2)版籍奉還ののち,華族・士族に与えられた無期限の家禄と賞典禄。旧藩主および藩士には家禄の一〇分の一を支給,維新の功臣には賞典禄を支給した。76年,秩禄処分により解消。
えいせん
えいせん 【英泉】
⇒渓斎(ケイサイ)英泉
えいせん
えいせん 【潁川】
⇒潁水(エイスイ)
えいせん
えいせん [0] 【永銭】
(1)「永楽銭」の略。
(2)「穎銭(エイセン)」に同じ。
えいせん
えいせん 【穎銭】
穀物の代わりに税として納めた銭。永銭。
えいせん
えいせん [0] 【曳船】 (名)スル
船を引いていくこと。また,その引いていく船。ひきふね。
えいせんじ
えいせんじ 【永宣旨】
ある権利を永久に許可する宣旨。綸旨(リンジ)・院宣により,僧官任命に用いることが多かった。
えいぜん
えいぜん【営繕】
building and repairs.営繕費 building[repairing]expenses.
えいぜん
えいぜん [0][1] 【営繕】 (名)スル
建物を新築・増築したり,改築・修繕したりすること。「―費」「―課」「校舎を―する」
えいそ
えいそ 【永祚】
(1)年号(989.8.8-990.11.7)。永延の後,正暦の前。一条天皇の代。
(2)「永祚の風」の略。
えいそう
えいそう [0] 【泳層】
釣りで,「たな」のこと。魚層。
→棚(9)
えいそう
えいそう [0] 【営倉】
旧日本陸軍で,陸軍懲罰令により罰せられた者や未処分の犯行者などを留置した建物。また,そこに留置される罰。重営倉と軽営倉とがあった。
えいそう
えいそう【営倉】
<be confined in> a guardhouse.→英和
えいそう
えいそう 【英宗】
(1427-1464) 中国,明の第六・八代皇帝(在位(1435-1449),(1457-1464))。正統帝・天順帝。宦官王振の勧めでオイラートに親征し,1449年土木堡で捕虜となった(土木の変)。翌年帰国し,景帝没後復位した。
→土木の変
えいそう
えいそう [0] 【営巣】 (名)スル
動物が産卵などのための場所として巣をつくること。「樹上に―する」
えいそう
えいそう [0] 【詠草】
個人の和歌・家集の草稿。竪詠草・横詠草などの形式がある。歌稿。
えいそつ
えいそつ ヱイ― [0] 【衛卒】
「衛兵」に同じ。
えいそのかぜ
えいそのかぜ 【永祚の風】
永祚元年(989)8月に近畿地方を襲った台風。のちに,天災の比喩として使われるようになった。
えいそん
えいそん [0] 【裔孫】
遠い子孫。末の子孫。
えいぞう
えいぞう【映像】
a reflection;→英和
an image.→英和
えいぞう
えいぞう [0] 【営造】 (名)スル
大がかりな土木・建築などの工事を行うこと。造営。「大宮殿を―する」
えいぞう
えいぞう [0] 【影像】
(1)ものの影。
(2)絵や彫刻に表した,人や神仏の姿。えすがた。肖像。ようぞう。
えいぞう
えいぞう [0] 【映像】
(1)映画・テレビ・写真などの画像のように,レンズを通して映し出された像。「鮮明な―」「―文化」
(2)頭の中に思い浮かんだ,ものの形やありさま。イメージ。
えいぞうぶつ
えいぞうぶつ [3] 【営造物】
(1)建築物。
(2)〔法〕 国または公共団体により公の目的のために用いられる人的・物的施設の全体。学校・病院・通信施設・道路・鉄道など。
えいぞうぶつせきにん
えいぞうぶつせきにん [7] 【営造物責任】
道路,河川,学校などの物的施設である営造物の設置・管理の瑕疵(カシ)によって生じた損害について,国や公共団体が負う損害賠償責任。
えいぞく
えいぞく【永続】
permanence.→英和
〜的(な) lasting;permanent.→英和
〜する last long;endure.→英和
えいぞく
えいぞく [0] 【永続】 (名)スル
ながく続くこと。ながつづき。「―する制度」
えいぞくかくめいろん
えいぞくかくめいろん [7] 【永続革命論】
トロツキーが唱えた革命理論。ロシアのような後進国では,プロレタリアによりブルジョア革命が推進され必然的にプロレタリア革命へと移行するが,最終的な革命成功のためには先進国のプロレタリア革命運動を促進し,その支援が不可欠であるとする。永久革命論。
えいぞくせい
えいぞくせい [0] 【永続性】
同一の状態が長く続きうる性質。
えいぞん
えいぞん [0] 【永存】 (名)スル
永久に存在すること。永久に保存すること。「―する真理」
えいぞん
えいぞん 【叡尊・睿尊】
(1201-1290) 鎌倉中期の律宗の僧。大和の人。字(アザナ)は思円,諡(オクリナ)は興正菩薩。はじめ密教を学び,のち戒律復興を志し奈良西大寺を復興。蒙古襲来の時,敵国降伏を祈願して神風を起こしたと伝えられる。貧民救済などの社会事業を行い,また殺生禁断を勧めた。
えいたい
えいたい [1][0] 【永代】
〔「えいだい」とも〕
(1)長い年月。永久。とこしえ。
(2)「永代供養(クヨウ)」「永代経」の略。
えいたい
えいたい [0] 【映帯】 (名)スル
色彩や情景などが互いに映じあうこと。映発。
えいたい
えいたい【永代(の)】
permanent;→英和
perpetual.→英和
永代借地権 a perpetual lease.
えいたいうり
えいたいうり 【永代売り】
江戸時代,田畑などを年期を限らず永久に売り渡すこと。幕府は禁止したが,実際は質入れの形で行われた。
えいたいぎょう
えいたいぎょう [0] 【永代経】
信者から布施を受けるなどして,毎年,故人の忌日や春秋の彼岸に寺で永久に行う読経。永代読経。祠堂経(シドウキヨウ)。
えいたいくよう
えいたいくよう [5] 【永代供養】
檀家から布施を受けるなどして,毎年,故人の忌日や春秋の彼岸などに寺で行う供養。
えいたいぐら
えいたいぐら 【永代蔵】
⇒にほんえいたいぐら(日本永代蔵)
えいたいこう
えいたいこう [0] 【永代講】
寺で故人を供養するために,永続して毎年一回信者に説教をすること。
えいたいこうしゅ
えいたいこうしゅ 【永泰公主】
(684-701) 唐の中宗の七女。李仙恵。高宗の孫にあたり,則天武后の怒りにふれて死を賜わった。706年乾陵に陪葬されたが,1960〜62年墓が発掘され,多数の副葬品や壁画が出土。
えいたいこさく
えいたいこさく [5] 【永代小作】
⇒永小作(エイコサク)
えいたいしゃくち
えいたいしゃくち [5] 【永代借地】
(1)半永久的に借りることを約定した土地。また,半永久的に他人の土地を借りること。
(2)永代借地権を設定した土地。
えいたいしゃくちけん
えいたいしゃくちけん [7] 【永代借地権】
日本に居留する外国人が,一定の地代を払うことにより半永久的に土地を使用しうる権利。安政の五か国条約で土地所有を許さない代わりに認めた特権の一。1942年(昭和17)所有権に転換して廃止した。
えいたいばし
えいたいばし 【永代橋】
隅田川の下流にかかる橋。東京都中央区新川と江東区永代の間を結ぶ。最初の架橋は1698年。
えいたく
えいたく [0] 【郢斲】
詩文の添削を頼むときに用いる言葉。郢斧(エイフ)。「―を請う」
〔「荘子(徐無鬼)」による。郢の人が,鼻の先に白土を薄く塗って,匠石という工人に斧(オノ)で削らせたところ,少しも鼻を傷つけず白土だけを削り落としたという故事から〕
えいたつ
えいたつ [0] 【栄達】 (名)スル
高位高官にのぼること。立身出世をすること。栄進。「―を求める」
えいたん
えいたん [0] 【詠嘆・詠歎】 (名)スル
(1)深く感動すること。また,感動を深く心に感じたことを声や言葉に出して表現すること。感嘆。「自然の美に―する」「―の声を上げる」
(2)文法で,深く心に感じたことを表現する言い方。文語で,助動詞「けり」や終助詞「か」「かな」「な」などを付けて言い表す。
えいたん
えいたん【詠嘆】
⇒感嘆.
えいたんほう
えいたんほう [0] 【詠嘆法】
感動詞や疑問の語,また詠嘆の助詞・助動詞などを用いて,深い感動を表し,詠嘆の効果を高める表現法。
えいだか
えいだか 【永高】
室町時代,永楽銭を基準として換算した年貢収納高。1608年江戸幕府は永楽銭の通用を禁止したが,田畑の年貢高などの表示形式として明治初年まで使用された。永盛(エイモ)り。永別。
えいだつ
えいだつ [0] 【穎脱】 (名)スル
〔「史記(平原君伝)」による。袋に入れた錐(キリ)の先が袋を突き抜けて表に出るように〕
才能が群を抜いて,すぐれていること。脱穎。「―した才」
えいだん
えいだん [0] 【叡断】
天子の決断。「―をまつ」
えいだん
えいだん【英断(を下す)】
(take) a resolute step[drastic measures].
えいだん
えいだん [0] 【営団】
〔経営財団の意〕
第二次大戦中に,国家による公共事業の管理統制のために設けられた企業形態の一。戦後,「帝都高速度交通営団(営団地下鉄)」をのぞき廃止された。
えいだん
えいだん [0] 【英断】
思いきりよく物事をきめること。すぐれた決断。「―を下す」「大―」
えいだん
えいだん【営団】
a corporation.→英和
えいだんちかてつ
えいだんちかてつ [5] 【営団地下鉄】
⇒帝都高速度交通営団(テイトコウソクドコウツウエイダン)
えいち
えいち【英知】
wisdom;→英和
intellect.→英和
えいち
えいち [1] 【英知・英智・叡知・叡智】
(1)すぐれた知恵。深い知性。「―にあふれる」
(2)〔哲〕 真実在や真理を捉(トラ)えることのできる最高の認識能力。
えいちかい
えいちかい [3] 【叡智界】
〔哲〕
〔(ラテン) mundus intellegibilis〕
人間の経験的な知覚においては与えられず,ただ思惟や精神的直観によってのみ把握される超感覚的な世界。可想界。
⇔感性界
えいちだいがく
えいちだいがく 【英知大学】
私立大学の一。1963年(昭和38)カトリック大阪司教区により設立。本部は尼崎市。
えいちっきょ
えいちっきょ [3] 【永蟄居】
江戸時代,士分以上の者に科した刑罰の一。終身閉門のうえ一室にこもらせた。
→蟄居
えいちやごうし
えいちやごうし [5] 【江市屋格子】
〔元禄(1688-1704)の頃,江戸の町人江市屋宗助の創案という〕
窓格子の一。三角に削った桟を,わずかなすき間を置いて並べて打ちつけたもの。えいちごうし。
えいちゅう
えいちゅう [1] 【営中】
(1)兵営の中。営内。
(2)柳営の中。将軍の居所。
えいちょう
えいちょう エイチヤウ 【永長】
年号(1096.12.17-1097.11.21)。嘉保の後,承徳の前。堀河天皇の代。
えいてい
えいてい [0] 【営庭】
兵営内の広場。
えいていが
えいていが 【永定河】
中国,華北地方を流れる川。山西省北部に源を発し,天津北西で海河に合流して渤海に注ぐ。古来,河流定まらず無定河と称されたが,清の康煕(コウキ)帝が現名に改称。長さ600キロメートル。ヨンティン-ホー。
えいてつ
えいてつ [0] 【英哲】
すぐれて聡明なこと。また,その人。
えいてつ
えいてつ [0] 【瑩徹】
明らかで,すきとおっていること。
えいてん
えいてん [0] 【栄典】
国家や公共に対する功労者を表彰するため,国家が与える待遇・地位・称号などの総称。位階・勲章・爵位・褒章など。
えいてん
えいてん [0] 【栄転】 (名)スル
今までよりもよい地位に転任すること。「支店長に―する」「御―」
えいてん
えいてん【栄転】
<transfer on> promotion.〜する be promoted.
えいてんたいけん
えいてんたいけん [5] 【栄典大権】
明治憲法に定められた,栄典を授与する天皇の大権。現在の日本国憲法では天皇の国事行為の一。栄誉権。
えいでん
えいでん [0] 【営田】
(1)農業を営むこと。
(2)奈良・平安時代の耕作地の形態。公営田(クエイデン)と私営田とがあった。
えいと
えいと [1] 【英図】
すぐれた計略・意図。
えいとう
えいとう
■一■ (副)
興行などで,見物人が大勢つめかけるさま。また,劇場などで,大入りを願う口上の言葉。「東西東西,―,―」「四季に絶せぬ見物は―,―又―/洒落本・当世気とり草」
〔「永当」とも書く〕
■二■ (感)
勢いよく押し進む時のかけ声。「いづれ劣らぬ老武者ども,切先をそろへてかかりける―,―/狂言・老武者」
えいとく
えいとく 【永徳】
⇒狩野(カノウ)永徳
えいとく
えいとく 【永徳】
北朝の年号(1381.2.24-1384.2.27)。康暦の後,至徳の前。後円融・後小松天皇の代。
えいとく
えいとく [0] 【贏得】
利益を得ること。獲得すること。
えいとも
えいとも (感)
大きな物を引く時のかけ声。「『樽をほこにいたさう,さらばはやさせられい』『えいさらえいさら』『―,―えいともな』/狂言・千鳥」
えいどう
えいどう [0] 【影堂】
釈迦像,一宗の祖師,一家の先祖などの影像をまつる堂。
えいどく
えいどく【英独の】
Anglo-German.
えいどくかいぐんきょうてい
えいどくかいぐんきょうてい 【英独海軍協定】
1935年ナチス-ドイツの提唱で,ドイツの軍艦保有量をイギリスの35パーセントまで増強することを認めた協定。イギリスの対独宥和(ユウワ)政策の一。
えいない
えいない [1] 【営内】
兵営の中。
⇔営外
えいにん
えいにん 【永仁】
年号(1293.8.5-1299.4.25)。正応の後,正安の前。伏見・後伏見天皇の代。
えいにんのとくせいれい
えいにんのとくせいれい 【永仁の徳政令】
1297年(永仁5)に鎌倉幕府が発布した徳政令。売却・入質した御家人所領の無償返済,また,それに関する訴訟を受理しないことなどを内容とする。
えいねいじ
えいねいじ 【永寧寺】
中国,河南省洛陽にあった寺。516年孝明帝の母胡太后の建立。僧房一〇〇〇以上の広大な寺。西域との交流も盛んで,数多くの外国からの経論・仏像を蔵していたが,534年の火災で焼失した。
えいねん
えいねん [0] 【永年】
ながい年月。ながねん。「―勤続」
えいねんへんか
えいねんへんか [5] 【永年変化】
主として地学的現象における観測値が,数十年以上にわたり,徐々に増加もしくは減少の同一傾向が持続して現れること。特に,地磁気の変化をさすことが多い。
えいのう
えいのう [0] 【営農】 (名)スル
農業をいとなむこと。「―家」
えいはく
えいはく [0] 【曳白】
紙筆を手にしながら,詩文を書くことができず白紙のままでいること。
〔「唐書(苗晋卿伝)」による。唐の張奭(チヨウセキ)が玄宗皇帝に試験された時,無学のためについに一字も書くことができず白紙を提出したという故事から〕
えいはつ
えいはつ [0] 【映発】 (名)スル
〔「えいほつ」とも〕
光や色彩などが互いにうつり合うこと。映帯。
えいびとちゅう
えいびとちゅう [1][0] 【曳尾塗中】
〔「塗中」は泥の中の意〕
仕官して束縛されるよりも,貧しくても自由な身の上を望むこと。
〔「荘子(秋水)」による。荘子が,亀にとっては死んでその甲羅を尊ばれるよりはむしろ生きて尾を泥の中にひきずっている方がよい,というたとえを引いて仕官を断った故事から〕
えいびん
えいびん [0] 【鋭敏】 (名・形動)[文]ナリ
(1)物事を鋭く感じとる・こと(さま)。敏感。「―な感覚」
(2)物事の理解・判断がすばやいこと。頭がきれる・こと(さま)。明敏。穎敏。「―な頭脳の持ち主」
[派生] ――さ(名)
えいびん
えいびん【鋭敏な】
[感覚]keen <sense> ;→英和
acute <ear> ;→英和
sharp;→英和
sensitive (神経が);→英和
clever (才知).→英和
観察が〜な人 an acute observer.
えいびん
えいびん [0] 【穎敏】 (名・形動)[文]ナリ
「鋭敏{(2)}」に同じ。「改革家は―にして進て取るものなり/文明論之概略(諭吉)」
えいふ
えいふ 【英布】
(?-前195) 中国,秦末・漢初の武将。黥刑(ゲイケイ)を受けたので,黥布と称される。安徽(アンキ)の人。陳勝の挙兵に応じ,のち項羽の部将として活躍。漢に下り項羽を討って淮南王(ワイナンオウ)となるが,高祖に討たれた。
えいふ
えいふ ヱイ― 【衛府】
⇒えふ(衛府)
えいふ
えいふ [1] 【郢斧】
「郢斲(エイタク)」に同じ。
えいふう
えいふう [0] 【英風】
(1)すぐれた教化。「―を敷きて国を弘めたまひき/古事記(序訓)」
(2)すぐれた風姿。「―万古に伝ふ/文華秀麗(中)」
えいふく
えいふく [0] 【栄福】
繁栄と幸福。
えいふくじ
えいふくじ 【叡福寺】
大阪府南河内郡太子町にある寺。磯長(シナガ)山聖霊院と号する。もと古義真言宗,現在は単立宗教法人。619年聖徳太子が当地に墓所を築いて太子・妃・母君の三棺を安置。俗に三骨一廟(ビヨウ)と呼ばれる。八尾市の勝軍寺を下(シモ)の太子と呼ぶのに対し上(カミ)の太子と呼ぶ。石川寺。磯長寺。御廟寺。
えいふくもん
えいふくもん 【永福門】
平安京大内裏朝堂院二十五門の一。北面し,昭慶門の西にある。
→大内裏
えいふくもんいん
えいふくもんいん 【永福門院】
(1271-1342) 伏見天皇の中宮。名は鏱子(シヨウシ)。西園寺実兼の女(ムスメ)。「玉葉集」「風雅集」の代表的歌人。
えいふつ
えいふつ [1] 【英仏】
イギリスとフランス。
えいふつ
えいふつ【英仏の】
Anglo-French.
えいふつかいきょう
えいふつかいきょう 【英仏海峡】
ドーバー海峡の別名。
えいふつかいきょうトンネル
えいふつかいきょうトンネル 【英仏海峡―】
⇒ユーロ-トンネル
えいふつきょうしょう
えいふつきょうしょう 【英仏協商】
1904年イギリス・フランス両国間に結ばれた協定。ドイツに対抗,これを包囲するため,エジプト・モロッコにおける相互の優越権を認めた。
→三国協商
えいぶ
えいぶ [1] 【英武】
武勇にすぐれること。豪武。
えいぶつ
えいぶつ [0] 【詠物】
山川草木などの自然を主題として詩歌を作ること。また,その詩歌。
→詠史
えいぶつ
えいぶつ [0] 【英物】
才能・人格などにすぐれた人。
えいぶん
えいぶん [0] 【英文】
(1)英語で書かれた文章。「―和訳」
(2)「英文学」の略。
(3)「英文科」「英文学科」の略。
えいぶん
えいぶん [0] 【叡聞】
天子が聞くこと。「―に達する」
えいぶん
えいぶん【英文】
English (writing).→英和
〜がじょうずである write good English.〜で[の]in English.英文タイプ English typing.英文法 English grammar.
えいぶんか
えいぶんか [0] 【英文科】
大学で,英米文学を研究する学科。英文学科。
えいぶんがく
えいぶんがく【英文学】
English literature.英文学史(者) a history (scholar) of English literature.英文学科 a department of English (language and literature).
えいぶんがく
えいぶんがく [3] 【英文学】
(1)イギリスの文学。
(2)英語で書かれた文学。また,それを研究する学問。
えいぶんてん
えいぶんてん [3] 【英文典】
英語の文法を体系的に記述した書物。
えいぶんぽう
えいぶんぽう [3] 【英文法】
英語の文法。
えいへい
えいへい【衛兵】
<post> a guard;→英和
a sentinel.→英和
えいへい
えいへい [0] 【鋭兵】
精鋭な兵隊または軍隊。鋭卒。
えいへい
えいへい ヱイ― [0] 【衛兵】
警備や取り締まりを任務とする兵士。番兵。衛卒。「―所」
えいへいしんぎ
えいへいしんぎ 【永平清規】
〔「清規」は禅宗寺院の生活規則〕
道元の記した曹洞教団の生活規律や理想を集めたもの。二巻。正式には永平道元禅師清規。永平大清規。
えいへいじ
えいへいじ 【永平寺】
福井県吉田郡永平寺町にある寺。総持寺と並ぶ曹洞宗の大本山。山号は吉祥山。1244年,京都深草から道元が移って開山。その後,道元とその弟子の修行道場となった。はじめ大仏寺と称したが1246年永平寺と改称。五世義雲の時,現在地に移転。
えいべい
えいべい [1] 【英米】
イギリスとアメリカ。「―文学」
えいべい
えいべい【英米の】
Anglo-American.
えいべいほう
えいべいほう [0][3] 【英米法】
イギリスの法律およびそれを受け継いで発展したアメリカの法律の総称。判例法・慣習法を中心とする。
→大陸法
えいべつ
えいべつ [0] 【永別】 (名)スル
永遠に別れること。ながの別れ。永訣。死別。
えいほ
えいほ 【永保】
⇒えいほう(永保)
えいほう
えいほう [0] 【英法】
イギリスの法律。
えいほう
えいほう 【永保】
年号(1081.2.10-1084.2.7)。承暦の後,応徳の前。白河天皇の代。
えいほう
えいほう [0] 【鋭鋒】
(1)するどくとがった矛先。
(2)するどい攻撃。多く言論によりするどく攻撃する場合にいう。
えいほう
えいほう [0] 【泳法】
泳ぎ方。泳ぎの型。「潜水―」
えいほうじ
えいほうじ 【永保寺】
岐阜県多治見市にある臨済宗南禅寺派の寺。山号,虎渓山。開基は夢窓国師,開山は仏徳禅師。開山堂・観音堂は禅宗建築の代表的遺構で国宝。古渓寺。巨景寺。
えいまい
えいまい [0] 【英邁】 (名・形動)[文]ナリ
人格や才知が特別にすぐれている・こと(さま)。英明。「―な君主」
[派生] ――さ(名)
えいまん
えいまん [0] 【盈満】 (名・形動ナリ)
十分に満ち足りている・こと(さま)。[日葡]
えいまん
えいまん 【永万】
年号(1165.6.5-1166.8.27)。長寛の後,仁安の前。二条・六条天皇の代。
えいまん
えいまん ヱイ― 【衛満】
衛氏朝鮮の建国者。中国,燕(エン)の人。漢の高祖に追われて朝鮮に入り,紀元前二世紀初め箕子(キシ)朝鮮を滅ぼし王険城(今の平壌)に都した。生没年未詳。
えいまんのとがめ
えいまんのとがめ 【盈満の咎め】
〔後漢書(折像伝)〕
あまりに満ち足りているときは,往々にして災いの生ずるおそれがあるということ。
えいみん
えいみん [0] 【永眠】 (名)スル
永い眠りにつくこと。死ぬこと。死去。「八〇歳で―した」
えいみん
えいみん【永眠する】
die;→英和
pass away.
えいめい
えいめい [0] 【英名】
すばらしい評判。名声。「―をとどろかす」「―赫々(カツカク)」
えいめい
えいめい [0] 【英明】 (名・形動)[文]ナリ
すぐれて賢い・こと(さま)。「―な君主」「―果断」
[派生] ――さ(名)
えいめい
えいめい [0] 【栄名】
栄えある誉れ。名誉。「小節をはかるものは―をなすことなく/浄瑠璃・本朝三国志」
えいめんせんそう
えいめんせんそう 【英緬戦争】
イギリスとビルマ(アラウンパヤー朝)との間で,1824〜86年の間に三次にわたって戦われた戦争。アラウンパヤー朝は滅び,ビルマはイギリスの植民地となった。イギリス-ビルマ戦争。ビルマ戦争。
えいもん
えいもん [0] 【営門】
兵営,陣営の門。
えいや
えいや [1] (感)
力を入れて引いたりする時のかけ声。「―,と引っぱる」
えいやく
えいやく [0] 【英訳】 (名)スル
英語以外の言語を英語に翻訳すること。また,翻訳したもの。「源氏物語を―する」
えいやく
えいやく【英訳】
(an) English translation.〜する translate[put]into English.
えいやごえ
えいやごえ 【えいや声】
「えいや」というかけ声。力を入れたり,元気をだす時のかけ声。「鬼共膝を屈し肱(ヒジ)をのべて,―を出し/太平記 20」
えいやっと
えいやっと [1]
■一■ (副)
(1)力を入れて行うさま。「―投げとばす」
(2)かろうじて。ようやっと。「―箱根の駅に着きて候/滑稽本・膝栗毛 2」
■二■ (名)
〔かけ声から〕
剣道。「鎧(ヨロイ)着て―をするを芝居事だと/浄瑠璃・花飾」
えいやらやあ
えいやらやあ [1] (感)
力を入れる時のかけ声。えんやらや。「―の木遣の声は磯打つ波/浄瑠璃・双生隅田川」
えいや声
えいやごえ 【えいや声】
「えいや」というかけ声。力を入れたり,元気をだす時のかけ声。「鬼共膝を屈し肱(ヒジ)をのべて,―を出し/太平記 20」
えいゆ
えいゆ [1] 【贏輸】
「えいしゅ(贏輸)」の慣用読み。
えいゆう
えいゆう 【英雄】
〔(イタリア) Sinfonia Eroica〕
ベートーベンの交響曲第三番変ホ長調の通称。1804年完成。
→「英雄」第2楽章(ベートーベン)[音声]
えいゆう
えいゆう [0] 【英雄】
(1)才知・気力・武力にひいで,偉大な事業をなしとげる人。「不世出の―」「国民的―」「―的行為」
(2)〔「えいよう」とも〕
「英雄家」の略。「当家はさせる―にはあらざれども/平治(上・古活字本)」
えいゆう
えいゆう【英雄】
a hero.→英和
〜的 heroic.→英和
えいゆう=人を欺(アザム)く
――人を欺(アザム)く
英雄は知恵・才能にすぐれているから,往々にして人の考え及ばないようなはかりごとや行いをするものだ。
えいゆう=色を好む
――色を好む
英雄というものは,力があふれているため女色を好むものだ。
えいゆうけ
えいゆうけ [3] 【英雄家】
⇒清華家(セイガケ)
えいゆうしゅぎ
えいゆうしゅぎ [5] 【英雄主義】
⇒ヒロイズム
えいゆうしん
えいゆうしん [3] 【英雄神】
英雄が神格化されて,宗教的崇拝の対象にまで高められたもの。
えいゆうしんわ
えいゆうしんわ [5] 【英雄神話】
英雄の活躍,遍歴,苦難の打開などを説く神話。
えいゆうじだい
えいゆうじだい [5] 【英雄時代】
英雄叙事詩の主人公が活躍したと想定される時代。原始共同体から階級社会・国家形成への過渡的時代とされる。
えいゆうじょじし
えいゆうじょじし [6] 【英雄叙事詩】
それぞれの民族・国民特有の理想像である英雄の伝説を中心とした韻文形式の文学。「イリアス」「オデュッセイア」「ベーオウルフ」「ニーベルンゲンの歌」などがその例。
えいゆうすうはい
えいゆうすうはい [0][5] 【英雄崇拝】
英雄の超人的なすぐれた資質をたたえ,これを崇拝すること。
えいゆうたん
えいゆうたん [3] 【英雄譚】
英雄の活躍を描いた物語。
えいゆうでん
えいゆうでん 【英雄伝】
ギリシャの伝記作家プルタルコスの著。ギリシャとローマの政治家で,似かよった生涯を送った二三組四六人を比較論評。対比列伝。
えいよ
えいよ [1] 【贏余】
あまり。残り。よぶん。
えいよ
えいよ [1] 【栄誉】
栄(ハ)えある誉れ。たいへんな名誉。「―に輝く」「―を担う」「―ある役目」
えいよ
えいよ【栄誉】
honor;→英和
glory.→英和
えいよう
えいよう [0] 【栄耀】
〔「えよう」とも〕
(1)高い地位に就き,富んで,勢力の強いこと。
(2)おごった,贅沢(ゼイタク)な生活をすること。
えいよう
えいよう [0] 【栄養・営養】
(1)〔生〕 生物が生命を維持し,生活してゆくために,体外から適当な物質を取り入れて,からだを成長させ,機能を保ち,エネルギーを得ること。
(2){(1)}のために必要な成分・物質。滋養。「―をとる」「―がある」「―にならない」
〔幕末につくられた語〕
えいよう
えいよう【栄養】
nourishment;→英和
nutrition.→英和
〜のある(ない) (in)nutritious.→英和
〜の良い(悪い) well-(ill-)nourished.‖栄養価 nutritive value.栄養学 dietetics.栄養士 a dietitian[-cian].栄養失調 malnutrition.栄養障害 abiotrophy.栄養不良(過多) under-(over-)nourishment.栄養物 nutritious food.
えいよう
えいよう [0] 【永陽】
日が永いこと。日の永い春の日。
えいようえいが
えいようえいが [5] 【栄耀栄華】
はなやかに栄えときめくこと。おごり栄えること。「―を尽くす」
えいようえんるい
えいようえんるい [5] 【栄養塩類】
(1)生物の正常な生育に必要な塩類。
(2)海水や陸水に含まれ,植物プランクトンや藻類の栄養になる物質。硝酸塩・亜硝酸塩・アンモニウム塩・リン酸塩・ケイ酸塩など。
えいようか
えいようか [3] 【栄養価】
食物の栄養的価値。食物100グラム中に含まれる熱量(カロリー),タンパク質・脂肪・炭水化物・必須アミノ酸の含有量などで表す。「―の高い食べ物」
えいようかがく
えいようかがく [5] 【栄養化学】
栄養素の種類や性質,また体内での消化吸収過程などについて化学的研究を行い,栄養改善に資する学問。
えいようがく
えいようがく [3] 【栄養学】
生命の維持および心身の健康を保つために,栄養の状態や必要度について研究する学問。
えいようきかん
えいようきかん [6][5] 【栄養器官】
生物の栄養をつかさどる器官。植物では根・茎・葉の基本器官と,その変形した各器官を,動物では狭義には消化器官,広義には消化・呼吸・循環・排出などの器官をさす。
えいようきょうせい
えいようきょうせい [5] 【栄養共生】
(1)異なる生物種が,互いに不足する栄養を補い合って生活すること。
(2)単独では増殖できない二種以上の微生物が,混合培養によって,それぞれが分泌する栄養物質で増殖すること。
えいようけいしき
えいようけいしき [5] 【栄養形式】
摂取する食物の種類によって区別される形式。無機物を摂取する無機栄養(独立栄養),有機物を摂取する有機栄養(従属栄養)などに分類される。
→無機栄養
→有機栄養
えいようざっしゅ
えいようざっしゅ [5] 【栄養雑種】
有性生殖によらず,栄養体の入れ替えによって生じた雑種。植物では接ぎ木がこれに相当する。接ぎ木雑種。
えいようし
えいようし [3] 【栄養士】
栄養士法に基づき,栄養摂取の指導を行う者。
えいようしっちょう
えいようしっちょう [5] 【栄養失調】
摂取する栄養素の不足あるいは過剰によって起こるからだの異常状態。むくみ・疲れ・だるさや皮膚が青白くなるなどの症状が出る。
えいようしょうがい
えいようしょうがい [5] 【栄養障害】
体内で栄養素が適切に消化・吸収されず,代謝が阻害される状態。
えいようしょく
えいようしょく [3] 【栄養食】
栄養価の高い食品,あるいは食事・献立。
えいようじ
えいようじ [3] 【嬰幼児】
嬰児と幼児。乳幼児。
えいようせいしょく
えいようせいしょく [5] 【栄養生殖】
無性生殖の一。主に植物が生殖器官以外の部分から新しい個体を生ずる現象。根茎・塊茎・むかご,挿し木や取り木などによる繁殖がその例。栄養体生殖。栄養繁殖。栄養増殖。
えいようそ
えいようそ [3] 【栄養素】
栄養のために生体内に摂取しなければならない物質。高等動物では,炭水化物・脂肪・タンパク質・ビタミン・無機質など。高等植物では,窒素・カリウム・リンなど。動物にとっての水・酸素,光合成をする植物にとっての水・二酸化炭素は,不可欠であるが,栄養素には加えない。栄養物質。
えいようそしき
えいようそしき [5] 【栄養組織】
植物において,有性生殖に直接関係しない組織の総称。同化組織・貯蔵組織・分泌組織・通気組織・乳液分泌組織など。
えいようたい
えいようたい [0] 【栄養体】
生殖に直接関係せず,個体の栄養に関係する部分。種子植物では根・茎・葉など,動物では,広義には生殖器官以外の部分がこれにあたる。
えいようだんかい
えいようだんかい [5] 【栄養段階】
生態系における役割の類型的分類。無機物から有機物を合成する生産者,生産者を捕食する消費者,生産者や消費者の死体・排出物を分解する分解者の三段階に大別できる。
えいようはんしょく
えいようはんしょく [5] 【栄養繁殖】
⇒栄養生殖
えいようふりょう
えいようふりょう [5] 【栄養不良】
栄養障害・栄養不足などによる身体の不健全な状態。
えいようぶつ
えいようぶつ [3] 【栄養物】
栄養素を多く含んだ食物。滋養物。
えいようぶん
えいようぶん [3] 【栄養分】
⇒養分(ヨウブン)
えいようよう
えいようよう 【栄養葉】
生殖器官を分化せず,同化作用を営む普通の葉。裸葉。
⇔胞子葉
えいよけん
えいよけん [3] 【栄誉権】
⇒栄典大権(エイテンタイケン)
えいよしはらい
えいよしはらい [4] 【栄誉支払】
⇒参加(サンカ)支払
えいよひきうけ
えいよひきうけ [4] 【栄誉引受】
⇒参加(サンカ)引受
えいよれい
えいよれい [3] 【栄誉礼】
(軍隊などが)国の賓客として,他国の元首などを迎える際に行う儀礼。
えいらく
えいらく [0] 【永楽】
(1)中国,明の成祖(永楽帝)の代の年号(1403-1424)。
(2)「永楽銭」の略。
えいらくあかえ
えいらくあかえ [5] 【永楽赤絵】
中国,明代の永楽年間に景徳鎮の官窯より産した赤絵磁器。また,京都の永楽焼の赤絵写しをもいう。
えいらくせん
えいらくせん [0] 【永楽銭】
中国,明代の1411年(永楽9)より鋳造された銅銭。表面に「永楽通宝」の文字がある。室町時代に輸入され,江戸初期まで盛んに流通したが,1608年禁止された。永楽通宝。永銭。永。
永楽銭[図]
えいらくたいてん
えいらくたいてん 【永楽大典】
中国最大の類書。二万二九三七巻。目録六〇巻。明の永楽帝が解縉(カイシン)らに命じて編集させ,1407年完成。百般の書物の記事を「洪武正韻」の文字の順序に配列したもの。大部分焼失し,現存は約八百巻。
えいらくつうほう
えいらくつうほう [5] 【永楽通宝】
「永楽銭」に同じ。
えいらくてい
えいらくてい 【永楽帝】
(1360-1424) 中国,明の第三代皇帝(在位 1402-1424)。名は棣(タイ)。諡(オクリナ)は文皇帝。廟号(ビヨウゴウ)は太宗,のちに成祖。洪武帝の第四子。洪武帝の死後,靖難(セイナン)の役で建文帝を倒して即位。北京を都とし,皇帝権の伸長に努め,モンゴルを攻め,また鄭和(テイワ)を南方に派遣して諸国を従わせた。
えいらくよう
えいらくよう 【永楽窯】
中国明代,永楽帝の時代に景徳鎮におかれた官窯。
えいらん
えいらん [0] 【叡覧】
天子が見ること。「―に供する」
えいらん
えいらん [1] 【英蘭】
英吉利(イギリス)と和蘭(オランダ)。
えいらんせんそう
えいらんせんそう 【英蘭戦争】
一七世紀後半,イギリス・オランダ両国間の戦争。イギリスの航海法を原因とし,第一回(1652-1654)・第二回(1665-1667)・第三回(1672-1674)の三回戦われ,オランダは制海権を失った。イギリス-オランダ戦争。
えいり
えいり【営利的】
profit-making.〜に汲(きゆう)汲とした be bent on gain.‖営利事業 an enterprise;a commercial concern (会社).
えいり
えいり [1] 【栄利】
栄達と利益。
えいり
えいり [1] 【英里】
マイルのこと。
えいり
えいり ヱ― [0] 【絵入り】
書物や新聞雑誌の記事に,挿絵の入っていること。また,その書物や新聞雑誌。
えいり
えいり [1] 【贏利】
〔「贏」は余りの意〕
もうけ。利益。利得。「ひそかに金銀あらため造りてみづからもその―をわかち/折たく柴の記」
えいり
えいり【鋭利な】
sharp(-edged);→英和
keen.→英和
えいり
えいり【絵入り(の)】
illustrated.
えいり
えいり [1] 【営利】
金銭的な利益を得ようとすること。利益を得る目的で,ある活動をすること。
えいり
えいり [1] 【鋭利】 (名・形動)[文]ナリ
(1)刃がするどく,切れ味のよい・こと(さま)。「―な刃物」
(2)才気があり,物事に対する洞察がするどく,判断がすばやい・こと(さま)。「―な頭脳」
[派生] ――さ(名)
えいりがいしゃ
えいりがいしゃ [4] 【営利会社】
営利を目的とする会社。
えいりきょうげんぼん
えいりきょうげんぼん ヱ―キヤウゲン― [0] 【絵入り狂言本】
元禄(1688-1704)から約50年間刊行された,歌舞伎の筋書きを挿絵入りでのせた版本。狂言本。狂言絵本。
えいりこうい
えいりこうい [4] 【営利行為】
営利を目的としてなされる行為。
えいりしほん
えいりしほん [4] 【営利資本】
営利を目的に使われる資本。
えいりしゃだんほうじん
えいりしゃだんほうじん [7] 【営利社団法人】
⇒営利法人(エイリホウジン)
えいりしゅぎ
えいりしゅぎ [4] 【営利主義】
金銭的利益を得ることを事業の唯一絶対の目的とする考え方。商業主義。金もうけ主義。
えいりじぎょう
えいりじぎょう [4] 【営利事業】
営利を目的として営む事業。
えいりじゆうしんぶん
えいりじゆうしんぶん ヱ―ジイウ― 【絵入自由新聞】
1882年(明治15)創刊された自由民権派の新聞。1990年廃刊。
えいりじょうるりぼん
えいりじょうるりぼん ヱ―ジヤウルリ― [0] 【絵入り浄瑠璃本】
寛永(1624-1644)から享保(1716-1736)初年頃までの間に刊行された挿絵入りの古浄瑠璃本。細かい字で書かれ,細字本・虱本(シラミボン)などと呼ばれる。絵入り正本。
えいりてき
えいりてき [0] 【営利的】 (形動)
営利を主な目的とするさま。「―な事業」
えいりねほん
えいりねほん ヱ― [4] 【絵入り根本】
舞台面や役者の似顔絵を挿絵として入れた読み物風の歌舞伎脚本。江戸後期,安永・天明(1772-1789)の頃から文化・文政・天保(1804-1844)にかけて,京坂を中心に刊行され,流行。根本。
えいりほうじん
えいりほうじん [4] 【営利法人】
構成員の利益を目的とする法人。社団法人に限られ,財団法人には認められない。営利社団法人。
⇔公益法人
えいりほけん
えいりほけん [4] 【営利保険】
営利を目的とする保険。営業保険。
→相互保険
えいりぼん
えいりぼん ヱ― [0] 【絵入り本】
絵が入っている本。特に,絵の入った近世の版本をいう。
えいりゃく
えいりゃく 【永暦】
年号(1160.1.10-1161.9.4)。平治の後,応保の前。二条天皇の代。
えいりゃく
えいりゃく [0] 【英略】
ひいでたはかりごと。
えいりゅう
えいりゅう [0] 【癭瘤】
他生物の寄生まれに共生によって,異常発育または異常形成を起こした植物体の部分。
えいりゆうかいざい
えいりゆうかいざい [6] 【営利誘拐罪】
何らかの利益を得ることを目的として人を誘拐することにより成立する罪。1964年(昭和39)近親者に金銭などを要求する誘拐を特に重く罰する条項,いわゆる身代金誘拐罪を設けた。
えいりょ
えいりょ [1] 【叡慮】
天子の考え。天子の気持ち。
えいりょう
えいりょう [0] 【英領】
イギリスが領有していること。また,その領土。
えいりょう
えいりょう【英領】
a British territory[dominion].
えいりょく
えいりょく [1] 【営力】
地球の表面を変形させる自然力。水・風,生物などの働きによる外的営力と,火山活動・地殻運動などの働きによる内的営力とがある。
えいりよみほん
えいりよみほん ヱ― [4] 【絵入り読本】
挿絵の多く入った江戸後期の読本。人情本も含めていう。
えいりん
えいりん【営林(署)】
(a) forestry (office).→英和
えいりん
えいりん [0] 【営林】
森林を保護し,育てること。森林の経営。「―事業」
えいりん
えいりん 【映倫】
〔「映画倫理規程」「映倫管理委員会」の略〕
日本で製作・上映する映画を自主的に検閲規制する機関。1949年(昭和24)日本映画連合会が組織。57年全面改組して映画連合会から独立。社会的・倫理的に好ましくない部分について削除や表現の変更を勧告する。
えいりん
えいりん【映倫[映倫管理委員会]】
Motion Picture Code of Ethics Committee.
えいりんきょく
えいりんきょく [3] 【営林局】
林野庁の地方下部機関。全国に九局。国有林野の管理・経営や,営林署の指導・監督などを主な仕事とする。
えいりんしょ
えいりんしょ [5] 【営林署】
営林局の指導・監督を受けて,主に国有林の管理・育成などを実施する官庁。全国で約三〇〇署ある。
えいれい
えいれい【英霊】
the spirit of the war dead.
えいれい
えいれい [0] 【英霊】
(1)霊魂。特に,戦死者の魂を敬っていう語。
(2)すぐれた人。また,その魂。
えいれつ
えいれつ [0] 【曳裂】
両方から引っ張る力によって地盤が裂け,それに沿って,階段状断層や地溝を生ずること。
えいれんぽう
えいれんぽう【英連邦】
the (British) Commonwealth of Nations.
えいれんぽう
えいれんぽう 【英連邦】
⇒イギリス連邦(レンポウ)
えいろう
えいろう [0] 【永牢】
江戸時代の刑罰の一。終身,牢に監禁すること。旧主に仇(アダ)をした者,女犯(ニヨボン)の僧などに科した。ながろう。
えいろきょうしょう
えいろきょうしょう 【英露協商】
1907年,イギリスとロシアがペルシャ・アフガニスタン・チベットにつき,両国の勢力範囲を確認した協定。英仏協商と合わせドイツを包囲。
→三国協商
えいろく
えいろく 【永禄】
年号(1558.2.28-1570.4.23)。弘治の後,元亀の前。正親町(オオギマチ)天皇の代。
えいわ
えいわ【英和辞典】
an English-Japanese dictionary.
えいわ
えいわ 【永和】
北朝の年号(1375.2.27-1379.3.22)。応安の後,康暦の前。後円融天皇の代。
えいわ
えいわ [0] 【英和】
(1)英語と日本語。「―対訳」
(2)「英和辞典」の略。
えいわじてん
えいわじてん [4] 【英和辞典】
英語の単語・熟語・句などの意味・用法を日本語で説明した辞典。
⇔和英辞典
えいわたいやくしゅうちんじしょ
えいわたいやくしゅうちんじしょ 【英和対訳袖珍辞書】
英和辞書。一巻。幕府の命により堀達之助が主任となって編纂し,1862年,洋書調所から刊行。
えいん
えいん ヱ― [0] 【絵印】
絵の落款に用いる印。
えいん
えいん ヱ― [1][0] 【会陰】
外陰部と肛門(コウモン)との間の部分。ありのとわたり。
えいんがきょう
えいんがきょう ヱイングワキヤウ 【絵因果経】
「過去現在因果経」の内容を絵解きしたもの。経文を下段に,絵を上段に書く。過去現在因果経絵巻。因果経絵巻。
えいんせっかい
えいんせっかい ヱ― [4] 【会陰切開】
産科術式の一。分娩(ブンベン)時に,児頭の娩出を早め会陰裂傷を防ぐ目的で会陰部を切開すること。
えいんれっしょう
えいんれっしょう ヱ―シヤウ [4] 【会陰裂傷】
分娩の際に生じる会陰部の裂傷。会陰の伸展性の不足や児頭が大きすぎる場合などに起きる。会陰破裂。
えいトン
えいトン [0] 【英―】
⇒トン(1)
(イ)
えいトン
えいトン【英トン】
a gross ton;a long ton.
えう
え・う ヱフ 【酔ふ】 (動ハ四)
「よう(酔)」の古形。「須須許理(ススコリ)が醸(カ)みし御酒(ミキ)に我―・ひにけり/古事記(中)」
えうかし
えうかし 【兄猾】
記紀に見える大和国宇陀(ウダ)郡の豪族。神武天皇東征の折,天皇をだまして殺そうとしたが,弟の弟猾(オトウカシ)に密告され,逆に殺された。
えうちわ
えうちわ ヱウチハ [2] 【絵団扇】
絵の書いてあるうちわ。
えうま
えうま ヱ― 【絵馬】
⇒えま(絵馬)
えうるし
えうるし ヱ― [2] 【絵漆】
蒔絵(マキエ)の文様を描くのに用いる漆。透き漆にベンガラを混ぜたもの。
えうん
えうん ヱウン 【恵運】
(798-869) 平安初期の真言宗の僧。入唐八家の一人。842年に入唐,青竜寺の義真に学んで,金胎両部の密印を授かり帰朝。山城に安祥寺を開いた。
ええ
ええ (感)
(1) [1]
肯定・承諾を表す時に発する語。はい。「―,そのとおりです」
(2) [1]
喜び・怒りなどの強い感情を表す語。「―,くやしい」
(3) [2]
疑い・驚きなどの気持ちを表す語。「―,本当ですか」
(4) [0][1]
話の初めや途中で,言葉に詰まった時につなぎに発する語。「それは,―,確か去年のことでしたが」
ええ
ええ (形)
〔形容詞「えい(良・善・好)」の転〕
「よい」に同じ。主に関西地方で用いる。「―男」「―もの」
ええ
ええ
[はい]yes;→英和
[ためらい]Well./Let me see.[疑問]Eh?/What?
ええかっこ
ええかっこ (連語)
人前でいいところを見せようとすること。良い恰好(カツコウ)。主に関西地方でいう。
→ええ
→かっこ
ええじゃないか
ええじゃないか エエヂヤ―
1867年東海地方に起こり,近畿・四国・甲州・信州などの各地に波及した大衆乱舞。伊勢神宮のお札などが空から降ったことを契機に,人々が「ええじゃないか」と歌い踊りながら町や村を巡り歩いた。民衆の世直し要求を一種の宗教的熱狂の形で表現したものといわれ,討幕派は社会秩序の攪乱(カクラン)にこれを利用した。
→おかげまいり
ええと
ええと [0] (感)
次に言うべき言葉や事柄について考えている時に発する語。「それは―,五月三日のことでした」
ええと
ええと
Let me see./Well.
ええる
ええる (動)(ええ・ええ・○・ええる・○・○)
〔動詞「う(得)」から生じた語。江戸時代に用いられた〕
動詞の連用形に付いて,補助動詞のように用いられ,可能の意を表す。…できる。「呑(ノミ)〈ええ〉もしねえ酒をくらつてひてへをみや/洒落本・傾城買四十八手」
ええん
ええん ヱ― [1] 【会厭】
⇒喉頭蓋(コウトウガイ)
えおうぎ
えおうぎ ヱアフギ [2] 【絵扇】
絵が書いてある扇。[季]夏。
えおん
えおん ヱヲン 【慧遠】
(1)(334-416) 中国,東晋の僧。道安に学ぶ。廬山(ロザン)にこもり,白蓮(ビヤクレン)社を結成して念仏行を行じ,経典翻訳を助けた。また,仏教の政治からの独立を説いた「沙門不敬王者論」を著した。廬山の慧遠。
(2)(523-592) 中国,隋の僧。敦煌(トンコウ)出身。姓は李氏。北周の武帝の行なった仏教廃止宣言に反対した。洛陽の浄影寺で仏教を講義。著「大乗義章」。浄影寺の慧遠。
えか
えか ヱクワ 【恵果】
⇒恵果(ケイカ)
えか
えか ヱカ 【慧可】
(487-593) 中国禅宗の第二の祖。洛陽の人。達磨(ダルマ)の弟子となり,六世紀中頃東魏で布教活動を行なった。
→慧可断臂(ダンピ)
えか
えか ヱ― 【会下】
⇒えげ(会下)
えかい
えかい ヱカイ 【懐海】
⇒百丈(ヒヤクジヨウ)懐海
えかがみ
えかがみ [2] 【柄鏡】
(紐鏡(ヒモカガミ)に対して)柄のついた鏡。中国宋代に盛行し,日本では室町以後に用いられるようになった。
柄鏡[図]
えかがみ
えかがみ ヱ― [2] 【絵鑑】
鑑定用の古画帖。
えかき
えかき ヱ― [3] 【絵書き・絵描】
絵を描くことを職業にしている人。画家。
えかきうた
えかきうた ヱ― [3] 【絵書き歌】
描く線や形を説明した歌詞を歌いながら一定の絵を完成する遊戯。また,その歌。
えかきべ
えかきべ ヱ― [3] 【画部】
律令制で,中務省の画工司(エダクミノツカサ)に属し,絵画のことにたずさわった部。また,その人。
えかく
えかく ヱカク 【慧鶴】
⇒白隠(ハクイン)
えかだんぴ
えかだんぴ ヱカ― [1][1] 【慧可断臂】
慧可が達磨(ダルマ)に入門を願って許されなかったとき,自分の左ひじを切って決意の固さを示し,入門を許されたという故事。
えかのいち
えかのいち ヱカ― 【餌香市・会賀市】
上代の市(イチ)の一。飛鳥時代から奈良時代にかけて栄えた。大阪府藤井寺市国府の,大和川と石川の合流点付近にあったとされる。
えからつ
えからつ ヱ― [2] 【絵唐津】
唐津焼の一。釉(ウワグスリ)は青黄みがちで,釉下に絵模様を鉄砂で描いたもの。
えかんばん
えかんばん ヱ― [2] 【絵看板】
劇場の正面にかかげる看板の一種。演目の内容を絵組みにしたもの。また,映画などの絵入りの看板をさすこともある。
えが
えが ヱ― 【垣下】
⇒えんが(垣下)
えがい
えがい ヱガヒ [1] 【絵貝】
貝合わせの一。貝の両片に分けて書いた名所などの絵と,それに関係ある和歌とを合わせて取る遊戯。天暦(947-957)の頃行われた。
えがいき
えがいき ヱ― [2] 【絵海気】
文様を染めた糸を経(タテ)糸に用いて織った海気(カイキ)。
→海気
えがお
えがお【笑顔】
a smiling[beaming]face.〜になる smile;→英和
beam with joy.
えがお
えがお ヱガホ [1] 【笑顔】
にこにこと笑った顔。えみを含んだ顔。「―で挨拶する」
えがきだす
えがきだ・す ヱガキ― [4] 【描き出す】 (動サ五[四])
(1)物の形やありさまを絵画や言葉で表現する。「下町の情緒を―・す」
(2)物事のありさまを想像する。
(3)物の動いた跡がある形を表す。「水面に波紋が―・された」
[可能] えがきだせる
えがく
えがく【描く】
(1) draw;→英和
picture;→英和
sketch.→英和
(2)[絵に写す]make a picture <of> .
(3)[描写する]depict;→英和
describe.→英和
(4)[心に]picture a thing to oneself;imagine.→英和
えがく
えが・く ヱ― [2] 【描く・画く】 (動カ五[四])
〔「絵書く」の意〕
(1)物の形を絵や図にかき表す。絵や図をかく。「水彩で花を―・く」
(2)物の形状や物事のありさまを,文章や音楽などで表現する。「若い教師の生活を―・いた作品」
(3)(心の中に)思い浮かべる。想像してみる。「理想を―・く」「夢に―・く」
(4)物が動いた跡がある形を表す。「弧を―・く」「トンビが輪を―・いて飛ぶ」
[可能] えがける
えがく
えがく [1] 【依学】
仏教で,教義を信仰のためでなく学問として学ぶこと。
えがくのしゅう
えがくのしゅう [1][1] 【依学の宗】
依学を旨とする宗。倶舎(クシヤ)宗・成実(ジヨウジツ)宗など。寓宗。
えがすり
えがすり ヱ― [2] 【絵絣】
絣織物の一。よこ糸によって松竹梅・鶴・亀・船など絵画的な図柄を織り出したもの。
えがたい
えがたい【得難い】
<be> hard[difficult]to get[obtain];not easily obtainable;scarce[rare](稀な).→英和
えがたい
えがた・い [3] 【得難い】 (形)[文]ク えがた・し
手に入れにくい。貴重だ。「―・い宝」「―・い経験」
[派生] ――さ(名)
えがみ
えがみ ヱ― [1] 【絵紙】
さまざまな絵や模様の印刷された紙。子供の玩具(ガング)・教材・装飾用などに用いられる。
えがら
えがら ヱ― [0] 【絵柄】
工芸品・布地などの模様・図案。構図。絵のがら。
えがらい
えがら・い ヱ― [3] 【蘞辛い】 (形)[文]ク ゑがら・し
〔「えぐい」と「辛い」が混交して生じた語〕
「えがらっぽい」に同じ。「―・いタバコ」
えがらっぽい
えがらっぽ・い ヱガラツ― [5] 【蘞辛っぽい】 (形)
食物などがのどをひどく刺激するようだ。いがらっぽい。えがらい。「風邪をひいてのどが―・い」
[派生] ――さ(名)
えがらてんじん
えがらてんじん 【荏柄天神】
神奈川県鎌倉市二階堂にある神社。祭神は菅原道真ほか四神。源頼朝が幕府の鬼門の鎮守としたのをはじめ,豊臣・徳川氏らの尊崇をうけた。荏柄神社。
えがらてんじんえんぎ
えがらてんじんえんぎ 【荏柄天神縁起】
〔もと荏柄天神に伝来したところから〕
鎌倉時代の絵巻物。三巻。上・中巻は菅原道真の伝記,下巻は北野天満宮の縁起を描く。
えがわ
えがわ ヱガハ [1] 【絵革・画韋】
文様を染めつけた革。
えがわ
えがわ エガハ 【江川】
姓氏の一。
えがわたろうざえもん
えがわたろうざえもん エガハタラウザヱモン 【江川太郎左衛門】
(1801-1855) 江戸後期の西洋流砲術家。伊豆韮山(ニラヤマ)の代官。名は英竜(ヒデタツ)。号は坦庵。1841年に高島秋帆に砲術を学び,翌年江戸で教授。53年から韮山に反射炉を築造,品川の台場を築き,大砲の鋳造も行なった。
えき
えき [1] 【疫】
流行性の病気。はやりやまい。疫病。「およそ―は日数あり/読本・雨月(菊花の約)」
えき
えき [0] 【易】
(1)古代中国で考え出された,占法の一。蓍(メドキ)の茎,のちには筮竹(ゼイチク)五〇本を二つに分け,それによって陰陽を知り,卦(ケ)を作り,易経(エキキヨウ)に基づいて占う。また,その占いをする人。やく。「―を立てる」
(2)「易経」のこと。
えき
えき [1] 【液】
水のように流動する物質。液体。汁。「―をしぼりとる」
えき
えき【易】
fortune-telling;divination.→英和
〜を見る divine;→英和
tell a person's fortune.〜を見て貰う have one's fortune told.‖易者 a fortune-teller.
えき
えき [1] 【駅】
(1)汽車・電車などが停車し,旅客の乗降,貨物の輸送を取り扱う場所。また,その建物。停車場。
(2)律令制で,街道に設けられ,宿泊施設・馬・舟・人夫その他を供給した場所。うまや。
→駅制
えき
えき【液】
(a) liquid[fluid];→英和
juice (果汁);→英和
sap (樹液).→英和
えき
えき【益】
good;→英和
benefit;→英和
profit.→英和
〜のある(ない) useful (useless).→英和
〜する benefit;→英和
do a person good;→英和
profit.→英和
えき
えき [0][1] 【益】
(1)人や世の中の役に立つこと。ためになること。
⇔害
「何の―もない書物」
(2)利益。もうけ。
⇔損
「―のない仕事」
えき
えき【駅】
a (railroad) station; <米> a (railroad) depot;a stage (宿駅).→英和
えき
えき [1] 【役】
(1)戦争。たたかい。「西南の―」「後三年の―」
(2)割りあてられた公のつとめ。やく。「諸大名の―に課せらる/折たく柴の記」
えきあつしきブレーキ
えきあつしきブレーキ [8] 【液圧式―】
運動を制止する力を液体の圧力で伝達して作動させるブレーキ。油圧式ブレーキなど。
えきいん
えきいん [2][0] 【駅員】
鉄道の駅の従業員。
えきいん
えきいん【駅員】
a station employee;the station staff (総称).
えきう
えきう [1] 【液雨】
陰暦一〇月頃降る雨。しぐれ。立冬後一〇日を入液,小雪(シヨウセツ)を出液と呼び,この間に降る雨。
えきうり
えきうり [0] 【駅売り】
駅の構内で物を売ること。また,それを売る人や,売っている品。「―の新聞」
えきえき
えきえき [0][3] 【奕奕】 (形動タリ)
(1)次々と重なるさま。「―たる梁山」
(2)光り輝くさま。「眼光―たり」
(3)美しいさま。「その色彩何ぞ―たる/即興詩人(鴎外)」
えきえき
えきえき [0][3] 【役役】 (ト|タル)[文]形動タリ
懸命に努力するさま。「建築家の―として其業に従ふや/春(藤村)」
えきえぼし
えきえぼし エキヘ― 【胃宿】
二十八宿の胃(イ)宿の和名。牡羊(オヒツジ)座東部の三星をさす。
えきおん
えきおん [0] 【液温】
液体の温度。「―計」
えきか
えきか [1] 【腋下】
わきのした。わき。
えきか
えきか [0] 【液化】 (名)スル
(1)気体が冷却や圧縮によって液体に変化すること。また,その現象。凝縮。
(2)固体が液体に変化する現象。融解。
〔普通,(1)をいう〕
えきか
えきか [1] 【液果】
果皮が肉質で,液汁の多い果実の総称。核果・ウリ状果・ミカン状果・ナシ状果・漿果(シヨウカ)がある。多肉果。湿果。
⇔乾果
→果実
えきか
えきか [1] 【腋窩】
わきの下のへこんだところ。えきわ。
えきか
えきか【液化】
liquefaction.→英和
〜する liquefy.→英和
えきか
えきか 【駅家】
律令制で,駅使や官人の往来,あるいは文書の伝達のため,宿舎・食糧・人馬などを供した施設。駅長が駅子(エキシ)を指揮して運営した。駅亭。うまや。
えきか
えきか [1] 【腋花】
葉のつけ根に咲く花。
⇔頂花
えきかせきゆガス
えきかせきゆガス [7] 【液化石油―】
〔liquefied petroleum gas〕
常温常圧下で気体の低級炭化水素を,冷却,加圧して液化したもの。主成分はプロパン・プロピレン・ブタン・ブチレンなど。家庭用・工業用・自動車用燃料,化学工業の原料に用いる。LPG 。LP ガス。プロパンガスは液化石油ガスの一つで,プロパンを主成分とするもの。
えきかてんねんガス
えきかてんねんガス [8] 【液化天然―】
〔liquefied natural gas〕
メタンを主成分とする天然ガスを冷却,加圧して液化したもの。都市ガス用・発電用燃料,化学工業原料に用いる。LNG 。
えきかもくざい
えきかもくざい [4] 【液化木材】
木材を高温・高圧で液化させるか,薬品処理して溶媒に溶かしたもの。接着材や炭素繊維の原料になる。
えきかん
えきかん 【駅館】
律令制で,山陽道の駅家に設けられ,外国使節の接待に利用された建物。
えきが
えきが [2][0] 【腋芽】
側芽の一。葉腋にでる芽。種子植物では普通にみられる。
⇔頂芽
えきがく
えきがく [0][2] 【易学】
易や,それによる占いについて研究する学問。
えきがく
えきがく [2] 【疫学】
地域や集団内で,疾患や健康に関する事象の発生の原因や変動するさまを明らかにする学問。伝染病の研究から始まり,現在では公害や災害などの問題も対象とする。
えきき
えきき [0] 【腋気】
わきの下より悪臭ある汗を分泌する病気。わきが。腋臭。
えきき
えきき [1] 【疫鬼】
疫病を流行させると考えられた悪神。疫病神。「我已に―に魂を奪はれ/太平記 23」
えききでん
えききでん 【駅起田】
駅田(エキデン)の大宝令における称。
えききとう
えききとう 【駅起稲】
駅稲(エキトウ)の大宝令における称。
えききょう
えききょう エキキヤウ 【易経】
中国,周代の占いの書。五経の一。経文と解説書である「十翼」をあわせて一二編。陰と陽を六つずつ組み合わせた六四卦(ケ)によって自然と人生との変化の法則を説く。「十翼」は,これに儒家的な倫理や宇宙観を加えて解説してある。古来,伏羲(フツキ)氏が卦を画し,周の文王が卦辞を,周公が爻辞(コウジ)を,孔子が「十翼」をつくったといわれるが根拠はない。周易。易。
えききん
えききん [0][2] 【益金】
(1)もうけた金。利益金。
(2)税法上,法人の資産を増加させた収益のこと。
⇔損金
えきぎゅう
えきぎゅう [0] 【役牛】
(肉牛・乳牛などに対して)物の運搬・農耕などの労役に使う牛。
えきくん
えきくん [0] 【液燻】
薫製の一。燻煙によらず,木酢液などの燻液に浸してのち乾燥する方法。
えきけん
えきけん [0] 【役権】
〔法〕 一定の目的のため,他人の所有物を利用する物権。特定人の便益のために他人の物を利用する人役権と,特定の土地の便益のために他人の土地を利用する地役権とに分かれる。現行民法は地役権だけを認める。
えきけん
えきけん 【益軒】
⇒貝原(カイバラ)益軒
えきけんじっくん
えきけんじっくん 【益軒十訓】
教訓書。五〇巻。貝原益軒作。西田敬止編。1893年(明治26)刊。益軒の「家訓」「君子訓」「大和俗訓」「楽訓」「和俗童子訓」「五常訓」「家道訓」「養生訓」「文武訓」「初学訓」の一〇種をまとめたもの。
えきこ
えきこ 【駅戸】
律令制の駅家に属する戸。駅子(エキシ)を出し,駅使の接待,駅馬飼養,駅田耕作など駅家の運営に従った。
えきさく
えきさく [0] 【易簀】
〔「礼記(檀弓)」より。曾子が死に臨んで,賜っていた大夫用の簀(スノコ)を身分にふさわしくないと言って易(カ)えさせたという故事から〕
学徳のある人の死や賢人の死を敬っていう語。簀を易(カ)う。
えきさんばくやく
えきさんばくやく [5] 【液酸爆薬】
〔「液体酸素爆薬」の略〕
液体酸素を軟質木炭・すすなどに吸収させた強力な爆薬。LOX 。
えきざい
えきざい [0] 【液材】
樹木の樹皮に近く樹液が多く軟らかい白色の材部。辺材。
えきざい
えきざい [0][2] 【液剤】
液体の薬剤。乳剤など。
えきし
えきし 【駅子】
律令制で,駅戸の課丁。駅家の仕事に従事し,徭役(ヨウエキ)が免除された。駅丁。役丁。
えきし
えきし 【繹史】
中国,清(シン)の史学者馬驌(バシユク)の編した史料集。一六〇巻。上代から秦(シン)末までの古書を渉猟,抽出した史料を類別編次し,その異同訛誤(カゴ)を正し論断を加えたもの。清朝の経史考訂の学に大きな影響を残した。
えきし
えきし 【駅使】
律令制で,駅馬や駅家を使うことを許された,公用で急行する使者,および公用で旅行する者。早馬使(ハユマヅカイ)。うまやづかい。
えきし
えきし [1] 【役使】 (名)スル
命令して人を使うこと。「その―する工人の利益あらんことを謀り/西国立志編(正直)」
えきしゃ
えきしゃ [1] 【駅舎】
鉄道の駅の建物。
えきしゃ
えきしゃ [1] 【益者】
交際して自分のためになる人。益友。
⇔損者
えきしゃ
えきしゃ [0] 【易者】
易占などの占いを職とする人。八卦見(ハツケミ)。占い師。
えきしゃ=身の上知らず
――身の上知らず
易者が,他人の身の上はよく判断するのに,自分の身の上については,かえってわからないということ。陰陽師(オンヨウジ)身の上知らず。
えきしゃさんゆう
えきしゃさんゆう [1] 【益者三友】
〔論語(季氏)〕
友として交わって利益のある三種類の人。すなわち,直(正直)・諒(リヨウ)(誠実)・多聞(タモン)(博識)である人。
⇔損者三友
えきしゅ
えきしゅ [0][1] 【駅手】
駅での雑務を行う人。古くは駅夫,現在は駅務掛などという。
えきしゅう
えきしゅう [0] 【腋臭】
わきが。腋気。
えきしゅう
えきしゅう 【益州】
中国,漢代に今の四川省に置かれた州。唐以後,成都府と改められた。
えきしょう
えきしょう【液晶】
《理》liquid crystal <LC> .
えきしょう
えきしょう [0] 【液晶】
固体と液体との中間的な状態である物質。全体が液体のような流動性を示しながら,なお結晶に似た構造上の規則性をもち,光学的に異方性を示す。電磁力・圧力・温度などに敏感に応答するので,広く表示装置などに応用される。
えきしんひょうほん
えきしんひょうほん [5] 【液浸標本】
保存のためホルマリンなどの薬液に浸した標本。魚・哺乳動物・きのこ類などに用いる。
えきじゅう
えきじゅう [0] 【益獣】
人間に害をなすものと敵対することで,結果的に利益をもたらす動物。ネズミを捕らえるイタチなど。
⇔害獣
えきじゅう
えきじゅう [0] 【液汁】
(草木・果実などの)しる。つゆ。
えきじょう
えきじょう [0] 【液状】
物質が液体の状態にあるさま。
えきじょうか
えきじょうか [0] 【液状化】
ゆるく堆積し地下水で飽和している砂質地盤に地震動が加わり,間隙水圧が上昇して砂の粒子間の噛み合わせがはずれ,地盤が液状になり支持力を失うこと。
→クイックサンド
→流砂現象
えきじょうじばん
えきじょうじばん [5] 【液状地盤】
液状化した地盤。
えきじょうらん
えきじょうらん [3] 【液状卵】
鶏卵を割って液状の中味を集めたもの。製菓・食肉加工などに用いる。液卵。
えきじん
えきじん [0] 【疫神】
疫病をはやらせる神。えやみの神。疫病(ヤクビヨウ)神。やくじん。
えきじんさい
えきじんさい [3] 【疫神祭】
疫神の活動を恐れ,これを和らげ鎮めようとする祭り。古代より行われ,現在でも京都の吉田神社などで節分の頃行われる。
えきす
えき・す 【役す】 (動サ変)
⇒えきする(役)
えきすい
えきすい 【易水】
中国,河北省西部にある河川。中・北・南易水の三水があるが,通常は中易水をさす。イー-シュイ。
えきすい=のうた
――の歌
〔史記(刺客列伝)〕
中国,戦国時代末期,秦の始皇帝暗殺に赴く刺客荊軻(ケイカ)が,易水のほとりで知人との別れに際し,「風蕭蕭(シヨウシヨウ)として易水寒し,壮士ひとたび去って復(マタ)還らず」と詠じた歌。
→荊軻
えきする
えき・する [3] 【役する】 (動サ変)[文]サ変 えき・す
(1)(公用のために)人民をかり出して働かせる。「これに―・せられたる猶太教徒の数一万二千人/即興詩人(鴎外)」
(2)使う。「運動奔走,以て筋骨を―し/福翁百話(諭吉)」
えきする
えき・する [3] 【益する】 (動サ変)[文]サ変 えき・す
人や世の中のためになる。利益を与える。「何ら―・する所がない」
えきせい
えきせい [0] 【腋生】 (名)スル
花や芽などが葉のつけ根(葉腋)から生じること。
えきせい
えきせい [0] 【易世】
ある王朝が滅亡し,新しい王朝にかわること。
えきせい
えきせい [0] 【奕世】
世を重ねること。世々。代々。累世。累代。「―伝来の器物」
えきせい
えきせい [0] 【易姓】
〔史記(暦書)〕
王室の姓が易(カ)わること。すなわち王朝がかわり,新王朝が興ること。革命。
えきせい
えきせい [0] 【駅制】
陸上交通制度の一。唐の制度にならって大化の改新に始まり,大宝令に至って制度的に確立。都と各国の国府を結ぶ幹線道路に三〇里(約16キロメートル)ごとに駅を置き,各駅に駅馬を備えて緊急の官用通信にあて,また別に,諸国の郡家(グンケ)に伝馬(テンマ)を置いて通常の官用通信にあてた。駅戸の負担過重などにより,律令体制の崩壊とともに衰えた。駅伝。
えきせいかくめい
えきせいかくめい [5] 【易姓革命】
儒教の政治思想の基本的観念の一。天子は天命により天下を治めているのであるから,天子の家(姓)に不徳の者が出れば,天命は別の有徳者に移り(命が革(アラタ)まる),王朝は交代するというもの。
えきせん
えきせん 【駅船】
律令制で水駅(スイエキ)に置かれ,公用の官使が往来に使った船。
えきせん
えきせん [0] 【易占】
筮竹(ゼイチク)・算木(サンギ)を用いて行う易の占い。卜筮(ボクゼイ)。
えきぜい
えきぜい [0] 【益税】
消費者が払った消費税のうち,納税されず合法的に免税事業者の利益として手もとに残ること。また,納付までの運用利益が生ずること。
えきぜい
えきぜい [0] 【易筮】
筮竹(ゼイチク)を用いて易占をすること。
えきそう
えきそう [0] 【液相】
液体からなる相。液体状態にある相。
→相
えきたい
えきたい【液体】
(a) liquid[fluid].→英和
液体空気(酸素) liquid air (oxygen).
えきたい
えきたい [0] 【液体】
物質の状態の一。ほぼ一定の体積を保つが,定まった形のないもの。構成する分子または原子の間隔が気体の場合より狭く,かなり強い作用を及ぼし合っているが,互いにたえず位置が入れかわり,結晶におけるような定まった配列をしていない。
→固体
→気体
えきたいあつりょくけい
えきたいあつりょくけい [0] 【液体圧力計】
測定すべき圧力を液柱の圧力と釣り合わせて圧力を測る装置。U 字管はその代表的なもの。水銀圧力計もこれに属する。液柱計。
えきたいおんどけい
えきたいおんどけい [0] 【液体温度計】
水銀・エチルアルコール・トルエン・ペンタンなどの液体を管に封入し,その熱膨張を利用して温度を測定する器具。
えきたいくうき
えきたいくうき [5] 【液体空気】
液化した空気。かすかに青色をおびる。加圧と断熱膨張を繰り返して得る。沸点は常圧下で摂氏約マイナス一九〇度。窒素・酸素・希ガス(アルゴン・キセノンなど)などの分留製造の原料。
えきたいくうきばくやく
えきたいくうきばくやく [8] 【液体空気爆薬】
木粉や懐炉灰に液体空気をしみ込ませて作った爆薬。土木用・鉱山用に用いる。
えきたいさんそ
えきたいさんそ [5] 【液体酸素】
液化した酸素。微青色の液体。液体空気の分留,または酸素を冷却・圧縮して得る。沸点摂氏マイナス一八三度。酸化力が強く,ロケット燃料の助燃剤や,液酸爆薬の製造,溶接に用いる。
えきたいしょうかき
えきたいしょうかき [7] 【液体消火器】
器内に硫酸と炭酸水素ナトリウムとの二液を分離して収めた,自圧噴出式の消火器。二液が化合すると二酸化炭素が生じ,その圧力によって消火液が噴出する。二酸化炭素の空気遮断効果もある。
えきたいちっそ
えきたいちっそ [5] 【液体窒素】
液化した窒素。無色の液体で,液体空気を分留して得る。沸点摂氏マイナス一九六度。酸化性や毒性が全くなく,冷媒として広く利用され,また食品の瞬間冷凍に用いられる。
えきたいねんりょう
えきたいねんりょう [5] 【液体燃料】
常温常圧下で液状の燃料。石油およびその分留成分,動植物性油・アルコール類など。ボイラー用・発電機用・家庭暖房用・内燃機関用などに用いる。
えきたいまさつ
えきたいまさつ [5] 【液体摩擦】
(1)液体の流れに生ずる内部摩擦。粘性。
(2)固体と液体とが相対運動する場合に固体にはたらく抵抗。速さと接触面積に比例する。摩擦抵抗。粘性抵抗。
えきたいアンモニア
えきたいアンモニア [0] 【液体―】
冷却,圧縮して液化したアンモニア。無色透明の液体。沸点摂氏マイナス三三・四度。水同様,各種の物質をよく溶かす。肥料,硝酸の製造原料に用いる。
えきたいコンパス
えきたいコンパス [5] 【液体―】
航海計器の一。磁石と方位目盛りを記したカードを液中に封じてあるコンパス。それまでの乾式コンパスに代わり,1905年以後普及。強力な磁石を用い指北力が強く,また,液体の緩衝作用によって機関の震動による影響が避けられる。液体羅針儀。
えきたいヘリウム
えきたいヘリウム [6] 【液体―】
液化したヘリウム。沸点摂氏マイナス二六八・九度。ヘリウム I と呼ばれる状態とそれより低温のヘリウム II と呼ばれる状態とがあり,後者は微細なすき間を無抵抗で流れる(超流動性)など通常の液体と異なった性質を示す。極低温をつくるための冷媒として用いる。
えきだん
えきだん [0] 【易断】
易による運勢・吉凶の判断。
えきちく
えきちく [0] 【役畜】
農耕・運搬などをさせるために飼っている家畜。
えきちゅう
えきちゅう【益虫】
a useful insect.
えきちゅう
えきちゅう [0] 【益虫】
人間の生活に直接・間接に益をもたらす昆虫。生活に必要な物を生産するカイコ・ミツバチなど,害虫を捕食するトンボ・カマキリなど,受粉の助けをするチョウ・ミツバチなどをいう。また,成長の時期によって,害虫が益虫になるモンシロチョウなどもあり,便宜的な分類である。
⇔害虫
えきちゅうけい
えきちゅうけい [0] 【液柱計】
⇒液体圧力計(エキタイアツリヨクケイ)
えきちょう
えきちょう【益鳥】
a useful bird.
えきちょう
えきちょう【駅長】
a stationmaster.→英和
駅長室 a stationmaster's office.
えきちょう
えきちょう 【役丁】
律令制で,公の労役に服するため,諸国から徴集されて上京した成年の男子。仕丁。
えきちょう
えきちょう 【駅丁】
⇒駅子(エキシ)
えきちょう
えきちょう [0] 【駅長】
(1)鉄道の駅の長。
(2)律令制で,駅家の長。駅馬・駅船のことをつかさどり,終身の任で,課役は免除された。うまやのおさ。
えきちょう
えきちょう [0] 【益鳥】
人間の生活に直接・間接に役立つ鳥。ムクドリ・ツバメなどのように害虫を捕食する鳥をいうことが多い。時期により益鳥が害鳥になるものもあり,便宜的な分類である。
⇔害鳥
えきてい
えきてい [0] 【掖庭】
宮殿のわきにある建物。後宮。
えきてい
えきてい 【役丁】
(1)労役をさせる壮丁。人夫。人足。
(2)「駅子(エキシ)」に同じ。
えきてい
えきてい [0] 【駅亭】
(1)宿駅の建物。駅家。
(2)宿場の宿(ヤド)。旅館。
えきてい
えきてい [0] 【駅逓】
(1)宿駅から宿駅へ荷物などを送ること。うまつぎ。宿継(シユクツギ)。
(2)郵便の旧名。
えきてい
えきてい [0] 【駅程】
宿駅から宿駅へのみちのり。
えきていきょく
えきていきょく [3] 【駅逓局】
明治前期,交通・郵便,ついで為替・貯金のことをつかさどった官庁。1877年(明治10)駅逓寮を改めて置かれ,85年逓信省に吸収された。
えきでん
えきでん [0] 【駅伝】
(1)「駅伝競走」の略。
(2)律令制における駅制と伝馬(テンマ)の制。うまやづたい。
→駅制
→伝馬
(3)中国で秦漢時代からある交通制度。都を中心とした幹線道路あるいは水路に等間隔に駅を設けて駅馬・駅船を置き,官吏の往来,公文書の伝達などを速やかにした。
えきでん
えきでん [0] 【易田】
律令制で,地味が悪く休耕期間を認められ,一年または数年おきに耕作する田。二倍の土地を支給されたが,租税は一般と同じ。やくでん。片荒らし。
えきでん
えきでん [0] 【駅田】
養老令で,駅家の諸費用をまかなうために置かれ,駅戸が耕作した不輸租田。大宝令では駅起田と称した。
えきでん
えきでん【駅伝競走】
a long-distance relay (race).
えきでんきょうそう
えきでんきょうそう [5] 【駅伝競走】
数人で一チームをつくり,各々のチームが一人一区間ごとにリレーする長距離競走。駅伝。
えきとう
えきとう [0] 【液糖】
精製糖を液状にしたもの。菓子・パン・清涼飲料などに用いる。液状糖。
えきとう
えきとう 【駅稲】
養老令で,駅田から収穫した稲のこと。駅家を運営するための財源とされた。大宝令では駅起稲と称した。
えきとう
えきとう [0] 【駅頭】
駅の前。駅のあたり。また,駅。「―で演説する」「―に降り立つ」
えきどめ
えきどめ [0] 【駅留(め)】
鉄道便で荷物や品物を送る場合,あて先まで配達せず,到着駅にとめておく扱い。
えきはかせ
えきはかせ 【易博士】
陰陽寮(オンヨウリヨウ)で易占のことをつかさどった官。律令制にはなく,紀伝博士などと同じ令外官。易経博士。やくのはかせ。
えきば
えきば [1][0] 【役馬】
労役に使う馬。
えきば
えきば 【駅馬】
律令制で,駅使や官人の往来に供するため駅家で常備していた馬。はゆま。
えきばしゃ
えきばしゃ [0] 【駅馬車】
定期的に街道の宿駅を往復し,旅客や郵便物を輸送した馬車。一七世紀以降,西ヨーロッパやアメリカで発達。鉄道の出現によって衰退。
えきひ
えきひ [1][0] 【液肥】
液状の肥料。下肥(シモゴエ)や,化学肥料を水に溶かしたもの。液体肥料。水肥。
えきびょう
えきびょう【疫病】
<stamp out> an epidemic;→英和
a plague.→英和
えきびょう
えきびょう [0] 【疫病】
流行病。伝染病。はやりやまい。えやみ。
えきびょうおくり
えきびょうおくり [5] 【疫病送り】
疫病神を村外に送り出すとする民間行事。藁(ワラ)人形に疫病を取りこめて川に流したりする。疫病神送り。
えきふ
えきふ [1][0] 【役夫】
(1)人に使われて労役に従う者。人夫。人足。
(2)古代,徭役(ヨウエキ)に従事させられた公民。
えきふ
えきふ [1][0] 【駅夫】
昔の宿駅の人夫。
えきべん
えきべん [0] 【液便】
下痢をした時に出る液状の大便。
えきべん
えきべん [0] 【駅弁】
〔「駅売り弁当」の略〕
鉄道の駅や車内で売っている弁当。1885年(明治18)に始まる。
えきべん
えきべん【駅弁】
a station[box]lunch.
えきべんだいがく
えきべんだいがく [5] 【駅弁大学】
駅弁を売る駅のある所には必ず大学があるといえるほど増加した,戦後の学制改革によってできた新制大学の多いさまを皮肉っていった語。
えきほう
えきほう [0] 【液胞】
細胞内にあって周囲の原形質から膜によって区画された空所。生長した植物細胞に多くみられ,細胞液で満たされている。空胞。
えきむ
えきむ [1] 【駅務】
鉄道の駅の業務。「―員」
えきむ
えきむ [1] 【役務】
他人のために行う労務やサービス。
えきむ
えきむ【役務】
labor;→英和
service.→英和
‖役務賠償 reparation in services.
えきむばいしょう
えきむばいしょう [4] 【役務賠償】
労力を提供することによって相手国に与えた損害を賠償すること。
えきめん
えきめん [0][3] 【液面】
液体の表面。「―計」
えきもん
えきもん [0] 【掖門】
宮殿・神社・寺院などの主要な門のわきにある小さな門。旁門(ボウモン)。脇門。
えきゆう
えきゆう [0] 【益友】
〔論語(季氏)〕
交際して自分のためになる友人。益者。
⇔損友
えきよう
えきよう [0] 【奕葉】
世を重ねること。奕世。代々。累代。
えきよう
えきよう [0] 【役用】
労役に使うこと。「―種」「―動物」
えきらん
えきらん [0] 【液卵】
⇒液状卵(エキジヨウラン)
えきり
えきり【疫痢】
children's dysentery.
えきり
えきり [1] 【疫痢】
法定伝染病の一。三歳から六歳ぐらいの小児にみられる。赤痢の重症型。発熱・嘔吐・ひきつけ・意識混濁などを呈し,死亡率が高い。疫痢様症状。小児期ショック様症候群。
えきれい
えきれい [0] 【駅鈴】
律令制で,駅使や公用の使者に対し下付された鈴。駅馬使用の許可証にあたり,使者の位に応じて刻み目の数が違い,待遇も異なった。振り鳴らして駅子・駅馬を徴発した。うまやのすず。駅路(エキロ)のすず。
駅鈴[図]
えきれい
えきれい [0] 【液冷】
エンジンなどを液体によって冷却すること。
えきれい
えきれい [0] 【疫癘】
流行病。えやみ。疫病。
えきれいしききかん
えきれいしききかん [8][7] 【液冷式機関】
液体を用いて冷却を行うエンジン(内燃機関)。水を用いる水冷式が最も多いが,航空機用などには沸点の高いエチレングリコールを用いるものもある。液冷エンジン。液冷式発動機。
⇔空冷式機関
えきろ
えきろ [1] 【駅路】
(1)途中に宿場の施設のある街道。うまやじ。
(2)歌舞伎で,宿場や街道の場面に使う囃子(ハヤシ)。また,それに用いる街道の馬につける鈴。
えきろのすず
えきろのすず 【駅路の鈴】
⇒駅鈴(エキレイ)
えきわ
えきわ [1] 【腋窩】
⇒えきか(腋窩)
えきわたし
えきわたし [3] 【駅渡し】
商品の売買取引において,貨物を指定された発送駅の鉄道側責任者に渡すまでを売り主の責任とする取引条件。
→貨車渡し
えきん
えきん ヱキン 【絵金】
(1812-1876) 画家。高知生まれ。本姓弘瀬,通称は金蔵,絵金は俗称。江戸で狩野派を学び,郷里土佐で藩のお抱え絵師に出世。のちその身分を奪われ,以後町絵師として芝居絵などに特異な才能を発揮。
えきビル
えきビル [0] 【駅―】
一部を駅舎として用い,他をデパート・レストラン・商店街などに用いるビルディング。ステーション-ビル。
えぎ
えぎ ヱ― [1] 【餌木】
大形のイカを釣るのに用いる擬餌鉤(ギジバリ)。木片でエビや魚の形を作り,尾の周りに掛け鉤をつけたもの。薩摩地方ではじめられた。
えぎ
えぎ 【江木】
姓氏の一。
えぎかずゆき
えぎかずゆき 【江木千之】
(1853-1932) 政治家。旧岩国藩士。文部省参事官となり,小学教則綱領を起草。清浦内閣文相として文政審議会を創設し,文教政策の確立に努力。
えぎたすく
えぎたすく 【江木翼】
(1873-1932) 政治家。山口県生まれ。東大卒。江木千之(カズユキ)の養子。書記官長・内相・鉄道相を歴任。憲政会・民政党の知恵袋と称された。
えぎぬ
えぎぬ ヱ― [2][1] 【絵衣】
近世,采女(ウネメ)が着た表衣(ウエノキヌ)。表は白の練り絹で雲に椿などの彩色をし,裏は萌黄(モエギ)の生絹(スズシ)を用いた。うねめぎぬ。
えぎぬ
えぎぬ ヱ― [2][1] 【絵絹】
日本画に用いる白い生絹(キギヌ)の画布。多くはにじみ止めに礬水(ドウサ)を引いて使う。
えぎょう
えぎょう ヱギヤウ 【恵慶】
平安中期の歌僧。「えけい」とも。中古三十六歌仙の一人。播磨講師。河原院(カワラノイン)に出入りして詠んだ歌を多く残す。「拾遺和歌集」以下の勅撰集に五五首入集。生没年未詳。家集「恵慶法師集」
えくぼ
えくぼ ヱ― [1] 【靨】
〔笑(エ)窪(クボ)の意〕
(1)笑うと,頬にできる小さなくぼみ。
(2)ほくろ。[新撰字鏡]
えくぼ
えくぼ【靨】
a dimple.→英和
〜ができる dimple;show dimples.
えくも
えくも ヱ― [1] 【絵雲】
⇒源氏雲(ゲンジグモ)
えぐい
えぐ・い ヱグイ [2] 【蘞い・刳い・醶い】 (形)[文]ク ゑぐ・し
(1)あくが強くてのどを刺激するような味や感じがする。えがらっぽい。えごい。「十分に熟していないので―・い」
(2)気が強い。また,思いやりがない。「根つからよめりせずに立て歩く―・い代物さ/洒落本・列仙伝」
[派生] ――さ(名)
えぐいも
えぐいも ヱグ― [0] 【蘞芋】
サトイモの一品種。えぐ味が強い。貯蔵性に富み,春,もやしにして葉柄を食用とする。
えぐし
えぐ・し ヱグシ 【蘞し・刳し】 (形ク)
⇒えぐい
えぐち
えぐち 【江口】
(1)大阪市東淀川(ヒガシヨドガワ)区北東端,淀川と神崎川(カンザキガワ)の分流点付近の地名。中世まで,西国船と川船の乗換地として栄え,遊女が多かった。
(2)能の一。三番目物。観阿弥作,世阿弥改作。江口の遊女の亡霊が現れて西行との歌の贈答の故事を語り,のちに普賢菩薩となって西の空に消えるという筋。
えぐちのきみ
えぐちのきみ 【江口の君】
(1)平安末期から鎌倉時代にかけて,摂津国江口にいた遊女。
(2)能「江口」に登場する遊女。
えぐみ
えぐみ ヱグ― [3] 【蘞味・刳味】
あくが強くて,舌やのどがひりひりとするような感じや味。
えぐみ
えぐみ ヱ― [0] 【絵組(み)】
(1)絵の構成。図案。
(2)書物などに絵を組み入れること。また,その絵。
えぐり
えぐり ヱグリ [3] 【抉り・刳り】
(1)えぐること。刃物などでくりぬくこと。
(2)風変わりな趣向で人を驚かすこと。うがち。
えぐりだす
えぐりだ・す ヱグリ― [4][0] 【抉り出す】 (動サ五[四])
(1)えぐって取り出す。「病巣を―・す」
(2)隠されていることを探り出して明るみに出す。「真相を―・す」
[可能] えぐりだせる
えぐりぶね
えぐりぶね ヱグリ― [4] 【刳り舟】
一本の大木の中をえぐりとってつくる舟。丸木舟。彫り舟。くりぶね。
えぐる
えぐる【抉る】
scoop out;gouge;→英和
pierce (心を).→英和
えぐる
えぐ・る ヱグル [2] 【抉る・刳る・剔る】
■一■ (動ラ五[四])
(1)刃物などをつきさしぐるりと回してくり抜く。「木を―・った椀」
(2)人の心に激しい苦痛・動揺などを与える。「肺腑(ハイフ)を―・る話」
(3)真相を明らかにしようとして容赦なく追及する。「現代の世相を―・る」
[可能] えぐれる
■二■ (動ラ下二)
⇒えぐれる
えぐれる
えぐ・れる ヱグレル [3] 【抉れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ゑぐ・る
その部分が抉り取られたようになる。「大きく―・れたような跡」
えけい
えけい ヱケイ 【恵瓊】
(?-1600) 安土桃山時代の臨済宗の僧。安芸の人。字(アザナ)は瑶甫(ヨウホ)。東福寺・安国寺を再興。毛利輝元(テルモト)や豊臣秀吉の信任を受け,両者間の和議をとりもつ。のちに還俗。関ヶ原の戦いに参加し,捕らえられて斬られた。安国寺恵瓊。
えけん
えけん ヱ― [1] 【慧剣】
〔仏〕 煩悩(ボンノウ)をよく断ち切る智慧の力を剣にたとえていう語。「講演論場の砌には学海智水を涌し,―を闘はしむる事なるに/太平記 40」
えげ
えげ ヱ― [1] 【慧解】
〔仏〕 真理によって物事を理解すること。
えげ
えげ ヱ― [1] 【会下】
〔「えか」とも〕
(1)禅宗などで,師の僧について修行すること。門下。
(2)「会下僧」に同じ。
えげそう
えげそう ヱゲ― [2] 【会下僧】
師の下にあって修行している僧。会下の僧。会下。
えげつない
えげつな・い [4] (形)
〔「いげちない」の転〕
(1)度を過ごして露骨に表現するさま。露骨で,いやらしい。「―・いことを言う」
(2)やり方に思いやりや人情味がない。情け容赦もない。「商売のやり方が―・い」
〔もと関西方言。昭和期にはいり,次第に一般に用いられるようになった〕
[派生] ――さ(名)
えげん
えげん ヱゲン 【慧玄】
⇒関山(カンザン)慧玄
えげん
えげん ヱ― [1] 【慧眼】
〔仏〕 五眼の一。この世の空(クウ)であるという真理を悟る能力をもつ目。二乗(ニジヨウ)の修行者,菩薩,仏が備える。
えこ
えこ [1] 【依怙】
(1)一方だけの肩をもつこと。えこひいき。不公平。「―の沙汰」
(2)頼りにすること。また,頼りにするもの。「後生のために―もなし/一遍上人語録」
(3)自分の利益。私利。「ヲノレガ―ヲ尋ネウモノワ/天草本伊曾保」
えこう
えこう [0] 【衣桁】
「いこう(衣桁)」に同じ。
えこう
えこう ヱカウ [1] 【回向・廻向】 (名)スル
〔仏〕
(1)自己が行なった修行や造塔・布施などの善行の結果を,自己や他者の成仏や利益(リヤク)などのために差し向けること。
(2)死者の成仏を祈って供養を行うこと。「親戚一同で―する」
(3)浄土真宗で,阿弥陀仏の本願の力によって浄土に往生し,またこの世に戻って人々を救済すること。前者を往相廻向,後者を還相(ゲンソウ)廻向という。
(4)寺へ寄進すること。
(5)回向文(エコウモン)を唱えること。また,その文。
えこう
えこう ヱコフ [0][1] 【壊劫】
〔仏〕 四劫の第三。水・火・風により世界が崩壊してゆく期間。
→四劫
えこう
えこう【回向(する)】
(hold) a memorial service <for> .
えこういん
えこういん ヱカウヰン 【回向院】
東京都墨田区両国にある浄土宗の寺。諸宗山無縁寺と号す。明暦の大火(1657年)による焼死者を供養するため幕府が建立。以後も無縁仏・刑死者を弔った。供養の勧進相撲がしばしば興行され,旧国技館が建てられるに至った。
えこうちょう
えこうちょう ヱカウチヤウ [0] 【回向帳】
葬儀のとき,香奠(コウデン)として贈られた金銭・供物,贈り主の氏名などを記録しておく帳面。香奠帳。色帳(イロチヨウ)。
えこうほつがんしん
えこうほつがんしん ヱカウホツグワン― [1][3] 【回向発願心】
三心の一。自分の修めた善根・功徳を自他に回向して浄土に往生することを願う心。
えこうもん
えこうもん ヱカウ― [2] 【回向文】
法要や,日常の勤行(ゴンギヨウ)の終わりに,その功徳を自他の往生に及ぼしたいと願って誦(ジユ)する偈文(ゲモン)。えこうぶみ。
えこうろ
えこうろ [2] 【柄香炉】
〔「えごうろ」とも〕
仏具の一。柄のついた香炉。
柄香炉[図]
えこく
えこく [0] 【衣裓】
〔仏〕 花を入れて仏前に置く脚つきの箱または籠(カゴ)。けこ。はなかご。
えこじ
えこじ【依怙地な】
perverse;→英和
cross-grained.〜になって out of spite.
えこじ
えこじ [0] 【依怙地】 (名・形動)[文]ナリ
「いこじ(依怙地)」に同じ。「―になる」「お互ひに―な事もしたけれど/人情本・梅美婦禰 2」
えことば
えことば ヱ― [2] 【絵詞】
(1)絵を説明した文章。絵巻物の詞書(コトバガキ)。
(2)詞書のある絵巻物。「伴大納言―」
えこひいき
えこひいき【依怙贔屓】
partiality;→英和
favoritism.〜する be partial <to> .→英和
〜の partial;unfair.→英和
〜のない impartial;→英和
fair.→英和
えこひいき
えこひいき [3] 【依怙贔屓】 (名)スル
自分の気にいっている者や,関係のある者だけの肩をもつこと。「こわい先生だが―はしない」
えこん
えこん ヱ― [1] 【慧根】
〔仏〕 五根{(2)}の一。真理を見きわめる智慧(チエ)。
えご
えご [0]
(1)山中のくぼ地。
(2)川の流れが入り江となってよどんでいる所。
えごい
えご・い ヱゴイ [2] 【蘞い】 (形)[文]ク ゑご・し
「えぐい」に同じ。「芋の親嫁には―・くあたるなり/雑俳・末摘花」
えごうし
えごうし ヱガフシ [2] 【絵合子】
金泥(キンデイ)などで絵を描いてある蓋(フタ)つきの椀(ワン)。
えごうしゅう
えごうしゅう ヱガフ― [2] 【会合衆】
室町時代,都市の自治組織を指導した豪商たち。その合議によって市政が運営された。特に堺(大阪府堺市)が有名で,宇治・大湊にもあった。納屋衆(ナヤシユウ)。
えごうらい
えごうらい ヱガウライ [2] 【絵高麗】
〔「えこうらい」とも〕
白泥土を化粧がけした上に,鉄釉(テツユウ)で黒・褐色の文様を描いた陶器。朝鮮李朝期に多いが,中国の磁州窯のものをもいう。
えごえご
えごえご (副)
(1)太っていて,肉がだぶつくさま。また,太っているため動作が鈍いさま。のそのそ。「大きな腹だよのう,我ながらなぜこんなに―するだらう/滑稽本・浮世風呂 3」
(2)おぼつかない足取りで歩くさま。よちよち。「―と硯蓋持ち出づる/洒落本・売花新駅」
えごころ
えごころ【絵心がある】
have a taste[talent]for painting.
えごころ
えごころ ヱ― [2] 【絵心】
(1)絵を描く心得,また,趣味。あるいは,絵の趣を理解する能力。「―がある」
(2)絵をかきたい気持ち。「―が動く」
えごし
えご・し ヱゴシ 【蘞し】 (形ク)
⇒えごい
えごのき
えごのき [1]
エゴノキ科の落葉小高木。山野に自生。高さ3メートル内外。葉はほぼ卵形で互生する。初夏,花冠が五裂する白色の花を下垂してつける。果実は楕円形。若い果皮は有毒。材はかたく,器物につくり,また床柱とする。ロクロギ。チシャノキ。
〔「斉墩果」の字をあてることもあるが,これはオリーブの漢名。「えごの花」は [季]夏〕
えごのき[図]
えごのり
えごのり ヱゴ― [2] 【恵胡海苔】
紅藻類イギス目の海藻。日本の沿岸に広く分布。ホンダワラ類に着生。細い針金状に分枝し枝先は鉤(カギ)状に曲がる。寒天の副原料で,おきゅうとなどの材料とする。
恵胡海苔[図]
えごま
えごま [0][1] 【荏胡麻】
シソ科の一年草。東南アジア原産。全体にシソによく似るがやや大振りで,白毛を密生する。秋,シソに似た穂を出し白い小花を開く。種子より「荏(エ)の油」をとる。え。
→荏の油
えごよみ
えごよみ ヱ― [2] 【絵暦】
(1)文字の読めない庶民のために,絵でしるした暦。近世,南部藩のものが著名。めくらごよみ。
(2)絵のある暦。歳徳神(トシトクジン)・金神(コンジン)などの神像や,干支(エト)・星辰の吉凶を絵でしるしたもの。
えさ
えさ ヱサ [2][0] 【餌】
(1)飼っている動物に与える食物。え。「小鳥に―をやる」
(2)動物を誘い出して捕らえるための食物。え。「魚が―に食いついた」
(3)人を誘惑するために用いる金銭や品物。え。「金を―に便宜をはかってもらう」
(4)食べ物・食事の俗な言い方。「やっと―にありつけた」
えさ
えさ【餌】
food;→英和
a bait;→英和
a decoy (おとり).→英和
〜をやる feed;→英和
give food <to> .
えさがし
えさがし ヱ― [2] 【絵探し】
絵の中に,隠して書き入れられた他の形や文字を探しあてる遊び。また,その絵。
えさし
えさし 【江刺】
岩手県南部,北上川中流東岸の市。米・ホップ・リンゴ栽培,酪農・畜産が盛ん。箪笥(タンス)(岩谷堂箪笥)を特産。
えさし
えさし ヱ― [0] 【餌差・餌刺】
小鳥を黐竿(モチザオ)で捕らえること。特に,鷹の餌とする小鳥を捕らえること。また,これを職業とする人。江戸時代は幕府の職名の一つで,鷹匠の配下。とりさし。
えさし
えさし 【江差】
北海道渡島(オシマ)半島西岸の漁港町。檜山(ヒヤマ)支庁所在地。明治末までニシン漁で繁栄した。
えさしおいわけ
えさしおいわけ 【江差追分】
北海道江差町の民謡で,花柳界のお座敷唄。信州の「追分節」が,越後を経て,瞽女(ゴゼ)や船乗りによりもたらされたもの。松前追分。
えさしせん
えさしせん 【江差線】
JR 北海道の鉄道線。北海道五稜郭・江差間,79.9キロメートル。木古内で海峡線(青函トンネル)が分岐する。
えさら∘ず
えさら∘ず 【得避らず】 (連語)
〔副詞「え」と動詞「さる(避)」の未然形「さら」と打ち消しの助動詞「ず」が結び付いたもの〕
避けられない。やむをえない。よんどころない。「―∘ぬ事のみいとど重なりて/徒然 59」
えさん
えさん ヱ― 【恵山】
北海道渡島(オシマ)半島南東端,太平洋に面する二重式火山。海抜618メートル。高山植物が豊富。
えざ
えざ ヱ― [1] 【会座】
仏事・説教などの法会(ホウエ)に参会した者の席。また,法会のこと。
えざら
えざら ヱ― [1] 【絵皿】
(1)静物・風景などの絵をかいた室内装飾用の皿。
(2)日本画で,絵の具を溶かす皿。絵の具皿。
えし
えし ヱ― [1] 【壊死】 (名)スル
生体の組織や細胞が局所的に死滅すること。また,その状態。火傷・感電などの物理的原因,腐蝕剤・毒物などの化学的原因,血液循環障害・神経性障害などの病理的原因によって生ずる。
えし
えし ヱ― [1] 【絵師・画師】
(1)絵を描くことを業とする人。絵かき。画家。
(2)推古朝に置かれたとされる,朝廷に直属する絵画制作職人。黄書(キブミ)画師・山背(ヤマシロ)画師・簀秦(スハタ)画師・楢(ナラ)画師などがあった。
(3)律令制で,中務(ナカツカサ)省の画工司(エダクミノツカサ)に属した四人の専門画家。
(4)江戸幕府の職名。絵所に属する専門の画家。
えし
え・し 【良し・善し・好し】 (形ク)
〔「よし」の古形〕
よい。いい。「何の伝言(ツテコト)直(タダ)にし―・けむ/日本書紀(天智)」
えしき
えしき ヱ― [1] 【会式】
法会の儀式。特に日蓮宗で,日蓮の忌日である一〇月一三日を中心に営む法会。お会式。お命講(メイコウ)。御影供(オメイク)。[季]秋。
えしき
えしき ヱ― [0] 【壊色】
〔仏〕
〔「えじき」とも〕
袈裟(ケサ)のこと。通常,青壊色・黒壊色・木蘭(モクラン)壊色の三種類がある。不正色(フシヨウシキ)。
〔原義は濁った色の意。青・黄・赤・白・黒の五正色およびそれぞれの中間色のようなはっきりした色を,袈裟に使うことを禁じたことから〕
えしも
えしも (連語)
〔副詞「え」に副助詞「し」係助詞「も」の付いたもの〕
下に打ち消しの語を伴って,とても…できないという意を表す。「うきながら人をば―忘れねばかつうらみつつなほぞ恋しき/伊勢 22」
→え(副)
えしゃく
えしゃく ヱ― [1] 【会釈】 (名)スル
〔もと仏教語〕
(1)人に対する親しみ・好意・謝意などを表すための,軽く頭を下げたりするしぐさ。「先客に軽く―して座に着く」
(2)他人の気持ちを思いやること。斟酌(シンシヤク)。「遠慮―もない」「何の―もなくふん縛ったり撲ったりするので/少年(潤一郎)」
(3)〔仏〕 相矛盾したように思われる教説を突き合わせ,両立を可能とする深い理解を導き出すこと。会通(エツウ)。和会(ワエ)。
(4)会得すること。主旨を理解した上で,自分の解釈を示すこと。
(5)礼儀にかなった応対。挨拶。「盃のけうはい,当座の―,誠に大人しく見えければ/義経記 8」
(6)あれこれと事情を説明したりすること。「様々―申しければ,事の外にくつろぎ給ひたり/盛衰記 12」
(7)他人に好意をもった動作や態度。愛嬌。多くあとに「こぼす」「こぼる」などを伴う。「にこ��ほや��―こぼして/浄瑠璃・日本振袖始」
えしゃく
えしゃく【会釈】
a salutation[greeting];→英和
a bow.→英和
〜する salute;→英和
bow.
えしゃじょうり
えしゃじょうり ヱシヤヂヤウリ [1][1] 【会者定離】
〔仏〕 会うものは必ず別れる運命にあるということ。世の中の無常なことをいう語。
〔遺教経「世皆無�常,会必有�離」などから出た語〕
えしゅ
えしゅ ヱ― [1] 【会衆】
〔仏〕 説法や法会(ホウエ)に集まった人々。
えしょう
えしょう [1] 【依正】
〔仏〕 依報(エホウ)と正報(シヨウホウ)。この世に生まれてきた心をもつ諸存在が,過去の行為の結果として受けとる環境世界と自分自身。
えしん
えしん [0] 【依身】
〔仏〕
〔目・耳・鼻・舌・身・心などの拠(ヨ)りとどまるところ〕
身体。からだ。
えしん
えしん ヱシン 【恵心】
〔比叡山の恵心院(エシンイン)に住んだので〕
源信(ゲンシン)の通称。恵心僧都(ソウズ)。
えしん
えしん ヱ― [1][0] 【回心】
〔仏〕
(1)心を改めて,仏道にはいること。改心。
(2)小乗の信仰を改めて,大乗を信ずること。
(3)浄土真宗で,自力の信仰を改めて他力を信ずること。
えしん
えしん ヱ― [0][1] 【穢身】
〔仏〕 けがれた身。凡夫の身。
えしんに
えしんに ヱシン― 【恵信尼】
(1182-1268) 親鸞(シンラン)の妻。親鸞に従い東国・北陸地方を遍歴し越後で没す。信蓮房・覚信尼らの母。消息一〇通が現存する。生没年等には異説がある。
えしんは
えしんは ヱシン― 【恵心派】
源信を祖とする仏画の流派。
えしんりゅう
えしんりゅう ヱシンリウ 【恵心流】
日本の天台宗の二流の一。一一世紀後半に分かれ,源信を祖とあおぐ。天台・密教・禅の一致を主張する。
→檀那(ダンナ)流
えじ
えじ ヱジ 【慧慈】
(?-622) 朝鮮,高句麗(コウクリ)の僧。595年来朝,聖徳太子の師となり,20年後に帰国。太子の著した「法華義疏」を高句麗に伝えたといわれる。
えじ
えじ ヱ― [1] 【衛士】
(1)律令制で,諸国の軍団から毎年(のち3年)交代で上京し,衛門府(エモンフ)・衛士府に配属されて,宮中の警護などにあたった兵士。
(2)誤って,「仕丁(ジチヨウ)」をいう。
(3)もと伊勢神宮司庁と熱田神宮に置かれていた警護の職員。衛士長は奏任官。
えじかご
えじかご ヱジ― 【衛士籠】
〔衛士がたくかがり火の籠に形が似るところから〕
空薫(ソラダキ)に用いる道具。一寸(約3センチメートル)四方ほどの網に香をのせて針金の鉤(カギ)にかけ,火鉢などに刺して用いる。
えじき
えじき【餌食】
food;→英和
a prey[victim].→英和
〜となる fall a prey[victim] <to> .
えじき
えじき ヱ― [1][0] 【餌食】
(1)動物の餌として食われる生き物。えさ。
(2)他人の欲望や利益のために犠牲になるもの。くいもの。「暴力団の―になる」
えじく
えじく ヱヂク [1] 【絵軸】
掛け物にした絵。画幅(ガフク)。
えじぐち
えじぐち ヱヂグチ [2] 【絵地口】
絵で地口を表したもの。祭礼の行灯(アンドン)などに書かれた。
→地口行灯
えじふ
えじふ ヱジ― 【衛士府】
律令制で,衛士を統率して,宮中の警護,行幸の護衛にあたった官府。左・右二府よりなる。811年に左・右衛門府と改称。
えじま
えじま 【江島・絵島】
(1681-1741) 七代将軍徳川家継の母月光院に仕えた大奥女中。山村座の役者生島(イクシマ)新五郎との密通のかどで,1714年信濃高遠に流罪となった。
えじま
えじま 【江島】
姓氏の一。
えじま
えじま ヱ― 【絵島】
淡路島の淡路町岩屋港南東の岩。海食を受けて奇観を呈する。((歌枕))「千鳥なく―の浦に澄む月を浪にうつして見る今宵かな/山家(冬)」
えじまきせき
えじまきせき 【江島其磧】
(1667-1736) 江戸中期の浮世草子作者。京都の人。本名,茂知。通称,市郎左衛門。西鶴の影響を受け,八文字屋自笑の名義または自笑との共著で役者評判記や浮世草子を著した。著「傾城(ケイセイ)色三味線」「世間子息気質(ムスコカタギ)」など。
えじめる
えじ・める (動マ下一)
〔近世語〕
(1)だまし取る。「母の鼻毛をゆすりかけ,二三貫目―・めてくる/浄瑠璃・千本桜」
(2)責める。苦しめる。いじめる。「惣嫁食い逃げして妓夫に―・められて居る/洒落本・新板当世人情穴さがし」
えじょう
えじょう ヱジヤウ 【懐奘】
(1198-1280) 鎌倉時代の曹洞(ソウトウ)宗の僧。号は孤雲。藤原氏の出身。比叡山の横川(ヨカワ)で学び,のち道元に長く侍し,道元没後永平寺第二世となる。著「正法眼蔵随聞記」など。
えす
えす (助動)(えせ・えし・えす・えす・○・○)
〔「ます」の転。近世,江戸の遊里語〕
動詞および助動詞「れる・られる」「せる・させる」などの連用形に付き,丁寧の意を表す。ます。「表向から文をあげ〈えす〉こともまだでき〈えせ〉んから紙入のうちへ入れてあげ申したが/洒落本・鄽意気地」
えす
え・す ヱ― 【会す】 (動サ変)
理解する。「我心も未だこれを―・せざりき/即興詩人(鴎外)」
えすがた
えすがた ヱ― [2] 【絵姿】
人の姿を,絵に描いたもの。肖像。
えすがたにょうぼう
えすがたにょうぼう ヱ―バウ [5] 【絵姿女房】
昔話の一。殿様が絵姿を見て連れ去った美しい女房を,夫が女房の機知により取り返すという話。夫が女房の知恵で殿様の難題を次々に解決する型の話もある。
えすごろく
えすごろく ヱ― [2] 【絵双六】
絵入りの双六。浄土双六・道中双六などがある。[季]新年。
えず
え・ず ヱ― 【怨ず】 (動サ変)
「ゑんず」の撥音「ん」の無表記。「歌主(ウタヌシ),いとけしきあしくて―・ず/土左」
えず
えず ヱヅ [1] 【絵図】
(1)絵。絵画。
(2)建物・庭・土地などの平面図。絵図面。
えず
えず【絵図】
a drawing;→英和
a map;→英和
a plan.→英和
えずい
えず・い (形)[文]ク えず・し
〔「悍(オゾ)し」の転。中世・近世語〕
(1)胸がむかつくような感じだ。不快だ。「きたなさうに,―・い色が見えたぞ/史記抄 16」
(2)恐ろしい。こわい。[日葡]
(3)薄情だ。ひどい。「わり様は前髪だてら―・い事ようするの/浄瑠璃・双蝶蝶」
えずく
えず・く ヱヅク 【嘔吐く・噦く】 (動カ四)
食べた物を吐き出す。もどす。「むせて―・き惑ひけるほどに/体源抄」
えずめん
えずめん ヱヅメン [2] 【絵図面】
「絵図(エズ)」に同じ。
えせ
えせ 【似非・似而非】
■一■ (接頭)
名詞に付く。
(1)似てはいるが本物ではない,見せ掛けだけの,の意を表す。「―医者」「―文化人」「―追従」
(2)劣っている,価値のない,の意を表す。「―歌」「―受領」
■二■ [0] (形動ナリ)
名目や外見だけであるさま。「―なる男親を持たりて/枕草子 307」
えせ−
えせ−【似非】
false;→英和
would-be (自称).‖似非紳士 a snob.似非者[物]a fake (物・人);a hypocrite (人).
えせ∘ず
えせ∘ず (連語)
〔副詞「え」に動詞「す」の未然形「せ」と打ち消しの助動詞「ず」の結びついたもの〕
できない。「たちまちにその庭に射ふする事は―∘ず/宇治拾遺 12」
えせかたち
えせかたち 【似非形】
見苦しい容貌(ヨウボウ)。「―は,つやめき寝はれて,ようせずは頬ゆがみもしつべし/枕草子 109」
えせざいわい
えせざいわい 【似非幸ひ】
見かけだけの幸せ。「おひさきなく,まめやかに―など見てゐたらん人は/枕草子 24」
えせざむらい
えせざむらい 【似非侍】
武士らしくない振る舞いをする武士。
えせずりょう
えせずりょう 【似非受領】
とるにたりない下級の受領。「何とも見入れ給ふまじき―の女(ムスメ)などさへ/源氏(葵)」
えせほうし
えせほうし 【似非法師】
僧侶というにふさわしくない法師。なまぐさ坊主。「弁慶といふ―に/浄瑠璃・吉野忠信」
えせもの
えせもの 【似非者】
(1)いかがわしい者。にせ者。その名にふさわしくない者。「ただし,―にこそ候ふめれ/今昔 27」
(2)つまらぬ者。卑しい者。「昔は―などもみなをかしうこそありけれ/枕草子 23」
(3)ばか者。じゃま者。悪い者 。「月は―,忍ぶ夜はなほ冴ゆる/松の葉」
えせわらう
えせわら・う 【似非笑ふ】 (動ハ四)
あざけり笑う。せせら笑う。「傍若無人の継父(ママテテ)―・ひ/浄瑠璃・長町女腹切(中)」
えせん
えせん ヱ― 【絵銭】
江戸時代,民衆の間で作られた,銭貨をかたどった玩具(ガング)。表面に七福神などの絵が鋳出してあった。富貴を願う民衆の信仰対象ともされた。えぜに。
絵銭[図]
えぜに
えぜに ヱ― 【絵銭】
⇒えせん(絵銭)
えそ
えそ ヱ― [1] 【壊疽】
局所的に壊死(エシ)した組織の表面が黒変した状態。脱疽。
えそ
えそ [1] 【狗母魚・鱛】
ハダカイワシ目エソ科の海魚の総称。全長25〜50センチメートル。からだはほぼ円筒形で細長く,尾部に向かって細くなる。体色と斑紋は種により異なり,日本近海には,マエソ・アカエソ・トカゲエソなど約一五種がいる。いずれも肉は白く美味であるが,小骨が多い。上等なかまぼこの原料にする。温帯から熱帯の砂泥底に分布。
えそ
えそ ヱ― [1] 【絵素】
⇒画素(ガソ)
えそ
えそ【壊疽】
《医》gangrene.→英和
えそうふぼく
えそうふぼく エサウ― [4] 【依草付木】
(1)〔仏〕 禅宗の語。死後,中有(チユウウ)の間,人の霊魂が草木に宿っていること。依草付葉。
(2)修学者が言葉や文字にとらわれて,真理の根本を会得せず,悟りの境地に到達し得ないでいること。
えそらごと
えそらごと ヱ― [0][3] 【絵空事】
絵は実際の物とは違って誇張され美化されて描かれているものであること。転じて,実際にはありもしないこと。大げさなこと。「―を並べる」
えそらごと
えそらごと【絵空事】
(a) fabrication; <話> a pipe dream.
えぞ
えぞ [1] 【蝦夷】
(1)〔アイヌ語のエンジュ・エンチウ(人,の意)からという〕
古代に,北関東から東北・北海道にかけて住み,朝廷の支配に抵抗し服属しなかった人々。えみし。えびす。
(2)「蝦夷地(エゾチ)」に同じ。
えぞいたち
えぞいたち [3] 【蝦夷鼬】
オコジョの別名。
えぞいわな
えぞいわな [3] 【蝦夷岩魚】
アメマスの陸封型。
えぞう
えぞう ヱザウ [0][2] 【絵像】
(1)絵にかいた肖像。画像。
(2)絵にかいた仏像。仏画。
えぞうし
えぞうし ヱザウシ [2] 【絵草紙・絵双紙】
(1)江戸時代に作られた,女性や子供向きの絵入りの小説。表紙の色により赤本・黒本・青本・黄表紙などに分けられる。草双紙。
(2)江戸時代,世の中の出来事を絵入りで説明した,一,二枚刷りの読み物。瓦版。
(3)「錦絵(ニシキエ)」に同じ。
(4)〔「絵草紙番付」の略〕
「絵本番付」に同じ。
えぞうしうり
えぞうしうり ヱザウシ― [4][0] 【絵草紙売り】
絵草紙{(2)}を節をつけて読みながら売り歩く者。
えぞうしばんづけ
えぞうしばんづけ ヱザウシ― [5] 【絵草紙番付】
「絵本番付」に同じ。
えぞうしや
えぞうしや ヱザウシ― [0] 【絵草紙屋】
絵草紙・錦絵などを売る店。
えぞおおかみ
えぞおおかみ [3] 【蝦夷狼】
オオカミの亜種。体長は1.2メートルほど。体は灰褐色で,尾先は黒色。北海道・サハリンに分布していたが,1900年頃絶滅した。
えぞかんれい
えぞかんれい [3] 【蝦夷管領】
鎌倉幕府の職名。北条義時が蝦夷を鎮撫(チンブ)させるため,安東五郎を津軽に派遣したのに始まる。以後,安東氏が世襲。蝦夷代官。
えぞぎく
えぞぎく [2] 【蝦夷菊】
キク科の一年草。園芸品種名アスターで呼ばれることが多い。[季]夏。
えぞし
えぞし 【蝦夷志】
地誌。新井白石著。一巻。1720年成立。北海道の地理・歴史・風俗・産物などを述べたもの。
えぞしか
えぞしか [2] 【蝦夷鹿】
ニホンジカの一亜種。肩高約1メートル,角の長さは約75センチメートル。日本に生息するシカの中で最大。北海道の森林や原野にすむ。
えぞすみれ
えぞすみれ [3] 【蝦夷菫】
叡山菫(エイザンスミレ)の別名。
えぞせんにゅう
えぞせんにゅう [3] 【蝦夷仙入・蝦夷潜入】
スズメ目ウグイス科の鳥。全長約18センチメートル。背面は暗褐色で腹は灰白色。夏鳥として北海道に渡来。ホトトギスに似た鳴き声で,夕方からさえずる。エゾホトトギス。
えぞぜみ
えぞぜみ [2] 【蝦夷蝉】
大形のセミ。体長ははねの先端までが68ミリメートルほど。からだは黒色で,頭胸部背面に黄斑があり,中胸背には広い赤褐色斑がある。はねは透明。ギーギーと鳴く。北海道・本州・四国・九州に分布。
えぞだいかん
えぞだいかん [3] 【蝦夷代官】
⇒蝦夷管領(エゾカンレイ)
えぞち
えぞち 【蝦夷地】
明治以前,北海道・樺太・千島の総称。特に,北海道の称。蝦夷。
えぞにしき
えぞにしき [3] 【蝦夷錦】
中国産の錦。縹(ハナダ)色の地に雲竜・波濤(ハトウ)などを織り出したもの。袈裟(ケサ)などに用いられた。江戸期に大陸と交易したアイヌがもたらしたことからいう。
えぞびたき
えぞびたき [3] 【蝦夷鶲】
スズメ目ヒタキ科の鳥。全長約14.5センチメートル。上面は濃い灰褐色で,下面は白色に黒縦斑がある。ロシアの極東地方から千島列島で繁殖し,フィリピン・ニュージーランドなどで越冬。日本では春秋に旅鳥として渡来。
えぞふじ
えぞふじ 【蝦夷富士】
羊蹄山(ヨウテイザン)の別名。
えぞぶぎょう
えぞぶぎょう [3] 【蝦夷奉行】
江戸幕府の職名。遠国(オンゴク)奉行の一。老中支配。1802年2月に箱館におかれたが,同年5月箱館奉行と改称。蝦夷地奉行。
えぞまつ
えぞまつ【蝦夷松】
a spruce.→英和
えぞまつ
えぞまつ [2] 【蝦夷松】
マツ科の常緑高木。北海道・南千島・サハリンに分布。高さ40メートルに達する。葉は扁平な線形でとがる。球果は長楕円形。材はパルプ・建築材としバイオリンの胴などに用いる。トウヒは本種の変種。クロエゾマツ。
えぞらいちょう
えぞらいちょう [3] 【蝦夷雷鳥】
キジ目キジ科の鳥。全長35センチメートルほど。背面は茶・黒・白・灰色などがまじり,目の上が赤く,腹面は灰白色地に黒・茶の粗い縦紋がある。ライチョウと違って,冬も白くならない。ユーラシア北部の森林にすみ,日本では北海道に留鳥として生息。エゾヤマドリ。
えぞわかめ
えぞわかめ [3][4] 【蝦夷若布】
チガイソの別名。
えた
えた ヱタ [0]
〔差別意識から「穢多」の字を当てた〕
中世以降,賤民(センミン)視された一階層。特に江戸時代,幕藩体制の民衆支配の一環として,非人とともに最下層に位置づけられた人々。身分上四民の外に置かれ,皮革の製造,死んだ牛馬の処理,罪人の処刑・見張りなど末端の警察業務に従事させられ,城下はずれなどの特定の地域に居住させられた。1871年(明治4),法制上は「穢多」「非人」の称が廃止されたが,新たに新平民という呼称をもって呼ばれ,現在に至るも不当な差別は存続する。
→部落解放運動
→非人
えたい
えたい [0] 【得体】
真の姿や考え。本当のこと。正体。「―の知れない男だ」
えたい
えたい【得体の知れない】
strange(-looking);→英和
mysterious.→英和
えたじま
えたじま 【江田島】
広島湾にある島。本浦(ホンウラ)に元海軍兵学校があった。
えたふなやまこふん
えたふなやまこふん 【江田船山古墳】
熊本県玉名郡菊水町江田にある前方後円墳。五世紀後半から六世紀初頭のもので,刀背に銘文を銀象眼した鉄製大刀が出土。
えたり
えたり 【得たり】 (感)
〔動詞「得(ウ)」の連用形「え」に完了の助動詞「たり」の付いたものから〕
自分の思いどおりになったときに発する声。しめた。うまい。してやったり。「―とばかり打ちこむ」
えたり
えたり【得たりと】
eagerly;readily.〜とばかり…する seize the opportunity of doing;jump <at an offer> .→英和
‖得たり顔 a look of triumph.
えたり=おう
――おう
「えたりやおう」に同じ。「ひたと抱き付て,音(コエ)を高く挙て,『―』と云て/今昔 27」
えたり=やおう
――やおう
自分に都合よくことが運んだり,承知のうえで物事を受けとめるときに勇んで発する語。えたりおう。
えたり=賢(カシコ)し
――賢(カシコ)し
自分に都合よくなったときに発する語。しめた。うまくいった。「―とばかり攻めたてる」
えたりがお
えたりがお [0] 【得たり顔】
得意顔。したり顔。「―に言ひけるを/今鏡(すべらぎ上)」
えだ
えだ 【枝】
■一■ [0] (名)
(1)植物の主幹から分かれた茎。側芽や不定芽の発達したもの。「―が茂る」
(2)ものの本体・本筋から分かれ出たもの。「本筋からはずれた―の話」
(3)からだの手や足。四肢。「―を引き闕(カ)きて/古事記(中訓)」
(4)一族。子孫。「北家のすゑ,いまに―ひろごり給へり/大鏡(道長)」
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)木の枝を数えるのに用いる。「一―の梅」
(2)細長い物を数えるのに用いる。「長持三十―/平家 10」
(3)〔昔,贈り物を木の枝に添えて差し出したことから〕
贈り物を数えるのに用いる。「雉一―奉らせ給ふ/源氏(行幸)」
えだ
えだ【枝】
a branch;→英和
a bough;→英和
a twig;→英和
a spray (花枝).→英和
〜を払う prune <a tree> .→英和
えだ=の雪
――の雪
〔晋の孫康が,枝に積もった雪を灯火の代わりにして書を読んだという「蒙求」の故事から〕
苦学すること。「窓の蛍を睦び,―を馴らし給ふ心ざし/源氏(乙女)」
えだ=を交わす
――を交わ・す
〔「連理(レンリ)の枝」より出た語〕
男女のかたい契りのたとえ。「羽をならべ,―・さむと契らせ給ひしに/源氏(桐壺)」
→連理の枝
えだ=を連(ツラ)ぬ
――を連(ツラ)・ぬ
〔「連枝」の訓読みから〕
兄弟の仲が親密であること。また,仲がよいことのたとえ。「頼朝も,ついには靡く,青柳の―・ぬる御契り/謡曲・船弁慶」
えだ=を鳴らさ∘ず
――を鳴らさ∘ず
〔論衡(是応)〕
天下泰平のさま。世の中の平穏無事なさま。「―∘ぬ御世なれや/謡曲・高砂」
えだいこ
えだいこ [2] 【柄太鼓】
柄のつけてある太鼓。
→団扇(ウチワ)太鼓
えだうち
えだうち [0] 【枝打ち】 (名)スル
発育を促したり,節のないよい材を得るために樹木の下枝を切りはらうこと。枝下ろし。「庭木を―する」
えだうつり
えだうつり [0] 【枝移り】 (名)スル
鳥などが枝から枝へと移ること。
えだおとり
えだおとり 【枝劣り】
〔幹より枝の方が劣っていることから〕
父祖より子孫の劣っていること。「もと見れば高き桂も今日よりや―すと人のいふらむ/宇津保(祭の使)」
えだおろし
えだおろし [3] 【枝下ろし】 (名)スル
「枝打(エダウ)ち」に同じ。
えだがみ
えだがみ 【枝神・裔神】
末社に祀(マツ)られている神。
えだがわ
えだがわ [0] 【枝川】
(本流に対して)支流。
えだがわり
えだがわり [3] 【枝変(わ)り】
植物体の一部の枝のみが他と異なる遺伝形質を示す現象。芽の始原細胞における体細胞遺伝子の突然変異によって起こる。長十郎ナシから二十世紀ナシを得たのがこの例である。芽条変異。
えだきりばさみ
えだきりばさみ [5] 【枝切り鋏】
樹木の剪定(センテイ)に用いる鋏。
えだぎ
えだぎ [0] 【枝木】
木の枝。
えだくみ
えだくみ ヱ― 【画工】
絵かき。絵師。「―白加(=人ノ名)/日本書紀(崇峻訓)」
えだくみのつかさ
えだくみのつかさ ヱ― 【画工司】
律令制で,中務(ナカツカサ)省に属し,宮廷の絵の用具や絵画・彩色をつかさどった役所。808年廃止され,のち絵所(エドコロ)となった。
えだぐり
えだぐり [0] 【枝栗】
枝のついたまま折り取った栗の実。
えだげ
えだげ [0] 【枝毛】
毛髪の先が枝のように裂けたもの。
えだこ
えだこ ヱ― [2] 【絵凧】
絵がかいてあるたこ。
→字凧
えださんご
えださんご [3] 【枝珊瑚】
枝の形をしたサンゴ。
えだざし
えだざし [0] 【枝挿し】
挿し木の一。枝を挿し穂として用いるもの。
えだざし
えだざし 【枝差し】
枝振り。「竜胆(リンドウ)は,―などもむつかしけれど/枕草子 67」
えだした
えだした [0] 【枝下】
地面から力枝までの幹の部分。
えだしゃく
えだしゃく [0] 【枝尺】
シャクガ科エダシャク亜科のガの総称。後ろばねの第五脈を欠くことが特徴。幼虫はシャクトリムシで,広葉樹の葉を食う。エダシャクトリ。エダシャクガ。
えだじろ
えだじろ [0] 【枝城】
(本城を根城と呼ぶのに対して)出城(デジロ)。支城。
えだずみ
えだずみ [0] 【枝炭】
ツツジなどの細い木の枝を焼いてつくった炭。火のおこりを早くするために茶道で用いる。上に胡粉(ゴフン)を塗った白炭(シロズミ)と,塗らない山色(ヤマイロ)の二種がある。
えだち
えだち 【役】
(1)古代,朝廷が人民に課した労役。律令制では特に歳役・雑徭(ゾウヨウ)をいう。夫役(ブヤク)。「―を罷(ヤ)めしめたまふ/日本書紀(顕宗訓)」
(2)戦役。戦い。徴兵。「此の―に至りて意(ミココロ)に窮誅(コロ)さむと欲(オモホ)す/日本書紀(神武訓)」
えだちょうし
えだちょうし [3] 【枝調子】
雅楽で,基本の六調子に対して,主音は同じで音階の違う調子。壱越(イチコツ)調に対しての沙陀(サダ)調,黄鐘(オウシキ)調に対する水調など五種がある。
えだつき
えだつき [0] 【枝付き】
枝のつき具合。枝ぶり。
えだつぎ
えだつぎ [0] 【枝接ぎ】
接ぎ木の一。芽のついた枝を接ぎ穂として台木に接ぐもの。
→芽接ぎ
→根接ぎ
えだづか
えだづか [2][0] 【枝束】
小屋組で,真束(シンヅカ)と陸梁(ロクバリ)の接点から斜めに出て,合掌を支えている方杖(ホウヅエ)。小屋方杖。
えだながれ
えだながれ [3] 【枝流れ】
支流。分流。枝川。
えだにく
えだにく [0] 【枝肉】
家畜を屠殺(トサツ)後,放血して皮をはぎ,頭部・内臓と四肢の先端を取り除いた骨付きの肉。普通,脊柱に添って左右に二分したものをいう。
えだにょう
えだにょう [0] 【支繞】
⇒しにょう(支繞)
えだね
えだね [0] 【支根】
主根から分かれ出た根。しこん。側根。
えだのしゅじつ
えだのしゅじつ 【枝の主日】
⇒棕櫚(シユロ)の主日(シユジツ)
えだは
えだは [0] 【枝葉】
(1)枝と葉。
(2)物事の本質的でない,ささいな部分。枝葉末節。「―にこだわる」
(3)本家から分かれた者。また,家来・従者。「―の者は追つての御沙汰/人情本・梅児誉美(後)」
えだはらい
えだはらい [3] 【枝払い】
伐採した木の枝を幹から切り離すこと。
→枝打ち
えだはり
えだはり [0] 【枝張(り)】
樹木の枝の広がり具合。
えだばり
えだばり [0] 【枝針】
釣りで,胴突き仕掛けなどのように幹糸の途中から出してある針。
えだばん
えだばん [0] 【枝番】
〔「枝番号」の略〕
分類や順番を示す番号を,さらに細かく分けるときに付ける番号。
えだぶり
えだぶり [0] 【枝振り】
枝の伸びたありさま。枝のかっこう。えださし。「―のいい松」
えだぶり
えだぶり【枝ぶりのよい松】
a shapely pine tree.
えだまめ
えだまめ [0] 【枝豆】
まだ熟していない青い大豆を枝ごととったもの。さやのままゆでて食べる。[季]秋。
えだまめ
えだまめ【枝豆】
green soybeans.
えだみち
えだみち [0] 【枝道・岐路】
(1)本道から分かれた道。横道。
(2)物事の本筋からはずれたところ。「話が―にそれる」
えだみや
えだみや [0] 【枝宮】
「末社(マツシヤ)」に同じ。
えだむら
えだむら [0] 【枝村】
江戸時代,開拓などによって本村から分立した村。元の村は親村・親郷という。
えだもの
えだもの [0] 【枝物】
生け花で,松・梅など木類を総称する語。木物(キモノ)。
→草物
えだる
えだる [0][1] 【柄樽】
一対の角のような大きな柄のついた酒樽。胴を朱または黒の漆で塗り,祝儀のときなどに進物として酒を贈るのに用いる。角樽(ツノダル)。手樽。
柄樽[図]
えだわかれ
えだわかれ [3] 【枝分かれ】 (名)スル
(1)木の枝が分かれること。分枝。
(2)一本の物が途中から何本かに分かれること。「何本もの支線が―する」
えだん
えだん [1] 【え段・エ段】
五十音図の第四段。母音に「エ」をもつ音の総称。え・け・せ・て・ね・へ・め・え・れ・ゑ。エ列。
→五十音図
えちがわ
えちがわ 【愛知川】
滋賀県中東部を北西流して琵琶湖に注ぐ川。鈴鹿山脈を源とし,上流に永源寺ダムがある。
えちご
えちご ヱチゴ 【越後】
旧国名の一。佐渡島を除く新潟県全域に相当。古名,こしのみちのしり。
えちごかたびら
えちごかたびら ヱチゴ― [4] 【越後帷子】
越後上布や越後縮(チヂミ)で仕立てたかたびら。
えちごさんざん
えちごさんざん ヱチゴ― 【越後三山】
新潟県南東部,越後山脈中の三峰。駒ヶ岳・中ノ岳・八海山(ハツカイサン)。
えちごさんざんただみこくていこうえん
えちごさんざんただみこくていこうえん ヱチゴ―コウヱン 【越後三山只見国定公園】
新潟県と福島県にまたがる国定公園。越後山脈・三国山脈の一部の山岳や渓谷,奥只見湖をはじめとする人造湖など,景観は変化に富む。
えちごさんみゃく
えちごさんみゃく ヱチゴ― 【越後山脈】
新潟・群馬・福島三県の県境に連なる山脈。北は阿賀野川をはさんで飯豊(イイデ)山地と相対し,南は三国山脈に接する。
えちごじし
えちごじし ヱチゴ― [4] 【越後獅子】
(1)越後国西蒲原郡の神社の里神楽の獅子舞。
(2)越後国西蒲原郡月潟村から出て,諸国を巡業した街道演芸。子供が獅子頭をかぶり大人の鳴らす太鼓・笛に合わせて軽業などをして,金銭を請い歩いた。角兵衛獅子。
(3)地歌・箏曲の曲名。原曲(地歌)は天明・寛政期(1781-1801),大坂の峰崎勾当作曲の手事物。箏の手付は八重崎検校作,市浦検校作などがある。
(4)歌舞伎舞踊の曲名。長唄。七変化舞踊,本名題「遅桜手爾葉七字(オソザクラテニハノナナモジ)」の一曲。篠田金次作詩。九世杵屋(キネヤ)六左衛門作曲。1811年江戸中村座初演。
越後獅子(2)[図]
えちごじょうふ
えちごじょうふ ヱチゴジヤウ― [4] 【越後上布】
越後で織られる平織りの麻織物。古く苧麻(チヨマ)を細密に手で紡ぎ,居坐機(イザリバタ)で織り,雪ざらしをして仕上げた。小千谷(オヂヤ)・十日町・塩沢町などを中心に産し,夏の衣料として珍重される。[季]夏。
えちごせん
えちごせん ヱチゴ― 【越後線】
JR 東日本の鉄道線。新潟県柏崎と新潟間,83.8キロメートル。吉田で弥彦線と交わる。
えちごそうどう
えちごそうどう ヱチゴサウ― 【越後騒動】
嫡子の死により起こった越後高田藩のお家騒動。三年にわたる抗争は,1681年,五代将軍綱吉の親裁により両成敗,改易となる。
えちごちぢみ
えちごちぢみ ヱチゴ― [4] 【越後縮】
新潟県小千谷(オヂヤ)を中心に織られる上質の麻の縮織物。撚(ヨ)りの強いよこ糸を用いて布地全体に皺(シボ)を出す。小千谷縮。越後布。越後布縮。
えちごぬの
えちごぬの ヱチゴ― [3] 【越後布】
「越後縮(チヂミ)」に同じ。
えちごへいや
えちごへいや ヱチゴ― 【越後平野】
⇒新潟平野(ニイガタヘイヤ)
えちごや
えちごや ヱチゴ― 【越後屋】
江戸日本橋駿河町にあった江戸一の呉服店。今の三越百貨店の前身。「―といへる呉服所に尋ねよりて/浮世草子・一代女 4」
えちごゆざわ
えちごゆざわ ヱチゴユザハ 【越後湯沢】
⇒湯沢(ユザワ)
えちごりゅう
えちごりゅう ヱチゴリウ 【越後流】
軍学の一派。上杉謙信を祖とし,祖述して三伝に分かれる。宇佐美定行の宇佐美伝越後流,加治景英の加治伝越後流,上杉義春の日本伝越後流。謙信流。越後家伝。
えちぜん
えちぜん ヱチゼン 【越前】
旧国名の一。ほぼ福井県中・北部に相当。古名,こしのみちのくち。
えちぜんかがかいがんこくていこうえん
えちぜんかがかいがんこくていこうえん ヱチゼン―コウヱン 【越前加賀海岸国定公園】
福井県と石川県にまたがる日本海沿岸の公園。東尋坊・越前岬などの名勝地がある。
えちぜんがに
えちぜんがに ヱチゼン― 【越前蟹】
(北陸地方で)ズワイガニの別名。[季]冬。
えちぜんがみ
えちぜんがみ ヱチゼン― [3] 【越前紙】
福井県今立郡今立町地方に産出した和紙。特に,奉書紙・鳥の子紙は有名。
えちぜんくらげ
えちぜんくらげ ヱチゼン― [5] 【越前水母】
日本近海に生息する最大のクラゲ。淡褐色の半球形で,傘の直径1メートルに達し,重さ150キログラムにもなる。
えちぜんぼり
えちぜんぼり ヱチゼン― [0] 【越前彫】
木製の器に彫刻し,表面を漆で彩色したもの。鎌倉・室町時代からの越前国の名産で,鎌倉彫の一種。
えちぜんみさき
えちぜんみさき ヱチゼン― 【越前岬】
福井県北部,日本海に突出した岬。海食崖(ガイ)が発達し,奇岩・洞穴などの海岸美で知られる。
えぢょうちん
えぢょうちん ヱヂヤウチン [2] 【絵提灯】
吉野紙などの薄紙を張って,絵をかいた提灯。岐阜提灯など。
えっ
えっ [1] (感)
(1)意外な事に驚いたときに発する語。「―,ちっとも知らなかった」
(2)問い返すときの語。「―,今何かおっしゃいましたか」
(3)力をこめるときに発する語。えい。「そこ立つて失せう,―。はつ/狂言記・�糊」
えっかい
えっかい ヱツ― 【越階】
⇒おっかい(越階)
えっき
えっき [1] 【悦喜】 (名)スル
よろこぶこと。喜悦。「僕が輩も大に―せり/新聞雑誌 17」
えっきょう
えっきょう【越境する】
cross the border <into> .→英和
〜入学する gain admission into a school in another district than one's own.
えっきょう
えっきょう ヱツキヤウ [0] 【越境】 (名)スル
境界,特に,国境を不法に越えること。「―して隣国に侵入する」
えっきょうにゅうがく
えっきょうにゅうがく ヱツキヤウニフ― [5] 【越境入学】
通学すべき学区の公立の小・中・高の学校に入らないで,他の学区の学校に入学すること。
えっけん
えっけん [0] 【謁見】 (名)スル
身分の高い人にお目にかかること。「女王に―する」「―が許される」
えっけん
えっけん ヱツ― [0] 【越権】
その人に許されている権限をこえてことを行うこと。おっけん。「―行為」
えっけん
えっけん【越権】
arrogation.〜の unauthorized.→英和
〜行為をする exceed one's authority.
えっけん
えっけん [0] 【閲見】 (名)スル
調べるために見ること。
えっけんだいり
えっけんだいり ヱツ― [5] 【越権代理】
代理人がその代理権の範囲をこえてなす法律行為。
→無権代理
えっさ
えっさ [1] (感)
(1)力を入れて重い物を動かす時などに出すかけ声。
(2)調子を合わせて物事を行う時のかけ声。
えっさい
えっさい [0] 【悦哉・雀�】
タカ目の鳥,ツミの雄の呼称。
えっさっさ
えっさっさ [1] (感)
(1)力を入れる時のかけ声。「えっさ」より軽快な調子。
(2)歌の囃子詞(ハヤシコトバ)。
えっさっさぶし
えっさっさぶし 【えっさっさ節】
安政(1854-1860)の頃,大坂で流行した俗謡の一。「えっさっさ」の囃子詞がはいる。同名の俗謡は天保(1830-1844)の頃にもあり,同じ囃子詞をはさんだ。
えっさっさ節
えっさっさぶし 【えっさっさ節】
安政(1854-1860)の頃,大坂で流行した俗謡の一。「えっさっさ」の囃子詞がはいる。同名の俗謡は天保(1830-1844)の頃にもあり,同じ囃子詞をはさんだ。
えっしゅう
えっしゅう ヱツシウ 【越州】
越前・越中・越後の総称。
えっしゅうよう
えっしゅうよう ヱツシウエウ 【越州窯】
中国,浙江(セツコウ)省(古くは越州)を中心に,後漢代から北宋代まで続いた窯。特に,晩唐から五代にかけて優れた青磁を製した。
えっす
えっ・す [0] 【謁す】 (動サ変)
⇒えっする(謁)
えっす
えっ・す [0] 【閲す】 (動サ変)
⇒えっする(閲)
えっすい
えっすい ヱツ― [0] 【越水】
堤防などの頂上から流出する水。越流水。溢水(イツスイ)。
えっする
えっ・する [0][3] 【閲する】 (動サ変)[文]サ変 えつ・す
(1)文書・書物などに,目を通す。「史類を―・するに/日本開化小史(卯吉)」
(2)(年月・時間などが)経つ。閲(ケミ)する。「其の後三箇月を―・して/西国立志編(正直)」
えっする
えっ・する [0][3] 【謁する】 (動サ変)[文]サ変 えつ・す
目上の人や貴人に会う。お目にかかる。謁見する。「陛下に―・する」
えっそ
えっそ ヱツ― [1] 【越訴】 (名)スル
⇒おっそ(越訴)
えっそ
えっそ ヱツ― 【越俎】
自分の職分を越えて他人の仕事に干渉すること。出過ぎること。
〔料理人が仕事を怠っても,神主が俎(マナイタ)などを越(ウバ)ってその代わりをしたりしないものだという「荘子(逍遥遊)」の故事から〕
えっちゅう
えっちゅう ヱツチユウ 【越中】
(1)旧国名の一。今の富山県全域。古名。こしのみちのなか。
(2) [3]
「越中褌(フンドシ)」の略。
えっちゅうおわらぶし
えっちゅうおわらぶし ヱツチユウ― 【越中おわら節】
〔「おわら」は囃子詞(ハヤシコトバ)〕
富山県婦負(ネイ)郡八尾(ヤツオ)町の民謡で,盆踊り唄。源流は日本海沿岸の酒席の騒ぎ唄。
えっちゅうぐそく
えっちゅうぐそく ヱツチユウ― [5] 【越中具足】
細川越中守重賢(シゲカタ)の考案になる実用的な具足。兜(カブト)は越中頭形(ズナリ),胴は革包みとなり,臑当(スネアテ)には家地(イエジ)をつけない。江戸時代,熊本藩を中心に主として九州に流行した。
えっちゅうじま
えっちゅうじま ヱツチユウ― [0] 【越中縞】
富山地方に産する木綿縞織物。地縞・二子縞を主とする。
えっちゅうふんどし
えっちゅうふんどし ヱツチユウ― [5] 【越中褌】
〔細川越中守忠興の始めたものという〕
長さ1メートルほどの小幅の布にひもをつけたふんどし。越中。
→六尺褌
えっちょう
えっちょう ヱツテウ [0] 【越鳥】
(1)中国の越の国の鳥。
(2)孔雀(クジヤク)の異名。
(3)北国の鳥。[日葡]
えっちょう=南枝(ナンシ)に巣くう
――南枝(ナンシ)に巣くう
〔「文選(古詩十九首)「胡馬依�北風�,越鳥巣�南枝�」〕
南方の越の国から渡って来た鳥は,故郷を慕って樹木の南の方の枝に巣をかける。故郷を忘れがたく,恋い慕うことのたとえ。
えっちらおっちら
えっちらおっちら [1][1] (副)
大儀そうに歩くさま。やっとのことで歩いているさま。「山道を―(と)登る」
えっとう
えっとう ヱツ― [0] 【越冬】 (名)スル
冬を越すこと。冬を過ごすこと。「南極で―する」「―資金」
えっとう
えっとう【越冬する】
(pass the) winter.→英和
越冬隊 the wintering party <at the Antarctic> .
えっぱん
えっぱん 【悦般】
中国の史書「魏書」にみえる西域のトルコ系民族の国。五世紀頃,イリ地方を領した。
えっぷく
えっぷく [0] 【悦服】 (名)スル
(人民が朝廷などに)満足して服従すること。「人民大ひに其諸件に―せざるの色あるを以て/民約論(徳)」
えっぺい
えっぺい [0] 【閲兵】 (名)スル
軍隊を整列させて元首・司令官などが検閲すること。「―式」「近衛兵を―する」
えっぺい
えっぺい【閲兵】
a review.→英和
〜する review troops.
えつ
えつ [1] 【斉魚・鱭魚】
ニシン目の海魚。全長約30センチメートル。体は細長くて著しく側扁する。背面は尾に向かい直線的で暗青色,側面は銀白色。初夏,川をさかのぼって産卵する。食用。南日本・東シナ海に分布し,日本では有明海に多い。[季]夏。
えつ
えつ【悦に入る】
rejoice <at,to do> ;→英和
be in ecstasies <over> ;be pleased <with oneself> ;chuckle <over> .→英和
えつ
えつ [1][0] 【悦】
喜ぶこと。うれしがること。
えつ
えつ [1] 【謁】
身分の高い人に会うこと。おめみえ。「―を賜る」
えつ
えつ ヱツ 【越】
(1)中国南部に居住していた南方系民族。春秋時代の越や,漢時代の閩越(ビンエツ)などの国を建てたのはこの一部族とされる。
(2)中国の浙江(セツコウ)地方を支配した春秋戦国時代の諸侯国の一。都は会稽(カイケイ)。。呉と争い,紀元前473年越王勾践(コウセン)は呉王夫差を滅ぼし,北上して覇者となる。紀元前334年に楚(ソ)に滅ぼされた。
えつ
えつ [1] 【閲】
(研究・校正・検査などの目的で)見たり,読んだりすること。「―を乞(コ)う」
えつ
えつ ヱツ 【粤】
(1)中国,広東省の別称。
(2)「越{(1)}」に同じ。
えつ=に入(イ)る
――に入(イ)・る
物事がうまくいって喜び満足する。
えつえき
えつえき [0] 【悦懌】 (名)スル
よろこぶこと。「深く―す/即興詩人(鴎外)」
えつき
えつき 【役調・課役】
えだち(役)とみつぎ(調)。古代,朝廷が課した租税の総称。「里長が―徴(ハタ)らば汝も泣かむ/万葉 3847」
えつけ
えつけ ヱ― [0][3] 【絵付け】 (名)スル
陶磁器に着画すること。
えつじん
えつじん ヱツジン 【越人】
⇒越智越人(オチエツジン)
えつづみ
えつづみ [2] 【兄鼓】
「大鼓(オオツヅミ)」に同じ。
⇔弟鼓(オトツヅミ)
えつどく
えつどく [0] 【閲読】 (名)スル
書物・文書などを調べながら読むこと。また,読むこと。閲覧。「文献を―する」
えつなん
えつなん ヱツナン 【越南】
ベトナムのこと。
えつねん
えつねん ヱツ― [0] 【越年】 (名)スル
年を越し,新しい年を迎えること。年越し。おつねん。「富士山頂で―する」
えつねん
えつねん【越年する】
pass the (old) year.
えつねんせい
えつねんせい ヱツ― [0] 【越年生】
「越年生植物」の略。
えつねんせいしょくぶつ
えつねんせいしょくぶつ ヱツ― [8] 【越年生植物】
植物が発芽して開花・成熟し枯れるまで,足かけ二年に及ぶこと。秋に発芽し,春開花するものが多い。ダイコン・ニンジン・ムギなど。二年生植物。二年草。越年草。
えつねんそう
えつねんそう ヱツ―サウ [0] 【越年草】
「越年生植物」に同じ。
えつびそうどうひっき
えつびそうどうひっき エツビサウダウヒツキ 【閲微草堂筆記】
中国清代の筆記小説。紀韵(キイン)著。1789年から98年に発表した「灤陽消夏録」「如是我聞」「槐西雑志」「姑妄聴之」「灤陽続録」を合刻して1800年に刊行。怪異談を集め,考証を交えたもの。
えつぼ
えつぼ ヱ― [1] 【笑壺】
笑い興じること。
えつぼ
えつぼ ヱ― [1] 【餌壺】
鳥の餌(エサ)を入れる容器。
えつぼ=に入(イ)る
――に入(イ)・る
笑い興じる。大喜びする。「一同―・つたりして時のうつつたのも知らず/初恋(お室)」
えつぼ=の会(カイ)
――の会(カイ)
一座の者全員が笑い興ずること。「面々―なり/盛衰記 4」
えつみほくせん
えつみほくせん ヱツミ― 【越美北線】
JR 西日本の鉄道線。福井県越前花堂・九頭竜湖間,52.5キロメートル。福井平野と九頭竜川上流部を結び,沿線に大野市がある。
えつもくしょう
えつもくしょう 【悦目抄】
歌論書。二巻。藤原基俊著と伝えるが後世(鎌倉中期か)の偽作。古人の詠風・歌病・歌体・本歌取り・禁忌など広く歌の詠み方について記したもの。更科記。
えつよ
えつよ 【悦予】
悦楽。満足。「―ヲイダク/日葡」
えつらく
えつらく 【悦楽】 (名)スル
(1)喜び楽しむこと。「甘い生活に―する日々を過ごす」
(2)心から満足して,喜びの気持ちで満たされること。「深い―にひたる」
えつらん
えつらん [0] 【閲覧】 (名)スル
書物や書類などを調べたり読んだりすること。閲読。「―する者の心得」「―室」「―者」
えつらん
えつらん【閲覧】
reading;→英和
inspection;perusal.〜する read;→英和
inspect.→英和
‖閲覧券 an admission ticket.閲覧室 a reading room.
えつり
えつり [0] 【桟】
(1)かや葺(ブ)き・わら葺き屋根や土蔵の壁の下地材。ヨシや細い竹・板を縄で簀(ス)のように編んだもの。
(2)「えつりだけ」の略。
えつりだけ
えつりだけ [3] 【桟竹】
(1)「えつり{(1)}」に同じ。
(2)木と竹とを交互にかけた化粧垂木(ケシヨウタルキ)。茶室などに用いる。えつり。
えつりゅう
えつりゅう ヱツリウ [0] 【越流】 (名)スル
(1)水があふれ出ること。溢流(イツリユウ)。
(2)洪水時などに,余水がダムの上部を越えて流れること。また,その水。「―ダム」
えつりゅうてい
えつりゅうてい ヱツリウ― [0] 【越流堤】
堤防の一部を切り欠き洪水の一部を越流させて洪水調節をするもの。溢流堤(イツリユウテイ)。
えつれき
えつれき [0] 【閲歴】 (名)スル
〔原義は,年月など時間が過ぎ去ること〕
(1)ある人がそれまでに経てきたことがら。経歴。履歴。「複雑な―をたどってきた人」
(2)物事に接して知識・技能などを修得すること。また,その修得したもの。「其―する所に就て一書を著し/佳人之奇遇(散士)」
えづき
えづき ヱ― [0] 【餌付き】
(1)動物が人になれて,与えた餌(エサ)を食べるようになること。
(2)魚が釣り餌に寄ってくること。「今日は―がいい」
えづく
えづ・く ヱ― [2] 【餌付く】 (動カ五[四])
鳥や動物が人になれて,与えた餌(エサ)を食べるようになる。「野鳥が―・いた」
えづけ
えづけ ヱ― [0][3] 【餌付け】 (名)スル
動物をならして,人が与えた餌を食べるようにすること。「野生のサルを―する」
えづけ
えづけ【餌付け】
artificial feeding.〜する induce <a chimpanzee> to take to feeding.
えて
えて [2] 【得手】
(1)最も得意とすること。また,そのわざ。
⇔不得手
「だれにでも―不得手があるものだ」
(2)勝手気ままなこと。得手勝手。「いよいよ―にさして/松翁道話」
(3)(聞き手にそれと分かる事物・人物・場所などをさして)例のもの。例のこと。例のところ。「歩(アイ)ばつし。―へ行つて,ももんぢいで四文(シモン)二合半(コナカラ)ときめべい/滑稽本・浮世風呂 3」
(4) [1]
〔サルが「去る」に通ずるのを忌んでいう〕
猿のこと。えてきち。えてこう。
えて
えて [1] 【得て】 (副)
〔動詞「う(得)」の連用形に助詞「て」の付いたもの〕
(1)ある傾向になりがちであることを表す語。とかく。よく。えてして。「人情は―其様なものだ/思出の記(蘆花)」
(2)(あとに打ち消しの語を伴って)不可能だ,とても…できない,の意を表す。副詞「え」に同じ。「時代小説の目的をば―遂ること能はざるなり/小説神髄(逍遥)」
えて
えて【得手】
one's forte[strong point].
えて=に帆(ホ)を揚(ア)げる
――に帆(ホ)を揚(ア)げる
自分の得意なことを発揮するよい機会を得て勇んでする。
えてかって
えてかって【得手勝手】
selfishness.→英和
〜な selfish.→英和
〜をする have one's own way.
えてかって
えてかって [3] 【得手勝手】 (名・形動)
他人のことは考えずに自分勝手にする・こと(さま)。自分本位。わがまま。「―な振る舞い」「―をいう」
[派生] ――さ(名)
えてきち
えてきち [0] 【得手吉】
〔「得手」を人名化した語〕
(1)「えて(得手){(1)}」に同じ。
(2)「えて(得手){(3)}」に同じ。「はてこりや北八,―ぢや。しみがついては/滑稽本・膝栗毛 8」
(3)「えて(得手){(4)}」に同じ。えてこう。
えてこう
えてこう [3] 【猿公】
猿を擬人化した言い方。えてきち。
→得手(エテ)(4)
えてして
えてして [1] 【得てして】 (副)
ややもすると。ともすると。とかく。えて。「金持ちは―けちなものだ」
えては
えては 【得ては】 (副)
〔副詞「得て」に助詞「は」の付いたものから〕
えてして。とかく。「ああいふやつは…―食ひ逃げをして,ぶちのめされるもんだ/滑稽本・膝栗毛 3」
えてぼお
えてぼお [3] 【猿頬】
⇒さるぼおめん(猿頬面)
えてもの
えてもの 【得手物】
(1)「えて(得手){(1)}」に同じ。「そこはおれが―,占つてみよう/洒落本・売花新駅」
(2)「えて(得手){(3)}」に同じ。「また―(=オ金ノ意)ではねえか/黄表紙・金生木」
えてんらく
えてんらく ヱテンラク 【越天楽・越殿楽】
(1)雅楽の曲名。管弦(カンゲン)。平調(ヒヨウジヨウ)の曲のほか,盤渉調(バンシキチヨウ)・黄鐘調(オウシキチヨウ)の曲もある。今様の旋律にもよく用いられた。
(2)箏曲の曲名。筑紫箏(ツクシゴト)の「富貴(フキ)」と俗箏組歌「菜蕗(フキ)」の別名。
えでほん
えでほん ヱ― [2] 【絵手本】
絵を習うための手本。絵の手本。
えでん
えでん ヱ― [0][1] 【絵伝】
高僧の伝記や寺社の縁起などを絵と詞書(コトバガキ)とで連続的に表したもの。「法然上人―」
えと
えと [0] 【干支】
〔「え(兄)おと(弟)」の略〕
(1)十干と十二支とを組み合わせたもの。木・火・土・金・水の五行を,それぞれ陽の気を表す「え」と陰の気を表す「と」とに分けたものが十干,すなわち,甲(キノエ)・乙(キノト)・丙(ヒノエ)・丁(ヒノト)・戊(ツチノエ)・己(ツチノト)・庚(カノエ)・辛(カノト)・壬(ミズノエ)・癸(ミズノト)。これに十二支,すなわち,子(ネ)・丑(ウシ)・寅(トラ)・卯(ウ)・辰(タツ)・巳(ミ)・午(ウマ)・未(ヒツジ)・申(サル)・酉(トリ)・戌(イヌ)・亥(イ)を順に割り当て,甲子(キノエネ)・乙丑(キノトウシ)のように呼ぶ。これで六〇の組み合わせができる。年月・時刻・方位などを表す呼称として用いられる。十干十二支。かんし。
(2)十干十二支のうち,十干をはぶいて,十二支だけで表した年をいう。子年・丑年・寅年など。
→干支[表]
えとう
えとう 【江藤】
姓氏の一。
えとうしんぺい
えとうしんぺい 【江藤新平】
(1834-1874) 政治家。佐賀藩士。尊王攘夷運動に参加。維新後,司法卿となり,司法制度の近代化に努めた。のち,参議。征韓論に組して敗れ,下野。不平士族に推されて佐賀の乱を起こし,斬罪のうえ梟首(キヨウシユ)。のち,大赦令によって罪名消滅。
えとうだいし
えとうだいし ヱトウ― 【慧灯大師】
蓮如(レンニヨ)の諡号(シゴウ)。
えとき
えとき ヱ― [0][3] 【絵解き】 (名)スル
(1)絵の意味を説明すること。特に,涅槃図(ネハンズ)・曼荼羅(マンダラ)・寺社の縁起絵・高僧伝絵などの宗教的絵画について意味を説明すること。また,その言葉やそれを行う人。鎌倉時代より芸能化しはじめ,室町時代には俗人の解説者も現れた。
(2)絵を使って説明を補うこと。「分かりやすいように―(を)する」
(3)事情や経緯を分かりやすく説明すること。なぞをとくこと。「事件の―をする」
えときびくに
えときびくに ヱ― 【絵解き比丘尼】
歌を歌いながら地獄・極楽の絵解きをし,また特に許されて仏法をも勧めて歩いた尼僧。江戸初期の頃から次第に堕落して,後には一種の遊女となった。歌比丘尼。勧進比丘尼。
えとく
えとく【会得する】
understand;→英和
comprehend;→英和
learn (習得).→英和
えとく
えとく ヱ― [0][1] 【会得】 (名)スル
物事をよく理解・習得して自分のものにすること。「陶芸のこつを―する」
えとこ
えとこ ヱ― [0] 【餌床】
イワシなどの小魚の群れが,それを餌(エサ)とするカツオやマグロなどに取り囲まれて密集し,海面に盛り上がって見えること。
えとり
えとり ヱ― 【餌取り】
鷹(タカ)・猟犬などの餌(エサ)にするため,牛馬などを屠殺し,またその牛馬の皮革や肉を売ることを業とした者。「―のとり残したる馬牛の肉を/今昔 15」
えとろふとう
えとろふとう 【択捉島】
千島列島最大の島。江戸時代から知られ,1854年日露和親条約により日本領。第二次大戦後,ソ連(のちロシア連邦)の占領下にある。
えど
えど【江戸】
Yedo;Edo.江戸っ子 a (native) Tokyoite.
えど
えど ヱ― [1] 【穢土】
(1)〔仏〕
〔汚れた国土の意〕
煩悩(ボンノウ)のある世界。凡夫の住むこの世。現世。
⇔浄土
「厭離(オンリ)―」
(2)大便。糞。「四条の北なる小路に―をまる/宇治拾遺 2」
えど
えど 【江戸】
〔川が海に臨む江の門(ト)(=出入リ口),または入り江のある所の意〕
(1)東京の旧名。古くは江戸氏の根拠地で,武蔵国豊島郡江戸郷。1457年太田道灌が江戸城を築き,城下町として開けた。1590年徳川家康が入城し,1603年に幕府を開くに至って,日本の政治・経済の中心となった。享保(1716-1736)の頃一〇〇万人を超え,パリ・ロンドンをしのぐ人口を擁した。1868年(慶応4)7月東京と改称。
(2)新吉原やその他の遊里である深川・品川・新宿などからみて,江戸市中(内神田・日本橋の辺りなど)をさして呼んだ称。
えど=の敵(カタキ)を長崎で討つ
――の敵(カタキ)を長崎で討つ
〔江戸と長崎とは非常に離れているところから〕
意外な所や全く別のことで昔の恨みを晴らす。
えど=は諸国の入(イ)り込み
――は諸国の入(イ)り込み
江戸は地方の人が集まって,入り交って住んでいる所の意。江戸は諸国の立ち入り。江戸は諸国の掃き溜(ダ)め。
えどうた
えどうた [2] 【江戸唄】
江戸時代に江戸で流行した三味線伴奏歌曲の類の総称。長唄・端唄・山田流箏唄(コトウタ)などが含まれる。
⇔上方(カミガタ)唄
えどうちわ
えどうちわ [4][3] 【江戸団扇】
江戸特産のうちわ。初めは割り竹に白紙を張るのみであったが,後には墨刷り絵・紅絵・漆絵などをほどこし,浮世絵の発達とともに錦絵のような精巧な木版画を張るようになった。
えどうまれうわきのかばやき
えどうまれうわきのかばやき 【江戸生艶気樺焼】
黄表紙。三冊。山東京伝作・画。1785年刊。色男気取りの艶二郎が金に飽かせて浮き名を広めようとし,失敗するさまを滑稽に描いたもの。
えどえ
えどえ [2][0] 【江戸絵】
江戸で版行した極彩色の一枚刷りの浮世絵。錦絵。江戸錦絵。
⇔上方絵
えどおもて
えどおもて [3] 【江戸表】
地方から政治の中心地である江戸をさしていった語。江戸。江戸のほう。
えどかぐら
えどかぐら [3] 【江戸神楽】
江戸を中心に関東地方に行われる黙劇の神楽。武蔵鷲宮の土師(ハジ)流催馬楽神楽を祖とし,能・狂言の振りを入れ,江戸で洗練された。主に記紀の神話を演じ,おかめ・ひょっとこが加わる。
→里神楽(2)
えどかのう
えどかのう 【江戸狩野】
狩野派のうち江戸に移って幕府の御用絵師として活躍した画家の総称。京狩野に対していう。狩野探幽の鍛冶橋家,安信の中橋家,尚信(ナオノブ)の木挽町家,分家した峯信の浜町家の四家が有名。
えどかぶき
えどかぶき [3] 【江戸歌舞伎】
⇒江戸狂言(エドキヨウゲン)
えどかんばん
えどかんばん [3] 【江戸看板】
歌舞伎劇場の看板の一種。京坂で,江戸の大名題(オオナダイ)看板に似せて作り,上部の屋根の形をつけないもの。
えどがくもんじょ
えどがくもんじょ 【江戸学問所】
昌平黌(シヨウヘイコウ)の異名。
えどがね
えどがね [2][0] 【江戸金】
江戸から大坂・京都へ送られてくる為替(カワセ)の金。江戸銀(エドギン)。
→江戸為替
えどがろう
えどがろう [3] 【江戸家老】
江戸の藩邸に詰めていた家老。
⇔国家老
えどがわ
えどがわ 【江戸川】
(1)東京都と千葉県との境を流れ,東京湾に注ぐ川。利根川の一分流。長さ60キロメートル。
(2)隅田川の支流。神田上水の余水を文京区関口台付近で受け,飯田橋付近で外堀の水を併せて神田川となる。
(3)東京都東部,二三区の一。江戸川{(1)}と荒川とに挟まれ,東京湾に面する。
えどがわ
えどがわ エドガハ 【江戸川】
姓氏の一。
えどがわがみ
えどがわがみ [4] 【江戸川紙】
東京都文京区を流れる江戸川{(2)}付近で製した和紙。主に書簡用紙とされた。
えどがわせ
えどがわせ [3] 【江戸為替】
近世,大坂を中心とする上方商人より江戸に送られる為替。
えどがわだいがく
えどがわだいがく 【江戸川大学】
私立大学の一。1989年(平成1)設立。本部は流山市。
えどがわらんぽ
えどがわらんぽ エドガハ― 【江戸川乱歩】
(1894-1965) 小説家。三重県生まれ。本名,平井太郎。早大卒。「二銭銅貨」「心理試験」などのトリックを巧妙に用いた本格推理小説で登場,以後,推理小説界に君臨した。他に「パノラマ島奇譚」「陰獣」「孤島の鬼」など。
〔アメリカの詩人・小説家エドガー=アラン=ポーをもじった筆名〕
えどきゃはん
えどきゃはん [3] 【江戸脚絆】
紺木綿で仕立て,片紐(カタヒモ)をつけ,こはぜで留める脚絆。多く江戸で用いられたのでいう。
→大津脚絆
えどきょうげん
えどきょうげん [3] 【江戸狂言】
江戸風の歌舞伎。豪放・夢幻的な内容をもつ。荒事や,黙阿弥の生世話物(キゼワモノ)に代表される。江戸歌舞伎。
⇔上方狂言
えどきりこ
えどきりこ [3] 【江戸切(り)子】
江戸時代末期,江戸で作られた切り子ガラス。長崎から伝えられた技法によるが,無色のガラスを用いるのが特徴。
えどぎく
えどぎく [2] 【江戸菊】
(1)中輪の菊。江戸を中心に流行し改良された。中菊。
(2)中菊の一系統。花は内側の花弁から順々に「く」の字形に折れて花心を包むように咲く。
(3)エゾギクの別名。アスター。
えどぎり
えどぎり [0] 【江戸切り】
石材の表面の仕上げ方法の一。石材面の縁を所定の幅で欠き取って中央を高くし,その表面を鑿(ノミ)切り,またはこぶ出し仕上げしたもの。
えどげいしゃ
えどげいしゃ [3] 【江戸芸者】
(遊郭内の吉原芸者・深川芸者などと区別して)江戸の市中に住む町芸者。
えどこうた
えどこうた [3] 【江戸小唄】
「小唄{(3)}」に同じ。特に,小歌{(2)}のうち江戸初期までのものと区別するときに言う。
えどことば
えどことば [3] 【江戸言葉】
⇒江戸語(エドゴ)
えどこもん
えどこもん [3] 【江戸小紋】
型染めの一。単色で染めた小紋染め。江戸時代より裃(カミシモ)などに用いられていたが,小宮康助(1882-1961)が伝えるこの技法を無形文化財に指定した際に名付けられた。
えどころ
えどころ ヱ― [2] 【画所・絵所】
(1)平安時代,画工司(エダクミノツカサ)に代わって置かれ,朝廷で絵画のことをつかさどった役所。別当(長官・五位の蔵人)の下に,預(アズカリ)・画師(エシ)が属し,屏風絵・障子絵や衣服の模様などを描いた。鎌倉時代には春日神社・住吉神社・興福寺などの社寺が,また,室町中期以降には室町・江戸各幕府もこれにならって置いた。
(2){(1)}に属する絵師。
えどころのあずかり
えどころのあずかり ヱ―アヅカリ 【画所の預】
朝廷の画所の画師を統率する筆頭の画師。一五世紀以降は土佐家が世襲,明治維新まで続いた。
えどご
えどご [0] 【江戸語】
江戸時代に,江戸で用いられた言葉。その特色をはっきり示すようになったのは,宝暦(1751-1764)以降といわれる。旗本・御家人などの武士を中心とした知識層が用いた言葉と,町人などが用いた言葉とに分けられる。エイ・アイなどの母音連続がエ段長音となるのが特徴的で,打ち消しの助動詞は「ず」のほかに「ない」が多用された。のちの東京語の母体となった。江戸言葉。江戸弁。
→上方語
→近世語
えどさき
えどさき 【江戸崎】
茨城県南部,稲敷郡の町。かつて霞ヶ浦南岸の水運の中心地。干拓地は水田となる。
えどさんざ
えどさんざ [3] 【江戸三座】
江戸で公認された三つの歌舞伎劇場。中村座・市村座・森田座のこと。
えどさんぷ
えどさんぷ [3] 【江戸参府】
江戸時代,長崎の出島(初め平戸)にあったオランダ商館長の一行が,江戸に上り将軍に拝謁して貿易許可の礼を述べ献上物を贈った行事。
えどざ
えどざ [0] 【江戸座】
芭蕉没後,江戸で都会趣味の句を作った俳人たちの総称。特に宝井其角系統の一派をいう。俳風は洒落と機知を主とし,遊蕩趣味に傾く。江戸派。
えどざくら
えどざくら [3] 【江戸桜】
(1)ソメイヨシノの別名。
(2)江戸で流行した白粉(オシロイ)の名。また,その発売店の名。「油をお買ひなら本町二丁目の―でお買ひ/滑稽本・浮世風呂 3」
えどしざ
えどしざ [3] 【江戸四座】
江戸三座に山村座を加えていう称。
→江戸三座
えどじだい
えどじだい [3] 【江戸時代】
徳川家康が関ヶ原の戦い(1600年)に勝利して,征夷大将軍に任ぜられ江戸に幕府を開いた1603年から徳川慶喜が大政奉還した1867年までの265年間。徳川時代。近世。幕藩体制時代。
えどじゅうりしほうおかまい
えどじゅうりしほうおかまい エドジフリシハウオカマヒ 【江戸十里四方御構】
江戸時代の刑罰の一。罪人を江戸日本橋を中心に四方五里内に立ち入ることを禁止した。
→江戸払(エドバラ)い
えどじょう
えどじょう 【江戸城】
江戸幕府の所在地で徳川氏一五代の居城。平安末期以来の江戸氏の居館の地に,1457年関東管領上杉氏の家臣太田道灌が築城。のち,上杉氏が拠(ヨ)り,さらに北条氏の支城となり,1590年徳川家康が入城。慶長年間(1596-1615)より寛永年間(1624-1644)に規模拡張され,1868年開城まで徳川将軍家の居城。1868年(明治1)皇居となる。千代田城。
えどじょうあけわたし
えどじょうあけわたし 【江戸城明け渡し】
1868年(慶応4)4月11日,討幕軍に対して江戸城が平穏に明け渡されたこと。西郷隆盛・勝海舟の会談の結果,実現された。江戸開城。
えどじょうるり
えどじょうるり [3] 【江戸浄瑠璃】
江戸の浄瑠璃。
(ア)江戸時代前半の江戸で発生した浄瑠璃。広義では元禄以前の古浄瑠璃をも含めるが,狭義では元禄以後盛行した半太夫節・河東節の類をさす。
(イ)江戸時代後半の江戸で豊後節から派生して盛行した常磐津節(トキワズブシ)・富本節・清元節・新内節の総称。
(ウ)義太夫節の作品のうち江戸で作られたもの。「神霊矢口渡」「伽羅先代萩(メイボクセンダイハギ)」など。
えどすずめ
えどすずめ 【江戸雀】
江戸市中の事に精通し,それをしゃべり歩く人。「むく鳥も毎年来ると―/柳多留 73」
えどすなご
えどすなご 【江戸砂子】
江戸の地誌や社寺・名所の来歴を記す書。菊岡沾涼著。1732年作,六巻六冊。72年増補,六巻八冊。
えどせんけ
えどせんけ 【江戸千家】
茶道の流派の一。表千家七世如心斎宗左の門人川上不白(フハク)が江戸で広めた表千家流。
えどそだちおまつりさしち
えどそだちおまつりさしち 【江戸育お祭佐七】
歌舞伎世話物の一。三幕。三世河竹新七作。1898年(明治31)東京歌舞伎座初演。通称「お祭佐七」。四世鶴屋(ツルヤ)南北の「心謎解色糸(ココロノナゾトケタイロイト)」を脚色したもの。鳶(トビ)の佐七は心にもない愛想づかしを言う芸者の小糸を殺すが,置き手紙で小糸の本心を知るという筋。
えどぞめ
えどぞめ [0] 【江戸染(め)】
江戸で染めた物。特に,江戸紫に染めた物。
→京染め
えどっこ
えどっこ [0] 【江戸っ子・江戸っ児】
(1)江戸で生まれ,江戸で育った人。東京生まれの人にもいう。江戸者。「ちゃきちゃきの―」
(2)江戸特有の言葉。江戸弁。東京弁にもいう。「わざと―を使つた叔父は/明暗(漱石)」
えどっこ=は五月(サツキ)の鯉(コイ)の吹き流し
――は五月(サツキ)の鯉(コイ)の吹き流し
江戸っ子は言葉づかいは荒いが,腹に何もなく気持ちはさっぱりしているということ。また,江戸っ子は口先ばかりで内容がないという意にもいう。
えどっこ=は宵越(ヨイゴ)しの銭(ゼニ)は持たぬ
――は宵越(ヨイゴ)しの銭(ゼニ)は持たぬ
江戸っ子の金ばなれのよいことを誇らしくいう言葉。
えどづま
えどづま [0] 【江戸褄】
和服の模様の置き方の一。褄から裾にかけて模様を配したもの。また,その着物。現在は留袖(トメソデ)に多く用いられるので,留袖と混同される。
〔江戸時代,大奥の女中から始まったという。京の島原模様に対していわれた語〕
えどづめ
えどづめ [0] 【江戸詰】
江戸時代,参勤交代により大名とその家臣が江戸藩邸に勤務したこと。江戸番。
⇔国詰
えどな
えどな [0][2] 【江戸菜】
高菜(タカナ)の異名。
えどながうた
えどながうた [3] 【江戸長唄】
⇒長唄(ナガウタ)
えどは
えどは 【江戸派】
(1)加藤枝直・千蔭,村田春海らを中心とする和歌の一派。歌風は古今・新古今に近く,賀茂真淵没後の江戸歌壇の中心勢力となった。
→伊勢派
→桂園派
(2)「江戸座」に同じ。
えどはっぴゃくやちょう
えどはっぴゃくやちょう [7] 【江戸八百八町】
江戸が大都会で,町の数が多いことをいった語。江戸市中。広い江戸中。「御存じの―に隠れのねえ/歌舞伎・助六」
えどはんじょうき
えどはんじょうき 【江戸繁昌記】
地誌。五編五冊。寺門静軒著。1832〜36年刊。江戸市中の繁栄と泰平を記したもの。
えどはんだゆう
えどはんだゆう 【江戸半太夫】
(?-1743) 江戸中期,江戸浄瑠璃の太夫。江戸の生まれ。半太夫節の祖。初め説経・歌祭文の上手で,のち,江戸肥前掾(ヒゼンノジヨウ)に学び一派をなす。門下から河東節の祖となった江戸太夫河東(十寸見(マスミ)河東)が出た。
えどばくふ
えどばくふ [3] 【江戸幕府】
徳川家康が1603年江戸に開いた武家政権。1867年まで,一五代,265年間続いた。幕藩体制の中央政治機関。幕政執行の中心は老中・若年寄・大目付・目付と寺社・勘定・町の三奉行であり,時に老中の上に大老が置かれた。徳川幕府。
→江戸幕府(将軍)[表]
→江戸幕府(職制)[表]
えどばらい
えどばらい [3] 【江戸払】
江戸時代の刑罰の一種。江戸市内に居住することを許さず,品川・板橋・千住・四谷大木戸および本所深川の町奉行支配地から外に追放した。これより重いものに江戸十里四方御構(オカマイ)があった。
えどひがん
えどひがん [3] 【江戸彼岸】
ヒガンザクラの別名。
えどひきまわし
えどひきまわし [0] 【江戸引き回し】
江戸時代の刑罰の引き回しのうち,特に江戸市中を引き回したもの。
えどふう
えどふう [0] 【江戸風】
(1)江戸の流儀。江戸式のやり方。「―の俳諧うたをよむ男/滑稽本・浮世風呂 4」
(2)江戸座の俳諧の傾向。
えどぶし
えどぶし [0] 【江戸節】
江戸浄瑠璃のうち,芸名に江戸を用いた肥前(ヒゼン)節・半太夫節,および河東節の総称。
えどぶんがく
えどぶんがく [3] 【江戸文学】
(1)近世文学のうち,主に文化・文政期(1804-1830)を中心として江戸で行われた町人文学。読本・黄表紙・洒落本・滑稽本・人情本,合巻(ゴウカン)・川柳・狂歌などがあり,作者には滝沢馬琴・山東京伝・式亭三馬・十返舎一九・柳亭種彦・為永春水らがいる。総じて軽快・洒脱。
⇔上方(カミガタ)文学
(2)「近世文学」に同じ。
えどべん
えどべん [0] 【江戸弁】
⇒江戸語(エドゴ)
えどま
えどま [0] 【江戸間】
江戸および関東周辺で用いられた家の基準尺。柱心距離の一間を六尺とするもの。田舎間。
えどまえ
えどまえ [0] 【江戸前】
〔江戸の前の海,の意から〕
(1)江戸近海,特に芝・品川あたりの海。「―の魚(ウオ)のうまみに/滑稽本・膝栗毛(発端)」
(2){(1)}でとれた新鮮な魚。「―のハゼ」
(3)江戸風。江戸独特のやり方。「―ずし」
えどます
えどます [0] 【江戸枡】
江戸時代初期,江戸の枡座で作られた枡。関西の京枡と並び用いられたが,1669年幕府はその寸法を改め,京枡と同じ大きさとし,全国的に統一した。
→京枡
えどまちどしより
えどまちどしより [5] 【江戸町年寄】
江戸の町役人。江戸町奉行に属し,町役人の最高位に位置して,お触れの伝達,諸税の徴収,町名主の任免などにあたった。樽(タル)屋・奈良屋・喜多村の三家が世襲。
えどまちなぬし
えどまちなぬし [5] 【江戸町名主】
江戸町年寄の下にあって,各町の諸事務をつかさどった町役人。総数約二百数十名。原則として世襲であった。
えどまちぶぎょう
えどまちぶぎょう [5] 【江戸町奉行】
江戸幕府の職名。南北両奉行所に分かれ,月番で江戸町方の行政・司法・警察をつかさどった。輩下に与力・同心がいた。
えどまんざい
えどまんざい [3] 【江戸万歳】
三河万歳のまねをして江戸市中を歩いた門付(カドヅケ)。
えどみそ
えどみそ [0] 【江戸味噌】
近世から明治にかけて,江戸で作られた味噌。塩味が薄く,短期間ででき上がる。
えどむらさき
えどむらさき [4] 【江戸紫】
青みがかった紫色。江戸時代に江戸で染め出された。紫に対していう。
〔一説に,赤みがかった紫色という〕
えどむらさき=に京鹿(カ)の子
――に京鹿(カ)の子
東西両都の染色の特長を並称した語。紫は江戸が,鹿の子絞りは京都が一番であるの意。
えどめいしょき
えどめいしょき 【江戸名所記】
地誌。七巻。浅井了意著。1662年刊。江戸の名所の歴史を述べ,そこにちなんだ古歌・発句,自作の狂歌などを付す。最初の本格的な江戸に関する名所記。
えどめいしょずえ
えどめいしょずえ 【江戸名所図会】
地誌。七巻。二〇冊。1836年刊。神田の名主斎藤幸雄・幸考・幸成の親子三代で完成。長谷川雪旦・雪提画。江戸およびその近郊の神社・仏閣,名所・旧跡の場所・由来・故事などを,数多くの絵をまじえて説明したもの。
えどもとゆい
えどもとゆい 【江戸元結】
〔古く,江戸で作られたことから〕
元結のこと。「―に繻子鬢(シユスビン)/浄瑠璃・長町女腹切(中)」
えどやねこはち
えどやねこはち 【江戸屋猫八】
(1868-1932)(初世)ものまね芸人。栃木県生まれ。本名,岡田信吉。俳優から落語家に転じたのち鳥獣のものまねや話術で人気を博す。
えどる
えど・る ヱ― [2] 【絵取る】 (動ラ五[四])
(1)色を塗る。彩る。「顔ヲ―・ル/ヘボン」
(2)字や絵の上をさらになぞって直す。
えどわずらい
えどわずらい 【江戸煩ひ】
脚気(カツケ)の俗称。特に江戸に多かったことからいう。
えどハルマ
えどハルマ 【江戸―】
⇒波留麻和解(ハルマワゲ)
えな
えな【胞衣】
《解》the placenta.→英和
えな
えな [0][1] 【胞衣】
胎児が生み出されたのち,排出された胎盤・卵膜など。後産(アトザン)。ほうい。胎衣。
えな
えな ヱナ 【恵那】
岐阜県南東部,木曾川中流域の市。もと中山道の宿場町。パルプ・時計工業が盛ん。恵那峡がある。
えなおけ
えなおけ [3][2] 【胞衣桶】
古く,胞衣を入れて土中に埋めるのに用いた容器。押し桶。
えなおさめ
えなおさめ [3] 【胞衣納め】
産後,吉日に恵方(エホウ)を選び,胞衣を桶または壺に入れて土中に埋める儀式。
えなが
えなが [0] 【柄長】
スズメ目エナガ科の小鳥。全長約13センチメートル。頭の上部と顔・腹は白く,北海道の亜種以外は眉状の黒線が背に達する。尾は黒く,体に比べてかなり長い。各地の森林にすみ,クモの糸で木にくくりつけた袋状の精巧な巣を作る。
えながたな
えながたな [3] 【胞衣刀】
胞衣を切るのに用いた竹の刀。刃物を使うのを避けるためのもの。
えなきょう
えなきょう ヱナケフ 【恵那峡】
岐阜県南東部,木曾川中流の渓谷。両岸が花崗岩の奇岩・絶壁からなる景勝地。
えなぎ
えなぎ [0] 【胞衣着】
宮参りのとき,赤児の産衣(ウブギ)の上に着せる衣類。白の羽二重(ハブタエ)または晒(サラシ)で作り,紅絹(モミ)の襟をつける。
えなさん
えなさん ヱナ― 【恵那山】
岐阜県南東部,長野県境にある山。海抜2191メートル。北部を中央自動車道の恵那山トンネル(全長8649メートル)が貫通している。
えなしじ
えなしじ ヱナシヂ [2] 【絵梨子地】
蒔絵(マキエ)の技法の一。蒔絵の模様の中に梨子地を用いたもの。高台寺蒔絵の特色の一。
えなら∘ず
えなら∘ず (連語)
〔副詞「え」に動詞「なる」の未然形「なら」と打ち消しの助動詞「ず」の付いたもの〕
(1)一通(ヒトトオ)りでない。並々でない。「いはけなき田鶴の一声聞きしより葦間になづむ舟ぞ―∘ぬ/源氏(若紫)」
(2)並々でなくすばらしい。すてきだ。「紫檀の箱のいとをかしげなるに,―∘ぬ貝どもを入れて/堤中納言(貝あはせ)」
えなんじ
えなんじ ヱナンジ 【淮南子】
(1)中国の学者,劉安(リユウアン)の尊称。
(2)中国,前漢代の思想書。二一編現存。淮南王(ワイナンオウ)劉安撰。道家・陰陽家(インヨウカ)・法家など諸学派の説を総合的に記述編集する。淮南鴻烈(ワイナンコウレツ)。
えなんぼう
えなんぼう ヱナンバウ 【絵難坊】
〔平安時代末に,どんな名画でも必ずどこかに欠点を見つけて非難した絵難坊と呼ばれる人物がいたことから〕
他人の描いた絵を見て非難する人。「同じ御時,―といふ物候ひけり/著聞 11」
えに
えに (連語)
〔動詞「得(ウ)」の未然形「え」に打ち消しの助動詞「ず」の古い連用形「に」の付いたもの〕
已然形に接続助詞「ば」の付いた形とともに用いられる。…できないで。「言へば―言はねば胸にさわがれて心ひとつに歎くころかな/伊勢 34」
えに
えに 【縁】
〔「縁(エン)」の「ん」を「に」で表記したもの〕
えん。ゆかり。「夕露にひもとく花は玉ぼこのたよりに見えし―こそありけれ/源氏(夕顔)」
えにし
えにし [1][0] 【縁】
〔「えに(縁)」に副助詞「し」の付いたものから〕
えん。関係。つながり。特に,男女の間のえん。「―の糸」
えにっき
えにっき ヱ― [2] 【絵日記】
絵を主体とし,簡単な文章を添えた日記。
えにっき
えにっき【絵日記】
a (child's) picture diary.
えにわ
えにわ ヱニハ 【恵庭】
北海道西部,石狩平野南部の市。もと酪農・林産の町。市の中部に自衛隊演習場がある。札幌市に近く近年は住宅地として人口が増加。
えにわじけん
えにわじけん ヱニハ― 【恵庭事件】
1962年(昭和37)北海道石狩支庁恵庭町の陸上自衛隊島松演習場そばの牧場経営者が,演習に伴う騒音に抗議し,通信連絡線を切断して罪に問われた事件。裁判で自衛隊の合憲・違憲が争われた。67年無罪判決。
えにわだけ
えにわだけ ヱニハ― 【恵庭岳】
札幌の南方,支笏(シコツ)湖の北岸にそびえる活火山。海抜1320メートル。
えぬき
えぬき ヱ― [0][3] 【絵緯】
紋織物で模様を織り出すために用いる,地緯(ジヌキ)よりやや太い,別色のよこ糸。
えのあぶら
えのあぶら [3] 【荏の油】
エゴマ(荏胡麻)の種子からとった油。油紙・雨傘などに塗る。えのゆ。荏油(ジンユ)。
えのう
えのう ヱノウ 【慧能】
(638-713) 中国,唐代の禅宗の僧。姓は盧(ロ)氏。禅宗第六祖。諡(オクリナ)は,六祖大師・大鑑禅師。五祖弘忍の下で修行し,その法を継いだ。当時は同門の神秀の北宗禅が盛んであったが,数代で消滅し,慧能の南宗禅が後世に伝わった。語録に「六祖檀経」がある。
えのき
えのき【榎】
《植》a hackberry.→英和
えのき
えのき [0] 【榎・朴】
ニレ科の落葉高木。高さは20メートルに達する。葉は左右不同の広卵形。雌雄同株。春,葉とともに淡黄色の小花を数個ずつつける。小核果は熟すと橙色になり食用となる。材は器具・薪炭などに用いられる。昔は街道の一里塚に植えられた。古名,え。
→えのみ(榎の実)
えのきぐさ
えのきぐさ [3] 【榎草】
トウダイグサ科の一年草。路傍に普通に見られる。高さ30センチメートル内外。葉はエノキに似る。夏,葉腋(ヨウエキ)に小さな単性花を開く。苞葉(ホウヨウ)は編笠状。アミガサソウ。
えのきたけ
えのきたけ [3] 【榎茸】
担子菌類ハラタケ目の食用きのこ。高さ2〜8センチメートル。エノキなど,広葉樹の朽木に叢生(ソウセイ)する。傘は黄褐色で幼時は球に近い。適度の粘りがある。暗室で栽培されたものは全体が淡黄白色,もやし状。ナメコ。ナメタケ。フユタケ。ユキノシタ。
えのきでら
えのきでら 【榎寺】
福岡県太宰府にある寺。菅原道真の配所。
えのぐ
えのぐ【絵の具】
paints;colors;oils (油の).〜を塗る color;→英和
paint.→英和
えのぐ
えのぐ ヱ― [0] 【絵の具】
絵に色をつけるのに使う材料。特に,日本画・水彩画・油絵用の,溶いて使うものをさす。顔料。「―をとく」
えのぐざら
えのぐざら ヱ― [3] 【絵の具皿】
絵の具を溶かしたり,絵の具墨をすったりするのに使う皿。
えのこ
えのこ ヱ― 【犬子・犬児・狗】
犬の子。えのころ。「白い―の/平家 12」
えのこしゅう
えのこしゅう ヱノコシフ 【犬子集】
俳諧撰集。一七巻五冊。松江重頼編。1633年刊。江戸時代に出版された初めての俳書。「犬筑波集」「守武千句」以後の句を集め,貞門が俳諧の中心になるまでの空白期の資料としても貴重。狗猧集。書名は「犬筑波集」の子,の意。
えのこずち
えのこずち ヱノコヅチ [3]
イノコズチの異名。
えのころ
えのころ ヱノコ― 【犬子・犬児・狗児】
(1)犬の子。えのこ。「―一疋来るをとらへて抱き/咄本・昨日は今日」
(2)エノコログサ。
えのころぐさ
えのころぐさ ヱノコ― [4] 【狗尾草】
イネ科の一年草。路傍に普通に見られる雑草。高さ30〜50センチメートル。茎は叢生(ソウセイ)し,基部で分枝する。夏,茎頂に緑色の円柱状で芒(ノギ)の多い,子犬の尾に似た花穂をつける。ネコジャラシ。[季]秋。
狗尾草[図]
えのしま
えのしま 【江ノ島】
(1)神奈川県藤沢市片瀬(カタセ)海岸,片瀬川河口沖にある小島。弁財天を祀る江ノ島神社がある。
(2)能の曲名。脇能物。観世弥次郎の作。江ノ島誕生の由来,竜口明神および弁財天の奇特が語られる。
(3)山田流箏曲の曲名。1777年,流祖山田検校(ケンギヨウ)作曲。
えのしません
えのしません 【江ノ島線】
小田急電鉄の鉄道線。神奈川県相模大野・片瀬江ノ島間,27.4キロメートル。
えのだけ
えのだけ 【可愛岳】
宮崎県北東部にある山。海抜728メートル。浸食を受けて地形は険しい。西南戦争末期,西郷軍は政府軍の重囲を破り,この山を越えて鹿児島に走った。
えのぼり
えのぼり ヱ― [2] 【絵幟】
五月五日の端午(タンゴ)の節句に立てるのぼり。鯉幟(コイノボリ)に先行する形態で鍾馗(シヨウキ)や武者などの絵を描いたもの。
えのみ
えのみ [1] 【榎の実】
エノキの実。[季]秋。
えのみてっぽう
えのみてっぽう [4] 【榎の実鉄砲】
玩具の一。細い竹筒の先と手もとにエノキの実をつめ,手もとの実を棒で押すと,空気圧によって実が音を発して飛び出す。
えのみや
えのみや 【埃宮】
日本書紀に記されている,神武天皇東征の際の行宮(アングウ)の地。広島県安芸(アキ)郡府中町の総社趾・多家(タケ)神社・松崎八幡趾の辺りという。
えのもと
えのもと 【榎本】
姓氏の一。
えのもときかく
えのもときかく 【榎本其角】
(1661-1707) 江戸前期の俳人。江戸の人。のち,宝井姓。別号,宝晋斎など。医師竹下東順の子。蕉門第一の高弟で,芭蕉没後江戸座の洒落風を起こした。著「虚栗(ミナシグリ)」「花摘」「枯尾花」「焦尾琴(シヨウビキン)」など。
えのもとけんいち
えのもとけんいち 【榎本健一】
(1904-1970) 喜劇俳優。東京生まれ。通称をエノケン。映画・舞台で活躍した。
えのもとたけあき
えのもとたけあき 【榎本武揚】
(1836-1908) 政治家。江戸下谷生まれ。旧幕臣。通称,釜次郎。江戸開城の際,海軍副総裁として軍艦引き渡しを拒否,箱館五稜郭に拠(ヨ)って官軍に抗した。のち,明治政府の下で諸大臣を歴任し,特命全権公使として樺太・千島交換条約を締結。
えはがき
えはがき ヱ― [2] 【絵葉書】
写真や絵を印刷してある葉書。
えはがき
えはがき【絵葉書】
a picture postcard.
えはだ
えはだ ヱ― [1] 【絵肌】
絵の表面から受ける感じ。また,画面の材質感。マチエール。
えはつ
えはつ [0] 【衣鉢】
⇒いはつ(衣鉢)
えはつかく
えはつかく [3] 【衣鉢閣】
(1)禅宗寺院で,僧の衣鉢を納める蔵。
(2)開山や名僧の遺品を納める蔵。
えはつぼ
えはつぼ [3] 【衣鉢簿】
禅宗寺院で,出納簿。
えば
えば ヱ― [1] 【絵羽】
「絵羽羽織」「絵羽模様」の略。
えば
えば ヱ― 【餌ば・餌食】
〔「えばみ」の転〕
(1)魚・鳥・獣などを飼い,また捕らえる際の餌(エサ)。えさ。え。「我らは―をもとむる鷹のごとし/保元(中)」
(2)欲望を満足させるためのもの。えじき。「おとなしき娘…薄情ものの―となり/人情本・辰巳園(初)」
(3)人を誘惑する種とするもの。えさ。「鎌倉の美婦をつれ出しそれを―となして/人情本・恵の花」
えばおり
えばおり ヱ― [2] 【絵羽織】
⇒絵羽羽織(エバハオリ)
えばしぼり
えばしぼり ヱバ― [3] 【絵羽絞り】
絞り染めの一。絵羽模様を絞り染めにすること。また,そのもの。羽織などに用いる。
えばぬい
えばぬい ヱバヌヒ [2][0] 【絵羽縫い】
絵羽模様を作るとき,縫い目の部分で模様が食い違わないように仮に仕立てること。
えばばおり
えばばおり ヱバ― [3] 【絵羽羽織】
絵羽模様のついた婦人用の羽織。外出・訪問用。絵羽。絵羽織。
えばもよう
えばもよう ヱバモヤウ [3] 【絵羽模様】
和服で,身頃(ミゴロ)・袖・衽(オクミ)などに模様が連続し,全体で一つの絵となる模様。振袖・羽織などに用いる。
えばら
えばら 【江原】
姓氏の一。
えばら
えばら 【荏原】
東京都品川区西部の一地区。住宅・商業地。もと,東京市荏原区をなす。
えばら
えばら 【潁原】
姓氏の一。
えばらそろく
えばらそろく 【江原素六】
(1842-1922) 教育家・政治家。江戸の生まれ。麻布中学校(現,麻布学園)を創設し,キリスト教主義教育にあたる。衆議院議員,のち勅撰議員。自由党・政友会に重きをなした。
えばらたいぞう
えばらたいぞう 【潁原退蔵】
(1894-1948) 国文学者。長崎県生まれ。京大教授。近世文学の実証的研究の基礎を築いた。著「俳諧史の研究」「江戸時代語の研究」など。
えばる
えば・る [2] 【威張る】 (動ラ五[四])
「いばる」の転。
えばんきり
えばんきり ヱ― 【絵半切】
手紙用の半切紙に薄く彩色し,山水や花鳥などの絵模様をすり出したもの。近世,主として祝いの文に用いた。
えひがさ
えひがさ ヱ― [3] 【絵日傘】
絵模様のある日傘。[季]夏。
えひこさん
えひこさん 【英彦山】
⇒ひこさん(英彦山)
えひこさんじんじゃ
えひこさんじんじゃ 【英彦山神社】
⇒ひこさんじんじゃ(英彦山神社)
えひめ
えひめ 【兄姫】
年長の姫。
⇔弟姫(オトヒメ)
「―を納(メシイレ)て妃として/日本書紀(皇極訓)」
えひめ
えひめ 【愛媛】
四国地方北西部の県。かつての伊予(イヨ)国の全域を占める。北は瀬戸内海,西は豊後(ブンゴ)水道に面し,大部分は四国山地となる。北部に高縄半島,西部に佐田岬半島が突出。県庁所在地は松山市。
えひめあやめ
えひめあやめ [4] 【愛媛菖蒲】
アヤメ科の多年草。西日本の山地に自生。葉は線形。短い根茎から高さ5〜15センチメートルの花茎を立て,アヤメに似た径約4センチメートルの青紫色の花を一個つける。たれゆえそう。
えひめだいがく
えひめだいがく 【愛媛大学】
国立大学の一。1919年(大正8)創立の松山高等学校と新居浜工専・師範系学校が合併して,49年(昭和24)新制大学となる。54年県立松山農科大学を併合。本部は松山市。
えび
えび 【裛衣】
⇒裛衣香(エビコウ)
えび
えび 【葡萄】
(1)ブドウの古名。
(2)エビヅルの古名。[重訂本草綱目啓蒙]
(3)灰色がかった赤紫色。古くはエビカズラの実で染めた。織り色では経(タテ)赤,緯(ヨコ)薄紫。えび色。
(4)襲(カサネ)の色目の名。表は紫,裏は赤。または表蘇芳(スオウ),裏縹(ハナダ)。冬から春にかけて着用。
えび
えび [0] 【海老・蝦】
(1)甲殻綱十脚目のうち長尾類に属する節足動物の総称。体は左右相称で細長く,頭胸部は硬い甲皮でおおわれ,腹部は七つの関節があって内側に曲がる。長い触角と,飛び出た複眼をもつ。腹部に遊泳脚,頭胸部に歩脚があり,はさみをもつものもある。淡水・海水にすみ,イセエビ・クルマエビ・シバエビなど,食用にする種類が多い。うみのおきな。
(2)「海老錠(エビジヨウ)」の略。
(3)家紋の一。「えびの丸(マル)」「違いえび」「向かいえび」などがある。
えび
えび【海老】
a lobster[prawn];→英和
a shrimp (小海老).→英和
〜で鯛を釣る throw a sprat to catch a herring[mackerel,whale].→英和
えび=で鯛(タイ)を釣る
――で鯛(タイ)を釣る
わずかな労力や品物で,多くの利益を得ることのたとえ。えびでたい。
えび=の鯛(タイ)交(マ)じり
――の鯛(タイ)交(マ)じり
弱小のものが強大なものの中に交じっていること。愚者が賢者の中に交じっていること。雑魚(ザコ)の魚(トト)まじり。
えびあがり
えびあがり [3] 【海老上(が)り】
鉄棒に両手でぶら下がり,両足を両手の間から高くさしだし,反り身になって鉄棒上に腰かけるように上がる技。
えびいも
えびいも [2][0] 【海老芋・蝦芋】
サトイモの栽培品種。京都近郊の特産。子芋は長くエビ状で軟らかい。唐の芋。京芋。
えびいろ
えびいろ [0] 【葡萄色】
「えび(葡萄){(3)}」に同じ。
えびお
えびお [2][0] 【海老尾・蝦尾】
(1)尾の形がエビの尾に似ている金魚。
(2)琵琶(ビワ)・三味線の,棹(サオ)の先端のエビの尾のように反った部分の名。かいろうび。
→三味線
えびかずら
えびかずら 【葡萄葛】
(1)ヤマブドウ・エビヅルなどの古名。[和名抄]
(2)かもじ。「御髪などもいたく盛り過ぎにけり。…―してぞつくろひ給ふべき/源氏(初音)」
えびがため
えびがため [3] 【海老固め】
レスリングで,一方の手で相手の首を,他方の手で相手の足を巻いて相手の体を丸くエビのように固めてフォールする技。
えびがに
えびがに [0] 【海老蟹】
ザリガニ類の俗称。特に,アメリカザリガニをさすことが多い。
えびがらすずめ
えびがらすずめ [5] 【蝦殻天蛾】
スズメガ科のガ。開張10センチメートル内外。前ばねは灰色で黒褐色の斑紋があり,腹部は赤と黒の太い横縞が交互に並ぶ。成虫は年二回発生。日本各地と東南アジア・アフリカ・ヨーロッパに分布。ユウガオベットウ。ユウガオヒョウタン。
えびこう
えびこう 【裛衣香】
香の名。栴檀(センダン)の葉や樹皮を臼でひき,ふるいにかけて製したとも,白檀(ビヤクダン)・沈香・丁香などの練り香ともいう。薫衣防虫に用いた。えい。えび。
えびこうりょう
えびこうりょう [3] 【海老虹梁・蝦虹梁】
虹梁の一種。側柱または向拝柱と本柱との間など,柱頭間に高低差のある場合に用いるエビ状に湾曲した虹梁。鎌倉時代から唐様建築に用いられた。
海老虹梁[図]
えびこおろぎ
えびこおろぎ [3] 【海老蟋蟀・蝦蟋蟀】
昆虫カマドウマの別名。
えびごし
えびごし [0][2] 【海老腰・蝦腰】
エビのように曲がった腰。
えびさやまき
えびさやまき [3] 【海老鞘巻・蝦鞘巻】
柄と鞘にエビの殻のような刻み目をつけて,朱塗りにした腰刀。
えびじゃこ
えびじゃこ [0] 【海老雑魚】
海産のエビ。体長4センチメートル内外。全体に紫色がかった薄茶色。佃煮(ツクダニ)にして食用とする。内湾の川口近くの砂泥地に多い。
えびじょう
えびじょう [0] 【海老錠・蝦錠】
(1)門扉(モンピ)の閂(カンヌキ)におろす錠で,エビのように半円形に曲がったもの。
(2)南京(ナンキン)錠。[日葡]
えびす
えびす【恵比須】
the god of wealth.〜顔 a smiling[beaming]face.
えびす
えびす [0] 【恵比須・恵比寿・夷・戎・蛭子】
七福神の一。商売繁盛・福の神として広く信仰される,兵庫県西宮神社の祭神。蛭子(ヒルコ)とも,事代主(コトシロヌシノ)神ともいわれる。古くは豊漁の神として漁民に信仰され,また農神としても信仰された。狩衣(カリギヌ)・風折り烏帽子(エボシ)姿で右手に釣り竿,左手に鯛(タイ)を抱えた神像に描かれる。夷(エビス)三郎。
〔「えびす(戎・夷)」と同源の語。一般に「恵比須」と書くことが多く,この場合の歴史的仮名遣いは「ゑびす」〕
恵比須[図]
えびす
えびす [1] 【戎・夷】
〔「えみし」の転〕
(1)「えぞ(蝦夷){(1)}」に同じ。「其の国の奥に―と云ふ者有りて/今昔 31」
(2)都から遠く離れた未開の土地の人。「かかることは,―・町女などこそいへ/栄花(浦々の別)」
(3)荒々しい武士。情を解さぬ荒っぽい人。特に,東国の武士を京の人から見て言う語。「―は弓引くすべ知らず/徒然 80」「荒―」「東(アズマ)―」
(4)野蛮な外国人。蛮夷(バンイ)。「これは胡国の―の大将/謡曲・昭君」
えびす
えびす【夷】
a barbarian;→英和
a savage.→英和
えびすうた
えびすうた 【夷歌】
(1)未開の民の詠む歌。洗練されていない田舎くさい歌。「丘谷にうつりて,輝くをよめる―なるべし/古今(仮名序)」
(2)狂歌のこと。「さしも流行せし―も/洒落本・無駄酸辛甘」
えびすおうぎ
えびすおうぎ [4] 【恵比須扇・戎扇】
年の初めの祝いに用いる粗製の扇。
えびすかき
えびすかき 【恵比須舁】
「恵比須回し」に同じ。
えびすがお
えびすがお [0][3] 【恵比須顔・夷顔】
恵比須のようにうれしそうににこにこ笑っている顔。
⇔えんま顔
えびすがみ
えびすがみ [3] 【恵比須紙】
紙を重ねて裁つとき,内に折れこんで,裁ち残しとなったもの。福紙(フクガミ)。
えびすぎれ
えびすぎれ 【恵比須切れ】
恵比須講の日に,呉服屋で安く売り出す寄せ切れ。
えびすぐさ
えびすぐさ 【夷草・恵比須草】
マメ科の一年草。北アメリカ原産。高さ1メートル内外。葉は羽状複葉。葉腋に五弁の黄色花を開く。さやは細長く,六角円柱形で,中にある菱形の種子を決明子(ケツメイシ)といい,下剤・強壮剤とする。決明。ロッカクソウ。
夷草[図]
えびすこう
えびすこう [0] 【恵比須講・戎講・夷講】
商家で,商売繁盛を祈って恵比須をまつり,親類・知人を招いて祝う行事。祭日は一〇月二〇日(もと陰暦)・一一月二〇日・一月一〇日など,地方により異なる。[季]秋。《行かゝり客に成けり―/去来》
えびすごころ
えびすごころ 【夷心】
未開の民の荒々しい心。物の情趣を解しない心。「さるさがなき―を見ては,いかがはせむは/伊勢 15」
えびすさぶろう
えびすさぶろう [0][1] 【夷三郎・恵比須三郎】
「えびす」の異名。
えびすぜに
えびすぜに 【恵比須銭】
江戸時代に作られた絵銭(エセン)の一種。表面に恵比須の姿を描き出したもの。
えびすぜん
えびすぜん 【夷膳】
(1)膳の側面を人に向けて据えること。非礼・ぶしつけとして忌む。えびす折敷(オシキ)。横膳。「朝飯の膳に坐りて見れば,―に据ゑてあり/咄本・鯛の味噌津」
(2)汁を左に置き,飯と汁を左右反対に並べること。左膳。
えびすだい
えびすだい [3] 【恵比須鯛】
キンメダイ目の海魚。全長約45センチメートル。体はタイ形で,体高があり側扁する。目は大きく,鰓(エラ)の上縁に一本のとげがある。鱗(ウロコ)は大きくて堅い。体色は鮮やかな赤色。美味で,祝い魚ともする。本州中部以南の岩礁域に分布。ヨロイダイ。グソクダイ。
えびすだいこく
えびすだいこく [0] 【恵比須大黒】
(1)恵比須と大黒天。また,その像。民家で福の神として二体を一対として並べてまつる。
(2)(多く「夷大黒」「蛭子大黒」と書く)狂言の曲名。
えびすのうお
えびすのうお [6] 【恵比須の魚】
漁獲物の中から初穂として恵比須神に供える魚。えびすうお。
えびすば
えびすば [3] 【恵比須歯】
人間の上の二枚の前歯のうち,右の歯の俗称。左の歯を大黒歯という。
えびすばしら
えびすばしら [4] 【恵比須柱・夷柱】
民家で,大黒柱とともに重要な柱。使用場所は一定しない。大黒柱と同じ太さか,やや細め。
えびすまい
えびすまい [3][0] 【恵比須舞・戎舞】
恵比須に扮して踊る舞。豊作を祈る大黒舞に対して大漁を祈願する。七福神舞や神楽・田植え踊りなどに入る。
えびすまつり
えびすまつり [4] 【恵比須祭り】
「恵比須講(コウ)」に同じ。
えびすまわし
えびすまわし 【恵比須回し】
傀儡師(カイライシ)の一。兵庫の西宮の恵比寿神社を根拠地に,家々を回って首にかけた箱の中の恵比須人形を操って見せた芸人。のちに浄瑠璃と結んで浄瑠璃操りとなった。えびすかき。
えびすむかえ
えびすむかえ 【恵比須迎え】
近世,奈良吉野の村民が,正月二日の早朝,恵比須の絵を刷ったものを売り歩いたこと。また,その呼び声。
えびすめ
えびすめ 【夷布】
昆布の古名。ヒロメ。[和名抄]
えびせんべい
えびせんべい [3] 【海老煎餅】
(1)殻をとってすりつぶしたエビを薄く伸ばし,焼いたり揚げたりしたもの。
(2)エビのすり身の入った煎餅のこと。
えびぜめ
えびぜめ [0] 【海老責め】
江戸時代の拷問の一。罪人にあぐらをかかせ,両手を背中に回させて縛り,両足首を結んだ縄を首にかけて締め,からだをエビのように前に曲げさせたもの。
海老責め[図]
えびそうめん
えびそうめん [3] 【海老素麺】
料理の名。エビの肉をすりつぶし,小麦粉でつないで素麺のようにしたもの。すまし汁の材料とする。
えびぞり
えびぞり [0] 【海老反り】
歌舞伎の演技の一。相手の威力に圧倒されるさまを様式的に表現するもので,片手または両手をかざして,からだを海老のように反らせる。「関(セキ)の扉(ト)」の黒染,「太功記」十段目の操などに用いる。
えびたい
えびたい [0] 【海老鯛】
「海老(エビ)で鯛(タイ)を釣る」の略。
えびちゃ
えびちゃ【海老茶(色)】
reddish brown.
えびちゃ
えびちゃ [0] 【葡萄茶】
茶色味を帯びた葡萄(エビ)色。
えびちゃしきぶ
えびちゃしきぶ [5] 【葡萄茶式部】
〔明治30年代にえび茶色の袴が女学生の間で流行したことから〕
女学生の異名。
えびつ
えびつ ヱ― [1] 【絵櫃】
桃・柳・菊などの彩色絵のある曲げ物の飯櫃(メシビツ)。三月と九月の節句に草餅や赤飯などを入れた。
絵櫃[図]
えびづか
えびづか [2][0] 【海老束・蝦束】
違い棚の上下の棚板の間にある束(ツカ)柱。雛束(ヒナヅカ)。
えびづる
えびづる [0] 【蘡薁・蝦蔓】
ブドウ科のつる性落葉低木。山野に自生。ヤマブドウに似るが,茎・葉・実ともに小形。雌雄異株。実は食用,秋の紅葉も美しい。葉裏の褐色毛は艾(モグサ)の代用になる。[季]秋。
えびづるむし
えびづるむし [4] 【葡萄蔓虫・蘡薁虫】
ブドウスカシバの幼虫。ブドウやエビヅルの茎に食い入る害虫。体長約4センチメートル。釣りや小鳥の餌(エサ)にする。
えびな
えびな 【海老名】
神奈川県中部,相模川沿いの市。京浜地区に近く,大工場が進出し,宅地開発も進む。
えびな
えびな 【海老名】
姓氏の一。
えびなだんじょう
えびなだんじょう 【海老名弾正】
(1856-1937) 牧師・教育家。福岡県生まれ。同志社大総長。自由主義的立場からキリスト教と神道の等質性を追求したため,その信仰は神道的キリスト教とも呼ばれた。
えびね
えびね [0] 【海老根・蝦根】
ラン科の多年草。林床に自生する。根茎に節があり,その形をエビにみたてる。葉は二〜三枚根生し,長楕円形で,縦ひだがある。五月頃,花茎を出し,紫褐色または赤褐色で唇弁の白い花を一〇個ほどつける。観賞用に栽培され品種も多い。
海老根[図]
えびの
えびの
宮崎県南西部の市。南部のえびの高原には多くの温泉が湧き,霧島観光の要地。米作・畜産が盛ん。
えびのこうげん
えびのこうげん 【えびの高原】
宮崎県南西部,霧島火山群の北部にある海抜約1200メートルの高原。韓国岳(カラクニダケ)・白鳥山などに囲まれる。白紫池・不動池などの火口湖があり,温泉が湧く。高原一帯には高山植物が多い。
えびのしっぽ
えびのしっぽ [6] 【海老の尻尾】
冬期,風の強い山稜などの木・岩・建物などにできる霧氷。風上に向かってエビの尾状にのびるのでいう。
えびの高原
えびのこうげん 【えびの高原】
宮崎県南西部,霧島火山群の北部にある海抜約1200メートルの高原。韓国岳(カラクニダケ)・白鳥山などに囲まれる。白紫池・不動池などの火口湖があり,温泉が湧く。高原一帯には高山植物が多い。
えびはら
えびはら 【海老原】
姓氏の一。
えびはらきのすけ
えびはらきのすけ 【海老原喜之助】
(1904-1970) 洋画家。鹿児島県生まれ。渡仏し藤田嗣治に師事。独立美術協会会員として活躍。代表作「雨の日」
えびも
えびも [0][2] 【海老藻・蝦藻】
ヒルムシロ科の沈水性多年草。池沼・流水中に群生。葉は線形で互生する。全体が緑褐色。夏,淡黄褐色の小花を穂状につける。
えびら
えびら [0][1] 【箙】
(1)矢を入れて右腰につける武具。
(2)能の一。二番目物。「箙の梅」の故事に取材したもの。
(3)連句の形式の一。箙{(1)}にさす矢の数にちなみ,一巻二四句からなるもの。
箙(1)[図]
えびらのうめ
えびらのうめ 【箙の梅】
(1)1184年源平の生田森の合戦で,梶原景季が梅の枝を箙にはさんで大活躍したという故事。
(2)能の「箙」の古名。
えふ
えふ ヱ― [1] 【絵符・会符】
(1)江戸時代,街道運送の優先的取り扱いのため,公家・武家などの荷物につけた札。
(2)荷札。
えふ
えふ ヱ― [1] 【衛府】
(1)奈良・平安時代に,宮中の警衛をつかさどった役所の総称。大宝令では衛門,左・右衛士,左・右兵衛の五府。811年以降,左・右近衛,左・右衛門,左・右兵衛の六衛府(ロクエフ)となった。衛府司。
(2)衛府に所属する武官。衛府司。
えふご
えふご ヱ― [1] 【餌畚・餌籮】
(1)「餌袋(エブクロ){(1)}」に同じ。
(2){(1)}に似た形の茶器。茶入れ。建水(ケンスイ)・水指(ミズサシ)などにいう。
えふだ
えふだ ヱ― [1] 【絵札】
(1)カルタで,絵のある札。
(2)トランプでジャック・クイーン・キングの三種の札。
えふづかさ
えふづかさ ヱフ― 【衛府司】
「衛府」に同じ。
えふで
えふで【絵筆】
a paintbrush.→英和
えふで
えふで ヱ― [1] 【絵筆】
絵を描く際に使う筆。がひつ。「―をとる」「―を振るう」
えふのかみ
えふのかみ ヱフ― 【衛府督】
衛府の長官の総称。近衛(コノエ)大将・兵衛(ヒヨウエ)督・衛門(エモン)督をいう。
えふのすけ
えふのすけ ヱフ― 【衛府佐】
衛府の次官の総称。近衛(コノエ)中・少将,兵衛(ヒヨウエ)佐,衛門(エモン)佐をいう。
えふのたち
えふのたち ヱフ― [1][1] 【衛府の太刀】
衛府の役人が身に着ける,柄に毛抜き形の飾りを設けた太刀。もとは警備用だったが,のちには装飾用となった。
衛府の太刀[図]
えぶくろ
えぶくろ ヱ― 【餌袋】
(1)鷹狩りに,鷹の餌(エサ)を入れて持って行く容器。のちには,外出のときに弁当などを入れるのにも用いた。えふご。
(2)鳥などの胃袋。「鮟鱇(アンコウ)の―に水入れたらんやうに腫れふくれて/志多良」
えぶっし
えぶっし ヱ― [2] 【絵仏師】
僧籍にあって大寺院の絵所に属し,仏画や寺院の装飾などに専門に従事した画家。平安中期から鎌倉時代にかけて活躍し,宅磨(タクマ)派・巨勢(コセ)派などが知られる。
えぶな
えぶな 【江鮒】
近世上方で,ボラの幼魚のこと。
えぶね
えぶね [1][0] 【家船】
〔「えふね」とも〕
船を住居とし,漂泊的漁労生活を営んだ漁民。瀬戸内海などにみられた。
えぶみ
えぶみ ヱ― [0] 【絵踏み】
「踏絵(フミエ)」に同じ。[季]冬。《―して生きのこりたる女かな/虚子》
えぶり
えぶり [0] 【柄振(り)・朳】
(1)土塊を砕いてならしたり,穀物の実などをかき集めたりするのに用いる農具。長い柄の先に横板をつけた鍬(クワ)のようなもの。
(2)能楽の小道具の一。竹の先に板をつけたもので,雪かきの具に用いる。
柄振り(1)[図]
えぶりいた
えぶりいた [4] 【柄振(り)板】
庇(ヒサシ)や出し桁(ゲタ),塀の屋根などの端を隠すためにとりつける化粧板。
柄振り板[図]
えぶりこ
えぶりこ [0]
担子菌類ヒダナシタケ目のきのこ。主にカラマツの古木の幹や枝につく。釣り鐘状で,枯れ木色。干した物を煎(セン)じ,健胃・下痢止め剤とし,また,灸(キユウ)をすえる火口(ホクチ)ともする。トウボシ。
えへへ
えへへ [0] (感)
つくり笑いや照れ笑いの声を表す語。
えへらえへら
えへらえへら [2] (副)
おかしくもないことに,しまりなく笑うさま。「―と訳もなく笑う」
えへん
えへん
(A)hem!
えへん
えへん [2] (感)
(1)咳ばらいの声を表す語。
(2)人の注意を引き付ける時などに発する語。
えべす
えべす [0] 【恵比須】
「えびす(恵比須)」の転。「―様」
えべつ
えべつ 【江別】
北海道西部,石狩平野中部にある市。酪農と製紙・食品工業が盛ん。近年,住宅地化も進む。
えほう
えほう 【依報】
〔仏〕 過去の世の行為の結果として,この世に生まれた者に与えられている世界。
⇔正報(シヨウホウ)
えほう
えほう ヱハウ [0] 【恵方】 ・ エハウ 【吉方・兄方】
陰陽道(オンヨウドウ)で,その年の干支(エト)に基づいてめでたいと定められた方角。その年の歳徳神(トシトクジン)のいる方角。明きの方。きっぽう。
⇔ふさがり
[季]新年。
えほうがみ
えほうがみ ヱハウ― [2] 【恵方神】
「歳徳神(トシトクジン)」に同じ。
えほうだな
えほうだな ヱハウ― [2] 【恵方棚】
「歳徳棚(トシトクダナ)」に同じ。
えほうまいり
えほうまいり ヱハウマヰリ [4] 【恵方参り】
新年,恵方にあたる社寺に参拝し,その年の福徳を祈ること。恵方詣で。[季]新年。「天満とやらの神明さまへ―/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(中)」
えほん
えほん ヱ― [2] 【絵本】
(1)絵を中心にして簡単な文をつけた本。主として子供向けの本をいう。
(2)絵の手本。「本朝名木の松の―を集めらる/浄瑠璃・反魂香」
(3)江戸時代,絵を主とした読み物。「此間三馬が作で,早がはり胸のからくりといふおかしい―が出たがの/滑稽本・浮世風呂 2」
えほん
えほん ヱ― [0] 【会本】
〔仏〕 元本とは独立して流布している注釈書を,元本の本文に相当する各部分に配置して合本としたもの。
えほん
えほん【絵本】
a picture[an illustrated]book.
えほんたいこうき
えほんたいこうき ヱホンタイカフキ 【絵本太閤記】
読本(ヨミホン)。七編八四冊。武内確斎作,岡田玉山画。1797〜1802年刊。「織豊二記」に基づいて脚色した豊臣秀吉の一代記。
えほんたいこうき
えほんたいこうき ヱホン― 【絵本太功記】
人形浄瑠璃。時代物。近松柳・近松湖水軒・近松千葉軒の合作。1799年初演。一三段。「絵本太閤記」により,明智光秀の謀反から滅亡までの一三日間を一日一段に構成。一〇段目「尼ヶ崎(アマガサキ)の段」(通称「太十(タイジユウ)」)は有名。
えほんばんづけ
えほんばんづけ ヱ― [4] 【絵本番付】
芝居番付の一。狂言の一幕一幕を絵で表し,傍らに役名と俳優名を記した小冊子で,表紙にはその脚本の外題(ゲダイ)を,裏表紙にその作者名を記した。芝居絵本。芝居絵草紙。絵番付。絵草紙番付。
えぼうしょ
えぼうしょ ヱ― [2] 【絵奉書】
(1)季節の草花などを描いた奉書紙。祝儀の書簡用とされた。
(2)錦絵などの色刷りに使われた上質の奉書紙。越前・伊予産のものが好まれた。
えぼし
えぼし [0][1] 【烏帽子】
〔カラス色(黒色)の帽子の意〕
(1)元服した男子の用いた袋状の冠物。奈良時代の圭冠(ハシハコウブリ)から変化したといわれ,平安時代結髪の習慣の一般化とともに広く庶民の間にも用いられた。公家は平服時に絹や紗で製し黒漆を塗ったものを,庶民は麻布製のやわらかいものを用いた。のち紙製で漆で塗り固めたものとなり,近世まで公家・武士の間で用いられた。立烏帽子・折烏帽子・侍烏帽子・萎(ナエ)烏帽子などがある。えぼうし。
(2)家紋の一。折烏帽子を図案化したもの。
えぼし
えぼし【烏帽子】
(an) Asiatic headgear for a court noble.〜貝 a barnacle.→英和
えぼし=を着せる
――を着・せる
妙な修飾をつける。話に尾ひれをつける。「してそなたは雁に―・せてあげたか/狂言・雁雁金」
えぼしおや
えぼしおや [0][3] 【烏帽子親】
仮親(カリオヤ)の一。元服する男子に烏帽子をかぶらせ,烏帽子名をつける人。社会的に有力な人を頼むことが多い。元服親。
⇔えぼしご
「―もなければ,手づから源九郎義経とこそ名乗り侍れ/平治(下・古活字本)」
えぼしおり
えぼしおり [0] 【烏帽子折(り)】
(1)烏帽子をつくること。また,それを業とする者。
(2)能の曲名。四・五番目物。宮増(ミヤマス)作。東国へ下る牛若丸を扱ったもの。近江国鏡の宿で元服する前段と,美濃赤坂の宿で盗賊熊坂長範を討つ後段とからなる。
えぼしかけ
えぼしかけ [3] 【烏帽子掛(け)・烏帽子懸(け)】
(1)烏帽子の上からかけ,あごの下で結ぶ緒。頂頭懸(チヨウズカケ)。
(2)烏帽子をかけるために床柱にうった釘。
えぼしがい
えぼしがい [3] 【烏帽子貝】
甲殻綱の海産の節足動物。体長4センチメートルほどで,2センチメートル内外の柄で船底・岸壁などにつく。体は五枚の灰白色の石灰質殻板でおおわれ,その間から六対のつる状の細い脚を出して餌(エサ)をとる。海洋に広く分布。
烏帽子貝[図]
えぼしがみ
えぼしがみ [3] 【烏帽子髪】
烏帽子をかぶるときに結う髪。頭頂部に束ねた髪を根もとから紐(ヒモ)で巻きあげて頭上に立てる。えぼしした。
えぼしぎ
えぼしぎ 【烏帽子着】
元服のこと。[日葡]
えぼしご
えぼしご [3] 【烏帽子子】
烏帽子親に烏帽子名を与えられる者。元服子。
⇔えぼしおや
「大串次郎は畠山には―にてぞありける/平家 9」
えぼしたがね
えぼしたがね [4] 【烏帽子鏨】
たがねの一種。刃幅が狭く,荒はつりや溝削りに用いられる。友たがね。
→鏨
えぼしづけ
えぼしづけ [0] 【烏帽子付け】
⇒冠付(カムリヅ)け
えぼしな
えぼしな [3] 【烏帽子名】
男子が元服の際,幼名を改めて別につけた名。烏帽子親から諱(イミナ)の一字をもらってつけた。元服名。
えぼしのうし
えぼしのうし [4] 【烏帽子直衣】
直衣を着て烏帽子をかぶること。公家の略式の服装。
⇔冠直衣(カンムリノウシ)
えぼしはじめ
えぼしはじめ [4] 【烏帽子始め】
男子が元服して初めて烏帽子をつけること。また,その儀式。
えぼだい
えぼだい [2] 【えぼ鯛】
イボダイの異名。
えぼ鯛
えぼだい [2] 【えぼ鯛】
イボダイの異名。
えま
えま 【江馬】
姓氏の一。
えま
えま ヱ― [1] 【絵馬】
(1)祈願または報謝のため社寺に奉納する絵入りの額や板絵。生きた馬を奉納する代用として馬の絵が描かれたものが多い。上部が屋根形になっており,額絵馬・小絵馬などの種類がある。
(2)能の一。脇能(ワキノウ)物。伊勢神宮で節分の夜,白・黒の絵馬を斎宮の扉に掛けて農作を占うことに,天の岩屋戸の神話を結びつけたもの。喜多流では「えんま」と呼ぶ。
絵馬(1)[図]
えま
えま【絵馬】
a votive picture (of a horse).
えま∘う
えま∘う ヱマフ 【笑まふ】 (連語)
〔「笑む」に継続の助動詞「ふ」の付いたもの〕
(1)にっこりほほえむ。「心には思ひ誇りて―∘ひつつ渡る間に/万葉 4011」
(2)花が咲く。「梅柳常より殊に敷栄―∘ひ開て/続後紀(嘉祥二宣命)」
えま∘す
えま∘す ヱマス 【笑ます】 (連語)
〔「笑む」に尊敬の助動詞「す」の付いたもの〕
お笑いになる。「天皇大いにみ―∘したまふ/日本書紀(雄略訓)」
えまい
えまい ヱマヒ 【笑まひ・咲まひ】
(1)ほほえみ。微笑。「なでしこが花見るごとに娘子(オトメ)らが―のにほひ思ほゆるかも/万葉 4114」
(2)花が咲くこと。「春くれど野べの霞につつまれて花の―のくちびるも見ず/永久百首」
えまいしゃ
えまいしゃ ヱマ― 【絵馬医者】
往診とみせて,暇つぶしに社寺の絵馬を見て歩くような医者。近世に,はやらぬ医者をあざけっていった語。えんまいしゃ。
えまき
えまき ヱ― [0][1] 【絵巻】
「絵巻物」の略。
えまきもの
えまきもの ヱ― [0][3] 【絵巻物】
巻子本の形式をとる絵画の一種。文章(詞書(コトバガキ))とそれに対応する絵が交互にかかれる。左手で繰り広げ右手で巻きながら鑑賞する。平安・鎌倉時代に盛んに制作された。内容は,経典を絵解きしたもの(「過去現在因果経」など),物語や日記を絵画化したもの(「源氏物語絵巻」「更級日記絵巻」など),説話や社寺の縁起あるいは高僧の伝記などを描いたもの(「信貴山縁起絵巻」「西行物語絵巻」など)がある。絵巻。絵詞。
えまきもの
えまきもの【絵巻物】
a picture scroll.
えまこしろう
えまこしろう 【江馬小四郎】
北条義時(ホウジヨウヨシトキ)の通称。
えまさいこう
えまさいこう 【江馬細香】
(1787-1861) 江戸後期の漢詩人・画家。美濃大垣藩医江馬蘭斎の娘。頼山陽に師事し,生涯独身で過ごす。作「湘夢遺稿」など。
えまし
えま・し ヱマシ 【笑まし】 (形シク)
〔動詞「えむ(笑)」の形容詞化〕
ほほえましい。「南大門の程にて見まししだに―・しくおぼえ侍りしに/大鏡(藤氏物語)」
えまたろう
えまたろう 【江馬太郎】
北条泰時(ホウジヨウヤストキ)の通称。
えまどう
えまどう ヱマダウ [0] 【絵馬堂】
神社・寺院で奉納された絵馬を掲げておく堂。絵馬殿。額堂(ガクドウ)。
えまや
えまや ヱマ― [2] 【絵馬屋】
絵馬を売る店(人)。
えまわし
えまわ・し ヱマハシ 【笑まはし】 (形シク)
〔「えまふ(笑)」の形容詞化〕
ほほえましい。「油火の光に見ゆる我が縵(カズラ)さ百合の花の―・しきかも/万葉 4086」
えみ
えみ ヱミ [1] 【笑み】
〔動詞「えむ」の連用形から〕
(1)声をたてずににっこりすること。ほほえみ。微笑。「口元に―をたたえる」「満面に―を浮かべる」
(2)つぼみが開くこと。果実が熟して開くこと。
(3)鐙(アブミ)の鳩胸(ハトムネ)の左右にあるくぼみ。
えみ
えみ 【江見】
姓氏の一。
えみ
えみ【笑み】
a smile.→英和
⇒笑顔(えがお).
えみ
えみ ヱミ 【恵美】
姓氏の一。
えみ=の眉(マユ)開く
――の眉(マユ)開・く
(1)うれしそうに笑う。「思ふ事なげなる御気色(ケシキ)の,―・けさせ給へれば/栄花(初花)」
(2)花がつぼみを開く。「白き花ぞ,おのれひとり―・けたる/源氏(夕顔)」
えみえみ
えみえみ ヱミヱミ 【笑み笑み】 (副)
笑うさま。にたにた。にやにや。「年よりたるうばの,―としたる/著聞 17」
えみぐさ
えみぐさ ヱミ― 【笑み草】
(1)アマドコロの古名。[和名抄]
(2)ナルコユリの異名。
(3)ボタンヅルの異名。
えみこだる
えみこだ・る ヱミ― 【笑みこだる】 (動ラ下二)
笑いくずれる。笑い興じる。「横座の鬼,盃を左の手にもちて―・れたるさま/宇治拾遺 1」
えみこぼれる
えみこぼ・れる ヱミ― [5] 【笑み溢れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ゑみこぼ・る
顔じゅうに笑いがあふれる。
えみし
えみし [1] 【蝦夷】
「えぞ(蝦夷){(1)}」の古名。「―を一人(ヒダリ)百(モモ)な人人は言へども抵抗(タムカイ)もせず/日本書紀(神武)」
えみすいいん
えみすいいん 【江見水蔭】
(1869-1934) 小説家。岡山県生まれ。本名,忠功(タダカツ)。硯友社同人。のち大衆小説を書く。小説「女房殺し」,回想記「自己中心明治文壇史」など。
えみのおしかつ
えみのおしかつ ヱミ― 【恵美押勝】
藤原仲麻呂(ナカマロ)の別名。
えみまぐ
えみま・ぐ ヱミ― 【笑み曲ぐ】 (動ガ下二)
相好(ソウゴウ)を崩して笑う。「―・げて逶(ヨロボ)ひ出たり/今昔 5」
えみょう
えみょう ヱミヤウ 【慧命】
(1)仏法の命脈。「絶えなんとする―を継がんこと/太平記 1」
(2)比丘(ビク)の敬称。
(3)(仏法の命を養うものにたとえて)智慧(チエ)のこと。法命。
えみわれる
えみわ・れる ヱミ― [4] 【笑(み)割れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ゑみわ・る
栗(クリ)のいがや,果実などが熟して自然に割れる。「―・れさうな両頬をいとど膨張(フクラ)して/浮雲(四迷)」
えむ
え・む ヱム [1] 【笑む・咲む】 (動マ五[四])
(1)にっこりと笑う。「我が背子はにふぶに―・みて立ちませり見ゆ/万葉 3817」「ほくそ―・む」「ほほ―・む」
(2)つぼみがほころびる。花が咲く。「花の―・めるを見れば/好忠集」
(3)(栗などの)実が熟して裂け開く。「まだ―・みもせぬ白栗を/家鴨飼(青果)」
えむら
えむら 【江村】
姓氏の一。
えむらほっかい
えむらほっかい 【江村北海】
(1713-1788) 江戸中期の漢詩人。明石の人。宮津藩江村毅庵の養子。詩文に長じ,上方における漢詩文普及に功があった。著「日本詩史」「日本詩選」など。
えも
えも (連語)
〔副詞「え」に係助詞「も」が付いたもの〕
(1)よくも。うまく。「恋ふといふは―名付けたり/万葉 4078」
(2)(下に打ち消しの語を伴って)どうにも…できない。十分…することができない。「世の中を思へば苦し忘るれば―忘られず/拾遺(雑下)」
えもいわ∘ず
えもいわ∘ず 【えも言はず】 (連語)
〔言葉で表すことができないの意から〕
(1)程度がはなはだしい。非常だ。並々でない。「つらき命の今日まで侍る事の恨めしきよしなど,―∘ずあはれ多くて/増鏡(新島守)」
(2)(積極的・肯定的な意味で)何とも言えないほど素晴らしい。「南面の桜―∘ず咲き乱れたりけるに/今昔 27」
(3)(消極的・否定的な意味で)とりたてて言うほどでもない。「―∘ぬものまで涙を流して,観音と申さぬなく/栄花(楚王の夢)」
えもいわれぬ
えもいわれぬ 【えも言われぬ】 (連語)
何とも言葉では表せない。「―よい香り」
えもいわれぬ
えもいわれぬ【得も言われぬ】
indescribable;→英和
exquisite;→英和
inexpressible.→英和
えもじ
えもじ ヱ― [2][0] 【絵文字】
(1)文字に近い機能を果たす絵。文字のつくられる以前,通信・記録などに使われたもので,古代文字のつくられる源となった。ピクトグラフ。
(2)絵画化した装飾文字。
えもの
えもの [0] 【得物】
(1)得意とする武器。また,単に武器。「手に手に―を持つ」
(2)得意なこと。自信のある技。「かうした所を名誉呼寄せるが我等が―じや/浮世草子・禁短気」
えもの
えもの [0] 【獲物】
(1)狩りや漁で得た物。「逃がした―は大きい」
(2)戦いや勝負事に勝ってとった物。
えもの
えもの【獲物】
[狩猟]game;→英和
a bag;→英和
[漁猟]a catch;→英和
a take;→英和
[略奪品]spoils;booty;→英和
a prize.→英和
えものがたり
えものがたり ヱ― [4] 【絵物語】
物語を絵に描いたもの。また,絵入りの物語。
えもん
えもん ヱ― [1] 【衛門】
(1)「衛門府」の略。
(2)「右衛門(ウエモン)」の略。
えもん
えもん [0][2] 【衣紋・衣文】
(1)装束を形よく着用すること。また,そのための着用方法。「この大将殿はことの外に―をぞ好み給ひて/今鏡(御子たち)」
(2)衣服。身なり。「冠も―も打乱れ/浄瑠璃・大職冠」
(3)和服の襟の,胸で合わさるあたり。
(4)彫刻・絵画において,人物像の着衣の表現のこと。
えもん=を繕(ツクロ)う
――を繕(ツクロ)・う
衣服の着くずれを整える。「―・ひ,鬢(ビン)をなで/平家 10」
えもんかがみ
えもんかがみ [4] 【衣紋鏡】
衣服の着くずれを整えるのに用いる鏡。姿見。
えもんかけ
えもんかけ [2] 【衣紋掛け】
(1)肩幅ぐらいの短い棒の中央に紐を付けて,衣服を掛けてつるしておく用具。
(2)衣桁(イコウ)。
えもんかけ
えもんかけ【衣紋掛け】
a coat[dress]hanger.
えもんかた
えもんかた 【衣紋方】
公家・大名家にあって,衣紋についての故実を知り,その着用などをつかさどった役。
えもんがき
えもんがき [0][2] 【衣紋描き】
日本画の技法で,人物の着物の線を描くこと。また,そのために用いる穂の細長い絵筆。
えもんけ
えもんけ [2][0] 【衣紋家】
朝廷で,装束の製作・着用法などをつかさどった家。江戸時代には天皇以下堂上家を山科(ヤマシナ)家が,院中や将軍以下武家の装束を高倉家がつかさどった。
えもんざお
えもんざお [2] 【衣紋竿】
衣服をかける竿。
えもんざか
えもんざか 【衣紋坂】
新吉原の日本堤から大門までの間にあった坂。ここで遊客が衣服をつくろうことから名付けられたという。
えもんだけ
えもんだけ [2] 【衣紋竹】
竹製の衣紋掛け。[季]夏。《一つある窓塞がりて―/長谷川かな女》
えもんつき
えもんつき [0] 【衣紋付き】
衣服の着振り。着こなし。えもんづき。
えもんながし
えもんながし 【衣紋流し】
蹴鞠(ケマリ)の余興の一。体を傾け鞠を一方の腕から襟を伝わらせてもう一方の腕に渡す技。
えもんのじん
えもんのじん ヱ―ヂン 【衛門の陣】
左右衛門府の役人の詰め所。左衛門の陣は建春門内に,右衛門の陣は宜秋(ギシユウ)門内にあった。
えもんのたいふ
えもんのたいふ ヱ― 【衛門大夫】
本来は六位に相当する衛門の尉(ジヨウ)で,五位に叙せられたもの。
えもんふ
えもんふ ヱ― [2] 【衛門府】
律令制の官名で,六衛府(ロクエフ)の一。衛士を率いて宮城諸門の警護・開閉を行い,行幸の際に供奉(グブ)する武官の役所。左右の二衛門府があった。靫負司(ユゲイノツカサ)。金吾。
えも言はず
えもいわ∘ず 【えも言はず】 (連語)
〔言葉で表すことができないの意から〕
(1)程度がはなはだしい。非常だ。並々でない。「つらき命の今日まで侍る事の恨めしきよしなど,―∘ずあはれ多くて/増鏡(新島守)」
(2)(積極的・肯定的な意味で)何とも言えないほど素晴らしい。「南面の桜―∘ず咲き乱れたりけるに/今昔 27」
(3)(消極的・否定的な意味で)とりたてて言うほどでもない。「―∘ぬものまで涙を流して,観音と申さぬなく/栄花(楚王の夢)」
えも言われぬ
えもいわれぬ 【えも言われぬ】 (連語)
何とも言葉では表せない。「―よい香り」
えや
えや (連語)
〔副詞「え」に係助詞「や」の付いたもの。下に打ち消しの語を伴うことが多い〕
どうして…できようか,とても…できないのではないか。「皆下屋におろし侍りぬるを,―まかりおりあへざらむ/源氏(帚木)」
えやは
えやは (連語)
〔副詞「え」に係助詞「や」「は」の付いたもの〕
反語の意を表す。どうして…することができようか(できない)。「惜しむともかたしや別れ心なる涙をだにも―とどむる/拾遺(別)」
えやみ
えやみ 【疫病み・瘧】
(1)悪性の流行病。やくびょう。ときのけ。えきびょう。《疫病》「その年,この村の在家ことごとく―をして,死ぬる者おほかりけり/宇治拾遺 4」
(2)おこり。今のマラリアのような病気。わらわやみ。《瘧》 [和名抄]
えやみぐさ
えやみぐさ 【疫病草】
(1)リンドウの古名。葉を「 おこり」の薬とする。[和名抄]
(2)植物オケラの異名。[本草綱目啓蒙]
えやみのかみ
えやみのかみ 【疫病みの神】
疫病・流行病をつかさどる神。疫神(ヤクジン)。「門の左右に祭りて,―を賂(マイナ)ひて此れを饗(アルジ)す/今昔 20」
えよう
えよう ヱヤウ 【絵様】
(1)絵模様。図案。「御身づからも物のしたかた・―などをも御覧じ入れつつ/源氏(梅枝)」
(2)物の雛型を図示したもの。下絵。手本。「ものの―やるとて,これがやうに仕うまつるべしと書きたる/枕草子 103」
(3)日本建築で,梁(ハリ)や木鼻などに施される彫りの浅い彫刻。宋風建築流入後,特に室町時代に流行した。
えよう
えよう 【栄耀】
〔「えいよう」の転〕
(1)権力を得て,富み,栄えること。「栄花にも―にもげにこの上やあるべき/謡曲・邯鄲」
(2)ぜいたくをすること。気ままかってなこと。おごり。「お前のお蔭で―する今夜の人も大ぜい有に/浄瑠璃・淀鯉(上)」
えよう
えよう ヱヤウ [0] 【会陽】
陰暦一月一五日,修正会(シユシヨウエ)の結願の際に,神木をまく行事。参詣者は水垢離(ミズゴリ)を取り,裸で神木を奪いあう。岡山市西大寺,香川県善通寺が有名。[季]冬。
えよう=に餅(モチ)の皮を剥(ム)く
――に餅(モチ)の皮を剥(ム)・く
ぜいたくになれて,餅の皮まで剥いて食べる。この上ないぜいたくのたとえ。栄耀の餅の皮。
えよう=の隠し食い
――の隠し食い
ぜいたくをしている者がまだ満足しないで,人に隠れて快楽をむさぼること。
えようえいが
えようえいが [4] 【栄耀栄華】
「えいようえいが(栄耀栄華)」に同じ。
えよこ
えよこ ヱ― [0] 【絵緯】
⇒えぬき(絵緯)
えよほろ
えよほろ 【役丁】
公用の課役に従事する二一歳から六〇歳までの男子。えきてい。「白鳥の陵守等を差して―に充てつ/日本書紀(仁徳訓)」
えら
えら 【偉・豪】 (接頭)
名詞に付いて,程度がはなはだしい,たいそう,などの意を表す。「―騒ぎ」「ゆふべは―請(ウケ)じやげな/滑稽本・浮世風呂(前)」
えら
えら【鰓】
the gill(s) <of a fish> .→英和
えら
えら [0] 【鰓・腮・顋】
(1)水生動物の呼吸器官。体長が櫛(クシ)状または格子状に突出し,これに血管が分布していて水中から酸素をとる。排出と浸透圧調節の機能をもつものもある。脊椎動物では両生類の幼生と魚類にある。
(2)人の顎(アゴ)の両はし。「―の張った顔」
えら=が過ぎる
――が過・ぎる
言葉が過ぎる。高慢な口をきく。「―・ぎて聞きにくい/浄瑠璃・五十年忌(下)」
えらあな
えらあな [0] 【鰓孔】
脊椎動物の胚の咽頭(イントウ)の左右の側壁から体表面に通じて生じる数対の孔。両生類の幼生や魚類など,水生のものではここに鰓が生じる。鰓裂(サイレツ)。
えらい
えらい【偉い】
(1) great;→英和
famous;→英和
excellent.→英和
(2)[大した・ひどい]heavy;→英和
awful.→英和
(3) Well done! (嘆声).
偉く greatly;terribly;→英和
very (much).→英和
えらい
えら・い [2] 【偉い・豪い】 (形)[文]ク えら・し
(1)人物や行動などが普通の人よりはるかにすぐれているさま。偉大だ。「―・い学者」「―・い指導者」
(2)高い地位にあるさま。大きな勢力をもっているさま。「政府の―・い人」「この土地の―・い人」
(3)程度がはなはだしい。大変だ。ひどい。連用形「えらく」は副詞的にも用いられる。「―・く疲れた」「―・い人ごみだ」
(4)非常に都合が悪い。困った。「これは―・いことになった」
(5)身体的につらい。苦しい。「階段の上り下りが―・い」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――さ(名)
えらえらに
えらえらに ヱラヱラ― (副)
〔「えらえら」は楽しみ笑うさまを表す擬声語〕
笑い楽しむさま。にこにこと。「千歳ほきほきとよもし―仕へまつるを見るが貴さ/万葉 4266」
えらがり
えらがり [0] 【偉がり・豪がり】
偉そうにすること。偉そうな態度や言葉。また,そういう人。「―を言う」
えらがる
えらがる【偉がる】
be self-important;think highly of oneself;put on airs.
えらく
えらく [1] 【偉く】 (副)
たいそう。すごく。くだけた表現に用いる。「―上機嫌じゃないか」
→えらい(3)
えらく
えら・く ヱラク (動カ四)
〔「えらえらに」の「えら」と同根〕
笑い楽しむ。「黒酒白酒の御酒を赤丹のほにたまへ―・き/続紀(天平神護一宣命)」
えらこ
えらこ [0] 【鰓蚕】
多毛綱の環形動物。黄褐色のミミズ状で,体長7〜9センチメートル。丈夫な膜の管に入っている。東北・北海道などの干潮線付近の岩に付着し,群生する。釣りの餌や食用にする。
えらこきゅう
えらこきゅう [3] 【鰓呼吸】
鰓を用いて水中の酸素をとりこむ外呼吸。
→鰓
えらし
えら・し 【偉し・豪し】 (形ク)
⇒えらい
えらそう
えらそう【偉そうな】
important-looking.〜な顔をする put on airs.〜にいう talk big.
えらびだす
えらびだ・す [4] 【選び出す】 (動サ五[四])
二つ以上の物の中からよいもの,条件にかなうものを抜き出す。選出する。えりだす。「代表を―・す」
[可能] えらびだせる
えらびとる
えらびと・る [4] 【選び取る】 (動ラ五[四])
いくつかあるもののうちから条件にかなうものを選んでとる。えりとる。「本棚から一冊―・る」
[可能] えらびとれる
えらぶ
えら・ぶ [2] 【選ぶ・択ぶ・撰ぶ】 (動バ五[四])
〔動詞「選(エ)る」に助動詞「ふ」の付いたものという。上代は「えらふ」と清音〕
(1)いくつかのもののうちで,条件にかなうものを決める。また,決めて抜き出す。よる。選択する。《選・択》「学校を―・ぶ」「学級委員に―・ばれる」「天の下奏(マオ)したまひし家の子と―・ひたまひて/万葉 894」
(2)編集して書物にまとめる。あむ。《撰》「歌集を―・ぶ」
(3)(多く打ち消しを伴って)区別する。「勝つためには手段を―・ばない」
[可能] えらべる
えらぶ
えらぶ【選ぶ】
choose;→英和
select;→英和
pick out;elect (選挙);→英和
(as)sort (分類).→英和
えらぶうみへび
えらぶうみへび [4] 【永良部海蛇】
海産の有毒蛇。全長約1.3メートル。からだは細長く円筒形で,尾の先端はひれ状に側扁する。灰青色で褐色の横帯が多数ある。陸生のヘビの形質が残り,産卵期は上陸する。食用,また薬用。インドネシアから南日本の近海に分布。エラブウナギ。
えらぶおおこうもり
えらぶおおこうもり [6] 【永良部大蝙蝠】
クビワオオコウモリの一亜種。吐噶喇(トカラ)列島の口永良部(クチノエラブ)島と宝島に生息し,最も北に分布するオオコウモリ。大きさは翼を広げると90センチメートルほどで,頸部(ケイブ)に黄色い輪模様をもつ。生息数が著しく減少している。天然記念物。
えらぶた
えらぶた [0] 【鰓蓋】
硬骨魚類の頭部の両側にあり,鰓の保護と水の出し入れを行う骨質の薄い板。サメやエイの類では発達せず,鰓裂(サイレツ)は直接外界に開く。
えらぶつ
えらぶつ [0] 【偉物・豪物】
すぐれた人間。また,手腕のある人。やり手。えらもの。「あれはなかなかの―だ」
えらぶる
えらぶ・る [3] 【偉ぶる】 (動ラ五)
偉そうにする。偉い人間であるように振る舞う。「―・った尊大な態度」
えらぼね
えらぼね [0] 【鰓骨】
(1)魚類の鰓の基部にあって,鰓を支えている小さな弓状の骨。鰓弓(サイキユウ)。
(2)顎(アゴ)の骨。多く,相手の口をののしっていう語。「―をわつてなりとも飲まさにや置かぬ/浄瑠璃・用明天皇」
えらむ
えら・む 【選む・択む】 (動マ四)
「えらぶ(選)」に同じ。「源氏の方には…佐奈田の与市義貞を―・む/狂言・文蔵」「山伏をかたく―・むとこそ申しつれ/謡曲・安宅」
えらもの
えらもの [0] 【偉者・豪者】
「えらぶつ(偉物)」に同じ。
えらん
えらん [1] 【栄蘭】
植物アダン(阿檀)の別名。
えり
えり [2] 【魞】
漁具の一。川や湖沼の魚の通る場所に竹の簀(ス)を迷路状に立て回し,いったん魚が中に入ると戻れないようにしたもの。琵琶湖のものが有名。
〔「魞挿す」は [季]春〕
魞[図]
えり
えり [2] 【襟・衿・領】
(1)衣服で,身頃の首を取り囲むところに取りつけられている部分。また,襟ぐり。「詰め―」「コートの―を立てる」
(2)首の後部。また,首。「今日こそは,と―を延ばして/浮雲(四迷)」
(3)布団などの,首のあたる部分にかける布。
えり
えり【襟】
[頚]the neck;→英和
[服の]a collar (洋服);→英和
a neckband (和服);→英和
a lapel (返し襟).→英和
〜を正す straighten oneself.
えり
えり ヱリ 【彫り】
(1)ほること。ほり刻むこと。ほり。「―深う,強う,固う書き給へり/源氏(行幸)」
(2)矢筈(ヤハズ)の,つるをかけるために彫りくぼめた所。
えり=に付く
――に付・く
金持ちや権勢のある人にへつらいつく。追従(ツイシヨウ)する。えりもとにつく。「大名客の―・き/浄瑠璃・ひらかな盛衰記」
えり=を正す
――を正・す
〔蘇軾「前赤壁賦」〕
衣服を整え,姿勢を正しくする。また,まじめな気持ちで物事に対処するという態度を示す。「―・して聞く」
えりあか
えりあか [0] 【襟垢】
襟についた垢。
えりあし
えりあし【襟足】
the border of the back hair.
えりあし
えりあし [0] 【襟足・領脚】
首の後ろ側の髪の生え際。また,そのあたり。「―のきれいな女性」
えりあて
えりあて [0][2] 【襟当て】
補強や汚れを防ぐため,衣服や寝具の襟に当てた布。
えりいわい
えりいわい 【襟祝(い)】
着物を裁つときにする祝い。少量の白米と鰹節を布の上に供えた。裁ち祝い。
えりうら
えりうら [0] 【襟裏】
⇒裏襟(ウラエリ)
えりおしろい
えりおしろい [3] 【襟白粉】
襟首から肩にかけて塗る濃い白粉。
えりかざり
えりかざり [3] 【襟飾り】
洋服の襟,あるいは襟元につける飾り。ブローチ・首飾り・ネクタイなど。
えりかたあき
えりかたあき [4] 【襟肩明き】
和裁で首をおさめるために,前後身頃の境に入れる明き。後ろ身頃では,この明きが襟付けの縫い代となる。
えりがえ
えりがえ [0] 【襟替え】
〔襦袢(ジバン)の襟の色をかえる意〕
舞妓(マイコ)・半玉(ハンギヨク)・お酌(シヤク)が一人前の芸妓(ゲイギ)となること。
えりがみ
えりがみ【襟髪】
<seize[grab]a person by> the scruff of the neck.→英和
えりがみ
えりがみ [0][2] 【襟髪・領髪】
首の後ろの部分の髪。また,襟首あたり。「―をつかむ」
えりぎらい
えりぎらい [0][3] 【選り嫌い】
「えりごのみ」に同じ。「上戸でも下戸でも―なく/安愚楽鍋(魯文)」
えりくず
えりくず 【選り屑・撰り屑】
(1)よい物を選び取って残ったくず。よりくず。
(2)名物茶入れの銘。小堀遠州の命名という。
えりくび
えりくび【襟首】
the nape[back]of the neck.→英和
えりくび
えりくび [2] 【襟首・領頸】
首の後ろの部分。くびすじ。うなじ。「―をおさえる」
えりくりえんじょ
えりくりえんじょ
曲がりくねって,こみいっているさま。「―の奥山の陰(カゲ)/松の葉」
えりぐり
えりぐり [0] 【襟刳】
洋服などの身頃の,首を出すためにくった線。ネック-ライン。
えりこし
えりこし [0][2] 【襟腰】
襟の折り返しから下の,首に沿って立っている部分。立ち代(シロ)。
えりごのみ
えりごのみ [0] 【選り好み】 (名)スル
嫌いなものは捨て,自分の好きなものだけを選び取ること。えりぎらい。よりごのみ。「―せずに何でも食べる」「―がはげしい」
えりごのみ
えりごのみ【選り好みする】
be fastidious[particular] <about> .
えりさき
えりさき [0][3] 【襟先】
(1)洋服・ワイシャツなどの襟の先端。
(2)和服の襟の下端。
えりした
えりした [0] 【襟下】
和服で襟付け止まりから衽(オクミ)の褄先(ツマサキ)までの部分の名。また,その寸法。立て褄(ヅマ)。褄下。
えりしょう
えりしょう [0] 【襟章】
洋服の襟につけて,職階や所属・学部・学年などを表す徽章(キシヨウ)。
えりしょう
えりしょう【襟章】
a collar badge.
えりしん
えりしん [0] 【襟芯】
衣服の襟の形を保つために入れる芯。
えりす
えりす [0] 【魞簀】
魞に用いる簀。
えりすぐり
えりすぐり [0] 【選りすぐり】
えりすぐること。また,えりすぐったもの。
えりすぐる
えりすぐ・る [4][0] 【選りすぐる】 (動ラ五[四])
よい物の中からさらによい物を選び出す。「―・った精鋭」
えりすじ
えりすじ [2] 【襟筋】
首の後ろの襟が触れるあたり。えりあし。
えりぜに
えりぜに [0] 【撰り銭】
室町後期,取引にあたって悪銭を忌避し,良銭(主に渡来銭)のみを選びとったこと。円滑な商取引を妨げるとして,規制する令がしばしば発せられた。えりせん。せんせん。
えりたけ
えりたけ [2] 【襟丈】
和服の一方の襟先から他方の襟先までの長さ。また,背縫いから襟先までの長さ。
えりだす
えりだ・す [3] 【選り出す】 (動サ五[四])
「えらびだす」に同じ。「よい物だけを―・す」
えりつき
えりつき [0][2] 【襟付き】
(1)着物を重ねて着たときの襟の様子。襟もと。
(2)〔襟もとの様子で貧富の判断がついたことから〕
身なり。また,その人の暮らし向き。「―見立てらるるが口惜しい/浮世草子・一代女 5」
えりとる
えりと・る [3] 【選り取る】 (動ラ五[四])
〔「えりどる」とも〕
「えらびとる」に同じ。「妙に―・つて揃へたもんだな/婦系図(鏡花)」
えりどめ
えりどめ [4][3] 【襟留(め)】
洋服の襟の合わせ目に留める金具。ブローチ。
えりどり
えりどり [0] 【選り取り】
選んで取ること。よりどり。
えりぬき
えりぬき [0] 【選り抜き】
えりぬくこと。また,そのもの。よりぬき。つぶより。「―の選手をそろえる」
えりぬき
えりぬき【選り抜きの】
picked;→英和
choice;→英和
well-chosen.
えりぬく
えりぬく【選り抜く】
pick[single]out.
えりぬく
えりぬ・く [3][0] 【選り抜く】 (動カ五[四])
多くの中から特によいものを選んで抜き出す。よりぬく。「力の強そうな者を―・く」
えりまき
えりまき【襟巻】
a scarf;→英和
a muffler;→英和
a comforter.
えりまき
えりまき [2] 【襟巻(き)】
防寒や装飾のために首に巻くもの。毛糸・布・毛皮などで作る。首まき。マフラー。[季]冬。《―の狐の顔は別にあり/虚子》
えりまきとかげ
えりまきとかげ [5] 【襟巻蜥蜴】
有鱗目の爬虫類。全長80センチメートル内外。頸部に大きな襟飾りをもち,興奮すると傘のように広げる。また,追われるとからだを立て,後肢だけで走る。普通は樹上にすみ,昆虫・クモなどを食べる。オーストラリア北部とパプアニューギニア南部の半乾燥地帯に分布。
えりまわり
えりまわり [3] 【襟回り・襟周り】
(1)襟の周囲。また,襟のあたり。
(2)円座の際,和服の襟合わせの向きに従って,右へ右へと順番を回していくこと。
えりも
えりも
北海道中南部,幌泉郡の町。南端の襟裳(エリモ)岬を中心に観光地化。古くからのコンブの採取地で,漁業・牧畜業(馬)が盛ん。
えりもと
えりもと【襟元】
the neck.→英和
えりもと
えりもと [0][4] 【襟元】
(1)襟のあたり。えり首。
(2)着物の襟の合わさる胸のあたり。「―をかきあわせる」
えりもと=に付く
――に付・く
「襟に付く」に同じ。「―・いてかけのめし,とかく大金をおつつけたがる/黄表紙・孔子縞于時藍染」
えりもみさき
えりもみさき 【襟裳岬】
北海道中南部,日高山脈が太平洋に落ち込んで生じた岬。寒・暖流の合流地点で濃霧が発生しやすい。
えりわ
えりわ [0] 【襟輪】
〔建〕 木材の仕口(シクチ)で,一方の材木の縁に設けてある突出部。いりわ。
えりわける
えりわける【選り分ける】
(as)sort;→英和
sift out.
えりわける
えりわ・ける [4][0] 【選り分ける】 (動カ下一)[文]カ下二 えりわ・く
選別する。よりわける。「ヒナの雌雄を―・ける」
えりん
えりん ヱリン 【慧琳】
(768-820) 中国,唐代の僧。カシュガルの出身。一切経の注釈書「一切経音義」を著した。
えりんじ
えりんじ ヱリン― 【恵林寺】
山梨県塩山市にある臨済宗妙心寺派の寺。山号,乾徳山。1330年二階堂道蘊(ドウウン)が自邸を寄進して草創。開山は夢窓疎石。1582年織田信長の焼き打ちにあい,時の住持快川(カイセン)は「心頭滅却すれば火もまた涼し」の言葉を残して火中に死した。のち,再興。池泉回遊式庭園がある。
える
え・る [1] 【選る】 (動ラ五[四])
いくつかの中から基準に合うものをとり分ける。良いものを取り上げる意にも悪いものを除く意にも用いる。現代では他の語と複合して用いることが多い。「―・りすぐる」「かたちよき限り―・りていだされて/枕草子 221」「塵ヲ―・ル/日葡」
える
える【得る】
(1) get;→英和
have;→英和
obtain;→英和
earn;→英和
gain;→英和
acquire;→英和
win;→英和
find.→英和
(2)[できる]can;→英和
be able <to do> ;may.→英和
える
え・る 【撚る】 (動ラ四)
「撚(ヨ)る」の転。「苧縄(オナワ)七筋―・り合はせ/浄瑠璃・吉野忠信」
える
える [1] 【得る】 (動ア下一)[文]ア下二 う
(1)自分のものとする。手に入れる。「賞金を〈え〉る」「知識を〈え〉る」「男はこの女をこそ〈え〉めと思ふ/伊勢 23」
→える(獲)
(2)好ましい状態を自分のものとして受ける。「小康を〈え〉る」「支持を〈え〉る」「機会を〈え〉る」
(3)自分の意志に反して,好ましくない物事を身に受ける。「病を〈え〉る」「罪を〈え〉る」
(4)(「要領を得る」「意を得る」などの形で)さとる。理解する。「彼の話は一向に要領を〈え〉ない」
(5)得意とする。「これかれ〈え〉たる所,〈え〉ぬ所,互になむある/古今(仮名序)」
(6)動詞の連用形の下に付いて,…することができるの意を表す。「言い〈え〉て妙だ」「一言の言葉もかわし〈え〉ないで別れた」「笑いを禁じ〈え〉なかった」
〔連体形・仮定形には下二段活用の「うる」「うれ」が使われる〕
→うる(得)
→う(得)
→えない
[慣用] 緩急宜しきを―・貴意を―・御意を―・志を―・事無きを―・力を―・時を―・所を―・名を―・要を―/我が意を得たり
える
える [1] 【獲る】 (動ア下一)[文]ア下二 う
〔「得る」と同源〕
狩りや漁で獲物を捕らえる。
える
え・る ヱル [1] 【彫る・鐫る】 (動ラ五[四])
(1)彫刻する。ほる。きざむ。「大理石もて―・り成せる大いなる馬/即興詩人(鴎外)」「白きには梅を―・りて/源氏(梅枝)」
(2)かたいものをくりぬく。えぐる。「具(ツブサ)に此の事を記して,石(イワ)を―・りて納めてけり/今昔 7」
えろうそく
えろうそく ヱラフソク [2] 【絵蝋燭】
花や鳥などの絵をかいて彩色したろうそく。会津ろうそくはその例。画燭。
えわらう
えわら・う ヱワラフ 【咲笑ふ】 (動ハ四)
わらう。また,声を立てて笑う。「つつましげならず,物言い,―・ふ/枕草子 184」
えん
えん [1] 【艶】 (名・形動)[文]ナリ
(1)なまめかしく,あでやかである・こと(さま)。「―な女性」「―な美しさ」「―を競う」
(2)歌学の美的理念の一。優雅であでやかな明るい美的感動をさす。余情の深くなったものを妖艶という。
(3)風流なさま。風情のあるさま。「何心なき空の気色も,ただ見る人から―にも凄くも見ゆるなりけり/源氏(帚木)」
(4)何ともいえずすてきであるさま。「鈍色の紙,いとかうばしう―なるに/源氏(澪標)」
(5)思わせぶりなさま。気取ること。「例の―なると憎み給ふ/源氏(末摘花)」
えん
えん ヱン [1] 【園】
「幼稚園」「保育園」などの略。「―の方針」
えん
えん 【燕】
(1)中国,戦国時代の七雄の一。周の武王の弟,召公奭(シヨウコウセキ)に始まる。現在の河北省北部を領有。薊(ケイ)(北京)に都した。昭王のとき,全盛を誇ったが,紀元前222年秦(シン)に滅ぼされた。
(2)中国,五胡十六国時代の国。前燕(307-370)・後燕(384-407)・西燕(384-394)・南燕(398-410)・北燕(409-436)の五国がある。
えん
えん【宴】
<give> a feast;→英和
a banquet.→英和
えん
えん [1] 【筵】
〔敷物・むしろの意〕
座席。催しや酒宴の席。「けふは南溟老人が喜寿の―といひ/安愚楽鍋(魯文)」
えん
えん [1] 【縁】
(1)人と人を結ぶ,人力を超えた不思議な力。巡り合わせ。「こうなったのも何かの―」「ご―があったら,また会いましょう」
(2)親子・夫婦・親戚などの間柄。「親子の―」
(3)知り合いの間柄。交わり。縁故。「友達の―を切る」「―を頼って上京する」
(4)関係。つながり。「学問には―がない」「日本と―の深い国」
(5)関係のできるきっかけ。「これが―で結ばれる」
(6)〔仏〕 結果を生ずるための間接的原因や条件。「他生の―」
→因(イン)
(7)(「椽」とも書く)和風建築で,部屋の外側につけた板張りの細長い床の部分。入り側(ガワ)・榑(クレ)縁・木口縁(切り目縁)・簀子(スノコ)縁・濡れ縁などの種類がある。えんがわ。「―に腰をおろす」
(8)母屋(モヤ)の庇(ヒサシ)の端。
えん
えん ヱン [1] 【冤】
無実の罪。ぬれぎぬ。「―をすすぐ」
えん
えん ヱン [1] 【円】
(1)まるいこと。また,そのもの。まる。「―を描く」
(2)〔数〕 一平面上で定まった一点(中心)から一定の距離にある点全体からなる図形。円周。また,これに囲まれた平面の部分。
(3)1871年(明治4)に制定された日本の貨幣の単位。一円は一〇〇銭。
えん
えん【縁】
(1)[巡り合せ]fate;→英和
karma.→英和
(2)[関係](blood) relation;→英和
connection;→英和
ties.(3)[偶然]chance.→英和
(4)[知合い]acquaintance.→英和
(5)[縁側]a veranda.〜を結ぶ form a connection <with> ;marry <a person> .→英和
〜を切る sever relations;divorce.→英和
〜の遠い(近い) be distantly (closely) related.〜遠い女 a woman with little chance of marriage.〜もゆかりもない be a perfect stranger <to> ;have nothing to do <with> .
えん
えん [1] 【衍】
「衍字」の略。
えん
えん [1] 【宴】
酒食を共にして,楽しむこと。また,その会。うたげ。「―を設ける」「―を張る」
えん
えん 【焉】
〔漢文の文末助字の用法から〕
「われ関せず焉」などの形で,語句に添える強めの言葉。
えん
えん【円】
(1)[円形]a circle.→英和
(2)[貨幣]yen <¥> .→英和
〜を描く draw a circle.〜の対米(英)為替相場 the yen-dollar(-sterling) exchange rate.‖円為替 the yen exchange.円高(安) a strong (weak[low]) yen rate.
えん
えん [1] 【塩】
酸と塩基との中和反応によって生じるイオン化合物。酸の水素イオンを金属などの陽イオンでおきかえた化合物,または塩基の水酸化物イオンを酸の陰イオンでおきかえた化合物とみることもできる。典型的な塩はイオン結晶の固体で,水によく溶けるものが多い。食塩(塩化ナトリウム NaCl)は,塩酸(HCl)と水酸化ナトリウム(NaOH)の反応で得られる代表的な塩である。
えん=と浮世は末(スエ)を待て
――と浮世は末(スエ)を待て
良縁と好機とは無理に求めず,自然に来るのを待つのがよい。縁と月日の末を待て。
えん=なき衆生(シユジヨウ)は度(ド)し難(ガタ)し
――なき衆生(シユジヨウ)は度(ド)し難(ガタ)し
仏の広大な慈悲をもっても仏縁のない人は救えない。人の言葉を聞き入れない者は救いようがない。
えん=に付ける
――に付・ける
嫁入りさせる。縁づかせる。
えん=に繋(ツナ)がる
――に繋(ツナ)が・る
血縁関係がある。つながりがある。
えん=に連(ツ)るれば唐(トウ)の物
――に連(ツ)るれば唐(トウ)の物
〔縁が生じれば,唐の(遠くの)食物を口にするの意〕
何かの縁で,思いもかけぬ疎遠なものとも関係が生じる意。
えん=は異(イ)なもの味なもの
――は異(イ)なもの味なもの
男女の縁は常識では考えられない不思議でおもしろいものであるの意。縁は異なもの。
えん=もゆかりも無い
――もゆかりも無・い
何の関係もつながりもない。
えん=を結ぶ
――を結・ぶ
(1)仏法とのつながりをつくる。成仏(ジヨウブツ)すべき因縁を結ぶ。結縁(ケチエン)。
(2)夫婦・養子などの間柄となる。縁組みをする。
えんあい
えんあい [0] 【縁合(い)】
(1)親類の関係,縁続きの間柄。
(2)人と人とのつながりや結びつき。
えんあん
えんあん [0] 【塩安】
「塩化アンモニウム」の略。
えんあん
えんあん 【燕庵】
京都市下京区にある藪内(ヤブノウチ)流宗家の茶席。はじめ古田織部の屋敷内にあったが,その没後初代藪内剣仲邸中に移築,さらに現在地に移った。三畳台目(ダイメ)と一畳の相伴(シヨウバン)席とからなり,江戸初期作の露地をもつ。
えんあん
えんあん 【延安】
中国,陝西(センセイ)省北部の都市。渭水(イスイ)盆地とオルドスを連絡する要地。長征後の1935年から45年まで中国共産党が抗日解放戦争の根拠地とした所。イエンアン。
えんあん
えんあん [0] 【宴安】
くつろぎ楽しむこと。酒などを飲み遊び楽しむこと。「―を事とする」
えんあん=は酖毒(チンドク)
――は酖毒(チンドク)
〔左氏伝(閔公元年)〕
遊び暮らすことは酖毒と同じで,しまいには身を滅ぼすものだ。
えんい
えんい [1] 【炎威】
暑さの激しいこと。「―敵すべからず」
えんい
えんい ヱンヰ 【円位】
西行(サイギヨウ)の法名。
えんいた
えんいた [3] 【縁板】
縁側に張る板。
えんいん
えんいん【延引】
<one's> delay <in answering> ;→英和
postponement.→英和
〜する delay;be late.
えんいん
えんいん ヱン― [0] 【遠因】
直接的ではないが,結果に対して何らかの関係をもつ原因。
⇔近因
「紛争の―」
えんいん
えんいん【遠因】
a remote cause.
えんいん
えんいん 【宴飲・讌飲・燕飲】
さかもり。酒宴。「―声色を事とせず/徒然 217」
えんいん
えんいん ヱン― [0] 【援引】 (名)スル
証拠として引用すること。援用。「多くの事例を―しながら自説を述べる」
えんいん
えんいん [0] 【延引】 (名)スル
〔「えんにん」とも〕
物事が予定より遅れること。また,遅らすこと。「其れが為めに自然訴訟も―する恐があるからと/良人の自白(尚江)」
えんいん
えんいん [0] 【掩韻】
⇒韻塞(インフタ)ぎ
えんう
えんう [1] 【煙雨】
煙るようにそぼ降る雨。きりさめ。
えんうん
えんうん [0] 【煙雲】
(1)煙と雲。雲煙。
(2)雲のように高く上がる煙。
えんうん
えんうん [0] 【縁暈】
〔fringe〕
へり。
えんうんじゅうろくしゅう
えんうんじゅうろくしゅう 【燕雲十六州】
中国,五代の後晋(コウシン)の石敬塘(セキケイトウ)が936年,建国にあたって契丹(キツタン)に譲った地。「燕」は北京,「雲」は大同をさす。万里の長城の南側,現在の河北・山西両省の北部。
えんうんどう
えんうんどう ヱン― [3] 【円運動】
円周上を回る運動。等速円運動のときは常に円の中心に向かう向心力が働く。
えんえい
えんえい【遠泳】
a long-distance swim.
えんえい
えんえい ヱン― [0] 【遠泳】 (名)スル
海・湖などで,長い距離を泳ぐこと。[季]夏。「沖の小島まで―する」
えんえき
えんえき [0] 【演繹】 (名)スル
〔朱熹「中庸章句序」の「更互演繹,作為�此書�」より〕
(1)〔deduction〕
諸前提から論理の規則にしたがって必然的に結論を導き出すこと。普通,一般的原理から特殊な原理や事実を導くことをいう。演繹的推理。
⇔帰納
(2)一つの事柄から,他の事柄に意義をおしひろめて述べること。「他の事象にも―して述べる」
えんえき
えんえき【演繹】
deduction.→英和
〜する deduce.→英和
〜的 deductive.
えんえきほう
えんえきほう [0] 【演繹法】
演繹による推理の手続き。代表的なものに三段論法がある。
⇔帰納法
えんえきろんりがく
えんえきろんりがく [7] 【演繹論理学】
演繹的推理の構造を解明する論理学。
⇔帰納論理学
えんえん
えんえん [0] 【燄燄】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)火が燃え始めてほのおが少し立ちのぼるさま。
(2)「えんえん(炎炎)」に同じ。「何時しか其火が燃移りて,―として燃上る/当世書生気質(逍遥)」
えんえん
えんえん [0] 【延延】 (ト|タル)[文]形動タリ
長く続くさま。「―二時間の大講演」
えんえん
えんえん ヱン― [0] 【蜿蜒】 (ト|タル)[文]形動タリ
ヘビなどがうねり行くさま。また,うねうねと長く続くさま。「―長蛇の列」「愛宕の山脈が―と連なつて/朱雀日記(潤一郎)」
〔「蜿蜿」「蜒蜒」とも書く〕
えんえん
えんえん [0] 【奄奄】 (ト|タル)[文]形動タリ
息が今にも絶えそうなさま。非常に苦しそうなさま。「気息―」
えんえん
えんえん【炎々たる】
blazing;→英和
fiery.→英和
〜と in flames;ablaze.→英和
〜と燃え上がる blaze up.
えんえん
えんえん [0] 【炎炎】 (ト|タル)[文]形動タリ
火が勢いよくほのおをあげて燃えるさま。「―たるほのお」
えんえん
えんえん【延々たる】
winding;→英和
meandering.→英和
延々長蛇の列 a long line <of applicants> .
えんえん
えんえん [0] 【煙炎・煙燄】
煙とほのお。
えんえん=天に漲(ミナギ)る
――天に漲(ミナギ)る
煙と炎とが空一面をおおう。火炎が盛んに燃え広がるさま。
えんお
えんお [1] 【厭悪】 (名)スル
いやがること。「―の情」「都人士が薄情をば…―する所ならずや/世路日記(香水)」
えんおう
えんおう ヱンアウ [0] 【鴛鴦】
〔「鴛」は雄の,「鴦」は雌のオシドリ〕
(1)オシドリ。
(2)〔オシドリがいつも雌雄ともにいることから〕
夫婦仲のむつまじいこと。
(3)有職文様の一。{(1)}を模様化したもの。つがいで描かれるものが多い。
えんおう
えんおう ヱンワウ [0] 【冤枉】
〔「冤」「枉」ともに無実の罪の意〕
無実の罪。冤罪(エンザイ)。ぬれぎぬ。「―をそそぐ」
えんおう
えんおう [3] 【閻王】
「閻魔(エンマ)王」の略。[季]夏。「今までの遅参心得ずと,―怒らせ給ふぞ/謡曲・生田敦盛」
えんおう
えんおう 【延応】
年号(1239.2.7-1240.7.16)。暦仁の後,仁治の前。四条天皇の代。えんのう。
えんおうのちぎり
えんおうのちぎり ヱンアウ― 【鴛鴦の契り】
夫婦仲のむつまじいことのたとえ。「互いに―浅からずして/御伽草子・浦島太郎」
えんおうのふすま
えんおうのふすま ヱンアウ― 【鴛鴦の衾】
男女が共寝する寝床。おしのふすま。「―の下には,立ち去る思ひを悲しみ/謡曲・砧」
えんおん
えんおん [0][1] 【延音】
⇒延言(エンゲン)
えんおんきごう
えんおんきごう [5] 【延音記号】
⇒フェルマータ
えんおんのざ
えんおんのざ エンヲン― [0][6] 【宴穏の座】
宴座と穏座。朝廷で,節会(セチエ)や大饗(タイキヨウ)などのとき,臨時に設ける席。
えんか
えんか [0] 【塩化】
塩素と化合すること。また,塩素と化合した物質。
えんか
えんか [1] 【演歌・艶歌】
(1)明治中期,自由民権を主張する壮士たちが演説がわりに歌った歌。「民権数え歌」「ダイナマイトドン」など。書生節の源となった。大正末期には,政治色のない大道芸として街頭でバイオリンの伴奏で歌われた流行歌(「はいから節」「籠の鳥」など)をいう。
(2)日本的な哀愁を帯びた歌謡曲一般をいう語。
えんか
えんか【円価】
the yen value.〜を維持する protect the yen.→英和
えんか
えんか [1] 【燕窩】
中国南方の海岸にすむアナツバメが,唾液(ダエキ)でかためて作る巣。海藻や羽毛がまざる。中国料理の高級材料の一。湯でほぐすと銀糸のようになって舌ざわりがよく,滋養に富み,珍重される。燕窩菜(エンカサイ)。燕巣(エンズ)((エンソウ))。つばめのす。
えんか
えんか [1] 【煙霞・烟霞】
(1)煙と霞(カスミ)。靄(モヤ)と霞。
(2)ほのかにぼんやりと見える景色。自然のよい景色。
えんか
えんか 【塩課】
中国で,塩の専売制により塩の生産者・取引者から徴収した税。
えんか
えんか [1] 【縁家】
血筋のつながりのある家。親類。
えんか
えんか【演[艶]歌】
a popular love song.演[艶]歌師 a street singer (of popular love songs).
えんか
えんか [1] 【鉛華】
白粉(オシロイ)の異名。鉛白。
えんか
えんか [1] 【煙火】
(1)煙と火。
(2)飯をたく火。炊煙。人煙。
(3)のろし。烽火(ホウカ)。
(4)花火。
えんか
えんか [1][0] 【嚥下】 (名)スル
「えんげ(嚥下)」に同じ。「錠剤を―する」
えんか
えんか [1] 【炎夏】
暑い夏。真夏。[季]夏。「―の季」
えんか
えんか [1] 【炎火】
はげしく燃え上がる火。
えんか
えんか ヱンクワ [1] 【円貨】
日本の円単位の貨幣。
えんか
えんか【塩化】
《化》chloridation.〜する chloridize.塩化物 a chloride.→英和
えんか
えんか ヱン― [1] 【轅下】
牛車(ギツシヤ)などの轅(ナガエ)の下。
えんか
えんか ヱン― [1] 【円価】
円の価値。日本円と外国貨幣との交換価値。
えんか=の駒(コマ)
――の駒(コマ)
〔「史記(魏其・武安侯伝)」の語。駒(=二歳ノ馬)はまだ力が弱く,車を引けないことから〕
人の束縛を受けて気勢が上がらないこと。また,その任に堪えないこと。
えんかあえん
えんかあえん [4] 【塩化亜鉛】
亜鉛または酸化亜鉛を塩酸に溶かした溶液を蒸発させて得る,無色で潮解性のある結晶。化学式 ZnCl� 常温で数種の水和物が存在する。脱水剤・防腐剤などに用いる。
えんかい
えんかい【遠海】
⇒遠洋.遠海魚 (a) pelagic fish.
えんかい
えんかい [0] 【延会】
(1)国会で,議事が終わらないままに会議を打ち切り,後日に延期すること。
(2)株主総会,有限会社の社員総会などで,議事にはいらず,延期する旨を決議した場合,後日に開催される総会をいう。
えんかい
えんかい ヱン― [0] 【遠海】
陸地から遠い海。
⇔近海
「―魚」
えんかい
えんかい [0] 【宴会】
人々が集まって酒食をともにし,歌い踊ったりする会。酒盛り。うたげ。「―を開く」
えんかい
えんかい【宴会】
<give,have> a dinner party;a banquet.→英和
えんかい
えんかい [0] 【縁海】
大陸の外縁にあって,半島や島などで囲まれていて,外洋との流通が自由な海。日本海・ベーリング海・黄海・北海など。
→付属海
えんかい
えんかい [0] 【沿海】
(1)海に沿った陸地の部分。「西北なる―の諸邦/経国美談(竜渓)」
(2)陸地に沿った海の部分。「―漁業」
えんかい
えんかい【沿海】
the coast (陸);→英和
the inshore (海).→英和
〜の coastal <fishery> .→英和
えんかいくいき
えんかいくいき [5] 【沿海区域】
航行区域の一。海岸より二〇海里以内の水域。
えんかいしゅう
えんかいしゅう 【沿海州】
ロシア連邦の極東部,東は日本海に臨み,西は中国,北はアムール川に接する地域。中心都市はウラジオストク。1860年北京条約でロシア領となる。沿海地方。ロシア名,プリモルスキー。
えんかいしょく
えんかいしょく エンクワイ― [3] 【鉛灰色】
なまり色を帯びた灰色。
えんかいなぶし
えんかいなぶし 【縁かいな節】
俗曲の一。1873年(明治6)頃にできた「四季の縁」の一部が,明治20年代に高座で歌われ座敷歌として流行したもの。終句「玉屋がとりもつ縁かいな」が名の由来。
えんかきん
えんかきん [3] 【塩化金】
(1)金と塩素の化合物。AuCl(黄白色結晶)と AuCl�(赤褐色針状結晶)がある。
(2)クロロ金酸の俗称。
えんかきんさん
えんかきんさん [4][0] 【塩化金酸】
⇒クロロ金酸(キンサン)
えんかぎん
えんかぎん [3] 【塩化銀】
硝酸銀水溶液に塩化物イオン Cl� を含む溶液を加えると,白色の沈殿物として得られる結晶。化学式 AgCl 天然には角銀鉱として産出する。感光性が強く,写真感光材料に用いる。
えんかく
えんかく【沿革】
history;→英和
development.→英和
沿革誌 a histroy.
えんかく
えんかく【遠隔の】
remote;→英和
distant.→英和
遠隔操作 remote control.
えんかく
えんかく [0] 【沿革】
物事の移り変わり。変遷。「この都市の―」「学校の―」
えんかく
えんかく [0] 【煙客】
霞(カスミ)を食って生きている人。仙人。
えんかく
えんかく ヱン― [0] 【遠隔】 (名)スル
遠くへだたっていること。「―の地」「太陽より―したる惑星/月世界旅行(勤)」
えんかくきょういく
えんかくきょういく ヱン―ケウ― [5] 【遠隔教育】
さまざまな通信手段を利用し,遠隔地域の人々に対して行う教育。放送教育・通信教育など。
えんかくさよう
えんかくさよう ヱン― [5] 【遠隔作用】
離れた物体の間に作用が働くとき,その間の媒質に関係なく,直接瞬間的に伝わると考えられる作用。ニュートンは万有引力を,クーロンは電気力も遠隔作用と考えた。
→近接作用
えんかくせいぎょ
えんかくせいぎょ ヱン― [5] 【遠隔制御】
離れた場所にある機器・装置類を,信号を送って自由に制御すること。信号の伝送手段により,室内距離から宇宙空間に至るまでさまざまの規模がある。リモート-コントロール。リモ-コン。
えんかくそうさ
えんかくそうさ ヱン―サウ― [5] 【遠隔操作】
離れた場所から,機械的あるいは電気的な方法によって機器類を操作すること。マジック-ハンドの使用や航空機の操舵など。
えんかくそくてい
えんかくそくてい ヱン― [5] 【遠隔測定】
送信機により,被測定対象と離れた地点に測定量を伝送し,処理・記録などを行うこと。ロケットの飛翔(ヒシヨウ)状態把握,動物の生体測定などに用いる。
→テレメーター
えんかくたんさ
えんかくたんさ ヱン― [5] 【遠隔探査】
⇒リモート-センシング
えんかし
えんかし [3] 【演歌師・艶歌師】
街頭で,バイオリンを弾き,演歌を歌って歌の本を売った者。のちの流しにあたる。
えんかすいぎん
えんかすいぎん [4] 【塩化水銀】
(1)塩化水銀(I)。甘味のある無色の結晶。化学式 Hg�Cl� 塩化水銀(II)と水銀との混合物,あるいは硫酸水銀(II)・食塩・水銀の混合物を加熱し昇華させて得る。標準電極として用いる。劇物に指定されている。カロメル。甘汞(カンコウ)。
(2)塩化水銀(II)。硫酸水銀(II)と食塩との混合物を加熱・昇華して得る無色で光沢のある針状結晶。化学式 HgCl� 冷水には溶けないが温水には溶ける。極めて有毒。消毒剤・触媒として用いる。昇汞(シヨウコウ)。
えんかすいそ
えんかすいそ [4] 【塩化水素】
塩化ナトリウムなどの塩化物に濃硫酸を加えると発生する強い刺激臭のある無色の気体。工業的には食塩を電気分解して生ずる塩素と水素から合成する。化学式 HCl 水によく溶けて塩酸を生ずる。塩酸ガス。
えんかすず
えんかすず [3] 【塩化錫】
(1)塩化スズ(II)。スズを塩酸に溶かして蒸発・濃縮して得る白色結晶。化学式 SnCl� 通常は二水和物として存在する。還元剤・媒染剤に用いる。
(2)塩化スズ(IV)。スズに塩素を作用させてつくる無色の液体。化学式 SnCl� 湿った空気中に放置すると加水分解して強く発煙する。媒染剤・触媒に用いる。
えんかずら
えんかずら [3] 【縁葛】
縁板の一方を受けるための縁束(エンヅカ)と縁束の間に渡した横木。
えんかちゅうのひと
えんかちゅうのひと 【煙火中の人】
煮たきしたものを食べる人。俗界の人。
えんかつ
えんかつ【円滑な】
smooth;→英和
harmonious.→英和
〜に smoothly;→英和
harmoniously;→英和
without a hitch.→英和
えんかつ
えんかつ ヱンクワツ [0] 【円滑】 (名・形動)[文]ナリ
(1)言行が角立たず,なめらかな・こと(さま)。「―な人柄」
(2)物事がすらすらと滞りなく運ぶ・こと(さま)。「交渉が―に運ぶ」「工事の―な進行をはかる」
[派生] ――さ(名)
えんかてがた
えんかてがた ヱンクワ― [4] 【円貨手形】
手形面の記載金額が円単位で表示されている外国為替(カワセ)手形。円為替。
⇔外貨手形
えんかてつ
えんかてつ [3] 【塩化鉄】
(1)塩化鉄(II)。無色または淡緑白色鱗片(リンペン)状の結晶。化学式 FeCl� 潮解性がある。
(2)塩化鉄(III)。鉄粉を塩素中で熱して得る暗赤色の結晶。化学式 FeCl� 酸化剤として用いる。
えんかどう
えんかどう [3] 【塩化銅】
(1)塩化銅(I)。{(2)}の塩酸溶液に銅を加えて熱するか,硫酸銅に塩化ナトリウムを加えて,二酸化硫黄を通して得る白色結晶。化学式 CuCl 塩酸溶液は一酸化炭素を吸収するので,その定量分析に用いる。
(2)塩化銅(II)。銅または{(1)}を塩素と加熱して得る黄褐色吸湿性のある結晶。化学式 CuCl� 有毒。染色工業に用いる。
えんかなまり
えんかなまり [4] 【塩化鉛】
(1)塩化鉛(II)。鉛の塩類の水溶液に塩酸を加えると析出する白色の絹糸状結晶。化学式 PbCl�
(2)塩化鉛(IV)。常温では黄色の液体。化学式 PbCl� 空気中で加水分解して発煙し,加熱すると爆発して塩化第一鉛と塩素とに分解する。
えんかのこしつ
えんかのこしつ 【煙霞の痼疾】
〔唐書(田遊巌伝)〕
深く自然の風景を愛し,旅を好む習癖。煙霞の癖(ヘキ)。
えんかぶつ
えんかぶつ [3] 【塩化物】
塩素と,他の元素または基とからなる化合物の総称。
えんかぶつイオン
えんかぶつイオン [6] 【塩化物―】
塩素原子が電子一個を得てできる陰イオン。Cl� で表す。塩素イオン。
えんかわせ
えんかわせ ヱンカハセ [3] 【円為替】
円建ての外国為替。
えんかん
えんかん ヱンクワン [0] 【円環】
まるくつながった輪。「―構造」
えんかん
えんかん【鉛管】
a lead pipe.鉛管工 a plumber.→英和
〜工事 plumbing.→英和
えんかん
えんかん [0] 【塩乾】
魚などを塩に漬けてから乾燥させること。
えんかん
えんかん [0] 【鉛管】
鉛でつくった管。主としてガス・水道を引くのに用いる。
えんかん
えんかん ヱン― [0] 【遠感】
⇒テレパシー
えんかん
えんかん 【捐官】
⇒捐納(エンノウ)
えんかん
えんかん [0] 【煙管・烟管】
(1)キセル。
(2)煤煙を通す管。煙筒。
(3)煙管ボイラー内部に設けた燃焼ガスの通る管。焔管。
えんかん
えんかん 【捐館】
〔住んでいた館(ヤカタ)を捐(ス)てて去る意。死という語を忌んでいう〕
死去すること。[下学集]
えんかんぎょ
えんかんぎょ [3] 【塩乾魚】
塩漬けにして乾燥させた魚。
えんかんすう
えんかんすう ヱンクワンスウ [3] 【円関数】
⇒三角関数(サンカクカンスウ)
えんかんめん
えんかんめん ヱンクワン― [3] 【円環面】
〔数〕 平面上に円 C と,C と交わらない直線 � があって,� を軸として円 C を回転したとき,作られる図形の表面。輪環面(リンカンメン)。トーラス。
円環面[図]
えんかんるいかん
えんかんるいかん 【淵鑑類函】
中国,清代の類書。1710年完成。康煕帝の勅により張英・王士禎らが撰した。四五部,四五〇巻よりなる。明の兪安期の「唐類函」を増補し,宋以後の出典を大量に加えたもの。
→類書(2)
えんかんボイラー
えんかんボイラー [5] 【煙管―】
丸ボイラーの一種。内部に煙管{(3)}を設け,燃焼ガスを通してボイラー内の水を加熱し,蒸気を発生させる。
→水管ボイラー
えんかアルミニウム
えんかアルミニウム [7] 【塩化―】
アルミニウムを塩素または塩化水素の気流中で加熱し昇華させて得る,無色ないし黄色の結晶。化学式 AlCl� ほとんどの有機溶媒に溶け,有機化学反応の触媒として用いる。
えんかアンモニウム
えんかアンモニウム [7] 【塩化―】
塩酸にアンモニアを加えて濃縮して得る無色の結晶。化学式 NH�Cl 乾電池・はんだ付け・染色・寒剤のほか,肥料に用いる。塩安。磠砂(ロシヤ)。
えんかエチル
えんかエチル [4] 【塩化―】
エチルアルコールに塩化水素を反応させてつくる無色の気体。化学式 CH�CH�Cl 麻酔薬・冷凍剤として用い,テトラエチル鉛の原料。
えんかエチレン
えんかエチレン [4] 【塩化―】
エチレンに塩素を付加して合成した,無色で芳香のある油状液体。化学式 CH�Cl・CH�Cl 溶媒として用いるほか,塩化ビニル合成の原料となる。二塩化エチレン。ジクロロエタン。
えんかカリ
えんかカリ [4] 【塩化―】
⇒塩化(エンカ)カリウム
えんかカリウム
えんかカリウム [5] 【塩化―】
岩塩に伴って天然に産出する。化学式 KCl 塩化ナトリウム(食塩)によく似た結晶。カリ肥料や他のカリウム塩の原料にする。塩化加里。
えんかカルシウム
えんかカルシウム [6] 【塩化―】
石灰石に塩酸を加え,濃縮・加熱して得る白色結晶。化学式 CaCl� 天然には海水中に含まれ,工業的にはアンモニア-ソーダ法の副産物として多量に得られる。常温で数種類の水和物が存在し,乾燥剤や寒剤に用いる。
えんかコバルト
えんかコバルト [4] 【塩化―】
普通,塩化コバルト(II)CoCl� のこと。数種類の水和物がある。六水和物は赤色,無水物は淡青色の結晶。水和の数で色が違うので希薄溶液を紙にしみ込ませて乾かしたものは「あぶり出し」になる。また,濾紙(ロシ)などに吸収させて,乾湿指示薬として用いる。
えんかナトリウム
えんかナトリウム [6] 【塩化―】
代表的な金属塩化物で,水に溶ける白色の結晶。化学式 NaCl 天然には岩塩として産出するほか,海水中に平均2.8パーセント含まれる。海水からイオン交換膜法で採取する。生物体にとって重要な生理作用をもつ。調味料,食品保存のほか,寒剤としても用いる。また,化学工業の重要な原料物質。食塩。
えんかバリウム
えんかバリウム [5] 【塩化―】
重晶石・木炭・塩化カルシウムの混合物を赤熱して得る無色の結晶。化学式 BaCl� 炭酸バリウムを塩酸に溶かした水溶液からは二水和物が得られる。有毒。分析用試薬・レーキ顔料・殺虫剤の製造に用いる。
えんかビニリデン
えんかビニリデン [5] 【塩化―】
無色の液体。化学式 CH�=CCl� 写真の増感に用いる。不安定で酸素と過酸化物をつくる。熱・光・触媒によって重合するが,単独重合体は結晶性で安定性が悪いので,塩化ビニルなどと共重合させた塩化ビニリデン樹脂として用いる。
えんかビニル
えんかビニル [4] 【塩化―】
無色の気体。化学式 CH�=CHCl 工業的にはエチレンと塩素を原料としてつくる。触媒の存在下では容易に重合し,ポリ塩化ビニルになる。塩ビ。塩化ビニル樹脂。
えんかビニルじゅし
えんかビニルじゅし [7] 【塩化―樹脂】
塩化ビニルの重合体。
→ポリ塩化ビニル
えんかマグネシウム
えんかマグネシウム [7] 【塩化―】
化学式 MgCl� 潮解性のある無色の結晶。通常,六水和物として存在する。海水中に0.5パーセント含まれる。海水から食塩をとる際,副産物として得られる苦汁(ニガリ)の主成分。金属マグネシウムの原料となる。
→苦汁
えんかメチルすいぎん
えんかメチルすいぎん [7] 【塩化―水銀】
⇒メチル水銀
えんかリゾチーム
えんかリゾチーム [6] 【塩化―】
〔lysozyme chloride〕
消炎酵素の一。多糖体分解酵素。慢性副鼻腔炎(フクビコウエン)の治療や痰(タン)を出しやすくするために用いられる。
えんが
えんが [1] 【偃臥】 (名)スル
うつぶしてねること。「此の二日間床上に―しながら/鬼啾々(夢柳)」
えんが
えんが ヱン― 【垣下】
(1)朝廷または貴族の屋敷で催される饗宴(キヨウエン)のとき,正客の相伴(シヨウバン)をする人。えが。かいもと。接伴。「―の親王たち・上達部/源氏(宿木)」
(2)「垣下の座」の略。「多くの人,―におはす/宇津保(俊蔭)」
(3)「垣下の舞」の略。「殿上人―して唐人の遊びの如く/今鏡(藤波下)」
えんがい
えんがい【塩害を受ける】
be damaged by sea air.
えんがい
えんがい 【掩蓋】
(1)覆(オオ)い。
(2)敵弾を防ぐため塹壕(ザンゴウ)などの上に設ける,石材・木材・土などの覆い。
えんがい
えんがい ヱン― [0] 【円蓋】
半球形の屋根。ドーム。
えんがい
えんがい [0] 【塩害】
(1)海から吹いてくる塩分を多量に含んだ風によって,植物や送電線などが受ける害。塩風害(エンプウガイ)。潮害。
(2)干ばつ時の地下からの海水の浸入,河川への海水の逆流,高潮などによる海水の浸入,乾燥地灌水などによって土壌に塩分が蓄積され,農作物などが受ける害。
えんがい
えんがい [0] 【鉛害】
鉛とその化合物の中毒による健康被害。1970年代に,ガソリンの触媒として含まれる鉛による大気汚染が問題となり,無鉛化が進んだ。
えんがい
えんがい【円蓋】
a cupola;→英和
a dome.→英和
えんがい
えんがい [0] 【煙害】
煙に含まれる有毒ガス・タールなどによって,人畜・植物・作物などが受ける害。
えんがく
えんがく ヱン― [0] 【円覚】
〔仏〕 完全な悟り。
えんがく
えんがく [0] 【縁覚】
〔仏〕 仏の教えによらず,ひとりで悟りをひらき,それを他人に説こうとしない聖者。声聞(シヨウモン)とともに二乗といい,小乗の修行者とする。独覚。辟支仏(ビヤクシブツ)。
えんがく
えんがく [0] 【燕楽】
中国で古代から行われた宴会用の音楽。祭祀(サイシ)に奏せられた雅楽に対し,娯楽的要素を備えた俗楽。
→えんらく(燕楽)
えんがくきょう
えんがくきょう ヱン―キヤウ 【円覚経】
円覚を主題とする仏教経典の名称。中国選述の偽経かといわれるが,禅宗などで多く用いられた。
えんがくじ
えんがくじ ヱンガク― 【円覚寺】
鎌倉市にある臨済宗円覚寺派の大本山。山号,瑞鹿山。鎌倉五山の第二位。1282年北条時宗が創建。開山は宋僧無学祖元。鎌倉時代の代表的な禅宗寺院で,特に禅宗様建築の舎利殿(国宝)は有名。
えんがくじは
えんがくじは ヱンガク― 【円覚寺派】
臨済宗の一派。無学祖元を派祖とする。
えんがくじょう
えんがくじょう [4] 【縁覚乗】
〔仏〕 三乗・五乗の一。自分ひとりで悟りをひらこうとする縁覚の立場の教法。
えんがのざ
えんがのざ ヱン― 【垣下の座】
垣下の役の人が着座する所。えがのざ。
えんがのまい
えんがのまい ヱン―マヒ 【垣下の舞】
垣下の座で舞う舞。
えんがまち
えんがまち [3] 【縁框】
縁板の外端に取り付け,縁束(エンヅカ)で支えた横木。雨戸を設ける場合は,上部に溝をつける。
えんがる
えんが・る 【艶がる】 (動ラ四)
艶な様子をする。あだっぽく振る舞う。風流ぶる。「(宮ノ内侍ハ)―・りよしめくかたはなし/紫式部日記」
えんがる
えんがる ヱンガル 【遠軽】
北海道北東部,網走支庁紋別郡の町。湧別(ユウベツ)川中流域に位置する。
えんがわ
えんがわ [0] 【縁側】
(1)家の座敷の外側に設けた,細長い板敷きの部分。えん。
(2)魚のひれの基部にある骨。その付近の肉をもいう。「ひらめの―」
えんがわ
えんがわ【縁側】
a veranda;a porch.→英和
えんがん
えんがん【遠眼】
⇒遠視.遠眼鏡 (a pair of) convex glasses;spectacles for longsighted eyes.
えんがん
えんがん【沿岸の】
on[along]the coast.→英和
‖沿岸警備隊 a coastal guard.沿岸航路 coastwise service.沿岸貿易(漁業) coastal trade (fishery).
えんがん
えんがん ヱン― [0] 【遠眼】
「遠視」に同じ。
⇔近眼
えんがん
えんがん [0] 【沿岸】
(1)海・湖・河川などに沿った陸地の部分。「若狭湾―」
(2)海・湖・河川などの陸地に沿った部分。「―航路」
えんがんいき
えんがんいき [3] 【沿岸域】
沿岸の陸域と海域の利用・保全を一体に進める必要から生みだされた空間概念。
えんがんかい
えんがんかい [3] 【沿岸海】
領土に沿う一定の範囲の海。領海の主要部分。
えんがんきょう
えんがんきょう ヱン―キヤウ [0] 【遠眼鏡】
遠視眼用の凸レンズのめがね。
えんがんぎょ
えんがんぎょ [3] 【沿岸魚】
水深200メートル以下の沿岸域にすみ,そこで繁殖する海水魚。アナゴ・カレイ・タイなど。
えんがんぎょぎょう
えんがんぎょぎょう [5] 【沿岸漁業】
海岸に近い海で行う漁業。漁船も小規模で日帰り操業程度のもの。定置網漁業,浅海の養殖も含めていう。沿海漁業。地先漁業。
→沖合漁業
→遠洋漁業
えんがんぎり
えんがんぎり [3] 【沿岸霧】
沿岸地域で発生した霧。
えんがんけいびたい
えんがんけいびたい [0] 【沿岸警備隊】
海上における密貿易・密出入国の監視や海難救助などを任務とする組織。日本では海上保安庁がこれに当たる。
えんがんこけい
えんがんこけい 【燕頷虎頸】
〔後漢書(班超伝)〕
燕(ツバメ)のような頷(アゴ)と,虎のような頭をしている人相。将来,遠国で諸侯となる相という。燕頷虎頭。
えんがんす
えんがんす [3] 【沿岸州】
海岸線にほぼ平行して沖合に継続しながら連なる砂州。波や沿岸流によってつくられ,本土との間には潟(カタ)がはさまれる。
えんがんどうぶつ
えんがんどうぶつ [5] 【沿岸動物】
(1)生態によって分けた動物群の一。特に,潮間帯付近にすむ動物群をいう。イソギンチャク・カキ・ウニなど。
(2)湖沼の岸から水深3〜20メートルぐらいまでにすむ動物群。トンボの幼虫やゲンゴロウなど。
えんがんぼうえき
えんがんぼうえき [5] 【沿岸貿易】
国際法上,一国の海岸沿いの領海内で,自国船が原則として独占的に行い得る航海通商。沿海貿易。
えんがんりゅう
えんがんりゅう [3] 【沿岸流】
海岸に沿って流れる海水の流れ。長期間にわたり,海岸の砂を一方向に運ぶので,港湾の埋没などの原因ともなる。沿岸潮流。海岸流。
えんき
えんき ヱン― [1] 【円規】
⇒コンパス(1)
えんき
えんき【塩基】
《化》a base.→英和
塩基性の basic.→英和
えんき
えんき [0] 【延期】 (名)スル
決めた期日・期限をのばすこと。「出発を―する」「上演を―する」「無期―」
えんき
えんき [1] 【厭忌】 (名)スル
いみ嫌うこと。「専制の政体を―し/妾の半生涯(英子)」
えんき
えんき ヱン― [1] 【冤鬼】
無実の罪で処刑された人の恨みのこもった霊魂。「夢中の―の詞に従へば/経国美談(竜渓)」
えんき
えんき ヱン― [1][0] 【遠忌】
「おんき(遠忌)」に同じ。
えんき
えんき ヱン― [1] 【怨鬼】
うらみを晴らそうとする死者の霊。
えんき
えんき【延期】
postponement;→英和
adjournment (会議の).→英和
〜する postpone;→英和
put off;defer <payment> .→英和
えんき
えんき 【焉耆】
中国,新疆(シンキヨウ)ウイグル自治区の天山山脈南麓(ナンロク)に位置するオアシス都市。カラシャールの漢名。シルク-ロードの要地を占め,漢代に,焉耆国があり,中国諸王朝の西域経営の拠点となった。イエンチー。
えんき
えんき [1][0] 【塩基】
(1)水に溶けたときに電離して,水酸化物イオンを生じる物質。また酸から水素イオンを受け取る物質。水に溶けるものはアルカリと呼ぶことが多い。赤色リトマス試験紙を青色に変え,酸と中和して塩と水とを生じる。電離度により,強塩基・弱塩基に区別する。さらに一般的には,陽子受容体あるいは電子対共与体を塩基と定義する。
(2)核酸などの構成成分である窒素を含む環状の有機化合物。プリン塩基とピリミジン塩基に大別され,前者にはアデニン・グアニンなど,後者にはシトシン・チミン・ウラシルなどがある。
えんきかっぽう
えんきかっぽう ヱンキクワツパフ 【円機活法】
中国,明代の作詩用の辞書。二四巻。天文・地理など四四部門からなり,故事成語などを分類編集したもの。明の楊淙著とも王世貞編とも伝えられる。円機詩学活法全書。
えんきせい
えんきせい [0] 【塩基性】
塩基の示す基本的性質。水溶液では水酸化物イオンを与える性質。水溶液の pH は七より大で,赤色リトマス試験紙を青色に変える。アルカリ性。
⇔酸性
えんきせいえん
えんきせいえん [4] 【塩基性塩】
二価以上の塩基の水酸基の一部だけが他の陰イオンで置換されていて,さらに置換され得る水酸基をもつ塩。必ずしも水に溶けて塩基性を示すとは限らない。塩化水酸化銅( II )Cu(OH)Cl はその例。
えんきせいがん
えんきせいがん [4] 【塩基性岩】
二酸化ケイ素の含有量が比較的少なく(45〜52パーセント),マグネシウムや鉄などの成分に富む火成岩の総称。橄欖(カンラン)石・輝石・角閃石などの有色鉱物を多量に含み,一般に黒ずんだ色を示す。玄武岩・斑糲(ハンレイ)岩など。基性岩。
⇔酸性岩
えんきせいさんかぶつ
えんきせいさんかぶつ [8] 【塩基性酸化物】
酸と反応して塩をつくる酸化物。水と反応すれば水酸化物を生じる。多くの金属の酸化物はこれに属する。
えんきせいせんりょう
えんきせいせんりょう [6] 【塩基性染料】
色素分子中に酸性基を含まず,アミノ基などの塩基性基をもつ染料。メチレン-ブルー・オーラミン・マラカイト-グリーンなど。色は鮮やかだが日光により褪(ア)せやすい。
えんきせいたんさんなまり
えんきせいたんさんなまり [10] 【塩基性炭酸鉛】
鉛の塩類の溶液に炭酸ナトリウムを加えて熱すると生成する白色の板状結晶。白粉(オシロイ)や白色顔料に用いられてきたが,有毒なので今日ではあまり利用されない。炭酸水酸化鉛( II )。鉛白(エンパク)。
えんきせいひりょう
えんきせいひりょう [6] 【塩基性肥料】
⇒アルカリ性肥料(セイヒリヨウ)
えんきつい
えんきつい [3] 【塩基対】
核酸を構成する塩基のうちの二個が,水素結合によって特異的に結合したもの。アデニンとチミン( RNA ではウラシル)との対,グアニンとシトシンとの対がある。
えんきてがた
えんきてがた [4] 【延期手形】
手形の支払いを延期する目的で,満期日を変更して振り出される新手形。切替手形。書替手形。
えんきど
えんきど [3] 【塩基度】
酸の一分子中にあって,水素イオンになり得る水素原子の数。例えば,硫酸 H�SO� の塩基度は二であり,これを二塩基酸という。
⇔酸度
えんきゅう
えんきゅう 【延久】
年号(1069.4.13-1074.8.23)。治暦の後,承保の前。後三条・白河天皇の代。
えんきゅう
えんきゅう ヱンキウ [0] 【円球】
まるいたま。球(キユウ)。
えんきゅう
えんきゅう ヱンキウ [0] 【円丘】
(1)頂の丸い,なだらかな丘。
(2)円形の塚(ツカ)。円形の陵墓。
(3)古代中国で,天子が冬至に天をまつるとき,天をかたどって円く築く壇。
えんきょ
えんきょ [1] 【燕居】 (名)スル
〔「燕」は安んずる意〕
家にくつろいでいること。「地頭の出仕も相止め,―せる川勝/浄瑠璃・聖徳太子」
えんきょう
えんきょう エンキヤウ 【延享】
年号(1744.2.21-1748.7.12)。寛保の後,寛延の前。桜町・桃園天皇の代。
えんきょう
えんきょう ヱンキヤウ [0] 【遠境】
遠く離れた土地。遠い国境の地方。「―に遷されけん心の中こそ無慚なれ/盛衰記 46」
えんきょう
えんきょう ヱンキヤウ [0] 【円鏡】
(1)円形の鏡。
(2)鏡餅。[日葡]
えんきょうじ
えんきょうじ ヱンケウ― 【円教寺】
兵庫県姫路市にある天台宗の寺。山号,書写山。966年性空の開山。花山天皇の宣によって勅願寺となり,天皇・公卿・将軍らの崇敬をうけ,一時は西の比叡山と称される盛況を呈した。西国三十三所の第二七番霊場。書写寺。
えんきょく
えんきょく ヱン― [0] 【婉曲】 (形動)[文]ナリ
(1)遠回しに,それとなく表現するさま。「―に断る」「―な言い回し」
(2)文法で,事柄の実現が可能であったり予想されたりすることを,はっきり断定しないで,推量のかたちでやわらげて表現する言い方。文語で助動詞「む」「めり」などを付けて言い表す。
えんきょく
えんきょく【婉曲な】
roundabout;→英和
indirect.→英和
〜に in a roundabout way.婉曲法 periphrasis;→英和
euphemism.→英和
えんきょく
えんきょく [0] 【宴曲】
⇒早歌(ソウカ)
えんきょり
えんきょり ヱン― [3] 【遠距離】
遠くへだたっていること。
⇔近距離
「―通勤」
えんきょり
えんきょり【遠距離の】
long-distance.⇒長距離.
えんきり
えんきり【縁切り】
⇒離婚.
えんきり
えんきり [0][4] 【縁切り】 (名)スル
夫婦・親子・兄弟・主従などの関係を断って,他人になること。絶縁。
えんきりでら
えんきりでら [0] 【縁切り寺】
江戸時代,夫のことで苦しむ女などが駆け込み,足掛け三年在寺すれば離婚できるという特権を有していた寺。鎌倉の東慶寺,上野(コウズケ)国新田郡の満徳寺が有名。駆け込み寺。
えんきん
えんきん ヱン― [0] 【遠近】
遠くと近く。遠い所と近い所。
えんきん
えんきん【遠近】
<from> far and near;distance (距離).→英和
遠近法 perspective.→英和
えんきんちょうせつ
えんきんちょうせつ ヱン―テウ― [5] 【遠近調節】
外界の物体の像を目の網膜上に明瞭に結ばせる目の働き。動物により,レンズと網膜の距離を変えることによって行うものと,水晶体の厚みを変化させて行うものとがあり,ヒトは後者。
えんきんほう
えんきんほう ヱン―ハフ [0] 【遠近法】
絵画などで,遠景・近景を目で見たのと同じような距離感が表現できるように描き分ける方法。透視図法。パースペクティブ。
→逆遠近法
えんぎ
えんぎ 【延喜】
年号(901.7.15-923.閏4.11)。昌泰の後,延長の前。醍醐(ダイゴ)天皇の代。
えんぎ
えんぎ [0] 【縁起】
(1)物事の吉凶の前兆。きざし。前ぶれ。「―がよい」
(2)社寺の起源・由来や霊験などの言い伝え。また,それを記した文献。「石山寺―」
(3)事物の起源や由来。
(4)〔仏〕 因縁によってあらゆるものが生ずること。
えんぎ
えんぎ【縁起】
(1)[由来]the history[origin].→英和
(2)[前兆]an omen;→英和
luck.→英和
〜直しに for better luck.→英和
〜の良い(悪い) (un)lucky;→英和
(in)auspicious.→英和
〜をかつぐ believe omens;be superstitious.
えんぎ
えんぎ [1] 【演義】
(1)道理や事実などをわかりやすく説明すること。また,その記述。
(2)中国で,歴史上の事実をもとにしてそれを興味深く通俗的に展開させた俗語の小説。元・明代に盛んになった。その母胎となったものは,唐・宋代にかけて発達した講談・芝居その他の大衆芸能である。「三国志演義」など。演義小説。
えんぎ
えんぎ [1] 【演技】 (名)スル
(1)俳優などが舞台で芸を演じて見せること。また,そのわざ。「悪女役を巧みに―する」
(2)スポーツや競技で,一定の方式にしたがって,選手が演じる技。「模範―」
(3)いかにもそれらしく振る舞うこと。いつわりの態度。「彼女の涙は―だった」
えんぎ
えんぎ [1] 【衍義】
意味を推し広めて詳しく説くこと。意味を敷衍(フエン)して説くこと。また,その説いたもの。
えんぎ
えんぎ [1] 【演戯】
(1)「演劇」に同じ。
(2)「演技{(1)}」に同じ。
えんぎ
えんぎ【演技】
acting;→英和
a <gymnastic> performance.→英和
演技者 a performer.→英和
えんぎ=でもない
――でもな・い
縁起が悪い。不吉だ。とんでもない。
えんぎ=をかつぐ
――をかつ・ぐ
吉凶の迷信にとらわれる。縁起がいいとか悪いとかを気にする。
えんぎ=を祝う
――を祝・う
よい事があるようにと祝い祈る。
えんぎえまき
えんぎえまき [4] 【縁起絵巻】
社寺建立の由来や神仏の霊験を描いた絵巻物。
えんぎかつぎ
えんぎかつぎ [4] 【縁起担ぎ】
縁起をかつぐこと。
えんぎきゃく
えんぎきゃく 【延喜格】
貞観格(ジヨウガンキヤク)の後をうけ,869年から907年(延喜7)までの詔勅・官符を編纂したもの。一二巻。藤原時平らが編纂(ヘンサン)。907年完成。現存しない。
えんぎしき
えんぎしき 【延喜式】
(1)平安中期の律令の施行細則。五〇巻。905年(延喜5)藤原時平らが醍醐天皇の命により編纂を始め,時平の死後藤原忠平らにより927年完成。施行は967年。弘仁式・貞観式を踏まえて編まれたもので,のちの律令政治の基本法となった。
(2)堅苦しい,形式ばったことを言う者へのあざけりの語。「あら見られずの―や/太平記 35」
えんぎじょう
えんぎじょう [0] 【縁起状】
社寺建立の由来などを記した文書。縁起。縁起文(ブミ)。
えんぎだな
えんぎだな [3][0] 【縁起棚】
芸者や芸人の家,あるいは商家・劇場など客商売のところで,商売繁盛を祈るために作った神仏混淆(コンコウ)の神棚。
えんぎてんりゃくのち
えんぎてんりゃくのち 【延喜天暦の治】
延喜年間と天暦年間(947-957)における醍醐天皇と村上天皇の治世。天皇親政が行われた古き良き時代として,摂関政治と比して後世呼んだもの。
えんぎなおし
えんぎなおし [4] 【縁起直し】
縁起の悪いのがよい方へ転じるように祝い直すこと。「―に一杯やろう」
えんぎもの
えんぎもの [0] 【縁起物】
縁起を祝う品物。正月のしめ飾り・門松,神仏の参詣人に売られる熊手(クマデ)やだるまなどの品。
えんぎょ
えんぎょ [1] 【塩魚】
塩漬けにした魚。しおざかな。
えんぎょう
えんぎょう ヱンゲウ [0][1] 【円教】
〔仏〕 完全・円満な究極の教え。天台宗では主に法華経の教えを,華厳宗では華厳経の教えを,台密では大日経の教えを,浄土真宗では本願一乗の他力の教えをいう。
えんぎょう
えんぎょう エンギヤウ 【延慶】
年号(1308.10.9-1311.4.28)。徳治の後,応長の前。花園天皇の代。えんきょう。えんけい。
えんぎょうどう
えんぎょうどう 【縁行道】 (名)スル
(1)念仏・経文などを唱えながら,仏堂の縁側などを巡り歩くこと。「上人,大谷の庵室に―し給ひけるが/盛衰記 9」
(2)経文を唱えながら,または物思いしながら,廊下などを行ったり来たりすること。「西行は…―して案じ/正徹物語」
えんくう
えんくう ヱンクウ 【円空】
(1632-1695) 江戸前期の僧侶。美濃の人。関東・東北・北海道を行脚し布教した。その間,一二万体の造像を願ったといわれ,鑿(ノミ)で荒く彫るだけという独特な彫法で多くの仏像を残した。
えんくうぶつ
えんくうぶつ ヱンクウ― [3] 【円空仏】
円空がつくった木彫りの仏像。現在二千数百体が確認されている。
円空仏[図]
えんくつ
えんくつ ヱン― [0] 【冤屈】
(1)志を曲げること。「暴君の圧制を受けて―に甘んずるでせうか/露団々(露伴)」
(2)心が鬱屈すること。
(3)無実の罪におとしいれられること。
えんぐみ
えんぐみ【縁組】
a marriage;→英和
a match;→英和
adoption (養子).〜する marry <into a family> ;→英和
form an alliance.→英和
えんぐみ
えんぐみ [0][3] 【縁組(み)】 (名)スル
夫婦・養子・養女などの関係を結ぶこと。法律上は養子縁組をいう。「―が整う」
えんぐん
えんぐん ヱン― [0] 【援軍】
(1)救援のための軍隊。「―を待つ」
(2)加勢の仲間。「―を頼む」
えんぐん
えんぐん【援軍】
reinforcements;a relief.→英和
えんけい
えんけい ヱン― [0] 【円形】
円の形。まるい形。
えんけい
えんけい 【燕京】
〔周代に燕の都がここにあったことから〕
北京の古名・雅名。
えんけい
えんけい【円形】
a circle.→英和
〜の round;→英和
circular.→英和
‖円形劇場 an amphitheater.円形舞台 an arena-type stage.
えんけい
えんけい【遠景】
a distant view.
えんけい
えんけい 【延慶】
⇒えんぎょう(延慶)
えんけい
えんけい ヱン― [0] 【遠景】
(1)遠くの景色。
⇔近景
(2)絵・画面などにおいて,背景として描かれている景色。バック。
えんけい
えんけい [0] 【煙景・烟景】
霞(カスミ)のかかった春景色。
えんけい
えんけい ヱン― [0] 【遠計】
遠い将来の計画。遠大な計画。
えんけいげきじょう
えんけいげきじょう ヱン―ヂヤウ [5] 【円形劇場】
(1)古代ローマの劇場形式の一。スポーツ試合や猛獣との格闘などを見せるための円形または楕円形の建造物。中央に競技場があり,観客席はこれを取り巻いて階段式に作られている。ローマのコロセウムが有名。
(2)舞台の四方に観客席を設けた劇場の形式。
えんけいだつもうしょう
えんけいだつもうしょう ヱン―シヤウ [0] 【円形脱毛症】
頭部の一部が円形状に脱毛する皮膚疾患。自律神経障害・アレルギー・栄養障害などによるといわれる。円形禿髪(トクハツ)。台湾坊主。
えんけいどうぶつ
えんけいどうぶつ ヱン― [5] 【円形動物】
⇒線形動物(センケイドウブツ)
えんけいほうたい
えんけいほうたい [0][0] 【剡渓訪戴】
「世説新語」の故事による山水画の画題。雪の夜,王子猷(オウシユウ)(王徽之)が,思い立って曹娥江(ソウガコウ)上流の剡渓に戴逵(タイキ)を訪ねたが,門前まできて引き返した。人にその理由を尋ねられて,興にまかせて行ったが,興が尽きたので引き返したまでだと答えたという。王子猷訪戴。雪夜訪戴。
えんけん
えんけん [0] 【延見】 (名)スル
呼び寄せて会うこと。引見。接見。「巴氏を其の朝廷に―し/経国美談(竜渓)」
えんけん
えんけん [0] 【鳶肩】
鳶(トビ)が翼を休めたときのような角立った肩。いかりがた。あがりがた。「―豺目(サイモク)(=怒リ肩デ山犬ノヨウナ鋭イ目)」
えんけん
えんけん [0] 【偃蹇】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)おごりたかぶるさま。
(2)高くそびえるさま。「―として澗底に嘯く松が枝/薤露行(漱石)」
えんけん
えんけん ヱン― [0] 【遠見】 (名)スル
(1)遠くを見ること。とおみ。遠望。
(2)遠い将来を見通すこと。「大利の基(モト)ひをひらくの理だから落ち付いて―すべし/西洋道中膝栗毛(魯文)」
(3)(能楽で)遠くを見渡したりして,観客に遠景を想像させるような演技。また,場面を広い背景の中におくことによって生まれる間接的な効果。「本木に名所のほしきは,かやうの―の便りのため也/申楽談儀」
えんけん
えんけん [0] 【厭倦】 (名)スル
飽きて嫌になること。倦厭。「喜ぶべからざるの事―すべきの事/明六雑誌 1」
えんげ
えんげ 【艶げ】 (形動ナリ)
艶なようす。なまめいたさま。「いまやうの若人たちのやうに―にももてなさで/源氏(椎本)」
えんげ
えんげ [1][0] 【嚥下】 (名)スル
食物を飲み下すこと。えんか。「彼等は只多量に―することによつて/土(節)」
えんげい
えんげい【園芸】
gardening;→英和
horticulture.→英和
園芸家 a gardener.→英和
園芸店 a garden center.
えんげい
えんげい【演芸】
entertainments;a variety show; <米> vaudeville (寄席の).→英和
‖演芸場 an entertainment hall.演芸放送 an amusement program.演芸欄 the “entertainments” column.
えんげい
えんげい [0] 【演芸】
見物人の前で芝居・踊り・落語などの芸を演じてみせること。また,落語・講談・浪曲・漫才・手品などの大衆的な芸能をいう。「―会」
えんげい
えんげい ヱン― [0] 【園芸】
果物・野菜・観賞用植物などを栽培すること。また,その技術の総称。造園も含む。果樹園芸・蔬菜(ソサイ)園芸・花卉(カキ)園芸などがある。栽培形態別には,趣味(家庭)園芸・温室園芸・鉢物園芸・盆栽,営利的に行う生産園芸など。
えんげいさくもつ
えんげいさくもつ ヱン― [6] 【園芸作物】
園芸農業によって作られる果樹・野菜の総称。
えんげいじょう
えんげいじょう [0] 【演芸場】
演芸を興行・公演する建物。演芸館。
えんげいのうぎょう
えんげいのうぎょう ヱン―ゲフ [5] 【園芸農業】
草花・果樹・野菜・庭木などを高度に集約的に栽培する農業。
えんげき
えんげき【演劇】
<present> a play;→英和
the drama;→英和
theatricals.→英和
演劇界 the theatrical world;the stage.→英和
えんげき
えんげき [0] 【演劇】
俳優が舞台の上で,脚本に従い,言葉と動作によって表現したものを観客に見せる芸術。俳優の動作・台詞(セリフ)まわし・脚本・音楽・装置・照明など,あらゆる要素が鑑賞の対象となる総合芸術。芝居。劇。
えんげき
えんげき [0] 【掩撃】 (名)スル
小部隊で敵の不備をついて攻撃すること。不意打ち。掩襲。「不意に起つて奸党を―せば/経国美談(竜渓)」
えんげきかいりょううんどう
えんげきかいりょううんどう 【演劇改良運動】
明治10年代から20年代にかけて行われた日本演劇の改革運動。九世市川団十郎・依田学海・河竹黙阿弥・守田勘弥らが唱導。時代考証に忠実な演技・演出を主張したもの。
→活歴(カツレキ)
えんげきはくぶつかん
えんげきはくぶつかん [8] 【演劇博物館】
演劇に関する各種資料や文献を収集・陳列して観覧させる博物館。日本では,坪内逍遥の古稀の賀と「シェークスピヤ全集」四〇巻の翻訳完成を記念し1928年(昭和3)早大構内に設けられた。
えんげた
えんげた [0] 【縁桁】
(1)縁側のふち。
(2)縁側の屋根を受けるために,縁先の柱の上に設けた横木。
えんげつ
えんげつ ヱンゲツ 【円月】
⇒中巌(チユウガン)円月
えんげつ
えんげつ [0][1] 【偃月】
(1)半月よりやや細い月。弓張り月。また,その形。
(2)兵法で八陣の一。中央がへこんだ,弓張り月の形の陣立て。
えんげつ
えんげつ [0][1] 【煙月・烟月】
かすんで見える月。
えんげつとう
えんげつとう [0] 【偃月刀】
中国古代の武器。刀が弓張り月の形をし,長い柄がついている。なぎなたに似る。
えんげん
えんげん [0][3] 【淵源】 (名)スル
(1)物事の成り立ってきたみなもと。根源。根本。「教育の―」「―をたずねる」
(2)物事がそのことに基づいて成り立っていること。「故に今世の開花は耶蘇教に―す/新聞雑誌 60」
えんげん
えんげん 【延元】
南朝の年号(1336.2.29-1340.4.28)。建武の後,興国の前。後醍醐(ゴダイゴ)・後村上天皇の代。
えんげん
えんげん [0] 【延言】
江戸時代の国学者の用語。「語らふ」「住まふ」「言はく」などは,「語る」「住む」「言ふ」の語尾が延ばされたものとする。現在では,接尾語・助動詞などが付いたものとする。延音。のべごと。舒言。
⇔約言
えんげん
えんげん ヱン― [0] 【怨言】
うらみの言葉。怨語。
えんげん
えんげん [0] 【艶言】
男女の間のなまめいた言葉。
えんげんどう
えんげんどう ヱンゲンダウ [3] 【袁彦道】
〔「晋書(袁耽伝)」にみえる,中国東晋時代のばくちの名人の名から〕
ばくち。
えんこ
えんこ [1] (名)スル
(1)〔幼児語〕
尻(シリ)をつき,足を前に投げ出して座ること。
(2)乗り物などが故障し,動かなくなることを俗にいう語。「踏切で車が―してしまった」
えんこ
えんこ
〜する sit down;break down (故障);be stalled (車が).
えんこ
えんこ [1] 【塩湖】
塩分を含んだ湖。普通,水1リットル中に0.5グラム以上の塩分を含むものをいう。鹹水(カンスイ)湖。鹹湖。塩水湖。
⇔淡水湖
えんこ
えんこ【縁故】
[関係]relation;→英和
connection;→英和
<話> a pull;→英和
a relative (人).→英和
〜採用する employ a person through personal connection.
えんこ
えんこ [1] 【縁故】
(1)血縁や姻戚などによるつながり。また,その人。「一人の―もいない土地」
(2)人と人とのつながり。よしみ。縁。関係。「同窓の―で便宜をはからってもらった」
えんこ
えんこ ヱン― [1] 【円弧】
円周の一部分。弧。
→優弧
→劣弧
えんこ
えんこ ヱン― [1] 【遠古】
遠い昔。はるかな昔。
えんこう
えんこう ヱンカウ [0] 【遠行】
(1)遠くへ出かけること。とおで。遠征。
(2)死ぬこと。遠逝(エンセイ)。長逝(チヨウセイ)。[日葡]
えんこう
えんこう [0] 【堰高】
堰(セキ)の高さ。
えんこう
えんこう ヱンカウ [0] 【遠郊】
都会から離れた土地。
⇔近郊
えんこう
えんこう ヱン― [0] 【猿猴】
(1)猿類の総称。特に,手長猿のこと。
(2)河童(カツパ)の異名。[物類称呼]
(3)手のこと。人形浄瑠璃界でいう。
(4)月経のこと。「―へ手を出し亭主ひつかかれ/柳多留 77」
えんこう
えんこう ヱンクワウ [0] 【円光】
(1)円形の光。月や日の光。[日葡]
(2)仏・菩薩の頭頂の後ろから放つ円輪の光明。後光(ゴコウ)。
えんこう=が月
――が月
⇒猿猴(エンコウ)月(ツキ)を取(ト)る
えんこう=月(ツキ)を取る
――月(ツキ)を取る
〔猿が水中に映った月を取ろうとして溺死(デキシ)したという,僧祇律(ソウギリツ)の故事から〕
身のほどをわきまえず,能力以上の事を試みて失敗することのたとえ。猿猴が月をとる。猿猴が月。猿猴捉月(ソクゲツ)。
えんこういた
えんこういた エンカフ― [5] 【縁甲板】
〔「えんこいた」とも〕
長手(ナガテ)方向を実矧(サネハ)ぎした板。床・壁・天井に使用される。
えんこうかえで
えんこうかえで ヱン―カヘデ [5] 【猿猴楓】
イタヤカエデの一変種。葉は基部近くまで深裂し,手長猿の手を思わせる。
えんこうきんこう
えんこうきんこう ヱンカウ― [0][0] 【遠交近攻】
遠い国と親しくして,近くの国々を攻める政策。中国で戦国時代に魏(ギ)の范雎(ハンシヨ)の唱えた外交政策で,秦(シン)がこれを採用した。遠きに交わりて近きを攻む。
えんこうじばん
えんこうじばん ヱンクワウジ― 【円光寺版】
⇒伏見版(フシミバン)
えんこうすぎ
えんこうすぎ ヱン― [3] 【猿猴杉】
スギの一変種。枝が長く伸びて先端は下垂し,手長猿の手を思わせる。庭木・盆栽用。
えんこうそう
えんこうそう ヱン―サウ [0] 【猿猴草】
キンポウゲ科の多年草。本州中部の山地の湿地に自生。観賞用に栽培もされる。初夏,黄色の小花をつける。花柄は次第に伸びて,そのさまを手長猿の手にみたてる。
えんこうそくげつ
えんこうそくげつ ヱン― [0] 【猿猴捉月】
「猿猴月を取る」に同じ。
えんこうだいし
えんこうだいし ヱンクワウ― 【円光大師】
法然(ホウネン)の諡号(シゴウ)。
えんこうどう
えんこうどう ヱンクワウダウ 【袁宏道】
(1569-1610) 中国,明代の詩人。字(アザナ)は中郎,号は石公。李贄(リシ)の影響を受けて性霊説を述べ,兄宗道・弟中道とともに公安の三袁と呼ばれた。詩文集「袁中郎集」がある。
えんこうるい
えんこうるい ヱンコウ― [3] 【円口類】
脊椎動物無顎類のヤツメウナギやメクラウナギの仲間の総称。最も原始的な魚類。一般にウナギ形で骨格は軟骨からなり,鱗(ウロコ)・胸びれ・腹びれ・肋骨・顎骨がない。口は円形の吸盤状ないし漏斗状で,大形魚類に吸いつき歯で穴をあけ,体液や筋肉を餌(エサ)とする。ビタミン A を豊富に含み,食用にもする。
→無顎類
えんこさい
えんこさい [3] 【縁故債】
縁故募集により発行される債券。
→私募債
えんこそかい
えんこそかい [4] 【縁故疎開】
集団疎開に対し,親戚や知人を頼ってする疎開。
えんこぼしゅう
えんこぼしゅう 【縁故募集】
(1)求人に際して,経営者や従業員とつながりのある者だけを対象として募集すること。
(2)社債や株式を募集する際,不特定多数を対象とせず発行者の縁故者(取引先・企業役員・従業員など)から募集すること。第三者割当。私募。
→公募
えんこまい
えんこまい [0] 【縁故米】
親戚や友人の農家から無料で,あるいは廉価で融通してもらう米。無料の場合は贈答米ともいう。
えんこん
えんこん【怨恨】
⇒うらみ.
えんこん
えんこん ヱン― [0] 【怨恨】
うらみ。「―をいだく」「―による殺人」
えんご
えんご ヱン― [0][1] 【怨語】
恨みの言葉。怨言。「怨情―」
えんご
えんご [0] 【縁語】
修辞法の一。和歌や散文の中などで,一つの言葉に意味上縁のある言葉を使って表現に面白みを出すこと。また,その縁のある一組の言葉。例えば,「青柳の糸よりかくる春しもぞ乱れて花のほころびにける/古今(春上)」では,「より(縒り)」「乱れ」「ほころび」がともに「糸」の縁語となる。
えんご
えんご【援護】
protection;→英和
support.→英和
〜する back (up);→英和
<give> support <to> ;cover;→英和
protect.→英和
‖援護射撃 <under> covering fire.
えんご
えんご [1] 【掩護】 (名)スル
〔「掩」はおおう意〕
敵の攻撃から,味方の行動を守ること。「退却する部隊を―する」
〔「援護」とも書く〕
えんご
えんご ヱン― [1] 【援護】 (名)スル
(1)困っている人を助け守ること。「被災者を―する」
(2)「えんご(掩護)」に同じ。
えんご
えんご ヱン― [0][1] 【婉語】
遠回しに言う言葉。婉曲な言葉。
えんごう
えんごう [0] 【掩壕】
兵馬を敵弾から守るために掘った壕。
えんごく
えんごく ヱン― [1] 【遠国】
〔古くは「えんこく」〕
都から遠く離れた所にある国。おんごく。
⇔近国
えんごくぶぎょう
えんごくぶぎょう ヱン―ギヤウ 【遠国奉行】
⇒おんごくぶぎょう(遠国奉行)
えんごこくごん
えんごこくごん ヱンゴ― 【圜悟克勤】
(1063-1135) 中国宋代の臨済宗の僧。字(アザナ)は無着。「碧巌録」の完成者。墨跡が初期茶道の世界で珍重され,「流れ圜悟」などが現存する。
えんごさく
えんごさく [3] 【延胡索】
ケシ科の多年草の総称。地下にほぼ球形の塊茎をもち,葉は複葉。春,横向きの紫紅色の花を多数開く。ジロボウエンゴサク・ヤブエンゴサクなど。漢方で,その塊茎を蒸して乾かしたものを鎮痛剤とする。
えんごしゃげき
えんごしゃげき [4] 【掩護射撃】 (名)スル
(1)味方を敵の攻撃から守るために行う射撃。
(2)他人の言動を助けるために,発言したり行動したりすること。
えんさ
えんさ ヱン― [1] 【怨嗟】 (名)スル
うらみ嘆くこと。「―の声」
えんさい
えんさい 【奄蔡】
⇒アラン(Alan)
えんさか
えんさか [1] (感)
物をかついだり,重い荷を押したり引いたりするときの掛け声。「―ほい」
えんさき
えんさき【縁先】
(the edge of) a veranda;a porch.→英和
えんさき
えんさき [0][4] 【縁先】
縁側の,庭に近い端。「―に腰を下ろす」
えんさきちょうずばち
えんさきちょうずばち [7] 【縁先手水鉢】
手水鉢の扱いの一形式。縁の外側に据え,立ったまま手水を扱わせるのが一般的。縁の下への水を防ぐ蟄石(カガミイシ),給水時に乗るための水揚げ石などの役石と組み合わせる。
えんさく
えんさく [0] 【鉛酢】
塩基性酢酸鉛の水溶液。甘みがあり無色透明。収斂(シユウレン)作用があり湿布薬とする。毒性があるため,現在は使用されない。
えんさくほうぜい
えんさくほうぜい ヱンサクハウゼイ 【円鑿方枘】
〔史記(孟軻伝)〕
円い穴に四角な枘(ホゾ)を入れる意で,物事がうまくかみ合わないたとえ。円孔方木。
えんさだめ
えんさだめ [3] 【縁定め】
夫婦などの縁組みを取り決めること。
えんさん
えんさん [0] 【塩酸】
塩化水素の水溶液。化学式 HCl 強い一価の酸で,多くの金属を溶かして塩化物を生成し,金属の酸化物・水酸化物・炭酸塩などをも容易に溶かす。化学工業で広く用いられる。また,高等動物の胃で胃酸として分泌され,食物の消化を助ける。塩化水素酸。
えんさん
えんさん【塩酸】
hydrochloric acid.
えんさんアニリン
えんさんアニリン [5] 【塩酸―】
白色板状の結晶。化学式 C�H�・NH�・HCl アニリンと濃塩酸とを反応させてつくる。染料の中間体で,アニリン-ブラックの原料。アニリン塩酸塩。
えんさんガス
えんさんガス [5] 【塩酸―】
「塩化水素」に同じ。この水溶液を塩酸という。
えんさんメタンフェタミン
えんさんメタンフェタミン [8] 【塩酸―】
〔methamphetamine hydrochloride〕
交感神経興奮薬の一。無色の結晶,もしくは白色の結晶性粉末。ナルコレプシーの治療などに用いられるが,覚醒剤取締法の適用を受ける。
えんさんリモナーデ
えんさんリモナーデ [7] 【塩酸―】
〔リモナーデは(ドイツ) Limonade〕
古くから止渇・清涼剤として用いられている内用液剤。酸味と甘味がある。希塩酸五,シロップ八〇に,水を加えて一〇〇〇とする。
えんざ
えんざ [1] 【縁座・縁坐】 (名)スル
犯罪人の親族・縁者が連帯責任で罪を負い罰せられること。大宝律から行われ,時代によって異なるが明治初年まで続いた。
→連座
えんざ
えんざ ヱン― [0] 【円座・円坐】 (名)スル
(1)たくさんの人が,円く円の形をつくってすわること。車座(クルマザ)。「―して語り合う」
(2)わら・藺(イ)・菅(スゲ)などの植物の茎を,渦巻のかたちに円く平らに編んでつくった敷物。すわる時に敷く。わろうだ。[季]夏。《君束ねば―さみしくしまひけり/村上鬼城》
(3)茶道で,腰掛け待合に置く敷物。真菰(マコモ)・竹の皮などを円形に編んだもので,蒲(ガマ)の葉製が最上とされる。
えんざ
えんざ [0][1] 【宴座】
(1)〔仏〕(「燕座」とも書く)座禅すること。
(2)宮中で節会(セチエ)・大饗(タイキヨウ)などの時に,杯のやりとりの儀礼を行なった酒宴の座。宴の座。
→穏座(オンザ)
えんざい
えんざい【冤罪】
a false charge.〜を被る be falsely accused.
えんざい
えんざい ヱン― [0] 【冤罪】
罪がないのに,疑われたり罰を受けたりすること。無実の罪。ぬれぎぬ。「―をこうむる」
えんざがき
えんざがき ヱン― [3] 【円座柿】
柿の一種。実が大きくて丸く,へたの周りの肉が盛り上がっているもの。
えんざしき
えんざしき [3] 【縁座敷】
畳敷きの入り側(カワ)。座敷と縁側との間に設けられた細長い畳敷き。幅は普通,一間くらい。ひさしのま。
→入り側
えんざむし
えんざむし ヱン― [3] 【円座虫】
〔外敵にあうと渦巻状に体を巻くことから〕
ヤスデの異名。ことにヒメヤスデ類をいう。
えんざん
えんざん [0] 【演算】 (名)スル
計算すること。運算(ウンザン)。「超スピードで―する」
えんざん
えんざん [0] 【鉛槧】
〔昔,中国で,槧(木の札)に鉛粉で文字を書いていたことから〕
詩文を書くこと。文筆に携わること。操觚(ソウコ)。
えんざん
えんざん 【塩山】
山梨県北東部,甲府盆地北東端の市。モモや甲州ブドウの産地。製材・石材・醸造業が立地。枯露(コロ)柿を特産。北西の塩山(シオノヤマ)の北方に恵林(エリン)寺がある。
えんざん
えんざん ヱン― [1] 【遠山】
遠くの山。とおやま。
えんざん=の眉(マユ)
――の眉(マユ)
遠山のように,薄く,なだらかな眉。また,ほんのりと青い眉。美人の眉をたとえていう。
えんざんきごう
えんざんきごう [5] 【演算記号】
演算の種類を表す記号。四則演算の+,−,×,÷,平方根の√,論理演算の>,<など。
えんざんし
えんざんし [3] 【演算子】
線形空間や関数空間の要素(例えば関数)を別の要素に対応させる計算記号。例えば,微分記号は関数にその導関数を対応させる演算子である。オペレーター。作用素。
えんざんしほう
えんざんしほう [0] 【演算子法】
微分方程式の解法などに演算子を形式化して用いる方法。
えんざんせき
えんざんせき ヱン― [3] 【遠山石】
庭園の築山などに配置されている石。遠山を抽象的に表現したもの。
えんざんそうち
えんざんそうち [5] 【演算装置】
コンピューターを構成する基本装置の一。四則演算・論理演算などを行うための装置。
えんし
えんし [1] 【鉛糸】
一端に鉛の玉をつけて垂らし,重力の方向をみるのに用いる糸。
えんし
えんし ヱン― [0] 【遠視】
外界から来る平行光線が網膜の後方で結像するため,近くの物体がはっきり見えない状態。また,その目。水晶体から網膜までの距離が短い場合や,角膜や水晶体の屈折力が弱い場合に起こる。適度の凸レンズで矯正する。とおめ。遠眼。
⇔近視
えんし
えんし【遠視(眼)】
farsightedness;→英和
longsightedness.〜である be farsighted[longsighted].⇒遠眼.
えんし
えんし [1] 【偃師】
〔「列子(湯問)」より。偃師は,周の穆(ボク)王のとき,ひとりでに踊る人形をつくったという名工の名〕
人形遣い。傀儡師(クグツシ)。
えんし
えんし ヱン― [1] 【円匙】
⇒えんぴ(円匙)
えんし
えんし [0] 【煙死】 (名)スル
煙や有毒ガスによって死ぬこと。
えんし
えんし [1] 【艶姿】
なまめかしくあでやかな姿。艶容。
えんしが
えんしが ヱン―グワ [0] 【遠視画】
⇒浮絵(ウキエ)
えんしがいせん
えんしがいせん ヱンシグワイセン [0] 【遠紫外線】
空気が吸収する波長約200ナノメートル以下の紫外線。真空中で研究するので真空紫外線ともいう。
えんしきょう
えんしきょう ヱン―キヤウ [0] 【遠視鏡】
遠視用の凸レンズの眼鏡。
えんしつ
えんしつ [0] 【煙室】
煙管式ボイラーで,煙管と煙を煙突に導く煙道との連絡部に設けた部屋。
えんしつほう
えんしつほう [0] 【鉛室法】
硫酸の製造法の一。鉛板で内張りをした室内で,窒素酸化物を触媒として二酸化硫黄を酸化し,水と反応させて硫酸(鉛室硫酸)を製造する方法。現在,日本ではほとんど行われていない。
えんしゃ
えんしゃ ヱン― [0][1] 【遠写】
ロング-ショットに同じ。
えんしゃ
えんしゃ ヱン― [1] 【園舎】
幼稚園や保育園の建物。
えんしゃくざん
えんしゃくざん 【閻錫山】
(1883-1960) 中国の軍人・政治家。辛亥(シンガイ)革命に参加,のちに山西軍閥の領袖となる。蒋介石と対立したが,抗日戦後,蒋とともに内戦を起こし台湾に逃れた。イエン=シーシャン。
えんしゃっかん
えんしゃっかん ヱンシヤククワン [3] 【円借款】
発展途上国への経済協力の一環として,政府間の合意に基づいて,日本政府の行う円資金による信用供与。実施機関は日本輸出入銀行・海外経済協力基金など。
えんしゅう
えんしゅう ヱンシウ [0] 【円周】
円を形づくる曲線。
→円
えんしゅう
えんしゅう ヱン― [0][1] 【円宗】
〔仏〕
〔「円頓(エンドン)宗」の略〕
天台宗の別名。円頓の教えを旨とするところからいう。
〔近世では「えんじゅう」といった〕
えんしゅう
えんしゅう ヱンシウ [0] 【怨讐】
恨んでかたきとすること。恨みのある敵。おんしゅう。
えんしゅう
えんしゅう ヱンシウ [1] 【遠州】
(1)遠江(トオトウミ)の別名。
(2)小堀遠州(コボリエンシユウ)のこと。
(3)「遠州流{(1)}」の略。「千家か古流か―かしらぬが,とんだ茶人だ/黄表紙・艶気樺焼」
えんしゅう
えんしゅう [0] 【演習】 (名)スル
(1)物事に慣れるため,繰り返して習うこと。練習。けいこ。「運動会の予行―」
(2)軍隊などで,実戦に備えて同じような状況を想定して行われる訓練。また,その訓練を行うこと。「陸海合同―」
(3)ゼミナール。「国文学―」
えんしゅう
えんしゅう【演習】
[軍隊の]maneuvers;a sham fight;[大学の]a seminar.→英和
えんしゅう
えんしゅう【円周】
circumference.→英和
円周率《数》the circular constant.
えんしゅうあんどん
えんしゅうあんどん ヱンシウ― [5] 【遠州行灯】
丸行灯(マルアンドン)の異名。えんしゅうあんどう。えんしゅうあんど。
〔一説に,小堀遠州が考案したという〕
えんしゅうおりもの
えんしゅうおりもの ヱンシウ― [5][6] 【遠州織物】
静岡県浜松付近から産出する織物。綿織物が中心で,毛・絹や絹綿交織物もある。縞織物が多い。
えんしゅうかく
えんしゅうかく ヱンシウ― [3] 【円周角】
円周上の一点から引いた二つの弦が作る角。
えんしゅうしがらき
えんしゅうしがらき ヱンシウ― [5] 【遠州信楽】
寛永年間(1624-1644),小堀遠州が好んで作らせた信楽焼の茶器。薄作りで瀟洒(シヨウシヤ)なものが多い。
えんしゅうじま
えんしゅうじま ヱンシウ― [0] 【遠州縞】
浜松付近で織られる縞織物。
→遠州織物
えんしゅうたかとり
えんしゅうたかとり ヱンシウ― [5] 【遠州高取】
小堀遠州の好みによる高取焼の茶器。
→高取焼
えんしゅうどうろう
えんしゅうどうろう ヱンシウ― [5] 【遠州灯籠】
石灯籠の一。小堀遠州の意匠によるという。遠州形。
遠州灯籠[図]
えんしゅうなだ
えんしゅうなだ ヱンシウ― 【遠州灘】
静岡県御前崎から愛知県伊良湖岬までの沖合一帯の海。波が荒く,港が少なかったため帆船時代には難所だった。
えんしゅうなながま
えんしゅうなながま ヱンシウ― 【遠州七窯】
小堀遠州の好みの茶器を作った窯。遠江志戸呂(シドロ)・近江膳所(ゼゼ)・豊前上野(アガノ)・筑前高取・山城朝日・摂津古曾部(コソベ)・大和赤膚(アカハダ)の七窯をいう。江戸末期につけられた呼称。異説もある。
えんしゅうりつ
えんしゅうりつ ヱンシウ― [3] 【円周率】
円周の直径に対する比の値。記号π(パイ)で表す。その値は 3.141592… で超越数であることがリンデマンによって証明された。
えんしゅうりゅう
えんしゅうりゅう ヱンシウリウ 【遠州流】
(1)江戸初期,織部流をもとに小堀遠州が開いた茶道の一派。公家・旗本などを中心に地方各藩に普及した。
(2)生け花の流派の一。小堀遠州を祖と称する。春秋軒一葉が宝暦・明和(1751-1772)の頃に始め,江戸で盛んに行われた。
えんしゅうりん
えんしゅうりん [3] 【演習林】
林学を研究する学生の実習のために設けた森林。
えんしゅうピッチ
えんしゅうピッチ ヱンシウ― [5] 【円周―】
⇒サーキュラー-ピッチ
えんしゅつ
えんしゅつ【演出】
direction;→英和
production.→英和
〜する direct <a play> .→英和
A氏〜の directed by Mr.A.→英和
‖演出家 a director.演出効果 a stage effect.
えんしゅつ
えんしゅつ [0] 【燕出】
天子のおしのびの外出。「専行―を以て出遊す/万国公法(周)」
えんしゅつ
えんしゅつ [0] 【演出】 (名)スル
(1)演劇・映画などで,脚本・シナリオに基づき俳優の演技・舞台装置・照明・音楽・音響効果などを統合して一つの作品を作ること。「創作劇を―する」
(2)式や催し事などを盛り上げるために,進行や内容に工夫を加えること。「開会式の―」
えんしゅつか
えんしゅつか [0] 【演出家】
演劇・映画などの演出を職業とする人。演出者。
えんしょ
えんしょ【艶書】
a love letter.
えんしょ
えんしょ [1] 【炎暑】
真夏のはなはだしい暑さ。酷暑。炎熱。「―をおして外出する」「―の候」
えんしょ
えんしょ [1][0] 【艶書】
〔古くは「えんじょ」とも〕
恋慕の気持ちを書き送る手紙。懸想文(ケソウブミ)。恋文。
えんしょ
えんしょ【炎暑】
intense heat.
えんしょ
えんしょ [1] 【縁書】
縁故を頼って差し出す頼みの手紙。
えんしょあわせ
えんしょあわせ [4] 【艶書合(わ)せ】
左右の組に分かれて恋歌や恋文をつくり優劣を競い合う遊び。懸想文合わせ。
えんしょう
えんしょう ヱンセウ 【袁紹】
(?-202) 中国,後漢末の豪族・武臣。字(アザナ)は本初。霊帝の死後,宦官(カンガン)の専横を抑圧。皇帝の廃立を行なった董卓(トウタク)を洛陽(ラクヨウ)から追放して,冀州(キシユウ)を中心に勢力を伸ばし,山東の曹操(ソウソウ)と対立した。官渡(河南省)の戦いで敗れ病没。
えんしょう
えんしょう [0] 【艶笑】 (名)スル
(1)あでやかに笑うこと。また,あでやかな笑い。
(2)好色的な滑稽さがあること。エロチックなおかしさ。「―小咄(コバナシ)」「―譚(タン)」
えんしょう
えんしょう [0] 【縁生】
〔仏〕 万物が因と縁によって生じていること。因縁生。
→縁起(エンギ)
えんしょう
えんしょう【延焼する】
spread <to> (火が);→英和
catch fire (建物が).
えんしょう
えんしょう [0] 【塩商】
中国で,塩法(エンポウ)に庇護(ヒゴ)され,塩の独占的販売に従事した商人。莫大な富を擁して経済界に君臨した。
→塩法
えんしょう
えんしょう ヱンシヤウ [0] 【垣墻】
垣根。「人家の―/日乗(荷風)」
えんしょう
えんしょう [0] 【煙硝・焔硝】
(1)硝酸カリウム。硝石。
(2)有煙火薬の俗称。「―のにおい」
えんしょう
えんしょう [0] 【厭勝】
まじないによって人をおさえ鎮めること。まじない。あっしょう。
えんしょう
えんしょう [0] 【延焼】 (名)スル
火事が火元からほかの建物などへ燃え広がること。「風下の市街地へ―する」
えんしょう
えんしょう [0] 【炎症】
外傷・やけど,細菌の侵入,薬物・放射線の作用などに対して,生体に起こる防御的反応。体の一部に充血・はれ・発熱・痛みなどの症状を起こす。
えんしょう
えんしょう ヱン― [0] 【遠称】
指示代名詞の「こ・そ・あ」の三区分のうち,「あ」にあたる指し方。話し手・聞き手のいずれにも属さないと思われる範囲の事物・場所・方向などをさす。口語では「あれ・あそこ・あちら」など,文語では「かれ・かしこ・かなた」などの類。
→近称
→中称
えんしょう
えんしょう [0] 【煙嶂・烟嶂】
雲や霞(カスミ)のかかった峰。
えんしょう
えんしょう [0] 【演唱】 (名)スル
歌や語りものを聴き手の前で行うこと。器楽の場合を演奏というのに対していう。
えんしょう
えんしょう【炎症】
inflammation.→英和
〜を起こす become inflamed.
えんしょうざい
えんしょうざい [3] 【延焼罪】
自分の所有物に放火したところ,その行為者の予期しなかった物が焼けてしまうことにより成立する罪。
えんしょうせん
えんしょうせん [0] 【厭勝銭】
吉祥の文句や特殊な図像を刻んで,縁起物または護符として所持した銭。中国では漢代からあり,宋・元以後に多くつくられた。日本では室町から江戸時代にかけて行われた。流通貨幣ではない。あっしょうせん。
えんしょうた
えんしょうた [3] 【艶書歌】
艶書合わせに出す恋歌。
えんしょうび
えんしょうび [3] 【焔硝火】
芝居で,亡霊や化け物の出る場面,物を燃す場面,銃を撃つ場面などに,音や煙を出すために用いる火薬の火。
えんしょうルート
えんしょうルート ヱンシヤウ― [5] 【援蒋―】
日中戦争から太平洋戦争にかけて,イギリス・アメリカ・ソ連などが中国の国民政府軍を援助するために物資を輸送したルート。
えんしょく
えんしょく ヱン― [0] 【怨色】
うらんでいる顔つき。
えんしょく
えんしょく [0] 【炎色・焔色】
ほのおの色。
えんしょく
えんしょく [0] 【艶色】
(1)つややかな容色。あでやかな美貌(ビボウ)。
(2)つややかな色合い。
えんしょくしょくぶつ
えんしょくしょくぶつ 【炎色植物】
渦鞭毛植物(ウズベンモウシヨクブツ)。
えんしょくせい
えんしょくせい [0] 【演色性】
人工光源の性能の一。物の色を自然光で見た状態に近い色で表現しうる性能。
えんしょくはんのう
えんしょくはんのう [5] 【炎色反応】
アルカリ金属やアルカリ土類金属などの塩類を無色の炎の中に入れて強熱すると,各金属に特有の色を呈する反応。例えば,ナトリウムは黄,カリウムは赤紫。定性分析の手段の一。ブンゼン反応。
→炎色反応[表]
えんしん
えんしん【遠心】
遠心の centrifugal.→英和
‖遠心分離機 a centrifuge;a centrifugal separator.遠心分離機にかける centrifuge.遠心力 centrifugal force.
えんしん
えんしん [0] 【延伸】 (名)スル
時間や距離などをのばすこと。「命を国人に請て任期を―し/経国美談(竜渓)」
えんしん
えんしん ヱン― [0] 【遠心】
中心から遠ざかること。
⇔求心
えんしん
えんしん ヱン― [0] 【円心】
(1)円の中心。
(2)〔仏〕 完全な涅槃(ネハン)を求める心。
えんしん
えんしん [0] 【炎心・焔心】
炎の中心にある輝きの弱い部分。還元炎。
→内炎
えんしんあっしゅくき
えんしんあっしゅくき ヱン― [8] 【遠心圧縮機】
遠心力を利用したガス(空気)圧縮機。ターボ圧縮機。
えんしんか
えんしんか ヱンシンクワ [0] 【円唇化】
調音を行う際に,二次的特徴として唇のまるめを顕著に伴うもの。主として母音についていう。
→唇音化
えんしんかじゅう
えんしんかじゅう ヱン―ヂユウ [5] 【遠心荷重】
列車または自動車が曲線部分を走行する場合に生ずる遠心力方向の水平荷重。この影響を弱めるために,曲線部にカント(傾斜)がつけられる。
えんしんかじょ
えんしんかじょ ヱン―クワ― [5] 【遠心花序】
⇒有限花序(ユウゲンカジヨ)
えんしんせいしんけい
えんしんせいしんけい ヱン― [7] 【遠心性神経】
中枢より末梢へ興奮を伝達する神経。運動神経や,多くの自律神経が属する。
⇔求心性神経
えんしんちゅうぞう
えんしんちゅうぞう ヱン―チウザウ [5] 【遠心鋳造】
回転する鋳型に熔融金属を注入し,遠心力を利用して鋳造する方法。主として円筒状および中空管状の鋳物をつくる。
えんしんぶんりき
えんしんぶんりき ヱン― [7] 【遠心分離機】
固体と液体,または液体と液体の混合物から,それぞれを分離する装置。容器を回転させて遠心力を働かせ,被分離物の密度の差を利用して分離する。遠心機。
えんしんぼいん
えんしんぼいん ヱンシン― [5] 【円唇母音】
唇のまるめを伴う母音。日本語ではオのみが,微弱ながら円唇母音に入る。
えんしんりょく
えんしんりょく ヱン― [3] 【遠心力】
円運動する座標系に現れるみかけの力(慣性力)で,回転の中心から遠ざかる向きに働く。向心力と大きさは同じで向きが反対になる。このため,円運動をしている物体は,同じ回転座標上の観測者には静止して見える。
⇔向心力
⇔求心力
えんしんポンプ
えんしんポンプ ヱン― [5] 【遠心―】
(1)湾曲した多数の羽根をもつ羽根車を高速で回転させ,遠心力によって水に圧力・速度を与えて揚水するポンプ。
(2)特に,渦巻ポンプのこと。
えんじ
えんじ ヱン― [1] 【遠寺】
遠くにある寺。「諸行無常と響きつつ菩提を知らする―の鐘/浄瑠璃・頼光跡目論」
〔瀟湘(シヨウシヨウ)八景の一つ「遠寺(煙寺)晩鐘」をふまえた例が多い〕
えんじ
えんじ ヱン― [1] 【遠邇】
〔「邇」は近いの意〕
遠い所と近い所。遠近。
えんじ
えんじ ヱン― [1] 【園児】
幼稚園・保育園に通っている子供。
えんじ
えんじ【園児】
a kindergarten child.
えんじ
えんじ [0] 【衍字】
〔「衍」はあまる意〕
文章の中に誤って入った余計な文字。衍。
えんじ
えんじ【臙脂(色)】
deep red.
えんじ
えんじ [0] 【臙脂・燕脂】
(1)紅(ベニ)。
(2)「臙脂色」の略。
(3)「生臙脂(シヨウエンジ)」に同じ。
えんじいろ
えんじいろ [0] 【臙脂色】
臙脂で染めた紅色。黒みを帯びた濃い紅色。
えんじずみ
えんじずみ [3] 【臙脂墨】
臙脂に墨を混ぜた絵の具。栗色に似る。
えんじつ
えんじつ [0] 【炎日】
盛夏のひどく暑い日中。
えんじつてん
えんじつてん ヱンジツ― [4][3] 【遠日点】
太陽を回る惑星や彗星(スイセイ)の楕円軌道上で,太陽から最も離れた位置。この付近で公転速度は最小になる。地球の場合,毎年7月初め頃,この位置を通過する。
⇔近日点
えんじつとんご
えんじつとんご ヱンジツ― [5] 【円実頓悟】
〔仏〕 円満欠けるところのない教えを,速やかに悟ること。天台宗の教えをたたえた言葉。円頓。
えんじむし
えんじむし [3] 【臙脂虫】
半翅目の昆虫。サボテン類に寄生するカイガラムシの一種。メキシコ原産。雄ははねをもつ。雌ははねがなく,体長2ミリメートルほどの赤色卵円形で,白色の蝋(ロウ)質に包まれる。この雌を粉末にしたものをカルミンといい,紅色の染料にする。
えんじゃ
えんじゃ [1] 【演者】
〔「えんしゃ」とも〕
(1)演じる人。出演者
(2)演説をする人。
えんじゃ
えんじゃ [1] 【縁者】
縁続きの人。親戚。「親類―」
〔近世では親戚と区別して,姻戚(インセキ)だけをさすことがあった〕
えんじゃく
えんじゃく ヱン― [0] 【円寂】
〔仏〕
(1)涅槃(ネハン)。また,涅槃に入ること。
(2)仏あるいは高僧が死ぬこと。入寂。遷化(センゲ)。「俄に病に侵され―し給ひけるとかや/太平記 4」
えんじゃく
えんじゃく [0][1] 【燕雀】
(1)ツバメとスズメ。
(2)度量の小さい人物のたとえ。
→鴻鵠(コウコク)
えんじゃく=安(イズク)んぞ鴻鵠(コウコク)の志(ココロザシ)を知らんや
――安(イズク)んぞ鴻鵠(コウコク)の志(ココロザシ)を知らんや
〔史記(陳渉世家)〕
ツバメやスズメのような小さな鳥にどうしてオオトリやクグイのような大きな鳥の志が分かるだろうか。小人物には,大人物の大きな志は分からない。
えんじゃくきょ
えんじゃくきょ 【閻若璩】
(1636-1704) 中国,清代初期の考証学者。字(アザナ)は百詩,号は潜邱(センキユウ)。「古文尚書疏証(ソシヨウ)」を著し,「古文尚書」が後世の偽作であることを論証。
えんじゃくもく
えんじゃくもく [4] 【燕雀目】
スズメ目の旧称。
えんじゃくるい
えんじゃくるい [4] 【燕雀類】
(1)燕雀目の別名。
(2)ツバメ・スズメに代表される小鳥の一群をさす語。小鳥類。
えんじゅ
えんじゅ ヱンジユ [0] 【槐】
マメ科の落葉高木。中国原産。高さ20メートルに達する。葉は複葉。夏,枝頂に淡緑白色の蝶形花が大きな円錐花序となってつき,秋,数珠(ジユズ)形の豆果を結ぶ。街路樹や寺院などの庭園樹として植える。花を乾かしたものを煎じて止血薬にする。
槐[図]
えんじゅ
えんじゅ [1] 【鉛樹】
鉛の塩(エン)の水溶液中につり下げた亜鉛・鉄など,鉛よりイオン化傾向の大きい金属の小片に鉛が付着して樹状になったもの。
えんじゅ
えんじゅ [1] 【延寿】
長生き。延命。
えんじゅあんざっき
えんじゅあんざっき ヱンジユアン― 【円珠庵雑記】
随筆。二巻。契沖著。1699年成立,1812年刊。和歌・物語などの語を考証解釈したもの。漢詩における詩話のように,和歌に歌話をつくろうとした。
えんじゅうせき
えんじゅうせき [3] 【鉛重石】
タングステンと鉛とを含む鉱石。化学式 PbWO� 正方晶系の結晶。赤褐色・褐色・淡黄色などで,樹脂状光沢をもつ。
えんじゅきょう
えんじゅきょう ヱンジユキヤウ 【円珠経】
平安時代,博士家における「論語」の異名。
えんじゅく
えんじゅく【円熟】
maturity;→英和
perfection.→英和
〜する ripen;→英和
mature;→英和
mellow.→英和
〜した ripe;→英和
mature;→英和
mellow.→英和
えんじゅく
えんじゅく ヱン― [0] 【円熟】 (名)スル
人格や知識・技術などが十分に発達し,豊かな内容をもつようになること。「―の境に入る」「―した演技」
えんじゅくみ
えんじゅくみ ヱン― [4][0] 【円熟味】
円熟を感じさせるおもむき。
えんじゅさい
えんじゅさい [3] 【延寿祭】
奈良県橿原市の橿原神宮の元旦の神事。高齢参拝者に延寿盃(ハイ),一般参拝者に延寿箸(ハシ)を頒与した。
えんじゅつ
えんじゅつ [0] 【演述】 (名)スル
自分の意見や思想を述べること。「仏理を―せしものにして/日本開化小史(卯吉)」
えんじゅつ
えんじゅつ [0] 【厭術】
まじないの術。厭勝術。
えんじゅとそさん
えんじゅとそさん [5] 【延寿屠蘇散】
屠蘇の別名。
えんじゅどう
えんじゅどう [0] 【延寿堂】
〔仏〕
(1)老人や病人のための保養所。また,病僧の療養所。涅槃(ネハン)堂。
(2)禅宗で,火葬場。
えんじゅんれつ
えんじゅんれつ ヱン― [3] 【円順列】
相異なる � 個のものを円周上に並べる順列のこと。その並べ方は(�−1)! 通りある。
えんじょ
えんじょ ヱン― [1] 【援助】 (名)スル
たすけること。助勢。すくい。「親に―を乞(コ)う」「学資を―する」「資金―」
えんじょ
えんじょ [1] 【艶女】
あでやかな女。なまめかしい美女。
えんじょ
えんじょ【援助】
help;→英和
assistance;support.→英和
〜する help;→英和
assist;→英和
support.→英和
えんじょ
えんじょ ヱンヂヨ [1] 【怨女】
婚期を失したり,夫が留守であったりして,独り身でいることを嘆く女。
えんじょう
えんじょう [0] 【艶状】
恋ぶみ。艶書(エンシヨ)。
えんじょう
えんじょう [0] 【炎上】 (名)スル
〔古くは「えんしょう」〕
火が燃え上がること。特に,神社や仏閣・城・船などの大きな建造物が燃えること。「城が―する」
えんじょう
えんじょう [0] 【縁成】
〔仏〕
〔因縁所成の意〕
すべての事物・現象が因縁によって成り立っていること。
えんじょう
えんじょう【炎上する】
be destroyed by fire.
えんじょう
えんじょう [0] 【炎蒸】
むし暑いこと。「―忍ぶべからず/日乗(荷風)」
えんじょう
えんじょう ヱンジヤウ [0] 【円成】
〔仏〕 円満に仏の心を成就すること。
えんじょうじ
えんじょうじ ヱンジヤウ― 【円成寺】
奈良市忍辱(ニンニク)山町にある真言宗の寺。山号,忍辱山。もと忍辱施寺と称し,756年唐僧虚滝(コロウ)の開基。のち,京都鹿ヶ谷の円成寺を移して現号に改称。本尊の阿弥陀如来は定朝作と伝え,また運慶作の大日如来を蔵している。白山堂・春日堂は鎌倉時代の作で国宝。
えんじょうじっしょう
えんじょうじっしょう ヱンジヤウ―シヤウ [5] 【円成実性】
〔仏〕 三性の一。円満に諸法の功徳を成就する実性の意。煩悩(ボンノウ)や妄執を去ったときに明らかになる真理。真如。実相。
えんじる
えんじる【演じる】
perform <a play> ;→英和
play[act] <a part> ;→英和
commit <a blunder> .→英和
えんじる
えん・じる [0][3] 【演じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「演ずる」の上一段化〕
「演ずる」に同じ。「王様の役を―・じる」
えんじる
えん・じる ヱン― [0][3] 【怨じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「怨ずる」の上一段化〕
「怨ずる」に同じ。「不実を―・じる」
えんじろう
えんじろう エンジラウ 【艶二郎】
(1)山東京伝作の「江戸生艶気樺焼(エドウマレウワキノカバヤキ)」の主人公の名。
(2)〔(1)の性格から〕
うぬぼれの強い男。自称好男子。「―は青楼(=遊女屋)の通句也…うぬぼれなる客を指てしか云ふ/洒落本・通言総籬」
えんじん
えんじん【円陣】
<form> a circle.→英和
えんじん
えんじん [0] 【閹人】
去勢された人。
えんじん
えんじん ヱン― [0] 【猿人】
約四〇〇万年前から約一五〇万年前に生息した最古の化石人類。アフリカの東部・南部から発見された。脳容積は現生人類の三分の一ほどで,現生ゴリラと同じくらいだが,骨盤・歯の形状は人類に近く,直立二足歩行をし,きわめて粗末な礫(レキ)石器を用いた。アウストラロピテクスがその例。
えんじん
えんじん [0] 【煙塵】
(1)煙とちり。塵埃(ジンアイ)。
(2)心や世の中のけがれ。俗塵。
(3)煙突から出る煙に含まれている微粒子。
(4)戦場で人馬の立てる煙や塵。戦乱。
えんじん
えんじん ヱンヂン [0] 【円陣】
(1)多くの人が円く並ぶこと。「―を組む」
(2)円形の陣立て。
えんじん
えんじん [0] 【厭人】
他人とつきあうのを嫌うこと。人間ぎらい。「―癖」
えんす
えん・す (動サ特活)
〔「あんす」の転。近世遊里語〕
多く補助動詞として用いられる。…(で)あります。「永々九郎兵衛殿を囲(カク)まうて下はつて過分に―・す/浄瑠璃・夏祭」
えんす
えん・す 【宴す】 (動サ変)
酒盛りをする。宴会をする。「瑶池に遊び碧台に―・し給ひしかば/太平記 13」
えんすい
えんすい ヱン― [0] 【円錐】
円の平面外の一定点とこの円周上のすべての点とを結んでできる面(円錐面)と,もとになった円(底面)とで囲まれた立体。円錐面を円錐ということもある。定点(頂点)と底面の中心を結ぶ直線が底面に垂直なものを直円錐という。
えんすい
えんすい【円錐形】
a cone.→英和
円錐台 a truncated cone.
えんすい
えんすい [0] 【塩水】
塩分を含む水。しおみず。食塩水。
えんすい
えんすい [0] 【鉛錘】
鉛でつくったおもり。
えんすい
えんすい 【淵酔】
〔「えんずい」とも〕
(1)深く酔うこと。
(2)平安時代以降,朝廷で正月と一一月の五節(ゴセチ)の翌日,または臨時の大礼などのあとに,清涼殿において,蔵人頭(クロウドノトウ)以下の殿上人に賜った酒宴。歌舞・管弦などをして楽しんだ。殿上の淵酔。五節の淵酔。
えんすい
えんすい [0] 【煙水・烟水】
水蒸気のたちこめた水面。「―眼(マナコ)に范々たり/太平記 27」
えんすい
えんすい ヱン― [0] 【遠水】
遠くにある水。遠方の河川。
えんすい=は近火を救わず
――は近火を救わず
〔韓非子(説林上)〕
遠くにあるものでは急場の役に立たないこと。
えんすいかじょ
えんすいかじょ ヱン―クワ― [5] 【円錐花序】
無限花序のうちの総状花序の一種。花序の軸が数回分枝し,最終の枝が総状花序となり,全体が円錐形をしているもの。ナンテン・イネなど。複総状花序。
えんすいきょくせん
えんすいきょくせん ヱン― [5] 【円錐曲線】
双方に無限に伸びた直円錐の円錐面を頂点を通らない平面で切ったときできる切り口の曲線。切る平面の傾きによって円・楕円・放物線・双曲線が得られる。これらの曲線はいずれも二変数の二次方程式と対応させられるので,円錐曲線はまた二次曲線ともいう。
円錐曲線[図]
えんすいけい
えんすいけい ヱン― [0] 【円錐形】
円錐の形。あるいは円錐に似た形。
えんすいこ
えんすいこ [3] 【塩水湖】
⇒塩湖(エンコ)
えんすいさいぼう
えんすいさいぼう ヱン―バウ [5] 【円錐細胞】
⇒錐状体(スイジヨウタイ)
えんすいずほう
えんすいずほう ヱン―ヅハフ [5] 【円錐図法】
視点を地球の中心に置き,地球にかぶせた円錐の面に投影して地図を描く方法。経線は放射状に,緯線は同心円で描かれる。部分図として用いられる。円錐投影法。
えんすいせん
えんすいせん [0] 【塩水選】
比重によって稲・麦などの種子を選別する方法。塩水に種子を入れ,沈んだ実入りのよいものだけを種籾(タネモミ)とする。
えんすいふりこ
えんすいふりこ ヱン― [5] 【円錐振(り)子】
振り子のおもりが水平面内で支点を通る鉛直軸の周りに円運動をし,糸が円錐を描く振り子。おもりの重力,糸の張力の合力が向心力になる。
えんすう
えんすう ヱン― [0] 【遠陬】
都から遠く離れた地。「―の地」
えんすけ
えんすけ ヱン― [1] 【円助】
(明治期から昭和初期にかけて,花柳界で)一円をいう隠語。
えんすずみ
えんすずみ [3] 【縁涼み】
夏の夕方,縁に出て涼むこと。[季]夏。
えんず
えん・ず [0] 【演ず】 (動サ変)
⇒えんずる(演)
えんず
えんず [0] 【燕巣】
⇒燕窩(エンカ)
えんずい
えんずい【延髄】
《解》the bulb;→英和
the medulla oblongata.
えんずい
えんずい [1] 【延髄】
脊椎動物の脳の最下部で脊髄の上部に続く部分。脳幹の一部。大脳・中脳・小脳および脊髄からの神経繊維が通り,一部の神経はここを中継点とする。また,心臓の働き,呼吸運動,血管の収縮拡張,唾液分泌,せき・くしゃみの反射などを支配する中枢がある。
えんずう
えんずう ヱンヅウ [0] 【円通】
⇒えんつう(円通)
えんずうだいし
えんずうだいし ヱンヅウ― 【円通大士】
⇒えんつうだいし(円通大士)
えんずる
えん・ずる ヱン― [0][3] 【怨ずる】 (動サ変)[文]サ変 ゑん・ず
うらみごとを言う。うらむ。「―・ずるようなまなざし」
えんずる
えん・ずる [0][3] 【演ずる】 (動サ変)[文]サ変 えん・ず
(1)劇・演芸などの芸能を行う。また,その中である役をつとめる。「別れの場を―・ずる」「母親役を―・ずる」
(2)ある役割をつとめる。はたす。「外交の場で重大な役割を―・じた」
(3)(多く,よくないことに用いて)人目につくようなことをする。しでかす。「醜態を―・ずる」「大立ち回りを―・ずる」
えんせい
えんせい [0] 【厭世】
世の中をうとましく思うこと。生きていることがつらいと思うこと。
えんせい
えんせい【遠征】
<go on> an expedition[a visit (スポーツ)].→英和
遠征隊 an expedition;a visiting team.
えんせい
えんせい【厭世】
weariness of life;pessimism.→英和
〜的 pessimistic.‖厭世家 a pessimist.厭世観 a pessimistic view of life.
えんせい
えんせい ヱン― [0] 【遠逝】 (名)スル
(1)遠方に立ち去ること。
(2)死ぬこと。長逝。
えんせい
えんせい ヱン― [0] 【遠征】 (名)スル
〔「征」はほかの場所へ行く意〕
(1)敵を討つために遠くまで出かけること。「大軍を率いて―する」
(2)研究・調査・探検・試合などの目的で,グループを組織し,遠くまで出かけること。「ヒマラヤ―隊」
えんせい
えんせい ヱン― [0] 【怨声】
うらみの声。
えんせい
えんせい [0] 【延性】
物体が,その弾性限界を超えた張力を受けても破壊されずに,引き延ばされる性質。白金・金・銀・銅・アルミニウムなどに顕著。
→脆性(ゼイセイ)
えんせいか
えんせいか [0] 【厭世家】
厭世観をもっている人。すぐに悲観したり,世をはかなんだりする人。ペシミスト。
⇔楽天家
えんせいかん
えんせいかん [3] 【厭世観】
物事を悪い方にばかり考え,悲観していく考え方やものの見方。悲観主義。ペシミズム。
⇔楽天観
えんせいがい
えんせいがい ヱン― 【袁世凱】
(1859-1916) 中国の軍人・政治家。字(アザナ)は慰庭(イテイ),号は容菴(ヨウアン)。李鴻章(リコウシヨウ)を継いで北洋軍閥の首領となり,辛亥(シンガイ)革命では革命派と結び,清朝の宣統帝を廃位して臨時大総統に就任。独裁政治を行い,帝政実現を図ったが失敗。ユアン=シーカイ。
えんせいしゅぎ
えんせいしゅぎ [5] 【厭世主義】
⇒ペシミズム
えんせいしょくぶつ
えんせいしょくぶつ [6] 【塩生植物】
海浜・海岸砂丘・塩湖岸など塩分の多い土地に生える植物。コウボウシバ・ハマヒルガオなどの乾燥型と,マングローブ・アッケシソウなどの湿生型とがある。
えんせいてき
えんせいてき [0] 【厭世的】
人生や世の中をはかなむ傾向にあるさま。
⇔楽天的
「―な考え」「―な生き方」
えんせいほうかもんだい
えんせいほうかもんだい ヱンセイハウクワ― [1][6] 【円正方化問題】
⇒円積問題(エンセキモンダイ)
えんせいもん
えんせいもん 【延政門】
平安京内裏内郭十二門の一。東面し,宣陽門の南にある。右廂門。土門。
→内裏
えんせき
えんせき【縁石】
<米> a curb;→英和
<英> a kerb.
えんせき
えんせき [0] 【筵席】
敷物。座席。また,宴会の席。
えんせき
えんせき ヱン― [0] 【円石】
まるい石。
えんせき
えんせき ヱン― [0] 【遠戚】
血筋の遠い親戚。
えんせき
えんせき [0] 【塩析】 (名)スル
ある物質の水溶液に塩類を大量に加えてその物質を析出させること。タンパク質やその他の親水コロイドの溶液からコロイドを析出させるのに利用される。石鹸(セツケン)の分離の過程もこの例。
えんせき
えんせき [0] 【縁石】
⇒ふちいし(縁石)
えんせき
えんせき [0] 【縁戚】
親類。親戚。「―関係」
えんせき
えんせき [0] 【燕石】
(1)〔「山海経(北山経)」より。燕山から出る石の意〕
玉に似て,玉でない石。まがい物。
(2)〔「太平御覧(地部石上)」に引く「闞子」にみられる。宋の愚かな男が,燕石を宝石として大切に所蔵していて笑われた故事から〕
価値のないものを宝として誇ること。才のないものが慢心すること。
えんせき
えんせき [0] 【宴席】
宴会の席。宴会。「―に連なる」
えんせき
えんせき【宴席】
⇒宴会.
えんせき=を千仞(センジン)の山に転ず
――を千仞(センジン)の山に転ず
〔孫子(兵勢)〕
高い山から丸い石を転がして落とすように,勢いが激しくておさえ止めることができないこと。
えんせきがいせん
えんせきがいせん ヱンセキグワイセン [0] 【遠赤外線】
(波長の短い赤外線を近赤外線というのに対し)波長の長い赤外線。普通は波長25マイクロメートルから1ミリメートル。
えんせきざっし
えんせきざっし 【燕石雑志】
随筆。五巻。曲亭馬琴著。1811年刊。漢籍から集録した「日の神」「古歌の訛」「鬼神余論」「俗呪方」などの諸編や,著者の見聞などが記される。
えんせきじっしゅ
えんせきじっしゅ 【燕石十種】
随筆雑著集。三巻。達磨屋活東子編。1857〜63年成立。江戸時代の風俗・遊里・文学・奇事などに関する稀書六〇種を集めたもの。
えんせきそう
えんせきそう ヱン―サウ [4] 【円石藻】
プランクトン生活をするハプト藻類の海産鞭毛(ベンモウ)藻。二本の鞭毛のほかに,ハプトネマと呼ばれる細い鞭毛を持つ。体の外側に,円石と呼ばれる炭酸カルシウムからできる殻を備えている。海洋の重要な有機物生産者。
えんせきもんだい
えんせきもんだい ヱンセキ― 【円積問題】
古代ギリシャに始まる幾何学三大問題の一。与えられた円と等しい面積をもつ正方形を定規とコンパスとで求める作図問題。1882年,リンデマンが作図不能であることを証明した。
えんせつ
えんせつ [0] 【炎節】
〔暑い季節の意〕
夏。盛夏。
えんせん
えんせん [0] 【厭戦】
戦争することを嫌うこと。「―思想」
えんせん
えんせん【沿線の】
<a town> along[on]a railway[railroad](line).→英和
えんせん
えんせん [0] 【沿線】
鉄道の線路やバスの路線,幹線道路などに沿った所。「私鉄―」
えんせん
えんせん [0] 【塩泉】
塩類の含有量の多い鉱泉。塩類泉。
えんぜいほうさく
えんぜいほうさく ヱンゼイハウサク [5] 【円枘方鑿】
「円鑿方枘(エンサクホウゼイ)」に同じ。
えんぜつ
えんぜつ【演説】
a speech;→英和
an address;→英和
a lecture;→英和
public speaking (術).〜する make[deliver]a speech;→英和
speak <on a subject,to people> .→英和
〜がうまい(まずい) be a good (poor) speaker.‖演説会 a speech meeting.演説者 a speaker.
えんぜつ
えんぜつ [0] 【演説・演舌】 (名)スル
(1)大勢の人の前で,自分の主義・主張や意見を述べること。「街頭で―する」「―会」「―口調(クチヨウ)」
(2)教義・道理,意義などを,述べ解くこと。「宿老畏つて一々に是を―す/太平記 11」
えんぜん
えんぜん [0] 【嫣然・艶然】 (ト|タル)[文]形動タリ
にっこりとあでやかに笑うさま。美女の微笑にいう。「赧(アカ)らむ面(カオ)に―として梅子は迎へぬ/火の柱(尚江)」
えんぜん
えんぜん ヱン― [0] 【婉然】 (ト|タル)[文]形動タリ
(女性が)しとやかで美しいさま。「―映じ来るは春川艶子が面影なり/緑簑談(南翠)」
えんぜん
えんぜん ヱン― [0] 【宛然】 (ト|タル)[文]形動タリ
まさにそれ自身と思われるさま。そっくりであるさま。「商舶が比留の港を出入する有様は―たる一小画図の如し/経国美談(竜渓)」
えんぜんとごふ
えんぜんとごふ 【燕然都護府】
中国唐代,ゴビ砂漠北方のトルコ系遊牧諸部族を統治するために設けられた役所。647年設置,663年瀚海都護府,669年安北都護府と改称。
えんそ
えんそ [1] 【塩噌】
(1)塩と味噌(ミソ)。[日葡]
(2)日常の食物。塩酢(エンソ)。「忰(セガレ)が仕送りで―の不自由は知らねヱ楽な身分でがすから/社会百面相(魯庵)」
えんそ
えんそ ヱン― [1] 【園蔬】
畑の野菜。
えんそ
えんそ [1] 【塩酢】
(1)塩と酢(ス)。
(2)「塩噌(エンソ){(2)}」に同じ。「―に困る様なことはねえ/歌舞伎・三人吉三」
えんそ
えんそ【塩素】
《化》chlorine.→英和
えんそ
えんそ [1] 【偃鼠】
もぐら。もぐらもち。
えんそ
えんそ [1] 【塩素】
〔chlorine〕
ハロゲンの一。元素記号 Cl 原子番号一七。原子量三五・四五。単位は化学式 Cl� で,黄緑色の刺激臭のある気体。化学的に活性で,種々の元素と化合して塩化物をつくる。酸化力が強く漂白剤・消毒剤のほか医薬・染料の製造に用いる。毒性が強く,最初の化学兵器として第一次大戦で用いられた。
えんそ
えんそ ヱン― [1] 【遠祖】
遠い先祖。とおつおや。
えんそ=河(カワ)に飲むも満腹に過ぎず
――河(カワ)に飲むも満腹に過ぎず
〔荘子(逍遥遊)〕
もぐらが河で水を飲んだとて腹一杯より多くは飲めない。人は各各(オノオノ)その分に従って生きるのがよいというたとえ。
えんそう
えんそう ヱンサウ [0][3] 【円相】
〔仏〕
(1)禅僧などが完全な悟り,心の本来の姿を示すために描く円のこと。一円相。
(2)曼荼羅(マンダラ)に描かれた仏を取り囲む円。
(3)〔京都五山の僧たちの用いた語〕
銭一貫文のこと。
えんそう
えんそう [0] 【淵藪・淵叢】
〔「淵」は魚の,「藪」「叢」は鳥獣の集まる所〕
物事の寄り集まる所。中心として栄えている所。「羅馬(ローマ)は技芸の―なれば/西国立志編(正直)」
えんそう
えんそう [0] 【煙草・烟草】
タバコのこと。
えんそう
えんそう [0] 【演奏】 (名)スル
音楽を奏すること。「ピアノを―する」
えんそう
えんそう [0] 【燕巣】
⇒燕窩(エンカ)
えんそう
えんそう【演奏】
a musical performance.〜する play;→英和
perform.→英和
‖演奏会 a concert;a recital.演奏者 a player;a performer.演奏旅行 a concert tour.
えんそう
えんそう ヱンサウ [0] 【円窓】
円形の窓。まるまど。
えんそうかい
えんそうかい [3] 【演奏会】
演奏を多数の人にきかせる会。コンサート。
えんそうかいけいしき
えんそうかいけいしき [7] 【演奏会形式】
オペラ公演の形式の一。舞台装置や演技を伴わず,声楽とオーケストラの演奏だけの公演。
えんそうきごう
えんそうきごう [5] 【演奏記号】
楽譜に記された,テンポ・強弱・発想・演奏法・アーティキュレーションなどの指示の総称。速度記号・速度標語・発想記号・発想標語・強弱記号など。
えんそうけん
えんそうけん [3] 【演奏権】
著作物を演奏することのできる権利。著作権の一内容。
えんそうこうどう
えんそうこうどう [5] 【沿層坑道】
石炭層に沿って,その走向方向に掘った坑道。
えんそうしょくぶつ
えんそうしょくぶつ エンサウ― [6] 【炎藻植物】
⇒渦鞭毛(ウズベンモウ)植物
えんそうば
えんそうば ヱンサウバ [3] 【円相場】
円と他国通貨との交換比率。
えんそうべや
えんそうべや [0] 【塩噌部屋】
味噌・醤油・漬物などをつくり,貯えておく小屋。特に,味噌部屋。味噌倉。
えんそく
えんそく ヱン― [0] 【遠足】 (名)スル
(1)学校の特別活動で,見学や運動・レクリエーションなどのために,歩くことを主にして遠くへ行くこと。日帰りの集団遠出にいう。[季]春。「鎌倉へ―に行く」
(2)歩いて遠くへ行くこと。「家弟をつれて多摩川の方へ―したときに/武蔵野(独歩)」
えんそく
えんそく【遠足】
<go on> an excursion[a picnic] <to> ;→英和
<have an> outing;→英和
<go> hiking.
えんそく
えんそく [0] 【偃息】 (名)スル
横になって休むこと。偃憩(エンケイ)。
えんそく
えんそく [0] 【堰塞・偃塞】 (名)スル
水の流れをせきとめること。
えんそくこ
えんそくこ [4] 【堰塞湖】
⇒堰止(セキト)め湖(コ)
えんそくど
えんそくど ヱン― [3] 【円速度】
⇒宇宙速度(ウチユウソクド)(1)
えんそさん
えんそさん [3][0] 【塩素酸】
水溶液としてだけ存在する強い一価の酸。化学式 HClO� 強い酸化作用をもち,濃いものは有機物と爆発的に化合する。
えんそさんカリウム
えんそさんカリウム [7] 【塩素酸―】
無色板状結晶。化学式 KClO� 塩化カリウム濃水溶液の電解などによって得る。強い酸化剤で,有機物・赤リン・硫黄などと加熱すると爆発する。マッチ・花火・爆薬の原料,漂白剤の製造などに用いる。塩素酸カリ。塩剥(エンポツ)。
えんそさんナトリウム
えんそさんナトリウム [8] 【塩素酸―】
化学式 NaClO� 食塩水の電解などによって得る。無色の潮解性の大きい結晶で,水に溶けやすい。マッチ・花火の原料,殺虫剤・除草剤などに用いる。
えんそすい
えんそすい [3] 【塩素水】
塩素の飽和水溶液。微黄緑色で強い塩素臭がある。強い酸化作用をもち,漂白剤や殺菌剤とする。
えんそばくめいき
えんそばくめいき [6] 【塩素爆鳴気】
⇒爆鳴気(バクメイキ)
えんそん
えんそん ヱン― [0] 【遠孫】
遠く隔たった子孫。遠裔(エンエイ)。
えんそん
えんそん ヱン― [0] 【円村】
中央に円形の広場があり,それを取り囲むように家屋が配置されている集村。広場に教会があり,集会や,定期市が立つ。ドイツ北東部からポーランドにかけての地域に分布。環村。
えんぞう
えんぞう [0] 【塩蔵・醃蔵】 (名)スル
魚・野菜などを塩に漬けて保存すること。また,その物。塩づけ。「―した魚」
えんぞう
えんぞう ヱン― [0] 【怨憎】
うらみとにくしみ。「―を招く」
えんたい
えんたい [0] 【艶態】
なまめかしい姿や態度。嬌態(キヨウタイ)。
えんたい
えんたい [0] 【掩体】
射撃を容易にするとともに敵弾から射手を守るための諸設備。掩壕(エンゴウ)・散兵壕・機関銃座など。「―壕」
えんたい
えんたい [0] 【延滞】 (名)スル
(金銭の納入や支払いなどが)期日に遅れてとどこおること。
えんたい
えんたい 【煙台】
中国,山東半島北部の渤海(ボツカイ)に臨む港湾都市。漁業基地。明代,倭寇(ワコウ)に備えてのろし台が設けられた。イエンタイ。旧称,チーフー(芝罘)。
えんたい
えんたい【延滞】
delay.→英和
〜する be delayed[overdue].‖延滞金 arrears.延滞利子 overdue interest.
えんたい
えんたい [0] 【淹滞】 (名)スル
(1)物事がとどこおること。「猶ほ半途に―するが如きあらば/雪中梅(鉄腸)」
(2)才能がありながら,下位にとどまっていること。
えんたいきん
えんたいきん [0] 【延滞金】
地方税の滞納などに対して,遅れた期間に応じて課される追徴金。また,一般の金銭的債務で返済がとどこおった場合の追加金。
えんたいさいけん
えんたいさいけん [5] 【延滞債権】
利払いが滞っている債権のこと。
えんたいぜい
えんたいぜい [3] 【延滞税】
国税を法定納期限までに完納しない場合,未納の税額の遅延期間に応じて課される付帯税。
えんたいにち
えんたいにち [3] 【厭対日】
九星術の語。婚礼や出立(シユツタツ)などを忌む日。正月は辰(タツ)の日,二月は卯(ウ)の日,三月は寅(トラ)の日,以下十二支の逆順に各月にあてはめる。
えんたいひぶ
えんたいひぶ [5] 【延滞日歩】
遅延利息の利率を日歩で定めたもの。
えんたいりそく
えんたいりそく [5] 【延滞利息】
⇒遅延利息(チエンリソク)
えんたいりゃく
えんたいりゃく ヱンタイリヤク 【園太暦】
洞院公賢(ドウインキンカタ)の日記。正称「中園太相国暦記」。1311年の完本と1344年から60年までの抄本が現存する。南北朝時代の重要な政治史料。園太記。
えんたいりょう
えんたいりょう [3] 【延滞料】
⇒延滞金(エンタイキン)
えんたく
えんたく【円卓(会議)】
<sit at> a round table (conference).
えんたく
えんたく ヱン― [0] 【円卓】
まるいテーブル。
えんたくかいぎ
えんたくかいぎ ヱン―クワイ― [5] 【円卓会議】
上下・席次の差別なく円卓を囲んでする会議。
えんたくものがたり
えんたくものがたり ヱン― [7] 【円卓物語】
アーサー王と円卓の騎士をめぐる物語群の総称。
→アーサー王伝説
えんたろうばしゃ
えんたろうばしゃ ヱンタラウ― [6] 【円太郎馬車】
〔落語家の四代目橘家(タチバナヤ)円太郎が,高座でその御者(ギヨシヤ)のまねをして評判になったことから〕
明治時代,乗り合い馬車の称。がた馬車。円太郎。
えんたん
えんたん [0] 【鉛丹】
顔料の一。明るい赤色の粉末。光明(コウミヨウ)丹。
→四酸化三鉛(シサンカサンナマリ)
えんたんいろ
えんたんいろ [0] 【鉛丹色】
鉛丹のような色。
えんだい
えんだい [0] 【縁台】
庭や露地などに置いて,休憩や夕涼みなどに用いる細長い腰掛け。木・竹などでつくる。
えんだい
えんだい【縁台】
a bench;→英和
a stool.→英和
えんだい
えんだい【遠大な】
far-reaching;grand[great] <ambition> .→英和
えんだい
えんだい【演題】
the subject <of an address> .→英和
えんだい
えんだい [0] 【演題】
講演・演説などの題目。
えんだい
えんだい [0] 【演台】
(1)演説・口演・演芸などをする人の前に置く机など。
(2)演壇。「―に立つ」
えんだい
えんだい ヱン― [0] 【遠大】 (形動)[文]ナリ
計画や考えが,遠い将来のことまで考えた大きな規模であるさま。「―な計画」
えんだいしょうぎ
えんだいしょうぎ [5] 【縁台将棋】
(夕涼みがてら)縁台でする将棋。
えんだか
えんだか ヱン― [0] 【円高】
外国為替(カワセ)相場で,外国通貨に対して円の価値が高くなっている状態。
⇔円安
えんだかさえき
えんだかさえき ヱン― [5] 【円高差益】
円高によって外国商品の輸入者に発生する利益。外貨建て契約の商品の輸入価格は下がるが,国内販売価格が不変であれば,その下落分が利益となる。
えんだつ
えんだ・つ 【艶立つ】 (動タ四)
あでやかに振る舞う。「―・ち気色ばまむ人は消えも入りぬべき/源氏(夕顔)」
えんだて
えんだて ヱン― [0] 【円建て】
輸出入契約や資金の貸借などで,円による価格表示を行うこと。
えんだてさい
えんだてさい ヱン― [4] 【円建て債】
外国政府・国際機関・外国企業など非居住の発行者がわが国で発行する債券で,円建て(円表示で円で払い込み・償還される)となっているもの。通称サムライ-ボンド。円建て外債。
えんだてそうば
えんだてそうば ヱン―サウ― [5] 【円建て相場】
邦貨建て外国為替(カワセ)相場の一。外国通貨の一単位に対する円の額をもって表された相場。
えんだん
えんだん【縁談】
a marriage proposal.〜がある have a proposal of marriage.〜に応じる(を断わる) accept (decline) an offer.→英和
〜をまとめる make a match.→英和
〜を申し込む propose <to> .→英和
えんだん
えんだん [0] 【演壇】
講演・演説などをする人が立つために設けられた壇。「―に上がる」「―に立つ」
えんだん
えんだん [0] 【縁談】
結婚や養子縁組などの話。結婚話。「娘の―がもち上がる」「―がまとまる」
えんだん
えんだん【演壇】
a platform[rostrum].→英和
〜に登る(を降りる) take (leave) the rostrum.→英和
えんち
えんち ヱンチ 【円地】
姓氏の一。
えんち
えんち ヱン― [1] 【遠地】
遠い土地。
えんち
えんち ヱン― [0][1] 【園地・苑地】
(1)公園や庭園になっている地域。
(2)律令制で,宅地に付属した畑地をいう。口分田(クブンデン)のほかに各戸に給与して,桑・果樹・蔬菜(ソサイ)・漆などを栽培させた土地。不輸租地。
えんち
えんち ヱン― [1] 【園池・苑池】
庭園と池泉。また,池泉を主体とした庭園。
えんちつなみ
えんちつなみ ヱン― [4] 【遠地津波】
日本の沿岸から600キロメートル以遠に発生した地震による津波。
えんちてん
えんちてん【遠地点】
the apogee.→英和
えんちてん
えんちてん ヱン― [3] 【遠地点】
月や人工衛星が,その軌道上で地球から最も遠ざかる位置。
⇔近地点
えんちふみこ
えんちふみこ ヱンチ― 【円地文子】
(1905-1986) 小説家・劇作家。東京生まれ。本名,富美。上田万年の次女。日本女子大付属高女中退。豊かな古典の教養をもとに女の性や業を描いた。「妖」「女坂」「なまみこ物語」など。
えんちゃく
えんちゃく [0] 【延着】 (名)スル
予定の期日や時刻より遅れて着くこと。
⇔早着
「大雪のため列車が―する」
えんちゃく
えんちゃく【延着】
late arrival;delay.→英和
〜する be delayed[overdue].
えんちゅう
えんちゅう【円柱】
a column;→英和
《数》cylinder.→英和
円柱状の columnar.→英和
えんちゅう
えんちゅう [0] 【炎昼】
真夏の暑い昼下がり。[季]夏。
えんちゅう
えんちゅう ヱン― [0] 【円柱】
(1)まるい柱。
(2)一つの円のすべての点から円の平面外の直線(母線)に平行に引いた直線によってつくられた曲面(円柱面)と,この曲面を切る互いに平行な二平面に囲まれた立体。母線が底面と垂直なものを直円柱という。円筒。円壔(エントウ)。
(3)腎疾患のとき,尿中に出現する病的な沈渣物。尿円柱。
えんちゅうずほう
えんちゅうずほう ヱン―ヅハフ [5] 【円柱図法】
⇒円筒図法(エントウズホウ)
えんちゅうどく
えんちゅうどく [3] 【鉛中毒】
⇒なまりちゅうどく(鉛中毒)
えんちゅうるい
えんちゅうるい ヱンチユウ― [3] 【円虫類】
⇒線虫類(センチユウルイ)
えんちゅうレンズ
えんちゅうレンズ ヱン― [5] 【円柱―】
両面が円柱面からなるレンズ。片面が平面の蒲鉾(カマボコ)型のものもある。光は円柱の軸と直角の方向に屈折し,直角方向に拡大された像をつくる。乱視の補正などに使う。シリンドリカル-レンズ。
えんちょ
えんちょ [1] 【延佇】 (名)スル
しばらく立ちどまること。たたずむこと。「故郷を望みて―す/佳人之奇遇(散士)」
えんちょう
えんちょう【園長】
the chief[director] <of a zoo,a kindergarten> .→英和
えんちょう
えんちょう エンチヤウ 【延長】
年号(923.閏4.11-931.4.26)。延喜の後,承平の前。醍醐(ダイゴ)・朱雀(スザク)天皇の代。
えんちょう
えんちょう ヱンテウ 【円朝】
⇒三遊亭(サンユウテイ)円朝
えんちょう
えんちょう ヱンチヤウ [1] 【園長】
幼稚園・動物園など,園と称する所の長。「―先生」
えんちょう
えんちょう [0] 【延長】 (名)スル
(1)長さ・期間などを予定よりも長く延ばすこと。また,延ばした部分。
⇔短縮
「高速道路を―する」「国会の会期を―する」「―一一回でやっと勝負がつく」
(2)長さや距離などをひとまとめにした場合の全体の長さ。全長。「―約一〇キロのコース」
(3)〔数〕 与えられた線分を,より長い線分に延ばしたり,一方向を延ばして半直線にしたり,両方向を延ばして直線全体にしたりすること。また,そのようにしてできた線分・半直線・直線。
(4)ある物事の続きと考えられること。一続きのもの。「卒業旅行も授業の―である」
(5)〔哲〕
〔(ラテン) extensio〕
物体が存在する有り様として,空間の一定部分を占有していること。デカルトは,物体の属性を延長とし,精神の属性を思惟(シイ)とした。広がり。
えんちょう
えんちょう【延長】
extension;→英和
elongation.〜する prolong;→英和
extend.→英和
‖延長戦《野》extra innings.
えんちょう
えんちょう ヱンチヤウ [0] 【円頂】
(1)まるい,いただき。
(2)まるい頭。坊主頭。また,僧。出家。「方袍―の身/太平記 24」
えんちょうきごう
えんちょうきごう [5] 【延長記号】
〔音〕 音符や休符を,本来よりも長く引き延ばして演奏することを示す記号。フェルマータ記号�を用いる。
えんちょうこくい
えんちょうこくい ヱンチヤウ― [5] 【円頂黒衣】
まるい頭に墨染めの衣。僧の姿。
えんちょうせん
えんちょうせん [0] 【延長戦】
定められた回数または時間内に勝敗の決まらないとき,さらに回または時間を延長して行う試合。
えんちょうせん
えんちょうせん [0] 【延長線】
線分の一端をさらにその方向に引き延ばした半直線。
えんちょうほいく
えんちょうほいく [5] 【延長保育】
保育所で,通常の保育時間を延長して行う保育。女性就労の増加や就労形態の変化に対応するもの。
えんちょく
えんちょく【鉛直の】
vertical;→英和
perpendicular.→英和
えんちょく
えんちょく [0] 【鉛直】 (名・形動)[文]ナリ
(1)物体をつり下げた糸の方向。重力の方向。水平面に垂直である・こと(さま)。垂直。
⇔水平
(2)ある直線が他の直線や平面と垂直である・こと(さま)。「権現前から登つて来る道が,自分の辿つて来た道を―に切る処に/青年(鴎外)」
えんちょくけん
えんちょくけん [4][3] 【鉛直圏】
⇒垂直圏(スイチヨクケン)
えんちょくせん
えんちょくせん [4][3][0] 【鉛直線】
(1)地球表面のある点において,その点を通る重力の方向を示す線。
⇔水平線
(2)「垂直線」に同じ。
えんちょくせんへんさ
えんちょくせんへんさ [7] 【鉛直線偏差】
地球上の実際の鉛直線の方向と,地球を均質な回転楕円体とみたときの法線の方向との差。
えんちょくめん
えんちょくめん [4] 【鉛直面】
水平面と直角な平面。鉛直線を含む平面。垂直面。
えんちん
えんちん ヱンチン 【円珍】
(814-891) 平安前・中期,天台宗寺門派の開祖。天台座主。讃岐の人。諡(オクリナ)は智証大師,俗姓は和気氏。母は空海の姪という。853〜858年唐で修学。帰朝後,延暦寺別院として園城寺(オンジヨウジ)を再興。台密を完成させた。著「法華論記」「大日経指帰」など。
えんつう
えんつう ヱン― [0] 【円通】
〔「えんずう」とも〕
(1)〔仏〕
(ア)真理があまねく行き渡っていること。
(イ)修行者や仏・菩薩の知慧がすべてに及んでいること。
(2)〔「論語」は小編であるが闊達(カツタツ)で世界を包含することから〕
「論語」の教え。儒教。円珠教。
(3)「円通大士」の略。
えんつうだいし
えんつうだいし ヱン― 【円通大士】
観世音菩薩の別名。
えんつづき
えんつづき [3] 【縁続き】
(1)親類として,縁がつながっていること。「遠い―の者」
(2)部屋や家屋が縁側でつながっていること。「―の離れ」
えんづか
えんづか [0] 【縁束】
縁側の下の縁葛(エンカズラ)を支える短い柱。
えんづく
えんづく【縁付く】
be[get]married <to> .
えんづく
えんづ・く [3] 【縁付く】
■一■ (動カ五[四])
嫁に行く。とつぐ。また,婿入りする。「娘が―・く」
■二■ (動カ下二)
⇒えんづける
えんづける
えんづける【縁付ける】
marry <one's daughter to a man,into a family> .→英和
えんづける
えんづ・ける [4] 【縁付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 えんづ・く
嫁または婿に行かせる。「娘を商家に―・ける」
えんてい
えんてい [0] 【堰堤】
貯水・治水・砂防などの目的で,河川・渓谷を横断してつくられる堤防。ダム。
えんてい
えんてい ヱン― [0] 【園庭】
にわ。庭園。
えんてい
えんてい ヱン― [0] 【園丁】
庭園や公園の手入れをする人。
えんてい
えんてい [0] 【淵底】
■一■ (名)
(1)ふちの底。深い水の底。
(2)物事の奥深いところ。究極。「この物語の―を通達したまひしかども/戴恩記」
■二■ (副)
すっかり。残りなく。「コレハ―ゴ存ジノ如ク/日葡」
えんてい
えんてい [0][1] 【炎帝】
(1)火をつかさどる神。
(2)夏をつかさどる神。太陽。[季]夏。「夏の神は―とて/浄瑠璃・天神記」
(3)〔火徳によって王となったことから〕
中国古代の伝説上の帝王,神農の称。
えんてき
えんてき [0] 【簷滴】
軒の雨だれ。「―の声」
えんてつろん
えんてつろん 【塩鉄論】
中国,前漢の宣帝の時,桓寛(カンカン)が撰した書。一〇巻。武帝が行なった塩・鉄・酒などの専売の財政政策の存続の是非について,儒者と官僚の討論を対話形式に叙述した書。当時の社会・経済を知るに重要な書。
えんてん
えんてん [0][3] 【炎天】
真夏の焼けるように暑い日差しの天気。また,その空。[季]夏。「―下の野球試合」
えんてん
えんてん ヱン― [0] 【円転】 (名)スル
(1)円く回ること。
(2)角立たず,なめらかに移っていくこと。自由自在なこと。「運筆の―にして放逸なる所は/もしや草紙(桜痴)」
えんてん
えんてん【炎天】
hot weather; <under> the burning sun.
えんてん
えんてん ヱン― [0] 【宛転】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)ゆるやかな曲線を描くさま。「―として流れる大河」
(2)眉(マユ)の美しく曲がるさま。また,美しい顔の形容。「―たりし双蛾は遠山の月に相同じ/幸若・敦盛」
(3)なめらかで,とどこおりのないさま。「―たる嬌音を以て/吾輩は猫である(漱石)」
えんてん
えんてん ヱン― [1] 【遠点】
(1)目の調節を休止した状態で網膜上に結像できる外界物点の位置。正視眼では無限遠。
(2)中心天体に対して,それをめぐる天体が最も遠ざかる位置。遠日点・遠地点など。
⇔近点
えんてんかつだつ
えんてんかつだつ ヱン―クワツ― [0] 【円転滑脱】 (名・形動)[文]ナリ
(1)物事がとどこおらずに,すらすらと運ぶ・こと(さま)。「―に事を進める」
(2)人との応接が角立たず巧みな・こと(さま)。「―な人物」
えんてんじざい
えんてんじざい ヱン― [0] 【円転自在】 (名・形動)[文]ナリ
言動が意のままになめらかに行われる・こと(さま)。「―の舌」
えんで
えんで [0] 【燕手】
歌舞伎の鬘(カツラ)の一。月代(サカヤキ)がのび,髷(マゲ)の両側へ燕(ツバメ)の翼のような形に張り出したもの。「伽羅先代萩(メイボクセンダイハギ)」の仁木弾正など,凄(スゴ)みのある役や敵役が用いる。えんでん。
燕手[図]
えんでん
えんでん [0] 【塩田】
海水から食塩をつくるために,海岸につくられた砂田。
えんでん
えんでん【塩田】
a salt farm.
えんでんほう
えんでんほう [0] 【塩田法】
塩田に海水を導き,天日で水分を蒸発させて濃縮し,鹹水(カンスイ)を得る方法。これをさらに釜で煮つめて食塩をつくる。瀬戸内海沿岸などで行われたが,イオン交換法の発達以来,全くすたれた。
→天日塩(テンピジオ)
えんと
えんと ヱン― [1] 【遠図】
遠大なはかりごと。
えんとう
えんとう ヱンタウ [0] 【円壔】
「円柱(エンチユウ){(2)}」に同じ。「―形」
えんとう
えんとう ヱン― [0] 【円頭】
(1)髪を剃り落とした,丸い頭。僧の頭。
(2)頭部の丸いこと。「―の大刀(タチ)」
(3)刀剣の,棟が丸みをもったもの。丸棟。
えんとう
えんとう [0] 【煙筒】
(1)煙突。けむり出し。
(2)キセル。
えんとう
えんとう ヱン― [0] 【遠投】 (名)スル
ボールなどを遠くへ投げること。「―競技」「外野からホームへ―する」
えんとう
えんとう ヱンタウ [0] 【遠島】
(1)陸地を遠く離れた島。
(2)江戸時代の刑罰の一。追放より重く,死罪より軽い。博打(バクチ)うち,女犯(ニヨボン)の僧,誤って人を殺した者などに科せられた。伊豆七島・佐渡・五島・天草・隠岐・壱岐などに送った。島流し。
えんとう
えんとう [0] 【鉛刀】
鉛でつくった刀。なまくら刀。
えんとう
えんとう【円筒】
a cylinder.→英和
〜状の cylindrical.
えんとう
えんとう [0] 【鉛糖】
⇒酢酸鉛(サクサンナマリ)
えんとう
えんとう ヱン― [0] 【円筒】
(1)丸い筒。「―形」
(2)「円柱{(2)}」に同じ。
えんとう=の一割(イツカツ)
――の一割(イツカツ)
(1)〔左思「詠史」〕
(なまくらなので)一度しか使えないことのたとえ。「聖人の徳は―,大菩薩通力は鏌鎁(バクヤ)の利剣/八幡愚童訓」
(2)〔「後漢書(班超伝・陳亀伝)」より。一度は物を切ることができることから〕
自分の微力を謙遜していう語。
えんとうけんさくばん
えんとうけんさくばん ヱン― [0] 【円筒研削盤】
円筒形の物体を研削する機械。外面・内面・テーパー軸などの研削に用いる。
えんとうずほう
えんとうずほう ヱン―ヅハフ [5] 【円筒図法】
視点を地球の中心におき,地球にかぶせた円筒面に投影して地図を描く方法。代表的なものが正角円筒図法(メルカトール図法)。経線・緯線ともそれぞれ平行な直線で,しかも互いに直交している。方位が正しく表されるので海図として広く利用されている。円柱図法。円壔(エントウ)図法。円柱投影法。
えんとうどき
えんとうどき ヱン― [5] 【円筒土器】
東北地方北部から北海道南西部に分布する,縄文前期および中期前半の土器。円筒形をしている。
えんとうはにわ
えんとうはにわ ヱン― [5] 【円筒埴輪】
円筒形の埴輪。古墳の外周や埋葬部などを囲むように立てられている。埴輪円筒。
→形象埴輪
→埴輪
えんとうゲージ
えんとうゲージ ヱン― [5] 【円筒―】
(1)穴の内径や円筒の外径を検査する標準ゲージ。基準寸法より径が公差だけ大きいものと,小さいものとが対になっている。
(2)測定工具を検査するための,直径が標準寸法に作られた円筒。
えんとく
えんとく 【延徳】
年号(1489.8.21-1492.7.19)。長享の後,明応の前。後土御門(ゴツチミカド)天皇の代。
えんとくばん
えんとくばん 【延徳版】
日本最初の漢籍新注である「大学章句」の翻刻。桂庵玄樹(ケイアンゲンジユ)の学風をうけた薩摩(サツマ)の家老伊地知重貞が,1481年に出版した「大学章句」を1492年(延徳4)に再刊したもの。原刻本は伝わっていない。延徳版大学章句。
えんとして
えんとして ヱン― [1] 【宛として】 (副)
さながら。あたかも。「―孤舟に坐するの思がある/自然と人生(蘆花)」
えんとつ
えんとつ [0] 【煙突・烟突】
(1)煙を外部に排出するためにつくられた筒型の装置。
(2)タクシー運転手の隠語。空車表示のまま客を乗せて,料金をごまかす不正行為をいう。
えんとつ
えんとつ【煙突】
a chimney;→英和
a smokestack;→英和
a funnel;→英和
a stove pipe.煙突掃除 a chimney sweep (人).
えんどう
えんどう【沿道の[に]】
along the road;→英和
by[on]the roadside.→英和
えんどう
えんどう【豌豆】
a (green) pea.
えんどう
えんどう ヱンダウ [0] 【円堂】
(1)寺院建築で,平面が六角形・八角形あるいはそれ以上の多角形の堂。法隆寺夢殿など。
(2)899年,宇多天皇が仁和寺に建てた院。
えんどう
えんどう ヱン― [1] 【豌豆】
マメ科の二年草。ヨーロッパ原産。茎は高さ1〜3メートルほどに伸び,先端に巻きひげのある羽状複葉を互生。花は腋生(エキセイ)で,赤紫色または白色の蝶形花。豆果は長楕円体で数個の種子がある。蜜豆に入れるアカエンドウやサヤエンドウ・グリーンピースなど,いくつかの系統がある。野良豆。[季]夏。
えんどう
えんどう [0] 【沿道】
道に沿った場所。みちばた。
えんどう
えんどう [0] 【煙道】
煙や燃焼排ガスを,炉またはボイラーから煙突に導く通路。
えんどう
えんどう [0] 【羨道】
⇒せんどう(羨道)
えんどう
えんどう ヱンドウ 【遠藤】
姓氏の一。
えんどう
えんどう [0] 【筵道】
貴人が歩む通路に敷くむしろ。
えんどうおと
えんどうおと ヱンドウ― 【遠藤於菟】
(1865-1943) 建築家。木曾福島の人。東京帝大卒。1905年(明治38)日本人として初めて設計事務所を開設した。横浜銀行集会所,三井物産横浜支店一号館などを設計。
えんどうげんかん
えんどうげんかん ヱンドウ― 【遠藤元閑】
江戸中期の茶人。号,広長軒。茶・花・軍記などに多くの著作を残した。著「茶之湯六宗匠伝記」「茶湯評林」など。生没年未詳。
えんどうてん
えんどうてん ヱンダウ― [0][3] 【円堂点】
ヲコト点の一。平安中期以降,主として仁和寺などで用いられたもの。
えんどうまめ
えんどうまめ ヱン― [3] 【豌豆豆】
エンドウの種子。食用とする。
えんどうもりとお
えんどうもりとお ヱンドウモリトホ 【遠藤盛遠】
文覚(モンガク)の俗名。
えんどうよしもと
えんどうよしもと ヱンドウ― 【遠藤嘉基】
(1905-1992) 国語学者。鳥取県生まれ。京大教授。漢文の古訓点資料を研究,訓点語研究に業績を残す。著「訓点語と訓点資料」など。
えんどうりゅうきち
えんどうりゅうきち ヱンドウ― 【遠藤隆吉】
(1874-1946) 教育家。群馬県生まれ。東大卒。1910年(明治43)巣園学舎(現千葉商大)を創立。「硬教育」「読書法」をはじめ,多くの哲学書・教育書を著した。
えんどおい
えんどお・い [3][4] 【縁遠い】 (形)[文]ク えんどほ・し
(1)結婚の相手がみつからず,独身でいる。なかなか縁談がまとまらない。「気立てがいいのに―・い」
(2)ほとんど関係がない。関係が薄い。「学問とは―・い生活」
[派生] ――さ(名)
えんどく
えんどく [0][1] 【煙毒】
工場などより出る煙に含まれている有毒成分。煙害をもたらす。
えんどく
えんどく [1][0] 【鉛毒】
(1)鉛の毒。
(2)鉛(ナマリ)中毒。
えんどく
えんどく【鉛毒】
lead poisoning.
えんどん
えんどん ヱン― 【円頓】
〔仏〕 完全な悟りをただちに実現すること。主として,天台宗で自宗の教義をいうが,他宗でも自宗をほめていうことがある。「―の学者鬼病免れたる事/沙石 5」
えんどんかい
えんどんかい ヱン― 【円頓戒】
最澄の唱えた梵網経に基づく,天台宗の戒。円戒。大戒。
えんどんかいだん
えんどんかいだん ヱン― 【円頓戒壇】
日本の天台宗で円頓戒を授けるための戒壇。
えんどんきょう
えんどんきょう ヱン―ケウ 【円頓教】
円頓の教義。天台宗の教義をいう。
えんどんしゅう
えんどんしゅう ヱン― 【円頓宗】
天台宗の異名。
えんない
えんない ヱン― [1] 【園内・苑内】
(1)幼稚園・動物園などの中。
(2)庭園の中。
えんなげし
えんなげし [3] 【縁長押】
(1)縁側に面して設けた長押。
(2)切目(キリメ)長押。
えんに
えんに ヱンニ 【円爾】
⇒弁円(ベンエン)
えんにち
えんにち [1] 【厭日】
暦注の一。凶日で出行・結婚を忌む。古く,奈良時代から信じられた。正月は戌(イヌ)の日,二月は酉(トリ)の日,三月は申(サル)の日,四月は未(ヒツジ)の日と,十二支を逆回りに各月にあてて定めた。
えんにち
えんにち [1] 【縁日】
〔有縁(ウエン)の日の意〕
特定の神仏に縁のある日。その日に参詣すると,特別な功徳があるという。参詣人相手に市が開かれることも多い。地蔵菩薩の二四日,薬師如来の八日と一二日など。
えんにち
えんにち【縁日】
a fair[fete].→英和
縁日の店 a fete-day stall.
えんにゅう
えんにゅう [0] 【衍入】
もともとの本文に誤って余計な文字(衍字)や語句(衍文)が挿入されること。
えんにゅう
えんにゅう ヱンユウ [0][1] 【円融】
「えんゆう」の連声。
えんにょう
えんにょう [0] 【延繞】
漢字の繞(ニヨウ)の一。「延」「建」などの「廴」の部分。行く,進むなどの意を表す文字を作る。いんにょう。
えんにん
えんにん [0] 【延引】
「えんいん」の連声。「今日まで―なしたりしが/当世書生気質(逍遥)」
えんにん
えんにん ヱンニン 【円仁】
(794-864) 平安初期の天台宗の僧。下野の人。諡(オクリナ)は慈覚大師,俗姓は壬生(ミブ)氏。838〜847年,唐で密教を学ぶ。854年第三代天台座主となり,天台密教を充実させ,日本天台宗の教義を大成させた。著「入唐求法巡礼行記」
えんにん
えんにん 【延任】
国司など地方官の任期が満了となったとき,さらに一,二年留任すること。特に平安中期以降,官職が一種の利権のようになり,盛んに行われた。
→重任(チヨウニン)
えんねつ
えんねつ [0] 【炎熱】
太陽の照りつける夏のきびしい暑さ。
えんねつ
えんねつ【炎熱】
intense heat.
えんねつじごく
えんねつじごく [5] 【炎熱地獄】
⇒焦熱地獄(シヨウネツジゴク)
えんねん
えんねん [0] 【延年】
(1)寿命を延ばすこと。長生きすること。「詩歌管絃は,嘉例―の方也/庭訓往来」
(2)「延年舞」に同じ。
(3)寿命が延びるほどに楽しむこと。「夫はなけれども出て共に―す/今昔 3」
えんねんそう
えんねんそう [0] 【延年草】
⇒延齢草(エンレイソウ)
えんねんまい
えんねんまい [0] 【延年舞】
寺院芸能の一。平安中期に興り,鎌倉・室町時代に最も栄えた。延暦寺・興福寺などの寺院で,大法会のあとの大衆(ダイシユ)の猿楽や稚児の舞などによる遊宴歌舞の総称。のちに遊僧と呼ばれる専業者が出現し,中国の故事に題材をとる風流(フリユウ)や連事(レンジ)などは能楽の形式に影響を与えたといわれる。現在も地方の寺院にわずかに残っている。延年。
延年舞[図]
えんのう
えんのう [0] 【延納】 (名)スル
期日に遅れて納めること。納付を延期すること。「授業料を―する」
えんのう
えんのう [0] 【捐納】
中国で,政府が財政を補うため人民に金銭・米穀を納めさせて官職を与えたり優遇したりしたこと。北辺防備のため漢代に始まり,以後,乱用されて弊害を生じた。捐官。
えんのう
えんのう ヱン― [0] 【援農】
農作業労働を手伝い,助けること。また特に,有機農産物の産直などで,消費者による生産状況の理解と農業の体験,労働力不足の補いなどのために,消費者が農作業を手伝うこと。
えんのう
えんのう [0] 【演能】
能{(6)}を演ずること。
えんのうばそく
えんのうばそく 【役優婆塞】
⇒役小角(エンノオヅノ)
えんのおづの
えんのおづの 【役小角】
七,八世紀に大和の葛城山にこもって修行した呪術者。妖言を吐いたとの理由で伊豆に流されたと伝えられる。修験道の開祖と仰がれる。役行者(エンノギヨウジヤ)。役優婆塞(エンノウバソク)。神変大菩薩。山上様。えんのしょうかく。えんのおづぬ。
えんのぎょうじゃ
えんのぎょうじゃ 【役行者】
(1)「役小角(エンノオヅノ)」に同じ。
(2)戯曲。三幕。坪内逍遥作。1916年(大正5)「女魔神」として「新演芸」に発表,26年初演。役小角とその弟子広足(ヒロタリ)に女魔神を配して,自然と人間,霊と肉との闘いを描いたもの。
えんのざ
えんのざ 【宴の座】
「えんざ(宴座)」に同じ。
えんのした
えんのした【縁の下の力持になる】
do a thankless task.
えんのした
えんのした [3] 【縁の下】
縁側の下。ゆかした。
えんのした=の力持ち
――の力持ち
人に知られないで,陰で努力・苦心する人。
えんのした=の舞(マイ)
――の舞(マイ)
(1)昔,陰暦二月二二日に大坂の天王寺で聖徳太子聖霊会に行われた舞楽。舞台の下で舞った。
(2)〔(1)が舞台に上がらず人に見えないところで舞われることから〕
だれも見てくれないところで苦労すること。
えんのした=の鍬(クワ)使い
――の鍬(クワ)使い
窮屈で十分に力を発揮できないたとえ。
えんのしょうかく
えんのしょうかく 【役小角】
⇒えんのおづの(役小角)
えんのつな
えんのつな 【縁の綱】
(1)寺の開帳のとき,本尊から堂前の供養塔に張る白木綿の綱。これに触れれば,本尊に触れたのと同じ功徳があるという。
(2)「善(ゼン)の綱{(2)}」に同じ。
えんば
えんば 【焉馬】
⇒烏亭(ウテイ)焉馬
えんば
えんば ヱンバ 【蜻蛉】
トンボの古名。
えんば
えんば [1] 【焉馬】
〔焉と馬との字画が似ていることから〕
誤りの文字。間違いやすい文字。烏焉馬(ウエンバ)。
→魯魚(ロギヨ)
→魚魯
えんばい
えんばい ヱン― 【袁枚】
(1716-1797) 中国,清代の詩人。字(アザナ)は子才,号は簡斎。世に随園先生と称される。詩法に拘泥せず性霊説を唱え,清新奇抜な詩をつくり,古文・駢文(ベンブン)にもすぐれた。主著「小倉山房集」「随園詩話」「随園食単」
えんばい
えんばい [0] 【煙煤】
すす。油煙。
えんばい
えんばい [3] 【塩梅】
(1)飲食物の調味に使う塩と梅酢。
(2)食物の味かげん。あんばい。「―ガヨイ食ヂャ/日葡」
(3)君主を助けて,政務をよく処理すること。「―の臣と成て群生を利したまふ/太平記 12」
→あんばい
えんばく
えんばく [0] 【燕麦】
イネ科の作物。麦の一種。ヨーロッパおよび西アジア原産の野生種を改良したもの。茎は中空で直立し,高さ1メートル内外。茎頂に円錐花序をつけ,緑色の小穂を下垂する。穎(エイ)に芒(ノギ)がない。種子は飼料とするほか,オートミールとして食用とし,またウイスキーの原料とする。明治初期に日本へ伝えられた。オートムギ。マカラスムギ。
えんばしら
えんばしら [3] 【縁柱】
縁側の外側にある柱。縁側柱。
えんばん
えんばん [0] 【鉛版】
活字組版・線画凸版(トツパン)・網目凸版(写真版)などの原版から紙型をつくり,それに溶融した活字合金を流し込んでつくった複製版。ステレオタイプ。
えんばん
えんばん【鉛版(印刷)】
a stereotype.→英和
えんばん
えんばん ヱン― [0] 【円盤】
(1)まるい板状のもの。「空飛ぶ―」
(2)木を胴体とし,両面に金属の板をはめ込み金属の縁をつけたスポーツ用具。円盤投げに用いる。
(3)レコード盤。音盤。
えんばん
えんばん ヱン― [0] 【円板】
円形の平面板。
えんばん
えんばん [0] 【鉛板】
鉛の板。板状にした鉛。
えんばん
えんばん【円盤】
a disk[discus (競技用)].→英和
円盤投げ(選手) a discus throw(er).
えんばんなげ
えんばんなげ ヱン― [0] 【円盤投げ】
陸上競技の一種目。円盤をサークル内から投げてその距離を競う競技。
えんばんクラッチ
えんばんクラッチ ヱン― [6] 【円板―】
クラッチの一種。原軸と従軸とにつけた円板を接触させ,その摩擦を利用して動力を伝えるもの。ディスク-クラッチ。
えんぱ
えんぱ ヱン― [1] 【円派】
仏師の一派。長勢に始まり,これを継いだ円勢以下,名に円の字をつけた者が多いのでこの呼び名がある。平安中期より京都を中心に活躍したが,明円(ミヨウエン)以降衰微した。
→三条仏所
えんぱ
えんぱ [1] 【煙波・烟波】
遠くまで水面が波立ってけむったように見えるさま。煙浪。「―縹渺(ヒヨウビヨウ)」
えんぱく
えんぱく [0] 【鉛白】
塩基性炭酸鉛の別名。有毒である。白鉛。鉛華。唐(トウ)の土。
えんぱつ
えんぱつ [0] 【延発】 (名)スル
予定の出発期日または時刻が延びること。また,延ばして出発すること。「遅れた列車の乗客のためにバスを―させる」
えんび
えんび [1] 【鳶尾】
植物イチハツの漢名。
えんび
えんび ヱン― [1] 【婉美】 (名・形動)[文]ナリ
しとやかで美しい・こと(さま)。「―な女性」
えんび
えんび [1] 【燕尾】
(1)燕(ツバメ)の尾。
(2)鏃(ヤジリ)の一種。雁股(カリマタ)類の中の一つで,叉(マタ)の開きの狭いもの。
(3)「風帯(フウタイ){(2)}」に同じ。
(4)纓(エイ)の別名。もと,髻(モトドリ)を包む巾子(コジ)の根元をくくった紐の結び余りを二枚背後に垂らしたところからの名という。[和名抄]
えんび
えんび [1] 【艶美】 (名・形動)[文]ナリ
あでやかで美しい・こと(さま)。「―な女性」「其令嬢の―を想像し/吾輩は猫である(漱石)」
えんびき
えんびき 【縁引き】
(1)親類関係にあること。縁故のあること。縁続き。
(2)縁によってひいきすること。「―手引を以つてたばからば/浄瑠璃・津国女夫池」
えんびせんのう
えんびせんのう [4] 【燕尾仙翁】
ナデシコ科の多年草。本州中部以北の山地に自生する。高さ80センチメートルに達し,長卵形の葉を対生する。夏,茎頂が数回分枝してその先端に深紅色の深い切れ込みのある五弁花をつける。
えんびふく
えんびふく [3] 【燕尾服】
男性の夜間用正式礼服。上着の前丈が短く,背の裾が長く先が二つに割れて燕の尾のようになっている。色は主に黒。共布のズボン,白のベスト,白の蝶ネクタイ,黒のエメナル靴などと組み合わせて着る。
燕尾服[図]
えんびふく
えんびふく【燕尾服】
a tail-coat.〜を着て in tails.
えんぴ
えんぴ ヱン― [1] 【円匙】
〔「えんし(円匙)」の誤読から〕
野営用のシャベル。主に旧軍隊で使われた語。
えんぴ
えんぴ ヱン― [1] 【猿臂】
猿のように長いひじ。
えんぴ=を伸(ノ)ばす
――を伸(ノ)ば・す
腕を長くのばす。
えんぴせん
えんぴせん [0] 【鉛被線】
多数の絶縁電線を束ね,損傷を防ぐため鉛でおおったもの。鉛被ケーブル。鉛覆電線。
えんぴつ
えんぴつ [0] 【鉛筆】
筆記用具の一。黒鉛の粉末に粘土を加えて焼き固めたものを芯(シン)とし,木の軸で囲んだもの。日本には江戸初期,オランダ人が伝えた。一般に普及したのは明治後期。「―削り」
えんぴつ
えんぴつ【鉛筆】
a (lead) pencil.〜でかく write in[with a]pencil.‖鉛筆削り a pencil sharpener.色鉛筆 a colored pencil.
えんぴつが
えんぴつが 【鉛筆画】
鉛筆で描いた絵。スケッチや下書きとして描かれる。
えんぴつのき
えんぴつのき [6] 【鉛筆の木】
エンピツビャクシンの別名。
えんぴつびゃくしん
えんぴつびゃくしん [5] 【鉛筆柏槙】
ヒノキ科の常緑高木。北アメリカ原産。高さ約30メートル。生長が早い。葉は針状と鱗状がある。材は芳香があり,柔らかい。鉛筆の軸木に用いる。エンピツノキ。
えんぶ
えんぶ 【厭舞】
〔「厭」は鎮める意〕
舞楽の曲名。舞楽の初めに左方・右方から一人ずつの舞人が出て乱声(ランジヨウ)に合わせ,鉾(ホコ)を振って舞う。邪気を払い,悪魔を鎮める意味をもつという。えぶ。振鉾。振舞。
厭舞[図]
えんぶ
えんぶ [1] 【演舞】 (名)スル
(1)舞を練習すること。
(2)舞を舞って多くの人に見せること。「―場」
えんぶ
えんぶ [1] 【演武】
(1)武芸を練習すること。
(2)武芸を演じて多くの人に見せること。
えんぶ
えんぶ ヱン― [1] 【円舞】
(1)大勢が輪になって踊るダンス。輪舞。ロンド。
(2)ワルツやポルカなどのように,男女一組ずつで踊る社交ダンス。
えんぶ
えんぶ [1] 【偃武】
〔「偃」は伏す意〕
武器をおさめて用いないこと。戦争が終わること。「元和(ゲンナ)―」
えんぶ
えんぶ [1] 【閻浮】
〔仏〕
〔梵 Jambu〕
「閻浮提(エンブダイ)」「閻浮樹(エンブジユ)」の略。
えんぶ
えんぶ【円舞曲】
a waltz.→英和
えんぶかほう
えんぶかほう [4] 【閻浮果報】
閻浮提(エンブダイ)で受ける果報。この世に生まれた人の受ける報い。
えんぶきょく
えんぶきょく ヱン― [3] 【円舞曲】
ワルツ。
えんぶしゅう
えんぶしゅう 【閻浮洲】
⇒閻浮提(エンブダイ)
えんぶじゅ
えんぶじゅ [3] 【閻浮樹】
(1)インドに自生する,深紫色の果実をつける落葉小高木の名。
(2)閻浮提(エンブダイ)にあって大森林をなす想像上の大木。閻浮。
えんぶだい
えんぶだい [3] 【閻浮提】
〔梵 Jambudvīpa〕
四洲(シシユウ)の一。須弥山の南方の海上にあるという島の名。島の中央には閻浮樹(エンブジユ)の森林があり,諸仏が出現する島とされた。もとはインドをさしたが,その他の国をもいい,また人間世界・現世をさすようになった。閻浮洲。南閻浮提。南閻浮洲。南瞻部(センブ)洲。瞻部洲。瞻部。閻浮。
えんぶだんごん
えんぶだんごん 【閻浮檀金】
〔「えんぶだごん」とも〕
閻浮樹の大森林を流れる川の中から出るという,美しい砂金。「竜宮城より―を得て/平家 2」
えんぶのみ
えんぶのみ 【閻浮の身】
この世の人。凡俗の身。えぶのみ。
えんぶり
えんぶり 【朳】
(1)東北地方で,朳(エブリ)のこと。
(2)青森県八戸地方を中心に小正月(一月一五日),現在では二月一七日頃に行われる豊作予祝の田植え踊り。
えんぶん
えんぶん ヱン― [0] 【遠聞】
遠く離れた土地にまでうわさとして伝わること。「事―に達せば/太平記 17」
えんぶん
えんぶん [1] 【鉛分】
鉛の成分。鉛の含有量。
えんぶん
えんぶん [0] 【艶文】
恋文。艶書(エンシヨ)。
えんぶん
えんぶん 【延文】
北朝の年号(1356.3.28-1361.3.29)。文和の後,康安の前。後光厳(ゴコウゴン)天皇の代。
えんぶん
えんぶん【塩分(を含む)】
(be) salt(y).→英和
えんぶん
えんぶん [1] 【塩分】
(1)海水・汗・料理などに成分として含まれている塩。しおけ。
(2)水中に溶けている塩類の含量。海水の場合は水1キログラム中のグラム数(パーミル)で表し,陸水の場合は水1キログラム中のミリグラム数(ppm)で表す。
えんぶん
えんぶん【艶聞】
a love affair.
えんぶん
えんぶん [0] 【衍文】
文章中に混入した余計な文。
えんぶん
えんぶん [0] 【艶聞】
男女間のなまめいたうわさ。色恋沙汰。「彼には―が絶えない」
えんぷ
えんぷ ヱン― [1] 【怨府】
人々のうらみの集まるところ。
えんぷうがい
えんぷうがい [3] 【塩風害】
⇒塩害(エンガイ)(1)
えんぷく
えんぷく [0] 【艶福】
男が多くの女性にもてること。「あのうらなり君が,そんな―のある男とは/坊っちゃん(漱石)」
えんぷくか
えんぷくか【艶福家】
a ladies' man.
えんぷくか
えんぷくか [0] 【艶福家】
多くの女性にもてる男。
えんぷん
えんぷん [0] 【鉛粉】
鉛またはその化合物の粉末。白色顔料。有毒。古くは白粉(オシロイ)として用いられた。
えんぷん
えんぷん ヱン― [0] 【円墳】
丸く土を盛り上げた,土饅頭(ドマンジユウ)形の古墳。古墳の中で最も普通の形態。
→古墳
えんへんこう
えんへんこう ヱンヘンクワウ [3] 【円偏光】
⇒回転偏光(カイテンヘンコウ)
えんぺい
えんぺい [0] 【掩蔽】 (名)スル
(1)おおいかくすこと。かくして見えなくすること。「罪犯を―するが為めの具とならざるを/明六雑誌 13」
(2)天体が天球を運行中,他の天体を隠す現象。特に,月が恒星を隠すことをいう。星食。
えんぺい
えんぺい ヱン― [0] 【援兵】
応援のための兵。援軍。「―を送る」
えんぺいおう
えんぺいおう 【延平王】
⇒和藤内(ワトウナイ)
えんぺいち
えんぺいち [3] 【掩蔽地】
敵からの展望を妨げる立木・岩石などの地物が多くあって,味方を守るのに有利な土地。
えんぺら
えんぺら [0]
イカの胴の先端部にある三角形のひれや,胴の縁にあるひれのこと。
えんぺん
えんぺん [0] 【縁辺】
(1)まわり。周辺。「―諸国」
(2)縁続きの人。ゆかりのある人。
(3)夫婦の縁を結ぶこと。縁組。「たがいにおもしろづくの御―/浮世草子・一代男 6」
えんぺんろうどうりょく
えんぺんろうどうりょく [7] 【縁辺労働力】
労働市場への参入と引退を短期間で繰り返す不安定な労働力。パートタイマー・派遣労働者・臨時工,また,結婚・出産により退職を余儀なくされている女性従業員などをいう。
えんぼう
えんぼう ヱンバウ [0] 【遠望】 (名)スル
遠方を見ること。はるかに見渡すこと。遠見(トオミ)。見渡し。「―がきく丘」「巌頭に座して―したる時の光景は/欺かざるの記(独歩)」
えんぼう
えんぼう【遠謀】
a far-reaching scheme.遠謀深慮の farsighted.→英和
えんぼう
えんぼう ヱンバウ [0] 【怨望】 (名)スル
恨みを抱くこと。恨み。「之に洩れて―する者なきを得ず/福翁百話(諭吉)」
えんぼう
えんぼう ヱン― [0] 【遠謀】
遠い将来のことまでも考えにいれたはかりごと。「―をめぐらす」
えんぼう
えんぼう【遠望】
a distant view.〜する see from a distance.→英和
えんぼう
えんぼう [0] 【延袤】
〔「延」は横のことで東西,「袤」は縦のことで南北の意〕
土地の広さ。また,長さ。
えんぼうしんりょ
えんぼうしんりょ ヱン― [5] 【遠謀深慮】
「深謀遠慮」に同じ。
えんぽ
えんぽ ヱン― [1] 【園圃】
園(ソノ)と畑。木や野菜を植え育てる場所。
えんぽう
えんぽう ヱンパウ [0] 【遠方】
遠いところ。「友―より来たる」
えんぽう
えんぽう【遠方】
a great distance;→英和
a long way.〜の distant;→英和
remote;→英和
faraway.→英和
〜に a long way;far away;in the distance.
えんぽう
えんぽう [0] 【塩法】
中国で,塩の専売制度およびそれに関する法制。漢代以来,専売による利益は国家の財政的基礎となり,唐末から宋にかけて生産・運搬に関する法規,密売に対する刑法も整備された。
えんぽう
えんぽう 【延宝】
年号(1673.9.21-1681.9.29)。寛文の後,天和の前。霊元天皇の代。
えんぽん
えんぽん [0] 【艶本】
閨房(ケイボウ)の秘事・秘戯を描いた書物。春本。
えんぽん
えんぽん ヱン― [0] 【円本】
昭和初期,定価一冊一円で発売された全集物。1926年(大正15)改造社版「現代日本文学全集」に始まる。その質に比して廉価であったため,異常な売れ行きを示し,各社の企画が続出して,文芸・出版界の大衆化の一時期を画すものとなった。
えんま
えんま [1] 【閻魔】
〔梵 Yama〕
(1)〔仏〕 亡者の罪に判決を下すという地獄の王。笏(シヤク)を持ち,中国の道服を着,怒りの相をあらわした姿で描かれる。もとインド神話中の神で,祖霊の王。焔摩。閻魔羅闍(ラジヤ)。閻魔羅。閻羅。閻羅王。閻魔王。閻魔大王。閻魔法王。
→閻魔天
(2)〔閻魔の像が恐ろしい顔をしていることから〕
借金取り。
(3)〔うそをつくと閻魔様にこれで舌を抜かれるという俗説から〕
釘抜きの隠語。
閻魔(1)[図]
えんま
えんま ヱ― 【絵馬】
(1)「えま(絵馬)」に同じ。
(2)能の曲名。
→えま(絵馬)
えんま
えんま【閻魔】
<Skt.> Yama;the Judge of Hell.閻魔帳 a black list;a teacher's mark book.
えんま=の色事(イロゴト)
――の色事(イロゴト)
〔恐ろしい閻魔が色事をすることから〕
似つかわしくないことのたとえ。法師の戦話(イクサバナシ)。
えんまいざ
えんまいざ ヱンマヰ― 【円満井座】
大和猿楽四座の一。大和国竹田にあった。のちに金春(コンパル)座となった。
えんまおう
えんまおう 【閻魔王】
〔梵 Yama-rāja〕
閻魔の尊称。
えんまがお
えんまがお [0] 【閻魔顔】
閻魔のような恐ろしい顔。えんまづら。
⇔えびす顔
えんまく
えんまく【煙幕(をはる)】
(lay down) a smoke curtain[screen].
えんまく
えんまく [1] 【煙幕】
(1)戦闘の際,敵の目をくらますために幕のように広く放散させる煙。
(2)花火の一種。火をつけると,筒から白い煙を噴き上げるもの。
えんまく=を張る
――を張・る
(1)煙幕を大気中に放散して,味方の姿・行動などを隠す。
(2)言葉巧みに言いなして,本当のことを他人に知られないようにする。
えんまこおろぎ
えんまこおろぎ [4] 【閻魔蟋蟀】
コオロギの一種。体長27ミリメートル内外で日本では最大。体は光沢のある黒褐色。雑食性で夜活動する。八月頃成虫になり,雄はコロコロリーと美声で鳴く。日本各地と東アジアに分布。
えんまそつ
えんまそつ [3] 【閻魔卒】
閻魔王の部下で,罪人を責めさいなむという鬼。閻羅人(エンラニン)。
えんまだいおう
えんまだいおう [6][1][3] 【閻魔大王】
閻魔の尊称。
えんまちょう
えんまちょう [0] 【閻魔帳】
(1)閻魔大王が,亡者の生前の名前や行動を記しておくという帳簿。
(2)教師が生徒の出欠・成績などを書いておく手帳の俗称。正式には教務手帳という。
(3)警察官が携帯している手帳の俗称。
えんまてん
えんまてん 【閻魔天・焔摩天】
十二天の一。閻魔が密教化したもの。南を守る。水牛に乗り,手に人頭の幢(ドウ)を持つ。
えんまてんく
えんまてんく [4] 【閻魔天供・焔摩天供】
密教の修法の一。延命・除災・安産などを閻魔天に祈願する修法。閻魔天供法。
えんまてんまんだら
えんまてんまんだら [6] 【閻魔天曼荼羅】
閻魔天を本尊とする曼荼羅。閻魔天供(テンク)を行うときに用いる。「覚禅鈔(カクゼンシヨウ)」や「阿娑縛抄(アサバシヨウ)」に数種が伝わる。
えんまどう
えんまどう [0] 【閻魔堂】
閻魔{(1)}を祀(マツ)る堂。
えんまどうきょうげん
えんまどうきょうげん [6] 【閻魔堂狂言】
京都市上京区の引接寺(インジヨウジ)閻魔堂に伝わる狂言。壬生(ミブ)狂言などと同様,大念仏の折の余興として演じられた。壬生狂言が黙劇なのに対し,台詞(セリフ)のある曲も伝わる。五月二一日から二〇日間行われる。
えんまのちょう
えんまのちょう 【閻魔の庁】
閻魔が亡者の生前の行為に判決を下す場所。
えんままいり
えんままいり [4] 【閻魔参り】
陰暦正月と七月の一六日に,閻魔堂へ参拝すること。俗にこの日は閻魔の斎日といわれ,地獄の釜のふたがあいて,亡者も責め苦を免れるという。使用人のある家では,この日に藪入(ヤブイ)りと称して休暇を与えた。閻魔詣で。[季]夏。
えんまむし
えんまむし [3] 【閻魔虫】
エンマムシ科の甲虫。体長1センチメートル内外。体は卵形で,光沢ある黒色。動物の死体・糞などに集まりハエの幼虫などを食う。
えんまらじゃ
えんまらじゃ 【閻魔羅闍】
〔梵 Yamarāja〕
「閻魔王」に同じ。
えんまん
えんまん ヱン― [0] 【円満】 (名・形動)[文]ナリ
(1)満ち足りていて,不満や争いのない・こと(さま)。「夫婦―」「―な家庭」「紛争は―に解決した」
(2)性格が穏やかで,かどのない・こと(さま)。「―な人柄」
(3)十分に満ちて,まるいこと。また,そのさま。「―ノ月/日葡」
(4)完全である・こと(さま)。「遂に―明白なる光を見るに至るまで/西国立志編(正直)」
(5)〔仏〕 悟り・智慧・往生・願いなどが完全に実現すること。成就すること。「浄土に生まれん事,自然(オノズカ)ら―しなん/今昔 7」
〔(5)が原義〕
[派生] ――さ(名)
えんまん
えんまん【円満】
perfection;→英和
harmony;→英和
smoothness.→英和
〜な(に) perfect(ly);→英和
harmonious(ly);→英和
peaceful(ly).→英和
〜な解決 an amicable settlement.〜な人格 all-round character.〜さを欠く be at odds <with> .〜に暮らす live in harmony.
えんまんいん
えんまんいん ヱンマンヰン 【円満院】
滋賀県大津市にある単立宗教法人の寺。園城寺三門跡の一。987年,京都岡崎の地に,村上天皇皇子悟円法親王が開山,平等院と称した。天文年間(1532-1555)現在地に移建。
えんまんぐそく
えんまんぐそく ヱン― [0] 【円満具足】 (名)スル
すべてが十分に満ち足りて,不足なく備わっていること。「―した顔」
えんみ
えんみ [1][3] 【塩味】
(1)料理の塩かげん。しおあじ。
(2)事情を勘案して,物事を処理すること。手加減。斟酌(シンシヤク)。
えんみ
えんみ [1] 【魘魅・厭魅】 (名)スル
妖術で人をのろい殺すこと。「人に―せられて死す/菅家後集」
えんみょうりゅう
えんみょうりゅう ヱンミヤウリウ 【円明流】
⇒二天一流(ニテンイチリユウ)
えんむ
えんむ [1] 【煙霧】
(1)煙と霧。
(2)乾いた微細な粒子が大気中に浮遊し,空気が乳白色に濁ってみえる現象。
えんむすび
えんむすび【縁結びの神】
a god of marriage.
えんむすび
えんむすび [3] 【縁結び】
(1)男女の縁を結ぶこと。縁組。
(2)遊びの一種。多くの男女の名をそれぞれの紙に書き,適宜に一枚ずつ取って,その組み合わせをたのしむもの。宿世(スクセ)結び。
(3)願かけの一種。結ばれたいと思う男女が,名前と年齢を書いてこよりにし,社寺の格子や木に結びつけ,結ばれることを願うもの。
えんむすびのかみ
えんむすびのかみ 【縁結びの神】
(1)結婚の縁組をつかさどる神。出雲(イズモ)の神。
(2)仲人の称。
えんめい
えんめい [0] 【延命】
(1)命をのばすこと。
(2)ある地位を失わないようにすること。「―効果」「内閣の―工作」
えんめい
えんめい [0] 【艶名】
情事・色恋についてのうわさ。
えんめいえん
えんめいえん ヱンメイヱン 【円明園】
中国清代,北京の北西にあった離宮。バロック様式の宮殿で,付属する長春園・綺春園を合わせて広大な敷地を占めた。1860年,アロー戦争の際に英仏軍に破壊された。ユワンミン-ユワン。
円明園[カラー図版]
えんめいかじゃ
えんめいかじゃ 【延命冠者】
能「翁」の特殊演式「父尉(チチノジヨウ)延命冠者」の登場人物。また,その役に用いる面。
延命冠者[図]
えんめいかんのん
えんめいかんのん 【延命観音】
三十三観音の一。呪咀(ジユソ)・毒薬の害を除き,寿命をのばす功徳があるという。
えんめいぎく
えんめいぎく [3] 【延命菊】
ヒナギクの異名。
えんめいしゅ
えんめいしゅ [3] 【延命酒】
飲めば長生きできるという薬酒。
えんめいじぞう
えんめいじぞう 【延命地蔵】
地蔵菩薩の本願のうち,特に延命の功徳を強調した呼称。
えんめいそう
えんめいそう [0] 【延命草】
ヒキオコシの別名。
えんめいぶくろ
えんめいぶくろ [5] 【延命袋】
福の神の持っている,宝の入った錦(ニシキ)の袋。
えんめいほう
えんめいほう [0] 【延命法】
密教で,普賢(フゲン)菩薩を本尊として,寿命を延ばし智慧敬愛を得ることを祈願する修法。
えんめいぼさつ
えんめいぼさつ 【延命菩薩】
「普賢(フゲン)延命菩薩」の略。
えんめつ
えんめつ [0] 【煙滅】 (名)スル
〔湮滅(インメツ)の誤りから〕
煙のようにあとかたもなく消えてなくなること。
えんめんけん
えんめんけん ヱンメン― 【猿面硯・円面硯】
古代の硯(スズリ)の一形態。陶質で,中央に平らな陸(オカ)を設けそのまわりに溝をめぐらし,下方に台脚をつけたもの。
えんもく
えんもく [0] 【演目】
上演される演劇などの題名。
えんもく
えんもく [0] 【鳶目】
(鳶(トビ)の目のように)よく見える目。鋭い眼力(ガンリキ)。
えんもくとじ
えんもくとじ [5] 【鳶目兎耳】
〔よく見える目とよく聞こえる耳の意〕
新聞・雑誌・放送などの報道関係者にいう。飛耳張目。
えんもん
えんもん ヱン― 【轅門】
〔昔,中国で,戦陣で車の轅(ナガエ)を向かい合わせて門にしたことから〕
陣屋の門。軍門。「尼崎に―を堅くしておはすれば/太平記 34」
えんもん
えんもん [0] 【羨門】
⇒せんもん(羨門)
えんや
えんや ヱンヤ 【園冶】
中国最古の庭園書。明の計無否(別名,李計成)が1635年にその作庭理論を著したもの。序文中に「造園」の語が用いられている。
えんや
えんや [1] 【艶冶】 (名・形動)[文]ナリ
(女性が)なまめかしく美しい・こと(さま)。「洗い髪の―な姿態」
[派生] ――さ(名)
えんや
えんや [1] 【塩冶】
塩を製することと鉱山を掘って金属を製すること。製塩と冶金。
えんやこら
えんやこら [1] (感)
多人数で力仕事をするときなど,息を合わせるための掛け声。
えんやす
えんやす ヱン― [0] 【円安】
外国為替(カワセ)相場で,外国通貨に対して円の価値が低くなっている状態。
⇔円高
えんやはんがん
えんやはんがん 【塩谷判官】
「仮名手本忠臣蔵」の登場人物。殿中で高師直(コウノモロナオ)(吉良上野介)に刃傷(ニンジヨウ)に及び,切腹させられた赤穂城主浅野長矩(ナガノリ)に擬す。
えんやら
えんやら [1] (感)
重いものを押したり引いたりするときのかけ声。えんや。えいや。えんやらや。
えんゆ
えんゆ [1] 【縁由】
⇒えんゆう(縁由)
えんゆう
えんゆう [0] 【縁由】
(1)物事がそうなった訳やきっかけ。原因・理由・由来など。えんゆ。
(2)〔法〕 ある法律行為または意思表示をなすに至る動機。
えんゆう
えんゆう [0] 【宴遊】 (名)スル
酒宴を開いて楽しむこと。
えんゆう
えんゆう ヱン― [0][1] 【円融】
〔連声で「えんにゅう」とも〕
〔仏〕 個々のものが,それぞれの立場を保ちながら融和し,さまたげのないこと。完全にとけあっていること。天台宗・華厳宗の教理で多く使われる。
えんゆう
えんゆう ヱンイウ [0] 【遠猷】
〔「猷」ははかりごと〕
遠い将来まで考えた計画。遠謀。「深謀―」
えんゆう
えんゆう ヱンイウ [0] 【園囿】
〔「園」は草木を植えるところ,「囿」は鳥獣を飼うところの意〕
草木を植え,鳥や獣を飼っているところ。苑囿。
えんゆうかい
えんゆうかい ヱンイウクワイ [3] 【園遊会】
戸外で催す宴会。庭園・屋外に模擬飲食店などを設け,多くの客を招待する祝賀や披露あるいは社交の会。
えんゆうかい
えんゆうかい【園遊会】
<give,hold> a garden[ <米> lawn]party.
えんゆうさんだい
えんゆうさんだい ヱン― [5] 【円融三諦】
天台教学における根本主張。空諦・仮諦(ケダイ)・中諦の三諦が互いにとけあって円融無碍(ムゲ)であること。
えんゆうてんのう
えんゆうてんのう ヱンユウテンワウ 【円融天皇】
(959-991) 第六四代天皇(在位 969-984)。村上天皇の第五皇子。名は守平。985年出家。法諱(ホウキ)を金剛法と号した。
えんゆうむげ
えんゆうむげ ヱン― [5] 【円融無碍】
完全にとけあって,一切の障害のないこと。
えんよう
えんよう [0] 【艶陽】
はなやかな晩春のころ。春の日。
えんよう
えんよう【遠洋】
an ocean.→英和
‖遠洋漁業 deep-sea fishery[fishing].遠洋航海 ocean navigation.
えんよう
えんよう [0] 【艶容】
なまめかしく美しい姿。艶姿。
えんよう
えんよう ヱン― [0] 【援用】 (名)スル
(1)自分の説を補強するために他の文献・事例などを引き用いること。「先人の説を―する」
(2)〔法〕 自己の利益のためにある事実を提示し主張すること。時効の援用,証拠の援用,抗弁の援用など。
えんよう
えんよう ヱン― [0] 【婉容】
柔和な容姿。
えんよう
えんよう ヱンヤウ [0] 【遠洋】
陸地を遠く離れた海。
⇔近海
えんようぎょぎょう
えんようぎょぎょう ヱンヤウ―ゲフ [5] 【遠洋漁業】
基地とする港から遠く離れた海域で行う漁業。母船式トロール漁業,北洋サケ・マス漁域など。船団を組んで長期間操業する。
→沿岸漁業
→沖合漁業
えんようくいき
えんようくいき ヱンヤウ―ヰキ [5] 【遠洋区域】
航行区域の一。平水区域・沿海区域・近海区域を除くすべての水域。形も大きく耐航性も十分な船舶のみが航行し得る。遠洋航路。
えんようこうかい
えんようこうかい ヱンヤウカウ― [5] 【遠洋航海】
(1)遠洋を航海して,内国と外国との間を交通すること。
(2)商船学校・水産学校・防衛大学校などの学生で,海上技術を履修する者が,実習のため練習艦船によって海外巡航をすること。
えんようこうろ
えんようこうろ ヱンヤウカウ― [5] 【遠洋航路】
(1)遠洋区域を航行する航路。
⇔近海航路
(2)遠洋区域の旧称。
えんよく
えんよく [0] 【煙浴】
ある種の鳥に見られる,煙を浴びる行動。寄生虫の駆除に効果があると考えられている。
えんよくろ
えんよくろ [4] 【塩浴炉】
熱処理炉の一。硝酸塩・塩化物などを加熱溶融した中に製品を投入し,熱処理を行うもの。特殊鋼などの焼き入れ・焼き戻しに用いる。
えんら
えんら 【閻羅】
〔「閻魔羅闍(エンマラジヤ)」の略〕
「閻魔(エンマ)」に同じ。「―に抜かるる舌根を/滑稽本・浮世床 2」
えんらい
えんらい ヱン― [0] 【遠雷】
遠くの方で鳴っている雷。[季]夏。
えんらい
えんらい【遠雷】
a distant roll of thunder.
えんらい
えんらい【遠来の客】
a visitor from a distant place.
えんらい
えんらい ヱン― [0] 【遠来】
遠くからやってくること。「―の客」
えんらおう
えんらおう 【閻羅王】
⇒閻魔(エンマ)
えんらく
えんらく [0][1] 【宴楽・燕楽】
酒宴を開いて楽しむこと。うちとけて楽しむこと。
〔「えんがく」と読めば別語〕
えんらにん
えんらにん [0] 【閻羅人】
⇒閻魔卒(エンマソツ)
えんらん
えんらん ヱン― 【鵷鸞】
〔「鵷」「鸞」はともに鳳凰の一種〕
朝廷の役人。殿上人。「―のすみか/平家 7」
えんらん
えんらん ヱン― [0][1] 【遠巒】
遠くに連なって見える山々。
えんり
えんり [1] 【厭離】 (名)スル
〔「えん」は漢音〕
〔仏〕 汚れているこの世をいとい,離れること。おんり。「六塵の楽欲(ギヨウヨク)おほしといへども,皆―しつべし/徒然 9」
えんり
えんり ヱン― [1] 【円理】
和算用語。円周・円弧の長さ,円・弓形の面積,球の面積・体積を級数を用いて求め,さらにこの方法で楕円その他の曲線の長さ,曲面の表面積や体積などまでも求めようとした学問。江戸中期,関孝和・建部賢広・安島直円らによって完成された。
えんり
えんり ヱン― [1] 【垣籬】
かき。まがき。
えんりえど
えんりえど [1][1] 【厭離穢土】
〔仏〕 けがれた現世を嫌って離れること。おんりえど。
→欣求浄土(ゴングジヨウド)
えんりっぽん
えんりっぽん 【閻立本】
(?-673) 中国,唐代の宮廷画家。工部尚書,のち中書令として太宗に仕えた。仏画・人物画を得意とした。ボストン美術館蔵の伝閻立本筆「歴代帝王図巻」は北宋時代の模本とされる。えんりゅうほん。
えんりゃく
えんりゃく ヱン― [0] 【遠略】
遠大な計画。深い策略。遠謀。
えんりゃく
えんりゃく 【延暦】
年号(782.8.19-806.5.18)。天応の後,大同の前。桓武(カンム)天皇の代。
えんりゃくぎしきちょう
えんりゃくぎしきちょう 【延暦儀式帳】
「皇大神宮儀式帳」と「止由気宮(トユケグウ)儀式帳」の併称。804年(延暦23)に提出されたのでいう。
えんりゃくじ
えんりゃくじ 【延暦寺】
滋賀県大津市坂本本町にある天台宗総本山。山号,比叡山。788年(延暦7)最澄が一乗止観院として創建。823年延暦寺の寺号を賜る。円珍の門徒が園城寺(オンジヨウジ)(寺門)に移ってからは寺門と対立。このころから僧兵を養い,意に満たないことがあれば強訴し,朝廷に恐れられた。1571年織田信長の焼き打ちにあい全山焼失したが,江戸初期再興。奈良の南都(興福寺)に対して北嶺,寺門・寺(園城寺の称)に対し,山門・山と称する。
えんりゃくそうろく
えんりゃくそうろく 【延暦僧録】
日本最初の僧伝。788年(延暦7)帰化僧思託の著。散逸して一部が「日本高僧伝要文抄」などに伝えられている。
えんりゅう
えんりゅう [0] 【淹留】 (名)スル
〔「淹」は久しい意〕
長く滞在すること。「次便の出航を俟て―せざるを得ざりしに/八十日間世界一周(忠之助)」
えんりょ
えんりょ【遠慮】
(1)[控え目]reserve;→英和
deference (敬意);hesitation (躊躇).
(2)[深い考え]forethought;→英和
foresight.→英和
〜する be reserved[modest];refrain <from doing> .→英和
〜なく without ceremony;freely;unsparingly (容赦なく).→英和
〜のない unreserved.→英和
〜会釈もなく ruthlessly.→英和
〜深い reserved;modest.→英和
えんりょ
えんりょ ヱン― 【遠慮】 (名)スル
(1) [0]
他人に対して,控え目に振る舞うこと。言動を控え目にすること。「発言を―する」「―なくいただきます」
(2) [0]
(事情や状況を考え合わせて)やめること。辞退すること。「喪中につき新年の御挨拶は―させていただきます」「おタバコは御―ください」
(3) [0]
断ることの遠回しな言い方。「今回は出席を―させていただきます」
(4) [1]
遠い先々のことまで見通して,よく考えること。深慮。「深謀―をめぐらす」
(5) [0]
江戸時代,武士や僧侶に対して科された軽い謹慎刑。門を閉じて居宅にこもらせ,昼間の外出を禁じたもの。夜間,くぐり戸から目立たないように出入りすることは許された。
えんりょ=なければ近憂(キンユウ)あり
――なければ近憂(キンユウ)あり
⇒遠(トオ)き慮(オモンパカリ)なければ必(カナラ)ず近(チカ)き憂(ウレ)えあり
えんりょ=会釈(エシヤク)もない
――会釈(エシヤク)もない
相手に対する思いやりがなく,自分の思いどおりに物事を進めるさま。
えんりょう
えんりょう [0][1] 【炎涼】
暑さと涼しさ。
えんりょう
えんりょう ヱン― [0] 【遠陵】
平安時代,天皇からみて縁戚関係の遠い天皇・皇后などの墓。陵墓奉幣では常幣のみを献ずる。
⇔近陵
えんりょう
えんりょう ヱンリヤウ [0] 【円領】
⇒丸襟(マルエリ)(2)
えんりょがち
えんりょがち ヱン― [0] 【遠慮勝ち】 (形動)[文]ナリ
言葉や態度が控え目であるさま。ややもすると遠慮することが多いさま。「―な性格」「―に用件を切り出す」
えんりょぶかい
えんりょぶか・い ヱンリヨ― [5] 【遠慮深い】 (形)
他人に対する言動や態度がたいへん控え目である。「―・い人柄」
えんりん
えんりん ヱン― [0] 【園林】
庭園の中にある林。また,庭園と林。
えんりん
えんりん ヱン― [0] 【円鱗】
硬骨魚類の骨鱗の一種。ほぼ円形で,とげのないうろこ。同心円状に年輪ができる。
えんるい
えんるい [1] 【塩類】
⇒塩(エン)
えんるい
えんるい【塩類】
salts.
えんるい
えんるい [1] 【縁類】
結婚・縁組,あるいは同じ主君に仕えるなどの縁でつながっている人。縁者。親類。
えんるい
えんるい ヱン― 【遠類】
(1)血縁の遠い親類。
(2)近世,大伯父(オオオジ)・大伯母(オオオバ)・又従兄弟(マタイトコ)・又甥(マタオイ)などの傍系の親族。
えんるいか
えんるいか [0] 【塩類化】
蒸発量が降水量を上回る乾燥・半乾燥地帯で,水の蒸発により塩類が土壌に集積すること。排水の不十分なところで著しい。砂漠化の原因となる。塩類集積。
えんるいしゅうせき
えんるいしゅうせき [5] 【塩類集積】
⇒塩類化
えんるいせん
えんるいせん [3][0] 【塩類泉】
⇒塩泉(エンセン)
えんるいせん
えんるいせん [3][0] 【塩類腺】
(1)海産の魚類・爬虫(ハチユウ)類・鳥類に見られる塩分の分泌腺。塩分を高濃度の溶液として体外へ排出する。
(2)海岸などにはえる植物に見られる塩分の分泌腺。通常は葉の表面にある。
えんれい
えんれい ヱン― [0] 【婉麗】 (名・形動)[文]ナリ
姿や文章などが,しとやかで美しい・こと(さま)。「―な文体」
[派生] ――さ(名)
えんれい
えんれい [0] 【延齢】
寿命を延ばすこと。延年。
えんれい
えんれい [0] 【艶麗】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
(1)容姿があでやかで,なまめかしく美しい・こと(さま)。「容貌極めて―なるに/近世紀聞(延房)」
(2)文章・絵画・音楽などが,はなやかで美しい・こと(さま)。「其他技芸に至るまで漸く―になりて/日本開化小史(卯吉)」
■二■ (形動タリ)
{■一■(1)}に同じ。「お柳は清姿―たれども/人情本・英対暖語」
[派生] ――さ(名)
えんれいかく
えんれいかく [3] 【延齢客】
菊の異名。
えんれいそう
えんれいそう [0] 【延齢草】
ユリ科の多年草。山地の樹陰に生じ,高さ30センチメートル内外。茎は直立し,その頂に三枚の大きな広卵形の葉を輪生する。初夏,茎頂に紫褐色の一花をつける。果実は球形。根茎を干したものを延齢草根といい,催吐剤や胃腸薬にする。タチアオイ。延年草。
延齢草[図]
えんれいたん
えんれいたん 【延齢丹】
江戸時代に用いられた気付け薬。曲直瀬道三(マナセドウサン)の養子延寿院玄朔(ゲンサク)創製。
えんれん
えんれん [0] 【演練】
本番さながらの演習。訓練。
えんろ
えんろ ヱン― [1] 【遠路】
遠いみちのり。「―はるばる訪れる」
えんろ
えんろ [1] 【沿路】
道に沿った所。みちぞい。沿道。
えんろ
えんろ ヱン― [1] 【円顱】
〔「顱」は頭の骨の意〕
(1)まるい頭。
(2)髪をそったまるい頭。僧侶。
えんろ
えんろ【遠路(を来る)】
(come) a long way.〜わざわざお越しくださってありがとう存じます Thank you very much for your coming all the long way.
えんろう
えんろう [0] 【煙浪・烟浪】
「煙波(エンパ)」に同じ。「万里の―をしのぎつつ大宋国へぞ渡りける/平家 3」
えんグラフ
えんグラフ ヱン― [3] 【円―】
(1)円を半径によって分割し,その面積によって全体に対する各部分の内訳を表すようにした図表。扇形グラフ。パイグラフ。
(2)数量の大小を比較するのに,大小種々の円で表したグラフ。
えんタク
えんタク ヱン― [0] 【円―】
〔「一円タクシー」の略〕
大正末期から昭和初期にかけて,一円均一で市内特定地域を走ったタクシー。メーター制になってからも,しばらく流しのタクシーの意味で使われた。
えんビ
えんビ [0] 【塩―】
「塩化ビニル」の略。
えんピッチ
えんピッチ ヱン― [3] 【円―】
⇒サーキュラー-ピッチ
えんポツ
えんポツ [0] 【塩―】
塩素酸カリウム。
〔「塩剥」とも書く。「剥」はポタシウム(カリウムの英語名)の当て字「剥篤叟母」の略〕
えグラフ
えグラフ ヱ― [2] 【絵―】
数量を示すのに,棒や折れ線などでなく,絵で示したグラフ。
えコンテ
えコンテ ヱ― [2] 【絵―】
映画や TV ドラマなどをつくるとき,シナリオを基に登場人物の動きやカメラの位置などを,カットごとに絵で示したもの。
→コンテ
え段
えだん [1] 【え段・エ段】
五十音図の第四段。母音に「エ」をもつ音の総称。え・け・せ・て・ね・へ・め・え・れ・ゑ。エ列。
→五十音図
お
お ヲ 【小】 (接頭)
(1)名詞に付く。
(ア)形や規模が小さい意を表す。「―川」「―舟」
(イ)語調を整えたり,親愛の気持ちを表したりする。「―田」「―野」
(2)用言に付いて,量や程度がわずかな意を表す。「―止みなく降る雨」「―暗い道」
お
お 【御】 (接頭)
〔「おおみ(大御)」が「おおむ(おおん)」「おん」を経て「お」と転じてできた語〕
(1)名詞に付く。
(ア)相手や第三者に対する敬意とともに,相手のもの,相手に関するものであることを表す。「あの方の―帽子」「―子様」
(イ)丁寧の意を表す。上品に表現しようとする気持ちをこめても用いる。「―茶」「―しるこ」「―値段」
(2)(「阿」「於」とも書く)女性の名前に付けて,親愛感を添える。「―菊」「―富さん」
(3)動詞の連用形・名詞に付く。
(ア)「なさる」「になる」「遊ばす」「くださる」「いただく」「だ」などの語を伴い,その動作の主に対する敬意を表す。「―いでなさる」「―世話になる」「―読みあそばす」「―書きくださる」「―越しいただく」「社長が―呼びだ」
(イ)和らげた命令表現をつくる。目上には使わない。「―黙り」「そう―し」「早く―はいり」
(ウ)「する」「いたす」などの語を伴って,自分の側の動作について,動作の及ぶ相手に対する敬意を表す。「かばんを―持ちいたしましょう」「御注文の品を―届けに上がりました」「先生を―呼びする」
(4)形容詞・形容動詞に付く。
(ア)丁寧・上品に表現する。「―暑うございます」
(イ)相手や第三者に対する敬意を表す。「さぞ―さびしいことでしたでしょう」「―きれいでいらっしゃる」
(5)
(ア)(尊敬の表現を裏返しにして)皮肉やからかいの気持ちを表す。「―高くとまっている」「とんだ―荷物をかかえこんだ」「―えら方」
(イ)謙遜・卑下の気持ちを表す。「―恥ずかしゅうございます」「―粗末でした」
→ご(御)
お
お ヲ [1] 【緒】
(1)糸やひもなど,細長いもの。「羽織の―」
(2)履物につけて,足にかけるひも。「―をすげる」「鼻―」
(3)楽器や弓の弦。「琴の―」
(4)長く続くもの。「あらたまの年の―長く逢はざれど/万葉 3775」
(5)魂をつなぐもの。いのち。玉の緒。「己が―を凡(オオ)にな思ひそ/万葉 3535」
お
お ヲ [1] 【雄・男・夫・牡】
(1)おとこ。「汝こそは―にいませば/古事記(上)」
(2)夫(オツト)。「吾(ア)はもよ女(メ)にしあれば汝(ナ)をきて―は無し/古事記(上)」
(3)他の語に付いて,複合語をつくる。
(ア)男性,または動植物が雄性である意を表す。「ますら―」「―鹿」「―花」
(イ)一対の物のうち,「大きい」「勢いが強い」など,男性的と思われる方を表す。「―滝」「―岳」
(ウ)男らしい,勇ましいなどの意を表す。「―たけび」
⇔め
お
お ヲ 【諾】 (感)
承諾を表す応答の語。はい。「否(イナ)も―も欲しきまにまに/万葉 3796」
お
お ヲ 【峰・丘】
山の小高い所。みね。おか。また,尾根。「あしひきの―の上の桜/万葉 4151」
お
お【緒】
a cord (細引);→英和
a string (ひも);→英和
a thong (革の).→英和
お
お
(1)五十音図ア行第五段の仮名。後舌の半狭母音。
(2)平仮名「お」は「於」の草体。片仮名「オ」は「於」の偏から。
お
お [1] (感)
軽い驚きの気持ちを表す語。あっ。「―,速いな」
お
お ヲ (格助・接助・間投助)
⇒を
お
お ヲ [1] 【尾】
(1)動物の尻(シリ)から細長く伸び出た体の部分。しっぽ。「犬が―を振る」「クジャクの―」
(2)({(1)}に似て)物の本体からうしろに,細長く伸びているもの。「凧(タコ)の―」「ほうき星の―」
(3)物事の終わりの部分。末の方。「其言葉の―に縋(スガ)つて/平凡(四迷)」
(4)山の裾野の細くのびた部分。「山の―をめぐる谷の入口/夜明け前(藤村)」
お
お [1] 【オ】
〔オモテ(表)の略〕
和装本・唐本などで,その丁の表の面であることを表す符号。「五丁オ(五丁の表)」のように普通,片仮名で書く。
⇔ウ
お
お【尾】
<wag> a tail;→英和
a brush (狐の);→英和
a trail (すい星などの).→英和
お
お ヲ 【麻・苧】
(1)アサの古名。「―の畠あり/宇治拾遺 12」
(2)アサやカラムシの繊維を紡いだ糸。「―をよりて/土左」
お
お ヲ 【魚】
〔「うお」が他の語の下に付いて,複合語をつくる際に生ずる形〕
うお。さかな。「おうお(大魚)」「ひお(氷魚)」など。
お=に付く
――に付・く
他人の言動に追随して行動する。
お=に尾をつける
――に尾をつ・ける
(事実以外のことをつけ加えて)物事をおおげさに言う。尾鰭(オヒレ)をつける。「伝へ又伝へて,枝に枝を生じ,―・け/福翁百話(諭吉)」
お=を引く
――を引・く
物事がすんだあとまでも,その名残や影響が続く。「この間のいさかいがまだ―・いている」
お=を振る
――を振・る
(犬が尾を振って人にこびるように)相手に気に入られようと機嫌をとる。しっぽを振る。
お=を見せる
――を見・せる
「しっぽを出す」に同じ。「世間に―・せず,狐よりは化(バケ)すまして世をわたる事/浮世草子・永代蔵 5」
お=を=泥中(デイチユウ)
――を=泥中(デイチユウ)(=塗中(トチユウ))に曳(ヒ)く
〔荘子が楚王に仕官を求められた時,「亀(カメ)は,殺されて亀卜(キボク)に用いられて珍重されるよりは,泥の中に尾を引きずってでも生きたいだろう」と言って断ったという「荘子(秋水)」の故事から〕
仕官せずにのんびり暮らすこと。
おあい
おあい ヲ― [0] 【汚穢】
⇒おわい(汚穢)
おあい
おあい 【御間・御相】
〔「あい(間・相)」を丁寧にいった語〕
(1)酒席で,相伴の者が正客と主人の間にはいって杯の受け差しをすること。「愛敬の小姓は―と色めきける/浄瑠璃・万年草(上)」
(2)相手をすること。また,その人。「もう一杯ああいくぢのねへ―だ,―だ/安愚楽鍋(魯文)」
おあいそ
おあいそ [0] 【御愛想】
〔「おあいそう」とも〕
(1)「愛想(アイソ){(1)}」を丁寧に言う語。
(2)「愛想{(2)}」を丁寧に言う語。「―に顔だけ出す」
(3)「愛想{(4)}」を丁寧に言う語。「―なしで…」
(4)「愛想{(5)}」を丁寧に言う語。「―お願いします」
おあいだ
おあいだ 【御間】
(1)不用になること。また,そのために暇になること。
(2)異性に相手にされないこと。「おいらといふ好男子(イロオトコ)がゐるから他のものはとても―だ/滑稽本・七偏人」
おあいにくさま
おあいにくさま【お生憎様】
I'm sorry,but….
おあいにくさま
おあいにくさま [0][7] 【御生憎様】 (名・形動)
相手の期待に添えないときに,わびたり慰めたりする場合にいう語。また,皮肉の意をこめても使う。「―ですが,今日は売り切れてしまいました」「―,あなたのお世話にはなりません」
おあかんだけ
おあかんだけ ヲアカン― 【雄阿寒岳】
北海道東部,阿寒カルデラの中央火口丘に相当する火山。海抜1370メートル。火口原に阿寒湖・ペンケトウ・パンケトウがある。
おあし
おあし [0] 【御足・御銭】
〔もと女房詞〕
ぜに。おかね。
→足
おあずけ
おあずけ【お預けをくう】
be kept waiting <for> .
おあずけ
おあずけ [0] 【御預け】
(1)犬の前に食物を置き,「よし」と言うまで食べさせないこと。
(2)約束・計画などの実行がのばされること。また,実行にうつされないこと。「祝賀会は当分―だ」
(3)江戸時代の刑罰の一。
→あずけ(2)
おあずけ=を食(ク)う
――を食(ク)・う
待望していた物事の実現が延ばされる。
おあずけにん
おあずけにん 【御預人】
江戸時代,大名や旗本で,罪を得て諸大名の家に預けられて監禁された人。
おあつらえ
おあつらえ [0] 【御誂え】
「あつらえ{(1)}」を丁寧にいう語。「―の品」
おあつらえむき
おあつらえむき [0] 【御誂え向き】 (名・形動)
「あつらえむき」に同じ。「運動会には―の天気だ」
おあむ物語
おあんものがたり 【おあむ物語】
〔「おあん」は尼の意〕
聞き書き。一巻。石田三成の家臣山田去暦の女(ムスメ)が,関ヶ原の戦いの折,大垣城での体験を物語ったもの。「おきく物語」とともに,女性から見た戦争記録として注目される。
おあわせ
おあわせ ヲアハセ 【緒合はせ】
琴・琵琶などの弦楽器を調弦すること。また,合奏すること。「琵琶を引き寄せ弾じ給へばまた玉琴の―に/謡曲・千手」
おあん
おあん 【御庵】
尼の住居,またはそこに住む尼を敬っていう語。「お寮がゐる所を―といひ候よ/狂言・比丘貞」
おあんなんす
おあんなん・す (連語)
〔「おあがりなんす」の転。「なんす」は尊敬の補助動詞。近世後期の遊里語〕
「食べる」「飲む」などの意の尊敬表現。「一つ―・せ/洒落本・遊子方言」
おあんものがたり
おあんものがたり 【おあむ物語】
〔「おあん」は尼の意〕
聞き書き。一巻。石田三成の家臣山田去暦の女(ムスメ)が,関ヶ原の戦いの折,大垣城での体験を物語ったもの。「おきく物語」とともに,女性から見た戦争記録として注目される。
おい
おい オヒ [1] 【笈・負】
〔動詞「負う」の連用形「負い」の意から〕
修験者(シユゲンジヤ)・行脚(アンギヤ)僧が仏具・衣類などを入れて背に負う,脚・開き戸のついた箱。きゅう。
笈[図]
おい
おい ヲヒ [0] 【甥】
自分の兄弟姉妹の生んだ男子。
⇔姪(メイ)
「叔父―の間柄」
おい
おい
Hello!/(I) say!/Look here!
おい
おい【甥】
a nephew.→英和
おい
おい オヒ 【負ひ】
〔動詞「負う」の連用形から〕
負担。借金。「大方は月をも愛(メ)でじ未進(ミシン)せじ積れば人の―となるもの/仮名草子・仁勢物語」
おい
おい オヒ 【追い】
(1)追うこと。多く他の語と複合して用いる。「鳥―」「馬―」
(2)「追い銭(セン)」の略。「盗人に―といふことは,かかる事をや申すらん/狂言・連歌盗人(虎寛本)」
おい
おい [1] (感)
(1)男性が親しい間柄や目下の人に呼びかけるときに用いる語。「―,どこへ行くんだ」
(2)相手の呼びかけに応ずるときに用いる語。はい。「―といらへて/読本・弓張月(続)」
(3)納得したり思い当たったりしたときに用いる語。おお。「―,さり。―,さりとうなづきて/源氏(玉鬘)」
おい
おい (代)
一人称。男が同輩や目下の者に用いる。おれ。「―とすつぱり切れてくれろ/洒落本・其あんか」
〔現代でも主に西日本の一部で用いられる〕
おい
おい【老い】
old age;the aged (老人).→英和
〜も若きも both young and old.
おい
おい [1][2] 【老い】
(1)老いること。「―を感じさせない人」
(2)年をとった人。としより。「―も若きも」
おい=を養う
――を養・う
年とったからだをいたわって,静養する。「白頭の雪は積もれども,―・ふ滝川の/謡曲・養老」
おいあげる
おいあ・げる オヒ― [4] 【追(い)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 おひあ・ぐ
(1)追って上の方へ行かせる。「羊を丘の上に―・げる」
(2)先行するものを追って間隔を縮める。「先頭にいま一歩というところまで―・げた」
おいいず
おいい・ず オヒイヅ 【生ひ出づ】 (動ダ下二)
(1)生まれ出る。はえ出る。「御歯の―・づるに食ひあてむとて/源氏(横笛)」
(2)成長する。生育する。「心さへこそ人には異に―・で給へれ/源氏(乙女)」
おいいれ
おいいれ 【老い入れ】
年をとること。また,年をとってからの境遇。老後。おいれ。「―の栄華まで,此の頃思案しめ置いた/浄瑠璃・栬狩」
おいうぐいす
おいうぐいす [4] 【老い鶯】
夏に鳴くウグイス。ろうおう。残鶯(ザンオウ)。晩鶯(バンオウ)。夏鶯。[季]夏。
おいうち
おいうち【追討ちをかける】
attack the routed enemy.
おいうち
おいうち オヒ― [0] 【追(い)討ち・追(い)撃ち】
(1)負けて逃げて行く者を追いかけて討つこと。ついげき。「―をかける」
(2)弱っている者にさらに打撃を与えること。「冷害のあと水害の―を受ける」
おいうつ
おいう・つ オヒ― 【追ひ討つ・追ひ撃つ】 (動タ五[四])
逃げる者を追って攻撃する。
おいえ
おいえ [0] 【御家】
(1)貴人や大名の家の敬称。主人や主君の家などにもいう。また,他人の家の敬称。「―の一大事」
(2)上方で,良家の主婦の敬称。「―はどうぢやいな,痛所はえいかいな/滑稽本・膝栗毛 6」
(3)〔もと主婦の居間をいったことから〕
敷物・畳の敷いてある部屋。座敷。「様子聞うと―の真中どつかと坐れば/浄瑠璃・忠臣蔵」
おいえきょうげん
おいえきょうげん [4] 【御家狂言】
歌舞伎や浄瑠璃で,大名・旗本の家で起こった御家騒動や仇討ちを題材とした狂言。「伽羅先代萩(メイボクセンダイハギ)」など。御家物。
おいえげい
おいえげい【お家芸】
one's speciality.
おいえげい
おいえげい [3] 【御家芸】
(1)代々その家に伝わり,専門とする技芸。
(2)その人が最も得意とするもの。おはこ。十八番。「早食いは彼の―だ」
おいえさま
おいえさま [0] 【御家様】
上方で,中流以上の商家の主婦の敬称。おえさま。
おいえそうどう
おいえそうどう【お家騒動】
a household trouble.
おいえそうどう
おいえそうどう [4] 【御家騒動】
(1)江戸時代,大名家の家督相続争いや権臣の権力争いなどをきっかけにして起こった,藩全体の争い。伊達(ダテ)騒動・黒田騒動など。
(2)一つの家庭・組織などの中での勢力争い。
おいえほお
おいえほお [3] 【御家頬】
面頬(メンポオ)の一。しわもひげもない,滑らかなもの。江戸時代,将軍家が着用。
おいえもの
おいえもの [0] 【御家物】
⇒御家狂言(オイエキヨウゲン)
おいえりゅう
おいえりゅう 【御家流】
(1)京都粟田口の青蓮院(シヨウレンイン)門跡,尊円法親王(1298-1356)を祖とする書流。世尊寺流に上代書法を取り入れた,流麗で平明・穏和な書風。中世にも愛好されたが,特に江戸時代には御家流の名で呼ばれて朝廷・幕府・諸藩の公文書類で用いられたほか,寺子屋でも教えられて盛行した。青蓮院流。尊円流。粟田口流。粟田流。家様。
(2)香道の一流派。三条西実隆を始祖とする。
おいおい
おいおい
Hey! (呼び声).〜泣く cry bitterly.
おいおい
おいおい [1]
■一■ (副)
声をあげて泣くさま。また,その声を表す語。「大の男が手放しで―(と)泣く」
■二■ (感)
(1)呼びかけの語。「おい」を重ねたもの。親しい間柄や目下の人に対して使う。「―,ちょっと来てくれ」
(2)承諾の意を表す語。「―,さなり,さなりとのたまふほど/栄花(月の宴)」
おいおい
おいおい オヒオヒ [0] 【追い追い】 (副)
(1)時がたつにつれて。段々。次第に。「―慣れてくるだろう」
(2)次々に物事が行われるさま。ひき続き。「―早馬を立て/太平記 11」
おいおい
おいおい【追々】
gradually;little by little;step by step;by and by.
おいおいし
おいおい・し 【老い老いし】 (形シク)
年寄りめいている。「御息所も清げにおはすれど,もの―・しく/栄花(月の宴)」
おいおとし
おいおとし オヒ― [0] 【追い落(と)し】
(1)追い落とすこと。「主流派の―を謀る」
(2)おいはぎ。「ほんの出来合の―だと見えて,喧嘩じかけの荒稼ぎさ/人情本・英対暖語」
(3)囲碁で,当たりをかけられた石をついでも,次もまた当たりとなり,結局その一群の石がとられてしまう状態。
おいおとす
おいおと・す オヒ― [4] 【追い落(と)す】 (動サ五[四])
(1)上位の者に勝って,その地位から追いやる。「先輩を―・して今の地位を得た人」
(2)追って高い所から低い所へ落とす。「平家の大勢をくりからが谷へ―・さうどたばかりけるを/平家 7」
(3)都・城などから敗走させる。「四国はみな大夫判官に―・されぬ/平家 11」
(4)追いかけて奪い取る。「下種徳人あらば―・して/義経記 2」
[可能] おいおとせる
おいかえす
おいかえす【追い返す】
send[turn]away;show <a person> the door.→英和
おいかえす
おいかえ・す オヒカヘス [3] 【追(い)返す】 (動サ五[四])
やってきた者を,追い立てて元へ帰らせる。「借金取りを―・す」
[可能] おいかえせる
おいかがまる
おいかがま・る 【老い屈まる】 (動ラ四)
年をとって腰がまがる。「―・りて室(ムロ)の外(ト)にもまうでず/源氏(若紫)」
おいかけ
おいかけ [0] 【老懸・緌】
武官の正装用の冠の左右につける飾り。馬の尾の毛で編み,もとを束ね半月形にひらいたもの。ほおすけ。
老懸[図]
おいかける
おいか・ける オヒ― [4] 【追(い)掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 おひか・く
(1)先を行くものに追いつこうとして進む。追跡する。おっかける。「すりを―・けて捕らえる」「流行を―・ける」
(2)(「おいかけて」の形で)一つのことに続いて次のことが起こる。「電報のあと,―・けて詳しい手紙が届く」
おいかける
おいかける【追い掛ける】
run after <a person> ;give chase <to> ;→英和
chase;pursue.→英和
おいかぜ
おいかぜ【追風】
a fair[favorable]wind.⇒追風(おいて).
おいかぜ
おいかぜ オヒ― [0] 【追(い)風】
(1)(人や船が)進む方向に,後ろから吹いてくる風。おいて。順風。
⇔向かい風
「―に乗る」
(2)衣にたきこめた香(コウ)や花の香りなどを運ぶほのかな風。「―なまめかしく吹きとほし/源氏(朝顔)」
おいかぜようい
おいかぜようい オヒ― 【追ひ風用意】
人とすれちがったあとによい香りが漂うように,香(コウ)を衣服にたきしめること。「寝殿より御堂の廊に通ふ女房の―など/徒然 44」
おいかぶさる
おいかぶさ・る オヒ― [5] 【覆い被さる】 (動ラ五[四])
「おおいかぶさる」に同じ。「大きな樹の枝が…二人の頭に―・る様に空を遮つた/門(漱石)」
おいかわ
おいかわ オヒカハ [0] 【追河】
コイ目の淡水魚。全長15センチメートルほど。背面は暗青色,腹面は銀白色。口ひげはなく,尻(シリ)びれが大きい。繁殖期の雄は追い星と体側に美しい赤・青・緑の婚姻色がでる。河川の中流や湖沼にすむ,釣りの対象魚。食用にもする。本州から九州までと中国・朝鮮半島に分布。関東ではハヤ・ヤマベ,琵琶湖では生殖期の雄をオイカワ,雌または幼魚をシラハエと呼ぶ。
追河[図]
おいかんむり
おいかんむり [3] 【老冠】
漢字の冠の一。「老」「考」などの「耂」,また「耆」「耄」などの「老」の部分。老頭(オイガシラ)。
おいがき
おいがき オヒ― [0] 【追(い)書き】
手紙で,本文の後ろにつけ加えて書くこと。また,その文。追伸(ツイシン)。追って書き。
おいがしら
おいがしら [3] 【老頭】
(1)兜(カブト)の一種。兜の鉢の上に老人の頭のように白毛をかぶせたもの。ろうとう。
(2)「老冠(オイカンムリ)」に同じ。
おいがしわ
おいがしわ オヒガシハ [3] 【追柏】
柏紋の一。柏の葉三枚が左回りに追いかけた形。
おいき
おいき [0] 【老い木】
年を経た木。老木(ロウボク)。老樹。
おいき=に花
――に花
一度衰えたものが再び栄えることのたとえ。「―の咲く心ちする/風雅(賀)」
おいきた
おいきた [1] (感)
依頼に気軽に応じるときに発する語。ほいきた。よしきた。「『これも頼む』『―』」
おいきり
おいきり オヒ― [0] 【追(い)切り】
競馬で,レース数日前に行う仕上げの攻め馬。このときのタイムがレース判断の参考とされる。
おいくち
おいくち オヒ― [0] 【追(い)口】
樹木を切り倒すとき,受け口の反対側。受け口よりやや高めを切りこむ。
⇔受け口
おいくちる
おいく・ちる [4] 【老(い)朽ちる】 (動タ上一)[文]タ上二 おいく・つ
年をとって役に立たなくなる。衰える。「面白くなく―・ちるのかと思ふと/くれの廿八日(魯庵)」
おいこくら
おいこくら オヒ― [3] 【追いこくら】
追いかけっこ。かけっこ。
おいこし
おいこし【追越禁止】
<掲示> No Passing.
おいこし
おいこし オヒ― [0] 【追(い)越し】
(1)後ろから行って,先行するものの前に出ること。おいこすこと。
(2)道路交通法上,車が進路を変えて先行車の前に出ること。「―禁止」
おいこす
おいこす【追い越す】
overtake;→英和
get ahead <of> ;surpass <one's friends> (しのぐ).→英和
おいこす
おいこ・す オヒ― [3] 【追(い)越す】 (動サ五[四])
(1)後ろから行って,先行するものの前に出る。追い抜く。「追いつき―・せ」
(2)劣っていたものが,上位にあったものに勝る。追い抜く。「背丈は母を―・した」
[可能] おいこせる
おいこみ
おいこみ オヒ― [0] 【追(い)込み】
(1)追って中に入れること。
(2)競走や長期間の仕事の最終段階。また,その時に一段と力を入れて励むこと。「―をかける」「―にはいる」
(3)劇場・料理屋などで,大勢の客がはいれるように,仕切りをしていない座席。
(4)印刷物で,行やページを変えず前に続けて活字を組むこと。「―記事」
おいこみ
おいこみ【追込み】
(1) <put> the last spurt <on> (競技など).
(2) a gallery (劇場の).→英和
(3) a run-on (印刷の).
‖追込戦 a homestretch.
おいこみあみ
おいこみあみ オヒ― [4] 【追(い)込み網】
音や光で魚をおどして,網に追い込む漁法。また,それに用いる網。沖縄県糸満のものが有名。
おいこみば
おいこみば オヒ― [0] 【追(い)込み場】
劇場などで,安い料金で多くの客を詰め込む席。大入り場。おいこみ。
おいこみば
おいこみば オヒ― [4] 【追(い)込み馬】
競馬で,レースの途中までは後方に待機し,後半に追い込む脚質の馬。
おいこむ
おいこ・む [3][0] 【老(い)込む】 (動マ五[四])
まったく老人のようになる。「―・むにはまだ早い」
おいこむ
おいこむ【追い込む】
drive in(to);《印》run on.
おいこむ
おいこ・む オヒ― [3] 【追(い)込む】 (動マ五[四])
(1)追い立てて中に入れる。「牛を囲いの中に―・む」
(2)相手を苦しい立場に立ちいたらせる。おいつめる。「絶体絶命のピンチに―・む」
(3)印刷の組版で,行やページを変えずに前に続けて活字を組む。
[可能] おいこめる
おいこむ
おいこむ【老い込む】
grow old.
おいご
おいご ヲヒ― [0] 【甥御】
他人の甥を敬っていう語。
おいごえ
おいごえ オヒ― [0] 【追(い)肥】
作物の生育途中に与える肥料。ついひ。補肥。「―を施す」
→基肥(モトゴエ)
おいさき
おいさき オヒ― [0] 【生い先】
育ちゆく先。行く末。将来。「―楽しみな子」
おいさき
おいさき [0] 【老い先】
老人に残された生涯。余生。「―短い老母に孝養を尽くす」
おいさき
おいさき
(1)[生い先]one's future.(2) 老い先長(短)い have a long future (but a few years left) before one.
おいさき=無し
――無・し
将来に何の見込みもない。「―・く,まめやかに,えせざいはひなど見てゐたらむ人は/枕草子 24」
おいさき=遠し
――遠・し
これからの人生が長い。「―・き人の御上/源氏(薄雲)」
おいさちのもの
おいさちのもの オヒサチ― 【負幸物】
出雲国造(イズモノクニノミヤツコ)の新任儀礼の際,天皇から下賜される品物。
おいさびる
おいさ・びる [4] 【老いさびる】 (動バ上一)[文]バ上二 おいさ・ぶ
老人らしくなる。年月を経て,古びる。「―・びた松」
おいさま
おいさま オヒ― 【追ひ様】
〔「おいざま」とも〕
「おっさま(追様){(1)}」に同じ。「―に三四人同じやうなる者の出で来て/愚管 6」
おいさらばえる
おいさらば・える [6] 【老いさらばえる】 (動ア下一)
年老いてやせ衰える。「すっかり―・えて昔の面影もない」
おいさらぼう
おいさらぼ・う 【老いさらぼふ】 (動ハ四)
「おいさらばえる」に同じ。「いかに―・ひて有るにや,将(ハタ)死にけるにや/奥の細道」
おいしい
おいし・い [0][3] (形)
〔形容詞「いしい」に接頭語「お」の付いたもの。「美味しい」とも書く〕
(1)物の味がよい。「―・いお菓子」「ごはんを―・く食べる」
(2)都合がよい。利益になる。好ましい。「―・いことを言われてその気になる」「又云つて見たがえい。それこそ―・いめに会はせるわい/歌舞伎・男伊達初買曾我」
〔「うまい」より丁寧で,多く女性が用いる〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)
おいしい
おいしい
nice;→英和
tasty;delicious <food> .→英和
おいしお
おいしお オヒシホ [0] 【追(い)潮】
船の後方から船を押し進める方向に流れる潮流。連れ潮。順流。
⇔向かい潮
おいしく
おいし・く オヒ― 【追ひ及く】 (動カ四)
追いつく。「後れ居て恋ひつつあらずは―・かむ/万葉 115」
おいしく
おいし・く オヒ― 【生ひ及く】 (動カ四)
草木が,あとからあとから生え伸びる。「我が背子にあが恋ふらくは夏草の刈り除(ソ)くれども―・く如し/万葉 2769」
おいしげる
おいしげる【生い茂る】
thrive;→英和
grow in abundance.生い茂った dense;→英和
luxuriant.→英和
おいしげる
おいしげ・る オヒ― [4] 【生(い)茂る】 (動ラ五[四])
草木が盛んに枝をのばし葉をつける。繁茂する。「夏草が―・る」
おいしたえん
おいしたえん オヒシタヱン [4] 【覆下園】
茶の木に覆(オオ)いを施した茶園。柔らかい上質な葉が得られる。
おいしょう
おいしょう オヒ― [0] 【追証】
信用取引・清算取引で,保証金・本証拠金が不足した際に差し入れる保証金・証拠金。追証拠金。追敷(オイジキ)。
おいしょうこきん
おいしょうこきん オヒ― [0] 【追証拠金】
⇒追証(オイシヨウ)
おいしらう
おいしら・う 【老い痴らふ】
■一■ (動ハ四)
年老いてもうろくする。おいぼれる。「女房などの,院の御時よりさぶらひて―・へるどもは/源氏(明石)」
■二■ (動ハ下二)
{■一■}に同じ。「―・へたる声したる人/浜松中納言 3」
おいしらがう
おいしらが・う オヒシラガフ 【追ひしらがふ】 (動ハ四)
先を争う。「―・ひて簾の許に出で重なりて見けるに/今昔 28」
おいしる
おいし・る 【老い痴る】 (動ラ下二)
年老いてもうろくする。「われのみ貧しく―・れにたるや/宇津保(藤原君)」
おいじき
おいじき オヒ― [0] 【追敷】
⇒追証(オイシヨウ)
おいす
おい・す 【老いす】 (動サ変)
老いる。「露ながら折りてかざさむ菊の花―・せぬ秋の久しかるべく/古今(秋下)」
おいすえ
おいすえ オヒスヱ 【生ひ末】
生い先。行く末。「命あらばそれとも見まし人知れぬ岩根にとめし松の―/源氏(橋姫)」
おいすがう
おいすが・う オヒスガフ 【追ひ次ふ】 (動ハ四)
あとを追うようにして続いて現れる。「さいはひ人の腹の后がねこそ又―・ひぬれ/源氏(乙女)」
おいすがる
おいすが・る オヒ― [4] 【追い縋る】 (動ラ五[四])
追って行って,まとわりつく。「子供が母親に―・って泣く」
おいすがる
おいすがる【追い縋る】
run after <a person> closely.
おいすつ
おいす・つ オヒ― 【追ひ棄つ】 (動タ下二)
追い払う。追放する。「婿をばしうとやがて―・てけるとぞ/宇治拾遺 2」
おいずり
おいずり オヒ― [0] 【追(い)刷り】
追加して印刷すること。また,その印刷物。ましずり。増刷(ゾウサツ)。
おいずり
おいずり オヒ― [1][0] 【笈摺】
巡礼などが着物の上に羽織る,袖のない薄い衣。笈で背の擦れるのを防ぐための衣という。おいずる。
おいずる
おいずる オヒ― [1][0] 【笈摺】
(1)「笈摺(オイズリ)」に同じ。
(2)「笈(オイ)」に同じ。「―の小判皆に成時/浮世草子・好色盛衰記 3」
おいせん
おいせん オヒ― [0][2] 【追(い)銭】
一度支払った上にさらに追加して支払う金。おい。「盗人に―」
おいそだち
おいそだち オヒ― 【生ひ育ち】
次第に成長してゆくこと。また,その環境。おいたち。「かたがたは卑しからざる―/浄瑠璃・聖徳太子」
おいそのもり
おいそのもり 【老蘇森・老曾森】
滋賀県蒲生(ガモウ)郡安土(アヅチ)町奥石(オイソ)神社の森。ホトトギスの名所。((歌枕))「あづまぢの思い出にせむほととぎす―のよはの一声/後拾遺(夏)」
おいそれ
おいそれ
〜と at a moment's notice;readily.〜とはいかない be no easy matter.
おいそれ
おいそれ
〔「おい」と言われて「それ」と即座に応じる意〕
すぐさま応じること。「―の間にぱらりだ/滑稽本・浮世風呂 4」
おいそれと
おいそれと [1] (副)
人の求めに安直に応じるさま。簡単に。すぐに。多く下に否定の語を伴う。「そんな大金を―は出せない」「帰れと言われても―帰るわけにはいかない」
おいそれもの
おいそれもの [0] 【おいそれ者】
軽はずみに行動する人。「お勢は根生(ネオイ)の―なれば/浮雲(四迷)」
おいそれ者
おいそれもの [0] 【おいそれ者】
軽はずみに行動する人。「お勢は根生(ネオイ)の―なれば/浮雲(四迷)」
おいた
おいた [2][1]
〔「いた」は「いたずら」の略〕
子供のいたずらを大人がいう語。「―をしてはいけませんよ」
おいた
おいた 【御板】
〔女房詞〕
かまぼこ。[大上臈御名之事]
おいたち
おいたち オヒ― [0] 【生(い)立ち】
(1)生まれ育って成長するまでの経歴・過程。「自分の―を語る」
(2)育つこと。成長すること。「子の―を見守る」
おいたち
おいたち【生い立ち】
growth (生長);→英和
one's personal history (経歴);one's early life.生い立ちの記 reminiscences.
おいたつ
おいた・つ オヒ― [3] 【生(い)立つ】
■一■ (動タ五[四])
(1)草木が生えて大きくなる。「若草の―・つ頃」
(2)(子供が)成長する。育つ。「親に知られ奉りて―・ち給はましかば/源氏(東屋)」
■二■ (動タ下二)
育てる。育て上げる。「一人養ひて―・て給ひたる/成尋母集」
おいたて
おいたて オヒ― [0] 【追(い)立て】
(1)今いる所から立ち退かせること。特に,家主が借家人を強制的に立ち退かせること。「家主から―を食う」
(2)唐鋤(カラスキ)の後方に柄のように長く出た部分。[和漢三才図会]
おいたて
おいたて【追い立て】
ejection;→英和
eviction.→英和
〜をくう be ejected <from a place> .
おいたてる
おいたてる【追い立てる】
drive on[away (追い払う)];eject <from> .→英和
おいたてる
おいた・てる オヒ― [4] 【追(い)立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 おひた・つ
(1)強制して立ち退かせる。「店子(タナコ)を―・てる」
(2)その場から追って,他のことに向かわせる。また,せき立てる。「勉強に―・てる」「スケジュールに―・てられる」
おいたみ
おいたみ
〔女房詞〕
塩。おいた。[大上臈御名之事]
おいだき
おいだき オヒ― [0] 【追(い)炊き・追い焚】 (名)スル
(1)初めに炊いた飯では足りず,追加して炊くこと。また,その飯。
(2)さめた釜・湯などを,もう一度火をたいて暖めること。
おいだし
おいだし オヒ― [0] 【追(い)出し】
(1)追い出すこと。「反対派の―をはかる」「―コンパ」
(2)芝居・相撲などで,一日の興行の終了時に打つ太鼓。追い出し太鼓。打ち出し太鼓。
(3)遊里で,明け六つの鐘。泊まり客が帰るころ鳴るのでいう。追い出しの鐘。「八幡さんの―がなるから/洒落本・古契三娼」
おいだす
おいだす【追い出す】
drive[send,thrust,turn]out;evict (立ちのかす);→英和
fire (解雇).→英和
おいだす
おいだ・す オヒ― [3] 【追(い)出す】 (動サ五[四])
(1)追い立てて,外へ出す。おいはらう。「部屋から―・す」
(2)属している集団・社会などから締め出して,関係を絶つ。「協会から―・す」
[可能] おいだせる
おいちのかた
おいちのかた 【お市の方】
⇒小谷(オダニ)の方(カタ)
おいちょう
おいちょう オヒチヤウ [0] 【追(い)丁】
二巻以上の書籍で,全巻を通して連続したページ数にすること。通しノンブル。
おいちょう
おいちょう [0]
(1)「おいちょかぶ」の略。
(2)花札賭博(トバク)で,「八」をいう。おいちょ。
(3)囲い女郎の異名。
おいちょかぶ
おいちょかぶ [3]
〔「おいちょ」は八,「かぶ」は九をいう語〕
花札賭博(トバク)の一種。手札とめくり札を合計した数の末尾が九または九に最も近い者を勝ちとする。おいちょ。おいちょう。かぶ。
〔外来語とする説もあるが未詳〕
おいちらす
おいちら・す オヒ― [4] 【追(い)散らす】 (動サ五[四])
(1)追い立てて散り散りにさせる。「野次馬を―・す」
(2)激しい勢いで先払いをする。「前(サキ)―・して,いと猛にてまうで給ふ/落窪 2」
[可能] おいちらせる
おいちらす
おいちらす【追い散らす】
drive away;scatter;→英和
put <the enemy> to rout.
おいっこ
おいっこ ヲヒツ― [0] 【甥っ子】
(その人の)甥にあたる人。
おいつおわれつ
おいつおわれつ オヒツオハレツ 【追いつ追われつ】 (連語)
⇒「追う」の句項目
おいつかう
おいつか・う オヒツカフ [4] 【追(い)使う】 (動ワ五[ハ四])
忙しく働かせる。追い回してこき使う。「一日中―・われる」
おいつく
おいつ・く オヒ― [3] 【追(い)付く・追(い)着く】 (動カ五[四])
(1)あとから追って,先に出た人に並ぶ。「足が速いからすぐ―・く」「母代(ハハシロ)―・きて袖をひかへて/狭衣 3」
(2)能力や技術が,すぐれたものや目標となるものと同じ水準に達する。「先進国に―・く」
(3)埋め合わせがつく。取り返しがつく。打ち消しの語を伴うことが多い。「今更悔やんでも―・かない」
[可能] おいつける
おいつく
おいつく【追い付く】
overtake;→英和
catch[come]up <with> .
おいつぐ
おいつ・ぐ オヒ― 【追ひ次ぐ・追ひ継ぐ】 (動ガ四)
間をあけないで,すぐあとに続ける。続けざまにする。「我も我もと―・ぎて行くに/枕草子 78」
おいつめる
おいつ・める オヒ― [4] 【追(い)詰める】 (動マ下一)[文]マ下二 おひつ・む
逃げ場のないところへ追い込む。「袋小路に―・める」「土壇場に―・められる」
おいつめる
おいつめる【追い詰める】
drive <a person> into a corner (窮地に);→英和
run down (追跡して).
おいづく
おいづ・く 【老い就く】 (動カ四)
年をとる。老人になる。「かく恋ひば―・く我が身けだし堪(ア)へむかも/万葉 4220」
おいづな
おいづな オヒ― [0] 【追(い)綱】
馬具の一。江戸時代,大名の引き馬に使った紫色の太い組緒。追い縄。
おいて
おいて [0] 【措いて】 (連語)
⇒をおいて(連語)
おいて
おいて オヒ― [0] 【追風】
追い風。順風。
おいて
おいて オヒ― [0] 【追(い)手】
敵や犯人などを追う人。おって。
おいて
−おいて【於て】
(1)[場所]in;→英和
at;→英和
on.→英和
(2)[関して]in;as for[to].ここに〜 hereupon.→英和
おいて
おいて [1][0] 【於て】 (連語)
⇒において(連語)
おいて
おいて【追風】
a fair[favorable]wind.→英和
〜に帆をあげる sail before the wind.
おいて=に帆(ホ)を上げる
――に帆(ホ)を上・げる
条件が整って存分に力を発揮する。また,物事が順調に運ぶ。得手(エテ)に帆を上げる。
おいてきぼり
おいてきぼり [0] 【置いてきぼり】
〔「おいてけぼり」の転〕
仲間を見捨てて行くこと。置きざりにすること。おいてけぼり。「―を食う」
おいてきぼり
おいてきぼり【置いてきぼりをくう(にする)】
be left behind (leave <a person> behind).
おいてけぼり
おいてけぼり [0] 【置いてけ堀】
(1)江戸本所七不思議の一。夕方,魚籠(ビク)を提げて通りかかると,堀の中から「置いてけ,置いてけ」という声が聞こえ,魚籠の魚がなくなっているという。錦糸堀・亀戸東方の堀など諸説がある。
(2)「おいてきぼり」に同じ。「―にされる」
おいで
おいで [0] 【御出で】
■一■ (名)
(1)「来ること」「行くこと」の尊敬語。「―を請う」「―を願う」「どちらへ―ですか」
(2)「いること」の尊敬語。「ご主人は今どちらに―ですか」
■二■ (連語)
(1)下に「になる」「下さる」「なさる」などを伴って,「行く」「来る」「いる」などの尊敬表現。「二時の便で―なさい」「明日はお宅に―になりますか」「ここに―下さいますか」
(2)(「おいでなさい」の「なさい」を略した形で)
(ア)「行く」「来る」「いる」の意の命令・要求を表す。「早く学校へ―」「ちょっとこっちへ―」「しばらくここに―」
(イ)助詞「て」の下に付いて,補助動詞的にも用いる。「公園へ行って―」「おとなしくして―」
おいで
おいで【お出で】
be in[at home](在宅).〜になる go (行く);→英和
come (来る).→英和
〜を待つ expect you <this evening> .
おいでおいで
おいでおいで [6] 【御出で御出で】
手招き。子供などを呼ぶときにする動作をいう。「―をする」
おいでなさい
おいでなさい 【御出でなさい】 (連語)
〔「おいでなさいます」の命令の形「おいでなさいませ(まし)」の略〕
(1)「行く」「来る」「いる」の意の尊敬表現。「おいでなさる」の命令の言い方。いらっしゃい。「あちらの方へ―」「こちらへ―」「ここに―」
(2)来客を歓迎する気持ちを表す挨拶(アイサツ)の言葉。いらっしゃい。「やあ,―。よく来たね」
おいでなさる
おいでなさ・る [5] 【御出でなさる】
■一■ (動ラ五[四])
(1)「行く」「来る」「いる」の尊敬語。いらっしゃる。おいでになる。「アメリカにはいつ―・るのですか」「いつまで東京には―・るおつもりですか」「そら,やっこさんおいでなすった」「今日は里へ―・るのでございますかえ/人情本・英対暖語」
(2)(補助動詞)
動詞・形容詞の連用形に「て(で)」を添えた形に付き,「…ている」の意の尊敬を表す。「まだ疑って―・るのですか」「大層おとなしくて―・る」
〔命令形は「おいでなさい」。連用形は,「ます」に続くときは「おいでなさいます」となり,「た」「て」に続くときは,「おいでなすった(て)」の形も用いられる〕
■二■ (動ラ下二)
⇒おいでなされる
おいでなされる
おいでなさ・れる [6] 【御出でなされる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 おいでなさ・る
(1)「おいでなさる{■一■(1)}」に同じ。「ようこそ―・れました」「いつまでこちらに―・れますか」
(2)(補助動詞)
「おいでなさる{■一■(2)}」に同じ。「五郷さんの方でそなたを探して―・れう/人情本・当世虎之巻後編」
おいでなんす
おいでなん・す 【御出でなんす】 (動サ特活)
(1)「来る」「行く」などの尊敬語。「久米さんよう―・したの/洒落本・風俗砂払伝」
(2)(補助動詞)
動詞の連用形に助詞「て(で)」を添えたもの,形容詞の連用形またはそれに助詞「て」を添えたものに付いて,「(て)いる」「(で)ある」の意の尊敬を表す。「よくも黙つて―・した/洒落本・色講釈」
〔活用は動詞「なんす」に同じ〕
→なんす
おいでになる
おいでにな・る [5] 【御出でになる】 (動ラ五[四])
(1)「来る」「行く」「いる」の尊敬語。いらっしゃる。「まもなくこちらへ―・ります」「展覧会にはもう―・りましたか」「日曜日はお宅に―・りますか」
(2)(補助動詞)
動詞・形容詞の連用形に助詞「て(で)」を添えた形に付いて,「ている」の意の尊敬を表す。「今論文を書いて―・ります」「御機嫌よくて―・りますね」
おいでぶぎょう
おいでぶぎょう [4] 【御出奉行】
鎌倉・室町幕府の職名。将軍の外出に際し,従者を定め,路次の行列の整理をつかさどった。江戸時代には臨時の職となる。
おいでる
おい・でる [3] 【御出でる】 (動ダ下一)
〔名詞「おいで」に「る」を付けて動詞化したもの〕
(1)「行く」「来る」「いる」の尊敬語。おいでになる。「わし所(トコ)へ―・でて飯(ママ)食ひんか/滑稽本・浮世風呂 2」
(2)(補助動詞)
動詞の連用形に助詞「て」を添えた形に付いて,「ている」の意の尊敬を表す。「二時間もすわって―・でたのでさぞお疲れになりましたでしょう」
〔現在ではやや古風な言い方〕
おいとこぶし
おいとこぶし 【おいとこ節】
宮城県の民謡で,酒盛り唄。関東地方の小念仏踊り「白桝(シラマス)粉屋」が,天保・弘化の頃,はやり唄「おいとこそうだよ」となって伝えられたもの。
おいとこ節
おいとこぶし 【おいとこ節】
宮城県の民謡で,酒盛り唄。関東地方の小念仏踊り「白桝(シラマス)粉屋」が,天保・弘化の頃,はやり唄「おいとこそうだよ」となって伝えられたもの。
おいとま
おいとま【お暇】
⇒暇(いとま).
おいとま
おいとま [0] 【御暇】 (名)スル
(1)人の前を去ること。帰ること。辞去。「―申し上げる」「これで―します」
(2)職を離れること。ひま。「―をいただく」
おいとり
おいとり オヒ― 【追ひ鳥】
「追い鳥狩り」の略。「身の苦しさも悲しさも忘れ草の―/謡曲・善知鳥」
おいとりがり
おいとりがり オヒ― 【追ひ鳥狩り】
山野で,キジ・ヤマドリ・ウズラなどを勢子(セコ)に追い立てさせて狩りをすること。おいとがり。
おいど
おいど [2] 【御居処】
〔もと中世女性語〕
尻(シリ)。[日葡]
おいどん
おいどん (代)
一人称。おれ。薩摩武士の言葉として知られる。
おいなおる
おいなお・る オヒナホル 【生ひ直る】 (動ラ四)
成長して性格などが改まり以前よりよくなる。「人目には,すこし―・りし給ふかな,とみゆるを/源氏(蜻蛉)」
おいなみ
おいなみ 【老次】
老年。「事もなく生きこしものを―にかかる恋をも吾(アレ)はあへるかも/万葉 559」
おいなめもつ
おいなめも・つ オヒナメ― 【負ひ並め持つ】 (動タ四)
いっしょに背負う。「まそみ鏡に蜻蛉領巾(アキズヒレ)―・ちて/万葉 3314」
おいなりさん
おいなりさん [2][1] 【御稲荷さん】
(1)穀物の神である稲荷,また,それをまつる社(ヤシロ)を敬っていう語。
(2)稲荷ずしを丁寧にいう語。
おいなる
おいな・る 【老い成る】 (動ラ四)
年をとる。「いと見にくく―・りて/源氏(浮舟)」
おいなる
おいな・る オヒ― 【生ひ成る】 (動ラ四)
成長する。「見るままにいと美しげに―・りて/源氏(花宴)」
おいなわ
おいなわ オヒナハ [0] 【追(い)縄】
(1)放し飼いの馬を捕らえるのに使う縄。掛け縄。
(2)「追い綱(ヅナ)」に同じ。
おいにっき
おいにっき オヒ― 【笈日記】
俳書。三巻。各務(カガミ)支考編。1695年刊。「笈の小文」の遺志をつぐ意の書名。松尾芭蕉の遺吟・遺文を収め,芭蕉臨終の前後が日記風に詳しく記されている。
おいにょうぼう
おいにょうぼう [3] 【老女房】
夫より年上の妻。姉さん女房。姉女房。「―年の十四五も違ふべし/浮世草子・胸算用 3」
おいぬ
おいぬ 【御犬】
江戸幕府の大奥に仕えた少女。奥女中の使用人。一五,六歳から二二,三歳まで,御錠口から御三の間までの雑用をする。御犬子供。
おいぬき
おいぬき オヒ― [0] 【追(い)抜き】
(1)追い抜くこと。
(2)車が,進路を変えずに先行車の前に出ること。
→追い越し(2)
おいぬく
おいぬ・く オヒ― [3] 【追(い)抜く】 (動カ五[四])
(1)後から追って行って先行するものの前に出る。追い越す。「ゴール間際で―・く」
(2)能力や技術がすぐれたものや目標となるものより上になる。追い越す。「売上高は本店を―・いた」
[可能] おいぬける
おいの
おいの (感)
呼ばれて答える語。「『梅花の薫はおきさか』『―二郎様か』/浄瑠璃・今宮心中(中)」
おいのいってつ
おいのいってつ [0][1] 【老いの一徹】
老人の,自分の考えに執着し,どこまでも押し通そうとする頑固さ。
おいのいりまい
おいのいりまい 【老いの入舞】
年老いてから,最後の一花を咲かせること。また,老後の安楽。「そのまま人の嫌ふ事をも知らで―をし損ずるなり/花鏡」
→入舞
おいのくりごと
おいのくりごと [0][1] 【老いの繰(り)言】
老人が,言っても甲斐のないことを繰り返してくどくど言うこと。
おいのこぶみ
おいのこぶみ オヒ― 【笈の小文】
俳諧紀行。松尾芭蕉著,門人河合乙州(オトクニ)編。芭蕉の没後,1709年刊。1687年江戸から尾張の鳴海を経て弟子の杜国を訪ね,伊賀・伊勢・吉野・奈良・大坂・須磨・明石をめぐった旅の紀行。「野ざらし紀行」から「おくのほそ道」に至る中間的な性格を示す。
おいのさか
おいのさか [5][1] 【老いの坂】
次第に年をとることを,坂道を上るのにたとえた語。
おいのさか
おいのさか 【老ノ坂】
京都市と亀岡市の境にある峠。山陰道の要地。大江の坂。
おいのなみ
おいのなみ 【老いの波】
年が寄るのを,寄せる波にたとえた語。おいなみ。
おいのねざめ
おいのねざめ 【老いの寝覚め】
老人の眠りが浅く,目ざめがちなこと。「長き夜を―に恋ひつつぞなく/著聞 20」
おいのはる
おいのはる 【老いの春】
(1)年老いて迎えた春。「いつまでか雲井の桜かざしけむ折り忘れたる―かな/続拾遺(雑春)」
(2)年老いて新春を迎えるのを祝っていう語。「ほうらいの山まつりせむ―/蕪村句集」
おいのひがみみ
おいのひがみみ [0][1] 【老いの僻耳】
年をとって聴力が衰え,聞き違いの多いこと。また,僻んだ解釈をすること。
おいのひがめ
おいのひがめ [0][1] 【老いの僻目】
年をとって視力が衰え,見間違いの多いこと。また,僻んだ見方をすること。
おいのりぶぎょう
おいのりぶぎょう [5] 【御祈奉行】
鎌倉・室町幕府の職名。将軍家の息災を願い,天災・悪疫などをはらうために仏家・陰陽家に命じて祈祷(キトウ)をさせた役人。祈奉行。
おいはぎ
おいはぎ【追剥】
a highwayman.→英和
〜をする commit highway robbery.
おいはぎ
おいはぎ オヒ― [0] 【追い剥ぎ】
旅人や通行人を襲い金品を奪うこと。また,その者。「―にあう」
おいはぐ
おいは・ぐ オヒ― [3] 【追い剥ぐ】 (動ガ五[四])
旅人や通行人をおどし,金品・衣服を奪い取る。「他こくのものと見れば―・ぐなどのわるくせあり/西洋道中膝栗毛(魯文)」
おいはご
おいはご オヒ― [0] 【追(い)羽子】
追い羽根。
おいはなす
おいはな・す オヒ― [4] 【追(い)放す】 (動サ五[四])
(1)放して自由にさせる。追いはなつ。「山羊をば土手の上に―・した/ふらんす物語(荷風)」
(2)追放する。追いはなつ。「彼の石を背に負ほせて楚山にこそ―・されけれ/太平記 26」
おいはなつ
おいはな・つ オヒ― [4] 【追(い)放つ】 (動タ五[四])
「おいはなす」に同じ。「獣ヲ山ニ―・ツ/日葡」
おいはらい
おいはらい オヒハラヒ [0] 【追(い)払い】
江戸時代,一定の地域外へ追い払う刑罰。追放。
おいはらう
おいはらう【追い払う】
drive away;get rid <of> .
おいはらう
おいはら・う オヒハラフ [4] 【追(い)払う】 (動ワ五[ハ四])
じゃまなものなどを追って遠のける。おっぱらう。「ハエを―・う」「邪念を―・う」
[可能] おいはらえる
おいばね
おいばね オヒ― [0] 【追(い)羽根・追(い)羽子】
二人あるいは数人で交互に一つの羽根を羽子板で落とさないようにつく正月の遊び。羽根つき。追い羽子(ハゴ)。遣(ヤ)り羽子(ハゴ)。[季]新年。
おいばむ
おいば・む 【老いばむ】 (動マ四)
年老いた様子になる。「―・みたる者こそ火桶のはたに足をさへもたげて/枕草子 28」
おいばら
おいばら オヒ― [0] 【追(い)腹】
家臣が主君の死のあとを追って切腹すること。供腹。殉死。
⇔先腹(サキバラ)
「―を切る」
おいばらい
おいばらい オヒバラヒ [3] 【追(い)払い】 (名)スル
あとから追加して支払うこと。追加払い。
おいひも
おいひも オヒ― [1] 【負い紐】
「おぶいひも」に同じ。
おいほく
おいほ・く 【老い耄く】 (動カ下二)
老いぼれる。「中納言は―・け給へる上に,物思ひのみして/落窪 2」
おいぼし
おいぼし オヒ― [0] 【追(い)星】
魚類の生殖期に,えらぶた・吻(フン)の先端・ひれなどに現れる白色の小突起物。コイ・アユ・オイカワ・タナゴなど,主に淡水産の硬骨魚類の雄に多くみられる。
おいぼれ
おいぼれ [0] 【老い耄れ】
〔古くは「おいほれ」とも〕
年をとってぼけること。また,その人。老人を侮蔑的にいう。また,老人が自らを卑下していうときに用いることもある。
おいぼれ
おいぼれ【老耄】
dotage (状態);→英和
a dotard (人).→英和
〜る become decrepit.
おいぼれる
おいぼ・れる [0][4] 【老い耄れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 おいぼ・る
〔古くは「おいほる」とも〕
年をとって心身の働きがにぶくなる。年をとってぼける。「わしも―・れたものだ」
おいまくる
おいまくる【追いまくる】
⇒追い散らす.
おいまくる
おいまく・る オヒ― [4] 【追い捲る】 (動ラ五[四])
(1)どこまでもはげしく追う。
(2)駆り立てる。せき立てる。受け身の形で用いる。「仕事に―・られている毎日」
おいまさ
おいまさ オヒ― [0] 【追柾】
木取り,あるいは木目の一種。断面が板目と柾目の中間的なもの。
おいまさる
おいまさ・る オヒ― 【生ひ優る】 (動ラ四)
成長するにつれて素晴らしくなる。美しく成長する。「この君のうつくしうゆゆしきまで―・り給ふに/源氏(横笛)」
おいまつ
おいまつ [1][2] 【老い松】
長い年月を経た松。ろうしょう。
おいまつ
おいまつ 【老松】
(1)能の一。脇能(ワキノウ)物。世阿弥(ゼアミ)作。老松の精が御代の栄えをことほぐ。
(2)三味線音楽の曲名。御祝儀曲。能の「老松」による。常磐津(トキワズ)・長唄・富本・一中にある。
(ア)常磐津。1747年,常磐津節創立の際,佐佐木市蔵が作曲。演奏会の終わりに奏される。
(イ)長唄。1820年,四世杵屋(キネヤ)六三郎作曲。お座敷長唄の先駆け。
おいまついろ
おいまついろ [0] 【老松色】
染め色の名。老い松の葉のような濃い緑色。老緑色。
おいまどわす
おいまどわ・す オヒマドハス 【追ひ惑はす】 (動サ四)
(1)追って途方に暮れさせる。「われをあしと思ひて―・しては,いかがしなすらむ/源氏(玉鬘)」
(2)追いかけているうちに相手を見失う。「もし又―・したらむ時と危く思ひけり/源氏(玉鬘)」
おいまわし
おいまわし オヒマハシ [0] 【追(い)回し】
(1)使い走りをする者。
(2)川で,魚を浅瀬へ追い,すくいとるのに用いる網。両側に竹縁のついたもので,二人で扱う。
(3)歌舞伎の囃子(ハヤシ)の一。逃げる相手を追い回す場面で,太鼓と三味線で演奏する。
(4)馬場の中央に築いた土手。
おいまわす
おいまわす【追い回す】
chase about;follow about (つきまとう);dangle about[after](女のあとを).
おいまわす
おいまわ・す オヒマハス [4] 【追(い)回す】 (動サ五[四])
(1)逃げるものをあちこちと追いかける。しつこくつきまとう。「一日中チョウを―・す」「娘を―・さんでくれ」
(2)休む暇なく働かせる。「家事に―・される」
おいまわた
おいまわた オヒ― [3] 【負い真綿】
上着と下着の間の背中の部分に広げた真綿を挟んで保温とするもの。また,真綿で作った袖無し状の保温衣。[季]冬。《―落して歩く我は老/虚子》
おいみどり
おいみどり [3] 【老い緑】
灰色を帯びたにぶい緑色。
おいみまつり
おいみまつり [4] 【御忌祭(り)】
祭りのための物忌みが,祭事となったもの。島根県の佐太神社,下関市の忌宮神社など中国地方に多くみられる。
おいむしゃ
おいむしゃ [3][0] 【老い武者】
(1)年老いた武者。
⇔若武者
(2)老練な武者。「信玄は―と申し度々の合戦になれたる人なり/三河物語」
おいめ
おいめ【負い目がある】
be indebted <to> .
おいめ
おいめ オヒ― [0] 【負(い)目】
(1)助けてもらったり,つらい目にあわせたりしたことについて負担に思う気持ち。「―があって断れない」
(2)負債。借金。負い物。おい。「我をくだして―を償はせり/御伽草子・二十四孝」
おいもつ
おいも・つ オヒ― 【負ひ持つ】 (動タ四)
(1)背負う。「盲父を―・て/東大寺諷誦文稿(平安初期点)」
(2)名にもつ。名乗る。「その名をば大来目主と―・ちて/万葉 4094」
おいもとめる
おいもと・める オヒ― [5] 【追(い)求める】 (動マ下一)
(1)追いかけて行って探す。
(2)どこまでも求め続ける。「理想を―・める」
おいもの
おいもの オヒ― 【負ひ物】
(1)背に負う荷物。「常に背中に―たえず/戴恩記」
(2)借財。負い目。[日葡]
おいものい
おいものい オヒモノ― 【追物射】
円い馬場に犬や小牛を放して騎馬で射る遊び。また,逃げる者を馬上から射ること。おものい。おんものい。「平家やがて川を渡いて,源氏を―に射てゆく/平家 6」
おいやま
おいやま オヒ― [0] 【追い山笠】
「山笠(ヤマガサ){(2)}」の山車(ダシ)(六基)を氏子たちがかついで,福岡市櫛田(クシダ)神社の境内から約4キロメートル離れた上洲崎(カミスザキ)までを走り競う行事。[季]夏。
おいやる
おいやる【追い遣る】
drive <a person> away;send <a person> away.
おいやる
おいや・る オヒ― [3] 【追い遣る】 (動ラ五[四])
(1)追ってその場を去らせる。追い払う。「隅へ―・る」
(2)その人の望まない場所・立場に移るようにし向ける。「辞任に―・る」
[可能] おいやれる
おいゆく
おいゆ・く オヒ― 【生ひ行く】 (動カ四)
成長していく。「みるぶさの―・くすゑはわれのみぞ見む/源氏(葵)」
おいら
おいら [1] 【己等】 (代)
〔「おれら」の転〕
一人称。主として男性が用いる語。近世江戸では女性も用いた。おれ。「幸せは―の願い」「―も弱虫ぢやあねえよ/滑稽本・浮世風呂(前)」
おいらか
おいらか (形動ナリ)
人の性格や態度がおっとりしているさま。おおよう。おだやか。「あやしきまで―にこと人かとなむおぼゆる/紫式部日記」
おいらが
おいらが
(1)〔「おいらがとこ」の略〕
自分の家,仕えている家,郷里などをいう語。「―にや具足があると御用言ひ/柳多留 22」
(2)江戸吉原で,禿(カブロ)や新造(シンゾウ)が自分の仕えている遊女を呼ぶ語。おいらがん。姉女郎。「―の部屋から五ト切りやじやぜん豆を盗んで来て/洒落本・蚊不喰呪咀曾我」
おいらく
おいらく [0] 【老いらく】
〔「老ゆ」のク語法「老ゆらく」の転〕
(1)年をとること。老年。「―の恋」「―の来むと知りせば門さして/古今(雑上)」
(2)〔「老楽」と書く。(1)から転じた用法〕
老後の楽しみ。老後の安楽な生活。「母は―,幸あるものと,近きわたりの人々に羨れしは/読本・八犬伝 4」
おいらく
おいらく【老いらくの恋】
love in old age.
おいらせがわ
おいらせがわ 【奥入瀬川】
十和田湖に発し,青森県南東部を東流し太平洋に注ぐ川。長さ67キロメートル。上流の子ノ口(ネノクチ)・焼山間の奥入瀬渓谷は景勝地。相坂(オウサカ)((アイサカ))川。
おいらっち
おいらっち 【己等達・俺等達】 (代)
〔「おいらたち」の転。近世江戸語〕
一人称。卑俗な男性語。おいらち。おらっち。「どうせ―に見込れちやあ,ねこにおはれた座敷の小鼠/滑稽本・七偏人」
おいらん
おいらん [0] 【花魁】
〔江戸吉原で姉女郎を呼ぶ「おいらの(姉さん)」がつまったものという〕
(1)姉分の女郎。
(2)位の高い女郎。太夫。
(3)女郎・遊女の俗称。
花魁(2)[図]
おいらんそう
おいらんそう [0] 【花魁草】
クサキョウチクトウの別名。[季]夏。
おいらんどうちゅう
おいらんどうちゅう [5] 【花魁道中】
江戸時代,遊郭で,おいらんが新造(シンゾ)・禿(カブロ)などを従えて引手茶屋まで客を迎えに行ったこと。また,江戸吉原で正月や八月一日,京都島原で四月二一日などに遊女が盛装して郭(クルワ)の中を練り歩いたこと。道中。
おいらんどり
おいらんどり [3] 【花魁鳥】
エトピリカの別名。
おいり
おいり [0] 【御煎】
飯を干して煎り,砂糖をまぶした菓子。
おいり
おいり [0] 【御入り】
「入ってくること」の尊敬語。おいで。
おいりある
おいりあ・る 【御入りある】 (連語)
(1)「来る」「いる」の意の尊敬語。いらっしゃる。ございます。あります。「明宗は沙漠に御座あるほどに率とは―・るまい/勅規桃源抄 1」
(2)(補助用言)動詞・形容詞の連用形,体言に「で」「にて」を添えたものなどに付いて,「ある」「いる」の意の尊敬語。(で)いらっしゃる。「これは今年生まれ,片子(カタコ)で―・る/咄本・醒睡笑」
おいる
お・いる [2] 【老いる】 (動ア上一)[文]ヤ上二 お・ゆ
(1)年をとる。年をとって心身が衰える。年よる。「―・いてなお盛ん」「―・いぬればさらぬ別れのありといへば/伊勢 84」
(2)(動植物が)盛りを過ぎる。「―・いた松」
(3)季節が終わりに近づく。「―・いぬとて春をば惜しむ頃しもぞ/宇津保(国譲下)」
おいる
おいる【老いる】
grow old.老いてますます盛んである be hale and hearty.
おいれ
おいれ ヲ― [0] 【尾入れ】
⇒大入(オオイ)れ
おいれ
おいれ 【老入れ】
〔「おいいれ」の転〕
老後。晩年。「六郎兵衛さんもいい―だ/滑稽本・浮世風呂(前)」
おいろ
おいろ 【御色】
〔もと女房詞〕
紅(ベニ)。「どれ,手拭を見せや。―を付けて,化粧(ケエケエ)をして/滑稽本・浮世風呂(前)」
おいろなおし
おいろなおし [4] 【御色直し】
「いろなおし」の丁寧語。
おいわ
おいわ オイハ 【お岩】
歌舞伎「東海道四谷怪談」の女主人公。夫の民谷伊右衛門に毒を飲まされ,恐ろしい形相になって悶死(モンシ)し,幽霊となって伊右衛門にたたる。
おいわいなり
おいわいなり オイハ― 【お岩稲荷】
東京都新宿区左門町にある田宮稲荷神社の俗称。歌舞伎「東海道四谷怪談」の女主人公お岩を祀(マツ)るとされる。
おいわいぶぎょう
おいわいぶぎょう オイハヒブギヤウ [5] 【御祝奉行】
室町幕府の職名。幕府の祝賀の行事の料理・酒・茶などをつかさどる。
おいわけ
おいわけ オヒ― [0] 【追(い)分け】
(1)道が二つに分かれる所。分岐点。各地に地名として残る。
(2)「追分節(ブシ)」の略。
おいわけ
おいわけ【追分】
a forked road.追分節 a (pack-horse) driver's song.
おいわけ
おいわけ オヒワケ 【追分】
(1)長野県軽井沢町の地名。浅間山の南麓,中山道と北国街道の分岐点にあった宿場町。信濃追分。
(2)「追分節」の略。
おいわけぶし
おいわけぶし オヒワケ― [0] 【追分節】
民謡。信州追分宿の飯盛り女たちが唄った「馬方節」が「馬方三下がり」(「追分節」とも)となり,各地に伝えられたもの。声を長くのばして唄い,もの悲しい調子が特徴。信濃追分・江差追分・本荘追分など。追分。
おう
お・う アフ 【饗ふ】 (動ハ下二)
⇒あう(饗)
おう
おう【負う】
(1) bear[carry] <a thing> on one's back;shoulder.→英和
(2) owe much <to> ;be much indebted <to> .
(3) take <the responsibility> upon oneself;be charged <with a duty> .
(4) receive <a wound> .→英和
おう
おう【追う】
drive away;drive (牛・馬などを);→英和
pursue;→英和
run after;chase;→英和
follow <the fashion> .→英和
仕事に追われる be pressed <by business> .
おう
おう ワウ [1] 【王】
(1)国を支配する人。
(ア)君主。中国では帝号ができてからは一等下の称号となった。
(イ)天皇。「都に―といふ人のましまして/太平記 26」
(2)最高の地位を占めるもの。同類中最もすぐれたもの。「ホームラン―」「百獣の―ライオン」
(3)将棋の駒の一。王将。
(4)皇族の男子の中で,親王宣下がなかった者。現制度の皇室典範では,三世以下の嫡男系嫡出の男子。
⇔女王
おう
お・う アフ 【敢ふ】 (動ハ下二)
⇒あう(敢)
おう
おう【王】
a king;→英和
a monarch (君主);→英和
a <financial> magnate (産業界などの).→英和
おう
お・う オフ 【生ふ】 (動ハ上二)
草木などがはえる。生長する。「古草に新草(ニイクサ)まじり―・ひは―・ふるがに/万葉 3452」
おう
お・う オフ [0] 【負う】 (動ワ五[ハ四])
(1)(人や物を)自分の背や肩に載せて支える。せおう。「背に籠(カゴ)を―・う」
(2)負担となるようなことを引き受ける。「責任を―・う」「義務を―・っている」「責めを―・う」
(3)傷を受ける。「重傷を―・った」「心に痛手を―・う」
(4)背後にもつ状態にある。背負う。「太陽を―・って歩く」「上野の森を背に―・うた,根岸の家の一間で/青年(鴎外)」
(5)(「…に負う」の形で)…のおかげをこうむる。「彼の成功は母親の教育に―・うところが大きい」
(6)借りる。「前世に彼が物を―・ひて償はざりき/今昔 17」
(7)名としてもつ。「名にし―・はばいざ事とはむ宮こ鳥わが思ふ人はありやなしやと/伊勢 9」
(8)似つかわしい様子である。相応する。「文屋康秀は,ことばはたくみにて,そのさま身に―・はず/古今(仮名序)」
[可能] おえる
[慣用] 始末に負えない・手に負えない
おう
おう【翁】
an old man.佐藤翁 old Mr.Sato.
おう
お・う オフ [0] 【追う・逐う】 (動ワ五[ハ四])
(1)先を進むもののあとからついて行く。また捕らえたりするために急いで行く。「兄の後を―・って上京した」「蜜蜂を―・って移動する」「目で―・う」「犯人を―・う刑事」
(2)目標をめざして進む。「理想を―・う」「利潤を―・う」「暁に舟を出だして室津を―・ふ/土左」
(3)強制してその場・地位などから去らせる。「蠅(ハエ)を―・う」「故郷を―・われる」「部長の職を―・う」
(4)牛・馬などを駆り立てて先へ進ませる。「牛を―・う牧童」
(5)せき立てて先へ進ませる。受け身の形で用いる。「雑用に―・われる」「時間に―・われる」
(6)物事の順に従って進む。「日を―・って病状が良くなる」「活字を指で―・って読む」
(7)先例に従う。「善人ノアトヲ―・ウ/日葡」
(8)先払いをする。
→先を追う
[可能] おえる
[慣用] 顎(アゴ)で蠅を―・二兎を―/頭の上の蠅も追えない
おう
お・う ヲフ 【終ふ】 (動ハ下二)
⇒おえる(終)
おう
お・う オフ 【覆ふ】 (動ハ四)
おおう。かぶせる。「上枝(ホツエ)は天(アメ)を―・へり,中つ枝はあづまを―・へり/古事記(下)」
おう
おう アフ [1] 【凹】
くぼんだ状態であること。
⇔凸(トツ)
「―レンズ」
おう
おう [1] 【応】
承知すること。「否(イヤ)も―もない」
おう
おう [1] 【欧】
「欧羅巴(ヨーロツパ)」の略。「日・米・―の首脳」
おう
おう ヲウ [1] (感)
⇒おお
おう
おう アウ 【襖】
⇒あお(襖)
おう
お・う アフ 【合う】 (動ワ五[ハ四])
⇒あう(合)
おう
お・う アフ 【会う・逢う】 (動ワ五[ハ四])
⇒あう(会・逢)
おう
おう ヲウ [1] 【翁】
■一■ (名)
(1)男の老人。おきな。
(2)老人を敬っていう語。「―の業績」
■二■ (代)
一人称。年配の男性が,へりくだる気持ちで用いる。「―も此所まで罷越し待合すべし/蘭学事始」
■三■ (接尾)
老年の男子の名に付けて敬意を表すのに用いる。「芭蕉―」「沙―(=シェークスピア)」
おうあ
おうあ [1] 【欧亜】
欧羅巴(ヨーロツパ)と亜細亜(アジア)。
おうあん
おうあん 【応安】
北朝の年号(1368.2.18-1375.2.27)。貞治の後,永和の前。後光厳・後円融天皇の代。
おうあんしんしき
おうあんしんしき 【応安新式】
連歌書。一巻。二条良基著。1372年一応成立。その後追加された。当時乱れていた連歌作法の式目を,「建治の新式」を参照しつつ,救済(キユウセイ)・周阿の助力を得て定めたもの。連歌新式の一つ。
おうあんせき
おうあんせき ワウ― 【王安石】
(1021-1086) 中国,北宋の政治家。字(アザナ)は介甫(カイホ),号は半山。神宗のとき宰相となり,新法を主唱し政治改革を断行したが,保守派の反対により辞職。文人・学者としてもすぐれ,唐宋八大家の一人。詩文集「臨川集」など。
おうい
おうい ワウヰ 【王維】
(701-761)
〔生没年は (699-756) とも〕
中国,盛唐の詩人・画家。字(アザナ)は摩詰(マキツ)。仏教に帰依し,詩仏と称され,また晩年の官名により王右丞(オウユウジヨウ)とも呼ばれる。詩風は陶淵明に似,自然を歌詠した五言絶句にすぐれる。また,山水画を得意とし,後世,文人画(南宗画)の祖とされる。詩文集「王右丞集」など。
おうい
おうい【王位】
the throne[crown].→英和
〜につく(を継ぐ,奪う) ascend (succeed to,usurp) the throne.〜を譲る abdicate the throne <in favor of> .
おうい
おうい ワウヰ [1] 【王威】
帝王の威厳。王の威光。
おうい
おうい ワウヰ [1] 【王位】
王の位。帝位。「―につく」
おうい
おうい ワウヰ [1] 【黄緯】
⇒こうい(黄緯)
おうい
おうい ワウヰ [1] 【横位】
胎位の一型。胎児が子宮内で横になっている状態。
おういつ
おういつ ワウ― [0] 【横溢・汪溢】 (名)スル
いっぱいにみなぎること。あふれ流れるほど盛んなこと。「気力―」「―する民衆の活力」
おういつ
おういつ【横溢する】
be full <of life> .
おういん
おういん ワウ― [0] 【王胤】
王の子孫。
おういん
おういん アフヰン [0] 【押韻】 (名)スル
詩文で,韻をふむこと。同種の音を所定の位置に繰り返し用い,ひびきを調和させること。頭韻・脚韻などがある。
→韻
おういん
おういん アフ― [0] 【押印】 (名)スル
印を押すこと。捺印(ナツイン)。
おういん
おういん【押韻】
rhyming.〜する rhyme.→英和
おうう
おうう アウ― 【奥羽】
陸奥(ムツ)国と出羽国。現在の東北地方。
おううえつれっぱんどうめい
おううえつれっぱんどうめい アウ―ヱツ― 【奥羽越列藩同盟】
1868年5月戊辰戦争で,奥羽・北越の諸藩が結んだ反政府軍事同盟。
おううかいせん
おううかいせん アウ―クワイ― [4] 【奥羽廻船】
江戸時代,奥羽地方と江戸・大坂とを結んだ定期運送船。河村瑞軒が創始し,東廻り航路と西廻り航路があった。
おううさんみゃく
おううさんみゃく アウ― 【奥羽山脈】
東北地方の中央部を南北に走る脊梁(セキリヨウ)山脈。陸奥湾から,岩手・秋田の県境,宮城・山形の県境をなして関東北部に至る。
おううしょう
おううしょう ワウ― 【王禹偁】
(954-1001) 中国宋代の詩人・散文家。字(アザナ)は元之。古文を主唱し,宋詩の散文化,議論化の気風を切りひらいた。文集「小畜集」
おううだいがく
おううだいがく アウ― 【奥羽大学】
私立大学の一。1972年(昭和47)東北歯科大学として設立。89年(平成1)現名に改称。本部は郡山市。
おううちほう
おううちほう アウ―ハウ [4] 【奥羽地方】
⇒東北地方
おううつ
おううつ ヲウ― [0] 【蓊鬱】 (ト|タル)[文]形動タリ
草や木が盛んに茂っているさま。「左右は―たるマホガニイの大森林で/くれの廿八日(魯庵)」
おううほんせん
おううほんせん アウ― 【奥羽本線】
JR 東日本の鉄道線。福島・青森間(米沢・山形・秋田・弘前経由),484.5キロメートル。東北地方の中央縦貫線。
おううん
おううん アウ― [0] 【桜雲】
桜の花がたくさん咲いて雲のようにみえること。花の雲。
おううんご
おううんご ワウ― 【王雲五】
(1888-1979) 中華民国の出版事業家。広東省出身。字(アザナ)は岫廬(シユウロ)。上海商務印書館編訳所長。「万有文庫」や辞典を編纂出版し,四角号碼(シカクゴウマ)検字法を発明。1949年台湾に移り,行政に参与し,財政と教育改革に尽力。ワン=ユンウー。
おうえ
おうえ ワウ― [1] 【黄衣】
(1)黄色の僧衣。
(2)ラマ教(黄帽派)の僧の着る黄色の衣。
おうえ
おうえ 【御上】
(1)「御上様(オウエサマ)」に同じ。「これもはだに―より給はつたる小袖/幸若・夜討曾我」
(2)主婦の居間。また,茶の間。「走り出でんと思へども―には亭主夫婦/浄瑠璃・曾根崎心中」
(3)(土間に対して)畳の部屋。座敷。
おうえい
おうえい 【応永】
年号(1394.7.5-1428.4.27)。明徳の後,正長の前。後小松・称光天皇の代。
おうえいのがいこう
おうえいのがいこう 【応永の外寇】
1419年(応永26),朝鮮李朝の太宗の軍勢が対馬(ツシマ)を襲った事件。対馬を,朝鮮各地に大きな被害を与えていた倭寇(ワコウ)の根拠地と目し,その一掃をめざしたものであったが,対馬守護宗貞盛(ソウサダモリ)の防戦にあい,間もなく撤退。己亥の東征。
おうえいのらん
おうえいのらん 【応永の乱】
1399年(応永6),守護大名大内義弘が将軍足利義満に対し,堺に挙兵しておこした乱。義弘は敗死。
おうえき
おうえき [0] 【応益】
受ける利益の程度に対応すること。
おうえきかぜい
おうえきかぜい [5] 【応益課税】
各人が政府から受ける利益に応じて課税されるべきとする考えに基づく税。
→応能課税
おうえさま
おうえさま 【御上様】
主人や目上の人の妻の敬称。おえさま。おいえさま。おうえ。「―とてうちかけして大黒柱にもたれても/浮世草子・文反古 5」
おうえん
おうえん【応援】
aid;→英和
(an) assistance (援助);support (支持);→英和
cheering[ <米> rooting](競技の声援).→英和
〜する aid;→英和
assist;→英和
support;back (up);→英和
cheer[root for] <a team> .→英和
‖応援演説 a campaign speech <for> .応援団 a cheering party;a cheerleader (人).
おうえん
おうえん ワウ― [0][1] 【黄鉛】
⇒クロム-イエロー
おうえん
おうえん [0] 【応援】 (名)スル
(1)他人の手助けをすること。また,その人。「友人の―を仰ぐ」「地元候補を―する」
(2)(競技・試合などで)歌を歌ったり声をかけたりして味方のチーム・選手を元気づけること。「母校のチームを―する」「―合戦」
おうえんか
おうえんか [3] 【応援歌】
運動競技で,味方の選手を励ますために作られた歌。
おうえんだん
おうえんだん [3] 【応援団】
その選手・チームなどを応援する人々の集まり。
おうお
おうお オフヲ 【大魚】
〔「おほうを」の転〕
大きな魚。「―のきだ衝き別けて/出雲風土記」
おうおう
おうおう ヲウヲウ (感)
⇒おおおお
おうおう
おうおう ワウワウ [0] 【往往】 (副)
そうなる場合が多いさま。よくあるさま。「往往に」の形でも用いる。「―(に)そうした学生を見かける」
おうおう
おうおう【往々】
sometimes[now and then,occasionally];→英和
often[frequently].→英和
おうおう
おうおう アウアウ [0] 【嚶嚶】 (ト|タル)[文]形動タリ
鳥が互いに鳴きあうさま。「いかなる名鳥か―として/湯島詣(鏡花)」
おうおう
おうおう アウアウ [0] 【怏怏】 (ト|タル)[文]形動タリ
不平不満のあるさま。「―として楽しまず」「―たる顔の色/浮雲(四迷)」
おうおう
おうおう ワウワウ [0] 【汪汪】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)水の広く深いさま。「―たる大海」
(2)涙をためているさま。「―漣々として涙の溢れたり/天うつ浪(露伴)」
おうおう
おうおう ヲウアウ [0][1] 【翁媼】
おじいさんとおばあさん。
おうおうにして
おうおうにして ワウワウ― [0] 【往往にして】 (副)
「往往」に同じ。往往に。「その種の失敗は―あることだ」
おうおうりん
おうおうりん ワウ― 【王応麟】
(1223-1296) 中国,南宋の学者。字(アザナ)は伯厚,号は深寧。官は礼部尚書に至る。「玉海」「困学紀聞(コンガクキブン)」などを著し,清朝考証学の先駆となった。
おうおよし
おうおよし オフヲ― 【大魚よし】 (枕詞)
〔「よ」「し」は詠嘆の助詞〕
大きな魚の意から「鮪(シビ)」にかかる。「―鮪突く海人(アマ)よ/古事記(下)」
おうか
おうか アウクワ [1] 【殃禍】
災難。わざわい。
おうか
おうか アウクワ [1] 【桜花】
(1)桜の花。「―爛漫(ランマン)」
(2)旧日本海軍の特別攻撃機。爆撃機に懸架して発進,火薬ロケットで滑空し,敵艦に体当たりする。
おうか
おうか [0][1] 【欧化】 (名)スル
ヨーロッパ風になること。西欧風にすること。「―思想」
おうか
おうか [1] 【応化】 (名)スル
世の中の変化に順応すること。適応。
→おうげ(応化)
おうか
おうか ワウ― [1] 【王家】
⇒おうけ(王家)
おうか
おうか ワウクワ [1] 【王化】
天子の徳によって人々を従わせること。また,君主の政治がゆきわたること。おうけ。「―に順(シタガ)ふ者なし/太平記 16」
おうか
おうか [1] 【謳歌】 (名)スル
(1)多くの人が声をそろえてほめたたえること。喜びなどを言動にはっきり表すこと。「青春を―する」
(2)声をそろえて歌うこと。また,その歌。「詩変じて謡と成り―せらる/閑吟集」
(3)うわさすること。また,うわさ。「洛中に―し,山上に風聞す/平家(一本・延慶本)」
おうか
おうか ワウクワ [1] 【横禍】
思いがけない災難。不慮の災難。
おうか
おうか【欧化】
Europeanization.〜する westernize;→英和
Europeanize.→英和
おうか
おうか【謳歌する】
sing the praises <of> ;admire.→英和
おうか
おうか ワウクワ [0] 【黄化】
暗所で生育した緑色植物が発育を抑制される現象。光の遮断によりクロロフィルの形成が阻害され,カロテノイドだけが生成され,黄白色になることが多い。
→白化
おうか
おうか アウ― [1] 【秧歌】
⇒ヤンコ
おうかく
おうかく アフ― [0] 【凹角】
大きさが二直角(一八〇度)と四直角(三六〇度)の間にある角。
⇔凸角(トツカク)
おうかくまく
おうかくまく ワウ― [4][3] 【横隔膜】
胸腔(キヨウコウ)と腹腔を区切る膜状の筋肉。周期的に伸縮して肺の呼吸作用を助ける。哺乳類に特有な筋肉。
おうかくまく
おうかくまく【横隔膜】
the diaphragm.→英和
おうかくまくヘルニア
おうかくまくヘルニア ワウ― [7] 【横隔膜―】
横隔膜欠損部から腹腔(フクコウ)内の臓器が胸腔へとび出る形で逸脱した状態。欠損は先天的に横隔膜の形成異常で弱い部分があることによって生じることが多い。心臓や肺を圧迫したり腸閉塞をひき起こすことがある。
おうかざい
おうかざい ワウカ― [3] 【横架材】
建物の,梁(ハリ)・桁(ケタ)・胴差し・土台など水平方向に架ける構造材。
おうかしゅぎ
おうかしゅぎ [4] 【欧化主義】
制度や風俗・思想などをヨーロッパ風にしようとする主義,または政策。
おうかしょう
おうかしょう アウクワシヤウ 【桜花賞】
四歳牝馬(ヒンバ)によって行われる競馬のクラシック-レース。距離1600メートル。
おうかっしょく
おうかっしょく ワウカツ― [3] 【黄褐色】
黄色がかった茶色。
おうかっしょくしょくぶつ
おうかっしょくしょくぶつ ワウカツ― [8] 【黄褐色植物】
⇒渦鞭毛植物(ウズベンモウシヨクブツ)
おうかん
おうかん ワウクワン [0] 【横貫】
横に貫くこと。
⇔縦貫
おうかん
おうかん ワウクワン [0] 【往還】 (名)スル
(1)行き来する道。街道。「脇(ワキ)―」
(2)人や車がゆききすること。往来。「江戸との間を―する者」
おうかん
おうかん ワウ― 【王翰】
(687頃-726頃) 中国,盛唐初期の詩人。字(アザナ)は子羽。壮麗な作風の詩を得意とし,「葡萄(ブドウ)の美酒,夜光の杯」で始まる「涼州詞」は著名。
おうかん
おうかん【王冠】
a crown;→英和
a crown cap (びんの).
おうかん
おうかん ワウクワン 【王冠】
(1)帝王や君主がその主権を示すためにかぶる冠。「―をいただく」
(2)栄誉のしるしとして与えられる冠。
(3)〔形が(1)に似ているところから〕
瓶を密閉するための金属製の栓。
おうかん
おうかん ワウ― 【王鑑】
(1598-1677) 中国の画家。江蘇省出身。字(アザナ)は円照,号は湘碧。明の学者王世貞の孫。南宗画を学び,文人画の重鎮として清代絵画の基礎を築いた。
おうが
おうが ワウ― [1] 【枉駕】 (名)スル
〔乗り物の方向をわざわざ曲げて来る意から〕
人の来訪を敬っていう語。枉車。御来駕。枉顧。
おうが
おうが【横臥する】
lie down.
おうが
おうが ワウグワ [1] 【横臥】 (名)スル
身体を横たえること。横向きに臥(フ)すこと。「女房は―することも其の苦痛に堪へないで/土(節)」
おうがい
おうがい オウグワイ 【鴎外】
⇒森(モリ)鴎外
おうがいうん
おうがいうん ワウ― 【王闓運】
(1832-1916) 中国,清代の学者。字(アザナ)は壬秋。号は湘綺。湖南の人。公羊学を専攻し,各地で講学。詩文にもすぐれた。著「湘軍志」「春秋公羊伝箋」など。
おうがく
おうがく ワウ― [0][1] 【王学】
陽明学の中国での呼称。
おうがくさは
おうがくさは ワウ― 【王学左派】
陽明学の良知現成派。王畿(オウキ)・李贄(リシ)などが属する。経書を尊重し修養を重視する右派に対して,経書よりも人間の心に全幅の信頼を置いて情欲を肯定する。明末の思想界に大きな影響を与えた。
おうがしゅうきょく
おうがしゅうきょく ワウグワシフ― [4] 【横臥褶曲】
褶曲作用が極度に進み,褶曲の軸面がほとんど水平に近づいたもの。
おうがん
おうがん ワウ― 【皇侃】
(488-545) 中国,南北朝時代の梁(リヨウ)の学者。「五経」に通達。主著「論語義疏」一〇巻は南宋代に逸書となったが,日本に伝存した写本が中国に逆輸入された。こうかん。
おうがんしゃくじく
おうがんしゃくじく ワウグワンシヤクヂク [6] 【黄巻赤軸】
仏教の経典。黄紙朱軸。黄巻朱軸。こうかんせきじく。
〔黄色の紙または絹に写経し,赤い軸をつけたところからいう〕
おうき
おうき ワウ― 【王圻】
中国,明代の学者。上海の人。字(アザナ)は元翰(ゲンカン)。馬端臨の「文献通考」の後をうけて「続文献通考」を撰した。著「洪州類稿」「三才図会」など。生没年未詳。
おうき
おうき ワウ― 【王畿】
(1498-1583) 中国,明代の陽明学者。字(アザナ)は汝中,号は竜渓。王学左派の思想家で無善無悪説を首唱。
おうき
おうき ヲウキ 【小右記】
⇒しょうゆうき(小右記)
おうき
おうき ワウ― [1] 【王畿】
帝王の直接治めている土地。王城の付近。畿内。
おうき
おうき ワウ― 【王翬】
(1632-1717) 中国,清代の画家。字(アザナ)は石谷。南宗・北宗の画風を合一して虞山(グザン)派を開き,画聖と称された。四王呉惲(ゴウン)の一人。
おうき
おうき [1] 【応器】
⇒応量器(オウリヨウキ)
おうき
おうき [1] 【嘔気】
はきけ。
おうきし
おうきし ワウ― 【王徽之】
(?-388) 中国,東晋(シン)の人。字(アザナ)は子猷。王羲之(オウギシ)の第五子。官は黄門侍郎に至る。会稽の山陰に隠居し,風流を好み,特に竹を愛した。
→此君(シクン)
おうきせんり
おうきせんり ワウ― [1][1] 【王畿千里】
〔古代中国で,帝王の直轄地が王城を中心として千里(一里は日本の六町)四方の広さといわれたことから〕
王の直接に治めている地。畿内。
おうきゃく
おうきゃく アフ― [0] 【鴨脚】
イチョウの漢名。鴨脚子。
おうきゅう
おうきゅう【王宮】
a (royal) palace.
おうきゅう
おうきゅう ワウ― [0] 【王宮】
王の住む宮殿。おうぐう。
おうきゅう
おうきゅう【応急の】
emergency <measure> .→英和
〜手当を施す give (the) first aid <to> .
おうきゅう
おうきゅう [0] 【応急】
とりあえず急場をしのぐこと。「―の手当て」「―措置」
おうきゅうかせつけんちくぶつ
おうきゅうかせつけんちくぶつ [11] 【応急仮設建築物】
被災地で一時的に使用する建築物。三か月を超えて使用するときは特定行政庁の許可が必要。
おうきゅうてあて
おうきゅうてあて [5] 【応急手当(て)】
急病人やけが人に対して,とりあえず施す手当て。
おうきょ
おうきょ 【応挙】
⇒円山(マルヤマ)応挙
おうきょでら
おうきょでら 【応挙寺】
大乗(ダイジヨウ)寺の通称。おうきょじ。
おうぎ
おうぎ アウ― [1] 【奥義】
学問・技芸の最も奥深いところ。おくぎ。「―をきわめる」
おうぎ
おうぎ【扇】
a (folding) fan.〜であおぐ fan oneself.〜形の fan-shaped.
おうぎ
おうぎ アフギ [3] 【扇】
〔動詞「あおぐ」の連用形から〕
(1)あおいで涼をとるための道具。竹や木を骨にして一端に軸を通して要(カナメ)とし,それに紙を張り折り畳めるようにしたもの。檜扇(ヒオウギ)とともに平安前期日本で考案された。装身・儀礼用の道具,舞踊の具ともする。せんす。末広。「―をかざす」[季]夏。《老けりな―づかいの小ぜはしき/一茶》
(2)ヒノキなどの薄板をとじて{(1)}の形に作った礼装用の道具。檜扇(ヒオウギ)。
(3)家紋の一。{(1)}を図案化したもの。
(4)「団扇(ウチワ)」に同じ。「とこしへに夏冬行けや裘(カワゴロモ)―放たぬ山に住む人/万葉 1682」
扇(3)[図]
おうぎ
おうぎ ワウ― [1] 【横議】 (名)スル
勝手に議論すること。「縦説―する曲学異端を笑つて/くれの廿八日(魯庵)」
おうぎ
おうぎ【奥義】
⇒奥義(おくぎ).
おうぎ=を請(ウ)く
――を請(ウ)・く
芸事で,伝授の印として,その流儀の扇を授けられる。「能は小畠の―・け/浮世草子・永代蔵 2」
おうぎ=を鳴らす
――を鳴ら・す
(1)扇を打ち鳴らして案内を求める。「戸口によりて―・し給へば/源氏(総角)」
(2)扇で歌の拍子をとる。「或はうそをふき,―・しなどするに/竹取」
おうぎ=忌々(ユユ)し
――忌々(ユユ)し
〔班婕妤(ハンシヨウヨ)の故事から〕
扇は男女の仲にとって不吉である,の意にいう。
→秋の扇
おうぎあみ
おうぎあみ アフギ― [3] 【扇網】
扇の形に開く網。四つ手網の一種。
おうぎあわせ
おうぎあわせ アフギアハセ [4] 【扇合(わ)せ】
古く宮廷で行われた遊戯の一種。左右に分かれて,互いに詩歌などを書いた扇を出し,判者がその優劣を定めるもの。
おうぎいか
おうぎいか アフギ― [3] 【扇紙鳶】
扇の形に作った凧(タコ)。おうぎだこ。
おうぎうり
おうぎうり アフギ― [3] 【扇売り】
(1)江戸時代,扇の地紙を売り歩いた商人。客の扇に合わせて地紙を折って売った。扇地紙売り。
(2)元旦に年玉用の扇を売り歩いた商人。
おうぎおとし
おうぎおとし アフギ― [4] 【扇落(と)し】
(1)能の演技の型。扇を落としてそれを拾う所作。
(2)投扇興(トウセンキヨウ)の別名。
おうぎおり
おうぎおり アフギヲリ 【扇折り】
扇を作ること。また,その職人。
おうぎかけ
おうぎかけ アフギ― [3] 【扇掛(け)・扇懸(け)】
書画などを書いた扇を開いて飾るための道具。扇架(センカ)。
おうぎがい
おうぎがい アフギガヒ [3] 【扇貝】
〔貝殻が扇状であることから〕
シャコガイ・ホタテガイの別名。
おうぎがき
おうぎがき アフギ― [3] 【扇垣】
⇒車垣(クルマガキ)
おうぎがた
おうぎがた アフギ― [0] 【扇形】
(1)扇を開いた形。せんけい。おうぎなり。
(2)〔数〕 円弧の両端を通る二つの半径と,その弧で囲まれた図形。せんけい。
おうぎがみ
おうぎがみ アフギ― [3] 【扇紙】
扇に張る紙。扇の地紙(ジガミ)。
おうぎきり
おうぎきり アフギ― [0] 【扇切り】
扇を刀の柄頭(ツカガシラ)に立てて,刀を早く抜いて,扇が地に落ちないうちに切る技。また,投げつけられた扇を指で払い落とす技。
おうぎぐるま
おうぎぐるま アフギ― [4] 【扇車】
(1)扇紋の一。開いた扇三本を要(カナメ)を中心に円形に並べたもの。
(2)開いた扇三本を組んで円形にした飾り物。上棟式などに用いる。
おうぎし
おうぎし ワウ― 【王羲之】
(307-365) 中国,東晋(シン)の書家。字(アザナ)は逸少。隷書をよくし,楷・行・草の三体を芸術的な書体に完成,書聖と称された。その書は日本には奈良時代に伝わり,上代様の成立に大きな影響を与えた。文章もよくし,「蘭亭序」「十七帖」などを著す。子の王献之とともに「二王」と呼ばれる。真跡は伝存しないが,模本や拓本が伝えられる。
おうぎしょ
おうぎしょ アウ― [0][4] 【奥義書】
奥義を記した書き物。極意書。
おうぎしょう
おうぎしょう アウギセウ 【奥義抄】
歌学書。三巻。藤原清輔著。天治(1124-1126)〜天養(1144-1145)の間に成立。序と,式(上巻)・釈(中・下巻)からなる。式部は歌病・歌体などの解説,釈部は古歌から後拾遺和歌集に至る和歌の難語の注釈を行う。五家髄脳(ズイノウ)の一。
おうぎずもう
おうぎずもう アフギズマフ 【扇相撲・扇角力】
「扇引き{(2)}」に同じ。「―や拳角力。是皆角力の旧流にして/歌舞伎・名歌徳」
おうぎだるき
おうぎだるき アフギ― [4] 【扇垂木】
垂木の配置方法の一。垂木を放射状に配置したもの。禅宗寺院建築にみられる。
おうぎづくし
おうぎづくし アフギ― [4] 【扇尽(く)し】
屏風(ビヨウブ)などに多数の扇の形を描き,その一つ一つにいろいろな絵を描くこと。
おうぎながし
おうぎながし アフギ― [4] 【扇流し】
(1)金・銀で装飾した扇を水に流して遊ぶこと。「昼は楽書(ラクガキ)して行く水に―,夜は花火の映り/浮世草子・一代男 5」
(2)水に扇が流れているさまを描いた模様。
おうぎのが
おうぎのが アフギ― [5] 【扇の賀】
扇を用いる季節,すなわち夏に行われる誕生や長寿の祝い。
おうぎのはい
おうぎのはい アフギ― 【扇の拝】
平安時代,朝廷で孟夏の旬(シユン)の儀の際に,群臣に扇を与えたこと。
おうぎのまと
おうぎのまと アフギ― [0] 【扇の的】
挟み物の一。開いた扇を串の先に刺した的。
おうぎのわかれ
おうぎのわかれ アフギ― 【扇の別れ】
〔班婕妤(ハンシヨウヨ)の故事から〕
男女の名残尽きない別れ。「名残尽せぬ妹背(イモセ)の別れ,―と遉(サスガ)また/浄瑠璃・菅原」
→秋の扇
おうぎはくじら
おうぎはくじら アフギ―クヂラ [5] 【扇歯鯨】
鯨目アカボウクジラ科の一種。体長5メートル程度。短いくちばしをもち,雄の下顎には特徴的な一対の歯が見られる。黒色で,首と腹面が灰色。主にイカを食べ,太平洋北部を中心に分布する。標準和名オオギハクジラ。
〔「オオギハ」は「扇歯(おうぎは)」の誤記による〕
おうぎばこ
おうぎばこ アフギ― [3] 【扇箱】
扇を入れる箱。江戸時代には,足付きの台に載せて,祝いの贈り物とした。
おうぎばしょう
おうぎばしょう アフギ―セウ [4] 【扇芭蕉】
タビビトノキの別名。
おうぎばら
おうぎばら アフギ― [0] 【扇腹】
江戸時代の武士に対する刑罰の一。前に置かれた三方(サンボウ)にのせた扇をとって礼をすると同時に介錯人(カイシヤクニン)が首をきる。扇子腹(センスバラ)。
おうぎひき
おうぎひき アフギ― 【扇引き】
(1)扇にひもなどをつけ,籤引きのようにしてとらせる遊戯。「―などして/讃岐典侍日記」
(2)一本の扇の両端を二人が親指と人差し指とで挟んで引き合う遊び。扇相撲。「よい年をして,螺(バイ)まはし,―/浮世草子・一代男 5」
おうぎびょうし
おうぎびょうし アフギビヤウ― [4] 【扇拍子】
扇でてのひらや膝などを打ち鳴らして,拍子をとること。
おうぎほぞ
おうぎほぞ アフギ― [0][3] 【扇枘】
横断面が台形をした枘。隅柱(スミバシラ)を土台に枘差しするときなどに用いる。
おうぎぼね
おうぎぼね アフギ― [0] 【扇骨】
扇の芯(シン)に用いる細く薄い竹。
おうぎまつり
おうぎまつり ワウギ― 【王祇祭】
山形県東田川郡櫛引町黒川の春日神社で,二月一日と二日(もと旧正月)に扇を御神体として行われる祭礼。黒川能の奉納で知られる。また,和歌山県の熊野那智大社(七月一四日)でも行われる。
おうぎゃく
おうぎゃく ワウ― [0] 【横逆・枉逆】
道理にはずれていること。わがままなこと。「かくの如き―の事に逢へども/西国立志編(正直)」
おうぎやぞめ
おうぎやぞめ アフギ― [0] 【扇屋染(め)】
丸・四角・扇・菱(ヒシ)などの形を染め残し,その部分に花鳥などの模様を染めたもの。江戸中期に流行。
おうぎゅう
おうぎゅう ワウギウ [0] 【黄牛】
⇒こうぎゅう(黄牛)
おうぎょう
おうぎょう ワウゲフ [0] 【王業】
王として国を治める事業。
おうぎょう
おうぎょう ワウギヤウ [0] 【横行】 (名)スル
(1)「おうこう(横行){(1)}」に同じ。「町小路ヲ―スル総角ノ童子ニ/サントスの御作業」
(2)「おうこう(横行){(2)}」に同じ。「自らこれが首領となり,年比四方に―して/慨世士伝(逍遥)」
おうぎょく
おうぎょく ワウ― [0] 【黄玉】
フッ素とアルミニウムを含むケイ酸塩鉱物。斜方晶系に属し,柱状結晶は硬くてもろい。透明または半透明。色は黄・青・紫・緑などがあり,黄色のものを宝石として珍重する。こうぎょく。トパーズ。
おうぎょく
おうぎょく【黄玉】
《鉱》a topaz.→英和
おうくつ
おうくつ ワウ― [0] 【枉屈】 (名)スル
道理をまげて人を押さえつけること。「倏(タチマチ)婦人の権利を―するとか,イヤ公道に背くとか/蜃中楼(柳浪)」
おうぐ
おうぐ [1] 【応供】
〔梵 arhat(阿羅漢)の意訳〕
供養を受けるのにふさわしい徳のある者。仏の十の称号の一。小乗仏教での最上の聖者。
→阿羅漢
おうぐう
おうぐう ワウ― 【王宮】
「おうきゅう(王宮)」に同じ。[日葡]
おうけ
おうけ ワウ― [1] 【王家】
王の家系。また,王の一族。おうか。
おうけ
おうけ【王家】
a royal family.
おうけい
おうけい アフ― [0] 【凹形】
中央がへこんだ形。
⇔凸形
おうけい
おうけい ワウ― [0] 【黄経】
⇒こうけい(黄経)
おうけつ
おうけつ [0] 【甌穴】
川底の岩盤や波食台に掘られた円筒形の穴。岩盤のくぼみに入った小石が流れで回転して岩石を削ってできる。埼玉県長瀞(ナガトロ),長野県寝覚(ネザメ)の床(トコ),神奈川県江ノ島の隆起海食台上のものが有名。かめあな。ポット-ホール。
おうけつえん
おうけつえん ワウケツ― [4] 【黄血塩】
フェロシアン化カリウムのこと。
おうけのたに
おうけのたに ワウ― 【王家の谷】
ナイル川中流域ルクソルの西方に位置する,エジプト新王国時代の王墓のある谷(古代都市の遺跡テーベ)。1922年ツタンカーメン王の墓が発見された。
王家の谷(ツタンカーメンの墓)[カラー図版]
おうけん
おうけん ワウ― 【王建】
(877-943)朝鮮,高麗(コウライ)の建国者(在位 918-943)。廟号(ビヨウゴウ)は太祖。新羅(シラギ)末の混乱期に後高句麗(ゴコウクリ)の水軍を率いて活躍。豪族の支持を受けて即位。935年新羅を併せ,翌年,後百済を破り朝鮮を統一。
おうけん
おうけん ワウ― [0] 【王権】
国王の権力。君権。「―の強大な国」
おうけん
おうけん【王権】
the royal prerogative.
おうけんけいやく
おうけんけいやく ワウケン― [5] 【黄犬契約】
〔yellow-dog contract〕
⇒こうけんけいやく(黄犬契約)
おうけんし
おうけんし ワウ― 【王献之】
(344-388) 中国,東晋の書家。字(アザナ)は子敬。王羲之(オウギシ)の第七子。父とともに二王と称され書の模範とされた。
おうけんしんじゅせつ
おうけんしんじゅせつ ワウ― [7] 【王権神授説】
君主の権力は神から授けられた絶対のものであり,教皇など他の権力から制約されないとする思想。近世のヨーロッパで,絶対君主の支配を正当化するために主張された。帝王神権説。
おうげ
おうげ [1] 【応化】
〔「おうけ」とも〕
仏や菩薩が衆生を救うために,時機に応じた姿となって現れること。応現。応作(オウサ)。応用。
おうげりしょう
おうげりしょう 【応化利生】
仏や菩薩が衆生のそれぞれに応じた姿で出現し,適切な仏法を説いて利益(リヤク)を与えること。
おうげん
おうげん ワウ― [0] 【横言】
道理にはずれた勝手気ままな言葉。
おうげん
おうげん ワウ― [0] 【横痃】
⇒横根(ヨコネ)
おうげん
おうげん [0] 【応現】 (名)スル
「応化(オウゲ)」に同じ。
おうこ
おうこ ワウ― [1] 【往古】
〔古くは「おうご」とも〕
遠い過去。大昔。往昔。「―からのしきたり」
おうこ
おうこ ワウ― [1] 【枉顧】
〔貴人がわざわざ乗り物の方向を変えて自分の方を顧みる意から〕
他人の来訪を敬っていう語。枉駕(オウガ)。
おうこう
おうこう ワウカウ [0] 【横行】 (名)スル
(1)勝手気ままに歩き回ること。「此の全地球を―するの自由あるべし/浮城物語(竜渓)」
(2)悪事が盛んに行われること。また,悪い者がのさばること。「夜盗が―する」「悪徳商法の―」
(3)横向きに行くこと。
おうこう
おうこう ワウ― [0] 【王公】
王族と公族。また,身分の高い人。
おうこう
おうこう ワウ― [0] 【王后】
皇后。きさき。
おうこう
おうこう ワウ― [0] 【王侯】
王と諸侯。
おうこう
おうこう ワウカウ [0] 【往航】
船舶・飛行機が目的地に向かう運航。
⇔復航
おうこう
おうこう ワウクワウ [0] 【黄鉱】
黄色の鉱石。黒鉱(クロコウ)鉱床中に産する,黄鉄鉱・黄銅鉱など。
おうこう
おうこう【王侯(貴族)】
royalty (and nobility).→英和
おうこう
おうこう【横行する】
be rampant;thrive.→英和
おうこう=に事(ツカ)えずその事(コト)を高尚(コウシヨウ)にす
――に事(ツカ)えずその事(コト)を高尚(コウシヨウ)にす
〔易経(蠱卦)〕
仕官を求めず,志を高く保って節操を曲げない。世俗を離れて節操を保つ。
おうこう=将相(シヨウシヨウ)寧(イズク)んぞ種(シユ)あらんや
――将相(シヨウシヨウ)寧(イズク)んぞ種(シユ)あらんや
〔史記(陳勝世家)〕
王侯や将軍・大臣となるのは,家系や血統によるのではないから,どんな人でも努力や運によって栄達できる意。
おうこうかっぽ
おうこうかっぽ ワウカウクワツ― [5] 【横行闊歩】 (名)スル
威張って歩くこと。また,思いのままに振る舞うこと。「天下の大道を我物顔に―するのを/吾輩は猫である(漱石)」
おうこうけきはん
おうこうけきはん ワウ― 【王公家軌範】
王公族の身分・財産・親族・相続等について定めた規定。1926年(大正15)皇室令として公布,日本国憲法施行とともに廃止。
おうこうぞく
おうこうぞく ワウ― [3] 【王公族】
日韓併合後,旧韓国皇帝の親族・一族に対する称号である王族と公族のこと。
→王族(2)
→公族(2)
おうこうのかいし
おうこうのかいし ワウカウ― [6] 【横行の介士】
蟹(カニ)の異名。
おうこく
おうこく ワウ― [0] 【王国】
(1)王が支配している国。王制の国。
(2)ある方面で大きな勢力をもって栄えている国家・地域や団体などをたとえていう。「水産―」「石油―」
おうこく
おうこく【王国】
a kingdom;→英和
a monarchy.→英和
おうこく
おうこく ワウ― [0] 【横谷】
山脈の主軸の方向をほぼ直角に横断して走る谷。多くは深い峡谷状をなす。徳島県の大歩危(オオボケ)小歩危(コボケ)はその例。
⇔縦谷
おうこくい
おうこくい ワウコクヰ 【王国維】
(1877-1927) 中国の学者。浙江省出身。字(アザナ)は静庵・伯隅。号は観堂,諡(オクリナ)は忠愨(チユウカク)。1901〜1902年,日本に留学。辛亥(シンガイ)革命後,京都に亡命。羅振玉に考証学・金石学を学び,藤田豊八に西洋の哲学・文学・美術を学ぶ。西洋美学によって中国古典を再評価し,「紅楼夢評論」「人間詞話」などを著し,甲骨文研究にも先駆的業績を残した。ワン=クオウェイ。
おうご
おうご [1] 【応護・擁護】
仏や菩薩が助け守ること。加護。
おうご
おうご アウ― [1] 【鶯語】
鶯(ウグイス)の鳴く声。
おうご
おうご アフゴ 【朸】
〔「おうこ」とも〕
荷物にさし通して肩にかつぐ棒。天秤(テンビン)棒。歌では「会ふ期(ゴ)」にかけて用いることが多い。「片恋や苦しかるらむ山がつの―なしとは見えぬものから/蜻蛉(上)」
おうご
おうご 【応其】
⇒木食(モクジキ)
おうご
おうご アフ― [1] 【押後・押伍】
軍隊のあとおさえ。後備え。
おうごうじ
おうごうじ 【応其寺】
和歌山県橋本市にある真言宗の寺。山号は中興山。1587年木食応其(モクジキオウゴ)の創建。
おうごじ
おうごじ 【応其寺】
⇒おうごうじ(応其寺)
おうごん
おうごん ワウ― [0] 【黄芩】
コガネバナの根の生薬名。解熱・消炎・利尿などに用いる。
おうごん
おうごん【黄金】
gold;→英和
money (金銭).→英和
〜の gold(en).‖黄金時代 the golden age.黄金分割 the golden section.
おうごん
おうごん ワウ― [0] 【黄金】
(1)金(キン)。こがね。「―の杯」
(2)金のように輝くもの。また,貴重で価値のあることのたとえ。「輝く―の翼」「―の年」「―の脚」
(3)金銭。貨幣。「―の山」
(4)大判金の俗称。「―もござる筈だと大野言ひ/柳多留 19」
おうごんかいがん
おうごんかいがん ワウ― 【黄金海岸】
〔Gold Coast〕
アフリカ西部,ギニア湾北岸のガーナに当たる地域。黄金の産地。一五世紀ごろ,ポルトガル人によって金が大量に積み出されたので,こうよばれた。
おうごんかずら
おうごんかずら ワウ―カヅラ [5] 【黄金葛】
ポトスの別名。
おうごんしゅうかん
おうごんしゅうかん ワウ―シウ― [5] 【黄金週間】
⇒ゴールデン-ウイーク
おうごんしょくしょくぶつ
おうごんしょくしょくぶつ ワウ― [8] 【黄金色植物】
⇒黄色植物(オウシヨクシヨクブツ)
おうごんしょくそうるい
おうごんしょくそうるい ワウ―サウルイ [7] 【黄金色藻類】
黄色植物の一つで,単細胞から群体をつくる鞭毛性藻類。主に淡水に生育。
おうごんじだい
おうごんじだい ワウ― [5] 【黄金時代】
(1)古代ギリシャ人が人類の歴史を金・銀・銅・鉄の四期に分けたものの第一期の時代。平和と幸福に満ち満ちた時代と信じられた。
(2)最も栄えて華やかな時代・時期。最盛期。ゴールデン-エージ。「映画の―」
おうごんせいき
おうごんせいき ワウ― [5] 【黄金世紀】
〔(スペイン) Siglo de oro〕
スペインが,特に文芸面で世界の指導的役割を演じた時代。およそ一六〜一七世紀とされ,文学ではセルバンテスやケベド,演劇ではベガやカルデロン=デ=ラ=バルカらを輩出した。
おうごんでんせつ
おうごんでんせつ ワウ― 【黄金伝説】
中世ヨーロッパで流布した使徒・聖人伝。ジェノバ大司教ヤコブスが一三世紀に編したとされ,教会暦に従い,それぞれの期節の聖人の伝記とその期節の意義について述べたもの。
おうごんのさんかくちたい
おうごんのさんかくちたい ワウ― 【黄金の三角地帯】
⇒ゴールデン-トライアングル
おうごんのじゅつ
おうごんのじゅつ ワウ― 【黄金の術】
昔,丹砂(タンシヤ)を練って黄金とし,不老長生の薬にしたという神仙(シンセン)の術。
おうごんのちゃしつ
おうごんのちゃしつ ワウ― 【黄金の茶室】
豊臣秀吉の茶室。三畳敷の畳は猩々緋(シヨウジヨウヒ),障子は紗(シヤ)で貼られ,床・壁などは全て黄金で組み立て式になっていた。
おうごんのはだえ
おうごんのはだえ ワウ―ハダヘ 【黄金の膚】
(1)仏の黄金の肌。仏身の三十二相の一。
(2)女の肌の美しさのたとえ。「ああ有難き太夫さまの―と/浮世草子・一代男 7」
おうごんひ
おうごんひ ワウ― [3] 【黄金比】
⇒黄金分割
おうごんぶつ
おうごんぶつ ワウ― [3] 【黄金仏】
(1)黄金で鋳造した仏像。
(2)財産家。「下京での―,四塚屋五郎右衛門/浮世草子・諸道聴耳世間猿」
おうごんぶんかつ
おうごんぶんかつ ワウ― [5] 【黄金分割】
一つの線分を二つの部分に分けるとき,全体に対する大きな部分の比と,大きな部分に対する小さい部分の比とが等しくなる分け方。大と小との比は約一・六一八対一で,古代ギリシャ以来最も調和的で美しい比とされた。外中比。
黄金分割[図]
おうごんもんじょ
おうごんもんじょ ワウ― 【黄金文書】
⇒金印勅書(キンインチヨクシヨ)
おうごんりつ
おうごんりつ ワウ― [3] 【黄金律】
〔golden rule〕
新約聖書のマタイ福音書にある山上の説教の一節「すべて人にせられんと思うことは人にもまたそのごとくせよ」をさす。
おうさ
おうさ アウ― [1] 【鶯梭】
鶯(ウグイス)が枝から枝へ飛び移るさまを,機(ハタ)の梭(ヒ)がすばやく糸の中をくぐり抜けるさまにたとえていう語。
おうさ
おうさ [1] 【応作】
「応化(オウゲ)」に同じ。
おうさ
おうさ ワウ― [1] 【王佐】
帝王を補佐すること。「―の才」
おうさい
おうさい ワウ― [0] 【横災】
〔「おうざい」とも〕
不慮の災難。「時の―をば遁れ給はぬにや/太平記 2」
おうさい
おうさい ワウ― [0] 【往歳】
過ぎ去った年。往年。
おうさか
おうさか アフサカ 【逢坂】
滋賀県大津市西部の地名。
おうさかごえ
おうさかごえ アフサカ― 【逢坂越】
三重県中部,伊勢市と磯部町の境の峠。
おうさかのせき
おうさかのせき アフサカ― 【逢坂の関】
逢坂山にあった関所。646年頃設置。東海道と東山道の合する要地で,平安京防備の三関の一。795年廃止。東関。((歌枕))「―しまさしき物ならばあかず別るる君をとどめよ/古今(離別)」
おうさかやま
おうさかやま アフサカ― 【逢坂山】
滋賀県大津市西部,京都府との境に近い山。畿内の北東を限り,古来要衝の地。((歌枕))
おうさきるさ
おうさきるさ アフサ― (名・形動ナリ)
〔「さ」は時を表す接尾語〕
(1)行ったり来たりするさま。「人力車の―目まぐるしい中へ/安愚楽鍋(魯文)」
(2)会ったり離れたりすること。離合。「―の物おもひ/人情本・辰巳園(初)」
(3)一方がよければ一方が悪いこと。くい違うこと。また,そのさま。「そゑにとてとすればかかりかくすればあないひしらず―に/古今(雑体)」
(4)あれこれ思うこと。あれやこれや。「心のいとまなく―に思ひ乱れ/徒然 3」
おうさつ
おうさつ ワウ― [0] 【横冊】
⇒横本(ヨコホン)
おうさつ
おうさつ アウ― [0] 【鏖殺】 (名)スル
みなごろしにすること。「吾悉く之を―せん/日本開化小史(卯吉)」
おうさつ
おうさつ [0] 【応札】 (名)スル
競争入札に応募すること。
おうさつ
おうさつ [0] 【殴殺】 (名)スル
なぐり殺すこと。
おうさま
おうさま ワウ― [0] 【王様】
(1)王を敬っていう語。
(2)その分野で,最高位にあるもの。王。「ライオンは動物の―」
おうさまペンギン
おうさまペンギン ワウ― [5] 【王様―】
ペンギン目ペンギン科の大形の鳥。コウテイペンギンに次いで大きく,高さ1メートル内外。耳と胸が黄褐色。イカを主食とし,南極圏の雪のない島々で繁殖する。キング-ペンギン。
おうさん
おうさん ワウ― 【王粲】
(177-217) 中国,三国時代魏の詩人。字(アザナ)は仲宣。建安七子の一人。「従軍詩」「七哀詩」など二六首が伝わる。
おうざ
おうざ ワウ― [1] 【王座】
(1)王のすわるところ。また,王位。
(2)第一人者の地位。「フライ級の―につく」「―を守る」
おうざ
おうざ【王座】
the throne.→英和
〜を占める be at the top <of> .→英和
〜を争う contend for supremacy.
おうし
おうし ワウ― [1] 【王師】
(1)帝王の軍隊。
(2)帝王の先生。
おうし
おうし アフ― [1] 【押紙】
「おしがみ(押紙)」に同じ。
おうし
おうし ワウ― [0][1] 【黄紙】
⇒黄麻紙(オウマシ)
おうし
おうし ワウ― [1] 【王氏】
〔「おうじ」とも〕
天皇の子孫で,姓を与えられていないもの。律令制では二世以下五世以上の皇胤(コウイン)をいう。
おうし
おうし ヲ― [0][1] 【牡牛・雄牛】
雄の牛。
⇔めうし
おうし
おうし ワウ― [0] 【横死】 (名)スル
不慮の災難で死ぬこと。不慮の死。非業の死。「山中で―する」「―を遂げる」
おうし
おうし アウ― [1] 【奥旨】
学問・宗教などの奥深い趣。奥義(オウギ)。
おうし
おうし ワウ― [1][0] 【横恣】 (名・形動ナリ)
ほしいままな・こと(さま)。「二国の―なる,公法を無(ナミ)し/佳人之奇遇(散士)」
おうし
おうし【横死する】
meet a violent death.
おうし
おうし【牡[雄]牛】
a bull (去勢しない);→英和
an ox.→英和
‖牡牛座 the Bull;Taurus.
おうしいつくつく
おうしいつくつく [3]
ツクツクボウシの別名。
おうしかん
おうしかん ワウシクワン 【王之渙】
中国,盛唐の詩人。辺塞(ヘンサイ)を詠じた佳作が多く,辺塞詩人といわれる。絶句を得意とし,「唐詩選」中の「鸛鵲楼(カンジヤクロウ)に登る」の詩は有名。生没年未詳。
おうしかん
おうしかん [3][0] 【欧氏管】
⇒耳管(ジカン)
おうしき
おうしき ワウ― [0] 【黄鐘】
〔音〕
(1)日本音楽の音名。十二律の八番目の音。中国十二律の林鐘(リンシヨウ)に相当し,音高は洋楽イ音にほぼ等しい。
→十二律
(2)能楽囃子(バヤシ)の笛の用語。森田流では低い方から四番目,一噌流では五番目の指孔。また,各旋律句がその指孔の音で終わる曲を「黄鐘の曲」という。
⇔盤渉(バンシキ)(2)
おうしきちょう
おうしきちょう ワウ―テウ [0] 【黄鐘調】
〔「おうしきぢょう」とも〕
雅楽の六調子の一。黄鐘{(1)}を基音とする調子。律旋に属する。
おうしきょう
おうしきょう ワウシケウ 【王子喬】
周の霊王の太子。名は晋。子喬は字(アザナ)。直諫して廃せられ庶人となった。のち登仙したと伝えられる。生没年不詳。
おうしざ
おうしざ ヲ― [0] 【牡牛座】
〔(ラテン) Taurus〕
黄道十二星座の一。冬の代表的星座で一月下旬の宵に南中する。輝星アルデバラン・プレアデス星団(和名,昴(スバル))・ヒヤデス星団などを含む。
おうししん
おうししん ワウ― 【王士禛】
⇒王士禎(オウシテイ)
おうしつ
おうしつ ワウ― [0] 【王室】
王を中心としたその一族。王家。また,皇室のことにもいう。
おうしつ
おうしつ【王室】
the Royal family[household].
おうしてい
おうしてい ワウ― 【王士禎】
(1634-1711) 中国,清代の詩人。本名は士禛(シシン),字(アザナ)は子真・貽上(イジヨウ),号は阮亭(ゲンテイ)・漁洋山人。神韻説をとなえ,その詩は清一代の正宗と称された。詩文集「帯経堂集」九二巻ほかがある。
おうしひさこ
おうしひさこ オフシ― 【全匏】
割っていない,まるのままの瓢箪(ヒヨウタン)。「―両箇を取りて/日本書紀(仁徳訓)」
おうしゃ
おうしゃ [0] 【応射】 (名)スル
相手の銃撃・砲撃などに対して,こちらからもうちかえすこと。
おうしゃ
おうしゃ ワウ― [1] 【往者】
(1)往く人。去りゆく人。
(2)〔「者」は助辞〕
過ぎ去ったこと。過ぎ去った時。既往。
⇔来者
おうしゃ
おうしゃ ワウ― [1] 【枉車】
「枉駕(オウガ)」に同じ。
おうしゃ=諫(イサ)むべからず
――諫(イサ)むべからず
〔「論語(微子)」より。「諫む」は,ただす,あらためる,の意〕
過ぎてしまったことは,どうすることもできない。
おうしゃじょう
おうしゃじょう ワウシヤジヤウ 【王舎城】
〔梵 Rājagṛha〕
古代インドのマガダ国の都。ビハール州パトナ付近のラージギルに遺跡がある。紀元前六,五世紀,頻婆娑羅(ビンバシヤラ)王・阿闍世(アジヤセ)王の時代に繁栄。仏陀がこの地を中心に説法したので,霊鷲山(リヨウジユセン)・竹林精舎など仏跡が多い。ラージャグリハ。
おうしゅ
おうしゅ ワウ― [0][1] 【黄酒】
中国で,穀類を原料とする醸造酒の総称。こうしゅ。ホワンチュー。
おうしゅ
おうしゅ [1][0] 【応手】
碁・将棋で,相手の打った手に応じて打つ手。また,一般に対応策の意にも用いる。
おうしゅう
おうしゅう [0] 【応酬】 (名)スル
(1)互いにやりとりすること。また,相手のやり方にこたえて,やり返すこと。「やじの―」「パンチの―」
(2)書状・詩歌などの返しをすること。また,その返事や返歌。
(3)酒席での杯のやりとり。献酬。
おうしゅう
おうしゅう アウシウ 【奥州】
陸奥(ムツ)国の別名。
おうしゅう
おうしゅう【欧州】
Europe.→英和
〜の(人) (an) European.→英和
‖欧州経済共同体 the European Economic Community;EEC.欧州共同体 the European Communities;EC.
おうしゅう
おうしゅう【応酬】
an answer;→英和
a reply (返事);→英和
(a) repartee[retort](やりかえす);→英和
an exchange <of cups> .→英和
〜する reply;retort;→英和
exchange.
おうしゅう
おうしゅう 【欧州】
ヨーロッパ。「―大陸」
おうしゅう
おうしゅう【押収】
seizure;→英和
confiscation.〜する seize;→英和
confiscate.→英和
おうしゅう
おうしゅう アフシウ [0] 【押収】 (名)スル
裁判所や捜査機関が証拠物や没収すべき物を占有・確保すること。差し押さえ・提出命令・領置の三種がある。「証拠物件を―する」
おうしゅうあだちがはら
おうしゅうあだちがはら アウシウ― 【奥州安達原】
人形浄瑠璃,時代物の一。近松半二・竹本三郎兵衛らの合作。1762年初演。前九年の役後,安倍貞任(アベノサダトウ)・宗任(ムネトウ)兄弟の一族再挙の苦心を主題に,能の「善知鳥(ウトウ)」や「安達原」の鬼女伝説などを織りまぜて脚色したもの。眼目は三段目で,通称「安達三(アダサン)」「袖萩(ソデハギ)祭文の段」
おうしゅうかいどう
おうしゅうかいどう アウシウ―ダウ 【奥州街道】
江戸時代の五街道の一。江戸千住から宇都宮までは日光街道を通り,白河に至る。奥州道中。広義には,さらに北に向かい陸奥国三厩(ミンマヤ)に至る街道をさす。
おうしゅうかんれい
おうしゅうかんれい アウシウクワン― [5] 【奥州管領】
⇒奥州探題(オウシユウタンダイ)
おうしゅうせいばつ
おうしゅうせいばつ アウシウ― 【奥州征伐】
1189年,源頼朝が奥州藤原氏を滅ぼした戦い。秀衡(ヒデヒラ)・泰衡(ヤスヒラ)父子が源義経をかくまったことを理由に,平泉を本拠に奥州に君臨していた藤原氏を攻め滅ぼした。
おうしゅうそうぶぎょう
おうしゅうそうぶぎょう アウシウ―ブギヤウ 【奥州総奉行】
鎌倉幕府の職名。奥州征伐直後,奥州地方の御家人の統率,治安の維持などのために葛西清重を任じたことに始まる。幕府滅亡時に廃止。
おうしゅうたいせん
おうしゅうたいせん [5] 【欧州大戦】
第一次世界大戦の別名。
おうしゅうたんだい
おうしゅうたんだい アウシウ― 【奥州探題】
室町幕府の職名。奥州の軍事・民政を総管する。足利尊氏が石堂義房を奥州に派遣したのに始まり,のち畠山・吉良の両氏,さらに斯波・上杉の両氏がその職についた。奥州管領。
おうしゅうつうかたんい
おうしゅうつうかたんい [8] 【欧州通貨単位】
⇒エキュ( ECU )
おうしゅうふじわらし
おうしゅうふじわらし アウシウフヂハラ― 【奥州藤原氏】
平安末期,平泉を拠点に陸奥(ムツ)・出羽を支配した大豪族。初代清衡以降,基衡・秀衡を経て1189年四代泰衡が源頼朝に滅ぼされる。
おうしゅうれんごう
おうしゅうれんごう 【欧州連合】
⇒ヨーロッパ連合
おうしゅうれんごうじょうやく
おうしゅうれんごうじょうやく 【欧州連合条約】
⇒マーストリヒト条約
おうしゅく
おうしゅく ワウ― 【王粛】
(195-256) 中国,三国時代魏の儒学者。字(アザナ)は子雍(シヨウ)。鄭玄(ジヨウゲン)の新しい経典注釈を批判し,賈逵(カキ)・馬融の旧説により諸経の注を作った。「孔子家語(コウシケゴ)」の偽作者とされ,「偽古文尚書」の作者にも擬される。
おうしゅくばい
おうしゅくばい アウシユク― [4] 【鶯宿梅】
村上天皇の時,清涼殿の梅が枯れたので,紀内侍(キノナイシ)の家の梅を移し植えさせたところ,枝に「勅なればいともかしこし鶯(ウグイス)の宿はと問はばいかが答へむ」の歌が結び付けてあり,これを読んだ天皇は深く恥じたという故事。また,その梅。
おうしゅじん
おうしゅじん ワウ― 【王守仁】
⇒王陽明(オウヨウメイ)
おうしゆう
おうしゆう ワウシイウ 【王子猷】
⇒王徽之(オウキシ)
おうしょ
おうしょ アフ― 【押書】
〔「あっしょ」とも〕
鎌倉時代,所領についての訴訟をする場合,敗訴の場合には所領を相手方に渡す旨を記して提出した契約状。
おうしょう
おうしょう [0] 【応召】 (名)スル
呼び出しに応ずること。特に,召集令状を受け軍務につくため指定地に行くこと。
おうしょう
おうしょう ワウシヤウ [0] 【王将】
将棋の駒の名。主将にあたり,上下左右と斜めに一つずつ動ける。これが敵に攻められて動けなくなったとき,負けとなる。一方の王将を玉将(ギヨクシヨウ)ともいい,普通,先手または下位の者がもつ。王。
おうしょう
おうしょう [0] 【応詔】
(1)勅令に応ずること。
(2)勅命によって詩歌を詠進すること。応制。
おうしょう
おうしょう [0] 【応唱】
「答唱(トウシヨウ)」に同じ。
おうしょう
おうしょう【王将】
《将棋》a king.→英和
おうしょう
おうしょう [0] 【殴傷】
人をなぐって傷つけること。また,その傷。
おうしょう
おうしょう ワウセウ 【王照】
(1859-1923) 中国,清末・民国初期の学者。字(アザナ)は小航。日本語の仮名にならって官話字母を作り,言語改革に貢献。ワン=チャオ。
おうしょう
おうしょう【応召する】
answer to a call to arms.応召兵 a draftee.
おうしょう
おうしょう [0] 【応鐘】
(1)〔音〕 中国音楽の音名。十二律の一一番目の音。日本十二律の上無(カミム)に相当。
(2)陰暦一〇月の異名。
おうしょう
おうしょう アウシヤウ [0] 【鞅掌】 (名)スル
仕事が忙しくて暇のないこと。「職事に―し/西国立志編(正直)」
おうしょうくん
おうしょうくん ワウセウクン 【王昭君】
中国,漢の元帝の後宮の美女。名は嬙(牆)(シヨウ),昭君は字(アザナ)。紀元前33年,匈奴(キヨウド)の王,呼韓邪単于(コカンヤゼンウ)が漢の元帝の王女を妻に求めたとき,親和政策により王女の身がわりとして嫁がせられ,その地で死んだ。後世,元曲「漢宮秋」などにうたわれた。生没年未詳。
おうしょうれい
おうしょうれい ワウシヤウレイ 【王昌齢】
(698-755頃) 中国,盛唐の詩人。字(アザナ)は少伯。七言絶句の名手として李白(リハク)と並び称せられた。閨怨(ケイエン)の詩に優れた。
おうしょく
おうしょく ワウ― [0] 【黄色】
きいろ。こうしょく。
おうしょくかやく
おうしょくかやく ワウ―クワ― [5] 【黄色火薬】
火薬として用いるピクリン酸の別名。黒色火薬よりも爆発力が強い。黄色薬。下瀬(シモセ)火薬。
おうしょくくみあい
おうしょくくみあい ワウ―アヒ [5] 【黄色組合】
戦闘的・急進的な赤色労働組合に対して,漸進的・協調的な労働組合をいう。イエロー-ユニオン。
おうしょくしょくぶつ
おうしょくしょくぶつ ワウ― [6] 【黄色植物】
カロテンやキサントフィルを多量にもち,黄緑色あるいは金褐色を呈する藻類の一群。古くは緑藻類に入れられた黄緑藻類(フウセンモ・フシナシミドロなど),鞭毛藻類に入れられていた黄金色藻類(ヒカリモ・ミズオなど),およびケイ藻類・褐藻類も含まれる。黄金色植物。
おうしょくしんぶん
おうしょくしんぶん ワウ― [5] 【黄色新聞】
⇒イエロー-ジャーナリズム
おうしょくじんしゅ
おうしょくじんしゅ ワウ― [5] 【黄色人種】
人種の三大区分の一。淡褐色(黄色)の皮膚をもち,直毛で,体毛が少なく,蒙古ひだを有するなどの特徴がある。主としてアジア大陸東部に住み,日本人・イヌイット・アメリカ-インディアンなども含まれる。モンゴロイド。蒙古人種。
おうしょっき
おうしょっき ワウシヨクキ [3] 【黄蜀葵】
トロロアオイの漢名。[季]夏。
おうしん
おうしん ワウ― [0] 【往信】
こちらから出す通信。
⇔返信
おうしん
おうしん ワウ― [0] 【王臣】
帝王の臣下。王の家来。
おうしん
おうしん アウ― [0] 【桜唇】
〔張憲「太真明皇譜笛図」〕
美女の小さく美しい唇を桜にたとえた語。
おうしん
おうしん ワウ― [0] 【往診】 (名)スル
医者が病人の家に行って診察すること。
→宅診
おうしん
おうしん【往診】
a (doctor's) visit to a patient;→英和
a house[home]call.〜する visit patients in their homes.‖往診料 the doctor's fee for a visit.
おうしん=蹇蹇(ケンケン)躬(ミ)の故(ユエ)にあらず
――蹇蹇(ケンケン)躬(ミ)の故(ユエ)にあらず
〔易経(蹇卦)〕
忠臣が一身を忘れて王のために尽くすこと。蹇蹇匪躬(ヒキユウ)。
おうじ
おうじ ワウ― [1] 【往事】
過ぎ去った昔のこと。「―を追懐し以て無聊を消(シヨウ)す/花柳春話(純一郎)」
おうじ
おうじ【往時】
<talk over> old times.
おうじ
おうじ【王[皇]子】
a (Royal[an Imperial]) prince.
おうじ
おうじ ワウジ 【王寺】
奈良県北西部,北葛城(キタカツラギ)郡の町。奈良盆地の中西部に位置し,交通の要地。
おうじ
おうじ ワウ― [1] 【皇子】
天皇の男の子。みこ。
⇔皇女
おうじ
おうじ アフ― [0] 【押字】
署名の字を,くずしたり略したりして変形して印としたもの。かきはん。花押(カオウ)。
おうじ
おうじ ワウジ 【王子】
(1)東京都北区中央部の地名。日本の製紙工業誕生の地。王子神社・飛鳥山(アスカヤマ)がある。
(2)京都から熊野への街道沿いにある熊野神社の数々の末社。「藤代の―を始め奉つて―,―を伏し拝み/平家 10」
おうじ
おうじ ワウヂ [1] 【王地】
「王土(オウド)」に同じ。
おうじ
おうじ ワウ― [1] 【往時】
昔。以前。「城跡に―をしのぶ」
おうじ
おうじ ワウ― [1] 【王事】
帝王や王室に関する事柄。
おうじ
おうじ ワウ― [1] 【王子】
(1)帝王の男の子。
⇔王女
→皇子(オウジ)
(2)もと皇族の男子のうち親王でない人をいう。王。
⇔王女
(3)歌舞伎の鬘(カツラ)の一。「妹背山(イモセヤマ)」の入鹿(イルカ),「車引(クルマビキ)」の時平など,公家の悪人・謀反人の役で使う。
おうじ=を以(モツ)て家事(カジ)を辞(ジ)す
――を以(モツ)て家事(カジ)を辞(ジ)す
〔公羊伝(哀公三年)〕
臣たる者は王室の事のためには自分一家の事をすてて尽くす。
おうじつ
おうじつ ワウ― [0] 【往日】
過ぎ去った日。むかし。昔日。
おうじつせい
おうじつせい ワウジツ― [0] 【横日性】
植物の器官の縦軸が光の方向に直角になるよう曲がる性質。一般に,緑色植物の葉はこの性質を示す。横屈光性。
おうじびん
おうじびん ワウ― 【王時敏】
(1592-1680) 中国,明末・清初の画家。江蘇省出身。字(アザナ)は遜之,号は烟客。明の名家の出。家蔵の宋之の古画を研究し,董其昌に師事して,山水文人画の祖となる。明末・清初の文人画壇の中心にあって,同郷の王鑑とともに二王と称される。
おうじゃ
おうじゃ ワウ― [1] 【王蛇】
(1)大蛇。うわばみ。
(2)ボアの別名。
おうじゃ
おうじゃ【王者】
a king;→英和
the champion <of> (競技などの).→英和
おうじゃ
おうじゃ ワウ― [1] 【王者】
〔古くは「おうしゃ」〕
(1)王である人。
(2)その集団で最高の地位にある人。「ボクシング界の―」
(3)王道によって天下を治める人。
⇔覇者(ハシヤ)
おうじゃく
おうじゃく [0] 【応迹】
〔「おうしゃく」とも。応化垂迹の意〕
仏や菩薩が衆生(シユジヨウ)を救うために姿を変えて現れること。
おうじゃく
おうじゃく ワウ― [0] 【尩弱・尫弱】
■一■ (名・形動タリ)
(1)よわいこと。ひよわな・こと(さま)。「―たる弓/平家 11」
(2)貧しい・こと(さま)。「―の官人/徒然 206」
■二■ (名・形動ナリ)
{■一■(1)}に同じ。「体躯―にして気力無き者なり/三酔人経綸問答(兆民)」
おうじゅ
おうじゅ [1] 【応需】 (名)スル
もとめに応じること。「入院―」
おうじゅ
おうじゅ アウ― [1] 【桜樹】
桜の木。
おうじゅう
おうじゅう ワウ― 【王充】
(27-100頃) 中国,後漢の思想家。字(アザナ)は仲任。「論衡(ロンコウ)」を著し,合理的・実証的な批判精神で,当時の儒家の尚古主義や俗論を攻撃した。
おうじゅう
おうじゅう ワウ― 【王戎】
(234-305) 中国,西晋の政治家。竹林の七賢の一人。字(アザナ)は濬沖(シユンチユウ)。呉との戦いに活躍。
おうじゅうよう
おうじゅうよう ワウヂユウヤウ 【王重陽】
⇒王嚞(オウテツ)
おうじゅく
おうじゅく ワウ― [0] 【黄熟】 (名)スル
イネ・ムギなどの穂が実って黄色になること。糊熟。こうじゅく。「麦が―する」「―期」
おうじゅくこう
おうじゅくこう ワウ―カウ [4][3] 【黄熟香】
香木の名。正倉院蔵の蘭奢待(ランジヤタイ)はこの香木という。こうじゅくこう。
おうじゅほうしょう
おうじゅほうしょう ワウジユホウシヤウ [4] 【黄綬褒章】
褒章の一。長い間業務に精励し,人々の模範となりうる者に黄色の綬とともに授与される。
おうじょ
おうじょ【王[皇]女】
a (Royal[an Imperial]) princess.
おうじょ
おうじょ ワウヂヨ [1] 【王女】
(1)帝王の娘。
→皇女(オウジヨ)
(2)もと皇族の女子のうち,内親王でない人をいう。女王。
⇔王子
おうじょ
おうじょ ワウヂヨ [1] 【皇女】
天皇の娘。こうじょ。ひめみこ。
⇔皇子
おうじょう
おうじょう【往生する】
(1) die;→英和
pass away (死ぬ).
(2) give in;yield (屈従).→英和
(3) be at a loss;→英和
be in a fix (閉口).→英和
‖往生ぎわが悪い do not readily resign oneself to fate;be a bad loser.大往生を遂げる die in peace.
おうじょう
おうじょう ワウジヤウ [0] 【王城・皇城】
(1)王の住む城。王宮。皇居。
(2)都。「姿は―に聞えたり/義経記 6」
おうじょう
おうじょう アフジヤウ 【圧状】
(1)人を脅して強制的に書かせた文書。「人をおどして思ふ様の文を書かせんと仕るをば,乞素(コツソ)―と申して/盛衰記 23」
(2)(「往生」と書く)脅すようにして,いやいや承知させること。
おうじょう
おうじょう ワウジヤウ [1] 【往生】 (名)スル
(1)〔仏〕 この世を去って,他の世界に生まれ変わること。特に死後,極楽に往(イ)って生まれること。「極楽―」
(2)死ぬこと。「―を遂げる」「大―」
(3)抵抗などをあきらめること。断念すること。「いい加減に―しろ」
(4)打開策がみつからなくて非常に困ること。「英語が通じなくて―した」「立ち―」
(5)「圧状(オウジヨウ){(2)}」に同じ。「無理―」
おうじょう
おうじょう ワウジヤウ 【皇麞】
雅楽の一。平調(ヒヨウジヨウ)の唐楽。現在は楽のみ伝わり,急の部分が社寺の儀礼楽に用いられる。
おうじょういん
おうじょういん ワウジヤウヰン 【往生院】
(1)京都市右京区嵯峨にあった寺。法然(ホウネン)の弟子念仏房の草創という。平家物語では滝口入道・祇王・祇女・仏御前の隠棲(インセイ)の地とする。現在は,その跡に祇王寺が建てられている。
(2)東大阪市にある浄土宗の寺。岩滝山六万寺と号す。745年行基の開創。1349年楠木正行(クスノキマサツラ)が陣を置いた所。楠木父子の墓がある。楠公(ナンコウ)寺。
おうじょうきょう
おうじょうきょう ワウジヤウキヤウ [0] 【往生経】
極楽往生を説いた教典。無量寿経・観無量寿経・阿弥陀経など。
おうじょうぎわ
おうじょうぎわ ワウジヤウギハ [0] 【往生際】
(1)死にぎわ。
(2)追いつめられてあきらめる時。また,その時の決断力や態度。「―が悪い」
おうじょうこう
おうじょうこう ワウジヤウカウ [0] 【往生講】
阿弥陀仏を本尊として行う法会。極楽往生を願って行う。
おうじょうこうしき
おうじょうこうしき ワウジヤウカウシキ 【往生講式】
永観(ヨウカン)著。一巻。往生講の儀式作法を定めたもの。順次往生講式。阿弥陀講式。
おうじょうずくめ
おうじょうずくめ ワウジヤウヅクメ [5] 【往生尽くめ】
脅して無理に承知させること。「月給引上を―に承知させる/社会百面相(魯庵)」
おうじょうでん
おうじょうでん ワウジヤウ― [3] 【往生伝】
極楽往生を遂げた人々の伝記を集めた書物。「日本往生極楽記」「続本朝往生伝」など。
おうじょうにん
おうじょうにん ワウジヤウ― 【往生人】
(1)極楽往生を願う者。「いと軽々なる―なりや/大鏡(昔物語)」
(2)極楽往生した人。[日葡]
おうじょうば
おうじょうば ワウジヤウ― [0][5] 【往生場】
死に場所。往生どころ。
おうじょうようしゅう
おうじょうようしゅう ワウジヤウエウシフ 【往生要集】
三巻。源信著。985年成立。極楽往生に関する重要な文を集め,念仏の要旨と功徳を示したもの。日本の浄土教の思想的基礎となった。地獄に関する記述は広く民衆にまで影響を与えた。
おうじょうろんちゅう
おうじょうろんちゅう ワウジヤウ― 【往生論註】
世親の「浄土論」の注解書。北魏の曇鸞(ドンラン)著。二巻。中国・日本の浄土思想に大きな影響を与えた。論註。浄土論註。
おうじる
おうじる【応じる】
(1)[応答]answer;→英和
reply <to> (答える).→英和
(2)[承諾]comply <with> ;→英和
agree <to a proposal> ;→英和
accept <an invitation> .→英和
(3)[要求,注文に]meet <the demand,the order> ;→英和
satisfy <a need> .→英和
(4)[応募]subscribe[apply] <for> .→英和
…に応じて in response to (答えて);in obedience to (従って);in compliance with (承諾);in proportion to (比例);in accordance with (準拠).
おうじる
おう・じる [0][3] 【応じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「応ずる」の上一段化〕
「応ずる」に同じ。「注文に―・じる」
おうじん
おうじん [0] 【応身】
〔梵 nirmāṇa-kāya〕
仏の三身の一。人人を救済するため,救済する対象の宗教的能力に応じた姿をとってこの世に姿を現した仏。歴史上の人物として出現した釈迦やさまざまの鬼神などの姿をとって現れた仏をいう。応化身。化身。現身。
おうじん
おうじん ワウヂン [0] 【横陣】
横隊に並ぶ陣形。
⇔縦陣
おうじんてんのう
おうじんてんのう 【応神天皇】
記紀の所伝の第一五代天皇誉田別命(ホンダワケノミコト)の漢風諡号(シゴウ)。仲哀天皇の皇子。母は神功皇后。この時期,朝鮮・中国から渡来して技術を移入する者が多く,大和朝廷の勢力が大いに発展した。「宋書」の倭王讃をこの天皇にあてる説がある。
おうじんてんのうりょう
おうじんてんのうりょう 【応神天皇陵】
応神天皇の陵に比定される前方後円墳。大阪府羽曳野市誉田(コンダ)にある全長約420メートルで,仁徳天皇陵に次ぐ日本第二の大型古墳。誉田山古墳。
おうす
おうす ヲ― [1] 【雄臼】
上下二つの石を重ねてできている碾(ヒ)き臼や磨(ス)り臼などの下の方の臼。
⇔雌臼
おうす
おうす [2] 【御薄】
〔もと近世女性語〕
薄茶(ウスチヤ)。
おうすい
おうすい ワウ― [0] 【王水】
濃塩酸と濃硝酸とを体積比三対一に混合した黄色の発煙性液体。強烈な酸化剤で,通常の酸に溶けない金や白金をも溶かす。金属の王である金を溶かすところから命名された。
おうすのみこと
おうすのみこと ヲウス― 【小碓尊】
日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の名。
おうず
おう・ず 【応ず】 (動サ変)
⇒おうずる(応)
おうずい
おうずい ワウ― [0] 【黄水】
〔「おうすい」とも〕
胃から吐きもどす,胆汁のまじった黄色い液。きみず。
おうずる
おう・ずる [0][3] 【応ずる】 (動サ変)[文]サ変 おう・ず
(1)ほかからの働き掛けにこたえて,行動を起こす。呼び掛けにこたえる。「募集に―・ずる」「注文が多くて―・じきれない」
(2)外部の変化に合わせる。つり合うようにする。「収入に―・じた生活」「相手の出方に―・じた戦法」
おうせ
おうせ【逢瀬】
a rendezvous;→英和
a date.→英和
おうせ
おうせ アフ― [1] 【逢瀬】
会う機会。特に,恋愛関係にある男女が人目をしのんで会うこと。「ひとときの―を楽しむ」
おうせい
おうせい ワウ― [0] 【王制】
王が統治する政治制度。君主制。
おうせい
おうせい ワウ― [0] 【黄精】
ナルコユリの根の生薬(シヨウヤク)名。滋養・強壮などに用いる。
おうせい
おうせい【旺盛な】
energetic;→英和
vigorous;→英和
in high spirits.
おうせい
おうせい【王政】
monarchic government.王政復古《英史》the Restoration.
おうせい
おうせい [0] 【応制】
〔「制」は天子の命令の意〕
勅命によって詩歌を詠進すること。また,その詩歌。応詔。
おうせい
おうせい ワウ― [0] 【王政】
帝王・国王が行う政治。
おうせい
おうせい ワウ― [0] 【旺盛】 (名・形動)[文]ナリ
気力や精力などが盛んな・こと(さま)。「元気―」「―な好奇心」
[派生] ――さ(名)
おうせいえい
おうせいえい ワウセイヱイ 【汪精衛】
⇒汪兆銘(オウチヨウメイ)
おうせいてい
おうせいてい ワウ― 【王世貞】
(1526-1590) 中国,明代の文人。字(アザナ)は元美,号は弇州(エンシユウ)山人・鳳洲(ホウシユウ)。李攀竜(リハンリヨウ)とともに古文辞を唱え,復古主義派の重鎮として詩壇で活躍。主著「弇州山人四部稿」「芸苑巵言(ゲイエンシゲン)」
おうせいふっこ
おうせいふっこ ワウ―フク― [5] 【王政復古】
(1)王政から武家政治・共和制に移った後,再び王政に戻ること。日本の明治維新,フランス革命後の王朝政治の復活など。
(2)1868年1月3日(慶応三年12月9日),討幕派が王政復古の大号令を発し,江戸幕府を廃して政権を朝廷に移した政変。
おうせき
おうせき ワウ― [0][1] 【往昔】
遠い昔。往古。おうじゃく。
おうせつ
おうせつ【応接】
(a) reception;→英和
an interview.→英和
〜する receive <a visitor> .→英和
‖応接係 a receptionist.応接間 a parlor[drawing room].
おうせつ
おうせつ [0] 【応接】 (名)スル
訪ねて来た人を迎え入れて,相手をすること。相手になって応対すること。「―室」「大勢の客に手際よく―する」
おうせつ=に暇(イトマ)がない
――に暇(イトマ)がない
〔世説新語(言語)〕
物事が引き続いて起こり,一つ一つきちんと処理する余裕がない。
おうせつじゅせつ
おうせつじゅせつ ワウセツ― [0] 【横説竪説】
自由自在,縦横に述べること。弁舌が巧みなこと。
おうせつま
おうせつま [0] 【応接間】
来客を迎え入れる部屋。
おうせん
おうせん アウ― [0] 【鏖戦】
敵を皆殺しにするまで戦うこと。また,そのような激しい戦い。
おうせん
おうせん [0] 【応戦】 (名)スル
敵の攻撃に対して戦うこと。「必死に―する」
おうせん
おうせん ワウ― [0] 【横線】
横に引いた線。よこせん。
⇔縦線
おうせん
おうせん【応戦する】
return the fire (砲撃に);→英和
accept the challenge (挑戦に);→英和
fight back.
おうせん
おうせん ワウ― [0] 【黄癬】
黄癬菌の一種によって起こる慢性の皮膚疾患。主に栄養状態不良の男児の頭部がおかされ,毛髪が抜け落ちる。
おうせん
おうせん【横線を引く】
cross <a check> .→英和
横線小切手 a crossed check.
おうせんけいさん
おうせんけいさん ワウセン― 【横川景三】
(1429-1493) 室町中期の臨済宗の僧。播磨の人。相国寺座主。五山文学の代表者の一人。詩集「補庵京華集」「小補東遊集」など。
おうせんこぎって
おうせんこぎって ワウ― [6] 【横線小切手】
⇒線引(センビ)き小切手(コギツテ)
おうせんざん
おうせんざん ワウ― 【王船山】
⇒王夫之(オウフウシ)
おうせんし
おうせんし ワウ― 【王仙芝】
(?-878) 中国,唐末期黄巣(コウソウ)の乱の首領の一人。塩の密売商。
おうぜつ
おうぜつ アウ― [0] 【鶯舌】
鶯(ウグイス)の声。また,鶯のように美しい声。「三寸の―もて右に左に叩たき伏せ/火の柱(尚江)」
おうぜん
おうぜん ワウ― [0] 【汪然】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)水が深く広いさま。
(2)涙が盛んに流れるさま。「―として涙は時雄の鬚面を伝つた/蒲団(花袋)」
おうぜん
おうぜん ワウ― [0] 【旺然】 (ト|タル)[文]形動タリ
勢いのさかんなさま。「―たる憎悪を感じ始めた/忠直卿行状記(寛)」
おうそ
おうそ [1] 【応訴】 (名)スル
民事訴訟で,原告の提起した訴訟に応じ,被告となって法廷で弁論などをすること。
おうそう
おうそう ワウサウ [0] 【往相】
〔仏〕 この世から浄土へ行くこと。
⇔還相(ゲンソウ)
→往相回向
おうそう
おうそう アフ― [0] 【押送】 (名)スル
受刑者や被疑者を,監視のもとにほかの場所へ連れて行くこと。
おうそうえこう
おうそうえこう ワウサウヱカウ [5] 【往相回向】
浄土門の二種回向の一。自分が修めた功徳を他の衆生(シユジヨウ)に施してともに浄土に往生しようと願うこと。浄土真宗では,阿弥陀仏が衆生を浄土へ往生させるために,絶対の慈悲の力をさしめぐらすことをいう。
⇔還相回向
おうそうじん
おうそうじん ワウサウ― [3] 【王相神】
陰陽道(オンヨウドウ)でまつる王神と相神。この神の方角は月塞(ツキフサ)がりとして移転・建築などを嫌う。
おうそん
おうそん ワウ― [0] 【王孫】
(1)王の子孫。また,貴族の後裔(コウエイ)。
(2)ツクバネソウの異名。
おうぞく
おうぞく【王族】
(a member of) the Royal family.
おうぞく
おうぞく ワウ― [0] 【王族】
(1)王の一族。
(2)日韓併合後,旧韓国皇帝を王とし,その王家の親族に対して設けられた地位・称号。世襲制で,皇族に準ずる待遇とした。
→公族
おうぞくしゃ
おうぞくしゃ 【応贖者】
律令制の刑法で,贖(ゾク)の特典を与えられている者。
おうた
おうた [0] 【御歌】
他人の歌を敬っていう語。特に,天皇や皇后の作歌にいう。
おうたい
おうたい ワウ― [0] 【横隊】
横に並んだ隊形。
⇔縦隊
「二列―」
おうたい
おうたい【横隊】
<in> a line;→英和
a rank.→英和
〜になる draw up in line.
おうたい
おうたい【応対する】
receive <callers> ;→英和
attend[wait on] <customers> ;→英和
deal with.〜のじょうず(へた)な人 a man of good (awkward) address.
おうたい
おうたい ワウ― [0] 【横体】
日本の古式泳法で,水面に横臥した姿勢で泳ぐ形。一重伸(ヒトエノ)しなど。
おうたい
おうたい アウ― [0] 【拗体】
〔「ようたい」とも〕
漢詩で,平仄式(ヒヨウソクシキ)に合わない律詩・絶句。杜甫の詩に多い。
おうたい
おうたい [0][1] 【応対】 (名)スル
相手になって受け答えをすること。「電話の―が上手だ」「母が―した客」
おうたい
おうたい ワウ― [0] 【黄体】
脊椎動物の卵巣で,排卵を起こした卵胞の壁の細胞が変化して形成される黄色の組織塊。黄体ホルモンと発情ホルモンを分泌する。
おうたいけいせいホルモン
おうたいけいせいホルモン ワウ― [9] 【黄体形成―】
脳下垂体前葉から分泌される生殖腺刺激ホルモンの一。雌の成熟した卵胞に作用し,排卵を起こして黄体化させる。LH 。
おうたいしげきホルモン
おうたいしげきホルモン ワウ― [8] 【黄体刺激―】
脳下垂体前葉から分泌される生殖腺刺激ホルモンの一。乳汁の分泌促進,黄体の肥大化などの作用がある。LTH 。
おうたいホルモン
おうたいホルモン ワウ― [5] 【黄体―】
主として黄体や胎盤から分泌される雌性ホルモン。子宮内膜を変化させて受精卵の着床を円滑にする。また,妊娠中の排卵の抑制,子宮肥大・子宮収縮の抑制など妊娠の維持に深くかかわる。プロゲスチン。ゲスターゲン。
→プロゲステロン
おうたかい
おうたかい [3][0] 【御歌会】
宮中で催される歌会。歌御会(ウタゴカイ)。
おうたかくけい
おうたかくけい アフ― [4] 【凹多角形】
多角形で,少なくとも一つの内角が二直角より大きいもの。
⇔凸多角形
おうたく
おうたく ワウ― 【王鐸】
(1592-1652) 中国,明末清初の書家・画家。字(アザナ)は覚斯。清朝に仕えて礼部尚書となる。書は自由奔放で気力に富み,山水画は平明で簡素。
おうたどころ
おうたどころ [4] 【御歌所】
宮内省に属し,天皇・皇后の御製・御歌,御歌会に関する事務を取り扱った役所。1888年(明治21)設置,1946年(昭和21)廃止。
おうたどころは
おうたどころは 【御歌所派】
明治前期,御歌所に属した歌人。桂園派を中心とし,詠風は保守的・観念的。当時の歌壇の中心勢力。高崎正風・入江為守・阪正臣・小出粲(ツバラ)・井上通泰・税所(サイシヨ)敦子などがいる。
おうたん
おうたん ワウ― [0] 【黄丹】
古代からの染め色の一。紅花(ベニバナ)と梔子(クチナシ)で染めた赤みの強い黄赤。皇太子の袍(ホウ)の色で,禁色の一。おうに。
おうだ
おうだ【殴打する】
give <a person> a blow;→英和
beat[strike,hit] <a person on the head> .→英和
おうだ
おうだ アウダ 【箯輿・編板】
⇒あんだ(箯輿)
おうだ
おうだ [1] 【殴打】 (名)スル
人をひどくなぐること。「頭部を―する」
おうだ
おうだ ワウ― [1] 【横舵】
潜水艦や魚雷の水平舵。深度の維持・変更の役目をする。
おうだい
おうだい ワウ― [0][1] 【王代】
天子が統治した時代。王朝時代。
おうだい
おうだい ワウ― 【往代】
過ぎ去った世。むかし。往昔。「治承の―に平相公清盛公天下の権を執つて/太平記 24」
おうだい
おうだい ワウ― 【皇帝】
「皇帝破陣楽(オウダイハジンラク)」の略。
おうだい
おうだい ワウ― [0][1] 【王台】
ミツバチの巣の中で,女王蜂になる幼虫が育てられる特別の小部屋。または,シロアリの王・女王のすむ部屋。
おうだいはじんらく
おうだいはじんらく ワウ―ハヂンラク 【皇帝破陣楽】
舞楽の一。左方唐楽。壱越(イチコツ)調。序一帖・破六帖よりなり,四箇大曲(シカノタイキヨク)の一。六人舞。唐の太宗の作で,文武天皇の時に伝来と伝える。楽・舞ともに廃絶。武徳太平楽。安楽太平楽。
おうだいもの
おうだいもの ワウ― [0] 【王代物】
浄瑠璃や歌舞伎で,奈良・平安時代の公卿の世界に題材や人物を借りたもの。「菅原伝授手習鑑(スガワラデンジユテナライカガミ)」「妹背山婦女庭訓(イモセヤマオンナテイキン)」など。大時代狂言。大時代物。
おうだく
おうだく [0] 【応諾】 (名)スル
他人の依頼や申し入れを引き受けること。承諾。「快く―する」「―を得る」
おうだく
おうだく ワウ― [0] 【黄濁】 (名)スル
黄色く濁ること。こうだく。
おうだつ
おうだつ ワウ― [0] 【横奪】 (名)スル
無理やり奪い取ること。よこどり。強奪。
おうだん
おうだん【横断する】
cross;→英和
go[run,sail,fly]across.‖横断歩道 <米> a crosswalk; <英> a zebra crossing.横断面 a cross section.太平洋横断飛行 <make> a transpacific flight.大陸横断鉄道 a transcontinental railroad[ <英> railway].
おうだん
おうだん ワウ― [0] 【枉断】 (名)スル
法をまげて不正な裁きを下すこと。
おうだん
おうだん ワウ― [0] 【黄疸】
ビリルビン(胆汁色素)が血液中や組織中に異常に増えて,皮膚や粘膜が黄色くなる症状。肝細胞の機能異常,胆道の閉塞,赤血球の過剰破壊などによって起こる。
おうだん
おうだん ワウ― [0] 【横断】 (名)スル
(1)横にたち切ること。
⇔縦断
「―面」
(2)道路・川などを一方の側から他方の側へ渡ること。「道路を―する」
(3)横または東西に通り抜けること。
⇔縦断
「大陸―鉄道」
おうだん
おうだん【黄疽】
《医》jaundice.→英和
おうだんきょう
おうだんきょう ワウ―ケウ [0] 【横断橋】
「横断歩道橋」の略。
おうだんくみあい
おうだんくみあい ワウ―アヒ [5] 【横断組合】
職業別組合・産業別組合など,労働者が雇用されている企業・事業所の枠をこえて組織された労働組合。
おうだんしゅっけつレプトスピラしょう
おうだんしゅっけつレプトスピラしょう ワウ―シヤウ [5][6] 【黄疸出血―症】
⇒ワイル病(ビヨウ)
おうだんちんぎん
おうだんちんぎん ワウ― [5] 【横断賃金】
企業の別に関係なく,労働者の職種や熟練度に応じて一律化している賃金。
おうだんほどう
おうだんほどう ワウ―ダウ [5] 【横断歩道】
道路標識や道路標示によって歩行者の横断のための場所であることが示されている道路の部分。
おうだんほどうきょう
おうだんほどうきょう ワウ―ホダウケウ [0] 【横断歩道橋】
歩行者が安全に車道を横断するために設けられた橋状の横断施設。歩道橋。横断橋。
おうだんまく
おうだんまく ワウ― [3] 【横断幕】
(1)道路の上方に,道路を横断するように掲げた,標語などが書かれた横長の幕。
(2)建物の外壁や大きな部屋の壁に掲げた,標語などが書かれた横長の幕。
おうだんめん
おうだんめん ワウ― [3] 【横断面】
物体をその底面に平行な面で切ったときの切り口。
⇔縦断面
おうだんめんぶんせき
おうだんめんぶんせき ワウ― [7] 【横断面分析】
〔cross-section analysis〕
ある変数間の関係を,ある一定時点あるいは一定期間における多数の同種の事例を資料として行う分析。
→時系列分析
おうち
おうち [0] 【御内・御家】
■一■ (名)
(1)相手または第三者を敬ってその家や家庭をいう語。おたく。
(2)「家」「家庭」の丁寧語。「坊や,もう―に帰りましょうね」
■二■ (代)
二人称。軽い敬意をもって相手をさす語。あなた。「なふ,―はなにとの給ふぞ/幸若・烏帽子折」
→内(ウチ)■二■
おうち
おうち アフチ 【楝・樗】
(1)栴檀(センダン){(1)}の古名。
〔花は [季]夏,実は [季]秋〕
「木のさまにくげなれど―の花いとをかし/枕草子 37」
(2)襲(カサネ)の色目の名。表は薄紫,裏は青。また,表は紫,裏は薄紫。四,五月に用いる。
おうちがた
おうちがた オフチ― 【邑知潟】
石川県,能登半島基部にあった潟湖(セキコ)。江戸時代末からの干拓により,1968年(昭和43),潟は消滅した。大蛇(オロチ)潟。
おうちせい
おうちせい ワウチ― [0] 【横地性】
植物の茎や枝が重力の方向と直角,つまり水平に伸びる性質。
おうちゃく
おうちゃく ワウ― [3][4] 【横着】
■一■ (名)スル
すべきことを怠けてしないこと。怠けること。「―を決め込む」「―して夕食を出前ですます」
■二■ (形動)[文]ナリ
(1)すべきことを怠けてしないさま。「―な態度をとる」
(2)ずうずうしく,ずるいさま。「―なやつ」
[派生] ――さ(名)
おうちゃく
おうちゃく【横着な】
cunning (ずるい);→英和
dishonest (不正);→英和
negligent <of one's duties> (怠慢);→英和
impudent (ずうずうしい).→英和
おうちゅう
おうちゅう ワウ― 【汪中】
(1745-1794) 中国,清代の学者。字(アザナ)は容甫。「四庫全書」の校勘,古典の考証研究に業績を残す。著「述学内外編」など。
おうちょう
おうちょう【王朝】
a dynasty.→英和
おうちょう
おうちょう オウチヤウ 【応長】
年号(1311.4.28-1312.3.20)。延慶の後,正和の前。花園天皇の代。
おうちょう
おうちょう ワウテウ [0] 【王朝】
(1)同じ家系に属する国王の系列。また,その家系が国を支配している時期。「ブルボン―」
(2)「王朝時代」の略。「―文学」
おうちょうけい
おうちょうけい ワウ― 【王寵恵】
(1881-1958) 中国の法律家・政治家。広東省出身。字(アザナ)は亮疇。中華民国成立後,中国法典編纂に尽力。国際連盟代表・国際裁判所判事などを歴任。ワン=チョンホイ。
おうちょうじだい
おうちょうじだい ワウテウ― [5] 【王朝時代】
武家時代に対して,天皇を中心とする政治が行われた時代。奈良時代と平安時代をいうが,平安時代だけをさすこともある。
おうちょうせき
おうちょうせき ワウチヤウセキ [3] 【黄長石】
マグネシウムとアルミニウムを含むカルシウムのケイ酸塩鉱物。褐色または黄色でガラス光沢がある。造岩鉱物として塩基性火山岩などに含まれる。メリライト。
おうちょうぶんがく
おうちょうぶんがく ワウテウ― [5] 【王朝文学】
王朝時代,特に平安時代の,主に女性の手になる仮名文学の称。
おうちょうめい
おうちょうめい ワウテウメイ 【汪兆銘】
(1883-1944) 中国の政治家。広東省出身。字(アザナ)は精衛。日本に留学中孫文の中国革命同盟会に入り,国民党結成後その幹部となる。初め同党左派であったが,日中戦争が始まると親日反共を主張,1940年3月,日本と結び南京政府(汪兆銘政権)を樹立,主席となる。ワン=チャオミン。
おうちょく
おうちょく ワウ― 【王直】
(?-1557) 中国,明代の人。倭寇(ワコウ)の首領。日本・ルソン・安南などと密貿易。のち,五島に根拠地をおき日本の海賊を率いて徽王(キオウ)と号し,中国沿岸を略奪して回った。
おうつう
おうつう ワウ― 【王通】
〔「おうとう」とも〕
(584頃-617) 中国,隋代の儒者。字(アザナ)は仲淹(チユウエン),諡(オクリナ)は文中子。弟子との問答集「文中子」が伝わる。儒・仏・道三教の合一を主張。
おうつり
おうつり [2] 【御移り】
「移り{(6)}」に同じ。
おうづかこふん
おうづかこふん ワウヅカ― 【王塚古墳】
福岡県嘉穂郡桂川(ケイセン)町にある前方後円墳。全長約82メートル。横穴式石室に彩色壁画がある。
おうて
おうて【王手】
《将棋》checkmate.→英和
〜にする check(mate) <the king> .→英和
〜! Check!
おうて
おうて オフ― 【追手】
〔「おひて」の転〕
「大手(オオテ){(2)}」に同じ。「五千余騎―の寄手として/太平記 2」
おうて
おうて ワウ― [1] 【王手】
(1)将棋で,相手の王将に直接攻めかける手。
(2)もう一歩で自分の勝利が決まるという最終段階。「優勝へ―をかける」
おうて=をかける
――をか・ける
(1)「王手{(1)}」の状態にする。
(2)成功・成就が目前の状態になる。
おうてい
おうてい アウ― [0] 【奥底】
奥深いところ。おくそこ。
おうてい
おうてい ワウ― [0] 【横堤】
川の流れにほぼ直角に築かれた堤防。
おうてい
おうてい アフ― [0] 【押丁】
旧監獄官制による職名。刑務所で看守長や看守を補佐する下級の職員。
おうてき
おうてき ワウ― [0] 【横笛】
よこぶえ。
→ようじょう(横笛)
おうてっこう
おうてっこう ワウテツクワウ [3] 【黄鉄鉱】
鉄と硫黄の化合物。淡黄色で金属光沢がある。各種岩石・鉱床中に広く分布し,かつて硫酸の製造や製鉄の原料にした。
おうてっこう
おうてっこう【黄鉄鉱】
《鉱》iron pyrites.
おうてつ
おうてつ ワウ― 【王嚞】
(1113-1170) 中国,金の道士。全真教の創始者。字(アザナ)は知明,号は重陽。山東で布教。
おうてびしゃ
おうてびしゃ ワウ― [3] 【王手飛車】
将棋で,王手と同時に飛車取りとなるように駒をさすこと。王手飛車取り。
おうてもんがくいんだいがく
おうてもんがくいんだいがく オフテモンガクヰン― 【追手門学院大学】
私立大学の一。1966年(昭和41)設立。本部は茨木市。
おうてん
おうてん ワウ― [0] 【黄点】
⇒黄斑(オウハン)
おうてん
おうてん ワウ― [0] 【横転】 (名)スル
(1)横倒しになること。「列車が―する」
(2)水平飛行中の飛行機が,胴体の前後方向を軸として右または左に回転する操縦技法。ロール。
おうてん
おうてん【横転する】
roll;→英和
make a barrel roll (飛行機が).
おうてんもん
おうてんもん 【応天門】
平安京大内裏朝堂院二十五門の一。南面の正門。東西に廊を配し,栖鳳(セイホウ)・翔鸞(シヨウラン)の二楼に連なる。
→大内裏
おうてんもんのへん
おうてんもんのへん 【応天門の変】
866年,応天門の炎上をめぐる政変。大納言伴善男(トモノヨシオ)(大伴氏)は左大臣源信(ミナモトノマコト)の放火としてその失脚を謀ったが,善男の子中庸のしわざとの訴えがあり,善男父子は遠流,共謀者の伴氏・紀氏の一族も流罪となった。この事件により,藤原氏摂関政治の基礎が確立された。
おうと
おうと [1] 【嘔吐】 (名)スル
(1)食べた物をもどすこと。吐くこと。腹壁筋と横隔膜の反射的収縮によって,胃の内容物が,口から外へ吐き出されること。
(2)おくび。げっぷ。[日葡]
おうと
おうと ワウ― [1] 【王都】
王宮のある都市。帝都。
〔たとえば,オランダ王国の首都はアムステルダム,王都はハーグ〕
おうと
おうと【嘔吐】
vomiting.〜する vomit.→英和
〜を催す feel sick[nausea];be nauseated[disgusted](嫌気).〜を催すような sickening;→英和
nauseating;disgusting.→英和
おうと
おうと 【嘔吐】
〔原題 (フランス) La Nausée〕
サルトルの小説。1938年刊。主人公ロカンタンの嘔吐感を通して,存在の虚無性を探る哲学的な実存主義小説。
おうと=を催(モヨオ)す
――を催(モヨオ)・す
吐き気がする。また,吐き気がするほど不快に感じる。
おうとう
おうとう ワウ― [0] 【王統】
帝王・国王の血統。皇統。
おうとう
おうとう【王党】
the Royalists.
おうとう
おうとう アウタウ [0] 【桜桃】
(1)セイヨウミザクラの別名。また,その実。さくらんぼ。本来はシナミザクラの漢名。[季]夏。
(2)ユスラウメの異名。
(3)美人や美人の唇のたとえ。
おうとう
おうとう ワウタウ [0] 【王党】
国王を支持する党。「―派」
おうとう
おうとう [0] 【応答】 (名)スル
問いや呼びかけに答えること。「質疑―」「速やかに―せよ」
おうとう
おうとう【応答】
a reply;→英和
an answer.→英和
〜する reply;answer.‖質疑応答 questions and answers.
おうとうき
おうとうき アウタウ― [3] 【桜桃忌】
太宰治の忌日。遺体の発見された六月一九日を忌日とし,東京都三鷹の禅林寺で修せられる。作品の題名をとって命名された。[季]夏。
おうとうき
おうとうき アウタウ― [3] 【奥陶紀】
⇒オルドビス紀(キ)
おうとうしょう
おうとうしょう ワウトウセウ 【王統照】
(1897-1957) 中国の小説家・詩人。字(アザナ)は剣三。山東の人。文学研究会の発起人の一人。知識青年を描く短編集「春雨の夜」や詩集「童心」で知られる。ワン=トンチャオ。
おうとく
おうとく 【応徳】
年号(1084.2.7-1087.4.7)。永保の後,寛治の前。白河・堀河天皇の代。
おうとつ
おうとつ アフ― [0] 【凹凸】
物の表面が平らでないこと。でっぱりとへこみ。でこぼこ。「表面に―がある」
おうとつ
おうとつ【凹凸のある】
uneven <ground> .→英和
おうど
おうど ワウ― [1] 【王土】
王の治めている領土。王地。
おうど
おうど ワウ― [1] 【黄土】
〔「こうど」とも〕
(1)風に運ばれて堆積した,淡黄色または灰黄色の微砂や粘土。中国の華北,ヨーロッパ中部,北アメリカ,アフリカ北部などに広く分布。レス。
(2)酸化鉄の粉末。粘土に混ぜてくすんだ黄色の顔料・塗料などにする。オークル。オーカー。
おうどいろ
おうどいろ ワウ― [0] 【黄土色】
黄土のような赤みを帯びた黄色。イエロー-オーカ。
おうどう
おうどう ワウ― [0] 【黄銅】
銅と亜鉛との合金。黄色。加工しやすくさびないので工業材料などとして広く用いる。真鍮(シンチユウ)。
おうどう
おうどう ワウダウ [0] 【横道】 (名・形動)[文]ナリ
(1)〔本道からはずれた道の意から〕
道理に反すること。よこしまなこと。また,そのさま。邪道。「―な者」
(2)不正と知りながら行うこと。「私が少しの間―いたせば事がすむ/浄瑠璃・大経師(上)」
おうどう
おうどう ワウダウ 【王導】
(267?-330?) 中国,東晋(トウシン)の宰相。字(アザナ)は茂弘。元帝を助けて東晋の建国に尽くした。
おうどう
おうどう【王道】
the rule of right; <There is no> royal road <to> (楽な方法).
おうどう
おうどう【黄銅】
⇒真鍮(しんちゆう).
おうどう
おうどう ワウダウ [0] 【王道】
(1)尭(ギヨウ)・舜(シユン)ら先王の行なった,仁徳に基づく政治。儒家の理想とする政治思想で,孟子によって大成された。
⇔覇道(ハドウ)
(2)安易な方法。楽な道。近道。「学問に―なし」
おうどう
おうどう ワウダウ [0] 【黄道】
⇒こうどう(黄道)
おうどうこう
おうどうこう【黄銅鉱】
copper pyrites.
おうどうこう
おうどうこう ワウ―クワウ [3] 【黄銅鉱】
銅・鉄・硫黄の化合物。正方晶系。黄金色で金属光沢がある。銅の最も主要な鉱石。
おうどうらくど
おうどうらくど ワウダウ― [5] 【王道楽土】
王道によって政治の行われている平和な理想的な土地。
おうな
おうな ヲウナ 【女】
〔「おみな(女)」の転〕
おんな。女性。特に,若い女性。「絵にかける―を見て/古今(仮名序)」
おうな
おうな 【嫗・媼】
〔「おみな(嫗)」の転〕
年をとった女。老女。老婆。
⇔翁(オキナ)
「七八十の―・翁/栄花(音楽)」
おうなおうな
おうなおうな アフナアフナ (副)
それぞれの分に応じて。分相応に。「―思ひはすべし/伊勢 93」
〔「おおなおおな」と同語とする説もある〕
→おおなおおな
おうなし
おうな・し アウ― 【奥なし】 (形ク)
深い考えがない。軽はずみである。「なにの―・き言ひ過ぐしをかはし侍らむ/紫式部日記」
おうなつ
おうなつ アフ― [0] 【押捺】 (名)スル
印を押すこと。捺印。押印。「署名の上―すること」
おうなん
おうなん ワウ― [0] 【王難】
王に背いたことが原因で起こる災難。「忽ちに―にあひて/今昔 4」
おうなん
おうなん ワウ― [0] 【横難】
思いがけない災難。「横死―にあひ/沙石(八・古活字本)」
おうに
おうに ワウ― [1] 【黄丹】
「おうたん(黄丹)」に同じ。
おうにょ
おうにょ ワウ― [1] 【王女】
⇒おうじょ(王女)
おうにょうご
おうにょうご ワウ― 【王女御】
王女または皇女で女御になった人。「―にてさぶらひ給ふを/源氏(乙女)」
おうにん
おうにん 【応仁】
年号(1467.3.5-1469.4.28)。文正の後,文明の前。後土御門(ゴツチミカド)天皇の代。
おうにんのらん
おうにんのらん 【応仁の乱】
1467年(応仁1)から11年間続いた内乱。細川勝元と山名持豊(宗全)との対立に,将軍足利義政の跡継ぎ問題,斯波・畠山両管領家の相続争いがからんで,諸国の守護大名が細川方の東軍と山名方の西軍に分かれて戦った。戦乱は地方に拡散し,戦国時代を現出。京都は荒廃し,以後幕府の権威は失墜した。
おうねつ
おうねつ ワウ― [0] 【黄熱】
黄熱ウイルスの感染によって起こる悪性伝染病。アフリカ西部や中南米に多い。蚊が媒介する。主に肝臓・腎臓が冒され,高熱を発し,血液の混じった黒色の嘔吐(オウト)と黄疸(オウダン)を起こす。不顕性のものから死亡するものまである。野口英世はこの病気を研究中,感染して死亡。黄熱病。
おうねつびょう
おうねつびょう ワウ―ビヤウ [0] 【黄熱病】
⇒黄熱(オウネツ)
おうねつびょう
おうねつびょう【黄熱病】
yellow fever.
おうねん
おうねん【往年】
in the past;→英和
formerly.→英和
〜の one-time[former].
おうねん
おうねん ワウ― [0] 【往年】
過ぎ去った昔。「―の名選手」
おうのう
おうのう アウナウ [0] 【懊悩】
■一■ (名)スル
悩みもだえること。「―の極み」「人生の岐路に立って―する」
■二■ (ト|タル)[文]形動タリ
悩みもだえるさま。「―たる思い」「―として憂(ウキ)に堪へざらんやうなる彼の容体に/金色夜叉(紅葉)」
おうのう
おうのう [0] 【応能】
持っている能力の程度に対応すること。
おうのう
おうのう【懊悩】
worry;→英和
agony.→英和
〜する agonize.→英和
おうのうかぜい
おうのうかぜい [5] 【応能課税】
各人がその支払能力に応じて課税されるべきとする考えに基づく税。
→応益課税
おうのうやちん
おうのうやちん [5] 【応能家賃】
家賃を設定する場合に,建設原価に基づかず,入居者の負担能力を勘案して設定する方式。
おうのはな
おうのはな ワウ― [1] 【王の鼻】
神楽(カグラ)の面の一。鼻を高く突き出させ,全体を赤く塗ったもの。猿田彦の顔という。
おうは
おうは ワウ― [1] 【横波】
⇒よこなみ(横波)
おうは
おうは ワウ― [1] 【王覇】
王道と覇道。また,王者と覇者。
おうはん
おうはん ワウ― 【往反】 (名)スル
〔「おうばん」とも〕
「おうへん(往返)」に同じ。「―する人存する事なし/今昔 9」
おうはん
おうはん アフ― [0] 【凹版】
印刷版式の一。印刷しようとする画線が版材面よりへこんでいる印刷版。彫刻凹版・エッチング版・グラビア版などがある。
→凸版(トツパン)
→平版
おうはん
おうはん ワウ― [0] 【黄斑】
霊長類の眼球の網膜中央部の黄色みを帯びている部分。中央は少しへこんでいて,視力および色の識別能力が最も鋭敏な部分。黄点。明斑。
おうはん
おうはん ワウ― [0] 【黄飯】
クチナシの実を煎じた汁を入れ塩味で炊いた黄色の飯。解熱・浄血作用があるという。
おうはん
おうはん ワウ― [0] 【横帆】
帆柱に直交する帆桁に張り,船の横方向に張り広げる帆。追い風に効率がよい。
⇔縦帆
おうはん
おうはん【凹版(印刷)】
intaglio (printing).→英和
おうばい
おうばい ワウ― [0] 【黄梅】
モクセイ科の落葉小低木。茎は緑色で四角く,長く伸び,接地すると発根する。早春,葉に先立って黄色の花を開く。中国原産。江戸時代に渡来し,鉢植え・生け垣などにする。漢名,迎春花。[季]春。
おうばいしょうしょう
おうばいしょうしょう アウバイセウシヤウ 【桜梅少将】
平維盛(タイラノコレモリ)の異名。
おうばく
おうばく ワウ― [0] 【黄檗・黄蘗】
(1)「黄檗宗」の略。
(2)〔「黄柏」とも書く〕
キハダの漢名。またキハダの樹皮から採った染料および生薬。ベルベリンを含み消炎剤・健胃剤とする。
おうばくきうん
おうばくきうん ワウバク― 【黄檗希運】
中国,唐代の禅僧。百丈懐海(エカイ)の弟子。弟子に臨済宗の祖,臨済義玄がいる。九世紀中頃に没。
おうばくさん
おうばくさん ワウ― 【黄檗山】
(1)中国,福建省東部の福清県南西にある山。隠元の住した臨済宗の万福寺があった。
(2)黄檗宗の本山,万福寺の山号。
おうばくし
おうばくし ワウ― [4] 【黄蘗紙】
キハダで染めた黄色の紙。古く写経・戸籍帳などに用いた。
おうばくしゅう
おうばくしゅう ワウ― [4][3] 【黄檗宗】
曹洞宗・臨済宗と並ぶ日本三禅宗の一。本山は黄檗山万福寺。1654年明の僧隠元によってもたらされた。宗風は臨済宗とほぼ同じだが,明代の仏教的風習が加味されている。1874年(明治7)に臨済宗と合併したが,二年後に独立して一宗派となった。
おうばくしんぎ
おうばくしんぎ ワウ― 【黄檗清規】
〔「清規」は禅宗寺院の生活規則〕
隠元の制定した,黄檗宗僧侶の生活規範を集めたもの。一〇章から成る。1672年の序がある。
おうばくばん
おうばくばん ワウ― 【黄檗版】
黄檗宗の僧鉄眼(テツゲン)が開板した大蔵経。1669年開始,81年完成。明の楞厳寺(リヨウゴンジ)版に訓点を加えた翻刻。鉄眼版。
おうばくりょうり
おうばくりょうり ワウ―レウ― [5] 【黄檗料理】
〔黄檗山万福寺衆僧の食事から始まったことから〕
普茶(フチヤ)料理のこと。
おうばん
おうばん ワウ― 【椀飯・埦飯・垸飯】
〔「わんはん」の転〕
(1)椀(ワン)に盛った飯。「屯食五十具,碁手の銭,―などは,世の常のやうにて/源氏(宿木)」
(2)人をもてなすための食膳。また,饗応。平安時代には年始や五節に公卿たちが宮中に集まるときに,何人かに課して饗応させた。鎌倉時代以降は大名が将軍に祝膳を奉ったり,家臣が主君を饗応したりして主従の結びつきを強めた。「三日が程は,―といふ事/増鏡(さしぐし)」
おうばん
おうばん ワウ― [0] 【黄幡】
陰陽道(オンヨウドウ)の八将神の一。羅睺(ラゴ)星の精。軍陣の守護神。この神の方角に門を建て土を掘るのは凶,弓始めに弓をこの方向に射れば吉とされた。
おうばんぶるまい
おうばんぶるまい ワウ―マヒ [5] 【椀飯振(る)舞い】
(1)気前よく,人に食事や金品を振る舞うこと。盛大にもてなすこと。
〔のちに誤って「大盤(オオバン)振る舞い」と書かれることが多い〕
(2)江戸時代,正月に一家の主人が親類縁者を招いて開いた宴。
おうひ
おうひ ワウ― [1] 【王妃】
(1)国王の妻。
(2)皇族で王{(4)}の称号をもつ人の妻。
おうひ
おうひ [1] 【応否】
承諾か不承諾かということ。「―を問う」
おうひ
おうひ アウ― [1] 【奥秘】
深遠な意義。奥義。
おうひ
おうひ【王妃】
a queen.→英和
おうひ
おうひ ワウ― [1] 【横披】
書の表装形式の一。大形の巻物仕立てで,壁面に横に掲げて鑑賞するもの。中国に多い。
おうひ
おうひ ワウ― [1] 【横帔・横被】
七条以上の袈裟(ケサ)をつけるとき,右肩にかける長方形の布。
おうひつ
おうひつ ワウ― 【王弼】
(226-249) 中国,三国時代魏の学者・思想家。字(アザナ)は輔嗣(ホシ)。何晏(カアン)とともに三国から晋にかけて老荘思想の風を起こした。著「老子道徳経注」「周易注」
おうびゃく
おうびゃく ワウ― [1] 【黄白】
⇒こうはく(黄白)
おうびょうよやく
おうびょうよやく オウビヤウ― [5] 【応病与薬】
病気に合わせて薬を与えること。人々の在り方に合わせて,仏が教え導くことをたとえた語。「唯摩経」に出る。
おうびりんだいがく
おうびりんだいがく アウビリン― 【桜美林大学】
私立大学の一。1966年(昭和41)設立。本部は町田市。
おうふ
おうふ ワウ― [1] 【王父】
死んだ祖父を敬っていう語。
⇔王母
おうふう
おうふう [0] 【欧風】
ヨーロッパ風。洋風。「―建築」
おうふう
おうふう【欧風の】
European-style <house> .
おうふう
おうふう ワウ― [1] 【横風】 (名・形動)[文]ナリ
「大風(オオフウ){(1)}」に同じ。「―な口をきく」
おうふうし
おうふうし ワウ― 【王夫之】
(1619-1692) 中国,明末・清初の学者・思想家。字(アザナ)は而農(ジノウ),号は薑斎(キヨウサイ)。通称,船山先生。明の遺老(イロウ)として隠棲,経史・文学などの著作を著し,陸象山・王陽明の学を否定して朱子学を批判的に継承。その華夷(カイ)思想は,清末の排満革命思想に影響を与えた。文集「王船山遺書」
おうふく
おうふく ワウ― [0] 【往復】 (名)スル
(1)行きと帰り。
(2)行って帰ること。行ったり来たりすること。「三時間あれば―できる」「鬼怒川を―する高瀬船/土(節)」
(3)言葉や手紙のやりとり。「手紙の―だけの付き合い」
おうふく
おうふく【往復する】
go[take a trip]to a place and back;go back and forth <between> ;make a round trip <to> ;ply (船が)[run (汽車など)] <between> ;→英和
correspond <with> (手紙を).→英和
‖往復切符 <米> a round-trip[ <英> a return]ticket.往復葉書 a reply-paid postcard; <米> a double postal card.
おうふくきかん
おうふくきかん ワウ―クワン [6][5] 【往復機関】
シリンダー内のピストンの往復運動を利用する機関。クランクを介して回転運動に変える。往復動機関。ピストン-エンジン。
おうふくきっぷ
おうふくきっぷ ワウ― [5] 【往復切符】
⇒往復乗車券
おうふくじょうしゃけん
おうふくじょうしゃけん ワウ― [7] 【往復乗車券】
乗車券の一種。同一区間を一回往復できるもの。往復切符。
おうふくだい
おうふくだい ワウ― [0] 【往復台】
旋盤のベッド上を往復して刃物の送りを行う部分の総称。エプロン・サドル・横送り台・刃物台からなる。
おうふくはがき
おうふくはがき ワウ― [5] 【往復葉書】
往信用と返信用とが一続きになった郵便葉書。
おうふくポンプ
おうふくポンプ ワウ― [5] 【往復―】
シリンダー内でピストンなどを往復運動させ,液体を吸い込み送り出す装置。
→回転ポンプ
→渦巻きポンプ
おうぶん
おうぶん【応分の】
according to one's means (資力)[ability (能力)].
おうぶん
おうぶん [0] 【欧文】
ヨーロッパ諸国の言語で書かれた文章。また,それを書き表すための文字。特に,ローマ字。「―和訳」
おうぶん
おうぶん ワウ― [0] 【横文】
横書きの文。特に,欧米諸国の言語の文字や文章。横文字(ヨコモジ)。
おうぶん
おうぶん【欧文】
<a telegram in> a European language.欧文タイプ a Latin-(Roman-)letter typewriter.
おうぶん
おうぶん [0] 【応分】 (名・形動)[文]ナリ
身分・能力にふさわしい・こと(さま)。分相応。
⇔過分
「―の寄付」
おうぶんみゃく
おうぶんみゃく [3] 【欧文脈】
「…であるところの」のように欧文を直訳したような表現の日本語の文脈。
おうぶんタイプライター
おうぶんタイプライター [8] 【欧文―】
アルファベットと数字を印字するタイプライター。
おうへい
おうへい [1] ワウ― 【横柄】 ・ アフ― 【押柄】 (形動)[文]ナリ
〔「おしから(押柄)」の音読によって生じた語〕
人を見下したようなえらそうな態度をとるさま。大柄(オオヘイ)。「―な口のきき方をする」
[派生] ――さ(名)
おうへい
おうへい【横柄な(に)】
haughty(-tily);→英和
arrogant(ly).→英和
おうへん
おうへん [0] 【応変】
その場の状況に応じて適切に処理すること。「臨機―」
おうへん
おうへん ワウ― [0] 【黄変】 (名)スル
色が黄色にかわること。「日光に当たると―する」
おうへん
おうへん ワウ― [0] 【往返・往反】 (名)スル
行くことと帰ること。往復。おうはん。「一社の飲食店を造り食事毎に―して事を弁し/新聞雑誌 28」
おうへん
おうへん ワウ― [0] 【王偏】
〔たまへんの偏が「�」であることから〕
玉偏(タマヘン)の俗称。
おうへんまい
おうへんまい ワウ― [0] 【黄変米】
カビ類の寄生により変質し,黄色くなった米。有毒。
おうべい
おうべい [0] 【欧米】
欧羅巴(ヨーロツパ)と亜米利加(アメリカ)。西洋。「―諸国」「―文化」
おうべい
おうべい【欧米】
<in> Europe and America.〜の(人) European(s) and American(s);Western (Westerners).
おうほう
おうほう [0] 【応報】
行為の善悪に応じて受ける苦または楽の報い。果報。「因果―」
おうほう
おうほう ワウハウ [0] 【往訪】 (名)スル
人をたずねて行くこと。訪問。
⇔来訪
「仕事を一日休んで―する/日乗(荷風)」
おうほう
おうほう 【応保】
年号(1161.9.4-1163.3.29)。永暦の後,長寛の前。二条天皇の代。
おうほう
おうほう ワウハウ 【黄袍】
律令制で,無位の者が朝廷に出仕する際に着る黄色の上衣。こうほう。
おうほう
おうほう ワウハフ [0] 【枉法】
法をまげて解釈すること。都合のよいように法をまげて適用すること。
おうほう
おうほう【応報】
⇒因果(いんが).
おうほう
おうほう ワウハフ [0] 【王法】
(1)王の定めたおきて。
(2)王のとるべき道。
→おうぼう(王法)
おうほうけいろん
おうほうけいろん [5] 【応報刑論】
刑罰の本質を犯罪という害悪に対する応報であるとする考え方。
→目的刑論
おうぼ
おうぼ【応募する】
subscribe <for> (予約など);→英和
apply <for> (志願).→英和
‖応募者 a subscriber;an applicant.応募(総)数 (total) number of applicants.
おうぼ
おうぼ [1][0] 【応募】 (名)スル
募集に応じること。「懸賞に―する」
おうぼ
おうぼ ワウ― [1] 【王母】
死んだ祖母を敬っていう語。
⇔王父
おうぼう
おうぼう【横暴な】
oppressive;→英和
tyrannical;high-handed;unreasonable.→英和
おうぼう
おうぼう ワウボフ [0] 【王法】
仏教の立場から,現世の法である,国王の法令や政治をいう語。
⇔仏法
→おうほう(王法)
おうぼう
おうぼう アフバウ 【押妨】
〔「おうほう」とも〕
力や不当な方法で他人の所領地などを侵すこと。「先例にまかせて入部の―をとどめよ/平家 1」
おうぼう
おうぼう ワウ― [0] 【横暴】 (名・形動)[文]ナリ
(権力や力をもって)自分勝手な振る舞いをする・こと(さま)。「―なやり方」「官憲の―」
[派生] ――さ(名)
おうぼしゃりまわり
おうぼしゃりまわり [6] 【応募者利回り】
新規発行の債券を取得した人が,その債券を最終償還期限まで保有した場合に得るはずの投資利回り。
→発行者利回り
おうぼつ
おうぼつ ワウ― 【王勃】
(647?-675?) 中国,初唐の詩人。字(アザナ)は子安。才気煥発(カンパツ)で,詩文,特に五言絶句を得意とし,初唐の四傑に数えられる。詩文集「王子安集」
おうま
おうま ヲ― [0][1] 【牡馬・雄馬】
雄(オス)の馬。ぼば。
⇔牝馬(メウマ)
おうま
おうま ワウ― [1] 【黄麻】
(1)綱麻(ツナソ)の別名。こうま。
(2)「黄麻紙」の略。
おうま
おうま【牡馬】
a horse;→英和
a stallion (種馬).→英和
おうまがとき
おうまがとき アフマ― [1][4] 【逢う魔が時】
「大禍時(オオマガトキ)」に同じ。
おうまし
おうまし ワウ― [3] 【黄麻紙】
虫害を防ぐためにキハダなどで染めた黄色い麻紙。奈良時代,写経に用いられた。きのまし。黄紙。こうまし。
おうまどき
おうまどき アフマ― [3] 【逢う魔時】
「大禍時(オオマガトキ)」に同じ。
おうまふ
おうまふ ワウ― [3] 【黄麻布】
ヘシアンクロスに同じ。
おうみ
おうみ アフミ 【淡海】
姓氏の一。
おうみ
おうみ アフミ 【近江・淡海】
〔「あわうみ(淡海)」の転。淡水のうみの意〕
(1)旧国名の一。滋賀県に相当。江州(ゴウシユウ)。
(2)淡水湖。特に,琵琶湖。「新治(ニイバリ)の鳥羽の―も秋風に白波立ちぬ/万葉 1757」
〔「近江」の表記は,「近つ淡海」の意で,浜名湖の「遠淡海(トオツオウミ)」に対して用いた〕
おうみ
おうみ ヲ― 【苧績】
青麻(アオソ)を裂き,縒(ヨ)って糸にすること。
おうみ=泥棒(ドロボウ)伊勢(イセ)乞食(コジキ)
――泥棒(ドロボウ)伊勢(イセ)乞食(コジキ)
商才のある近江商人や倹約家の伊勢商人が江戸で成功していることを,江戸っ子がやっかみからののしっていった言葉。
おうみおんな
おうみおんな アフミヲンナ [4] 【近江女】
能面の一。江戸時代,児玉近江の創型による女面。増(ゾウ)の一種。
おうみげんじ
おうみげんじ アフミ― 【近江源氏】
近江国にいた源氏の一族。宇多源氏の流れ。佐々木荘を本拠とした佐々木氏が最も有名。のちの京極氏・六角氏もこの流。
おうみげんじせんじんやかた
おうみげんじせんじんやかた アフミゲンジセンヂンヤカタ 【近江源氏先陣館】
浄瑠璃,時代物。近松半二を中心とする合作。九段。1769年初演。大坂冬の陣の真田信之(ノブユキ)・幸村(ユキムラ)兄弟を鎌倉時代に仮託して描く。大坂陣物を集大成し,のちの「鎌倉三代記」などに影響を与えた。近江源氏。
おうみさるがく
おうみさるがく アフミ― [4] 【近江猿楽】
室町時代,近江の日吉(ヒエ)神社・多賀神社に奉仕した猿楽の座。日吉神社に仕えた山階・下坂・比叡(日吉)の上三座と,多賀神社に仕えた敏満寺(宮増(ミマシ))・大森・酒人の下三座がある。
おうみしま
おうみしま アヲミ― 【青海島】
山口県北部,長門市北沖合の日本海に浮かぶ島。面積14平方キロメートル。青海大橋により本土と結ぶ。海食地形に富む景勝地。
おうみしょうにん
おうみしょうにん アフミシヤウ― [4] 【近江商人】
近江出身の商人。行商と出店を基本として成長,のちには廻船業にも進出。江戸時代には多くの成功者をだした。江州あきんど。江商(ゴウシヨウ)。
おうみじんぐう
おうみじんぐう アフミ― 【近江神宮】
滋賀県大津市にある神宮。祭神は天智天皇。1940年(昭和15)創建。
おうみすげがさ
おうみすげがさ アフミ― [6] 【近江菅笠】
近江で作られた菅笠。近江笠。
おうみせいじん
おうみせいじん アフミ― 【近江聖人】
中江藤樹(ナカエトウジユ)の尊称。
おうみのうみ
おうみのうみ アフミ― 【近江の海】
琵琶湖。((歌枕))「―夕波千鳥汝が鳴けば心もしのに古(イニシエ)思ほゆ/万葉 266」
おうみのおおつのみやこ
おうみのおおつのみやこ アフミ―オホツ― 【近江大津京】
⇒大津京(オオツノミヤコ)
おうみのおかね
おうみのおかね アフミ― 【近江のお兼】
(1)近江国の大力で有名な遊女。「古今著聞集」などに伝える。近江のお金。
(2){(1)}をもとにした歌舞伎舞踊「晒女(サラシメ)」の通称。
おうみのみふね
おうみのみふね アフミ― 【淡海三船】
(722-785) 奈良時代の漢学者。大友皇子の曾孫。僧名元開,還俗して淡海真人の姓を与えられる。刑部卿・大学頭・文章(モンジヨウ)博士などを歴任。著「唐大和上東征伝」など。
おうみはちまん
おうみはちまん アフミ― 【近江八幡】
滋賀県中部,琵琶湖東岸の市。近世,近江商人の本拠地として発展。淡水真珠・八幡瓦・近江牛を特産。瑞竜寺や八幡城跡がある。
おうみはっけい
おうみはっけい アフミ― [4] 【近江八景】
琵琶湖南西岸の八つのすぐれた景観。三井(ミイ)の晩鐘,石山の秋月,堅田(カタタ)の落雁,粟津(アワヅ)の晴嵐,唐崎(カラサキ)の夜雨,瀬田の夕照,矢橋(ヤバセ)の帰帆,比良(ヒラ)の暮雪。中国の洞庭湖の瀟湘(シヨウシヨウ)八景を模して選ばれた。
おうみぶし
おうみぶし アフミ― [0] 【近江節】
⇒語斎節(ゴサイブシ)
おうみぶな
おうみぶな アフミ― [4] 【近江鮒】
琵琶湖特産のゲンゴロウブナのこと。
おうみぼんち
おうみぼんち アフミ― 【近江盆地】
滋賀県の中央部を占める盆地。西側の比良山地と東側の鈴鹿山脈との間の断層盆地で,中央の低所が琵琶湖となっている。
おうみょう
おうみょう アウメウ [0] 【奥妙】 (名・形動)[文]ナリ
奥深くてすぐれている・こと(さま)。「今迄の事に何更―な事…はないやうに思はれた/めぐりあひ(四迷)」
おうみょうぶ
おうみょうぶ ワウミヤウブ 【王命婦】
皇族で命婦となっている人。
おうみりょう
おうみりょう アフミリヤウ 【近江令】
天智天皇の時,藤原鎌足らが編纂したといわれる令。律を欠く。成立・施行・内容に関する確かな史料がなく,その存在を否定する説もある。
おうむ
おうむ【鸚鵡】
a parrot.→英和
〜返しに言う repeat <another's words> mechanically.〜返しに聞く echo a person's question.
おうむ
おうむ アウ― 【鸚鵡】
(1)オウム目の鳥のうち,一般に大形で,尾の短いものの総称。インコとの区別は明確ではない。羽色は白・黒・赤・黄などで,冠羽がある。くちばしは太く,上くちばしの先が下に曲がっている。暖・熱帯の森林にすむ。よく人に慣れ,物まねのうまいものが多く,飼い鳥とされる。
(2)歌舞伎の演出法。主役が派手なしぐさや台詞(セリフ)で引っ込んだあとで,三枚目役がそっくりそのまねをして笑わせる演出。おうむ返し。
(3)「鸚鵡の杯」の略。
おうむ=よく言えども飛鳥(ヒチヨウ)を離れず
――よく言えども飛鳥(ヒチヨウ)を離れず
〔礼記(曲礼上)〕
鸚鵡は人の言葉をまねて達者に話すが,やはり鳥でしかない。言葉だけで実行が伴わないことの意にもいう。
おうむいし
おうむいし アウ― [3] 【鸚鵡石】
(1)人声や音を反響しやすい形をしていて,それに向かって言葉を発すると,そっくりまねて言い返すと言い伝えられてきた大きな石。言葉石。響き石。おうむせき。
(2)「おうむせき{(2)}」に同じ。
おうむがい
おうむがい アウ―ガヒ [3] 【鸚鵡貝】
〔殻口の部分がオウムのくちばしに似ているのでいう〕
頭足綱の軟体動物。古生代に栄えた三五〇〇種以上もの化石種が知られるが,現存するのはオウムガイ科の四種のみで「生きた化石」といわれる。古生代のものは殻がまっすぐか,「つ」の形に少し曲がったものが多く,次第に巻いた殻となった。現生種は平面に内巻きに巻く。殻径20センチメートルに達し,多くの隔室に分かれ,最外部の室に軟体動物が入っている。六〇本以上の触手をもち,肉食性。太平洋・インド洋の熱帯海域に分布。
鸚鵡貝[図]
おうむがえし
おうむがえし アウ―ガヘシ [4] 【鸚鵡返し】
(1)相手の言葉をそっくりまねて応答すること。「―に言う」
〔即座に返事する意にも用いられる〕
(2)和歌で,人から詠みかけられた歌の一部の言葉をとりかえて即座に返歌とすること。
(3)差された杯を下に置かずに返杯すること。「―の盞の事/今川大双紙」
おうむこまち
おうむこまち アウ― 【鸚鵡小町】
能の一。三番目物。老いて零落した小野小町が帝の御詠に対し鸚鵡返しの返歌をしたことを描いたもの。
おうむせき
おうむせき アウ― [3] 【鸚鵡石】
(1)「おうむいし{(1)}」に同じ。
(2)歌舞伎の名ぜりふを抜粋した小冊子。声色(コワイロ)の練習用に古くから出版された。普通,半紙二,三枚から四,五枚程度で,のちには役者の似顔絵入りのものもあった。おうむいし。
おうむびょう
おうむびょう アウ―ビヤウ [0] 【鸚鵡病】
鸚鵡病クラミジアを病原体とする呼吸器感染症。本来は,オウム・カナリア・ハトなど鳥類の伝染病。鳥の排泄物から人間に感染する。また,患者の喀痰(カクタン)からも感染する。
おうめ
おうめ アヲメ 【青梅】
東京都北西部,多摩川中流域の市。近世,青梅街道の宿場町から発達。機業が盛んであった。青梅マラソンは有名。
おうめい
おうめい ワウ― [0] 【王命】
国王の命令。
おうめい
おうめい [0] 【鴎盟】
〔かもめの友となる,の意から〕
隠遁すること。また,俗世間を離れた風流な交際。
おうめい
おうめい アウ― [0] 【嚶鳴】
(1)鳥がむつまじく鳴き交わすこと。
(2)友達同士が親しく語り合うこと。
おうめいしゃ
おうめいしゃ アウ― 【嚶鳴社】
沼間守一(ヌマモリカズ)の開いた法律講習会をもとに1878年(明治11)設立された政治結社。機関紙「東京横浜毎日新聞」で自由民権思想・国会開設を主張。
おうめかいどう
おうめかいどう アヲメ―ダウ 【青梅街道】
東京新宿から多摩川流域を経て甲府盆地に達する街道。新宿追分で甲州街道と分かれ,山梨県酒折(サカオリ)で再び合流する。甲州裏街道。
おうめじま
おうめじま アヲメ― [0] 【青梅縞】
青梅で産した縞織物。古くは木綿と絹の交織であったが,のちには木綿織りとなった。主に夜具地用。
おうめせん
おうめせん アヲメ― 【青梅線】
JR 東日本の鉄道線。東京都立川と奥多摩間,37.2キロメートル。多摩川上流の渓谷に沿う。
おうめん
おうめん【凹面(鏡)】
(a) concave (mirror).→英和
おうめん
おうめん アフ― [0] 【凹面】
中央がなだらかにへこんでいる面。
⇔凸面(トツメン)
おうめんきょう
おうめんきょう アフ―キヤウ [0] 【凹面鏡】
反射面が凹面になっている反射鏡。普通,球面鏡をいう。光源の集光用や,反射望遠鏡・投光器などに利用する。
⇔凸面鏡
おうもう
おうもう ワウマウ 【王猛】
(325-375) 中国,前秦の宰相。字(アザナ)は景略。苻堅(フケン)を助け内政を充実させ,前燕(ゼンエン)を滅ぼし華北を統一した。
おうもう
おうもう ワウマウ 【王莽】
(前45-後23) 中国,前漢末の政治家。字(アザナ)は巨君。讖緯(シンイ)説を利用して人心を集め,皇帝を毒殺して新を建国。周礼の制に基づく改革政治を断行して豪族・民衆の反発を買い,劉秀(リユウシユウ)に滅ぼされた。
おうもう
おうもう ワウ― 【王蒙】
(1308-1385) 中国,元末・明初の画家。字(アザナ)は叔明,号は黄鶴山樵。董源(トウゲン)・巨然(キヨネン)の風を学び山水画に長じ,元末の四大家の一人に数えられる。
おうもうにち
おうもうにち ワウマウ― [3] 【往亡日】
陰陽道(オンヨウドウ)でいう凶日の一。一年間に一二日あり,旅行・婚礼・移転・建築などを忌み禁じる。往亡。
おうもんきん
おうもんきん ワウモン― [0][3] 【横紋筋】
横縞のある細長い筋繊維で構成された筋肉。脊椎動物ではすべての骨格筋と心筋がこれに属する。心筋以外は随意筋。骨格筋。
⇔平滑筋
おうやびょう
おうやびょう ワウヤベウ 【王爺廟】
ウランホトの旧中国名。
おうゆう
おうゆう ワウ― 【王融】
(467-493) 中国,南北朝時代の南斉の文人。字(アザナ)は元長。詩文に長じ,武帝の命をうけて「曲水詩序」を作る。
おうゆうかい
おうゆうかい オウイウクワイ 【欧友会】
1907年(明治40),峰岸正太郎などの結成した欧文植字工の労働組合。
おうよう
おうよう ワウヤウ [0] 【汪洋】 (ト|タル)[文]形動タリ
(海や河などの)水量が豊富で,広々としているさま。ゆったりとして広大なさま。「―として光つてゐる大河へ/片恋(四迷)」「―たる詞海想海の何処に漂ふとも/思出の記(蘆花)」
おうよう
おうよう【応用】
(practical) application.→英和
〜する apply;→英和
put to practical use.〜できる(できない) (in)applicable;→英和
(im)practicable.→英和
‖応用科学(化学) applied science (chemistry).応用問題 an applied question;an exercise.
おうよう
おうよう [0][1] 【鷹揚】 (名・形動)[文]ナリ
〔「詩経(大雅,大明)」から。鷹(タカ)が大空をゆうゆうと飛ぶさまから〕
ゆったりと振る舞うこと。余裕があって目先の小事にこだわらないこと。また,そのさま。ようよう。「―な態度」「―にかまえる」
→大様(オオヨウ)
おうよう
おうよう [0] 【応用】 (名)スル
(1)理論やすでに得た知識を,具体的な個々の事例や他の分野の事柄にあてはめて用いること。また,相手やその場の状況に合わせて変化させて用いること。「―がきく」「てこの原理を―する」
(2)〔仏〕
〔「おうゆう」とも〕
「応化(オウゲ)」に同じ。「―言(コト)ば辺々に候へば/太平記 29」
おうようかがく
おうようかがく [5] 【応用化学】
化学の理論や実験から得られた結果を,産業や生活に応用する学問。工業化学・農芸化学・薬化学・医化学などの諸分野を含む。狭義には,工業化学のみをいう。
おうようげいじゅつ
おうようげいじゅつ [5] 【応用芸術】
〔applied arts〕
実用的機能と芸術美とを併せもつ物,およびそれを生産する芸術的活動。工芸。実用芸術・装飾芸術・小芸術などともいう。
おうようしゅう
おうようしゅう オウヤウシウ 【欧陽脩】
(1007-1072) 中国,北宋の政治家・学者。字(アザナ)は永叔,号は酔翁,諡(オクリナ)は文忠。仁宗を補佐。神宗朝に王安石と対立して退官。古文を復興した文章家で,唐宋八大家の一人。「新唐書」「新五代史」の撰者。欧陽修。
おうようしんりがく
おうようしんりがく [7] 【応用心理学】
心理学のうち,主に実験心理学の原理・方法・結果を実際的問題や日常生活に応用しようとする心理学の一分野。産業心理学・犯罪心理学・教育心理学・臨床心理学など。
おうようじゅん
おうようじゅん オウヤウ― 【欧陽詢】
(557-641) 中国,初唐の書家。字(アザナ)は信本。王羲之に学び八体をよくし,特に楷書にすぐれた。虞世南(グセイナン)・褚遂良(チヨスイリヨウ)とともに初唐三大家の一人。「芸文類聚」一〇〇巻を撰進。代表作「九成宮醴泉銘」
おうようすうがく
おうようすうがく [5] 【応用数学】
狭義には,物理学・工学で用いる数学の諸分野の総称。広義には,社会科学などにも利用される確率論・数理統計学などをいう。
おうようびじゅつ
おうようびじゅつ [5] 【応用美術】
絵画・彫刻などの技法を,実用品に応用する美術。
おうようぶつりがく
おうようぶつりがく [7] 【応用物理学】
物理学の応用を目的とした学問。明確な範囲はなく,物理学と工学との境界領域を意味することが多い。また狭義には,計測・自動制御などの技術をさすことがある。
おうようめい
おうようめい ワウヤウメイ 【王陽明】
(1472-1528) 中国,明代の儒学者。浙江省余姚(ヨヨウ)出身。名は守仁,字(アザナ)は伯安,諡(オクリナ)は文成公。陽明は号。朱子学に満足せず,心即理・知行合一(チコウゴウイツ)・致良知を説き,陽明学を完成,実践倫理への道を開いた。また,寧王宸濠(シンゴウ)の乱を平定するなど軍事的才能もあった。著「王文成公全書」,語録「伝習録」がある。
→陽明学
おうようもんだい
おうようもんだい [5] 【応用問題】
すでに学習した知識を応用して解く問題。特に,算数・数学の文章題。
おうようりきがく
おうようりきがく [6][5] 【応用力学】
工学と力学との間のさまざまな境界問題を研究する物理学の分野。材料力学・トライボロジーなど,工学の基礎としての役割が大きい。
おうようりんりがく
おうようりんりがく [7] 【応用倫理学】
〔applied ethics〕
1970年代から開拓された倫理学の新しい分野。倫理の原理的探究ではなく,テクノロジーの発達が引き起こす諸問題に対応しようとする。生命・医療倫理,環境倫理,ビジネス(職業)倫理,コンピューター倫理などの総称。
おうよう,おおよう
おうよう,おおよう【鷹揚[大様]な(に)】
generous(ly);→英和
liberal(ly).→英和
〜に構える(育つ) assume a lordly manner (be brought up in easy circumstances).
おうよる
おうよ・る アウ― 【奥寄る】 (動ラ四)
(1)奥の方へ寄る。「―・りて三,四人さしつどひて/枕草子 184」
(2)老齢になる。ふける。「よはひなども―・りたべければ/蜻蛉(下)」
(3)古風である。「御手のすぢ,殊に―・りにたり/源氏(玉鬘)」
おうら
おうら オフラ 【邑楽】
群馬県南東部,邑楽郡の町。近年,工業・住宅地化が進む。おおら。
おうらい
おうらい ワウ― [0] 【往来】 (名)スル
(1)行ったり来たりすること。「車が激しく―する」
(2)人の行き来する道路。街道。「―は子供の遊び場だった」
(3)考えなどが浮かんだり消えたりすること。去来。「胸中を―する思い」「意識の閾の下を,此娘の影が―してゐた/青年(鴎外)」
(4)人と人との交際。つきあい。「両家の間には―があった」
(5)往復の書簡。また,それを集めたもの。「庭訓(テイキン)―」
おうらい
おうらい【往来】
(1) traffic (人・車などの);→英和
the comings and goings <of people> (行き来).
(2)[道路]a road;→英和
a street.→英和
〜する come and go (行き来);associate <with> (交際);→英和
come across one's mind (考えなどが).
おうらいきけんざい
おうらいきけんざい ワウ― [6] 【往来危険罪】
交通機関の衝突や脱線等の危険を具体的に発生させる犯罪。
おうらいそうば
おうらいそうば ワウ―サウ― [5] 【往来相場】
かなり長期間にわたり,限られた値幅の中で上下している相場。
おうらいてがた
おうらいてがた ワウ― [5] 【往来手形】
江戸時代,関所を通過する際に示す身分証明書。庄屋・名主・檀那寺などが発行した。関所手形。
おうらいどめ
おうらいどめ ワウ― [0] 【往来止め】
人や車などの通行を禁ずること。通行止め。
おうらいのまきもの
おうらいのまきもの ワウ― 【往来の巻物】
習字の手本として,手紙の模範文例を集めた巻物。また,それに似た形式の巻物。「笈(オイ)の中より―一巻取り出だし/謡曲・安宅」
おうらいぼうがいざい
おうらいぼうがいざい ワウ―バウガイ― [7] 【往来妨害罪】
交通路や交通機関に障害・危険を発生させ,通行の安全を脅かす罪。電車・船舶などを破壊する罪,陸路や水路を損壊・閉鎖する罪,鉄道・灯台を破壊する罪がある。
おうらいもの
おうらいもの ワウ― [0] 【往来物】
平安末期から明治初期まで広く行われた,庶民教育の初等教科書の総称。初めは書簡文の模範文例集であったが,江戸時代には歴史・地理など,日常生活に必要な知識を教えるものとなった。「明衡往来」「尺素(セキソ)往来」「庭訓(テイキン)往来」など。
おうらさん
おうらさん [2] 【御裏様】
(1)貴人の妻を敬っていう語。
(2)「裏方{(3)}」に同じ。
おうりき
おうりき ワウ― 【王力】
(1901-1986) 中国の言語学者。一般言語学の方法による中国語法体系の確立に努めた。著「中国音韻学」「中国現代語法」「漢語史論文集」など。ワン=リー。
おうりつ
おうりつ ワウ― [0] 【王立】
王や王家が設立したものであること。「―植物園」
おうりつ
おうりつ【王立の】
royal.→英和
おうりゅう
おうりゅう ワウリウ [0] 【横流】 (名)スル
水が勝手な方向に流れること。「―する瀑布の如き白雲の長列/自然と人生(蘆花)」
おうりゅうざん
おうりゅうざん ワウリユウ― 【黄竜山】
中国,江西省南昌府修水西方の禅寺。黄竜宗の道場として栄えた。
おうりゅうしゅう
おうりゅうしゅう ワウリユウ― 【黄竜宗】
臨済宗の一派。禅宗五家七宗の一。黄竜山に住した慧南(エナン)(1002-1069)を開祖とする。約200年で絶えた。日本の栄西はこの系統。黄竜派。
おうりょう
おうりょう ワウリヤウ [0] 【横領】 (名)スル
不法に他人の物を横取りすること。「公金を―する」
おうりょう
おうりょう アフリヤウ [0] 【押領】 (名)スル
(1)他人の領地などを実力をもって奪うこと。「為朝の九州を―し義平の関東に戦ふ/日本開化小史(卯吉)」
(2)兵卒を監督・統率すること。「国司の精幹の者一人を択(エラ)み―せしめて,速に相救援せよ/続紀(天平宝字三)」
おうりょう
おうりょう【横領】
(a) usurpation;(an) embezzlement.→英和
〜する usurp;→英和
embezzle <money from a person> ;→英和
seize[appropriate] <a person's property> .→英和
‖横領罪 <on a charge of> embezzlement.
おうりょうき
おうりょうき オウリヤウ― [3] 【応量器】
〔梵 pātra〕
〔仏〕 僧侶が食器として用いる鉢。托鉢(タクハツ)にも持っていき,食物を受ける。応器。
応量器[図]
おうりょうざい
おうりょうざい ワウリヤウ― [3] 【横領罪】
委託などにより占有している他人の物,自分の物でも公務所から保管を命じられた物,遺失物・漂流物などを,その権利がないのに自分の物のように利用・処分することにより成立する罪。
おうりょうし
おうりょうし アフリヤウ― [3] 【押領使】
平安時代の官名。地方の暴徒の鎮圧,盗賊の逮捕などにあたった。初め,令外(リヨウゲ)の官として国司・郡司・土豪などから臨時に任命したが,天暦(947-957)の頃から常置の官となった。
おうりょく
おうりょく [1] 【応力】
物体に外力が加わる際,その物体内部に生ずる力。物体内の任意の面の両側の部分が互いに力を及ぼし合う。圧力・張力は応力の例。内力。歪力(ワイリヨク)。
おうりょくこう
おうりょくこう アフリヨクカウ 【鴨緑江】
朝鮮民主主義人民共和国と中国との国境をなす河川。白頭山に源を発し,南西流して黄海に注ぐ。長さ790キロメートル。アムノック-カン。ヤーリュイ-チアン。
おうりょくこうぶし
おうりょくこうぶし アフリヨクカウ― 【鴨緑江節】
大正中期頃から流行したはやり唄。鴨緑江沿岸の恵山鎮近辺の酒席の唄を,出稼ぎの日本人筏師(イカダシ)たちが伝えたもの。
おうりょくしょく
おうりょくしょく ワウリヨク― [4][3] 【黄緑色】
黄と緑の間色。きみどり。
おうりょくふしょくわれ
おうりょくふしょくわれ [0] 【応力腐食割れ】
〔stress corrosion〕
金属材料が腐食しやすい環境下で,破壊されるほどの強い力を受けずに,配管の溶接部などが割れる現象。特に原子炉の配管設計で十分な配慮が必要とされる。
おうりん
おうりん ワウ― [0] 【黄燐】
リンの同素体の一。白色半透明の軟らかい蝋(ロウ)状の固体。水にはほとんど溶けないが,二硫化炭素やベンゼンによく溶ける。暗やみで青白い燐光を発し,摂氏六〇度で発火して五酸化二リンの白煙をあげながら激しく燃える。加圧下で加熱すれば赤リンに変化する。猛毒。白リン。
おうりんマッチ
おうりんマッチ ワウ― [5] 【黄燐―】
黄リンを用いたマッチ。赤リンを用いたものに比べ発火しやすいが,黄リンの毒性のため,製造は禁止されている。
おうれつ
おうれつ ワウ― [0] 【横列】
横に並ぶこと。また,その列。
⇔縦列
おうれん
おうれん ワウ― [1][0] 【黄連・黄蓮】
キンポウゲ科の常緑多年草。日本特産で,山地の樹陰に自生する。葉は根生し,長い柄をもつ。雌雄異株。早春,約10センチメートルの花茎を出して白い小花をつける。根茎を干して健胃剤・洗眼薬・染料とする。薬用に栽培もする。
おうろ
おうろ [1] 【欧露】
〔「欧」は欧羅巴(ヨーロツパ),「露」は露西亜(ロシア)の略〕
ヨーロッパ-ロシア。
おうろ
おうろ ワウ― [1] 【往路】
(1)行きの道。「―は上り坂」
(2)マラソンで,折り返しコースの時の,前半の行きの道。
⇔復路
おうろく
おうろく ワウ― 【女王禄】
平安時代,白馬節会(アオウマノセチエ)の翌日(正月八日)と,新嘗(ニイナメ)祭の翌日(一一月中の巳(ミ)の日)に,紫宸殿(シシンデン)で皇族の子女(女王)に絹布・綿などを下付する儀式。
〔「女」の字は慣例として読まない〕
おうわ
おうわ 【応和】
年号(961.2.16-964.7.10)。天徳の後,康保の前。村上天皇の代。
おうわく
おうわく ワウ― 【枉惑・横惑】 (名・形動ナリ)
ごまかしだます・こと(さま)。「何(イカ)なる―の奴(ヤツコ),人謀(タバカ)りて物取らむとて/今昔 14」
おうレンズ
おうレンズ アフ― [3] 【凹―】
中央部は薄く,周辺にいくほど厚くなっているレンズ。平行光線を発散する作用がある。近視用眼鏡や,凸レンズと組み合わせて光学器械に用いる。光散レンズ。
⇔凸レンズ
おうレンズ
おうレンズ【凹レンズ】
a concave lens.
おえ
おえ [1]
〔「おおえ」「おええ」とも〕
民家における戸口わきの部屋。京都などでは台所,秋田などでは客間を指す。
おえ
おえ ヲヱ [1] 【汚穢】
⇒おわい(汚穢)
おえさま
おえさま オヘ― 【御家様】
「おいえさま」の転。「―にも御目にかからうと存じ参りました/浄瑠璃・氷の朔日(上)」
おえしき
おえしき [0][2] 【御会式】
「会式(エシキ)」に同じ。[季]秋。
おえつ
おえつ ヲ― [0] 【嗚咽】 (名)スル
声を詰まらせて泣くこと。むせび泣き。「―する声がもれる」
おえつ
おえつ【嗚咽】
a sob.→英和
〜する sob.
おえどにほんばし
おえどにほんばし 【お江戸日本橋】
俗謡。「こちゃえ節」の替え歌。江戸,日本橋を振り出しに東海道五十三次を歌い込んだもの。
おえない
おえな・い オヘ― 【負へない】 (形)
〔近世江戸語〕
どうしようもない。手におえない。「―・い手相(テアイ)が多ければ/滑稽本・根南志具佐」
おえらがた
おえらがた [0] 【御偉方】
偉い方々。お偉い人。「会社の―」
〔ちゃかした言い方〕
おえらがた
おえらがた【お偉方】
dignitaries; <米俗> big shots.
おえる
お・える オヘル 【生へる】 (動ハ下一)
〔上二段動詞「生ふ」の下一段化。中世から近世へかけての語〕
(1)はえる。生ずる。「イツ鼠ノ口ニ象ノ牙(キバ)ガ―・エタコトガアルカ/天草本金句集」
(2)陰茎が勃起する。おやける。「男根の―・へるを/史記抄 4」
おえる
おえる【終える】
finish;→英和
complete;→英和
go through.
おえる
お・える ヲヘル [0] 【終える】 (動ア下一)[文]ハ下二 を・ふ
□一□(他動詞)
(1)(その時までしていた物事を)全部すませる。また,時間が経過して,終わりとなる。「産卵を―・えたサケ」「今日は早く仕事を―・えて帰った」「彼女はこの町で静かな生涯を―・えた」
(2)学校で,ある課程を修了する。
〔卒業の場合は「卒える」とも書く〕
「彼は小学校を―・えるとすぐ奉公に出た」
□二□(自動詞)
終わる。果てる。「天地(アメツチ)と共に―・へむと思ひつつ/万葉 176」
おお
おお オホ 【大】
■一■ (形動ナリ)
大きいさま。ゆったりしたさま。「あがため裁たばやや―に裁て/万葉 1278」
■二■ (接頭)
名詞に付く。
(1)「大きい」「多い」「広い」などの意を表す。
⇔小(コ)
「―男」「―雨」「―川」「―通り」
(2)程度のはなはだしいことを表す。「―あわて」「―にぎわい」「―騒ぎ」
(3)「くわしくない」「大体の」「こまやかでない」などの意を添える。「―づかみにする」「―味」
(4)「大事な」「重要な」の意を表す。「ここ一番の―勝負」「―一番」
(5)「最後の」「最終の」の意を表す。「―詰め」「―みそか」
(6)「上位の」「年長の」の意を表す。「―叔父」「―旦那」
(7)尊敬や賛美の気持ちを表す。「―御所」「―江戸」
おお
おお オホ 【凡】 (形動ナリ)
(1)ぼんやりしているさま。ほのか。「天数ふ大津の子が逢ひし日に―に見しくは今ぞ悔やしき/万葉 219」
(2)おろそかであるさま。いいかげん。「己が命(オ)を―にな思ひそ/万葉 3535」
(3)普通であるさま。平凡。「―ならばかもかも為(セ)むをかしこみと/万葉 965」
〔「おぼ」であった可能性もあり,「おぼろ」「おほろか」の「おぼ」「おほ」と同意。「おほ(大)」と同源〕
おお
おお
Oh!/O…!/Well (うむ).
おお
おお オホ 【太】
姓氏の一。
おお
おお ヲヲ [1] (感)
(1)承諾・応答の意を表す語。「『行くぞ』『―』」「『早く来いよ』『―』」
(2) [0]
感動したり驚いたりしたときに発する語。「―,見事に咲いた」「―,寒い」
(3)思い出したときに発する語。「―,そうだ。約束があった」
(4)神楽(カグラ)などの囃子詞(ハヤシコトバ)。「あちめ―,―/神楽歌」
おおあえ
おおあえ オホアヘ 【大饗】
⇒たいきょう(大饗)
おおあかげら
おおあかげら オホ― [4] 【大赤啄木鳥】
キツツキ目キツツキ科の鳥。全長28センチメートル内外。背面は黒白のまだら,腹面は淡黄色で下腹部が赤。雄は後頭部が赤い。ヨーロッパ東部からアジア東部に分布し,日本では全国の森林にすむ。
おおあきない
おおあきない オホアキナヒ [4][3] 【大商い】
手広い商売。また,取引額の大きい売買。大取引。
⇔小商い
おおあきんど
おおあきんど オホ― [4] 【大商人】
手広く商売をする商人。豪商。
おおあぐら
おおあぐら アホ― [3] 【大胡坐】
無遠慮に大きくあぐらを組んですわること。高胡坐。「―をかく」
おおあご
おおあご アホ― [0] 【大顎】
節足動物の口器をつくる付属肢の第一対目のもの。左右のものが向きあって食物をかみ砕く。昆虫では食性に応じて変形している。
おおあさ
おおあさ オホ― [0] 【大麻】
アサ。たいま。
おおあざ
おおあざ オホ― [1] 【大字】
町や村の中の一区画で,比較的広く,いくつかの小字(コアザ)を含むものの名。昔,町・村であったものが,明治初年の市町村制施行の際に市町村の一区画とされたもの。大名(オオナ)。
⇔小字
おおあし
おおあし オホ― 【大足】
(1) [0][1]
大きな足。「馬鹿の―も厄介だのう/西洋道中膝栗毛(七杉子)」
(2) [0]
歩幅が広いこと。
おおあしらい
おおあしらい オホアシラヒ 【大あしらひ】
粗略に扱うこと。いいかげんなもてなし。「古参の人を―にするゆゑ/浮世草子・其磧諸国物語」
おおあじ
おおあじ オホアヂ [0] 【大味】 (名・形動)[文]ナリ
(1)食物の味に微妙な風味の欠けている・こと(さま)。「―な料理」
(2)物事がおおまかで趣の感じられない・こと(さま)。「―な試合」
(3)相場に上下の幅があって,面白みの多いこと。
⇔小味
おおあじ
おおあじ【大味の】
of little flavor;flat.→英和
おおあせ
おおあせ アホ― [3] 【大汗】
たくさん汗をかくこと。多量の汗。汗だく。「―をかいて説明する」
おおあたま
おおあたま オホ― [3] 【大頭・巨頭】
(1)大きな頭。また,大きな頭の人。
(2)かしら。首領。「御子孫は西の国でも―/柳多留 6」
(3)金持ち。富豪。「是れより金持の事を―と云ふ/黄表紙・浮世操九面十面」
おおあたり
おおあたり オホ― [3] 【大当(た)り】 (名)スル
(1)籤(クジ)・射的・予想などで,一番よいところに的中すること。
(2)商売や興行で,大成功をおさめること。「―した映画」
(3)野球で,打撃が大いにふるうこと。
おおあたり
おおあたり【大当り】
bonanza;→英和
<be,make> a big[great]hit[success].
おおあたり=をとる
――をと・る
(興行などが)好評を博する。大成功する。
おおあな
おおあな オホ― [0] 【大穴】
(1)大きな穴。
(2)大きい欠損。「会計に―をあけた」
(3)競馬・競輪などで,大きな番狂わせ。また,それによる高額な配当。「―をねらう」
おおあな
おおあな【大穴】
(1) a large[big]hole.(2) <suffer> a great loss (欠損).
〜をあてる clean up <at the race> ;make a big win (a cleanup) (競馬などで).
おおあなむちのかみ
おおあなむちのかみ オホアナムチ― 【大己貴神・大穴牟遅神】
大国主神(オオクニヌシノカミ)の別名。おおなむちのかみ。
おおあね
おおあね オホ― 【大姉】
一番上の姉。長姉。
おおあま
おおあま オホ― [0] 【大甘】 (形動)
(1)厳しさがなく,ひどく優しいさま。「娘に―な父親」
(2)物事に対する態度が楽観的すぎるさま。「そんな考えは―だ」
おおあまのおうじ
おおあまのおうじ オホアマ―ワウジ 【大海人皇子】
天武天皇の名。
おおあみしらさと
おおあみしらさと オホアミ― 【大網白里】
千葉県中東部,山武郡の町。九十九里浜の中部に位置する交通の要衝。
おおあめ
おおあめ【大雨】
a heavy rain;a downpour.→英和
おおあめ
おおあめ オホ― [3] 【大雨】
ある時間はげしく,多量に降る雨。
⇔小雨(コサメ)
「―注意報」
おおあや
おおあや オホ― 【大綾】
大きな模様の綾織り。「色なつかしき紫の―の衣(キヌ)/万葉 3791」
おおあらい
おおあらい オホアラヒ 【大洗】
茨城県東部,鹿島灘に臨む町。古くからの漁港。海水浴場がある。民謡「磯節」で名高い。
おおあらき
おおあらき オホ― 【大荒城・大殯】
「あらき(荒城)」を敬っていう語。「―の時にはあらねど雲隠ります/万葉 441」
おおあらきのもり
おおあらきのもり オホアラキ― 【大荒木の森】
京都市伏見区淀本町,与杼(ヨド)神社付近の森という。((歌枕))「―の下草老いぬれば駒もすさめず刈る人もなし/古今(雑上)」
〔もと,大殯(オオアラキ)を営む浮田(ウキタ)の森をいったが,平安以降,場所不詳のまま山城国の歌枕とされた〕
おおあらし
おおあらし【大嵐】
a severe storm;a tempest.→英和
おおあらめ
おおあらめ オホ― [3] 【大荒目】
鎧(ヨロイ)の縅(オドシ)の一。幅の広い札(サネ)を用い,太い糸で糸目を荒くつづるもの。また,その鎧。
おおあり
おおあり オホ― [0] 【大有り】
(1)非常にたくさんあること。
(2)「ある」ということを強めた言い方。もちろんあること。言うまでもなくあること。「不満は―だよ」
おおありくい
おおありくい オホアリクヒ [3][4] 【大蟻食】
アリクイの一種。体長は1.2メートル内外で,70センチメートルあまりの尾をもつ。全身黒灰色の長毛におおわれ,肩に広い白帯がある。歯は全くなく,長い舌でシロアリや甲虫の幼虫などを食べる。中南米の森林・草原にすむ。
大蟻食[図]
おおあれ
おおあれ オホ― [0] 【大荒れ】 (名・形動)
(1)天気が悪くて,風・雨・波などがたいへん激しい・こと(さま)。「―の海」
(2)人の感情や動作が非常に乱暴になること。「酔って―に荒れる」
(3)試合・相場などで,予想しない結果が続くこと。混乱すること。「初日の土俵は―だった」
おおあわ
おおあわ オホアハ [3][0] 【大粟・粱】
アワの一品種。草丈も花穂も大形のもの。
おおあわがえり
おおあわがえり オホアハガヘリ [5] 【大粟反】
チモシーの別名。
おおあわて
おおあわて オホ― [3] 【大慌て】 (名・形動)
非常にあわてる・こと(さま)。「夕立に―で洗濯物を取り込む」
おおあんどの
おおあんどの オホ― 【大安殿】
⇒おおやすみどの(大安殿)
おおい
おおい オホイ 【大】 (接頭)
〔「おほき」の転〕
名詞に付く。
(1)同じ官職・位階のうち,上位であることを表す。「―まうちぎみ(大臣)」「―みつのくらゐ(正三位)」
(2)年長の人であることを表す。「―ぎみ(大君)」「―ご(大御)」
おおい
おお・い オホイ [1][2] 【多い】 (形)[文]ク おほ・し
(1)物の数や量がたくさんある。豊富だ。「人口が―・い」「最近交通事故が―・い」
(2)一定の分量の中で占める割合が大である。大半だ。「―・くは誤解による中傷だ」「―・くの人はそう思っている」
(3)数量・度数が相対的に大である。「彼の方が給料が―・い」
⇔すくない
〔古く「おほし」は「多」「大」の両方の意味を表したが,後に「多し」と「大きなり」に分化した。平安時代の和文では,終止形「多かり」,連体形「多かる」,已然形「多かれ」が用いられ,漢文訓読では,「多し」「多き」「多けれ」が用いられた〕
[派生] ――さ(名)
おおい
おおい【覆い】
a cover;→英和
a covering <for a chair> .→英和
〜をする(とる) (un)cover.〜のある(ない) (un)covered.
おおい
おおい【多い】
(a good[great]) many;→英和
a large[great]number of (数);much;→英和
a great deal of (量);lots[a lot]of (数・量);frequent (度数).→英和
おおい
おおい
Hello!/There!/(A)hoy! (船をよぶ).
おおい
おおい オホイ 【大い】 (形動ナリ)
〔「おおき(なり)」の転〕
(1)形状の大きなさま。「なえたる衣どもの厚肥えたる,―なる籠にうちかけて/源氏(帚木)」
(2)程度のはなはだしいさま。「とうりう寺に上野(カンズケ)のみ子の―なるわざし給ふなるを/宇津保(藤原君)」
〔現在では,連体形「大いなる」と連用形「大いに」とが用いられる。→おおいなる・おおいに〕
おおい
おおい オホヒ [0][3] 【覆い・被い・蔽い】
物が隠れるように,広げてかぶせたり,周りを囲ったりするもの。
おおい
おおい オホヒ 【大炊】
〔「おほいひ(大飯)」の転〕
天皇の食事。また,それを調理すること。[色葉字類抄]
おおい
おおい オホヰ 【大井】
(1)埼玉県南部,入間(イルマ)郡の町。川越街道の旧宿場町。近年住宅地化が進む。
(2)神奈川県南西部,足柄上(アシガラカミ)郡の町。近年住宅地化が進む。
(3)東京都品川区南東部の住宅・商工業地。東部は明治以後の埋立地。刑場跡(鈴ヶ森)・競馬場などがある。
おおい
おおい オホヰ 【大井】
姓氏の一。
おおい
おおい [2] (感)
遠くにいる人を呼ぶときに発する語。「―,待ってくれ」
おおいかくす
おおいかく・す オホヒ― [5] 【覆い隠す】 (動サ五[四])
(1)上をおおって,外から見えないようにする。「顔を袖で―・す」
(2)物事を秘密にして他人に知られないようにする。「事実を―・す」
[可能] おおいかくせる
おおいかぶさる
おおいかぶさ・る オホヒ― [6] 【覆い被さる】 (動ラ五[四])
上からつつむようにかぶさる。「思わず子供の上に―・る」
おおいかぶせる
おおいかぶ・せる オホヒ― [6] 【覆い被せる】 (動サ下一)
上からつつむようにかぶせる。「布を―・せる」
おおいがわ
おおいがわ オホヰガハ 【大井川】
(1)静岡県を流れる川。赤石山脈間ノ岳(アイノダケ)に源を発し,南流して島田市東方で駿河湾に注ぐ。長さ160キロメートル。江戸時代には渡船・架橋が禁じられ東海道の難所であった。
(2)静岡県中部,志太(シダ)郡の町。大井川下流の左岸に位置。散村の形態,舟型屋敷などが残る。自衛隊静浜飛行場がある。
おおいがわ
おおいがわ オホヰガハ 【大堰川】
京都府中東部,丹波高地の大悲山(タイヒザン)に源を発し,亀岡付近で保津(ホヅ)川と名を変え,さらに下流で桂川となり,淀(ヨド)川に注ぐ川。大井川。((歌枕))「いろいろの木の葉ながるる―しもは桂のもみぢとやみむ/拾遺(秋)」
おおいがわぎょうこうわかじょ
おおいがわぎょうこうわかじょ オホヰガハギヤウカウ― 【大堰川行幸和歌序】
907年9月10日の宇多法皇の大堰川御幸の折に,紀貫之・凡河内躬恒ら随行の歌人六人が詠進した六三首の和歌に貫之が付した仮名文の序。
おおいき
おおいき オホ― [3][0] 【大息】
(落胆したり心配したりして)大きくつくためいき。吐息(トイキ)。「途方にくれて―をつく」
おおいぎみ
おおいぎみ オホイ― 【大臣】
「だいじん(大臣){(2)}」に同じ。「誉田天皇,―武内宿禰を喚して/日本書紀(仁徳訓)」
おおいぎみ
おおいぎみ オホイ― 【大君】
貴人の長女の尊称。二女は「中の君」,以下「三の君」「四の君」などといった。
おおいくさ
おおいくさ オホ― [3] 【大軍】
大規模な戦争。大合戦。
おおいけんたろう
おおいけんたろう オホヰケンタラウ 【大井憲太郎】
(1843-1922) 社会運動家。豊前(ブゼン)の人。自由党左派の中心として自由民権運動を推進。1885年(明治18)に大阪事件を起こし入獄。92年東洋自由党を結成し,労農運動を推進した。
おおいこ
おおいこ オホイ― 【大子】
第一の娘。長女。長姉。「公平の娘ども…―は后の宮に/大和 111」
おおいご
おおいご オホイ― 【大御】
年長の女性を敬っていう語。「かのふなゑひの淡路の島の―/土左」
おおいし
おおいし オホ― [0] 【大石】
(1)大きな石。岩。
(2)囲碁で,大きな一団をなしている石群。
おおいし
おおいし オホイシ 【大石】
姓氏の一。
おおいしき
おおいしき オホイシ― [4] 【大石忌】
三月二〇日,京都祇園(ギオン)の一力(イチリキ)亭で行う大石良雄の法要。[季]春。
おおいしくらのすけ
おおいしくらのすけ オホイシ― 【大石内蔵助】
⇒大石良雄(ヨシオ)
おおいしせいのすけ
おおいしせいのすけ オホイシ― 【大石誠之助】
(1867-1911) 社会主義者・医師。和歌山県生まれ。社会主義運動を支援,大逆事件に連座して死刑に処せられた。
おおいしちから
おおいしちから オホイシ― 【大石主税】
(1688-1703) 赤穂浪士の一人。名は良金。大石良雄の長男。討ち入りの際,後門の隊長となった。
おおいしちびき
おおいしちびき オホイシ― 【大石千引】
(1770-1834) 江戸後期の国学者・歌人。号は,野々舎。江戸の人。加藤千蔭門下。著「日中行事略解」「栄花物語抄」「大鏡短観抄」など。
おおいしひさたか
おおいしひさたか オホイシ― 【大石久敬】
(1721-1794) 江戸中期の農政家。久留米藩の出身。通称,猪十郎,号は巌華。高崎藩士。著「地方(ジカタ)凡例録」
おおいしまさみ
おおいしまさみ オホイシ― 【大石正巳】
(1855-1935) 政治家。土佐の人。自由民権運動に活躍,憲政党結成に参画し第一次大隈内閣の農商務相となる。
おおいしよしお
おおいしよしお オホイシヨシヲ 【大石良雄】
(1659-1703) 江戸前・中期,赤穂藩浅野家の家老。通称,内蔵助。赤穂浪士の首領。1702年12月14日浪士四六人を率いて吉良邸に討ち入り,主君浅野長矩(ナガノリ)の仇を討った。浄瑠璃などでは大星由良之助の名で登場。
おおいずみ
おおいずみ オホイヅミ 【大泉】
群馬県南東部,邑楽(オウラ)郡の町。利根川北岸に位置する。電機・自動車工場が立地。
おおいそ
おおいそ オホイソ 【大磯】
神奈川県中南部,相模湾に臨む町。東海道五十三次の一。宿場町・漁業の町として発展。海水浴場・別荘地として知られる。
おおいそがし
おおいそがし オホ― [3] 【大忙し】 (名・形動)
非常に忙しい・こと(さま)。「千客万来で―の一日」
おおいそぎ
おおいそぎ オホ― [3] 【大急ぎ】 (名・形動)
非常に急ぐ・こと(さま)。大至急。「結果を―で知らせる」
おおいそぎ
おおいそぎ【大急ぎで】
in a great hurry;with all speed.
おおいた
おおいた オホイタ 【大分】
(1)九州地方北東部の県。豊後(ブンゴ)国全域と豊前(ブゼン)国南部の地よりなる。北から東は瀬戸内海・豊後水道に面し,北部は九重山などの火山地域,南部は九州山地となる。北東部に国東(クニサキ)半島がある。県庁所在地,大分市。
(2)大分県中部,別府湾南岸にある市。県庁所在地。商工業が発達し,鶴崎(ツルサキ)地区を中心に重化学工業が立地。中世,大友氏の根拠地。キリシタンの故地で,南蛮貿易が行われた。
おおいた
おおいた オホ― [0] 【大板】
(1)大きな板。
(2)茶道で用いる敷き板の一種。普通,小風炉をとり合わせる。
おおいたいかだいがく
おおいたいかだいがく オホイタイクワ― 【大分医科大学】
国立大学の一。1976年(昭和51)設立。本部は大分県挟間町。
おおいたじどうしゃどう
おおいたじどうしゃどう オホイタ―ダウ 【大分自動車道】
佐賀県鳥栖(トス)市と大分市を結ぶ高速道路。延長80.2キロメートル。鳥栖で長崎自動車道と接続。
おおいただいがく
おおいただいがく オホイタ― 【大分大学】
国立大学の一。大分経済専門学校・大分師範・大分青年師範が合併して,1949年(昭和24)新制大学となる。本部は大分市。
おおいたぶき
おおいたぶき オホ― [0] 【大板葺き】
幅30センチメートル内外の一枚板を,棟から軒にわたした板葺き屋根。門・庇(ヒサシ)に用いられる。
おおいたへいや
おおいたへいや オホイタ― 【大分平野】
大分県中部,別府湾南岸の沖積平野。中心は大分市。
おおいちざ
おおいちざ オホ― [4] 【大一座】
(1)芝居・見世物などの多人数の一座。
(2)多人数の集まり。特に,遊里や料亭などで,一団となってくり込んだ多人数の遊客。「―押すな押すなと登るなり/柳多留 15」
おおいちばん
おおいちばん オホ― [4] 【大一番】
相撲などで,優勝などの行方にかかわる大事な勝負。「優勝をかけた―」
おおいちもんじ
おおいちもんじ オホ― [5] 【大一文字】
タテハチョウ科のチョウ。開張約12センチメートル。はねの表は黒色で白帯があり,その外側に橙色の帯,外縁には青灰色部がある。裏面は美しい黄褐色に白帯。幼虫はドロノキなどの葉を食べる。ユーラシア北部に広く分布し,日本では本州中部の高地と北海道でみられる。
おおいちょう
おおいちょう オホイチヤウ [3] 【大銀杏】
(1)大きなイチョウの木。
(2)男の髪形で,髷(マゲ)の先をイチョウの葉の形に大きく広げた結い方。相撲では十両以上の力士が結う。
大銀杏(2)[図]
おおいづかさ
おおいづかさ オホヒ― 【大炊寮】
⇒おおいりょう(大炊寮)
おおいとせん
おおいとせん オホイト― 【大糸線】
長野県松本と新潟県糸魚川(イトイガワ)間の鉄道線。松本・南小谷(70.1キロメートル)の JR 東日本と南小谷・糸魚川(35.3キロメートル)の JR 西日本からなる。飛騨山脈東側の高瀬川と姫川に沿って走る。
おおいど
おおいど オホヰド [0] 【大井戸】
井戸茶碗(ヂヤワン)のうち,丈が高く大振りなもの。名物手(メイブツデ)とも呼ばれる。
おおいどの
おおいどの オホヒ― 【大炊殿】
貴族などの邸宅で食物を調理する建物。「後のかたなる―と覚しき屋に移し奉りて/源氏(明石)」
おおいどの
おおいどの オホイ― 【大殿】
〔「大き殿」の転〕
(1)大臣の敬称。「―より…と,とぶらひ聞えさせ給へり/源氏(乙女)」
(2)大臣の邸宅。「―に二三日など,絶え絶えにまかで給へど/源氏(桐壺)」
おおいどのばら
おおいどのばら オホイ― 【大殿腹】
大臣の娘を母として生まれたこと。また,その子。「―の若君/源氏(澪標)」
おおいなる
おおいなる オホイ― [1] 【大いなる】 (連体)
〔形容動詞「おおい(なり)」の連体形から〕
大きい。また,偉大な。「―野望」
おおいに
おおいに【大いに】
very much;greatly.
おおいに
おおいに オホイ― [1] 【大いに】 (副)
〔形容動詞「おおい(なり)」の連用形から〕
程度が普通以上であるさま。非常に。はなはだ。「―愉快だ」「可能性は―ある」
おおいぬざ
おおいぬざ オホイヌ― [0] 【大犬座】
〔(ラテン) Canis Major〕
二月下旬の宵に南中する星座。オリオン座の東隣にあり,全天第一の輝星シリウスを含む。
おおいぬのふぐり
おおいぬのふぐり オホ― [6] 【大犬の陰嚢】
ゴマノハグサ科の越年草。ヨーロッパ原産。明治初年に渡来した最も普通の雑草。イヌノフグリより大形。茎は30センチメートル内外で地をはう。早春,空色の小花をつける。イヌフグリ。
大犬の陰嚢[図]
おおいのかみ
おおいのかみ オホヒ― 【大炊頭】
大炊寮(オオイリヨウ)の長官。従五位下相当。
おおいのみかど
おおいのみかど オホヒ― 【大炊の帝】
淳仁(ジユンニン)天皇の通称。
おおいばり
おおいばり【大威張りで】
proudly;→英和
with a triumphant air.
おおいばり
おおいばり オホヰバリ [3] 【大威張り】 (名・形動)
(1)非常に偉そうに振る舞うさま。「―で歩く」
(2)全く引け目を感じないさま。堂々と振る舞うさま。「これで―で故郷に帰れる」
おおいまつりごとのつかさ
おおいまつりごとのつかさ オホイマツリゴト― 【太政官】
「だいじょうかん(太政官)」に同じ。
おおいもうちぎみ
おおいもうちぎみ オホイマウチギミ 【大臣】
「だいじん(大臣){(2)}」に同じ。「昔,左の―いまそがりけり/伊勢 81」
おおいものもうすつかさ
おおいものもうすつかさ オホイモノマウスツカサ 【大納言】
「だいなごん(大納言)」に同じ。[和名抄]
おおいらつめ
おおいらつめ オホ― 【大郎女・大嬢】
長女。おおあね。
→いらつめ
おおいり
おおいり オホ― [0] 【大入り】
興行場などで,たくさんの客が入ること。「―満員」
おおいり
おおいり【大入り】
<draw> a large[full]house.‖大入り袋 a full-house bonus.大入り満員 <掲示> House Full.
おおいりば
おおいりば オホ― [0] 【大入り場】
「追い込み場(バ)」に同じ。
おおいりぶくろ
おおいりぶくろ オホ― [5] 【大入り袋】
劇場・商店などで,客が大勢集まったり,営業成績がよかったりした時,従業員に出す祝儀。「大入」と書いた袋に入れる。
おおいりょう
おおいりょう オホヒレウ 【大炊寮】
律令制で,宮内省に属する官司の一。諸国の米・雑穀を収納し,諸司への分配のことなどをつかさどった。平安時代以降,中原氏の世襲。おおいづかさ。おおいのつかさ。
おおいれ
おおいれ オホ― [0] 【大入れ】
仕口(シグチ)の一。材の端を切り欠くことなく,他材へ差し込むもの。尾入れ。
おおいわぎりそう
おおいわぎりそう オホイハギリサウ [0] 【大岩切草】
グロキシニアの和名。
おおう
おお・う オホフ [0][2] 【覆う・被う・蔽う・蓋う・掩う】 (動ワ五[ハ四])
〔「覆(オ)ふ」に継続の助動詞「ふ」の付いた語〕
(1)物の上や外側に他の物をかぶせる。また,そうして守る。「車をシートで―・う」「耳を―・いたくなるような金属音」「事故の現場は目を―・うばかりの惨状であった」「目に髪の―・へるをかきはやらで/枕草子 151」
(2)一面に広がって包む。「夜の霧がロンドンの街を―・っていた」「人々の熱気が会場を―・う」
(3)本当の事がわからないように,つつみかくす。「彼の失敗は―・うべくもない事実だ」「自分の非を―・おうとして,言い逃れをする」
(4)(「一言でおおう」の形で)すべてをつつみ含む。全体を言い表す。「彼の思想は一言で―・えば…である」
[可能] おおえる
おおう
おおう【被[覆・蓋]う】
cover <one's head with> ;→英和
hide <one's face> ;→英和
wrap (包む);→英和
envelope;→英和
shade <a lamp> ;→英和
disguise (事実を).→英和
おおうえ
おおうえ オホウヘ 【大上】
高貴な人の母の敬称。「―は近うも見ましかばとうち思しけり/源氏(竹河)」
おおうけ
おおうけ【大受けである】
make a great hit.
おおうけ
おおうけ オホ― [0] 【大受け】 (名)スル
非常に評判がよく喜ばれること。「芝居は―に受けた」「―した話」
おおうそ
おおうそ オホ― [0][3] 【大嘘】
とんでもないうそ。まっかなうそ。「あれは嘘も嘘,―だ」
おおうた
おおうた オホ― [1] 【大歌】
(1)天皇即位の式典行事で奏される国風歌舞(クニブリノウタマイ)の一。舞は五節(ゴセチ)の舞という。
⇔小歌
(2)「大歌所」の略。また,その楽人。
おおうたどころ
おおうたどころ オホ― 【大歌所】
八世紀後半に設置された宮中の役所。宮廷の諸行事の奏楽のうち,大歌{(1)}その他の国風歌舞(クニブリノウタマイ)の演奏を担当する機関。外来楽舞担当の雅楽寮と対置された。
おおうたどころおんうた
おおうたどころおんうた オホ― 【大歌所御歌】
大歌所が収集・管理し,教習した歌。古今和歌集巻二〇に部立ての名の一つとして立てられ,その一部が収められている。
おおうたはじめ
おおうたはじめ オホ― 【大歌始め】
大歌所を開くこと。また,その日。陰暦一〇月二一日。
おおうち
おおうち オホ― [0] 【大内】
(1)内裏(ダイリ)。御所。皇居。大内山。
(2)入り口が狭く,内の広いこと。「此は乃ち―なるかも/播磨風土記」
(3)「大内雛(ビナ)」の略。「白酒の無い―は玉の汗/柳多留 23」
おおうち
おおうち オホウチ 【大内】
姓氏の一。室町時代の周防国を中心とした守護大名。古く百済聖明王の第三子琳聖太子が周防に着いて帰化した氏族と言われる。鎌倉時代以降,在庁官人を世襲。学芸に関心が高く,出版事業を行い,キリスト教布教も認めた。
おおうち
おおうち オホウチ 【大内】
福島県南会津郡下郷町の地名。江戸時代,会津西街道の大内峠南麓の天領と,会津藩領との接続伝馬宿。当時の茅葺き家並みが残る。
おおうちがた
おおうちがた オホ― 【大内方】
朝廷方。天皇方。
⇔武家方
おおうちがり
おおうちがり オホウチ― [0][4] 【大内刈(り)】
柔道の技の名。右自然体のとき,右足で相手の股の内側から相手の左足を刈り上げて倒す足技。
おおうちき
おおうちき オホ― 【大袿】
袿の,裄(ユキ)・丈などを大きく仕立てたもの。褒美(ホウビ)などとして賜るもので,着るときは普通の袿に仕立て直す。
おおうちぎり
おおうちぎり オホウチ― [4] 【大内桐】
五七(ゴシチ)の桐の紋様。大内義隆の愛好した紋様という。
おおうちしゅご
おおうちしゅご オホ― 【大内守護】
皇居を警備する職。平安中期に設置。初め公卿で武勇の者を用い,のち武家をあてる。
おおうちせいらん
おおうちせいらん オホウチ― 【大内青巒】
(1845-1918) 仏教家。仙台の人。雑誌「報四叢談」,新聞「明教新誌」を発行,また尊皇奉仏大同団を組織するなど,明治時代の仏教界を指導。著「碧巌集講話」など。
おおうちぬり
おおうちぬり オホウチ― [0] 【大内塗】
山口市で産する主に椀・盆などの漆器。潤(ウル)み塗りで仕上げた地に色漆で文様を描き,菱形の切箔(キリハク)をはったもの。大内義隆が奨励したものという。
おおうちばん
おおうちばん オホウチ― [0] 【大内版】
室町時代に大内義隆が出版した版本の総称。山口本。大内本。
おおうちひょうえ
おおうちひょうえ オホウチヒヤウヱ 【大内兵衛】
(1888-1980) 経済学者。兵庫県生まれ。東大教授。日本マルクス経済学の一大山脈を形成した。向坂逸郎とともに社会党左派の理論的指導者。主著「財政学大綱」
おおうちびし
おおうちびし オホウチ― [4] 【大内菱】
染め模様の一。花菱を二重菱で囲んだもの。元禄(1688-1704)頃流行。周防(スオウ)の大内氏の家紋に似るところからいう。
おおうちびと
おおうちびと オホ― 【大内人】
伊勢神宮・熱田神宮などの大神宮に仕え,供御(クゴ)の事などをつかさどった神職。
おおうちびな
おおうちびな オホ― [5][4] 【大内雛】
天皇・皇后の姿をかたどった一対の雛人形。だいりびな。おおうち。
おおうちまさひろ
おおうちまさひろ オホウチ― 【大内政弘】
(1446-1495) 室町後期の武将。応仁の乱で山名持豊(宗全)の西軍に加わり,大軍を率いて上京,戦功を立てる。
おおうちやま
おおうちやま オホ― [0] 【大内山】
皇居。御所。宮中。
〔元来は,京都市右京区,仁和寺の北の山の名。昔,宇多天皇の離宮があった〕
おおうちよしおき
おおうちよしおき オホウチ― 【大内義興】
(1477-1528) 室町末期の武将。周防を中心とする六か国の守護。1508年将軍足利義澄を追って義稙(ヨシタネ)を将軍職に復させ,自らは管領代となる。対明貿易権を独占した。
おおうちよしたか
おおうちよしたか オホウチ― 【大内義隆】
(1507-1551) 戦国時代の武将。周防を中心とする七か国の守護。義興の子。学芸を好み,山口に京文化を移植し,また明・朝鮮の文物を移入。大内版を開版。キリスト教布教を許す。家臣陶(スエ)晴賢に襲われ自刃。
おおうちよしひろ
おおうちよしひろ オホウチ― 【大内義弘】
(1356-1399) 室町初期の武将。周防を中心とする六か国の守護。明徳の乱を鎮定,南北朝合一に尽力。のち,幕府と対立し応永の乱を起こしたが敗死。
おおうつし
おおうつし オホ― [3] 【大写し】 (名)スル
被写体の一部を大きくうつし出すこと。クローズ-アップ。「顔を―にする」
おおうつし
おおうつし【大写し】
<take,bring into> a close-up <of> .
おおうなぎ
おおうなぎ オホ― [3] 【大鰻】
ウナギ目の魚。全長2メートルに達する。黄褐色の地に黒褐色の雲形の斑紋がある。小魚・貝・甲殻類などを食べる。味は大味。熱帯性で日本では利根川が分布の北限。カニクイ。
おおうなばら
おおうなばら オホ― [4][3] 【大海原】
広々とした海。大海。
おおうなばら
おおうなばら【大海原】
a vast expanse of ocean.
おおうみ
おおうみ オホ― [3] 【大海】
(1)大きな海。たいかい。
(2)模様の名。「海部(カイブ)」に同じという。「裳は,―/枕草子(三〇〇・能因本)」
おおうみがらす
おおうみがらす オホ― [5] 【大海烏】
チドリ目ウミスズメ科の大形の海鳥。頭と背は黒色,眼先・胸・腹は白色。北大西洋沿岸に生息していたが,乱獲により一九世紀中頃に絶滅。
おおうら
おおうら オホ― [0] 【大裏】
連歌・俳諧の懐紙の,最後の紙の裏。名残(ナゴリ)の裏。
おおうら
おおうら オホウラ 【大浦】
姓氏の一。
おおうらかねたけ
おおうらかねたけ オホウラ― 【大浦兼武】
(1850-1918) 官僚・政治家。薩摩の人。警視総監・逓相・農商務相・内相を歴任,1915年(大正4)の総選挙で激しい選挙干渉を行なった。
おおうらぎんひょうもんちょう
おおうらぎんひょうもんちょう オホウラギンヘウモンテフ [9] 【大裏銀豹紋蝶】
タテハチョウ科のチョウ。開張7〜8センチメートル。はねの表は橙色で黒色の豹紋があり,裏面には多数の銀色の紋がある。本州・四国・九州に分布するが,食草のナミスミレの生育する草地が減ったため激減し,絶滅が危惧される。
おおうらてんしゅどう
おおうらてんしゅどう オホウラテンシユダウ 【大浦天主堂】
長崎市にあるカトリック教会堂。日本最古の洋風建築。1864年フランス人宣教師プティジャンらが建設,二十六聖殉教者堂と命名。初め木造で,75年(明治8)煉瓦(レンガ)造りに改築。国宝。
おおうりだし
おおうりだし【大売出し】
a sale;→英和
a special sale (特売);a bargain sale (廉売).
おおうりだし
おおうりだし オホ― [3] 【大売(り)出し】
商店が,期間を限って値引きなどをして,商品を大量に売ること。「歳末―」
おおえ
おおえ オホエ 【大江】
姓氏の一。江家(ゴウケ)と称する。祖先は土師(ハジ)氏。790年,大枝朝臣と改姓,さらに音人(オトンド)の時に大江と改めた。文章道(モンジヨウドウ)の家として菅家(菅原氏)と並び称され,匡房(マサフサ)・広元らを出した。
おおえ
おおえ オホ― 【大兄】
(1)長兄。おおあに。おいね。
(2)皇子(ミコ)。特に,大化前代,「太子」に相当する人物の称。おいね。
おおえ
おおえ オホエ 【大枝】
姓氏の一。
おおえたく
おおえたく オホエ― 【大江卓】
(1847-1921) 政治家・事業家。土佐の人。神奈川県権令の時,ペルーの奴隷船マリア-ルーズ号から清国人を解放。西南戦争に呼応して蜂起をはかり入獄。のち実業界に転じ,被差別部落の融和事業に携わった。
おおえど
おおえど オホ― [0] 【大江戸】
江戸の美称。「―八百八町」
おおえのあさつな
おおえのあさつな オホエ― 【大江朝綱】
(886-957) 平安中期の学者。音人(オトンド)の孫。後江相公と称される。参議。村上天皇の勅を受けて「新国史」「坤元録」を編纂(ヘンサン)。著「後江相公集」
おおえのおとんど
おおえのおとんど オホエ― 【大江音人】
(811-877) 平安前期の学者。江相公と称される。参議。大江家家学の祖。「貞観格式」「文徳実録」の編纂に参与。撰著「弘帝範」「群籍要覧」,家集「江音人集」はいずれも伝存しない。
おおえのこれとき
おおえのこれとき オホエ― 【大江維時】
(888-963) 平安中期の学者。文章(モンジヨウ)博士。大学頭。村上天皇の勅命により,漢詩集「日観集」を撰進。
おおえのちさと
おおえのちさと オホエ― 【大江千里】
平安前期の儒学者・歌人。中古三十六歌仙の一人。音人(オトンド)の子。宇多天皇の勅命により「白氏文集」などからの詩句を題として「句題和歌(大江千里集)」を詠進。生没年未詳。
おおえのひろもと
おおえのひろもと オホエ― 【大江広元】
(1148-1225) 鎌倉初期の幕府重臣。初め朝廷に仕えたが,源頼朝に招かれ公文所,のち政所(マンドコロ)の別当となる。守護地頭の設置を献策するなど幕府体制の基礎固めに尽力。頼朝の死後は北条氏とともに政務をとり,執権政治の確立に寄与。
おおえのまさひら
おおえのまさひら オホエ― 【大江匡衡】
(952-1012) 平安中期の学者・歌人。維時の孫。妻は赤染衛門。文章(モンジヨウ)博士・東宮学士。一条天皇の侍読。著「江吏部(ゴウリホウ)集」,家集「大江匡衡朝臣集」
おおえのまさふさ
おおえのまさふさ オホエ― 【大江匡房】
(1041-1111) 平安後期の学者・歌人。江帥(ゴウノソツ)・江都督(トトク)などと称される。匡衡(マサヒラ)の曾孫。大宰権帥。後三条・白河・堀河三帝の侍読。故実に通じ,文才にすぐれた。著「江家次第」「江帥集」「本朝神仙伝」「江談抄」
おおえまる
おおえまる オホエ― 【大江丸】
⇒大伴(オオトモノ)大江丸
おおえやま
おおえやま オホエ― 【大江山】
(1)京都府北部,丹後と丹波の境にある山。海抜833メートル。山中に洞穴があり,酒呑(シユテン)童子が住んだと伝える。
(2)京都市西部,老ノ坂峠付近の山。山城と丹波の国境。大枝山。((歌枕))「―かたぶく月の影さえてとばだの面に落つるかりがね/新古今(秋下)」
(3)能の一。五番目物。源頼光らが山伏姿で大江山に入り,酒に酔いつぶれた酒呑童子を討つ。
おおえりゅうほう
おおえりゅうほう オホエリウハウ 【大枝流芳】
(?-1751?)
〔姓は「おおえだ」とも〕
江戸中期の摂津の好事家。近江出身。御家流香道第一〇代とされる。師大口含翠と共に香道を整備。著「香道秋の光」「雅遊漫録」など。
おおおお
おおおお ヲヲヲヲ [1] (感)
(1)(主に目下に対して)相手に対する共感を表す語。「―,いい子だ,いい子だ」
(2)わめいたり,泣き叫んだりする声を表す語。「足切られてはいかでかみんや,―/宇治拾遺 4」
(3)呼ばれて応える語「おお」の畳語。「―といへどたたくや雪の門/去来抄」
おおおおじ
おおおおじ オホオホヂ 【大祖父】
祖父母の父。曾祖父(ソウソフ)。ひいじじ。ひじじ。
⇔大祖母(オオオバ)
[和名抄]
おおおか
おおおか オホヲカ 【大岡】
姓氏の一。
おおおかさばき
おおおかさばき オホヲカ― [5] 【大岡裁き】
(名奉行といわれた大岡越前守忠相の裁判のように)公平でなおかつ人情みのある,巧みな裁判・判決・処理。
おおおかしょうへい
おおおかしょうへい オホヲカ― 【大岡昇平】
(1909-1988) 小説家。東京生まれ。京大卒。「俘虜記」「野火」で自らの戦場体験を内省的に描く。知的な文体の「武蔵野夫人」「花影」や,「レイテ戦記」ほか,中原中也評伝などがある。
おおおかせいだん
おおおかせいだん オホヲカ― [5] 【大岡政談】
名奉行といわれた大岡越前守忠相の裁判に仮託した小説・講談・脚本などをいう。
おおおかただすけ
おおおかただすけ オホヲカ― 【大岡忠相】
(1677-1751) 江戸中期の幕臣。八代将軍徳川吉宗に抜擢されて江戸町奉行となり,越前守と称す。公正な裁判とすぐれた市政で知られた。のち,三河西大平の大名となった。
おおおく
おおおく【大奥】
the inner halls of a palace.→英和
おおおく
おおおく オホ― [3][1] 【大奥】
江戸城の,将軍の夫人・側室・女中たちの居所。将軍以外は男子禁制であった。
おおおくさま
おおおくさま オホ― [3] 【大奥様】
奥様と呼ぶ人の,実母ないし姑(シユウトメ)を敬っていう語。
おおおじ
おおおじ【大伯[叔]父】
a granduncle;→英和
a great-uncle.
おおおじ
おおおじ オホヲヂ [1] 【大伯父・大叔父・従祖父】
両親のおじにあたる人。祖父母の兄弟。
⇔大伯母(オオオバ)
[和名抄]
おおおそどり
おおおそどり オホヲソ― 【大をそ鳥】
〔「をそ」は軽率の意〕
たいそうあわてものの鳥。「烏とふ―の/万葉 3521」
おおおとこ
おおおとこ【大男】
a big[tall]man.
おおおとこ
おおおとこ オホヲトコ [3] 【大男】
体がとびぬけて大きい男。巨漢。
⇔小男
「六尺ゆたかな―」
おおおとこ=総身(ソウミ)に知恵(チエ)が回(マワ)りかね
――総身(ソウミ)に知恵(チエ)が回(マワ)りかね
体ばかり大きくて,愚鈍な男をあざけっていう語。
おおおとし
おおおとし オホ― [3] 【大落とし】
義太夫節の曲節の一。愁嘆の場などのクライマックスに用いる。
おおおどり
おおおどり オホヲドリ [3] 【大踊り】
大勢の人がそろって踊る踊り。盆踊りの大がかりなものや歌舞伎の切(キリ)に一座の俳優が総出で踊る踊りなどの称。
おおおにばす
おおおにばす オホ― [4] 【大鬼蓮】
スイレン科の水生多年草。南米アマゾン川流域原産。葉は直径2メートルに及ぶ盆状で,子供が乗ることができる。花は直径30〜40センチメートルで,強い芳香を放ち,夕方開いて翌日午後には水没する。
おおおば
おおおば オホ― 【大祖母】
祖父母の母。曾祖母。ひいばば。
⇔大祖父(オオオオジ)
[和名抄]
おおおば
おおおば【大伯[叔]母】
a grandaunt;→英和
a great-aunt.
おおおば
おおおば オホヲバ [1] 【大伯母・大叔母・従祖母】
両親のおばにあたる人。祖父母の姉妹。
⇔大伯父(オオオジ)
[和名抄]
おおおみ
おおおみ オホ― 【大臣】
大和朝廷における国政の最高官の一。臣(オミ)を姓(カバネ)とする豪族の最有力者で,大連(オオムラジ)とともに国政に参画。葛城(カツラギ)・平群(ヘグリ)・巨勢(コセ)・蘇我(ソガ)の諸氏が任ぜられたが,六世紀半ば以後は蘇我氏が独占した。大化の改新後廃止され,代わって左右大臣が置かれた。おおみ。おおまえつぎみ。
→大連(オオムラジ)
おおおんな
おおおんな オホヲンナ [3] 【大女】
体がとびぬけて大きい女。
おおかおえ
おおかおえ オホカホヱ [3] 【大顔絵】
役者絵などの,顔だけを描いたもの。
→大首絵
おおかがみ
おおかがみ オホカガミ 【大鏡】
歴史物語。三巻本・六巻本・八巻本がある。作者未詳。平安後期成立。大宅世継・夏山繁樹の二人の老人の昔語りに,聞き役の若侍の批判を交えながら,藤原道長(966-1027)の栄華を中心に文徳天皇(827-858)から後一条天皇(1008-1036)まで,一四代176年間を紀伝体で記す。鏡物(カガミモノ)の最初。四鏡の一。世継(ヨツギ)。世継物語。
おおかく
おおかく オホ― [0] 【大角】
木材の素材の一。杣角(ソマカク)の木口の幅が九寸(約27センチメートル)より大きいもの。杣大角。
おおかざし
おおかざし オホ― 【大翳】
極彩色の花鳥画や糸飾りで装飾された大形の檜扇(ヒオウギ)。近世,宮中の女房が用いた。
おおかしわでのつかさ
おおかしわでのつかさ オホカシハデ― 【大膳職】
⇒だいぜんしき(大膳職)
おおかじ
おおかじ オホカヂ 【大鍛冶】
古く,製鉄業者の称。
→小鍛冶(コカジ)
おおかぜ
おおかぜ【大風】
a strong[high]wind;a gale.→英和
〜が吹く It blows hard.
おおかぜ
おおかぜ オホ― [3][0] 【大風】
強く激しく吹く風。暴風。
おおかた
おおかた オホ― [0] 【大方】
■一■ (名)
(1)大部分。大半。「―の人は賛成している」
(2)世間一般。「―の御批正を請う」「―の予想どおり」
■二■ (副)
(1)ほとんど全部。だいたい。あらかた。「骨組みは―できた」
(2)恐らく。多分。「―そんなことだろうと思っていた」「―着いたころだ」
(3)(打ち消しの語を伴って)全然。少しも。「―廻らざりければ,とかく直しけれども/徒然 51」
■三■ (形動ナリ)
世間一般によくあるさま。普通。「ただ,―にて,宮にまゐらせ給ふ/源氏(賢木)」
おおかた
おおかた【大方】
(1) mostly;→英和
almost;→英和
nearly <finished> .→英和
(2) probably;→英和
maybe;→英和
perhaps.→英和
〜の most <readers> ;→英和
in general (一般の).
おおかたなし
おおかたな・し オホカタ― 【大方無し】 (形ク)
並大抵でない。はなはだしい。「謙信―・く無興にて/甲陽軍鑑(品三二)」
おおかたびら
おおかたびら オホ― [3] 【大帷子】
(1)汗取りの衣。単(ヒトエ)より小さい。もとは夏だけ用いたが,のちには四季を通じて用いた。色は夏と秋は紅,冬と春は白,老人は香染めを用いた。
(2)武家が直垂(ヒタタレ)の下に着用した衣類。糊をこわくつけた白布で仕立てた。
おおかながい
おおかながい オホ― 【大金書・大金貝】
楊弓(ヨウキユウ)で,二〇〇本の矢のうち,一八〇本以上の当たり。金泥で射手の名を書いた看板を店頭に掲げて表彰した。
おおかにつり
おおかにつり オホ― [3] 【大蟹釣】
イネ科の多年草。ヨーロッパ原産。明治初期牧草として渡来。茎は高さ1メートル内外,葉は線形。初夏,茎頂に長大な円錐花序を立てる。小穂は淡緑色。葉に白線があり茎の基部が念珠状のものをリボン-グラスと呼んで観賞用に栽培する。
おおかばまだら
おおかばまだら オホカバ― [5] 【大樺斑】
マダラチョウ科のチョウ。開張約10センチメートル。黄赤褐色の地に黒斑がある。越冬などのために群れをなして長距離の移動をする。南北アメリカや東南アジアなどに生息。
おおかぶき
おおかぶき オホ― [3] 【大歌舞伎】
(1)第一線級の俳優をそろえた一座の大劇場での歌舞伎興行。
(2)「大芝居{(2)}」に同じ。
おおかぶら
おおかぶら オホ― [3] 【大鏑】
大きな鏑をつけた鏑矢。
おおかぶり
おおかぶり オホ― 【大かぶり】
〔「かぶる」は芝居関係者の隠語「毛氈(モウセン)をかぶる」の略で,失策の意〕
大失敗。おおしくじり。「知れると―さ/洒落本・古契三娼」
おおかべ
おおかべ オホ― [0][1] 【大壁】
柱が外部に現れないように仕上げを施した壁。洋間・土蔵の壁など。
→真壁(シンカベ)
おおかま
おおかま オホ― [1][0] 【大鎌】
柄(エ)の長い大きな鎌。
おおかみ
おおかみ オホ― [0][1] 【大神】
〔「おおがみ」とも〕
神の敬称。「そらみつ大和の国は…―のいはへる国ぞ/万葉 4264」
おおかみ
おおかみ【狼】
a wolf.→英和
一匹〜 a lone wolf.
おおかみ
おおかみ オホカミ [1] 【狼】
(1)食肉目イヌ科の哺乳類。体長1.2メートル,肩高80センチメートルほど。全身灰褐色で,冬は淡色となる。原野・森林にすみ,性質は荒く,鳥獣を捕食し,時には人や家畜を襲う。北アメリカとユーラシア北部に分布。日本には亜種のエゾオオカミと近縁種のニホンオオカミがいたが,いずれも絶滅した。また,古来超自然の能力をもつ獣と考えられ,山の神の化身・使者として「お犬様」と呼ばれ信仰の対象にもなっている。[季]冬。
(2)表面は優しそうにしていても,すきを見せるとたちまち襲いかかってくるもの。「男はみんな―よ」「送り―」
おおかみ=に衣(コロモ)
――に衣(コロモ)
悪人が慈悲深そうにうわべを装うこと。「思へば心の鬼―ぞかし/浮世草子・胸算用 1」
おおかみうお
おおかみうお オホカミウヲ [4] 【狼魚】
スズキ目の海魚。全長1メートルに達する。体は細長くてしわがあり,頭部は丸みをもち,大きな口の両あご前端に犬歯があり恐ろしい顔つきをしている。体色は全体に暗青色。性質は荒く,貝やカニ類を捕食する。おもにオホーツク海以北の岩礁域に分布。
おおかみざ
おおかみざ オホカミ― [0] 【狼座】
〔(ラテン) Lupus〕
七月上旬の宵に南中する星座。蠍(サソリ)座の南西に位置する。
おおかみしょうねん
おおかみしょうねん オホカミセウ― [5] 【狼少年】
(1)狼に育てられた少年。
(2)何度もだまして信用されなくなった人のこと。
〔「狼が来た」と言って何度も大人をだました,イソップの寓話に登場する少年の話から〕
おおかみはじき
おおかみはじき オホカミ― [5] 【狼弾き】
埋葬直後,土饅頭(ドマンジユウ)のまわりを囲むように,割り竹を曲げて両端を土にさしたもの。動物などが一方の端を掘ると,弾けるように作ってあるところからいう。犬はじき。目はじき。犬よけ。
おおかめ
おおかめ オホカメ 【狼】
「おおかみ」の転。中世以降の語。[日葡]
おおかり
おお・かり オホカリ 【多かり】 (形)
〔「多くあり」の転〕
たくさんある。「ぬれまどふ人―・かり/蜻蛉(中)」
〔「多し」の補助活用。平安時代の和文では「多し」「多き」「多けれ」でなく「多かり」「多かる」「多かれ」を用いるのが普通〕
→おおい(多)
おおかりこみ
おおかりこみ オホ― [3] 【大刈り込み】
日本庭園の技法の一。多数の樹木を寄せて植え,一つの大きな形になるように刈り込んだもの。修学院離宮や高梁(タカハシ)市の頼久寺の庭のものなどが有名。
おおかれ
おおかれ オホカレ [1] 【多かれ】
〔文語形容詞「多し」の命令形〕
多くあってほしい。「幸(サチ)―と祈る」
おおかれ=少なかれ
――少なかれ
多い少ないという違いはあっても。多少なりとも。いくらかでも。「―彼の世話にならなかった者はいない」
おおかれすくなかれ
おおかれすくなかれ【多かれ少なかれ】
more or less.
おおかわ
おおかわ オホカハ [1] 【大川】
(1)(川幅の広い)大きな川。大河。
(2)東京都内を流れる隅田川の吾妻橋付近から下流の通称。
(3)大阪市内を流れる淀川下流の通称。
おおかわ
おおかわ オホカハ [0] 【大鼓・大革】
⇒おおつづみ(大鼓)(1)
おおかわ
おおかわ オホカハ 【大川】
福岡県南西部,筑後川下流南東岸の市。建具・家具・仏壇などを中心とした木工業が盛ん。
おおかわ
おおかわ オホカハ 【大川】
姓氏の一。
おおかわがり
おおかわがり オホカハ― [0] 【大川狩り】
大きな河川で,木材を筏場まで一本ずつ流し送ること。大川管流(クダナガ)し。
おおかわぐち
おおかわぐち オホカハ― [4] 【大川口】
大きな川が海や湖に流れこむ所。大川尻(ジリ)。
おおかわしゅうめい
おおかわしゅうめい オホカハシウメイ 【大川周明】
(1886-1957) 国家主義者。山形県生まれ。東大卒。北一輝と並ぶファシズム運動の指導者。軍部に接近して国家改造思想を植えつけ,三月事件・十月事件に参画,また五・一五事件に関与した。終戦後 A 級戦犯被告。著「近世欧羅巴植民史」など。
おおかわばた
おおかわばた オホカハ― [3][4] 【大川端】
隅田川の下流右岸一帯の称。江戸時代からの行楽地。
おおかんばん
おおかんばん オホ― [3] 【大看板】
(1)大形の看板。
(2)〔寄席で立て看板や招き行灯に,特に大きく名を書いたところから〕
芸界で重きをなす一流の芸人。寄席芸人から始まったが,映画・演劇などでもいう。大幹部(オオカンブ)。
おおが
おおが オホガ 【大賀】
姓氏の一。
おおが
おおが オホ― [0][1] 【大鋸】
⇒おが(大鋸)
おおがい
おおがい オホガヒ [1] 【大貝・頁】
漢字の旁(ツクリ)の一。「領」「順」「項」などの字の右側の「頁」の部分。人の頭部の状態・名称などを表す文字を作る。いちのかい。
〔「貝」と区別するための俗称〕
→貝偏(カイヘン)
おおがいちろう
おおがいちろう オホガイチラウ 【大賀一郎】
(1883-1965) 植物学者。岡山県生まれ。東大卒。1952年(昭和27)千葉県検見川遺跡から2000年前のハスの実を発見,開花させることに成功した。
おおがかり
おおがかり【大掛りの】
large-scale(d).〜で on a large scale.
おおがかり
おおがかり オホ― [3] 【大掛(か)り】 (名・形動)[文]ナリ
規模・仕組みなどが大きい・こと(さま)。「―な舞台装置」
おおがき
おおがき オホガキ 【大垣】
岐阜県南西部にある市。近世は戸田氏の城下町,美濃路の宿場町として発展。繊維・化学・機械工業などが盛ん。
おおがき
おおがき オホ― [0] 【大垣】
寺院・邸宅などの周囲にめぐらした,築地(ツイジ)などの外囲い。総囲い。
おおがきのけい
おおがきのけい オホ― 【大垣の刑】
中世から近世にかけて,奈良興福寺で神鹿や僧を殺害した者に科した私刑。寺の大垣を引き回したのち斬首した。
おおがく
おおがく オホ― 【大楽】
大規模な演奏・舞楽。「わざとの―にはあらで/源氏(藤裏葉)」
おおがさ
おおがさ オホ― [3] 【大傘・大笠】
大きな傘。特に,儀式の際などに背後から貴人にさしかける柄の長い大きな傘。
おおがしら
おおがしら オホ― [3] 【大頭】
(1)多人数の集団の長。
→小頭(コガシラ)
(2)儀仗の旗の竿の先につける,旄牛(ボウギユウ)(=ヤク)の尾の黒毛のふさ。のちには牛や馬の毛,黒染めの苧(オ)を用いた。鬼頭(オニガシラ)。大纛(タイトウ)。「―などいひて,例のおそろしげに筋ふとき紙縒(ヨ)りて/栄花(著るは佗し)」
おおがた
おおがた オホ― [0] 【大形・大型】
(1)形の大きいこと。また,そのもの。《大形》
⇔小形
「―の花瓶(カビン)」「―の犬」
(2)他の同類のものに比べ,規格・規模などが大きいこと。また,そのもの。《大型》
⇔小型
「32インチの―テレビ」「―の台風」「―新人」
おおがた
おおがた オホガタ 【大潟】
秋田県西部の村。日本のモデル農村を建設する目的で,八郎潟干拓により,1964年(昭和39)に誕生した。大規模機械化農業を営む。
おおがた
おおがた【大型の】
large(-sized);→英和
king-size.
おおがたえいが
おおがたえいが オホ―グワ [5] 【大型映画】
標準の三五ミリフィルムではなく,大型フィルムを用いて特大スクリーンに映写する,七〇ミリ映画やアイマックスなどの映画方式。
おおがたかぶ
おおがたかぶ オホ― [4] 【大型株】
資本金の大きい会社の株。電気・ガス・鉄鋼・重電など,基幹産業の株が多い。
→中型株
→小型株
おおがたじどうしゃ
おおがたじどうしゃ オホ― [6] 【大型自動車】
大型の自動車。道路交通法では大型特殊・小型特殊・自動二輪以外で車両重量8トン以上,または最大積載量5トン以上,または乗車定員一一人以上の自動車をいう。
おおがたファンド
おおがたファンド オホ― [5] 【大型―】
電力・鉄鋼・重電など主要基幹産業の大型株を運用対象とする,安定性をねらったファンド。現在は資本金一〇〇億円以上の大型株へ運用対象を拡大している。
おおがね
おおがね オホ― [0] 【大矩】
土木・建築工事で,直角を求めるために使う大きな三角定規。
おおがね
おおがね オホ― [0] 【大金】
多くの金銭。たいきん。「―持ち」
おおがら
おおがら オホ― [0] 【大柄】 (名・形動)[文]ナリ
(1)普通より体格が大きい・こと(さま)。「―な男」
(2)着物などの模様や縞柄(シマガラ)が大きい・こと(さま)。「―な絣(カスリ)模様」
⇔小柄
おおがら
おおがら【大柄の】
large(-built) <woman> ;→英和
of large patterns (模様).
おおがら
おおがら オホ― [0] 【大辛】
辛さの極めて強い七味とうがらし。
おおがらし
おおがらし オホ― [3] 【大芥】
タカナの別名。
おおがわら
おおがわら オホガハラ 【大河原】
宮城県南部,柴田郡の町。近世,奥州街道の宿場として栄えた。
おおき
おおき オホキ [1] 【多き】
〔文語形容詞「多し」の連体形から〕
多いこと。「―を望まない」「百人の―にのぼる」
おおき
おおき オホキ 【大木】
姓氏の一。
おおき
おおき オホキ 【大き】
■一■ (形動ナリ)
〔本来は「多し」と同源。その連体形「おおき」が上代では分量の大きいこと,さらには質のすぐれたことに用いられたが,中古では「おおき(なり)」と形容動詞として用いられるに至った。→おおし(大)〕
(1)容積・面積が大であるさま。「いと―なる河あり/伊勢 9」
(2)規模が大がかりであるさま。「―なることもし給はば/源氏(若菜下)」
(3)程度が大であるさま。はなはだしいさま。「中御門京極のほどより―なる辻風おこりて/方丈記」
■二■ (接頭)
名詞に付く。
(1)大きい,偉大な,の意を表す。「―海」「―聖(ヒジリ)」
(2)同じ官職・位階のうち,上位であることを表す。「―ものまうすつかさ(大納言)」「―みつのくらゐ(正三位)」
おおきい
おおきい【大きい】
big;→英和
large;→英和
great (偉大);→英和
huge (巨大);→英和
gigantic;→英和
enormous;→英和
mighty (強大);→英和
loud (音響が).→英和
大きくなる grow big[large];become serious (事件が);grow (up) (成長).→英和
大きくする enlarge;→英和
magnify;→英和
extend <one's business> ;→英和
open <one's eyes> wide.
おおきい
おおき・い オホキイ [3] 【大きい】 (形)
〔形容動詞「おおき(なり)」の語幹を形容詞化した語。室町時代以降の語〕
(1)(物の形の)容積・面積・身長などが他のものより上回っている。多くの範囲を占めている。「―・い箱」「―・い男」「―・く円を描く」
(2)規模がまさっている。勢力がある。「―・い会社」「―・い国」
(3)数量が多い。「生産量が―・い」「損害が―・い」
(4)年上である。「―・い兄さん」
(5)音量がまさっている。「声が―・い」
(6)度量がある。包容力がある。スケールが雄大だ。「気を―・く持つ」「―・い人物」「考えが―・い」「腹が―・い」
(7)重大である。重要である。「世間を驚かした―・い事件」「この契約の成功は会社にとって―・かった」
(8)おおげさだ。実際より誇張されている。「話が―・い」
(9)いばっている。謙虚でない。「―・い顔をする」「態度が―・い」
(10)程度がはなはだしい。ひどい。「それとこれとでは―・い違いだ」
〔名詞を修飾するときは形容動詞「おおきな」を使うことも多い〕
⇔ちいさい
→おおき
→おおきな
[派生] ――さ(名)
おおきおおいどの
おおきおおいどの オホキオホイドノ 【太政大臣】
「だいじょうだいじん(太政大臣)」に同じ。「―の君だち/源氏(若菜上)」
おおきおおいもうちぎみ
おおきおおいもうちぎみ オホキオホイマウチギミ 【太政大臣】
「だいじょうだいじん(太政大臣)」に同じ。
おおきおとど
おおきおとど オホキ― 【太政大臣】
「だいじょうだいじん(太政大臣)」に同じ。「―の御ふみなり/蜻蛉(下)」
おおきおまえ
おおきおまえ オホキオマヘ 【大御前】
年齢などからみて上位にある貴人の敬称。「―の御覧ぜざらむ程に/源氏(浮舟)」
おおきさ
おおきさ オホキ― [0] 【大きさ】
(1)物の形・面積・容積などの程度。
(2)数量の多さの程度。「損害の―」
(3)規模・勢力・度量などの大きい程度。
おおきさ
おおきさ【大きさ】
size;→英和
dimensions;magnitude;→英和
bulk (かさ);→英和
volume (容積).→英和
おおきさい
おおきさい オホ― 【大后】
「おおきさき」の転。
おおきさいのみや
おおきさいのみや オホ― 【皇太后宮】
天皇の母の尊称。皇太后。また,その宮殿。おおきさき。
おおきさき
おおきさき オホ― 【大后・太后】
(1)皇后。《大后》「―石之日売命(イワノヒメノミコト)の御名代(ミナシロ)として葛城部を定め/古事記(下訓)」
(2)皇太后。《太后》「―もまゐり給はむとするを/源氏(賢木)」
おおきすめらみこと
おおきすめらみこと オホキ― 【太上天皇】
「だいじょうてんのう(太上天皇)」に同じ。
おおきたかとう
おおきたかとう オホキタカタフ 【大木喬任】
(1832-1899) 政治家。佐賀藩士。通称,幡六・民平。東京府知事。参議。のち,元老院議長・枢密院議長・法相・文相などを歴任。
おおきたのかた
おおきたのかた オホ― 【大北の方】
貴人の母の敬称。また,先代の北の方。大上(オオウエ)。
おおきたのまんどころ
おおきたのまんどころ オホ― 【大北の政所】
摂政・関白の母の敬称。おおまんどころ。
おおきど
おおきど オホ― [0][3] 【大城門・大木戸】
(1)大きな城門。
(2)江戸時代,国境や街道が都市に入る所に設けた簡単な関門。
(3)大坂,新町遊郭の東の大門。
おおきな
おおきな オホキナ [1] 【大きな】 (形動)
〔形容動詞「おおき(なり)」の連体形から。現代語では連体形「おおきな」の形だけが用いられる〕
大きい。たいへんな。
⇔小さな
「―山」「規模の―会社」
〔「おおきな」を連体詞とする説もあるが,この語は「耳の大きな人」などのように,述語としてのはたらきをもっている点が,一般の連体詞とは異なっている〕
→おおき
おおきな
おおきな【大きな】
⇒大きい.〜顔をする give oneself airs.
おおきな=お世話
――お世話
よけいな世話。いらぬおせっかい。大きにお世話。他人がしてくれる世話を拒むときにいう語。
おおきな=口をきく
――口をき・く
偉そうなことをいう。大きな口をたたく。「できもしないくせに―・くな」
おおきな=目(メ)にあう
――目(メ)にあ・う
ひどい目にあう。「今に帰つたら,―・はせてやりませう/滑稽本・浮世風呂 2」
おおきな==顔
――=顔(=面(ツラ))
(1)自分がえらい者であるかのような顔つき。いばった顔つき。
(2)悪いことをしながら平然とした態度。「張本人のくせに―をしている」
おおきに
おおきに オホキ― [1] 【大きに】
〔形容動詞「おおき(なり)」の連用形から。室町時代以降の語〕
■一■ (副)
(1)非常に。はなはだ。大いに。「―お世話だ」「―ありがとう」
(2)(相手の言葉に相づちを打つときに用いて)なるほど。まったく。「―そうかもしれませんね」
■二■ (感)
感謝やお礼の気持ちを表す言葉。ありがとう。関西地方で広く用いる。
おおきまつりごとのおおまえつぎみ
おおきまつりごとのおおまえつぎみ オホキマツリゴト―オホマヘツギミ 【太政大臣】
「だいじょうだいじん(太政大臣)」に同じ。「大友皇子を―に拝す/日本書紀(天智訓)」
おおきみ
おおきみ オホ― [3][0] 【大君・王】
〔「おおぎみ」とも〕
(1)天皇を敬っていう語。
(2)親王・諸王など天皇の子孫の敬称。「我が―高照らす日の皇子(ミコ)/万葉 50」
おおきみおんな
おおきみおんな オホ―ヲンナ 【大君女・王女】
天皇の娘。ひめみこ。「京人と名のりける,ふる―,教へ聞えければ/源氏(常夏)」
おおきみけしき
おおきみけしき オホ― 【大君気色】
諸王としてのようす。いかにも諸王らしい態度。「けはひ劣りて―にぞものし給ひける/源氏(蛍)」
おおきみすがた
おおきみすがた オホ― 【大君姿】
正装の袍(ホウ)などではなく,直衣(ノウシ)を着てうちとけた姿。「しどけなき―いよいよたとへむものなし/源氏(行幸)」
おおきみの
おおきみの オホ― 【大君の】 (枕詞)
大君の召される「御笠(ミカサ)」の意で,「三笠」にかかる。「―三笠の山の帯にせる/万葉 1102」
おおきみのつかさ
おおきみのつかさ オホキミ― 【正親司】
律令制で,宮内省に属し,皇族の名籍・年俸・時服などのことをつかさどる役所。おおきみづかさ。おおきんだちのつかさ。
おおきめ
おおきめ オホキ― [0] 【大きめ】 (名・形動)
少し大きいくらいである・こと(さま)。
⇔小さめ
「セーターを―に編む」
おおきやか
おおきやか オホキ― 【大きやか】 (形動ナリ)
大きなさま。大きそうに見えるさま。「―なる童女/枕草子 235」
おおぎはくじら
おおぎはくじら アフギハクヂラ [5]
⇒おうぎはくじら(扇歯鯨)
おおぎまちてんのう
おおぎまちてんのう オホギマチテンワウ 【正親町天皇】
(1517-1593) 第一〇六代天皇(在位 1560-1586)。名は方仁(シゲヒト)。後奈良天皇の第一皇子。毛利元就の献上金によって即位。織田信長・豊臣秀吉らの援助を受け,衰微していた皇室の回復に尽力。
おおぎもいり
おおぎもいり オホ― 【大肝煎】
⇒大庄屋(オオジヨウヤ)
おおぎょう
おおぎょう【大仰】
⇒大袈裟(おおげさ).
おおぎょう
おおぎょう [0][1] オホギヤウ 【大仰・大形】 ・ オホゲフ 【大業】 (名・形動)[文]ナリ
(1)おおげさな・こと(さま)。「―なしぐさ」「小さな傷でも―に痛がる」「その位な―は云ひさうなものだ/歌舞伎・桜姫東文章」
(2)大がかりな・こと(さま)。「諸わけをよく知るほど万事―になりて/浮世草子・禁短気」
おおぎり
おおぎり オホ― [0] 【大切り】
(1)大きく切り分けること。また,切り分けたもの。「魚を―にする」
(2)歌舞伎で,一日の興行の最後の一幕。江戸歌舞伎では二番目(世話)狂言の最後にあたる。切狂言。
〔縁起をかついで「大喜利」とも書く〕
(3)物事の終わり。「要するに誰の恋でもこれが―だよ/牛肉と馬鈴薯(独歩)」
おおく
おおく【多くの】
(a great) many (数);→英和
a lot of;numerous;→英和
much (量);→英和
plenty of.〜は mostly;→英和
for the most part;chiefly[largely](主として).
おおく
おおく オホク [1] 【多く】
〔形容詞「多し」の連用形から〕
■一■ (名)
(1)たくさん。「―の書を読む」
(2)大部分。「批判の―は的はずれだ」
■二■ (副)
たいてい。おおかた。「運動会は―秋に行われる」
おおくかず
おおくかず オホ― 【大句数】
(1)俳諧句集。二冊。井原西鶴作。1677年成立。談林の矢数俳諧の第一集。古典と世相とのオーバー-ラップによるパロディーなど西鶴特有の作風がみえる。西鶴俳諧大句数。
(2)「大矢数(オオヤカズ)」に同じ。
おおくさりゅう
おおくさりゅう オホクサリウ 【大草流】
日本料理および包丁の流派の一。四条流の一分派で,室町時代に足利将軍家の料理頭を担当した大草三郎左衛門に始まる。江戸初期に後継者は絶えたが「大草家料理書」が伝わる。
おおくち
おおくち オホクチ 【大口】
鹿児島県北部の市。米作・畜産・林業が盛ん。史跡・景勝が多く,川内川流域は県立自然公園。
おおくち
おおくち オホ― [0] 【大口】
〔「おおぐち」とも〕
(1)大きな口。大きく開いた口。「―をあけて笑う」
(2)偉そうなことを言うこと。「―をたたく」
(3)売買や取引の,金額や数量の多いもの。
⇔小口
「―の注文」
(4)「大口袴(バカマ)」の略。
(5)茶道で,水屋道具の一。水指(ミズサシ)に水を注ぐ,大きな注ぎ口のついた鉢。
(6)「大口話」に同じ。「心のうき立つ程―いふより外はなし/浮世草子・一代女 1」
おおくちの
おおくちの オホ― 【大口の】 (枕詞)
狼(オオカミ)の別名である「真神(マカミ)」にかかる。「―真神の原に降る雪は/万葉 1636」
おおくちばかま
おおくちばかま オホ― [5] 【大口袴】
裾口(スソグチ)が広い袴。
(1)束帯の際,表袴(ウエノハカマ)の下に着用した下袴。普通,紅の平絹・精好(セイゴウ)の類で作られ,赤大口ともいう。老人は白を用いる。
(2)武家が直垂(ヒタタレ)の袴の下につける下袴。鎌倉末期から後ろを固い緯(ヨコ)畝織で仕立てて後ろ腰を張らせ,後ろ張り大口とも呼ぶ。風流(フリユウ)には上の袴を略した。
(3)公家の子弟が半尻着用のときにつけた袴。室町以降,前に固い緯畝織を用いて前を張らせ,前張(マエバリ)・(サイバリ)大口とも呼ぶ。
(4)能装束の一。腰のところを強く左右に張らせた袴。
大口袴(2)[図]
おおくちばなし
おおくちばなし オホ― 【大口話】
はばかるところのない話。みだらな話。おおくち。「酒うちくらうて―/浮世草子・諸道聴耳世間猿」
おおくちバス
おおくちバス オホ― [5] 【大口―】
⇒ブラック-バス
おおくに
おおくに オホクニ 【大国】
姓氏の一。
おおくにたかまさ
おおくにたかまさ オホクニ― 【大国隆正】
⇒野之口(ノノグチ)隆正
おおくにたまじんじゃ
おおくにたまじんじゃ オホクニタマ― 【大国魂神社】
東京都府中市宮町にある神社。武蔵大国魂神を主神とし,六所大神(小野大神・小河大神・氷川大神・秩父大神・金佐奈大神・杉山大神)を配祀(ハイシ)し,六所の宮ともいわれる。五月五日の例祭は,府中の暗闇(クラヤミ)祭として有名。
おおくにぬしのかみ
おおくにぬしのかみ オホクニヌシ― 【大国主神】
古事記に記された出雲神話の主神。日本書紀では大己貴神(オオナムチノカミ)。素戔嗚尊(スサノオノミコト)の子孫。少彦名神(スクナビコナノカミ)らとともに,国土を造って経営し,皇室の祖先に国を譲った。後世,大黒天と混同され福の神とされる。出雲大社の祭神。大国主命(オオクニヌシノミコト)。八千矛神(ヤチホコノカミ)。大穴牟遅神(オオアナムチノカミ)。葦原醜男(アシハラノシコオ)。
おおくにぬしのみこと
おおくにぬしのみこと オホクニヌシ― 【大国主命】
⇒大国主神(オオクニヌシノカミ)
おおくのひめみこ
おおくのひめみこ オホク― 【大伯皇女】
(661-701) 天武天皇の皇女。大津皇子の同母姉。斎宮として伊勢で13年間奉仕。万葉集に弟大津皇子をおもう歌六首がある。大来皇女。
おおくび
おおくび オホ― 【大領・衽】
(1)袍(ホウ)・狩衣(カリギヌ)・直衣(ノウシ)などの前襟の重なる部分。
(2)小袖の前に付く布。今日の袵(オクミ)にあたる。
おおくびえ
おおくびえ オホクビヱ [3] 【大首絵】
浮世絵版画の一形式。役者・美人などの上半身を描いたもの。
→大顔絵
おおくぼ
おおくぼ オホクボ 【大久保】
姓氏の一。
おおくぼ
おおくぼ オホクボ 【大窪】
姓氏の一。
おおくぼいちおう
おおくぼいちおう オホクボイチヲウ 【大久保一翁】
⇒大久保忠寛(タダヒロ)
おおくぼしぶつ
おおくぼしぶつ オホクボ― 【大窪詩仏】
(1767-1837) 江戸後期の漢詩人。常陸(ヒタチ)の人。字(アザナ)は天民。詩を市河寛斎に学ぶ。宋の詩風を好み,古文辞学派の擬古詩風を批判。書画もよくし,多くの文人墨客と交友。著「詩聖堂詩集」など。
おおくぼただたか
おおくぼただたか オホクボ― 【大久保忠教】
⇒大久保彦左衛門(ヒコザエモン)
おおくぼただちか
おおくぼただちか オホクボ― 【大久保忠隣】
(1553-1628) 江戸幕府初期の功臣の一人。小田原藩主。二代将軍秀忠の老中となったが本多正信と対立し,金山奉行大久保長安の不正事件に連座して改易となる。
おおくぼただひろ
おおくぼただひろ オホクボ― 【大久保忠寛】
(1817-1888) 幕末・明治期の政治家。号,一翁。外国奉行・勘定奉行などを歴任。江戸開城に尽力。のち東京府知事。元老院議官。
おおくぼとしみち
おおくぼとしみち オホクボ― 【大久保利通】
(1830-1878) 政治家。薩摩藩士。旧名,一蔵。西郷隆盛らと倒幕運動を推進。維新政府の参議となり,版籍奉還・廃藩置県を断行。征韓派下野ののち,政府の中心となり,地租改正・殖産興業政策などを推進した。西南戦争鎮圧の翌年,島田一郎らに暗殺された。
おおくぼながやす
おおくぼながやす オホクボ― 【大久保長安】
(1545-1613) 江戸初期の幕臣。甲斐の人。石見守。能役者金春(コンパル)喜然の子。石見銀山・佐渡金山などの奉行を務め増産を果たした。不正・陰謀があったとされ,死後,遺子七人が切腹に処せられた。
おおくぼひこざえもん
おおくぼひこざえもん オホクボヒコザヱモン 【大久保彦左衛門】
(1560-1639) 江戸初期の幕臣。名は忠教(タダタカ)。家康・秀忠・家光の三代に仕える。著「三河物語」
おおくま
おおくま オホクマ 【大熊】
姓氏の一。
おおくま
おおくま オホクマ 【大隈】
姓氏の一。
おおくまことみち
おおくまことみち オホクマ― 【大隈言道】
(1798-1868) 江戸後期・幕末の歌人。福岡の商家の出。号,萍堂(ヘイドウ)。古典模倣を避け,「天保の歌」「商人の歌」を唱える。著「ひとりごち」「こぞのちり」「草径集」など。
おおくまざ
おおくまざ【大熊座】
《天》the Great Bear.
おおくましげのぶ
おおくましげのぶ オホクマ― 【大隈重信】
(1838-1922) 政治家。佐賀藩士。幕末,尊攘派として活躍。維新後,財政面で尽力。1888年(明治21),外相として条約改正にあたる。翌年,玄洋社社員に襲われ,片足を失う。98年,板垣退助とともに憲政党を結成し,最初の政党内閣を組織。1914年(大正3),再び組閣,第一次大戦への参戦を決定。東京専門学校(現,早稲田大学)の創立者。
おおくまよしくに
おおくまよしくに オホクマ― 【大熊喜邦】
(1877-1952) 建築学者。東京生まれ。東大卒。国会議事堂・文部省庁舎などを設計。日本の住宅建築を研究。
おおくら
おおくら オホクラ 【大蔵】
姓氏の一。
おおくら
おおくら オホクラ 【大倉】
姓氏の一。
おおくら
おおくら オホ― [0] 【大蔵】
古代,朝廷の財物をおさめた倉。斎蔵(イミクラ)・内蔵(ウチクラ)と合わせて三蔵と称された。「古語拾遺」などの所伝によれば,雄略天皇の時に設置されたという。
→大内裏
おおくらきはちろう
おおくらきはちろう オホクラキハチラウ 【大倉喜八郎】
(1837-1928) 実業家。越後の人。戊辰(ボシン)戦争の際,官軍に武器を売って巨利を得,大倉組商会を設立。政商として各種事業に進出した。大倉高等商業学校(現東京経済大学)を設立。
おおくらきょう
おおくらきょう オホ―キヤウ [4][0] 【大蔵卿】
(1)明治初年,大蔵省の長官の称。
(2)律令制の大蔵省の長官。おおくらのかみ。
おおくらざいばつ
おおくらざいばつ オホクラ― 【大倉財閥】
大倉喜八郎が軍需品調達による利益をもとに築いた財閥。敗戦により崩壊。
おおくらしょう
おおくらしょう【大蔵省(大臣)】
the Ministry (Minister) of Finance.
おおくらしょう
おおくらしょう オホ―シヤウ [4] 【大蔵省】
(1)国の行政機関の一。財政・通貨・金融に関する事務をつかさどる。主計局・主税局などの内局のほか,国税庁・財務局・税関・造幣局・印刷局などの機関が置かれている。1869年(明治2)設置。
(2)律令制における八省の一。諸官司への出納,諸国の調・庸の収納や度量衡,市場価格,貢ぎ物の保管などをつかさどった。おおくらのつかさ。
おおくらしょうしょうけん
おおくらしょうしょうけん オホ―シヤウ― [7] 【大蔵省証券】
一般会計の一時的資金不足を補うために発行される政府の短期証券。発行した年度の歳入で償還するのが原則であり,最高発行限度については国会の承認を必要とする。
おおくらだいじん
おおくらだいじん オホ― [5] 【大蔵大臣】
(1)大蔵省の長である国務大臣。蔵相。
(2)金銭の総元締めや,家計の責任者などをたとえていう。「我が家の―」
おおくらとらあきら
おおくらとらあきら オホクラ― 【大蔵虎明】
(1597-1662) 江戸初期,大蔵流狂言師。宗家。山城の人。一三世金春(コンパル)座付。前名弥太郎,のち弥右衛門。大蔵流最初の台本「虎明本」を書き留め,狂言論「わらんべ草」を著す。大蔵流中興の祖。
おおくらながつね
おおくらながつね オホクラ― 【大蔵永常】
(1768-?) 江戸後期の農学者。豊後(ブンゴ)の人。各地の農業を見聞し,多くの農書を著して作物の普及に努める。著「広益国産考」「農家益」「農具便利論」など。
おおくらのかみ
おおくらのかみ オホ― 【大蔵卿】
「おおくらきょう(大蔵卿){(2)}」に同じ。
おおくらのつかさ
おおくらのつかさ オホ― 【大蔵省】
「おおくらしょう(大蔵省){(2)}」に同じ。[和名抄]
おおくらりゅう
おおくらりゅう オホクラリウ 【大倉流】
(1)能楽の小鼓方(コツヅミカタ)流派の一。流祖は安土桃山時代の大蔵権右衛門道意。
(2)大鼓方(オオツヅミカタ)流派の一。流祖は室町時代の金春禅竹の子,大蔵信喜道加。
おおくらりゅう
おおくらりゅう オホクラリウ 【大蔵流】
狂言の流派の一。宗家系図は南北朝時代の玄恵(ゲンエ)を流祖とするが未詳。金春(コンパル)四郎二郎の養子宇治弥太郎から大蔵と称した。現在,大蔵(宗家)・山本・茂山・善竹の四家がある。
おおぐい
おおぐい【大食い】
eating too much;[人]a glutton,a big eater.
おおぐい
おおぐい オホグヒ [0][1] 【大食い】
たくさん食べること。また,その人。大食(タイシヨク)。大食漢。「やせの―」
おおぐくり
おおぐくり オホ― [3] 【大括り】
全体を大きくひとまとめにすること。総括。
おおぐさり
おおぐさり オホ― [3] 【大腐り】
(1)ひどく気を落とすこと。大いにくさること。
(2)博打(バクチ)などでの大失敗。大負け。「茶屋で飲みほすやうな―/浄瑠璃・丹波与作(中)」
おおぐしかいづか
おおぐしかいづか オホグシカヒヅカ 【大串貝塚】
茨城県東茨城郡常澄村にある縄文前期の貝塚。「常陸風土記」の巨人伝説で有名。
おおぐそく
おおぐそく オホ― 【大具足】
槍・薙刀(ナギナタ)などの大きな武具。「歩(カチ)武者は大太刀・―どもにて/御伽草子・鴉鷺合戦」
おおぐち
おおぐち オホグチ 【大口】
愛知県北西部,丹羽郡の町。かつて養蚕が盛んであったが,近年,内陸工業地域を形成。
おおぐち
おおぐち【大口をたたく】
brag.→英和
〜の注文(寄付金) a big order (donation).
おおぐちは
おおぐちは オホグチ― 【大口派】
茶道石州流の一派で大坂の茶人,大口樵翁(1689-1764)を開祖とする。武家風を基として改良を加えて一派を樹立。
おおぐまざ
おおぐまざ オホグマ― [0] 【大熊座】
〔(ラテン) Ursa Major〕
北天の星座。五月初旬の宵,日本の天頂付近に見える。主な部分は北斗七星。ベータ星とアルファ星とを結んだ方向へ約五倍延ばした所に北極星がある。ギリシャ神話では,ゼウスの妻ヘラの嫉妬(シツト)によって熊にされた美女カリストをゼウスが空に据えたという。
おおぐみ
おおぐみ オホ― [0] 【大組(み)】
新聞印刷で,一部分ごとに組んだ組版や写真版を,一ページ分にまとめること。
⇔小組み
おおぐれ
おおぐれ オホ― 【大暮れ】
年末。おおみそか。「九月の節句過より―までは遠い事のやうに思ひ/浮世草子・胸算用 3」
おおぐれ
おおぐれ オホ― 【大塊】 (形動ナリ)
体格が大きいさま。おおがら。「恰好こそは―なれ/浄瑠璃・今宮心中(下)」
おおけいず
おおけいず オホケイヅ [3] 【大系図】
(1)諸氏の系図を集大成したもの。
(2)「尊卑分脈(ソンピブンミヤク)」の別名。
おおけたで
おおけたで オホ― [3] 【大毛蓼・葒草】
タデ科の一年草。アジア大陸原産。茎は高さ約1.5メートル。葉は大形の尖卵形。花穂は,秋,枝頂に出て下垂し,淡紅色の小花を密につける。葉がヘビの毒を消すといわれ,ハブテコブラの異名がある。オオタデ。イヌタデ。
大毛蓼[図]
おおけなし
おおけな・し オホケ― (形ク)
身分・年齢・能力を超えているさまである。身のほど知らずだ。おそれ多い。だいそれている。「我にならび給へるこそ,君は―・けれ/源氏(玉鬘)」
おおけみ
おおけみ オホ― 【大検見】
江戸時代,小検見のあと,代官が自ら巡回して行なった検見。
→検見
→小検見
おおげさ
おおげさ【大袈裟な(に)】
exaggerated(ly);on a large scale.〜に言う exaggerate;→英和
overstate.→英和
おおげさ
おおげさ オホ― [0] 【大袈裟】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
(1)実際より誇張している・こと(さま)。おおぎょう。「―に言う」
(2)必要以上に仕掛けの大きい・こと(さま)。「―な飾り」
■二■ (名)
(1)大きい袈裟。おおけさ。
(2)大きく袈裟がけに斬ること。「抜き打に肩先より背骨まで―に切放せば/浄瑠璃・夏祭」
おおげつひめのかみ
おおげつひめのかみ オホゲツヒメ― 【大気都比売神・大宜都比売神】
古事記神話で,食物をつかさどる女神。伊弉諾尊(イザナキノミコト)の子。素戔嗚尊(スサノオノミコト)が高天原から追放される際,鼻・口・尻から食物を出して八百万神(ヤオヨロズノカミ)に奉ったが素戔嗚尊に殺され,その死体から五穀が生じたという。
おおげば
おおげば オホ― [3] 【大下馬】
(1)城や社寺の前に,下馬のしるしに置く大きな石や木。
(2)江戸城大手門外の下馬所。
おおこうち
おおこうち オホカフチ 【大河内】
姓氏の一。
おおこうちかずお
おおこうちかずお オホカフチカズヲ 【大河内一男】
(1905-1984) 経済学者。東京生まれ。東大総長。アダム=スミスを土台にした社会政策論を展開し,戦後の日本型労使関係の確立に経済学的な基礎を提供。著「独逸社会政策思想史」「社会政策の基本問題」など。
おおこうちでんじろう
おおこうちでんじろう オホカフチデンジラウ 【大河内伝次郎】
(1898-1962) 映画俳優。福岡県生まれ。本名,大辺男(オオベマスオ)。舞台から時代劇入りし,「忠次旅日記」「新版大岡政談」「血煙高田馬場」「丹下左膳」など,男性的力動感で一世を風靡(フウビ)。
おおこうちまさとし
おおこうちまさとし オホカフチ― 【大河内正敏】
(1878-1952) 工学者・実業家。東京生まれ。東大教授。理化学研究所所長。科学主義工業・代用品工業を提唱し,企業界に進出。理研コンツェルンの形成・発展に尽力。
おおこうづぶんすいろ
おおこうづぶんすいろ オホカウヅ― 【大河津分水路】
新潟県中部,信濃川下流部の分水町から日本海側の寺泊までの分水路。長さ約10キロメートル。越後平野を水害から救うため1927年(昭和2)完成。新信濃川・信濃川分水路ともいう。
おおこうもり
おおこうもり オホカウモリ [3] 【大蝙蝠】
翼手目大翼手亜目の哺乳類の総称。比較的大形で,翼を広げると1.5メートル以上になるものもある。多くは樹上に生活し,とがった口先をもつ。果実食性で,優れた視覚をもつ種類が多い。熱帯・亜熱帯のみに分布。
おおこのはずく
おおこのはずく オホコノハヅク [5] 【大木葉木菟】
フクロウ目フクロウ科の鳥。全長25センチメートル内外。頭に大きな耳のように見える羽角があるので,俗にミミズクと呼ばれる。褐色の地に暗色の斑紋があり,後頭部に淡黄褐色の横帯がある。針葉樹林・広葉樹林にすみ,夜間活動してネズミ・小鳥を捕食する。日本・東南アジア・インドに分布。
大木葉木莵[図]
おおごうし
おおごうし オホガウシ [3] 【大格子】
(1)大形の升目の格子。
(2)大きな格子縞。大きな弁慶縞。
(3)江戸吉原の,升目の大きい格子をつけた格式の高い遊女屋。
⇔小格子
おおごえ
おおごえ オホゴヱ [3] 【大声】
大きい声。
⇔小声
「―を出すな」
おおごえ
おおごえ【大声で】
in a loud voice;loudly.→英和
おおごし
おおごし オホ― [1] 【大腰】
(1) [0]
裳(モ)の上部の帯状の布で腰に当てる部分。
(2)柔道の技の名。相手を自分の腰にのせて前に投げる腰技。
(3)相撲で,相手の体を自分の腰にのせて投げる技。「之れを相撲に譬ふれば…旅順口は―を以てなげたるが如く/愛弟通信(独歩)」
大腰(1)[図]
おおごしょ
おおごしょ オホ― [3][0] 【大御所】
(1)その道の第一人者として勢力をもっている人。「文壇の―」
(2)親王の隠居所。また,その親王の尊称。
(3)摂政・関白の父を呼ぶ尊称。
(4)退位した将軍。また,将軍の父の居所。また,その人の尊称。徳川家康・家斉(イエナリ)をさす場合が多い。
→小御所
おおごしょ
おおごしょ【大御所】
a leading figure.
おおごしょう
おおごしょう オホゴシヤウ [3] 【大小姓】
元服した小姓。
⇔小小姓
おおごしょじだい
おおごしょじだい オホ― [5] 【大御所時代】
寛政の改革と,天保の改革との中間,文化・文政(1804-1830)の時代。一一代将軍徳川家斉が将軍・大御所として治世にあたり,江戸文化が爛熟した時代を,後世懐かしんで呼んだもの。
おおごと
おおごと オホ― [0] 【大事】
重大な出来事。大事件。大変。「このことが知れると―だ」「―にならずにすんだ」
おおごと
おおごと【大事】
a serious[grave]matter.
おおごま
おおごま オホ― [0] 【大駒】
将棋で,飛車と角行。
おおごまおち
おおごまおち オホ― [0] 【大駒落ち】
将棋で,上手(ウワテ)が飛車または角行を落として指す手合割り。
おおさいばり
おおさいばり オホ― [3] 【大前張】
神楽(カグラ)歌の「前張」の一。現在伝わるものは「宮人(ミヤビト)」以下七曲で,歌詞は短歌の形式に近い。
⇔小前張
おおさか
おおさか オホサカ 【大幸】
姓氏の一。
おおさか
おおさか オホサカ 【大阪・大坂】
(1)近畿地方中部の府。かつての摂津国の東半部と和泉・河内二国を占める。大阪平野の主要部を占め,東は生駒・金剛山地,南は和泉(イズミ)山脈。1871年(明治4)設置。81年堺県(もとの大和国を含む)を合併。87年以前の大和国が奈良県として分離し,現在の府域となる。府庁所在地,大阪市。
(2)大阪府中部,大阪湾に臨む市。府庁所在地。指定都市。淀川・大和川下流の三角州に位置。西日本の経済・交通の中心地。古代の難波(ナニワ)の地で,瀬戸内海から大和地方に入る水陸交通の要地。1496年蓮如が石山本願寺を建立,1583年その跡に豊臣秀吉が大坂城を築き,以来商業が発達。江戸時代には幕府の直轄地となり,各藩の蔵屋敷が設けられるとともに諸国の物資の集散地となり,「天下の台所」「町人の町」として繁栄。もと「大坂」と書いたが,1871年(明治4)大阪府は「坂」を「阪」に改めた。
〔中世・近世では「おおざか」が普通だった〕
おおさか=の食(ク)い倒(ダオ)れ
――の食(ク)い倒(ダオ)れ
大阪の人は食事にぜいたくをして財産を費やしてしまうということ。「京の着倒れ」に対していう。
おおさかいかだいがく
おおさかいかだいがく オホサカイクワ― 【大阪医科大学】
私立大学の一。1927年(昭和2)創立の大阪高等医学専門学校を前身とし,46年旧制医科大学となり,52年新制大学に移行。本部は高槻市。
おおさかいちぶきん
おおさかいちぶきん オホサカ― [0] 【大坂一分金】
豊臣秀頼が大坂で発行した一分金。長方形で重さ一匁一分八厘。表に一分,裏に光次の名と花押の刻みがある。一分金の最初。
おおさかおんがくだいがく
おおさかおんがくだいがく オホサカ― 【大阪音楽大学】
私立大学の一。1958年(昭和33)設立。本部は豊中市。
おおさかおんど
おおさかおんど オホサカ― [5] 【大坂音頭】
江戸時代,享保(1716-1736)頃から大坂を中心とする地方で唄い踊られた音頭。えびや節・津村節・兵庫口説などの総称。
おおさかかいぎ
おおさかかいぎ オホサカクワイ― 【大阪会議】
1875年(明治8)1月から二月にかけて,参議大久保利通が在野の木戸孝允・板垣退助と大阪で政府改革について行なった協議。この結果,漸進的立憲主義が国是となり,元老院・大審院・地方官会議などが設置され,木戸・板垣は参議に復帰した。
おおさかかばん
おおさかかばん オホサカ― [5] 【大坂加番】
江戸幕府の職名。老中支配下で,定員四名。小大名が交代で大坂城の警固にあたった。
おおさかかんじょうせん
おおさかかんじょうせん オホサカクワンジヤウ― 【大阪環状線】
JR 西日本の鉄道線。大阪市街を一周する環状線。21.7キロメートル。大阪から西九条・天王寺・京橋を経由する。
おおさかがいこくごだいがく
おおさかがいこくごだいがく オホサカグワイコクゴ― 【大阪外国語大学】
国立大学の一。1921年(大正10)創立の大阪外国語学校が前身。49年(昭和24)新制大学となる。本部は箕面市。
おおさかがくいんだいがく
おおさかがくいんだいがく オホサカガクヰン― 【大阪学院大学】
私立大学の一。1963年(昭和38)設立。本部は吹田市。
おおさかがわら
おおさかがわら オホサカガハラ [5] 【大阪瓦】
宮殿・神社・仏閣などに用いる大形のかわら。広間物(ヒロマモノ)。
おおさかきょういくだいがく
おおさかきょういくだいがく オホサカケウイク― 【大阪教育大学】
国立大学の一。大阪第一・第二師範学校が統合し,1949年(昭和24)に大阪学芸大学として発足,67年現名に改称。本部は柏原市。
おおさかくらぶぎょう
おおさかくらぶぎょう オホサカ―ブギヤウ [7] 【大坂蔵奉行】
江戸幕府の職名。大坂における米穀・豆などの出納をつかさどった。
おおさかけいざいだいがく
おおさかけいざいだいがく オホサカ― 【大阪経済大学】
私立大学の一。昭和高等商業学校を源とし,大阪女子経済専門学校,大阪経済専門学校を経て,1949年(昭和24)設立。本部は大阪市東淀川区。
おおさかけいざいほうかだいがく
おおさかけいざいほうかだいがく オホサカ―ハフクワ― 【大阪経済法科大学】
私立大学の一。1971年(昭和46)設立。本部は八尾市。
おおさかげいじゅつだいがく
おおさかげいじゅつだいがく オホサカ― 【大阪芸術大学】
私立大学の一。1964年(昭和39)浪速芸術大学として設立。66年現名に改称。本部は大阪府河南町。
おおさかこうぎょうだいがく
おおさかこうぎょうだいがく オホサカコウゲフ― 【大阪工業大学】
私立大学の一。関西高等工業学校を前身とし,1949年(昭和24)摂南工業大学として設立。同年現名に改称。本部は大阪市旭区。
おおさかこくさいじょしだいがく
おおさかこくさいじょしだいがく オホサカ―ヂヨシ― 【大阪国際女子大学】
私立大学の一。1965年(昭和40)帝国女子大学として設立。92年(平成4)現名に改称。本部は守口市。
おおさかこくさいだいがく
おおさかこくさいだいがく オホサカ― 【大阪国際大学】
私立大学の一。1987年(昭和62)設立。本部は枚方市。
おおさかごうし
おおさかごうし オホサカガウ― [5] 【大阪格子】
横桟(ヨコサン)を太く粗くして,その間に横長の小障子をはめた戸。店と奥の間,茶の間と台所の境などに用いる。
おおさかさやま
おおさかさやま オホサカ― 【大阪狭山】
大阪府中南部の市。農業用溜池の狭山池があり,米・麦などの栽培が盛ん。近年,丘陵沿いに住宅地化が進む。
→狭山池(サヤマイケ)
おおさかさんぎょうだいがく
おおさかさんぎょうだいがく オホサカサンゲフ― 【大阪産業大学】
私立大学の一。1950年(昭和25)設立の大阪交通短期大学を母体に65年大阪交通大学として設立,同年現名に改称。本部は大東市。
おおさかさんごう
おおさかさんごう オホサカ―ガウ 【大坂三郷】
江戸時代,大坂の南組・北組・天満(テンマ)組の三つの行政区画。大坂市中をさすこともある。
おおさかしかだいがく
おおさかしかだいがく オホサカシクワ― 【大阪歯科大学】
私立大学の一。大阪歯科医学校を源とし,1947年(昭和22)旧制歯科大学となり,52年新制大学に移行。本部は大阪市中央区。
おおさかしょういんじょしだいがく
おおさかしょういんじょしだいがく オホサカシヤウヰンヂヨシ― 【大阪樟蔭女子大学】
私立大学の一。樟蔭女子専門学校を前身とし,1949年(昭和24)設立。本部は東大阪市。
おおさかしょうぎょうだいがく
おおさかしょうぎょうだいがく オホサカシヤウゲフ― 【大阪商業大学】
私立大学の一。1947年(昭和22)創立の城東専門学校を母体に,49年大阪城東大学として設立,52年現名に改称。本部は東大阪市。
おおさかしょうけんとりひきじょ
おおさかしょうけんとりひきじょ オホサカ― 【大阪証券取引所】
大阪市中央区北浜にある証券取引所。1878年(明治11)大阪株式取引所として設置,1949年(昭和24)改組。大証。
おおさかしょうせんみついせんぱく
おおさかしょうせんみついせんぱく オホサカシヤウセンミツヰセンパク 【大阪商船三井船舶】
大手外航海運(運航)企業。1964年(昭和39)に大阪商船と三井船舶の合併で成立。商船三井。
おおさかしりつだいがく
おおさかしりつだいがく オホサカ― 【大阪市立大学】
公立大学の一。1880年(明治13)創立の大阪商業講習所に始まる大阪商大を母体に,都島工専・市立女専が合併,1949年(昭和24)新制大学。本部は大阪市住吉区。
おおさかじけん
おおさかじけん オホサカ― 【大阪事件】
1885年(明治18)11月,大井憲太郎らの自由党左派が朝鮮の内政改革を企てたが事前に発覚,一三九名が大阪・長崎で逮捕された事件。
おおさかじょう
おおさかじょう オホサカジヤウ 【大坂城・大阪城】
大阪市中央区馬場町にある城。1583〜85年豊臣秀吉が石山本願寺跡に築城。秀頼のときに大坂夏の陣で落城焼失(1615年)。江戸期に再建され,大坂城代が置かれた。1931年(昭和6)天守を再建。
おおさかじょうだい
おおさかじょうだい オホサカジヤウ― [5] 【大坂城代】
江戸幕府の職名。大坂城に駐在し,城の守護や市中の訴訟,西国諸大名の監視などに当たった。五,六万石以上の譜代大名を任命。
おおさかじょうばん
おおさかじょうばん オホサカヂヤウ― [5] 【大坂定番】
江戸幕府の職名。大坂城に在勤し,京橋口・玉造口の警備に当たった。定員二名。二万石以下の小大名を任命。城番。
おおさかじょしだいがく
おおさかじょしだいがく オホサカヂヨシ― 【大阪女子大学】
公立大学の一。1924年(大正13)創設の大阪府女子専門学校を母体に49年(昭和24)新制大学となる。本部は堺市。
おおさかずき
おおさかずき オホサカヅキ [3] 【大杯】
(1)大形の杯。
(2)歌舞伎「大杯觴酒戦強者(オオサカズキシユセンノツワモノ)」の通称。時代物の一。一幕二場。河竹黙阿弥(モクアミ)作。1881年(明治14)東京猿若座初演。武田の旧臣馬場三郎兵衛が井伊掃部守(カモンノカミ)の酒の相手をしたことから,千五百石に取り立てられる。
おおさかずし
おおさかずし オホサカ― [4] 【大阪鮨】
江戸前の握り鮨に対して,押しずし・太巻きずしのこと。特に,押しずし。
おおさかせん
おおさかせん オホサカ― 【大阪線】
近畿日本鉄道の幹線鉄道線。大阪市上本町・三重県伊勢中川間,108.9キロメートル。名古屋線・山田線などと結んで大阪と名古屋・伊勢方面とを連絡する。
おおさかたいいくだいがく
おおさかたいいくだいがく オホサカ― 【大阪体育大学】
私立大学の一。1965年(昭和40)設立。本部は大阪府熊取町。
おおさかだいがく
おおさかだいがく オホサカ― 【大阪大学】
国立大学の一。1869年(明治2)創立の大阪医学校に始まり,1931年(昭和6)大阪帝国大学となる。49年大阪薬専・大阪高校・浪速高校と合併して新制大学となる。本部は吹田市。阪大。
おおさかつち
おおさかつち オホサカ― [4] 【大阪土】
黄に赤色の混じった上塗り用壁土。四天王寺付近のものが上等とされ,江戸でも用いられた。天王寺土。さび土。
おおさかでんきつうしんだいがく
おおさかでんきつうしんだいがく オホサカ― 【大阪電気通信大学】
私立大学の一。1961年(昭和36)設立。本部は寝屋川市。
おおさかど
おおさかど オホサカ― [4] 【大阪戸】
土蔵に用いられる,漆喰(シツクイ)塗りの引き戸。
おおさかどくぎんしゅう
おおさかどくぎんしゅう オホサカドクギンシフ 【大坂独吟集】
俳諧集。二巻。1675年刊。西山宗因門下の俳人,幾音・素玄・三昌・意楽・鶴永(西鶴)・由平・未学・悦春・重安の九人による独吟百韻十巻を収めたもの。各巻に宗因の批点を付す。大坂談林風の代表的な書。
おおさかなつのじん
おおさかなつのじん オホサカ―ヂン 【大坂夏の陣】
⇒大坂(オオサカ)の陣(ジン)
おおさかにじゅうよくみといや
おおさかにじゅうよくみといや オホサカニジフヨクミトヒヤ 【大坂二十四組問屋】
⇒二十四組問屋(ニジユウヨクミトイヤ)
おおさかにわか
おおさかにわか オホサカニハカ [5] 【大阪俄】
大阪で,遊郭の座敷芸から発達した滑稽中心の簡単な道化芝居。大阪式の俄狂言。のちに劇場や寄席に入り,また曾我廼家(ソガノヤ)喜劇の源流となった。
おおさかのじん
おおさかのじん オホサカ―ヂン 【大坂の陣】
1614年(慶長19)冬,および翌年夏,徳川氏が豊臣氏を滅ぼした二度の戦い。関ヶ原の戦いののち,徳川家康は方広寺鐘銘の問題を口実に大坂城を攻めたが要害堅固で落とせず,外堀を埋めることで和議が成立した(大坂冬の陣)。その後,家康は内堀も埋め秀頼の転封を強要したため翌年戦闘が再開され,豊臣軍は破れ,秀頼・淀君以下自刃,豊臣氏は滅亡した(大坂夏の陣)。
おおさかふゆのじん
おおさかふゆのじん オホサカ―ヂン 【大坂冬の陣】
⇒大坂(オオサカ)の陣(ジン)
おおさかふりつかんごだいがく
おおさかふりつかんごだいがく オホサカ― 【大阪府立看護大学】
公立大学の一。1993年(平成5)設立。本部は羽曳野市。
おおさかふりつだいがく
おおさかふりつだいがく オホサカ― 【大阪府立大学】
公立大学の一。大阪工専などの工業・農業系専門学校と大阪青年師範が合併し,1949年(昭和24)府立浪速大学として発足。55年現名に改称。本部は堺市。
おおさかへいや
おおさかへいや オホサカ― 【大阪平野】
大阪湾沿岸に広がる平野。大阪府の大部分と兵庫県の南東部にまたがる。
おおさかべん
おおさかべん オホサカ― [0] 【大阪弁】
大阪を中心とする地域で話される方言。
おおさかほうへいこうしょう
おおさかほうへいこうしょう オホサカハウヘイコウシヤウ 【大阪砲兵工廠】
1879年(明治12)大阪工廠を改称して発足した陸軍の兵器工場。1923年(大正12)陸軍造兵廠へ転換。
おおさかまちぶぎょう
おおさかまちぶぎょう オホサカ―ブギヤウ [7] 【大坂町奉行】
江戸幕府の職名。老中の支配下で東西に分かれ,月番で,一般民政のほか,警察・消防・廻米などのことをつかさどった。江戸中期以後は,摂津・河内・和泉・播磨の四か国の天領の租税徴収,訴訟裁決などにもあたった。旗本より選ばれた。
おおさかめつけ
おおさかめつけ オホサカ― [5] 【大坂目付】
江戸幕府の職名。老中の下で大坂市中の監察にあたった。初めは年三回交代だったので百日目付といわれたが,のち一年ごとの交代となる。
おおさかやっかだいがく
おおさかやっかだいがく オホサカヤククワ― 【大阪薬科大学】
私立大学の一。大阪道修薬学校を源とし,1925年(大正14)創立の帝国女子薬学専門学校を母体に,50年(昭和25)設立。本部は松原市。
おおさかゆうきち
おおさかゆうきち オホサカ― 【大幸勇吉】
(1867-1950) 化学者。石川県生まれ。京大教授。池田菊苗とともに日本への物理化学導入に貢献。電解質水溶液の化学平衡と多層平衡を研究。
おおさかわん
おおさかわん オホサカ― 【大阪湾】
瀬戸内海の東端にある湾。西を淡路島で限られ,南の紀淡(キタン)海峡で紀伊水道,北西の明石海峡で播磨灘(ハリマナダ)に通じる。阪神工業地帯があり,神戸港・大阪港など大小の港がある。海岸線の大部分は人工海岸。古称,茅渟海(チヌノウミ)。和泉灘。摂津灘。難波(ナニワノ)海。
おおさが
おおさが オホ― [0] 【大佐賀・大逆】
カサゴ目の海魚。全長約60センチメートル。体は長卵形で側扁し,目が大きい。体色は鮮紅色で,体側に黒斑が一個あるものが多い。メヌケ類の一種であるが,高級魚で祝膳を飾る。千葉県銚子沖から千島列島にかけての深海に分布。コウジンメヌケ。
おおさき
おおさき オホ― 【大前】
さきばらいの者が,先を追う声を長く引くこと。「上達部の前駆(サキ)ども殿上人のはみじかければ―こさきとつけて聞きさわぐ/枕草子 78」
→小前(コサキ)
おおさき
おおさき オホサキ 【大崎】
(1)広島県南部,豊田郡の町。大崎上島(カミジマ)北西部と小島から成る。瀬戸内海国立公園の一部。
(2)鹿児島県曾於(ソオ)郡の町。大隅半島東部に位置。志布志湾に面し,古墳が多い。沿岸は日南海岸国定公園。
おおさきかみじま
おおさきかみじま オホサキ― 【大崎上島】
広島県南部,芸予諸島の島。東は大三島,南は大崎下島。ミカンを産出。
おおさきはちまんじんじゃ
おおさきはちまんじんじゃ オホサキ― 【大崎八幡神社】
仙台市八幡にある神社。祭神は応神天皇・仲哀天皇・神功皇后。今の社殿は1607年伊達政宗の建立。現存する権現造りでは最古のもの。国宝。
おおさくらそう
おおさくらそう オホサクラサウ [0] 【大桜草】
サクラソウ科の多年草。深山の林中に生える。葉は円心形で掌状に中裂。初夏,葉間から高さ約30センチメートルの花茎を出して,上端に輪状に紅紫色の花をつける。
おおさざきのみこと
おおさざきのみこと オホサザキ― 【大鷦鷯尊】
仁徳天皇の名。
おおさじ
おおさじ オホ― [0] 【大匙】
(1)大形のさじ。
(2)調理用の計量スプーンの一。容量は普通,15ミリリットル。
おおさつ
おおさつ オホ― [0] 【大札】
明治時代に,額面一円以上の高額紙幣をいった語。
おおさび
おおさび オホ― 【大皺】
烏帽子(エボシ)の皺(シボ)の大きく不ぞろいのもの。
→さび
おおさむこさむ
おおさむこさむ オホサム― [1] 【大寒小寒】
寒いときに子供が歌う童(ワラベ)歌の一節。下に「山から小僧が飛んで来た」「猿のべべ借りてきしょ」などの歌詞がつづく。
おおさゆう
おおさゆう オホサイウ [3] 【大左右】
〔「おおざゆう」とも〕
能楽の舞の型。
→左右
おおさわ
おおさわ オホサハ 【大沢】
姓氏の一。
おおさわぎ
おおさわぎ【大騒ぎ】
a great uproar.〜をする make a fuss <over trifling things> .→英和
おおさわぎ
おおさわぎ オホ― [3] 【大騒ぎ】 (名)スル
ひどくさわぐこと。大騒動。「―になる」「上を下への―」
おおさわくずれ
おおさわくずれ オホサハクヅレ 【大沢崩れ】
富士山の西斜面にある長大な谷。長さ10キロメートル,幅300〜500メートル。現在も岩石の崩壊が進み,谷の幅は広がりつつある。
おおさわとよこ
おおさわとよこ オホサハ― 【大沢豊子】
(1873-1937) 記者。群馬県生まれ。最初の女性記者として時事新報社で活躍。後,東京放送局(現 NHK )で女性初のプロデューサーを務めた。
おおさわの
おおさわの オホサハノ 【大沢野】
富山県中部,上新川郡の町。飛騨街道の旧宿場町。春日温泉などがある。
おおさわのいけ
おおさわのいけ オホサハ― 【大沢の池】
京都市右京区嵯峨大沢の大覚寺旧境内にある池。旧嵯峨院の苑池。平安時代の池泉舟遊式庭園。((歌枕))
おおさわひさもり
おおさわひさもり オホサハ― 【大沢久守】
(1430-1498) 山科家の雑掌(ザツシヨウ)。立花(タテハナ)の上手で,「山科家礼記」の執筆者の一人。
おおさんしょううお
おおさんしょううお オホサンセウウヲ [5] 【大山椒魚】
有尾目の両生類。現存する両生類中の最大種で,全長1.4メートルに達する。体は灰褐色で,四肢は短く,尾は側扁する。岐阜県以西の本州と北九州の山間清流にすむ。半分に裂いても生きているといわれ,ハンザキの名もある。国の特別天然記念物。
大山椒魚[図]
おおさんじゅう
おおさんじゅう オホサンヂユウ [3] 【大三重】
義太夫節の曲節。三重(サンジユウ)の一種。三重の中で最も長く,荘重なもの。原則として大序の終了部に用いる。
→三重
おおさんばし
おおさんばし オホ― 【大桟橋】
江戸時代,山谷堀(東京都台東区今戸橋付近)にあった桟橋。吉原通いの舟の発着場であった。
おおざけ
おおざけ オホ― [0][4] 【大酒】
多量の酒。また,多量の酒を飲むこと。たいしゅ。「―を飲む」
おおざけ
おおざけ【大酒を飲む】
drink heavily.大酒飲み a heavy[hard]drinker.
おおざけのみ
おおざけのみ オホ― [0] 【大酒飲み】
多量の酒を飲む人。たいしゅか。
おおざっぱ
おおざっぱ【大ざっぱな】
rough;→英和
loose.→英和
〜に言えば roughly[broadly]speaking.
おおざっぱ
おおざっぱ オホ― [3] 【大雑把】 (形動)
(1)細かいところまで注意が行き届かないさま。粗雑。おおまか。「―な計画」「―な性格」
(2)全体を大づかみにするさま。大体。あらまし。「―に話す」「―に見積もる」
[派生] ――さ(名)
おおざつま
おおざつま オホザツマ [3] 【大薩摩】
「大薩摩節(ブシ)」の略。
おおざつまぶし
おおざつまぶし オホザツマ― [0] 【大薩摩節】
江戸浄瑠璃の一。享保年間(1716-1736)に大薩摩主膳太夫が語り出したもの。豪壮な曲風で,江戸の歌舞伎の荒事の音楽として行われたが,のち,廃絶。現在,長唄の中に吸収されて伝わる。
おおざと
おおざと オホ― [0][1] 【邑】
漢字の旁(ツクリ)の一。「都」「部」などの「阝」の部分。偏(ヘン)の「こざとへん」と区別していう。人の居住地・地名などを表す文字を作る。おおざる。のぼりざと。
〔漢和辞典では一般に「邑」(七画)に配列される〕
おおし
おおし オホシ 【凡】 (副)
およそ。だいたい。「―,かいもとのあるじ,はなはだ非常(ヒゾウ)に侍りたうぶ/源氏(乙女)」
おおし
おお・し オホシ 【多し】 (形ク)
⇒おおい
おおし
おお・し ヲヲシ 【雄雄し】 (形シク)
⇒おおしい
おおし
おお・し オホシ 【大し】 (形ク)
〔「多し」と同源。連体形の用例しかなく,のちには「おおき(なり)」という形容動詞として用いられた〕
(1)大きい。広い。「―・き海の水底(ミナソコ)深く思ひつつ/万葉 4491」
(2)偉大だ。「酒の名を聖(ヒジリ)と負(オオ)せし古(イニシエ)の―・き聖の言(コト)のよろしさ/万葉 339」
→おおき
おおしい
おおしい【雄々しい(く)】
brave(ly);→英和
manful(-ly).→英和
おおしい
おおし・い ヲヲ― [3] 【雄雄しい・男男しい】 (形)[文]シク をを・し
男らしくて勇ましい。いさぎよく力強い。
⇔めめしい
「―・い姿」「姫君の御有様聞き給ひて,―・しく念じ給へど/源氏(真木柱)」
[派生] ――さ(名)
おおしお
おおしお【大潮】
the spring tide.
おおしお
おおしお オホシホ 【大塩】
姓氏の一。
おおしお
おおしお オホシホ [1][0] 【大潮】
約半月ごとに生ずる,干満の差が最大となる潮汐の状態。また,その時期。新月および満月の一日ないし二日後に起こる。
⇔小潮(コシオ)
おおしおへいはちろう
おおしおへいはちろう オホシホヘイハチラウ 【大塩平八郎】
(1793-1837) 江戸後期の陽明学者。大坂の人。もと大坂町奉行の与力。号は中斎。家塾「洗心洞」を開き子弟に教授。天保の飢饉(1836年)のとき救済を町奉行所に訴えたが入れられず,蔵書を売って難民を救う。翌年2月門下の与力・同心などと,幕政を改めさせるために挙兵したが失敗して自殺。著「洗心洞箚記」
おおしきあみ
おおしきあみ オホ― [4] 【大敷網】
台網の一。垣網と袋網を組み合わせて定置するもの。江戸時代初期から行われた。
おおしけ
おおしけ オホ― [0] 【大時化】
強い風や雨で,ひどく海が荒れること。また,そのためにひどい不漁になること。
おおしこうち
おおしこうち オホシカフチ 【凡河内】
姓氏の一。
おおしこうちのみつね
おおしこうちのみつね オホシカフチ― 【凡河内躬恒】
平安前期の歌人。三十六歌仙の一人。紀貫之と並ぶ延喜朝歌壇の重鎮。古今和歌集の撰者の一人。生没年未詳。家集「躬恒集」
おおしごと
おおしごと オホ― [3] 【大仕事】
手数のかかる仕事。また,大事な仕事。
おおした
おおした オホシタ 【大下】
姓氏の一。
おおしたひろし
おおしたひろし オホシタ― 【大下弘】
(1922-1979) プロ野球選手・監督。兵庫県生まれ。巨人軍川上哲治の赤バットに対し青バットで知られた。本塁打王三回,首位打者三回,1954年(昭和29)最高殊勲選手。東映監督。
おおしばい
おおしばい オホシバヰ [3] 【大芝居】
(1)ある目的を達成するために行う,いちかばちかの企て。「一世一代の―を打つ」
(2)江戸時代,幕府が公許した劇場。江戸では中村・市村・森田(のちに守田)の三座。また,その劇場で行われた芝居。
おおしま
おおしま オホ― 【大島】
(1)宮城県気仙沼市東部の島。気仙沼湾中央にあり,全島がツバキの群落。北東岸の十八鳴(ククナリ)は鳴り砂で知られ,陸中海岸国立公園。
(2)東京都南部,伊豆諸島中最大の島。椿油を産出。三原山を中心とした観光地。1986年(昭和61)11月,三原山の大噴火で流出した溶岩のため被害を受けた。面積91平方キロメートル。伊豆大島。
(3)和歌山県南部,潮岬(シオノミサキ)東方にある島。串本節で有名。面積10平方キロメートル。
(4)鹿児島県南部,奄美(アマミ)諸島の主島。沖縄・佐渡に次ぐ大きな島で,全島ほとんどが山地。中心都市名瀬(ナゼ)。大島紬(ツムギ)を産する。面積709平方キロメートル。奄美大島。
(5)現在の山口県大島郡の屋代(ヤシロ)島。「大島の鳴門」(玖珂(クガ)郡大畠(オオバタケ)町との間の海峡)という形でも和歌に詠まれた。((歌枕))「筑紫道(ツクシジ)の可太(カダ)の―しましくも見ねば恋しき妹を置きて来ぬ/万葉 3634」
(6) [1]
「大島紬(ツムギ)」の略。
おおしま
おおしま オホシマ 【大島】
姓氏の一。
おおしまざくら
おおしまざくら オホ― [5] 【大島桜】
バラ科の落葉高木。関東地方・伊豆七島に多い。葉は緑色倒卵形で,鋸歯の先端は長くとがる。花は白色または微紅色で五弁。ソメイヨシノ・サトザクラなどの母種。葉は桜餅を包むのに用いる。薪(タキギ)桜。
おおしまじょうん
おおしまじょうん オホシマ― 【大島如雲】
(1858-1940) 鋳金作家。江戸生まれ。蝋型鋳造法に長じ,精緻な作品を残す。
おおしまたかとう
おおしまたかとう オホシマタカタフ 【大島高任】
(1826-1901) 幕末・明治前期の冶金技術者。南部藩の人。1857年釜石の大橋鉱山に日本最初の洋式高炉を完成。
おおしまだ
おおしまだ オホ― [3] 【大島田】
大きく結った島田髷(マゲ)。「洗ひ髪の―に新わらのさわやかさ/にごりえ(一葉)」
大島田[図]
おおしまつむぎ
おおしまつむぎ オホ― [5] 【大島紬】
奄美大島・鹿児島市から産出する絹の絣(カスリ)織物。糸をテーチキ(車輪梅)の樹皮の煮出した液に浸したあと,鉄分の多い泥田に入れて黒褐色に発色させる泥大島のほか,藍大島・泥藍大島がある。大島。
おおしまの
おおしまの オホシマ― 【大島の】 (枕詞)
「島」に関係の深い「なると」「うら」などにかかる。「―なるとはなしに嘆くころかな/後撰(恋二)」「―うら悲しげに声のきこゆる/源氏(玉鬘)」
おおしまひろし
おおしまひろし オホシマ― 【大島浩】
(1886-1975) 陸軍軍人・外交官。岐阜県生まれ。駐独大使として日独伊三国同盟締結を推進した。戦後 A 級戦犯,終身刑。1955年(昭和30)出獄。
おおしまふうつう
おおしまふうつう オホ― [5] 【大島風通】
風通の織り方で,十字絣・亀甲絣などを表した絹織物または絹綿交織物。外見が大島紬に似る。
→風通織
おおしまぶし
おおしまぶし オホ― [0] 【大島節】
東京都大島の民謡で,酒盛り唄。横浜の「お茶場節」(輸出用お茶の火入れ作業に唄う唄)を,大島から出稼ぎに来た人たちが持ち帰ったもの。
おおしまりゅう
おおしまりゅう オホシマリウ 【大島流】
槍(ヤリ)・薙刀(ナギナタ)術の一派。祖は大島伴六(バンロク)吉綱。江戸初期に起こる。
おおしまりょうきち
おおしまりょうきち オホシマリヤウキチ 【大島亮吉】
(1899-1928) 登山家。東京生まれ。慶大山岳部に属し,槙有恒らと槍ヶ岳・奥穂高岳・北穂高岳などの冬期初登頂などを行うが,前穂高岳で墜落死。著「山」「先蹤者」など。
おおしまりょうた
おおしまりょうた オホシマレウタ 【大島蓼太】
(1718-1787) 江戸中期の俳人。本名,吉川陽喬。信濃の生まれ。雪中庵二世吏登に師事し,のち三世を継ぐ。江戸座に対抗し,一大勢力を築く。著「雪おろし」「芭蕉句解」「蓼太句集」など。
おおしも
おおしも オホ― [0] 【大霜】
たくさんおりた霜。[季]冬。
おおしょうがつ
おおしょうがつ オホシヤウグワツ [3] 【大正月】
元旦から七日までの正月。
⇔小正月
おおしょうこ
おおしょうこ オホシヤウコ [3] 【大鉦鼓】
雅楽の舞楽に用いる大形の鉦鼓。火炎形のわくに吊るし,立って桴(バチ)で打って奏する。
おおしょうじょう
おおしょうじょう オホシヤウジヤウ [3] 【大猩猩】
ゴリラの別名。
おおしんぶん
おおしんぶん オホ― [3] 【大新聞】
明治前期の新聞の一形態。現在の通常の新聞の大きさで,文語口調の政論を主体とした新聞。主として教養層に読まれた。東京日日新聞・大阪日報など。
→小(コ)新聞
おおじ
おおじ オホヂ [1] 【祖父】
(1)父母の父。そふ。
⇔おおば
(2)年とった男。老翁。「難波の里に―とうばと侍り/御伽草子・一寸法師」
(3)狂言面の一。「老武者」「財宝」などの老人に用いる。
祖父(3)[図]
おおじ
おおじ オホヂ [1] 【大路】
〔古くは「おおち」〕
幅の広い道。大通り。
⇔小路(コウジ)
「都―」
おおじか
おおじか オホ― [0] 【大鹿・麋】
(1)大きい鹿。
(2)ヘラジカ。
おおじかけ
おおじかけ オホ― [3] 【大仕掛(け)】 (名・形動)
仕組みや仕掛けなどの大がかりな・こと(さま)。「―な舞台装置」
おおじかけ
おおじかけ【大仕掛(の,に)】
(on) a large[grand]scale.
おおじがふぐり
おおじがふぐり オホヂ― [5] 【螵蛸】
〔老翁の陰嚢の意〕
カマキリの卵塊。はじめは泡状だが固まって黒褐色となる。秋の末に木の枝や家の壁に産みつけられ,翌春孵化する。
おおじしぎ
おおじしぎ オホヂ― [4] 【大地鷸】
チドリ目シギ科の鳥。全長30センチメートル内外。全体が黄土色と黒褐色のまだら。くちばしはまっすぐで長い。日本特産で,中部地方以北の原野でのみ繁殖し,冬はオーストラリアなどに渡る。繁殖期には,上空より鳴きながら急降下し,ガーッガッガッと雷のような羽音をたてる。近年,激減した。カミナリシギ。
おおじしん
おおじしん オホヂシン [3] 【大地震】
大規模な地震。
→だいじしん
おおじだい
おおじだい オホ― [3] 【大時代】
■一■ (名)
歌舞伎・浄瑠璃の時代狂言のうち,写実性が薄く,様式性・誇張性の強いもの。また,それに伴う演技・演出。
■二■ (形動)
〔■一■の意から〕
大仰で古めかしく,現代離れしているさま。「―な演説」
おおじだいきょうげん
おおじだいきょうげん オホ―キヤウ― [6] 【大時代狂言】
⇒王代物(オウダイモノ)
おおじだいもの
おおじだいもの オホ― [0] 【大時代物】
⇒王代物(オウダイモノ)
おおじゅりん
おおじゅりん オホ― [3] 【大寿林】
スズメ目ホオジロ科の小鳥。全長16センチメートル内外。全体が黄褐色で腰が灰色。ユーラシア中北部に分布。日本では北海道・本州北部の草原で繁殖し,冬は暖地に移動して葦原(アシハラ)に生息。ヨシワラスズメ。
おおじょうむ
おおじょうむ オホジヤウム 【大聖武】
仏典「賢愚経」の写経の残巻。大字で肉太の楷書で書かれ,古筆・手鑑(テカガミ)の手本とされた。聖武天皇筆とされるが舶載経の一つ。大和切(ヤマトギレ)。
おおじょうや
おおじょうや オホジヤウヤ [3] 【大庄屋】
江戸時代,村役人の一。十数か村の庄屋・名主を支配し,管内の行政に当たった庄屋。大肝煎(オオギモイリ)。大総代(オオソウダイ)。
おおじょうろう
おおじょうろう オホジヤウラフ [3] 【大上臈】
宮中の女官の最上位のもの。のち幕府や大名に仕える奥女中の最上位のものをもいう。
→小(コ)上臈
おおじょうろうおんなのこと
おおじょうろうおんなのこと オホジヤウラフ― 【大上臈御名之事】
有職故実書。一巻。著者・成立年未詳。大上臈の名,女房の服飾や幼名のほか,百余りの女房詞をしるす。
おおじょたい
おおじょたい オホ― [3] 【大所帯・大世帯】
一軒の家に家族や同居人などが大勢いること。また,その暮らし向き。組織などで人数が多いことにもいう。「―を切り回す」
おおす
おお・す オホス 【負す・課す】 (動サ下二)
(1)背に負わせる。「片思ひを馬にふつまに―・せ持て/万葉 4081」
(2)責任・罪・義務などを引き受けさせる。「木伝へばおのが羽風に散る花を誰に―・せてここら鳴くらむ/古今(春下)」
(3)身に受けさせる。こうむらせる。「大将に矢風を―・せて引きしりぞかせん/保元(中・古活字本)」
(4)名としてもたせる。名付ける。「酒の名を聖(ヒジリ)と―・せし古(イニシエ)の大き聖の言(コト)のよろしさ/万葉 339」
(5)債務を負わせる。貸しつける。「汝ニ―・セタ小麦一石急イデ返セ/天草本伊曾保」
おおす
おお・す オホス 【生す】 (動サ四)
(1)草木などを育てる。「なでしこをやどに蒔(マ)き―・し/万葉 4113」
(2)髪などをはやす。「この春より―・す御髪(グシ)/源氏(薄雲)」
(3)子供を養い育てる。「侍従・大夫などのこと,はぐくみ―・すべきよしも細かに書きつけて/十六夜」
おおす
おお・す オホス 【仰す】 (動サ下二)
〔尊敬の意を含むことが多い〕
(1)上意を下達する。命ずる。言いつける。「つかさつかさに―・せて/竹取」
(2)「言う」の尊敬語。おっしゃる。「他人のいはむやうに心得ず―・せらる/源氏(帚木)」
おおす
おお・す オホス 【果す】 (動サ下二)
⇒おおせる
おおすかんのん
おおすかんのん オホスクワンオン 【大須観音】
真福寺の通称。美濃国中島郡長岡庄大須郷から移されたことからいわれる。
おおすが
おおすが オホスガ 【大須賀】
姓氏の一。
おおすがおつじ
おおすがおつじ オホスガ― 【大須賀乙字】
(1881-1920) 俳人。福島県生まれ。本名,績(イサオ)。東大卒。碧梧桐に師事。新傾向俳句を唱道。のち,師と対立,「自然に帰れ」を基調に作句・俳論に活躍。著「乙字句集」「乙字俳論集」
おおすぎ
おおすぎ オホスギ 【大杉】
姓氏の一。
おおすぎさかえ
おおすぎさかえ オホスギ― 【大杉栄】
(1885-1923) 社会運動家。香川県生まれ。東京外国語学校卒。アナーキストとしてアナ-ボル論争に参加するなど,大正期の労働運動に大きな影響を与えた。関東大震災の際,妻伊藤野枝らとともに憲兵大尉甘粕正彦らに虐殺された。
おおすぎだに
おおすぎだに オホスギ― 【大杉谷】
三重県中部,大台ヶ原山から流れる宮川最上流の渓谷。日本屈指の多雨地域。密林の間に多数の滝がかかり豪壮な景観を呈する。
おおすけ
おおすけ オホ― 【大介】
平安時代以後,国守またはそれに準ずる者の称。荘園関係の文書に多く見える語。
おおすじ
おおすじ オホスヂ [0] 【大筋】
物事の,細かい点を切り捨てた,大まかなところ。大略。あらまし。「事件の―」「―で合意に達した」
おおすじ
おおすじ【大筋】
an outline.→英和
〜で合意に達する agree on the main points.
おおすべらかし
おおすべらかし オホ― [5] 【大垂髪】
すべらかしの鬢(ビン)を特に大きく張らせたもの。近世,公家婦人が儀式などに結った。大(ダイ)。
おおすみ
おおすみ オホスミ 【大隅】
旧国名の一。鹿児島県の東部と洋上の大隅諸島・奄美(アマミ)諸島の地域に当たる。隅州(グウシユウ)。
おおすみしょとう
おおすみしょとう オホスミ―タウ 【大隅諸島】
鹿児島県,大隅半島南方にある島群。種子島・屋久島・口永良部(クチノエラブ)島などよりなる。
おおすみはんとう
おおすみはんとう オホスミ―タウ 【大隅半島】
鹿児島県南東部の半島。亜熱帯性気候で,南端にはソテツ・ビロウなどが自生。中北部はシラス台地,南部は山地で森林が多い。
おおすりあげ
おおすりあげ オホ― [3] 【大摺り上げ・大磨り上げ】
刀剣で,銘が残らないほどに茎(ナカゴ)を切り落とした摺り上げ。
おおず
おおず オホズ 【大洲】
愛媛県西部,肱川(ヒジガワ)中流の市。近世,加藤氏の城下町。伊予糸・大洲半紙を特産。
おおずけない
おおずけな・い オホヅケ― 【大づけない】 (形)
〔近世語〕
全くふさわしくない。おとなげない。「―・くも証文書て人の命を助けしは/滑稽本・放屁論」
おおずもう
おおずもう オホズマフ [3] 【大相撲】
(1)日本相撲協会の主催する相撲の興行。
(2)四つに組み,互いに力を尽くしてなかなか勝負のつかない相撲の取組。「水入りの―」
(3)盛大な相撲興行。「奉納―」
おおせ
おおせ【仰せ】
<obey your> orders.〜のとおりです You are right.
おおせ
おおせ オホセ [0] 【仰せ】
〔動詞「仰(オオ)す」の連用形から〕
(1)目上の人からの「言いつけ」「命令」の尊敬語。お言いつけ。御命令。「―のとおりに致します」
(2)「言うこと」「ことば」の尊敬語。おっしゃること。おことば。「これは―とも思われません」
おおせ
おおせ オホ― [1] 【大瀬】
サメ目の海魚。全長1メートルに達する。体は平たく,頭に肉質の突起がある。濃淡の褐色による複雑な紋様が迷彩色となる。卵胎生。本州中部以南に分布。
おおせあわす
おおせあわ・す オホセアハス 【仰せ合はす】 (動サ下二)
「言い合わす」の尊敬語。御相談なさる。お話し合いになる。「新院内々聞召れて…―・せらるる事懇(ネンゴロ)なり/保元(上)」
おおせいだされしょ
おおせいだされしょ オホセ― 【被仰出書】
1872年(明治5)文部省によって出された「学事奨励に関する被仰出書」のこと。国民皆学,教育の機会均等などをうたった。
おおせがき
おおせがき オホセ― 【仰せ書き】
天皇または貴人の仰せを書きしるすこと。また,その文書。おおせぶみ。「心にくき所へつかはす―などを/枕草子 158」
おおせごと
おおせごと オホセ― 【仰せ言】
おっしゃる言葉。おことば。また,お言いつけ。「このごろは―もなきこと/蜻蛉(上)」
おおせっき
おおせっき オホ― 【大節季】
〔「おおぜっき」とも〕
一年の終わり。年末。大晦日。「―の夜に入/浮世草子・織留 1」
おおせっぱ
おおせっぱ オホ― [3] 【大切羽】
太刀鍔(タチツバ)の両面に付随する装飾を兼ねた大形の切羽。
⇔小切羽(コセツパ)
おおせつかる
おおせつか・る オホセ― [5] 【仰せ付かる】 (動ラ五)
〔「つかる」はつけられる,の意〕
命令を受ける。「大役を―・る」
おおせつかわす
おおせつかわ・す オホセツカハス 【仰せ遣はす】 (動サ四)
使いをやってお言葉をお伝えになる。「京の家司(ケイシ)のもとに―・して/源氏(須磨)」
おおせつけ
おおせつけ オホセ― [0] 【仰せ付け】
お申しつけ。御命令。
おおせつける
おおせつ・ける オホセ― [5] 【仰せ付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 おほせつ・く
「言いつける」の尊敬語。お言いつけになる。お命じになる。「なんなりと―・け下さい」「一方の大将軍をも―・けらるべき奴原も候はず/保元(上)」
おおせぶみ
おおせぶみ オホセ― 【仰せ文】
「仰せ書き」に同じ。
おおせられる
おおせら・れる オホセ― [5][0] 【仰せられる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 おおせら・る
(1)「言う」の尊敬語で,やや古めかしい言い方。おっしゃる。「旦那様がそのように―・れました」
(2)「命ずる」の尊敬語。お命じになる。「舎弟参河守範頼を討手にのぼせ給ふべきよし―・れけり/平家 12」
おおせる
おお・せる オホセル [3] 【果せる・遂せる】 (動サ下一)[文]サ下二 おほ・す
(普通,他の動詞の連用形に付いて)すっかり…する。見事になしとげる。「逃げ―・せる」「よく縫ひ―・せたり/落窪 1」
おおぜい
おおぜい【大勢の】
a large[great]number <of> ;a host <of> ;→英和
many.→英和
〜の家族 a large family.〜の前で in public.〜で in large numbers.
おおぜい
おおぜい オホ― [3] 【大勢】
たくさんの人。多人数。副詞的にも用いる。
⇔小勢(コゼイ)
「―で花見にくり出す」「見物人が―集まる」
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕
おおぜき
おおぜき【大関】
a champion sumo wrestler.
おおぜき
おおぜき オホゼキ 【大関】
姓氏の一。
おおぜき
おおぜき オホ― [1] 【大関】
(1)もと,力士の最高位。現在は,横綱に次ぐ地位で,三役の最上位。
(2)仲間の中で特に傑出している人をいった語。現在は「横綱」という。
おおぜきちか
おおぜきちか オホゼキ― 【大関和】
(1858-1932) 看護婦。下野(シモツケ)の人。日本最初の看護学校卒業生。近代的な看護婦の育成と地位向上に尽力。大日本看護婦人矯風会を設立。
おおぜに
おおぜに オホ― 【大銭】
江戸時代,一枚で一文銭数枚に相当する貨幣の俗称。
おおそうじ
おおそうじ【大掃除をする】
do a general (house) cleaning.
おおそうじ
おおそうじ オホサウヂ [3] 【大掃除】 (名)スル
大規模に行う掃除。部屋・建物などの隅々までを掃除すること。[季]春。
おおそうだい
おおそうだい オホ― [3] 【大総代】
⇒大庄屋(オオジヨウヤ)
おおそうりょう
おおそうりょう オホソウリヤウ [3] 【大総領・大惣領】
(1)本家の総領。
(2)「総領地頭(ソウリヨウジトウ)」に同じ。
おおそで
おおそで オホ― [0] 【大袖】
(1)礼服(ライフク)の上衣。袖丈が長く,袖口は縫い合わせない。即位・大嘗祭(ダイジヨウサイ)などに着用した。
(2)鎧(ヨロイ)の付属具。古くは単に袖と称。横幅の等しい平らな小札(コザネ)の板六,七段を縅(オド)し,これに鉄製の冠板を付ける。鎧の綿上(ワタガミ)に結び付け,上腕部に垂らして盾のかわりとした。
→壺袖(ツボソデ)
→大鎧
(3)「広袖」に同じ。
大袖(1)[図]
おおそと
おおそと オホ― [0] 【大外】
競馬で,コースの外側に寄った部分。「―からの追い込み」
おおそとがり
おおそとがり オホ― [0][4] 【大外刈(り)】
柔道の技の名。右自然体のとき,右足で相手の股の外側から相手の右足を刈り上げて倒す足技。
おおそれながら
おおそれながら [0][5] (副)
恐れ多いことですが。おそれながら。
〔一説に「おおそれ」は「恐れ」の強調表現という〕
おおぞう
おおぞう オホ― (形動ナリ)
特別でないさま。通りいっぺん。いい加減。「こちといへば―なりし風にいかがつけてはとはむあたら名立てに/蜻蛉(上)」
〔「大様(オホザマ)」の転とみて歴史的仮名遣いを「おほざう」とする説もある〕
おおぞうむし
おおぞうむし オホザウムシ [3] 【大象虫】
オサゾウムシ科の甲虫。体長は24ミリメートルほどで,日本産オサゾウムシでは最大。体は黒色で,灰褐色の鱗片状短毛におおわれる。樹皮に産卵し,幼虫はマツ・スギ・サクラ・ナラなどに食い入る害虫。日本各地と中国・朝鮮に分布。
おおぞこ
おおぞこ オホ― [0] 【大底】
長期的な相場の変動に現れるいくつかの底値のうち最も低いもの。
⇔大天井(オオテンジヨウ)
おおぞなえ
おおぞなえ オホゾナヘ [3] 【大備え】
軍勢が,多人数からなる編制であること。大がかりな陣立て。
おおぞら
おおぞら【大空】
the sky[heavens].→英和
おおぞら
おおぞら オホ― [3] 【大空】
■一■ (名)
広々とした大きな空。「―をかける」
■二■ (形動ナリ)
(1)茫然としているさま。「秋の夜に夢見る心地して,―なるけしきにて/御伽草子・物臭太郎」
(2)なおざりなさま。「か様に―なる事を忘れず心にかくる事は最と有難かるべし/発心 6」
おおぞらもの
おおぞらもの オホ― 【大空者】
頼みにならない者。浮気者。「―と聞くはまことか/平中 9」
おおぞり
おおぞり オホ― [0] 【大反り】
刀のそりが大きいもの。
おおぞん
おおぞん オホ― [0][3] 【大損】 (名)スル
大きな損をすること。大損失。「商品相場で―する」
おおた
おおた オホタ 【大田】
姓氏の一。
おおた
おおた オホタ 【太田】
群馬県南東部の市。近世は大光院の門前町,日光例幣使街道の宿場町,また市場町として発展。自動車・電機工業などが発達。
おおた
おおた オホタ 【太田】
姓氏の一。
おおた
おおた オホタ 【大田】
東京都南端,二三区の一。南は多摩川をへて神奈川県に接する。台地は住宅地,低地は京浜工業地帯の一部。旧大森区と蒲田区が合併。
おおたうえ
おおたうえ オホタウヱ [3] 【大田植(え)】
(1)その家でいちばん大きな田を植えること。
(2)旧家など有力な家の田を村中総出で植える行事。花田植え。囃子田(ハヤシダ)。
おおたか
おおたか オホ― [0] 【大鷹】
(1)タカ目タカ科の猛鳥。全長55センチメートル内外。背面は灰黒色,腹面は白地に細い黒色の横帯がある。低山帯の森林にすみ,ウサギ・キジなどを捕食。古くから鷹狩りに用いられた。ユーラシア・北アメリカと日本各地に分布。
(2)「大鷹狩り」の略。
おおたか
おおたか オホタカ 【大高】
姓氏の一。
おおたか
おおたか オホ― [0] 【大高・大鷹】
「大高檀紙」の略。
おおたかがり
おおたかがり オホ― [3] 【大鷹狩り】
大鷹を用いて,冬に行う狩り。ツル・ガン・キジなど大きなものを捕らえる。
⇔小鷹狩り
おおたかげんご
おおたかげんご オホタカ― 【大高源吾】
(1672-1703) 江戸中期赤穂浪士の一人。赤穂藩主浅野長矩の中小姓。茶人羽倉斎(イツキ)を通じて吉良邸の動静をさぐった。俳号,子葉。
おおたかさか
おおたかさか オホタカサカ 【大高坂】
姓氏の一。
おおたかさかしざん
おおたかさかしざん オホタカサカ― 【大高坂芝山】
(1647-1713) 江戸前期の儒学者。土佐の人。名は季明,字(アザナ)は清介。松山藩儒。土佐南学を継承した。著「南学伝」など。
おおたかだんし
おおたかだんし オホ― [5] 【大高檀紙】
大形の檀紙。大高。高檀紙。
→檀紙
おおたがき
おおたがき オホタガキ 【大田垣】
姓氏の一。
おおたがきれんげつ
おおたがきれんげつ オホタガキ― 【大田垣蓮月】
(1791-1875) 江戸後期・幕末の女流歌人。京都の人。本名,誠(ノブ)。蓮月は法号。家族と死別後出家,流麗な自詠を書きつけた陶器を売り,高潔な生涯を送る。蓮月尼。著「海人の刈藻」「蓮月歌集」
おおたがわ
おおたがわ オホタガハ 【太田川】
広島県西部を流れて広島湾に注ぐ川。県西境の冠(カンムリ)山付近に源を発する。長さ約103キロメートル。広島市街で六つの川に分流。
おおたきんじょう
おおたきんじょう オホタキンジヤウ 【太田錦城】
(1765-1825) 江戸後期の儒学者。加賀の人。和漢の学問を学び考証学を大成。経学に通じ,考証に詳しい。著「九経談」「疑問録」「梧窓漫筆」など。
おおたぎゅういち
おおたぎゅういち オホタギウイチ 【太田牛一】
(1527-?) 安土桃山時代の武将。尾張の人。織田信長・豊臣秀吉に近侍し,「信長公記」「大かうさまくんきのうち」などを著した。
おおたぎょくめい
おおたぎょくめい オホタ― 【太田玉茗】
(1871-1927) 詩人。埼玉県生まれ。本名,三村玄綱。東京専門学校卒。初期新体詩詩人の一人。国木田独歩らのアンソロジー「抒情詩」に「花ふゞき」を寄せた。
おおたぐろ
おおたぐろ オホタグロ 【大田黒】
姓氏の一。
おおたぐろともお
おおたぐろともお オホタグロトモヲ 【大田黒伴雄】
(1835-1876) 熊本神風連の首領。熊本の人。国学者林桜園に学ぶ。1876年(明治9)廃刀令を機に国粋保持を唱えて挙兵,熊本鎮台を襲って敗死。
→神風連(シンプウレン)
おおたけ
おおたけ オホタケ 【大竹】
広島県南西端,広島湾に臨む市。石油化学・製紙工業が発達。玖波(クバ)は山陽道の旧宿場町。
おおたけおんせん
おおたけおんせん オホタケヲンセン 【大岳温泉】
大分県玖珠郡九重町,玖珠川上流にある温泉。1967年(昭和42)運転開始の大岳地熱発電所,南西に八丁原(ハツチヨウバル)地熱発電所がある。
おおたぜんさい
おおたぜんさい オホタ― 【太田全斎】
(1759-1829) 江戸後期の漢学者。福山藩士。名は方。「漢呉音図」は韻学書として著名。「俚言集覧」の編者とされる。
おおたちまわり
おおたちまわり オホタチマハリ [5] 【大立(ち)回り】
(1)歌舞伎などの演劇で,激しい斬り合いなど。
→立ち回り
(2)派手な喧嘩。おおげんか。「衆人の前で―を演ずる」
おおたてあげのすねあて
おおたてあげのすねあて オホタテアゲ― 【大立挙の臑当て】
南北朝時代から室町時代に盛行した臑当ての一。鉄製で膝頭を守る部分のあるもの。
大立挙の臑当て[図]
おおたてもの
おおたてもの オホ― [3][4] 【大立物】
兜(カブト)の立物の特に大きなもの。
おおたどうかん
おおたどうかん オホタダウクワン 【太田道灌】
(1432-1486) 室町中期の武将・歌人。名は持資(モチスケ),のち資長(スケナガ)。道灌は法名。扇谷(オウギガヤツ)上杉家の重臣。1457年,江戸城を築く。山内上杉家の策謀により,主君に暗殺された。軍法にすぐれ,和漢の学を修め,和歌に秀でた。
おおたなんぽ
おおたなんぽ オホタ― 【大田南畝】
(1749-1823) 江戸中・後期の狂歌師・戯作者(ゲサクシヤ)。江戸の人。本名,覃(タン)。別号,蜀山人(シヨクサンジン)・四方赤良(ヨモノアカラ)・寝惚(ネボケ)先生など。幕府の下級武士。唐衣橘州(カラゴロモキツシユウ)・朱楽菅江(アケラカンコウ)とともに狂歌三大家といわれ,天明調の基礎を作った。学問にも通じた江戸の代表的文人。著「鯛の味噌津」「虚言八百万八伝」「一話一言」,編「万載狂歌集」「徳和歌後万載集」など。
おおたに
おおたに オホタニ 【大谷】
京都市東山の一地域。現在の知恩院の位置にあたる。法然の吉水(ヨシミズ)庵室のあったところ。親鸞の遺骨が安置された本願寺の発祥地。
おおたに
おおたに オホタニ 【大谷】
姓氏の一。
おおたにくぶつ
おおたにくぶつ オホタニ― 【大谷句仏】
(1875-1943) 僧侶・俳人。京都の人。本名,光演。真宗大谷派管長。雑誌「懸葵」を主宰。句集に「夢の跡」「我は我」など。
おおたにこうずい
おおたにこうずい オホタニクワウズイ 【大谷光瑞】
(1876-1948) 宗教家・探検家。浄土真宗本願寺派第二二世法主。法号,鏡如。九条武子の兄。インド・中央アジアを探検,また中国・南洋などで事業を経営,海外進出を論じた。
おおたにじょしだいがく
おおたにじょしだいがく オホタニヂヨシ― 【大谷女子大学】
私立大学の一。1966年(昭和41)設立。本部は富田林市。
おおたにたけじろう
おおたにたけじろう オホタニタケジラウ 【大谷竹次郎】
(1877-1969) 興行師。京都府生まれ。京都歌舞伎座を経営。のち,松竹合名会社を創立。
おおたにたんけんたい
おおたにたんけんたい オホタニ― 【大谷探検隊】
大谷光瑞が組織した探検隊。1902年(明治35)から14年(大正3)にかけて三次にわたり,中央アジアの探検・調査をおこない,インド・中央アジア・チベットの貴重な遺物や,敦煌(トンコウ)写経を初めとする古文書を収集した。
おおたにだいがく
おおたにだいがく オホタニ― 【大谷大学】
私立大学の一。東本願寺の学寮を源とし,真宗大学を経て,1949年(昭和24)新制大学に移行。本部は京都市北区。
おおたにともえもん
おおたにともえもん オホタニトモヱモン 【大谷友右衛門】
歌舞伎俳優。
(1)(初世)(1744-1781) 大坂の人。初名,竹田友三郎。のち,大谷広八の門に入り大谷友三郎と改名。屋号,山科屋・大坂屋。江戸に下り敵役(カタキヤク)で認められた。
(2)(二世)(1769-1830) 大坂の人。前名,谷村虎蔵。初世同様敵役を得意とした。
(3)(四世)(1791-1861) 大坂の人。初名,大谷福蔵。のち,万作。三枚目敵(ガタキ)を得意とし,「天下茶屋」の安達元右衛門を演じて好評を得た。
〔二世以降,屋号は明石(アカシ)屋〕
おおたには
おおたには オホタニ― 【大谷派】
浄土真宗十派の一。東本願寺を本山とする。1602年教如が徳川家康から与えられた京都東六条の土地に東本願寺を建てたのに始まる。1881年(明治14)大谷派と改称。お東。
→本願寺派
おおたにべついん
おおたにべついん オホタニ―ヰン 【大谷別院】
京都市東山区円山町にある大谷派東本願寺の祖廟(ソビヨウ)。本願寺が東西に分裂したのち本山の東北隅に造立,1653年現在地に移った。西本願寺の大谷本廟とともに真宗の根本霊場。俗称,東大谷。
おおたにほんびょう
おおたにほんびょう オホタニ―ベウ 【大谷本廟】
京都市東山区五条坂にある西本願寺の祖廟(ソビヨウ)。1272年の創立以降,1480年山科本願寺が建立されるまで真宗の本山であった。1603年,大谷から現在地に移った。俗称,西大谷。
おおたにやき
おおたにやき オホタニ― [0] 【大谷焼】
徳島県鳴門市大谷産の陶器。江戸中期開窯。大形の水蓮鉢や藍甕(アイガメ)で有名。
おおたによしつぐ
おおたによしつぐ オホタニ― 【大谷吉継】
(1559-1600) 安土桃山時代の武将。秀吉に近侍。関ヶ原の戦いでは石田三成の懇請で西軍に加わり勇戦したが,小早川秀秋の裏切りで戦死。
おおたにわたり
おおたにわたり オホ― [5] 【大谷渡】
チャセンシダ科の常緑性シダ植物。伊豆諸島および紀伊半島南部以西の暖地の木や岩に着生。葉は革質で披針形。裏面に多数の線状の胞子嚢(ノウ)群をつける。観葉植物とされ,大きなものは直径が2メートルに達する。御綱柏(ミツナガシワ)。タニワタリ。
大谷渡[図]
おおたはくせつ
おおたはくせつ オホタ― 【太田白雪】
(1661-1735) 江戸中期の俳人。大田とも。名は金左衛門長孝。三河国新城の商人。芭蕉門。後年は古典・郷土史を研究。
おおたば
おおたば オホ― [0][3] 【大束】
■一■ (名)
大きな束。
⇔小束
「―の薪」
■二■ (形動ナリ)
(1)細かいことにこだわらないさま。おおまか。おおざっぱ。「物事―に捌(サバ)けと/浮世草子・風流曲三味線」
(2)偉そうな態度をするさま。「―にいつて,おくんなんすな/洒落本・遊子方言」
おおたば=に∘出る
――に∘出る
おおげさにする。派手にする。「何事も―∘出て,末々までも喜ばせ/浮世草子・置土産 5」
おおたぶさ
おおたぶさ オホ― [3] 【大髻】
近世,男子の結髪で,たぶさを普通より大きく結うこと。また,そのたぶさ。
おおたぶみ
おおたぶみ オホ― 【大田文】
鎌倉時代,一国ごとに国内の田畑の面積・領有関係などを調査・記録した土地台帳。図田帳。田数帳。
おおたみずほ
おおたみずほ オホタミヅホ 【太田水穂】
(1876-1955) 歌人・国文学者。長野県生まれ。本名,貞一。「潮音」主宰。古典文学を広く研究,伝統をみつめ自由な態度で抒情・象徴の世界をうたった。歌集「雲鳥」「冬菜」など。
おおたわら
おおたわら オホタハラ 【大田原】
栃木県北東部の市。近世は城下町・市場町,また奥州街道の宿場町として発展。漬物・羊かんを産出し,トウガラシ栽培で知られる。
おおだ
おおだ オホダ 【大田】
島根県中部,日本海に臨む市。もと市場町として発達。米作・酪農・漁業が盛ん。石州瓦(カワラ)を特産。
おおだい
おおだい オホ― [0] 【大台】
(1)株式相場で,一〇円単位で示す「台」に対し,一〇〇円単位でとらえた投資家の目安となる単位。商品市場の穀物・生糸などは一〇〇〇円単位をいう。
→台
(2)金額や数量の大きな変わり目となる数値や桁(ケタ)。「売上げが十兆円の―に乗った」
(3)仕出し屋が台の上にのせて遊女屋に運んだ料理のうち,最も大きくて豪華なもの。
おおだい
おおだい オホダヒ [0] 【大鯛】
(1)大きな鯛。
(2)マダイの異名。
おおだいかん
おおだいかん オホダイクワン [3] 【大代官】
武家時代,代官頭・郡代・郡奉行などの別名。地方の行政にたずさわり,のち年貢収納などの事務をも兼ねるようになる。
おおだいがはらざん
おおだいがはらざん オホダイガハラ― 【大台ヶ原山】
三重県と奈良県の境にある台高(ダイコウ)山脈の主峰。海抜1695メートル。日本有数の多雨地で,吉野川・宮川が発源する。
おおだいこ
おおだいこ オホ― [3] 【大太鼓】
(1)日本の大形の太鼓。ビヤ樽状にふくらんだ木製の胴の両面に皮を鋲で打ち付けたもの。二本の桴(バチ)で打つ。郷土芸能・歌舞伎囃子などに用い,また合図・信号にも用いる。
(2)バス-ドラム・ゴング-ドラムなど,洋楽で用いる大形のドラム類の俗称。
おおだいわれ
おおだいわれ オホ― [0] 【大台割れ】
相場が安くなって,一つ下の桁まで値が下がること。
おおだすかり
おおだすかり オホ― [3] 【大助かり】
たいへん助けになること。「君が加わってくれれば―だ」
おおだち
おおだち オホ― [0] 【大裁ち】
一反の反物で着物一枚を裁つ裁ち方。大人用の着物の裁ち方。また,その着物。本裁ち。
おおだち
おおだち オホ― [1][0] 【大太刀】
〔古くは「おおたち」〕
(1)大きな刀。
(2)中・近世,背中に負い,肩にかついで戦場へ持って行った四尺(1.2メートル)以上の大きな刀。
おおだて
おおだて オホダテ 【大館】
秋田県北部,米代川中流域にある市。大館盆地の中心地で,周辺は秋田スギの森林地帯で木材の集散が盛ん。製材・樽丸(タルマル)・曲木細工で名高い。
おおだてもの
おおだてもの【大立者】
a great[prominent,leading]figure <in Japanese politics> .
おおだてもの
おおだてもの オホ― [0][4] 【大立て者】
(1)芝居の一座の中で,中心となる最もすぐれた俳優。
(2)その分野で大きな勢力をもち,重要な位置を占める人。「政界の―」
おおだな
おおだな オホ― [0] 【大店】
規模の大きな商店。大商店。
おおだら
おおだら オホ― 【大だら】
〔「おおだんびら」の転〕
幅の広い太刀。「―腰にぼつ込む所を/浄瑠璃・夏祭」
おおだんな
おおだんな オホ― [3] 【大檀那・大旦那】
(1)多くの布施(フセ)を寺に出す檀家。有力な檀家。だいだんな。
(2)主人親子のうち,親の方の主人を敬っていう語。《大旦那》
おおち
おおち オホチ 【大内】
香川県北東部,大川郡の町。讃岐東部の中心。三本松は砂糖の集散地。
おおちから
おおちから オホ― 【大税】
「正税(シヨウゼイ)」に同じ。[類聚名義抄]
おおっぴら
おおっぴら オホツ― [0] 【大っぴら】 (形動)
〔「おおびら」の促音添加〕
(1)人目や人聞きを気にしないさま。公然とするさま。「―に悪事を働く」
(2)表立つさま。人目にふれるようになるさま。「内情を―にするぞ」
おおっぴら
おおっぴら
〜に openly;→英和
in public.
おおつ
おおつ オホツ 【大津】
(1)滋賀県南西部,琵琶湖南西岸にある市。県庁所在地。古くから水陸交通の要地,近世,東海道・中山道・北陸道を集める宿場町,園城寺(オンジヨウジ)の門前町として発展。大津京跡・膳所(ゼゼ)城跡・義仲寺などがある。
(2)土壁の上塗りに用いる土の一種。大津で産した白土(白大津・江州白)を主に用いたことからいう。ほかに京都や淡路島産の浅黄大津などがある。
→大津壁
おおつうじ
おおつうじ オホ― [3] 【大通事・大通詞】
江戸時代,長崎に置かれた唐(トウ)通事・和蘭(オランダ)通詞など通訳官の最上位の者。だいつうじ。
おおつうま
おおつうま オホツ― 【大津馬】
中世・近世,大津の宿駅で,荷物運搬用に使われていた馬。
おおつえ
おおつえ オホツヱ [3][0] 【大津絵】
(1)元禄(1688-1704)頃,大津の追分(オイワケ)辺りで売り出されて流行した,仏像・民間信仰・伝説などを描いた絵。簡素な筆づかいで素朴な味わいがある。追分絵。
(2)「大津絵節(ブシ)」の略。
(3)歌舞伎舞踊。襖(フスマ)・掛軸から大津絵の人物が抜け出して踊るという趣向。現在も「藤娘」「座頭」「鎗奴」などが残る。
おおつえぶし
おおつえぶし オホツヱ― 【大津絵節】
滋賀県の民謡。江戸末期,大津絵の画題をよみ込んで唄われたのが始まり。のち各地でその地の名物・名所をよみ込んで替え唄が作られ,全国で流行。大津絵。
おおつか
おおつか オホツカ 【大塚】
姓氏の一。
おおつかきんのすけ
おおつかきんのすけ オホツカ― 【大塚金之助】
(1892-1977) 経済学者・思想史家。東京生まれ。一橋大教授。日本資本主義発達史講座の経済思想史を執筆。著「解放思想史の人々」などのほか,歌集「人民」を残す。
おおつかくすおこ
おおつかくすおこ オホツカクスヲコ 【大塚楠緒子】
(1875-1910) 小説家・歌人。東京生まれ。本名,久寿雄。美学者大塚保治(1868-1931)の妻。夏目漱石に師事。厭戦詩「お百度詣(モウデ)」,小説「晴小袖」「空薫(ソラダキ)」など。
おおつかさ
おおつかさ オホ― 【大学寮】
⇒だいがくりょう(大学寮)
おおつかさいかちどいせき
おおつかさいかちどいせき オホツカ―ヰセキ 【大塚歳勝土遺跡】
横浜市都筑区にある弥生中期の環濠集落と墓地。竪穴住居と倉庫を囲む環濠と方形周溝墓群から成る。
おおつかべ
おおつかべ オホツ― [3] 【大津壁】
和風建築で,のりを使わずに水で,石灰または貝灰と色土を混ぜたものを上塗りしたもの。色土の種類により白大津・黄大津・浅黄大津などがある。
→大津(2)
おおつかやのすけ
おおつかやのすけ オホツカ― 【大塚弥之助】
(1903-1950) 地質学者。東京生まれ。東大教授。在学中から野外調査に精励し,地形学・古生物学・堆積学など広範な分野で活躍。新生代の地質構造研究に画期的な業績を残す。地震学にも大きく貢献。
おおつかやまこふん
おおつかやまこふん オホツカヤマ― 【大塚山古墳】
(1)福島県会津若松市一箕町にある前方後円墳。全長90メートル。四世紀末頃の築造と推定される前期古墳。会津大塚山古墳。
(2)京都府相楽郡山城町椿井(ツバイ)にある前方後円墳。全長185メートル。銅鏡・素環頭(スカントウ)大刀・武器・武具・工具類が出土。古墳時代初期の中心的な古墳とされる。椿井大塚山古墳。
おおつき
おおつき オホツキ 【大槻】
姓氏の一。
おおつき
おおつき オホツキ 【大月】
山梨県東部の市。近世,甲州街道の宿場町。古くから甲斐絹(カイキ)を産出。奇橋,猿橋がある。
おおつきげんたく
おおつきげんたく オホツキ― 【大槻玄沢】
(1757-1827) 江戸中・後期の蘭医・蘭学者。陸奥一関の人。名は茂質(シゲカタ),号は磐水。江戸に出て杉田玄白・前野良沢に学び長崎にも遊学。仙台藩医となり江戸詰め。芝蘭(シラン)堂を開き蘭学教育にあたる。主著「蘭学階梯」「重訂解体新書」
おおつきでんぞう
おおつきでんぞう オホツキデンザウ 【大槻伝蔵】
(1703-1748) 江戸中期の加賀藩士。名は朝元(トモモト)。藩主前田吉徳に重用されたが,その死後排斥されて流罪となり,自殺した。
→加賀騒動
おおつきばんけい
おおつきばんけい オホツキ― 【大槻磐渓】
(1801-1878) 江戸後期・幕末の儒学者。江戸の人。玄沢の子。仙台藩儒。洋学も修め西洋砲術にも通じ,開国説を主張。著「近古史談」「寧静閣集」など。
おおつきふみひこ
おおつきふみひこ オホツキ― 【大槻文彦】
(1847-1928) 国語学者。江戸生まれ。号,復軒。磐渓(バンケイ)の子。文部省の命をうけ国語辞書「言海」(のち増補し「大言海」)を著す。また,国文法書「広日本文典」「口語法別記」などを刊行。
おおつきゃはん
おおつきゃはん オホツ― [4] 【大津脚絆】
江戸時代,上方で多く用いられた脚絆。木綿で作り,上下にひもを付ける。大津で作られた。
→江戸脚絆
おおつきょう
おおつきょう オホツキヤウ 【大津京】
⇒おおつのみやこ(大津京)
おおつごもり
おおつごもり オホ― [4][3] 【大晦】
一年の最後の日。おおみそか。
おおつごもり
おおつごもり オホツゴモリ 【大つごもり】
小説。樋口一葉作。1894年(明治27)「文学界」発表。薄幸の少女お峰の女中生活を通じての哀感を,大つごもりを背景に描く。
おおつじ
おおつじ オホツジ 【大辻】
姓氏の一。
おおつじけん
おおつじけん オホツ― 【大津事件】
1891年(明治24)来日中のロシア皇太子(のちの皇帝ニコライ二世)を,大津市で警備中の巡査津田三蔵が負傷させた事件。湖南(コナン)事件。
→児島惟謙(コジマイケン)
おおつじしろう
おおつじしろう オホツジシラウ 【大辻司郎】
(1899-1952) 東京日本橋生まれ。本名,四郎。活動写真の弁士から転じて漫談や司会で活躍。飛行機の墜落事故で死亡。「漫談」の語を使い始めたと言われる。
おおつち
おおつち オホ― 【大土】
大地。広大なことを強調した表現。「―を炎と踏みて立ちて居て/万葉 3344」
おおつち
おおつち オホ― 【大土・大槌】
〔「おおづち」とも〕
陰陽道(オンヨウドウ)で,土木工事を忌む期間。
→土(ツチ)(7)
おおつち
おおつち オホツチ 【大槌】
岩手県南東部,上閉伊(カミヘイ)郡の町。大槌湾港を中心とする漁業の町。南部鼻曲りサケ漁で有名。
おおつづみ
おおつづみ オホ― [3] 【大鼓】
(1)能楽・長唄などで囃子(ハヤシ)に使う大形の鼓。左の膝の上に横たえて右手で打つ。能では,床几(シヨウギ)に腰かけて打つ。おおかわ。兄鼓(エツヅミ)。大胴(オオドウ)。
⇔小鼓
(2)古代に雅楽で用いた大形の鼓。四(シ)の鼓。
おおつづみかた
おおつづみかた オホ― [0] 【大鼓方】
能楽で,大鼓を専門とする囃子方(ハヤシカタ)。葛野(カドノ)・高安・大倉・石井・宝生の五流がある。
おおつづらふじ
おおつづらふじ オホツヅラフヂ [5] 【大葛藤】
ツヅラフジの別名。
おおつのおうじ
おおつのおうじ オホツ―ワウジ 【大津皇子】
(663-686) 天武天皇の第三皇子。漢詩人・歌人。壬申(ジンシン)の乱で父を助け,乱後国政に参画。文武ともに優れたが,天皇の死後,草壁皇子と対立し,謀反のかどで処刑された。詩は「懐風藻」に,歌は万葉集に収められる。大伯皇女(オオクノヒメミコ)は姉。おおつのみこ。
おおつのじか
おおつのじか オホツノ― [4] 【大角鹿】
シカ科の化石哺乳類。角はヘラジカに似て巨大。洪積世末の氷期にトナカイ・ジャコウジカなどとともに栄え,約八千年前に絶滅。日本でも長野県や岩手県から化石が発見される。
おおつのひつじ
おおつのひつじ オホツノ― [5] 【大角羊】
⇒ビッグ-ホーン
おおつのみやこ
おおつのみやこ オホツ― 【大津京】
大津市にあった天智天皇の帝都。667年飛鳥京より遷都。壬申の乱(672年)によって荒廃した。近江大津京(オウミノオオツノミヤコ)。大津宮。しがのみやこ。
おおつぶ
おおつぶ オホ― [0] 【大粒】 (名・形動)
粒が大きい・こと(さま)。また,大きな粒。
⇔小粒
「―な雨」「―の涙」
おおつぶくろ
おおつぶくろ オホツ― [4] 【大津袋】
茶の湯で,棗(ナツメ)を入れる袋。紫縮緬(チリメン)または茶縮緬のものが多い。こめぶくろ。
〔千利休の妻宗恩が,大津の米袋の美しさに感じて考案したという〕
おおつぼ
おおつぼ オホ― [0] 【大壺】
(1)大きなつぼ。
(2)便器。「夜中,暁,―参らせなどし候し/宇治拾遺 5」
おおつぼりゅう
おおつぼりゅう オホツボリウ 【大坪流】
馬術の一派。祖は大坪式部大輔慶秀(スケヒデ)。室町初期に始まる。
おおつまじょしだいがく
おおつまじょしだいがく オホツマヂヨシダイガク 【大妻女子大学】
私立大学の一。1908年(明治41)創立の和裁塾を源とし,大妻女子専門学校を経て49年(昭和24)新制大学となる。本部は東京都千代田区。
おおづ
おおづ オホヅ 【大津】
熊本県北部,菊池郡の町。阿蘇外輪山の西麓で,近世には豊後街道の宿場町。
おおづかみ
おおづかみ オホ― [3] 【大掴み】 (名・形動)スル
(1)手にたくさんのものをつかみ取ること。
(2)物事の大要をとらえる・こと(さま)。「問題を―に整理する」
おおづくり
おおづくり オホ― [3] 【大作り】 (名・形動)
(1)体の大きいこと。また,そのさま。大柄。
⇔小作り
(2)菊花の作り方の一。摘心によって数百輪の花を一草に咲かせるもの。
おおづつ
おおづつ オホ― [0] 【大筒】
(1)酒をいれる太い竹筒。「―酒海(シユカイ)据え並べ/狂言・鎧」
(2)大砲の古称。
⇔小筒
おおづな
おおづな オホ― [0] 【大綱】
(1)太い綱。
(2)物事のおおもと。たいこう。
おおづめ
おおづめ【大詰め】
the last act[scene];the finale;→英和
the catastrophe (悲劇の);→英和
<draw to> a close[an end](終局).→英和
おおづめ
おおづめ オホ― [0] 【大詰(め)】
(1)芝居や戯曲の最終幕。
(2)物事の終わりの段階。終局。「―を迎えた国会審議」
〔江戸の歌舞伎では,一番目狂言(時代物)の最後の幕を「大詰」といい,二番目狂言(世話物)の最終の幕を「大切(オオギリ)」といった〕
おおづもり
おおづもり オホ― 【大積(も)り】
だいたいの見積もり。おおよその計算。「―にして六里あまりの道/滑稽本・続膝栗毛」
おおづら
おおづら オホ― 【大面】
(1)大きな顔。「その―を下げてほゆるは/狂言・二千石(虎寛本)」
(2)尊大な態度。傲慢(ゴウマン)な態度。「たとへ口には聖賢の尊きを吐き,―をするも/洒落本・契情買心得」
おおて
おおて(すじ)【大手(筋)】
big enterprises (大企業);large operators (取引所の).大手五社 the biggest five <of private railroad companies> .
おおて
おおて オホ― [1] 【大手】
(1)城の正面。表門。追手(オウテ)。
⇔搦(カラ)め手
(2)敵を表門または正面から攻める軍隊。追手。
⇔搦め手
「―の大将軍/平家 7」
(3)同業の中で資本金や生産高など経営規模の大きい会社。大手筋。「―の私鉄」
(4)「大手筋」の略。
おおてあい
おおてあい オホテアヒ [3] 【大手合(い)】
専門棋士の昇段を決めるため,春と秋に定例的に行われる碁の対局。
おおてい
おおてい オホ― 【大体】 (形動ナリ)
(1)形や規模が大きいさま。「商売―に代へて両替屋に,見せ付き広く/浮世草子・永代蔵 5」
(2)豪勢なさま。派手なさま。
⇔小体(コテイ)
「何ぞ晴れやかな―なお慰み/浄瑠璃・関八州繋馬」
おおてすじ
おおてすじ オホ―スヂ [3] 【大手筋】
(1)市場で大口の投資をする金融機関や相場師。大手。
(2)「大手{(3)}」に同じ。
おおてて
おおてて オホ― 【大父】
父母の父。おおじ。祖父。「―がおはしたりけるを知らで/栄花(衣の珠)」
おおてぼう
おおてぼう [3] 【大手亡】
穀物商品取引所に上場されているインゲンマメの一品種。ツルナシインゲンの一種で莢(サヤ)はかたく,豆は白色。
おおてまえじょしだいがく
おおてまえじょしだいがく オホテマヘヂヨシ― 【大手前女子大学】
私立大学の一。1966年(昭和41)設立。本部は西宮市。
おおてまち
おおてまち オホテマチ 【大手町】
東京都千代田区の地名。皇居大手門北東部の一画で,丸ノ内の北に続く東京屈指のビジネス街。
おおてもん
おおてもん オホ― [3] 【大手門】
城郭の門の一。正門のこと。
⇔搦(カラ)め手門
おおてんじょう
おおてんじょう オホテンジヤウ [3] 【大天井】
長期的な相場の変動に現れるいくつかの高値のうち最も高いもの。
⇔大底(オオゾコ)
おおで
おおで【大手を振って】
triumphantly.→英和
おおで
おおで オホ― [0] 【大手】
肩から指の先まで。手の全体。
おおで=を広げる
――を広・げる
相手の前で大きく両手を広げ,進ませないようにする。
おおで=を振(フ)る
――を振(フ)・る
(1)歩くときに両手を大きく振る。
(2)他人に遠慮せずに堂々と行動するさまをいう。「これで―・って家に帰れる」
おおでき
おおでき オホ― [0] 【大出来】
(予想以上に)できばえがよいこと。上出来。「きみとしては―だ」
おおでき
おおでき【大出来】
a great success[hit].大出来! <感嘆> Well done!/Bravo!
おおでまり
おおでまり オホ― [3] 【大手毬】
テマリバナの別名。
おおと
おおと オホ― 【大門】
(1)大きな門。
(2)大きな海峡。「ともしびの明石―に入らむ日や/万葉 254」
おおとうのみや
おおとうのみや オホタフ― 【大塔宮】
護良(モリヨシ)親王の通称。だいとうのみや。
おおとうのみやあさひのよろい
おおとうのみやあさひのよろい オホタフノミヤアサヒノヨロヒ 【大塔宮曦鎧】
人形浄瑠璃,時代物の一。竹田出雲(イズモ)・松田和吉作。近松門左衛門添削。1723年初演。五段。「太平記」より大塔宮の北条討伐と斎藤太郎左衛門一族の悲劇を題材に脚色。
おおとかげ
おおとかげ オホ― [3] 【大蜥蜴】
有鱗目オオトカゲ科の爬虫類の総称。普通,全長2メートル内外。すべて無毒。多くは水辺の森林にすみ,肉食性で小獣を捕食する。皮は良質の皮革細工に用いる。コモドオオトカゲなど約三〇種が東南アジア・アフリカ・オーストラリアの熱帯に分布。
おおときん
おおときん オホ― [3] 【大兜巾】
能装束の一。天狗の用いる金襴(キンラン)の大きな兜巾。
おおとし
おおとし オホ― [0] 【大年・大歳】
〔「おおどし」とも〕
(1)おおみそか。おおつごもり。[季]冬。《ふさはしき―といふ言葉あり/虚子》
(2)「たいさい(大歳){(1)}」に同じ。
おおとしこし
おおとしこし オホ― [3] 【大年越し】
旧年から新しい年に移ること。としこし。
おおとしのかみ
おおとしのかみ オホトシ― 【大年神】
〔「とし」は穀物の意〕
穀物の神。古事記では素戔嗚尊(スサノオノミコト)の子とされる。
おおとじ
おおとじ オホ― [3] 【大刀自】
(1)大化前代,宮廷に仕えた女性の称号。
(2)律令制下の後宮制度で,皇后・妃に次ぐ位の夫人。
(3)「刀自(トジ)」の尊称。「名は飯盛の―といふ/播磨風土記」
おおとなぶら
おおとなぶら オホトナブラ 【大殿油】
「おおとのあぶら」の転。「―まゐりて,夜ふくるまでよませ給ひける/枕草子 23」
おおとね
おおとね オホトネ 【大利根】
埼玉県北東部,北埼玉郡の町。利根川沿いの農村。集落は自然堤防上に集まる。
おおとねり
おおとねり オホ― 【大舎人】
律令制で,大舎人寮の下級職員。宮中の宿衛,行幸の供奉など宮中の雑務にあたった。
おおとねりのかみ
おおとねりのかみ オホ― 【大舎人頭】
大舎人寮の長官。従五位上に相当する。
おおとねりのつかさ
おおとねりのつかさ オホ― 【大舎人寮】
「おおとねりりょう(大舎人寮)」に同じ。[和名抄]
おおとねりりょう
おおとねりりょう オホ―レウ 【大舎人寮】
律令制で,中務省(ナカツカサシヨウ)に属する役所。大舎人に関する事務を扱う。初め左右両寮があったが,808年併合。長官は頭(カミ)。
おおとの
おおとの オホ― [0][3] 【大殿】
(1)貴人の御殿。
(ア)立派な宮殿。「仕へ奉らむといつはりて―を作り/古事記(中訓)」
(イ)宮殿の正殿。「―の対になむ迎へてむ/浜松中納言 3」
(ウ)貴人の邸宅・居室。「おぼし乱るる事どもありて―には絶え間おきつつ/源氏(夕顔)」
(2)人に対する敬称。
(ア)大臣に対する敬称。「かかる御ともに歩かむ人は,―(=藤原道長)にも申さむ/和泉式部日記」
(イ)年配の男性,年上の男性に対する敬称。当主に対してその父をいう場合と,跡継ぎに対して当主をいう場合がある。
⇔若殿
「―は…きられさせ給ひ候ひき/保元(下・古活字本)」
おおとのあぶら
おおとのあぶら オホ― 【大殿油】
宮中や貴族の邸宅でともす灯火。おおとなぶら。殿油。「―仄かに物よりとほりて見ゆるを/源氏(澪標)」
おおとのい
おおとのい オホトノヰ 【大宿直】
大内裏を守護する役人の詰め所。
→大内裏
おおとのごもり
おおとのごもり オホ― 【大殿籠り】
「寝ること」をいう尊敬語。おやすみになること。「なぞの―ぞ。物いひ知らずなありそ/落窪 1」
おおとのごもる
おおとのごも・る オホトノ― 【大殿籠る】 (動ラ四)
貴人が寝ることを敬っていう語。おやすみになる。「まだ―・りたりとあこぎが申しつる/落窪 1」
おおとのほがい
おおとのほがい オホ―ホガヒ 【大殿祭】
宮殿の平安を祈願する儀式。神今食(ジンゴンジキ)・新嘗祭(シンジヨウサイ)・大嘗祭の前後の定例の行事。また,臨時に宮殿の新築・移居・斎宮・斎院の卜定のあとに行う。
おおとびで
おおとびで オホ― [3] 【大飛出】
能面の飛出の一。たけだけしい神威を表し,「嵐山」「賀茂」「江島」「国栖(クズ)」などの後ジテに用いる。
→飛出
おおとも
おおとも オホトモ 【大伴】
姓氏の一。古代の中央豪族。軍事をつかさどり,大和朝廷では大連(オオムラジ)の地位にあった。壬申(ジンシン)の乱に戦功があり,奈良時代にも名門貴族として朝政に加わったが,次第に藤原氏におされた。のち伴宿禰(トモノスクネ)と改姓。応天門の変ののち急速に衰えた。
おおとも
おおとも オホトモ 【大友】
姓氏の一。
おおとも
おおとも オホトモ 【大伴】
古代,現在の大阪から堺にかけての湾岸地帯をいった語。大和朝廷の船着場(御津(ミツ))もこの辺りにあった。
おおともいのつかさ
おおともいのつかさ オホトモヒ― 【弁官】
⇒べんかん(弁官)
おおともそうりん
おおともそうりん オホトモ― 【大友宗麟】
(1530-1587) 戦国大名。義鑑(ヨシアキ)の子。名は義鎮(ヨシシゲ),剃髪(テイハツ)して宗麟。豊後(ブンゴ)の領主。キリスト教を保護し,自らも受洗。天正遣欧使節を派遣した。
おおともの
おおともの オホトモ― 【大伴の】 (枕詞)
地名「大伴の御津(ミツ)」から「見つ」にかかる。「―見つとは言はじあかねさし照れる月夜(ツクヨ)にただに逢へりとも/万葉 565」
おおとものおうじ
おおとものおうじ オホトモ―ワウジ 【大友皇子】
(648-672) 天智天皇の長子。伊賀皇子とも。壬申(ジンシン)の乱で叔父大海人(オオアマノ)皇子(天武天皇)に敗れ縊死。「懐風藻」に漢詩二首を収める。妻は十市皇女(トオチノヒメミコ)。
→弘文(コウブン)天皇
おおとものおおえまる
おおとものおおえまる オホトモ―オホエマル 【大伴大江丸】
(1722-1805) 江戸中・後期の俳人。本名,安井政胤。別号,旧国(フルクニ)など。大坂の飛脚問屋。蓼太(リヨウタ)門で遊俳の代表的人物。句風は軽妙洒脱。著「俳懺悔」「秋存分」など。
おおとものかなむら
おおとものかなむら オホトモ― 【大伴金村】
大和朝廷の実力者。武烈から欽明に至る五朝の大連(オオムラジ)。継体天皇を擁立し大伴氏全盛期をもたらしたが,対韓政策の失政を物部尾輿(オコシ)に弾劾され,失脚。生没年未詳。
おおとものくろぬし
おおとものくろぬし オホトモ― 【大友黒主】
平安前期の歌人。近江国滋賀郡大友郷の人。六歌仙の一人。志賀黒主と称される。歌は古今和歌集などにみえる。伝説的人物として,謡曲・歌舞伎などの題材となった。生没年未詳。
おおとものさかのうえのいらつめ
おおとものさかのうえのいらつめ オホトモ―サカノウヘノイラツメ 【大伴坂上郎女】
奈良前期の女流歌人。安麻呂の女(ムスメ)。旅人の妹。家持の叔母。穂積皇子,次いで藤原麻呂に嫁す。のち大伴宿奈麻呂に嫁し坂上大嬢(オオイラツメ)を生む。万葉集に多く歌がみえ,才気豊かな歌風で知られる。生没年未詳。
おおとものたびと
おおとものたびと オホトモ― 【大伴旅人】
(665-731) 奈良前期の歌人。安麻呂の長男。家持の父。728年頃大宰帥(ダザイノソツ)として下向,二年後大納言となり帰京。万葉集所収の歌は,主に大宰帥在任中のもので,山上憶良らと歌壇を形成した。率直な抒情的歌風で知られ,道教的思想の影響を受けたものも多い。
おおとものみゆき
おおとものみゆき オホトモ― 【大伴御行】
(?-701) 壬申の乱における天武天皇側の功臣の一人。安麻呂の兄。天武・持統・文武の三朝の官人。大納言。贈右大臣。万葉集に歌がみえる。
おおとものやかもち
おおとものやかもち オホトモ― 【大伴家持】
(718?-785) 奈良時代の歌人。旅人の子。越中守・中納言など地方・中央諸官を歴任。万葉集で歌数が最も多く,現在の二〇巻本に整えられる以前の一六巻本の体裁の万葉集の編纂者(ヘンサンシヤ)の一人と目される。繊細・優美な歌風で万葉末期を代表する歌人。
おおとものやすまろ
おおとものやすまろ オホトモ― 【大伴安麻呂】
(?-714) 奈良時代の武将・歌人。通称,佐保大納言。旅人の父。壬申の乱に軍功を挙げ,天武から元明の諸朝に仕えた。万葉集に歌を収める。
おおともべ
おおともべ オホトモ― [4] 【大伴部】
上代,大伴氏の私有した部曲(カキベ)。武芸をもって朝廷にも仕えた。
おおともよしあき
おおともよしあき オホトモ― 【大友義鑑】
(1502-1550) 戦国大名。北九州諸国を征服。海外貿易を行う。後嗣争いで,義鎮(宗麟)擁立派の家臣に殺された。
おおとらつぐみ
おおとらつぐみ オホ― [5] 【大虎鶫】
トラツグミの亜種。トラツグミに比べ体は大きく,体色は黄色味を帯びる。尾羽は一二枚。奄美大島の亜熱帯常緑広葉樹林のみに生息。トラツグミとはさえずりが異なり,別種とされることもある。天然記念物。絶滅危惧種。
おおとり
おおとり オホ― [0] 【大鳥・鳳】
(1)ツル・コウノトリ・ワシなどのような大きな鳥。
(2)中国で,想像上の鳥。翼の長さ三千里,一度に九万里を飛ぶという。鵬(ホウ)。
おおとり
おおとり オホトリ 【大鳥】
姓氏の一。
おおとりけいすけ
おおとりけいすけ オホトリ― 【大鳥圭介】
(1833-1911) 政治家。播磨の人。蘭学・兵学を学び,幕臣となる。戊辰(ボシン)戦争の際,榎本武揚らと箱館五稜郭にたてこもって抗戦。のち明治政府に仕え,清国・朝鮮公使,枢密顧問官などを歴任。
おおとりじんじゃ
おおとりじんじゃ オホトリ― 【鷲神社】
東京都台東区千束にある神社。祭神は天之日鷲命(アメノヒワシノミコト)・日本武尊(ヤマトタケルノミコト)。開運・商売繁盛の神として信仰され,一一月の酉(トリ)の市は有名。
おおとりじんじゃ
おおとりじんじゃ オホトリ― 【大鳥神社】
大阪府堺市鳳(オオトリ)北町にある神社。和泉国一の宮。祭神は大鳥連祖神(オオトリノムラジノミオヤノカミ)・日本武尊(ヤマトタケルノミコト)。日本武尊が没後,白鳥となってこの地に飛来したと伝える。
おおとりづくり
おおとりづくり オホトリ― [5] 【大鳥造り】
神社本殿の形式の一。桁行(ケタユキ)二間,梁行(ハリユキ)二間,切妻造り,妻入り。内部は前後に分かれて外陣・内陣となり正面中央を入り口とする。堺市の大鳥神社が代表例。
おおとりの
おおとりの オホ― 【大鳥の】 (枕詞)
大鳥の左右の羽の重なる意の「羽交(ハガイ)」から「羽易(ハガイ)山」にかかる。「―羽易の山にあが恋ふる妹はいますと/万葉 210」
おおど
おおど オホ― [0][1] 【大戸】
〔「おおと」とも〕
家の表口にある大きな戸。
おおどう
おおどう オホ― [0] 【大胴】
「大鼓(オオツヅミ){(1)}」に同じ。
おおどうぐ
おおどうぐ【大道具】
stage setting;a scene.→英和
大道具方 a sceneshifter.→英和
おおどうぐ
おおどうぐ オホダウグ [3] 【大道具】
(1)書き割り・建物・樹木・岩など,出演者が手に取らない舞台装置。
⇔小道具
(2)「大道具方(カタ)」の略。
おおどうぐかた
おおどうぐかた オホダウグ― [0] 【大道具方】
大道具の製作・運用などを担当する者。大道具。
おおどおり
おおどおり オホドホリ [3] 【大通り】
(町なかの)幅の広い道。
おおどおり
おおどおり【大通り】
a main street.
おおどか
おおどか オホ― (形動ナリ)
おっとりしているさま。おおらか。おうよう。「文を書けど,―にことえりをし/源氏(帚木)」
おおどく
おおど・く オホ―
■一■ (動カ四)
〔「おおどか」の動詞化〕
おっとりしている。おどく。「人のけはひいとあさましくやはらかに―・きて/源氏(夕顔)」
■二■ (動カ下二)
{■一■}に同じ。また,おどける意とも。「―・けたる声に言ひなして/源氏(花宴)」
おおどこ
おおどこ オホ― [0] 【大所】
「おおどころ(大所)」に同じ。
おおどこ=の犬(イヌ)となるとも小家(コイエ)の犬となるな
――の犬(イヌ)となるとも小家(コイエ)の犬となるな
身を寄せるなら勢力のあるものを選べ。主人や相手はしっかりしたものを選べ。犬になるとも大所(オオドコ)の犬になれ。
おおどころ
おおどころ オホ― [3] 【大所】
(1)その分野で勢力があり,主要な位置にある人。主だった人。「学会の―が集まっている」
(2)大きな構えの家。資産家。たいけ。「一番女房の―の勝手にあふ者/浮世草子・織留 5」
おおどしま
おおどしま オホ― [3] 【大年増】
年増の中で,さらに年のいった女。
→年増
おおどしより
おおどしより オホ― [3] 【大年寄】
(1)豊臣時代の五大老の異名。
(2)江戸幕府で,大奥女中の上位のもの。
おおどた
おおどた オホ― [0] 【大どた】
〔取引用語で〕
相場が,端数(ハスウ)のないちょうどの額であること。
おおどまり
おおどまり オホドマリ 【大泊】
コルサコフの日本統治時代の名称。
おおども
おおども オホ― [0] 【大供】
〔「こども」に対して作った語〕
おとな。子供っぽいおとなを茶化していう語。「よい年しての―様が/花ごもり(一葉)」
おおどろ
おおどろ オホ― [0] 【大どろ】
〔「おおどろどろ」の略〕
下座音楽の一。歌舞伎で,幽霊・変化(ヘンゲ)・妖術使いなどの出入りに用いる鳴り物で,大太鼓を長ばちで打ち,不安感をそそる。
⇔うすどろ
→どろどろ
おおな
おおな オホ― [0] 【大名】
「大字(オオアザ)」に同じ。
⇔小名(コナ)
おおなおおな
おおなおおな オホナオホナ (副)
(1)ほかの事を考えずに。余念なく。真剣に。「いかでか,この君さへ,―言(コト)出づる事を,物憂くはもてなすべきぞ/源氏(早蕨)」
(2)思慮もなく。うっかりと。「大蔵卿の―まじりて,さすがに声うち添へむもつつましきにや/紫式部日記」
(3)あっさりと。簡単に。「かたきには右兵衛・源中将なむある。―射ふせられぬ/蜻蛉(中)」
〔「あふなあふな」と同語とする説がある〕
→おうなおうな
おおなおび
おおなおび オホナホビ 【大直日・大直毘】
凶事・災禍などを吉事に転ずること。また,祭事の斎(イミ)の期間が過ぎて平常に復すること。「咎過(トガアヤマチ)あらむをば神直び,―に見直し聞直しまして/祝詞(御門祭)」
おおなおびのかみ
おおなおびのかみ オホナホビ― 【大直毘神・大直備神】
けがれや災いを除く神。記紀神話で,伊弉諾尊(イザナキノミコト)が黄泉(ヨミ)の国のけがれを祓うために行なった禊(ミソギ)の際に化成した。直毘神。
おおなかぐろ
おおなかぐろ オホ― [3] 【大中黒】
(1)矢羽根の一種。中黒(ナカグロ)の部分が幅広いもの。
→中黒(2)
(2)家紋の一。輪の真ん中に横に太く黒い線を引いたもの。新田氏の紋。一つ引両(ヒキリヨウ)。
おおなかじろ
おおなかじろ オホ― [3] 【大中白】
矢羽根の一種。中白(ナカジロ)の部分が幅広いもの。
→中白(2)
おおなかとみ
おおなかとみ オホナカトミ 【大中臣】
姓氏の一。
おおなかとみのよしのぶ
おおなかとみのよしのぶ オホナカトミ― 【大中臣能宣】
(921-991) 平安中期の歌人。三十六歌仙の一人。四位祭主。梨壺の五人の一人。万葉集の訓釈および後撰集の撰進に参加。賀歌を得意とし,歌は拾遺集などにみえる。家集「能宣集」
おおなた
おおなた【大鉈を振るう】
make a drastic cut <in the budget> .
おおなた
おおなた オホ― [0] 【大鉈】
大きな,なた。
おおなた=を振るう
――を振る・う
思い切って大胆に縮小したり処理したりする。「予算案に―・う」
おおなだい
おおなだい オホ― [3] 【大名題】
(1)その日一日の歌舞伎狂言全体を総括した題名。江戸では一日に一本の名題で演じた。
⇔小名題
(2)「大名題看板(カンバン)」の略。
(3)歌舞伎俳優の中で,中心的な俳優。幹部俳優。
おおなだいかんばん
おおなだいかんばん オホ― [6] 【大名題看板】
大名題{(1)}を記した看板。木戸のそばに立てた。芸題看板。大名題。
〔京坂では一枚看板といった〕
おおなみ
おおなみ オホ― [0] 【大波】
大きな波。
おおなみ
おおなみ【大波】
a big wave;a billow.→英和
おおなむちのかみ
おおなむちのかみ オホナムチ― 【大己貴神・大穴牟遅神】
記紀神話で,天孫降臨以前,葦原中国(アシハラノナカツクニ)を支配した神。古事記では大国主神(オオクニヌシノカミ)の別名。大汝命(オオナムチノミコト)。
おおなめ
おおなめ オホ― [0] 【大滑】
鞍具(クラグ)の一。鞍骨が馬の背になめらかに当たるように鞍の下に敷く「滑(ナメ)」の大形のもの。唐鞍・移し鞍に用いる。
おおなめまつり
おおなめまつり オホナメ― 【大嘗祭】
⇒だいじょうさい(大嘗祭)
おおなら
おおなら オホ― [0] 【大楢】
ミズナラの別名。
おおなるときょう
おおなるときょう オホナルトケウ 【大鳴門橋】
淡路島と四国を結ぶ,鳴門海峡にかかるつり橋。本四連絡橋の神戸・鳴門ルートにある。全長1629メートル。1985年(昭和60)完成。
おおなんじこなんじ
おおなんじこなんじ オホナンヂコナンヂ 【大汝小汝】
⇒磐司盤三郎(バンジバンザブロウ)
おおなんど
おおなんど オホ― 【大納戸】
御納戸役のこと。
⇔小納戸
「―衆八人居ならび/浮世草子・新可笑記 5」
おおなんぼく
おおなんぼく オホ― 【大南北】
四世鶴屋南北(ツルヤナンボク)の敬称。
おおに
おおに オホ― 【凡に】
⇒おお(凡)
おおにえ
おおにえ オホニヘ 【大贄・大嘗】
(1)〔りっぱな贄の意〕
朝廷または神への貢ぎ物として奉るその地方の産物。「鮮(アザラ)けき魚の―をもちて…献れり/日本書紀(仁徳訓)」
→にえ
(2)「大嘗祭(オオニエノマツリ)」に同じ。
(3)「大嘗祭」のときに天皇が神前でとる食事。
おおにえのまつり
おおにえのまつり オホニヘ― 【大嘗祭】
⇒だいじょうさい(大嘗祭)
おおにし
おおにし オホ― [0] 【大西】
(関西以西で)冬期に西から吹く強風。
おおにし
おおにし オホニシ 【大西】
姓氏の一。
おおにしたきじろう
おおにしたきじろう オホニシタキジラウ 【大西滝治郎】
(1891-1945) 海軍軍人。中将。兵庫県生まれ。1944年(昭和19)レイテ沖海戦に際して特攻作戦を指揮した。敗戦の翌日自決。
おおにしはじめ
おおにしはじめ オホニシ― 【大西祝】
(1864-1900) 哲学者・評論家。岡山県生まれ。東大卒。「六合雑誌」を編集,姉崎正治らと丁酉(テイユウ)倫理会をつくる。当時盛んであった功利主義や進化論に対し,批判主義・理想主義を鼓吹。内村鑑三不敬事件では,井上哲次郎らを批判。著「西洋哲学史」など。
おおにゅうどう
おおにゅうどう オホニフダウ [3] 【大入道】
(1)からだの大きな,坊主頭の化け物。
(2)坊主頭の大男。また,その人をあざけっていう語。
おおにわ
おおにわ オホニハ [0] 【大庭】
(1)広い庭。
⇔小庭
(2)主殿の前の広い場所。特に,紫宸殿(シシンデン)の前の庭。おおば。
→小庭(3)
おおにんずう
おおにんずう オホ― [3] 【大人数】
〔「おおにんず」とも〕
人数が多いこと。大勢。多人数。
⇔小人数
「―で押しかける」
おおぬき
おおぬき オホ― [0] 【大貫】
旧製材規格の一。幅三・八〜三・九寸(約11センチメートル),厚さ八〜九分(約2.5センチメートル),長さ二間(約3.6メートル)の板材。
おおぬさ
おおぬさ オホ― [0] 【大幣】
(1)大祓(オオハラエ)に用いる大串に付けた幣。祓の後,参列の人々がこの幣を引き寄せて自身のけがれを移し,川に流した。大勢の人々が争って引き寄せることから「引く」の序として歌に詠まれる。「―の引く手あまたになりぬれば/古今(恋四)」
(2)〔(1)の古今集の歌から〕
多くの人に気を引かれるたとえ。「我をのみ思ふと言はばあるべきをいでや心は―にして/古今(雑体)」
おおぬし
おおぬし オホ― 【大主】
人を敬っていう語。あなた様。御主人様。「いにしへに君の三代経て仕へけり我(ア)が―は七世申さね/万葉 4256」
おおぬま
おおぬま オホ― 【大沼】
北海道南西部,渡島(オシマ)半島の駒ヶ岳南部にある堰止め湖。湖中に大小百数十の島が点在。面積5.3平方キロメートル。
おおぬま
おおぬま オホヌマ 【大沼】
姓氏の一。
おおぬまこくていこうえん
おおぬまこくていこうえん オホ―コウヱン 【大沼国定公園】
渡島半島の駒ヶ岳を中心に,大沼・小沼・蓴菜(ジユンサイ)沼からなる公園。
おおぬまちんざん
おおぬまちんざん オホヌマ― 【大沼枕山】
(1818-1891) 幕末・明治期の漢詩人。江戸の人。名は厚,字(アザナ)は子寿。若くして詩才をあらわし,詩塾下谷吟社を開く。時勢から離れ,詩文の世界に生きた。著「枕山詩鈔」「江戸名勝詩」ほか。
おおね
おおね オホ― [0] 【大根】
(1)物事のおおもと。根本。「やつと自分を苦しめる不安の―に辿(タド)り付いた/明暗(漱石)」
(2)太い鏃(ヤジリ)。
(3)ダイコンの古名。「山代女の木鍬持ち打ちし―/古事記(下)」
おおねほぞ
おおねほぞ オホ― [3] 【大根枘】
断面が長方形の枘。ひらほぞ。
おおの
おおの オホノ 【大野】
姓氏の一。
おおの
おおの オホノ 【大野】
(1)福井県北東部,大野盆地にある市。旧城下町。織物業が盛ん。スキー場や観光地に富む。
(2)北海道南西部,渡島(オシマ)支庁亀田郡の町。北海道の水田発祥の地。
(3)岐阜県南西部,揖斐(イビ)郡の町。古墳・条里制遺構が残る。富有柿を特産。
(4)広島県南西部,佐伯郡の町。カキの養殖が盛ん。大野瀬戸を隔てて厳島(宮島)がある。
(5)大分県南部,大野郡の町。大部分は阿蘇溶岩台地。
おおの
おおの オホ― [0] 【大野】
広々とした野原。
おおのうかい
おおのうかい オホナフクワイ [3] 【大納会】
⇒だいのうかい(大納会)
おおのか
おおのか オホ― (形動ナリ)
(1)規模や分量・程度などがきわめて大きいさま。「さる―なるものは所せくやあらんと思ひしに/枕草子 97」
(2)おおげさなさま。「あさましう―にもいふものかなと/宇治拾遺 1」
おおのがい
おおのがい オホ―ガヒ [3] 【大野貝】
海産の二枚貝。貝殻は灰白色で褐色の殻皮をかぶり,長卵形。殻長10センチメートル内外で,薄くもろい。砂泥に深くもぐり,長い水管を出す。食用。九州以北の内湾にすむ。大村貝。文殊(モンジユ)の白貝。
おおのくろべえ
おおのくろべえ オホノクロベヱ 【大野九郎兵衛】
江戸中期,赤穂藩浅野家の家老。赤穂藩取りつぶしに際して,大石良雄と意見が対立,逃走したといわれる。生没年未詳。
おおのしゃちく
おおのしゃちく オホノ― 【大野洒竹】
(1872-1913) 俳人。熊本県生まれ。本名,豊太。東大卒。医業のかたわら句作,俳諧の研究,俳書の収集に尽くし,「俳諧文庫」の編集・校訂に従う。
おおのじょう
おおのじょう オホノジヤウ 【大野城】
福岡県西部の市。福岡市に隣接し,都市化が進む。四王寺山に大野城趾がある。
おおのじょう
おおのじょう オホノジヤウ 【大野城】
(1)福岡県太宰府市,粕屋郡宇美町・大野城市にまたがる四王寺山にある古代の朝鮮式山城。665年大宰府の防備のために南側の基肄城(キイジヨウ)とともに造られた。
(2)地名(別項参照)。
おおののあずまひと
おおののあずまひと オホノ―アヅマヒト 【大野東人】
(?-742) 奈良時代の武将。蝦夷(エゾ)征伐に参加。のち鎮守府将軍・陸奥按察使(アゼチ)を歴任。藤原広嗣の乱を平定した。多賀城を築く。
おおのはるなが
おおのはるなが オホノ― 【大野治長】
(?-1615) 安土桃山時代の武将。通称,修理亮(シユリノスケ)。豊臣秀吉・秀頼に仕えた。関ヶ原の戦いでは徳川方についたが,のち秀頼に再仕。大坂夏の陣に敗れ,秀頼に殉じた。
おおのばんぼく
おおのばんぼく オホノ― 【大野伴睦】
(1890-1964) 政治家。岐阜県生まれ。明大卒。1930年(昭和5)以来衆議院議員に当選一三回。第二次大戦後,三木武吉と保守合同を推進。衆議院議長・自民党副総裁を歴任。
おおのやすまろ
おおのやすまろ オホ― 【太安万侶】
(?-723) 奈良時代の文人。民部卿。元明天皇の勅により稗田阿礼(ヒエダノアレ)の誦習した帝紀・旧辞を筆録,古事記三巻を撰進。日本書紀の編纂にもあたったという。
おおのやすまろ
おおのやすまろ オホ― 【太安万侶】
⇒「おお(太)」の子項目
おおのら
おおのら オホ― 【大のら】
ひどいなまけもの。また,酒びたりの人。「やあ,此半七の―めは/浄瑠璃・長町女腹切(上)」
おおのり
おおのり オホ― [0] 【大乗】
謡で,リズムのとり方の一種。八音節を八拍子の各一拍にあてる謡い方。舞踊的な雰囲気の濃い力強いリズムで,舞の前後や神・鬼など夢幻的役柄の動きの部分などに用いられる。
〔普通「大ノリ」と書く〕
→中乗(チユウノリ)
→平乗(ヒラノリ)
おおはくちょう
おおはくちょう オホハクテウ [3] 【大白鳥】
カモ目カモ科の鳥。翼を広げると2メートルを超す。体は純白で脚は黒。くちばしは黒く,付け根が黄色。ユーラシア北部に広く分布。日本には冬鳥として渡来。越冬地として新潟の瓢湖が著名。
おおはし
おおはし オホ― [0] 【大嘴】
キツツキ目オオハシ科の鳥の総称。全長30〜60センチメートルで,体に比べて巨大なくちばしをもつ。羽色・くちばしとも多彩で美しい。中南米の熱帯地方の森林にすむ。
おおはし
おおはし オホハシ 【大橋】
姓氏の一。
おおはしおとわ
おおはしおとわ オホハシオトハ 【大橋乙羽】
(1869-1901) 小説家・紀行文家・出版業者。米沢市生まれ。旧姓,渡部。本名,又太郎。硯友社同人。出版社博文館を主宰。著「露小袖」,紀行文「千山万水」など。
おおはしさへい
おおはしさへい オホハシ― 【大橋佐平】
(1835-1901) 出版業者。越後の人。1887年(明治20),子の新太郎とともに博文館を創設,雑誌「太陽」「少年世界」「文芸倶楽部」などを創刊し,広く人気を博す。また,印刷所,図書館などを創設。
おおはししんたろう
おおはししんたろう オホハシシンタラウ 【大橋新太郎】
(1863-1944) 実業家。長岡市生まれ。父佐平とともに博文館を創設。衆議院・貴族院議員を歴任。
おおはしそうけい
おおはしそうけい オホハシ― 【大橋宗桂】
(1555-1634) 江戸初期の棋士・将棋一世名人。京都の人。家元大橋本家の祖。将棋の上手(ジヨウズ)として織田信長・豊臣秀吉・徳川家康・徳川秀忠に仕え,1612年幕府の将棋所に任ぜられた。
おおはしとつあん
おおはしとつあん オホハシ― 【大橋訥庵】
(1816-1862) 幕末の儒学者。江戸の人。名は正順,通称は順蔵。佐藤一斎に学び,宇都宮藩に仕える。攘夷論を説き,安藤信正暗殺を企てて捕らえられ,幽囚中に没。著「闢邪小言」「隣疝臆議」など。
おおはしりゅう
おおはしりゅう オホハシリウ 【大橋流】
御家(オイエ)流の一流派。松花堂昭乗(シヨウカドウシヨウジヨウ)の書風に発し,大橋重政(1618-1672)が開いた。重政が江戸幕府の書吏であったことから,公文書にこの流派の書が多い。
おおはじ
おおはじ オホハヂ [0] 【大恥】
ひどく体面を損なうこと。赤恥。「―をかく」
おおはず
おおはず オホ― 【大筈】
無責任で,でたらめなこと。「―いふ程のお敵は十にひとつも物になるぞかし/浮世草子・諸艶大鑑 2」
おおはだぬぎ
おおはだぬぎ オホ― [4][3] 【大肌脱ぎ・大膚脱ぎ】
上半身の着物をぬいで,肌を多くあらわすこと。両肌(モロハダ)脱ぎ。
おおはば
おおはば オホ― [0] 【大幅】 (名・形動)[文]ナリ
(1)普通より幅の広い・こと(さま)。「―な障子紙」
(2)普通のものよりも幅の広い布地。和服地では,並幅(36センチメートル)のものに対して72センチメートル前後のもの。洋服地ではダブル幅(約140センチメートル)のものをいう。
(3)数量や規模などの変動の差が大きい・こと(さま)。「―に値上げする」「―な人事異動」
おおはば
おおはば【大幅の】
<goods> of full width;broad.→英和
〜の値下がり(値上がり) a big fall (a sharp rise) <in stock prices> .
おおはむ
おおはむ オホ― [0] 【大波武】
アビ目アビ科の海鳥。全長65センチメートル内外。体に比べ翼が短く,足に水かきがあり,潜水が巧み。夏羽は背が黒白のまだら,冬羽は背面が黒,腹面が白。ユーラシア・北米の極地で繁殖し,日本には冬鳥として九州以北に渡来する。
おおはやり
おおはやり オホ― [3] 【大流行り】
大変にはやること。大流行。
おおはら
おおはら オホハラ 【大原】
〔「小原(オハラ)」とも〕
京都市左京区の地名。洛北の農山村で,柴漬けの名産地。寂光院・三千院などがある。((歌枕))「―やまだすみがまも習はねばわが宿のみぞけぶりたえたる/詞花(雑下)」
おおはら
おおはら オホハラ 【大原】
(1)千葉県南東部,夷隅(イスミ)郡の町。大原漁港では水産加工業が盛ん。
(2)岡山県北東部,英田(アイダ)郡の町。近世,因幡街道の宿場町。南東部の宮本は宮本武蔵の生地と伝える。
おおはら
おおはら オホハラ 【大原】
姓氏の一。
おおはらい
おおはらい【大祓】
a purification ceremony.
おおはらい
おおはらい オホハラヒ 【大払ひ】
大みそかの支払い勘定。「―の借銭すましかねるゆへなり/浮世草子・胸算用 4」
おおはらい
おおはらい オホハラヒ [3] 【大祓】
⇒おおはらえ(大祓)
おおはらえ
おおはらえ オホハラヘ [3] 【大祓】
人々の罪やけがれを祓い清める神事。中古以降,六月と一二月の晦日(ミソカ)を恒例とし,臨時に大嘗祭の前後,疫病・災害などの際にも行なった。現在でも宮中や神社の年中行事の一つとなっている。おおはらい。
おおはらえのことば
おおはらえのことば オホハラヘ― 【大祓の詞】
大祓の神事の際に読み上げる祝詞(ノリト)。中古には中臣(ナカトミ)氏が宣読した。「延喜式」に収められている。
おおはらごこう
おおはらごこう オホハラ―カウ 【大原御幸】
⇒おはらごこう(大原御幸)
おおはらしげとみ
おおはらしげとみ オホハラ― 【大原重徳】
(1801-1879) 幕末の尊王攘夷派の公卿。1862年江戸に下向して一橋慶喜の登用,攘夷実行の勅旨を伝えた。維新後は参与。大原三位。
おおはらしゃかいもんだいけんきゅうじょ
おおはらしゃかいもんだいけんきゅうじょ オホハラシヤクワイ―ケンキウ― 【大原社会問題研究所】
1919年(大正8)実業家大原孫三郎によって設立された民間社会科学研究機関。「日本労働年鑑」などを刊行。
おおはらの
おおはらの オホハラノ 【大原野】
京都市右京区の地名。丘陵地。勝持寺・善峰寺・大原野神社などがある。((歌枕))
〔和歌では「おほはら」と表現されることが多い〕
おおはらのじんじゃ
おおはらのじんじゃ オホハラノ― 【大原野神社】
京都市大原野南春日町にある神社。祭神は建御賀豆智命(タケミカズチノミコト)・伊波比主命(イワイヌシノミコト)・天之子八根命(アメノコヤネノミコト)・比売神(ヒメガミ)。
おおはらのまつり
おおはらのまつり オホハラノ― 【大原野祭】
大原野神社の祭礼。古くは毎年2月上卯(ウ)の日,一一月中子(ネ)の日の二回行われた。現在は四月八日に行われる。
おおはらまごさぶろう
おおはらまごさぶろう オホハラマゴサブラウ 【大原孫三郎】
(1880-1943) 実業家。岡山県生まれ。早大卒。倉敷紡績社長。キリスト教的理想主義から社会事業に尽力。大原社会問題研究所・大原農業研究所・大原美術館などを創設した。
おおはらめ
おおはらめ オホハラ― [0] 【大原女】
⇒おはらめ(大原女)
おおはらもんどう
おおはらもんどう オホハラ―ダウ 【大原問答】
法然が顕真法印の要請により,1186年京都大原の勝林院で浄土宗の教義につき叡山・南都の学僧と問答し信服させたこと。大原談義(ダンギ)。
おおはらゆうがく
おおはらゆうがく オホハライウガク 【大原幽学】
(1797-1858) 江戸後期の農民指導者。名古屋の人。神道・儒教・仏教・卜占に通じ,三教混合の心学的な「性学」と呼ばれる独自の教学を説いた。諸国を巡歴後,下総(シモウサ)国香取郡に定着し,農業技術を指導。彼の組織した先祖株組合は農業協同組合の先駆をなす。幕府の圧迫をうけ自殺。著「口まめ草」「性学趣意」など。
おおはる
おおはる オホハル 【大治】
愛知県北西部,海部(アマ)郡の町。馬島流眼科の発生地で,明眼(ミヨウゲン)院がある。扇骨を特産。
おおば
おおば オホ― [0] 【大羽】
マイワシの大形のもの。
おおば
おおば オホ― 【大場】
■一■ (名)
(1)広い場所。
(2)囲碁の序盤で,まだ石の打たれていない盤上の広い場所。
(3)能で,晴れやかな場所。
(4)大きな町。都会。「我を見しらぬ他国の―に住居して/浮世草子・新可笑記 2」
(5)「大庭(オオニワ){(2)}」に同じ。
■二■ (形動ナリ)
(芸や態度が)大きな舞台にふさわしいさま。「荒事花々しくして第一芸―にしてよし/歌舞伎・壬生大念仏」
おおば
おおば オホ― [0] 【大葉】
⇒青紫蘇(アオジソ)
おおば
おおば オホバ 【大庭】
姓氏の一。
おおば
おおば オホ― 【祖母】
〔「おおはは(大母)」の転〕
父母の母。そぼ。
⇔おおじ
「父方の―の家をつたへて久しく/方丈記」
おおばか
おおばか オホ― [0][3] 【大馬鹿】 (名・形動)
はなはだしく愚かな・こと(さま)。また,その者。おおたわけ。「―をしでかす」「―を言うな」「―野郎」
おおばかげちか
おおばかげちか オホバ― 【大庭景親】
(?-1180) 鎌倉初期の武将。相模の人。平氏の支族。通称,平三郎。石橋山の合戦で頼朝を破ったが,再起した頼朝に斬首(ザンシユ)された。
おおばがらし
おおばがらし オホ― [4] 【大葉芥】
タカナの別名。
おおばぎぼうし
おおばぎぼうし オホ― [5] 【大葉擬宝珠】
トウギボウシの別名。
おおばくち
おおばくち オホ― [3] 【大博打】
規模の大きな博打。転じて,失敗の危険性が高い物事を思い切ってやることをいう。「のるかそるかの―を打つ」
おおばげんのじょう
おおばげんのじょう オホバ― 【大庭源之丞】
(?-1702) 江戸前期の治水家。駿河国駿東郡深良村の名主。駿東郡に箱根芦の湖の水を引くことを立案,友野与右衛門・箱根権現別当快長らの協力で箱根用水を完成した。
おおばこ
おおばこ【車前草】
《植》a plantain.→英和
おおばこ
おおばこ オホバ― [0] 【車前草】
〔「大葉子」とも書く〕
オオバコ科の多年草。葉は根生して地に伏し,卵形で,数本の縦脈が目立つ。夏,葉間から20センチメートル内外の花茎が出て,白色の小花が穂状に密集してつく。葉・種子を利尿・咳(セキ)止め薬にする。車前草(シヤゼンソウ)。オンバコ。カエルッパ。
〔「車前草の花」は [季]夏〕
車前草[図]
おおばたん
おおばたん オホ― [3] 【大巴旦】
オウム目オウム科の鳥。全長約50センチメートル。羽色は全身白色で,かすかにバラ色を帯びる。冠羽は立てたり伏せたりでき,先端が赤い。果実や種子などを食べる。物まねが巧みで,人語もじょうずにまねる。モルッカ諸島の原産で飼い鳥にされる。
おおばなし
おおばなし オホ― [3] 【大話】
昔話の一種。極端に誇張された内容に興味の中心をおく笑い話。のち,みだらな内容をも語るようになった。
おおばね
おおばね オホ― [0] 【大羽】
鳥類の羽毛のうち,細かい綿毛ではなく,大きくてしっかりした羽軸をもつ羽。
おおばり
おおばり オホ― [0] 【大梁】
柱に結合されている主要な梁。
おおばん
おおばん【大判の】
large-sized;king-size.〜洋罫(けい)紙 foolscap.→英和
おおばん
おおばん オホ― [0] 【大鷭】
ツル目クイナ科の水鳥。全長40センチメートル内外。全身黒色で,額からくちばしにかけて純白。広い開けた沼沢地を好み,巧みに泳ぐ。ユーラシア中部・オーストラリアに分布。日本では本州中部以北で繁殖し,冬は関東以南,沖縄などで越冬する。
おおばん
おおばん オホ― [0] 【大番】
(1)「大番役」の略。
(2)「大番組」の略。
おおばん
おおばん オホ― [0] 【大判】
(1)紙・本などの,普通より型の大きいもの。「―の画用紙」
(2)安土桃山・江戸時代を通じて流通した楕円形の大形金貨。天正大判・慶長大判・元禄大判・享保大判・天保大判などがある。拾両と墨書されていたが,小判の一〇倍で通用したわけではなく,時代により価値は変動し,主として儀礼・贈答などに用いられた。大判金。
⇔小判
おおばんがしら
おおばんがしら オホ― [5] 【大番頭】
(1)鎌倉幕府の職名。大番衆の長。
(2)江戸幕府の職名。大番組の長。
おおばんぐみ
おおばんぐみ オホ― [0] 【大番組】
江戸幕府の職名。旗本により編制され,戦時は本陣を固める精兵となり,平時は交代で江戸城および大坂城・京都二条城の警固をする役。大番。
おおばんざ
おおばんざ オホ― [0] 【大判座】
江戸時代,大判{(2)}の鋳造に関することの一切をつかさどった役所。京都の後藤四郎兵衛徳乗家にその特権が与えられた。のち,江戸にも開かれ,両所で御用を勤めた。
おおばんしゅう
おおばんしゅう オホ― [3] 【大番衆】
(1)大番役の人。平安・鎌倉時代,警固のために,京都に駐在した諸国の武士。
(2)江戸幕府の大番組の番士。
おおばんとう
おおばんとう オホ― [3] 【大番頭】
商店の,番頭の中の筆頭者。
おおばんぶるまい
おおばんぶるまい オホバンブルマヒ [5] 【大盤振(る)舞い】 (名)スル
「おうばんぶるまい(椀飯振舞)」に同じ。「お祝いに仲間を集めて―する」
おおばんやき
おおばんやき オホ― [0] 【大判焼(き)】
「今川焼き」に同じ。
おおばんやく
おおばんやく オホ― [0][3] 【大番役】
平安・鎌倉時代,京都の内裏・諸門などの警固役。京都大番役のほか,幕府所在の鎌倉の警固にあたるものを鎌倉大番役といった。大番。
おおひえ
おおひえ オホ― 【大比叡】
〔「おおびえ」とも〕
比叡山の美称。また,その二峰のうち大きい方の呼び名。
おおひきめ
おおひきめ オホ― 【大蟇目】
蟇目の大形のもの。
→蟇目
おおひげまわり
おおひげまわり オホヒゲマハリ [5] 【大鬚回り】
ボルボックスの和名。
おおひちりき
おおひちりき オホ― [4] 【大篳篥】
古代の雅楽演奏に用いられた,大形で低音の篳篥。平安初期まで用いられた。
おおひと
おおひと オホヒト 【大仁】
静岡県田方郡,伊豆半島基部にある町。狩野川中流に沿う温泉町(単純泉)。
おおひめぎみ
おおひめぎみ オホ― 【大姫君】
貴人の長女の敬称。おおいぎみ。
⇔おとひめぎみ
「―は東宮に参り給ひて/源氏(匂宮)」
おおひやき
おおひやき オホヒ― [0] 【大樋焼】
石川県金沢の楽焼。江戸時代初期大樋長左衛門の創始にかかる。茶道具を主に作り,赤黄色のいわゆる飴釉が特色。
おおひら
おおひら オホ― [0] 【大平】
大きく平たい椀(ワン)。主に汁の多い煮物料理を盛る。大平椀。おひら。
おおひら
おおひら オホヒラ 【大平】
姓氏の一。
おおひら
おおひら オホヒラ 【大平】
栃木県南部,下都賀(シモツガ)郡の町。栃木市との境に大平山がある。電機・自動車工業が立地。
おおひらまさよし
おおひらまさよし オホヒラ― 【大平正芳】
(1910-1980) 政治家。香川県生まれ。東京商大卒。外相・蔵相などを歴任し1978年(昭和53)首相。在任中急死。
おおひるめのむち
おおひるめのむち オホヒルメ― 【大日孁貴】
天照大神(アマテラスオオミカミ)の別名。
おおひれ
おおひれ オホ― 【大鰭】
尊大な態度。「高が十五(カコイ)より上を買はぬ男共と見極め,―に出て/浮世草子・禁短気」
→鰭(ヒレ)(2)
おおひれうた
おおひれうた オホヒレ― 【大比礼歌】
東遊(アズマアソ)びの終わりに歌う歌謡。大比礼。大比礼返し。
おおひろ
おおひろ オホ― [0] 【大広】
奉書紙のうち最大寸法のものの名称。越前紙では,縦44センチメートル,横59センチメートル。
おおひろま
おおひろま【大広間】
a (grand) hall.
おおひろま
おおひろま オホ― [3] 【大広間】
(1)大きな広間。
(2)江戸時代,式日に国持(クニモチ)大名・四位以上の外様(トザマ)大名が詰めた江戸城内の広間。
おおびき
おおびき オホ― [0] 【大引き】
(1)めくりカルタを三人でするとき,最後に札をめくる番の者。
(2)土台や束柱の上にあって,床下の根太(ネダ)を支える横木。尾引き。
おおびけ
おおびけ【大引け(相場)】
closing (prices).→英和
おおびけ
おおびけ オホ― [0] 【大引け】
(1)取引所での最終の立ち会い。また,そのときの相場。前場(ゼンバ)と後場(ゴバ)の大引けのうち,通常は後場の大引けをさす。
⇔寄り付き(4)
「―値段」
(2)遊郭で閉店の時刻,午前二時頃をいう。
おおびこのみこと
おおびこのみこと オホビコ― 【大彦命】
孝元天皇の第一皇子。四道将軍の一人。日本書紀によれば命により北陸を鎮撫(チンブ)したという。阿倍氏・布勢氏などの祖先とされる。
おおびたい
おおびたい オホビタヒ 【大額】
江戸時代に行われた,男子の額の剃(ソ)り方の一。額を広く剃り,鬢髪(ビンパツ)を小さく残したもの。六方者(ロツポウモノ)の間に流行した。
おおびゃくしょう
おおびゃくしょう オホビヤクシヤウ [3] 【大百姓】
田畑をたくさんもっている豊かな農家。豪農。
おおびゃくにち
おおびゃくにち オホ― [3] 【大百日】
歌舞伎の鬘(カツラ)の一。百日鬘(ヒヤクニチカズラ)の月代(サカヤキ)が,さらに長くのびたもの。盗賊・妖術使いなどが用いる。だいびゃく。
おおびら
おおびら【大びらに】
openly;→英和
publicly.→英和
おおびら
おおびら オホ― [0] (形動)
「おおっぴら」に同じ。「兄さんは道楽を看板にして―に広告して歩くのね/彷徨(潤一郎)」
おおびる
おおびる オホ― 【大蒜】
ニンニクの古名。[新撰字鏡]
おおふう
おおふう オホ― [1] 【大風】 (名・形動)[文]ナリ
(1)威張って人を見下したような態度である・こと(さま)。横風(オウフウ)。おうへい。「顔付高慢くさく,…と―なる言葉/風流仏(露伴)」
(2)おおらかで小さなことにこせこせしないさま。「江戸子の物買ふ様に―に買ふた所が/滑稽本・浮世風呂 4」
おおふだ
おおふだ オホ― [0] 【大札】
(1)大きな札。大きな立て札。
(2)江戸時代,芝居の大人の入場券。
⇔小札
(3)江戸時代,芝居の興行で,会計をつかさどる人。
おおふで
おおふで オホ― [0] 【大筆】
大きな字を書くのに用いる大きな筆。
おおふなと
おおふなと オホフナト 【大船渡】
岩手県南東部,三陸海岸南部の大船渡湾に臨む市。湾奥の大船渡港は石油・漁業基地。水産加工業およびセメント工業が発達。
おおふなとせん
おおふなとせん オホフナト― 【大船渡線】
JR 東日本の鉄道線。岩手県一ノ 関・盛間,105.7キロメートル。北上川流域と三陸海岸を結び,沿線に気仙沼,陸前高田などの都市がある。
おおふりそで
おおふりそで オホ― [3] 【大振袖】
袖丈の特に長い振袖。江戸中期頃からみられる。現在は未婚女性の礼装用。
おおぶ
おおぶ オホブ 【大府】
愛知県,知多半島基部の市。名古屋市に隣接し,宅地開発が著しい。ブドウ栽培が盛ん。
おおぶき
おおぶき オホ― [0] 【大袘】
着物の裾のふきが厚いもの。花嫁衣装に多い。
→袘(フキ)
おおぶく
おおぶく オホ― [0] 【大服・大福】
(1)茶の,一服の量が多いこと。[日葡]
(2)「大服茶」の略。[季]新年。「先づ―の口あけに変つた咄(ハナシ)がごんする/浄瑠璃・寿の門松」
(3)山帰来(サンキライ)の別名。
おおぶくちゃ
おおぶくちゃ オホ― [4][3] 【大服茶・大福茶】
元日に若水でたてた煎茶。小梅・昆布・黒豆・山椒(サンシヨウ)などを入れて飲む。一年中の悪気を払うという。福茶。[季]新年。
おおぶたい
おおぶたい オホ― [3] 【大舞台】
(1)大きくて立派な舞台。
(2)俳優の堂々とした演技。
(3)能力を発揮できる,重要な晴れの場。また,広大な活躍の場。だいぶたい。
おおぶね
おおぶね オホ― [0] 【大船】
〔「おおふね」とも〕
大きな船。
おおぶね=に乗る
――に乗・る
信頼できる基盤を得て,すっかり安心できる状態になる。「―・ったつもりでいなさい」
おおぶねの
おおぶねの オホ― 【大船の】 (枕詞)
(1)大船の停泊する津,大船の楫取(カト)りなどから「津守」「渡(ワタ)りの山」「香取」などにかかる。「―津守が占(ウラ)に告(ノ)らむとは/万葉 109」「―香取の海にいかりおろし/万葉 2436」
(2)大船が信頼しうる意から「たのむ」「思ひたのむ」にかかる。「―思ひ頼みし君がいなば/万葉 550」
(3)大船がゆれるさまから,またゆったりしているさまから「たゆとう」「ゆた」「ゆくらゆくら」などにかかる。「―ゆたのたゆたに物思ふころぞ/古今(恋一)」
おおぶり
おおぶり オホ― [0] 【大降り】 (名)スル
雨や雪などがはげしく降ること。
⇔小降り
「雨が―になってきた」
おおぶり
おおぶり オホ― [0] 【大振り】
■一■ (名)スル
(手・物などを)大きく振ること。
⇔小振り
「バットを―する」
■二■ (名・形動)[文]ナリ
(物や人のからだが)普通より大きめである・こと(さま)。
⇔小振り
「もう少し―な器」
おおぶり
おおぶり【大降り】
a heavy rain.
おおぶるまい
おおぶるまい オホブルマヒ [3] 【大振(る)舞い】
酒食などで,盛大に客をもてなすこと。また,その宴会。椀飯(オウバン)振る舞い。
おおぶろしき
おおぶろしき オホ― [3] 【大風呂敷】
(1)大きな風呂敷。
(2)できそうにもないおおげさな計画や話。
おおぶろしき
おおぶろしき【大風呂敷を広げる】
talk big;brag.→英和
おおぶろしき=を広げる
――を広・げる
実現不可能な計画を立てる。また,大言壮語する。
おおへい
おおへい オホ― [1] 【大柄】 (名・形動)[文]ナリ
「横柄(オウヘイ)」に同じ。「―な態度」
おおへびがい
おおへびがい オホヘビガヒ [4] 【大蛇貝】
海産の巻貝。茶褐色の管状の殻が不規則に成長し,ヘビがとぐろを巻いたような形になる。殻径5〜8センチメートル。各地の潮間帯の岩に付着し,粘液の網を出して,それに付着した有機物などを食べる。食用。まがり。ハマカズラ。
おおべし
おおべし オホ― [0] 【大癋】
能楽の囃子事(ハヤシゴト)の一。天狗またはそれと同格の超人などの登場時に大鼓・小鼓・太鼓・笛で豪壮・荘重に奏する。歌舞伎の下座音楽で,だんまりにも用いる。
おおべしみ
おおべしみ オホ― [3] 【大癋見】
癋見の一。主に天狗の面として「鞍馬(クラマ)天狗」「大会(ダイエ)」「車僧(クルマゾウ)」「善界(ゼガイ)」などの後ジテなどに用いる。
→癋見
おおべっとう
おおべっとう オホベツタウ [3] 【大別当】
(1)院庁(インノチヨウ)の別当のうち,大臣である者の称。中世の用語。
(2)鎌倉鶴岡八幡宮などの,社僧の役職の一。
おおべや
おおべや オホ― [0] 【大部屋】
(1)大きな部屋。特に,病院・旅館などで,大勢の人が寝泊まりできる部屋。
(2)下級の俳優が雑居する楽屋部屋。また,その俳優。「―女優」「―時代」
(3)江戸時代,大名屋敷で,火消し人夫が起居していた大きな部屋。また,小者・人足などの詰めていた所。
おおべや
おおべや【大部屋】
《劇》an actors' common room.大部屋俳優 utility men[actors,actresses].
おおほりこうえん
おおほりこうえん 【大濠公園】
福岡市中央区,福岡城の外堀を利用した公園。東の城跡は舞鶴公園で,平和台総合運動場・野球場がある。
おおほんだ
おおほんだ オホ― [3] 【大本多】
本多髷(マゲ)の形の大きなもの。
おおぼうしばな
おおぼうしばな オホ― [5] 【大帽子花】
ツユクサの栽培変種。全体に大きく,花も大形。花弁の青い色素を和紙にしみこませて青花紙とし,絵の下図などを書くのに用いた。
おおぼうしょ
おおぼうしょ オホ― [3] 【大奉書】
大判の奉書紙。越前奉書ではおよそ縦40センチメートル,横55センチメートルくらいのもの。
おおぼけこぼけ
おおぼけこぼけ オホボケ― 【大歩危小歩危・大崩壊小崩壊】
徳島県西部,吉野(ヨシノ)川が四国山地を横断する峡谷部。深淵(シンエン)と絶壁・奇岩の景勝地。
おおぼしゆらのすけ
おおぼしゆらのすけ オホボシ― 【大星由良之助】
「碁盤太平記」「仮名手本忠臣蔵」などの忠臣蔵劇に登場する人物。大石良雄に擬した人物。
おおぼらかいづか
おおぼらかいづか オホボラカヒヅカ 【大洞貝塚】
岩手県大船渡市にある縄文晩期の貝塚。
おおま
おおま オホ― [0][1] 【大間】
(1)広いへや。広間。
(2)「京間(キヨウマ)」に同じ。
(3)門・鳥居などで柱間の等しくないとき,広い方をいう。
(4)橋の中央で,船を通せるように橋脚の間隔を広くとった所。
(5)俳優の動作や囃子(ハヤシ)の間(マ)が大きいこと。
(6)「大間書(オオマガキ)」の略。
おおまえ
おおまえ オホマヘ 【大前】
(1)神または天皇の御前。「誰ぞ,―に奏す/古事記(下)」
(2)射芸で,最初に出て試射する人。
(3)江戸時代,村役人になることのできる上層の本百姓。また,地主層をいう場合もある。
⇔小前
おおまえだえいごろう
おおまえだえいごろう オホマヘダエイゴラウ 【大前田英五郎】
(1793-1874) 幕末・維新期の博徒。上野国勢多郡大前田村の人。賭博の罪で佐渡送りとなるが脱出,名古屋を中心に勢力を張った。
おおまえつぎみ
おおまえつぎみ オホマヘツギミ 【大臣】
〔「大前つ君」で君の御前に仕える者の意〕
天皇に仕える大官。最高位の臣。おおおみ。おおまちぎみ。「ますらをの鞆(トモ)の音すなりもののふの―楯立つらしも/万葉 76」
おおまか
おおまか オホ― [0] 【大まか】 (形動)[文]ナリ
細かいことにこだわらず,大づかみであるさま。おおざっぱ。「―な計算」「万事―な人」
[派生] ――さ(名)
おおまか
おおまか
〜な(に) rough(ly) (概略);→英和
generous(ly) (おうよう).→英和
おおまがき
おおまがき オホ― [3] 【大籬】
江戸吉原の遊里で,最も格の高い遊女屋。寛政(1789-1801)以後,店先の構造で遊女屋の格を表す規定があり,籬の高さが天井まで達するものを大籬,その二分の一あるいは四分の三のものを半籬(ハンマガキ)といった。大みせ。総籬。大格子。
おおまがき
おおまがき オホ― 【大間書】
平安時代,除目(ジモク)のときに用いた文書。欠員になっている官の行をあけておき,任官後,そこに書き入れた。大間。
おおまがつひのかみ
おおまがつひのかみ オホマガツヒ― 【大禍津日神】
古事記神話の神。伊弉諾尊(イザナギノミコト)が黄泉(ヨミ)の国から帰還して禊(ミソギ)を行なった時に,黄泉の国のけがれから化成した。
おおまがとき
おおまがとき オホマガ― [4] 【大禍時】
〔大きな災いの起こりやすいときの意〕
夕方の薄暗い頃。
〔「ま」を「魔」と解して,「大魔時」「逢う魔が時」あるいは王莽(オウモウ)の故事に付会して「王莽時」とも書く〕
おおまがり
おおまがり オホ― [3] 【大曲がり】
道などが大きく曲がっていること。また,その場所。
おおまがり
おおまがり オホマガリ 【大曲】
秋田県中南部の市。横手盆地の商業中心地。近世,雄物川の河港として発展。
おおまきおんせん
おおまきおんせん オホマキヲンセン 【大牧温泉】
富山県南西部,庄川中流の渓谷にある食塩泉。一帯は庄川峡となる。
おおまく
おおまく オホ― [0] 【大幕】
(1)幕の大きなもの。
(2)仮屋や陣営,また船の舷側(ゲンソク)をおおうための幕。外幕(トマク)。
おおまけ
おおまけ【大負け】
a big cut <in price> (値引き);a crushing defeat (大敗).
おおまけ
おおまけ オホ― [0][4] 【大負け】 (名)スル
(1)戦い・勝負事でひどく負けること。大敗。「昨年の試合で―した相手」
(2)商売で,値段を非常に下げて売ること。「―に負ける」
おおまざき
おおまざき オホマ― 【大間崎】
青森県,下北半島北西端,本州最北端の低平な砂嘴状の岬。津軽海峡をへだて,北海道の汐首岬との間は約18キロメートル。鳥居崎。
おおましこ
おおましこ オホ― [3] 【大猿子】
スズメ目アトリ科の小鳥。全長15センチメートル内外。雄は胸から腹にかけ鮮紅色,額とのどは銀色。雌は銀色がない。シベリア東部で繁殖し,北海道・本州の山地に冬鳥として渡来。
おおまします
おおましま・す オホ― 【大座します】 (動サ四)
〔「おお」は接頭語〕
いらっしゃる。おいでになる。「朕は御身疲らしく―・すによりて/続紀(神護景雲三宣命)」
〔語源については,他に尊敬の動詞「おほます」に尊敬の動詞「ます」が付いたものとする説などがある〕
おおまじめ
おおまじめ オホ― [3] 【大真面目】 (形動)[文]ナリ
(こっけいとも思えるほど)非常にまじめであるさま。「―に答える」
おおます
おおます オホ― [0] 【大枡】
普通の枡よりも大きな枡。
おおまた
おおまた【大股(に歩く)】
(walk with) long strides.
おおまた
おおまた オホ― [0] 【大股】
(1)両足を広く開くこと。
(2)歩くときの歩幅が広いこと。
⇔小股
「―で歩く」
おおまち
おおまち オホマチ 【大町】
姓氏の一。
おおまち
おおまち オホマチ 【大町】
長野県北西部,松本盆地北部の市。近世,糸魚川(イトイガワ)街道に沿う市場町。飛騨山脈・黒四ダムなどの山岳観光の基地。山岳博物館がある。
おおまちけいげつ
おおまちけいげつ オホマチ― 【大町桂月】
(1869-1925) 詩人・評論家。高知市生まれ。本名,芳衛。東大卒。「帝国文学」や「太陽」などを舞台に活躍。詞華集「花紅葉」,評論集「文学小観」,紀行文「奥羽一周記」など。
おおまつよいぐさ
おおまつよいぐさ オホマツヨヒグサ [5] 【大待宵草】
アカバナ科の二年草。北アメリカ原産で明治初年に帰化。茎は下部から分枝して横に張り,高さ1.5メートル内外。初夏の夕方,枝先の穂状花序に数個の大形で黄色の四弁花を開き,翌朝しぼむ。ド=フリースが突然変異の実験材料に用いた。ヨイマチグサ・ツキミソウとも呼ぶが,誤称。
おおまつりごと
おおまつりごと オホ― 【太政】
天皇の政治。[和名抄]
おおまつりごとのおおまえつぎみ
おおまつりごとのおおまえつぎみ オホ―オホマヘツギミ 【太政大臣】
「だいじょうだいじん(太政大臣)」に同じ。[名義抄]
おおまつりごとびと
おおまつりごとびと オホ― 【参議】
「さんぎ(参議)」に同じ。[和名抄]
おおまと
おおまと オホ― [0] 【大的】
歩射(カチユミ)に用いられる直径五尺二寸の的。また,これを射る競技。
⇔小的
おおまとごらん
おおまとごらん オホ― 【大的御覧】
江戸幕府の行事の一。各番方から選ばれた射手が将軍の前で大的を射たもの。大的上覧(ジヨウラン)。
おおまま
おおまま オホママ 【大間々】
群馬県南東部,山田郡の町。渡良瀬川の谷口集落として発達。かつては足尾銅山に通じる銅(アカガネ)街道の宿場町として栄えた。
おおまめ
おおまめ オホ― 【大豆】
ダイズのこと。[本草和名]
おおまゆ
おおまゆ オホ― 【大眉】
まゆずみで,太く描いた眉。「齢二八ばかりなる小児の,―に鉄漿(カネ)黒なり/太平記 2」
おおまわし
おおまわし オホマハシ [3] 【大回し】
(1)大きく回すこと。
(2)小さな港には寄らず,主要港間を行く航海。特に,江戸と大坂を結ぶ航路にいう。
おおまわり
おおまわり【大回り】
⇒遠回り.
おおまわり
おおまわり オホマハリ [3] 【大回り】
(1)大きな弧を描いて回ること。また,道の角(カド)を,外側にふくらんで回ること。
⇔小回り
(2)遠回りして行くこと。
(3)能や歌舞伎で,役者が,舞台を大きく一回りすること。
おおまんこまん
おおまんこまん オホマン― 【大満小満】
⇒磐司磐三郎(バンジバンザブロウ)
おおまんどころ
おおまんどころ オホ― 【大政所】
〔「大北の政所」の略〕
(1)摂政・関白の母の敬称。
(2)特に,豊臣秀吉の母の敬称。
おおみ
おおみ オホ― 【大忌】
〔「おほいみ」の転〕
「荒忌(アライミ)」に同じ。
→小忌(オミ)
おおみ
おおみ オホ― [0] 【大身】
刃わたりの長いこと。「―の槍」
おおみ
おおみ オホ― 【大御】 (接頭)
〔接頭語「おお」「み」を重ねたもの〕
神や天皇・皇族に関する語に付いて,きわめて高い尊敬の意を表す。「―稜威(イツ)」「―歌」「―神」
〔のちに,「おおん」「おん」「お」と変化した〕
おおみあえ
おおみあえ オホミアヘ 【大御饗】
天皇の食事を敬っていう語。特に,臣下より天皇にたてまつる食事。「諸県君泉媛,―献らむとするに依りて/日本書紀(景行訓)」
おおみあかし
おおみあかし オホミ― 【大御灯】
神仏に供える灯明。「―の事,ここにてし加へなどするほどに/源氏(玉鬘)」
おおみいつ
おおみいつ オホミ― 【大御稜威】
天皇の威徳・威光を敬っていう語。
おおみうた
おおみうた オホミ― 【大御歌】
天皇の御歌。御製(ギヨセイ)。
おおみえ
おおみえ オホ― [0] 【大見得】
おおげさに演ずる見得。
→見得
おおみえ=を切る
――を切・る
(1)歌舞伎で,大きな動作で見得を演じる。
(2)自信や得意な気持ちをことさらに誇示するような,おおげさな態度や言葉遣いをする。
おおみおや
おおみおや オホミ― 【大御祖】
〔「おお」「み」ともに接頭語〕
天皇の御母。「文には則ち皇太夫人,語には則ち―とし/続紀(神亀一)」
おおみかど
おおみかど オホミ― 【大御門】
(1)「門(モン)」の敬称。特に,皇居の門。また,貴族などの邸の総門(ソウモン)。
⇔小御門(コミカド)
「―はさしつや/枕草子 179」
(2)皇居。宮殿。「あらたへの藤井が原に―始め給ひて/万葉 52」
おおみがわり
おおみがわり オホミガハリ 【大身替(わ)り】
⇒片身替(カタミガ)わり
おおみき
おおみき オホミ― 【大御酒】
神・天皇などに差し上げる酒。「横臼に醸(カ)める―/日本書紀(応神)」
おおみきり
おおみきり【大見切り】
a bargain sale.
おおみぎり
おおみぎり オホ― 【大砌】
軒下の敷石。「―の石を伝ひて雪に跡をつけず/徒然 66」
→砌(ミギリ)
おおみくらい
おおみくらい オホミクラヰ [4] 【大御位】
天皇の位。天位。宝祚(ホウソ)。
おおみけ
おおみけ オホミ― 【大御食】
神・天皇が召し上がる食物。「川の神も―に仕へ奉ると/万葉 38」
おおみこころ
おおみこころ オホミ― [4] 【大御心】
天皇の心を敬っていう語。天皇のお考え。叡慮(エイリヨ)。
おおみこと
おおみこと オホミ― [3] 【大御言】
天皇のお言葉。天皇の仰せ。みことのり。
おおみこともち
おおみこともち オホ― 【大宰】
〔「みこともち」は勅命によって任地に赴き政治をとる官の意〕
大宰府の役人。「筑紫の―栗隈王/日本書紀(天武上訓)」
おおみこともちのかみ
おおみこともちのかみ オホ― 【大宰帥】
大宰府の長官 だざいのそつ。
おおみこともちのつかさ
おおみこともちのつかさ オホ― 【大宰府】
「だざいふ(大宰府)」に同じ。
おおみしま
おおみしま オホミ― 【大三島】
(1)愛媛県北端,芸予(ゲイヨ)諸島の中で最大の島。本四連絡橋の尾道・今治ルートにあたる。面積63平方キロメートル。
(2)大三島にある町。大山祇(オオヤマツミ)神社の鳥居前町として発展。
おおみず
おおみず【大水】
a flood.→英和
⇒洪水(こうずい).
おおみず
おおみず オホミヅ [3][1] 【大水】
大雨などのために,川や湖などの水があふれ出ること。住宅や田畑に害を与えたりする。洪水。「―が出る」「―になる」
おおみずあお
おおみずあお オホミヅアヲ [3] 【大水青】
ヤママユガ科のガ。開張約10センチメートル。後ろばねの後端は長い尾状突起となる。はねは青白色で,前ばねの前縁は赤色。幼虫はウメ・サクラ・カエデなどの葉を食害する。日本各地とアジア東部に分布。
おおみずなぎどり
おおみずなぎどり オホミヅナギドリ [6] 【大水凪鳥】
ミズナギドリ目ミズナギドリ科の海鳥。翼は細長く,翼長33センチメートル内外。背面は褐色で,腹面は白い。倒木などに登って飛び降り,滑空して海上に出る。日本・朝鮮沿岸の島で集団繁殖する。
大水凪鳥[図]
おおみせ
おおみせ オホ― [0] 【大店】
(1)構えの大きな店。また,手広く商売をしている店。
(2)「大籬(オオマガキ)」に同じ。
おおみそか
おおみそか【大晦日(に)】
(on) New Year's Eve.
おおみそか
おおみそか オホ― [3] 【大晦日】
一年の最後の日。一二月三一日。おおつごもり。[季]冬。
おおみたから
おおみたから オホミ― 【人民・公民・百姓】
〔「大御宝」の意〕
天皇が治める国民。臣民。人民。おおんたから。「是を以ちて―栄えて,役使(エダチ)に苦しまざりき/古事記(下訓)」
おおみだいどころ
おおみだいどころ オホミ― 【大御台所】
先代将軍の正妻。
おおみだし
おおみだし オホ― [3] 【大見出し】
新聞・雑誌などで,読者の注意をひくためにつける大形活字または太字の標題。
⇔小見出し
おおみち
おおみち オホ― [1] 【大道】
(1)幅の広い道。大通り。だいどう。
(2)長い道のり。「今日は―であつた/歌舞伎・幼稚子敵討」
おおみなと
おおみなと オホミナト 【大湊】
(1)青森県むつ市西部の地区。旧日本海軍の軍港。
(2)三重県伊勢市の港町。古くから伊勢神宮の外港として栄え,また,造船業も盛んであった。
おおみなとせん
おおみなとせん オホミナト― 【大湊線】
JR 東日本の鉄道線。青森県野辺地・大湊間,58.4キロメートル。下北半島の陸奥(ムツ)湾岸を走る。
おおみね
おおみね オホミネ 【大峰】
「大峰山」に同じ。「―と云ふ所を通りける間に/今昔 31」
おおみねいり
おおみねいり オホミネ― [0] 【大峰入り】 (名)スル
修験者が修行のために大峰山{(1)}にこもること。熊野(クマノ)から登るのを「順の峰入り」,吉野から登るのを「逆の峰入り」という。峰入り。
おおみねさん
おおみねさん オホミネ― 【大峰山】
(1)奈良県南部,大峰山脈の山上ヶ岳・大普賢岳など諸峰の総称。大峰。
(2)のち特に,山上ヶ岳のこと。大峰。
おおみねさんみゃく
おおみねさんみゃく オホミネ― 【大峰山脈】
紀伊山地の中央部を南北に走る山脈。最高峰の仏経ヶ岳(ブツキヨウガダケ)(八剣山)海抜1915メートルをはじめ,1400〜1900メートルの山々が連なる。大和アルプス。
おおみねせんだつ
おおみねせんだつ オホミネ― 【大峰先達】
大峰山{(1)}に入って修行を積んだ人を敬っていう語。
おおみねひじり
おおみねひじり オホミネ― 【大峰聖】
大峰山{(1)}で修行する修験者。
おおみのおんゆ
おおみのおんゆ オホ― 【大忌の御湯】
大嘗祭の儀式に先だって,からだを清浄にするために天皇が入る湯。
おおみはふりのうた
おおみはふりのうた オホミハフリ― 【大御葬の歌】
雅楽寮大歌の一。天皇葬送の際に奏する歌。
おおみみ
おおみみ オホ― [0][1] 【大耳】 (名・形動ナリ)
(1)大きな耳。
(2)聞き流すこと。気にとめないこと。また,そのさま。「女郎の影の間の仕事を―にしてしらべぬ男/浮世草子・禁短気」
おおみや
おおみや オホミヤ 【大宮】
(1)埼玉県南東部の市。近世,中山道の宿場町として発展。明治以後は鉄道交通の要所。県の商工業の中心。武蔵国一の宮氷川神社がある。
(2)茨城県北部,那珂郡の町。葉タバコほか農業が盛ん。
(3)三重県中部,度会(ワタライ)郡の町。伊勢神宮の別宮滝原宮があり,古くは神宮領。
(4)京都府北部,中(ナカ)郡の町。丹後半島の基部で,丹後縮緬(チリメン)の産地。
おおみや
おおみや オホ― 【大宮】
(1)皇居・神宮・神社の敬称。「―の内まで聞こゆ網引(アビキ)すと網子(アゴ)ととのふる海人(アマ)の呼び声/万葉 238」
(2)〔「おお」は「わか」に対して年長者をさす〕
(ア)太皇太后,または皇太后の敬称。「此―へ御艶書あり/平家 1」
(イ)皇子・皇女の母にあたる人の敬称。「―の御饌(オモノ),例の沈の折敷に/栄花(初花)」
(3)臣籍に降嫁した皇女で母になった人の敬称。「―(=葵上ノ母。桐壺帝ノ妹)なども,よろしからず思しなりたれば/源氏(末摘花)」
おおみやごよみ
おおみやごよみ オホミヤ― 【大宮暦】
戦国時代武蔵国大宮の氷川神社で発行された仮名暦。
おおみやすんどころ
おおみやすんどころ オホ― 【大御息所】
天皇の母親で,先帝の御息所(ミヤスンドコロ)であった人。「―とていますかりける,いとこなりけり/伊勢 65」
おおみやつかえ
おおみやつかえ オホ―ツカヘ 【大宮仕へ】
宮廷に仕えること。天皇に仕えること。「うち日さす―/万葉 3234」
おおみやづかさ
おおみやづかさ オホ― 【大宮司】
「だいぐうじ(大宮司)」に同じ。
おおみやどころ
おおみやどころ オホ― 【大宮所】
〔「おおみやところ」とも〕
皇居のある所。また,皇居。「ももしきの―見れば悲しも/万葉 29」
おおみやのめのかみ
おおみやのめのかみ オホミヤノメ― 【大宮女神】
皇居の平安を守る女神。「古語拾遺」は太玉命(フトダマノミコト)の子とする。
おおみやびと
おおみやびと オホ― 【大宮人】
〔「おおみやひと」とも〕
朝廷に仕える貴族。公家(クゲ)。「ももしきの―は暇(イトマ)あれや/万葉 1883」
おおみよ
おおみよ オホミ― [3] 【大御代】
天皇の御治世。
おおみら
おおみら オホ― 【薤】
ラッキョウの古名。[和名抄]
おおみわ
おおみわ オホミワ 【大神】
「大神神社(オオミワジンジヤ)」のこと。「―の男餓鬼(オガキ)賜(タバ)りてその子産まはむ/万葉 3840」
おおみわじんじゃ
おおみわじんじゃ オホミワ― 【大神神社】
奈良県桜井市三輪にある神社。大和国一の宮。祭神は,日本書紀によれば,大物主神(オオモノヌシノカミ)。日本最古の起源をもつ神社の一。山容が秀麗な三輪山に対する信仰から生まれたもので,拝殿と山との間に三輪鳥居を設け,神殿をもたない。三輪明神。三輪神社。
おおむ
おおむ オホ― 【御】 (接頭)
⇒おおん(御)
おおむかし
おおむかし【大昔】
great antiquity.〜に in remote[ancient]days;long,long ago.〜から from time immemorial.
おおむかし
おおむかし オホ― [3] 【大昔】
たいへんに遠い昔。太古。
おおむぎ
おおむぎ オホ― [0][3] 【大麦】
イネ科の一年草。秋まきとすることが多い。古くから穀物として栽培される。茎は高さ約80センチメートル,コムギに比べ短くかたい葉を互生する。また,成熟が早い。花穂は直立し,中軸の両側に交互に小穂を三個ずつ密につけ,小穂には一小花がある。穂の形によって六条大麦・四条大麦・二条大麦に分け,ともに穎果(エイカ)と穎とが離れやすいものを裸麦,癒着しているものを皮麦という。穎果は食用,ビール・味噌などの原料とし,稈(カン)は帽子やストローにした。古名フトムギ・カチカタ。
おおむぎ
おおむぎ【大麦】
barley.→英和
おおむこう
おおむこう オホムカフ [3] 【大向こう】
〔向こう桟敷(サジキ)の後方にあるからいう〕
(1)劇場で,舞台から見て正面の後方にある一幕見の立見席。
(2){(1)}にいる観客。そこには芝居通の人が多かった。転じて,一般の見物人。「―から声がかかる」
おおむこう
おおむこう【大向う(の見物人)】
the gallery.→英和
〜をうならせる bring down the gallery.→英和
おおむこう=を唸(ウナ)らせる
――を唸(ウナ)らせる
芝居で,大向こうの観客を感嘆させる。また,一般の人々に大いに受ける。
おおむた
おおむた オホムタ 【大牟田】
福岡県南西部,有明海に面する市。三池炭鉱の開発により重化学工業が発達。
おおむたせん
おおむたせん オホムタ― 【大牟田線】
西日本鉄道の鉄道線。福岡県西鉄福岡・西鉄久留米・大牟田間,74.9キロメートル。筑紫平野を南北に縦断し,県南部と福岡市とを結ぶ。
おおむね
おおむね オホ― [0] 【大旨・概ね】
■一■ (名)
だいたいの主旨。大意。あらまし。「事件の―を話す」
■二■ (副)
〔漢文訓読に用いられた語〕
大体。およそ。あらまし。《概》「経過は―順調だ」「仕事は―完了した」
おおむね
おおむね オホ― [0] 【大棟】
屋根の最上部に水平に設けた棟。
→隅棟(スミムネ)
→降(クダ)り棟
→棟
おおむねもん
おおむねもん オホ― [4] 【大棟門】
大形の棟門。中央に両開きの扉,その左右に一枚開きの扉をもつ低めの小脇門を設け,一条の冠木(カブキ)で連ねた門。格式の高い武家屋敷に多い。東大の赤門がその例。
おおむら
おおむら オホムラ 【大村】
姓氏の一。
おおむら
おおむら オホムラ 【大村】
長崎県大村湾東岸の市。大村氏の城下町。真珠の養殖が行われる。長崎空港がある。
おおむらさき
おおむらさき オホ― 【大紫】
(1)タテハチョウ科中最大のチョウ。開張約85ミリメートル。雄は雌より小さい。雄のはねの表は,外縁を除いて美しい紫色で白斑を散らし,外縁の黒色部には黄色斑がある。雌には紫色部がない。幼虫はエノキの葉を食べて越冬する。日本各地と台湾・アジア東部に分布。1957年(昭和32)日本の国蝶に選ばれた。
(2)ツツジ科の常緑低木。五月に,紅紫色で上面に濃紫色の斑点のある大きな花を開く。公害に強く,庭園や公園に広く植えられる。
おおむらじ
おおむらじ オホ― [3] 【大連】
大和朝廷における最高執政官の称。連(ムラジ)の姓(カバネ)の最有力者が任ぜられ,大伴・物部の二氏が世襲。大伴金村失脚後,物部氏が独占したが,六世紀末に物部守屋が蘇我馬子に殺されたため消滅。
→大臣(オオオミ)
おおむらすみただ
おおむらすみただ オホムラ― 【大村純忠】
(1533-1587) 戦国時代,日本最初のキリシタン大名。肥前大村城主。ポルトガル船との貿易のため長崎を開港。天正遣欧使節を派遣。
おおむらせん
おおむらせん オホムラ― 【大村線】
JR 九州の鉄道線。長崎県早岐(ハイキ)・諫早(イサハヤ)間,47.6キロメートル。大村湾の東岸を走る。
おおむらますじろう
おおむらますじろう オホムラマスジラウ 【大村益次郎】
(1824-1869) 陸軍の創立者。周防(スオウ)の人。一時,村田蔵六と称した。適塾で蘭学を修め医師となる。のち長州藩で兵学を講じ,戊辰戦争では官軍を指揮して彰義隊を討伐。1869年(明治2)兵部大輔となり,兵制の近代化に尽力したが,同年守旧派に襲われ死去。
おおむらわん
おおむらわん オホムラ― 【大村湾】
長崎県中部,九州本土と西彼杵(ニシソノギ)半島に囲まれた湾。北部の早岐(ハイキ)瀬戸・針尾瀬戸により外海に通じる。琴ノ海。
おおめ
おおめ オホ― [0][3] 【多め】 (名・形動)
少し多いくらいの分量である・こと(さま)。おおいめ。「御飯を―に炊く」
おおめ
おおめ オホ― [0] 【大目】
(1)大きな目。
(2)二百匁を一斤(キン)とする称。
おおめ
おおめ【大目に見る】
overlook <a person's fault> ;→英和
tolerate.→英和
おおめ=に∘見る
――に∘見る
不正・不備などをきびしくとがめだてしない。「知らなかったようだから今回は―∘見よう」
おおめいぶつ
おおめいぶつ オホ― [3] 【大名物】
茶器の名物のうち,最も古く,いわれの深い貴重なもの。特に,東山時代のものをさす。
→名物
おおめし
おおめし オホ― [0] 【大飯】
多量の飯。
おおめしぐらい
おおめしぐらい オホ―グラヒ [5] 【大飯食らい】
多量の飯を食うこと。また,飯ばかり食べて,役に立たない人をののしっていう。
おおめだま
おおめだま オホ― [3] 【大目玉】
(1)ぎょろりとした大きな目玉。
(2)目上の人がひどくしかること。また,しかられること。お目玉。「―を食らう」
おおめだま=を=食う
――を=食・う(=頂戴する)
目上の人からひどくしかられる。
おおめつけ
おおめつけ オホ― [3] 【大目付】
江戸幕府の職名。1632年設置。当初は総目付といわれた。老中の下にあって,大名・旗本・諸役人の政務・行状の監察を主な任務とした。大名目付。大横目。
おおめん
おおめん オホ― [0] 【大面】
角材の稜角を広幅に面取りすること。また,その面。
→糸面(イトメン)
おおもうけ
おおもうけ【大儲け(をする)】
(make) a large profit.
おおもじ
おおもじ【大文字】
a capital letter.
おおもじ
おおもじ オホ― [0] 【大文字】
(1)欧文で,文の初めや固有名詞の最初の文字などに使う大きな文字。A ・ B ・ C の類。キャピタル-レター。
⇔小文字
(2)普通よりも大きな字。
おおもて
おおもて オホ― [0] 【大持て】
人気があって,喜んで受け入れられること。大いにもてること。「美人で愛想もいいので―だ」「日本のカメラは外国で―だ」
おおもて
おおもて【大持てである】
be made much of;be very popular <with the public> .
おおもと
おおもと【大本】
the foundation;→英和
the basis.→英和
おおもと
おおもと オホ― [0] 【大本】
物事の根本にあたる最も大切な事柄。根源。根本。「―を正す」
おおもときょう
おおもときょう オホモトケウ 【大本教】
神道系新宗教の一。1892年(明治25)教祖出口ナオが神がかりして京都府綾部で開教。女婿出口王仁三郎(オニサブロウ)が教理を体系化。世の立てかえ・立て直しを唱え,理想世界「みろくの世」の実現を説く。弾圧を受けて,1935年(昭和10)解散。46年愛善苑の名で再建,52年旧称に復す。
おおもの
おおもの【大物】
an important person; <話> a big shot (人物);big game (獲物).
おおもの
おおもの オホ― [0] 【大物】
(1)同類の中で,形が大きくて価値のあるもの。
⇔小物
「―を釣り上げる」
(2)その社会で大きな勢力や影響力をもっている人。
⇔小物
「政界の―」
おおものいみ
おおものいみ オホ― 【大物忌み】
伊勢神宮で,朝夕の大御食(オオミケ)に奉仕した神官。
→物忌み
おおものいみじんじゃ
おおものいみじんじゃ オホモノイミ― 【大物忌神社】
山形県遊佐(ユザ)町の鳥海山にある旧国幣中社。祭神は大物忌神とされる。山頂に本殿,吹浦と蕨岡に口ノ宮がある。出羽国一の宮。
おおものぐい
おおものぐい オホ―グヒ [0][4] 【大物食い】
相撲その他の勝負事で,実力のずっと上の人にしばしば勝つ人。「―の力士」
おおものぬしのかみ
おおものぬしのかみ オホモノヌシ― 【大物主神】
記紀神話の神。奈良県大神(オオミワ)神社の祭神。大国主神の和魂(ニギタマ)ともされるが,元来は別神。古事記では,神武妃,伊須気余理比売(イスケヨリヒメ)の父とされる。
おおもり
おおもり オホモリ 【大森】
東京都大田区東部の地名。旧区名。住宅と商工業の混在地域。昭和初めまで浅草海苔(ノリ)の主産地。
おおもり
おおもり オホ― [0] 【大盛(り)】
食べ物などを器に普通よりも多めに盛ること。また,そのもの。「カレーの―」
おおもり
おおもり【大盛り】
⇒山盛(やまも)り.
おおもり
おおもり オホモリ 【大森】
姓氏の一。
おおもりかいづか
おおもりかいづか オホモリカヒ― 【大森貝塚】
東京都,大森駅近くにある縄文後期・晩期の貝塚。1877年(明治10)アメリカ人モースが発掘を行い,日本における近代考古学発祥の地となった。品川区大井六丁目と大田区山王一丁目に記念碑がある。
おおもりこうしき
おおもりこうしき オホモリ― 【大森公式】
大森房吉によって提唱された震源距離を求める公式。震源と観測点間の距離が短くて地震波の経路がまっすぐな場合,震源距離は初期微動の継続時間にほぼ比例する。
おおもりひこしち
おおもりひこしち オホモリ― 【大森彦七】
足利尊氏の臣。伊予の人。名は盛長。1336年湊川(ミナトガワ)の戦いに細川定禅に従い楠木正成を破った。「太平記」に正成の亡霊に悩まされる話がある。のちに浄瑠璃・歌舞伎に脚色された。生没年未詳。
おおもりふさきち
おおもりふさきち オホモリ― 【大森房吉】
(1868-1923) 地震学者。福井県生まれ。東大教授。初期微動と震源距離に関する大森公式の発見,地震帯の研究,各種地震計の考案など,日本の近代地震学の発展に寄与。
おおもりよしたろう
おおもりよしたろう オホモリヨシタラウ 【大森義太郎】
(1898-1940) 経済学者。神奈川県生まれ。労農派の理論的指導者。東大助教授のとき三・一五事件の影響で辞職。人民戦線事件で検挙され,保釈後病死。著「史的唯物論」「唯物弁証法読本」
おおもん
おおもん オホ― [1] 【大門】
(1)城や邸宅などの正面の大きな門。表門。だいもん。
(2)遊郭の正面入り口の大きな門。江戸新吉原遊郭のものは有名。
おおもん=を打つ
――を打・つ
(1)遊郭内で事件があった時,大門を閉め人の出入りができないようにする。
(2)遊郭内の全遊女を買い占め,大門を閉じさせてほかの客を入れずに遊ぶ。
おおや
おおや オホ― [1] 【大家・大屋】
(1)貸し家の持ち主。家主。
⇔店子(タナコ)
「―といえば親も同然」
(2)(物置・納屋などに対して)家人が住居にしている建物。おもや。
(3)(分家に対して)一族の中心となる家。
おおや
おおや オホ― 【大矢・大箭】
普通の矢よりも長く大きい矢。また,それを使いこなす人。「君は実盛を―とおぼしめし候か/平家 5」
おおや
おおや オホヤ 【大谷】
栃木県宇都宮市の町名。
おおや
おおや オホヤ 【大宅】
姓氏の一。
おおや
おおや【大家】
the owner (of a rented house);→英和
a landlord[landlady (女)].→英和
おおや
おおや オホヤ 【大矢】
姓氏の一。
おおやいし
おおやいし オホヤ― [3] 【大谷石】
宇都宮市大谷町付近でとれる凝灰岩(ギヨウカイガン)の石材。青白色で柔らかく加工しやすい。耐久性・耐火性に富み,土台石・石塀などに使用。
おおやかず
おおやかず オホ― [3] 【大矢数】
(1)江戸時代,京都の三十三間堂などで行われた通し矢の競技。夕刻から翌日の日暮れまでの一昼夜の間に,堂の長さ六六間(約120メートル)を射通した矢数の多さを競いあった。
→小矢数(コヤカズ)
(2)「矢数俳諧」に同じ。大句数。
(3)
⇒西鶴(サイカク)大矢数
おおやけ
おおやけ オホ― 【大宅】
(1)宮殿などの大きな建築物。
(2)金持ち。大家(タイケ)。「こなたは―な事でござれば/狂言・米市(虎寛本)」
おおやけ
おおやけ【公の(に)】
public(ly);→英和
open(ly);→英和
official(ly) (公式);→英和
formal(ly) (正式).→英和
〜にする(なる) make (be made) public[known];publish (be published);→英和
bring (come) to light (秘密など).
おおやけ
おおやけ オホ― [0] 【公】
〔「大家(オオヤケ)」「大宅(オオヤケ)」が原義〕
■一■ (名)
(1)政治や行政にたずさわる組織・機関。国・政府・地方公共団体など。古くは朝廷・幕府などをさす。「―の場で白黒をつける」「―の機関で管理する」
(2)個人ではなく,組織あるいは広く世間一般の人にかかわっていること。「土地を―の用に供する」「市長としての―の任務」
(3)事柄が外部に表れ出ること。表ざた。表むき。「目的は―にできない」
(4)天皇。また,皇后や中宮。「―も行幸せしめ給ふ/大鏡(時平)」
■二■ (形動ナリ)
私心がなく,公平であるさま。「詞うるはしく,論―なり/仮名草子・難波物語」
おおやけ=に∘する
――に∘する
世間一般に知らせる。公表する。また,表ざたにする。「新構想はまだ―∘する段階ではない」
おおやけ=の秩序と善良の風俗
――の秩序と善良の風俗
⇒公序良俗(コウジヨリヨウゾク)
おおやけおおやけし
おおやけおおやけ・し オホヤケオホヤケシ 【公公し】 (形シク)
(1)公的な面にかかわるさま。「才なども―・しき方もおくれずぞおはすべき/源氏(浮舟)」
(2)表立っている。目立っている。「交野の少将のわたくしものまうけん時はしも,―・しくてとられむ/落窪 1」
おおやけがた
おおやけがた オホ― 【公方】
公的な事柄に関する方面。朝廷・国家に関する方面。「―の御後見はさらにも言はず/源氏(澪標)」
おおやけごと
おおやけごと オホ― 【公事】
(1)個人的でないこと。公式のこと。
⇔私事(ワタクシゴト)
「いと馴れて疾く,…と―にぞ聞えなす/源氏(夕顔)」
(2)政務。政治。「源氏の―知り給ふすぢならねば/源氏(紅葉賀)」
(3)宮中の儀式・行事。「祭のほど限りある―にそふ事多く/源氏(葵)」
(4)朝廷への奉仕や租税。「武蔵の国を預けとらせて―もなさせじ/更級」
(5)規則・慣例などで決まっている事柄。決まりきったこと。「声づかひ,もてなしさへ例の―なれど/源氏(宿木)」
おおやけざた
おおやけざた オホ― [0] 【公沙汰】
(1)政府・役所に解決を委ねること。裁判沙汰。
(2)隠していた事柄が広く知れ渡ること。表ざた。「事件が―になる」
おおやけざま
おおやけざま オホ― 【公様】 (名・形動ナリ)
(1)天皇・皇室・朝廷に関する・こと(さま)。
⇔私様(ワタクシザマ)
「屯食(トンジキ)など―にて/源氏(若菜上)」
(2)表向きのこと。公然。「―の折折の御訪ひなどは/源氏(乙女)」
(3)公式であること。型どおりであること。また,そのさま。「おほやけの禄は大袿・衾・腰差など,例の―なるべし/紫式部日記」
おおやけし
おおやけ・し オホヤケシ 【公し】 (形シク)
公式的である。公的で定まった型にはまっている。「さもありぬべき事ぞかしと,―・しう仰せられ/浜松中納言 4」
おおやけどころ
おおやけどころ オホ― 【公所】
(1)朝廷。内裏。宮中。
(2)朝廷の所有地。公有地。
おおやけのうしろみ
おおやけのうしろみ オホ― 【公の後ろ見】
天皇の政治を助けること。また,その人。摂政。関白。
おおやけのわたくし
おおやけのわたくし オホ― 【公の私】
公的なことにも,どうしても多少の私情をまじえてしまうこと。「うたてやな,―といふことのあれば/謡曲・俊寛」
おおやけはらだたし
おおやけはらだた・し オホヤケ― 【公腹立たし】 (形シク)
公憤を感ずる。「あやなき―・しく心一つに思ひあまることなど多かるを/源氏(帚木)」
おおやけはらだつ
おおやけはらだ・つ オホヤケ― 【公腹立つ】 (動タ四)
正義感から腹を立てる。公憤を感じて怒る。「あさましう―・ちて,心憂く見ゆべけれど/枕草子 268」
おおやけばら
おおやけばら オホ― 【公腹】
公のことに関して,あるいは他人のことながら正義のために腹を立てること。公憤。「―とか,よからぬ人のいふやうに,にくくこそ思う給へられしか/紫式部日記」
おおやけびと
おおやけびと オホ― 【公人】
朝廷に仕える人。大宮人。官吏。
おおやけもの
おおやけもの オホ― 【公物】
公の所有物。特に,朝廷の所有物。官物。
おおやけわざ
おおやけわざ オホ― 【公業】
天皇の行う公式の行事。「―にて,あるじの宮の仕うまつり給ふにはあらず/源氏(宿木)」
おおやしま
おおやしま オホ― [3] 【大八洲】
日本の古称・美称。古事記・日本書紀に伊弉諾(イザナギ)・伊弉冉(イザナミ)二神の生んだ島々の総称としてみえる。おおやしまぐに。
おおやしろ
おおやしろ オホ― [3] 【大社】
出雲(イズモ)大社のこと。
おおやしろづくり
おおやしろづくり オホ― [6] 【大社造り】
⇒たいしゃづくり(大社造)
おおやすうり
おおやすうり【大安売り】
a bargain sale.
おおやすみどの
おおやすみどの オホ― 【大安殿】
大極殿(ダイゴクデン)の別名。一説に,紫宸殿(シシンデン)のこととも。おおあんどの。
おおやせきぶつ
おおやせきぶつ オホヤ― 【大谷石仏】
宇都宮市大谷町の大谷寺にある,凝灰岩の磨崖(マガイ)に彫った石仏群。粘土でおおわれ,彩色が施してある。平安初期の作といわれる。
おおやそういち
おおやそういち オホヤサウイチ 【大宅壮一】
(1900-1970) 評論家。大阪生まれ。東大中退。学生時代に社会主義に傾倒し,ジャーナリズムで活躍。第二次大戦後,風俗時評・人物批評で一世を風靡(フウビ)した。著「炎は流れる」
おおやとおる
おおやとおる オホヤトホル 【大矢透】
(1850-1928) 国語学者。越後の生まれ。新潟師範卒。号は蔦廼舎(ツタノヤ)。文部省の国語調査委員会の委員として,仮名字体・仮名遣いの変遷の研究を行う。著「仮名遣及仮名字体沿革史料」「仮名源流考及証本写真」「音図及手習詞歌考」「韻鏡考」など。
おおやね
おおやね オホ― [3] 【大屋根】
(小屋根・庇(ヒサシ)などに対し)建物の主要部分をおおう大きな屋根。
⇔小屋根
おおやの
おおやの オホヤノ 【大矢野】
熊本県西部,天草郡の町。天草五橋の表玄関で,一九の島から成る。
おおやま
おおやま オホヤマ 【大山】
姓氏の一。
おおやま
おおやま オホヤマ 【大山】
神奈川県中央部,丹沢山地南東端の山。海抜1252メートル。古来,神体山として,水をつかさどる山,航海の守護神として尊崇され,山頂の阿夫利(アフリ)神社には雨乞いの神をまつる。雨降(アフリ)山。
おおやま
おおやま オホ― [0] 【大山】
(1)大きな山。
(2)思いきった賭(カ)けや勝負。また,山師の大がかりな計画。
おおやまあふりじんじゃ
おおやまあふりじんじゃ オホヤマ― 【大山阿夫利神社】
⇒阿夫利神社(アフリジンジヤ)
おおやまいくお
おおやまいくお オホヤマイクヲ 【大山郁夫】
(1880-1955) 政治学者・社会運動家。兵庫県生まれ。早大教授。大正デモクラシーを指導,のち労農党委員長として無産運動を指導。一時アメリカに亡命。第二次大戦後帰国し平和運動に専心。
おおやまいわお
おおやまいわお オホヤマイハホ 【大山巌】
(1842-1916) 陸軍軍人。薩摩藩士。西郷隆盛の従弟。陸相・参謀総長を務め,日露戦争では満州軍総司令官。元帥。
おおやまくいのかみ
おおやまくいのかみ オホヤマクヒ― 【大山咋神】
日枝(ヒエ)神社・松尾神社の祭神。古事記では大年神(オオトシノカミ)の子とされる。山末之大主神(ヤマスエノオオヌシノカミ)。
おおやまざき
おおやまざき オホヤマザキ 【大山崎】
京都府南部,乙訓(オトクニ)郡の町。京都盆地から大阪平野へ出る狭隘部にあり,古くから交通の要衝。天王山がある。電器・自動車関係の工場が立地。
おおやまざきじにん
おおやまざきじにん オホヤマザキ― 【大山崎神人】
石清水八幡宮の末社である,山城国大山崎村の離宮八幡社の神人。荏胡麻油(エゴマアブラ)座を組織し,鎌倉時代末から応仁の乱頃まで近畿以西の営業権を独占した。大山崎油神人。
おおやまざくら
おおやまざくら オホ― [5] 【大山桜】
ヤマザクラの変種。本州中部以北の山地に自生。庭木ともされる。春,新葉と同時にヤマザクラより色の濃い淡紅色の花を開く。札幌市円山公園はオオヤマザクラの名所として知られる。
おおやますてまつ
おおやますてまつ オホヤマ― 【大山捨松】
(1851-1919) 社会奉仕家。会津の人。津田梅子らと米国に留学。のち大山巌の後妻。赤十字社篤志看護婦会・愛国婦人会で活躍した。
おおやまつなよし
おおやまつなよし オホヤマ― 【大山綱良】
(1825-1877) 幕末・維新期の薩摩藩士。初代鹿児島県令。西南戦争で西郷隆盛に協力,のち長崎で処刑された。
おおやまつみのかみ
おおやまつみのかみ オホヤマツミ― 【大山祇神】
山を支配する神。記紀神話で木花之開耶姫(コノハナノサクヤビメ)の父と伝える。
おおやまづみじんじゃ
おおやまづみじんじゃ オホヤマヅミ― 【大山祇神社】
愛媛県越智郡大三島町にある神社。伊予国一の宮。祭神は大山積神。源氏・北条氏・足利氏などによる尊信を受け,多くの甲冑(カツチユウ)類が収蔵されている。三島大明神。
おおやまと
おおやまと オホ― 【大倭・大日本】
(1)大和国(=奈良県)の美称。
(2)日本国の美称。
おおやまとじんじゃ
おおやまとじんじゃ オホヤマト― 【大和神社】
奈良県天理市新泉町にある神社。祭神は倭大国魂神(ヤマトオオクニタマノカミ)・八千戈神(ヤチホコノカミ)・御年神(ミトシノカミ)。
おおやまととよあきつしま
おおやまととよあきつしま オホ― 【大日本豊秋津洲】
〔豊穣の秋の島の意〕
本州の美称。また,日本国の美称。
おおやまとねこのすめらみこと
おおやまとねこのすめらみこと オホ― 【大倭根子天皇】
〔「ねこ」は尊称〕
天皇を敬っていう語。「近江の大津の宮に御宇(アメノシタシラシメ)しし―/続紀(慶雲四宣命)」
おおやまねこ
おおやまねこ オホ― [3] 【大山猫】
ネコ科の哺乳類。頭胴長約1メートル,尾は短い。全身が灰褐色ないし赤褐色で,暗色の斑点がある。耳は大きく三角形で,先端に黒色の長毛がある。敏捷(ビンシヨウ)で性質が荒く,木登りや泳ぎがうまい。平原や森林にすみ,夜行性でウサギ,小形のシカなどを捕食する。毛皮は優良。ヨーロッパ・シベリア・朝鮮・サハリンなどに分布。リンクス。
おおやまねこ
おおやまねこ【大山猫】
a lynx.→英和
おおやまは
おおやまは オホヤマ― 【大山派】
平曲の流派の一。室町時代に八坂流から分かれた。
おおやままいり
おおやままいり オホヤママヰリ [5] 【大山詣り】
(1)「大山もうで」に同じ。
(2)落語の一。大山詣りの際,酔って暴れたので丸坊主にされた熊公が,他の仲間より早く江戸に着いて皆は溺死したと偽り,女房たちを尼にする。上方では「百人坊主」と言い,伊勢詣りに設定。
おおやまもうで
おおやまもうで オホヤママウデ [5] 【大山詣で】
夏,大山阿夫利(アフリ)神社に登拝すること。近世,関東・東海地方を中心に講社が組織された。大山参り。石尊(セキソン)詣で。
おおやまやすはる
おおやまやすはる オホヤマ― 【大山康晴】
(1923-1992) 棋士。一五世名人・永世王将位。岡山県生まれ。タイトル獲得八〇回,優勝一二四回。日本将棋連盟会長,文化功労者。
おおやまれんげ
おおやまれんげ オホヤマ― [5] 【大山蓮華】
モクレン科の落葉低木。深山に自生する。葉は倒卵形。花は五月に枝端に下向きに一個つき,白色で大形。観賞用に栽培することがある。ミヤマレンゲ。[季]夏。
大山蓮華[図]
おおゆおんせん
おおゆおんせん オホユヲンセン 【大湯温泉】
(1)秋田県北東部,鹿角(カヅノ)市にある温泉。十和田湖観光の一基点。近くに縄文後期の遺跡とされる大湯環状列石がある。
(2)新潟県中東部,北魚沼郡湯之谷村大湯にある単純泉。只見川上流の奥只見湖や尾瀬探勝の基地。
おおゆか
おおゆか オホ― [0] 【大床】
(1)神社の本殿の縁。浜床(ハマユカ)に対していう。
(2)寝殿造り・武家造りで,広庇(ヒロビサシ)のこと。
おおゆき
おおゆき オホ― [0] 【大雪】
多量に降る雪。[季]冬。「―警報」
おおゆき
おおゆき【大雪】
a heavy snow(fall).
おおゆび
おおゆび オホ― 【大指】
おやゆび。[節用集(文明本)]
おおゆみ
おおゆみ オホ― [0] 【大弓・弩】
大きな弓。古く,石をはじき飛ばすのに用いた大形の弓。弩(ド)。弩弓。[和名抄]
おおよう
おおよう オホヤウ [0][1] 【大様】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
(1)「鷹揚(オウヨウ)」に同じ。「―にかまえる」「葉子は…―に微笑んでゐた/或る女(武郎)」
(2)動きの遅いさま。ゆっくり。「道具―にまはる/歌舞伎・四谷怪談」
[派生] ――さ(名)
■二■ (副)
おおよそ。おおかた。「―,人を見るに,少し心ある際(キワ)は,皆このあらましにてぞ一期は過ぐめる/徒然 59」
〔「大様(オオヨウ)」と「鷹揚(オウヨウ)」とは本来別語であるが,音や意味の類似から近世以降同様に用いられるようになった〕
おおよこめ
おおよこめ オホ― 【大横目】
⇒大目付(オオメツケ)
おおよしきり
おおよしきり オホ― [3] 【大葦切】
スズメ目ウグイス科の鳥。全長20センチメートル内外で,地味な淡褐色。各地の葦原にすみ,初夏,濁った声でやかましく鳴きたてる。アジア北東部からヨーロッパに分布し,日本には夏鳥として渡来。行々子(ギヨウギヨウシ)。葦原雀(ヨシワラスズメ)。
おおよしごい
おおよしごい オホヨシゴヰ [5] 【大葭五位】
コウノトリ目サギ科の鳥。全長約40センチメートル。雄の上面は赤褐色で,頭頂は黒い。雌は背と肩羽に白斑がある。シベリア南東部から朝鮮半島・日本・中国に分布。日本には夏鳥として渡来し,本州中部以北の草原・葦原で繁殖。
おおよせ
おおよせ オホ― [0] 【大寄せ】
(1)囲碁で,中盤戦を終えて寄せの大きな手に着手する段階。
(2)遊里で,大勢の遊女や芸人を呼んでにぎやかに遊興すること。
おおよそ
おおよそ オホ― [0] 【大凡】
■一■ (名)
物事のあらまし,大要。「これまでの経過の―を説明する」
■二■ (副)
(1)くわしくは分からないが,また,はっきりは言えないが大体のところは,という意で用いる語。大体。およそ。「犯人は―見当がついている」「二人の意見は―のところ一致した」
(2)話を切り出すときに用いる語。総じて。大体。「―現代の教育は知育にかたよりがちであるが…」
(3)強調の気持ちを表す語。全く。およそ。「毎日に法を行ふ事断たず,―,三業を調へて六根に犯す所なし/今昔 17」
(4)すべてを合計して。「筆を絶たることは,―に五十八巻/玄奘法師表啓(平安初期点)」
■三■ (名・形動ナリ)
世間並みであること。月並であること。また,そのさま。「さしもあるまじき―の人さへ/源氏(御法)」
おおよそ
おおよそ【大凡】
generally (おおかた);→英和
as a rule (ふつう).→英和
〜の rough <estimate> ;→英和
approximate <number> .→英和
おおよそびと
おおよそびと オホ― 【大凡人】
世間一般の人。普通の人。「―だに今日の物見には大将殿をこそは…見奉らむと/源氏(葵)」
おおよど
おおよど オホヨド 【大淀】
(1)奈良県中部,吉野郡の町。大峰山系への登山基地。吉野川沿いの伊勢街道に集落が延びる。
(2)三重県多気郡明和(メイワ)町大淀(オイズ)の古名。伊勢湾に臨み,その海浜を大淀の浦という。伊勢神宮の斎宮の禊(ミソギ)の場所として有名。((歌枕))「―のみそぎいく世になりぬらむ神さびにたる浦の姫松/拾遺(神楽)」
おおよど
おおよど オホヨド 【大淀】
姓氏の一。
おおよどがわ
おおよどがわ オホヨドガハ 【大淀川】
宮崎県南部の都城盆地や宮崎平野を流れ,宮崎市市街を横切り日向灘に注ぐ川。下流域に大規模な沖積平野が広がる。長さ103キロメートル。
おおよどみちかぜ
おおよどみちかぜ オホヨド― 【大淀三千風】
(1639-1707) 江戸前期の俳人。本名三井友翰。伊勢の人。談林派。大磯に鴫立庵(シギタツアン)を再興した。著「日本行脚文集」「謡曲鴫立沢(シギタツサワ)」など。
おおよめ
おおよめ オホ― 【大娵】
兄の妻。あによめ。[和名抄]
おおよろい
おおよろい オホヨロヒ [3] 【大鎧】
(1)大形の鎧。
(2)鎧の一形式。腹巻などの簡略な鎧に対して大柄なところから,大鎧と称し,また,正式な鎧の意で式正(シキシヨウ)の鎧ともいう。胴は,前・左・後ろを一連として草摺(クサズリ)三間(サンゲン)を下げ,右のすき間には鉄板に草摺一間を下げた脇楯(ワイダテ)という防具をあてる。平安時代,騎射戦闘用として成立。胴全体を箱形裾開きとして馬上の動作に便じ,弓を引くため,胸・脇を広く開け・栴檀(センダン)の板・鳩尾(キユウビ)の板という小板をあてる。綿上(ワタガミ)には障子の板をたてる。胴正面に弦走(ツルバシリ)革を張り,背中には逆板(サカイタ)をつける。鎌倉中期以後,騎射戦の衰退とともに形式化し,室町中期頃にはほとんど行われなくなった。
大鎧(2)=1[図]
大鎧(2)=2[図]
大鎧(2)=3[図]
大鎧(2)=4[図]
おおよわり
おおよわり オホ― [3] 【大弱り】
非常に困ること。
おおら
おおら 【邑楽】
⇒おうら(邑楽)
おおらか
おおらか オホ― [2][3] 【大らか・多らか】 (形動)[文]ナリ
(1)(人柄が)ゆったりしていて,こせこせしないさま。《大》「―な性格」
(2)多いさま。たくさん。「飯(イイ)・酒・くだものどもなど―にして食べ/宇治拾遺 6」
〔(2)が原義〕
[派生] ――さ(名)
おおらかな
おおらかな
largehearted;→英和
magnanimous.→英和
おおる
おお・る ヲヲル 【撓る】 (動ラ四)
花や葉などの重みで枝がたわむ。「春へには花咲き―・り/万葉 923」
おおるり
おおるり オホ― [0] 【大瑠璃】
スズメ目ヒタキ科の小鳥。全長約16センチメートル。雄は頭と背面が瑠璃(ルリ)色で美しい。雌は背面が淡褐色。美声でゆっくりとさえずる。日本には夏鳥として渡来し,山地の渓流沿いや谷にすむ。中国東北部・ウスリー地方などに分布。ルリ。
おおるりそう
おおるりそう オホルリサウ [0] 【大瑠璃草】
ムラサキ科の二年草。西日本の山野に自生し,高さ約80センチメートル。全株に粗毛がある。葉は互生し,広披針形。夏,茎頂が分枝して先が曲がった花穂となり,藍(アイ)色の小花を多数つける。
おおろうか
おおろうか オホラウカ 【大廊下】
江戸城中の大名の詰め所の一。上下に分かれ,上の部屋は御三家および三卿,下の部屋は前田・島津・越前松平などの大名が詰めた。
おおろか
おおろか オホ― (形動ナリ)
おろそか。なおざり。「―に情(ココロ)尽して思ふらむその子なれやも/万葉 4164」
おおわ
おおわ オホ― [0] 【大輪・輞】
(1)輪の大きなもの。
(2)駿河(スルガ)舞の手ぶり。「―など舞ふは/枕草子 142」
おおわきざし
おおわきざし オホ― [3] 【大脇差】
通常のものよりも長い脇差。長脇差。
⇔小脇差
おおわく
おおわく オホ― [0] 【大枠】
だいたいの枠組み。「予算の―」
おおわくだに
おおわくだに オホワク― 【大涌谷】
箱根山の中央火口丘,神山北部中腹にある硫気噴孔群のある谷。神山の爆裂によってできた。強羅(ゴウラ)・仙石原温泉の泉源。おおわきだに。
おおわざ
おおわざ オホ― [0] 【大技】
柔道・相撲・レスリングなどで,大きな動きを伴う豪快なわざ。
⇔小技
おおわざもの
おおわざもの オホ― [0][4] 【大業物】
切れ味の特に優れた刀剣。
おおわし
おおわし オホ― [0] 【大鷲】
タカ目タカ科の猛鳥。日本の陸鳥中最大で,翼長約2.5メートル。全体に黒褐色。額・翼の中央部・腰・もも・尾が純白,くちばしは黄色。海岸にすみ,魚類・鳥獣類を捕食。カムチャツカ・サハリンなどで繁殖し,日本には冬鳥として渡来。根室付近の海岸に特に多い。古来,尾羽は矢羽根に用いられ,珍重された。天然記念物。
おおわずらい
おおわずらい オホワヅラヒ [3] 【大患い】
大病(タイビヨウ)。たいかん。
おおわた
おおわた オホ― 【大腸】
大腸(ダイチヨウ)。[名義抄]
おおわだ
おおわだ オホワダ 【大和田】
姓氏の一。
おおわだ
おおわだ オホ― 【大曲】
川や湖岸の大きく湾曲した入り江。
おおわだたけき
おおわだたけき オホワダ― 【大和田建樹】
(1857-1910) 国文学者・詩人。伊予の人。東大などで教鞭をとる。「鉄道唱歌」など唱歌の作詞者としても有名。主著「新体詩学」「散文韻文雪月花」「謡曲通解」「明治文学史」など。
おおわだのとまり
おおわだのとまり オホワダ― 【大輪田の泊】
⇒輪田(ワダ)の泊(トマリ)
おおわに
おおわに オホワニ 【大鰐】
青森県南部,南津軽郡にある町。温泉(食塩泉)とスキー場で知られる。
おおわらい
おおわらい オホワラヒ [3] 【大笑い】 (名)スル
(1)大きな声を出して笑うこと。「人前で―するものではない」
(2)大笑いするようなばかげたこと。物笑いの種。「こいつは―だ」
おおわらい
おおわらい【大笑い】
<have> a hearty[good]laugh <at,about,over> .
おおわらわ
おおわらわ【大童である】
be busily occupied <in> .〜になって feverishly;→英和
<work> like the devil.→英和
おおわらわ
おおわらわ オホワラハ [3] 【大童】 (名・形動)[文]ナリ
(1)〔(2)が原義〕
なりふりかまわず,夢中になってする・こと(さま)。「開店の準備に―だ」
(2)〔大人が髪を結ばず乱れたまま垂らしているさまが,髪を束ねない童のようであることから〕
結びが解けて,髪がばらばらに乱れること。また,そのような姿で奮戦するさま。「悪源太袴(ハカマ)のそばとり,石切といふ太刀抜いて―になり/平治(下)」
おおわり
おおわり オホ― [0] 【大割(り)】 (名)スル
大径木の製材時に,原木を材長方向に大きく二つに挽き分けること。
おおん
おおん オホ― 【御・大御】 (接頭)
〔「おおみ(大御)」の転。「おほむ」とも表記〕
(1)神・天皇に関する語に付いて,高い敬意を表す。「―ぶく(大御服)」「―とき(御時)」
(2)下にくる名詞が省かれて単独で名詞のように用いられることがある。「これもうちの―(=「御歌」ノ略)/大和 52」「対の上の―(=「御香」ノ略)は三種ある中に/源氏(梅枝)」
〔「おおん」「おん」は多く「御」と漢字で書かれ,「おおん」か「おん」かその読み方が決定しがたい。しかし,中古の例は「おおん」と読むべきものといわれる〕
おおんとき
おおんとき オホン― 【御時】
天皇の治世を敬っていう語。御代。「いづれの―にか/源氏(桐壺)」
おおんぶく
おおんぶく オホン― 【大御服】
天皇が服喪している間,弔意を表すために人臣が着用する衣服。おんぶく。「その又の年みな人―ぬぎて/古今(哀傷詞)」
おおんべ
おおんべ オホ― 【大嘗】
〔「べ」は「にへ」の転〕
「おおにえ(大嘗)」に同じ。「承和の―の吉備(キビ)の国の歌/古今(大歌所詞)」
おおハルシャぎく
おおハルシャぎく オホ― [5] 【大―菊】
〔ハルシャはペルシャの意。「大波斯菊」とも書く〕
コスモスの別名。
おか
おか ヲカ 【傍・岡】
〔「おか(丘・岡)」と同源〕
他の名詞の上に付いて「かたわら」「局外」の意を表す。「―ぼれ」「―焼き」「―目(オカメ)」
おか
おか ヲカ 【岡】
姓氏の一。
おか
おか ヲカ [0] 【陸】
(1)水におおわれていない土地。りく。「―に上がる」
(2)硯(スズリ)の,墨をする部分。
⇔池
(3)風呂場で体を洗う場所。流し場。
おか
おか ヲカ 【丘】
姓氏の一。
おか
おか【陸で】
on land.⇒陸(りく).
おか
おか【丘[岡]】
a hill;→英和
a hillock (小丘).→英和
おか
おか ヲカ [0] 【丘・岡】
(1)周囲より小高い所。普通,山より低く,傾斜のゆるやかな所をいう。
(2)「岡場所」の略。
おか==に
――=に(=へ)あがった河童(カツパ)
〔水の中では自由に活動できる河童も陸上にあがると無力であるということから〕
勝手が違って全くどうにもならないこと。
おかあさじろう
おかあさじろう ヲカアサジラウ 【丘浅次郎】
(1868-1944) 動物学者。静岡県生まれ。東京高師教授。ホヤ・クラゲなど水生小動物を研究。進化論の普及に努める。優生学の安易な導入に対する批判や,理科教育の改善への提言を行なった。著「進化論講話」「生物学講話」
おかあさま
おかあさま [2] 【御母様】
母親を敬っていう語。「おかあさん」より丁寧な言い方。
おかあさん
おかあさん【お母さん】
a mother;→英和
[小児語として]mamma;mammy;→英和
ma.→英和
おかあさん
おかあさん [2] 【お母さん】
(1)〔明治末期以後「お父さん」とともに国定教科書で用いられ,一般化した語〕
「母」を丁寧にいう語。子供が母を呼ぶ時に用いる。一番普通の言い方。
⇔お父さん
「―,ただ今」「君の―,おいくつ」
(2)母親の立場にある人をいう語。母親が自分をいう場合にも用いられることがある。
⇔お父さん
「いい―になって下さい」「―はもう知りませんよ」
(3)花柳界で,芸妓・娼妓が置屋や茶屋の女将(オカミ)を敬って呼ぶ語。
おかい
おかい ヲクワイ [0] 【汚穢】
「おわい(汚穢)」に同じ。「衣裳の―なるは,絵に画ける餓鬼にさも似たり/雪中梅(鉄腸)」
おかいこ
おかいこ [2] 【御蚕】
(1)蚕を丁寧にいう語。おこさま。
(2)絹。絹の着物。
おかいこぐるみ
おかいこぐるみ [5] 【御蚕ぐるみ】
絹の着物ばかりを着ていること。ぜいたくな暮らしをしていること。「―で育てられる」
おかえし
おかえし [0] 【御返し】 (名)スル
(1)他人から物を贈られたときに,返礼として物を贈ること。また,その物。「病気見舞いの―をする」
(2)他人から受けた屈辱に対して返報すること。しかえし。「この―はきっとするからね」
おかえり
おかえり [0] 【お帰り】
■一■ (名)
帰ることの尊敬語。「お客様の―だ」「―は何時頃になりますか」
■二■ (感)
「お帰りなさい」の略。
おかえりなさい
おかえりなさい [6] 【お帰りなさい】 (感)
帰ってきた者を迎える挨拶の語。
おかおにたろう
おかおにたろう ヲカオニタラウ 【岡鬼太郎】
(1872-1943) 劇評家・劇作家。東京生まれ。本名,嘉太郎。慶大卒。新聞の演芸欄で劇評を担当,のち二世市川左団次をたすけて演劇革新に努めた。脚本「小猿七之助」「今様薩摩歌」など。
おかか
おかか [2] 【御母・御嬶】
自分の妻または他人の妻を親しんで呼ぶ語。
おかか
おかか [0]
〔もと近世女性語〕
鰹節(カツオブシ)。また,削り節。
おかかえ
おかかえ [0] 【御抱え】
個人的に人を雇っていること。また,その人。かかえ。「―の運転手」
おかかくてい
おかかくてい ヲカ― 【岡鶴汀】
(1736-1811) 江戸後期の漢詩人。備中倉敷の人。通称,銭屋惣左衛門。菅茶山・葛子琴・頼春水らと交遊した地方文人のひとり。著「隺汀唫稿」
おかかさま
おかかさま 【御母様・御嬶様】
(1)他人の妻を敬って呼ぶ語。おかみ様。奥様。
(2)母を敬って呼ぶ語。おかあさま。
〔主に近世に用いられた〕
おかがき
おかがき ヲカガキ 【岡垣】
福岡県北部,遠賀郡の町。北の響灘に面する三里松原には砂丘が発達。
おかがみ
おかがみ [0] 【御鏡】
〔もと女房詞〕
鏡餅。[季]新年。
おかがみ
おかがみ 【御屈み】
〔女房詞〕
えび。「串柿,―添ひて参らする/御湯殿上(文明一六)」
おかき
おかき [2] 【御欠き・御掻】
〔もと女性語〕
かきもち。
おかきよし
おかきよし ヲカ― 【岡潔】
(1901-1978) 数学者。和歌山県生まれ。京大卒。奈良女子大教授。多変数複素解析関数論を開拓,多変数理論の大綱を独力で築く。その「不定域イデアル」の考えは今日の「層」の概念の原型をなす。
おかくまおみ
おかくまおみ ヲカ― 【岡熊臣】
(1783-1851) 幕末の国学者。石見の人。名は忠栄,通称内蔵助,号は桜舎。平田篤胤門下。津和野藩国学教師。神葬祭復興の運動を主導した。著「日本書紀私伝」「千代之住処」など。
おかくら
おかくら ヲカクラ 【岡倉】
姓氏の一。
おかくらてんしん
おかくらてんしん ヲカクラ― 【岡倉天心】
(1862-1913) 美術評論家。横浜生まれ。本名,覚三。フェノロサに師事。東京美術学校校長。のち,門弟横山大観・菱田春草らと日本美術院を創立。ボストン美術館の東洋部長となり,日本美術の紹介に尽くした。主著「茶の本」「日本の目覚め」「東洋の理想」
おかくらよしさぶろう
おかくらよしさぶろう ヲカクラヨシサブラウ 【岡倉由三郎】
(1868-1936) 英語学者。横浜生まれ。天心の弟。東京高師教授。英語教育で,それまでの訳読主義に対して新教授法を提唱,実践した。編著「新英和大辞典(通称「岡倉英和」)」
おかくれ
おかくれ [0] 【御隠れ】
身分の高い人が死ぬことを敬っていう語。「天皇が―になる」
おかぐら
おかぐら [2] 【御神楽】
(1)神楽(カグラ)の丁寧語。
(2)平屋(ヒラヤ)の上に二階を増築すること。また,その二階。
(3)灰かぐら。
おかけんかい
おかけんかい ヲカ― 【岡研介】
(1799-1839) 江戸後期の蘭方医。周防の人。名は精,字(アザナ)は子究,号は周東。研介は通称。漢学を広瀬淡窓に,蘭学・医学をシーボルトに学び,大坂で開業。著「生機論」「蘭説養生録」など。
おかげ
おかげ【お陰】
help;→英和
aid (助力);→英和
favor (恩恵).→英和
〜で thanks to <a person> ;due to;owing to.〜様で fortunately.
おかげ
おかげ [0] 【御蔭・御陰】
(1)神仏の助け。加護。「神仏の―をこうむる」
(2)他人の助力。援助。庇護。「成功したのは先生の―です」「あなたの―で早く作れた」
(3)(多く「おかげで」の形で)ある事や物が原因となって生じた結果。効果・利益,また望ましくない結果や影響にもいう。「川がある―で夏は涼しい」「広くなった―で掃除が大変だ」
おかげさま
おかげさま [0] 【御蔭様】
(1)「おかげ」を丁寧に言う語。「―でよくわかりました」
(2)漠然とした感謝の気持ちを表す語。ありがたいことに。多く挨拶の語として用いる。「―で無事に帰って参りました」「『御両親は御健在ですか』『はい,―で』」
おかげどし
おかげどし [3] 【御蔭年】
伊勢参宮をすると特別の御利益があると信じられた年。遷宮の翌年。
おかげまいり
おかげまいり [4] 【御蔭参り】
近世,伊勢神宮への集団的参拝。ほぼ60年の周期で数度流行した。[季]春。
→伊勢参り
おかさま
おかさま
〔「おかかさま」または「おかたさま」の略という〕
近世,他人の妻を呼ぶ敬称。多く町人の妻女をいう。おかみ様。「あんな―持ちながら/浄瑠璃・用明天皇」
おかざき
おかざき ヲカザキ 【岡崎】
(1)愛知県中南部の市。徳川氏ゆかりの地で,家康の生地。近世,本多氏など譜代大名五万石の城下町,東海道の宿場町として繁栄。西三河地方の商業中心地。
(2)〔「岡崎女郎衆(オカザキジヨロシユ)」の略〕
江戸初期の流行歌謡の一。
おかざき
おかざき ヲカザキ 【岡崎】
姓氏の一。
おかざきこくりつきょうどうけんきゅうきこう
おかざきこくりつきょうどうけんきゅうきこう ヲカザキ―ケンキウ― 【岡崎国立共同研究機構】
分子科学研究所・基礎生物学研究所・生理学研究所の運営の一体化を図るため,1981年(昭和56)に設立された文部省所轄の機関。大学共同利用機関の一。岡崎市に所在。
おかざきまさむね
おかざきまさむね ヲカザキ― 【岡崎正宗】
⇒正宗(マサムネ)
おかざきみそ
おかざきみそ ヲカザキ― [5] 【岡崎味噌】
八丁(ハツチヨウ)味噌。
おかざきよしえ
おかざきよしえ ヲカザキヨシヱ 【岡崎義恵】
(1892-1982) 国文学者。高知県生まれ。東北大教授。日本文芸学を提唱し,体系化に専念した。著「日本文芸学」「日本文芸の様式」
おかざり
おかざり [2][0] 【御飾り】
(1)神仏の前の飾り物や供え物。
(2)正月の飾り物。輪飾りなど。[季]新年。
おかし
おかし ヲカシ 【犯し】
罪をおかすこと。また,罪。「おのづから―有りければ,その罪を終ふるほど/源氏(明石)」
おかしい
おかし・い ヲカシイ [3] (形)[文]シク をか・し
□一□
(1)(「可笑しい」とも書く)笑いたくなるような面白さがある。滑稽である。「何度聞いても―・い話」「あわてて逃げて行くそのかっこうの―・かったこと」
(2)普通でなく奇異な感じがする。異常だ。変だ。「息づかいが―・い」「エンジンの調子が―・い」「挙動の―・い男」
(3)つじつまが合わない。筋が通らない。「論理的に―・い」
□二□
(1)興味深い。おもしろい。「君も―・しと聞き給ふ/源氏(若紫)」
(2)風情がある。情趣がある。「雨など降るも―・し/枕草子 1」
(3)美しく魅力的だ。「姫宮は…あてやかに―・しくおはするに/栄花(月の宴)」
(4)優れている。立派だ。「心ばへなども―・しかりければ,父母此れを愛しけり/今昔 27」
〔(1)語源については「招(オ)く」の形容詞形とする説などもあるが,古くから□一□(1)の意でも用いられており「おこ(愚)」との関係が顕著である。滑稽なおもしろさを表す意から転じて,ほほえましい魅力的なさま,心をひきつける趣深いさまを表す意となったものか。また,□一□(2)の用法は平安時代末頃から見える。(2)「をかし」は平安朝の文学を捉(トラ)える上での文学理念・美的理念ともされる。趣がある・興味がひかれる・賞美したい等の感動体験を主情的に詠嘆する「あはれ」に対し,知的に対象化して観照する美意識を捉えていう。「枕草子」は,その代表とされる。→もののあわれ〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)――み(名)
おかしい
おかしい【可笑しい】
amusing;laughable;→英和
comical;funny;→英和
strange;→英和
queer;→英和
improper.→英和
おかしかのすけ
おかしかのすけ ヲカ― 【岡鹿之助】
(1898-1978) 洋画家。東京生まれ。東京美術学校卒。岡鬼太郎の長男。滞仏し,スーラの影響を受けた清澄な画風を示した。
おかしがたい
おかしがた・い ヲカシ― [5] 【犯し難い】 (形)
傷つけたり,よごしたりできない。「かれには―・い威厳がある」
おかしがる
おかしがる【可笑しがる】
be amused <at> ;be tickled <at,by> .
おかしさ
おかしさ【可笑しさ】
laughableness (こっけい);ridiculousness;→英和
strangeness;→英和
queerness.〜を堪(こら)える suppress one's laughter.
おかしな
おかしな【可怪しな話だが】
strange to say.
おかしな
おかしな ヲカシ― [2] (形動)
(連体形「おかしな」の形だけが用いられる)
(1)(普通とちがって)変だ。妙だ。不審だ。「そぶりの―人」
(2)滑稽だ。おもしろい。「―ことを言って人を笑わせる」
〔「おかしな」を連体詞とする説もあるが,この語は「大きな」「小さな」と同様,述語としての働きをもつことが一般の連体詞とは異なっている〕
おかしばむ
おかしば・む ヲカシ― (動マ四)
趣ありげである。面白い様子である。「なよよかに―・める事を/源氏(夕霧)」
おかしむ
おかし・む ヲカシム (動マ四)
面白がる。おかしく思う。「いと―・みて返しす/平中 1」
おかしやか
おかしやか ヲカシ― (形動ナリ)
いかにも趣のあるさま。面白みのあるさま。「―にて返し奉らむに/源氏(若菜上)」
おかしら
おかしら ヲ― [0] 【尾頭】
(1)(魚の)尾と頭。
(2)尾から頭までの長さ。「―にて一尺二,三寸の中鯛なり/浮世草子・永代蔵 6」
おかしら
おかしら [0] 【御頭】
首領などを敬っていう語。親分。ボス。
おかしらつき
おかしらつき ヲ― [0][4] 【尾頭付き】
尾も頭もついている丸のままの魚。神事や祝い事の膳につける。かしらつき。
おかじま
おかじま ヲカジマ 【岡島】
姓氏の一。
おかじまかんざん
おかじまかんざん ヲカジマクワンザン 【岡島冠山】
(1674-1728) 江戸中期の儒学者・翻訳家。長崎の人。名は璞,通称は援之。朱子学を学ぶ。中国語に通じ,「水滸伝」を翻訳。著「唐訳便覧」「唐和纂要」「華音唐詩選」など。
おかじょうき
おかじょうき ヲカ― [3] 【陸蒸気】
〔明治初期の語。蒸気船に対して,陸を行くところから〕
汽車の通称。
おかす
おかす【犯[冒・侵]す】
(1) commit <a crime> ;→英和
violate (法律などを);→英和
rape (婦人を).→英和
(2) brave <a danger> ;→英和
risk <one's life> .→英和
(3) invade (侵入);→英和
violate (侵害).
…を冒して in spite of;despite;→英和
at the risk of <one's life> ;in the face[teeth]of <a storm> .
病に冒される be seized with a disease.→英和
おかす
おか・す ヲカス [2][0] 【犯す】 (動サ五[四])
(1)法律・規則・道徳などにそむくことをする。「法を―・す」「罪を―・す」「禁を―・す」「過ちを―・す」
(2)女性に暴行を加える。姦淫する。「暴漢に―・される」「子と母と―・せる罪,畜―・せる罪/祝詞(六月晦大祓)」
[可能] おかせる
おかす
おか・す ヲカス [2][0] 【侵す】 (動サ五[四])
〔「犯す」と同源〕
(1)他国・他人の領域に不法に立ち入る。また,攻め入る。「領空を―・す」「国境を―・す」
(2)他者の権利・権益などをそこなう。「基本的人権が―・される」「表現の自由を―・す」
(3)尊厳をけがす。「神聖を―・す」「異国の人のいかでかこの国の土をば―・すべき/大和 147」
[可能] おかせる
おかす
おか・す ヲカス [2][0] 【冒す】 (動サ五[四])
〔「犯す」と同源〕
(1)困難や危険を乗り越えて行動する。「風雪を―・して救助に向かう」
(2)病気などが人の心身をそこなう。また,薬品が他の物質をそこなう。「結核に―・されている」「アルミは酸に―・されやすい」「念仏の時,睡(ネブリ)に―・されて/徒然 39」
(3)他人の姓を名乗る。「他姓を―・す」「高橋の姓は養家のを―・したので,僕の元の姓は大塚といふです/運命論者(独歩)」
[可能] おかせる
おかず
おかず [0] 【御数・御菜】
〔数々とりそろえる意から。もと中世女性語〕
食事の際の副食物。[日葡]
おかず
おかず
a (side) dish.
おかせ∘られる
おかせ∘られる (連語)
〔動詞「おく」の未然形に尊敬の助動詞「せる」の未然形,尊敬の助動詞「られる」の付いたもの〕
多く,「…におかせられては」の形で,「…においては」の尊敬表現として用いられる。
おかた
おかた [0] 【御方】
(1)人を敬っていう語。「あの―の言うことなら間違いない」
(2)他人の妻の敬称。「亭主のもてなし,―のけいはく/浮世草子・一代男 3」
(3)貴人の妻妾や子女の敬称。「明日は殿ごの砧打,―姫ごも出て打たい/松の葉」
おかたごしょ
おかたごしょ 【御方御所】
将軍家や大臣家の,まだ家督を継がない部屋住みの子息の敬称。おかたずまい。
おかたさま
おかたさま 【御方様】 (代)
二人称。多く女性が男性に対して用いた語。あなたさま。「申しわたしはな,荻野と申して,―の母さまの妹ぶんにて候/浄瑠璃・三世相」
おかたなり
おかたなり 【御方成り】
遊女や妾(メカケ)だったものが本妻になること。また,そのときの披露。「願はくは―の前に/浮世草子・禁短気」
おかたぼうこう
おかたぼうこう [4] 【御方奉公】
労働婚の一。婿が年限を定めて妻の家に住み込み働くこと。年限によって三年婿・五年婿とも称す。年期婿。
おかたぼうちょう
おかたぼうちょう 【御方包丁】
和泉国堺でつくられた,葉タバコを刻む包丁。
〔鍛冶工(カジコウ)が,妻に相槌を打たせたので,この名があるという〕
おかだ
おかだ ヲカダ 【岡田】
姓氏の一。
おかだいぞう
おかだいぞう ヲカダイザウ 【岡田以蔵】
(1838-1865) 幕末の志士。土佐の人。土佐勤皇党に加盟,多くの佐幕派人物を暗殺し人斬り以蔵と言われた。土佐藩吏に捕えられて,斬刑。
おかだいらかいづか
おかだいらかいづか ヲカダヒラカヒヅカ 【陸平貝塚】
茨城県稲敷郡美浦村にある縄文中・後期の貝塚。1879年(明治12)日本人による最初の発掘がなされた。
おかだかんせん
おかだかんせん ヲカダ― 【岡田寒泉】
(1740-1816) 江戸中・後期の儒者。江戸の人。名は恕(ハカル),通称,清助。松平定信の登用をうけ,寛政異学の禁を推進した。柴野栗山・尾藤二洲とともに寛政の三博士といわれた。
おかだけいすけ
おかだけいすけ ヲカダ― 【岡田啓介】
(1868-1952) 軍人・政治家。福井県生まれ。海軍大将。連合艦隊司令長官。田中・斎藤内閣の海相。1934年(昭和9)首相。二・二六事件で首相官邸を襲撃され,あやうく難をのがれたが,総辞職。のち,東条内閣退陣工作の中心となった。
おかださぶろうすけ
おかださぶろうすけ ヲカダサブラウスケ 【岡田三郎助】
(1869-1939) 洋画家。佐賀県生まれ。黒田清輝らの影響を受け,白馬会の創立に参加。渡仏しコランに師事。帰国後,東京美術学校で後進を指導。
おかだたけまつ
おかだたけまつ ヲカダ― 【岡田武松】
(1874-1956) 気象学者。千葉県生まれ。東大卒。中央気象台長。富士山などの山頂観測所の設置,地震観測網の整備など,気象観測事業の基礎を築いた。著「日本気候論」など。
おかだためちか
おかだためちか ヲカダ― 【岡田為恭】
(1823-1864) 幕末の復古大和絵の中心画家。京都の人。狩野永泰の子。一時,冷泉(レイゼイ)三郎と自称。浮田一蕙(イツケイ)に学ぶ。
おかだはんこう
おかだはんこう ヲカダハンカウ 【岡田半江】
(1782-1846) 江戸後期の南画家。大坂の人。米山人の子で,幼時は小米(シヨウベイ)と称した。大坂文人画の中心的存在。
おかだべいさんじん
おかだべいさんじん ヲカダ― 【岡田米山人】
(1744-1820) 江戸中・後期の南画家。大坂の人。木村蒹葭堂・浦上玉堂らと交わり,独特のユーモアのある山水画を描いた。
おかだやすい
おかだやすい ヲカダ― 【岡田野水】
(1658-1743) 江戸前期の俳人。本名,幸胤・行胤。名古屋の呉服商・町代。一時芭蕉に傾倒したが,のち茶道に専心。
おかだゆう
おかだゆう ヲカダイフ 【岡大夫】
〔醍醐天皇が好み,大夫の位を授けたとする古伝から〕
蕨餅(ワラビモチ)をいう。
おかだよしこ
おかだよしこ ヲカダ― 【岡田嘉子】
(1902-1992) 女優。広島県生まれ。1938年(昭和13)演出家杉本良吉と樺太国境を越えてソ連領に入る。72年以降より再々帰国し,演劇活動を行なった。
おかだりょうへい
おかだりょうへい ヲカダリヤウヘイ 【岡田良平】
(1864-1934) 文部官僚・政治家。遠江(トオトウミ)掛川の人。東大卒。一木喜徳郎の兄。文相として,学制改革を推進。家族国家観的忠孝道徳の徹底化,学校教練の実施などの教育政策を立案実施。
おかち
おかち 【御徒】
⇒徒(カチ)(2)(3)(4)
おかちぐみ
おかちぐみ 【御徒組】
⇒徒士組(カチグミ)
おかちしゅう
おかちしゅう 【御徒衆】
⇒徒士衆(カチシユウ)
おかちめつけ
おかちめつけ 【御徒目付】
⇒徒目付(カチメツケ)
おかちめんこ
おかちめんこ [4]
俗に,不器量な女性をいう語。
おかちん
おかちん [2]
〔もと女房詞〕
餅(モチ)。
おかっさま
おかっさま 【御方様】
〔「おかたさま」の転〕
他人の妻の敬称。「先なは―,後なは下女でござろ/狂言記・釣女」
おかったるい
おかったる・い (形)
〔近世江戸語〕
十分でない。不足である。てぬるい。「三谷の毘沙門から百足(ムカデ)を後見にたのんでも,まだ―・い/洒落本・傾城買二筋道」
おかって
おかって [0] 【御勝手】
台所。かって。「―口」
おかっぱ
おかっぱ [0] 【御河童】
〔河童の頭髪に似ているところから〕
少女の髪形の一。前髪を眉の上で切りそろえ,後ろ髪は首のあたりで切りそろえた断髪。
おかっぱ
おかっぱ
〜頭 bobbed hair.
おかっぴき
おかっぴき ヲカ― [0] 【岡っ引(き)】
近世,同心(ドウシン)の下働きとして犯人の探索・逮捕の役にあたった者。目明かし。
〔「おか」は「傍(ソバ)」の意で,そばにいて手引きする者の意という〕
おかついし
おかついし ヲカツ― [3] 【雄勝石】
宮城県桃生(モノウ)郡雄勝町付近から産する粘板岩。硯(スズリ)・石碑などに用いる。玄昌石。
おかつつじ
おかつつじ ヲカ― 【岡躑躅】
(1)ヤマツツジの異名。「くれなゐのふりでの色の―/永久百首」
(2)ミヤマシキミの古名。
おかづり
おかづり ヲカ― [0] 【陸釣(り)】
(1)船を使わずに,海岸や川岸など陸から釣りをすること。
(2)俗に,女をあさること。
(3)たいこ持ちなどが屋外で客引きをすること。「川端歩行野幇間(ノダイコ)の―は/滑稽本・八笑人」
おかでら
おかでら ヲカ― 【岡寺】
奈良県高市郡明日香村大字岡にある真言宗豊山派の寺,竜蓋寺の通称。山号は東光山。663年,義淵僧正の開基と伝える。現宗派となったのは江戸時代。義淵僧正像や日本で最大の塑像の如意輪観音像などを蔵す。西国三十三所第七番札所。
おかとらのお
おかとらのお ヲカトラノヲ [5] 【岡虎の尾】
サクラソウ科の多年草。茎は高さ80センチメートル内外で分枝しない。葉は互生し,広披針形でとがる。夏,茎頂に白色の小花を尾状に多数つける。珍珠菜。
おかどちがい
おかどちがい [4] 【御門違い】
(1)めざす家や人をまちがえること。
(2)間違った方向をめざすこと。見当ちがい。「―の話だ」「―もはなはだしい」
おかどちがい
おかどちがい【お門違い】
knocking at the wrong door.〜の wrong;→英和
irrelevant.→英和
おかなわしろ
おかなわしろ ヲカナハシロ [3] 【陸苗代】
畑や水を張っていない田につくられた苗代。りくなわしろ。
⇔水苗代
おかにし
おかにし ヲカニシ 【岡西】
姓氏の一。
おかにしいちゅう
おかにしいちゅう ヲカニシヰチユウ 【岡西惟中】
(1639-1711) 江戸前期の国学者・俳人。鳥取の人。号,一時軒など。西山宗因に師事,談林派の理論家として貞門に対抗した。著「俳諧蒙求」「誹諧破邪顕正返答」など。
おかね
おかね [0] 【御金】
金銭を丁寧にいう語。「―を使う」
おかの
おかの ヲカノ 【岡野】
姓氏の一。
おかのけいじろう
おかのけいじろう ヲカノケイジラウ 【岡野敬次郎】
(1865-1925) 商法学者。上野(コウズケ)の人。東大教授・司法大臣・文部大臣を歴任。商法典を編纂。ドイツ法に基づく日本商法学の基礎を築いた。
おかのみなと
おかのみなと ヲカ― 【岡の水門・塢舸の水門】
福岡県の遠賀川河口付近の地。神武天皇東征の際,皇子・舟師を率いて到着した所という。崗津。崗の浦。
おかのり
おかのり ヲカ― [0] 【陸海苔】
フユアオイの変種。葉に縮緬(チリメン)状のしわがあり,干した葉をあぶって海苔のようにして食べる。
おかはっく
おかはっく ヲカハクク 【岡白駒】
(1692-1767) 江戸中期の儒学者。播磨の人。字(アザナ)は千里,通称太仲,号竜州。医を業としたが,京に出て儒学を学び,白話小説などの注解・翻訳を行う。著「小説奇言」「小説粋言」「小説精言」など。
おかばしょ
おかばしょ ヲカ― [0] 【岡場所】
江戸で,官許の吉原以外の,私娼(シシヨウ)街の称。深川・品川・新宿・板橋・千住などが有名。
おかひじき
おかひじき ヲカ― [3] 【陸鹿尾菜】
アカザ科の一年草。各地の海岸の砂地に生える。茎は長さ約30センチメートルで,多数の枝を出して地に広がる。葉は肉質で,細い円柱状。若葉をゆでて食べる。ミルナ。
おかふもと
おかふもと ヲカ― 【岡麓】
(1877-1951) 歌人。東京生まれ。本名,三郎。根岸短歌会創設に参加。のち,書家として活躍。大正期「アララギ」誌上に復活,風格のある独自な歌風を示した。歌集「庭苔」「小笹生(オザサウ)」「涌井」など。
おかぶ
おかぶ ヲ― [1] 【雄株】
雌雄異株の植物で,雄花だけをつける株。
⇔雌株(メカブ)
おかぶ
おかぶ [0] 【御株】
その人の得意とする芸。また,特有な癖。
おかぶ
おかぶ【お株を奪う】
supplant;→英和
outshine.→英和
おかぶ=を奪(ウバ)う
――を奪(ウバ)・う
その人の得意としている芸などを,他の人がその人以上にうまくやりおおす。
おかぶら
おかぶら ヲカ― 【岡ぶら・陸ぶら】
江戸深川の遊郭へ行くのに,舟を利用せず陸路で行くこと。「道のかきがら踏わけて,―ながらこの里の/人情本・辰巳園(後)」
おかべ
おかべ ヲカ― 【岡辺】
〔古くは「おかへ」〕
岡のあたり。「竜田道(タツタジ)の―の道に/万葉 971」
おかべ
おかべ ヲカベ 【岡部】
姓氏の一。
おかべ
おかべ 【御壁】
〔もと女房詞。白壁に似ることから〕
豆腐。
おかべ
おかべ ヲカベ 【岡部】
(1)埼玉県北部,大里郡の町。古く,岡部六弥太の居城地。農業が中心。
(2)静岡県中部,志太(シダ)郡の町。東海道の旧宿場町。東に宇津ノ谷峠がある。茶・ミカンを産する。
おかべろくやた
おかべろくやた ヲカベ― 【岡部六弥太】
鎌倉時代の武士。武蔵国岡部の人。一ノ谷の戦いで平忠度(タダノリ)を討った。
おかぼ
おかぼ【陸稲】
an upland rice plant.
おかぼ
おかぼ ヲカ― [0] 【陸稲】
〔陸の穂の意〕
畑に栽培される稲。りくとう。[季]秋。
おかぼり
おかぼり ヲカ― [0] 【陸掘り】
⇒露天掘(ロテンボ)り
おかぼれ
おかぼれ【岡惚れする】
take a fancy <to> .→英和
おかぼれ
おかぼれ ヲカ― [0] 【岡惚れ・傍惚れ】 (名)スル
親しく接したことのない人や他人の恋人を,わきからひそかに恋い慕うこと。また,その人。「すし屋の娘に―する」
おかぼれる
おかぼ・れる ヲカ― [4] 【岡惚れる】 (動ラ下一)
〔「おかぼれ」の動詞化〕
おかぼれをする。「此星さんは酷く―・れてゐるのである/多情多恨(紅葉)」
おかま
おかま [0] 【御釜・御竈】
(1)釜を丁寧にいう語。
(2)火山の噴火口。また,火口湖。
(3)下女の異名。
(4)尻(シリ)。
(5)男色。また,その相手。
おかま=が割れる
――が割・れる
一家が離散する。また,夫婦別れする。「跡の月から―・れて…今ではこなはんとわしと旦那はんとばつかり/浄瑠璃・忠臣蔵」
おかま=を掘る
――を掘・る
男色をする。
おかま=を起こす
――を起こ・す
〔竈(カマド)を築き上げる意から〕
財産を作る。身代を興す。「あいつめは―・す話だが/滑稽本・膝栗毛(発端)」
おかまい
おかまい [0] 【御構い】
(1)相手に対する「もてなし」「供応」などを丁寧にいう語。「どうぞ―なく」「何の―もしませんで」
(2)江戸時代の刑罰の一。追放。「江戸十里四方―」
おかまいなし
おかまいなし [5] 【御構い無し】
(1)他人の気持ちや周囲の状況への気づかいのないこと。「人の迷惑も―に騒ぐ」
(2)江戸時代の裁判で,無罪となること。
おかまこおろぎ
おかまこおろぎ [4] 【御竈蟋蟀】
カマドウマの別名。
おかまさま
おかまさま [0] 【御釜様】
⇒竈神(カマドガミ)
おかまのはらい
おかまのはらい 【御竈の祓】
正月・五月・九月の三回,竈神(カマドガミ)をまつり,祓いをすること。かまどはらい。荒神祓(コウジンバラ)い。
おかみ
おかみ ヲカ― [0] 【岡見・傍見】
(1)昔の民間習俗の一。大みそかの夜,蓑(ミノ)を逆さに着けて岡に上り,自分の家の方を見て,来年の吉凶を占った。《岡見》
(2)「傍目(オカメ)」に同じ。
おかみ
おかみ【お上】
the government;→英和
the authorities;the Emperor (天皇).
おかみ
おかみ【女将】
a landlady (宿屋の);→英和
a mistress (料亭の).→英和
おかみ
おかみ [2] 【御上】
(1)天皇を敬っていう語。
(2)政府・幕府など政治を行なっている機関を敬っていう語。「―の命令」
(3)武家で,臣下がその主君や奥方を敬っていう語。「只今帰りますると―へ申して下され/歌舞伎・四谷怪談」
(4)商家で,主人やその家族を敬っていう語。
(5)(「御内儀」「内儀」とも書く)他人の妻の敬称。「商家の―らしい四十前後の女が/黴(秋声)」
(6)(「女将」と書く)料理屋・宿屋などの女主人。
おかみ
おかみ ヲ― 【尾髪】
〔「おがみ」とも〕
馬の尾とたてがみ。また,馬の尾。「やがて―をきり,鉄焼(カナヤキ)して/平家 4」
おかみ
おかみ 【龗】
水,また雨や雪をつかさどる神霊。竜神(リユウジン)。「わが岡の―に言ひて降らしめし/万葉 104」
おかみけ
おかみけ 【御上家】 (名・形動ナリ)
(1)身分の高い人の家。貴族の家。「我が恋は唯―の女中/浮世草子・一代男 4」
(2)貴族的なさま。上品なさま。「つとめ姿さつて―なる御所風あり/浮世草子・諸艶大鑑 1」
おかみさん
おかみさん [0]
〔「おかみさま」の転〕
(1)町家の女主人や他人の妻の敬称。現在ではややぞんざいな言い方。御内儀。「長屋の―」
(2)料理屋などの女主人。女将。「料亭の―」
おかみそり
おかみそり [0] 【御髪剃】
真宗で,髪剃(コウゾ)り{(3)}のこと。
おかむら
おかむら ヲカムラ 【岡村】
姓氏の一。
おかむらしこう
おかむらしこう ヲカムラ― 【岡村柿紅】
(1881-1925) 劇作家。高知県生まれ。本名,久寿治。芸能雑誌の編集にもたずさわり,また市村座の運営にも手腕をしめした。脚本「椀久末松山(ワンキユウスエノマツヤマ)」「傾城(ケイセイ)三度笠」のほか舞踊劇「棒しばり」など。
おかめ
おかめ【お亀】
a plain[homely]woman.
おかめ
おかめ ヲカ― [0] 【傍目・岡目】
第三者の立場で見ること。はため。おかみ。「―には仲のいい夫婦」「娘芸者の浮き沈み,豈(アニ)―の及ぶ所ならんや/人情本・梅児誉美 3」
おかめ
おかめ [2] 【お亀・阿亀】
(1)「阿多福(オタフク)」に同じ。
(2)〔具をおかめの面のように並べたところから〕
かまぼこ・のり・青菜・椎茸などの具を上にのせた汁うどん・そば。
(3)近世,伊勢・尾張地方で宿場女郎・飯盛り女のこと。「みやで泊ろか―にしやうかなあ/滑稽本・膝栗毛 4」
おかめいんこ
おかめいんこ [4] 【お亀鸚哥】
オウム目オウム科の鳥。体長16センチメートル内外で,同じくらいの長さの尾をもち,冠羽がある。全身灰色だが,顔が白くほおに橙色の丸い模様があり,おかめの面を思わせる。オーストラリアに産し,飼い鳥とする。
お亀鸚哥[図]
おかめうどん
おかめうどん [4] 【お亀饂飩】
⇒お亀(2)
おかめこおろぎ
おかめこおろぎ [4] 【お亀蟋蟀】
コオロギの一種。体長14ミリメートル内外で,雄の頭部前面が平たく斜め下を向き,側方は丸い。雄はリリリリと鳴く。本州以南に分布。
おかめざさ
おかめざさ [3] 【お亀笹】
ササの一種。植え込みなどにされる。高さ約1メートル。葉鞘(ヨウシヨウ)は短く,節ごとにほぼ五枚の葉をつける。葉は長楕円形で黄緑色。酉(トリ)の市で,おかめの面をこのササに下げるのでいう。ブンゴザサ。ゴマイザサ。メゴザサ。
おかめそば
おかめそば [4] 【お亀蕎麦】
⇒お亀(2)
おかめはちもく
おかめはちもく【岡目八目】
‘Lookers-on[Onlookers]see more than players'.
おかめはちもく
おかめはちもく ヲカ― [5] 【傍目八目・岡目八目】
〔人の碁をわきから見ていると,打っている人より八目も先まで手が読めるということから〕
第三者は当事者よりも情勢が客観的によく判断できるということ。
おかめよへえ
おかめよへえ 【お亀与兵衛】
近松の浄瑠璃「ひぢりめん卯月(ウヅキ)の紅葉(モミジ)」の主人公の男女。
おかもじ
おかもじ 【御か文字】
かもじを丁寧にいう語。おかみさん。「お主(シユウ)に袖を引かれそめたる阿漕(アコギ)が浦,―さま悋(リン)文字に/浄瑠璃・松風村雨」
→かもじ
おかもち
おかもち ヲカ― [0] 【岡持(ち)】
手と蓋(フタ)がついた,平たい桶(オケ)。料理などを運ぶのに用いる。
岡持ち[図]
おかもと
おかもと ヲカモト 【岡本】
姓氏の一。
おかもと
おかもと ヲカモト 【岡本】
福井県中部,今立(イマダテ)郡今立町の地名。古くから五箇紙として知られる越前和紙を産出。
おかもといっぺい
おかもといっぺい ヲカモト― 【岡本一平】
(1886-1948) 画家・漫画家。函館市生まれ。東京美術学校卒。かの子の夫。東京朝日新聞社に入社,漫画を担当。戯画を現代漫画にまで高めた。春陽会会員。
おかもとかのこ
おかもとかのこ ヲカモト― 【岡本かの子】
(1889-1939) 小説家・歌人。東京生まれ。本名,カノ。一平の妻。跡見女学校卒。「鶴は病みき」で文壇にデビュー,長い宗教遍歴のあとたどりついた生命哲学を,小説「母子叙情」「金魚撩乱」「老妓抄」「生々流転」などに結晶させた。
おかもときどう
おかもときどう ヲカモトキダウ 【岡本綺堂】
(1872-1939) 劇作家・小説家。東京生まれ。本名,敬二。二世市川左団次と提携,「修禅寺物語」をはじめとする新歌舞伎を作劇。また,江戸情緒にあふれる小説を著した。戯曲「室町御所」「番町皿屋敷」「鳥辺山心中」,小説「半七捕物帳」など。
おかもとこうせき
おかもとこうせき ヲカモトクワウセキ 【岡本黄石】
(1811-1898) 幕末・明治の漢詩人。近江の人。彦根藩家老。中島棕隠・梁川星巌・大窪詩仏らに学んで詩をよくし,人品詩品ともに高かった。維新後,東京に麹坊吟社を創立。著「黄石斎詩集」
おかもとさんえもん
おかもとさんえもん ヲカモトサンヱモン 【岡本三右衛門】
キアラの日本名。
おかもとでら
おかもとでら ヲカモト― 【岡本寺】
法起寺(ホツキジ)の別名。
おかもとのりぶみ
おかもとのりぶみ ヲカモト― 【岡本則録】
(1847-1931) 数学教育者。江戸の生まれ。東京数学会社(のちの日本数学会)の創立に参加。訳語選定に尽力し,晩年には,帝国学士院で和算書整理・目録作成に従事。
おかもとぶんや
おかもとぶんや ヲカモト― 【岡本文弥】
(1633-1694) 江戸前期の浄瑠璃太夫。大坂の人。延宝年間(1673-1681)伊藤出羽掾座に出演。大坂を中心に流行した文弥節の始祖。
おかもとやすたか
おかもとやすたか ヲカモト― 【岡本保孝】
(1797-1878) 江戸後期・幕末の国学者。江戸の人。号,況斎。国学を清水浜臣,漢学を狩谷棭斎に学び,考証の学に秀でる。著「況斎雑話」,随筆「難波江」など。
おかもの
おかもの ヲカ― [0] 【陸物】
畑でできる穀物。粟(アワ)・稗(ヒエ)・麦・豆などの雑穀を,水田に作る稲に対していう。
おかや
おかや ヲカヤ 【岡谷】
長野県中部,諏訪湖西岸の市。日本の製糸工業の一中心として発達。精密機械工業が盛ん。
おかやき
おかやき【岡焼き】
jealousy;→英和
envy.→英和
〜する be jealous[envious] <of> .
おかやき
おかやき ヲカ― [0] 【傍焼(き)・岡焼(き)】 (名)スル
〔「傍(オカ)焼き餅(モチ)」の略〕
ほかの男女が親しくしているのをはたからやきもちをやくこと。「―したって始まらない」「私は存じませぬとばかり,はや―の色を見せて/書記官(眉山)」
おかやきもち
おかやきもち ヲカ― 【傍焼き餅・岡焼き餅】
〔「おか」は「傍」の意〕
「おかやき」に同じ。「―はいらねえ事だが/滑稽本・浮世風呂 4」
おかやすぎぬた
おかやすぎぬた ヲカヤス― 【岡康砧】
箏曲(ソウキヨク)の一。山田流。手事物。胡弓(コキユウ)の曲として伝えられ,明治時代,山室保嘉が箏曲に復活。
おかやどかり
おかやどかり ヲカ― [3] 【陸宿借】
陸生のヤドカリ。甲長35ミリメートル内外で,巻貝の殻に入って生活する。陸上にすむが海で産卵し,幼生は海で育つ。三宅島以南,小笠原・沖縄などに分布。愛玩用として飼育される。
おかやま
おかやま ヲカヤマ 【岡山】
(1)中国地方東部の県。かつての備前・備中・美作(ミマサカ)三国を占める。南は瀬戸内海で,岡山平野がある。中央部の吉備高原と北部の中国山地との間に津山盆地がある。県庁所在地,岡山市。
(2)岡山県南部,岡山平野中部の市。県庁所在地。近世,池田氏三二万石の城下町。山陽・山陰・四国を結ぶ交通上の要地で,商工業が発達。日本三名園の一つ後楽園がある。
おかやまけんりつだいがく
おかやまけんりつだいがく ヲカヤマ― 【岡山県立大学】
公立大学の一。1992年(平成4)設立。本部は総社市。
おかやましょうかだいがく
おかやましょうかだいがく ヲカヤマシヤウクワ― 【岡山商科大学】
私立大学の一。1955年(昭和30)設立の岡山商科短期大学を母体とし,65年設立。本部は岡山市。
おかやまだいがく
おかやまだいがく ヲカヤマ― 【岡山大学】
国立大学の一。岡山医大(1922年創立)を中心に,第六高等学校(1900年創立)・岡山農専・師範系学校が合併して,1949年(昭和24)新制大学となる。本部は岡山市。
おかやまてんたいぶつりかんそくじょ
おかやまてんたいぶつりかんそくじょ ヲカヤマ―クワンソクジヨ 【岡山天体物理観測所】
国立天文台の一。岡山県竹林寺山に1960年(昭和35)完成。東洋一の188センチメートルと91センチメートルの二台の反射望遠鏡や太陽望遠鏡を設備。
おかやまへいや
おかやまへいや ヲカヤマ― 【岡山平野】
岡山県南部,吉井川・高梁(タカハシ)川・旭川などの各河川下流域に広がる沖積平野。平野の約半分は干拓地。
おかやまりかだいがく
おかやまりかだいがく ヲカヤマリクワ― 【岡山理科大学】
私立大学の一。1964年(昭和39)設立。本部は岡山市。
おかゆ
おかゆ ヲカ― [0] 【陸湯】
銭湯などで,湯ぶねの湯のほかに備えてあるきれいな湯。あがり湯に用いる。
おかよしたけ
おかよしたけ ヲカ― 【岡義武】
(1902-1990) 政治学者。東京生まれ。東大教授。近代日本の政治史を国際政治との関わりを通じて研究。著「近代ヨーロッパ政治史」
おから
おから [0] 【御殻】
豆腐を作る際,豆乳を搾り取った残りかす。食用・飼料とする。卯(ウ)の花。雪花菜(キラズ)。豆腐殻。
おからずし
おからずし [3] 【御殻鮨】
⇒卯(ウ)の花鮨(ハナズシ)
おかる
おかる 【お軽】
「仮名手本忠臣蔵」の登場人物。早野勘平の妻,山崎の与市兵衛の娘。夫のため身売りした祇園(ギオン)一力楼で,由良之助の助力により,敵に内通した斧(オノ)九太夫を夫に代わって刺す。
おかわ
おかわ [2] 【御厠】
〔「おかわや」の略〕
持ち運びできる便器。おまる。
おかわせぐみ
おかわせぐみ オカハセ― 【御為替組】
江戸時代,幕府の公金為替を取り扱った御用達商人の団体組織。御為替三井組・御為替十人組など。
おかわり
おかわり [2] 【御代(わ)り】 (名)スル
同じものを続けてもう一度飲食すること。また,その飲食物。「何杯も―する」
おかわり
おかわり【お替[代]り】
a second[another]helping (食物の);another cup (飲み物の);another bowl <of rice> .
おかん
おかん ヲ― [0] 【悪寒】
急な発熱により起こる,ぞくぞくとした寒け。「―がする」
おかん
おかん【悪寒】
<have> a chill.→英和
おかん
おかん [0] 【御燗】 (名)スル
酒の燗をすること。「―番」
おかんあげ
おかんあげ 【御髪上げ】
〔「おかみあげ」の転〕
貴人の髪を結うこと。また,その髪を結う人。おぐしあげ。「―にみやづかひをつかうまつりける/浮世草子・一代女 3」
おかんせん
おかんせん 【御冠船】
明・清の時代,中国から冊封使(サクホウシ)を琉球に運んだ船。冠船。冊封使船。
おかんせんおどり
おかんせんおどり 【御冠船踊り】
琉球王国時代の宮廷舞踊の総称。中国の冊封使(サクホウシ)をもてなす祝宴のうち,仲秋の宴・重陽の宴に演ぜられた諸芸能をいう。
おかんむり
おかんむり [0] 【御冠】
〔「冠を曲げる」からという〕
機嫌が悪いこと。「社長は朝から―だ」
おが
おが ヲガ 【男鹿】
秋田県西部,男鹿半島を占める市。農業・漁業のほか製材所・製油所が立地。景勝地が多い。「なまはげ」の風習は有名。
おが
おが [1][0] 【大鋸】
〔「おおが(大鋸)」の転〕
切り出した木を板にひくための縦びきの大きな鋸(ノコギリ)。室町時代頃から使われた。エ字形の枠の片側に鋸を取りつけ,片側をひもでしぼり二人でひく。江戸時代に入ると一人でひく柄のついた形式のもの(「前挽き大鋸」ともいう)が現れ普及した。おおが。ががり。
大鋸[図]
おがき
おがき ヲ― 【男餓鬼】
男の餓鬼。
⇔女餓鬼(メガキ)
「寺々の女餓鬼申さく大神の―賜りて其の子生まはむ/万葉 3840」
おがくず
おがくず [3] 【大鋸屑】
大鋸(オガ)やのこぎりで材木をひいたときに出るくず。のこくず。ひきくず。
おがくず
おがくず【鋸屑】
saw dust.
おがこくていこうえん
おがこくていこうえん ヲガ―コウヱン 【男鹿国定公園】
秋田県西部の男鹿半島にある国定公園。東部の寒風山,北部の間口浜海岸,西部の海岸と本山(ホンザン)火山群を含む。
おがさがけ
おがさがけ ヲ― 【小笠懸】
笠懸(カサガケ)の中で的が小さく距離も短いものをいう。鎌倉時代に盛行。
おがさわら
おがさわら ヲガサハラ 【小笠原】
「小笠原諸島」の略。
おがさわら
おがさわら ヲガサハラ 【小笠原】
姓氏の一。清和源氏流の信濃国の守護。甲斐小笠原村から起こる。代々弓馬の礼法に秀で,小笠原流をなす。
おがさわら
おがさわら【小笠原諸島】
the Bonin Islands.
おがさわらおおこうもり
おがさわらおおこうもり ヲガサハラオホカウモリ [8] 【小笠原大蝙蝠】
小笠原諸島から硫黄列島にかけて分布する,日本固有のオオコウモリ。頭胴長20〜25センチメートル。昼は樹上で休み,夕方から果実を求めて飛行する。バナナを食害したことなどから乱獲され,絶滅の危機に瀕している。天然記念物。
おがさわらからすばと
おがさわらからすばと ヲガサハラ― [9][8] 【小笠原烏鳩】
ハト目ハト科の日本特産種。1889年(明治22)に絶滅。カラスバトに比べて大きく,全体に淡色で金属光沢が強い。一九世紀に小笠原諸島の父島・媒(ナコウド)島で採集され,四標本が残る。
おがさわらかわらひわ
おがさわらかわらひわ ヲガサハラカハラヒハ [9] 【小笠原河原鶸】
カワラヒワの亜種。カワラヒワに比べ,全体に緑色が強く,翼と尾の黄色部が小さい。小笠原諸島の母島列島および硫黄列島に留鳥として分布。絶滅危惧種。
おがさわらがびちょう
おがさわらがびちょう ヲガサハラグワビテウ [7] 【小笠原画眉鳥】
スズメ目ツグミ科の鳥。頭から背は黒縦斑のある褐色,腰から尾は赤褐色。翼は褐色だが翼下面に白帯がある。腹部は淡褐色。小笠原諸島の固有種であったが絶滅。1828年に採集の四標本が残る。
おがさわらきだん
おがさわらきだん ヲガサハラ― [6] 【小笠原気団】
小笠原諸島方面に発現する高温・多湿の熱帯海洋気団。日本付近に安定した盛夏の晴天をもたらす。
おがさわらこうきあつ
おがさわらこうきあつ ヲガサハラカウ― [8] 【小笠原高気圧】
北太平洋の亜熱帯高気圧の西端部の称。夏季に発達し,日本に南よりの気流を送りこみ,夏の天候を支配する。
おがさわらこくりつこうえん
おがさわらこくりつこうえん ヲガサハラ―コウヱン 【小笠原国立公園】
小笠原諸島中の聟島(ムコジマ)・父島・母島を中心とする国立公園。海食地形が発達。動植物に小笠原の固有種が多い。
おがさわらさだむね
おがさわらさだむね ヲガサハラ― 【小笠原貞宗】
(1294-1347) 鎌倉末・南北朝期の武将。元弘の変で功をあげ信濃守護となり,小笠原一族隆盛のもとをつくった。
おがさわらしょとう
おがさわらしょとう ヲガサハラ―タウ 【小笠原諸島】
東京の南方,太平洋上に点在する島群。聟島(ムコジマ)・父島・母島・硫黄列島からなる。1593年小笠原貞頼の発見といわれる。第二次大戦後アメリカが統治。1968年(昭和43)に復帰。全域が東京都小笠原村。
おがさわらそうどう
おがさわらそうどう ヲガサハラサウ― 【小笠原騒動】
江戸後期,豊前(ブゼン)小倉藩小笠原家で起こったお家騒動。藩主忠固が家格引き上げ運動で財力を傾け,家老が二派に分かれて争った。1815年両派は処分され,藩主は逼塞。
おがさわらながきよ
おがさわらながきよ ヲガサハラ― 【小笠原長清】
(1162-1242) 鎌倉初期の武将。通称,加々美二郎。甲斐の人。源頼朝の臣。承久の変の功により阿波守護。小笠原流の祖とされる。
おがさわらながひで
おがさわらながひで ヲガサハラ― 【小笠原長秀】
(?-1425) 室町中期の武将。兵庫助。弓馬をもって足利義満に仕え,武家の礼法を定めた。「三議一統」の撰者とされる。
おがさわらながみち
おがさわらながみち ヲガサハラ― 【小笠原長行】
(1822-1891) 幕末の幕臣。唐津藩世子。老中・外国事務総裁として,生麦事件処理・長州征伐・兵庫開港問題を担当。戊辰戦争では会津・箱館で官軍に抗戦した。
おがさわらのすり
おがさわらのすり ヲガサハラ― [6] 【小笠原鵟】
ノスリの亜種。ノスリに比べやや小さく,全身褐色だが下面は淡色で,暗色の縦斑がある。小笠原諸島の父島・母島に留鳥として分布するが,個体数は少ない。天然記念物。絶滅危惧種。
おがさわらましこ
おがさわらましこ ヲガサハラ― [6] 【小笠原猿子】
スズメ目アトリ科の小鳥。スズメよりやや大きい。大きなくちばしをもち,雄は暗赤色,雌は暗褐色。1827年に発見した小笠原父島の固有種であったが,1854年以前に絶滅。数点の標本を残すのみ。
おがさわらりゅう
おがさわらりゅう ヲガサハラリウ [0] 【小笠原流】
(1)諸礼および弓馬・騎射などの一派。小笠原長清を祖とし,その子孫貞宗が大成したといわれる。足利義満の時,貞宗の曾孫長秀が撰述して礼法書「三議一統」を著す。弓馬芸の故実を定めた「外向き」と,礼節・式法などを定めた「内向き」とがある。特に後者は,江戸時代に武家の礼式として重んじられ,明治初期には学校教育の礼法に採用され,礼儀作法の代名詞のようになった。
(2)(転じて俗に)堅苦しい礼儀作法をいう。
おがせ
おがせ ヲ― 【麻桛・苧桛・纑】
(1)麻をよって糸にし,枠にかけて巻き取ったもの。また,その枠。「月ばた日ばたをおつた―を返せといふて下されい/狂言・吃(虎寛本)」
(2)乱れもつれるさまのたとえ。「恋に心を捻(ヒネ)り麻(ソ)の―乱いた胸のうち/浄瑠璃・丹波与作(中)」
おがせん
おがせん ヲガ― 【男鹿線】
JR 東日本の鉄道線。秋田県追分・男鹿間,26.6キロメートル。旧称船川線。男鹿半島南部を走る。
おがた
おがた ヲガタ 【緒方】
姓氏の一。
おがた
おがた ヲガタ 【尾形】
姓氏の一。
おがたけんざん
おがたけんざん ヲガタ― 【尾形乾山】
(1663-1743) 江戸中期の陶工。京都の人。光琳の弟。野々村仁清の影響で京都鳴滝に開窯。閑雅な琳派風の絵付けに,ときに詩歌を賛した独自の色絵陶器(乾山風)を作る。晩年江戸に出,一時下野(シモツケ)国でも作陶。絵にもすぐれ「花籠図」「八ッ橋図」は有名。
おがたこうあん
おがたこうあん ヲガタ― 【緒方洪庵】
(1810-1863) 江戸後期の蘭学者・医者・教育者。備中の人。名は章。江戸・長崎で蘭学を学ぶ。1838年大坂に蘭学塾(適塾)を開き,大村益次郎・福沢諭吉・橋本左内らを育てる。62年江戸に出て,幕府奥医師兼西洋医学所頭取。種痘の普及に尽力,蘭学の発展に貢献した。訳書「病学通論」のほか著書多数。
おがたこうりん
おがたこうりん ヲガタクワウリン 【尾形光琳】
(1658-1716) 江戸中期の画家。乾山の兄。京都の人。光悦・宗達に私淑し,大和絵をさらに革新,大胆華麗な装飾画風を大成し世に琳派と称される。工芸にもすぐれ,光琳模様・光琳蒔絵(マキエ)を生んだ。代表作「燕子花(カキツバタ)図屏風」「紅白梅図屏風」
おがたじゅく
おがたじゅく ヲガタ― 【緒方塾】
⇒適塾(テキジユク)
おがたたけとら
おがたたけとら ヲガタ― 【緒方竹虎】
(1888-1956) ジャーナリスト・政治家。山形県生まれ。早大卒。朝日新聞社副社長。第二次大戦後,国務大臣。吉田茂のあとを受け自由党総裁。
おがたともさぶろう
おがたともさぶろう ヲガタトモサブラウ 【緒方知三郎】
(1883-1973) 病理学者。東京生まれ。唾液腺分泌・ビタミン B 欠乏症・老人病を研究。東大教授・東京医大学長などを歴任。
おがたまさのり
おがたまさのり ヲガタ― 【緒方正規】
(1853-1919) 医学者。肥後熊本の人。東大教授。ドイツに留学後,日本の衛生学・細菌学の基をひらいた。
おがたまのき
おがたまのき ヲガタマ― [6] 【小賀玉の木】
モクレン科の常緑高木。暖地に自生。葉は長楕円形で厚く,光沢がある。春,芳香のある黄白色の花を葉腋(ヨウエキ)に一個つける。種子は紅色。葉は香料に,材は床柱や器具に利用。古来,榊(サカキ)の代用とした。古今伝授の三木(サンボク)の一。
おがの
おがの ヲガノ 【小鹿野】
埼玉県西部,秩父郡の町。中心街は近世からの市場町。飯田八幡神社の鉄砲まつりは有名。
おがはんとう
おがはんとう ヲガハンタウ 【男鹿半島】
秋田県西部,日本海に突出する半島。八郎潟を形成しつつ,砂州により本土と連なった陸繋島(リクケイトウ)。
おがひき
おがひき [2][0] 【大鋸挽き】
大鋸で材木を切ることを職業とする人。木挽(コビ)き。
おがみ
おがみ ヲ― [1] 【男神】
男の神。
⇔女神
おがみ
おがみ ヲガミ [3] 【拝み】
(1)おがむこと。礼拝。
(2)破風板(ハフイタ)・垂木など傾斜した二材の合う所。合掌した手の先のような形なのでいう。
拝み(2)[図]
おがみあわせ
おがみあわせ ヲガミアハセ [0] 【拝み合(わ)せ】
服飾で,打ち合わせなどを合掌するように合わせる方法。突き合わせ。
おがみいし
おがみいし ヲガミ― [3] 【拝み石】
祠(ホコラ)などのある庭園で,礼拝する所に置く平らで大きな石。
おがみうち
おがみうち ヲガミ― [0] 【拝み打ち・拝み撃ち】
刀の柄(ツカ)を両手で握り,頭上高く振りかぶって上から下に斬り下げること。おがみぎり。
おがみたおす
おがみたお・す ヲガミタフス [5] 【拝み倒す】 (動サ五[四])
しきりに頼みこんで,むりに承知させる。「―・してやっと貸してもらった」
おがみどり
おがみどり ヲガミ― [0] 【拝み取り】
野球で,からだの前面で拝むようにして両手で打球をとること。
おがみまつ
おがみまつ ヲガミ― [3] 【拝み松】
東北地方で,正月に家内にまつる松の枝。
おがむ
おが・む ヲガム [2] 【拝む】 (動マ五[四])
〔「をろがむ」の転か〕
(1)神仏など尊いものの前で,手を合わせたり礼をしたりして,敬意を表したり祈ったりする。「仏像を―・む」「お日様を―・む」「祈祷師に―・んでもらう」
(2)心から頼む。嘆願する。「どうか,連れて行って下さい,―・みます」
(3)「見る」の謙譲語。
(ア)(やや皮肉な言い方)貴重な物を見せていただく。拝見する。「宝物を―・ませてやろう」「一億円の札束なんて―・んだことがない」
(イ)高貴な人の姿を見る。拝顔する。現代語では,相手によっては皮肉な言い方。「皇帝陛下のお顔をじかに―・みたい」「かの室にまかり至りて―・みけるに/古今(雑下詞)」
[可能] おがめる
おがむ
おがむ【拝む】
worship (礼拝);→英和
pray <to> (祈願);→英和
look at (reverently) (拝観).
おがら
おがら ヲ― [0] 【麻幹・苧殻】
皮をはぎ取った麻の茎。盂蘭盆(ウラボン)の迎え火・送り火にたき,また,供え物に添える箸(ハシ)とする。あさがら。[季]秋。
おがらずきん
おがらずきん ヲ―ヅ― [4][5] 【麻幹頭巾】
⇒苧屑頭巾(ホクソズキン)
おがらばし
おがらばし ヲ― [4] 【麻幹箸】
おがらの箸。盂蘭盆(ウラボン)の時,精霊棚(シヨウリヨウダナ)の供え物に添える。麻木(アサギ)箸。
おがわ
おがわ【小川】
a brook;→英和
a stream.→英和
おがわ
おがわ ヲガハ 【小川】
姓氏の一。
おがわ
おがわ ヲガハ 【小川】
(1)茨城県中央部,東茨城郡の町。航空自衛隊百里基地がある。
(2)栃木県東部,那須郡の町。古く,那須地方の中心で,近世には那珂川の河港であった。
(3)埼玉県中部,比企(ヒキ)郡の町。古くからの和紙の産地。
(4)熊本県中部,下益城(マシキ)郡の町。近世,鹿児島街道の宿駅。
おがわ
おがわ ヲガハ [0] 【小川】
細い流れの川。小さい川。「春の―」
おがわうせん
おがわうせん ヲガハ― 【小川芋銭】
(1868-1938) 日本画家。東京生まれ。本名,茂吉。初め新聞に漫画を連載。のち茨城県牛久沼に隠棲(インセイ),田園風景を主題に俳画風の絵を描く。特に,河童(カツパ)絵で知られる。
おがわしょうみん
おがわしょうみん ヲガハ― 【小川松民】
(1847-1891) 明治期の蒔絵(マキエ)師。江戸の生まれ。金具師の家に生まれ,後に蒔絵を学ぶ。古典蒔絵を研究し,古作の模造に優れた。
おがわじへえ
おがわじへえ ヲガハヂヘヱ 【小川治兵衛】
(1860-1933) 作庭家。京都生まれ。京都の庭師・植治(ウエジ)の養子となり,明治から昭和にかけて数多くの著名な庭をつくった。作品に無鄰(ムリン)庵・平安神宮・円山公園・旧古河邸の庭園などがある。
おがわたくじ
おがわたくじ ヲガハタクヂ 【小川琢治】
(1870-1941) 地質学者・地理学者。和歌山県生まれ。京大教授。貝塚茂樹・湯川秀樹・小川環樹の父。西南日本の地質構造を調査,日本列島の構造に関する研究に貢献。主著「支那歴史地理研究」「日本群島」など。
おがわはりつ
おがわはりつ ヲガハ― 【小川破笠】
(1663-1747) 江戸中期の画家・蒔絵(マキエ)師。伊勢の人。通称,平助。ほかに宗宇・笠翁などと号した。江戸で芭蕉らに俳諧を学び,土佐派の絵もよくした。蒔絵にすぐれ独特の技法を創案。
→破笠(ハリツ)細工
おがわへいきち
おがわへいきち ヲガハ― 【小川平吉】
(1869-1942) 政治家。長野県生まれ。東大卒。日露戦争では主戦論を唱え,戦後の日比谷焼き打ち事件を指導した。政友会最高幹部。法相・鉄道相などを歴任。
おがわまさたか
おがわまさたか ヲガハ― 【小川正孝】
(1866-1930) 化学者。愛媛松山藩の生まれ。東北大学教授,後に総長。無機化学を研究,多くの人材を養成した。
おがわみめい
おがわみめい ヲガハ― 【小川未明】
(1882-1961) 小説家・児童文学者。新潟県生まれ。本名,健作。早大卒。ロマン主義的・社会主義的傾向の小説を発表,のち童話に専念。小説「薔薇と巫女」「魯鈍な猫」,童話「赤い蝋燭と人魚」など。
おがわら
おがわら ヲガハラ [2] 【牡瓦・男瓦】
「丸瓦(マルガワラ)」に同じ。
⇔牝瓦
おがわらこ
おがわらこ ヲガハラ― 【小川原湖】
青森県東部,下北半島基部にある湖。高瀬川が太平洋に流出し,満潮時は汽水性を示す。面積62.3平方キロメートル。小川原沼。おがらこ。こがわらこ。
おき
おき [0] 【燠・熾】
(1)「おきび(熾火)」に同じ。「―をかき立てる」
(2)消し炭(ズミ)。
おき
おき【沖】
<in> the offing.→英和
伊豆〜で off (the coast of) Izu.〜合の[に]offshore.→英和
おき
おき 【隠岐】
旧国名の一。隠岐諸島にあたる。
おき
おき
embers (燃えさし).
おき
−おき【−置きに】
at intervals of <five feet> .一行〜に <write> on every other line.二日〜に every third day[three days].
おき
おき ヲ― 【堡・小城】
〔「き」は城の意〕
土や石また柵(サク)などをめぐらしたとりで。「此の村に土蜘蛛あり。―を造りて隠り/肥前風土記」
おき
おき 【置(き)】
■一■ [0] (名)
(1)「置き浄瑠璃」の略。
(2)「置き唄」の略。
■二■ (接尾)
時間・距離・数量などを表す語に付いて,それだけの間隔をおくことを表す。「三時間―」「二メートル―」「一人―」
おき
おき [0] 【沖・澳】
〔「辺(ヘ)」に対して,遠く隔たった所の意〕
(1)海・湖などの岸から遠く離れた所。「―に出る」
(2)開けた田畑・原野の,人里から遠い所。「かい田の―にこそ鹿や臥(フ)しそろよ/田植草紙」
おき=に∘する
――に∘する
やめておく。やめにする。やめる。「なんの洒落臭(シヤラツクセ)え―∘するがいい/滑稽本・浮世風呂 2」
おき=を深(フカ)めて
――を深(フカ)めて
心底から。「海(ワタ)の底―我(ア)が思へる君には逢はむ/万葉 676」
おき=を漕(コ)ぐ
――を漕(コ)・ぐ
(1)「沖を越える」に同じ。
(2)他とは比べものにならないほど,程度がはなはだしい。「大夫のみふねに逢ひそめ,―・いだる大騒ぎ/浮世草子・好色盛衰記 4」
おき=を越える
――を越・える
〔「辺」を「へた」と読むところから「じょうず」を「沖」といったもの〕
技芸などが抜きんでてすぐれている。沖を越す。沖を漕(コ)ぐ。
おきあい
おきあい [0] 【沖合】
海や湖の沖の方。沖のあたり。「―から風が吹く」
おきあいぎょぎょう
おきあいぎょぎょう [5] 【沖合漁業】
沖合で操業する漁業。遠洋漁業と沿岸漁業との中間のもの。10トン以上の中型の漁船で,日帰り以上の行程で操業する。近海漁業。
→沿岸漁業
→遠洋漁業
おきあがりこぼし
おきあがりこぼし [6] 【起き上(が)り小法師】
底に錘(オモリ)を仕込み,倒れてもすぐに起き上がるようにした人形。達磨(ダルマ)の人形が多い。不倒翁。起き返り小法師。
おきあがりこぼし
おきあがりこぼし【起き上がり小法師】
a tumbler.→英和
おきあがる
おきあがる【起き上がる】
get up[rise];sit up <in bed> .
おきあがる
おきあが・る [0][4] 【起き上(が)る】 (動ラ五[四])
横になった状態から身を起こす。「ベッドから―・る」
[可能] おきあがれる
おきあげ
おきあげ [0] 【起(き)揚げ】
絵の具や胡粉(ゴフン)を盛り上げて,絵・蒔絵(マキエ)・彫刻などの模様を地より高くすること。また,そのもの。「―人形」
おきあさり
おきあさり [3] 【沖浅蜊】
海産の二枚貝。殻長50ミリメートルぐらいで丸みのある三角形。白ないし灰青色の地に,数本の濃青色の放射帯がある。浅海の細砂底にすむ。食用。本州中部以南から台湾まで分布。
おきあじ
おきあじ 【沖鰺】
スズキ目の海魚。全長約35センチメートル。体は楕円形で側扁し,「ぜんご」は大きくて前方を向く。体色は全体が黒ずんでいて暗色の横帯をもつものもある。肉は美味。相模湾から台湾にかけて分布。
おきあみ
おきあみ [0] 【置(き)網】
⇒待(マ)ち網(アミ)
おきあみ
おきあみ [0] 【沖醤蝦】
甲殻綱オキアミ目の節足動物の総称。すべて海産。体長は10〜50ミリメートルで,形態はエビ類によく似ている。魚類やヒゲクジラ類の主要なえさ。人間のタンパク資源としても注目されている。
沖醤蝦[図]
おきあわせ
おきあわせ [0] 【置き合(わ)せ】
茶道などで,調和を考えて道具を配置すること。また,その道具。「―がいい」
おきいけ
おきいけ [0] 【置(き)生け】
下に据えた花器にいけた生け花の総称。
おきいし
おきいし [0] 【置(き)石】
(1)風趣をそえるため,庭などに据える石。
(2)囲碁で,両者の力量に差があるときに,弱い方の人があらかじめ星の上に二子(ニシ)以上置く黒石。
おきうお
おきうお [0] 【沖魚】
沖でとれる魚。
おきうた
おきうた [0] 【置(き)歌】
「空札(カラフダ)」に同じ。
おきうた
おきうた [0] 【置き唄】
歌舞伎の下座唄や歌舞伎舞踊の伴奏の長唄で,場面展開や人物の登場の前にうたわれる序奏的部分。おき。
おきうと
おきうと [0]
⇒おきゅうと
おきうり
おきうり [0] 【沖売り】
漁獲物あるいは商品を沖合で直接売り渡すこと。
おきえ
おきえ [0][2] 【置き餌】
ネズミ・ゴキブリなどを駆除するために仕掛ける餌(エサ)。
おきかえ
おきかえ [0] 【置(き)換え・置(き)替え】
(1)おきかえること。
(2)精神分析の用語。ある特定の対象に向けられていた感情や態度がほかの対象に向けられたり,また,別の形で行動に表されたりすること。防衛機制の一つ。転位。
(3)〔「おきがえ」とも〕
掛け売りの方法の一。保証金を取って掛け売りをし,売掛金が保証金よりも大きくなれば,保証金を追加徴収する。「―の約束も年々かさみて/浮世草子・永代蔵 5」
おきかえる
おきかえる【置き換える】
rearrange (並べ換え);→英和
replace <A with B> ;→英和
substitute <B for A> .→英和
おきかえる
おきか・える [4][3] 【置(き)換える・置(き)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 おきか・ふ
(1)物を現在ある場所から他の場所に移し置く。「机を明るい場所に―・える」
(2)現在ある物をどけて,あとに別の物を置く。「テレビと茶だんすを―・える」「� を � に―・える」
おきかえる
おきかえ・る [3][0] 【起(き)返る】 (動ラ五[四])
起き上がる。「少し―・つて,尚背向(ウシロム)きに/婦系図(鏡花)」
おきかき
おきかき [4][3] 【燠掻き】
(1)おき火をかき寄せたり,かきたてたりする鉄製の道具。火かき。炭かき。
(2)おき火を運ぶための道具。十能(ジユウノウ)。[物類称呼]
おきがかり
おきがかり [3] 【沖繋り・沖掛(か)り】
港が浅くて船が着岸できないとき,沖合に停泊すること。
おきがけ
おきがけ [0] 【起(き)掛け】
寝床から起きたばかりのこと。起きしな。起きぬけ。
おきがさ
おきがさ [0][3] 【置(き)傘】
不意の雨に備えて,学校・勤め先などに置いておく傘。
おきがた
おきがた [0] 【置(き)形・置(き)型】
布などに型紙を置いて染め出した模様。
おききおよび
おききおよび [0] 【御聞(き)及び】
相手がすでに聞き及んでいることを,その人を敬っていう語。「すでに―のことと存じますが…」
おきぎもの
おきぎもの [3] 【沖着物】
漁師が沖に出るときに着る着物。古布を重ねて刺し子にしたものなどで作る。湿気や冷たい潮風を防ぐのに適する。おきぎ。
おきくむし
おきくむし [3] 【阿菊虫・螠虫】
アゲハチョウの類のさなぎの俗称。尾部を樹皮に固定し,胸部は一本の糸で枝からつる。後ろ手に縛り上げられた姿に似ているとして「播州皿屋敷」のお菊になぞらえてこの名があるという。
おきくものがたり
おきくものがたり 【おきく物語】
記録。一巻。備前池田藩の医師田中意得の祖母菊の体験談の聞き書き。1615年の大坂城落城の際の体験を述べたもので,「おあむ物語」とともに,当時の口語資料としても知られる。
おきくら
おきくら 【置き座】
物を置く台。台。「千座(チクラ)の―に置き足(タラ)はして/祝詞(六月晦大祓)」
おきく物語
おきくものがたり 【おきく物語】
記録。一巻。備前池田藩の医師田中意得の祖母菊の体験談の聞き書き。1615年の大坂城落城の際の体験を述べたもので,「おあむ物語」とともに,当時の口語資料としても知られる。
おきぐすり
おきぐすり [3] 【置(き)薬】
行商人が常備薬として家庭に預ける薬。一定期間ののち,使った分の代金と引きかえに,薬を補充する。富山の薬売りのものが著名。配置薬。
おきぐち
おきぐち 【置き口】
〔「おきくち」とも〕
箱のふたの縁(フチ)や婦人の衣服の袖口・裾などに金や銀で縁飾りをすること。「袖口に―をし/紫式部日記」
おきことば
おきことば [3] 【沖言葉】
忌み詞の一。漁師・船員が海上にいるときに用いる語。イワシを「こまもの」,クジラを「えびす」「えみす」などという類。土地によって異なる。
おきご
おきご [0] 【置(き)碁】
囲碁で,両者の力量に差のあるとき,弱い方の人があらかじめ星の上に二子(ニシ)以上の石を置いて打つこと。
おきごたつ
おきごたつ [3] 【置き炬燵】
やぐらの内に炉を入れた,移動できるこたつ。[季]冬。
→掘り炬燵
おきごんどう
おきごんどう [3] 【沖巨頭】
鯨目マイルカ科の一種。体長約5メートル。ずんぐりした頭部をもち,顎には短くて丈夫な歯が並ぶ。群れを作って,大形の魚類やイルカを襲う。世界中の暖海域で普通に見られる。
おきさわら
おきさわら [3] 【沖鰆】
(1)ウシサワラ・カマスサワラの別名。
(2)サワラの異名。
おきざ
おきざ [0] 【置(き)座】
涼み台。おきえん。腰掛け台。
おきざり
おきざり【置き去りにする】
leave <a person> behind;desert.→英和
おきざり
おきざり [0] 【置(き)去り】
そこに残したまま行ってしまうこと。おきずて。「―を食う」「連れに―にされる」
おきしな
おきしな [0] 【起きしな】
寝床から起きたばかりのこと。起きがけ。起きぬけ。「―に新聞に目を通す」
おきしょとう
おきしょとう 【隠岐諸島】
島根県北部,日本海上にある島群。島前(ドウゼン)・島後(ドウゴ)とその他の小島からなる。後鳥羽天皇・後醍醐天皇が流された地。おきのしま。隠岐。
おきじ
おきじ [0] 【置(き)字】
(1)漢文を訓読する際,習慣として読まない助字。「焉(エン)」「乎(コ)」など。
(2)手紙の文章で,「抑(ソモソモ)」「将又(ハタマタ)」「又」など副詞や接続詞に用いる文字。
おきじゃく
おきじゃく [0] 【置(き)尺】
布などの寸法を測るのに,布を下に置いて測ること。
⇔持ち尺
おきじょうるり
おきじょうるり [3] 【置(き)浄瑠璃】
常磐津(トキワズ)・清元など歌舞伎の舞踊劇の浄瑠璃で,曲の冒頭,踊り手が登場する前に演奏される部分。おき。
おきすえ
おきすえ 【置き据え】
物事をある状態のままにして手をつけないこと。すえおき。「一両の工面も出来ぬといふからそんならそれは―で/歌舞伎・日月星享和政談」
おきすき
おきすき [0] 【沖鋤】
「魚鋤(ウオスキ)」に同じ。
おきずきん
おきずきん [3][4] 【置(き)頭巾】
置き手拭(テヌグ)いのように,たたんだ布を頭にのせて頭巾としたもの。
おきずて
おきずて [0] 【置(き)捨て】
(1)ものを置いたままにしておくこと。
(2)「置き去り」に同じ。「途中で―にされた」
おきずみ
おきずみ 【置き墨】
顔だちを整えるために,髪の生えぎわや眉などを墨で化粧すること。また,その墨。「眉剃りて―濃く/浮世草子・一代女 1」
おきせん
おきせん 【置き銭】
(1)宿立ちなどの時,茶代として置く金銭。おきぜに。
(2)〔遊里からでた近世大坂の俗語〕
情人。愛人。また,そのような関係。「―といふ事…江戸で云ふ馴染や色事のことだとさ/洒落本・船頭深話」
おきせんどう
おきせんどう 【沖船頭】
江戸時代,船に乗って運航の責任者となる船長役。船主を居船頭と呼ぶのに対していう。乗り船頭。
おきそ
おきそ 【息嘯】
〔「おき」は息の意,「そ」は「うそ(嘯)」から〕
ため息。嘆息。「我が嘆く―の風に霧立ちわたる/万葉 799」
おきた
おきた 【沖田】
姓氏の一。
おきたそうじ
おきたそうじ 【沖田総司】
(1844頃-1868) 幕末の新撰組隊士。白河藩士の子。天然理心流を学び剣技にすぐれた。新撰組の有力隊士として活躍。肺患で死去。
おきだて
おきだて [0] 【置き楯】
据えておく楯。
⇔持ち楯
おきち
おきち 【お吉】
⇒唐人(トウジン)お吉(キチ)
おきちがえる
おきちがえる【置き違える】
misplace;→英和
put <a thing> in a wrong place.
おきちぎ
おきちぎ [3] 【置(き)千木】
神社建築の千木で,棟の上に置く形式のもの。破風(ハフ)や垂木(タルキ)が突き出した本来の千木に対していう。
→千木
おきちもずく
おきちもずく [4] 【おきち水雲】
〔松山市おきち泉で発見されたことからの名〕
紅藻類カワモズク目の淡水藻。柔らかく粘質に富んだ糸状体で,大小の枝を出す。きれいな流水に生育し,生育地が天然記念物に指定されている。
おきち水雲
おきちもずく [4] 【おきち水雲】
〔松山市おきち泉で発見されたことからの名〕
紅藻類カワモズク目の淡水藻。柔らかく粘質に富んだ糸状体で,大小の枝を出す。きれいな流水に生育し,生育地が天然記念物に指定されている。
おきっぱなし
おきっぱなし [0] 【置きっ放し】
置いたまま,ほうってあること。放置。「自転車を外に―にする」
おきつ
おきつ 【沖つ】 (連語)
〔「つ」は格助詞で「の」の意〕
岸を離れて遠い水上にある,あるいは水中にある,などの意で用いられる語。
おきつ
おき・つ 【掟つ】 (動タ下二)
(1)前もって計画を立て,儀式や造営などを行わせる。処置する。「法住寺をぞいといかめしう―・てさせ給へる/大鏡(為光)」
(2)命令する。指図する。「人を―・てて高き木にのぼせて/徒然 178」
おきつ
おきつ 【興津】
静岡県清水市の地名。駿河(スルガ)湾に臨む東海道の旧宿場町。清見(セイケン)寺門前の清見潟(キヨミガタ)は歌枕として名高い。
おきつうみ
おきつうみ 【沖つ海】
沖合の海。「―水底ふかく思ひつつ/夫木 31」
おきつかい
おきつかい 【沖つ櫂】
沖を漕(コ)ぐ船の櫂。沖つ楫(カジ)。
⇔辺(ヘ)つ櫂
「―いたくな撥(ハ)ねそ/万葉 153」
おきつかぜ
おきつかぜ 【沖つ風】
沖の方を吹いている風。また,沖から吹いてくる風。「―いたくな吹きそ/万葉 3592」
おきつぎ
おきつぎ [0] 【置き注ぎ】
置いたままの杯に酒をつぐこと。
おきつくに
おきつくに 【沖つ国】
沖にある国。黄泉(ヨミ)の国を暗示するともいう。「―うしはく君が染屋形(ヌリヤカタ)/万葉 3888」
おきつけ
おきつけ [0] 【置(き)付け】
他に移さず常にその場に置いたままにしてあること。置きすえ。「―のテーブル」
おきつしまもり
おきつしまもり 【沖つ島守】
沖にある島の番人。「浜の沙(マナゴ)も吾が恋にあにまさらじか―/万葉 596」
おきつしらたま
おきつしらたま 【沖つ白玉】
沖の海底にある真珠。「わが潜(カズ)きこし―/万葉 1203」
おきつしらなみ
おきつしらなみ 【沖つ白波】
(1)沖に立っている白波。「わたつみの―立ち来らし/万葉 3597」
(2)白波が立つという連想から,「立田山」の序詞。また,同音「しら」を含む「知らず」の序詞。「風吹けば―竜田山/伊勢 23」「近江の海―知らずとも/万葉 2435」
おきつすたへ
おきつすたへ 【奥つ棄戸】
〔「奥」は人の居地から離れた地,「棄戸」は屍を棄てる瓮(ヘ),の意〕
棺。墓所。おくつすたへ。「―にもち臥さむ具(ソナエ)にすべし/日本書紀(神代上訓注)」
おきつだい
おきつだい [3] 【興津鯛】
アマダイの異名。また,その干物。
おきつち
おきつち [0] 【置(き)土】
客土の一種。耕土が浅い田畑,あるいはくぼんだ畑などに土を置き加えるもの。
おきつつ
おきつつ [0] 【置(き)筒】
つったり掛けたりせず,据え置いたまま用いる筒形の花器。
おきつづみ
おきつづみ [3] 【置(き)鼓】
(1)能楽の囃子(ハヤシ)の一。笛と小鼓で演奏される。「翁(オキナ)」のあとの脇能で,ワキが登場する際などに用いる。笛と小鼓を同時に演奏せず,笛を吹いている間は,小鼓の手をおくところからこの名がある。
(2)歌舞伎の下座音楽の一。{(1)}から転じたもの。
おきつとり
おきつとり 【沖つ鳥】 (枕詞)
(1)沖にいる鳥の意で,「鴨(カモ)」にかかる。「―鴨着く島に/日本書紀(神代下)」
(2)沖の鳥であるアジガモと同じ音を含む地名「味経(アジフ)」にかかる。「―味経の原に/万葉 928」
おきつなみ
おきつなみ 【沖つ波】
■一■ (名)
沖に立つ波。「―高く立ち来ぬ/万葉 3627」
■二■ (枕詞)
沖つ波の動くさまから,「しく」「立つ」「撓(トオ)む」などにかかる。「―しきてのみやも恋ひわたりなむ/万葉(二五九六或本歌)」
おきつなわのり
おきつなわのり 【沖つ縄海苔】
〔縄海苔は,細長い海藻〕
縄海苔の海中に生えているさまから「なびく」の序詞。また,縄海苔をたぐることから「繰る」「来る」の序詞。「海原の―うちなびく/万葉 2779」「わたつみの―くる時と/万葉 3663」
おきつのり
おきつのり [3] 【興津海苔】
紅藻類スギノリ目の海藻。本州・九州に分布。潮間帯の潮だまりに生育。叉状に分岐し,扇状に広がる。高さは約7センチメートル。枝は平たい線形で,質はかたい。刺身のつまにする。キクノリ。サクラノリ。
おきつみとし
おきつみとし 【奥つ御年】
〔おそく実る穀物の意〕
稲。おくつみとし。「泥(ヒジ)かき寄せて取り作らむ―を/祝詞(祈年祭)」
おきつもの
おきつもの 【沖つ藻の】 (枕詞)
(1)沖つ藻が波に靡(ナビ)くさまから,「靡く」にかかる。「―靡きし妹は/万葉 207」
(2)沖つ藻が隠れて見えないことから,「隠(ナバ)り」と同音の地名「名張」にかかる。「―名張の山を今日か越ゆらむ/万葉 43」
〔「おくつもの」とする説もある〕
おきづけ
おきづけ [0] 【沖漬(け)】
背開きにした小魚を,酒に酢や塩をいれて煮立ててさました中に漬け込んだもの。
おきづみ
おきづみ [0] 【沖積み】
沖合に停泊している船に貨物を積み込むこと。
おきづり
おきづり【沖釣】
offshore fishing.
おきづり
おきづり [0] 【沖釣(り)】
船で沖へ出て釣りをすること。
おきて
おきて [0] 【掟】
〔動詞「おきつ(掟)」の連用形から〕
(1)その社会の人々が守らなければならない決まり。定め。「仲間の―」「村の―」
(2)指図。処置。「帝の御―極めてあやにくにおはしませば/大鏡(時平)」
(3)心づもり。意向。「親の―に違へり/源氏(帚木)」
(4)心構え。心がら。「―広きうつは物には幸もそれに従ひ/源氏(若菜下)」
(5)形態。たたずまい。「水のおもむき山の―を改めて/源氏(乙女)」
おきて
おきて 【於きて】 (連語)
⇒におきて(連語)
おきて
おきて【掟】
(a) law;→英和
a rule;→英和
a regulation.
おきてがき
おきてがき [0] 【掟書】
中世後期から盛んになった公布法の一形式。初めに「掟」「定」などと書かれた。在地領主・土豪などが用いた。
おきてがみ
おきてがみ [3] 【置(き)手紙】 (名)スル
相手に会えないときなどに,用件を書き残しておくこと。また,その手紙。「―して外出する」
おきてがみ
おきてがみ【置手紙をする】
leave a message[note] <for a person> .→英和
おきてぬぐい
おきてぬぐい [3] 【置(き)手拭い】
(1)手拭いをたたんで頭または肩に載せておくこと。また,その手拭い。
(2)兜(カブト)の鉢の一種。戦国時代に流行した形で,鉢の後ろに鍔(ツバ)が突き出ていて,手拭いを置いたようにみえる。
置き手拭い(1)[図]
おきてまい
おきてまい 【掟米】
江戸時代,地主が年貢などを出す取り決めのもとで,地主が小作人から取り立てた年貢米を小作米と合計したもの。定米(サダメマイ)。
おきとりぎょぎょう
おきとりぎょぎょう [5] 【沖取り漁業】
沖合で行う漁業。特に,母川に回帰する前のサケ・マスを沖合でとる漁業。
おきど
おきど 【置き戸】
〔「ど」は所の意〕
罪やけがれをはらいつぐなわせるために科する品物を置く台。また,その品物。「速須佐男命(ハヤスサノオノミコト)に千座(チクラ)の―を負(オオ)せ/古事記(上訓)」
おきどうろう
おきどうろう [3] 【置(き)灯籠】
足元の照明とする据え置き式の小型の灯籠。石造品が多く,庭の景色ともなる。
おきどけい
おきどけい【置時計】
a table clock.
おきどけい
おきどけい [3] 【置(き)時計】
棚や机の上などに置いて使う型の時計。
おきどこ
おきどこ [0] 【置(き)床】
床の間の代用とする移動できる台。付け床。
おきどころ
おきどころ [0] 【置(き)所】
(1)物を置く場所。置き場。「―に困る」
(2)心や身体を落ち着ける所。「身の―がない」
おきどころ
おきどころ【置き所】
⇒置場(おきば).
おきな
おきな 【翁】
能の一。翁・千歳(センザイ)・三番叟(サンバソウ)の三役による祭儀的な歌舞で構成され,天下泰平・国土安穏・五穀豊穣を寿(コトホ)ぐ。古来神聖な曲として他の曲と別種に扱われ,現在でも特別に儀礼的な演能には,脇能物の前に付けて最初に演じられる。種々の秘事口伝があり,演者は別火精進などして役に臨む。翁役は白色尉(ハクシキジヨウ)という白い翁面,三番叟役は黒色尉(コクシキジヨウ)という黒い翁面をつける。式三番(シキサンバ)。
翁[図]
おきな
おきな [0][1] 【翁】
(1)年とった男。おじいさん。
⇔おうな
「竹取の―」
(2)男の老人を親しんで呼ぶ語。また,老人の尊敬語。
(3)老人が自分をへりくだっていう語。「―の申さむ事は聞き給ひてむや/竹取」
おきなあめ
おきなあめ [3] 【翁飴】
水飴に寒天などを加えみじん粉をまぶし乾燥させた飴。上越市の名産。
おきなあんどん
おきなあんどん [4] 【翁行灯】
江戸時代,歌舞伎の顔見世(カオミセ)興行の際に,左右の大臣柱に掛けた方形の行灯。
おきなえびす
おきなえびす [4] 【翁恵比須】
海産の巻貝。貝殻は円錐形で,殻高・殻径とも10センチメートル内外。殻口に深い切れ込みがある。殻表は赤橙色の模様が美しく,珍重される。この類は古生代に栄え,多数の化石種が知られる。現生種は原始的な特徴をもち,学術的に重視される。相模湾・房総沖以南に分布。長者貝。切れ目貝。西王母。
翁恵比須[図]
おきなおる
おきなお・る [4][0] 【起(き)直る】 (動ラ五[四])
寝た姿勢から身を起こしてすわる。「床の上に―・って聞く」
おきなおる
おきなおる【起き直る】
sit up <in bed> .
おきなか
おきなか 【沖中】
姓氏の一。
おきなかし
おきなかし [4][3] 【沖仲仕】
港湾労働者のうち,船舶内で貨物の積みおろし作業に従事する者。沖荷役にも接岸荷役にもいう。
おきなかしげお
おきなかしげお 【沖中重雄】
(1902-1992) 医学者。石川県生まれ。神経内科を提唱,病理解剖を重視した。東大教授・虎の門病院長・沖中記念成人病研究所理事長。
おきながたらしひめのみこと
おきながたらしひめのみこと 【気長足姫尊・息長帯比売命】
神功(ジングウ)皇后の名。
おきなき
おきなき [3] 【翁忌】
松尾芭蕉の忌日。陰暦一〇月一二日。芭蕉忌。桃青忌。時雨(シグレ)忌。翁の忌。[季]冬。
おきなぐさ
おきなぐさ [3] 【翁草】
(1)キンポウゲ科の多年草。日当たりのよい山地に自生。全体に白毛が密生する。葉は根生し,羽状複葉。春,高さ20センチメートル内外の花茎上に鐘状の花を一個下向きにつける。萼片(ガクヘン)は花弁状で外面は白い絹毛が密生,内面は暗紫褐色。和名は,花後,羽毛状にのびた白色の花柱を老人の白髪にみたてたもの。根を乾かしたものを白頭翁(ハクトウオウ)とよび漢方薬とする。
(2)キクの異名。「―二百十日も恙なし(蔦雫)/続猿蓑」
(3)マツの異名。
(4)書名(別項参照)。
翁草(1)[図]
おきなぐさ
おきなぐさ 【翁草】
随筆。二〇〇巻。神沢貞幹著。前半一〇〇巻は1772年成稿。後年さらに一〇〇巻を加える。中古より江戸寛政期(1789-1801)頃までの伝説・世話・記事・異聞などを諸書から抜き書きし,著者の見聞をあわせて記録したもの。
おきなごうし
おきなごうし [4] 【翁格子】
太い格子の中に,さらに細い格子を交差させた格子縞。
おきなごと
おきなごと 【翁言】
老人の言うような言葉。年寄りじみた物言い。「いとけざやかなる―憎く侍り/源氏(蜻蛉)」
おきなさぶ
おきなさ・ぶ 【翁さぶ】 (動バ上二)
老人らしくなる。老人らしく振る舞う。「―・び人な咎(トガ)めそ/伊勢 114」
おきなじる
おきなじる [4] 【沖魚汁】
漁師が,とれたばかりの魚介類を入れて作る汁。沖汁。
おきなじるこ
おきなじるこ [4] 【翁汁粉】
白餡(アン)を使い,きび餅・白玉・葛(クズ)すいとんなどを入れた汁粉。
おきなびと
おきなびと 【翁人】
年とった男。老人。「―ひとり/土左」
おきなぶ
おきな・ぶ 【翁ぶ】 (動バ上二)
年寄りくさくなる。年寄りじみる。「―・びたる声にぬかづくぞ聞ゆる/源氏(夕顔)」
おきなまこ
おきなまこ [3] 【沖海鼠】
ナマコの一種。体長40センチメートルに達する。灰緑色で背面中央に暗色の帯がある。日本近海の水深100メートル以上の海底にすむ。乾製品をオキコまたはムカデイリコという。黒星(クロホシ)ナマコ。
おきなます
おきなます [3] 【沖膾】
とったばかりの小魚を船中で膾としたもの。[季]夏。《腸の塵を洗はん―/正岡子規》
おきなみ
おきなみ [0] 【沖波】
沖に立つ波。
⇔磯波
おきなやき
おきなやき [0] 【翁焼(き)】
鯛(タイ)の切り身を味醂(ミリン)で溶かした白味噌に漬けておき,焼いたのち再び味噌をつけて軽くあぶったもの。
おきなゆり
おきなゆり [3] 【翁百合】
カノコユリの別名。
おきなわ
おきなわ オキナハ 【沖縄】
(1)日本最南端の県。沖縄島を主島とし,宮古・石垣・西表(イリオモテ)など多くの島から成る。亜熱帯に属する。県庁所在地,那覇(ナハ)市。別名の琉球は中国名,日本側文献では「唐大和上東征伝」に「阿児奈波」として見いだされる。一五世紀初め統一王朝が成立。1609年島津氏に攻められ,服属。他方清国にも朝貢。1872年(明治5)明治政府は琉球藩を,ついで79年沖縄県を設置。第二次大戦で,住民をまきこんだ日本国内唯一の戦場となった。戦後アメリカの占領下に置かれ,1972年(昭和47)復帰。
(2)沖縄県,沖縄島の中南部の市。1974年(昭和49)コザ市と美里村が合併。基地の町として活況を呈した。近年,国際文化観光都市へと転換。
おきなわかいがんこくていこうえん
おきなわかいがんこくていこうえん オキナハ―コウヱン 【沖縄海岸国定公園】
沖縄本島の北部辺戸(ヘド)岬から中部残波(ザンパ)岬に至る西海岸一帯と,慶良間(ケラマ)列島を含む海域の国定公園。珊瑚(サンゴ)礁や熱帯魚類など,海中景観も美しい。
おきなわかいはつちょう
おきなわかいはつちょう オキナハ―チヤウ [8] 【沖縄開発庁】
総理府の外局の一。1972年(昭和47)沖縄の日本復帰にともなって設置。沖縄の経済・社会発展のための事業の推進および総合調整にあたる。長官は国務大臣。
おきなわけんりつげいじゅつだいがく
おきなわけんりつげいじゅつだいがく オキナハ― 【沖縄県立芸術大学】
公立大学の一。1985年(昭和60)設立。美術工芸学部と音楽学部を置く。本部は那覇市。
おきなわこくさいだいがく
おきなわこくさいだいがく オキナハ― 【沖縄国際大学】
私立大学の一。1972年(昭和47)設立。本部は宜野湾市。
おきなわしょとう
おきなわしょとう オキナハ―タウ 【沖縄諸島】
南西諸島の中央部を占め,奄美(アマミ)諸島と先島(サキシマ)諸島との間にある島々。主島は沖縄島。
おきなわじま
おきなわじま オキナハ― 【沖縄島】
沖縄諸島中最大の島。県庁所在地の那覇市がある。第二次大戦の激戦地。沖縄本島。
おきなわせん
おきなわせん オキナハ― 【沖縄戦】
第二次大戦末期,沖縄島およびその周辺離島で行われた日米の激戦。1945年(昭和20)4月1日,米軍は沖縄島に上陸,六月二三日に日本軍司令官・参謀長らが自決して,戦闘行為は終結。ひめゆり部隊など島民十数万人が犠牲となった。
おきなわせんせきこくていこうえん
おきなわせんせきこくていこうえん オキナハ―コウヱン 【沖縄戦跡国定公園】
沖縄本島の南端,太平洋戦争の戦跡を中心に海岸の自然景観を含む国定公園。珊瑚(サンゴ)礁やカルスト地形に優れる。ひめゆりの塔をはじめ,多くの慰霊塔がある。
おきなわそこくふっききょうぎかい
おきなわそこくふっききょうぎかい オキナハ―フクキケフギクワイ 【沖縄祖国復帰協議会】
1960年(昭和35)に米軍の沖縄占領に反対し,日本への施政権の返還を要求することを目的に結成された団体。沖縄県民の復帰運動の中心となった。
おきなわそば
おきなわそば オキナハ― [5] 【沖縄蕎麦】
小麦粉の麺を用いる沖縄独特の蕎麦。豚の骨でだしをとった塩味の汁をかけ,甘く煮た豚のばら肉とネギ・ショウガをのせる。そおきそばの原型。
おきなわたし
おきなわたし [4] 【翁渡】
江戸時代,歌舞伎の顔見世(カオミセ)の初日から三日間,正月の仕初(シゾメ),劇場の新築落成などの際に行われた式三番(シキサンバ)。
おきなわだいがく
おきなわだいがく オキナハ― 【沖縄大学】
私立大学の一。1961年(昭和36)設立。本部は那覇市。
おきなわどうふ
おきなわどうふ オキナハ― [5] 【沖縄豆腐】
主に沖縄地方で作られる水分の少ない木綿豆腐。固くてくずれにくい。かた豆腐。
おきなわへんかんきょうてい
おきなわへんかんきょうてい オキナハヘンクワンケフテイ 【沖縄返還協定】
日本への沖縄の施政権返還を定めた日米間の協定。正式には「琉球諸島及び大東諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定」。1971年(昭和46)6月に調印,翌年5月発効。
おきなわほんとう
おきなわほんとう オキナハ―タウ 【沖縄本島】
⇒沖縄島(ジマ)
おきにいり
おきにいり [0] 【御気に入り】
「気に入り」を丁寧にいう語。「先生の―の学生」「―の洋服」
おきにいり
おきにいり【お気に入り】
one's favorite.
おきにめす
おきにめ・す 【御気に召す】 (連語)
「気に入る」の尊敬語。「部屋は―・しましたか」
おきにやく
おきにやく [3] 【沖荷役】
沖がかりの船舶の貨物をはしけとの間で積みおろしすること。また,それをする人。
おきぬう
おきぬ・う オキヌフ 【補ふ】 (動ハ四)
「おぎなう」の古形。室町時代以降「おぎぬう」と濁音。破れた箇所に布を置いて縫う意が原義か。[名義抄]
おきぬけ
おきぬけ【起き抜けに】
as soon as one gets up.
おきぬけ
おきぬけ [0] 【起(き)抜け】
寝床から起き出してすぐのこと。起きがけ。起きしな。「―に散歩に出る」
おきのいん
おきのいん 【隠岐院】
後鳥羽院の異名。
おきのえらぶじま
おきのえらぶじま 【沖永良部島】
鹿児島県奄美諸島南部の島。面積94.5平方キロメートル。サトウキビを栽培。
おきのくち
おきのくち [3] 【沖の口】
港や津の入り口。
おきのくちこうせん
おきのくちこうせん 【沖の口口銭】
江戸時代,諸藩が港津の移出入品に課した関税。沖の口役銭。
おきのしま
おきのしま 【隠岐島】
⇒隠岐諸島(オキシヨトウ)
おきのしま
おきのしま 【沖ノ島】
福岡県に属し,玄界灘(ゲンカイナダ)にある孤島。古くから朝鮮への航路の要衝で,宗像(ムナカタ)神社の沖津宮がある。島の中腹の巨岩群の間に,四〜九世紀の祭祀(サイシ)遺跡があり,多様な形態とその遺物から「海の正倉院」とも呼ばれる。
おきのたゆう
おきのたゆう [4] 【沖の大夫】
アホウドリの異名。
おきのとりしま
おきのとりしま 【沖ノ鳥島】
日本最南端にある島。満潮時にはわずかな岩を残して波間に沈む環礁。硫黄列島の南西約700キロメートルの太平洋上にあり,東京都小笠原村に属する。1931年(昭和6)日本領となる。
おきのどくさま
おきのどくさま [0] 【御気の毒様】 (名・形動)
同情するとき,相手の期待や要求にこたえられなかったときなどに使う語。皮肉を込めて使うこともある。感動詞的にも用いる。「はなはだ―ですが,お引き取り願います」「―,私にだってそれぐらいのことは分かります」
おきのり
おきのり [0] 【沖乗り】
陸岸の見えない沖合を推測航法や天文航法で航海すること。
⇔地乗り
おきのりわざ
おきのりわざ 【賖事】
掛け買い。「そらごとをして,―をして,銭ももて来ず/土左」
おきのる
おきの・る 【賖る】 (動ラ四)
〔「おぎのる」とも〕
(1)物を質に入れたりして金を借りる。「品ヲ―・リテ暮シ方ヲツケル/ヘボン(三版)」
(2)掛けで買う。「酒ヲ―・ル/日葡」
おきば
おきば [0] 【置(き)場】
(1)物を置くための場所。「自転車―」
(2)心や身体を落ち着かせる所。置き所。「身の―がない」
おきば
おきば【置場】
a place <for> ;→英和
a depository;a shed.→英和
おきばこ
おきばこ [0] 【沖箱】
漁師が沖へ出るとき,自分の物を入れて持って行く箱。
おきばな
おきばな [0] 【置(き)花】
華道で,床の間や卓上に飾る花。
→釣り花
→掛け花
おきばり
おきばり [0] 【置(き)針】
川魚の釣り方の一。夕方に,餌(エサ)をつけた釣り針を川に入れておき,翌朝あげて魚をとる法。ウナギやナマズなどに用いる。
おきばん
おきばん [0] 【起(き)番】
当番で夜通し起きていること。また,その人。寝ずの番。
おきび
おきび [0] 【熾火】
(1)火勢が盛んで赤く熱した炭火。おこし火。おき。
(2)薪が燃えたあとの赤くなったもの。おき。
おきびき
おきびき【置引犯人】
a luggage thief.
おきびき
おきびき [0] 【置(き)引き】 (名)スル
置いてある他人の荷物などを,盗み去ること。また,その者。「―にあう」
おきびしゃく
おきびしゃく [3] 【置き柄杓】
茶道で,柄杓の扱い方の一。風炉(フロ)で釜に柄杓を置く際,親指を上,人差し指を下にして柄の節より少し下がった所を持って置く置き方。
おきふし
おきふし [2][1] 【起(き)伏し・起き臥し】
■一■ (名)スル
起きることと寝ることと。また,日常の生活。「―にも人手を借りる」
■二■ (副)
ねてもさめても。いつも。「―故郷を思う」
おきぶたい
おきぶたい [3] 【置(き)舞台】
(1)舞台の上に置き,その上で舞楽を演じる一丈八尺(約5.4メートル)四方の台。
(2)「所作(シヨサ)舞台」に同じ。
おきぶみ
おきぶみ [0] 【置(き)文】
(1)書き置き。遺書。
(2)置き手紙。
(3)古文書の一。現在および将来にわたって守るべき規式を定めた文書。鎌倉・室町時代に多く用いられた。
おきまち
おきまち [0] 【沖待ち】 (名)スル
船舶が入港できずに,沖合で待機すること。
おきまつり
おきまつり [3] 【釈奠】
「せきてん(釈奠)」に同じ。[季]春。
おきまどわす
おきまどわ・す 【置き惑はす】 (動サ四)
(1)露や霜が置いて他と見分けにくいようにする。「心あてに折らばや折らむ初霜の―・せる白菊の花/古今(秋下)」
(2)置き忘れて見失う。「かぎを―・し侍りて/源氏(夕顔)」
おきまよう
おきまよ・う 【置き迷う】 (動ワ五[ハ四])
(1)置き場所を迷う。
(2)(露や霜が)置いたのかと見まがう。「宵の間に―・ふ色は山の端の月/新古今(秋下)」
おきまり
おきまり【お決まりの】
customary;→英和
conventional;→英和
usual.→英和
おきまり
おきまり [0][2] 【御決(ま)り】
いつも決まっていること。また,ありきたりであること。「―の自慢話」「―のコース」
おきみずや
おきみずや [3] 【置(き)水屋】
茶の湯で用いる移動可能な水屋。普通の水屋が設けられない席で用いる。
おきみやげ
おきみやげ [3] 【置(き)土産】
(1)立ち去るときにあとに残しておく贈り物。
(2)亡くなった人や前任者が残した業績や負債。「前政権の―」
おきみやげ
おきみやげ【置土産】
a keepsake;→英和
a parting present.
おきめ
おきめ [0] 【置目】
(1)蒔絵(マキエ)の下絵を漆面に転写する方法。美濃紙に描いた下絵の輪郭を,裏から胡粉(ゴフン)などでなぞり,これを器面に押しあてて転写する。
(2)中世・近世,領主などが作った法令や規定。
→掟書(オキテガキ)
(3)仕置き。処刑。「盗みをさせて―にあふ/浄瑠璃・丹波与作(中)」
おきもじ
おきもじ 【御気文字】
「気遣い」「気分」「気持ち」「機嫌」などの文字詞に「お」の付いたもの。「―悪うはござりませぬか/浄瑠璃・ひらかな盛衰記」
おきもの
おきもの【置物】
an ornament <for the alcove> ;→英和
a figurehead (比喩的).→英和
おきもの
おきもの [0] 【置物】
(1)床の間や机の上などに,装飾のため据え置く物。
(2)形だけで実際には役に立たない人。
(3)神仏の前に置いて供える物。「此より始めて厳瓮(イツヘ)の―有り/日本書紀(神武訓)」
(4)衣服につけて,飾りにする物。「上着・唐衣には,花結び,ぬひもの,―,かねをのべ/たまきはる」
おきゃあがれ
おきゃあがれ 【置きゃあがれ】 (連語)
〔動詞「置く」に助動詞「やがる」の命令形が付いたもの〕
やめてくれ。ばか言うな。よせやい。「いまいましい―/浄瑠璃・神霊矢口渡」
おきゃん
おきゃん [2] 【御侠】 (名・形動)
〔「きゃん」は唐音〕
若い女性が活発で,やや軽はずみな・こと(さま)。そのような娘をもいう。おてんば。「―な下町娘」
〔「きゃん」は男女ともに使ったが「お」を付けて女性に用いたもの〕
→きゃん
おきや
おきや [0] 【置屋】
芸者や遊女などを抱えていて,求めに応じて茶屋・料亭などに差し向けることを業とする店。
→揚屋(アゲヤ)
おきゅうと
おきゅうと [0]
エゴノリを煮溶かして固めたところてん状の食品。花鰹(ハナガツオ)をかけて酢醤油などで食べる。博多地方の名物。おきうと。
おきょうげんし
おきょうげんし [4] 【御狂言師】
江戸時代,幕府大奥や大名奥向きに招かれて歌舞伎を演じ,奥女中に歌舞音曲を指南した者の称。藤間・坂東両派の女師匠があたった。
おきよおう
おきよおう 【興世王】
(?-940) 平安中期の官人。系譜不詳。平将門に坂東征服を勧め,将門が行なった除目により上総介となる。のち追討軍に殺された。
おきよどころ
おきよどころ [4] 【御清所】
⇒きよどころ(清所)
おきる
お・きる [2] 【起きる】 (動カ上一)[文]カ上二 お・く
(1)横になっているものや傾いているものが立つ。起き上がる。「ころんだが,すぐ―・きてまた走り出した」「ベッドの上に―・きて食事ができるようになった」「倒れた稲が―・きた」
(2)目を覚まして寝床から出る。「毎朝六時には―・きる」
(3)目をさます。目覚める。「大きな声をだすと赤ん坊が―・きてしまう」
(4)眠らないでいる。「毎晩一二時までは―・きています」
(5)事件などが生じる。起こる。「大地震が―・きた」「奇跡が―・きる」「火災が―・きる」
〔上代からの語。「おこす」に対する自動詞〕
おきる
お・きる [2] 【熾きる】 (動カ上一)
火が炭にうつって火力が盛んになる。おこる。「炭が―・きる」
おきる
おきる【起きる】
get up[rise](起床);wake up (目をさます);sit up (眠らずにいる);happen[occur](事件が);→英和
break out (火事などが).
おきわすれ
おきわすれ [0] 【置(き)忘れ】
置き忘れること。「傘の―」
おきわすれる
おきわすれる【置き忘れる】
leave <a thing> behind;forget[leave] <one's umbrella in the train> .→英和
おきわすれる
おきわす・れる [5][0] 【置(き)忘れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 おきわす・る
物を置いたまま持ち帰るのを忘れる。また,置いた場所を忘れる。「ノートを教室に―・れた」
おきわた
おきわた 【置(き)綿】
綿帽子の一種。真綿を広げて作ったかぶりもの。初めは老女の防寒用だったが,延宝(1673-1681)頃から若い女性にもひろがり,染め綿も用いられた。
おきわたし
おきわたし [3] 【沖渡し】
〔free overside; F. O.〕
貿易の商品引き渡し法の一。商品を埠頭(フトウ)以外の停泊場所で荷受人に引き渡すまでの費用と危険を売り主の負担とするもの。
→FAS
→ FOB
おきわぶ
おきわ・ぶ 【起き侘ぶ】 (動バ上二)
起きるのをつらいと思う。「―・びぬ長き夜あかぬ黒髪の/拾遺愚草」
おぎ
おぎ ヲギ [1] 【荻】
イネ科の多年草。原野の水辺に群生する。高さ2メートル内外。茎の下部は露出する。花穂はススキに似るが,大形で小穂に芒(ノギ)がない。メザマシグサ。ネザメグサ。[季]秋。
荻[図]
おぎ
おぎ ヲ― [1] 【男木・雄木】
(1)雌雄異株の植物で,雄花だけをつける木。
(2)木材の継ぎ手で,枘(ホゾ)や鎌(カマ)などの突起を備えている方の材。また,上下二段に重ねた場合の上方の材。
⇔女木(メギ)
おぎ
おぎ ヲギ 【小城】
佐賀県中央部,小城郡の町。近世,鍋島支藩の城下町。天山(テンザン)・彦岳(ヒコダケ),久蘇(クシヨ)遺跡などがある。小城羊羹(ヨウカン)を特産。
おぎ
おぎ【荻】
a common reed.
おぎえぶし
おぎえぶし ヲギエ― [0] 【荻江節】
宝暦・明和(1751-1772)頃,荻江露友(?-1787)が始めた座敷芸風の唄。長唄から派生したもので,地歌の曲調をも取り入れ,伴奏には囃子(ハヤシ)を用いず三味線だけを用いる。
おぎす
おぎす ヲギス 【荻須】
姓氏の一。
おぎすたかのり
おぎすたかのり ヲギス― 【荻須高徳】
(1901-1986) 洋画家。愛知県生まれ。東京美術学校卒業後渡仏し,佐伯祐三の影響のもとで画業を確立。
おぎどうかいづか
おぎどうかいづか ヲギダウカヒヅカ 【荻堂貝塚】
沖縄県中頭(ナカガミ)郡北中城村にある貝塚。荻堂式土器は縄文時代後期のもの。
おぎない
おぎない【補い】
a supplement;→英和
a complement (補充);→英和
reparation (補償).→英和
〜の supplementary.
おぎない
おぎない オギナヒ [0][3] 【補い】
(1)補うこと。また,補うもの。うめあわせ。「内職をして,家計の―にする」
(2)「補い薬(グスリ)」の略。「―を一帖進ぜませう/滑稽本・和合人」
おぎないぐすり
おぎないぐすり オギナヒ― [5] 【補い薬】
⇒ほやく(補薬)
おぎなう
おぎなう【補う】
make up <for> ;make good <the loss> ;supplement.→英和
おぎなう
おぎな・う オギナフ [3] 【補う】 (動ワ五[ハ四])
〔「おきぬふ」の転。中世以降の語〕
(1)足りないところに足す。十分な状態にする。「栄養の不足を点滴で―・う」「説明を―・う」
(2)(損害・罪などの)埋め合わせをする。償う。「失策を―・って余りある一打」「欠損を―・う」
(3)破れやほころびを修理する。「網ヲ―・ウ/日葡」
[可能] おぎなえる
おぎの
おぎの ヲギノ 【荻野】
姓氏の一。
おぎのう
おぎの・う オギノフ 【補ふ】 (動ハ四)
「おぎなう」に同じ。[日葡]
おぎのがくせつ
おぎのがくせつ ヲギノ― [4] 【荻野学説】
1924年(大正13),荻野久作(1882-1975)の立てた学説。婦人の排卵は,次期の予定月経の一日目から逆算して一四日プラスマイナス二日前の五日間に起こり,月経周期の長短とは無関係であるという説。妊娠・受胎調節に応用される。
おぎのぎんこ
おぎのぎんこ ヲギノ― 【荻野吟子】
(1851-1913) 医師。武蔵国の人。1885年(明治18)医術開業試験に合格し女性の第一号医籍登録者となる。婦人運動にも参加,婦人の地位向上に努めた。
おぎのしき
おぎのしき ヲギノ― [0] 【荻野式】
月経周期から排卵期を予測して受胎調節を行う方法。荻野学説に基づく。
おぎのりゅう
おぎのりゅう ヲギノリウ 【荻野流】
砲術の一派。江戸時代,荻野六兵衛安重(1613-1690)が家伝の砲術を大砲に応用して創始したもの。
おぎはら
おぎはら ヲギ― [2][0] 【荻原】
オギが一面に生え茂っている原。おぎわら。
おぎむし
おぎむし ヲギ― [2] 【蚇蠖】
エダシャクの別名。
おぎむら
おぎむら ヲギムラ 【荻村】
姓氏の一。
おぎむらいちろう
おぎむらいちろう ヲギムライチラウ 【荻村伊智朗】
(1932-1994) 卓球選手・指導者。世界選手権で数々のタイトルを取る。のち,後進の指導にあたる一方,「ピンポン外交」など卓球を通じた国際交流に貢献。1987年(昭和62)国際卓球連盟会長。
おぎゃあ
おぎゃあ [2] (感)
赤ん坊の泣き声を表す語。
おぎゃあ
おぎゃあ
〜と泣く(生まれる) whimper (be born into this world).→英和
おぎゅう
おぎゅう オギフ 【大給】
姓氏の一。
おぎゅう
おぎゅう ヲギフ 【荻生】
姓氏の一。
おぎゅうそらい
おぎゅうそらい ヲギフ― 【荻生徂徠】
(1666-1728) 江戸中期の儒学者。江戸の人。名は双松(ナベマツ),字(アザナ)は茂卿(シゲノリ),通称は惣右衛門。徂徠は号。物部氏より出たので物(ブツ)徂徠などと称する。初め朱子学を学んだが,のち古文辞学を唱え,古典主義に立って政治と文芸を重んずる儒学を説いた。柳沢吉保・徳川吉宗に重用された。著「弁道」「論語徴」「蘐園随筆」「南留別志(ナルベシ)」「訳文筌蹄」など。
→蘐園(ケンエン)学派
おぎゅうゆずる
おぎゅうゆずる オギフユヅル 【大給恒】
(1839-1910) 社会事業家。もと三河奥殿藩主。西南戦争の際に佐野常民らと博愛社(日本赤十字社の前身)を設立。のち賞勲局総裁。
おぎょう
おぎょう [0] 【御形】
ハハコグサの異名。ゴギョウ。
おぎろ
おぎろ 【頤】 (名・形動ナリ)
(1)広大なさま。深遠なこと。「功徳(ノリノワザ)―なり/日本書紀(欽明訓)」
(2)はなはだしいさま。非常なこと。「余りに敵を侮つて,―に大はやりなりし故に/太平記 20」
おぎろなし
おぎろな・し 【頤なし】 (形ク)
広大である。奥深い。「そきだくも―・きかも/万葉 4360」
おぎわら
おぎわら ヲギハラ 【荻原】
姓氏の一。
おぎわらしげひで
おぎわらしげひで ヲギハラ― 【荻原重秀】
(1658-1713) 江戸中期の幕臣。勘定奉行として貨幣改鋳を行い,幕府の財政難を緩和したが,悪貨鋳造で物価が騰貴し,私利の追求をとがめられて失脚した。
おぎわらせいせんすい
おぎわらせいせんすい ヲギハラ― 【荻原井泉水】
(1884-1976) 俳人。東京生まれ。本名,藤吉。東大卒。東洋哲学を基に自由律俳句の実作と理論づけに活躍。「層雲」を主宰。俳論集「俳句提唱」,句集「原泉」
おぎわらもりえ
おぎわらもりえ ヲギハラモリヱ 【荻原守衛】
(1879-1910) 彫刻家。長野県生まれ。号,碌山(ロクザン)。初め洋画を志したが,ロダンの「考える人」に啓発され,彫刻に転向。作「文覚」「女」など。
おく
おく【億】
one[a]hundred million(s).十億 a billion.→英和
おく
おく【奥】
the interior;→英和
the depth(s) <of a forest> .→英和
奥の間 a back room.
おく
おく【置く】
put;→英和
place;→英和
lay (down);→英和
leave (残して);→英和
leave <it as it is> (放置);keep <a servant> (雇う);→英和
post <a sentinel> ;→英和
take in <boarders> ;pawn (質に).→英和
おく
お・く 【起く】 (動カ上二)
⇒おきる
おく
お・く ヲク 【招く】 (動カ四)
〔後世「おぐ」とも〕
まねき寄せる。呼び寄せる。「妓を―・ぎて晩餐を食し/日乗(荷風)」「月立ちし日より―・きつつうち慕(ジノ)ひ/万葉 4196」
おく
お・く [0] 【置く・措く】 (動カ五[四])
(1)物や人をある場所に据える。
(ア)物にある場所を占めさせる。その場所にあるようにする。「眼鏡(メガネ)を机の上に―・く」「通路に物を―・くな」「困難な状況に―・かれている」
(イ)設備・機関・役職などを設ける。「大阪に支社を―・く」「各階に喫煙室を―・く」「組合に書記を二名―・く」
(ウ)自分の家にある人を住まわせて生活させる。また,他人を雇って住み込ませる。「二階に弟夫婦を―・く」「下宿人を―・く」「別荘に留守番を―・く」
(エ)人や物に役割を与えて機能させる。「秘書を―・く」「未知数を � と―・く」
(オ)(「擱く」とも書く)(手に持って使っていた道具を下に置く意から)その道具を用いて行なっていた動作をやめる。「筆を―・く」「箸(ハシ)を―・く」「巻(カン)を―・く」(カ)ある数値を表すように算盤(ソロバン)・算木(サンギ)や計算機のキーを操作する。「初めに一万と―・く」(キ)他者を支配した状態にする。「多数の会社を支配下に―・く」「近隣諸国をその影響下に―・いている」(ク)目標点や中心をある場所に定める。「目標をどこに―・くかによって方法は変わってくる」「座標軸をここに―・く」
(2)その物だけを他とは別にする。
(ア)物や人をある場所に残したままそこを離れる。「身ぐるみ脱いで―・いていけ」「書類を事務所に―・いてくる」「妻子を東京に―・いて札幌に単身赴任する」
(イ)(多く「措く」と書く)その状態のままにして活用・考慮の対象としない。ほうっておく。「彼のような有能な人物をこのままで―・くのは惜しい」「費用のことはひとまず―・くとして,先に日取りを決めよう」「聞き―・く」「捨て―・く」
(ウ)(多く「措く」と書く)除外する。「会社の発展を図るには,今を―・いて機会はない」「この仕事には彼を―・いてほかに適任者はいない」
(3)間隔を設ける。間をあける。「一軒―・いて隣の家」「少し冷却期間を―・いた方がいい」
(4)(「…に信を置く」などの形で)…の気持ちをもつ。「全幅の信頼を―・く」「信用の―・ける人物」
(5)露や霜が葉や地面に生ずる。おりる。「葉に―・いた露」「秋されば―・く露霜にあへずして都の山は色づきぬらむ/万葉 3699」
(6)(補助動詞)
動詞の連用形に接続助詞「て(で)」を添えた形に付く。
(ア)動作の結果がきちんと残るようにする意を表す。「メモして―・く」「いいのを選んで―・く」
(イ)その状態をそのまま続ける意を表す。「故障した自転車をほうって―・いたらさびついてしまった」「蔵にしまって―・く」
(ウ)その状態を認めて,そのままにする意を表す。「悪口を言う奴には勝手に言わせて―・け」「私のことはほって―・いて下さい」
(エ)あとに起こる事柄を予想して,前もって…する意を表す。「話をする前にあらかじめ原稿に目を通して―・く」「訪問する前に電話をして―・こう」「一通り読んで―・きなさい」
(オ)当座の処置としてひとまず…する意を表す。「もう締め切りは過ぎているが一応あずかるだけあずかって―・く」
→とく(連語)
[可能] おける
[慣用] 一目―・重きを―・霜を―・算盤(ソロバン)を―・念頭に―・野に―/風上に置けない・眼中に置かない・気が置けない・下にも置かない・隅に置けない
おく
おく 【邑久】
岡山県南東部,邑久郡の町。古く韓泊(カラドマリ)と言われた朝鮮使節寄港地。カキを養殖。竹久夢二の生地。
おく
おく [1] 【億】
(1)数の単位。一万の一万倍。古くは一万の十倍・百倍・千倍もいう。
(2)数量の非常に多いこと。「たとえ―という金を積んでもだめだ」
おく
おく ヲク [1] 【屋】
(1)いえ。家屋。
(2)屋根。「屋下(オクカ)に―を架す」
おく
おく 【奥】
姓氏の一。
おく
おく [1] 【奥】
(1)中へ深く入った所。
(ア)入り口から遠い所。「引き出しの―」「路地の―の家」
(イ)建物の表口から遠い所。日々,生活している所。「客を―へ通す」
(ウ)特に江戸時代,将軍や大名・旗本などの屋敷で,主人の日常生活の場所。夫人や奥女中などが住み,主人以外の男性が立ち入ることはできない。将軍家の場合は大奥ともいう。
(2)表面に表れない部分。容易にはうかがい知れない部分。「心の―」「―の深い理論」
(3)主として身分の高い人が自分の妻をいう語。また,身分の高い人の妻に対する敬称。「―はどこにぞお客が有る/浄瑠璃・忠臣蔵」
(4)文書・手紙などの終わりの部分。「―書」
(5)将来。行く末。遠い先。「伊香保ろの岨(ソイ)の榛原(ハリハラ)ねもころに―をなかねそまさかしよかば/万葉 3410」
(6)都から遠い所。特に,奥州。みちのおく。「風流の初や―の田植うた/奥の細道」
おく==聞こう
――=聞こう(=聞かん)より口聞け
人の心の底は深く問いただすまでもなく,言葉の端々でわかる。
おくい
おくい [1][2] 【奥意】
(1)表に出さない心の中。心の奥底。「―をのぞかせる」
(2)奥義(オウギ)。
おくいし
おくいし [3] 【奥医師】
江戸幕府の医官。将軍や奥向きの侍医。御近習医師。御側医師。
おくいり
おくいり 【奥入】
注釈書。一巻。藤原定家著。1233年以降の成立。所持の源氏物語の巻末に「源氏釈」や自説を記入しておいたものを,のちに切り離して一巻としたもの。故事・出典・引き歌の考証が中心。定家釈。源氏物語奥入。
おくいん
おくいん [0] 【奥印】
記載した事実が正しいことを証明するために書類の終わりに押す印。
おくいんきん
おくいんきん 【奥印金】
江戸時代,札差(フダサシ)が札旦那あるいは旗本・御家人から金談を受け,現金がない場合,その借用証に保証人としての奥印を押し,他の金主から用立てて渡した金銭。
おくう
おくう ヲク― [1] 【屋宇】
いえ。家屋。
おくう
おくう ヲク― [0] 【屋烏】
屋根にとまっている烏(カラス)。
おくう=の愛
――の愛
〔説苑(貴徳)〕
人を愛すると,その家の上にとまっている烏までもいとおしくなるということ。愛情が深いことのたとえ。
おくうら
おくうら [0] 【奥裏】
「胴裏(ドウウラ)」に同じ。
おくえし
おくえし [3] 【奥絵師】
江戸幕府の御用絵師のうち,狩野派の中橋・鍛冶(カジ)橋・木挽(コビキ)町・浜町の四家の称。
おくか
おくか ヲク― [1] 【屋下】
屋根の下。おっか。
おくか
おくか 【奥処】
〔「おくが」とも。「か」は所の意〕
(1)奥まった所。はて。「大海の―も知らず行く我を/万葉 3897」
(2)将来。行く末。「家にてもたゆたふ命波の上に思ひし居れば―知らずも/万葉 3896」
おくか=に屋(オク)を架(カ)す
――に屋(オク)を架(カ)す
〔世説新語(文学)・顔氏家訓(序致)〕
屋根の下にさらに屋根を架ける。無駄なことをするたとえ。屋上屋を架す。
おくか=無し
――無・し
果てしがない。どこまで行っても尽きない。「―・く知らぬ山道を恋ひつつか来む/万葉 3150」
おくが
おくが ヲクグワ [1] 【屋瓦】
屋根がわら。
おくがい
おくがい【屋外の】
outdoor <sports> ;→英和
open-air <speech> .
おくがい
おくがい ヲクグワイ [2] 【屋外】
家屋の外。戸外。
⇔屋内
「―に出る」
おくがいこうこくぶつ
おくがいこうこくぶつ ヲクグワイクワウコク― [8] 【屋外広告物】
屋外広告物法(1949年制定)上,常時または一定の期間継続して屋外で公衆に表示される,看板・立看板・はり紙・広告塔・広告板などのこと。
おくがいしゅうかい
おくがいしゅうかい ヲクグワイシフクワイ [5] 【屋外集会】
道路・広場など,公共の場所で行われる集会。
おくがき
おくがき [0] 【奥書】
(1)記録・著述などの巻末左末尾に記してある筆写の年月日,書物の由来など。識語。
(2)文書の末尾に記された記事。原則として本文とは異筆。文書の保証・承認の意味をもつ。
(3)奥義の伝授証書。
おくがた
おくがた [0][2] 【奥方】
(1)身分のある人の妻の敬称。「―様のお出ましだ」
(2)家の奥のほう。その家の主婦・子女などの生活する所。おくかた。「今日は―へ召され/浄瑠璃・反魂香」
(3)奥州(オウシユウ)方面。「毎年奥州へ下る者にて候ふが,―にしろしめしたる人や御入り候ふ/義経記 1」
おくがろう
おくがろう [3] 【奥家老】
江戸時代,大名などの奥勤めの家老。
⇔表家老
おくきぬ
おくきぬ 【奥鬼怒】
栃木県北西部,鬼怒川上流の地域。川俣・女夫淵(メオトブチ)・八丁ノ湯・加仁(カニ)湯・手白沢・日光沢などの温泉があり,温泉郷をなす。
おくぎ
おくぎ [1] 【奥義】
⇒おうぎ(奥義)
おくぎ
おくぎ【奥義】
<master> the secrets <of> .
おくぐち
おくぐち 【奥口】
(1)家の奥の方へ通ずる出入り口。「時に―ざざめいて/浄瑠璃・丹波与作(上)」
(2)反物の巻き口に織り上がりのよい部分を出し,織りむらや汚点のある部分を奥の方に巻きこんで,ごまかすこと。「絹物に―せず,薬種にまぎれ物せず/浮世草子・永代蔵 4」
(3)着物を縫い直す際など,古くなった部分を内側にすること。「今度洗つたら―にしな/滑稽本・早変胸機関」
おくこう
おくこう [3] 【億劫】
⇒おっこう(億劫)
おくご
おくご ヲク― [1] 【屋後】
家屋の背後。「―の土蔵を掃除す/日乗(荷風)」
おくごうらい
おくごうらい [3] 【奥高麗】
古唐津の茶碗の一。桃山時代に高麗焼をまねて作った茶碗で,井戸と熊川(コモガイ)がある。釉(ウワグスリ)は薄く,赤出来(アカデキ)と青出来がある。
おくごしょう
おくごしょう [3] 【奥小姓】
奥勤めの小姓。江戸幕府では将軍の身辺の雑務を務めた。
⇔表小姓
おくごてん
おくごてん [3] 【奥御殿】
奥向きにある御殿。
おくさま
おくさま【奥様】
a married lady;madam (呼びかけ);→英和
Mrs. <Oka> .
おくさま
おくさま [1] 【奥様】
(1)他人の妻を敬っていう語。もと,公家(クゲ)・大名などの正妻をいったが,のち一般の武家・商家でもいうようになり,現在は,広く一般に用いられる。「―はお元気ですか」
(2)召し使いなどが,女主人を敬っていう語。「―からの下され物」
おくさん
おくさん [1] 【奥さん】
〔「おくさま」の転〕
他人の妻を敬っていう語。「―によろしく」
〔「おくさま」より少しくだけた言い方。現在は広く一般に用いられる〕
おくざしき
おくざしき [3] 【奥座敷】
家の奥の方にある座敷。
おくざしき
おくざしき【奥座敷】
a back parlor.
おくざま
おくざま 【奥様・奥方】
(1)内ヘ深く入った方。奥の方。「―へゐざり入り給ふさま/源氏(末摘花)」
(2)奥州(オウシユウ)方面。「これより―までも行きたけれども/とはずがたり 4」
おくしゃ
おくしゃ ヲク― [1] 【屋舎】
建物。家。
おくしゃ
おくしゃ [1] 【奥社】
本社より奥にある神社。本社と同一の祭神をまつる。おくやしろ。奥宮。
おくしょいん
おくしょいん [3] 【奥書院】
奥の方にある書院。
⇔表書院
おくしりとう
おくしりとう 【奥尻島】
北海道南西部,渡島(オシマ)半島西方海上にある島。面積143平方キロメートル。最高点は神威山(カムイヤマ)(584メートル)。主産業は漁業。1993年(平成5)7月,北海道南西沖地震で大きな被害を受けた。
おくじ
おくじ 【憶持】
常に心の中にもち続けること。「心経を―し現報を得て奇事を示す縁/霊異記(上)」
おくじたぼいん
おくじたぼいん [5] 【奥舌母音】
⇒後(ウシ)ろ舌(ジタ)母音(ボイン)
おくじま
おくじま [0] 【奥縞・奥島】
(1)サントメ縞の一種。紺と樺茶(カバチヤ)との細い縦縞の綿織物。
(2)唐桟(トウザン)の異名。
おくじゅしゃ
おくじゅしゃ [3] 【奥儒者】
江戸幕府の職名。将軍の侍講にあたった儒者。幕府公式の儒者。
おくじょう
おくじょう ヲクジヤウ [0] 【屋上】
(1)屋根の上。
(2)ビルなどの屋根の上で,人が出られるようにしてある平らな場所。
おくじょう
おくじょう【屋上】
<on> the roof (top).→英和
屋上庭園 a roof garden.
おくじょう=屋(オク)を架(カ)す
――屋(オク)を架(カ)す
「屋下(オクカ)に屋を架す」に同じ。
おくじょうていえん
おくじょうていえん ヲクジヤウ―ヱン [5] 【屋上庭園】
建物の屋上など,人工地盤の上につくられた庭園。
おくじょうりょっか
おくじょうりょっか ヲクジヤウリヨククワ [5] 【屋上緑化】
建築物の屋上を,芝生や庭園として植栽すること。
おくじょうるり
おくじょうるり [3] 【奥浄瑠璃】
江戸時代,奥州(オウシユウ)で盲人が琵琶や扇拍子や三味線の伴奏で語っていた古浄瑠璃。「牛若東(アズマ)下り」「餅(モチ)合戦」などがあり,現在もわずかに伝承されている。御国浄瑠璃。仙台浄瑠璃。
おくじょちゅう
おくじょちゅう [3] 【奥女中】
江戸時代,将軍家や諸大名家で奥向きの用を務めた女中。御殿女中。奥上臈(オクジヨウロウ)。
おくす
おく・す [2] 【臆す】
■一■ (動サ五)
〔サ変動詞「臆する」の五段化〕
「臆する」に同じ。「―・すところなく進み出た」
■二■ (動サ変)
⇒おくする
おくすじ
おくすじ 【奥筋】
奥州(オウシユウ)方面。東北地方。「のぼり商ひに―の絹綿ととのへ/浮世草子・永代蔵 4」
おくする
おく・する [3] 【臆する】 (動サ変)[文]サ変 おく・す
気おくれする。おじけづく。「―・する色もなく意見を述べる」
おくする
おくする【臆する】
fear;→英和
feel[be]shy;hesitate.→英和
臆せず without flinching;fearlessly.
おくせつ
おくせつ [0] 【憶説・臆説】
推測や仮定によって立てた意見。「それは―にすぎない」
おくせつ
おくせつ【憶説】
<make> a conjecture <about> ;→英和
an assumption.→英和
おくそう
おくそう [0] 【臆想】 (名)スル
推測して想像すること。「或は―を交へて話し/日本開化小史(卯吉)」
おくそく
おくそく【憶測】
a supposition;→英和
a conjecture.→英和
〜する suppose;→英和
conjecture.
おくそく
おくそく [0] 【憶測・臆測】 (名)スル
確かな根拠もなくいいかげんに推測すること。「彼の処遇についてさまざまに―されている」「―で物を言う」「単なる―にすぎない」
おくそこ
おくそこ [0] 【奥底】
物事の深い所にある隠れた部分。「心の―に秘めた思い」
おくそこ
おくそこ【奥底】
the depth[bottom].→英和
〜の知れない inscrutable <person> .→英和
おくそずきん
おくそずきん ヲクソヅキン [4][5] 【苧屑頭巾】
「ほくそずきん(苧屑頭巾)」に同じ。
おくそで
おくそで [0][2] 【奥袖】
直衣(ノウシ)・直垂(ヒタタレ)・素襖(スオウ)など一幅より広い袖の,袖付け側の一幅の部分。
→端袖(ハタソデ)
おくたく
おくたく [0] 【臆度】 (名)スル
おしはかること。憶測。「その誤解を―して,事の真面目(シンメンモク)を告ざるは/文明論之概略(諭吉)」
おくただみダム
おくただみダム 【奥只見―】
福島・新潟の県境,只見川上流にある重力式発電専用ダム。ダム高157メートル。総貯水量6億立方メートル。1961年(昭和36)完成。かつての銀山平は水没し,奥只見湖(銀山湖)となる。
おくたま
おくたま 【奥多摩】
東京都北西部,多摩川上流域の呼称。また,西多摩郡の町名。大半が秩父多摩国立公園に属し,山岳・渓谷・鍾乳洞など探勝地が多い。
おくたまこ
おくたまこ 【奥多摩湖】
多摩川の上流にある人造湖。東京都の上水道源。小河内(オゴウチ)ダム建設で生まれた。
おくたんごはんとう
おくたんごはんとう 【奥丹後半島】
⇒丹後半島(タンゴハントウ)
おくだ
おくだ 【奥田】
姓氏の一。
おくだえいせん
おくだえいせん 【奥田穎川】
(1753-1811) 江戸中・後期の陶工。京都の人。別号,陸方山。中国風の意匠を取り入れた色絵磁器を創始,京焼復興の祖となった。門人に青木木米・仁阿弥道八など。
おくだかし
おくだか・し 【臆高し】 (形ク)
臆病だ。度胸がない。気が小さい。「―・き者どもは,物も覚えず/源氏(乙女)」
おくだん
おくだん [0] 【臆断】 (名)スル
確実な根拠もなく,推測で判断すること。また,その判断。「悉(コトゴト)く不正の者と―し/八十日間世界一周(忠之助)」
おくち
おくち【奥地】
the interior.→英和
おくち
おくち [1] 【奥地】
海岸や都会から遠く離れた地域。
おくちちぶ
おくちちぶ 【奥秩父】
秩父山地のうち,秩父盆地西方の高峻な山地の呼称。
→秩父山地
おくちょう
おくちょう [0][1] 【億兆】
(1)限りなく多い数。
(2)多くの人民。万民。「―の民」
おくちょうば
おくちょうば [3] 【奥帳場】
店先でなく奥にある帳場。主人や支配人などがいる所。
おくつかた
おくつかた 【奥つ方】
〔「つ」は格助詞で「の」の意〕
奥の方。奥深く入った方。「東路の道のはてよりも猶―に生ひいでたる人/更級」
おくつき
おくつき [0] 【奥つ城】
〔「つ」は格助詞〕
(1)墓。墓所。
(2)外界からさえぎられた霊域。「大伴の遠つ神祖(カムオヤ)の―は/万葉 4096」
おくつきどころ
おくつきどころ 【奥つ城所】
墓場。墓所。「葛飾(カツシカ)の真間の手児名が―/万葉 432」
おくつゆの
おくつゆの 【置く露の】 (枕詞)
(1)露の性質と関連の深い「たま」「あだ」「ふか」などの音を含む地名にかかる。「―玉造江(タマツクリエ)に茂るてふ/玉葉(恋一)」
(2)露がかかるということから,「かかる」にかかる。「―かかるものとは思へども/後撰(恋二)」
おくづけ
おくづけ【奥付】
a colophon.→英和
扉から奥付まで from cover to cover.
おくづけ
おくづけ [0] 【奥付】
書籍・雑誌などの巻末にある,著者・書名・発行者・印刷者・発行日・定価などを記載した部分。
おくづとめ
おくづとめ [3] 【奥勤め】
江戸時代,江戸城大奥や大名などの屋敷または商家で,奥向きに勤めること。また,その人。
おくづめ
おくづめ [0] 【奥詰】
江戸時代の職名。将軍の諮問に応じ隔日交代で将軍の居所に伺候した大名。奥詰衆。
おくて
おくて【晩稲】
late rice (plants);[晩生]a type that matures late (比喩的).
おくて
おくて [0][3] 【奥手・晩稲・晩生】
(1)稲の品種で,普通より遅く成熟するもの。《晩稲》 [季]秋。《耶馬渓の岩に干しある―かな/杉田久女》
→わせ
→なかて
(2)普通より遅く開花したり,実が成熟する草木。《晩生》
(3)肉体的・精神的成熟が遅い人。《奥手》
⇔わせ
「あの娘は―だ」
おくでん
おくでん [0] 【奥伝】
芸道などで,師から奥義を伝授されること。奥許し。
おくとこ
おくとこ 【奥床】
〔「おくどこ」とも〕
家の奥まったところにある寝床。
⇔外床(トドコ)
「―に母は寝たり/万葉 3312」
おくどしより
おくどしより 【奥年寄】
⇒留守居(ルスイ)(2)
おくない
おくない ヲク― [2] 【屋内】
家屋の内。
⇔屋外
「―運動場」
おくない
おくない【屋内の】
indoor <games> .→英和
〜で indoors[within doors].→英和
‖屋内運動場 a gymnasium; <話> a gym.
おくないゲレンデ
おくないゲレンデ ヲク― [5] 【屋内―】
人工降雪機を設置し,屋内でスキーの滑走を行えるようにした施設。
おくないプール
おくないプール ヲク― [5] 【屋内―】
暖房・水温調節を行い,屋内で一年じゅう水泳が行えるようにしたプール。
おくに
おくに [0] 【御国】
(1)他人の国・故郷を敬っていう語。「―はどちらですか」
(2)故郷。出身地。「―訛り」
(3)自分の国。母国。「―のためだ」
(4)江戸時代,大名の領国のこと。
おくに
おくに 【阿国】
⇒出雲阿国(イズモノオクニ)
おくにいり
おくにいり [0] 【御国入り】 (名)スル
(1)参勤交代で江戸へ出た領主が自分の領国に帰ること。
(2)大臣・国会議員や著名人などが自分の故郷に帰ること。
おくにかぶき
おくにかぶき [4] 【阿国歌舞伎】
江戸初期,出雲大社の巫女(ミコ)といわれる阿国が,京都で,当時流行の念仏踊りや狂言を卑俗化して演じた歌舞・寸劇。歌舞伎の始めとされる。
おくにことば
おくにことば [4] 【御国言葉】
生まれ故郷の言葉や方言。
おくにしゅう
おくにしゅう 【御国衆】
主に勤番で江戸に出てきた,地方の武士。国衆。
おくにじまん
おくにじまん【お国自慢をする】
boast of one's native place.
おくにじまん
おくにじまん [4] 【御国自慢】
生まれ故郷の自慢をすること。
おくにじょうるり
おくにじょうるり [4] 【御国浄瑠璃】
⇒奥浄瑠璃(オクジヨウルリ)
おくにち
おくにち [2] 【御九日】
九月九日。また,その日に行われる氏神の祭り。収穫を祝うものが多い。「御供日」「御宮日」などと書いて,単に祭りの意にも用いる。おくんち。
→三九日(サンクニチ)
おくにっこう
おくにっこう 【奥日光】
日光国立公園のうち,いろは坂以西をさす呼称。華厳の滝・中禅寺湖・戦場ヶ原・男体山・湯元温泉・金精峠・白根山などを含む。
おくになまり
おくになまり [4] 【御国訛り】
生まれ故郷の言葉のなまり。
おくにばら
おくにばら 【御国腹】
江戸時代,大名がその領国でもうけた妾腹(シヨウフク)の子。「調べの姫は―/浄瑠璃・丹波与作(上)」
おくにもの
おくにもの [0] 【御国者】
(1)田舎者。地方の者。
(2)田舎侍。
(3)その大名の領地の者。「(藤吉郎ハ)信長へ―だと申上げ/柳多留 5」
おくにわ
おくにわ [0] 【奥庭】
屋敷の奥の方にある庭。
おくねん
おくねん [0] 【憶念・臆念】
心の中に堅く思いいだいていること。執念。「宇治悪左府の―/平家 3」
おくのいん
おくのいん [3] 【奥の院】
寺院で,本殿より奥にあって秘仏などを安置してある建物。
おくのて
おくのて【奥の手を出す】
play one's trump card.
おくのて
おくのて [3][4] 【奥の手】
(1)とっておきの有力な手段。最後の手段。秘訣。極意。「―を使う」
(2)(左手を右手より尊んで)左手。「左手の吾(ア)が―に纏(マ)きて去(イ)なましを/万葉 1766」
おくのほそみち
おくのほそみち 【おくのほそ道】
俳諧紀行。一巻一冊。松尾芭蕉著。1694年素竜清書。1702年刊。1689年3月末,門人曾良を伴い,江戸深川から関東・奥羽・北陸の諸地を巡って美濃の大垣に至り,さらに伊勢の遷宮を拝もうと,九月六日に大垣をたつまでの紀行。書名は,仙台の章の次に「おくのほそ道の山際に十符(トフ)の菅(スゲ)有」とあるによる。
おくのほそ道
おくのほそみち 【おくのほそ道】
俳諧紀行。一巻一冊。松尾芭蕉著。1694年素竜清書。1702年刊。1689年3月末,門人曾良を伴い,江戸深川から関東・奥羽・北陸の諸地を巡って美濃の大垣に至り,さらに伊勢の遷宮を拝もうと,九月六日に大垣をたつまでの紀行。書名は,仙台の章の次に「おくのほそ道の山際に十符(トフ)の菅(スゲ)有」とあるによる。
おくのま
おくのま [1][0] 【奥の間】
家の奥の方にある部屋。奥座敷。「お客を―に通す」
おくのまき
おくのまき 【奥の巻】
(1)書物の最後の巻。
(2)秘伝。
おくのみや
おくのみや 【奥宮】
姓氏の一。
おくのみやけんし
おくのみやけんし 【奥宮健之】
(1857-1911)
〔「おくみやたけゆき」とも〕
社会運動家。土佐の生まれ。自由党に参加,車会党を結成,名古屋事件に加わり入獄。出獄後,社会主義に接近,大逆事件に連座して死刑。
おくば
おくば [1] 【奥歯】
口の奥の方にある歯。臼歯(キユウシ)。
⇔前歯
おくば
おくば【奥歯】
a molar (tooth);→英和
a back tooth.〜に物がはさまったような言い方をする do not speak frankly.
おくば=に剣(ツルギ)
――に剣(ツルギ)
敵意はもっているが,それを表面には表さないこと。「御殿でなくばと―/浄瑠璃・布引滝」
おくば=に物が挟(ハサ)まる
――に物が挟(ハサ)ま・る
思っていることをはっきりと言わない。言いたいことがあるらしいのに,なんとなくぼかす。「―・ったような口ぶり」
おくば=に衣(キヌ)着せる
――に衣(キヌ)着・せる
物事をはっきり言わないで,思わせぶりな言い方をする。
おくび
おくび 【衽・袵】
〔「大領(オオクビ)」の転〕
「おくみ(衽)」に同じ。「御下交(シタガイ)の―に/宇津保(俊蔭)」
おくび
おくび [0] 【噯・噯気】
胃の中にたまったガスが口から外へ出るもの。げっぷ。
おくび
おくび【噯気が出る】
belch.→英和
〜にも出さない do not give the least hint <of> .
おくびょう
おくびょう【憶[臆]病】
cowardice;timidity.〜な cowardly;timid.→英和
〜者 a coward.→英和
おくびょう
おくびょう [3] 【臆病】 (名・形動)[文]ナリ
(1)気が弱く,ささいな事をもこわがって,びくびく・すること(さま)。「―な男」「―者」
(2)突然の出来事によって,すっかり慌て驚くこと。「『…あやまちしてけり』と思けるに,よく―しにければ/今昔 28」
〔「憶病」とも書く〕
[派生] ――さ(名)
おくびょう=の神降(オロ)し
――の神降(オロ)し
信心からではなく臆病のせいで,一心に神々の名を呼び続けること。「天神様,金毘羅様と―/浮世草子・諸道聴耳世間猿」
おくびょう=の自火(ジカ)に責められる
――の自火(ジカ)に責められる
臆病者が勝手に物を恐ろしく見なして,いたずらに苦しむ。
おくびょう=風
――風((オクビヨウカゼ))に吹か・れる
おじけづく。臆病な気持ちになる。臆病風を吹かす。
おくびょういた
おくびょういた 【臆病板】
⇒背板(セイタ)(3)
おくびょうかぜ
おくびょうかぜ [3] 【臆病風】
おじけづくこと。臆病な気持ち。「―に吹かれる」
おくびょうがね
おくびょうがね 【臆病金】
室町時代に盛行した大立挙(オオタテアゲ)の臑当(スネア)ての,後ろのすき間に当てる細長い鉄板。
臆病金[図]
おくびょうがみ
おくびょうがみ [3][0] 【臆病神】
とりつくと臆病な心を起こさせるという神。「―にとりつかれる」
おくびょうぐち
おくびょうぐち [3] 【臆病口】
(1)能舞台正面の鏡板の向かって右わきにある,切り戸口の別称。
→能舞台
(2)歌舞伎で,能舞台を模した装置(松羽目)を施した場合,上手(カミテ)奥にある引き戸の小さい出入り口。古くは上下の大臣柱の後ろの出入り口をいい,黒幕を張ってあった。
おくびょうまど
おくびょうまど [5] 【臆病窓】
用心のために戸に作りつけてある小窓。開け閉めができ,夜はそこから来客の様子をのぞいたり,商品や金銭の受け渡しをしたりする。
おくふかい
おくふか・い [4] 【奥深い】 (形)[文]ク おくふか・し
〔「おくぶかい」とも〕
(1)入り口から中の方へずっと続いている。奥が深い。奥行がある。奥まっている。「―・い森」
(2)深い意味がある。深遠である。「―・い真理」
[派生] ――さ(名)
おくぶかい
おくぶかい【奥深い】
deep <forest> ;→英和
profound <knowledge> .→英和
おくぼうず
おくぼうず [3] 【奥坊主】
江戸幕府の職名。江戸城の奥向きにいて茶室を管理し,将軍の茶,諸侯の接待・給仕などを担当した坊主。小納戸(コナンド)坊主。
おくま
おくま [0] 【御糈・御供米】
「くましね」に同じ。
おくまった
おくまった【奥まった】
secluded;inner.→英和
おくまる
おくま・る [3] 【奥まる】 (動ラ五[四])
(1)奥深くなっている。奥深い所に位置している。「―・った座敷」
(2)おくゆかしい心をもっている。「―・りたる人ざまにて/源氏(澪標)」
(3)内気である。引っ込み思案である。「ふるめかしう,―・りたる身なれば/和泉式部日記」
おくまん
おくまん [3] 【億万】
数量のきわめて多いこと。
おくまんごう
おくまんごう [3] 【億万劫】
非常に長い時間。無限に長い時間。
→劫(コウ)
おくまんちょうじゃ
おくまんちょうじゃ [5] 【億万長者】
たいへんな大金持ち。
おくまんちょうじゃ
おくまんちょうじゃ【億万長者】
a billionaire.→英和
おくみ
おくみ [0][3] 【衽・袵】
〔「大領(オオクビ)」の転〕
和服で,長着の前身頃(マエミゴロ)の打ち合わせ側にある半幅の部分。上に襟がつく。おくび。
おくみさがり
おくみさがり [4] 【衽下(が)り】
肩山から衽先までの寸法。
おくみさき
おくみさき [0] 【衽先】
衽が襟と身頃とに接する細くとがった先。剣先。
おくみなり
おくみなり [0] 【衽形】
衽の上部のように斜めになった形。
おくみや
おくみや [2] 【奥宮】
⇒奥社(オクシヤ)
おくむき
おくむき [0] 【奥向き】
(1)家の奥の方。居間や台所のある方。
(2)家計や家庭生活に関すること。
⇔表向き
おくむら
おくむら 【奥村】
姓氏の一。
おくむらいおこ
おくむらいおこ 【奥村五百子】
(1845-1907) 婦人運動家。肥前唐津の人。義和団事件の際,慰問使に加わり,その経験から愛国婦人会を創立。
おくむらとぎゅう
おくむらとぎゅう 【奥村土牛】
(1889-1990) 日本画家。本名,義三。東京生まれ。梶田半古・小林古径に師事。理知的な構成感覚に新味を出した。
おくむらまさのぶ
おくむらまさのぶ 【奥村政信】
(1686-1764) 江戸中期の浮世絵師。奥村派の始祖。自ら版元(ハンモト)を兼ね,漆絵や色摺り版画(紅絵)を発明して美人画を発展させた。また,遠近透視法を用いた浮き絵も考案。
おくめ
おくめ [0] 【奥目】
普通よりくぼんだ目。
⇔出目
おくめつけ
おくめつけ [3] 【奥目付】
江戸時代,将軍家・大名家での職名。奥女中など奥勤めの人々の執務を監督した役目。おくよこめ。
おくめん
おくめん【臆面もない(なく)】
bold(ly);→英和
impudent(ly).→英和
おくめん
おくめん [0] 【臆面】
気おくれした顔つき・様子。「敢て―は無い容子で/婦系図(鏡花)」
おくめん==が
――=が(=も)な・い
遠慮した様子もなくずうずうしい。
おくや
おくや 【奥屋】
室町時代,武家の住んだ主殿の後ろにある建物。寝殿造りの「対(タイ)の屋」にあたる。おくのや。
おくやく
おくやく [0] 【奥役】
劇場で,興行主に直属して給料・配役など,楽屋や興行の裏面(奥)に関する諸事務を行う人。
おくやしろ
おくやしろ [3] 【奥社】
⇒おくしゃ(奥社)
おくやすかた
おくやすかた 【奥保鞏】
(1846-1930) 陸軍軍人。元帥。福岡県生まれ。日露戦争第二軍司令官。のち参謀総長。
おくやま
おくやま【奥山】
<in> the depths of a mountain.→英和
おくやま
おくやま [2][0] 【奥山】
人里離れた山。奥深い山。深山。
おくやまの
おくやまの 【奥山の】 (枕詞)
奥山に産することから,「真木(マキ)」にかかる。「―真木の板戸を押し開き/万葉 11」
おくやみ
おくやみ [0] 【御悔(や)み】
「悔やみ」,特に「悔やみ{(2)}」の丁寧語。「―を述べる」
おくゆうひつ
おくゆうひつ [3] 【奥右筆】
江戸幕府の職名。若年寄に属し,老中の諮問に基づく諸調査や意見具申を行い,幕府の機密にも関与した。1681年,右筆を奥右筆・表右筆に分けて設置。
→表右筆
おくゆかしい
おくゆかし・い [5] 【奥床しい】 (形)[文]シク おくゆか・し
(1)上品でつつしみ深く,心がひかれる。態度にこまやかな心配りがみえて,ひきつけられる。「―・い人」「―・い態度」
(2)心がひかれて,見たい,聞きたい,知りたい,と思う。「いつしかと聞かまほしく,―・しき心地するに/大鏡(序)」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)
おくゆかしい
おくゆかしい【奥床しい】
modest;→英和
graceful;→英和
refined.
おくゆき
おくゆき [0] 【奥行】
(1)家屋・土地・部屋などの表から奥までの距離。
⇔間口(マグチ)
(2)知識・思慮・人柄などの深さ。「あの男の学問には―がない」
おくゆき
おくゆき【奥行】
depth.→英和
〜のある deep;→英和
profound.→英和
おくゆきちかく
おくゆきちかく [5][6] 【奥行知覚】
観察者から視野内の対象物までの,および対象相互間の奥行方向での距離の知覚。
おくゆるし
おくゆるし [3] 【奥許し】
「奥伝」に同じ。
おくよこめ
おくよこめ 【奥横目】
「奥目付(オクメツケ)」に同じ。
おくら
おくら [0] 【御蔵・御倉】
(1)演劇・映画などで,企画や作品の上演が取りやめになること。「―になる」「―にする」
(2)江戸幕府が直轄地から収納した米を保管する蔵。御米蔵。
おくら
おくら 【憶良】
⇒山上(ヤマノウエノ)憶良
おくらいり
おくらいり [0] 【御蔵入り】 (名)スル
(1)品物が使用されないまま蔵にしまっておかれること。
(2)上演予定の芝居などが上演取りやめになること。転じて,計画が取りやめになること。
(3)完成された映画作品が,一般公開を中止すること。
(4)「蔵入(クライ)り地(チ)」に同じ。
おくらかす
おくらか・す 【後らかす】 (動サ四)
(1)あとに残す。置き去りにする。「にはかに惑ひ出で給ひし騒ぎに,みな―・してければ,また人もなし/源氏(玉鬘)」
(2)生き残らせる。人を残して,先に死ぬ。「今は限りの道にしも我を―・し/源氏(蜻蛉)」
(3)おろそかにする。なおざりにする。怠る。「後の世の御勤めも,―・し給はず/源氏(匂宮)」
おくらご
おくらご 【御座子】
「御子良子(オコラゴ)」に同じ。
おくらす
おくらす【遅らす】
delay <work> ;→英和
put off[postpone](延期する);retard (進歩を);→英和
put back <the clock one hour> .
おくらす
おくら・す [0] 【遅らす・後らす】
■一■ (動サ五[四])
(1)おくらせる。「開始の時間を―・す」「時計の針を―・す」
(2)あとに残す。置き去りにする。「かぎりなき雲井のよそにわかるとも人を心に―・さむやは/古今(離別)」
(3)人を残して,先に死ぬ。先立つ。「おひ立たむありかも知らぬ若草を―・す露ぞ消えむそらなき/源氏(若紫)」
■二■ (動サ下二)
⇒おくらせる
おくらせる
おくら・せる [0] 【遅らせる・後らせる】 (動サ下一)[文]サ下二 おくら・す
おくれるようにする。おそくする。「集合時間を―・せる」「締め切りを一日―・せる」
おくり
おくり [2] 【御庫裏】
浄土真宗で,僧の妻。大黒。
おくり
おくり [0] 【贈り】
〔「送り」と同源〕
品物や称号などを贈ること。
おくり
おくり [0] 【送り】
(1)品物などを送ること。送り届けること。「―先」「地方―」
(2)人を見送ること。
⇔迎え
「成田空港まで―に行く」
(3)管轄を変えること。「検察庁―」
(4)印刷で,活字を前の行や後ろの行へ移すこと。「行―」
(5)「送り状」の略。
(6)死者を守って墓まで送ること。葬送。「野辺の―」
(7)物事を次へ回すこと。「膝(ヒザ)―」「順―」
(8)江戸時代,島流しのこと。
(9)浄瑠璃で,情景の変わり目や人の出入りにつける節。
(10)歌舞伎で,役者の引っ込みに用いる下座唄。また,幕切れ・道具替わり・引っ込みなどに打つ鉦(カネ)。
おくりあし
おくりあし [3][0] 【送り足】
(1)相撲で,相手をつり上げたまま土俵の外にだす時,踏み出した自分の足。この場合,負けとはならない。
(2)剣道で,前足に後ろ足を引きつけながら進む足さばき。
(3)貴人の前に物を持ってでる時の礼法。敷居ぎわで片足を上げ,前へは出ずにもとに戻し,改めて敷居を越えるもの。[貞丈雑記]
おくりあしばらい
おくりあしばらい [6] 【送り足払い】
柔道の技の名。相手を左右に移動させながら,相手の片足のくるぶしあたりを移動方向に払う足技。
おくりおおかみ
おくりおおかみ [4] 【送り狼】
(1)若い女性に親切そうに家まで送るとみせかけて,すきがあれば乱暴しようとたくらむ男。
(2)山中などで,旅人の後をつけてきて,すきをみて危害を加えると考えられた狼。
おくりかえす
おくりかえ・す [4] 【送り返す】 (動サ五[四])
送られてきた物を送り主にあてて,再び送る。返送する。「不良品を―・す」
[可能] おくりかえせる
おくりかえす
おくりかえす【送り返す】
send back;return.→英和
おくりがな
おくりがな [0] 【送り仮名】
(1)漢字仮名交じりの文を書く時,漢字の読みを補うためにその字の下に付ける仮名。「書く」の「く」,「長い」の「い」など。
(2)漢文訓読の際,その読みを示すために漢字の右下に付ける仮名。片仮名で,助詞や活用語尾などを示す。捨て仮名。そえがな。
おくりぎょう
おくりぎょう [0] 【送り経】
盂蘭盆(ウラボン)の最後の日に精霊(シヨウリヨウ)を冥土(メイド)へ送るために読むお経。
⇔迎え経
おくりこみ
おくりこみ [0] 【送り込み】
(1)(人や物を)送り込むこと。「人材の―」
(2)能で,退場する演者を楽屋へ送り込むこと。大小鼓のあしらいではやし送るあしらい込み,狂言方が介添えして送る狂言送り込みなどがある。
おくりこむ
おくりこ・む [4] 【送り込む】 (動マ五[四])
目的の所へ人や物を送り届ける。「救援隊を―・む」
[可能] おくりこめる
おくりごう
おくりごう [3] 【諡号・贈り号】
戒名(カイミヨウ)。
おくりさき
おくりさき【送り先】
the destination;→英和
the address (あて名);→英和
a consignee (人).
おくりさんじゅう
おくりさんじゅう [4] 【送り三重】
歌舞伎の下座音楽の一。主役が愁いにしずんで花道を引っ込む時,愁い三重(サンジユウ)に続いて,足取りが次第に早まるのに合わせて奏する三味線の囃子(ハヤシ)。
→愁い三重
おくりざる
おくりざる [4] 【送り猿】
戸締まりのための猿{(3)}の一部。戸の上部に設けた上げ猿を上げたあと,下に落ちないように横から差し込み止めるもの。寄せ猿。
おくりじ
おくりじ [0][3] 【送り字】
⇒踊(オド)り字(ジ)
おくりじょう
おくりじょう [0] 【送り状】
(1)商品を発送する時,荷送り人が荷受人に送る商品の明細書。仕切り状。
(2)「運送状」に同じ。
(3)インボイスに同じ。
おくりじょう
おくりじょう【送り状】
an invoice.→英和
おくりぜん
おくりぜん [3] 【送り膳】
宴会などの際に,来なかった客のもとへ送り届ける料理の膳。
おくりそうち
おくりそうち [4] 【送り装置】
工作機械などで,刃物や加工される物を取り付けた台を縦や横に動かす装置。
おくりたおし
おくりたおし [0] 【送り倒し】
相撲の決まり手の一。相手の後ろにまわって土俵内で押して倒す技。
おくりだし
おくりだし [0] 【送り出し】
(1)送り出すこと。発送すること。
(2)相撲の決まり手の一。相手の後ろにまわって腰のあたりを突いて土俵外に押し出す技。
おくりだす
おくりだ・す [4] 【送り出す】 (動サ五[四])
(1)内から外へ出て行く人を出発させる。「客を―・す」
(2)品物を届け先に向けて運び出す。発送する。「引っ越し荷物を―・す」
(3)世の中へ出す。「名作を世に―・す」
(4)相撲で,相手を後ろから押して土俵の外に出す。
[可能] おくりだせる
おくりちん
おくりちん【送り賃】
postage;→英和
carriage.→英和
おくりつける
おくりつ・ける [5] 【送り付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 おくりつ・く
(相手の気持ちにかかわらず)送り届ける。「請求書を―・ける」
おくりづつ
おくりづつ [3] 【送り筒】
輪切りにした竹筒に,藤づるなどで下げ緒をつけた花生け。珍しい花を人に贈る際に用いる。
おくりづゆ
おくりづゆ [3] 【送り梅雨】
梅雨明けのときの雨。雷を伴い,時に豪雨になる。
おくりて
おくりて [0] 【送り手】
物を送る側の人。特に,情報などを伝達する側。
⇔受け手
おくりとどける
おくりとど・ける [6] 【送り届ける】 (動カ下一)[文]カ下二 おくりとど・く
おくって,人や物が目的の所まで着くようにする。「客を駅まで―・ける」「書籍小包にして―・ける」
おくりな
おくりな [0][3] 【諡・贈り名】
(1)生前の徳やおこないに基づいて死者に贈る称号。のちの諱(イミナ)。諡号(シゴウ)。
(2)戒名。「寺院遠ければ―を求むるすべもなくて/読本・雨月(浅茅が宿)」
おくりな
おくりな【贈名[諡]】
a posthumous name[title].
おくりにん
おくりにん【送り人】
a sender;→英和
a remitter (送金人);a consignor (荷送り人).→英和
おくりぬし
おくりぬし [3] 【送り主】
先方へ金品を送った人。発送者。
おくりのないし
おくりのないし 【送りの内侍】
天皇が譲位に当たって剣璽(ケンジ)を新帝へ渡す際,あいだに立って近衛中将に渡す役をつとめる先帝づきの内侍。
おくりひょうしぎ
おくりひょうしぎ 【送り拍子木】
江戸時代,江戸で深夜に通行人があると,それを知らせるために番人が打った拍子木。通行人の数だけ打って,各木戸で順送りに知らせた。
おくりび
おくりび [3][0] 【送り火】
盂蘭盆(ウラボン)の最後の日の夜,今までもてなしていた祖先の霊を送るために燃やす火。
⇔迎え火
[季]秋。《―や母が心に幾仏/虚子》
おくりぶみ
おくりぶみ [0] 【送り文】
品物を人に送る際に添える手紙。送り状。
おくりぼん
おくりぼん [3] 【送り盆】
盂蘭盆(ウラボン)の終わりの日。祖先の霊を送る。
⇔迎え盆
おくりむかえ
おくりむかえ [4][0] 【送り迎え】 (名)スル
人を送ることと迎えること。「車で―する」「―の人で駅が混雑する」
おくりむかえ
おくりむかえ【子供の送り迎えをする】
take a child to and from <the kindergarten> .
おくりもの
おくりもの【贈物】
<give a person> a present;→英和
<send a person> a gift.→英和
おくりもの
おくりもの [0] 【贈り物】
人に物を贈ること。また,その物。進物。プレゼント。「誕生日の―」
おくりバント
おくりバント [4] 【送り―】
野球で,走者を進塁させるために行うバント。
おくる
おくる【送る】
(1)[発送]send;→英和
ship (船で);→英和
remit (金を).→英和
(2)[見送る]see <a person> off.(3)[送り届ける]see <a person> home;escort (護送);→英和
dispatch (派遣).→英和
(4)[過ごす]pass;→英和
lead <a lonely life> .→英和
おくる
おく・る [0] 【贈る】 (動ラ五[四])
〔「送る」と同源〕
(1)人に感謝・愛情・支援などの気持ちを表すために金品を与えたり,行動に表したりする。「誕生日に花束を―・る」「記念品を―・る」「感謝の言葉を―・る」
(2)称号や位階を与える。「名誉法学博士の称号を―・られる」「勲三等を―・る」
(3)死後,官位や名を与える。「三位の位―・り給ふよし/源氏(桐壺)」
[可能] おくれる
おくる
おくる【贈る】
present <a person with a thing> ;→英和
make <a person> a present <of a thing> ;confer <a doctor's degree on a person> (授与);→英和
award (賞を).→英和
おくる
おく・る [0] 【送る】 (動ラ五[四])
〔「後(オク)る」と同源〕
(1)物や手紙・情報などを他の地点に移動させる。届ける。
(ア)自分の手元にある物を,離れた地点や遠くにいる人のもとへ移動させる。「報告書を―・る」「実家からミカンを―・ってきた」「為替(カワセ)で金を―・る」
(イ)気持ちや考えが相手に届くようにする。「声援を―・る」「合図を―・る」「秋波を―・る」
(2)人をある場所に行かせる。派遣する。「特使を―・って交渉にあたらせる」「国際会議に代表を―・る」「息子を戦場へ―・る」
(3)去って行く人と一緒に行く。
⇔迎える
(ア)去って行く人に,途中まで,あるいは目的地までついて行く。「駅まで―・って行く」「車で家まで―・る」
(イ)去って行く人に対し,別れる地点で名残を惜しんだり別れの挨拶(アイサツ)をしたりする。「成田空港で両親を―・った」「 A 君を―・る会」
(ウ)死んだ人に別れを告げる。また,葬る。「あしひきの荒山中に―・りおきて/万葉 1806」
(4)(時が)過ぎ去るままにする。時を過ごす。「少年時代を北海道で―・った」
(5)順々に次の場所へ移す。「ボールを手から手へと―・る」「膝(ヒザ)を―・って席をつめる」
(6)送り仮名をつける。「動詞は活用語尾から―・る」
(7)つぐなう。報いる。「恩ヲ―・ル/日葡」
[可能] おくれる
おくる
おく・る 【遅る・後る】 (動ラ下二)
⇒おくれる
おくるみ
おくるみ [2] 【御包み】
赤ん坊用の防寒具。衣服の上から全身を包むもの。
おくれ
おくれ【遅[後]れをとる】
be defeated (勝負に);be inferior <to> (劣る).人に〜をとらない be second[yield]to none.月〜の雑誌 a magazine a month old.
おくれ
おくれ [0] 【遅れ・後れ】
(1)おくれること。あとになること。「―を取り戻す」「一時間―」
(2)おくれ毛。「そそけたる御―をあらため給へ/浮世草子・一代男 1」
(3)気おくれ。「―が来る」「気遣ひ召さんな―はせぬ/浄瑠璃・近江源氏」
おくれげ
おくれげ【後れ毛】
loose hair.
おくれげ
おくれげ [0][3] 【後れ毛】
〔おくれて生えた毛の意〕
短くて結えないために,両鬢(リヨウビン)のあたりに残る毛。ほつれて下がった髪の毛。多く,女性の髪についていう。おくれ髪。愛敬(アイキヨウ)毛。遊び毛。「―をかきあげる」
おくれさきだつ
おくれさきだ・つ 【後れ先立つ】 (動タ四)
(1)あとになったり,先になったりする。「おそくとく色づく山のもみぢ葉は―・つ露や置くらむ/後撰(秋下)」
(2)ある者は生き残り,ある者は死んでゆく。「限りあらむ道にも,―・たじと契(チギ)らせ給ひけるを/源氏(桐壺)」
おくれざき
おくれざき [0] 【後れ咲き】
通常よりおくれて咲くこと。おそ咲き。
おくればせ
おくればせ【遅れ馳せの】
belated.→英和
〜ながら though a little too late.
おくればせ
おくればせ [0] 【後れ馳せ】
(1)人よりおくれてかけつけること。「―にやって来る」
(2)時機を逸すること。「―ながらお祝い申し上げます」
おくれる
おくれる【遅[後]れる】
be late <for> ;be behind time;be delayed;be[fall]behind <the times> ;lose <ten minutes a day> .→英和
汽車に〜 miss a train.→英和
時勢に遅れないようにする keep abreast of[keep up with]the times.3分遅れている be three minutes slow.
おくれる
おく・れる [0] 【遅れる・後れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 おく・る
(1)物事の実現が一定の日時・時刻よりあとになる。遅くなる。《遅》「列車は定刻より一〇分―・れて発車した」「約束の時間に―・れる」「学校に―・れる」
(2)進み方が他より小さくて,へだたりができる。また,後からついて行くようになる。
⇔進む
《遅》「先頭から五メートル―・れる」「時計が―・れている」
(3)他が進むのに対して,元の位置にとどまる。《後》「流行に―・れる」「―・れ居て君に恋ひつつ現(ウツ)しけめやも/万葉 3752」
(4)親族や親しい人が先に死に,自分は生き残る。《後》「夫に―・れる」
(5)(「怯れる」とも書く)気持ちがくじける。気おくれする。《後》「お種は少しく―・れたが/多情多恨(紅葉)」
(6)才能・性質などが劣る。「心の色なく,情―・れ/徒然 141」
おくろう
おくろう ヲク― [0] 【屋漏】
(1)家の北西の隅。家のいちばん奥まった所。転じて,人に見られない所。
(2)屋根から雨が漏ること。
おくろう=に愧(ハ)じず
――に愧(ハ)じず
〔詩経(大雅)〕
人に見られない場所にいても,自分のおこないを慎んで恥ずべきことをしない。
おくろど
おくろど 【御黒戸】
宮中の仏壇のある場所。黒戸。
おくわたて
おくわたて 【御鍬立て】
正月一一日の初耕式をいう。田畑に紙の幣と松とを立て,これに祝い餅と魚とを供える。関東地方に多い習俗。鍬初め。
おくんち
おくんち [2][0] 【御九日】
⇒おくにち(御九日)
おくション
おくション [1] 【億―】
〔「マンション」を「万ション」としゃれて〕
俗に,一億円以上の分譲マンションのこと。
おぐさ
おぐさ ヲ― [1] 【小草】
草。小さい草。
おぐし
おぐし [0] 【御髪】
〔「御櫛」の意か。もと女房詞〕
他人の頭髪,また頭の敬称。「きれいな―ですね」
おぐしあげ
おぐしあげ [0][3] 【御髪上げ】 (名)スル
貴人の髪を結うこと。また,結う人。みぐしあげ。おかんあげ。「おらんといふ―/浄瑠璃・薩摩歌」
おぐちびょう
おぐちびょう ヲグチビヤウ 【小口病】
先天性の夜盲症の一。眼底全体が金箔様に見える。劣性遺伝する。
〔報告者の眼科医小口忠太(1875-1945)にちなむ〕
おぐつ
おぐつ ヲ― 【麻沓・麻鞋】
麻糸で編んだくつ。古くは武官などが用い,一般にも使用されたが,中世以後はすたれた。麻鞋(マガイ)。
おぐな
おぐな ヲ― 【童男】
男の子。おのわらわ。「またの名は日本(ヤマト)―/日本書紀(景行訓注)」
おぐま
おぐま ヲグマ 【小熊】
姓氏の一。
おぐまひでお
おぐまひでお ヲグマヒデヲ 【小熊秀雄】
(1901-1940) 詩人。小樽生まれ。プロレタリア詩人として活躍。肺結核で死去。著「飛ぶ橇」「流民詩集」
おぐら
おぐら ヲグラ [0] 【小倉】
(1)京都市右京区にある小倉山一帯の古名。
(2)「小倉餡(アン)」「小倉汁粉(ジルコ)」の略。
おぐら
おぐら ヲグラ 【小倉】
姓氏の一。
おぐらあん
おぐらあん ヲグラ― [0][3] 【小倉餡】
小豆(アズキ)の漉(コ)し餡に,蜜煮にした大納言小豆を粒のまま混ぜたもの。また,粒餡をもいう。おぐら。
おぐらい
おぐら・い ヲ― [3][0] 【小暗い】 (形)[文]ク をぐら・し
少し暗い。うすぐらい。「昼でも―・い深山の道」
[派生] ――さ(名)
おぐらかん
おぐらかん ヲグラ― [3][0] 【小倉羹】
小倉餡でつくった練り羊羹。小倉羊羹。
おぐらきんのすけ
おぐらきんのすけ ヲグラ― 【小倉金之助】
(1885-1962) 数学者。山形県生まれ。東京物理学校卒。数学教育とともに科学史研究に貢献。著「数学史研究」など。
おぐらしきし
おぐらしきし ヲグラ― 【小倉色紙】
藤原定家が書いたとされる小倉百人一首の色紙百枚。小倉山荘色紙。
おぐらしんぺい
おぐらしんぺい ヲグラ― 【小倉進平】
(1882-1944) 言語学者。宮城県生まれ。東大教授。朝鮮語の研究に献身。著「郷歌及吏読(リトウ)の研究」「増訂朝鮮語学史」「朝鮮語方言の研究」など。
おぐらじるこ
おぐらじるこ ヲグラ― [4] 【小倉汁粉】
小倉餡でつくった汁粉。おぐら。
おぐらづけ
おぐらづけ ヲグラ― [0] 【小倉付け】
雑俳用語。冠(カムリ)付けの一。小倉百人一首の歌の五文字を上に置き,下に七五の句を付けて一句を詠むもの。
おぐらのいけ
おぐらのいけ 【巨椋池】
京都市伏見区・宇治市・久世郡にまたがってあった周囲約16キロメートルの湖沼。1933(昭和8)〜41年干拓によって消滅。現在は水田・住宅地帯。巨椋の入江。おぐらいけ。
おぐらひゃくにんいっしゅ
おぐらひゃくにんいっしゅ ヲグラ― [8][0][5] 【小倉百人一首】
歌集。藤原定家撰と伝えるが撰者・成立年とも未詳。天智天皇から順徳天皇に至る各時代の著名な歌人百人の歌を一首ずつ撰し,京都嵯峨の小倉山荘の障子に張ったと伝えるところからこの名がある。歌ガルタとして近世以降庶民の間にも流布した。小倉山荘色紙和歌。小倉百首。単に「百人一首(ヒヤクニンイツシユ)((ヒヤクニンシユ))」とも。
おぐらまさつね
おぐらまさつね ヲグラ― 【小倉正恒】
(1875-1961) 実業家。金沢市生まれ。東大卒。住友財閥の重職にあり,戦前の財界を指導。第三次近衛内閣の蔵相。
おぐらやま
おぐらやま ヲグラ― 【小倉山】
(1)京都市右京区嵯峨西部にある山。海抜293メートル。保津川を隔てて嵐山に対する。紅葉の名所。((歌枕))「―峰の紅葉心あらばいまひとたびのみゆきまたなむ/拾遺(雑秋)」
(2)奈良県桜井市の山というが,所在未詳。倉橋山・忍坂(オサカ)山・多武峰の端山など諸説ある。((歌枕))「夕されば小倉の山に鳴く鹿は今夜(コヨイ)は鳴かず寝(イ)ねにけらしも/万葉 1511」
おぐらアイス
おぐらアイス ヲグラ― [4] 【小倉―】
小倉餡を混入したアイス-クリームまたはアイス-キャンディー。
おぐり
おぐり ヲグリ 【小栗】
姓氏の一。
おぐりこうずけのすけ
おぐりこうずけのすけ ヲグリカウヅケノスケ 【小栗上野介】
⇒小栗忠順(タダマサ)
おぐりそうたん
おぐりそうたん ヲグリ― 【小栗宗湛】
(1413-1481) 室町中期の画僧。宗丹とも。相国寺で周文に学んだといわれ,その跡を受けて足利将軍家の御用絵師となる。画風は穏健。旧養徳院襖絵「芦雁図」は子の宗継との合作。子の宗継・宗栗もそれぞれ一派をなした。
おぐりただまさ
おぐりただまさ ヲグリ― 【小栗忠順】
(1827-1868) 幕末の幕臣。上野介(コウズケノスケ)。外国・軍艦・勘定の各奉行を歴任,主として幕府財政の再建に当たった。戊辰戦争で抗戦を主張し,官軍によって斬首された。
おぐりはんがん
おぐりはんがん ヲグリハングワン 【小栗判官】
伝説上の人物。常陸(ヒタチ)の小栗城主で,相模(サガミ)の横山郡司の娘照手(テルテ)に恋をし,結婚するが,横山一族に殺される。のち餓鬼の姿となるが,藤沢の上人の力により蘇(ヨミガエ)り,照手が彼を車に乗せて熊野本宮に行き,湯につけるともとの姿に戻る。説経節・浄瑠璃・歌舞伎に脚色。
おぐりふうよう
おぐりふうよう ヲグリフウエフ 【小栗風葉】
(1875-1926) 小説家。愛知県生まれ。本名,磯夫。のち加藤と改姓。尾崎紅葉門の逸材として明治30年代に活躍したが,自然主義の擡頭(タイトウ)に押されて文壇を離れた。代表作「亀甲鶴」「青春」「世間師」など。
おぐるす
おぐるす ヲグルス 【小栗栖】
京都市伏見区東部の地名。1582年,敗走中の明智光秀が刺殺された所。
おぐるすのちょうべえ
おぐるすのちょうべえ ヲグルス―チヤウベヱ 【小栗栖の長兵衛】
敗走中の明智光秀を竹槍で刺し殺したといわれる農民。
おぐるま
おぐるま ヲ― [2] 【小車】
(1)小さい車。特に牛車(ギツシヤ)をいう。「―のすだれ動かす風ぞ涼しき/風雅(夏)」
(2)キク科の多年草。湿地・田のあぜなどに自生し,地下茎でふえる。茎は50センチメートル内外,葉は互生。夏,茎頂に径3センチメートルの黄色の頭花を開く。八重咲きのものを観賞用にする。漢名,旋覆花。
おぐるまにしき
おぐるまにしき ヲ― [5] 【小車錦】
牛車の模様を織り出した錦。黒地に黄糸あるいは黄地に黒糸で織り出す。小車文錦。
おけ
おけ ヲ― [1] 【桶・麻笥】
〔(2)が原義〕
(1)円形の板を底として,その周りに細長い板を立て並べて,たがで締めた木製の器。水などを入れるのに使う。「風呂―」「漬物―」
(2)績麻(ウミオ)を入れる器。普通,檜(ヒノキ)の薄板を曲げて作る。おごけ。《麻笥》「をとめらが―に垂れたる績麻(ウミオ)なす/万葉 3243」
おけ
おけ【桶】
a tub;→英和
a pail (手桶).→英和
桶屋 a cooper.→英和
おけ
おけ (感)
神楽歌(カグラウタ)や催馬楽(サイバラ)などの囃子詞(ハヤシコトバ)。「や,―や,鶯の―や/催馬楽」
おけ==な
――=な(=の)物打ち明・ける
すべてをさらけ出して,隠しだてしないさまをいう。「とんと―・けたやうなお心/浄瑠璃・宵庚申(下)」
おけがわ
おけがわ ヲケガハ [0] 【桶側】
(1)桶の側面の板。
(2)「桶側胴」の略。
(3)延縄(ハエナワ)を入れておく丸い容器。
おけがわ
おけがわ ヲケガハ 【桶川】
埼玉県中部の市。近世,中山道の宿場町。かつてベニバナの産地。近年,都市化が著しい。
おけがわどう
おけがわどう ヲケガハ― [4] 【桶側胴】
当世具足の一。多数の鉄板を糸で綴(ト)じ,また鋲(ビヨウ)でとめるなどして連ね,胴を構成したもの。外観が桶に似る。
おけさ
おけさ
新潟県の民謡。おけさという遊女を唄った酒盛り唄の歌詞が,熊本県牛深から伝えられた「はいや節」の曲と結び付いて花柳界で流行したもの。「新潟おけさ」「出雲崎おけさ」「長岡おけさ」「柏崎おけさ」などがある。おけさ節。
→佐渡おけさ
おけしぼり
おけしぼり ヲケ― [3] 【桶絞り】
絞り技法の一。桶の中に染めない部分を詰め込み,蓋をかたく締めて染槽につけ,外に出た部分を染める。
おけつ
おけつ [0] 【瘀血】
〔「瘀」は血がとどこおる意〕
とどこおった血。また,それによっておこる病気。[日葡]
おけつ
おけつ ヲ― [0] 【悪血】
(1)病毒に冒された悪い血。くろち。
(2)悪心を抱く者の血。悪人の血。
おけどう
おけどう ヲケ― [2] 【桶胴】
日本の太鼓の一種。胴は桶のように板を合わせて作り,両面に革を張って麻の緒で締める。郷土芸能・歌舞伎囃子(カブキバヤシ)で用いる。
おけはざまのたたかい
おけはざまのたたかい ヲケハザマ―タタカヒ 【桶狭間の戦い】
1560年5月,尾張桶狭間(愛知県豊明市栄町)で織田信長が上洛途上の今川義元を奇襲して敗死させた戦い。信長の全国制覇の端緒となる。田楽狭間(デンガクハザマ)の戦い。
おけび
おけび ヲケ― 【桶火】
火桶の火。「けぶりにし人を―の灰によそへて/和泉式部集」
おけぶせ
おけぶせ ヲケ― 【桶伏せ】
江戸初期,吉原などの遊里で行われた私刑。揚げ代を払えない客を窓穴のある風呂桶のようなものに閉じ込め,路上でさらしたもの。
おけぶろ
おけぶろ ヲケ― [0] 【桶風呂】
桶の形をした据え風呂。
おけや
おけや ヲケ― [0][2] 【桶屋】
桶の製造・修繕を職業とする人。また,その家。
おけら
おけら [0] 【螻蛄】
(1)昆虫ケラの通称。
(2)俗に,一文無しのこと。「競馬ですって―になる」
おけら
おけら【螻蛄】
《虫》a mole cricket.
おけら
おけら ヲケラ [0] 【朮】
キク科の多年草。山野の乾燥地に自生。高さ50センチメートル内外。葉は互生し,縁には剛毛がありかたい。秋,淡紫色または白色の鐘形の頭状花をつける。若苗を食用にする。根茎を干したものを蒼朮(ソウジユツ)・白朮(ビヤクジユツ)といって,利尿・健胃薬とし,正月の屠蘇(トソ)にも入れる。邪気をはらう力があるとされた。ウケラ。
おけら=焚(タ)く
――焚(タ)く(=焼く)
(1)梅雨時に,湿気を払うために陰干しにしたオケラの根を焼く。
(2)節分の夜,邪気を払うために陰干しにしたオケラの根を焼く。
おけらのもちい
おけらのもちい ヲケラ―モチヒ 【朮の餅】
追儺(ツイナ)の夜,神に供えるオケラを入れた餅。悪病を除くとされた。
おけらび
おけらび ヲケラ― [3] 【白朮火】
白朮祭で焚かれるかがり火。[季]新年。
おけらまいり
おけらまいり ヲケラマヰリ [4] 【白朮参り】
京都八坂神社の白朮祭に参詣すること。白朮詣で。[季]新年。
おけらまつり
おけらまつり ヲケラ― 【白朮祭】
京都八坂神社の大晦日から元日にかけての行事。神前で焚かれるオケラを加えたかがり火を参詣人が縄に受け,浄火として元日の雑煮を煮る火種とする。[季]新年。
おける
おける 【於ける】 (連語)
⇒における(連語)
おけんつう
おけんつう
〔「お」は接頭語〕
頭髪が少ないこと。また,その人。「奥の―が,今手水にいつたよ/滑稽本・膝栗毛(発端)」
おげん
おげん ヲ― [0] 【汚言】
精神医学で,排泄に関する汚い言葉を絶えず口にする傾向をいう。四,五歳児にみられるのは正常な発育過程のものと考えられている。コプロラリー。
おげんちょ
おげんちょ [2] 【御玄猪】
池坊で使用する銅製の重ね薄端(ウスバタ)の一。池坊専明(1793-1864)が亥の子の祝いに用いられる丸三宝を模して花器にし,「御玄猪」の銘を付したのが最初。
おこ
おこ [1] 【御蚕】
蚕(カイコ)の異名。「―様」
おこ
おこ [1] 【御子】
(1)他人の子供を丁寧にいう語。「かわいい―ですな」
(2)遊里で,茶屋の女房や遣り手などが遊女をさしていった語。「あの―は御気が軽いと茶屋は言ひ/柳多留 5」
おこ
おこ ヲコ [1] 【痴・烏滸・尾籠】 (名・形動)[文]ナリ
(1)ばかげていること。愚かなさま。「―の沙汰(サタ)」「臆病未練の―の者/自由太刀余波鋭鋒(逍遥)」
(2)ふとどきなさま。不敵なさま。「朝比奈にみぎはまさりの大力,―の者と聞きたり/曾我 9」
おこう
おこう ヲカウ [0] 【汚行】
人間として恥ずべきおこない。
おこう
おこう [0][2] 【御講】
(1)古く,宮中や諸大寺で行われた仏事。法華八講(ホツケハツコウ)・唯識講(ユイシキコウ)・三論三十講など。
(2)真宗の寺院で,親鸞(シンラン)の忌日に行われる仏事。報恩講。[季]冬。
(3)仏教の信者が,称名・読経・聴法などのために,毎月,日を定めて行う会合。
おこう
おこう ヲ― [0] 【汚垢】
けがれ。あか。よごれ。
おこうこう
おこうこう [2] 【御香香】
香々(コウコウ)を丁寧にいう語。おこうこ。
おこうぞり
おこうぞり [0] 【御髪剃り】
⇒こうぞり(髪剃)(3)
おこえ
おこえ ヲコヱ 【痴絵・烏滸絵】
戯画。ざれ絵。「世に並びなき―の上手/今昔 28」
おこえがかり
おこえがかり【お声掛りで】
on the recommendation <of> (推薦で);→英和
at a person's suggestion.
おこえがかり
おこえがかり オコヱ― [4] 【御声掛(か)り】
勢力や権力のある人の特別な口添え・命令・とりはからい。「社長の―で新事業を始める」
おこおこし
おこおこ・し ヲコヲコシ 【痴痴し】 (形シク)
非常にばかばかしい。ばかげている。「人々―・しく思ひける/盛衰記 43」
おこがましい
おこがまし・い ヲコ― [5] 【痴がましい・烏滸がましい】 (形)[文]シク をこがま・し
〔(2)が原義〕
(1)分不相応である。さしでがましい。出過ぎたことだ。「自分のことは棚にあげて,そんなことを言うとは―・い」「―・くも口出しする」
(2)いかにもばかげている。全くばかばかしい。「おりたちて乱るる人は,むべ,―・しきことも多からむ/源氏(紅葉賀)」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
おこがましい
おこがましい【烏滸がましい】
ridiculous;→英和
cheeky;→英和
presumptuous.→英和
おこがる
おこが・る ヲコ― 【痴がる】 (動ラ四)
ばからしいと思う。愚かだと思う。「この聞く男ども―・り嘲りて/宇治拾遺 2」
おこげ
おこげ [2] 【御焦げ】
釜の底に,焦げついた飯。こげ。
おここし
おここ・し (形シク)
沈着で,力強くいかめしい。「而して志尚(ミココロザシ)―・し/日本書紀(綏靖訓)」
おこご
おこご 【御供御】
〔「おくご(御供御)」の転〕
昼飯。「釈迦様の開帳の相伴やら―やら/浄瑠璃・長町女腹切(上)」
おこごと
おこごと ヲコ― 【痴言】
たわむれごと。冗談。ばか話。「―にのたまひなすをも知らず/源氏(常夏)」
おこさこ
おこさこ 【右近左近】
狂言の一。自分の田の稲を左近の牛に食われた右近は訴訟を起こそうとし,妻と訴訟の稽古をする。奉行に扮した妻に言いこめられてとり乱し,喧嘩(ケンカ)となる。内沙汰(ウチザタ)。
おこさま
おこさま [0] 【御子様】
(1)他人の子を敬っていう語。「―のお土産にどうぞ」
(2)子供。
おこさまランチ
おこさまランチ [5] 【御子様―】
幼児向けの盛りつけ・飾りつけをした洋風定食。
おこし
おこし [0] 【御越し】
(1)行くことの尊敬語。「どちらへ―ですか」
(2)来ることの尊敬語。「一度拙宅へも―下さい」
おこし
おこし [2] 【粔籹・興】
糯米(モチゴメ)や粟(アワ)を蒸し,乾かしてから炒ったものを,水飴(ミズアメ)と砂糖で板状に固めた菓子。ごま・落花生・大豆などを混ぜたものもある。おこしごめ。
おこし
おこし [2] 【御腰】
腰巻をいう女性語。
おこし
おこし [3] 【起(こ)し】
(1)立て起こすこと。「倒れた垣根を―にかかる」
(2)目覚めさせること。「寝ている父を―に行く」
(3)花札で,めくり札をめくること。
おこしえ
おこしえ [3] 【起(こ)し絵】
建物や樹木などの絵を切り抜いて厚紙で裏打ちし,枠組みの中に立て並べ立体的に構成したもの。灯火を点ずる仕掛けのものもある。芝居の舞台面や名所の風景などを題材とする。立て絵。立て版古(バンコ)。[季]夏。《―の男をころす女かな/中村草田男》
おこしえず
おこしえず [4] 【起(こ)し絵図】
建物の壁面や天井などを描いた図を平面図の四周につづり合わせ,折り曲げて起こすと全体の様子が分かるように作ったもの。茶室の設計に古くから利用された。
おこしごめ
おこしごめ [3][0] 【粔籹米・興米】
「おこし(粔籹)」に同じ。
おこしずみ
おこしずみ [3] 【熾し炭】
赤くおこった炭。また,炉などの種火とする,赤くおこした炭。
おこしび
おこしび [3] 【熾し火】
赤くおこした炭火。
おこじょ
おこじょ [2]
食肉目の哺乳類。体長25センチメートル前後でイタチに似るが小さい。夏毛は背面が褐色で腹面が純白,尾の先端は黒色。冬毛は尾端を除き純白。毛皮は優良。主食はネズミ・ウサギなど。ユーラシア・北アメリカの北部に分布し,日本では北海道と本州中部以北の山地にすむ。ヤマイタチ。エゾイタチ。クダギツネ。
→アーミン
おこす
おこす【起こ[興]す】
(1)[倒れたものを]raise;→英和
set up;help <a person> up.(2)[さます]wake (up);→英和
call (呼び起こす).→英和
(3)[始める]start;→英和
establish (設立する);→英和
found.→英和
(4) cause <a trouble> (ひき起こす);→英和
give rise to.(5) generate <electricity> (発生);→英和
kindle;→英和
make a fire (火を).→英和
(6) break <ground> (土を).→英和
おこす
おこ・す 【遣す・致す】
■一■ (動サ下二)
(1)先方からこちらへ送ってくる。よこす。「白玉の五百箇集(イオツツド)ひを手に結び―・せむ海人(アマ)はむがしくもあるか/万葉 4105」
(2)(動詞の連用形に付いて)その動作がこちらへ向けて行われる意を表す。「度度ほのめかし―・せけれど/源氏(東屋)」
■二■ (動サ四)
{■一■}に同じ。「おのれ―・さずは胴切にしてやらう/狂言・太刀奪(虎寛本)」
〔下二段が室町末期に四段に変わったもの〕
おこす
おこ・す [2] 【熾す】 (動サ五[四])
〔「起こす」と同源〕
炭などの火の勢いを盛んにする。また,炭などに火をつける。「うちわで火を―・す」
[可能] おこせる
おこす
おこ・す [2] 【起(こ)す・興す】 (動サ五[四])
(1)起きるようにする。
(ア)倒れたりして横になっているものや,傾いているものを立てる。「倒れた苗木を―・す」「転んだ子供を―・してやる」「ベッドの上に体を―・す」
(イ)眠っている人の目を覚まさせる。「朝六時に―・して下さい」
(2)地面などが平らになっている状態を破る。
(ア)地面の表面を掘り返す。「畑を―・す」「畝を―・す」
(イ)地面の表面にある物をはがす。「石を―・すとアリの巣が見つかる」
(ウ)(花札・カルタなどで)伏せられている札を表に返す。「札を―・す」
(3)物事・事態・動きなどを生じさせる。また,意図的でなく,結果として,ある事態を生じさせる。「反乱を―・す」「水の力で電気を―・す」「腹痛を―・す」
(4)ある感情や意などを心の中に生じさせる。「やる気を―・す」「すぐにかんしゃくを―・す」「勉学意欲を―・させる教育」「道心を―・す」
(5)新たに物事を始める。組織などを作る。《起・興》「国を―・す」「会社を―・す」「事業を―・す」
(6)活動を盛んにさせる。《興》「産業を―・す」「没落した家を―・す」
(7)音声を文字化する。「録音テープを―・す」
(8)版に彫る。「此わけを板行に―・して/黄表紙・艶気樺焼」
(9)心をふるい立たせる。「大夫(マスラオ)の心振り―・し/万葉 3962」
〔「起きる」「起こる」に対する他動詞〕
[可能] おこせる
[慣用] 願を―・事を―・寝た子を―・筆を―・身を―
おこぜ
おこぜ ヲコゼ [2] 【鰧・虎魚】
カサゴ目の海魚のうちオコゼ類の総称。全長8〜25センチメートル。ハオコゼ・ダルマオコゼなどがいる。特に食用となるオニオコゼをさすことが多い。いずれも頭部がでこぼこで醜く,背びれのとげに毒腺をもつものが多く,刺されると激しく痛む。山の神の供物にするなど,山の神と関係のある伝承が多い。本州中部以南の海底に分布。夏が旬(シユン)。[季]夏。
おこぜ
おこぜ【鰧】
《魚》a stingfish.
おこそずきん
おこそずきん [4][5] 【御高祖頭巾】
四角な布で製したかぶりもの。耳へ掛け顔を表すかぶり方と,目のまわりだけ出して頭部全体を包むものがある。多く女性が防寒用に用いた。宝暦(1751-1764)頃から明治時代まで行われた。
〔日蓮上人像のかぶりものに似るからという〕
御高祖頭巾[図]
おこた
おこた [2]
〔「こた」は「こたつ(炬燵)」の略〕
こたつ。多く女性がいう。
おこたり
おこたり [0] 【怠り】
(1)怠ること。なまけること。手落ちがあること。「―なく準備する」「用意おさおさ―なし」
(2)怠慢や宿命によって生ずるあやまち。過失。失敗。また,罪。「ひがひがしき人に従ひにたる心の―ぞ/源氏(明石)」
(3)あやまちをわびること。謝罪。「泣く泣く―を言へど/堤中納言(はいずみ)」
おこたりぶみ
おこたりぶみ 【怠り文】
あやまちを謝罪する文書。謝罪文。「かやうに名簿に―をそへていだす/宇治拾遺 11」
おこたる
おこた・る [0][3] 【怠る】 (動ラ五[四])
(1)しなければならないことを,なまけ心や不注意によりしないままでいる。なまける。さぼる。「事件の報告を―・る」「注意義務を―・る」「準備を―・らない」
(2)病気の勢いが弱まる。良くなる。「―・りおはしまさずとも少しのしるしはあるべかりしことよ/大鏡(三条)」
(3)途切れる。中断する。「―・る間なく洩りゆかば,やがて尽きぬべし/徒然 137」
(4)油断する。気がゆるむ。「君はおぼし―・る時の間もなく/源氏(帚木)」
[可能] おこたれる
おこたる
おこたる【怠る】
neglect <one's studies> ;→英和
be neglectful <of one's duties> .
おこつる
おこつ・る ヲコツル 【誘る】 (動ラ四)
だまして人を誘う。「盛りに宴饗(トヨノアカリ)を設けて虜(アタ)を―・りて取れ/日本書紀(神武訓)」
おこづく
おこづ・く ヲコ― 【痴づく】 (動カ四)
(1)ばかげてみえる。愚かにみえる。「腰屈まりて―・きてなむありし/今昔 28」
(2)軽侮(ケイブ)の念をもつ。ばかにする。「男どもこれを聞きて―・き嘲りて/今昔 10」
おこづく
おこづ・く (動カ四)
〔「おこつく」とも〕
(1)ひくひくと動く。うごめく。「鼻のわたり―・きて語りなす/源氏(帚木)」
(2)調子づいてはね上がる。はずむ。「大石はづんで二つ三つどうどうどうと―・きて/浄瑠璃・虎が磨」
(3)ずきずき痛む。「合戦の疵口―・き/浄瑠璃・千本桜」
(4)力む。強がる。「さは言へとちよつと―・く/歌舞伎・韓人漢文」
(5)歌舞伎や舞踊で,つまずいてよろけたようなしぐさをする。
おこと
おこと 【御事】
■一■ (名)
「御事始め」または「御事納め」の略。
■二■ (代)
二人称。相手に対して親しみの情をこめて呼ぶ語。そなた。「只―の苦しさをこそ存じ候へ/保元(中)」
おことおさめ
おことおさめ [4] 【御事納め】
(1)江戸時代,陰暦二月八日に年神の棚をはずして正月の行事を終わること。ことおさめ。
(2)古く東国で,陰暦一二月八日に農事を終わることを祝って行なった行事。おこと。ことおさめ。
おことじる
おことじる [4] 【御事汁】
江戸時代,「御事始め{(1)}」と「御事納め{(1)}」に食べたみそ汁。大根・里芋・牛蒡(ゴボウ)・こんにゃく・人参・豆腐などを入れて作った。おことに。
おことてん
おことてん ヲコト― [3][0] 【乎己止点・乎古止点・遠古登点】
⇒をことてん(乎己止点)
おことはじめ
おことはじめ [4] 【御事始め】
(1)江戸時代,江戸で陰暦一二月八日,上方では一二月一三日,煤(スス)払いをして正月の準備を始めること。ことはじめ。[季]冬。
(2)古く東国で,陰暦二月八日に農事を始めることを祝って行なった行事。
おこない
おこない オコナヒ [0] 【行い(行ない)】
(1)一定の方法や習慣に従って物事をすること。行動。「慈悲の心を―で示す」
(2)日常の生活の仕方。品行。身持ち。「日頃の―が悪い」
(3)一定の作法に従ってなされる仏事や神事。仏道の修行。「―よりほかの事なくて月日を経るに/源氏(明石)」
おこない
おこない【行い】
(1)[行為]an act;→英和
an action;→英和
a deed.→英和
(2)[身持]conduct;→英和
behavior.→英和
〜の良い well-behaved.
おこないいだす
おこないいだ・す オコナヒ― 【行ひ出だす】 (動サ四)
仏道修行の功徳や法力により,霊験を現す。「山寺には,いみじき光,―・したてまつれり/源氏(賢木)」
おこないがち
おこないがち オコナヒ― 【行ひ勝ち】
仏道修行ばかりすること。「行く末短う,物心ぼそうて,―になりにて侍れば/源氏(柏木)」
おこないすます
おこないすま・す オコナヒ― [6] 【行い澄ます】 (動サ五[四])
(1)戒めを守り,けがれのない心で仏道を修行する。「僧庵に―・す」
(2)殊勝らしく振る舞う。とりすます。
おこないのぐ
おこないのぐ オコナヒ― 【行ひの具】
勤行(ゴンギヨウ)の道具。「尼君の―のみあり/源氏(宿木)」
おこないびと
おこないびと オコナヒ― 【行ひ人】
仏道を修行する人。行者。修行者。「なにがし寺といふところに,かしこき―侍る/源氏(若紫)」
おこないやつる
おこないやつ・る オコナヒ― 【行ひ窶る】 (動ラ下二)
厳しい仏道修行のためにやつれる。「―・れむもいとほしげになむ侍りし/源氏(手習)」
おこなう
おこなう【行なう】
(1) do (実行);→英和
act;→英和
perform;→英和
commit (悪事を).→英和
(2) put in practice (実施).
(3) hold <a ceremony> ;→英和
celebrate.→英和
おこなう
おこな・う オコナフ [0] 【行う(行なう)】 (動ワ五[ハ四])
(1)何らかの事柄や動作をする。多くは,一定の方式に従ってする,の意を含む。「練習を―・う」「熱心な討議が―・われる」「卒業式は三月二二日に―・われる」「言うは易く―・うは難し」
(2)規範や事の次第などに従って,適切に処理する。また,指図する。「米・魚など乞へば―・ひつ/土左」「夜は『門強くさせ』など,事―・ひたる/枕草子 177」「かせ杖をつきて走りまはりて―・ふなりけり/宇治拾遺 8」
(3)仏道の修行をする。仏事を法式どおりに営む。「持仏すゑ奉りて―・ふ,尼なりけり/源氏(若紫)」
(4)刑罰に処する。「重科に―・はるべしときこゆ/平家 2」
[可能] おこなえる
おこなわれる
おこなわれる【行なわれる】
(1) be done[acted,performed](なされる).
(2) be put in practice (実施);be put in force (法律・規則が).
(3) take place[be held](挙行).
(4) prevail (流行);→英和
be in vogue.
おこなわれる
おこなわ・れる オコナハレル [0] 【行われる(行なわれる)】 (動ラ下一)[文]ラ下二 おこなは・る
広く世の中にゆきわたる。はやる。もてはやされる。「この説が今は―・れている」
おこのみ
おこのみ【お好み】
choice (選択).→英和
お好み焼き a <squid> pancake.→英和
おこのみやき
おこのみやき [0] 【お好み焼(き)】
水で溶いた小麦粉に,桜えび・いか・肉・野菜など好みの材料を混ぜて,熱した鉄板の上で焼いて食べる食べ物。
おこぼれ
おこぼれ [2] 【お零れ】
他人の余り物。残り物。余沢(ヨタク)。「―をちょうだいする」「―にあずかる」
おこまさいざ
おこまさいざ 【お駒才三】
浄瑠璃「恋娘昔八丈」の通称。また,その主人公,城木屋お駒と髪結い才三郎のこと。
おこめく
おこめ・く ヲコ― 【痴めく】 (動カ四)
ふざける。愚かに見える。「―・い給へる大臣にて/源氏(常夏)」
おこも
おこも [0] 【御薦】
〔「こも」は「薦(コモ)被(カブ)り」の略。近世にできた語〕
乞食(コジキ)。ものもらい。
おこもり
おこもり [0] 【御籠り】 (名)スル
祈願のため社寺にこもること。参籠(サンロウ)すること。
おこよげんのじょう
おこよげんのじょう 【おこよ源之丞】
歌舞伎「夢結蝶鳥追(ユメムスブチヨウニトリオイ)」の通称。世話物。河竹黙阿弥(モクアミ)作。1856年初演。鳥追いのおこよと旗本阿古木源之丞との身分をこえた恋愛を描いたもの。雪駄(セツタ)直し長五郎。
おこよ源之丞
おこよげんのじょう 【おこよ源之丞】
歌舞伎「夢結蝶鳥追(ユメムスブチヨウニトリオイ)」の通称。世話物。河竹黙阿弥(モクアミ)作。1856年初演。鳥追いのおこよと旗本阿古木源之丞との身分をこえた恋愛を描いたもの。雪駄(セツタ)直し長五郎。
おこらご
おこらご 【御子良子】
伊勢神宮などで,神饌(シンセン)に奉仕する童女。おくらご。「―の一もとゆかし梅の花/笈の小文」
おこらせる
おこらせる【怒らせる】
make <a person> angry;offend[give offense to] <a person> ;→英和
provoke.→英和
おこり
おこり [3] 【起(こ)り】
(1)物事の始まり。起源。「祭りの―」「地名の―」
(2)原因。「争いの―」
おこり
おこり [3] 【瘧】
一定の周期で発熱し,悪寒やふるえのおこる病気。マラリア性の熱病の昔の名称。わらわやみ。おこりやみ。[季]夏。
おこり
おこり【起り】
the origin;→英和
the source;→英和
the beginning;the cause (原因).→英和
おこり=が落ちる
――が落・ちる
熱にうかされたように夢中になっていた状態からさめる。
おこり=を落とす
――を落と・す
瘧をなおす。
おこりいし
おこりいし [3] 【瘧石】
それに触れると瘧にかかるとして忌む石。また,瘧の平癒を祈願すると効果があるという石。
おこりじょうご
おこりじょうご【怒り上戸】
a quarrelsome drinker.
おこりじょうご
おこりじょうご [4] 【怒り上戸】
酒に酔うと怒り出すくせのあること。また,その人。
おこりっぽい
おこりっぽ・い [5] 【怒りっぽい】 (形)
怒りやすい。すぐに腹を立てる性質である。「年をとって―・くなった」
おこりっぽい
おこりっぽい【怒りっぽい】
quick-[hot-]tempered;touchy.→英和
おこりび
おこりび 【瘧日】
瘧の発作が周期的におこる日。[日葡]
おこりぶるい
おこりぶるい 【瘧慄】
瘧の発作による,からだのふるえ。
おこりんぼ
おこりんぼ【怒りんぼ】
a quick-[hot-]tempered person.
おこりんぼう
おこりんぼう [3] 【怒りん坊】
少しのことにも,すぐ腹を立てる人。よく怒る人。怒りっぽい人。おこりんぼ。
おこる
おこる【起こる】
(1)[発生]happen[occur];→英和
take place;break out (戦争・火事など).
(2)[起因]arise <from> ;→英和
originate <in,from> ;→英和
be caused <by> .
(3) be generated (電気など); <A fire> be kindled[made](火が);have an attack <of> (病気が).→英和
おこる
おこ・る [2] 【起(こ)る】 (動ラ五[四])
(1)物事・事態や動きが新しく生じる。おきる。「事件が―・った」「摩擦で静電気が―・る」「突然,喚声が―・った」「ぜんそくの発作が―・る」
(2)ある感情や欲望などが心の中に生ずる。「いたずら心が―・る」「悪心が―・る」
(3)勢いがさかんになる。「国が―・る」
(4)それまで静かだったものが立ち上がって行動を始める。「山の人,―・りののしりしかば/栄花(暮待つ星)」
おこる
おこ・る [2] 【興る】 (動ラ五[四])
〔「起こる」と同源〕
新しく生じて勢いが盛んになる。おきる。「スイスには時計産業が―・った」「モンゴル高原に―・った大帝国」
おこる
おこ・る [2] 【怒る】 (動ラ五[四])
(1)腹を立てる。立腹する。いかる。「真っ赤になって―・る」
(2)しかる。「先生に―・られる」
[可能] おこれる
おこる
おこる【興る】
rise;→英和
spring up;prosper.→英和
おこる
おこる【怒る】
get angry <with a person,at a thing> ;lose one's temper.怒って in anger;angrily.
おこる
おこ・る [2] 【熾る】 (動ラ五[四])
〔「起こる」と同源〕
炭に火がついて盛んに燃える。また,炭に火が移る。おきる。「火鉢の火が真っ赤に―・る」
おこわ
おこわ [0] 【御強】
(1)〔もと女房詞〕
強飯(コワメシ)。赤飯。
(2)〔「おお恐(コワ)」の転〕
だますこと。特に,美人局(ツツモタセ)のことをいった近世語。「地獄の女の―にかかつちやあ,男がたたねえ/歌舞伎・四谷怪談」
おこわ=にかける
――にか・ける
一杯くわせる。だます。「不死の薬を求めんとて,―・けしためしも有れば/滑稽本・志道軒伝」
おご
おご 【海髪・於胡】
オゴノリのこと。うご。[季]春。
おご
おご 【御御】
「おごう(御御)」に同じ。「これの―はことし二十にこそならるれ/咄本・醒睡笑」
おごう
おごう 【御御】
〔「御御前(オゴゼ)」の転とも〕
妻または娘をいう語。おご。「こなたへ遣はしました―が/狂言・岡太夫(鷺流)」
おごうさま
おごうさま 【御御様】
他人の妻や娘の敬称。「是は―もお出でなされてござるか/狂言・庖丁聟(虎寛本)」
おごうちダム
おごうちダム ヲガフチ― 【小河内―】
東京都奥多摩町,多摩川上流部にある重力式ダム。上水道・発電など多目的ダム。ダム高149メートル。総貯水量1.9億立方メートル。1957年(昭和32)完成。貯水池は奥多摩湖。
おごおり
おごおり ヲゴホリ 【小郡】
(1)福岡県中西部の市。近郊農業が盛ん。近年,宅地開発が著しい。
(2)山口県中南部の町。山口盆地への入り口にあたり,陸上交通の要地。
おごけ
おごけ ヲ― 【麻小笥】
「麻笥(オケ)」に同じ。
おごころ
おごころ ヲ― [2] 【雄心】
雄々しい心。勇ましい心。
おごし
おご・し 【厳し】 (形シク)
力強くいかめしい。おここし。「三百の―・しき大徳(ホウシ)等/日本書紀(持統訓)」
おごじょ
おごじょ [2]
(鹿児島・宮崎地方で)若い女性を親しんで呼ぶ語。お嬢さん。
⇔にせ
「よか―」「薩摩―」
おごせ
おごせ 【越生】
埼玉県南部,入間郡の町。秩父山地の東縁に位置する。梅の産地。越生梅園がある。
おごそか
おごそか [2] 【厳か】 (形動)[文]ナリ
いかめしく,近づきにくいさま。威儀正しく威厳があるさま。「―に儀式をとりおこなう」「―な雰囲気」
[派生] ――さ(名)
おごそかな
おごそかな【厳かな(に)】
solemn(ly);→英和
grave (-ly).→英和
おごと
おごと ヲゴト 【雄琴】
滋賀県大津市北部の地名。比叡山の北東麓(ロク),琵琶湖に臨む温泉地。
おごのり
おごのり [2] 【海髪海苔・於胡海苔】
紅藻類スギノリ目の海藻。各地の浅海の岩などの上に着生する。からだは暗紫色の針金状でよく分枝する。古くから食用とし,刺身のつま,また,寒天の原料とする。うご。
おごめく
おごめ・く 【蠢く】 (動カ四)
〔「うごめく」の転〕
ぴくぴくと動く。「鼻のほど―・きて言ふは/徒然 73」
おごり
おごり [0] 【奢り】
(1)ぜいたくをすること。「―をきわめる」
(2)自分の金で他人にごちそうすること。「今日はぼくの―だ」
おごり
おごり【奢り】
luxury (ぜいたく);→英和
arrogance;pride (驕(きよう)慢);→英和
treat (ごちそう).→英和
彼の〜で <drink> on him.これは彼の〜だ This is his treat.
おごり
おごり [0] 【驕り・傲り】
おごること。また,その心。慢心。「―が身の破滅を招いた」
おごる
おご・る [0] 【驕る・傲る】 (動ラ五[四])
才能・家柄・地位などを誇る。また,それを頼ってわがままな振る舞いをする。「―・った態度をとる」
おごる
おごる【奢る】
(1)[ぜいたくをする]be extravagant <in,with> ;live luxuriously.(2)[高慢]be haughty;be proud <of> .
(3)[もてなす]treat <a person to a drink> .→英和
おごる
おご・る [0] 【奢る】 (動ラ五[四])
〔「おごる(驕)」と同源〕
(1)(分不相応に)ぜいたくになる。「口が―・る」「上の―・り費す所をやめ/徒然 142」
(2)自分の金で他人にごちそうする。「夕食を―・る」
[可能] おごれる
おごる平家は久しからず
おごる平家は久しからず
〔平家物語の冒頭の「驕れる人も久しからず」から〕
自分の地位などを頼みとして勝手な振る舞いをするものは,遠からず衰え滅ぶということ。
おごろうじゃる
おごろうじゃ・る 【御御覧じゃる】 (連語)
御覧になられる。「まづわらはを,ゑどつて―・れ/狂言・金岡」
おさ
おさ ヲサ [1] 【筬】
織機の付属用具の一。竹の薄片を櫛の歯のように並べ,枠をつけたもの。織物の幅とたて糸を整え,杼(ヒ)で打ち込まれたよこ糸を押さえて織り目の密度を決める道具。金属製のものもある。
おさ
おさ ヲサ [1] 【長】
多くの人の上に立って,まとめ治める人。頭(カシラ)。ちょう。「人の―たる資格はない」「村―」
おさ
おさ ヲサ 【訳語・通事】
通訳。「―福利来ず/日本書紀(推古訓)」
おさあい
おさあい ヲサアイ 【幼い】
〔形容詞「おさあい」の連体形から〕
おさないこと。また,おさない人。「―の心にさへ,親の御恩をおぼしめす/御伽草子・唐糸」
おさあい
おさあ・い ヲサアイ 【幼い】 (形)
〔中世・近世の語〕
「おさない(幼)」の転。連体形でのみ用いる。「―・い人々/平治(下)」
おさい
おさい [0] 【御菜】
菜を丁寧にいう語。副食物。おかず。
おさいごんざ
おさいごんざ 【おさい権三】
近松門左衛門作の浄瑠璃「鑓(ヤリ)の権三重帷子(カサネカタビラ)」の両主人公。藩の茶道役浅香市之進の妻おさいと,市之進の門弟笹野権三。姦通したとされ市之進に討たれる。
おさい権三
おさいごんざ 【おさい権三】
近松門左衛門作の浄瑠璃「鑓(ヤリ)の権三重帷子(カサネカタビラ)」の両主人公。藩の茶道役浅香市之進の妻おさいと,市之進の門弟笹野権三。姦通したとされ市之進に討たれる。
おさう
おさ・う オサフ 【押さふ・抑ふ】 (動ハ下二)
⇒おさえる
おさえ
おさえ【押え】
a weight (重し).→英和
〜がきかない have no control <over one's men> .
おさえ
おさえ オサヘ [3][2] 【押(さ)え・抑え】
(1)おさえること。また,おさえる物。「石を置いて―にする」
(2)他人の言動を支配・制限すること。また,欲望などに抗する力。「新任の課長では―がきかない」「その気になったら―のきかない人」
(3)敵の侵攻を防ぐこと。また,防ぐための備えや軍勢。防備。「敵(アタ)守る―の城(キ)そと/万葉 4331」
(4)囲碁で,相手が「伸び」または「はね」を打った時,その石の隣に打って,進出を止めること。
(5)相手の反攻・反撃などを阻止すること。「―のピッチャー」
(6)行列の最後にいて,列を整える役。また,その人。「羽織袴股立の―弐人/歌舞伎・小袖曾我」
(7)決まりをつけること。「義朝の―の詞,後日いかがと思ひてや返す詞はなかりけり/浄瑠璃・鎌田兵衛」
(8)和船で,櫓(ロ)を操作して船首を右に向けること。
⇔控え
(9)相手が返す杯を押し戻して,もう一度飲ませること。「合も―も二人なれば/滑稽本・根南志具佐」
おさえがたい
おさえがた・い ヲサヘ― 【抑え難い】 (連語)
抑制することがむずかしい。「―・い衝動にかられる」
おさえぎ
おさえぎ オサヘ― [3] 【押(さ)え木】
動かないように物を押さえる木。
おさえこみ
おさえこみ オサヘ― [0] 【抑え込み】
柔道の技の名。相手をあお向けにおさえつけて,動きを奪った状態。二五秒で「技有り」,三〇秒で「一本」となる。
おさえこむ
おさえこ・む オサヘ― [4] 【押(さ)え込む】 (動マ五[四])
押さえつけて,動けないようにする。また,押さえて力を発揮させないようにする。「力ずくで―・む」「反主流派の動きを―・む」
[可能] おさえこめる
おさえじ
おさえじ オサヘ― [3] 【押(さ)え字・抑え字】
(1)連歌・俳諧で,句末に一定の結び方を要求する助詞など。や・か・いつ・何など。
(2)係り結びなどの呼応関係にある結びの語。
おさえだい
おさえだい オサヘ― [3] 【押(さ)え台】
もてなしの宴席で最後のごちそうを盛って出す,盛り台。
おさえつける
おさえつ・ける オサヘ― [5] 【押(さ)え付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 おさへつ・く
(1)力を入れて強く押さえる。「手足を―・ける」
(2)相手の動きを封じる。活動できないようにする。「反対派を―・ける」
おさえつける
おさえつける【押え付ける】
hold[keep]down;check;→英和
control.→英和
おさえどころ
おさえどころ オサヘ― [4][0] 【押(さ)え所】
(1)押さえる場所。ポイント。
(2)物事を判断・処理するのに重要な点。勘どころ。要点。
おさえばしら
おさえばしら オサヘ― [4] 【押(さ)え柱】
⇒抱(ダ)き柱(バシラ)
おさえもの
おさえもの オサヘ― [0][5] 【押(さ)え物】
酒宴の最後に出す酒の肴(サカナ)。花鳥山水の作り物の台(押さえ台)に盛る。おさえ。
おさえる
おさえる【押[抑・圧]える】
(1) hold <a person> down (押えつける).
(2) suppress <the rebellion> (鎮圧);→英和
control (抑制);→英和
check (抑止).→英和
(3) catch (捕える);→英和
arrest.→英和
(4) seize (差し押える);→英和
attach <a person's property> .→英和
おさえる
おさ・える オサヘル [3][2] 【押(さ)える・抑える】 (動ア下一)[文]ハ下二 おさ・ふ
〔「押す」に継続の助動詞「ふ」の付いた語〕
(1)力をある部分に加えて,その状態を持続する。《押》
(ア)物に力や重みを加えて,動かないようにする。「ドアを手で―・える」「文鎮で半紙を―・える」「髪を―・える」
(イ)体の一部に手などをあてる。「目頭(メガシラ)を―・える」「耳を―・える」
(ウ)傷口や痛む所に手や物をあてがう。「傷口をガーゼで―・える」
(2)動作・現象の実現をさまたげる。
(ア)動きが起ころうとするのを,何らかの手段で,未然にあるいは途中でとどめる。「ライバル会社の進出を―・える」「記事を―・える」
(イ)スポーツの試合で,相手が活躍するのをとどめる。「強敵を―・えて優勝する」「相手を 0 点に―・える」
(ウ)度をこさないようにする。適当な範囲にあるようにする。「出費を―・える」「量産で値段を―・える」「甘みを―・えた上品な味」
(エ)感情が外に表れそうなのを,こらえる。「うれしさを―・え切れないようす」「怒りを―・える」
(3)支配下・管轄(カンカツ)下に置く。《押》
(ア)自由に活動できないようにする。「上司に頭を―・えられる」
(イ)自分の支配下に置いて他の者をさえぎる。「担保物件を―・える」「帰りの切符は―・えてある」「自動車市場は二社が―・えている」
(4)重要な点を確実に認識・理解する。《押》「要点を―・える」「勘所(カンドコロ)を―・える」「犯行の現場を―・える」
(5)和船で,船首を右に向ける。《押》
⇔控える
(6)下手に見る。「当山の末寺でありながら…と―・へて書く条奇怪なり/平家 4」
(7)差そうとする杯を受けないで,もう一度飲ませる。「一度一度に―・へて酒ぶりかたし/浮世草子・一代男 3」
〔中世末期から近世,ヤ行にも活用した。「涙ヲ―・ユル/日葡」〕
おさえボルト
おさえボルト オサヘ― [4] 【押(さ)え―】
貫通した穴があけられないとき,相手の部品に雌ねじを切り,これにねじ込んで締めつけるボルト。
おさおさ
おさおさ
〜怠りない be fully prepared <for,against> .
おさおさ
おさおさ ヲサヲサ [1][0] (副)
(1)(下に打ち消しの語を伴って)どんな面からみても十分に。全く。ほとんど。「準備―おこたりなし」「―おとらない」
(2)たしかに。きちんと。もっぱら。「某(ソレガシ)猟師(カリユウド)の家に事(ツカ)へ,―猟の業(ワザ)にも長(タケ)て/こがね丸(小波)」「よろづの人の,壻になり給へと,―聞え給へども,さも物し給はず/宇津保(藤原君)」
おさおさし
おさおさ・し ヲサヲサシ 【長長し】 (形シク)
一人前にしっかりしている。すぐれている。きちんとしている。「若ければ,文も―・しからず,ことばもいひ知らず/伊勢 107」
おさか
おさか 【忍坂】
奈良県桜井市忍阪(オツサカ)の古名。神武東征伝説では,天皇の命で道臣命(ミチノオミノミコト)が酒盛り中の賊を殺した所。おしさか。
おさかき
おさかき ヲサ― [2] 【筬掻】
筬をつくる職人。
おさかべぎつね
おさかべぎつね 【刑部狐】
姫路城天守閣五層目にすむという老狐。姫路城の守護神という。刑部大明神。
おさかべしんのう
おさかべしんのう 【忍壁親王・刑部親王】
(?-705) 天武天皇の皇子。681年帝紀などの修史事業に参加。701年藤原不比等らと大宝律令を編纂。
おさがに
おさがに ヲサ― [0] 【筬蟹】
〔甲の形を筬に見立てた名〕
カニの一種。甲長16ミリメートル,甲幅36ミリメートルほどの横に長い長方形。眼柄が長い。東京湾以南の内湾の遠浅の泥地に穴を掘ってすむ。
おさがめ
おさがめ ヲサ― [0] 【長亀】
海産のカメ。最大のカメで,全長2.4メートルに達する。背面に縦に七条の明らかな隆起があり,亀甲(キツコウ)模様はない。熱帯・亜熱帯の海に分布するが,日本沿岸にも接近する。
おさがり
おさがり [2] 【御下(が)り】
(1)神仏に供えたあと,下げた飲食物。
(2)客に出した食物の残り。
(3)年長者や目上の人からもらった使い古しの品物。お古。「兄の―の服」
(4)(「御降り」と書く)正月三が日に降る雨や雪。[季]新年。《―になるらん旗の垂れ具合/夏目漱石》
おさがり
おさがり【お下がり】
a hand-me-down <from one's brother> ;an offering withdrawn (供物の).
おさき
おさき【どうぞお先に】
You go first./After you.〜に失礼 Excuse me <for> .
おさき
おさき ヲ― [0] 【尾先】
(動物の)尾の先。
おさき
おさき [0] 【御先】
(1)相手を敬って「先」を丁寧にいう語。「どうぞ―にお召し上がり下さい」「私は―へ御飯戴きます/金色夜叉(紅葉)」
〔明治時代までは「お先へ」の形が用いられた〕
(2)(「お先に・お先に失礼します」の形で)相手よりも先に物事を行う時にいう挨拶のことば。「―,と言って帰る」
(3)将来。先。
(4)人を手先に使うこと。また,人に利用される者。「―に許り遣はれて/洒落本・南閨雑話」
おさき
おさき ヲ― 【尾崎・尾前・尾先】
〔「おざき」とも〕
平野に入り込んだ山すその先端。「南の―へ下降て/太平記 8」
おさきぎつね
おさきぎつね ヲサキ― [4] 【尾裂き狐】
憑(ツ)き物の一種。狐に似た形で白く,尾が二つに裂けているという。関東地方西部から長野県東部にかけて信じられていた。御先狐。
おさきぎつね
おさきぎつね [4] 【御先狐】
⇒尾裂(オサ)き狐(ギツネ)
おさきばしり
おさきばしり [4] 【御先走り】
他人より先に軽はずみに行動すること。また,その人。おさきっぱしり。
おさきぼう
おさきぼう [0] 【御先棒】
⇒先棒(サキボウ)
おさきぼう
おさきぼう【お先棒をかつぐ】
be (willingly) made a cat's-paw <of a person> .
おさきぼう=をかつぐ
――をかつ・ぐ
軽々しく人の手先となって動く。
おさきぼうかつぎ
おさきぼうかつぎ [6] 【御先棒担ぎ】
⇒先棒担(サキボウカツ)ぎ
おさきまっくら
おさきまっくら [6] 【御先真っ暗】 (形動)
将来の見通しが全くつかないこと。将来に希望が見出せないこと。「不況で経済界は―だ」
おさきもの
おさきもの 【御先者】
人の手先に使われる者。また,人の先に立って騒ぐ軽率な人。「燃木に火をさす―/滑稽本・浮世風呂 4」
おさきよつじろ
おさきよつじろ ヲ― [4] 【尾先四白】
尾と四足の先の白い犬。霊力をもつとして,飼うことを忌む地方がある。
おさきタバコ
おさきタバコ [4] 【御先―】
主人が客にもてなしに出すタバコ。「しやあしやあと,―にわしが煙草をいくら呑んだか知れませぬ/歌舞伎・小袖曾我」
おさぎ
おさぎ ヲサギ 【兎】
〔上代東国方言〕
ウサギ。「等夜の野に―狙(ネラ)はりをさをさも/万葉 3529」
おさく
おさく [0] 【御幘】
御幘の冠に結ぶ白絹。纓(エイ)を巾子(コジ)の上から前へ折り巾子ぐるみ後ろに結び垂れる。結び方に山科流と高倉流がある。
おさくのかんむり
おさくのかんむり [0] 【御幘の冠】
御幘を結び垂れた黒の生絹(スズシ)の冠。天皇が神事のときに用いる。
御幘の冠[図]
おさけび
おさけび ヲ― 【雄叫び】
⇒おたけび(雄叫)
おさげ
おさげ [2] 【御下げ】
(1)少女の髪形で,髪を左右に分けて編んで下げるもの。また,頭上にまとめて後ろへ垂れるものもいう。お下げ髪。
(2)女帯の結び方。結んで両端を垂れ下げる。お下げ結び。
おさげ
おさげ【お下げに結う】
wear one's hair in a plait[in braids].→英和
おさげがみ
おさげがみ [3] 【御下げ髪】
「おさげ{(1)}」に同じ。
おさし
おさし 【御差し】
(1)身分の高い人の子に乳を与える女。「―抱乳母(ダキウバ)お乳の人/浄瑠璃・丹波与作(上)」
(2)〔「さし」は「刺身」の略〕
刺身を丁寧にいう語。「冷くつてもひらめ―が書抜さ/歌舞伎・小袖曾我」
(3)〔「お差し支え」の略〕
都合の悪いこと。「『―かえ』『いつもの癪さ』/人情本・辰巳園 3」
おさしだ
おさしだ ヲサ― [0] 【筬羊歯】
シシガシラ科の常緑性シダ植物。山地に自生。裸葉は根生して長さ約30センチメートル。筬に似て,多数の羽片に分かれる。胞子葉は羽片が両端から巻き込み,胞子嚢(ホウシノウ)群を包む。
おさじ
おさじ [2] 【御匙】
(1)さじを丁寧にいう語。
(2)「御匙医師」の略。
おさじいし
おさじいし 【御匙医師】
〔匙で薬を盛るところから〕
江戸時代,将軍・大名の侍医の称。御匙医。
おさすり
おさすり 【御摩】
女中を兼ねた妾(メカケ)。お撫(ナデ)。「お針と―兼帯でしかも三分の給金に/歌舞伎・櫓太鼓」
おさぞうむし
おさぞうむし ヲサザウムシ [3] 【筬象虫】
オサゾウムシ科の甲虫の総称。各種の植物や穀類の害虫。日本にはオオゾウムシ・コクゾウムシなど三〇種余が生息。
おさたがき
おさたがき [0] 【御沙汰書】
江戸時代,諸大名の留守居役の要望により,幕府の坊主が作成した江戸城中の政治,将軍・老中などの日々の動向の報告書。
おさたけ
おさたけ ヲサタケ 【尾佐竹】
姓氏の一。
おさたけたけき
おさたけたけき ヲサタケ― 【尾佐竹猛】
(1880-1946) 司法官・歴史学者。石川県生まれ。明治法律学校卒。大審院判事。明治文化研究会主幹。編著「明治文化全集」,著「日本憲政史大綱」「維新前後に於ける立憲思想」など。
おさだ
おさだ ヲサダ 【長田】
姓氏の一。
おさだあらた
おさだあらた ヲサダ― 【長田新】
(1887-1961) 教育学者。長野県生まれ。広島文理大学長。ペスタロッチ研究を基礎に自発性と知育重視の教育学を説く。日本教育学会を創立,「原爆の子」編纂など平和運動・平和教育に挺身(テイシン)。
おさだまり
おさだまり [0] 【御定まり】
決まりきっていること。お決まり。「会えば―のお説教」
おさだめがき
おさだめがき [0] 【御定書】
(1)江戸時代,法令一般の称。
(2)「公事方(クジガタ)御定書」の略。
おさだめがきひゃっかじょう
おさだめがきひゃっかじょう 【御定書百箇条】
「公事方(クジガタ)御定書」の下巻の称。
おさっし
おさっし [0] 【御察し】
「察し」の尊敬語。「―のとおり」「どれほどの苦労か―がつくでしょう」
おさつ
おさつ [0] 【御札】
紙幣。札(サツ)。
おさつ
おさつ [2] 【御薩】
サツマイモのこと。主に女性がいう。
おさと
おさと [0] 【御里】
(1)他人の実家・生家を敬っていう語。
(2)生まれや育ち。また,今までの経歴。「鼻子の言葉使ひは益(マスマス)―をあらはして来る/吾輩は猫である(漱石)」
おさと
おさと【お里】
one's old home.〜が知れる[事が主語]betray one's origin.[人が主語]betray oneself.
おさと=が知れる
――が知・れる
その人の言葉つきや態度で,生まれや育ちのよしあしが分かる。
おさな
おさな ヲサ― 【幼】
□一□形容詞「おさなし」の語幹。
□二□「おさなご」に同じ。「此―,…ちいさき手を合はせて/おらが春」
おさない
おさない ヲサナイ 【小山内】
姓氏の一。
おさない
おさな・い ヲサ― [3] 【幼い】 (形)[文]ク をさな・し
〔「長(オサ)無し」の意〕
(1)年齢がごく若い。年がゆかない。「―・い子供」
(2)考えや行動が子供っぽい。未熟だ。「―・い考え」「女児のためには親―・くなりぬべし/土左」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
おさない
おさない【幼い】
infant;→英和
juvenile;→英和
childish <idea> ;→英和
inexperienced.→英和
〜時に(から) in (from) one's childhood.
おさないかおる
おさないかおる ヲサナイカヲル 【小山内薫】
(1881-1928) 劇作家・演出家・小説家。広島生まれ。東大卒。歌舞伎・新派劇にかわる近代的演劇を志し,1909年(明治42)二世市川左団次と自由劇場を創立,西欧近代劇の上演を行う。24年(大正13)土方与志と築地小劇場を設立,日本の新劇の基礎を築いた。戯曲「息子」,小説「大川端」など。
おさながお
おさながお ヲサ―ガホ [3][0] 【幼顔】
幼い時の顔つき。
おさながお
おさながお【幼顔】
one's baby face.
おさなご
おさなご ヲサ― [3] 【幼子】
幼い子供。年端(トシハ)のいかない子。幼児。
おさなご
おさなご【幼児】
a baby;→英和
an infant (child).→英和
おさなごこち
おさなごこち ヲサ― 【幼心地】
「おさなごころ」に同じ。「―にも,さすがに,うちまもりて伏目になりて/源氏(若紫)」
おさなごころ
おさなごころ ヲサ― [4] 【幼心】
理解力・判断力の十分でない子供の心。子供心。おさな心地。「―に覚えている」「―にも気の毒に思った」
おさなごころ
おさなごころ【幼心に】
to one's childish mind[heart].
おさなし
おさな・し ヲサ― 【幼し】 (形ク)
⇒おさない
おさなだち
おさなだち ヲサ― [0] 【幼立ち】
幼い頃の成長の様子。幼生(オサナオ)い。「我が―は知つても居らるべけれど/いさなとり(露伴)」
おさなづま
おさなづま ヲサ― [4] 【幼妻】
年が若くて,まだ子供っぽい感じの妻。
おさなづま
おさなづま【幼な妻】
a child wife.
おさなともだち
おさなともだち ヲサ― [4] 【幼友達】
子供の頃からの友達。
おさなな
おさなな ヲサ― 【幼名】
元服以前の名。童名(ワラワナ)。ようみょう。
おさななじみ
おさななじみ ヲサ― [4] 【幼馴染み】
幼いときに親しくしていたこと。また,その人。「彼とは―だ」
おさななじみ
おさななじみ【幼馴染】
a friend of one's early childhood.
おさなびる
おさなび・る ヲサナ― 【幼びる】 (動ラ下二)
「おさなびる(上一)」に同じ。「手など―・れて見えけれども/住吉」
おさなびる
おさな・びる ヲサナ― [4] 【幼びる】 (動バ上一)[文]バ上二 をさな・ぶ
幼く見える。子供っぽい。「今更に心の―・びた胸を躍らしてゐた/青草(秋江)」「恨み給ふけはひ―・びて/狭衣 2」
おさなものがたり
おさなものがたり ヲサ― [6] 【幼物語】
(1)幼い頃の話。
(2)童話。
おさなら
おさなら ヲサ― [3] 【幼等】
幼いこどもたち。
〔多く短歌・俳句などでいう〕
おさはしら
おさはしら ヲサ― [3] 【小狭柱】
⇒棟持(ムナモ)ち柱(バシラ)
おさばぐさ
おさばぐさ ヲサバ― [3] 【筬葉草】
ケシ科の常緑多年草。高山の針葉樹林下に生える。葉は根生し,筬のように多数の羽片に分かれる。初夏に葉心から約20センチメートルの花茎を立て,多数の小さな白色四弁花をやや下向きにつける。
おさびゃくしょう
おさびゃくしょう ヲサビヤクシヤウ 【長百姓】
⇒乙名百姓(オトナビヤクシヨウ)
おさふねながみつ
おさふねながみつ ヲサフネ― 【長船長光】
⇒長光(ナガミツ)(1)
おさふねもの
おさふねもの ヲサフネ― 【長船物】
備前国長船(現,岡山県邑久(オク)郡長船町)の刀工の作刀の総称。長船派は鎌倉中期の光忠を祖として多くの名工を生み,刀工中最大の流派となる。主として桃山初期(古刀末期)までのものをいう。
おさまり
おさまり【収[納・治]まり】
settlement (落着);→英和
an end (結末).→英和
〜をつける settle <a matter> .→英和
〜がつく come to a settlement[an end].
おさまり
おさまり ヲサマリ [0][4] 【治まり・納まり・収まり】
(1)乱れや騒ぎが静まること。問題が解決すること。《治・収》「―がつく」
(2)調和。つり合い。《収・納》「―が悪い」
(3)金銭の納入。また,収入。「けふら乾魚(ヒモノ)を売居(ウツテ)るやうぢやあ―やあ悪(ワリ)いな/滑稽本・浮世風呂 4」
おさまりかえる
おさまりかえ・る ヲサマリカヘル [5] 【納まり返る】 (動ラ五[四])
地位や境遇に満足して落ち着く。「社長として―・っている」
おさまる
おさま・る ヲサマル [3] 【納まる・収まる】 (動ラ五[四])
〔「治まる」と同源〕
(1)入れ物や一定の枠の中にきちんと入る。「本棚になんとか―・った」「予算の枠内に―・る」
(2)ふさわしい所に落ち着く。また,もとの所や状態に戻る。「美術館に―・る」「元の鞘(サヤ)に―・る」
(3)人が,ふさわしい地位・立場につく。また,満足して,その立場にいる。《納》「社長に―・る」
(4)金品や税が,確実に受け取り手に渡される。《納》「国庫に―・る」
(5)(「治まる」とも書く)解決がつく。片づく。《収》「紛争が―・る」
(6)納得する。《収》「それでは相手が―・るまい」
(7)受け入れられて落ち着く。《納》「注文の品がようやく―・る」
(8)事が終わる。落着する。「三度奏して後こそ―・りにけれ/増鏡(おどろの下)」
(9)勢いが弱くなる。消える。「月は有明にて,光―・れるものから/源氏(帚木)」
おさまる
おさま・る ヲサマル [3] 【修まる】 (動ラ五[四])
〔「治まる」と同源〕
悪い態度や行いなどがなおって,良くなる。「身持ちが―・る」「一向に素行が―・らない」
おさまる
おさまる【収[納]まる】
(1) be put <in> (入る);be paid (in) (税など);be accepted (品物が).
(2) be restored <to> (元へ);be reconciled <with> (元のさやに);be settled (片づく).
(3) stay <in the stomach> (胃に).→英和
(気持が)納まらない be not satisfied.
おさまる
おさまる【修まる】
conduct oneself well (素行が).素行の修まらぬ人 a man of loose morals.
おさまる
おさま・る ヲサマル [3] 【治まる】 (動ラ五[四])
(1)(「収まる」とも書く)乱れた状態が安定した状態に戻る。「騒ぎが―・る」「風が―・る」
(2)政治が行き届いて平和である。「国内が―・る」
(3)気持ちが落ち着く。心が静まる。「怒りが―・る」「ある限り心―・らぬ程なれば/源氏(賢木)」
(4)苦痛などが去る。「痛みが―・る」
〔「おさめる」に対する自動詞〕
おさまる
おさまる【治まる】
be settled (解決);quiet[calm]down (静まる);be in peace (平和);fall[drop](風など);→英和
abate (病気など);→英和
be got under (火事が).
おさむ
おさ・む ヲサム 【治む・修む・納む・収む】 (動マ下二)
⇒おさめる(治)
⇒おさめる(修)
⇒おさめる(納・収)
おさむ
おさむ ヲサム [0] 【収】
暦注の十二直の一。田猟・五穀収納などに吉,葬儀・旅行などに凶という日。
おさむい
おさむ・い [0] 【御寒い】 (形)
(1)「寒い」の丁寧語。
(2)期待や理想から程遠く,情けなくなるような状態である。「研究所とは名ばかりの―・い施設だ」「―・い話」
おさむし
おさむし ヲサ― [2] 【歩行虫・筬虫】
(1)オサムシ科の甲虫の総称。夜行性で,ミミズなど小動物を捕食。後ろばねが退化して飛べない。金属性の色彩の美麗なものが多い。アオオサムシ・クロナガオサムシ・マイマイカブリなど。
(2)ヤスデの古名。[和漢三才図会]
おさむるつかさ
おさむるつかさ ヲサムル― 【治部省】
⇒じぶしょう(治部省)
おさめ
おさめ ヲサメ [3] 【納め】
おしまい。終わり。最後。多く名詞や動詞の連用形に付いて用いられる。「―の杯」「御用―」「見―」「聞き―」
おさめ
おさめ ヲサ― 【長女・専領】
平安時代,宮中で雑用をした身分の低い女官。「すまし・―などして,絶えずいましめにやる/枕草子 87」
おさめがお
おさめがお ヲサメガホ 【納め顔】
何事もなかったような顔つき。取り澄ました顔。「ああ―見たうない/浄瑠璃・浦島年代記」
おさめざらい
おさめざらい ヲサメザラヒ [4] 【納め浚】
芸事のその年最後の発表会。
おさめそうば
おさめそうば ヲサメサウ― [4] 【納め相場】
年末最終の相場。
おさめだち
おさめだち ヲサメ― [3] 【納め太刀】
祈願のために神社に奉納した太刀。
おさめつくるつかさ
おさめつくるつかさ ヲサメツクル― 【修理職】
⇒しゅりしき(修理職)
おさめてぬぐい
おさめてぬぐい ヲサメ―ヌグヒ [4] 【納め手拭い】
願主の名前を入れて,神社・仏閣の御手洗(ミタラシ)用に奉納する手拭い。
おさめどの
おさめどの ヲサメ― [0] 【納め殿】
貴重品・衣類・調度などをしまう所。納戸。
おさめふだ
おさめふだ ヲサメ― [3] 【納め札】
(1)「のうさつ(納札)」に同じ。
(2)江戸時代,幕府に納めた金や米に対して奉行から交付する受領書。
おさめもの
おさめもの ヲサメ― [0][5] 【納め物】
(1)買い手に納入する品物。「お得意さんへの―」
(2)神社や寺に奉納するもの。
(3)年貢。租税。「賦(ミツキ)を軽くし―を薄くして/日本書紀(仁徳訓)」
おさめやど
おさめやど ヲサメ― 【納め宿】
江戸時代,江戸・大坂などへの年貢米回漕の際,御蔵納入の事務を引き受けた請負業者。株仲間を結成。元来は,回米を担当した百姓が滞在した指定の宿をさした。蔵宿。
おさめる
おさめる【収[納]める】
(1)[納入]pay <one's tuition fee> ;→英和
furnish (物品);→英和
deliver (注文品).→英和
(2)[しまう]put in;store (倉に);→英和
put up <one's sword> (刀を).
おさめる
おさ・める ヲサメル [3] 【納める・収める】 (動マ下一)[文]マ下二 をさ・む
〔「治める」と同源〕
(1)しかるべき所にしまう。また,しまって表に出さない。「金庫に―・める」「胸一つに―・める」
(2)一定の枠に入れる。「空いた所に書棚を―・める」「食費を千円以内に―・める」
(3)結果として手に入れる。《収》「成果を―・める」「権力を手中に―・める」
(4)贈り物などを自分の側に受け入れる。「少々ですがお―・め下さい」
(5)受け取り手に渡す。《納》「月末に―・める商品」「会費を―・める」「年貢を―・める」
(6)中に取り入れる。《収》「目録に―・める」「代表作を選集に―・める」
(7)勢いを静める。《収》「怒りを―・める」
(8)終わりにする。他の動詞に付けても用いる。《納》「歌い―・める」
(9)死者を埋葬する。「みまかりにける時に深草の山に―・めて/古今(哀傷詞)」
[慣用] 腹に―・鉾(ホコ)を―・胸に―
おさめる
おさ・める ヲサメル [3] 【修める】 (動マ下一)[文]マ下二 をさ・む
〔「治める」と同源〕
(1)学問・技芸を身につける。「学問を―・める」「医学を―・める」
(2)欠点を直し,足りないところを補って,人格や行いを立派にする。「身を―・める」
(3)乱れたり,損なわれたりしたところを直す。つくろう。「そのやぶれを―・め塗らしむ/折たく柴の記」
おさめる
おさめる【治める】
rule (統治);→英和
govern <the people> ;→英和
manage <one's household> (管理);→英和
suppress <an uprising> (鎮定);→英和
make up <a quarrel> .
おさめる
おさ・める ヲサメル [3] 【治める】 (動マ下一)[文]マ下二 をさ・む
〔「長(オサ)」の動詞化〕
(1)一定の地域を,長として支配し,安定させる。統治する。また,平定する。「国を―・める」
(2)(「収める」とも書く)整えて,あるべき状態・もとの状態にする。混乱を静める。「騒ぎを―・める」「丸く―・める」
(3)管理する。「家を―・める」「黄河を―・める」
(4)心を落ち着かせる。「心―・めむ方なく,おぼほれゐたり/源氏(早蕨)」
(5)病気をなおす。「その病ひを―・むる方を定む/日本書紀(神代上訓)」
〔「おさまる」に対する他動詞〕
おさめる
おさめる【修める】
study;→英和
master;→英和
pursue <one's studies> ;→英和
regulate <one's conduct> .→英和
おさゆづる
おさゆづる ヲサ― 【設弦・儲弦】
「うさゆづる(設弦)」に同じ。「―を出して更に張て/日本書紀(神功訓)」
おさらい
おさらい [0] 【御浚】 (名)スル
(1)学んだことが確実に身につくように再びやってみること。復習。「英語を―する」「小唄の―」
(2)音曲・舞踊などで,師匠が教えたことを弟子に演じさせること。温習。「―会」
おさらい
おさらい
〜をする review <one's lessons> ;→英和
rehearse <one's part> (芝居の).→英和
おさらぎ
おさらぎ 【大仏】
姓氏の一。
おさらぎじろう
おさらぎじろう 【大仏次郎】
(1897-1973) 小説家。横浜生まれ。本名,野尻清彦。東大卒。随筆家野尻抱影の弟。大衆小説を知識人の読み物に高めた。作「鞍馬天狗」「帰郷」「パリ燃ゆ」「天皇の世紀」など。
おさらば
おさらば [2]
■一■ (名)スル
別れること。縁を切ること。「高校生活とも―だ」「ロンドンに―する」
■二■ (感)
別れるときの挨拶(アイサツ)の語「さらば」を丁寧にいう語。「いざ,―」
おさらんま
おさらんま ヲサ― [3] 【筬欄間】
縦の桟(サン)を細かく,横桟は中央に三筋,上下に各一筋ほど入れた欄間。
→欄間
おさりざわこうざん
おさりざわこうざん ヲサリザハクワウザン 【尾去沢鉱山】
秋田県北東部,鹿角(カヅノ)市にあった銅山。近世には南部藩が直営する日本有数の銅山であった。1978年(昭和53)閉山。
おさるまち
おさるまち 【御申待】
⇒庚申待(コウシンマチ)
おされ∘ぬ
おされ∘ぬ 【押されぬ】 (連語)
(1)他からどうすることもできない。争えない。「暦の事は―∘ぬ/浄瑠璃・大経師(中)」
(2)引けを取らない。押しも押されもしない。「小町にもをさをさ―∘ぬ媚のみならず/洒落本・一事千金」
おさん
おさん【お産】
childbirth;→英和
a <hard> delivery.〜をする have a child.→英和
おさん
おさん [0] 【御産】
出産。「―は軽かった」
おさん
おさん
(1)台所の仕事をする女中。下女。おさんどん。
(2)台所での仕事。炊事。おさんどん。
〔「爨(サン)」(飯をたく意)から,また「御三の間」の「御三」から,世間にありふれた娘の名「おさん(=三番目ノ女)」からなどの説がある〕
おさんかた
おさんかた [2] 【御三方】
「三人様」を丁寧にいう語。
おさんじ
おさんじ [2] 【御三時】
「おやつ」に同じ。
おさんどん
おさんどん
a kitchen maid.
おさんどん
おさんどん [2]
「おさん{(1)(2)}」に同じ。
おさんのま
おさんのま 【御三の間】
〔もと,江戸城の部屋の名〕
江戸幕府の奥女中の職名。掃除や雑務を扱う。
おさんもへえ
おさんもへえ 【おさん茂兵衛】
京都の大経師の妻おさんと同家の手代茂兵衛。1683年密通が露見して処刑された。この事件は井原西鶴の「好色五人女」(第三話)や近松門左衛門の「大経師昔暦」などに脚色された。
おさん茂兵衛
おさんもへえ 【おさん茂兵衛】
京都の大経師の妻おさんと同家の手代茂兵衛。1683年密通が露見して処刑された。この事件は井原西鶴の「好色五人女」(第三話)や近松門左衛門の「大経師昔暦」などに脚色された。
おざ
おざ [0] 【御座】
(1)座を丁寧にいう語。
(2)浄土真宗で,説教をきくための集まり。
おざ=が醒(サ)める
――が醒(サ)・める
一座の興がさめる。座が白ける。
おざいす
おざい・す (動サ特活)
〔近世江戸の遊里語〕
(1)「ある」の丁寧語。ございます。「このごろのやうにからす鳴きのわるい事は―・せんから/洒落本・三人酩酊」
(2)(補助動詞)
形容詞の連用形や助動詞「だ」の連用形「で」に付いて,丁寧の意を表す。…(で)ございます。「そりよをお前はまだうたぐつて居なんす様じやあどうもうれしく―・せん/洒落本・南客先生文集」
〔活用は助動詞「いす」に同じ〕
おざいます
おざいま・す (動サ特活)
〔近世江戸の遊里語〕
(1)「ある」の丁寧語。ございます。「お羽織が―・せんかえ/洒落本・鄽意気地」
(2)(補助動詞)
形容詞の連用形や助動詞「だ」の連用形「で」に付いて,丁寧の意を表す。…(で)ございます。「おともがしたう―・すね/洒落本・吉原帽子」
おざえす
おざえ・す (動サ特活)
〔近世江戸の遊里語〕
「おざいす」に同じ。補助動詞としても用いられる。「あんまりうたがい深う―・すにへ/洒落本・自惚鏡」
おざき
おざき ヲザキ 【尾崎】
姓氏の一。
おざきかずお
おざきかずお ヲザキカズヲ 【尾崎一雄】
(1899-1983) 小説家。三重県生まれ。早大卒。志賀直哉に師事。「暢気眼鏡」で芥川賞受賞。「虫のいろいろ」など私小説・心境小説に独自な境地を開く。著「懶い春」「まぼろしの記」回想記「あの日この日」。
おざききはち
おざききはち ヲザキ― 【尾崎喜八】
(1892-1974) 詩人。東京生まれ。詩集「空と樹木」で詩壇に登場。人道的自然詩人として活躍,ロマン=ロランなどの訳書も多い。
おざきこうよう
おざきこうよう ヲザキコウエフ 【尾崎紅葉】
(1867-1903) 小説家・俳人。東京生まれ。本名,徳太郎。東大中退。硯友社を結成して,「我楽多文庫」を創刊。口語文体を創始し,写実主義の可能性を深め,心理的・社会的な主題を追究。代表作「三人妻」「多情多恨」「金色夜叉」
おざきしろう
おざきしろう ヲザキシラウ 【尾崎士郎】
(1898-1964) 小説家。愛知県生まれ。早大中退。長編「人生劇場」で一躍文名が上がる。政治志向が強く社会的事件に取材した「天皇機関説」「大逆事件」などがある。
おざきほうさい
おざきほうさい ヲザキハウサイ 【尾崎放哉】
(1885-1926) 俳人。鳥取県生まれ。本名,秀雄。東大卒。晩年,小豆島の庵で詠んだ口語調の自由律俳句で知られる。句集「大空(タイクウ)」
おざきほつみ
おざきほつみ ヲザキ― 【尾崎秀実】
(1901-1944) 中国研究家。東京生まれ。東大卒。朝日新聞記者。第一次近衛内閣のブレーン。1941年,ゾルゲ事件で逮捕され,44年処刑。著「現代支那論」「最近日支関係史」「愛情はふる星のごとく」など。
おざきまさよし
おざきまさよし ヲザキ― 【尾崎雅嘉】
(1755-1827) 江戸後期の国学者。号,華陽など。大坂で書店を営み,また歌をよくした。著「百人一首一夕話」「群書一覧」など。
おざきゆきお
おざきゆきお ヲザキユキヲ 【尾崎行雄】
(1858-1954) 政治家。神奈川県生まれ。号は咢堂(ガクドウ)。慶応義塾中退。第一回総選挙以降連続二五回当選。文相・東京市長・法相などを歴任。その間,護憲・普選・軍縮運動に活躍。常に中立・公正の立場から立憲政治の擁護に努め,「憲政の神様」と称される。
おざさ
おざさ ヲ― [1][0] 【小笹】
笹の美称。「―ふく賤のまろ屋のかりの戸を/新古今(夏)」
おざさはら
おざさはら ヲ― 【小笹原】
笹が多く生えている原。「―風まつ露の消えやらず/新古今(雑下)」
おざしき
おざしき [0] 【御座敷】
(1)座敷を丁寧にいう語。
(2)芸者や芸人が,客に呼ばれて出る席。「―を勤める」
おざしき=がかかる
――がかか・る
(1)芸者や芸人が客に呼ばれる。
(2)一般に,酒席などに招かれる。「取引先から―・る」
おざしきうた
おざしきうた [4] 【御座敷唄】
民謡分類上の名称。芸者衆が,お座敷で三味線の伴奏で艶(ツヤ)っぽく,粋にしっとりと唄う唄。
→酒盛り唄
→騒ぎ唄
おざす
おざ・す ヲ― 【建す】 (動サ四)
〔「尾指す」の意〕
北斗七星の斗柄(トヘイ)が十二支のいずれかの方角をさす。「北斗も―・すうし三つの/浄瑠璃・井筒業平」
おざつき
おざつき [0][2] 【御座付き】
宴席に呼ばれた芸者が最初に弾く,御祝儀の三味線音楽。また,その唄。御座付き唄。
おざなり
おざなり【お座なりを言う】
say commonplaces;agree with everybody (調子を合わす).
おざなり
おざなり [0] 【御座形・御座成り】 (名・形動)
その場逃れにいいかげんな言動をする・こと(さま)。「―な言い訳」「―な返事」「―を言う」
おざりいす
おざりい・す (動サ特活)
〔近世江戸の遊里語〕
(1)「ある」「いる」の丁寧語。ございます。あります。「おつとここに―・した/洒落本・青楼昼之世界錦之裏」
(2)(補助動詞)
形容詞の連用形,助動詞「だ」の連用形「で」などに付いて,丁寧の意を表す。…でございます。…です。「夫に死にわかれて,たよりのない身の上で―・す/洒落本・契情買虎之巻」
〔活用は助動詞「いす」に同じ〕
おざりんす
おざりん・す (動サ特活)
〔「おざりいす」の転。近世江戸の遊里語〕
「おざりいす」に同じ。補助動詞としても用いられる。「さぞ気づまりで―・しやう/洒落本・青楼昼之世界錦之裏」
〔活用は助動詞「んす」に同じ〕
おざる
おざ・る (動ラ四)
〔「ござる」の転という。近世の地方語〕
(1)「行く」「来る」「居(イ)る」の尊敬語。「よく―・りました/滑稽本・膝栗毛 2」
(2)「ある」の丁寧語。ございます。「ちがひは―・りましないは/滑稽本・膝栗毛 2」
(3)(補助動詞)
助動詞「だ」の連用形「で」,またそれに助詞「は」の付いた「では」(転じて「じゃあ」)に付いて,丁寧の意を表す。…でございます。「日天さまかけて,まづい心ぢやあ―・らないやあ/滑稽本・膝栗毛 2」
おざわ
おざわ ヲザハ 【小沢】
姓氏の一。
おざわえいたろう
おざわえいたろう ヲザハエイタラウ 【小沢栄太郎】
(1909-1988) 俳優。東京生まれ。「東京新左翼劇場」「新協劇団」を経て,千田是也・東野英治郎らと「俳優座」を創立,その中心として活躍した。
おざわろあん
おざわろあん ヲザハ― 【小沢蘆庵】
(1723-1801) 江戸中期の歌人・歌学者。本名,玄仲。別号,観荷堂。京都に住した。冷泉為村に和歌を学ぶ。実感をありのまま表現する「ただこと歌」を主唱。著「蘆かび」「六帖詠草」など。
おざん∘ない
おざん∘ない (連語)
〔「おざる」の未然形「おざら」に打ち消しの助動詞「ない」の付いた「おざらない」の転〕
(1)「ない」の意の丁寧語。ありません。ございません。「わしは子どもは―∘ない/滑稽本・膝栗毛 2」
(2)助動詞「だ」の連用形「で」,またそれに係助詞「は」の付いた「では」(転じて「じゃあ」)に付いて,補助動詞的に用いられる。…で(は)ありません。「いんね,馬士(マゴ)ぢやあ―∘ない/滑稽本・膝栗毛 2」
おざんす
おざん・す (動サ特活)
〔近世江戸の遊里語〕
(1)「ある」「いる」の丁寧語。ございます。おります。「ちつと人にたのまれたことが―・すが聞いてくんなんすか/洒落本・一事千金」
(2)(補助動詞)
形容詞の連用形または助動詞「だ」の連用形「で」に付いて,丁寧の意を表す。…でございます。…です。「こはばからしう―・す。人の座敷で―・す。こつちらへお出なんし/洒落本・遊子方言」
〔活用は助動詞「んす」に同じ〕
おし
おし【押し】
<put> a weight <on> .→英和
〜の強い pushing;→英和
audacious.→英和
〜がきく(きかない) have a great (no) influence.
おし
おし (感)
(1)昔,宮中で,天皇や貴人の出入り,供御(クゴ)を奉るときなどに,先払いの者が発する警告の言葉。警蹕(ケイヒツ)の声。「警蹕など―といふこゑきこゆるも/枕草子 23」
(2)天皇から杯を受けるときに儀礼的に発する声。「御さかづき捧げて『―』とのたまへる声づかひ/源氏(宿木)」
おし
おし 【押し・圧し】
■一■ [0] (名)
(1)押すこと。押す力。「相撲は―が基本だ」
(2)上から重みをかけること。また,そのために置くもの。「漬物に―をする」
(3)人を威圧する力。「―のきく人」
(4)強引に自分の意志を通すこと。「―が強い」
(5)観測点における,地震波の P 波初動の方向が,震源に向かう方向と逆の方向に向くこと。
(6)(「押機」と書く)バネ仕掛けのねずみ捕りのように,踏めば打たれて圧死する仕掛け。「其の殿の内に―を作りて待ちし時/古事記(中訓)」
■二■ (接頭)
動詞に付く。《押》
(1)むりに…する,しいて…する,という意を表す。「―つける」「―切る」「―進める」
(2)意味を強める。「―黙る」「―つまる」
おし
お・し ヲシ 【惜し・愛し】 (形シク)
⇒おしい
おし
おし [0] 【唖】
話しことばを発することができない状態。また,その人。
→あ(唖)
おし
おし ヲシ [1] 【鴛鴦】
(1)オシドリ。鴛鴦(エンオウ)。[季]冬。
(2)家紋の一。{(1)}にかたどったもの。
おし
おし [1] 【御師】
祈祷(キトウ)の事に従う,身分の低い神職・社僧。熊野三山・伊勢神宮・阿夫利神社などでは,宿坊の経営や参詣人の案内を兼ね,信仰の普及にも寄与した。伊勢では「おんし」という。
おし=がきく
――がき・く
人をおさえて自分の思うように従わせる力がある。
おし=が強い
――が強・い
(1)自分の主張をあくまで通そうとする態度が強固である。
(2)ずうずうしい。あつかましい。
おし=の一手(イツテ)
――の一手(イツテ)
目的をとげるために,相手に対して自分の意志を貫き通すこと。攻めの一本槍(イツポンヤリ)。
おし=の衾(フスマ)
――の衾(フスマ)
「えんおう(鴛鴦)のふすま」に同じ。
おしあい
おしあい [0] 【押(し)合い】
(1)互いに押すこと。
(2)取引で,相場に変動のないこと。
(3)言い争うこと。押し問答。「値の―して,其の割で買ふに/滑稽本・浮世風呂 4」
おしあいへしあい
おしあいへしあい [3][3] 【押(し)合い圧し合い】 (名)スル
狭い所で,多くの人が入りまじって混雑すること。「われ先に乗ろうとして―する」
おしあいまつり
おしあいまつり [5] 【押(し)合い祭り】
参詣者が互いに押し合いをする祭り。お札や袋を取り合うもの,集落どうしで押し合いをしてその年の豊凶を占うものなどがある。新潟県弥彦神社の祭礼など。けんか祭り。
おしあう
おしあ・う [3] 【押(し)合う】 (動ワ五[ハ四])
両方から互いに押す。「―・いつつ電車に乗り込む」
おしあう
おしあう【押し合う】
push[jostle]one another.
おしあけ
おしあけ 【押し明け】
「押し明け方」の略。「―の月かげしろし路芝の露/右京大夫集」
おしあけがた
おしあけがた 【押し明け方】
夜明け。明け方。「―の月影に/源氏(賢木)」
おしあける
おしあ・ける [4] 【押(し)開ける】 (動カ下一)[文]カ下二 おしあ・く
力を入れて,強引に開ける。「ドアを―・けて侵入する」
おしあける
おしあける【押し開ける】
push[force] <a door> open.
おしあげる
おしあげる【押し上げる】
push[thrust]up.押上げポンプ a force[forcing]pump.
おしあげる
おしあ・げる [4] 【押(し)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 おしあ・ぐ
(1)押して,上に上げる。「レバーを―・げると通風口が開く」
(2)ひきたてて,高い地位に就かせる。
おしあげポンプ
おしあげポンプ [5] 【押(し)上げ―】
ピストンを押し込むときの力で,液体を高所へ押し上げるポンプ。
⇔吸い上げポンプ
おしあて
おしあて 【推し当て】
当て推量。推測。「ただ―にさばかりなめりと聞きなさるるに/大鏡(道兼)」
おしあてる
おしあてる【押し当てる】
press <a thing against> ;→英和
hold <a handkerchief to one's eyes> .→英和
おしあてる
おしあ・てる [4] 【推(し)当てる】 (動タ下一)[文]タ下二 おしあ・つ
おしはかる。推量する。
おしあてる
おしあ・てる [4] 【押(し)当てる】 (動タ下一)[文]タ下二 おしあ・つ
(1)強く当てる。おしつける。「手を顔に―・てて泣く」
(2)矢を射るとき,十分にねらいをつける。「面にすすみたる伊藤六がまんなかに―・てて放ちたり/保元(中)」
(3)袖を目に当てて泣く。「人しれず―・てられ給ひぬ/苔の衣」
おしあな
おしあな
〔「あな」は「あなじ」の略〕
夏の台風に先だって吹く,南東方からの強風。西日本でいう。
おしあゆ
おしあゆ [0][3] 【押し鮎】
塩漬けの鮎。「ただ―の口をのみぞ吸ふ/土左」
おしあらい
おしあらい [3] 【押(し)洗い】 (名)スル
手洗い技法の一。もまずにてのひらで押して汚れを落とすこと。また,その洗い方。形くずれが少ない。
おしい
おし・い ヲシイ [2] 【惜しい】 (形)[文]シク を・し
(1)貴重で失いたくない。価値のあるものをむだにしたくない。「命が―・い」「時間が―・い」「埋もれさせておくのは―・い人物」
(2)あと一息のところで物事が成就せず残念だ。ほんの少し欠けたところがあって物足りない。「―・くも敗れた」「いい人なのに気の弱いのが―・い」
(3)心残りだ。いつまでも未練が残る。「このまま別れてしまうのは―・い」「寝るのが―・いような名月」
(4)(「愛し」と書いた)いとしい。かわいい。「人も―・し人もうらめし/続後撰(雑)」
→惜しくも
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)
おしい
おしい【惜しい】
(1)[残念]regrettable;→英和
It is a pity that…./What a pity (it is)!
(2)[貴重な]precious;→英和
dear.→英和
(3)[もったいない]wasteful;→英和
too good <for,to> .
惜しそうに grudgingly;→英和
reluctantly;→英和
unwillingly;→英和
sparingly.
おしいず
おしい・ず 【押し出づ】 (動ダ下二)
(1)「おしだす{(1)}」に同じ。「心安くしも対面し給はぬを,これかれ―・でたり/源氏(東屋)」
(2)「押し出(イ)だし衣(ギヌ)」をする。「あまた小半蔀(ハジトミ)の御簾(ミス)よりも―・でたる程/枕草子 23」
おしいた
おしいた [0] 【押(し)板】
(1)物を押さえつけるのに使う板。
(2)自在戸で,手をかける位置に取り付けた板。
(3)中世,壁に掛けた書画の下に置いて,三つ具足などを飾る板や台。また,それが作り付けとなったもの。現在の床の間の原形の一つと考えられる。
押し板(3)[図]
おしいただく
おしいただ・く [5][0] 【押(し)頂く】 (動カ五[四])
(1)物を目より高くささげて持つ。また,うやうやしい態度で物を受け取る。「御墨付きの文書を―・く」
(2)目上の人として敬い仕える。「会長に―・く」
おしいだし
おしいだし 【押し出だし】
「押し出だし衣」の略。「もみぢがさねの―見ゆ/中務内侍日記」
おしいだしぎぬ
おしいだしぎぬ 【押し出だし衣】
「出だし衣(ギヌ)」に同じ。
おしいだす
おしいだ・す 【押し出だす】 (動サ四)
(1)「おしだす{(1)}」に同じ。「髪の筋,裾つきいみじう美しきをわげ入れて―・す/堤中納言(このついで)」
(2)「出だす」を強めた言い方。「ただ一度に―・して,うちとられなば/著聞 12」
おしいり
おしいり 【押し入り】
押し込み強盗。「―ありて,物をとるのみならず,人をあやめて逃げてゆく/浮世草子・一代男 4」
おしいる
おしい・る [3] 【押(し)入る】
■一■ (動ラ五[四])
強引に入りこむ。「強盗が―・った」
■二■ (動ラ下二)
⇒おしいれる
おしいる
おしいる【押し入る】
force one's way <into> ;break <into a house> .→英和
おしいれ
おしいれ【押入】
a closet;→英和
a wardrobe.→英和
おしいれ
おしいれ [0] 【押(し)入れ】
日本間で,ふとんなどをおさめるために設けた作り付けの物入れの場所。普通,中棚を設け,前面に襖(フスマ)を立てる。
おしいれる
おしい・れる [4] 【押(し)入れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 おしい・る
押して中へ入れる。むりに入れる。「衣類を旅行かばんに―・れる」
おしう
おし・う ヲシフ 【教ふ】 (動ハ下二)
⇒おしえる
おしうつる
おしうつ・る [4] 【推(し)移る】 (動ラ五[四])
状態が変わっていく。時間が過ぎていく。「世と共に―・つての商法三昧/当世書生気質(逍遥)」
おしうり
おしうり【押売】
hard sell;high-pressure sale;[人]a hard seller;a high-pressure salesman.〜する press <a person> to buy.
おしうり
おしうり [0] 【押(し)売り】 (名)スル
(1)強引に売りつけること。また,その人。「―おことわり」
(2)無理じいすること。「親切の―」
おしえ
おしえ【教え】
a lesson;→英和
teachings <of Confucius> ; <receive> instruction <from> ;→英和
a precept;→英和
a doctrine (教義).→英和
‖教え方 a method of teaching.教え子 one's pupil[disciple].
おしえ
おしえ【押絵】
a pasted rag picture.
おしえ
おしえ ヲシヘ [0] 【教え】
(1)教えること。また,教えられた事柄・内容。教育。「―を請う」
→孟母(モウボ)三遷の教え
→孟母断機の教え
(2)宗教の教義。「キリストの―」
おしえ
おしえ [0] 【押(し)絵】
(1)人物・花鳥などの絵を部分ごとに切り離し,綿で立体感を出し,美しい布地で包んで厚紙や板にはったもの。羽子板・壁飾りなどにする。押し絵細工。
(2)模様を切り抜いた型紙を当て,上から墨や絵の具で摺(ス)った絵。押し型絵。
おしえこむ
おしえこむ【教え込む】
inculcate <a thing in a person's mind> ;→英和
instil <into a person> ;give a good training <in> .
おしえこむ
おしえこ・む ヲシヘ― [4] 【教え込む】 (動マ五[四])
完全にわかるまで十分に教える。「挨拶のし方を―・む」
おしえご
おしえご ヲシヘ― [0][3] 【教え子】
自分が教えた生徒。弟子。
おしえさとす
おしえさと・す ヲシヘ― [5] 【教え諭す】 (動サ五[四])
相手がよくわかるように言って聞かせる。「こんこんと―・す」
おしえどり
おしえどり ヲシヘ― 【教え鳥】
「恋教え鳥」の略。セキレイの異名。「千早振(チハヤブル)神も御存ない道をいつのまにかはよく―/蜀山百首」
おしえのにわ
おしえのにわ ヲシヘ―ニハ [0] 【教えの庭】
学問を教えるところ。学校。学びの庭。
おしえる
おしえる【教える】
teach;→英和
give lessons <in> ;instruct;→英和
show[tell] <a person the way to…> .→英和
おしえる
おし・える ヲシヘル [0] 【教える】 (動ア下一)[文]ハ下二 をし・ふ
(1)知識や技芸を伝えて,身につけさせる。教授する。「数学を―・える」「ピアノを―・える」
(2)相手のために自分の知っていることを告げる。「道順を―・える」「秘密を―・える」
(3)生き方・善悪などについて,わからせる。「花を折ってはいけないと―・える」「大いに―・えられるところがあった」
(4)そそのかす。「賊人を―・へて此の羅漢を殺しつ/今昔 2」
おしおき
おしおき [0][2] 【御仕置き】
(1)いたずらや悪い事をした子供に,こらしめのために罰を加えること。また,その罰。
(2)江戸時代,刑罰をいう。
→しおき
おしおきもの
おしおきもの [0] 【御仕置き者】
おしおきを受ける者。罪人。
おしおきれいるいしゅう
おしおきれいるいしゅう 【御仕置例類集】
江戸後期の刑事判例集。幕府評定所が,1771年から1852年に至る判例を五回にわたって編纂したものの総称。
おしおくり
おしおくり 【押し送り】
櫓(ロ)をこいで船を進めること。また,その船。
おしおくりぶね
おしおくりぶね 【押し送り船】
江戸時代,江戸・大坂など大都市の魚市場へ生魚を運送した漕帆両用の快速の小型荷船。
おしおけ
おしおけ [0][3] 【押し桶】
(1)胞衣桶(エナオケ)。
(2)漬物桶。
おしおやま
おしおやま ヲシホ― 【小塩山】
京都大原野にある山。小塩の山。大原山。((歌枕))「大原や小塩の山も今日こそは/古今(雑下)」
おしおろす
おしおろ・す 【押し下ろす】 (動サ四)
(1)「下ろす」を強めた言い方。
(2)むりに下げる。ある地位からむりに下ろす。「主上ことなる御つつがもわたらせ給はぬを,―・したてまつり,東宮践祚(センソ)あり/平家 4」
おしかえし
おしかえし 【押し返し】 (副)
逆に。反対に。あべこべに。「下仕の唐衣に青色を―着たる/紫式部日記」
おしかえす
おしかえす【押し返す】
push[press,force]back.
おしかえす
おしかえ・す [3] 【押(し)返す】 (動サ五[四])
(1)押してきた相手を逆にこちらから押す。押し戻す。「押されたら―・せ」
(2)物を逆にする。反対にする。「鏡のしきを―・して書き給ふ/落窪 3」
(3)相手の問いかけに対して返事する。「これより―・し給はざらむは,ひがひがしからむ/源氏(玉鬘)」
(4)すぐさま…する。「―・しとひにやるこそ,心づきなけれ/徒然 234」
(5)繰り返す。「―・しかなしくおぼゆる夕暮に/蜻蛉(中)」
[可能] おしかえせる
おしかかる
おしかか・る 【押し掛かる】 (動ラ四)
(1)からだをもたれさせる。寄り掛かる。「隅の勾欄に―・りて,とばかりながめ給ふ/源氏(須磨)」
(2)攻め寄せる 。襲う。「敵五人討取り,―・る敵を追ひ払ふ/常山紀談」
おしかく
おしかく [2] 【押(し)角】
(1)「押角の日本農林規格」に該当する丸身の多い針葉樹の角材。標準寸法は木口の一辺が12センチメートル以下。
(2)杣角(ソマカク)の木口の幅が七寸(約21センチメートル)より小さい木材。杣小角(コガク)。へしがく。おしがく。
おしかくす
おしかく・す [4] 【押(し)隠す】 (動サ五[四])
ひたすらにかくす。一生懸命にかくす。「事実を―・す」「痛みを―・す」
おしかけ
おしかけ [0] 【押(し)掛け】
(1)おしかけること。「―の客」
(2)馬具の名。面懸(オモガイ)・胸懸(ムナガイ)・尻懸(シリガイ)の総称。三懸(サンガイ)。
おしかけにょうぼう
おしかけにょうぼう [5] 【押(し)掛け女房】
男の家におしかけていくようにして,妻になった女。押し入り女房。
おしかける
おしか・ける [4] 【押(し)掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 おしか・く
(1)招かれないのに人の家へ行く。「友人の新居に―・ける」
(2)相手を圧倒しようとして,大勢で出向いていく。押し寄せる。「陳情に役所に―・ける」
おしかける
おしかける【押し掛ける】
throng <to a place> ;→英和
<話> gatecrash <a party> .押し掛け客 an uninvited guest.
おしかはんとう
おしかはんとう ヲシカハンタウ 【牡鹿半島】
宮城県中東部,太平洋に突出する半島。北上山地の南端にあたり,内陸は丘陵状,海岸は典型的なリアス式。先端に金華山がある。
おしかぶせこうぞう
おしかぶせこうぞう [6] 【押し被せ構造】
〔(ドイツ) Deckenstruktur〕
地層が強い褶曲(シユウキヨク)を受けて一方の翼が逆転(押し被せ褶曲)し,または,逆断層を生じて上盤が数キロメートルも水平移動(押し被せ断層)した地質構造。アルプス山脈などにみられる。
おしかも
おしかも ヲシ― [0] 【鴛鴦鴨】
オシドリの異名。
おしから
おしから 【押し柄】
押しの強い性格。我意を通そうとするたち。「肝(キモ)太くして,―になむありける/今昔 28」
おしかり
おしかり [0] 【御叱り】
しかることを,その人を敬っていう語。「―を受ける」
おしかわ
おしかわ オシカハ 【押川】
姓氏の一。
おしかわ
おしかわ ヲシカハ 【韋】
鞣革(ナメシガワ)。揉(モ)み革。「―鞲(タマキ)・毳(カモ)の幕もて風雨をふせぎ/平家 8」
おしかわしゅんろう
おしかわしゅんろう オシカハシユンラウ 【押川春浪】
(1876-1914) 小説家。本名,方存(マサヨリ)。「武侠小説」と称する SF 風冒険小説で人気を博した。作「海底軍艦」「武侠の日本」など。
おしがい
おしがい [0] 【押(し)買い】 (名)スル
強引に買い取ること。
おしがた
おしがた [0] 【押(し)形・押(し)型】
(1)版木の上に紙を置き,その上から蝋墨で模様などを写し取ったもの。
(2)刀剣に紙をあて,上から墨でその形や茎(ナカゴ)の文字を写しとり,刃文などを書き込んだもの。
おしがたづけ
おしがたづけ [0] 【押(し)型付け】
型染めで,版木や型紙に染料を塗り,織物などに押しつけて,模様を染め出す方法。
おしがたもん
おしがたもん [4][0] 【押(し)型文】
縄文早期の土器にみられる文様の一。山形・格子目・楕円形などの彫刻を施した棒を土器面にころがしてつける。
おしがたガラス
おしがたガラス [5] 【押(し)型―】
雌型にガラス種を流し込み,雄型を押し当てて成形したガラス製品。肉厚の皿・鉢などを製する。
おしがみ
おしがみ [0] 【押(し)紙】
(1)疑問や補足を書いて,文書などにはりつけた紙。おうし。
(2)張り紙。おうし。「毎日―・貼札して/浄瑠璃・栬狩」
(3)吸い取り紙。
おしがり
おしがり [0] 【押(し)借り】 (名)スル
強引に金品を借りること。「―の金を路用に/高橋阿伝夜叉譚(魯文)」
おしがる
おしが・る ヲシ― [3] 【惜しがる】 (動ラ五[四])
惜しいと思う気持ちを表す。残念がる。「皆に―・られて会社を辞めた」
おしがる
おしがる【惜しがる】
⇒惜しむ.
おしき
おしき ヲ― [0] 【折敷】
「へぎ」を折り曲げて縁とした角盆,または隅切り盆。足を付けたものもある。近世以降,食膳としても用いる。
折敷[図]
おしきせ
おしきせ [0] 【御仕着せ】
(1)「仕着せ」に同じ。
(2)上から一方的に与えられたり,定められたりしていること。
おしきり
おしきり [0] 【押(し)切り】
(1)まぐさ・藁(ワラ)・草などを切る道具。飼い葉切り。
(2)馬のたてがみを5センチメートルほどにそろえて切ること。
(3)「押切判(オシキリバン)」の略。
おしきりちょう
おしきりちょう [0] 【押切帳】
現金などの受け渡しの際に割り印を押す帳簿。判取り帳。
おしきりばん
おしきりばん [4] 【押切判】
割り印。押し切り。
おしきる
おしき・る [3] 【押(し)切る】 (動ラ五[四])
(1)押し当てて切る。
(2)(障害を乗り越えて)最後までしとおす。困難に打ち勝ってする。「親の反対を―・って上京する」
(3)「切る」を強めていう語。断ち切る。「あらまきのなはを―・りて/宇治拾遺 2」
[可能] おしきれる
おしきる
おしきる【押し切る】
persist to the end.→英和
押し切って boldly;→英和
daringly.→英和
押し切って…する dare to do.
おしくも
おしくも ヲシク― [1] 【惜しくも】 (副)
惜しいことに。「―敗れた」
おしくら
おしくら [0] 【押し競】
〔「おしっくら」とも〕
「押し競(クラ)べ」に同じ。
おしくらべ
おしくらべ [3] 【押し競べ】
互いに押し合う遊び。おしくら。おしっくら。
おしくらまんじゅう
おしくらまんじゅう [5] 【押し競饅頭】
子供の遊戯の一。大勢が寄り集まって,「おしくらまんじゅう,押されて泣くな」とはやしながら互いに押し合うもの。
おしぐつ
おしぐつ ヲシ― 【鴛鴦沓】
⇒鼻高履(ビコウリ)
おしぐま
おしぐま [0] 【押し隈】
歌舞伎役者が顔の隈取りを絹布や紙に押して写しとったもの。ひいき客へ記念に贈った。
おしけく
おしけく ヲシケク 【惜しけく】
〔「惜し」のク語法〕
惜しいこと。「剣太刀名の―もわれは無し/万葉 616」
おしけし
おしけ・し ヲシケシ 【惜しけし】 (形ク)
〔「惜しけく」の形容詞化〕
惜しい。「淵に身投げむ名やは―・き/源氏(胡蝶)」
おしけつ
おしけ・つ 【押し消つ】 (動タ四)
圧倒する。制圧する。「この中将は,更に―・たれ聞えじと/源氏(紅葉賀)」
おしげ
おしげ【惜し気もなく】
ungrudgingly;freely.
おしげ
おしげ ヲシ― [3] 【惜しげ】 (名・形動)
惜しそうな様子。
おしげ=も無く
――も無く
惜しがるような様子もなく。気前よく。「―お金をばらまく」
おしこく
おしこく [2][3] 【御四国】
四国遍路。御四国さん。
おしこみ
おしこみ [0] 【押(し)込み】
(1)むりに中に入れること。
(2)押し入れ。戸棚。
(3)「押し込み強盗」に同じ。
おしこみ
おしこみ【押し込み強盗】
a housebreaker;→英和
a burglar.→英和
おしこみごうとう
おしこみごうとう [5] 【押(し)込み強盗】
他人の家に押し入って金品を奪い取ること。また,その者。おしこみ。おしいり。
おしこみつうふう
おしこみつうふう [5] 【押(し)込み通風】
炉やボイラーで,燃焼に必要な空気を強制的に送り込む方式。強制通風。強圧通風。
おしこむ
おしこむ【押し込む】
force (one's way) <into> (押し入る);→英和
push in (押し込める).
おしこむ
おしこ・む [3] 【押(し)込む】
■一■ (動マ五[四])
(1)狭い所に,強引に入れる。「満員電車に客を―・む」
(2)他人の家などに強引に入る。おしかけていって,入り込む。押し入る。「強盗が―・んだ」「是から三人で―・んで事情(コトワケ)を聞くと仕よう/西洋道中膝栗毛(七杉子)」
(3)狭い所にぎっしり入る。「寝殿のひんがしの渡殿の戸ぐちまで,ひまもなく―・みてゐたれば/紫式部日記」
[可能] おしこめる
■二■ (動マ下二)
⇒おしこめる
おしこめ
おしこめ [0] 【押(し)込め】
(1)押し込めること。
(2)江戸時代の刑罰の一。一定期間,門を閉ざし,外出を禁ずるもの。
おしこめいんきょ
おしこめいんきょ 【押し込め隠居】
江戸時代,戸主を親権者や親族が強制的に隠居させること。
おしこめる
おしこめる【押し込める】
push in;stuff <into> (つめこむ);→英和
confine (監禁);→英和
shut <a person> up <in a dungeon> .
おしこめる
おしこ・める [4] 【押(し)込める】 (動マ下一)[文]マ下二 おしこ・む
(1)無理に中に入れる。押し込む。つめこむ。
(2)狭い所に入れて,外へ出られないようにする。とじこめる。「物置小屋に―・むるなど,おとなげもなき無慈非道/当世書生気質(逍遥)」
(3)内に隠して,外に表さないようにする。また,胸におさめる。「―・めたるは苦しかりけり/源氏(末摘花)」
おしこる
おしこ・る 【押し凝る】 (動ラ四)
ひとかたまりになる。「女房三十人ばかり―・りて/源氏(葵)」
おしころす
おしころす【押し殺す】
crush[press]to death;stifle.→英和
おしころす
おしころ・す [4] 【押し殺す・圧し殺す】 (動サ五[四])
(1)押しつぶして殺す。
(2)感情や息などを努力しておさえる。こらえる。「笑いを―・す」「息を―・して隠れる」
おしごと
おしごと 【押し事】
無理じい。「知つてゐながらこの伯母が,―したるそのとがめ/浄瑠璃・長町女腹切(下)」
おしごと
おしごと 【推し言】
当て推量にいうこと。憶説。推しあてごと。「この人は―する人にこそ/著聞 11」
おしさげる
おしさ・げる [4] 【押(し)下げる】 (動ガ下一)[文] ガ下二 おしさ・ぐ
(1)押して下の方へやる。「コックを―・げる」
(2)気持ちをおさえて落ち着かせる。「片腹痛きを―・げ,同じ客ながら機嫌をとるはうたてかりき/浮世草子・好色盛衰記 1」
おしさん
おしさん 【御師さん】
「お師匠さん」の略。おっしょうさん。「―から下ると毎日(メエニチ)行(イキ)まあす/滑稽本・浮世風呂(前)」
おししずまる
おししずま・る [5] 【押(し)静まる】 (動ラ五[四])
ひどく静かになる。静まり返る。「いづれも大事の評議なれば,―・る其中に/浄瑠璃・凱陣八島」
おししずめる
おししず・める [5] 【押(し)沈める】 (動マ下一)[文]マ下二 おししづ・む
(1)押して沈める。
(2)〔「押し鎮める」と書く〕
静かに落ち着いた状態にする。「心を―・める」
(3)人の地位や身分を低くする。権力を奪う。「強ひて女御を―・め給ふもつらきに/源氏(乙女)」
おしすすめる
おしすすめる【押[推]し進める】
push forward <a plan> .
おしすすめる
おしすす・める [5] 【推(し)進める】 (動マ下一)[文]マ下二 おしすす・む
積極的に行動して物事を進行させる。推進する。「福祉に重点をおいた政策を―・める」
おしすすめる
おしすす・める [5] 【押(し)進める】 (動マ下一)[文]マ下二 おしすす・む
押して前へ進める。前進させる。
おしずし
おしずし [0][2] 【押し鮨】
箱にすし飯を詰め,その上に魚肉などを並べ,押し蓋(ブタ)でしっかり押した関西風のすし。大阪ずしがその代表的なもの。はこずし。[季]夏。
おしずまる
おしずま・る 【御寝る】 (動ラ四)
「寝る」の尊敬語。おやすみになる。「もう―・りなさいませ/滑稽本・膝栗毛 4」
おしずもう
おしずもう [3] 【押(し)相撲】
四つ身に組まず,相手のからだに手をあてがい,「押し出し」「押し倒し」で勝負をつける相撲。
おしずれいざ
おしずれいざ オシヅ― 【お静礼三】
歌舞伎「契情曾我廓亀鑑(ケイセイソガクルワカガミ)」の通称。また,その両主人公。河竹黙阿弥(モクアミ)作。九幕。世話物。1867年初演。門付(カドヅケ)の女太夫お静と奥州屋の手代礼三郎の悲恋を描く。
おしせまる
おしせま・る [4] 【押(し)迫る】 (動ラ五[四])
間近に迫る。「入学試験が―・る」「今年も大分―・りましたね」
おしぜみ
おしぜみ [2] 【唖蝉】
鳴かない蝉。雌(メス)の蝉。[季]夏。
おしそうに
おしそうに【惜しそうに】
⇒惜しい.
おしぞめ
おしぞめ [0] 【捺染(め)】
⇒なっせん(捺染)
おした
おした [0] 【御下】
(1)奉公人などに与えられる,客や主人の食事の残り物。おさがり。おろし。「骨と皮は―に出て/歌舞伎・小袖曾我」
(2)その支配下にあること。また,その人。「万年亀太郎様と申す御代官あり。―の百姓山公事を取むすび/咄本・御前男」
(3)地位や身分が低いこと。
(ア)平安時代,最下級の女房。
(イ)江戸時代,最下級の歌舞伎役者。
おしたおし
おしたおし [0] 【押(し)倒し】
相撲の決まり手の一。片手または両手を相手の脇の下・胸などに当てて押しあげ,相手を倒す技。
おしたおす
おしたお・す [4] 【押(し)倒す】 (動サ五[四])
押して倒す。「土俵外に―・す」
[可能] おしたおせる
おしたおす
おしたおす【押し倒す】
throw[push]down.
おしたし
おしたし [3] 【御浸し】
「おひたし」の訛り。
おしたじ
おしたじ [3][0] 【御下地】
醤油(シヨウユ)のこと。
おしたつ
おした・つ 【押し立つ】
■一■ (動タ四)
(1)断固として立つ。「不動,火炎の前に―・ち/沙石 2」
(2)我意を通そうとする。「いと―・ち,かどかどしき所ものし給ふ/源氏(桐壺)」
■二■ (動タ下二)
⇒おしたてる
おしたてる
おした・てる [4] 【押(し)立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 おした・つ
(1)勢いよく立てる。「大きな看板を―・てる」
(2)先頭に立てる。人目につくよう前面に出す。「主将に―・てて決勝戦に臨む」
(3)激しく押す。押しまくる。「土俵際まで―・てる」
(4)扉などをきっちり閉める。「やをらいだきおろして,戸は―・てつ/源氏(花宴)」
(5)無理を通そうとする。「さやうなる人の―・てての給はば,聞かではあらじ/落窪 2」
おしたてる
おしたてる【押し立てる】
set up;hoist <a flag> ;→英和
support[back](支持).→英和
おしだ
おしだ ヲ― [1] 【雄羊歯】
オシダ科の夏緑性シダ植物。根茎は太く直立する。葉は1メートルほどになり有柄。葉身は二回羽状複葉。胞子嚢(ノウ)群は球形で二列に並ぶ。中部地方以北の林下に生ずる。根茎を綿馬根(メンマコン)といい,生薬として条虫駆除に用いる。綿馬。
おしだい
おしだい [0] 【押し鯛】
三枚におろした鯛に塩を振り,酢をかけて,おもしをかけた食べ物。飯(イイ)無し鮨。
おしだし
おしだし【押し出し】
pushing out of the ring (相撲).→英和
〜のよい of fine presence[impressive appearance].
おしだし
おしだし [0] 【押(し)出し】
(1)押して出すこと。
(2)体格・態度などを含めて,人前に出た時に,他人に与える全体的な印象。「―がよい」「堂々たる―」
(3)相撲の決まり手の一。片手または両手を相手の脇(ワキ)の下・胸などに当てて押しあげ,土俵の外に出す技。
(4)野球で満塁の時,打者が四死球で出塁して三塁走者がホーム-インすること。
(5)歌舞伎で,大道具の下に車をつけ,舞台に押し出すこと。
おしだしぶつ
おしだしぶつ [4] 【押出仏】
仏像造法の一。銅製半肉彫りの型に銅板をのせ,上から鎚(ツチ)でたたいて仏像を打ち出し細部は鏨(タガネ)で打ち,浮き彫りのようにつくったもの。奈良時代に盛んにつくられた。鎚鍱(ツイチヨウ)像。
おしだす
おしだす【押し出す】
push[force,thrust]out.
おしだす
おしだ・す [3] 【押(し)出す】 (動サ五[四])
(1)押して中にある物を外へ出す。「守衛が暴徒を―・す」
(2)人中に出る。世間に出て行く。「是ならば十分と思ふ服装(ナリ)で隆として―・すんだね/金色夜叉(紅葉)」「お前達は是から直ぐに広い世界へ―・すのだが/谷間の姫百合(謙澄)」
(3)大勢で出かける。くりだす。「そろそろ花見に―・そうか」「今年は竜動(ロンドン)の博覧会へ―・すつもりだが/西洋道中膝栗毛(魯文)」
(4)はっきり外に現れる。明らかになる。「征夷大将軍の座につき,諸大名に威を振ふは,―・しての謀反紛れなし/浄瑠璃・津国女夫池」
[可能] おしだせる
おしだまる
おしだま・る [4] 【押(し)黙る】 (動ラ五[四])
長い時間黙る。「何を聞いても―・ったままだ」
おしち
おしち 【お七】
⇒八百屋(ヤオヤ)お七
おしちかぜ
おしちかぜ [3] 【お七風】
八百屋お七の放火による江戸の大火後,流行した感冒。
おしちや
おしちや [0][3] 【御七夜】
(1)子供が生まれて七日目。また,その日の祝い。ななよ。
→七夜(シチヤ)
(2)「報恩講(ホウオンコウ)」に同じ。
おしっくら
おしっくら [0] 【押しっ競】
「押し競(クラ)べ」に同じ。
おしっこ
おしっこ
〜する piddle,wee-wee (小児語).
おしっこ
おしっこ [2]
〔幼児語〕
小便。
おしつけ
おしつけ [0] 【押(し)付け】
■一■ (名)
(1)無理じいすること。「―に反発する」
(2)鎧(ヨロイ)の背の上部で,綿上(ワタガミ)に続く所。
(3)「押付の板」の略。
■二■ (副)
間もなく。おっつけ。「是あ病気だから―治あ/滑稽本・浮世風呂(前)」
おしつけがましい
おしつけがまし・い [7] 【押(し)付けがましい】 (形)[文]シク おしつけがま・し
相手の意向を無視して,無理じいする感じがある。「―・い態度」
[派生] ――さ(名)
おしつけのいた
おしつけのいた [6] 【押付の板】
胴丸・腹巻・当世具足などで,押し付け{■一■(2)}にあてた鉄板。押し付け。
おしつける
おしつける【押し付ける】
(1) press[hold] <a person against the wall> .→英和
(2)[強制]force[thrust] <a thing on a person> ;→英和
compel;→英和
shift <the responsibility on (to) another> .→英和
おしつける
おしつ・ける [4] 【押(し)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 おしつ・く
(1)力を入れて押し,他の物に付ける。「満員電車のドアに―・けられる」
(2)相手の意思を無視して,無理に承知させたり,引き受けさせたりする。「幹事役を―・ける」「不利な条件を―・けられる」
おしつつむ
おしつつ・む [4] 【押(し)包む】 (動マ五[四])
(1)しっかり包む。念入りに包む。
(2)物事を隠す。表面に出さないようにする。「悲しみを笑顔に―・む」
おしつぶす
おしつぶす【押し潰す】
crush;→英和
smash.→英和
おしつぶす
おしつぶ・す [4] 【押し潰す・圧し潰す】 (動サ五[四])
(1)押してつぶす。「ボール箱を―・す」
(2)(比喩的に)大きな力で壊す。「戦争が少年の夢を―・した」
[可能] おしつぶせる
おしつまる
おしつまる【押し詰まる】
be[get]near the end of the year (年末が).→英和
おしつまる
おしつま・る [4] 【押し詰(ま)る】 (動ラ五[四])
(1)年の暮れに近くなる。押し迫る。「年も―・った三〇日」
(2)期限が近づく。さし迫る。「納期が―・る」
おしつめる
おしつ・める [4] 【押(し)詰める】 (動マ下一)[文]マ下二 おしつ・む
(1)無理に詰め込む。押し込む。「重箱に―・める」
(2)逃げ場のない所まで追い込む。「土壇場に―・める」
(3)つづめる。要約する。「―・めて言えば」
おしつめる
おしつめる【押し詰める】
pack <a thing> tight;press <a person> hard (圧迫する).⇒詰める.
おしづよい
おしづよ・い [4] 【押し強い】 (形)[文]ク おしづよ・し
自分の意志を通そうという気持ちが強い。また,ずうずうしい。「―・ク頼ム/ヘボン(三版)」
おして
おして【押して】
forcibly (無理に).→英和
病気を〜 <go out> in spite of one's illness.
おして
おして [0] 【押(し)手】
〔「おしで」とも〕
(1)〔てのひらに朱や墨を塗り文書に押して印としたことから〕
印判。[名義抄]
(2)証拠の印。「われにおいては千乗(センジヨウ)の位にかゆる―ぞや/読本・弓張月(前)」
(3)琵琶・箏(コト)などを弾く際に,左手で弦を押して音を変化させること。また,その手。
(4)弓術で,左手。ゆんで。
⇔引き手(デ)
⇔勝手(カツテ)
(5)押さえ。押し。「どうも―がきかなくつてじれつてえよ/人情本・辰巳園(後)」
おして
おして 【押して】
■一■ (連語)
〔動詞「押す」の連用形「押し」に助詞「て」の付いたもの〕
(「…をおして」の形で)困難な状況の中で,あえてするさま。…を承知であえて…(する)。「風雨を―出発した」
■二■ (副)
むりに。しいて。「無理を承知で―頼んだ」
おして
おして 【推して】 (連語)
〔動詞「おす(推)」の連用形に助詞「て」の付いたもの〕
推しはかって。「―知るべし」
→おす(推)
おしてふみ
おしてふみ 【押し手文】
手形・印章の押してある文書。「―に依りて斬り梟(クシサ)す時に臨みて/日本書紀(崇峻訓)」
おしてる
おしてる 【押し照る】 (枕詞)
難波の海が一面に光っていることから,「難波」にかかる。おしてるや。「―難波の国は葦垣(アシカキ)の古りにし郷(サト)と/万葉 928」
〔かかり方には異説もある〕
おしてる
おして・る 【押し照る】 (動ラ四)
一面に照る。「わが宿に月―・れり/万葉 1480」
おしてるや
おしてるや 【押し照るや】 (枕詞)
「押し照る」に同じ。「―難波の津ゆり船よそひ/万葉 4365」
おしとおす
おしとおす【押し通す】
carry <it> through (遂行);persist to the end (主張);→英和
pose <as a doctor> (ふりをする).→英和
おしとおす
おしとお・す [3] 【押(し)通す】 (動サ五[四])
(考え方や態度などを)最後まで変えずに貫く。「一生,頑固者で―・した」「無理を―・す」
[可能] おしとおせる
おしとどめる
おしとど・める [5] 【押し止める】 (動マ下一)[文]マ下二 おしとど・む
人の行動をさえぎってやめさせる。おしとめる。「怒って出て行こうとするのを―・める」
おしとめる
おしと・める [4] 【押(し)止める】 (動マ下一)[文]マ下二 おしと・む
「おしとどめる」に同じ。「実行に移るのを―・める」
おしどうふ
おしどうふ [3] 【押(し)豆腐】
豆腐を布巾などで包んで重しをのせ,水気を切ったもの。形がくずれにくく,炒め物などに用いる。
→豆腐干(ガン)
おしどり
おしどり ヲシ― [2] 【鴛鴦】
(1)カモ目カモ科の水鳥。繁殖期の雄は橙色のイチョウの葉形の飾り羽をもち,非常に美しい。雌は灰褐色に斑(マダラ)のある地味な鳥。暗い池や小川の木陰などを好み,山地の水辺に近い木の空洞に巣をつくる。シベリア・朝鮮・中国・日本に分布。[季]冬。
(2)仲がよくて,いつも一緒にいる男女のたとえ。「―夫婦」
〔オシドリは繁殖期になると雄は美しい羽毛となりつがいで行動するが,実際にはつがいは毎年新しくつくられる〕
→鴛鴦(エンオウ)の契り
(3)近世の女性の髪形の一。
(ア)島田髷(マゲ)の変形。雌雄の二形ある。上方で一六,七歳の少女が結う。
(イ)江戸末期,江戸で結われたもの。髷の部分が御盥(オタライ)に似る。
鴛鴦(1)[図]
おしどり
おしどり【鴛鴦】
a mandarin duck.鴛鴦夫婦 a lovebird-like couple;a very devoted couple.
おしどりの
おしどりの ヲシ― 【鴛鴦の】 (枕詞)
同音の「惜し」,また水に浮くところから「うき」にかかる。「―惜しき吾が身は君がまにまに/万葉 4505」「―うきねの床や荒ぬらむ/千載(冬)」
おしながす
おしなが・す [4] 【押(し)流す】 (動サ五[四])
(1)激しい勢いで流し去る。「濁流が家を―・した」
(2)(比喩的に)時流・時勢など周囲の情勢が大きな影響を及ぼす。多く,受け身形で使う。「時流に―・される」
[可能] おしながせる
おしながす
おしながす【押し流す】
sweep[wash,carry]away.
おしなぶ
おしな・ぶ 【押し並ぶ・押し靡ぶ】 (動バ下二)
(1)一面になびかせる。押しならす。「秋の穂をしのに―・べ置く露の/万葉 2256」
(2)すべてを同じ状態にする。「さきにやけにし憎所(ニクドコロ),こたみは―・ぶるなりけり/蜻蛉(下)」
(3)普通である。世間並みである。「―・べたらぬ心ざしの程を御覧じ知らば/源氏(若紫)」
おしなべて
おしなべて【押し並べて】
generally (speaking).→英和
おしなべて
おしなべて [3] 【押し並べて】 (副)
(1)大体の傾向として。概して。「今期の成績は―良好だ」
(2)すべて一様に。皆ひとしく。「老若―踊りの輪に加わった」
(3)普通であるさま。世間並み。「かの,―には思したらざりし人々を,お前ちかくて/源氏(幻)」
おしなみ
おしなみ 【押し並み】
〔動詞「おしなぶ」の連用形「おしなべ」の転という〕
一面になびかせて。「旅寝してあかつきがたの鹿のねに稲葉―秋風ぞ吹く/新古今(羇旅)」
おしなめて
おしなめて 【押し並めて】
「おしなべて」の転。「―美しからんを以て幽玄と知るべし/花鏡」
おしならぶ
おしなら・ぶ [4] 【押(し)並ぶ】
■一■ (動バ五[四])
いっしょに並ぶ。並ぶ。「―・んで跪(ヒザマズ)いた時/婦系図(鏡花)」
■二■ (動バ下二)
並ぶようにする。無理に並ばせる。「馳(ハセ)来り,―・べてむずと組む/平家 7」
おしなる
おしな・る 【押し成る】 (動ラ四)
無理になる。「院の御厩の別当に―・つて,丹波国をぞ知行しける/平家 8」
おしぬきき
おしぬきき [4] 【押(し)抜き機】
プレス機の一種。板金に穴を打ち抜く機械。パンチャー。
おしぬぐう
おしぬぐ・う [4] 【押し拭う】 (動ワ五[ハ四])
力を入れてふく。「あふれる涙を―・う」
おしね
おしね 【晩稲】
〔「おそいね」の転か〕
おそく実る稲。おくて。「―守る遠山もとの草の庵/新撰菟玖波(秋)」
おしのける
おしのける【押し退ける】
thrust[push]aside;elbow one's way <through the crowd> .
おしのける
おしの・ける [4] 【押し退ける】 (動カ下一)[文]カ下二 おしの・く
(1)そこにいる人を押して無理にどかせる。「人を―・けて一番前へ出る」
(2)自分の出世や勝利などのために他人をしりぞける。「同僚を―・けて出世街道を進む」
おしのはっかい
おしのはっかい 【忍野八海】
山梨県南東部,富士山北東麓の忍野村にある八つの湧水池。溶岩の下を流れる伏流水が湧出して形成。
おしのび
おしのび【お忍びで行く】
go in disguise (変装して);travel incognito.
おしのび
おしのび [0] 【御忍び】
(1)貴人が身分を隠して,あるいは非公式に外出すること。「―の旅行」
(2)「御忍び駕籠」の略。
おしのびかご
おしのびかご [4] 【御忍び駕籠】
江戸時代,大名などが身分を隠して外出する時に用いた駕籠。屋根を黒羅紗(ラシヤ)でおおい,腰と棒とを黒く塗った。おしのび。
御忍び駕籠[図]
おしのべる
おしの・べる [4] 【押(し)延べる】 (動バ下一)[文]バ下二 おしの・ぶ
大きく広げて,のばす。「四つ折にしたる半紙を取出(イダ)し,―・べて見せる/当世書生気質(逍遥)」
おしは
おしは 【押し歯】
八重歯。齵歯(オソハ)。「御歯は三枝(サキクサ)の如き―に坐しき/古事記(下訓)」
おしはかる
おしはかる【推し量る】
guess;→英和
conjecture.→英和
おしはかる
おしはか・る [4] 【推(し)量る・推(し)測る】 (動ラ五[四])
ある事柄をもとにして他の事柄の見当をつける。推測する。推量する。「相手の胸中を―・る」
[可能] おしはかれる
おしはだぬぐ
おしはだぬ・ぐ 【押し肌脱ぐ】 (動ガ四)
衣服を脱いで,上半身を現す。「鎧脱で―・ぎ,腹かき切つて伏給ふ/太平記 9」
おしはなつ
おしはな・つ 【押し放つ】 (動タ四)
(1)遠くに放す。突き放す。「―・ち,引き寄せて見給へど/落窪 2」
(2)つっぱねる。「―・ちていらふもざれたり/堤中納言(ほどほどの)」
おしはる
おしは・る 【押し張る】 (動ラ四)
(1)「張る」を強めていう語。「弓―・り矢うちあげ/沙石 5」
(2)意地を張る。「―・りての給はむ事を,言ひかへすべき上達部もおはせず/落窪 4」
おしば
おしば【押し葉】
a pressed leaf.
おしば
おしば [0][1] 【押(し)葉】
採取した植物を標本などにするため,紙の間にはさんでおもしをかけ乾燥させたもの。腊葉(サクヨウ)。
おしばおり
おしばおり [3] 【押羽織】
⇒陣羽織(ジンバオリ)
おしばこ
おしばこ [0] 【押(し)箱】
押し鮨を作るのに用いる底のない箱枠。飯と具を入れて蓋をのせ,押し抜くもの。押し枠。
おしばな
おしばな [2][0] 【押(し)花】
押し葉にした花。
おしばな
おしばな【押し花】
a pressed flower.
おしばひょうほん
おしばひょうほん [4] 【押(し)葉標本】
押し葉を台紙にはり,植物名・採取地・日時・採集者名などを記載したラベルを付した標本。腊葉(サクヨウ)標本。
おしひき
おしひき [2] 【押(し)引き】
(1)品物の値段についての押し問答。「価(ネ)の―はしやしたが/西洋道中膝栗毛(魯文)」
(2)押したり引いたりすること。
おしひしぐ
おしひし・ぐ [4] 【押し拉ぐ】 (動ガ五[四])
(1)押しつぶす。「蓬の車に―・がれたりけるが/枕草子 223」
(2)押さえつけて勢いを弱める。「重責に―・がれる」
おしひたすらに
おしひたすらに 【押し只管に】 (副)
「ひたすらに」を強めていう語。「今はただ―恋しかるらむ/長秋詠藻」
おしひらく
おしひら・く [4] 【押(し)開く】 (動カ五[四])
(1)押してあける。
(2)「開く」を強めていう語。「ドアを―・く」
おしひらく
おしひらく【押し開く】
⇒押し開(あ)ける.
おしひろげる
おしひろ・げる [5] 【押し広げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 おしひろ・ぐ
(1)のばしひろげる。拡張する。「版図(ハント)を―・げる」
(2)広くひろげて他に及ぼす。「―・げて解釈する」
おしひろげる
おしひろげる【押し広げる】
extend;→英和
spread out (by force).
おしひろめる
おしひろめる【押し広める】
extend;→英和
spread;→英和
amplify.→英和
おしひろめる
おしひろ・める [5] 【押(し)広める】 (動マ下一)[文]マ下二 おしひろ・む
広く行き渡らせる。普及させる。「考えを―・める」
おしぶた
おしぶた [0] 【押し蓋】
(漬物などの)容器の中のものを押さえつけるための小ぶりの蓋。
おしぶち
おしぶち [0] 【押し縁】
板などを上から押さえるために打ちつけた,細長い竹や木。
おしぶね
おしぶね [0] 【押し船】
〔「おしふね」とも〕
(1)艪(ロ)を押して航行する船。
(2)艀(ハシケ)などを後ろから押して進める船。
おしへす
おしへ・す 【押し圧す】 (動サ四)
おしつぶす。おしひしぐ。「二藍・葡萄染(エビゾメ)などのさいで(=布切レ)の,―・されて草子の中などにありける/枕草子 30」
おしべ
おしべ【雄蘂】
a stamen.→英和
おしべ
おしべ ヲ― [1] 【雄蕊】
種子植物の花の中にある,雄性生殖器官。花粉をつつむ葯(ヤク)と,これを支える花糸から成る。ゆうずい。
⇔雌蕊(メシベ)
おしぼり
おしぼり [2] 【御絞り】
顔や手をふくために,冷水や湯でしめして絞った小さいタオル,あるいは手拭い。
おしま
おしま ヲシマ 【渡島】
(1)北海道旧一一か国の一。渡島支庁と檜山支庁の南部を占める地域。
(2)北海道南西部の支庁。支庁所在地,函館市。渡島半島の東半を占める。
おしま
おしま ヲ― 【雄島】
宮城県松島湾西部の群島の一。陸に近く渡月橋で結ばれている。((歌枕))「松島や―の磯にあさりせしあまの袖こそかくはぬれしか/後拾遺(恋四)」
おしまい
おしまい [0] 【御仕舞(い)】
(1)終わること。済むこと。「お話はこれで―」
(2)物事がだめになること。「おれの人生ももう―だ」
(3)売り切れ。品切れ。
→仕舞い
おしまおおしま
おしまおおしま ヲシマオホシマ 【渡島大島】
渡島半島の西約50キロメートルにある島。活火山島で無人。1741年(寛保1)の噴火で大津波が発生し,渡島半島西岸で約一五〇〇人が死亡した。
おしまくる
おしまく・る [4] 【押し捲る】 (動ラ五[四])
一方的に押す。初めから終わりまで相手を圧倒する。「―・って土俵外に出す」「論争で一方的に―・られる」
おしまくる
おしまくる【押しまくる】
keep pushing to the end.→英和
おしまげ
おしまげ [0] 【圧し髷】
島田髷を押しつぶしたような形の髷。
おしまげる
おしま・げる [4] 【押(し)曲げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 おしま・ぐ
押してむりやり曲げる。ねじ曲げる。「枝を―・げる」「真実を―・げる」
おしまずき
おしまずき オシマヅキ 【几】
(1)脇息(キヨウソク)。[和名抄]
(2)机のこと。「ただ―にかかりて夕の空に向ふのみ/笈日記」
(3)牛車(ギツシヤ)の前後の口の下に張った低い仕切りの板。軾(シヨク)。戸閾(トジキミ)。[名義抄]
おしまはんとう
おしまはんとう ヲシマ―タウ 【渡島半島】
北海道南西部,津軽海峡に突出する半島。寿都(スツツ)と長万部(オシヤマンベ)を結ぶ地溝帯以南の地域。
おしまろかす
おしまろか・す 【押し転かす】 (動サ四)
ころがして丸く巻く。まるめて玉とする。「あららかなる東絹(アズマギヌ)どもを,―・して,投げ出でつ/源氏(東屋)」
おしまわし
おしまわし [0] 【押し回し】
(1)(ガス栓や点火栓などを)押してからひねること。
(2)才能があり,役に立つこと。また,顔が広いこと。「―が利く」
おしまわす
おしまわ・す [4] 【押(し)回す】 (動サ五[四])
(1)「まわす」を強めていう語。
(2)生活をしてゆく。世の中のことに対処する。「帰朝後も経済学で立派に―・される/浮雲(四迷)」
おしみ
おしみ ヲシミ [0] 【惜しみ】
惜しむこと。多く,他の語と複合して用いられる。「もの―」「売り―」
おしみづな
おしみづな ヲシミ― [3] 【惜しみ綱】
葬送のとき,棺の前や後ろに長く引いて参列者が持つ綱。名残の綱。
おしみて
おしみて ヲシミ― 【惜しみ手】
もの惜しみする人。けちんぼう。「先の―の方へ明朝斎(トキ)を申さんと言ひやりぬ/咄本・醒睡笑」
おしみない
おしみな・い ヲシミ― [4] 【惜しみ無い】 (形)
控えたりためらったりしない。「―・い拍手を送る」「―・く与える」
おしむ
おし・む ヲシム [2] 【惜しむ】 (動マ五[四])
〔形容詞「をし」の動詞化〕
(1)自分の金銭や物品を大切に思い,使わずに済ませようとする。「わずかな手間を―・んだために失敗した」「費用を―・まず造った建物」
(2)自分の労力を使うのをいやがる。普通は否定表現とともに用いる。「できるだけの協力を―・まないつもりだ」「称賛を―・まない」「骨身を―・まず働く」
(3)無駄に失われないよう,大切にする。「寸暇を―・んで勉強する」
(4)価値あるものが失われたこと,また,活用されずに終わることを残念に思う。「ゆく春を―・む」「彼の死は―・みても余りあるものがある」「皆に―・まれつつ職場を去る」
(5)(多く「愛しむ」と書く)価値あるものと考えて大切にする。いとおしむ。「―・むらむ人の心を知らぬ間に/古今(離別)」
[慣用] 名を―
おしむ
おしむ【惜しむ】
(1)[出し惜しむ]spare <expenses> ;→英和
grudge;→英和
be stingy <of> .
(2)[大切に思う]value[prize]highly.(3)[残念に思う]be[feel]sorry <for> .
別れを〜 be unwilling[reluctant]to part <with a person> .
時を〜 value time.惜しまずに freely;ungrudgingly.
おしむぎ
おしむぎ [0][3] 【押(し)麦】
精白した大麦や燕麦(エンバク)を,蒸したのち押しつぶして乾かしたもの。つぶし麦。平麦。
おしむらくは
おしむらくは ヲシムラク― [2] 【惜しむらくは】 (連語)
〔「らく」は接尾語。ク語法の類推によってできた〕
惜しいことには。残念なことには。「勇気はあるが,―才知に欠ける」
おしめ
おしめ [2] 【御湿・襁褓】
〔「しめ」は「しめし(湿布)」の略〕
赤ん坊の股に当て,大小便の汚れを受ける布や紙。おむつ。「―カバー」
おしめ
おしめ [0] 【押(し)目】
上げ基調の相場が一時下がること。
おしめ
おしめ【襁褓】
a diaper;→英和
a (baby's) napkin.〜をあてる diaper <a baby> .
おしめがい
おしめがい [0] 【押(し)目買い】
押し目にあたり,先高を予想して買うこと。
おしめり
おしめり [2][0] 【御湿り】
晴天の続いたあとに降る,適度の雨。降雨を待ち望んでいた時にいう。「よい―ですね」
おしも
おしも [2] 【御下】
(1)大小便や下半身を丁寧にいう語。「―の世話をする」
(2)宮中や貴族に仕える女中。お末。
(3)内侍(ナイシ)の次位の女官。
おしもおされぬ
おしもおされぬ【押しも押されぬ】
universally acknowledged <as> .
おしもつき
おしもつき [3] 【御霜月】
真宗で,一一月二二日から,親鸞の祥月命日である二八日までをいう。その間七昼夜報恩(ホウオン)講が行われる。
おしもどし
おしもどし [0] 【押(し)戻し】
歌舞伎十八番の一。荒事。小手・脛当(スネアテ)・腹巻・大褞袍(オオドテラ)を着,三本の大太刀(オオダチ)をさし,竹笠と青竹を持ち高足駄を履いて花道から出,荒れ狂う怨霊や妖怪を舞台へ押し戻す。「道成寺(ドウジヨウジ)」「鳴神(ナルカミ)」など怨霊の出る狂言のあとに付けて演じられる。
おしもどす
おしもど・す [4] 【押(し)戻す】 (動サ五[四])
押して以前の場所へ戻す。おし返す。「土俵中央へ―・す」
[可能] おしもどせる
おしもどす
おしもどす【押し戻す】
push[force,press]back (人・物を);reject (拒絶).→英和
おしもの
おしもの 【押し物】
〔「おしもん」とも〕
(1)決まりきったもの。ありきたり。「唐茄子のあべ川を食ふ上戸は,たひら一面の―だ/滑稽本・浮世風呂 4」
(2)得意なもの。「あれと,伊勢音頭が上方者の―だよ/滑稽本・浮世風呂 3」
おしもんどう
おしもんどう【押問答する】
argue[have an argument] <with> .→英和
おしもんどう
おしもんどう [3] 【押(し)問答】 (名)スル
互いに自分の主張を譲らずに言い張ること。「―の末,やっと引き下がる」
おしゃ∘ます
おしゃ∘ます (連語)
〔動詞「おしゃる」に助動詞「ます」の付いた「おしゃります」の転〕
おっしゃいます。「これはまあもつたいないこと―∘まして下さります/浄瑠璃・関取千両幟」
おしゃか
おしゃか [0] 【御釈迦】
(1)釈迦(シヤカ)を敬っていう語。「―に経」
(2)〔もと鋳物職人の隠語で,地蔵を鋳るのに誤って釈迦を鋳たことからという〕
出来損ないの品。役に立たない品。「―を出す」「―にする」「―になる」
おしゃか=様
――様((オシヤカサマ))でも=気がつくまい(=御存じあるまい)
未来までも見通すというお釈迦様でも知らないだろう。誰も知らないだろうということを強調していう語。
おしゃかさま
おしゃかさま [4][5] 【御釈迦様】
釈迦を敬っていう語。
おしゃく
おしゃく [0] 【御酌】 (名)スル
(1)酌を丁寧にいう語。「上座から順に―する」
(2)客に酌をする女性。酌婦。
(3)一人前にならない芸者。半玉(ハンギヨク)。
おしゃく
おしゃく【お酌】
〜をする serve sake.
おしゃこ
おしゃこ 【御蝦蛄】
江戸時代の女性の髪形の一。元結で束ねた髪を前に返し,二分して根の前にさした笄(コウガイ)の左右にかけ,余った毛先を返した髪に巻きつけたもの。シャコの胴に似ているのでいう。
おしゃぶり
おしゃぶり [2]
赤ん坊が手に持ってしゃぶる,おもちゃ。
おしゃぶり
おしゃぶり
a teething ring.
おしゃべり
おしゃべり【お喋り】
chattering;a chatterbox (人).→英和
〜する chatter;→英和
gossip <with> .→英和
〜な talkative;→英和
gossipy.→英和
おしゃべり
おしゃべり [2] 【御喋り】
■一■ (名)スル
人と気軽な話をすること。雑談。「道端で―する」
■二■ (名・形動)
口数の多いこと。口が軽いさま。また,そのような人をもいう。「あの―にも困ったものだ」「―な娘」
おしゃま
おしゃま [2] (名・形動)
少女が,年齢の割に大人びた知恵や感覚を身につけていること。ませていること。また,そのさま。「―な女の子」「―を言う」
おしゃまな
おしゃまな
precocious <girl> .→英和
おしゃらく
おしゃらく [2] 【御洒落】
(1)おしゃれ。おめかし。「黒油でもなすつてもう一ぺん―をする気だものを/滑稽本・浮世風呂 2」
(2)おじゃれの別名。[物類称呼]
おしゃり
おしゃり [2][0] 【御舎利】
白殭(ハツキヨウ)病で白くなって死んだカイコ。舎利。
おしゃる
おしゃ・る
〔「おおせある」の転。「おおせらる」からとも〕
■一■ (動ラ四)
「言う」の尊敬語。おっしゃる。「そなた達が聊爾(リヨウジ)を―・るといふ事ではない/狂言・目近籠骨」
■二■ (動ラ下二)
{■一■}に同じ。「はて,ひよんなことを―・れまする/狂言記・抜殻」
おしゃれ
おしゃれ【お洒落をする】
dress (up) smartly;smarten oneself.〜な stylish;→英和
dandyish[foppish](男の).
おしゃれ
おしゃれ [2] 【御洒落】 (名・形動)スル
(1)髪形・化粧・服装など身なりに気を配る・こと(さま)。また,そのような人をもいう。「―したい年頃」「―な娘」
(2)物がしゃれたようすであるさま。「―な靴」
おしゃんす
おしゃん・す (動サ特活)
〔「おしゃります」の転じた「おしゃます」から変化して一語化したもの。近世上方語〕
おっしゃいます。「此比天満で姉ごさんの―・す通,御一門迄つらよごし/浄瑠璃・生玉心中(中)」
〔活用は助動詞「んす」に同じ〕
おしやぶる
おしやぶる【押し破る】
break down[open] <the door> .押し破って入る(出る) burst in (out).
おしやぶる
おしやぶ・る [4] 【押(し)破る】 (動ラ五[四])
押して破る。無理にこわす。「戸を―・って入る」
[可能] おしやぶれる
おしやる
おしや・る [3] 【押し遣る】 (動ラ五[四])
(1)押して向こうへやる。遠ざける。「隅に―・る」
(2)押しのける。しりぞける。「慎重論はいつのまにか―・られた」
おしやる
おしやる【押しやる】
push[thrust]aside.
おしゅう
おしゅう 【御主】
ご主人。ご主君。「よくよく―は怖(コワ)いもの/浄瑠璃・鑓の権三(上)」
おしゅう
おしゅう ヲシフ [0] 【汚習】
よくない習慣。汚俗。
おしゅう
おしゅう ヲシウ [0] 【汚臭】
くさいにおい。「工場排水の―」
おしゅんでんべえ
おしゅんでんべえ 【お俊伝兵衛】
遊女お俊と呉服屋伝兵衛との心中の巷説(コウセツ)。また,これを主題とする戯曲。浄瑠璃「近頃河原の達引(タテヒキ)」,歌舞伎「身替りお俊」など。
おしゆ
おし・ゆ ヲシユ 【教ゆ】 (動ヤ下二)
〔ハ行下二段の動詞「教ふ」が中世後期以降ヤ行にも活用したもの〕
教える。「大手の跡など人の―・ゆるにまかせて泪(ナミダ)を落し/奥の細道」
おしゆ
おしゆ [0] 【押(し)湯】
鋳物の収縮や空隙(巣)の発生を防ぐため,湯(溶融金属)を加圧しつつ内部のガスを抜き,鋳型内に流し込む方法。
おしゆぐち
おしゆぐち [3] 【押(し)湯口】
押し湯のために設けた溶融金属の通路。
おしょう
おしょう ヲシヤウ [1] 【和尚】
〔梵 upādhyāya の俗語形の音訳〕
(1)戒を授ける師となる僧。また,高徳の僧。師僧。和上。
〔華厳宗・天台宗では「かしょう」,律宗・法相宗・真言宗では「わじょう」と読む〕
(2)寺の住職。また,一般に僧侶。「山寺の―さん」
(3)(武芸や茶道など)その道で優れた人。一芸に秀でた人。
〔「和」の音は,「ワ」は呉音,「カ」は漢音,「オ」は唐音〕
おしょう
おしょう【和尚】
a Buddhist priest;a bonze.→英和
おしょうがつ
おしょうがつ 【お正月】
東くめの詩に滝廉太郎が作曲した唱歌。滝自身が編集した1901年(明治34)刊の「幼稚園唱歌」に発表。「もういくつねるとお正月…」
おしょうきちさ
おしょうきちさ ヲシヤウ― 【和尚吉三】
歌舞伎「三人吉三廓初買(クルワノハツガイ)」の主人公三人吉三のうちの一人で,坊主あがりの盗賊。首領格。
おしょく
おしょく【汚職】
corruption;→英和
<米> (a) graft.→英和
〜する receive a bribe.→英和
‖汚職事件 a corruption[bribery,graft]case.
おしょく
おしょく [0] 【御職】
(1)同類の中で,最高のもの。主たるもの。「―もの」
(2)江戸時代,検校(ケンギヨウ)の首座にある人。総検校。
(3)「御職女郎」の略。
おしょく
おしょく ヲ― [0] 【汚職】
〔「瀆職(トクシヨク)」の言い換え語〕
公務員が職権や職務上の地位を利用して,個人的利益を図るなどの不正な行為を行うこと。
おしょくじょろう
おしょくじょろう [4] 【御職女郎】
江戸吉原で,その娼家の中で最上位の遊女。また,最も売れっこの遊女。おしょく。
おしょさん
おしょさん [2]
〔「おししょう(御師匠)さま」の転〕
師匠を敬っていう語。おっしょさん。
おしょぼからげ
おしょぼからげ
和服で,尻の下の辺りをつまんで帯にはさみ込むはしょり方。じんじんばしょり。「―の忙しげに/浄瑠璃・反魂香」
おしよせる
おしよせる【押し寄せる】
march[advance] <on a castle> ;→英和
bear down <upon the enemy> ;surge <upon> (波が).→英和
おしよせる
おしよ・せる [4] 【押(し)寄せる】 (動サ下一)[文]サ下二 おしよ・す
(1)多くの人やものが迫って行く。また,迫って来る。「群衆が警察に―・せる」「高波が―・せる」
(2)押して,一方に寄せる。「机を部屋のすみに―・せる」
おしらこう
おしらこう [0] 【おしら講】
関東地方の養蚕地で行われる蚕神の祭り。正月に女性だけが集まって行うことが多い。蚕日待(カイコビマ)ち。
おしらさま
おしらさま [5][0] 【おしら様】
東北・関東・中部地方の民間で信仰されている神。東北では,桑の木などに男女や馬などの頭部を彫り,衣装を着せた30センチメートルほどの偶像。農神とする所が多い。いたこなどの巫女(ミコ)が祭文(サイモン)を唱えてまつる。関東・中部では蚕神とする所が多く,桑の小枝を持つ女人像の軸絵で表される。おしらぼとけ。おしらがみ。
おしら様[図]
おしら様
おしらさま [5][0] 【おしら様】
東北・関東・中部地方の民間で信仰されている神。東北では,桑の木などに男女や馬などの頭部を彫り,衣装を着せた30センチメートルほどの偶像。農神とする所が多い。いたこなどの巫女(ミコ)が祭文(サイモン)を唱えてまつる。関東・中部では蚕神とする所が多く,桑の小枝を持つ女人像の軸絵で表される。おしらぼとけ。おしらがみ。
おしら様[図]
おしら講
おしらこう [0] 【おしら講】
関東地方の養蚕地で行われる蚕神の祭り。正月に女性だけが集まって行うことが多い。蚕日待(カイコビマ)ち。
おしろい
おしろい【白粉】
(face) powder.→英和
〜をつける powder <one's face> .‖白粉下(をつける) (spread) foundation cream.白粉刷毛(ばけ) a (powder) puff.
おしろい
おしろい [0] 【白粉】
〔お白い,の意〕
(1)肌色を整えるために用いる化粧品。粉白粉・練り白粉・固形白粉などがある。白きもの。
(2)オシロイバナの略。[季]秋。
おしろいくさい
おしろいくさ・い [6] 【白粉臭い】 (形)
(1)白粉の匂いがする。
(2)水商売風である。あだっぽい。「―・い女」
おしろいした
おしろいした [0] 【白粉下】
白粉ののりをよくするため,下地としてつけるクリームや化粧水。化粧下。
おしろいちゅうどく
おしろいちゅうどく [5] 【白粉中毒】
かつて白粉に含まれていた鉛白による中毒。
→鉛(ナマリ)中毒
おしろいばな
おしろいばな [3] 【白粉花】
オシロイバナ科の多年草。熱帯アメリカ原産。高さ1メートル内外。葉は卵形で対生。夏秋,茎頂に緋紅色・黄色・白色,またそれらの絞りなどの漏斗状の花がつき,夕方開き,翌朝しぼむ。種子の胚乳は白粉に似て白い。おしろいの花。夕化粧。[季]秋。
おしろいばな
おしろいばな【白粉花】
《植》a marvel-of-Peru.
おしろいやけ
おしろいやけ [0] 【白粉焼け】 (名)スル
白粉を長期間使用したため,鉛白によって皮膚が茶色になること。役者・芸者などに多かった。
おしろご
おしろご 【御城碁】
江戸時代,将軍上覧の囲碁対局。寺社奉行の指図で,毎年一回,江戸城黒書院で開かれた。
おしわける
おしわ・ける [4] 【押(し)分ける】 (動カ下一)[文]カ下二 おしわ・く
密集している人やものを力を入れて両側に分ける。かきわける。「葦(アシ)を―・けて進む」
おしわける
おしわける【押し分ける】
push[elbow](one's way) <through the crowd> .→英和
おしわたる
おしわた・る [4] 【押(し)渡る】 (動ラ五[四])
海・川などを勢いよく渡る。
おしわり
おしわり [0] 【押(し)割り】
「押し割り麦」の略。
おしわりむぎ
おしわりむぎ [5] 【押(し)割り麦】
押しつぶして割った大麦。おしわり。
→ひき割り麦
おしん
おしん ヲ― [0] 【悪心】
胸がむかむかして,吐き気のすること。嘔気(オウキ)。
〔「あくしん」と読めば別語〕
おしん
おしん ヲ― [0] 【汚疹】
かさぶた。
おしんこ
おしんこ [0] 【御新香】
香(コウ)の物。しんこ。
おしピン
おしピン [0] 【押し―】
「画鋲(ガビヨウ)」の関西での表現形。
おしボタン
おしボタン【押しボタン】
a push button.‖押しボタン戦争 a push-button war.
おしボタン
おしボタン [3] 【押し―】
電気回路のスイッチの働きをするボタン。押すと回路がつながり,電気が流れる。
おじ
おじ 【祖父】
〔「おほぢ」の転〕
父母の父。そふ。
⇔おば
「母方の―の許に養はれしに/折たく柴の記」
おじ
おじ ヲヂ [0] 【小父】
他人である年輩の男性をいう語。「さま」「さん」を付けて用いる。
→おじさん
おじ
おじ【伯[叔]父】
an uncle.→英和
(よその)おじさん uncle (呼称).
おじ
おじ ヲヂ [0] 【伯父・叔父】
〔「を(小)ち(父)」から〕
父母の兄弟。
(ア)父母の兄。また,伯母(オバ)の夫をもいう。《伯父》
(イ)父母の弟。また,叔母(オバ)の夫をもいう。《叔父》
⇔おば
おじ
おじ ヲヂ 【老翁】
年とった男。翁(オキナ)。爺(ジジ)。「山羊(カマシシ)の―/日本書紀(皇極)」
おじいさん
おじいさん【お祖父さん】
a grandfather;→英和
a grandpa(pa);→英和
an old man (老人).
おじいさん
おじいさん オヂイ― [2] 【お祖父さん】
祖父を敬って,また親しんでいう語。
⇔おばあさん
「田舎の―」
おじいさん
おじいさん オヂイ― [2] 【お爺さん】
老年の男性を親しんでいう語。
⇔おばあさん
「隣の―」
おじおじ
おじおじ オヂオヂ [1] (副)
恐れるさま。恐る恐る。おずおず。「いひわけもあとやさき―して/西洋道中膝栗毛(魯文)」
おじおそる
おじおそ・る オヂ― 【怖ぢ恐る】
■一■ (動ラ上二)
「おじおそれる」に同じ。「このよしを申すに,帝いみじく―・り給ひ/宇治拾遺 15」
■二■ (動ラ下二)
⇒おじおそれる
おじおそれる
おじおそ・れる オヂ― 【怖じ恐れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 おぢおそ・る
ひどくこわがる。「(狂女ハ)槍は降りても必ず来(ク)べし,と―・れながら/金色夜叉(紅葉)」
おじおや
おじおや ヲヂ― 【伯父親・叔父親】
親同様のおじ。「勿体なくも―を忠義にかへぬ不孝の剣/浄瑠璃・国性爺後日」
おじか
おじか ヲ― [1][0] 【牡鹿】
雄のシカ。さおしか。
⇔牝鹿(メジカ)
おじか
おじか【雄[牡]鹿】
a stag.→英和
おじがたき
おじがたき ヲヂ― [3] 【伯父敵】
歌舞伎の敵役の一。御家騒動の,悪い伯父の役。
おじき
おじき 【御直】
(1)他の人を介さず,貴人が直接かかわること。ごじき。「弁慶様にお目見え致し,―の詞下さるるが/浄瑠璃・ひらかな盛衰記」
(2)「御直衆」の略。「―の御奉公に出したきとの念願にて/浄瑠璃・堀川波鼓(上)」
おじき
おじき ヲヂ― [0] 【伯父貴・叔父貴】
おじを親しんで,また敬っていう語。主に若い人が使う。
おじきしゅう
おじきしゅう 【御直衆】
主君の側近に親しく仕える家臣。近習衆。「―かまた者か,暗くて面は見えねども/浄瑠璃・扇八景」
おじぎ
おじぎ【お辞儀(をする)】
(make) a bow <to> .→英和
おじぎ
おじぎ [0] 【御辞儀】 (名)スル
〔「辞儀」を丁寧にいう語〕
(1)頭を下げて挨拶すること。「先生に―する」
(2)遠慮すること。辞退。「何しに―申ましよ,両人ながらお茶はえたべませぬ/浄瑠璃・氷の朔日(上)」
おじぎそう
おじぎそう [0] 【含羞草】
マメ科の多年草。ブラジル原産。日本には江戸末期に渡来し,観賞用に一年草として栽培される。葉は夜になると閉じる就眠運動をするほか,触れられたりして刺激を受けると急に閉じて垂れ下がる閉葉運動を行う。夏,淡紅色の小花が球状に群がり咲く。ネムリグサ。[季]夏。
含羞草[図]
おじぎそう
おじぎそう【含羞草】
a sensitive plant.
おじけ
おじけ オヂ― [0] 【怖気】
こわがる気持ち。恐怖心。おぞけ。「―がつく」
おじけ
おじけ【怖じ気がつく】
be seized[smitten]with fear;become timid.
おじけ=をふるう
――をふる・う
恐怖で体がふるえる。こわがる。「皆―・って,彼の前へ出ようとしない」
おじけだつ
おじけだ・つ オヂケ― [4] 【怖気立つ】 (動タ五[四])
恐ろしくなってくる。恐怖心が生ずる。「相手のけんまくに―・つ」
おじけづく
おじけづ・く オヂケ― [4] 【怖気付く】 (動カ五[四])
恐ろしい,かなわないという気になる。ひるむ。「相手が優勝候補と聞いただけで―・いた」
おじける
おじ・ける オヂケル [0] 【怖ける】 (動カ下一)
恐ろしさで,びくびくする。「―・ケテモノモイエヌ/ヘボン」
おじける
おじける【怖じける】
be frightened <at,of> .
おじご
おじご ヲヂ― [0] 【伯父御・叔父御】
「おじ(伯父・叔父)」を敬っていう語。
おじさん
おじさん ヲヂ― [0] 【伯父さん・叔父さん】
「おじ(伯父・叔父)」を敬って,また親しんでいう語。
⇔おばさん
おじさん
おじさん ヲヂ― [0] 【小父さん】
他人である年配の男性を親しんでいう語。
⇔おばさん
「よその―」
おじじゃひと
おじじゃひと ヲヂヂヤ― 【伯父者人・叔父者人】
〔おじである人の意。「者」は当て字〕
おじさん。おじじゃもの。「先度―より相撲の書た物を呉られた/狂言・文相撲(虎寛本)」
おじなし
おじな・し ヲヂ― 【怯し】 (形ク)
(1)意気地がない。おくびょうだ。「―・き事する舟人にもあるかな/竹取」
(2)劣っている。「―・きや我に劣れる人を多み/仏足石歌」
おじま
おじま ヲ― [0] 【小島】
小さい島。こじま。
おじま
おじま ヲジマ 【小島】
姓氏の一。
おじますけま
おじますけま ヲジマ― 【小島祐馬】
(1881-1966) 中国思想史家。高知県生まれ。京大教授。京大人文科学研究所初代所長。著「古代支那研究」「中国の社会思想」など。
おじめ
おじめ ヲ― [0][3] 【緒締め】
袋物の緒を束ねて通し,口を締めるための穴のあいた玉。緒止め。
おじゃま
おじゃま [0] 【御邪魔】 (名)スル
〔相手の邪魔をする意から〕
相手の家を訪問すること。訪問する際,また,訪問先から帰る際の挨拶(アイサツ)の言葉としても使う。「ちょっと―させていただきたいのですが」「大変―いたしました」
おじゃる
おじゃ・る オヂヤル (動ラ四)
〔「おいである」の転という〕
(1)「来る」「行く」「居る」の意の尊敬語。いらっしゃる。来られる。おられる。「只今馬をかりに―・つた程に/狂言・骨皮」「是に師匠の―・つたらば/狂言・塗師」
(2)「ある」の意の丁寧語。あります。「トロヤトユウ城里ノ近辺ニアモニヤトユウ里ガ―・ル/天草本伊曾保」
(3)(補助動詞)
助動詞「で」に付いて「ある」の意の丁寧語として用いられる。…でございます。…であります。「言葉ハ吃リデ―・ッタ/天草本伊曾保」
おじゃれ
おじゃれ オヂヤレ
〔「おじゃれ」と呼びかけて客を引いたところから〕
旅籠屋(ハタゴヤ)の下女。売春もした。出女(デオンナ)。おしゃらく。「―の身には何がなる/浄瑠璃・丹波与作(中)」
おじゃん
おじゃん
〜になる go wrong;go to pieces.
おじゃん
おじゃん [2]
物事が中途でだめになってしまうこと。「せっかくの計画も―になる」
〔「じゃん」は鎮火を知らせる半鐘の音という〕
おじや
おじや [2]
〔もと近世女性語〕
雑炊(ゾウスイ)。
おじや
おじや ヲヂヤ 【小千谷】
⇒おぢや(小千谷)
おじやひと
おじやひと ヲヂ― 【伯父や人・叔父や人】
「おじじゃひと」の転。「―の方へことづてなりともせうものを/狂言・文蔵(虎寛本)」
おじゅう
おじゅう [2] 【御重】
重箱を丁寧にいう語。
おじゅうや
おじゅうや [0] 【御十夜】
⇒十夜(ジユウヤ)
おじょう
おじょう [2] 【御嬢】
上・中流家庭の娘を敬っていう語。「庄屋の―が新田村の,杢蔵男にうつ惚れて/歌舞伎・お染久松色読販」
おじょうきちさ
おじょうきちさ 【お嬢吉三】
歌舞伎「三人吉三廓初買(クルワノハツガイ)」の主人公,三人吉三のうちの一人で,女装の盗賊。
おじょうぐち
おじょうぐち オヂヤウ― [2] 【御錠口】
江戸城や大名の邸で,表と奥との境の出入り口。江戸城では御錠口番が詰め,五つ(午前八時頃)に開き,六つ(午後六時頃)に閉めた。ここから奥へは特定の者以外男子禁制であった。
おじょうさま
おじょうさま [2] 【御嬢様】
(1)他人の娘や主家の娘を敬っていう語。
(2)世の中の苦労を知らずに,大事に育てられた女性。「―育ち」
おじょうさん
おじょうさん【お嬢さん】
a young lady;your[his,her]daughter (敬称);miss (当人に).→英和
〜育ちの well-bred.
おじょうさん
おじょうさん [2] 【御嬢さん】
「おじょうさま」のややくだけた言い方。未婚の若い女性に対する呼びかけに多く用いる。
おじょうず
おじょうず [0] 【御上手】
お世辞。見えすいたほめ言葉。「―を言う」
おじょく
おじょく【汚辱】
<suffer> disgrace.→英和
おじょく
おじょく ヲ― [0] 【汚辱】
けがしはずかしめること。はずかしめ。「―を受ける」
おじょく
おじょく ヲヂヨク [0] 【汚濁】
〔「じょく」は呉音〕
⇒おだく(汚濁)
おじる
お・じる オヂル [2] 【怖じる】 (動ザ上一)[文]ダ上二 お・づ
(1)こわがる。びくびくする。「物音に―・じる」
(2)恐れてはばかる。「紅濃くよき衣着ず,それは海の神に―・ぢて/土左」
〔「おどす」に対する自動詞〕
おじろじか
おじろじか ヲジロ― [3] 【尾白鹿】
シカ科の哺乳類。亜種が多く,肩高80〜110センチメートル,体長150〜210センチメートル。雄は前方に曲がる角をもつ。全体が褐色で,尾の下面が白。走るとき尾を立てるので下面の白色がよく見える。幼獣は全身に白斑がある。南北アメリカに分布,森林地帯にすむ。
おじろわし
おじろわし ヲジロ― [3] 【尾白鷲】
タカ目タカ科の鳥。翼を開くと2メートルを超す。体は暗褐色で頭部は淡褐色,尾が純白。海岸や湖岸にすみ,魚を主食とするが,時に鳥獣をも捕食する。ユーラシア北部,グリーンランドに分布するが生息数は減少し,一部で絶滅。。日本には主に冬鳥として渡来,少数が北海道東部で繁殖する。天然記念物。絶滅危惧種。
おじん
おじん ヲヂ― [2]
〔「おじさん」の転〕
自分より年上の男性を,もう「おじさん」であるとして呼ぶ若者言葉。
⇔おばん
おじん
おじん ヲヂン [0] 【汚塵】
きたないごみ。
おす
お・す [0] 【押す・圧す】 (動サ五[四])
(1)物に手・指先などを当てがって,前方へ力を加える。《押》
⇔引く
「―・しても引いてもあかない」「ボタンを―・すとブザーが鳴ります」
(2)車両などに後ろから力を加えて前進させる。《押》「乳母車を―・す」「橇(ソリ)を―・す」
(3)上から力を加える。
(ア)重みを加える。「上から―・してつぶす」
(イ)(「捺す」とも書く)印や型を上から当てて写す。「印鑑を―・して下さい」「記念帳にスタンプを―・す」「手形を―・す」
(ウ)箔(ハク)を貼り付ける。《押》「金箔を―・す」
(4)優位に立って相手を圧倒する。《押・圧》「気迫に―・される」「終始―・し気味に試合を進める」「その場の雰囲気に―・されて何も言えない」
(5)強引に自分の意志を通そうとする。《押》
(ア)相手に対して働きかける。「理詰めで―・して来られてはかなわない」「この条件でもう一押し―・してみよう」
(イ)方針を変えずに貫く。やり方などを変えずに進める。「医学部受験一本槍で―・す」
(6)障害や困難があるのに,無理をする。強いてする。《押》「反対を―・して…する」「病気を―・して会議に出席する」
→押して
(7)(「念を押す」などの形で)確かめる。《押》「約束を忘れないように念を―・す」
(8)(放送などで)時間がおしつまる。
(9)軍勢などを進める。「東海東山両道を―・して責め上る/太平記 13」
(10)光などを,上から一面に及ぼす。「春日山―・して照らせるこの月は/万葉 1074」
[可能] おせる
[慣用] 駄目を―・横車を―・横に車を―/烙印(ラクイン)を押される
おす
お・す ヲス 【食す】 (動サ四)
(1)「飲む」「食う」の尊敬語。「醸(カ)みし大御酒うまらに聞しもち―・せ/古事記(中)」
(2)「着る」の尊敬語。「臣の子は栲の袴を七重―・し/日本書紀(雄略)」
(3)「治める」の尊敬語。「天皇(スメロキ)の―・す国なれば/万葉 4006」
おす
おす【推す】
infer <from> (推断);→英和
recommend (推薦).→英和
…から〜と judging from….推して知るべし <The rest> may be inferred.
おす
おす【雄[牡]】
a male.→英和
〜の male <dog> ;he- <goat> .→英和
おす
おす【押す】
push;→英和
press <the button> ;→英和
stamp <a seal> .→英和
念を〜 make sure.病を押して in spite of one's illness.
おす
おす ヲス [2] 【雄・牡】
(1)動物で,精巣を有し,精子を作る個体。雌雄異体の生物で,小配偶子を作る個体。符号に♂を使う。
⇔雌(メス)
(2)植物で,雄花のみをつける株。
おす
お・す [0] 【推す】 (動サ五[四])
〔「おす(押・圧)」と同源〕
(1)適当な人・物を推薦する。「委員長に―・す」「受賞候補としてこの作品を―・す」
(2)ある事から他の事を推測する。「これまでの発言から―・して,この件には反対らしい」「これまでに得られた情報から―・すと,彼の当選はほぼ確実だ」
[可能] おせる
おす
おす [1] (感)
道などで出会った時の挨拶(アイサツ)の語。男子学生など若い男性が,仲間内で用いる。おっす。
おす
お・す (動サ特活)
〔近世江戸の遊里語。現代では京都地方で用いられる〕
(1)「ある」「いる」の丁寧語。ございます。あります。おります。「おや,ぬしやあ白いほくろが―・すよ/洒落本・自惚鏡」
(2)(補助動詞)
形容詞の連用形,助動詞「だ」の連用形「で」に付いて丁寧の意を表す。…(で)ございます。…(で)あります。「徳さんか,だうりできいたやうな声で―・した/洒落本・志羅川夜船」
〔(1)連用形「おし」,終止形「おす」の用例がみられる。(2)はじめは吉原の妓楼松葉屋の用語として用いられたものという〕
おすい
おすい【汚水】
filthy water;sewage (下水).→英和
汚水溜 a cesspool.→英和
おすい
おすい オスヒ 【襲】
古代,衣服の上から着た外套(ガイトウ)のようなもの。もと男女とも用いたが,のちには主として神事をつかさどる女性が用いた。一説に,幅広の布ともいう。
おすい
おすい ヲ― [0] 【汚水】
汚濁した水。家庭・工場などで使用して汚れた水。「―処理」
おすいもじ
おすいもじ 【御推文字】
〔推察・推量などの文字詞に「お」の付いた語〕
推察。推量。おすもじ。すもじ。「跡は言はずと―さ/歌舞伎・魚屋茶碗」
おすえ
おすえ 【御末】
(1)宮中・将軍家・諸侯などの奥向きで,雑役に従事する女の詰めている部屋。また,その女。おはした。
(2)「御末衆」の略。
(3)〔女房詞〕
扇。
おすえしゅう
おすえしゅう [3] 【御末衆】
室町幕府の職名。雑役・宿直を務める下級の侍。おすえ。
おすきやぼうず
おすきやぼうず [5] 【御数寄屋坊主】
「数寄屋坊主(スキヤボウズ)」に同じ。
おすぎおたま
おすぎおたま 【お杉お玉】
江戸時代,伊勢神宮で間(アイ)の山節を演奏する二人の女芸人が,代々名乗った芸名。客の投げつける銭を,巧みに避けながら演じるので有名だった。
おすそわけ
おすそわけ [0] 【御裾分け】 (名)スル
裾分けを丁寧にいう語。お福分け。「頂き物を―する」
おすそわけ
おすそわけ【お裾分けする】
give a portion <of> ;→英和
share a gift <with a person> .→英和
おすたか
おすたか 【御巣鷹】
群馬県南西部,多野(タノ)郡上野(ウエノ)村にある山(尾根)。1985年(昭和60),日本航空機が墜落。
おすべらかし
おすべらかし [0][4] 【御垂髪】
⇒すべらかし(垂髪)
おすべり
おすべり [2] 【御滑り】
(1)「滑り台」に同じ。
(2)「おさがり{(1)(2)(3)}」に同じ。「―のこの御膳/浄瑠璃・先代萩」
おすまし
おすまし [2] 【御澄まし】
(1)すまし,気取ること。また,その人。
(2)すまし汁。
おすみつき
おすみつき [0][3] 【御墨付き】
(1)将軍や大名の黒印を押した文書。
(2)権力者や権威者の許可・承諾・保証など。また,その文書。「―をいただく」
おすめどり
おすめどり 【護田鳥】
ミゾゴイの古名。[新撰字鏡]
おすもじ
おすもじ [2] 【御す文字】
〔文字詞〕
(1)〔もと女房詞〕
鮨(スシ)。すもじ。
(2)「御推(スイ)文字」に同じ。「待つ身より待たるる身の千々の思ひを―/浄瑠璃・孕常盤」
おすわり
おすわり [2] 【御座り】 (名)スル
(1)座ること。幼児の動作についていう。「―して食べなさい」
(2)犬が座ること。また,座るよう犬に命令する言葉。
おず
お・ず オヅ 【怖づ】 (動ダ上二)
⇒おじる
おずおず
おずおず
〜(と) timid(ly);→英和
fearful(ly);→英和
nervous(ly).→英和
〜する be timid.
おずおず
おずおず オヅオヅ [1] (副)スル
〔動詞「怖(オ)ず」を重ねたものから〕
おそれためらいながら行動するさま。こわごわ。おそるおそる。「―(と)入って来る」
おずし
おず・し 【悍し】 (形ク)
気性が激しい。おずまし。おぞし。「―・かるべき事を,思ひ寄るなりけむかし/源氏(浮舟)」
おずまし
おずま・し 【悍まし】 (形シク)
「おぞましい(悍){(2)}」に同じ。「人聞きも,うたて―・しかべきわざを/源氏(夕霧)」
おせいぼ
おせいぼ [0] 【御歳暮】
⇒せいぼ(歳暮)(2)
おせおせ
おせおせ [0] 【押せ押せ】
(1)〔普通「おせおせになる」の形で使う〕
仕事や予定が立て込むこと。また,立て込んだ仕事などが,一か所で遅れてその影響が次々に及ぶこと。「会議が長引いてあとの予定が―になった」
(2)優位に立って積極的に物事を運ぶさま。「―ムードで試合を進める」
おせぐむ
おせぐ・む (動マ四)
猫背である。「たけ高く,―・みたる者/宇治拾遺 9」
おせじ
おせじ【お世辞】
a compliment;→英和
(a) flattery(へつらい).〜を言う compliment <a person on> ;flatter.→英和
〜のないところ frankly (speaking)….
おせじ
おせじ [0] 【御世辞】
相手の機嫌をとろうとしていう,口先だけのほめ言葉。お追従(ツイシヨウ)。「―を言う」「―にもよい出来とはいえない」「―笑い」
おせせ
おせせ
〔「せせ」は「世話」の「世」を重ねたもの〕
余計なお世話。「きつい―だの/滑稽本・浮世風呂 3」
おせせ=の蒲焼(カバヤ)き
――の蒲焼(カバヤ)き
〔「世話を焼く」を「蒲焼き」にかけて〕
余計な世話をやくこと。また,その人。おせっかい。「昼夜を分かず『さつさおせおせ,―』/滑稽本・志道軒伝」
おせち
おせち [2][0] 【御節】
節(セチ){(2)}に作る料理。主に正月用の料理をいう。「―料理」
おせっかい
おせっかい【お節介な】
officious;→英和
uncalled-for.〜をする meddle[interfere] <in> ;→英和
poke one's nose <into another's affairs> .〜はよせ Mind your own business.‖お節介者 a meddler.
おせっかい
おせっかい [2] 【御節介】 (名・形動)
かえって迷惑になるような余計な世話をやくこと。また,そのような人やさま。「―な人」「―をやく」
おせわ
おせわ [2] 【御世話】 (名・形動)
(1)世話を丁寧にいう語。「病人の―をする」
(2)御面倒。「―でもよろしくお願いします」
(3)お節介。「大きな―だ」
おせわさま
おせわさま [0] 【御世話様】 (名・形動)
他人が自分のために尽力してくれることをいう語。その人に対する感謝の意を表す挨拶(アイサツ)の言葉として用いることが多い。おせわさん。「たいへん―になりました」「どうも―」「―でした」
おせん
おせん [2] 【御煎】
「御煎餅(オセンベイ)」の略。「―にキャラメル」
おせん
おせん ヲ― [0] 【汚染】 (名)スル
汚れに染まること。特に,細菌・有害物質などに汚されること。また,汚すこと。「放射能に―される」「大気―」
おせん
おせん【汚染】
<air,environmental> pollution;→英和
<radioactive> contamination.〜する pollute;→英和
contaminate.→英和
‖汚染物質 a pollutant;a contaminant.汚染防止 antipollution;anticontamination.
おせんころがし
おせんころがし 【お仙転がし】
千葉県勝浦市,房総丘陵が太平洋に落ち込む所にある断崖。東西4キロメートルにわたり,雄大な海食景観を呈する。
おせんしゃふたんげんそく
おせんしゃふたんげんそく ヲ― [8] 【汚染者負担原則】
〔polluter pays principle〕
企業や開発者などの環境汚染者が環境破壊や健康被害が起こらないよう汚染防止に伴う費用を負担し,必要な対策を講じるべきであるとする考え方。PPP 。
おぜ
おぜ ヲゼ 【尾瀬】
群馬・福島・新潟の三県にまたがり,尾瀬沼(面積1.7平方キロメートル)・尾瀬ヶ原を中心に燧(ヒウチ)ヶ岳・至仏山などの周辺山地を含む地域。海抜1400メートル内外。日本最大の高層湿原。ミズバショウ・ニッコウキスゲなどの湿地植物の宝庫。日光国立公園に属す。
おぜ
おぜ ヲゼ 【小瀬】
姓氏の一。
おぜいす
おぜい・す (動サ特活)
〔近世江戸の遊里語〕
補助動詞として用いられる。「おぜんす{(2)}」に同じ。「何をお前がおつせんす事があるもので―・す/洒落本・南客先生文集」
〔活用は助動詞「いす」に同じ〕
おぜえす
おぜえ・す (動サ特活)
〔近世江戸の遊里語〕
(1)「ある」の意の丁寧語。ございます。あります。「ぬしが客なら,突出すの長棹のいふ事も―・せうけれ共/洒落本・和唐珍解」
(2)(補助動詞)
形容詞の連用形,助動詞「だ」の連用形「で」(また,それに助詞「ば」「も」などの付いた形)などに付いて,丁寧の意を表す。…(で)ございます。…(で)あります。「女郎も『よう―・すわな。今夜は居なんしな』といへば/洒落本・五臓眼」
〔活用は助動詞「いす」に同じ〕
おぜき
おぜき ヲゼキ 【小関】
姓氏の一。
おぜきさんえい
おぜきさんえい ヲゼキ― 【小関三英】
⇒こせきさんえい(小関三英)
おぜぬま
おぜぬま ヲゼ― 【尾瀬沼】
尾瀬東部の湖。燧ヶ岳(ヒウチガタケ)からの溶岩による堰止め湖。
→尾瀬
おぜほあん
おぜほあん ヲゼ― 【小瀬甫庵】
(1564-1640) 安土桃山・江戸初期の儒医。尾張(一説に,美濃)の人。名は道喜。儒学・易学・軍学に通じ,医者として豊臣秀次・堀尾吉晴に仕えた。著「太閤記」「信長記」など。
おぜんす
おぜん・す (動サ特活)
〔近世江戸の遊里語〕
(1)「おぜえす{(1)}」に同じ。「外に客衆が―・せんから/洒落本・甲駅新話」
(2)(補助動詞)
おぜえす{(2)}」に同じ。「ございます」「ござんす」に当たるが,それより敬意の度は低い。「『春風さんおやかましう―・せう』『いえ,もうお互ひで―・す』/洒落本・南客先生文集」
〔活用は助動詞「いす」に同じ〕
おぜんだて
おぜんだて [0] 【御膳立て】 (名)スル
(1)膳を出し,食器や料理を並べて,すぐ食事ができるようにすること。
(2)いつでもとりかかれるように,また,うまく事が運ぶように準備を整えること。「首脳会談を―する」
おそ
おそ ヲソ 【獺】
カワウソ。かわおそ。「そなたの鯉を―が喰うてないとおしやるごとく/狂言・鱸庖丁」
おそ
おそ ヲ― [1] 【悪阻】
つわり。
おそ
おそ 【遅・鈍】
〔形容詞「おそし」の語幹から〕
(1)おそいこと。また,おくれること。《遅》「―速(ハヤ)も汝(ナ)をこそ待ため/万葉 3493」
(2)おろかなこと。にぶいこと。「剣大刀(ツルギタチ)己(ナ)が心から―やこの君/万葉 1741」
おそあがり
おそあがり [3] 【遅上(が)り】
もと,数え年八歳で小学校に入学することの俗称。八つ上がり。
⇔早上がり
おそあし
おそあし [0] 【遅足】
ゆっくり歩くこと。
おそい
おそい オソヒ 【襲】
〔動詞「おそう」の連用形から〕
(1)上をおおうもの。覆い。「―・棟(ムネ)などに長き枝を葺きたるやうにさしたれば/枕草子 99」
(2)〔馬をおおうもの,の意〕
鞍。「御―はいづれをか奉らむ/宇津保(初秋)」
(3)屏風や障子の枠の木。襲い木。「―にはみな蒔絵(マキエ)したり/栄花(衣の珠)」
(4)屋根板のおさえ。「弓矢なき者は―の石木を以つて打ちければ/盛衰記 34」
おそい
おそい【遅い】
(1)[時間]late (時刻が);→英和
behind time (遅刻).
(2)[動作などが]slow.→英和
遅く late (時刻); slowly (動作).
遅くなる be late;be behind time.夜遅く(まで) (until) late at night.遅くとも at (the) latest.遅かれ早かれ sooner or later.
おそい
おそ・い [0][2] 【遅い・鈍い】 (形)[文]ク おそ・し
(1)物事の時期や順序があとである。基準になる時から時間がかなり経過している。《遅》
⇔はやい
「入社は彼の方が―・い」「例年より開花が―・い」「今日はもう―・いから明日にしよう」
〔時刻・時期の場合は「晩い」とも書く〕
(2)時期がすでに過ぎていて役に立たない。間に合わない。《遅》「今ごろ来たってもう―・い」
(3)物事をするのに時間がかかる。また,進む程度が小さい。のろい。
⇔はやい
「スピードが―・い」「仕事は―・いが丁寧だ」「発育が―・い」
(4)にぶい。愚かだ。「さ様のことにも,心―・くて物し給ふ/源氏(蓬生)」
[派生] ――さ(名)
[慣用] 今や遅し
おそいかかる
おそいかか・る オソヒ― [5] 【襲い掛(か)る】 (動ラ五[四])
突然,攻撃をしかけて,危害をおよぼそうとする。「おおかみが羊に―・った」
[可能] おそいかかれる
おそう
おそ・う オソフ [0][2] 【襲う】 (動ワ五[ハ四])
〔「押す」に接尾語「ふ」の付いた「おさふ」の転〕
(1)不意に攻めかかる。「暴漢に―・われる」
(2)風雨・地震などが被害を及ぼす。「台風が九州を―・う」
(3)不意に押しかける。また,不意にやって来る。「友人の家を―・って御馳走になる」「強迫観念に―・われる」
(4)地位や名跡を受け継ぐ。跡を継ぐ。「父のあとを―・って家元になる」
(5)物の怪(ケ)などが乗り移る。「内外(ウチト)なる人の心ども,物に―・はるるやうにて/竹取」
(6)衣などを重ねて着る。[名義抄]
(7)〔「圧ふ」と書く〕
上からのしかかる。押さえつける。「舟は―・ふ海のうちのそらを/土左」
[可能] おそえる
おそう
おそう【襲う】
attack (襲撃);→英和
fall on;raid (警察の手入れ);→英和
visit[strike](災害などが).→英和
襲われる be attacked[visited] <by> ;be seized <with a panic> .
おそうし
おそうし 【遅牛】
〔「おそうじ」とも〕
歩くことが遅い牛。練り牛。
おそうし=も淀(ヨド)、早牛(ハヤウシ)も淀
――も淀(ヨド)、早牛(ハヤウシ)も淀
京を出た牛は,速さは違っても結局は淀に着くように,経過の遅い早いはあるが,結果は同じであるというたとえ。練り牛も淀まで。「―と云ふ。明日の今時分には追つ付かうぞ/狂言記・牛馬」
おそうそう
おそうそう [0] 【御草草】
粗末であること。不十分であること。「お草々でございました」「お草々さま」などの形で,挨拶(アイサツ)の言葉に用いることが多い。
おそうまれ
おそうまれ [3] 【遅生(ま)れ】
四月二日から一二月三一日までに生まれたこと。また,その人。
⇔早生まれ
おそかれはやかれ
おそかれはやかれ 【遅かれ早かれ】 (連語)
遅い早いの違いはあっても必ず。いずれにしても。早晩。
おそき
おそき 【襲着・襲衣】
上着。表着。「児ろが―の有ろこそえしも/万葉 3509」
おそきひ
おそきひ 【遅き日】 (連語)
俳句で,日の暮れるのが遅くなったと感じられる,春の日。永き日。遅日(チジツ)。[季]春。
おそく
おそく [0] 【遅く】
〔「おそい」の連用形から〕
おそい時刻・時期。「夜―まで働く」
おそくずのえ
おそくずのえ オソクヅ―ヱ 【偃息図の絵】
春画。枕絵。「―などを御覧も候へ/著聞 11」
おそくとも
おそくとも [4] 【遅くとも】 (副)
「遅くも」に同じ。「―来年末には完成するだろう」
おそくも
おそくも [2][3] 【遅くも】 (副)
たとえ遅くなっても。遅くても。遅くとも。
おそぐされびょう
おそぐされびょう [0] 【遅腐れ病】
ブドウに発生する炭疽(タンソ)病。
→炭疽病(2)
おそざき
おそざき【遅咲きの】
late-flowering <azalea> ;late <flowers> .→英和
おそざき
おそざき [0] 【遅咲き】
開花時期が遅いこと。また,遅く咲く品種。
⇔早咲き
おそざくら
おそざくら [3] 【遅桜】
時節に遅れて咲く桜。[季]春。
おそし
おそ・し 【遅し・鈍し】 (形ク)
⇒おそい
おそしさま
おそしさま [5][4] 【御祖師様】
仏教の各宗派の開祖の尊敬語。特に,日蓮上人の称。
おそじも
おそじも [0] 【晩霜】
四,五月になって降りる霜。ばんそう。
おそぢえ
おそぢえ [0] 【遅知恵】
(1)知恵の発達の遅れていること。
(2)事が終わったあとになって浮かんだ知恵。あとぢえ。
おそで
おそで [0] 【遅出】
遅く出勤すること。
⇔早出
おそどり
おそどり ヲソ― 【をそ鳥】
⇒おおおそどり
おそなえ
おそなえ [0] 【御供え】
(1)神仏に供える物。お供物(クモツ)。「―物(モノ)」
(2)お供え餅。鏡餅。
おそなえ
おそなえ【お供え】
<make> an offering.→英和
お供餅 a rice-cake offering.
おそなえもち
おそなえもち [4] 【御供え餅】
年始・祭礼などに神仏に供える餅。鏡餅。おそなえ。
おそなわる
おそなわ・る [4] 【遅なわる】 (動ラ五[四])
おそくなる。おくれる。「大変―・りまして,相すみません」
〔現代ではやや古風な言い方で,遅参の挨拶などに用いられる〕
おそのまつり
おそのまつり ヲソ― [1] 【獺の祭(り)】
「川獺(カワウソ)の祭り」に同じ。[季]冬。
おそのろくさ
おそのろくさ 【お園六三】
1749年,大坂南地福島屋の遊女お園と大工の六三郎が心中した巷説を脚色した作品類の通称。浄瑠璃「八重霞浪花浜荻(ヤエガスミナニワノハマオギ)」,歌舞伎「三世相錦繍文章(サンゼソウニシキブンシヨウ)」など。
おそば
おそば 【齵歯】
八重歯(ヤエバ)。[和名抄]
おそば
おそば [0] 【遅場】
米などを普通より遅く作る地方。
⇔早場
おそば
おそば [2][0] 【御側】
(1)貴人のそばを敬っていう語。「―に仕える」
(2)主君・貴人のそばに仕える人。近侍。「―玉章(タマズサ)と言へる容貌(ミメ)よき女と/人情本・娘節用」
おそばう
おそば・う オソバフ (動ハ下二)
ふざける。じゃれる。「―・へて『あれ押しこぼちてん』と腹立ちののしれば/落窪 1」
→そばえる
おそばごようにん
おそばごようにん [5] 【御側御用人】
⇒側用人(ソバヨウニン)
おそばしゅう
おそばしゅう 【御側衆】
⇒側衆(ソバシユウ)
おそばづき
おそばづき [0] 【御側付き】
主君・貴人のそばに仕えること。また,その人。おそば。
おそばまい
おそばまい [0] 【遅場米】
稲の成熟の遅い地方でとれる米。
⇔早場米
おそばん
おそばん [0] 【遅番】
交代勤務で,あとの出番。
⇔早番
おそひ
おそひ [0] 【遅日】
「おそきひ(遅日)」に同じ。俳句でいう。
おそびん
おそびん [0] 【遅便】
郵便や飛行機で,出発や到着がその日のうちで遅いもの。
⇔早便(ハヤビン)
おそぶら∘う
おそぶら∘う (連語)
〔「おそぶる」に継続の助動詞「ふ」が付いたもの〕
ゆさぶり続ける。「嬢子(オトメ)の寝(ナ)すや板戸を―∘ひ/古事記(上)」
おそぶる
おそぶ・る 【押そぶる】 (動ラ四)
おしゆるがす。「誰そこの屋の戸―・る/万葉 3460」
おそまき
おそまき【遅まきながら】
though a bit too late.
おそまき
おそまき [0] 【遅蒔き】
(1)時期に遅れて種をまくこと。また,その品種。
⇔早蒔き
(2)時期に遅れて,事をなすこと。「―ながら,政府も事態の収拾に乗り出した」
おそまつ
おそまつ [2] 【御粗末】 (形動)
上等でないことや不手際であることを,謙遜・自嘲の気持ちをこめていう語。「なんともわれながら―な話だ」
おそまつさま
おそまつさま [2] 【御粗末様】 (形動)
相手に提供した物や労力が大したものではなかったと謙遜していう語。「―でした」
おそめ
おそめ [0] 【遅め】 (名・形動)
(1)きまった時間よりも少し遅い・こと(さま)。「―の昼食をとる」
(2)速度が普通より少し遅い・こと(さま)。「―のペース」
⇔早め
おそめ
おそめ 【お染】
歌舞伎舞踊。清元。本名題「道行浮塒鴎(ミチユキウキネノトモドリ)」。四世鶴屋(ツルヤ)南北作詞。1825年江戸中村座初演。お染久松の舞台を江戸にうつしかえたもの。
おそめはんくろう
おそめはんくろう 【お染半九郎】
歌舞伎「鳥辺山心中(トリベヤマシンジユウ)」の両主人公。
おそめひさまつ
おそめひさまつ 【お染久松】
1708年,大坂の油屋の娘お染と丁稚(デツチ)久松とが,身分違いの恋から心中に至った巷説を脚色した作品類の通称。浄瑠璃「お染久松袂(タモト)の白しぼり」「新版歌祭文」,歌舞伎「是評判浮名読売(コレハヒヨウバンウキナノヨミウリ)」「お染久松色読販(オソメヒサマツウキナノヨミウリ)」など。
おそらく
おそらく [2] 【恐らく】 (副)
〔「恐らくは」の略〕
(1)下に推量の表現を伴って,かなり確実な推量判断を導く。多分。きっと。「明日も―天気だろう」「―来ないだろう」
(2)恐れ多いことではあるが。はばかりながら。「人切る様は大名人,―宗匠ござんなれ/浄瑠璃・反魂香」
(3)恐ろしくなるほどの。「鼻の高さ―也/仮名草子・難波物語」
おそらく
おそらく【恐らく】
perhaps;→英和
probably;→英和
possibly;→英和
I fear[am afraid]….
おそらくは
おそらくは [2] 【恐らくは】 (副)
〔「恐るらくは」の転〕
(1)「おそらく」に同じ。
(2)恐れることは。「―他の官の者,此の由を知らずして,亦,君を捕へむと為む/今昔 7」
おそり
おそり 【恐り】
〔上二段動詞「恐る」の連用形から〕
心配。おそれ。「永く三途八難の―を免れたり/栄花(玉の台)」
おそる
おそ・る [2] 【恐る・畏る】
■一■ (動ラ上二)
「おそれる」に同じ。「諸の人是を見て―・りぬ物なし/三宝絵詞(中)」
■二■ (動ラ四)
「おそれる」に同じ。「聞く人は―・らむとせる心を生ず/地蔵十輪経(元慶点)」
■三■ (動ラ下二)
⇒おそれる
おそるおそる
おそるおそる [4] 【恐る恐る】 (副)
(1)こわがりながら。びくびくしながら。こわごわ。「―ライオンをなでる」
(2)恐れはばかりながら。「―天子の前に進み出る」
おそるおそる
おそるおそる【恐る恐る】
timidly[nervously](こわごわ);→英和
reverently (うやうやしく);cautiously (用心して).→英和
おそるべき
おそるべき【恐るべき】
terrible;→英和
formidable.→英和
おそるべき
おそるべき [4] 【恐るべき・畏るべき】 (連語)
(1)恐怖感をもつのが当然な。おそろしい。《恐》「原爆の―破壊力」
(2)程度が並外れている。大変な。「―才能の持ち主」
おそるらくは
おそるらくは 【恐るらくは】 (連語)
〔下二段活用の動詞「恐る」のク語法に係助詞「は」の付いたもの。漢文訓読に由来する語法〕
「おそらくは」に同じ。
おそれ
おそれ [3] 【恐れ】
(1)こわいという気持ち。恐怖。「―をいだく」
(2)(「虞」とも書く)悪いことが起こるのではないかという心配。懸念。「肺炎を併発する―がある」
(3)(「畏れ」とも書く)神仏や年長者に対するつつしみ。はばかり。「富士への―にこの度はさしおく/狂言・富士松」
おそれ
おそれ【恐[怖]れ】
fear;→英和
dread;→英和
terror;→英和
horror (戦慄);→英和
apprehension (懸念);→英和
awe (畏怖);→英和
reverence (畏敬).→英和
…の〜がある be in danger of…;It is feared that….
おそれ=をなす
――をな・す
(1)恐ろしいと思う。
(2)しりごみする。閉口して,たじろぐ。「頭の回転の早さに―・す」
おそれ=入谷(イリヤ)の鬼子母神(キシモジン)
――入谷(イリヤ)の鬼子母神(キシモジン)
「恐れ入る」の「入る」と地名の「入谷」をかけ,さらに入谷にある鬼子母神に続けて口調をよくした表現。恐れ入りました,の意。
おそれいります
おそれいります 【恐れ入ります】 (連語)
(1)自分にとって過分と思われる目上の人の行為に対しての感謝の気持ちをあらわす挨拶。大変ありがとうございます。
(2)〔「おそれいりますが」の形で〕
目上の人や客などに,迷惑や骨折りに対して「申し訳ない」という気持ちでいう語。大変申し訳ありません。「―が,お名前をお教えいただけませんでしょうか」
おそれいる
おそれい・る [2] 【恐れ入る】 (動ラ五[四])
(1)相手の優れている点に,すっかり感心して,まいったと思う。「刑事の眼力に―・る」
(2)相手のあまりのひどさに言う言葉もないほどにあきれる。「―・った屁理屈」
(3)目上の人に迷惑をかけたり失礼なことをしたりして申し訳ないと思う。「また攻撃するやうで―・るが/二人女房(紅葉)」
(4)相手の行為をありがたいと思う。
(5)すっかりこわくなる。「難波も瀬尾もともに―・りたりけり/平家 2」
→恐れ入ります
おそれいる
おそれいる【恐れ入る】
(1) be awestruck (畏縮);be overwhelmed;feel small.(2) be sorry <to trouble a person> (恐縮);be much obliged <to> (多謝).
(3) be embarrassed[confounded](閉口).
(4) be astonished[surprised] <at,to hear> (驚き).
恐れ入ります Thank you./It's very kind of you.恐れ入りますが I am sorry to trouble you,but <will you…> ?
おそれおおい
おそれおおい【恐れ多い】
gracious.→英和
恐れ多くも graciously.→英和
おそれおおい
おそれおお・い [4][5] 【恐れ多い・畏れ多い】 (形)[文]ク おそれおほ・し
(1)身分の高い人に対して失礼だ。「口にするのも―・い」
(2)身分の高い人から受けた厚意が,身に過ぎてもったいない。「―・くも陛下の御臨席を賜る」
[派生] ――さ(名)
おそれおののく
おそれおのの・く [6] 【恐れ戦く】 (動カ五[四])
恐ろしくて体がぶるぶる震える。非常に恐ろしがる。「暴力団に市民は―・いた」
おそれおののく
おそれおののく【恐れ戦く】
tremble with fear.
おそれがまし
おそれがま・し 【恐れがまし】 (形シク)
恐れ多いようである。もったいない。「『さらば身どもが持たう』『それは―・しいことでござる』/狂言・止動方角」
おそれげ
おそれげ [0] 【恐れ気】
おそろしがっているようす。「―もなく近づく」
おそれざん
おそれざん 【恐山】
青森県下北半島北部にある火山。海抜879メートル。カルデラ湖岸の円通寺は日本三大霊場の一つで,七月に「いたこの口寄せ」がある。宇曾利(ウソリ)山。
おそれながら
おそれながら [4][0] 【恐れ乍ら】 (副)
失礼ではあるが。恐れ多いことであるが。「―申し上げます」
おそれながら
おそれながら【恐れ乍ら】
most humbly[respectfully].
おそれる
おそ・れる [3] 【恐れる・畏れる・怖れる・懼れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 おそ・る
(1)危害が及ぶことを心配してびくびくする。危害を及ぼすような人や物と接することを避けたがる。こわがる。《恐・怖・懼》「野獣は火を―・れる」「相手が去年の優勝チームだからといって―・れるな」「報復を―・れる」「残りの船は風に―・るるか/平家 11」
(2)良くないことが起きることを予想し,そうならなければよいが,と思う。危惧(キグ)する。《恐・懼》「失敗を―・れていては進歩は望めない」「資料の散逸を―・れる」
(3)神仏などを,人為の及ばないものとして敬い,身をつつしむ。《恐・畏》「神をも―・れぬ不逞(フテイ)の輩(ヤカラ)」
(4)閉口する。恐れ入る。《恐》「飲六さんの悪ふざけには―・れるねへ/滑稽本・浮世風呂 2」
〔上代は上二段か四段か不明だが,平安初期は上二段活用が多い。平安中期に下二段にも活用するようになり,中世以降は下二段活用のみとなった〕
おそれる
おそれる【恐れる】
fear;→英和
dread;→英和
be afraid <of> .…を恐れて for fear <of,that…> .
おそろ
おそろ 【恐ろ】 (形動)
〔形容詞「おそろし」の語幹から。近世江戸語〕
恐れ入ったさま。「此白紙認め置き水にひたせば皆読(ヨメ)る。こりや―だ/浄瑠璃・神霊矢口渡」
〔安永・天明(1772-1789)の頃,通人の間で用いられた〕
おそろ
おそろ ヲソ―
〔「をそ」は「わさ」の転。「ろ」は接尾語〕
早熟。性急。「恋ふと言はば―と我(アレ)を思ほさむかも/万葉 654」「咲く花も―は厭はし/万葉 1548」
おそろい
おそろい [0] 【御揃い】
〔「そろい」を丁寧にいう語〕
(1)二人以上の人が連れ立って一緒にいること。「―でおでかけですか」
(2)衣服やその柄などが同じであること。「―のゆかた」
おそろい
おそろい【お揃いで】
<go> together;→英和
<go> in company <with one's wife> .
おそろしい
おそろし・い [4] 【恐ろしい】 (形)[文]シク おそろ・し
〔動詞「おそる」の形容詞化〕
(1)恐怖や畏敬の念を感ずる。「―・くて声も出せない」
(2)(将来のことを心配して)避けたい。警戒しなければならない。「いちばん―・いのは油断だ」「地震によるパニックが―・い」
(3)程度が並外れている。驚くほど立派だ。「―・く足の速い男」「文覚もとより―・しき聖にて/平家 12」
(4)不思議だ。説明がつかない。「慣れとは―・いもので,静かな所ではかえって眠れない」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)
おそろしい
おそろしい【恐ろしい】
fearful;→英和
awful;→英和
terrible;→英和
dreadful;→英和
horrible;→英和
fierce (凶悪な);→英和
ferocious.→英和
恐ろしく fearfully;→英和
terribly.→英和
おそろしがる
おそろしがる【恐ろしがる】
⇒恐れる.
おそろしさ
おそろしさ【恐ろしさ】
dreadfulness;frightfulness;→英和
<in> terror.→英和
〜に for[from,out of]fear.
おそわる
おそわ・る ヲソハル [0] 【教わる】 (動ラ五[四])
教えを受ける。教えてもらう。「道を―・る」「師匠ニ―・ル/ヘボン(三版)」
おそわる
おそわる【教わる】
⇒習う.
おそわれる
おそわ・れる オソハレル [4][0] 【魘れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 おそは・る
こわい夢をみてうなされる。こわい夢に苦しめられる。「悪夢に―・れる」
おそん
おそん【汚損】
a stain.→英和
〜する stain;soil;→英和
be stained.
おそん
おそん ヲ― [0] 【汚損】 (名)スル
汚し傷つけること。また,汚れたり,傷ついたりすること。「―した切手は無効」
おぞく
おぞく ヲ― [0] 【汚俗】
よくない風俗。悪習。
おぞけ
おぞけ [0] 【怖気】
恐ろしく思う気持ち。恐怖感。おじけ。「どうしても,―がついてそこへ這入る気になれない/放浪(泡鳴)」
おぞけ=を震(フル)う
――を震(フル)・う
非常に恐ろしくなる。おじけをふるう。
おぞけだつ
おぞけだ・つ [4] 【怖気立つ】 (動タ五[四])
恐ろしさやいとわしさでぞっとする。「生際(ハエギワ)の抜上り方が,―・つほど厭はしく/ふらんす物語(荷風)」
おぞし
おぞ・し 【悍し】 (形ク)
(1)強情だ。気が強い。「内裡の后いと―・く,心かしこくおはす/宇津保(国譲中)」
(2)恐ろしい。「おどろおどろしく―・きやうなり/源氏(蜻蛉)」
(3)悪賢い。ずるい。「そちが今度の―・い仕様,魔法でも叶ふまい/浄瑠璃・五十年忌(中)」
おぞし
おぞ・し 【鈍し】 (形ク)
〔「おそし(遅)」の転〕
にぶい。のろまだ。「心―・き,えみしがともは/賀茂翁集」
おぞましい
おぞまし・い [4] 【鈍ましい】 (形)[文]シク おぞま・し
〔「悍(オゾ)ましい」と同源〕
不快なほど愚かしい。ばからしい。「葉子は―・くも鑑識の力がなかつた/或る女(武郎)」「面忘れたるこそ―・しけれ/読本・弓張月(後)」
[派生] ――さ(名)
おぞましい
おぞまし・い [4] 【悍ましい】 (形)[文]シク おぞま・し
〔「おぞし(悍)」と同源〕
(1)身ぶるいするほどいやな感じである。ぞっとするほどである。「聞くだけでも―・い話だ」
(2)(性格が)強く,激しい。我が強い。おずまし。「かく―・しくは,いみじき契深くとも絶えて又見じ/源氏(帚木)」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
おたあさま
おたあさま [2] 【御母様】
貴族・公家などの子弟が使う「母」の尊敬語。おたたさま。
⇔おもうさま
〔対屋(タイノヤ)に住む人の意か。室町時代,宮中や貴族の家の幼児語だったという〕
おたいこ
おたいこ [0] 【御太鼓】
(1)「御太鼓結び」の略。
(2)たいこもち。
おたいこむすび
おたいこむすび [5] 【御太鼓結び】
女帯の代表的な結び方。帯の一端を太鼓の胴のように張らせ,その中に掛けをおさめ,帯締めで強く締めてとめる結び方。おたいこ。太鼓結び。
御太鼓結び[図]
おたいまつ
おたいまつ [2] 【御松明】
三月一五日の夜,京都市嵯峨の清涼寺(釈迦堂)で行われる涅槃会(ネハンエ)の行事。大松明を焚(タ)いて釈尊の荼毘(ダビ)のさまを再現するといわれる。[季]春。
おたいらに
おたいらに オタヒラ― 【御平らに】 (連語)
足をくずしてどうぞ楽にお座りくださいと,客などにすすめるときの言葉。
おたうえまつり
おたうえまつり オタウヱ― [5] 【御田植え祭(り)】
(1)正月,二月頃にその年の豊作を予祝し,また占うために,神社で田植えあるいは収穫までの過程を演技化して行う神事。おたうえ。
(2)田植えの季節に,神田に田植えをする神事。伊勢神宮や香取神宮のものが著名。おたうえ。
おたおた
おたおた [1] (副)スル
不意の出来事に驚いたり,相手の勢いに圧倒されたりして,どうしてよいかわからずうろたえるさま。「突然の指名をうけて―(と)する」
おたかい
おたか・い [3] 【御高い】 (形)
〔形容詞「高い」に接頭語「お」を付けて,ひやかしの意をこめた語〕
人を見下した態度である。高慢である。「―・く構える」
おたかもり
おたかもり [0] 【御高盛(り)】
人の一生の特定の区切りのときに供する,椀に高く盛った飯。すなわち,誕生の日の産飯(ウブメシ),婚礼の日の夫婦固めの飯,死亡の日の枕飯(マクラメシ)。
おたから
おたから [0] 【御宝】
(1)宝を丁寧にいう語。
(2)紙に刷った宝船の絵。正月二日の夜,枕の下に入れて寝るとよい初夢を見るという。
(3)金銭。おかね。
おたからうり
おたからうり [4] 【御宝売り】
「御宝{(2)}」を売り歩いた人。
おたからこう
おたからこう ヲタカラカウ [0] 【雄宝香】
キク科の多年草。各地の深山の湿地に生える。茎は分枝せず高さ1メートル内外。葉は心臓形で,根出葉は長い柄がある。初秋に径約5センチメートルの黄色の頭状花を茎の上半部に総状につける。
おたがい
おたがい [0] 【お互い】 (名・副)
「互い」を丁寧にいう語。自分と相手。また,双方。「―の立場を尊重する」「―年をとったね」
おたがいさま
おたがいさま [0] 【お互い様】
相手も自分も同様の関係・立場にあること。「苦しいのは―だ」
おたがいに
おたがいに [0] 【お互いに】 (副)
みんながそれぞれ。「―迷惑だからやめよう」
→互いに
おたがじゃくし
おたがじゃくし [4] 【御多賀杓子】
(1)滋賀県多賀神社から長命のお守りとして出すしゃくし。
(2)「御玉杓子(オタマジヤクシ){(1)(2)}」に同じ。
おたく
おたく [0] 【御宅】
■一■ (名)
(1)相手を敬ってその家・家庭をいう語。おうち。「明日―に伺います」
(2)相手の夫を敬っていう語。
(3)相手を敬ってその所属する会社・組織などをいう語。「―では新製品を出されたそうですね」
(4)ある分野・物事に異常なまでにくわしい人を俗にいう若者言葉。「漫画―」
■二■ (代)
二人称。ほぼ対等の,あまり親しくない相手に軽い敬意をもっていう語。「―の御意見はいかがですか」
おたけび
おたけび ヲ― [2][0] 【雄叫び】
勇ましい叫び声。「―をあげる」
おたずねもの
おたずねもの オタヅネ― [0] 【御尋ね者】
(警察などが)捜し求めている犯罪容疑者。「―の身の上」
おたずねもの
おたずねもの【お尋ね者】
a person wanted by the police;→英和
a fugitive from justice.
おたたさま
おたたさま [2] 【御母様】
「おたあさま(御母様)」に同じ。
おたち
おたち [0] 【御立ち】
(1)相手を敬って,その人の出発することをいう語。「いつ―ですか」
(2)料理屋などで,客が帰ることを敬っていう語。
おたちあい
おたちあい [0] 【御立(ち)合い】
その場に立ち合っている人。大道の露天商などが,通行人や見物人に呼び掛ける言葉。ご見物のみなさん。「さあ,さあ,―」
おたちざけ
おたちざけ 【御立ち酒】
宮城県の民謡で祝い唄。婚礼が終わって嫁方の客が帰る時,庭先で別れの酒を酌み交わしながらうたう唄。
おたちだい
おたちだい [0] 【御立(ち)台】
(1)身分の高い人が大勢の人に挨拶をしたり,その歓呼に応えたりする際に立つ台。
(2)俗に,スポーツで,殊勲者がインタビューを受ける際に立つ台。
おたっし
おたっし [0] 【御達し】
(1)江戸幕府の法令のうち,関係者にだけ通達する文書。
→触れ書き
(2)目上の者や上位の機関からの指示・命令。通達。「その筋の―」
→たっし(達)
おたな
おたな [0] 【御店】
(1)奉公人や出入りの商人・職人などが,その商家を敬っていう語。
(2)(相手の所有・管理する)借家。「―の孫介どのに三貫文借りうけまして/黄表紙・孔子縞于時藍染」
おたなもの
おたなもの [0] 【御店者】
商家の奉公人。
おたねにんじん
おたねにんじん [4] 【御種人参】
チョウセンニンジンの別名。
おたの
おたの 【御楽】
〔近世江戸語〕
「お楽しみ」の略。女性が用いた。「『…呉服屋へは夫婦づれで見立てにいくか』『へん,―だの,ほんにあきれもしねえ』/滑稽本・浮世風呂 3」
おたのむ
おたのむ 【御頼・御憑】
中世・近世の八朔(ハツサク)の習礼。
→たのむ(2)
おたび
おたび [0] 【御旅】
〔「御旅所」の略〕
江戸深川八幡宮の御旅所近くにあった岡場所。「八まんたまらぬ―のさわぎ/滑稽本・志道軒伝」
おたびしょ
おたびしょ [0][4] 【御旅所】
神社の祭礼の神輿(ミコシ)渡御に際し,本宮を出た神輿を迎えて仮に奉安する所。仮宮。仮屋。頓宮(トングウ)。神輿宿。神霊社。おたびどころ。[季]夏。
おたふく
おたふく【お多福】
a plain woman.お多福風邪(かぜ) mumps.→英和
おたふく
おたふく [2] 【阿多福】
(1)「阿多福面(オタフクメン)」の略。
(2){(1)}に似た女の顔。顔だちの悪い女。女をののしっていう語。
おたふくあめ
おたふくあめ [4] 【阿多福飴】
棒状の飴の中に,おたふく面の形をしこみ,どこを輪切りにしてもこの形があらわれるようにしたもの。おたさん。
おたふくかぜ
おたふくかぜ [4] 【阿多福風邪】
〔耳下腺がはれておたふく面のような顔になるので〕
流行性耳下腺炎の俗称。
おたふくまめ
おたふくまめ [4] 【阿多福豆】
〔形がおたふく面に似ていることから〕
ソラマメの一品種。大粒の豆で,甘納豆にしたりする。
おたふくめん
おたふくめん [4] 【阿多福面】
額の部分が広く前方に出ていて,頬がふくれ,鼻の低い女の顔の面。おたふく。おかめ。
おたま
おたま [2] 【御玉】
(1)「御玉杓子(オタマジヤクシ){(1)}」の略。
(2)〔もと近世女性語〕
鶏卵。
おたまがいけ
おたまがいけ 【お玉ヶ池】
〔お玉という女が身を投げたという池があったことから〕
江戸神田松枝町の地名。千葉周作の剣道場や梁川星巌(ヤナカワセイガン)の玉池吟社があった。
おたまじゃくし
おたまじゃくし【お玉杓子】
(1)《動》a tadpole.→英和
(2) a musical note (音符).
おたまじゃくし
おたまじゃくし [4] 【御玉杓子】
(1)半球形で長い柄の付いたしゃくし。おたがじゃくし。おたま。
(2)カエルの幼生。尾があり,水中を泳ぎ,鰓(エラ)呼吸をする。かえるこ。蝌蚪(カト)。[季]春。《風ふけば―もあわたゞし/池内たけし》
(3)〔形が(2)に似ていることから〕
音符の俗称。
おたまや
おたまや [0] 【御霊屋】
先祖の霊や貴人の霊をまつる殿堂。みたまや。霊廟。
おため
おため [0] 【御為】
(1)相手を敬って,その人の利益となることをいう語。「これもあなたの―を思ってのことです」
(2)(京阪地方で)使いの者に与える,ほうび。また,贈り物に対するお返し。
おためがお
おためがお [0] 【御為顔】
いかにも主人のためを思うような顔つき。忠義ぶったようす。
おためごかし
おためごかし【お為ごかしに】
under the cloak of[with ostensible]kindness.
おためごかし
おためごかし [4] 【御為倒し】
〔「ごかし」は接尾語〕
表面はいかにも相手のためであるかのようにいつわって,実際は自分の利益をはかること。「―を言う」
おためしゃ
おためしゃ 【御為者】
〔「おためじゃ」とも〕
主君の利益だけを考えて,厳しい政治を行う家臣。おためもの。「―といふ出来出頭人ありて/仮名草子・可笑記」
おためすじ
おためすじ [3] 【御為筋】
商家などで,商売上の利益にむすびつく客筋。ため筋。
おためずく
おためずく 【御為尽く】
「御為倒(オタメゴカ)し」に同じ。「実らしく―を申す時/浮世草子・禁短気」
おたらい
おたらい [0] 【御盥】
婦人の髪形の一。元結で束ねた髪を根元に差した笄(コウガイ)に 8 字形に巻き,残りの毛をそれに巻きつけたもの。江戸末期に,多く伝法な年増が結い,明治以後も行われた。たらい結び。たらい巻き。
御盥[図]
おたり
おたり ヲタリ 【小谷】
長野県北西部,北安曇郡の村。姫川中流域の山村。温泉とスキー場が多い。
おたる
おたる ヲタル 【小樽】
北海道西部,石狩湾に臨む市。近世は小樽内といい,明治以降,石狩炭田の石炭積み出し港,札幌の外港として発展。商業が発達。
おたるしょうかだいがく
おたるしょうかだいがく ヲタルシヤウクワ― 【小樽商科大学】
国立大学の一。小樽高等商業学校として1910年(明治43)創立。49年(昭和24)新制大学となる。本部は小樽市。
おたんこなす
おたんこなす [5]
まぬけ。とんま。人をののしっていう語。
おたんちん
おたんちん [4]
(1)のろま。まぬけ。人をののしっていう語。「夫(ソレ)だから貴様は―,パレオロガスだと云ふんだ/吾輩は猫である(漱石)」
(2)〔遊里語〕
嫌いな客。「好かぬが―という也/洒落本・鄽数可佳妓」
おだ
おだ ヲ― 【小田】
田。小さい田。「新墾(アラキ)の―/万葉 1110」
おだ
おだ [1]
(「おだをあげる」の形で)得意げに勝手なことを言うこと。気炎をあげること。「酒を飲んで―をあげる」
おだ
おだ 【織田】
姓氏の一。藤原氏の一流とも,平重盛の子資盛の子孫ともいう。越前国丹生郡織田荘に住んで織田氏を称し,室町時代,斯波氏に仕えて尾張国守護代についた。信長の代には尾張一国を平定,さらに上洛して室町幕府を滅ぼし,全国統一を図ったが,その途上信長は本能寺の変にたおれた。
おだい
おだい オダヒ 【穏ひ】 (形動ナリ)
おだやかなさま。平安なさま。「汝等(イマシタチ)も安く―に侍りて/続紀(天平神護一宣命)」
おだい
おだい [0] 【御代】
代金を丁寧にいう語。「―はいかほど」
おだい
おだい 【御台】
〔「御台盤」の略〕
(1)食膳。「―もて参るをみれば/宇治拾遺 7」
(2)〔中世以降,主として女性が用いた〕
御飯。「白飯(ハクハン)山とは白い―のこと/狂言・岡太夫」
おだいか
おだいか オダヒ― 【穏ひか】 (形動ナリ)
「おだやか」の古形。漢文訓読語。「尊,何如に。想ふに―にか/日本書紀(推古訓)」
おだいがい
おだいがい 【御台匙】
飯をすくうしゃもじ。いいがい。「明日から―を渡さうぞ/咄本・醒睡笑」
おだいし
おだいし 【御大師】
弘法大師の尊称。「―様」
おだいし
おだい・し オダヒシ 【穏ひし】 (形シク)
おだやかだ。平安である。おだし。「いそしみあきらけみ―・しみたのもしみ思ほしつつ/続紀(宝亀二)」
おだいば
おだいば [0] 【御台場】
(1)台場のうち,特に品川台場のこと。
(2)〔品川台場築造の人夫に多く支払われたので〕
一朱銀の称。安政年間(1854-1860)鋳造の小銀貨。
おだいばなし
おだいばなし [4] 【御題噺】
落語の一。客から借りた品物に因んだ駄洒落をいいながら筋を展開させる。数人が父親・息子などの役になって行う場合もある。
おだいびつ
おだいびつ [0][2] 【御台櫃】
(1)飯櫃(メシビツ)。
(2)(京阪地方で)千木箱(チギバコ)のこと。
おだいみょう
おだいみょう [0][4] 【御大名】
(1)大名を敬っていう語。
(2)ぜいたくな者。
(3)おうようで世事にうとい者。
おだいもく
おだいもく [0] 【御題目】
(1)法華経の題目を丁寧にいう語。
(2)ありがたそうに唱えているばかりで,内容・実質のない主張。「―を唱えてばかりいる」「―を並べる」
おだいら
おだいら ヲダヒラ 【小平】
姓氏の一。
おだいらなみへい
おだいらなみへい ヲダヒラ― 【小平浪平】
(1874-1951) 実業家・技術者。栃木県生まれ。東大卒。日立製作所の創業者。
おだうらくさい
おだうらくさい 【織田有楽斎】
(1547-1621) 安土桃山・江戸前期の武将・茶人。信長の弟。関ヶ原の戦いでは東軍に与(クミ)したが,大坂夏の陣後は京都東山に隠棲し,茶道の有楽流の祖となる。江戸の屋敷跡が現在の有楽町(ユウラクチヨウ),数寄屋を構えた近くが数寄屋橋である。
おだえのはし
おだえのはし ヲダエ― 【緒絶の橋】
宮城県古川市にあったという橋。((歌枕))「陸奥(ミチノク)の―や是ならむふみみふまずみ心まどはす/後拾遺(恋三)」
〔男女の仲が「絶え」る意をかけ,不安定な恋のたとえに用いられた〕
おだか
おだか ヲダカ 【尾高】
姓氏の一。
おだかくにお
おだかくにお ヲダカクニヲ 【尾高邦雄】
(1908-1993) 社会学者。東京都生まれ。東大教授。産業社会学の分野で活躍。著「職業社会学」「産業社会学講義」など。
おだかともお
おだかともお ヲダカトモヲ 【尾高朝雄】
(1899-1956) 法哲学者。釜山の生まれ。東大教授。ドイツ・オーストリアに留学して,H =ケルゼン・ E =フッサールに師事。自由主義者として活躍し,法哲学・法思想界に貢献。著「国家構造論」「法哲学」など。
おだかひさただ
おだかひさただ ヲダカ― 【尾高尚忠】
(1911-1951) 指揮者・作曲家。東京生まれ。朝雄の弟。ウィーン音楽院に学び,日本交響楽団( NHK 交響楽団の前身)の常任指揮者として活躍。1952年(昭和27),功績を記念して「尾高賞」が設けられた。
おだき
おだき ヲ― [1] 【雄滝】
二つ並んだ滝の,大きな方の滝。
⇔雌滝
おだきゅうでんてつ
おだきゅうでんてつ ヲダキフ― 【小田急電鉄】
大手民営鉄道の一。新宿をターミナル駅とし,東京西部・神奈川県に鉄道網をもつ。鉄道営業キロ121.6キロメートル。小田原線・江ノ島線・多摩線よりなる。小田急。
おだく
おだく ヲ― [0] 【汚濁】 (名)スル
よごれること。にごること。「―した社会」「水質―」
〔仏教関係では「おじょく」という〕
おだけ
おだけ ヲ― [1] 【雄竹】
〔雌竹(メダケ)に対して,大柄であるところから〕
真竹(マダケ)の俗称。
おださくのすけ
おださくのすけ 【織田作之助】
(1913-1947) 小説家。大阪市生まれ。三高中退。「夫婦善哉」で大阪の下町に生きる人々を描いて注目され,戦後は反逆とデカダンスで人気を博したが早逝。小説「世相」「土曜夫人」,評論「可能性の文学」など。
おだし
おだ・し 【穏し】 (形シク)
おだやかだ。平穏である。「世をも―・しう二十余年たもつたりしなり/平家 8」
おだじゅんいちろう
おだじゅんいちろう 【織田純一郎】
(1851-1919) 翻訳家・評論家。京都生まれ。「花柳春話」を訳刊,「日本民権真論」などで政治評論を展開。「大阪朝日新聞」「寸鉄」主筆として活躍。
おだつ
おだ・つ 【煽つ】 (動タ下二)
⇒おだてる
おだて
おだて ヲ― 【小楯】
■一■ (名)
楯。「木幡の道に遇はししをとめ後姿(ウシロデ)は―ろかも/古事記(中)」
■二■ (枕詞)
「やまと」にかかる。「―倭(ヤマト)を過ぎ/古事記(下)」
おだて
おだて【煽て】
(a) flattery.〜に乗る(乗らない) be easily (hardly) flattered.
おだて
おだて [0] 【煽て】
おだてること。
おだて=に乗る
――に乗・る
人におだてられてその気になる。
おだてる
おだ・てる [0] 【煽てる】 (動タ下一)[文]タ下二 おだ・つ
(1)あることをさせようという意図をもって,人を盛んにほめていい気にさせる。「―・てておごらせる」
(2)気持ちを乱すようにまわりであおり立てる。「めつたむしやうに―・てられ,合点が行かねどまあ沖へ漕出して/浄瑠璃・近江源氏」
(3)まわりではやしたててからかう。「何のかのと人が―・てうかと思うて/歌舞伎・入間詞」
おだてる
おだてる【煽てる】
instigate;→英和
flatter.→英和
煽てられて…する be cajoled into doing.
おだに
おだに ヲダニ 【男谷】
姓氏の一。
おだにせいいちろう
おだにせいいちろう ヲダニセイイチラウ 【男谷精一郎】
(1798-1864) 江戸後期・幕末の剣術家。名は信友。静斎と号した。勝海舟の従兄。直心影(ジキシンカゲ)流を修め,槍術・弓術にも通じた。人格すぐれ,剣聖といわれた。弟子に島田虎之助ほかの剣術家がいる。
おだにのかた
おだにのかた ヲダニ― 【小谷の方】
(1547-1583) 戦国時代,織田信長の妹。幼名,いち。小谷城主浅井長政に嫁し,三女(秀吉の側室淀君,京極高次の室常高院,徳川秀忠の室崇源院)と二男を産む。浅井氏滅亡ののち柴田勝家に再嫁し,越前北ノ庄に赴いたが,秀吉に攻められて勝家とともに自刃。美貌の誉れ高かった。お市の方。
おだの
おだの ヲダノ 【小田野】
姓氏の一。
おだのなおたけ
おだのなおたけ ヲダノナホタケ 【小田野直武】
(1749-1780) 江戸中期の洋画家。秋田藩角館(カクノダテ)の藩士。平賀源内に洋画技法を学び,遠近法・陰影法を取り入れた写実的な洋画を描き,秋田蘭画を生んだ。また,「解体新書」の挿絵を担当。
おだのぶかつ
おだのぶかつ 【織田信雄】
〔「のぶお」とも〕
(1558-1630) 安土桃山・江戸初期の武将。信長の次男。本能寺の変後,尾張清洲城主。小牧・長久手に豊臣秀吉と対戦。のち秀吉と和解。大坂の陣後,家康より大和に五万石を与えられた。
おだのぶたか
おだのぶたか 【織田信孝】
(1558-1583) 安土桃山時代の武将。信長の三男。本能寺の変後,豊臣秀吉とともに明智光秀を討つ。のち柴田勝家と結んで,秀吉および異母兄信雄と対立して敗れ自刃。
おだのぶただ
おだのぶただ 【織田信忠】
(1557-1582) 安土桃山時代の武将。信長の長男。秋田城介。岐阜城主。本能寺の変に,二条城で明智光秀の軍と戦い自刃した。
おだのぶなが
おだのぶなが 【織田信長】
(1534-1582) 戦国時代の武将。信秀の三男。1560年,今川義元を桶狭間(オケハザマ)に破って勢威をつけ,以後諸群雄を攻め従え,73年将軍足利義昭を追放し室町幕府を滅亡させた。安土城を築いて全国統一に乗り出す。寺社など中世的権威を破壊する一方,貿易の奨励,楽市・楽座の設置など革新的諸事業を断行したが,雄図半ばで明智光秀の急襲を受け,本能寺で自刃。
おだのぶひで
おだのぶひで 【織田信秀】
(1510-1551) 戦国時代の武将。信長の父。尾張守護代清洲織田家三奉行の一人。今川義元・斎藤道三と対峙。道三の娘を信長にめとり,和睦。
おだひでのぶ
おだひでのぶ 【織田秀信】
(1580-1605) 安土桃山時代の武将。幼名,三法師。信忠の長男,信長の孫。清洲会議で織田家の後嗣となる。関ヶ原の戦いで西軍に属し,敗れて高野山に入る。
おだぶつ
おだぶつ [2] 【御陀仏】
〔阿弥陀仏を唱えて往生する意〕
(1)死ぬこと。「ここから落ちたら―だ」
(2)物事に失敗してだめになること。「すべてが―になる」
(3)腐ってだめになること。「いや,この魚は―だぜ/滑稽本・膝栗毛 3」
おだぶつ
おだぶつ【お陀仏になる】
die.→英和
おだまき
おだまき ヲ― [2] 【苧環】
(1)つむいだ麻糸を巻いて中空の玉にしたもの。おだま。
(2) [2][0]
「苧環蒸(ム)し」の略。
(3)生菓子の一。餡入りの餅に,そば粉の筋をつけて蒸し上げたもの。
(4)キンポウゲ科の多年草。観賞用に栽培される。根生葉は長い柄をもち,掌状の三小葉に分かれ,白緑色。四〜五月頃,長い花茎の先に青紫色の花を開く。花弁は基部が距(キヨ)となってかぎ状に曲がる。萼片は花弁状で平開する。[季]春。
(5)枝も葉もない枯れ木。「谷深くたつ―は我なれや/狭衣 3」
苧環(1)[図]
苧環(4)[図]
おだまきむし
おだまきむし ヲ― [0] 【苧環蒸(し)・小田巻蒸(し)】
茶碗蒸しの一。ゆでたうどんまたはそばに,鶏肉・三つ葉・かまぼこ・椎茸・銀杏(ギンナン)などの具を加え,とき卵をかけて蒸した料理。おだまき。
おだやか
おだやか [2] 【穏やか】 (形動)[文]ナリ
〔古くは「おだひか」〕
(1)静かで平穏無事なさま。やすらか。「―な海」「―な気候」「心中(シンチユウ)―でない」
(2)落ち着いていておとなしいさま。「―な人柄」
(3)やり方や考え方などが穏当であるさま。「―に話す」「―でないことを言う」
[派生] ――さ(名)
おだやかな
おだやかな【穏やかな】
calm;→英和
quiet;→英和
peaceful;→英和
gentle;→英和
moderate (穏当);→英和
reasonable (適当).→英和
穏やかに calmly;quietly;→英和
peacefully.→英和
穏やかになる calm[quiet]down.穏やかでない disquieting;ill-contented;not fit <for you to say> .
おだやむ
おだや・む ヲ― 【小弛む】 (動マ四)
雨などが小降りになる。おだゆむ。「雨―・みなく人稀なる暮がたに/浮世草子・一代女 3」
おだゆむ
おだゆ・む ヲ― 【小弛む】 (動マ四)
「おだやむ(小弛)」に同じ。「五月雨(サミダレ)のひとしきり―・みて/浄瑠璃・会稽山」
おだるき
おだるき ヲ― [2] 【尾垂木・尾棰】
社寺建築で,枡組みから斜めに突き出している垂木。大垂木。天狗垂木。
尾垂木[図]
おだれ
おだれ ヲ― [1] 【尾垂れ】
■一■ (名)
(1)「鼻隠(ハナカク)し」に同じ。
(2)屋根の庇(ヒサシ)。「梯子押取り―に打掛け/浄瑠璃・夏祭」
■二■ (名・形動ナリ)
物事の勢いが次第に弱くなる・こと(さま)。「どれも―になつたり/四河入海 19」
おだわら
おだわら ヲダハラ 【小田原】
神奈川県南西部にある市。中世,北条氏の城下町として発展。近世は大久保氏などの城下町,また箱根関を控えた東海道有数の宿場町。箱根観光の玄関口で,県西部の商工業の中心地。水産業も盛ん。梅干し・かまぼこが特産品。
おだわらういろう
おだわらういろう ヲダハラ―ラウ [5] 【小田原外郎】
近世,小田原の名物であった,痰・咳などの妙薬とされた小粒の薬。
→ういろう
おだわらじょう
おだわらじょう ヲダハラジヤウ 【小田原城】
小田原市にある城。鎌倉時代は土肥氏,室町時代には大森氏の居城。1495年北条早雲が攻略,北条氏累代の居城となった。1590年豊臣秀吉の小田原征伐で落城。以後,大久保・阿部など徳川の重臣が城主を継いだ。
おだわらせいばつ
おだわらせいばつ ヲダハラ― 【小田原征伐】
1590年豊臣秀吉が小田原城に北条氏政・氏直父子を攻め滅ぼした戦い。これにより秀吉の全国制覇が完成した。
おだわらせん
おだわらせん ヲダハラ― 【小田原線】
小田急電鉄の鉄道線。東京都新宿・神奈川県小田原間,82.5キロメートル。
おだわらぢょうちん
おだわらぢょうちん ヲダハラヂヤウ― [5] 【小田原提灯】
細長い筒形の提灯。折り畳むと上下の枠が組み合わされ,懐(フトコロ)にも入るので懐提灯とも呼ばれる。天文年間(1532-1555),小田原の甚左衛門が作ったという。
小田原提灯[図]
おだわらひょうじょう
おだわらひょうじょう【小田原評定】
an endless discussion.
おだわらひょうじょう
おだわらひょうじょう ヲダハラヒヤウヂヤウ [5] 【小田原評定】
〔豊臣秀吉に小田原城が攻められた時,城内の和戦の評定が長引いて決定しなかった故事から〕
いつまでたっても結論の出ない会議・相談。
おだわらぶき
おだわらぶき ヲダハラ― [0] 【小田原葺き】
「杮葺(コケラブ)き」に同じ。
おだん
おだん [1] 【お段・オ段】
五十音図の第五段。母音に「オ」をもつ音節の総称。お・こ・そ・と・の・ほ・も・よ・ろ・を。オ列。
→五十音図
おだんぎ
おだんぎ [2] 【御談義】
目上の人から聞かされる堅苦しい訓戒や小言。
→談義
おだんす
おだん・す (動サ特活)
〔近世江戸の遊里語。「おざんす」の転〕
補助動詞として用いられる。「おざんす{(2)}」に同じ。「人目がうるさう―・すから,早くお帰りなんし/洒落本・傾城買談客物語」
〔活用は助動詞「いす」に同じ〕
おち
おち ヲチ 【越智】
姓氏の一。
(1)中世,伊予国の豪族。瀬戸内の水運で河野・土居・得能などの一族とともに繁栄した。
(2)中世,大和国南部の豪族。高市郡越智城を拠点とし,応仁の乱後南大和をほぼ統一。
おち
おち ヲチ 【変若ち・復ち】
〔動詞「おつ(変若)」の連用形から〕
(1)もとに戻ること。「手放れも―もかやすき/万葉 4011」
(2)若返ること。
→いやおち
おち
おち ヲチ 【条】
いくつかに分かれている事項を数えるのに用いる語。条(ジヨウ)。箇条。「憲法(イツクシキノリ)十七(トオアマリナナ)―/日本書紀(推古訓)」
おち
おち [2] 【落ち】
(1)あるべきものが漏れていること。「名簿に―がある」
(2)物事の行きつくところ。結末。「恥をかくのが―だ」
(3)落語などで,最後の,洒落などで話を結ぶ部分。下げ。「―がつく」
(4)同類の中で品質の劣ったもの。地位の下がるもの。「かういふ頭(カシラ)を二十八文にも売らねえきやあ―へ行つてしかたがねえ/滑稽本・浮世風呂 4」
(5)よい結果。よい評判。「ちよく��逢はれる人の方へ―の来るのは/人情本・縁結娯色糸」
おち
おち (接頭)
〔「うち」の転という〕
動詞に付いて,強調の意を表す。「酒―飲て悠々と無心になつてをるぞ/四河入海 16」
おち
おち ヲ― [1] 【洿池】
地面のくぼんだ所に水がたまって池のようになったもの。みずたまり。
おち
おち【落ち】
(1)[見落し]an omission;→英和
an oversight.→英和
(2)[話の]the point <of a story> ;→英和
a punch line.(3)[結果]the end.→英和
〜なく without omission.…するのが〜だ be bound to result in <a failure> .
おち
おち 【御乳】
「御乳の人」の略。「涙は―が胸の内/浄瑠璃・先代萩」
おち
おち ヲチ 【遠・彼方】 (代)
遠称の指示代名詞。
(1)多く隔たっている場所を指す。ある地点より向こうの場所をもいう。「白雲の八重に重なる―にても思はむ人に心へだつな/古今(離別)」「知り給ふ所は川より―にいと広く/源氏(椎本)」
(2)遠く隔たっている時を指す。ある時を中心として,それ以前とそれ以後と両方がある。「ま玉つく―をしかねて思へこそ一重の衣ひとり着て寝(ヌ)れ/万葉 2853」「昨日より―をば知らず百年の/拾遺(雑賀)」
おち=を取る
――を取・る
喝采(カツサイ)を浴びる。当たりを取る。「一ばん―・る気はねえか,どうだ/滑稽本・膝栗毛 7」
おちあい
おちあい [0] 【落(ち)合い】
(1)一つ所で会うこと。落ち合うこと。「狩りくらす山のを鹿の―に/新撰六帖 2」
(2)川と川との合流地点。[日葡]
おちあい
おちあい オチアヒ 【落合】
姓氏の一。
おちあい
おちあい オチアヒ 【落合】
岡山県中北部,真庭(マニワ)郡の町。近世,高瀬舟による旭川水運で栄えた。トラフダケの自生地。
おちあいなおぶみ
おちあいなおぶみ オチアヒナホブミ 【落合直文】
(1861-1903) 歌人・国文学者。仙台の人。旧姓,鮎貝。号,萩之家。国語伝習所などに出講。浅香社を結成し,和歌革新を唱えて近代短歌の基盤をつくった。長詩「孝女白菊の歌」,著「日本大文典」「ことばの泉」など。没後「萩之家遺稿」「萩之家歌集」
おちあう
おちあう【落ち合う】
meet (by appointment) (約束で);→英和
come across (出くわす);come together (集合).
おちあう
おちあ・う [3][0] 【落(ち)合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)約束の場所で出会って一緒になる。「駅で―・う約束をする」
(2)川と川,また道と道とが合流する。
(3)(人で)込み合う。混雑する。「出番は始まる,土間は―・ふ/歌舞伎・名歌徳」
(4)相手になって立ち向かう。敵と取り組む。「われとおもはん平家のさぶらひどもは直実に―・へや,―・へ/平家 9」
(5)その場へやってくる。駆けつけて加勢する。「高橋が勢は国々のかり武者なれば,一騎も―・はず/平家 7」
(6)意見や気持ちなどが一致する。「口の―・はぬさま,猶奇恠也/東鑑(文治三)」
[可能] おちあえる
おちあし
おちあし 【落ち足】
(1)戦いに負けて逃げて行くこと。敗走。「四国八島の―に/浄瑠璃・吉野忠信」
(2)水が引くこと。また,その時。減水。「水の―や待つべき/平家 9」
おちあぶる
おちあぶ・る 【落ちあぶる】 (動ラ下二)
おちぶれる。零落する。「行末とほき人は―・れてさすらへむこと/源氏(橋姫)」
おちあゆ
おちあゆ [3][0] 【落ち鮎】
秋,産卵のために川を下る鮎。下り鮎。さび鮎。[季]秋。《―や畠も浸たす雨の暮/几菫》
おちいり
おちいり [0] 【落(ち)入り】
歌舞伎で,息の絶えるさまをする演技。
おちいる
おちいる【陥る】
fall <into a trap[confusion]> ;→英和
yield <to temptation> ;→英和
fall (陥落).
おちいる
おちい・る [3][0] 【陥る・落(ち)入る】 (動ラ五[四])
(1)へこんだところに落ちて中にはいる。「穴に―・る」
(2)計略にひっかかる。「敵の術中に―・る」「悪巧みに―・る」
(3)よくない状態になる。「危篤に―・る」「ジレンマに―・る」
(4)平らな所がへこんでくぼむ。おちこむ。「目皮(マカワ)いたく黒み―・りて/源氏(紅葉賀)」
(5)死ぬ。息が絶える。「手負のただいま―・るに,一日経書いてとぶらへ/平家 11」
おちいる
おち・いる 【落ち居る】 (動ワ上一)
(1)事件が解決したりして,乱れた心が静まる。おちつく。「女御も御心―・ゐ給ひぬ/源氏(桐壺)」
(2)心や態度が穏やかである。「いかがはと人思ひきこえしかど―・ゐ給へる御心の本性なれば/大鏡(伊尹)」
(3)あるべきところ,または行きつくべきところに落ち着く。「世はさればいかに―・ゐなんずるぞ/愚管 2」
おちうお
おちうお [2] 【落(ち)魚】
(1)産卵のために川を下る魚。
(2)水温が低くなると,深い所へ移動する魚。
(3)死んだ魚。
おちうす
おちう・す 【落ち失す】 (動サ下二)
戦いに負けて逃亡する。逃げ失せる。「郎等どもも―・せて/保元(中・古活字本)」
おちうど
おちうど 【落人】
歌舞伎舞踊の一。清元。本名題「道行旅路の花聟(ハナムコ)」。三升屋(ミマスヤ)二三治作詞。1833年江戸河原崎座初演。お軽勘平の道行に鷺坂伴内(サギサカバンナイ)をからませたもの。曲も振りも優れ,清元の名曲である。
おちうど
おちうど【落人】
a fugitive.→英和
おちうど
おちうど [2] 【落人】
⇒おちゅうど(落人)
おちうなぎ
おちうなぎ [3] 【落ち鰻】
秋,産卵のため川を下って海へ出るウナギ。下りうなぎ。[季]秋。
おちえつじん
おちえつじん ヲチヱツジン 【越智越人】
(1656-?) 江戸前期の俳人。別号,槿花翁。北越生まれ。名古屋に住し,理知的・古典的傾向をもち,初期蕉風を尊重。著「俳諧冬農日槿花翁之抄」「鵲尾冠(シヤクビカン)」「不猫蛇(フミヨウジヤ)」など。
おちえん
おちえん [0][2] 【落(ち)縁】
雨戸の外にあって,座敷・縁より一段低く作ってある縁側。
おちおち
おちおち ヲチヲチ 【条・条条】
一つ一つの箇条。件々(クダリクダリ)。「―にして勅したまふ/日本書紀(神代下訓)」
おちおち
おちおち
〜眠れない cannot have a good sleep.〜していられない cannot be at rest.
おちおち
おちおち [1][0] 【落ち落ち】 (副)
(多く下に打ち消しの語を伴って)落ち着いているさま。安心して。「心配で夜も―眠れない」
おちかえる
おちかえ・る ヲチカヘル 【変若ち返る・復ち返る】 (動ラ四)
(1)若返る。「老いぬともまた―・り君をし待たむ/万葉 2689」
(2)もとの場所や状態に返る。繰り返す。「―・り濡(ヌ)るとも来鳴けほととぎす/千載(夏)」
おちかかる
おちかか・る [0][4] 【落ち掛(か)る】 (動ラ五[四])
(1)今にも落ちそうになる。「棚の上の物が―・っている」
(2)頭上に落ちてくる。降りかかる。「神(=雷)の鳴りひらめくさまさらに言はむかたなくて,―・りぬとおぼゆるに/源氏(明石)」
おちかさなる
おちかさな・る [0][5] 【落(ち)重なる】 (動ラ五[四])
(1)落ちたものの上に,ほかのものが次々と落ちて重なる。「山道に枯れ葉が―・る」
(2)重なって一緒に落ちる。「馬の上にてひつ組んで,波うちぎはに―・つて/謡曲・敦盛」
おちかた
おちかた [0][3] 【落(ち)方】
(1)落ちる方法。落ち具合。
(2)〔「おちがた」とも〕
(花などが)落ちようとする頃。散りぎわ。「梅は…すこし―になりたれど/枕草子 83」
(3)逃げて行く方向。逃げ落ちる所。「―を失ひて/太平記 38」
おちかた
おちかた ヲチ― 【遠方】
遠い所。遠くの方。「―の赤土(ハニユウ)の小屋にこさめ降り/万葉 2683」
おちかたのべ
おちかたのべ ヲチ― 【遠方野辺】
遠くの方にある野辺。「大名児を―に刈る草(カヤ)の/万葉 110」
おちかたびと
おちかたびと ヲチ― 【遠方人】
(1)遠くの方にいる人。遠方の人。「うちわたす―にもの申すわれ/古今(雑体)」
(2)旅人。「―の霞みゆくらむ/壬二集」
おちがかり
おちがかり [3] 【落ち掛(か)り】
隅木などの傾斜した材木が桁(ケタ)などの水平な材木に交わっている所。
おちがみ
おちがみ [2] 【落(ち)髪】
抜け落ちた髪の毛。落ち毛。
おちくぼ
おちくぼ 【落ち窪】
落ちくぼんだ所。家の中で,普通の床よりも一段低い所。「―一間をしつらひてなむおはしける/落窪 1」
おちくぼむ
おちくぼむ【落ち窪む】
cave in;sink.→英和
落ち窪んだ頬(ほお) hollow[sunken]cheeks.
おちくぼむ
おちくぼ・む [4] 【落ち窪む】 (動マ五[四])
その部分が周りに比べて低くなる。へこむ。「―・んだ眼」
おちくぼものがたり
おちくぼものがたり 【落窪物語】
物語。四巻。作者未詳。一〇世紀後半に成立。継母に虐待された落窪の君が,侍女阿漕(アコギ)の活躍によって左近少将と結ばれて幸福になり,継母は報復される。後世の継子(ママコ)いじめの物語に大きな影響を与えた。
おちぐち
おちぐち [2][0] 【落(ち)口】
(1)滝など,水の流れの落下する所。
(2)下水などの流れ出る所。
(3)物のおち始め。おちかかり。
おちぐり
おちぐり [2] 【落ち栗】
(1)よく熟して地上に落ちた栗の実。[季]秋。
(2)〔「落ち栗色」の略〕
黒みがかった濃紅色。
(3)襲(カサネ)の色目の名。表は黒みがかった蘇芳(スオウ),裏は香色(コウイロ)。また,表は濃紅,裏は香色とも。秋に着用。
おちけん
おちけん [0] 【落研】
大学などで,落語研究会の俗称。
おちこち
おちこち ヲチ― [3][2] 【遠近・彼方此方】 (代)
場所・時を示す指示代名詞。
(1)あちらこちら。ここかしこ。「妹(イモ)も兄(セ)も若き子どもは―に騒き泣くらむ/万葉 3962」
(2)未来と現在。「ま玉つく―かねて結びつる/万葉 2973」
おちこちびと
おちこちびと ヲチ― 【遠近人】
あちこちの人。「信濃なる浅間の嶽にたつ煙―の見やはとがめぬ/伊勢 8」
おちこぼれ
おちこぼれ [0] 【落ち零れ】
(1)落ちて散らばっているもの。
(2)残りもの。あまりもの。
(3)教科の進度についていけない児童・生徒。
おちこぼれ
おちこぼれ【落ちこぼれ(人)】
a dropout.→英和
おちこみ
おちこみ [0] 【落(ち)込み】
良くない状態になること。落ち込むこと。「景気の―」
おちこむ
おちこむ【落ち込む】
fall in[into];sink (沈下);→英和
cave in (陥没);be depressed (気分).
おちこむ
おちこ・む [0][3] 【落(ち)込む】 (動マ五[四])
(1)穴や溝などに落ちて入る。おちいる。はまる。「穴に―・む」
(2)深くへこむ。くぼむ。「地面が―・む」
(3)良くない状態になる。売り上げ・業績などが下がる。「景気が―・んでいる」
(4)気分がめいる状態になる。「成績不振ですっかり―・んでいる」
おちご
おちご [0] 【御稚児・御児】
(1)「ちご(稚児)」を丁寧にいう語。
(2)「おちごわげ」の略。
おちごなり
おちごなり [0] 【御児成り】
祭礼などの際,稚児が列をつくって練り歩くこと。
おちごわげ
おちごわげ 【御稚児髷】
⇒稚児髷(チゴマゲ)
おちしお
おちしお [0] 【落(ち)潮】
引き潮。
おちつき
おちつき [0] 【落(ち)着き】
(1)安定した状態になること。平静な状態になること。「世の中が―を取り戻す」「相場が―をみせる」
(2)態度や言動が穏やかで安定していること。「―のない子供」
(3)おさまりぐあい。安定。「上座にすえられては―が悪い」「―のいい家具」
(4)調和がとれて,安心した感じを与えること。「―のある色合い」
(5)住居・職業などが決まって,生活が安定すること。「身の―をつけてやりたいと思ひまして/虞美人草(漱石)」
(6)移り動いていたものがとどまること。また,その場所。行く先。「―は魚屋まかせや桜狩(利牛)/炭俵」
(7)宿に着いてまず飲食すること。また,その飲食物。「八瀬や大原の嫁入りは…―はお雑煮/浄瑠璃・酒呑童子枕言葉」
おちつき
おちつき【落着き】
composure;→英和
presence of mind.〜はらって calmly;coolly.→英和
〜のある(ない) calm (restless).→英和
〜を失う(取り戻す) lose (recover) one's presence of mind.
おちつきぞうに
おちつきぞうに [5] 【落(ち)着き雑煮】
婚礼の日に,嫁が婿方に着いてまず食べる雑煮。普通は円餅を入れたすまし汁。落ち着きの吸い物。落ち着きの餅。
おちつきはらう
おちつきはら・う [6] 【落(ち)着き払う】 (動ワ五[ハ四])
ゆったりとして,少しもあわてない。全く平然としている。「―・って答える」
おちつく
おちつく【落ち着く】
(1)[定住]settle (down) <in,at> .→英和
(2)[静まる]become calm[quiet];→英和
calm[quiet]down.落ち着いた(て) calm(ly).気を落ち着ける calm oneself.気が落ち着かない feel restless;be ill at ease.
おちつく
おちつ・く [0] 【落(ち)着く】
■一■ (動カ五[四])
(1)動揺が静まり,安定した状態になる。「世の中が―・いてきた」「気持ちが―・く」「病状が―・く」
(2)住居・職業・地位などが定まり安定する。「いろいろな職を転々としてやっと今の会社に―・いた」「ひとまずホテルに―・いてくつろぐ」「結婚してすっかり―・く」
(3)決まりがつく。(議論が)結論に達する。落着する。「両者の折衷案に―・く」「公事が一方ニ―・イタ/日葡」
(4)人の態度や言動が穏やかで冷静である。「―・いて避難しなさい」「―・いた人」
(5)周囲のものと調和して,こちらの気分が休まる。安心して見ていられるようになる。「―・いた雰囲気」「―・いた色合い」
(6)落ちて下に着く。「中差何処に―・くとは見えねども/義経記 4」
[可能] おちつける
■二■ (動カ下二)
⇒おちつける
おちつける
おちつける【落ち着ける】
settle down (腰を);compose oneself (気を).
おちつける
おちつ・ける [0] 【落(ち)着ける】 (動カ下一)[文]カ下二 おちつ・く
(1)物を安定した状態に置く。体などをある場所にすえる。「腰を―・ける」
(2)心を落ち着かせる。気持ちを静める。「気持ちを―・けて聞く」
おちつの
おちつの [0] 【落(ち)角】
「落とし角」に同じ。[季]春。
おちつばき
おちつばき [3] 【落ち椿】
散り落ちた椿の花。[季]春。
おちてんじょう
おちてんじょう [3] 【落(ち)天井】
茶室で,亭主の座る点前畳(テマエダタミ)の天井を,他の天井面よりも一段低く作ったもの。客に対する亭主の謙譲の気持ちを表す。落とし天井。
おちとまる
おちとま・る 【落ち留まる】 (動ラ四)
(1)落ちることをやめる。落ちなくなる。「せきやらぬ涙よ暫し―・れ/玉葉(恋三)」
(2)あとに残る。とどまる。「うまやの長に句詩取らする人もありけるを,まして―・りぬべくなむおぼえける/源氏(須磨)」
(3)物がそのまま残る。「―・れる御指貫・帯など,翌朝(ツトメテ)奉れり/源氏(紅葉賀)」
(4)生き残る。「―・る身どもの悲しきを/源氏(総角)」
おちど
おちど【落度】
a fault (過失);→英和
blame (罪).→英和
〜のない faultless;→英和
blameless.君の〜だ You are to blame for it.
おちど
おちど [1] オチ― 【落(ち)度】 ・ ヲチ― 【越度】
〔「おつど(越度)」の転〕
失敗。あやまち。過失。「運転手には―はない」
おちのひと
おちのひと 【御乳の人】
貴人の子の乳母。御乳(オチ)。「―の背中をとん��とぶたしやんして/浄瑠璃・丹波与作(上)」
おちのびる
おちのびる【落ち延びる】
escape safely <to> .
おちのびる
おちの・びる [0][4] 【落(ち)延びる】 (動バ上一)[文]バ上二 おちの・ぶ
つかまらずに,遠くへ逃げる。逃げ切る。「九州へ―・びる」
おちば
おちば [1] 【落(ち)葉】
(1)散って落ちた木の葉。また,木の枝から落ちていく葉。[季]冬。《西吹ばひがしにたまる―かな/蕪村》
(2)落としだね。落胤(ラクイン)。「朝臣や,さやうの―をだにひろへ/源氏(常夏)」
おちば
おちば【落葉】
a fallen[dead]leaf.
おちばいろ
おちばいろ [0] 【落(ち)葉色】
枯れた落ち葉のような色。黄ばんだ茶色。おちば。
おちばかき
おちばかき [3] 【落(ち)葉掻き】
落ち葉をかき集めること。
おちばしゅう
おちばしゅう 【落葉集】
〔歌謡集「松の葉」にもれた歌の集の意〕
江戸時代の歌謡書。七巻。大木扇徳編。1704年刊。上方(カミガタ)の歌謡を集めたもの。松の落葉。
おちばたき
おちばたき [0][3] 【落(ち)葉焚き】
落ち葉を集めて燃やすこと。[季]冬。
おちひばり
おちひばり [3] 【落ち雲雀】
空から舞い降りるヒバリ。[季]春。
おちびと
おちびと 【落ち人】
⇒おちゅうど(落人)
おちふだ
おちふだ [2] 【落(ち)札】
入札や籤(クジ)引きの結果,権利を獲得した札。らくさつ。
おちぶれる
おちぶ・れる [0][4] 【零落れる・落魄れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 おちぶ・る
以前の身分や財産を失い,みじめなありさまになる。零落(レイラク)する。「―・れて今は見る影もない」
おちぶれる
おちぶれる【落ちぶれる】
fall low;be reduced to poverty; <話> go to the dogs.落ちぶれた ruined.
おちぼ
おちぼ [1][0] 【落(ち)穂】
(1)刈り取ったあとに落ち散った稲の穂。[季]秋。
(2)落ち葉や落ちた小枝。「―・松笠など打けぶりたる草の庵閑に住なし/奥の細道」
おちぼ
おちぼ【落穂】
gleanings;fallen ears.〜を拾う(人) glean (a gleaner).→英和
おちぼひろい
おちぼひろい [4] 【落(ち)穂拾い】
(1)落ち穂を拾い集めること。[季]秋。《―日当る方へ歩み行く/蕪村》
(2)採り残したものや漏れ落ちたものを拾い集めること。拾遺(シユウイ)。
おちま
おちま 【落ち間】
他の部屋より床を一段低く作った部屋。奉公人などの身分の低い者が用いる。「―にがはと突き落せば/浄瑠璃・油地獄(中)」
おちみず
おちみず ヲチミヅ 【変若ち水】
飲むと若返るといわれる水。「月よみの持てる―い取り来て/万葉 3245」
おちむしゃ
おちむしゃ [0][3] 【落(ち)武者】
戦いに負けて逃げて行く武者。
おちむしゃ
おちむしゃ【落武者】
a fugitive.→英和
おちむしゃ=は薄(ススキ)の穂にも怖(オ)ず
――は薄(ススキ)の穂にも怖(オ)ず
落ち武者は常にびくびくしているので,何でもないことまでも恐怖のたねになる。疑心暗鬼を生ず。
おちめ
おちめ【落ち目になる】
One's fortune declines./One's star is on the wane.→英和
おちめ
おちめ [3][0] 【落(ち)目】
(1)商売や勢力などが下り坂になること。「―になるとだれも寄り付かない」
(2)商品の数量が送り状の記載よりも減っていること。
おちゃ
おちゃ【お茶】
tea;→英和
[休憩]a coffee[tea]break.〜を濁す make (a) shift.‖お茶の子 a very easy job.
おちゃ
おちゃ [0] 【御茶】
(1)茶を丁寧にいう語。「―をいれる」「―をたてる」
(2)茶道。「―を習う」
(3)仕事の途中でする小休止。茶菓などの飲食をする。「三時の―にしよう」
(4)紅茶・コーヒーなどの飲み物。また,それを飲むこと。「―に誘う」
おちゃ=を挽(ヒ)く
――を挽(ヒ)・く
芸者・遊女・女給などが客がなくて暇でいる。
〔昔,遊里で暇な遊女が客に出す茶を挽く仕事をさせられたことからという〕
おちゃ=を濁(ニゴ)す
――を濁(ニゴ)・す
表面だけ取り繕ってその場を切り抜ける。
おちゃうけ
おちゃうけ [0] 【御茶請け】
茶請けを丁寧にいう語。
おちゃこ
おちゃこ [0] 【御茶子】
京阪の芝居茶屋・劇場・寄席などで,客を座席に案内したり,茶・弁当などを運ぶ女。通(カヨ)い。
おちゃこしょう
おちゃこしょう 【御茶小姓】
お茶の給仕をする小姓。
おちゃしょ
おちゃしょ [0][3] 【御茶所】
〔「おちゃじょ」とも〕
寺社などで,湯茶の接待をする休憩所。
おちゃっぴい
おちゃっぴい [4][2] (名・形動)
〔「お茶挽(ヒ)き」の転〕
(1)(女の子が)おしゃべりで活発で,茶目っ気のあるさま。また,そのような女の子。「―な娘」
(2)いくら働いても報酬がなく,割のあわないこと。「御褒美を貰ふ時は親方一人であたたまり,此六蔵は―/浄瑠璃・神霊矢口渡」
おちゃっぴい
おちゃっぴい
a precocious girl.
おちゃつぼどうちゅう
おちゃつぼどうちゅう 【御茶壺道中】
江戸時代,将軍家飲用の宇治の新茶を納める茶壺を運んだ行列。茶壺に従う御数寄屋坊主には,将軍家御用をかさに横暴な振る舞いが目立った。
おちゃどころ
おちゃどころ [3] 【御茶所】
(1)神社・寺院で,参詣人に代わって神仏に茶を供える所。
(2)「おちゃしょ(御茶所)」に同じ。
(3)茶店(チヤミセ)。
(4)茶の名産地。
おちゃない
おちゃない
〔落ち髪はないかの意で「おちゃないか」と呼び歩いたことから〕
近世,京都で,落ち髪を買い集め髢(カモジ)を作って売ることを業とした女行商人。落ち買い。
おちゃのこ
おちゃのこ [0] 【御茶の子】
(1)お茶菓子。
(2)苦労せず,容易にできること。「なにさ此位な事は―だ/滑稽本・浮世床 2」
→茶の子
おちゃのこさいさい
おちゃのこさいさい [0] 【御茶の子さいさい】
〔「さいさい」は俗謡の囃子詞から〕
物事がきわめて簡単にできるさま。「さか立ちぐらい―だ」
おちゃのま
おちゃのま [0] 【御茶の間】
(1)茶の間を丁寧にいう語。
(2)「茶の間女」に同じ。
おちゃのみず
おちゃのみず オチヤノミヅ 【御茶の水・御茶ノ水】
(1)〔この地の湧き水を徳川秀忠の茶の湯に供したことからいう〕
東京都千代田区神田駿河台(スルガダイ)と文京区湯島との間を流れる神田川周辺の地名。湯島聖堂・ニコライ堂などがある。
(2)狂言の一。
→水汲(ミズクミ)
おちゃのみずじょしだいがく
おちゃのみずじょしだいがく オチヤノミヅヂヨシ― 【お茶の水女子大学】
国立大学の一。1874年(明治7)東京女子師範学校として,お茶の水の地に創立。のち女子高等師範学校を経て,1949年(昭和24)現名の新制大学となる。本部は東京都文京区。
おちゃひき
おちゃひき [0] 【御茶挽き】
芸者・遊女などが,客がなくて暇なこと。また,その芸者・遊女。
→お茶を挽く
おちゃぼうず
おちゃぼうず [3] 【御茶坊主】
(1)子供の遊戯。目隠しをされ,茶碗をのせた盆を持った鬼が円陣の中に座り,周囲の一人にいざり寄って「…さん,お茶上がれ」と言って盆を差し出す。相手の名前が当たっていれば,当てられた者が次の鬼になる。
(2)「茶坊主(チヤボウズ)」に同じ。
おちゃらかす
おちゃらか・す [4] (動サ五)
まじめに応対しないで,からかうような返答をする。ちゃかす。「人の話を―・すな」
おちゅうど
おちゅうど オチウド [2] 【落人】
〔「おちびと」の転。古くは「おちうと」とも〕
(1)戦いに敗れて逃げて行く人。「―伝説」
(2)人目を避けて逃げて行く人。逃亡者。
おちゆく
おちゆ・く [3][0] 【落(ち)行く】 (動カ五[四])
(1)逃げて行く。落ちのびて行く。「―・く先は九州相良」
(2)結局,そこに帰着する。結論として,そこに行きつく。「―・く先は知れている」
(3)落ち目になっていく。おちぶれていく。「すゑになれば―・くけぢめこそやすくはべるめれ/源氏(行幸)」
おちょう
おちょう ヲテフ [1] 【雄蝶】
(1)雄の蝶。
(2)折り形の一。
→雄蝶雌蝶
⇔雌蝶
おちょう
おちょう 【御帳】
江戸時代,前科者の罪状や所在を記録した帳簿。
おちょう
おちょう 【御町】
官許の遊郭。特に江戸で,新吉原をいう。おまち。ちょう。「かちはだしにて―の辻に立ちながら/浮世草子・一代男 6」
おちょう=に付く
――に付・く
罪を犯して奉行所の帳簿に名が記される。
おちょうしもの
おちょうしもの【お調子者】
a person easily elated.
おちょうしもの
おちょうしもの オテウシ― [0] 【御調子者】
調子にのりやすく,軽はずみな行動をする人。調子者。
おちょうず
おちょうず [2] 【御手水】
(1)手水(チヨウズ)を丁寧にいう語。
(2)「御手水の会」の略。
おちょうずのえ
おちょうずのえ [2] 【御手水の会】
京都北野神社の祭礼。御手洗(ミタラシ)祭。
おちょうずのま
おちょうずのま 【御手水の間】
⇒ちょうずのま(手水の間)
おちょうつき
おちょうつき 【御帳付き】
前科者。注意人物。
おちょうめちょう
おちょうめちょう ヲテフ―テフ [1][1] 【雄蝶雌蝶】
婚礼の夫婦杯・親子杯の際の銚子(チヨウシ)に付ける,雄蝶と雌蝶をかたどった折り紙。また,その銚子を持って酒をつぐ役の男女の稚児(チゴ)。
おちょくる
おちょく・る [3] (動ラ五)
からかう。ちゃかす。ばかにする。「人を―・る気か」
おちょこ
おちょこ [2] 【御猪口】
ちょこを丁寧にいう語。
おちょこ
おちょこ
a sake cup.
おちょこ=になる
――にな・る
さしていた傘が,風にあおられて,柄(エ)とは逆の向きに開く。
おちょぼ
おちょぼ [2]
〔「ちょぼ」は小さい意〕
(1)(江戸後期,京坂地方で)揚屋・茶屋などにいて娼妓の用を足す十三,四歳の少女。小女郎(コメロ)。
(2)「おちょぼ口」の略。
おちょぼぐち
おちょぼぐち [3] 【おちょぼ口】
小さくかわいい口。小さくつぼめた口つき。おつぼぐち。「―で笑う」
おちょぼぐち
おちょぼぐち【おちょぼ口】
a small mouth.〜をする pucker[purse]up one's lips.
おちょぼ口
おちょぼぐち【おちょぼ口】
a small mouth.〜をする pucker[purse]up one's lips.
おちょぼ口
おちょぼぐち [3] 【おちょぼ口】
小さくかわいい口。小さくつぼめた口つき。おつぼぐち。「―で笑う」
おちよ
おちよ 【阿千代】
(1)「阿千代船(オチヨブネ)」に同じ。
(2)江戸時代,隅田川に船を浮かべ,船中で売春を行なった下級の遊女。
おちよはんべえ
おちよはんべえ 【お千代半兵衛】
1722年,大坂で,八百屋半兵衛とその妻お千代とが心中した巷説を脚色した作品類の通称。「心中二つ腹帯」「心中宵庚申(ヨイゴウシン)」など。
おちよぶね
おちよぶね 【阿千代船】
〔「阿千代」という遊女が有名だったところから〕
江戸時代,隅田川で下級の遊女を乗せ,売春をさせた小舟。おちよ。
おちる
おちる【落ちる】
(1)[落下]fall;→英和
drop.→英和
(2)[崩壊]give way;collapse.→英和
(3)[脱落]be omitted.(4) set;→英和
sink (日・月が);→英和
fail <in an examination> ;→英和
fall into <another's hands> .
(5) fall (城など);come off[out](汚れ・しみ);fade (色).→英和
(6) be honored (手形が).
おちる
お・ちる [2] 【落ちる】 (動タ上一)[文]タ上二 お・つ
(1)高い所から低い所へ移動する。
(ア)(「墜ちる」とも書く)それ自身の重みによって上から下へ移る。「屋根から―・ちた」「過って池に―・ちた」「滴が―・ちる」「財布が―・ちている」
(イ)空から雨・雪などが降る。「大粒の雨が―・ちて来た」「雷が―・ちる」
(ウ)勢いよく降りる。「滝となって―・ちる」「大鹿二つ妻鹿一つ…一つの谷へぞ―・ちたりける/平家 9」
(エ)光や影が物の上に映る。「並木の影が路上に―・ちる」「月影が水に―・ちる」
(オ)橋など高い所にあるものが崩れてこわれる。「橋が―・ちた」「壁が―・ちた」
(2)もとあったものがなくなる。
(ア)付いていたものがとれて,なくなる。「汚れが―・ちる」「葉の―・ちた木」
(イ)含まれているはずのものが,なくなる。「彼の名が名簿から―・ちた」
(ウ)病気・狐など身にとりついていたものがなくなって,正常に戻る。「憑(ツ)き物が―・ちる」
(エ)そろっているはずのものが抜けて,不完全になる。「一夜も―・ちず夢(イメ)にし見ゆる/万葉 3647」
(3)程度が低くなる。
(ア)高い程度・段階にあったものが低い程度・段階に変化する。「人気が―・ちる」「スピードが―・ちる」「風が―・ちる」
(イ)良い状態にあったものが悪い状態に変化する。「味が―・ちる」「鮮度が―・ちる」
(ウ)他に比べて劣った状態である。「量産品は品が―・ちる」「兄より弟の方が成績が―・ちる」
(エ)(話が)卑猥なことにふれる。みだらになる。「あいつが入ると話が―・ちる」
(4)社会的な地位や所属が上位から下位に移る。
(ア)身分・家柄などが低くなる。「二軍に―・ちる」「かうまで―・つべき宿世ありければにや/源氏(蓬生)」
(イ)(「堕ちる」とも書く)人間の品格などが下がる。堕落する。「かつての英雄も―・ちたものだ」
(ウ)(「堕ちる」とも書く)望みや救いのない所にはまり込んで身動きできなくなる。「地獄に―・ちる」
(5)ある水準や条件に達しないために受け入れられない。「試験に―・ちる」「前回の選挙で―・ちた」
(6)その状態を持ちこたえられなくなる。
(ア)(都などから)逃げ去る。「西国に―・ちる」「平家都を―・ちはてぬ/平家 7」
(イ)白状する。「さすがの犯人も子供の写真を見せられると―・ちた」
(ウ)相手に従う。「金では―・ちない人だ」
(7)決着がつく。
(ア)ある所に落ち着く。「最後は身の上話に―・ちた」「眠りに―・ちる」
(イ)入札・無尽などの結果が出る。「絵は A 氏に―・ちた」
(ウ)手形などが決済される。「手形が―・ちない」
(8)(動物が)死ぬ。(柔道などで)気絶する。「小鳥が―・ちた」「―・ちた肴を吟味の役人/浄瑠璃・宵庚申(上)」
〔「おとす」に対する自動詞〕
[慣用] 語るに―・地に―・手に―・ほっぺたが―・目から鱗(ウロコ)が―/巨星墜つ・人後(ジンゴ)に落ちない・腑に落ちない
おちんちん
おちんちん [2]
(1)〔幼児語〕
陰茎。ちんちん。
(2)男女の仲がよいこと。ちんちんかもかも。「『正はといへば,邪魔になるのさ』『さうだらうよなう。―で』/滑稽本・浮世風呂 3」
おぢや
おぢや ヲヂヤ 【小千谷】
新潟県中部,信濃川沿いの都市。近世,三国街道の宿場町。小千谷縮・錦鯉で有名。
おぢやちぢみ
おぢやちぢみ ヲヂヤ― [4] 【小千谷縮】
小千谷地方で産する麻の縮織物。越後縮。
おっ
おっ (接頭)
〔動詞「押す」の連用形「押し」の転〕
主として動詞に付いて,語調・意味を強める。勢いよく…する,いきなり…する,などの意を表す。「―ぱじめる」「―ぴろげる」
おっ
おっ [1][0] (感)
急に気がついたときや,驚いたときに思わず発する声。「―,そうだ」「―,あれはなんだ」
おっか
おっか ヲク― 【屋下】
⇒おくか(屋下)
おっかあ
おっかあ [3]
〔「おかか(御母)」の転〕
(1)子供が母を呼ぶくだけた言い方。中流以下の家庭で用いられた。
⇔おっとう
(2)〔子供の母親の意から〕
夫が妻を呼ぶ語。ぞんざいな言い方。他人の妻の呼称としても用いられる。
⇔おっとう
(3)店などの女主人をやや慣れ親しんで呼ぶ語。「大津屋の―にたいそう世話になつたなう/人情本・梅児誉美(初)」
おっかい
おっかい ヲツ― 【越階】
順序を飛び越えて位階が昇進すること。えっかい。越任(オツニン)。
おっかい
おっかい ヲク― [0] 【屋階】
屋根裏に造った部屋。屋根裏部屋。
おっかいはれて
おっかいはれて 【おっかい晴れて】 (連語)
〔「おっかい」は語源未詳〕
だれにも遠慮することなく。天下晴れて。おっけ(い)晴れて。「―,なんと二階で酒でも飲むべいか/歌舞伎・忠孝両国織」
〔「おっかい晴れた」の形で,連体修飾語としても用いられる。「これからがおつかい晴れた女郎買ひ/歌舞伎・吾嬬鑑」〕
おっかい晴れて
おっかいはれて 【おっかい晴れて】 (連語)
〔「おっかい」は語源未詳〕
だれにも遠慮することなく。天下晴れて。おっけ(い)晴れて。「―,なんと二階で酒でも飲むべいか/歌舞伎・忠孝両国織」
〔「おっかい晴れた」の形で,連体修飾語としても用いられる。「これからがおつかい晴れた女郎買ひ/歌舞伎・吾嬬鑑」〕
おっかかる
おっかか・る 【押っ掛(か)る】 (動ラ五[四])
〔「おしかかる」の転〕
(1)寄りかかる。「肩に―・る」
(2)まさになろうとする。近づく。「三十に―・り勘太郎お末といふ六つと四つの子の親/浄瑠璃・天の網島(上)」
おっかけ
おっかけ [0] 【追っ掛け】
〔「おいかけ」の転〕
(1)追いかけること。
(2)(副詞的に用いて)引き続いてすること。「―続編を出す」
(3)映画で,追跡の場面。
(4)有名人の行くところ行くところを追いかけてゆく熱狂的なファン。
おっかけつぎ
おっかけつぎ [0] 【追っ掛け継ぎ】
木造建築の桁(ケタ)・土台などに用いる継手の一。継ぐ材の端部を両方とも斜めに同じ形に欠き取って組み合わせるもの。
おっかけひっかけ
おっかけひっかけ [3] 【追っ掛け引っ掛け】 (副)
あとからあとから引き続いて。「―難問が出る」
おっかける
おっか・ける [4] 【追っ掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 おつか・く
〔「おいかける」の転〕
追いかける。「泥棒を―・ける」
おっかさん
おっかさん [3]
〔「おかかさま」の転〕
おかあさん。
おっかじめる
おっかじ・める [5] (動マ下一)
〔近世江戸語〕
(1)おしちぢめる。「そうしてはのびると餅を―・め/雑俳・川柳評万句合」
(2)いためつける。やっつける。「やぶれかぶれで名代を―・め/柳多留 35」
おっかない
おっかない
⇒怖(こわ)い.
おっかない
おっかな・い [4] (形)
恐ろしい。こわい。「夜道は―・い」「―・い顔」
〔形容詞「おおけなし」の転か〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])
おっかなびっくり
おっかなびっくり [5] (副)
こわがってびくびくしながら物事をするさま。こわごわ。おそるおそる。「―ライオンの檻に近づく」
おっかぶさる
おっかぶさ・る [5] 【押っ被さる】 (動ラ五[四])
「かぶさる」を強めていう語。
おっかぶせ
おっかぶせ [0] 【押っ被せ】
(1)いいがかりをつけて無理に押しつけること。「丸太島で他国の人とみると―にかかる/西洋道中膝栗毛(魯文)」
(2)にせ物。まがい物。「太平記の―,名づけて通人講釈といふ/洒落本・弁蒙通人講釈」
おっかぶせる
おっかぶ・せる [5] 【押っ被せる】 (動サ下一)[文]サ下二 おつかぶ・す
(1)勢いよくかぶせる。
(2)(責任や罪を)他人に負わせる。なすりつける。「責任を人に―・せる」
(3)相手の発言をさえぎるように,高圧的に物を言う。「しやば中に借りは無いぞと―・せ/柳多留 8」
(4)だます。ごまかす。「―・せられたといはにやつり合はず/柳多留 21」
おっきい
おっき・い [3] 【大っきい】 (形)
「大きい」の転。
⇔ちっちゃい
「―・い手」
おっくう
おっくう オククフ [3] 【億劫】 (名・形動)[文]ナリ
〔「おっこう(億劫)」の転〕
気乗りがせず,めんどうくさい・こと(さま)。「考えるのも―だ」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――さ(名)
おっくう
おっくう【億劫な】
troublesome;→英和
annoying.→英和
〜がる think <it> too much trouble <to do> .
おっけはれて
おっけはれて 【おっけ晴れて】 (連語)
「おっかいはれて」に同じ。「―の囲ひ者/歌舞伎・加賀鳶」
おっけん
おっけん ヲツ― 【越権】
⇒えっけん(越権)
おっけん
おっけん オク― [0] 【臆見】
(1)憶測・想像による考え。
(2)〔哲〕 ドクサに同じ。
おっけ晴れて
おっけはれて 【おっけ晴れて】 (連語)
「おっかいはれて」に同じ。「―の囲ひ者/歌舞伎・加賀鳶」
おっこう
おっこう オクコフ 【億劫】
■一■ [3] (名)
〔仏〕
(1)一劫の一億倍。非常に長い時間。「八十―の生死の罪を却(ノゾ)かむ/往生要集」
(2)非常に多い数。「無量―の極重の悪業をも除き/往生要集」
→劫(コウ)
■二■ (形動)[文]ナリ
〔近世江戸語〕
面倒くさいさま。おっくう。「琴一つごぜ―に廻るなり/柳多留 5」
おっこち
おっこち
恋に落ちること。また,その恋の相手。情人。「けふは他人でもあしたは―になるにちげえねえ/滑稽本・七偏人」
おっこちる
おっこ・ちる [4] (動タ上一)
(1)落ちる。「溝に―・ちる」「試験に―・ちた」
(2)恋をする。惚れる。「お夏嬢も鴨居さんにやあ余程―・ちて居る様子だのう/人情本・梅美婦禰 2」
おっことす
おっこと・す [4] (動サ五)
落とす。「財布を―・した」
おっこむ
おっこ・む
〔「追い込む」の転とも,「押し込む」の転とも〕
■一■ (動マ四)
(1)無理にはいる。家などに侵入する。「誰が館とも,…言はせず,―・み―・み鉢が開きたい/咄本・醒睡笑」
(2)攻め込む。「弓手へ―・み右手へ切りこみ/浄瑠璃・用明天皇」
(3)追って中へ入れる。「いばらの中へ―・うで/仮名草子・伊曾保物語」
■二■ (動マ下二)
(1)閉じ込める。「卿相雲客四十九人が官職をとどめて―・め奉る/平家 8」
(2)やり込める。追い詰める。「宗匠,それは猶異なことばぞと―・めたるに/咄本・醒睡笑」
おっさま
おっさま 【追っ様】
〔「おいさま」の転〕
(1)あとを追うようにして。「―に参り候べし/平家 10」
(2)馬などの尻の方。「(鹿ヲ)―筋ちがひに首をかけ/曾我 8」
おっさん
おっさん ヲツ― [0]
〔「おじ(小父)さん」の転〕
中年の男性を呼ぶ語。元来は親しんでいう語。
おっさん
おっさん [0][1]
〔「おしょう(和尚)さま」の転〕
和尚・僧侶を親しんでいう語。お坊さん。
おっしゃい
おっしゃい [3]
〔動詞「おっしゃる」の連用形・命令形〕
⇒おっしゃる(動)
おっしゃる
おっしゃる【仰る】
⇒言(い)う.
おっしゃる
おっしゃ・る [3] 【仰る・仰有る】
〔「おおせある」の転〕
■一■ (動ラ五[四])
〔連用形は「おっしゃっ(た)」「おっしゃい(ます)」,命令形は「おっしゃい」の形をとる〕
(1)「言う」の尊敬語。言われる,おおせられる。「先生が―・いました」「社長が―・った」「本当のことを―・い」
(2)(「…とおっしゃる」の形で)…という名でいらっしゃる。「佐藤様と―・る方」「お名前は何と―・いますか」
[可能] おっしゃれる
■二■ (動ラ下二)
{■一■}に同じ。「そのやうなことは―・れぬがよい/歌舞伎・壬生大念仏」
〔(1)■一■ の命令形には,もと「おっしゃれ」「おっしゃい」の両形があったが,現在では「おっしゃい」だけが用いられる。(2)■一■ は,命令形,連用形の助動詞「ます」に続く形に「おっしゃい」があること,「ます」の命令形「まし」「ませ」が直接付くことなど,ラ行五[四]段活用としてやや特殊である〕
おっしょうさん
おっしょうさん [3]
〔「おししょう(御師匠)さま」の転〕
師匠を敬っていう語。おしょさん。おっしょさん。
おっしんす
おっしん・す (動サ特活)
〔「おっしゃります」の転。近世江戸の遊里語〕
「おっせえす」に同じ。「なぜそれをさうと―・して,おくんなんせん/洒落本・比翼紫」
おっす
おっ・す (動サ特活)
〔「おす」の転。近世江戸の遊里語〕
(1)「おす{(1)}」に同じ。「それにやちいつといりくんだわけが―・して/洒落本・虚実情夜桜」
(2)(補助動詞)
「おす{(2)}」に同じ。「上総屋へ来なんすは大方重さんで―・せう/黄表紙・世諺口紺屋雛形」「ばからしう―・す/咄本・無事志有意」
〔活用は助動詞「いす」に同じ〕
おっせえす
おっせえ・す (動サ特活)
〔「おっしゃります」の転。近世江戸の遊里語。「おっせいす」とも〕
「言う」の尊敬語。おっしゃいます。「なんとでも―・すがいいのさ/洒落本・廻覧奇談深淵情」
〔活用は助動詞「いす」に同じ〕
おっせんす
おっせん・す (動サ特活)
〔「おっせえす」の転。近世江戸の遊里語〕
「おっせえす」に同じ。「なるほどこの中うちからそのやうな事を―・したが/洒落本・青楼五ツ雁金」
おっそ
おっそ ヲツ― [1][0] 【越訴】
(1)一定の順序を経ないで,直接上級の官司に訴えること。律令制以降,全時代を通じて原則として禁止され,特に江戸幕府はこれに厳罰を与えた。えっそ。
(2)中世の訴訟手続きで,判決の過誤の救済手続き。敗訴した者が,判決に誤りがある旨を書面で訴え出て,再審理を求めること。
おっそう
おっそう ヲツ― 【越奏】
順序を踏まないで,上司・帝王に申し上げること。[色葉字類抄]
おっそぶぎょう
おっそぶぎょう ヲツ―ギヤウ [4] 【越訴奉行】
鎌倉・室町時代の職名。越訴{(2)}を受理して再審する職。引付(ヒキツケ)奉行から選定された。
おったつ
おった・つ [3] 【おっ立つ】
〔「おっ」は接頭語〕
■一■ (動タ五[四])
「立つ」を強めていう語。「髪の毛が―・っている」
■二■ (動タ下二)
⇒おったてる
おったて
おったて [0] 【追っ立て】
〔「おいたて」の転〕
追い立てること。追い払うこと。「地主から―をくう」
おったてじり
おったてじり [4] 【押っ立て尻】
〔「おったて」は「おしたて」の転〕
尻を浮かせていまにも立ち上がりそうな座り方。落ち着いて座っていられないそぶり。「なぜ貴方はそんなに―をしてゐらつしやるんだよ/当世書生気質(逍遥)」
おったてのかんにん
おったてのかんにん 【追立の官人】
⇒領送使(リヨウソウシ)
おったてのつかい
おったてのつかい 【追立の使】
⇒領送使(リヨウソウシ)
おったてる
おった・てる [4] 【おっ立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 おつた・つ
〔「おっ」は接頭語〕
「立てる」を強めていう語。「でっかいビルを―・てた」
おったてる
おった・てる [4] 【追っ立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 おつた・つ
「おいたてる」の転。「家賃滞納で借家から―・てられた」
おったまげる
おったま・げる [5] 【おっ魂消る】 (動ガ下一)
〔「おっ」は接頭語〕
非常に驚く意の俗な言い方。ぶったまげる。「腰をぬかすほど―・げた」
おっちぬ
おっち・ぬ [3] 【おっ死ぬ】 (動ナ五[四])
〔「おっ」は接頭語,「ちぬ」は「しぬ(死)」の転〕
死ぬ。田舎めいた言葉の中で使われる。「じい様が―・んだ」
おっちょこちょい
おっちょこちょい [5] (名・形動)
落ち着きがなく,早とちりや軽率なことをすること。また,そのさまやその人。「ちょっと―なところがある」「あの―にも困ったものだ」
おっちょこちょい
おっちょこちょい
a hasty fellow;a busybody;→英和
a scatterbrain.→英和
おっつかっつ
おっつかっつ [4] (形動)
〔「乙甲(オツカツ)」からとも,「追っつ縋(スガ)っつ」からとも〕
(1)ほとんど同じ程度であるさま。優劣がないさま。「体格は私と―だ」「―の出来栄え」
(2)ほとんど同時であるさま。「父の帰国と―に兄が海外に出た」
おっつく
おっつ・く [3] 【追っ付く】 (動カ五[四])
「おいつく」の転。「いまさら悔やんでも―・かない」
[可能] おっつける
おっつくねる
おっつく・ねる [5] (動ナ下一)
〔「おっ」は接頭語〕
どうにかこうにか始末をつける。「俗務を―・ねて,課長の顔色を承けて/浮雲(四迷)」
おっつけ
おっつけ [0] 【押っ付け】
相撲で,相手の差し手の肘(ヒジ)を外側から押さえて下から上へ押しつけること。
おっつけ
おっつけ [0] 【追っ付け】 (副)
(1)そのうち。まもなく。「―帰ります」
(2)今すぐ。ただちに。「さらば―買いましたい/狂言・末広がり」
おっつけ
おっつけ【追っ付け】
soon;→英和
before long.
おっつける
おっつ・ける [4] 【押っ付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 おつつ・く
〔「おしつける」の転〕
(1)「押し付ける」の俗な言い方。「無理やり委員長を―・けられた」
(2)相撲で,相手の差し手の肘(ヒジ)を外側から押さえて下から上へ押しつける。
おって
おって【追って】
later on (後ほど);by and by (やがて).〜通知のあるまで till further notice.〜書き a postscript <P.S.> .→英和
おって
おって [0] 【追って・追而】 (副)
(1)のちほど。近いうちに。《追》「詳細は―御通知申し上げます」
(2)(書簡や掲示文などで)本文のあとにつけ加える意を表す。「―,日時は六月六日…」
おって
おって【追手】
(a party of) pursuers.
おって
おって [0] 【追っ手】
〔「おいて」の転〕
逃げる罪人などを捕らえようとして追いかける者。「―がかかる」
おってがき
おってがき [0] 【追而書き】
手紙の本文のあとに書き添える文。追伸。二伸。おいがき。
おっと
おっと【夫】
a husband.→英和
おっと
おっと ヲツト [0] 【夫】
〔「おひと(男人)」の転〕
夫婦のうち,男の方。配偶者である男。亭主。
⇔妻
おっと
おっと
Oh.→英和
/I say./Look[Watch]out! (あぶない).〜待った Just a minute.→英和
おっと
おっと [1] (感)
(1)急に気付いたときや,驚いたりしたときに発する語。「―,ここだ」「―,危ない」
(2)応答や呼びかけに用いる語。「―合点だ」「―待ってくれ」
おっと=任せ
――任せ
待ち構えていたときなどに発する言葉。よしきた。「―と,むつくと起き/浄瑠璃・天の網島(中)」
おっとう
おっとう [3]
〔「おとと(御父)」の転〕
(1)子供が父を呼ぶくだけた言い方。中流以下の家庭で用いられた。
(2)〔子の父親の意から〕
妻が夫を呼ぶ語。ぞんざいな言い方。
⇔おっかあ
おっとせい
おっとせい【膃肭臍】
《動》a fur seal.
おっとっと
おっとっと [1] (感)
酒などがこぼれそうになったり,危うく失敗しそうになったりした時に発する語。「―,もう結構」「―あぶない」
おっとり
おっとり [3] (副)スル
人柄や態度がゆったり落ち着いているさま。こせこせしないさま。おうよう。「―(と)構える」「育ちがよいせいか―している」
おっとり
おっとり
〜した gentle;→英和
quiet;→英和
calm.→英和
おっとりがたな
おっとりがたな [5] 【押っ取り刀】
腰に差すひまもなく,刀を手にしたままであること。緊急の場合に取るものも取りあえず駆けつけるさまにいう。「―で飛び出す」
おっとりこむ
おっとりこ・む 【おっ取り籠む】 (動マ下二)
〔「おっ」は接頭語〕
すっかり取り囲む。「散々に切り回るといへども,…―・められて討たれにけり/保元(中)」
おっとる
おっと・る 【押っ取る】 (動ラ四)
〔「おしとる」の転〕
(1)勢いよくつかみ取る。「童にもたせたる太刀―・り,するりと抜きて/曾我 1」
(2)力ずくで無理やり奪い取る。「御史大夫で居て丞相の事を―・つて行くぞ/史記抄 15」
(3)要点を取る。「正義に六借しうした。―・つてはこの分ぞ/毛詩抄 10」
(4)相手の言葉をすぐ引き取って続ける。「『…』とあれば,弥七―・つて申上るは/浮世草子・禁短気」
おっぱい
おっぱい
milk;→英和
breasts (乳房).
おっぱい
おっぱい [1]
〔幼児語〕
乳汁。また,乳房。
おっぱじめる
おっぱじ・める [5] 【おっ始める】 (動マ下一)
〔「おっ」は接頭語〕
「はじめる」を強めた俗な言い方。「けんかを―・める」
おっぱなす
おっぱな・す [4] 【おっ放す】 (動サ五[四])
〔「おっ」は接頭語〕
「放す」を強めていう語。一気に放してしまう。「原っぱで犬を―・す」
おっぱらう
おっぱら・う [4] 【追っ払う】 (動ワ五[ハ四])
「おいはらう」を強めていう語。「野次馬を―・う」
おっぴらく
おっぴら・く [4] 【おっ開く】 (動カ五[四])
〔「おっ」は接頭語〕
(1)「開く」を強めた俗な言い方。「足を―・いてすわる」
(2)おおっぴらに振る舞う。公然とする。「なぜ―・ひて妾は置かしやんせん/歌舞伎・幼稚子敵討」
おっぴろげる
おっぴろ・げる [5] 【おっ広げる】 (動ガ下一)
〔「おっ」は接頭語〕
「広げる」を強めた俗な言い方。「足を―・げる」
おっぷせる
おっぷ・せる [4] 【押っ伏せる】 (動サ下一)[文]サ下二 おつぷ・す
〔「おしふせる」の転〕
むりに伏せさせる。「己(オレ)一人に四十人ほどの兵隊を差向て到頭―・せて仕舞てさ/鉄仮面(涙香)」
おっぺけぺぶし
おっぺけぺぶし 【おっぺけぺ節】
明治中期,川上音二郎が浮世亭○○(マルマル)と名乗って寄席で歌った俗謡。自由民権思想と社会風刺を歌詞におり込み,「おっぺけぺ,おっぺけぺっぽう,ぺっぽっぽう」の囃子詞(ハヤシコトバ)で結ぶもの。
おっぺけぺ節
おっぺけぺぶし 【おっぺけぺ節】
明治中期,川上音二郎が浮世亭○○(マルマル)と名乗って寄席で歌った俗謡。自由民権思想と社会風刺を歌詞におり込み,「おっぺけぺ,おっぺけぺっぽう,ぺっぽっぽう」の囃子詞(ハヤシコトバ)で結ぶもの。
おっぺしょる
おっぺしょ・る [4] 【押っ圧折る】 (動ラ五[四])
〔「おしへしおる」の転〕
押しつけて折る。へし折る。「この分らねい樹の枝を―・つて/西洋道中膝栗毛(七杉子)」
おっぺす
おっぺ・す [3] 【押っ圧す】 (動サ五)
〔「おしへす」の転〕
押す。押しつぶす。
おっぽ
おっぽ ヲツ― [3] 【尾っぽ】
しっぽ。尾。「馬の―」
おっぽらかす
おっぽらか・す [3][5] (動サ五)
〔「おっ」は接頭語〕
投げ出したままにする意の俗な言い方。ほうりっぱなしにする。ほっぽらかす。「約束を―・して遊びに行く」
おっぽりだす
おっぽりだ・す [5] 【おっ放り出す】 (動サ五)
〔「おっ」は接頭語〕
「放り出す」を強めた俗な言い方。「窓からごみを―・す」「仕事を―・してでかける」
[可能] おっぽりだせる
おっぽる
おっぽ・る [3] 【おっ放る】 (動ラ五)
〔「おっ」は接頭語〕
「放る」を強めた俗な言い方。放り出す。放ったままにする。「仕事を―・って遊びほうける」
おっ取り籠む
おっとりこ・む 【おっ取り籠む】 (動マ下二)
〔「おっ」は接頭語〕
すっかり取り囲む。「散々に切り回るといへども,…―・められて討たれにけり/保元(中)」
おっ始める
おっぱじ・める [5] 【おっ始める】 (動マ下一)
〔「おっ」は接頭語〕
「はじめる」を強めた俗な言い方。「けんかを―・める」
おっ広げる
おっぴろ・げる [5] 【おっ広げる】 (動ガ下一)
〔「おっ」は接頭語〕
「広げる」を強めた俗な言い方。「足を―・げる」
おっ放す
おっぱな・す [4] 【おっ放す】 (動サ五[四])
〔「おっ」は接頭語〕
「放す」を強めていう語。一気に放してしまう。「原っぱで犬を―・す」
おっ放り出す
おっぽりだ・す [5] 【おっ放り出す】 (動サ五)
〔「おっ」は接頭語〕
「放り出す」を強めた俗な言い方。「窓からごみを―・す」「仕事を―・してでかける」
[可能] おっぽりだせる
おっ放る
おっぽ・る [3] 【おっ放る】 (動ラ五)
〔「おっ」は接頭語〕
「放る」を強めた俗な言い方。放り出す。放ったままにする。「仕事を―・って遊びほうける」
おっ死ぬ
おっち・ぬ [3] 【おっ死ぬ】 (動ナ五[四])
〔「おっ」は接頭語,「ちぬ」は「しぬ(死)」の転〕
死ぬ。田舎めいた言葉の中で使われる。「じい様が―・んだ」
おっ立つ
おった・つ [3] 【おっ立つ】
〔「おっ」は接頭語〕
■一■ (動タ五[四])
「立つ」を強めていう語。「髪の毛が―・っている」
■二■ (動タ下二)
⇒おったてる
おっ立てる
おった・てる [4] 【おっ立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 おつた・つ
〔「おっ」は接頭語〕
「立てる」を強めていう語。「でっかいビルを―・てた」
おっ開く
おっぴら・く [4] 【おっ開く】 (動カ五[四])
〔「おっ」は接頭語〕
(1)「開く」を強めた俗な言い方。「足を―・いてすわる」
(2)おおっぴらに振る舞う。公然とする。「なぜ―・ひて妾は置かしやんせん/歌舞伎・幼稚子敵討」
おっ魂消る
おったま・げる [5] 【おっ魂消る】 (動ガ下一)
〔「おっ」は接頭語〕
非常に驚く意の俗な言い方。ぶったまげる。「腰をぬかすほど―・げた」
おつ
お・つ 【落つ】 (動タ上二)
⇒おちる
おつ
お・つ ヲツ 【変若つ・復つ】 (動タ上二)
若返る。「わが盛りまた―・ちめやも/万葉 331」
おつ
おつ【乙】
the second (第二);→英和
B;→英和
the latter (後者).→英和
〜なことを言う say a smart thing.〜にすます make an affected pose.
おつ
おつ 【乙】
■一■ [1] (名)
(1)十干の第二。きのと。
(2)二人以上の人,または二つ以上の物事があるとき,一番目を甲としてその二番目をさす。「甲と―の二人」
(3)等級・成績などをつけるときに用いて,第一位を甲として第二位を表す。良。「体操はいつも―だった」
(4) [0]
邦楽で,低い音域。呂(リヨ)。
⇔甲(カン)
(5)物事の状態。具合。調子。「斯(コウ)いふ―にして細おくなつて通るから/滑稽本・人間万事虚誕計」
(6)道理。理屈。[俚言集覧]
■二■ [0] (形動)
(1)ちょっと気がきいていて趣のあるさま。「なかなか―な味だね」「―なことを言う」
(2)ちょっと変わっているさま。妙だ。「―にすましている」
おつ=に搦(カラ)む
――に搦(カラ)・む
変なふうにからむ。遠回しに皮肉をいう。
おつう
おつう [0] 【乙う】 (副)
〔「おつに」の転〕
むやみと。変に。妙に。「お前さんは―訝(オカシ)な事を云はつしやる/怪談牡丹灯籠(円朝)」
おつかい
おつかい [0] 【御使い】
(1)買い物などのためにちょっと外出すること。
(2)使者。
→使い
おつかいもの
おつかいもの [0] 【御遣い物】
贈り物。御進物(ゴシンモツ)。
おつかつ
おつかつ [3][2] 【乙甲】 (形動)
「おっつかっつ」に同じ。「あの人もお前と―の年だろう」
おつかれさま
おつかれさま [0] 【御疲れ様】 (名・形動)
仕事などの疲れをねぎらうときに使う語。仕事を終えて帰る人に対する挨拶(アイサツ)の言葉としても用いる。
おつき
おつき [0] 【御付き】
身分の高い人の側にいて,その用をする人。つきそい。おとも。
おつき
おつき【お付】
an attendant.→英和
〜の attending <physician> ;in attendance <on> .
おつきさま
おつきさま [1][3] 【御月様】
月を敬い親しんでいう語。
おつぎ
おつぎ [0][2] 【御次】
(1)次の順番。あとに続くこと。また,その人。「―はどなたですか」
(2)〔「お次の間(マ)」の略〕
高貴な人の居間の次の間。
(3)江戸時代,将軍・大名・高家の主人の居間の次の間に仕えた奥女中。仏間・台子・膳部・道具などのことをつかさどった。
おつくり
おつくり [0][2] 【御作り・御造り】
〔「つくり」の丁寧語〕
(1)化粧。身支度。
(2)〔もと,女性語〕
刺身。主に関西でいう。
おつけ
おつけ [0] 【御汁・御付け】
(1)〔本膳で飯に並べて付ける意から。中世女性語〕
吸い物の汁。おつゆ。
(2)特に,味噌汁。「―の実」
おつげ
おつげ【お告げ】
an oracle (神託);→英和
<receive> a divine revelation.
おつげ
おつげ [0] 【御告げ】
神仏がその意思・予言などを人間に告げ知らせること。託宣。神託。「夢に―があった」
おつげぶみ
おつげぶみ [0] 【御告げ文】
天皇が祖先の神霊に奏上する文。ごこくぶん。ごこうもん。
おつしゅ
おつしゅ [1] 【乙種】
甲・乙・丙・丁に分類した時,甲種の次,二番目の種類。
おつしゅごうかく
おつしゅごうかく [1] 【乙種合格】
もと徴兵検査で,甲種の次の合格。現役に適するが甲種よりも体格などが劣るもの。第一・第二に分かれていた。
おつじ
おつじ 【乙字】
⇒大須賀(オオスガ)乙字
おつたちから
おつたちから 【お蔦主税】
泉鏡花の小説「婦系図(オンナケイズ)」の主人公の男女の名。
おつつ
おつつ ヲツツ 【現】
〔上代では「おつづ」〕
今。うつつ。「いにしへゆ今の―に/万葉 3985」
おつとめ
おつとめ [0] 【御勤め】
(1)「勤め」を丁寧にいう語。「―はどちらですか」
(2)仏前で読経すること。勤行(ゴンギヨウ)。「朝晩の―」
(3)商人が客に奉仕すること。サービス。
(4)遊女に払う遊興代。花代。「げんなまでさきへ―を渡しておいたから/滑稽本・膝栗毛(初)」
おつとめひん
おつとめひん [0] 【御勤め品】
特別に値段を安くして,客に奉仕したり,客寄せにしたりする商品。サービス品。「本日の―」
おつど
おつど ヲツ― 【越度】
(1)律令制で,通行証を持たずに,関を経ないで間道をぬけること。
(2)法に反すること。[節用集(文明本)]
(3)「おちど(落度)」に同じ。おつと。「悔ユルニ甲斐ナイ―ヲシタ/天草本伊曾保」
おつに
おつに [0] 【乙に】
〔形容動詞「おつ」の連用形〕
⇒おつ(乙)■二■
おつにょう
おつにょう [0] 【乙繞】
漢字の繞(ニヨウ)の一。「乞」「乱」などの「乙」「乚」の部分。
おつねん
おつねん ヲツ― [0] 【越年】 (名)スル
年を越すこと。えつねん。「マオカで―しながら/放浪(泡鳴)」
おつねんちょう
おつねんちょう ヲツ―テフ [3] 【越年蝶】
モンキチョウの別名。幼虫で越年するのを,成虫で越年すると思われていたのでこの名がある。
おつねんとんぼ
おつねんとんぼ ヲツ― [5] 【越年蜻蛉】
イトトンボの一種。体長3.5センチメートル内外。体は淡褐色。夏に羽化し,成虫で越冬するのでこの名がある。翌春成熟すると複眼が青くなる。ユーラシアに広く分布し,日本では北方に多い。
おつぼ
おつぼ 【御壺】
(1)膳部(ゼンブ)にのせる,壺に入れた食物。
(2)御所などの中庭の敬称。「広綱を―のうちへ召し/平家 11」
おつぼぐち
おつぼぐち [3] 【御壺口】
おちょぼぐち。
おつぼね
おつぼね [0][2] 【御局】
(1)宮中で局(ツボネ)(個室)を賜った女官の称。典侍・権典侍・掌侍・権掌侍・命婦・権命婦など。
(2)江戸時代,個室をもっている奥女中の称。また,女中を取り締まった老女の称。
(3)局女郎のこと。
おつまはちろべえ
おつまはちろべえ 【お妻八郎兵衛】
1702年大坂の古手屋八郎兵衛が誤解から遊女のお妻を殺したという事件を脚色した作品の通称。歌舞伎に「文月恨切子(フミヅキウラミノキリコ)」,浄瑠璃に「桜鍔恨鮫鞘(サクラツバウラミノサメザヤ)」など。
おつむ
おつむ [2]
〔「おつむり」の略〕
頭。つむり。主に幼児語として用いる。「―が痛い」「―が悪い」
おつむてんてん
おつむてんてん [2]
幼児が両手で自分の頭を軽くたたくしぐさ。
おつめ
おつめ [0] 【御詰】
(1)茶会の末席の客。会が円滑に運ぶようにもろもろの世話をする役。老練の茶人がつとめる。
(2)〔一年分の葉茶を出入りの茶師に命じて茶壺に詰めさせたことから〕
茶師。
おつめしゅう
おつめしゅう 【御詰衆】
⇒詰衆(ツメシユウ)
おつもり
おつもり [0] 【御積(も)り】
酒席で,その杯限りで終わりにすること。また,その杯。「これで今日は―にしよう」
おつや
おつや [1] 【乙夜】
⇒いつや(乙夜)
おつや
おつや【お通夜】
⇒通夜(つや).
おつや
おつや [2] 【御通夜】
通夜を丁寧にいう語。
おつゆ
おつゆ [2] 【御汁】
(1)汁(シル)を丁寧にいう語。
(2)油絵で,ガッシュの日本における俗称。
おつゆう
おつゆう オツイウ 【乙由】
⇒中川(ナカガワ)乙由
おつり
おつり【お釣】
change <for a 1,000-yen note> .→英和
おつり
おつり [0] 【御釣(り)】
釣り銭を丁寧にいう語。
おつり=が∘来る
――が∘来る
(1)釣り銭が戻ってくる。
(2)十分で,余りが出る。余りある。「失策を補ってなお―∘来るサヨナラ打」
おつりき
おつりき [0] 【乙りき】 (名・形動)[文]ナリ
一風変わっていてしゃれている・こと(さま)。「―な年増が見へるはへ/西洋道中膝栗毛(魯文)」
〔「りき」はただ添えた語。「あたりき」(「当たり前」の意)の「りき」と同類〕
おづ
おづ ヲヅ 【小津】
姓氏の一。
おづき
おづき ヲヅキ 【小槻】
姓氏の一。もと小槻山公を本姓とする近江国の豪族。のち阿保朝臣,ついで小槻宿禰と改姓。官務家と称され,また,算道の家としても知られる。壬生(ミブ)家はその末流。
おづつ
おづつ ヲ― [1] 【尾筒】
(1)馬の尾を包む袋。尾袋(オブクロ)。
(2)獣の尾の付け根の丸くふくれた部分。
おづな
おづな ヲ― [1] 【苧綱】
麻でなった綱。非常に丈夫で,船の綱として最上とされ,古代から近世に至るまで用いられた。
おづやすじろう
おづやすじろう ヲヅヤスジラウ 【小津安二郎】
(1903-1963) 映画監督。東京生まれ。サイレントに固執して「東京の合唱」「生まれてはみたけれど」「浮草物語」を作る。トーキーでは「一人息子」「戸田家の兄妹」「父ありき」を発表。第二次大戦後「晩春」「麦秋」「東京物語」で都会人のライフ-スタイルを端正に描く。
おて
おて [0] 【御手】
■一■ (名)
(1)手を丁寧にいう語。「―を拝借」
→御手の物
(2)人の筆跡を敬っていう語。
(3)犬に,前足をあげて人の手に触れるよう命ずる言葉。
■二■ (感)
相撲で,立ち合いの時や,勝った時に発する掛け声。「相撲をとりて,男をうちたおいて―というて/狂言・連尺」
おてあげ
おてあげ [0] 【御手上げ】
〔両手をあげて,降参を表すことから〕
全くどうしようもなくなり,途方にくれること。「こうなってはもう―だ」
おていしゃ
おていしゃ 【御手医者】
おかかえの医者。侍医(ジイ)。おてまえ医者。「―坂川玄春/浮世草子・武道伝来記 5」
おてき
おてき 【御敵】
近世,遊里で,客と遊女が互いに相手を指していう語。「―御ざつて銚子も動き出し/浮世草子・一代男 3」
おてこ
おてこ 【御手子】
江戸時代,大名お抱えの火消し人夫。
おてしょ
おてしょ [2] 【御手塩】
浅い小皿。手塩皿(テシオザラ)。おてしょう。主に女性が用いる語。
おてだま
おてだま [2] 【御手玉】
(1)小豆(アズキ)などを入れた小さな布袋を幾つか手に持ち,歌を歌いながら交互に投げ上げて,手で受け取る遊び。主として少女のする遊び。また,その布袋。
(2)野球で,ボールを受ける際,うまく受けられず手でもてあそんでしまうこと。ジャッグル。
おてだま
おてだま【お手玉をする】
play beanbag.
おてちん
おてちん
(1)どうにもならないこと。絶体絶命になること。「あの夢市といふまことの悪玉におむまでも乗りけえられて,―になつた時には/洒落本・青楼五ツ雁金」
(2)最後。おしまい。「もう―にしなさい/歌舞伎・謎帯一寸徳兵衛」
(3)一文なし。また,無一文になった者。「所詮お陀仏―ぢやあ,活きて居ても納まらずさ/合巻・正本製」
おてつき
おてつき 【御手付き】
(1) [2]
カルタ遊びで,間違って別の札に手をつけること。おてつけ。
(2) [0][2]
主人が侍女・女中と関係すること。また,その女。おてつけ。
おてつけ
おてつけ [2] 【御手付け】
「御手付き」に同じ。
おてつだいさん
おてつだいさん オテツダヒ― [2] 【御手伝いさん】
家事の手伝いをするために雇われた女性。
〔「女中」というのをきらった言い換え語〕
おてて
おてて [0] 【御手手】
「手」の幼児語。「―つないで」
おてて
おてて
(1)貴人の子供を守り育てる女。「阿保は―のやうな者ぞ/蒙求抄 2」
(2)乳母(ウバ)の夫。「お乳が肩車―が日傘/浄瑠璃・寿の門松」
おてなみ
おてなみ [0] 【御手並(み)】
(相手の)腕前・技量。
おてなみはいけん
おてなみはいけん [0] 【御手並(み)拝見】
腕前や能力がどれほどのものか見させていただきましょう。相手をやや見下した感じの言い方。「―といくか」
おてのもの
おてのもの【お手の物】
one's forte[specialty].〜である be in one's line;be expert in[at].
おてのもの
おてのもの [5][0] 【御手の物】
なれていて,わけなくできること。また,その物事。得意。「ギターなら―だ」
おてまえ
おてまえ 【御手前】
■一■ [2] (名)
(1)(「御点前」とも書く)茶をたてる作法・所作。また,そのできばえ。「結構な―でございました」
(2)手なみ。技量。
■二■ [2][0] (代)
二人称。主として武士が対等もしくはそれに近い者に対して用いた語。そなた。「―の方は何の用ばしあつて召し寄せられた/浮世草子・御前義経記」
おてもこのも
おてもこのも ヲテモ― 【彼面此面】
〔「おちおも(遠面)このおも(此面)」の変化した語〕
あちらこちら。かなたこなた。「あしひきの―に鳥網(トナミ)張り/万葉 4011」
おてもと
おてもと [0] 【御手元・御手許】
(1)「てもと」の尊敬・丁寧語。「―のパンフレットをごらんください」
(2)〔食膳の最も手前にあることからいう〕
料理屋などで,箸(ハシ)。
おてもときん
おてもときん [0][4] 【御手元金】
(1)天皇家の私有財産である金銭。
→内廷費
(2)高貴の人の手元にある金銭。
おてもやん
おてもやん
熊本県の民謡で,酒席の騒ぎ唄。熊本方言で唄われる。源流は維新前後に花柳界で流行した本調子甚句の一種「そうじゃおまへんか節」。熊本甚句。
おてもり
おてもり【お手盛昇給案】
a bill of raising one's own salary.
おてもり
おてもり [0] 【御手盛(り)】
〔自分の好きなように食物を器に盛ることから〕
地位などを利用して,決定者自身に利益があるように物事を決めること。「―法案」
おてやわらか
おてやわらか【お手柔らかに願います】
Don't be too hard on me.
おてやわらかに
おてやわらかに オテヤハラカ― 【御手柔らかに】 (連語)
自分は弱いのだから手加減してもらいたいの意で,試合などを始めるときの挨拶の言葉として用いる語。「―願います」「どうぞ―」
おてら
おてら [0] 【御寺】
(1)寺の尊敬語。
(2)「お寺様」の略。
おてらさま
おてらさま [5][4] 【御寺様】
寺の住職や僧の敬称。
おてん
おてん ヲ― [0] 【汚点】
(1)よごれたところ。しみ。
(2)不名誉なことがら。きず。「汚職事件は町の歴史に―を残した」
おてん
おてん【汚点】
<leave> a stain <upon one's reputation> ;→英和
a blot.→英和
おてんき
おてんき [2] 【御天気】
(1)天気を丁寧にいう語。「あいにくの―で」
(2)機嫌の良しあし。人の気分。「社長の今日の―はどうだ」
おてんきし
おてんきし [4] 【御天気師】
詐欺師の一種。にせ札などを路上に置いておき,通行人とふたりで拾ったように装って,拾った金を預けて信用させておき,言葉巧みにその通行人の持ち金をだまし取って逃げる。
おてんきや
おてんきや [0] 【御天気屋】
気の変わりやすい人。おてんきもの。
おてんきや
おてんきや【お天気屋】
a fickle person.
おてんとうさま
おてんとうさま オテンタウ― [2] 【御天道様】
〔「おてんとさま」とも〕
(1)太陽を親しみ敬愛していう語。「―と米の飯はついてまわる」
(2)〔太陽を神とみることから〕
神。「―は何から何までお見通しだ」
おてんば
おてんば【お転婆】
a tomboy.→英和
おてんば
おてんば [0] 【御転婆】 (名・形動)
若い娘や女児がしとやかさに欠け,いたって活発な・こと(さま)。また,そういう女。おきゃん。「うちの娘は―で困る」「―な女の子」「―をする」
→転婆(テンバ)
おでい
おでい ヲ― [0] 【汚泥】
(1)きたない泥(ドロ)。おり。「―にまみれる」「―処理」
(2)スラッジ。
おでき
おでき [2] 【御出来】
皮膚にできて,膿(ウミ)をもつ腫(ハ)れ物。できもの。「―ができる」
おでこ
おでこ
a prominent forehead;one's brow (額).
おでこ
おでこ [2]
(1)ひたい。
(2)ひたいが普通以上に出ていること。また,その人。
(3)釣りで,一匹もつれないこと。ぼうず。
おででこ
おででこ [0] 【御出木偶】
(1)享保・元文(1716-1741)の頃,見世物に用いた人形。放下師(ホウカシ)がオデデコデンの囃子(ハヤシ)に合わせ,伏せた笊(ザル)をあけるたびに,次々に変わる人形が出現する。
(2)「おででこしばい」の略。
おででこしばい
おででこしばい [5] 【御出木偶芝居】
〔もと,おででこを使った人形芝居であったことから〕
江戸三座以外の小さな劇場。
おでまし
おでまし [0] 【御出座】
出かけること,来ること,出席することなどを敬っていう語。「開会式に―になる」
おでん
おでん [2] 【御田】
〔「でん」は「田楽(デンガク)」からという〕
(1)蒟蒻(コンニヤク)・里芋・大根・竹輪(チクワ)などを醤油味で煮込んだ料理。関東炊(ダ)き。関東煮。煮込みおでん。[季]冬。《人情のほろびし―煮えにけり/久保田万太郎》
(2)豆腐を串(クシ)にさして味噌をつけ,火であぶったもの。焼き田楽。また,蒟蒻・里芋などをゆで,串にさして味噌をつけたもの。[季]冬。
おでん
おでん
Japanese hotchpotch.
おでんや
おでんや [0] 【御田屋】
煮込みおでんを売る店。また,売る人。[季]冬。
おと
おと【音】
(a) sound;→英和
(a) noise (雑音);→英和
a crash (物のこわれる);→英和
a roar (とどろき);→英和
a tone (音調).→英和
〜を立てる make a noise.〜に聞こえた well-known;notorious (悪名).→英和
おと
おと 【於菟】
(1)虎の異名。
(2)猫の異名。[運歩色葉集]
おと
おと [2] 【音】
(1)空気・水などの振動によって聴覚に引き起こされた感覚の内容。また,その原因となる空気などの振動。音波。人間は振動数20〜20000ヘルツくらいの音波を音として感じる。音の性質は強さ・高低・音色の三要素で表すことができる。「ラジオの―がうるさい」「―を立てるな」「風の―」
(2)(「音に聞く」「音に聞こえた」などの形で)うわさ。評判。「―に聞こえた乱暴者」
(3)たより。おとずれ。「男,久しく―もせで/伊勢 118」
(4)返事。応答。「小侍従やさぶらふ,とのたまへど,―もせず/源氏(乙女)」
おと
おと ヲト 【遠・彼方】
〔「おち(遠)」の転〕
時間的また空間的に遠いこと。遠方。おち。「大宮の―つ鰭手(ハタデ)/古事記(下)」「―つ日も昨日も今日も/万葉 3924」
〔現代語では「 おとつい」「おととし」などの語形に残存する〕
おと
おと 【弟・乙】
■一■ (名)
〔同性の兄弟(姉妹)の年下の者の意〕
(1)兄から見たおとうと。また,姉から見たいもうと。
⇔兄(エ)
「父母がなしのまにまに箸(ハシ)向かふ―のみことは/万葉 1804」
(2)末子。一番下の子。「姉が手を引く―は抱く,中はてて親肩くまに/浄瑠璃・油地獄(上)」
(3)「乙御前(オトゴゼ){(3)}」に同じ。
■二■ (接頭)
名詞に付く。
(1)兄弟姉妹のうちで,年が若い,幼い,末の,などの意を表す。「―おじ」「―ご」
(2)若く美しい,かわいい,などの意を表す。「―たなばた(乙棚機)」「―たちばなひめ(弟橘媛)」
おと=に聞く
――に聞・く
(1)世間によく知られている。音に聞こえた。
(2)うわさに聞く。「―・くと見る時とは,何事もかはるものなり/徒然 73」
おと=は血の緒(オ)
――は血の緒(オ)
〔末子は親と血が最も近いと考えられたところから〕
末子が最もかわいいの意。弟は血の余り。弟は血の末。「―といとほしく/浄瑠璃・十二段長生島台」
おとあわせ
おとあわせ [3] 【音合(わ)せ】 (名)スル
(1)合奏・重奏・合唱などで,各自の楽器や声の調子を合わせること。
(2)放送・演劇などで,音楽などを前もって本番通りにテストすること。
(3)地震・雷のとき,キジの鳴くこと。[俚言集覧]
おといれ
おといれ [0] 【音入れ】 (名)スル
(1)テレビや映画の製作で,画面に応じて音声・音楽・音響などを組み合わせて録音すること。
(2)俗に,レコーディングのこと。
おとうえ
おとうえ [2] 【御頭会】
毎年正月一三日に日蓮宗総本山身延山久遠寺(クオンジ)で行われる年頭の法会。
おとうさま
おとうさま [2] 【御父様】
父親を敬っていう語。「おとうさん」より丁寧な言い方。
おとうさん
おとうさん [2] 【お父さん】
(1)〔明治末期以後「お母さん」とともに国定教科書で用いられ一般化した語〕
父を丁寧にいう語。子供が父を呼ぶとき使う一番普通の言い方。「―,行ってまいります」「君の―,お元気ですか」
(2)父親の立場にある人をいう語。父親が自分をいう場合にも用いられることがある。「―は怒っているんだぞ」「あいつもいい―になったなあ」
⇔おかあさん
おとうさん
おとうさん【お父さん】
a father;→英和
pa(pa);→英和
dad(dy) (呼びかけ).→英和
おとうと
おとうと【弟】
a (younger) brother.末の〜 one's youngest brother.
おとうと
おとうと [4] 【弟】
〔「おとひと」の転〕
(1)同じ親から生まれた年下の男。
⇔兄
(2)妹の夫。あるいは妻や夫の弟{(1)}。義弟。
(3)男女にかかわらず,年下のきょうだい。「妻の―(=妻ノ妹)を持ちて侍りける人に/古今(雑上詞)」
おとうとご
おとうとご [4] 【弟御】
相手の弟を敬っていう語。弟さん。
→兄御
おとうとでし
おとうとでし [4] 【弟弟子】
同じ師匠のもとにあとから入門した人。同門の後輩。
⇔兄弟子
おとうとなおし
おとうとなおし [5] 【弟直し】
夫を亡くした女性が,亡夫の弟と再婚すること。
おとうとぶん
おとうとぶん [4] 【弟分】
義兄弟の約束などにより,仮に弟として扱われる人。
⇔兄分
おとおし
おとおし [0] 【御通し】
酒の肴(サカナ)として最初に出す簡単な料理。突き出し。通し物。先付け。
おとおり
おとおり [0] 【御通り】
(1)通ることの尊敬語。「御輿(ミコシ)の―」
(2)身分の高い人の前に召し出されること。おめどおり。「―にて物語などする人の/早雲寺殿廿一箇条」
(3)身分の高い人に召し出され,手ずからの杯をいただくこと。「―をくださるる/狂言・餅酒」
おとがい
おとがい オトガヒ [0] 【頤】
(1)下あご。あご。
(2)口。「―明いた任せに/歌舞伎・幼稚子敵討」
(3)盛んにしゃべりたてること。口数が多いこと。「踏まれてさへあの―,人を踏んだらどうあろ/浄瑠璃・寿の門松」
おとがい=が落ちる
――が落・ちる
(1)「ほっぺたが落ちる」に同じ。
(2)非常に多弁である。
(3)寒くてふるえる。「寒きこといとわりなく,頤など落ちぬべきを/枕草子 298」
おとがい=で人を使う
――で人を使・う
〔漢書(賈誼伝)〕
威張った態度で人をこき使う。あごで使う。
→頤使(イシ)
おとがい=で蠅(ハエ)を追う
――で蠅(ハエ)を追・う
「あごで蠅を追う」に同じ。
おとがい=の雫(シズク)
――の雫(シズク)
手近にはあるが,我が物として思うようにならないことのたとえ。頤のしずく口に入らぬ。「お姫様のお茶は―で,肝腎肝文のお茶は口へ入らぬ/歌舞伎・毛抜」
おとがい=をきく
――をき・く
「頤(オトガイ)を叩(タタ)く」に同じ。「まだ―・きをるかと頬桁(ホオゲタ)三つ四つくらはせて/浄瑠璃・大経師(中)」
おとがい=を叩(タタ)く
――を叩(タタ)・く
(1)よくしゃべる。勝手なことを言う。
(2)悪口を言う。「こなさんは,えらい頤たたかんすな/滑稽本・膝栗毛 5」
おとがい=を養う
――を養・う
食べていく。生活していく。
おとがい=を鳴らす
――を鳴ら・す
よくしゃべる。へらず口をきく。「よう頤ならすわろぢやな/滑稽本・膝栗毛 6」
おとがい=を=解(ト)く
――を=解(ト)・く(=はず・す)
〔漢書(匡衡伝)〕
あごがはずれるほど大笑いする。頤を放(ハナ)つ。「主上より始めて見る人,―・かずといふことなし/続古事談 5」
おとがね
おとがね 【音金】
矢を射るとき,響きを出すために,弓の末弭(ウラハズ)の少し下の,弦の中に包んだ銅または鉛。
おとき
おとき [0][2] 【御斎】
仏事・法事などのときに出す食事。
→斎(トキ)
おとぎ
おとぎ [0][2] 【御伽】
〔伽を丁寧にいう語〕
(1)貴人の身近に仕えて,話し相手をつとめること。また,その者。「―をする」
(2)寝室にはべること。また,その女性。侍妾(ジシヨウ)。
(3)「御伽話」の略。「―の国」
(4)「御伽小姓(コシヨウ)」の略。「お傍の―もおないどし/浄瑠璃・先代萩」
おとぎ
おとぎ【お伽の国】
a fairyland.→英和
お伽話(芝居) a fairy tale (play).
おとぎいぬ
おとぎいぬ [3] 【御伽犬】
雌雄一対の犬が臥した形の張り子の容器。産所や寝所で必要とする物を入れた。安産や魔除けのお守りでもあった。犬箱。
→犬張り子
おとぎき
おとぎき 【音聞き】
世間での評判。うわさ。外聞。「―あやしや/堤中納言(虫めづる)」
おとぎこしょう
おとぎこしょう [4] 【御伽小姓】
幼い主君の遊び相手をする小姓。
おとぎしばい
おとぎしばい [4] 【御伽芝居】
おとぎ話を脚色した児童劇。巌谷小波が提唱し,川上音二郎・貞奴夫妻が1903年(明治36)「狐の裁判」「浮かれ胡弓」を東京の本郷座で上演したのに始まる。
おとぎしゅう
おとぎしゅう [3] 【御伽衆】
将軍や大名の側近くに伺候して諸国咄(バナシ)をしたり,雑談の相手をつとめたりする職。また,その者。室町末期,戦陣のつれづれを慰めるため,老臣や僧侶をはべらせたのに始まる。同朋。御伽坊主。御咄衆(オハナシシユウ)。伽衆。伽。
おとぎぞうし
おとぎぞうし [4] 【御伽草子】
室町時代から江戸初期にかけて成った三百余編の短編物語。ほとんど作者未詳。享保(1716-1736)頃,大坂の書肆(シヨシ)渋川清右衛門が「御伽文庫」の名で二三編を刊行してから,この類の物語の総称となった。恋愛物・稚児物・遁世物・立身出世物・本地物(ホンジモノ)・異類物など種類は多く,教訓的・啓蒙的・空想的内容のものが多い。
おとぎのくに
おとぎのくに [0] 【御伽の国】
おとぎ話に出てくる,美しく楽しい空想の世界。
おとぎばなし
おとぎばなし [4] 【御伽話・御伽噺】
(1)大人が子供に語って聞かせる昔話や言い伝え。
(2)現実とは懸け離れた架空の話。夢物語。
おとぎぼうこ
おとぎぼうこ 【御伽婢子】
仮名草子。一三巻。浅井了意作。1666年刊。中国小説「剪灯新話(セントウシンワ)」の翻案などによる怪異談を集めたもの。怪異小説流行の端緒となり,多くの影響作を生んだ。
おとぎぼうこ
おとぎぼうこ [4] 【御伽這子・御伽婢子】
(1)子供のお守りの一種。長さ約30センチメートル。芯(シン)の綿を白い布で包み,黒い糸を髪として左右に分けて垂らした人形。
(2)書名(別項参照)。
御伽這子(1)[図]
おとぎぼうず
おとぎぼうず [4] 【御伽坊主】
(1)通夜のとき,死者の枕元にいて読経をする僧。
(2)「御伽衆(オトギシユウ)」に同じ。
おとぎりそう
おとぎりそう [0] 【弟切草】
オトギリソウ科の多年草。山野に自生。高さ30〜60センチメートル。葉は茎を抱くようにつき,黒色の油点がある。夏,茎頂に数個の黄色五弁の小花を開く。花の寿命は一日で,日中だけ咲く。茎葉をもんで傷薬とする。また,干したものを小連翹(シヨウレンギヨウ)といい,止血・洗浄・うがい薬とし,関節炎にも用いる。
弟切草[図]
おとく
おとく ヲ― [0] 【汚瀆】 (名)スル
けがすこと。よごすこと。「神仏を―する」
おとくい
おとくい [0] 【御得意】
「得意」の丁寧語。「―の料理」「―を回る」
おとくに
おとくに 【乙州】
⇒河合(カワイ)乙州
おとぐいのしんじ
おとぐいのしんじ オトグヒ― 【御鳥喰の神事】
祭りの際,神供を鳥(多く烏)がついばむ様子で神意を伺う神事。厳島神社の島廻(メグ)りの神事のものが著名。
おとこ
おとこ ヲト― [3] 【男】
〔若返る意の「をつ」と同源かといわれる。「をとめ」に対する〕
(1)ヒトの性のうち,女を妊娠させるための器官と生理をもつ方の性。男性。男子。
⇔おんな
(2)雄々しさ・強さ・潔さ・積極性など,一般に男性にそなわると考えられている特質に着目した場合の,男性。「天河屋の義平は―でござるぞ/浄瑠璃・忠臣蔵」
(3)成人した男性。成熟した男性。「―になる」「もう一人前の―だ」
(4)女性が異性として愛する男性。愛人。情夫。「娘に―ができたらしい」「―をつくる」
(5)男性としての価値。また,男の名誉・面目。「―を下げる」
→男が廃(スタ)る
(6)男性の奉公人。下男。「―衆」
(7)女性と結婚の関係にある男性。夫。「よき人の―につきて下りて住みけるなり/土左」
(8)出家しない男性。俗世間で生活する男性。「そのやすら殿は―か法師か/徒然 90」
(9)男の容貌(ヨウボウ)。男ぶり。「―もすぐれて女の好くべき風也/浮世草子・一代男 4」
おとこ
おとこ【男】
a man;→英和
a male;→英和
man (総称);the male sex (男性);manliness (男らしさ);a fellow[guy,chap](やつ);→英和
a man(-servant) (下男);a lover (愛人).→英和
〜らしい(しく) manly (manfully,like a man).→英和
〜を上げる(下げる) raise (lower) one's reputation.
おとこ=が廃(スタ)る
――が廃(スタ)・る
男としての名誉が保てなくなる。
おとこ=が立つ
――が立・つ
男としての面目が保たれる。男の名誉が守られる。「ここで投げ出しては―・たない」
おとこ=になる
――にな・る
(1)成人して一人前の男子になる。
(2)元服して,一人前の男になる。
おとこ=の目には糸を引け、女の目には鈴を張れ
――の目には糸を引け、女の目には鈴を張れ
男の目はまっすぐにきりりとしたのがよく,女の目はぱっちりとしたのがよい。
おとこ=は度胸、女は愛嬌(アイキヨウ)
――は度胸、女は愛嬌(アイキヨウ)
男には度胸が,女には愛嬌がまず第一に求められる特性であるの意。
おとこ=は松、女子(オナゴ)は藤(フジ)
――は松、女子(オナゴ)は藤(フジ)
松に藤がからまって伸びるように,男は女の頼みとなるべきものであるというたとえ。
おとこ=は気で持て
――は気で持て
男は意気で世に立て。男は気性の強いことが値打ちとされる意。「―膾(ナマス)は酢で持て」
おとこ=は裸百貫(ハダカヒヤツカン)
――は裸百貫(ハダカヒヤツカン)
男は裸でも百貫の価値がある。男は無一物でも働いて富を築くことができるの意。
おとこ=は辞儀(ジギ)に余れ
――は辞儀(ジギ)に余れ
男は謙遜しすぎるくらいでよい。
おとこ=は閾(シキイ)を跨(マタ)げば七人の敵(テキ)あり
――は閾(シキイ)を跨(マタ)げば七人の敵(テキ)あり
男が家庭の外(社会)で活動するときには常に多くの敵があるの意。
おとこ=やもめに蛆(ウジ)がわき、女やもめに花が咲く
――やもめに蛆(ウジ)がわき、女やもめに花が咲く
男一人世帯は,どうしても日常生活や身だしなみが不潔になりがちだが,女一人の世帯は小ぎれいにしているので,男たちからもてはやされる。
おとこ=を上げる
――を上・げる
立派なおこないによって,男としての面目を高める。
⇔男を下げる
おとこ=を下げる
――を下・げる
不名誉なおこないによって,男としての値打ちを下げる。面目を失う。
⇔男を上げる
おとこ=を売る
――を売・る
男が義侠心(ギキヨウシン)のある行動によって有名になる。
おとこ=を知る
――を知・る
女が男と肉体関係の経験をもつ。
おとこ=を磨(ミガ)く
――を磨(ミガ)・く
男が義侠心(ギキヨウシン)のある人物になるための修行をする。
おとこあるじ
おとこあるじ ヲト― [4] 【男主】
一家の主人である男。
⇔女主
「―はなくて,妻ばかりありけるが/宇治拾遺 2」
おとこいっぴき
おとこいっぴき ヲト― [7][3][4] 【男一匹】
一人前の男であることを強調していう語。「やせても枯れても―」
おとこうん
おとこうん ヲト― [3][0] 【男運】
女にとって,男に関するめぐり合わせ。
⇔女運
おとこえ
おとこえ ヲト―ヱ [3] 【男絵】
平安時代の用語で,専門の絵師が描いた絵をいうか。女絵に対して,唐画の筆法を生かして,墨の描線を骨格とした力強い表現の彩色画をさすものといわれている。一説に,男の姿を描いた絵とも。「この題の心ばえを,―・女絵と書きたるに/栄花(根合)」
→女絵
おとこえし
おとこえし ヲト―ヘシ [3] 【男郎花】
オミナエシ科の多年草。山野に自生し,高さ1メートル内外。葉は羽状に分裂して毛が多い。初秋,白色の細花を茎頂に多数開く。果実にうちわ形の翼がある。敗醤(ハイシヨウ)。オトコメシ。オトコベシ。[季]秋。
おとこおうぎ
おとこおうぎ ヲト―アフギ [4] 【男扇】
男持ちの扇。
⇔女扇
おとこおび
おとこおび ヲト― [4] 【男帯】
男性が締める帯。角帯・兵児帯(ヘコオビ)など。
⇔女帯
おとこおや
おとこおや ヲト― [0] 【男親】
父親。父。
⇔女親
おとこおんな
おとこおんな ヲト―ヲンナ [4] 【男女】
男でありながら女のような,また女でありながら男のような性徴・性質をもつ者。半陰陽の人間。
おとこがた
おとこがた ヲト― [0] 【男形・男方】
歌舞伎で,もっぱら男に扮する俳優。男役。
⇔女形
おとこがた
おとこがた ヲト― [0] 【男方】
(1)男と女との二手に分けたときの男の方。男の側。
⇔女方
(2)夫の縁戚。「―のやむごとなき人に/落窪 3」
(3)女と夫婦・恋人の関係にある男の方。「―も心づかひし給ふ頃なれど/源氏(宿木)」
おとこがな
おとこがな ヲト― [3] 【男仮名】
男文字(漢字)で書いた仮名。漢字の音または訓を用いて仮名としたもの。万葉仮名。
⇔女仮名
おとこがみ
おとこがみ ヲト― [3] 【男神】
⇒おがみ(男神)
おとこがら
おとこがら ヲト― [0] 【男柄】
(1)男が着るのに適する布地の柄。
(2)男性としての人柄。男らしい品格。「―尋常なりければ/曾我 1」
おとこぎ
おとこぎ ヲト― [0][3] 【男気・侠気】
男らしい性質・気持ち。自分の損得を顧みず弱い者のために力を貸す気性。義侠心。侠気。
⇔女気
「―のある人」
おとこぎ
おとこぎ【男気[侠気]のある】
chivalrous[manly] <spirit> .→英和
おとこぎみ
おとこぎみ ヲト― 【男君】
(1)貴人の子息を敬っていう語。公達(キンダチ)。
⇔女君
(2)婿(ムコ)・夫を敬っていう語。「家のうちなる―の来ずなりぬる/枕草子 25」
おとこぎらい
おとこぎらい【男嫌い】
a man-hater.
おとこぎらい
おとこぎらい ヲト―ギラヒ [4] 【男嫌い】
(1)女が,男と交際することを好まないこと。また,そういう女。
(2)男のえり好みをすること。また,そういう女。「―をするは,人もてはやしてはやる時こそ/浮世草子・一代女 1」
おとこくさい
おとこくさ・い ヲトコ― [5] 【男臭い】 (形)[文]ク をとこくさ・し
(1)男の体臭がしみついている。男性特有のにおいがする。「―・い柔道着」
(2)容貌(ヨウボウ)・態度・考え方などが,いかにも男らしい。男性的だ。「―・い風貌」
[派生] ――さ(名)
おとこくじ
おとこくじ ヲト― 【男公事】
男に課した人頭税。「情ありとて女公事ばかりして,―は許(ユ)りにけり/沙石 7」
おとこぐるい
おとこぐるい ヲト―グルヒ [4] 【男狂い】 (名)スル
女が男との情事に夢中になってほかのことを顧みないこと。また,その女。
おとこぐるい
おとこぐるい【男狂いをする】
run after men;be wanton.
おとこぐるま
おとこぐるま ヲト― 【男車】
男性が乗る牛車(ギツシヤ)。「―二つばかり曳きたてて/更級」
おとこけいせい
おとこけいせい ヲト― 【男傾城】
(1)女にもてあそばれる男。男めかけ。「かはつた物は―/浮世草子・一代男 4」
(2)男色を売る者。「殿を酔はせし―/浄瑠璃・反魂香」
おとこげ
おとこげ ヲト― [0] 【男気】
〔「おとこけ」とも〕
男がいること。男がいる気配。おとこっけ。「―のない家」
おとこげいしゃ
おとこげいしゃ ヲト― [4] 【男芸者】
太鼓持ち。幇間(ホウカン)。
おとここうぶり
おとここうぶり ヲト―カウブリ 【男冠】
男が位階を授けられること。男の叙爵。
⇔女冠(オンナコウブリ)
「―・女かうぶり・つかさなどえさせ給ふ/栄花(殿上の花見)」
おとこごころ
おとこごころ【男心】
a man's heart.
おとこごころ
おとこごころ ヲト― [4] 【男心】
(1)男らしい強い心。義侠心に富んだ心。「―に男がほれる」
(2)男の好色な心。「―をそそる女」
(3)男の変わりやすい心。「―と秋の空(=飽キヤスク変ワリヤスイコトノタトエ)」
(4)女の,男を求める気持ち。「―は見えざりつ/落窪 1」
おとこごろし
おとこごろし ヲト― [4] 【男殺し】
男を迷わし夢中にさせるような美女。
おとこさび
おとこさび ヲト― 【男さび】
男らしく振る舞うこと。
⇔少女(オトメ)さび
「ますらをの―すと剣大刀腰にとり佩き/万葉 804」
おとこざか
おとこざか ヲト― [0][3] 【男坂】
高い所にある社寺に通じる坂道が二つあるとき,勾配(コウバイ)の急な方の坂。
⇔女坂
おとこざかり
おとこざかり【男盛りである】
be in the prime of (one's) manhood.
おとこざかり
おとこざかり ヲト― [4] 【男盛り】
男が心身ともに充実し,元気いっぱい働ける年代。多く,三,四〇代をいう。
⇔女盛り
おとこしゅう
おとこしゅう ヲト― [0][3] 【男衆】
〔「おとこしゅ」とも〕
(1)女性から男性を呼んでいう語。男の人たち。
(2)男の奉公人。下男。
⇔女子衆(オナゴシユウ)
(3)役者・芸者などの身の回りの世話をする男。おとこし。
⇔女子衆
おとこしゅう
おとこしゅう ヲト― 【男主】
男の主人。おとこあるじ。「人の家の―ならでは/枕草子 28」
おとこじまん
おとこじまん ヲト― [4] 【男自慢】
(1)男が自分の能力や容姿などを自慢すること。「聟はすこし―の生まれつき/浮世草子・娘容気」
(2)女が自分の夫の自慢をすること。
⇔女自慢
おとこじもの
おとこじもの ヲト― 【男じもの】
〔「じもの」は接尾語。副詞的に用いる〕
男ではあるが,男ではないかのように。男でありながら。「わき挟む子の泣くごとに―負ひみ抱きみ/万葉 481」
おとこじょたい
おとこじょたい ヲト― [4] 【男所帯・男世帯】
男ばかりで女のいない所帯。
⇔女所帯
おとこじょたい
おとこじょたい【男所帯】
a womanless household;a bachelor's home.
おとこす
おとこ・す ヲトコ― 【男す】 (動サ変)
(1)男と情を通ずる。夫をもつ。「この筑紫のめ忍びて―・したりけり/大和 141」
(2)男らしく振る舞う。「侍が何方にて,―・せんや/甲陽軍鑑(品四七)」
おとこすがた
おとこすがた ヲト― [4] 【男姿】
男の身なり・振る舞い。また,男の姿をした人。男装。
⇔女姿
「もしや此辺に優れたる―はと問ふ/浮世草子・三代男」
おとこずき
おとこずき【男好き】
an amorous[a wanton]woman.〜のする顔 a face that attracts men.
おとこずき
おとこずき ヲト― [0] 【男好き】
(1)女の容姿や気だてが男の気持ちを引き付けること。
⇔女好き
「―のする顔」
(2)女が男との情事を好むこと。また,その女。
おとこずく
おとこずく ヲト―ヅク 【男尽く】
男としての面目にかけて事を行うこと。「―で貸したぞよ/浄瑠璃・曾根崎心中」
おとこたらし
おとこたらし【男誑し】
a flirt;→英和
a vamp;→英和
a vampire.→英和
おとこだて
おとこだて ヲト― [0] 【男伊達】
〔男(の面目)を立てる意〕
強い者をくじき,弱い者を助け,信義を重んじること。また,そういう人。侠客。
〔実際には無頼の徒が自らを美化して称するにすぎないことも多い〕
おとこちょうほうき
おとこちょうほうき ヲトコ― 【男重宝記】
⇒なんちょうほうき(男重宝記)
おとこっけ
おとこっけ ヲト― [0] 【男っ気】
「おとこげ(男気)」に同じ。
おとこっぷり
おとこっぷり ヲト― [0] 【男っ振り】
「おとこぶり(男振)」に同じ。
おとこつき
おとこつき ヲト― 【男付き】
男としての身なり・風体。男ぶり。「―も構はず/浮世草子・三代男」
おとこづかい
おとこづかい ヲト―ヅカヒ 【男使ひ】
平安時代,平野神社・春日神社・賀茂神社などの祭りに遣わされた男の勅使。
⇔女使い
「はじめて平野祭に―たてし時歌ふべき歌詠ませしに/拾遺(賀詞)」
おとこで
おとこで ヲト― [0] 【男手】
(1)男の手。無骨さを表す語。「―一つで子を育てる」
(2)男の働き手。「―が足りない」
(3)男の筆跡。
(4)「男文字(オトコモジ)」に同じ。おのこで。「―も女手も習ひ給ふめれ/宇津保(国譲上)」
⇔女手
おとこでいり
おとこでいり ヲト― [4] 【男出入り】
女の,男性関係でのもめごと。「―の絶えない女」
おとことうか
おとことうか ヲト―タフ― 【男踏歌】
男のする踏歌。平安時代,正月一四日または一五日に,四位以下の人が催馬楽(サイバラ)を歌いながら宮中から貴族の邸を巡回する行事。おどうか。
⇔女踏歌
→踏歌
おとこな
おとこな ヲト― [3] 【男名】
(1)男の名。「―の手紙」
(2)男が元服したときに付ける名。えぼしな。「此松千代に何とぞ―をつけてたび候へ/咄本・醒睡笑」
おとこなき
おとこなき ヲト― [0] 【男泣き】 (名)スル
男が抑え切れずに泣くこと。「友人の急逝に―する」「―に泣く」
おとこのう
おとこのう ヲト― [3] 【男能】
シテ(主役)が実在した男性人物である能楽。男物。
おとこのこ
おとこのこ ヲト― [3] 【男の子】
(1)男である子ども。男児。
(2)若い男性。
おとこのせっく
おとこのせっく ヲト― [0] 【男の節句】
五月五日の端午(タンゴ)の節句。
おとこのぞみ
おとこのぞみ ヲト― 【男望み】
女が男をえり好みすること。また,その女。「私の姉がおまへさん,―でございましてね/滑稽本・浮世風呂 2」
おとこのたましい
おとこのたましい ヲト―タマシヒ [5] 【男の魂】
刀剣を,男子の魂が宿るものとしていった語。
→女の魂
おとこばしょり
おとこばしょり ヲト― [4] 【男端折】
着物の裾の後ろを高くまくりあげてはしょること。
おとこばしら
おとこばしら ヲト― [4] 【男柱】
(1)建築物の中心となる柱。
(2)橋・階(キザハシ)などの左右の端にある大柱。おばしら。「宇治橋の―こだてに取て/平家(八・長門本)」
おとこばら
おとこばら ヲト― [0] 【男腹】
男児ばかりを生む女。
⇔女腹
おとこひじり
おとこひじり ヲト― 【男聖】
(1)髪をそり落とさない仏道修行者。有髪の僧。俗ひじり。
(2)一生妻帯しない男。「夫妻に縁なき身なり。今は―して二人の者をはぐくまんずれば/盛衰記 44」
おとこひでり
おとこひでり ヲト― [4] 【男旱り】
男が少なくて,女が相手の男を求めにくいこと。
⇔女ひでり
おとこぶり
おとこぶり ヲト― [0] 【男振り】
(1)男としての容貌(ヨウボウ)・風采。特に,堂々とした男らしい顔だちや態度など。おとこっぷり。
⇔女振り
「―がよい」
(2)男性としての名誉や面目。「―を上げる」
おとこぶり
おとこぶり【男振りの良い】
handsome;→英和
good-looking.
おとこべや
おとこべや ヲト― [0] 【男部屋】
下男などの住む部屋。男の使用人のための部屋。
⇔女部屋
おとこまい
おとこまい ヲト―マヒ [0][3] 【男舞】
(1)平安末期から鎌倉初期に流行した,舞女が男装して舞った舞。鳥羽天皇のときに白拍子(シラビヨウシ)が始めたという。烏帽子(エボシ)・水干に太刀を帯びて舞う。
(2)能で,直面(ヒタメン)の男が舞う舞。笛と大・小鼓によるテンポの速い壮快な舞。
(3)中世の白拍子が男装して舞った姿を,歌舞伎の所作事に取り入れたもの。
おとこまえ
おとこまえ ヲト―マヘ [0] 【男前】
(1)男としての容貌や姿。「―が上がる」
(2)男らしい顔つきや態度。男振りのよいこと。
おとこまげ
おとこまげ ヲト― [0] 【男髷】
(1)江戸時代に,男の結ったまげ。ちょんまげ。
(2)江戸時代に,主に少女が男の髷形にまねて結った髪形。
おとこまさり
おとこまさり【男勝り】
a spirited[ <話> spunky]woman.〜の mannish;→英和
manly.→英和
おとこまさり
おとこまさり ヲト― [4] 【男勝り】 (名・形動)
女が男以上に気性が強く,しっかりしていること。また,そのさまやそういう女。「―の女性」「―な気性」
おとこまつ
おとこまつ ヲト― [3] 【男松】
クロマツの異名。「年はふりても恋しらずの―/浮世草子・一代男 1」
おとこみこ
おとこみこ ヲト― 【男御子】
皇子。
⇔女御子
「―生れ給ひぬれば/源氏(紅葉賀)」
おとこみや
おとこみや ヲト― 【男宮】
皇族の男子。皇子。親王。
⇔女宮
「―生(ム)まれ給へるよしをなむ/源氏(若菜上)」
おとこみょうが
おとこみょうが ヲト―ミヤウ― [4] 【男冥加】
(1)「男冥利(オトコミヨウリ){(1)}」に同じ。
(2)(神仏の助けで)女がよい男性にめぐりあうこと。「女子の身の上に―のあらせ給へや/徳和歌後万載集」
おとこみょうり
おとこみょうり ヲト―ミヤウ― [4] 【男冥利】
(1)男に生まれたかいのあること。おとこみょうが。
⇔女冥利
「―に尽きる」
(2)男として神仏から受ける加護にかけて。決して。断じて。誓いの言葉として言う。「―,商ひ冥利,虚言ござらぬ/浄瑠璃・博多小女郎(上)」
(3)「男冥加(オトコミヨウガ){(2)}」に同じ。
おとこむき
おとこむき ヲト― [0] 【男向き】
男性に適していること。また,そういうもの。
⇔女向き
「―の柄(ガラ)」
おとこむすび
おとこむすび ヲト― [4] 【男結び】
(1)ひもの結び方の一。右端を左端の下にまわして返した輪に左端を通して結ぶ。解けにくいので垣根・矢来・門松などを結ぶときに用いる。
⇔女結び
(2)女が男に対して愛を誓う証文。「―といへる証文も/浮世草子・諸艶大鑑 2」
おとこめかけ
おとこめかけ【男妾】
a gigolo.→英和
おとこめかけ
おとこめかけ ヲト― [4] 【男妾】
女に囲われて情事の相手をする男。
おとこめし
おとこめし ヲト― 【男郎花】
オトコエシの別名。[書言字考節用集]
おとこめん
おとこめん ヲト― [3] 【男面】
老人以外の男性に扮する際に用いる能面の総称。童子・慈童・喝食(カツシキ)・今若・十六・若男・平太・邯鄲(カンタン)男・中将・痩男(ヤセオトコ)・怪士(アヤカシ)など。
⇔女面
おとこもじ
おとこもじ ヲト― [4] 【男文字】
(1)男の書いた文字。男の筆跡。「―の手紙」
(2)〔平安時代,男が用いる文字の意〕
漢字。真字(マナ)。男手(オトコデ)。
⇔女文字
「ことのこころを―にさまをかきいだして/土左」
おとこもち
おとこもち ヲト― [0] 【男持(ち)】
男性が持つ物として作ったもの。
⇔女持ち
「―の傘」
おとこもの
おとこもの ヲト― [0] 【男物】
(1)男性用として作った品物。
⇔女物
「―の靴」
(2)「男能(オトコノウ)」に同じ。
おとこもの
おとこもの【男物】
men's things[wear].〜の men's;for gentlemen's use.
おとこものぐるい
おとこものぐるい ヲト―グルヒ [6] 【男物狂い】
能の四番目物で,男の物狂いを主人公とする曲の総称。「高野(コウヤ)物狂」「蘆刈(アシカリ)」「弱法師(ヨロボウシ)」「歌占(ウタウラ)」「木賊(トクサ)」「土車」の六曲がある。
おとこやく
おとこやく【男役】
a male impersonator.
おとこやく
おとこやく ヲト― [0] 【男役】
(1)演劇・映画などで,男性として登場する役まわり。「―を演ずる」
(2)男の務めるべき役目・役割。
おとこやま
おとこやま ヲト― [0] 【男山】
(1)一対の山の大きい方または険しい方を男性に見立てていう語。
⇔女山
(2)地名(別項参照)。
おとこやま
おとこやま ヲトコ― 【男山】
京都府南部,八幡市にある小丘。海抜143メートル。淀川を隔てて天王山に対し,大阪平野への関門となる要害の地。石清水(イワシミズ)八幡宮がある。八幡山,御山。((歌枕))「をみなへしうしとみつつぞ行きすぐる―にし立てりと思へば/古今(秋上)」
おとこやまはちまんぐう
おとこやまはちまんぐう ヲトコ― 【男山八幡宮】
石清水八幡宮の別名。
おとこやもめ
おとこやもめ【男鰥】
a widower.→英和
おとこやもめ
おとこやもめ ヲト― [4] 【男鰥】
妻と死別または生別した後,再婚せずに生活している男。また,ずっと独身を通している男。やもお。
⇔女寡(オンナヤモメ)
「―に蛆(ウジ)がわき,女やもめに花が咲く」(句項目参照)
おとこゆ
おとこゆ ヲト― [0][3] 【男湯】
男女別になっている浴場で,男が入る浴室。男風呂。
⇔女湯
おとこよもぎ
おとこよもぎ ヲト― [4] 【男艾】
キク科の多年草。山野に自生し,ヨモギに似るが大形でほとんど無毛。茎は高さ約70センチメートル。葉の上部は深く切れ込む。秋,茎頂に淡黄色の小さな頭花を穂状につける。牡蒿。
おとこらしい
おとこらし・い ヲトコ― [5] 【男らしい】 (形)[文]シク をとこら・し
(性質・態度・容姿などが)いかにも男であると感じさせる。
⇔女らしい
「―・い姿」
[派生] ――さ(名)
おとご
おとご 【乙子・弟子】
(1)すえの子。末っ子。「―にてかなしうし給へば/落窪 1」
(2)「乙子月」の略。「―朔日/浮世草子・胸算用 1」
おとごぜ
おとごぜ 【乙御前】
(1)すえ娘。妹娘。「主(ヌシ)ぞ恋しかりける,―ぞ恋しかりける/狂言・枕物狂」
(2)顔の醜い女の称。おたふく。おかめ。「―をみ付て,きもをつぶして/狂言・賽の目」
(3)狂言の女面の一種。顔の醜い若い女の面。「釣針」「仏師」「六地蔵」などに用いられる。おかめ。おたふく。おと。
乙御前(3)[図]
おとごづき
おとごづき 【乙子月】
陰暦一二月の異名。おとご。
おとごのいわい
おとごのいわい 【乙子の祝い】
陰暦一二月一日に行う祝い。この日餅を食べると水難をまぬかれるという。
おとごのついたち
おとごのついたち 【乙子の朔日】
一二月一日のこと。
おとごのもち
おとごのもち 【乙子の餅】
乙子の祝いのときについて食べる餅。川浸(カワビタ)り餅。川渡り餅。
おとごほう
おとごほう [3] 【乙護法】
〔仏〕 仏法を守るために姿を現す,童子姿の鬼神。乙護童子。おとごおう。
おとさた
おとさた [0][2] 【音沙汰】
たより。音信。「何の―もない」
おとさた
おとさた【音沙汰がない】
<We> have heard nothing from <him> .
おとし
おとし [3] 【落(と)し】
(1)落とすこと。「さか―」
(2)鳥獣を捕らえる仕掛け。わな。「―をかける」
(3)入れるべきものを忘れること。おち。
(4)「落とし掛(ガ)け」に同じ。
(5)戸の桟に仕掛けて,閉めた時,敷居の穴に差し込んで,戸が開かないようにするための木片。くるる。
(6)話の結末。また,落語のおち。さげ。「―話」
(7)近世邦楽の用語。段落感をつけたり,文意を強調する部分に用いる音型だが,具体的技法は楽器(三味線・箏(コト))や声楽の種類(義太夫節・常磐津節・清元節など)により異なる。
(8)裁ち落とし。余りぎれ。
(9)鉱脈の傾斜方向に連続する富鉱体。品位のよい鉱石が,鉱脈の走向方向には短く,傾斜方向に斜めに細長く続く形をもつもの。
(10)鉱石・土砂・廃石などを重力で流し落とす通路。
おとしあな
おとしあな【落し穴】
a pitfall;→英和
<fall into,be caught in> a trap[snare].→英和
おとしあな
おとしあな [3] 【落(と)し穴】
(1)罠(ワナ)の一種。動物を落として捕らえるために掘った穴。おとし。
(2)人をだましておとしいれるための秘密の計画。謀略。策略。「―にはまる」
おとしあみ
おとしあみ [3] 【落(と)し網】
定置網の一。岸から張り出した垣網で誘導した魚群を,上り傾斜のついた登り網でさらに袋網上部の入り口へと導き,落ち込むようにしたもの。小台網・ひさご網など。
おとしいし
おとしいし [3] 【落(と)し石】
茶室の躙(ニジ)り口の前に置く役石の一。踏み石の次に位置する。
おとしいも
おとしいも [3] 【落(と)し薯】
吸い物に山芋をすって入れた料理。
おとしいれる
おとしいれる【陥れる】
entrap <a person> ;→英和
<話> frame;→英和
capture (城などを);→英和
reduce <a fortress> .→英和
おとしいれる
おとしい・れる [5] 【陥れる・落(と)し入れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 おとしい・る
〔(3)が原義〕
(1)計略にかけて人をだます。罪を着せて失脚させる。「罪に―・れる」
(2)攻め落とす。陥落させる。「城を―・れる」
(3)落として,中にはいらせる。「天の斑馬(フチコマ)を逆剥(サカハ)ぎに剥ぎて―・るる時に/古事記(上訓)」
おとしがけ
おとしがけ [0] 【落(と)し掛け・落(と)し懸け】
(1)床の間や書院窓の正面上方の小壁の下端にある横木。内法長押(ウチノリナゲシ)より上位にある。
(2)窓や欄間の下につける雲形などの彫り物。
(3)木製の火鉢の内まわりや底を銅・ブリキなどの薄板で入れ子のように作り,木枠の中へ上から落とし入れて灰を入れるもの。おとし。
(4)〔「落とし崖(ガケ)」の意かともいう〕
車などで坂を下りかかる所。「―の高き所に見つけてひき入れ給ふ/源氏(東屋)」
おとしがみ
おとしがみ [3][0] 【落(と)し紙】
便所で使う紙。ちり紙。
おとしき
おとしき 【弟磯城・弟師木】
大和国磐余(イワレ)の豪族。兄磯城(エシキ)の弟。神武東征伝説で,東征のとき帰順し,のちに磯城県主(アガタヌシ)に任ぜられたといわれる。
おとしぎんちゃく
おとしぎんちゃく [4] 【落(と)し巾着】
紐(ヒモ)をつけて首や着物の襟にかける巾着。
おとしご
おとしご [3] 【落(と)し子】
(1)「落とし胤(ダネ)」に同じ。
(2)ある物事の影響により生じたもの。「戦争の―」
おとしざし
おとしざし [0] 【落(と)し差し】
刀を普通よりこじりをさげて差すこと。くずれた,だらしない刀の差し方。
おとしたまご
おとしたまご【落し卵】
a poached egg.
おとしたまご
おとしたまご [4][5] 【落(と)し玉子】
すまし汁・味噌汁の中に鶏卵を割って,散らさないように落とし入れた料理。
おとしだて
おとしだて 【落(と)し閉て】
戸を上から落として閉めるようにしたもの。
おとしだな
おとしだな [3] 【落(と)し棚】
四十八棚の一。地板に近いところに設けられた棚。落とし違い棚。
おとしだね
おとしだね [4] 【落(と)し胤】
(主に身分の高い人が)正妻以外の女に生ませた子。落とし子。落胤(ラクイン)。
おとしだま
おとしだま [0] 【御年玉】
〔「玉」は賜物の意。年玉を丁寧にいう語。もと,正月に神に捧げた餅を各自に分け与えたものをいった〕
新年の祝いに贈る金品。子供など目下の者への贈り物にいうことが多い。[季]新年。
おとしだま
おとしだま【お年玉】
a New Year's present[gift].お年玉つき年賀はがき a gift-bearing New Year's postcard.
おとしつく
おとしつ・く 【落とし着く】 (動カ下二)
(1)決着をつける。解決する。結論を出す。「箱の中なるは慥(タシカ)に銀(カネ)と―・けて走り行く/浄瑠璃・鬼一法眼」
(2)気持ちを安定させる。心を静める。気持ちを落ち着かせる。「万事―・けて居たる客には/浮世草子・一代女 1」
おとしづの
おとしづの [3] 【落(と)し角】
四月ごろから初夏にかけて,自然に抜け落ちる鹿(シカ)の角。落ち角。[季]春。《山裾や草の中なる―/虚子》
おとしづみ
おとしづみ [0] 【落(と)し積み】
石垣の積み方の一。長方形の石を隣の石に寄りかかるように斜めに置き並べる積み方。また,その石垣。
おとしてんじょう
おとしてんじょう [4] 【落(と)し天井】
「落ち天井」に同じ。
おとしどころ
おとしどころ [0] 【落(と)し所】
話し合いなどの前に,あらかじめ考えておく結論。「―をさぐる」
おとしぬし
おとしぬし [3] 【落(と)し主】
金品を落とした,または置き忘れた人。
おとしぬし
おとしぬし【落し主】
the loser;the owner of a lost article.
おとしばなし
おとしばなし [4] 【落(と)し話・落(と)し噺】
最後を洒落(シヤレ)や地口(ジグチ)で結ぶ短い話。近世,江戸での呼称。落とし話を核に筋を発展させると落語になる。
おとしばらげ
おとしばらげ 【落(と)し散毛】
江戸時代の女性の髪の結い方の一。鬢(ビン)さしや髱(タボ)さしを用いないで,鬢や髱をふっくらと結うもの。
おとしぶた
おとしぶた [3][0] 【落(と)し蓋】
煮物や漬物をするとき,材料の上に直接のせて用いる蓋。なべや容器の中にすっぽり入る。さしぶた。
おとしぶみ
おとしぶみ [3][0][4] 【落(と)し文・落(と)し書】
(1)公然とは言えないことを文書にして落としておくもの。落書(ラクシヨ)。「物によせて歌を作りて―にし侍れば/筑波問答」
(2)江戸時代,火付けなどの脅迫文を書いて家に投げ込んだ文書。捨て文。
(3)オトシブミ科の甲虫。体長8ミリメートル内外。首が細長く,前胸部は三角形。体は黒く,上ばねは赤い。広葉樹の葉を巻いて巣を作り,中に産卵する。シベリアから日本にかけて分布。ナミオトシブミ。[季]夏。《―ゆるく巻きたるもの悲し/山口青邨》
〔巣の形が巻き紙に似ているとして「ホトトギスの落とし文」などといわれたことから転じた名〕
おとしまえ
おとしまえ [0] 【落(と)し前】
〔露店などで値を適当なところまで落として客と折り合いをつける香具師(ヤシ)仲間の隠語から〕
失敗・無礼の後始末。「―をつける」
おとしまく
おとしまく [3] 【落(と)し幕】
歌舞伎で,振り落としにする浅黄幕や道具幕。一瞬のうちに舞台面を変化させるために用いる。
→振り落とし
おとしみず
おとしみず [3] 【落(と)し水】
稲を刈る前に,田を干すため流し出す水。[季]秋。《―田毎の闇となりにけり/蕪村》
おとしみそ
おとしみそ [4] 【落(と)し味噌】
粒味噌をすったりこしたりせず,そのまま入れて汁を作ること。
おとしむ
おとし・む 【貶む】 (動マ下二)
⇒おとしめる
おとしめる
おとし・める [4] 【貶める】 (動マ下一)[文]マ下二 おとし・む
(1)自分より劣った者とみなす。みさげる。さげすむ。軽蔑する。「人を―・めた言い方」
(2)下落させる。「恋の奴(ヤツコ)に身を―・めて/当世書生気質(逍遥)」
おとしもの
おとしもの【落し物】
a lost article.〜をする lose <something> .→英和
おとしもの
おとしもの [0][5] 【落(と)し物】
気づかずに落としてなくした物。また,落ちていたもの。遺失物。「―を拾う」
おとしや
おとしや [3] 【落(と)し矢】
(1)上差(ウワザ)しの矢。
(2)上から下に向けて射る矢。また,その射方。おろし矢。「源氏は馬上よりさし当てさし当て―に射る/盛衰記 42」
おとしやき
おとしやき [0] 【落(と)し焼き】
熱したフライ-パンや鉄板に材料をスプーンなどで流し落として焼く調理法。また,その料理や菓子。
おとしミシン
おとしミシン [4] 【落(と)し―】
縫い代の割れ目や玉縁の際に表からかけるステッチ。縫い代を落ち着かせ,補強ともなる。
おとじ
おとじ 【大刀自】
⇒おおとじ(大刀自)
おとす
おと・す [2] 【落(と)す】 (動サ五[四])
(1)(「墜す」とも書く)物などを高い所から低い所へ移動させる。意図的な場合にも,そうでない場合にもいう。「試薬を一滴―・す」「コップをうっかり―・して割ってしまった」「外野手がフライを―・した(=取リソコナッタ)」
(2)光や影を物の上に映す。「杉の木が長い影を―・していた」
(3)高い位置にある物を破壊して落下させる。「敵機をミサイルで―・す」
(4)ある対象から,付いている物を取り外す。取り除く。「枝から実を―・す」「化粧を―・す」
(5)持ち物をなくす。
(ア)所持していた物品を移動の間に紛失する。「財布を―・した」
(イ)得られるはずの物を得られないで終わる。「第一セットを―・したのが敗因だ」「―・した魚は大きい」「必修単位を―・した」
(6)ある範囲から除く。意図的である場合にもそうでない場合にもいう。
(ア)洩らす。抜かす。「メンバーから―・す」「うっかり名簿から―・してしまった」
(イ)ある水準や条件に達しないために,選ばれるものからはずす。
⇔入れる
「製品検査で一割が―・される」「ライバルを―・さないと当選できない」
(7)程度を低くする。
(ア)高い程度・段階にあった物を低い程度・段階に変化させる。
⇔上げる
「スピードを―・す」「声を―・してささやく」
(イ)良い状態にあったものを悪い状態に変化させる。下げる。
⇔上げる
「品質を―・す」「店の評判を―・す」
(ウ)品格を下げる。「あいつはすぐに話を―・す」
(8)人の社会的な地位や所属を上位から下位に移す。「二軍に―・された」
(9)城や陣地を攻めて打ちやぶる。「水攻めで城を―・す」
(10)白状させる。「あの刑事は犯人を―・すのがうまい」
(11)相手を従わせる。「泣き―・す」「くどき―・す」
(12)決着を付ける。
(ア)ある所に落ち着かせる。「どの辺に―・すか決めてから交渉を始める」
(イ)入札などで,落札する。「名画を―・す」
(ウ)手形を決済する。
(エ)落語で,さげをつける。
(13)柔道で,気絶させる。
(14)ひそかに逃がす。「ただ置きて―・せ/平治(中)」
(15)見下げる。軽侮(ケイブ)する。「人に―・され給へる御ありさまとて/源氏(若菜下)」
〔「おちる」に対する他動詞〕
[可能] おとせる
[慣用] 命を―・肩を―・雷を―・気を―・火を―・星を―・目を―
おとす
おとす【落とす】
(1) drop;→英和
let fall;lose <one's purse> .→英和
(2)[抜かす]omit <a word> ;→英和
leave out.(3)[消す]remove (しみ・汚れなどを).→英和
(4)[下げる]degrade (位を);→英和
lower.→英和
信用(人気)を〜 lose one's credit (popularity).気を〜 lose heart.
おとする
おと・する [2] 【音する】 (動サ変)[文]サ変 おと・す
音を立てる。「庭の木の葉がさら��と―・する/魔風恋風(天外)」
おとずれ
おとずれ【訪れ】
(1) a visit;→英和
a call;→英和
the advent <of spring> .
(2) news.→英和
⇒便(たよ)り.
おとずれ
おとずれ [0][4] 【訪れ】
(1)おとずれること。来ること。「春の―」
(2)たより。手紙。音信。「そなたより吹きくる風のつてにだに情をかくる―ぞなき/風雅(恋五)」
(3)事情。消息。「所が頓(トン)と―が分らない/福翁自伝(諭吉)」
おとずれる
おとず・れる [4] 【訪れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 おとづ・る
〔(3)が原義〕
(1)ある場所や人の家に行く。訪問する。「新居を―・れる」
(2)(時節やある状態などが)やってくる。「絶好のチャンスが―・れる」
(3)音をたてる。「夕されば門田の稲葉―・れて/金葉(秋)」
(4)たよりをする。手紙で安否を問う。「―・れ聞え給はず,御とぶらひにだに渡り給はぬを/源氏(須磨)」
おとずれる
おとずれる【訪れる】
⇒訪問(ほうもん).
おとたちばなひめ
おとたちばなひめ 【弟橘媛】
日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の妃(キサキ)。東征に従い,走水(ハシリミズ)の海が荒れたとき,海神を鎮めるために入水したと伝える。橘媛。
おとっさん
おとっさん
〔「おととさま」の転〕
父親を敬い親しんで呼ぶ語。おとうさん。近世後期,江戸で広く用いられた。「坊は―におんぶだから能(イイ)の/滑稽本・浮世風呂(前)」
おとっちゃん
おとっちゃん [2]
〔「おととさま」の転〕
子供が父を親しんで呼ぶ語。おとうちゃん。「母様(カアチヤン),―家に居るの/化銀杏(鏡花)」
おとっつぁん
おとっつぁん [2]
〔「おととさま」の転〕
「おとうさん」に同じ。
〔近世後期にうまれ,よく用いられたが,明治末期以後は「おとうさん」が用いられるようになった〕
おとつい
おとつい ヲトツヒ [3] 【一昨日】
〔「遠(ヲト)つ日」の意。「つ」は格助詞〕
おととい。主に西日本での言い方。
おとつづみ
おとつづみ 【弟鼓】
小鼓(コツヅミ)。
⇔兄鼓(エツヅミ)
おとづき
おとづき 【弟月】
陰暦一二月の異名。乙子月(オトゴヅキ)。おととづき。
おとと
おとと 【弟】
〔「おとうと」の転〕
きょうだいの中で年少の者。古くは,おとうとにもいもうとにも用いた。「上東門院の御―内侍のかみとて/愚管 6」
おととい
おととい 【弟兄】
兄弟。姉妹。「白拍子の上手,祇王祇女とて―あり/平家 1」
おととい
おととい【一昨日】
the day before yesterday.〜の朝(夜) the morning (night) before last.
おととい
おととい ヲトトヒ [3] 【一昨日】
〔「おとつい」の転〕
きのうの前の日。いっさくじつ。おとつい。
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕
→おと(遠)
おととい=来い
――来い
〔相手を追い返すときのののしりの言葉〕
二度と来るな。おとといおいで。
おととえ
おととえ 【弟兄】
⇒おととい(弟兄)
おととし
おととし【一昨年】
the year before last.
おととし
おととし ヲト― [2] 【一昨年】
〔「おとどし」とも〕
去年の前の年。前前年。いっさくねん。
→おと(遠)
おとど
おとど [0][2] 【大殿・大臣】
(1)貴人の邸宅。御殿。「―の造りざましつらひざま/源氏(若紫)」
(2)大臣・公家に対する敬称。「さすがに―のおぼす心あるべしとつつみ給ひて/落窪 1」
(3)女主人に対する敬称。「北の方の―をば目ざましと心おき給へり/源氏(玉鬘)」
(4)女房に対する敬称。「かうぶりにて命婦の―とて/枕草子 9」
おとな
おとな [0] (形動)
おとなしいさま。主に幼児に対して用いる語。「いい子だから―になさい」
おとな
おとな [0] 【大人】
(1)十分に成長して,一人前になった人。成人。
⇔こども
「―になる」
(2)考え方や態度が一人前であること。青少年が老成していること。「年は若いが,なかなか―だ」「君の考えもだいぶ―になったね」
(3)元服をすませた人。成人。「―になり給ひて後は,ありしやうに,御簾(ミス)の内にも入れ給はず/源氏(桐壺)」
おとな
おとな【大人】
a man (boy に対し);→英和
a woman;→英和
an adult (成人);→英和
a grown-up (person).〜の adult;grown-up.〜になる grow up (to be a man);become a man[woman];come of age.〜気ない childish;→英和
immature.→英和
〜ぶる behave like a grown-up.
おとな
おとな 【乙名】
〔「おとな(大人)」と同源〕
(1)一族の長。家長。「父はただ我を―にしすゑて/更級」
(2)宮中に仕える女房のかしら。長老格の女房。「さやうのことは所の―などになりぬれば/枕草子 158」
(3)武家の家臣のかしらとなる人物。家老・年寄の類。「よき人物なれば,これを―になし申すべし/御伽草子・猿源氏」
(4)中世末期,村落の代表者。もと宮座の指導層をさしたが,村落の自治組織の発達につれ,名主層から選ばれて,村落の利害を代表した。
おとない
おとない
〔動詞「訪う」の連用形から〕
(1)音のたつこと。また,その音や響き。「衣の―はらはらとして/源氏(帚木)」
(2)(聴覚で感じとることのできる)けはい。様子。「梅壺の女御ののぼらせ給ふなる―いみじく心にくく/更級」
(3)おとずれ。訪問。「例ならぬほととぎすの―にも/蜻蛉(下)」
(4)評判。うわさ。「世の―きこしめす入道宮/増鏡(春の別れ)」
おとなう
おとな・う [3] 【訪う】 (動ワ五[ハ四])
〔「なふ」は接尾語〕
(1)訪問する。おとずれる。「古刹(コサツ)を―・う」
(2)声を出したりして,訪問を告げる。「庭の裏木戸を―・ふけはひがして/刺青(潤一郎)」
(3)音をたてる。「懸樋の雫ならでは露―・ふものなし/徒然 11」
おとなおとなし
おとなおとな・し 【大人大人し】 (形シク)
(1)いかにも大人らしい。大人びて落ち着いている。「かたちもいと―・しうきよげなり/宇津保(国譲下)」
(2)年輩である。「綾ゆるされぬは例の―・しきは,無紋の青色/紫式部日記」
おとなげ
おとなげ [0] 【大人気】
(下に打消の語を伴って)おとならしさ。おとなとしての落ち着きや分別。「―のない行為」
→おとなげない
おとなげない
おとなげな・い [5] 【大人気ない】 (形)[文]ク おとなげな・し
大人としての思慮分別がない。大人らしくない。「子供を相手に―・いことをする」
[派生] ――さ(名)
おとなごと
おとなごと 【大人事】
天然痘。「―ヲスル/日葡」
おとなし
おとなし [0] 【音無し】
全く,音を立てないこと。また,活動を全くしないで,じっとしていること。「―の構え」
おとなしい
おとなし・い [4] 【大人しい】 (形)[文]シク おとな・し
〔「おとな(大人)」の形容詞化〕
(1)性格が穏やかで素直だ。落ち着いて静かだ。「―・く話し合う」
(2)派手でなく落ち着いていて好ましい。「―・いデザイン」
(3)大人である。年長である。「年も―・しかんなり/平家 12」
(4)いかにも年長者らしい。「かしこなる―・しき人して,書かせてあり/蜻蛉(上)」
(5)大人っぽい。大人びている。「世の常の十四,五よりは―・しく/平家 12」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
おとなしい
おとなしい
gentle;→英和
quiet;→英和
well-behaved;obedient;→英和
good.→英和
おとなしく gently;quietly;→英和
obediently.→英和
おとなしくする behave oneself;keep quiet;→英和
be good (子供に).
おとなしがわ
おとなしがわ 【音無川】
和歌山県本宮町の熊野本宮前を流れ,熊野川に合流する川。付近を音無の里といった。((歌枕))「君こふと人しれねばやその国の―の音にだにもせぬ/古今六帖 3」
〔「音信がない」意をかけて詠まれた〕
おとなしのたき
おとなしのたき 【音無の滝】
京都市左京区大原,来迎院東方の小野山の山腹にかかる滝。小野の滝。((歌枕))「朝夕に泣くねをたつる小野山は絶えぬ涙や―/源氏(夕霧)」
〔「音信がない」意をかけて詠まれた〕
おとなしやか
おとなしやか [4] 【大人しやか】 (形動)[文]ナリ
(1)落ち着いて穏やかなさま。「―な女性」
(2)年長者らしくしっかりしているさま。「あはれ―ならんものの,聖の行きあはん所まで六代を具せよといへかし/平家 12」
(3)(年齢の割に)大人びているさま。一人前の大人であるさま。「しるしに柳を植ゑて賜はり候へと,―に申し/謡曲・隅田川」
おとなじみる
おとなじ・みる [5] 【大人じみる】 (動マ上一)
大人のような様子になる。大人っぽくなる。「―・みた口をきく」
おとなだつ
おとなだ・つ 【大人立つ】 (動タ四)
いかにも年長者らしくみえる。「受領など―・ちぬるも/枕草子 58」
おとなっぽい
おとなっぽ・い [5] 【大人っぽい】 (形)
大人のようである。大人のように見える。「―・い服装」
おとななみ
おとななみ [0] 【大人並(み)】
子供であるが,大人同様であること。「この子も背丈だけは―だ」
おとなはずかし
おとなはずか・し 【大人恥づかし】 (形シク)
大人の方が顔負けするくらいに大人びている。「世之介十二より声も替りて―・しくはづるとはなくに/浮世草子・一代男 1」
おとなびゃくしょう
おとなびゃくしょう 【乙名百姓・長百姓】
室町・江戸時代,村落の有力な百姓。村政への発言権が強く,名主をこの層から出すところも少なくなかった。おさびゃくしょう。
おとなびる
おとな・びる [4] 【大人びる】 (動バ上一)[文]バ上二 おとな・ぶ
(1)年をとって,だんだん大人らしくなる。「学校を出たら急に―・びてきた」
(2)相当の年配になる。年が老ける。「―・び給へれどなほ花やぎたる所つきて/源氏(柏木)」
おとなぶる
おとなぶ・る [4] 【大人ぶる】 (動ラ五[四])
いかにも大人のように振る舞う。「―・った態度」
おとなりごと
おとなりごと [0] 【御隣事】
女児の遊戯の一。近所づきあいのまねごとをする遊び。おとなりごっこ。
おとね
おとね 【乙子】
正月最後の子の日。「初子(ハツネ)」「中の子」に対していう。「二十五日に出でくる―は,大宮の御百日にあたりけり/宇津保(蔵開下)」
→子(ネ)の日の遊び
おとのかべ
おとのかべ [0] 【音の壁】
飛行機の対気速度が音速の前後になると生ずる種々の物理現象。衝撃波の発生により抗力が増し,揚力が低下し,強い振動が起こるなど,飛行の障害となる現象をさしていった語。音速が超えがたい障壁と考えられた時代の言葉。
おとひと
おとひと 【弟】
おとうと。「このかみ―闕けり/日本書紀(雄略訓)」
おとひめ
おとひめ [2] 【弟姫・乙姫】
(1)海底の竜宮城に住むという伝説上の若く美しい姫。
→浦島の子
(2)妹の姫。
⇔兄姫(エヒメ)
「中にも―にあたらせ給ふは,きしゆ御前とぞ申しける/御伽草子・木幡狐」
おとひめえび
おとひめえび [4] 【乙姫海老】
海産のエビ。体長約5センチメートル。全身が小さいとげでおおわれ,頭胸甲・腹部・第三脚に白地に濃赤色の鮮やかな横縞があり美しい。岩礁にすみ,ウツボ・ハタなど大形魚類の外部寄生虫を取り除く習性をもつ。房総半島以南の太平洋,インド洋などに広く分布。
おとひめぎみ
おとひめぎみ 【弟姫君】
貴人の次女以下の敬称。
⇔おおひめぎみ
「源帥と聞えしが御―をとりて養ひ奉り給しなりけり/栄花(様々の悦)」
おとひめのはながさ
おとひめのはながさ [2] 【乙姫の花笠】
ヒドロ虫綱の腔腸動物。ポリプ型のヒドロ虫では最大の種で,柄の長さが1.5メートルに及び,その上に直径20センチメートルほどのヒドロ花がつく。ヒドロ花の口の周囲に紅色の長い触手が二列に並び,美しい。深海の泥底に柄を立てて生活する。日本付近では相模湾に多い。
おとふけ
おとふけ 【音更】
北海道東南部,河東郡の町。十勝平野の中部にあり,牧畜・畑作が盛ん。
おとぼけ
おとぼけ [0] 【御惚け】
わざと知らないふりや忘れたふりをすること。「またいつもの―が始まった」
おとぼね
おとぼね 【音骨】
(1)口・のど・あごなど,声を出すところをののしっていう語。「聞き捨てならず。―切つて切下ぐる/浄瑠璃・近江源氏」
(2)声・言葉をののしっていう語。「―立つるな女めと/浄瑠璃・油地獄(下)」
おとまし
おとま・し (形シク)
〔「うとまし」の転〕
好ましくない。いやだ。「―・しや―・しや/おあむ物語」
おとみ
おとみ 【弟見】
乳飲み子をもつ母親がすぐまた妊娠すること。
おとみづわり
おとみづわり 【弟見悪阻】
乳飲み子のあるうちに母親が妊娠し,母乳がよく出なくなったために,子供が起こす病気。一種の栄養不良。[和訓栞]
おとみや
おとみや 【弟宮】
弟または妹の宮。「あるが中の―は/栄花(玉のむら菊)」
おとみよさぶろう
おとみよさぶろう 【お富与三郎】
歌舞伎「与話情浮名横櫛(ヨワナサケウキナノヨコグシ)」の両主人公。また,同作の通称。
おとむすこ
おとむすこ 【弟息子・乙息子】
(長男に対して)次男以下の子息。「それがしは故河津が―/浄瑠璃・五人兄弟」
おとむすめ
おとむすめ 【弟娘・乙娘】
(長女に対して)次女以下の娘。おとひめ。「大領のまな娘といへ―といへ/催馬楽」
おとめ
おとめ【乙女】
a (young) girl;a maiden;→英和
a virgin (処女).→英和
‖乙女心 a girl's heart[feelings].乙女座 the Virgin;Virgo.乙女時代 girlhood.
おとめ
おとめ ヲト― 【夫妻・夫婦】
〔「をひと(男人)め(妻)」の転〕
夫婦。めおと。「みとのまぐはひして―となる/日本書紀(神代上訓)」
おとめ
おとめ ヲト― [2] 【乙女・少女】
〔若返る意の「をつ」と同源かといわれる。「をとこ」に対する〕
(1)年の若い女。むすめ。しょうじょ。「うら若き―」「―のはじらい」
(2)未婚の女。きむすめ。処女。「―壮士(オトコ)の行き集ひかがふ嬥歌(カガイ)に/万葉 1759」
(3)源氏物語の巻名。第二一帖。
おとめかわ
おとめかわ 【御留川】
河川・湖沼で,領主の漁場として,一般の漁師の立ち入りを禁じた所。
おとめご
おとめご ヲト― [3] 【乙女子・少女子】
少女。おみなご。
おとめごころ
おとめごころ ヲト― [4] 【乙女心】
少女の,ものに感じやすい心。「―を傷つける」
おとめさび
おとめさび ヲト― 【少女さび】
少女らしい優しい振る舞いをすること。
⇔男さび
「娘子(オトメ)らが―すと/万葉 804」
おとめざ
おとめざ ヲト― [0] 【乙女座】
〔(ラテン) Virgo〕
六月初旬の宵に南中する黄道十二星座の一。かつて黄道十二宮の処女(シヨジヨ)宮に相当した。最輝星はスピカ。現在の秋分点はこの星座の中に位置する。
おとめざぎんがだん
おとめざぎんがだん ヲト― 【乙女座銀河団】
乙女座にある最も規模の大きい銀河団。数千個の銀河が集まっており,距離は五九〇〇万光年で銀河団の中では最も近い。
おとめづか
おとめづか ヲト― [3] 【乙女塚・処女塚】
(1)妻争い伝説のおとめを葬ったといわれる墓。下総(シモウサ)国葛飾(カツシカ)の真間の手児奈や葦屋(アシヤ)の菟原処女(ウナイオトメ)の塚など。
(2)能楽「求塚(モトメヅカ)」の別名。
おとめば
おとめば 【御留場】
一般の狩猟を禁止する場所。禁猟区。江戸時代,将軍家の狩猟場。また,寺社から狩猟・漁猟を禁じられた場所。
おとめらに
おとめらに ヲト― 【少女等に】 (枕詞)
おとめらに会う,行き会うの意から,「あふ」「ゆきあふ」にかかる。「―逢坂山に手向草/万葉 3237」「―行きあひの早稲を刈る時に/万葉 2117」
おとも
おとも [2] 【御供・御伴】 (名)スル
〔供を丁寧にいう語〕
(1)供をすること。また,供の人。「―の侍」「私が―しましょう」
(2)料亭などで,帰る客を乗せる自動車をいう語。
おともしゅう
おともしゅう 【御伴衆】
室町幕府の職名の一。将軍に近侍し,外出の供をしたり,饗宴の際に陪席したりする役。
おとや
おとや 【乙矢】
〔弟矢の意〕
二本の矢を持って順次射るときの,二本目の矢。二の矢。「―にて,又うしろの串をいてけり/著聞 9」
→甲矢(ハヤ)
おとよめ
おとよめ 【弟嫁・乙嫁】
(1)弟の嫁。
(2)一人の夫に嫁した妻妾のうち,年長者が年少者を呼ぶ語。[和名抄]
おとり
おとり 【劣り】
劣っていること。また,そのもの。
おとり
おとり ヲ― 【雄鳥】
おすの鳥。おんどり。
⇔雌鳥(メトリ)
おとり
おとり ヲ― [0] 【囮・媒鳥】
〔招き寄せる意の「おきとり(招鳥)」の転か〕
(1)仲間の鳥や獣を誘い寄せるために使う,飼い慣らしてある鳥や獣。[季]秋。《炉話にちちと起きゐる―かな/皆吉爽雨》
(2)人を誘い寄せるために使う人や物。「自ら―となる」「―商品」
おとり
おとり【囮】
a decoy;→英和
a lure (誘惑物).→英和
‖囮捜査 a sting operation.
おとりこし
おとりこし [0] 【御取越】
浄土真宗の末寺や信徒が,親鸞(シンラン)上人の命日(陰暦一一月二八日)に本山で行われる報恩講と重ならないように,一月繰り上げて陰暦一〇月に行う報恩講。報恩講引上会(インジヨウエ)。[季]冬。
おとりさま
おとりさま [4][5] 【御酉様】
酉(トリ)の市(イチ)のこと。
おとりざま
おとりざま 【劣り方・劣り様】 (形動ナリ)
劣っているさま。「よろづの事,昔には―に浅くなりゆく世の末/源氏(梅枝)」
おとりそうさ
おとりそうさ ヲ―サウ― [4] 【囮捜査】
捜査機関の者が囮を使いまた自ら囮となって,犯人の仲間に加わったり,犯行を行いやすいような状況を準備したりして,犯人が犯罪を実行するのを待ってこれを逮捕する捜査方法。
おとりばら
おとりばら 【劣り腹】
家柄や身分の低い母が生んだ子。めかけ腹。「聞けば,かれも―なり/源氏(行幸)」
おとる
おと・る [0][2] 【劣る】 (動ラ五[四])
(1)ほかと比べて,価値・能力・程度などが及ばない。
⇔まさる
「性能が―・る」「体力が―・る」「犬畜生にも―・る奴だ」「一流メーカーの品にまさるとも―・らない」「いずれ―・らぬ名人ぞろい」
(2)「…におとらず」の形で…と同様に,の意を表す。「あしたも今日に―・らず冷えこみそうだ」
(3)身分・地位などが低い。「―・りたる人のゐずまひもかしこまりたるけしきにて/枕草子 146」
(4)年月が後である。年が下である。「年,我より少し―・りたるをば弟の如く哀び/今昔 5」
[慣用] 負けず劣らず
おとる
おとる【劣る】
be inferior <to> ;be worse <than> ;fall behind.だれにも劣らぬ be second to none.勝(まさ)るとも劣らぬ be not at all inferior <to> .
おとろう
おとろ・う オトロフ 【衰ふ】 (動ハ下二)
⇒おとろえる
おとろえ
おとろえ オトロヘ [0][3] 【衰え】
勢いが弱くなること。おとろえること。衰微。「体力の―を感じる」
おとろえる
おとろ・える オトロヘル [4][3] 【衰える】 (動ア下一)[文]ハ下二 おとろ・ふ
〔「おとる」に接尾語「ふ」の付いた「おとらふ」の転〕
(1)勢いが弱くなる。盛んでなくなる。「体力が―・える」「火勢が―・える」「容色が―・える」
(2)おちぶれる。「―・へたる家に藤の花植ゑたる人/伊勢 80」
おとろえる
おとろえる【衰える】
become weak;lose bodily vigor;wither (しおれる);→英和
decline.→英和
健康(人気)が〜 decline in health (popularity).風(火勢)が〜 The wind (fire) goes down.
おとわ
おとわ オトハ 【音羽】
東京都文京区西部の町名。護国寺の門前町から発達。現在は中小企業が多い。
おとわや
おとわや オトハ― 【音羽屋】
歌舞伎俳優尾上菊五郎の家系,およびその門弟の尾上姓の俳優の屋号。
おとわやま
おとわやま オトハ― 【音羽山】
(1)京都市東山区,滋賀県との境にある山。北は逢坂山に接し,南は醍醐山に続く。ホトトギスの名所。海抜593メートル。((歌枕))「―けさ越えくればほととぎすこずゑはるかに今ぞなくなる/古今(夏)」
(2)京都,東山三十六峰の一。古来,紅葉の名所。中腹に清水寺があり,奥の院付近に音羽の滝がかかる。
おどうか
おどうか ヲダフカ 【男踏歌】
⇒おとことうか(男踏歌)
おどおど
おどおど
〜して nervously;→英和
timidly.→英和
〜する be nervous[frightened].
おどおど
おどおど [1] (副)スル
〔「おづおづ」の転〕
恐れや不安で落ち着かないさま。おずおず。びくびく。「自信のない―(と)した目つき」
おどかし
おどかし [0] 【脅かし】
おどかすこと。おどし。
おどかし[す]
おどかし[す]【威かし[す]】
⇒威(おど)し[す].
おどかす
おどか・す [0][3] 【脅かす・嚇かす】 (動サ五[四])
(1)びっくりさせる。おどろかす。「うしろからわっと言って―・す」
(2)言葉や動作などで相手をこわがらせる。おどす。脅迫(キヨウハク)する。威嚇(イカク)する。「試験がむつかしいと―・された」
[可能] おどかせる
おどき
おどき ヲ― 【男時】
運の向いているとき。
⇔女時(メドキ)
「よき時分になる事あり。これを―と心得べし/風姿花伝」
おどく
おど・く (動カ下二)
「おおどく」に同じ。「何事にもあるに従ひて心を立つる方もなく,―・けたる人こそ/源氏(椎本)」
おどく
おどく ヲ― [0] 【汚毒】 (名)スル
水や空気をけがしたり毒したりすること。また,けがれや毒となるもの。
おどけ
おどけ [0] 【戯け】
おどけること。たわむれ。滑稽。道化。「―役」「―顔」
おどけうた
おどけうた [3] 【戯け歌】
(歌詞が)おどけた歌。ざれ歌。俳諧歌。
おどけえ
おどけえ [3] 【戯け絵】
たわむれに面白おかしく描いた絵。ざれ絵。
おどけぐち
おどけぐち [3] 【戯け口】
おどけた口のききかた。冗談。ざれごと。
おどけしばい
おどけしばい [4] 【戯け芝居】
おどけた所作(シヨサ)で笑わせる芝居。笑劇。
おどけばなし
おどけばなし [4] 【戯け話】
滑稽な話。ふざけた物語。
おどけもの
おどけもの [0] 【戯け者】
(1)わざと滑稽なことをしたり言ったりする人。「クラスの―」
(2)大馬鹿者。愚か者。[日葡]
おどける
おどける
(make a) joke;→英和
be funny.→英和
おどけた funny <story> ;comical;humorous.→英和
‖おどけ芝居 a farce.
おどける
おど・ける [0] 【戯ける】 (動カ下一)
滑稽なことを言ったり,したりする。ふざける。たわむれる。「―・けたしぐさで笑わせる」
おどし
おどし ヲドシ [0] 【縅】
〔動詞「縅す」の連用形から。「縅」は国字〕
鎧(ヨロイ)の札(サネ)を革や糸でつづり合わせること。また,そのもの。
おどし
おどし【威し】
a threat;→英和
(a) menace;→英和
bluff (はったり).→英和
威し文句 threatening words.
おどし
おどし [0] 【脅し・嚇し・威し】
(1)おどすこと。恐喝。脅迫。「―をきかす」「そんな―にはのらない」
(2)田畑を荒らす鳥獣をおどして追い払うもの。かかしなどの類。おどろかし。
おどしぎぬ
おどしぎぬ ヲドシ― [4] 【縅衣】
鎧の袖・草摺(クサズリ)の裏に張る布または革。
おどしげ
おどしげ ヲドシ― [3] 【縅毛】
鎧を縅した糸や革ひも。毛。
おどしじゅう
おどしじゅう [3] 【威し銃】
鳥獣をおどかして追い払うために打つ空砲。威し鉄砲。[季]秋。
おどしつける
おどしつ・ける [5] 【脅し付ける・嚇し付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 おどしつ・く
ひどくおどかす。「鼻先に刀をつきつけて―・ける」
おどしとる
おどしと・る [4] 【脅し取る】 (動ラ五[四])
脅迫して金品を奪い取る。「金品を―・る」
おどしもんく
おどしもんく [4] 【脅し文句】
人をおどし,恐れさせる言葉。「―を並べたてる」
おどしゃ
おどしゃ [2] 【御土砂】
土砂加持(ドシヤカジ)に用いる砂。おどさ。
→土砂加持
おどしゃ=をかける
――をか・ける
〔お土砂をかけると死体の硬直が解けるということから〕
おべっかを使う。相手の機嫌をとって自分の思うようにさせる。
おどす
おどす【威す】
threaten <to kill a person> ;→英和
menace;→英和
bluff;→英和
frighten;→英和
scare.→英和
おどす
おど・す [0][2] 【脅す・嚇す・威す】 (動サ五[四])
(1)恐れさせて自分に従わせようとする。また,こわがらせる。「ナイフで―・す」
(2)おどろかす。びっくりさせる。「上にさぶらふ御猫は…ねぶりてゐたるを,―・すとて/枕草子 9」
〔「おじる」に対する他動詞〕
[可能] おどせる
おどす
おど・す ヲドス [0] 【縅す】 (動サ五[四])
〔「緒(オ)を通す」の意。「縅」は国字〕
鎧(ヨロイ)の札(サネ)を革・糸でつづり合わせる。「牛千頭が膝の皮を取り,―・したりければ/保元(上・古活字本)」
おどみ
おどみ ヲドミ [0] 【澱み】
おどむこと。おどんだもの。よどみ。
おどむ
おど・む ヲドム [2] 【澱む】 (動マ五[四])
沈んで底の方にたまる。よどむ。「水槽の底に黒いものが―・んで見える」
おどめ
おどめ ヲ― [0][3] 【緒留(め)】
(1)「緒締(オジ)め」に同じ。
(2)琴・箏(ソウ)の弦の端に付ける小さな竹。林鹿(リンロク)。
おどもり
おどもり
(1)水などがたまること。「どうでも小用の―が残つてあつたものぢやあろぞい/滑稽本・膝栗毛 6」
(2)とどこおること。また,そのもの。
(3)積もりたまったもの。累積の結果。「こりや是寒の中に水汲んだ―,久三の病ひで急病ぢや/浄瑠璃・新版歌祭文」
おどやき
おどやき ヲド― [0] 【尾戸焼】
江戸時代,土佐国尾戸で産出した陶器。土佐藩主山内忠義が招いた久野正伯が創始したものという。白上がりの陶器で細かな貫乳(カンニユウ)がある。
おどらす
おどら・す ヲドラス [0] 【踊らす・躍らす】 (動サ五[四])
(1)おどるようにさせる。《踊》
(2)他人を思いどおりに動かす。《踊》「黒幕に―・される」
(3)(「胸(心)をおどらす」の形で)期待や喜びでわくわくする。《躍》「旧友との再会に胸を―・す」
(4)(「身をおどらす」の形で)素早くからだを跳躍するように動かす。《躍》「紺碧の海に身を―・す」
おどり
おどり ヲドリ [0] 【踊り・躍り】
〔動詞「おどる(踊・躍)」の連用形から〕
(1)音楽に合わせて,おどること。ダンス。舞踊。舞踏。《踊》「―を踊る」
(2)日本の芸能では,跳躍の動作を主とし,まわりの楽器や歌に促されて動くのではなく,踊り手自身でリズムを作って踊る芸能をいう。中世末期の風流(フリユウ)踊り以降,念仏踊り・田植え踊り・盆踊り・やや子踊りなど,近世に民間で盛んに行われた。《踊》
→舞(マイ)
〔俳句では,特に盆踊りをいう。[季]秋〕
(3)「おどり歩(ブ)」の略。《踊》
(4)「おどり字{(1)}」の略。
(5)「踊り食い」の略。
(6)胸がどきどきすること。動悸。「むねの―はまだやまず/浄瑠璃・扇八景」
(7)ひよめき。泉門。おどりこ。[日葡]
おどり
おどり【踊り】
dancing;→英和
a dance.→英和
〜の師匠 a dancing master[mistress (女)].
おどりあがる
おどりあがる【躍り上がる】
jump[spring](up);→英和
leap for joy (喜ぶ).
おどりあがる
おどりあが・る ヲドリ― [5] 【躍り上(が)る】 (動ラ五[四])
(1)喜びや驚きなどで,急に飛び上がる。「―・って喜ぶ」
(2)勢いよく物の上に飛び上がる。「演壇に―・る」
おどりうた
おどりうた ヲドリ― [3] 【踊り歌】
中世から近世初期にかけて,舞踊を伴う流行謡の総称。民俗芸能の風流(フリユウ)踊りなどに残る。
おどりおび
おどりおび ヲドリ― [4] 【踊り帯】
錦(ニシキ)・金襴(キンラン)の通し柄で鏡仕立てに仕上げた,日本舞踊に使う女帯。
おどりかかる
おどりかか・る ヲドリ― [5] 【躍り掛(か)る・躍り懸(か)る】 (動ラ五[四])
勢いよく,とびかかる。「敵に―・って組みふせる」
おどりかかる
おどりかかる【躍りかかる】
jump[spring] <upon[at]a person> .→英和
おどりくどき
おどりくどき ヲドリ― 【踊り口説き】
「盆踊り口説き」に同じ。
おどりくるう
おどりくる・う ヲドリクルフ [5] 【踊り狂う】 (動ワ五[ハ四])
激しく踊り回る。夢中になって踊る。「一晩中―・う」
おどりぐい
おどりぐい ヲドリグヒ [0] 【踊り食い】
白魚などの小魚やエビを生きたまま食うこと。また,その料理。
おどりぐし
おどりぐし ヲドリ― [3] 【躍り串】
海魚を姿焼きにするときの串の打ち方。魚が泳いでいるように見えることからいう。波打ち。
→上(ノボ)り串
おどりこ
おどりこ【踊り子】
a[an opera (歌劇の);a ballet (バレーの)]dancer;a dancing girl.
おどりこ
おどりこ ヲドリ― [0] 【踊り子】
(1)(盆踊りなどで「音頭取り」に対していう)踊りをおどる人。踊り手。[季]秋。《づか��と来て―にさゝやける/高野素十》
(2)踊りを職業としている女性。「旅回りの―」
(3)「おどり{(7)}」に同じ。
(4)〔もと僧侶の隠語。生きたまま味噌汁に入れると,苦しがって踊るように見えることから〕
ドジョウの異名。「―汁」
おどりこそう
おどりこそう ヲドリ―サウ [0] 【踊子草】
シソ科の多年草。原野に自生し,茎は四角で高さ30〜50センチメートル。葉は卵形で対生し,粗い鋸歯がある。初夏,葉腋に白か淡紅色の唇形花を開く。和名は花冠の上唇を笠に,下唇を踊り子にみたてたもの。若芽を食用にする。野芝麻。踊り草。踊り花。[季]夏。
踊子草[図]
おどりこむ
おどりこ・む ヲドリ― [4] 【躍り込む】 (動マ五[四])
勢いよく中へはいる。勢いよくとびこむ。「敵のまっただ中へ―・む」
おどりこむ
おどりこむ【躍り込む】
burst <into a room> .→英和
おどりじ
おどりじ ヲドリヂ [0][3] 【踊り地】
(1)歌舞伎で,京阪の郭・揚屋・茶屋などの場で用いる太鼓・三味線などの囃子(ハヤシ)。
(2)歌舞伎舞踊で,華やかな手踊りの部分。
おどりじ
おどりじ ヲドリ― [0][3] 【踊り字・躍り字】
(1)熟語の中で,同じ文字や文字連続を繰り返して書くときに使う符号。「はゝ」「ます��」や「堂々」「数�」などの「ゝ」「��」「々」「�」の類。繰り返し符号。反復符号。重ね字。送り字。畳字。重字。重点。おどり。揺すり字。
(2)踊っているような下手な字。
おどりだいこ
おどりだいこ ヲドリ― [4] 【踊り太鼓】
踊りに合わせて打つ太鼓。[季]秋。
おどりだいもく
おどりだいもく ヲドリ― 【踊り題目】
踊りながら唱える法華(ホツケ)の題目。「―を始めて浮いてやらう/狂言・宗論(虎寛本)」
おどりて
おどりて ヲドリ― [0] 【踊り手】
踊りをする人。
おどりでる
おどり・でる ヲドリ― [4] 【躍り出る】 (動ダ下一)
(1)突然,勢いよくとび出す。おどりだす。「舞台に―・でる」
(2)急に,目立つ場所や地位につく。「一躍トップに―・でる」
おどりねんぶつ
おどりねんぶつ ヲドリ― [4] 【踊り念仏】
⇒念仏(ネンブツ)踊(オド)り
おどりば
おどりば ヲドリ― [0] 【踊り場】
(1)踊りをおどる場所。
(2)階段の途中に,方向転換・休息・危険防止のために設けた,やや広く平らな所。
おどりば
おどりば【踊場】
a dance hall;a landing (階段の).→英和
おどりぶ
おどりぶ ヲドリ― 【踊り歩】
江戸時代,高利貸しからの借金の期限を二五日とし,この日までに返せないとき,二五日以後月末までの数日でさらに一か月分の利息を払うこと。また,その利息。おどり。
おどる
おどる【踊[躍]る】
dance (踊る);→英和
jump[leap](跳躍);→英和
throb[leap](胸が).→英和
胸を躍らせて with a beating heart.
おどる
おど・る ヲドル [0] 【躍る】 (動ラ五[四])
〔「踊る」と同源〕
(1)はね上がる。跳躍する。また,小刻みに激しく動く。「銀鱗(ギンリン)が―・る急流」「荷台の上で段ボール箱が―・っている」
(2)期待のあまり胸がどきどきする。「胸が―・る」「血わき肉―・る西部劇」
(3)(「踊る」とも書く)書いた文字が乱れている。「急いで書いたので字が―・っている」
おどる
おど・る ヲドル [0] 【踊る】 (動ラ五[四])
(1)音楽のリズムに合わせて手足・からだを動かす。「バンドの演奏で―・る」「踊りを―・る」「花笠音頭を―・る」「ワルツを―・る」
→舞う
(2)他人にあやつられたり,そそのかされたりして行動する。「だれかに―・らされている」「宣伝に―・らされる」
(3)利息を二重に取る。
→踊り歩(ブ)
[可能] おどれる
おどれ
おどれ 【己】 (代)
〔「おのれ」の転〕
二人称。相手をののしっていう語。うぬ。きさま。「―は又,人売りの請けでな/浮世草子・胸算用 4」
おどろ
おどろ [0] 【棘・荊棘】
■一■ (形動)[文]ナリ
髪などがぼうぼうと乱れてもつれているさま。「髪を―に振り乱した人が/薄命のすず子(お室)」
■二■ (名)
草木が乱れ茂っている所。やぶ。また,乱れ茂っている草木。「おく山の―の下を踏みわけて/増鏡(おどろの下)」
おどろおどろしい
おどろおどろし・い [7] (形)[文]シク おどろおどろ・し
(1)いかにも恐ろしい。気味が悪い。異様だ。「―・い物音」
(2)ぎょうぎょうしい。おおげさだ。「―・しく二十人の人のぼりて侍れば/竹取」
(3)はなはだしい。「―・しき御悩みにはあらで/源氏(賢木)」
[派生] ――さ(名)
おどろかし
おどろか・し 【驚かし】 (形シク)
〔動詞「驚く」の形容詞化〕
驚くべきさまである。気味が悪い。「御門,琴ども試み給ふに,―・しき声出で来(ク)/宇津保(俊蔭)」
おどろかし
おどろかし 【驚かし】
〔動詞「驚かす」の連用形から〕
「おどし(脅){(2)}」に同じ。「小山田の―にも来ざりしを/後撰(雑一)」
おどろかす
おどろかす【驚かす】
surprise;→英和
astonish;→英和
startle;→英和
shock (ぎょっと);→英和
frighten (恐怖);→英和
create a sensation (騒がす).→英和
おどろかす
おどろか・す [4] 【驚かす】 (動サ五[四])
(1)驚くようにする。強い衝撃を与えて,心を動揺させる。「世間を―・した事件」「耳目(ジモク)を―・す」
(2)注意する。気がつくようにする。「明け果てぬさきにと,人々しはぶき―・し聞ゆ(=咳ヲシテオ知ラセ申シアゲル)/源氏(浮舟)」
(3)目をさまさせる。おこす。「寝たる人を心なく―・すものか/紫式部日記」
(4)(忘れたころに)たよりをする。また,訪れる。「萩の葉もさりぬべき風のたよりあるときは,―・し給ふ折もあるべし/源氏(末摘花)」
[可能] おどろかせる
おどろき
おどろき [0][4] 【驚き・愕き・駭き】
びっくりすること。おどろくこと。「内心の―を隠せない」
おどろき
おどろき【驚き】
surprise;→英和
astonishment;→英和
wonder (驚異);→英和
fright (恐怖).→英和
おどろき=桃(モモ)の木(キ)山椒(サンシヨ)の木(キ)
――桃(モモ)の木(キ)山椒(サンシヨ)の木(キ)
「おどろき」の語呂合わせ。これは驚いた,たまげたことだ,という意で使う。
おどろきいる
おどろきい・る [5][3] 【驚き入る】 (動ラ五[四])
ひどく驚く。「見事な腕前,―・りました」「―・った話だ」「扨も扨もきとく千万,―・りまして御座る/狂言記・腰祈」
おどろきうま
おどろきうま 【驚き馬】
癇(カン)の強い馬。驚くとはねあがる馬。あがり馬。「―の様に手な触れ給ひそ/落窪 1」
おどろく
おどろく【驚く】
(1) be surprised[astonished,amazed] <at,to hear> (びっくりする).
(2) wonder[marvel] <at> (驚異).→英和
(3) be frightened[scared] <at> (驚き恐れる).
〜べき(ほど) wonderful(ly);→英和
marvelous(ly);surprising(ly);amazing(-ly).驚いたことには to one's surprise.
おどろく
おどろ・く [3] 【驚く・愕く・駭く】 (動カ五[四])
(1)思いがけないことにあって,落ち着きを失う。びっくりする。「事の意外さに―・く」
(2)思い知らされて,感心したりあきれたりする。「達者な日本語に―・く」「君の世間知らずには―・いた」
(3)はっと気づく。「秋きぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞ―・かれぬる/古今(秋上)」
(4)目がさめる。「起し給へば,…ふと―・きぬ/源氏(空蝉)」
〔現代も四国地方などで用いられる〕
おどろくべき
おどろくべき 【驚くべき】 (連語)
驚いて当然の。「―実態が明らかになった」
おどろし
おどろ・し 【驚し】 (形シク)
驚くべき様子である。恐ろしい。異様である。おおげさだ。「あやしく―・しけれど,むねうち心さだめて/新花摘」
おどろのみち
おどろのみち 【棘の路】
〔「棘路(キヨクロ)」の訓読み〕
(1)草木の乱れ生えている道。「かすがのの―の埋(ムモレ)水/新古今(神祇)」
(2)公卿の異名。「位山―も程遠し/新拾遺(雑上)」
おな
おな ヲナ 【女】
〔「おんな」の転〕
(自分の)娘,また妻。おなあ。「『とと様,参りました』『―か,よう来た』/狂言記・料理聟」
おないぎ
おないぎ [2] 【御内儀】
近世,他人の妻を敬っていう語。町家の妻にいうことが多かった。
おないどし
おないどし【同い年である】
be (of) the same age <as> .
おないどし
おないどし [2] 【同い年】
〔「おなじ年」の転〕
年齢が同じであること。また,その人たち。「彼女とは―だ」
おなおり
おなおり [2] 【御直り】
料理屋などで,客が上級の席や部屋に移ることを,その客を敬っていう語。
おなか
おなか【お腹】
the stomach.→英和
〜がすいた be hungry.〜の子 the expected child.
おなか
おなか [0] 【御中】
□一□〔もと中世女性語。多く「御腹」と書く〕
腹。「―がすく」
□二□
(1)〔女房詞。食卓の真ん中に飯を置いたことから〕
食事,特に飯。[大上臈御名之事]
(2)〔女房詞。布団・着物の中に入れることから〕
綿。やわやわ。
(3)室町時代,武家の奥向きに仕えた女中の役名。御中臈(オチユウロウ)。
おなか=を痛める
――を痛・める
子を産む。腹を痛める。
おなが
おなが ヲ― [0] 【尾長】
スズメ目カラス科の鳥。全長37センチメートル内外で,そのうち尾が20センチメートル以上を占める。頭部は黒く,背面は美しい灰青色,腹面は灰白色で,カラス科にしては華やかな羽色。雑食性で,雑木林にすむが,冬は人家の近くに集まる。群れをなして,大声で騒がしく鳴く。中国およびイベリア半島に分布し,日本では本州の東半分に生息。
尾長[図]
おなが
おなが【尾長鳥(猿)】
a long-tailed cock (monkey).
おなががも
おなががも ヲ― [4] 【尾長鴨】
カモ目カモ科の水鳥。全長70センチメートル内外。雄の尾羽は長く先がとがる。雄は胸が白く,顔は茶色で胸より白線がのびる。雌は褐色。広くユーラシア・北アメリカ北部で繁殖し,日本には冬鳥として多数渡来。
おながざめ
おながざめ ヲ― [3] 【尾長鮫】
(1)ネズミザメ目オナガザメ科の海魚の総称。全長約4〜6メートル。尾びれが著しく長い。オナガザメ・ニタリ・ハチワレの三種がある。
(2){(1)}の一種。全長6メートル内外。尾が長く全長の二分の一以上もある。この尾で海面をたたき,泳ぎの輪を縮めて追い集めた小魚を食べるという。卵胎生。かまぼこの原料とする。本州中部以南に分布。マオナガ。ネズミブカ。
おながざる
おながざる ヲ― [4] 【尾長猿】
(1)霊長目オナガザル科のサルの総称。尾が細長く,前後の肢(アシ)の長さがほぼ等しい。森林で樹上生活をする。人によく慣れる。アジア・アフリカに広く分布。旧世界猿。
(2)オナガザル科のうち,熱帯アフリカの森林にすむグエノンをさす。
おながどり
おながどり ヲ― [3] 【尾長鶏】
ニワトリの一品種。尾羽が非常に長く,雄の成鳥では8メートル以上にもなる。高知市付近の原産。江戸時代,突然変異で尾羽の抜けかわらないものが生じ,これを選択改良してつくられた。特別天然記念物。ナガオドリ。長尾鶏(チヨウビケイ)。
おながむし
おながむし ヲ― [3] 【尾長虫】
長い尾の虫。ハナアブの幼虫など。
おながれ
おながれ [2] 【御流れ】
(1)予定していた会合や計画が取りやめになること。「旅行は―になった」
(2)酒席で,敬意を表すため目上の人の飲み干した杯を受けて注いでもらう酒。もとは貴人や主君の杯に残った酒をもらった。「―頂戴(チヨウダイ)」
おながれ
おながれ【お流れになる】
be dropped[called off](やめになる);be postponed (延期).
おながわ
おながわ ヲナガハ 【女川】
宮城県東部,牡鹿半島基部にある町。遠洋漁業の基地。水産加工業が盛ん。ウミネコの繁殖地江ノ島がある。
おなぎがわ
おなぎがわ ヲナギガハ 【小名木川】
東京都江東区北部を東西に横断し,隅田川と旧中川を結ぶ運河。江戸時代初期に建設された。全長約5キロメートル。
おなぐさみ
おなぐさみ [0] 【御慰み】
その場に興を添えること。人を楽しませること。座興。「うまくできましたら―」
〔失敗するかもしれないことをにおわせて,皮肉やからかいの気持ちで使うことも多い〕
おなご
おなご ヲナ― [0] 【女子】
〔「おんなご」の転〕
(1)女の人。女性。婦人。
(2)女の子。女児。
(3)召し使いの女。女中。はしため。
〔古風な言い方。多く,関西でいう〕
おなごしゅう
おなごしゅう ヲナ― [0][3] 【女子衆】
〔「おなごしゅ」「おなごし」とも〕
(1)女たち。婦人がた。女性たち。
(2)女中。下婢。
⇔男衆
〔古風な言い方。多く,関西でいう〕
おなごだけ
おなごだけ ヲナ― [3] 【女子竹】
雌竹(メダケ)の別名。
おなごむすび
おなごむすび ヲナ― [4] 【女子結び】
「女結(オンナムス)び」に同じ。
おなごらしい
おなごらし・い ヲナゴ― 【女子らしい】 (形)[文]シク をなごら・し
〔中世・近世の語〕
おんならしい。「―・イ人/日葡」
おなごりきょうげん
おなごりきょうげん [5] 【御名残狂言】
(1)俳優が興行地を離れる前の日や,引退の折に出す狂言。その俳優のあたり狂言や新作の所作事が多い。
(2)江戸時代,秋狂言の別名。
おなさけ
おなさけ【お情で】
out of charity[pity].
おなさけ
おなさけ [2] 【御情け】
(1)哀れみや配慮。「―で進級させてもらう」
(2)格別のいつくしみや寵愛(チヨウアイ)。「―をいただく」
→情け
おなじ
おなじ [0] 【同じ】
〔「おなし」「おんなじ」とも〕
■一■ (形動)[文]ナリ
〔形容詞「おなじ」の語幹に「だ」(文語「なり」)が付いて形容動詞化したもの〕
(1)同一である。別のものでない。「二人は学校も―だし,学年も―だ」
(2)性質・状態・程度などが共通している。差異がない。「父親と―好みだ」「兄と―に振る舞う」「右に―」
〔連体形に「おなじ」「おなじな」の二形がある。そのうち,「おなじな」は準体助詞「の」,接続助詞「ので」「のに」に接続するときに用いられ,連体修飾語としては「おなじ」が用いられる〕
■二■ (副)
(「同じ…なら」の形で)同一のことをする以上は,の意を表す。どうせ。「―行くなら,まだ行ったことのない所がいい」
おなじ
おな・じ [0] 【同じ】 (形シク)
〔「おなし」とも〕
(1)形容動詞「おなじ{(1)}」に同じ。「あしひきの山は無くもが月見れば―・じき里を心隔てつ/万葉 4076」
(2)形容動詞「おなじ{(2)}」に同じ。「貫之らがこの世に―・じく生まれて/古今(仮名序)」
〔体言に続く場合は,「おなじ」「おなじき」の両形が使われ,和文系では前者が,漢文訓読系では後者が一般に用いられた〕
おなじ
おなじ【同じ】
(1)[同一](one and) the same <thing> ;→英和
identical.→英和
(2)[等しい]equal <to,with> ;→英和
equivalent <to> .→英和
(3)[同様の]similar <to> ;→英和
like.→英和
(4)[共通の]common.→英和
〜ように,同じく in the same way[manner];likewise;→英和
alike;→英和
equally;→英和
similarly.→英和
死んだ(新しい)も〜 be as good as dead (new).
おなじい
おなじ・い [3][0] 【同じい】 (形)
〔シク活用の形容詞「おなじ」の口語化〕
同じである。同様である。「大きさの―・い二つの三角形」「今日も昨日と―・く雨だ」
〔一般には形容動詞「同じ」が用いられる〕
おなじく
おなじく [2] 【同じく】 (接続)
〔形容詞「同じ」の連用形から〕
(1)同類のものを列挙するとき,修飾的な語を繰り返すかわりに用いる。並びに。および。「学生 A ― B 」
(2)そして同じように。「マヅゲレシアノ国ニユイテ諸人ニ道ヲ教ヘ,―ソノ国ノウチナデルフォストユウ島ヘ渡リ/天草本伊曾保」
おなじくは
おなじくは [2] 【同じくは】 (副)
おなじことなら。どうせなら。いっそ。
おなじみ
おなじみ [0] 【御馴染み】
「なじみ」を丁寧にいう語。「毎度―のお笑いを一席」「この店の―さん」
おなじゅう∘する
おなじゅう∘する オナジウ― 【同じゅうする】 (連語)
〔「同じくする」の転〕
(「…を同じゅうする」の形で)…を同じにする。…が同じである。「志を―∘する者が集う」「時を―∘して兵を挙げる」
おなつせいじゅうろう
おなつせいじゅうろう 【お夏清十郎】
1661年頃,姫路の旅宿但馬(タジマ)屋の娘お夏と手代清十郎が駆け落ちしたが捕らえられ,清十郎は店の金の紛失の疑いをうけて処刑され,お夏は発狂したという巷説(コウセツ)。井原西鶴の「好色五人女」(第一話),近松門左衛門の「五十年忌歌念仏」などに脚色された。
おなはま
おなはま ヲナハマ 【小名浜】
福島県いわき市の一地区。太平洋に臨む漁港・工業港で,化学工業が盛ん。
おなべ
おなべ [2] 【御鍋】
(1)なべを丁寧にいう語。
(2)江戸時代,女中・下女の代表的な名前。「―が父親(テテ)でござります/浮世草子・諸艶大鑑 1」
(3)夜する仕事。夜鍋。「―をばせよ,水をくんでおいてせよと法を定ぞ/蒙求抄 7」
おなま
おなま
〔女房詞〕
膾(ナマス)のこと。[日葡]
おなま
おなま [2] 【御生】
(1)〔女性語。「お」は接頭語。「なま」は「なまいき」の略〕
なまいき。「いつからそんな―になったの」「―を言う」
(2)〔女房詞〕
なます。[大上臈御名之事]
おなみ
おなみ ヲ― [1] 【男波・男浪】
高低のある波のうち,高く打ち寄せる波。
⇔女波(メナミ)
おなみだ
おなみだ【お涙頂戴】
<米> a sob story; <話> a tearjerker (映画・物語など).→英和
おなみだちょうだい
おなみだちょうだい [2] 【御涙頂戴】
映画・演劇などで,観客の悲しみを誘い,甘い感傷の涙をしぼらせるように作ること。また,その作品。
おなめ
おなめ ヲナメ 【牝牛】
雌の牛。[ヘボン]
おなもみ
おなもみ ヲ― [0][2] 【葈耳】
キク科の一年草。路傍・荒れ地に自生する。高さ30〜100センチメートル。茎・葉ともに粗毛があり葉は浅く三裂する。夏,茎頂に雄花,葉腋(ヨウエキ)に雌花をつける。果実は楕円形でとげがあり,動物体について運ばれる。果実を慢性鼻炎や風邪の薬にする。
葈耳[図]
おなら
おなら
〜(をする) (break,pass) wind.→英和
おなら
おなら [0]
〔「お鳴らし」の略といわれる〕
屁(ヘ)。放屁(ホウヒ)。
おなり
おなり [0] 【御成】
宮家・摂家・将軍など,高貴の人を敬ってその外出・到着をいう語。「上様の―」
おなりかざり
おなりかざり [4] 【御成飾り】
客を招くための床の間の飾り方。掛け軸を三幅以上掛けて,本尊の前に三具足を飾り,両脇絵の前に対の脇花瓶を飾る。
おなりがみ
おなりがみ 【おなり神】
沖縄などの南西諸島で,姉妹に兄弟を守護する霊力があるとする信仰。また,その姉妹の霊。男子が航海などに出る場合,その姉妹の手織りの手拭いや毛髪などを護符として身につけていく風習がある。
〔オナリは姉妹の意で,エケリ(兄弟)に対する語〕
おなりきり
おなりきり 【御成切】
碁石ほどの大きさにまるめ,平たく作った亥(イ)の子餅。将軍家から臣下に与えられた。おなれぎり。おまいりきり。「本朝にも十月の亥の子なんどを―と言ひて/四河入海 6」
おなりにわ
おなりにわ 【御成庭】
中に垣など設けない庭。怪しい者などが隠れ忍ぶことができないようにするためで,宮家・摂家などが出入りする家で採用した。
おなりみち
おなりみち [3] 【御成道】
宮家・摂家・将軍などが通る道。日光御成街道など。御成筋。
おなりもん
おなりもん [3] 【御成門】
大名の屋敷や寺院などで,宮家・摂家・将軍などを迎えるときに用いる門。おなりごもん。
おなり神
おなりがみ 【おなり神】
沖縄などの南西諸島で,姉妹に兄弟を守護する霊力があるとする信仰。また,その姉妹の霊。男子が航海などに出る場合,その姉妹の手織りの手拭いや毛髪などを護符として身につけていく風習がある。
〔オナリは姉妹の意で,エケリ(兄弟)に対する語〕
おなわ
おなわ [0] 【御縄】
(お上が)罪人を捕縛すること。「―に就く」「―を頂戴する」
おなんど
おなんど [0][2] 【御納戸】
(1)納戸を丁寧にいう語。
(2)「御納戸色」の略。「芝翫繋(シカンツナギ)の腰帯は―白茶の金もうる/人情本・梅児誉美(後)」
(3)「御納戸役」の略。
おなんどいろ
おなんどいろ [0] 【御納戸色】
⇒納戸色(ナンドイロ)
おなんどかた
おなんどかた [0] 【御納戸方】
「御納戸役(オナンドヤク)」に同じ。
おなんどやく
おなんどやく [0][4] 【御納戸役】
江戸幕府の職名。将軍家の金銀・衣服・調度の出納,大名・旗本からの献上品,諸役人への下賜の金品の管理などをつかさどる。若年寄の支配に属す。納戸方。納戸役。また,諸大名にもこの職名の役があった。
おに
おに【鬼】
(1) a demon[devil,fiend];→英和
an ogre (食人鬼).→英和
(2)[遊戯の]a tagger;a hoodman; <You are> it.→英和
(3)[…狂]a fiend <at mathematics> .→英和
〜のような fiendish;→英和
demoniac(al);→英和
inhuman.→英和
心を〜にする harden oneself against pity.
おに
おに 【鬼】
■一■ [2] (名)
〔姿が見えない意の「隠」の字音「おん」の転という〕
(1)(天つ神に対して)地上の国つ神。荒ぶる神。
(2)人にたたりをする怪物。もののけ。幽鬼。
(3)醜悪な形相と恐るべき怪力をもち,人畜に害をもたらす,想像上の妖怪。仏教の影響で,夜叉(ヤシヤ)・羅刹(ラセツ)・餓鬼や,地獄の獄卒牛頭(ゴズ)・馬頭(メズ)などをさす。牛の角を生やし,虎の皮のふんどしをつけた姿で表されるのは,陰陽道(オンヨウドウ)で丑寅(ウシトラ)(北東)の隅を鬼門といい,万鬼の集まる所と考えられたためという。
(4)放逐された者や盗賊など,社会からの逸脱者,また先住民・異民族・大人(オオヒト)・山男などの見なれない異人をいう。山伏や山間部に住む山窩(サンカ)などをいうこともある。
(5)子孫の祝福に来る祖霊や地霊。
(6)死者の霊魂。亡霊。「護国の―となる」
(7)
(ア)人情のない人。冷酷な人。
(イ)(「心を鬼にする」の形で)気の毒に思いながらも冷酷に振る舞うこと。
(8)非情と思われるほど物事に精魂を傾ける人。「文学の―」「仕事の―」
(9)鬼ごっこや隠れんぼなどの遊びで,人を探しつかまえる役。
(10)貴人の飲食物の毒味をする役。おになめ。おにくい。鬼役。「鬼一口の毒の酒,是より毒の試みを―とは名付けそめつらん/浄瑠璃・酒呑童子枕言葉」
■二■ (接頭)
名詞に付く。
(1)無慈悲な,冷酷な,などの意を表す。「―ばばあ」「―検事」
(2)強くて恐ろしい,勇猛な,などの意を表す。「―将軍」
(3)異形の,大形の,などの意を表す。「―百合(ユリ)」「―やんま」
おに=が住むか蛇(ジヤ)が住むか
――が住むか蛇(ジヤ)が住むか
(建物の中や人の心の中などに)どんな恐ろしいものや恐ろしい考えがひそんでいるかわからない。
おに=が出るか=蛇(ジヤ)が出るか
――が出るか=蛇(ジヤ)が出るか(=仏(ホトケ)が出るか)
〔昔,傀儡(カイライ)師が胸にかけた機関(カラクリ)箱から人形を取り出す前に言った言葉という〕
前途の運命の予測しがたいことのたとえ。
おに=が笑う
――が笑・う
現実性のないことをからかっていう語。「来年のことを言うと―・う」
おに=とも組む
――とも組・む
(1)勇猛なさまのたとえ。
(2)勇猛ではあるが,物の情を解しない人のたとえ。
おに=に衣(コロモ)
――に衣(コロモ)
(1)表面はおとなしく見えるが,内心に恐ろしいものを秘めていることのたとえ。狼(オオカミ)に衣。「形は出家になれども,中々内心は皆―なり/浮世草子・織留 3」
(2)〔鬼は元来裸なので〕
不必要なこと,また不似合いなことのたとえ。
おに=に金棒(カナボウ)
――に金棒(カナボウ)
〔ただでさえ強い鬼に金棒を持たせる意から〕
強いものがさらに強さを加えること。
おに=の女房に鬼神(キジン)がなる
――の女房に鬼神(キジン)がなる
鬼のような冷酷・残忍な夫には,それと釣り合う同じような女が女房になる。似たもの夫婦。鬼の女房に鬼神の亭主。
おに=の居ぬ間に洗濯(センタク)
――の居ぬ間に洗濯(センタク)
気兼ねする人やこわい人のいない間に,したいことをしたり,息ぬきしたりすること。鬼の留守に洗濯。
おに=の念仏(ネンブツ)
――の念仏(ネンブツ)
「鬼の空念仏(ソラネンブツ)」に同じ。
おに=の目にも涙
――の目にも涙
冷酷無情な人間でも,時には情に感じて慈悲の心を起こすことのたとえ。
おに=の空念仏(ソラネンブツ)
――の空念仏(ソラネンブツ)
無慈悲・邪悪な人間が,表面上は慈悲深くよそおうこと。また,がらにもなく殊勝にふるまうこと。鬼の念仏。
おに=の霍乱(カクラン)
――の霍乱(カクラン)
〔「霍乱」は暑気あたりの意〕
いつも非常に健康な人が,珍しく病気にかかることのたとえ。
おに=の首を取ったよう
――の首を取ったよう
(大したことでもないのに)大変な功名・手柄を立てたように思って喜ぶさまのたとえ。
おに=は外(ソト)福は内(ウチ)
――は外(ソト)福は内(ウチ)
⇒福は内鬼は外(「福」の句項目)
おに=も十八番茶(バンチヤ)も出花(デバナ)
――も十八番茶(バンチヤ)も出花(デバナ)
〔醜いとされる鬼も年頃になれば美しく見え,番茶でもいれたばかりのときにはよい香りがする意から〕
女の子はだれでも年頃になれば,それ相応にきれいに見え,魅力もそなわるの意。古くは男女いずれにもいった。
おに=を欺(アザム)く
――を欺(アザム)・く
〔「あざむく」はしのぐ,の意〕
ひどく力が強い,あるいは容貌(ヨウボウ)が恐ろしいので,鬼かと思うほどである。「―・く国性爺/浄瑠璃・国性爺合戦」
おに=を酢(ス)にして食う
――を酢(ス)にして食・う
恐ろしいものを何とも思わない。鬼を酢につけて食う。「鬼を酢にさして食はんずる景気なり/盛衰記 37」
おにあざみ
おにあざみ【鬼薊】
《植》a blessed thistle.
おにあざみ
おにあざみ [3] 【鬼薊】
(1)アザミの一種。山地に自生。高さ約6,70センチメートル。夏から秋にかけ紫色の頭花を開く。総苞(ソウホウ)には粘りけがある。
(2)大形のアザミ類の通称。
おにあそび
おにあそび [3] 【鬼遊び】
「おにごっこ」に同じ。
おにいさん
おにいさん [2] 【お兄さん】
(1)兄を丁寧にいう語。相手の兄をさすときにもいう。「―,僕も連れてって」「―はいつお帰りになりますか」
(2)若い男性を親しみの気持ちで呼ぶ語。「新聞配達の―」
おにいた
おにいた [0][3] 【鬼板】
箱棟(ハコムネ)などの端(ハナ)に取りつける棟飾り。鬼面のないものもいう。
おにうち
おにうち [0] 【鬼打ち】
節分の豆まきのこと。鬼やらい。
おにうちぎ
おにうちぎ [4] 【鬼打ち木】
関東地方で正月一四日の年越しに,疫鬼を追い払うために門に立てかけておく割り木。本来は,正月用の薪。年木(トシギ)。
〔もと「御新木(オニユウギ)」で,「鬼木(オニギ)」となり,さらに「鬼打ち木」となったという〕
おにうちまめ
おにうちまめ [4] 【鬼打ち豆】
鬼やらい(節分)のときにまく,炒(イ)った大豆。
おにおうどうざぶろう
おにおうどうざぶろう オニワウダウザブラウ 【鬼王団三郎】
曾我狂言中の人物。曾我兄弟の忠臣の,鬼王新左衛門とその弟の団三郎。
おにおこぜ
おにおこぜ [4][3] 【鬼鰧・鬼虎魚】
カサゴ目の海魚。全長約25センチメートル。からだはやや側扁するが頭部は扁平,口は大きく斜め上を向き,頭部は凸凹して醜く,体表に皮弁が多い。鱗(ウロコ)がなく,体色は周囲に似せて赤・黄・褐色のまだら模様となる。背びれのとげは強い毒をもつ。肉は食用となり美味。本州中部以南に広く分布。オコゼ。
おにおしだし
おにおしだし 【鬼押出】
群馬県西部,浅間山北斜面の溶岩流の名称。1783年(天明3)の浅間山の大爆発時に噴出した溶岩が形成。多数の死者を出した。
おにおどし
おにおどし [3] 【鬼威し】
節分や事八日(コトヨウカ)に,鬼をおどして追い払うために飾るもの。長い竿(サオ)の先端に笊(ザル)をつけ,それに柊(ヒイラギ)や樒(シキミ)の葉などをつけて立てておく。
おにおどり
おにおどり [3] 【鬼踊り】
鬼の踊り。また,鬼の姿をし,あるいは鬼の面をつけておどる踊り。
おにおにし
おにおに・し 【鬼鬼し】 (形シク)
まるで鬼のように恐ろしい。「抑(ソ)も何等の―・しき心なるや/鉄仮面(涙香)」
おにかます
おにかます [3] 【鬼魳】
スズキ目の海魚。カマス類中最大で,体長1.5メートル以上に達する。口は大きく両顎に鋭い犬歯状の歯をもつ。南日本以南の熱帯域の内湾や珊瑚礁(サンゴシヨウ)域に分布。大形のものは人を襲うことがある。食用とするが,中毒をおこすことがある。バラクーダ。ドクカマス。
おにかわ
おにかわ [0] 【鬼皮】
クリなどの実の堅い外皮。渋皮に対していう。
おにがしま
おにがしま [3] 【鬼ヶ島】
昔,鬼が住んだと伝えられる想像上の島。古来多くの説話類の題材とされたが,桃太郎が鬼退治に出かけた島が特に知られる。
おにがしら
おにがしら 【鬼頭】
「大頭(オオガシラ)」に同じ。[名義抄]
おにがじょう
おにがじょう 【鬼ヶ城】
三重県熊野市の海岸にある奇岩洞窟(ドウクツ)群。吉野熊野国立公園の一部。
おにがみ
おにがみ [2][0] 【鬼神】
荒々しく恐ろしい神。鬼神(キジン)。「目に見えぬ―をもあはれと思はせ/古今(仮名序)」
おにがらやき
おにがらやき [0] 【鬼殻焼(き)】
イセエビやクルマエビを殻つきのまま背割りにして,付け焼きにした料理。時に,小エビを殻ごと焼いたものもいう。
おにがわら
おにがわら [3] 【鬼瓦】
(1)棟の端(ハナ)に取り付ける飾りの瓦。奈良時代には一般に蓮華文が用いられたが,八世紀以降獣面・鬼面へと変化した。今日では鬼面以外のさまざまの意匠も用いられる。
(2)いかつくてこわい顔。
鬼瓦(1)[図]
おにがわら
おにがわら【鬼瓦】
a ridge-end tile;a gargoyle.→英和
おにがわら
おにがわら 【鬼瓦】
狂言の一。帰国する大名が因幡(イナバ)堂へ参詣(サンケイ)し,お堂の鬼瓦を見て国に残してきた妻を思い出して泣くが,太郎冠者が慰めてふたりで笑い合う。
おにきり
おにきり 【鬼切】
代々源氏嫡流に伝わる名刀。新田義貞が討ち死にの際に佩(ハ)いていたという。「太平記」によれば,伯耆(ホウキ)の安綱の作で,坂上田村麻呂が伊勢神宮へ奉納し,のち源頼光が入手するが,渡辺綱がこれを借りて妖怪を斬り,また多田満仲が信濃(シナノ)国戸隠山(トガクシヤマ)で鬼を斬ったため,鬼切の名がついたという。
おにぎ
おにぎ [0] 【鬼木】
⇒鬼打(オニウ)ち木(ギ)
おにぎた
おにぎた 【鬼北】
陰暦二月に北から吹く強い風。畿内や中国地方の船人の言葉。[物類称呼]
おにぎり
おにぎり【お握り】
a rice ball.
おにぎり
おにぎり [2] 【御握り】
〔もと女性語〕
にぎり飯を丁寧にいう語。おむすび。
おにく
おにく ヲ― [1] 【尾肉】
「尾の身(ミ)」に同じ。
おにく
おにく [2][0] 【御肉】
ハマウツボ科の一年生の寄生植物。ミヤマハンノキの根に寄生し,全体が赤褐色。茎は高さ約20センチメートル,円柱形で多肉質。鱗状(リンジヨウ)に退化した葉を多数つけ,夏,茎の上半に赤褐色の小花を密につける。全草を乾燥したものを和肉蓯蓉(ワノニクシヨウヨウ)といい,生薬として強壮剤に用いる。キムラタケ。
おにくい
おにくい 【鬼食ひ】
〔「おにぐい」とも〕
貴人の食物の毒味をすること。毒味。鬼。
〔昔,宮中で,元旦に天皇が食す屠蘇(トソ)を試食する薬子(クスリコ)が「鬼の間」から出てきたことからという〕
おにくさ
おにくさ [2][0] 【鬼草】
紅藻類テングサ目の海藻。本州中南部の太平洋岸と八丈島・九州西岸などに分布。高さ約10センチメートルで,不規則に羽裂,暗紅色を呈する。寒天の原料。
おにぐも
おにぐも [0] 【鬼蜘蛛】
真正クモ目のクモ。雌は体長約30ミリメートル,雄は約20ミリメートル。全体が黒色ないし黒褐色で斑紋がある。夕方,車輪状の網を張り,朝になると畳み,昼間は物かげにひそむ。日本・中国に分布。カネグモ。カミナリグモ。ダイミョウグモ。
おにぐるみ
おにぐるみ [3] 【鬼胡桃】
クルミ科の落葉高木。各地の山中の湿地に自生。栽培もされる。大形の羽状葉を互生。果実は核の中の子葉を食用とし,また油を搾る。材は家具・器具用とし,樹皮は染色に用いる。オグルミ。クルミ。
おにげし
おにげし [2] 【鬼罌粟】
ケシ科の多年草。南ヨーロッパ原産。観賞用に栽培される。高さ1メートル以上になり,羽状に深裂した葉を互生。全草に粗毛がある。五月頃,茎頂に径約15センチメートルの深紅色または白色の花を一個開く。
鬼罌粟[図]
おにこうべおんせんきょう
おにこうべおんせんきょう オニカウベヲンセンキヤウ 【鬼首温泉郷】
宮城県玉造郡鳴子町,荒雄岳のふもとにある温泉群。雄釜・雌釜の特別天然記念物の間欠泉が有名。地熱発電所がある。
おにころし
おにころし [3] 【鬼殺し】
(1)粗悪で悪酔いする強い酒。「―でいける物ぢやない/歌舞伎・韓人漢文」
(2)辛口の強い酒。おにごのみ。[物類称呼]
おにご
おにご [0][2] 【鬼子】
(1)「おにっこ」に同じ。「親に似ぬ子は―」
(2)異様な姿で生まれてきた子。多く,歯がはえて生まれた子にいう。
おにごっこ
おにごっこ【鬼ごっこをする】
play tag[blindman's buff (目隠しの)].
おにごっこ
おにごっこ [3] 【鬼ごっこ】
子供の遊戯の一。「じゃんけん」などで負けた者を鬼とし,ほかの子供が逃げるのを鬼が追いかけ,鬼につかまった者が次の鬼になるという遊び。おにごと。おにあそび。
おにごと
おにごと [2][0] 【鬼事】
(1)能で,鬼・鬼神(キジン)などをシテに仕組んだもの。「大江山」「土蜘蛛(ツチグモ)」などの類。鬼物。
(2)「おにごっこ」に同じ。[守貞漫稿]
おにし
おに・し 【鬼し】 (形シク)
〔「鬼」の形容詞化〕
鬼のようである。荒々しく恐ろしい。おにおにし。「いと―・しう侍るさがなものを/源氏(夕霧)」
おにし
おにし 【御西】
西本願寺,または浄土真宗本願寺派のこと。
⇔御東(オヒガシ)
おにしばり
おにしばり [3] 【鬼縛】
ジンチョウゲ科の落葉低木。山地に自生。高さ約1メートル。葉は秋につき,翌夏落葉するので別名をナツボウズという。早春,葉腋(ヨウエキ)に黄緑色でジンチョウゲに似た小花を密につける。実は有毒。雌雄異株。樹皮は和紙の原料。樹皮の繊維が強いことからの名。
おにすだれ
おにすだれ 【鬼簾】
細い篠竹(シノダケ)で編んだすだれ。忌中札を張るのに用いた。「裏口へ嫁の願ひは―/柳多留 3」
おにすべまつり
おにすべまつり [5] 【鬼燻べ祭(り)】
〔「すべ」は「ふすべ(いぶす意)」の転〕
鬼を松明(タイマツ)で追い払う行事。太宰府天満宮で一月七日に行われるものが著名。
おにせんびき
おにせんびき [3] 【鬼千匹】
〔「小姑(コジユウト)一人は鬼千匹に向かう」ということわざから〕
小姑のこと。
おにたびらこ
おにたびらこ [3] 【鬼田平子】
キク科の一年草・越年草。路傍や庭などに生える。全体に軟毛があり,時に赤紫色を帯びる。葉の多くは下部に集まってつく。花茎は高さ30センチメートル内外,時に1メートルに達し,先が細かく枝分かれして,黄色の小さい頭花を多数つける。
おにだいこ
おにだいこ [3] 【鬼太鼓】
新潟県佐渡地方一帯で,祭礼時に行われる民俗芸能。一つの大太鼓を赤・青二匹の鬼が曲打ちする。小桴(コバチ)で助打ちする者や二人立ちの獅子二頭,道化役などを伴うものもある。おんでこ。
おにっこ
おにっこ [0][2] 【鬼っ子】
親に似ていない子。おにご。
おにつら
おにつら 【鬼貫】
⇒上島(ウエジマ)鬼貫
おにづた
おにづた [2] 【鬼蔦】
家紋の一。蔦の葉の鋸歯の鋭いもの。
おにと
おにと [2] 【鬼斗】
斗(マス)の一種。隅肘木(スミヒジキ)・隅尾垂木(スミオダルキ)の上にあって通し肘木をうける特殊形の斗。隅斗・角斗(ツノト)・毬斗(イガト)・蓮花斗・牛斗・菊斗ともいう。
→斗(マス)
おにどころ
おにどころ [3] 【鬼野老】
植物,トコロの別名。
おにどの
おにどの 【鬼殿】
妖怪の出る邸宅。特に,平安時代,京都三条の南,西洞院の東にあったものが有名で,藤原朝成邸の跡とも藤原有佐邸の跡ともいう。
おになべな
おになべな [3] 【鬼山芹菜】
マツムシソウ科の二年草。ヨーロッパ原産。観賞用に栽培。高さ約1.5メートル。同属のナベナより全体に大形。夏から秋,茎頂に淡紫色円柱形の頭状花序をつける。果実にかたい鉤(カギ)があり,羅紗(ラシヤ)の起毛に用いたのでラシャカキグサともいう。チーゼル。
おにのこ
おにのこ 【鬼の子】
蓑虫(ミノムシ)の異名。
〔枕草子 43「蓑虫いとあはれなり。鬼の生みたりければ,親に似て,これも恐ろしき心地あらんとて」にもとづく〕
おにのしこぐさ
おにのしこぐさ 【鬼の醜草】
植物シオンの異名。
おにのねんぶつ
おにのねんぶつ [4] 【鬼の念仏】
大津絵の画題の一。法衣を着た鬼が傘を背負い,奉加帳・鉦(カネ)・撞木(シユモク)を持って立っているもの。心にもない殊勝なことをするという意を表す。
おにのま
おにのま 【鬼の間】
清涼殿内の西南の一室。殿上の間との境の壁に,白沢王(ハクタクオウ)が鬼を斬る絵が描いてあるのでいう。
→清涼殿
おにのまないた
おにのまないた [0] 【鬼の俎】
奈良県明日香村にある終末期の古墳の通称。露出した横口式石槨の石が,俎と厠(カワヤ)になぞられた。
おにのままこ
おにのままこ 【鬼継子】
狂言。鬼に出会った赤子連れの女が,助かりたい一心で鬼の妻になることを承知する。鬼が本性をあらわして継子となった赤子を食おうとするので,取り返して逃げる。鬼の養子。
おにのみ
おにのみ 【鬼飲み】
飲み物の毒味をすること。
→鬼食い
おにのやがら
おにのやがら [4] 【鬼の矢幹】
ラン科の腐生植物。深山の林中に生える。全体に黄褐色。高さ50センチメートル内外。地下に塊茎がある。初夏,黄褐色のゆがんだ壺形の花が多数穂状につく。漢方では塊茎を天麻(テンマ)といい,干して鎮痛・強壮剤に用いる。まっすぐな茎を鬼の使う矢に見立てた名。ヌスビトノアシ。
おにば
おにば [2] 【鬼歯】
(1)牙(キバ)のように外に向かって生えた八重歯。
(2)籾(モミ)を落とす農具。大きな歯型を刻んだ杵(キネ)。これで穂を打って籾を落とす。
おにばす
おにばす [2] 【鬼蓮】
スイレン科の一年生水草。暖地の池や沼に生え,体表に多くのとげがある。葉は一般にまるく,水面に浮き,直径50〜100センチメートル。初夏,花茎を出して水面に径4センチメートルほどの紅紫色の花を開く。花は昼開いて夜しぼむ。種子は球形で食べられる。漢方で種子を強壮剤・リューマチの薬とする。ミズブキ。
おにばば
おにばば [2][1] 【鬼婆】
〔「おにばばあ」とも〕
(1)老女の姿をした鬼。
(2)残忍で情け知らずの老女。
おにばば
おにばば【鬼婆】
an ogress;a hag.→英和
おにひとくち
おにひとくち 【鬼一口】
〔「伊勢物語」六段の「鬼はや(女ヲ)一口に食ひてけり」から出た語〕
(1)(鬼に一口で食われるような)危険なこと。「―を遁れし心/浄瑠璃・傾城酒呑童子」
(2)(鬼が人を一口に飲み込むような)容易なこと。「―に噛んでやる/浄瑠璃・栬狩」
おにひとで
おにひとで [3] 【鬼海星】
ヒトデの一種。からだの径は20センチメートルに達し,青灰色または黄色で十数本の腕をもつ。全体に多数のとげがあり,刺されると激しく痛む。サンゴ礁を食害する。太平洋・インド洋に分布。
おにび
おにび [2][0] 【鬼火】
(1)夜間,墓地や沼地などで,青白く燃え上がる不気味な火。人骨などのリンが自然発火したもの。人魂(ヒトダマ)。火の玉。あおび。
(2)「おにびたき」に同じ。
(3)葬式の出棺時に門口でたく火。
おにび
おにび【鬼火】
a will-o'-the-wisp.→英和
おにびたき
おにびたき [3] 【鬼火焚き】
九州地方で,正月七日に行う火祭り。おねび焼き。おねび。おにび。左義長。
おにふすべ
おにふすべ [3] 【鬼燻】
担子菌類腹菌目のきのこ。秋,竹林や原野に生じ,塊形で直径10〜50センチメートルに達する。若いときは白色で軟らかく,はんぺん状で食用になる。熟すと黄褐色のもろいスポンジ状になり,煙のように胞子を飛ばす。ヤブダマ。
おにぼし
おにぼし 【鬼星】
二十八宿の一。鬼宿(キシユク)のこと。かに座の中心の四星。
おにまい
おにまい [2][0] 【鬼舞】
鬼に扮(フン)して舞う舞の総称。神楽・田楽・獅子舞(シシマイ)・風流(フリユウ)踊りなどにこの称のものがある。
おにまし
おにまし [2] 【御似まし】
似ていることの女性語。「お母様に―でいらっしゃること」
おにまつり
おにまつり [3] 【鬼祭(り)】
祭りの際,鬼が人に追われる行事。多くは修正会・追儺(ツイナ)などの際になされる。
おにまる
おにまる 【鬼丸】
粟田口国綱の作で,北条時頼以後,足利・豊臣・徳川氏に伝えられたという刀。現在は御物。
おにみかげ
おにみかげ [3] 【鬼御影】
(1)鉱物粒が特に大きい,花崗岩質の石材。建物の装飾などに用いる。
(2)ペグマタイト。
おにみそ
おにみそ [0] 【鬼味噌】
(1)トウガラシで辛みを加えた焼き味噌。とうがらし味噌。
(2)うわべは強そうに見えて,実は弱い者のたとえ。「十王みぢんの―ども,当たるを幸い踏みちらし/滑稽本・根南志具佐」
おにむしゃ
おにむしゃ [3][0] 【鬼武者】
非常に勇猛な武者。荒武者。
おにむすめ
おにむすめ [3] 【鬼娘】
(1)容貌(ヨウボウ)の醜く恐ろしい娘。また,心の残忍な娘。
(2)死体を食うなどと称して見世物に出された娘。「近来―といふもの出たり/洒落本・傾城諺種」
おにもつ
おにもつ【お荷物[厄介なもの]】
deadwood.→英和
おにもつ
おにもつ [2] 【御荷物】
(1)他人の荷物を丁寧にいう語。
(2)じゃまになったり,負担になったりする人や物。やっかいもの。「若い者の―にはなりたくない」
おにもの
おにもの [0] 【鬼物】
(1)能の切能物のうち,後ジテが妖怪変化の類である曲の総称。「黒塚」「紅葉狩」など。鬼畜物。鬼能。
(2)狂言の曲目分類として和泉流が用いる名称。鬼の登場する「節分」「朝比奈」「首引」など。
おにやく
おにやく 【鬼役・御煮役】
貴人の飲食物を毒味する役。「貴人に物を参らするには,―毒味をなすべき筈/歌舞伎・吉備大臣」
→鬼食い
おにやぶそてつ
おにやぶそてつ [5] 【鬼藪蘇鉄】
オシダ科の常緑多年生シダ植物。海岸付近に自生。高さ1メートル内外。羽状に分裂した葉を束生する。羽片は大きく,鎌形でとがり,葉面は革質で光沢があり濃緑色。オニシダ。イソヘゴ。
おにやらい
おにやらい [3] 【鬼遣】
「追儺(ツイナ)」に同じ。[季]冬。
おにやんま
おにやんま [3] 【鬼蜻蜓】
オニヤンマ科のトンボ。日本産では最大。体長9センチメートルに達する。黒地に黄色の横縞がある。雌の産卵管は長く突出する。初夏に成虫となり,路上や河川などに沿って,往復して飛ぶ。日本各地に分布。
おにゆり
おにゆり [2] 【鬼百合】
ユリ科の多年草。茎には紫褐色の斑点があり,高さ約1.5メートル。葉は広線形で,葉腋(ヨウエキ)に黒紫色の珠芽をつける。夏,茎頂付近に,赤黄色で内側に黒紫色の斑点のある花を数個から二〇個内外下向きに開く。結実はしない。鱗茎(リンケイ)は食用。テンガイユリ。[季]秋。
おにゆり
おにゆり【鬼百合】
《植》a tiger lily.
おにわか
おにわか [0] 【鬼若】
文楽人形の首(カシラ)の名の一つ。
おにわたし
おにわたし 【鬼渡し】
おにごっこ。「まだ―や草履隠しをする仲間だはな/滑稽本・浮世床(初)」
おにわばん
おにわばん オニハ― [0] 【御庭番】
江戸幕府の職名。八代将軍徳川吉宗の創設。正式名称は,御休息御庭之者。通常は大奥の雑役や警固にあたり,ときには将軍直属の密偵として,市中の風聞や諸大名の動静を探った。命令・報告は直接将軍との間で行われた。村垣家など数家の者があたり,他との交際は禁じられた。
おにわやき
おにわやき オニハ― [0] 【御庭焼】
江戸時代,大名・貴顕などが自分の趣向に合わせて居城や藩邸の内に窯を築き焼成した陶磁器。紀州の偕楽園焼,水戸の後楽園焼,尾張の御深井(オフケ)焼,備前の後楽園焼などがある。
おにザラサ
おにザラサ [3][4] 【鬼―】
手紡ぎの節の多い綿糸で織った厚地の更紗(サラサ)。野趣に富む。
おぬし
おぬし [2] 【御主】 (代)
二人称。対等もしくはそれに近い者に対する語。男女ともに用いた。おまえ。そなた。「―か様な者は叶ふまい/蒙求抄 7」
おね
おね ヲ― [1][2] 【尾根】
山の稜線(リヨウセン)。峰続き。山稜。「―伝いに歩く」「―すじ」
おね
おね【尾根】
a ridge (山の).→英和
おねあるき
おねあるき ヲネ― [3] 【尾根歩き】
尾根伝いに山歩きすること。
おねえさん
おねえさん [2] 【お姉さん】
(1)姉を丁寧にいう語。相手の姉をさすときにも使う。「―,宿題教えてちょうだい」「―によろしく」
(2)若い女性を親しみの気持ちで呼ぶ語。「―,お勘定」
おねがい
おねがい [0] 【御願い】
〔「お」は接頭語〕
相手を敬って「願い」「願うこと」をいう語。「あなたに―があります」「明日おいでくださいますよう―いたします」「よろしく―申し上げます」
→ねがう(願)
おねしょ
おねしょ [2] (名)スル
〔「お」は接頭語,「ねしょ」は「寝小便」の略〕
寝小便の幼児語・女性語。
おねじ
おねじ ヲネヂ [0][2] 【雄螺子】
まるい棒の周囲に螺旋(ラセン)状の溝をきざんだねじ。
⇔雌螺子(メネジ)
おねじぎり
おねじぎり ヲネヂ― [3] 【雄螺子切り】
⇒ダイス(dies)
おねば
おねば [2] 【御粘】
(1)飯を炊いたとき,煮えたって釜の外にあふれでる白色のねばねばした汁。
(2)水を多くして炊いた飯から取った,ねばねばした汁。にぬき。
おねば
おねば 【御根葉・大根葉】
〔「おおねば」の転〕
大根などの間引き菜。菜飯や雑炊などに入れる。「そのちよきちよきで夕飯の―刻め/浄瑠璃・宵庚申(下)」
おねむ
おねむ [2] 【御睡】
ねむいこと。また,ねむることをいう幼児語・女性語。「坊やが―になったらしい」
おねり
おねり [0] 【御邌・御練】
(1)大名行列・祭礼の山車(ダシ)・踊り屋台などがゆっくりと進むこと。また,そのもの。邌(ネ)り物。
(2)寺院で行う行道(ギヨウドウ)の儀式。
おの
おの ヲノ 【小野】
(1)京都市山科区小野。勧修寺・小栗栖の一帯をいう。小野小町の伝説が多く,真言宗小野流の本山随心院には小町宅跡がある。
(2)京都市左京区八瀬・大原の一帯,旧小野郷をいう。「伊勢物語」第八三段,「源氏物語」夕霧と手習の巻以降の舞台。((歌枕))
(3)滋賀県彦根市鳥居本町の古名。旧宿駅。
(4)兵庫県中南部,加古川中流域の市。算盤(ソロバン)と家庭用刃物の生産で有名。播州高野(コウヤ)で知られた真言宗の浄土寺がある。
おの
おの ヲ― 【小野】
〔「お」は接頭語〕
野。野原。「萩が花ちるらむ―のつゆじもに/古今(秋上)」
おの
おの【斧】
an ax(e);a hatchet (手斧).→英和
おの
おの 【吁】 (感)
〔感動詞「あな」の転〕
驚き怪しむ意を表す語。おや。まあ。「針袋取り上げ前に置きかへさへば―とも―や裏も継ぎたり/万葉 4129」
おの
おの 【己】 (代)
(1)反照代名詞。その人またはそのもの自身をさす語。「罪もなき人をうけへば忘れ草―が上にぞ生ふといふなる/伊勢 31」
(2)一人称。わたくし。われ。「まだ幼くて―がもとに渡り給ひにしかば/落窪 3」
〔「おのが」の形か,あるいは「おのおの」「おのづま」など複合語としてのみ用いられる〕
おの
おの ヲノ 【小野】
姓氏の一。古代の豪族。近江国滋賀郡小野村からおこるとされ,山城国愛宕郡小野郷・宇治郡小野郷にも勢力をもった。小野神社は小野氏の氏神で,平安時代は学者・歌人・書家などを輩出。
おの
おの ヲノ [1] 【斧】
木を切ったり割ったりする道具。刃のついた厚い鉄片に柄をつけたもの。片側にくびれを持つか,刃幅の広いものを「まさかり」という。狭刃(セバ)。
おの=の柄(エ)朽(ク)つ
――の柄(エ)朽(ク)つ
〔「述異記」にみえる爛柯(ランカ)の故事から〕
わずかな時間だと思っているうちに,長い年月を過ごすこと。時のたつのが早いことのたとえ。
→爛柯
おのあしるい
おのあしるい ヲノアシ― [4] 【斧足類】
軟体動物門の一綱。からだは左右相称で,二枚の外套(ガイトウ)膜がからだのほとんど全部をおおい,左右二枚の同形の貝殻をもつ。頭・触角・歯はなく,一部を除いて目もない。腹側中央部に斧形の筋肉質の運動器官をもつ。雌雄異体で卵生。砂泥中にすみ,固着性のものや,岩石・木材に穿孔するものもある。二枚貝類。ふそく類。多殻類。弁鰓(ベンサイ)類。双殻類。
おのあずさ
おのあずさ ヲノアヅサ 【小野梓】
(1852-1886) 法学者・政治家。高知県生まれ。号,東洋。大隈重信の立憲改進党に参加。また,東京専門学校(現,早大)創立に参画。著「国憲汎論」など。
おのいし
おのいし ヲノ― [2] 【斧石】
カルシウム・鉄・マンガン・アルミニウム・ホウ素などを含むケイ酸塩鉱物。三斜晶系。褐紫・灰緑などの色で,ガラス光沢がある。斧の刃のような結晶が特徴。大分県大野郡の尾平(オビラ)鉱山から産出した結晶は世界的に有名。ふせき。
おのえ
おのえ ヲノヘ 【尾上】
人形浄瑠璃「加賀見山旧錦絵(コキヨウノニシキエ)」の登場人物。足利家の中老。同家の局(ツボネ)岩藤の奸計を知り,岩藤に草履打ちの侮辱を受けて自害する。
おのえ
おのえ ヲ―ヘ 【尾上】
〔「お」は峰の意。「おのうえ」の転〕
山の上。山の頂上。「―の鐘も響くなり/謡曲・高砂」
おのえ
おのえ ヲノヘ 【尾上】
姓氏の一。
おのえいだはち
おのえいだはち ヲノヘ― 【尾上伊太八】
新内の一。端物。本名題「帰咲名残命毛(カエリザキナゴリノイノチゲ)」。初世鶴賀若狭椽(ツルガワカサノジヨウ)作曲。津軽岩松藩江戸詰の武士原田伊太夫と吉原の遊女尾上との心中未遂事件を脚色したもの。「蘭蝶(ランチヨウ)」「明烏(アケガラス)」とともに新内の代表曲。
おのえきくごろう
おのえきくごろう ヲノヘキクゴラウ 【尾上菊五郎】
歌舞伎俳優。屋号,音羽(オトワ)屋。
(1)(初世)(1717-1783) 宝暦・明和期(1751-1772)に活躍した名優。京都の人。初め若衆方・女方で評判を得,のち立役となった。
(2)(三世)(1784-1849) 初世の高弟尾上松緑の養子。文化・文政期(1804-1830)に活躍した。江戸の人。生世話(キゼワ)狂言・怪談狂言を得意とした。
(3)(五世)(1844-1903) 三世の孫。団・菊・左と並称される明治時代の代表的な名優。前名,一三世市村羽左衛門。家の芸として新古演劇十種を制定。
(4)(六世)(1885-1949) 五世の長男。通称六代目。大正から昭和にかけて活躍。初世中村吉右衛門と菊吉(市村座)時代を形成。あらゆる役柄をこなし,歌舞伎の新しい演技術をつくりあげた。舞踊の名手としても有名。1930年,日本俳優学校を創設。
おのえさいしゅう
おのえさいしゅう ヲノヘサイシウ 【尾上柴舟】
(1876-1957) 歌人・国文学者・書家。岡山県生まれ。本名,八郎。「あさ香社」同人,「車前草(シヤゼンソウ)社」などを創立。書道教育にも尽力。歌集「静夜」「永日」「日記の端より」,歌論「短歌滅亡私論」,書論「平安朝時代の草仮名の研究」など。
おのえしょうろく
おのえしょうろく ヲノヘ― 【尾上松緑】
(二世)(1913-1989) 歌舞伎俳優。東京生まれ。七世松本幸四郎の三男。六世菊五郎の芸風を継承し優れた芸を示した。
おのえのまつ
おのえのまつ ヲノヘ― 【尾上の松】
古歌などに詠まれた松の名。兵庫県加古川市尾上神社にある「尾上の松」,対岸の高砂市高砂神社の「高砂の松」のいずれをさすか不明。「高砂の―に吹く風の/千載(恋一)」
おのえばいこう
おのえばいこう ヲノヘバイカウ 【尾上梅幸】
(1)(六世)(1870-1934) 歌舞伎俳優。屋号音羽(オトワ)屋。明治から大正にかけて活躍した。五世菊五郎の養子。前名,栄三郎。養父の女方の芸風を継ぎ,また新作や新舞踊にも天分を発揮した。
(2)(七世)(1915-1995) 歌舞伎俳優。東京生まれ。六世菊五郎の養子。前名は三世菊之助。1949年(昭和24)菊五郎劇団結成に参画,六世中村歌右衛門とともに戦後を代表する立女形。二枚目役もよくした。
おのえまつすけ
おのえまつすけ ヲノヘ― 【尾上松助】
歌舞伎俳優。屋号音羽(オトワ)屋。
(1)(初世)(1744-1815) 文化年間(1804-1818)頃活躍。大坂の人。1755年江戸に出て初世尾上菊五郎の門に入り,四世鶴屋(ツルヤ)南北の作品を演じて次々と評判をとり,怪談狂言の祖といわれる。のち松緑と改名。
(2)(四世)(1843-1928) 五世菊五郎の門人。明治から大正にかけて,世話物の名脇役として活躍。
おのえまつのすけ
おのえまつのすけ ヲノヘ― 【尾上松之助】
(1875-1926) 映画俳優。岡山県生まれ。旅役者から牧野省三に認められる。歌舞伎・講談から取材した英雄像多数を,大正期の無声時代劇に展開。「目玉の松ちゃん」の愛称で親しまれ,一千本と自称する娯楽作品に出演。
おのえらん
おのえらん ヲ―ヘ― [3] 【尾上蘭】
ラン科の多年草。奈良県および長野県以北の山地の草原に自生。草丈10〜15センチメートル。茎の下部に楕円形の葉を一対つける。夏,頂部に径約1センチメートルの鐘状の白花を二〜六個開く。
おのおの
おのおの【各】
⇒銘々(めいめい).
おのおの
おのおの [2] 【各・各々】
■一■ (名)
(1)(人間について)ひとりひとり。めいめい。各自。「―の義務」「―一つずつ持つ」
(2)(事物について)ひとつひとつ。それぞれ。各個。「―の条項を参照する」
■二■ (代)
二人称。多人数に向かって呼びかける語。皆さん。「これ御覧ぜよ,―/平家 3」
おのおのがた
おのおのがた 【各々方】 (代)
二人称。多人数の人を敬っていう語。皆さん。あなたがた。近世,多く武士が用いた。「大事の銀を出して,―を呼ぶは/浮世草子・禁短気」
おのおれ
おのおれ ヲノヲレ [0] 【斧折】
カバノキ科の落葉高木。本州中部以北の山中に生じ,高さ17メートルに達する。葉は楕円形で鋸歯(キヨシ)がある。春,暗黄色の花を尾状の花穂につける。材は非常に堅く,器具や細工物に用いる。オノオレカンバ。オンノレ。アズサミネバリ。ミネバリ。
おのが
おのが 【己が】 (連語)
(1)(「が」が連体格の場合)私の。自分の。「―務めを果たす」「―耳を疑う」
(2)(「が」が主格の場合)私が。自身が。
→己(オノ)
おのがきぬぎぬ
おのがきぬぎぬ 【己が衣衣】
めいめいの衣服。共寝の男女が起きて別れる時,重ねてかけていた着物をそれぞれに取って着ること。「しののめのほがらほがらとあけゆけば―なるぞ悲しき/古今(恋三)」
おのがさまざま
おのがさまざま 【己が様様】
一人一人異なったようになること。人それぞれ。おのがじし。「今までに忘れぬ人は世にもあらじ―年の経ぬれば/伊勢 86」
おのがじし
おのがじし 【己が自】 (副)
めいめいに。それぞれに。「―人死(シニ)すらし妹に恋ひ日にけに痩せぬ人に知らえず/万葉 2928」
おのがちりぢり
おのがちりぢり 【己が散り散り】
てんでんばらばらに。「四つに分かるる群鳥の―巣離れて/蜻蛉(中)」
おのがどう
おのがどう ヲノガダウ 【小野鵞堂】
(1862-1922) 書家。静岡県生まれ。本名鐧之助。かな書道の古典復帰を提唱,上代様の書道を分かりやすい姿に再現,鵞堂流を完成。書道教育に貢献した。
おのがどち
おのがどち 【己が共】
自分たちの仲間どうし。友人どうし。「夢に乱れたる所おはしまさざめれば更に思ひ寄らざりけることと,―歎く/源氏(乙女)」
おのがむきむき
おのがむきむき 【己が向き向き】
思い思いに。「はふ蔦の―天雲の別れし行けば/万葉 1804」
おのがよよ
おのがよよ 【己が世世】
それぞれ別の人生を送ること。「潮の間にあさりする海人も―かひありとこそ思ふべらなれ/後撰(恋三)」
おのがわきさぶろう
おのがわきさぶろう ヲノガハキサブラウ 【小野川喜三郎】
(1758-1806) 江戸後期の力士。第五代横綱。近江大津の人。本姓,川村。谷風・雷電などの好敵手として活躍。
おのこ
おのこ ヲ― [1] 【男・男の子】
(1)成年の男子。おとこ。「鶏が鳴く東―は出で向かひ/万葉 4331」
(2)男の子。男児。「すべて―をば,女に笑はれぬやうにおほしたつべしとぞ/徒然 107」
(3)宮中清涼殿の殿上の間に奉仕する男。殿上人。「―ども召せば,蔵人忠隆なりなか参りたれば/枕草子 9」
(4)召し使いの男。下男。
⇔めのこ
「とみにもえあけやらず,これより外の―,はたなきなるべし/源氏(朝顔)」
おのこご
おのこご ヲ― 【男の子子】
(1)男の子。「―三人あるに/源氏(玉鬘)」
(2)男性。「むつましき人なれど,―には打解くまじきものなり/源氏(乙女)」
おのこざん
おのこざん ヲノ― 【小野湖山】
(1814-1910) 幕末・明治期の儒者・漢詩人。近江の人。三河吉田藩儒臣。安政の大獄に連座。維新後明治政府に出仕,のち大阪に優遊吟社を結成するなど詩名が高かった。作「湖山楼詩鈔」など。
おのこで
おのこで ヲ― 【男手】
「おとこで(男手){(4)}」に同じ。
おのこはらから
おのこはらから ヲ― 【男同胞】
男の兄弟。「―とて,近くも寄せ侍らねば/源氏(乙女)」
おのごこう
おのごこう ヲノゴカウ 【小野御幸】
白河院が雪の朝,小野に皇太后歓子を訪ねた故事。従者の知らせを受けた皇太后は「雪見に来た方が屋内にお入りになることはありますまい」と,雪の降り積む庭に向けて美しく席をしつらえて院を迎えたので,院もその風流心に深く感動したという。「古今著聞集」「今鏡」「十訓抄」などに見える。雪見御幸。
おのごへい
おのごへい ヲノ― 【小野五平】
(1830-1920) 将棋十二世名人。阿波の人。1898年(明治31)民間人として初の名人に推された。福沢諭吉・榎本武揚らと交際し,棋士の社会的地位を高めた。
おのごろじま
おのごろじま 【磤馭慮島】
〔「おのころじま」とも。おのずから凝り固まってできた島の意〕
(1)記紀神話で,いまだ混沌状態の国土を,伊弉諾(イザナキ)・伊弉冉(イザナミ)二神が天の浮き橋の上から矛(ホコ)でかきまわして引き上げた時に,その矛先から滴り落ちた潮が凝固してできたという島。
(2)日本の称。[日葡]
おのさま
おのさま 【己様】 (代)
〔「おのしさま」の転〕
二人称。おまえさま。あなたさま。女性から男性に用いる。「―の女房よ/浄瑠璃・卯月の紅葉(上)」
おのさん
おのさん 【己さん】 (代)
〔「おのさま」の転〕
二人称。「おのさま」に同じ。「十四,五本は―も手にあまつて折りにくかろ/浄瑠璃・本朝三国志」
おのし
おのし 【御主】 (代)
〔「おぬし」の転〕
二人称。おまえ。対等もしくはそれに近い者に対する語。男女ともに用いたが,近世では女性に多く用いられた。そなた。「―の様な老ぼれで有うと思たれば/蒙求抄 4」「助坊か,―も植木を買つたな/咄本・聞上手」
おのずから
おのずから [0] 【自ずから・自ら】 (副)
〔「己(オノ)つ(助詞)柄(カラ)」で,他から力を加えることなく,それ自身の力で,が原義〕
(1)自然に。ひとりでに。「弁解しなくとも―分かってもらえる時が来るだろう」「読書百遍義―見(アラワ)る」
(2)(自然の赴く所として)数あるうちにはまれに。長い間にはたまに。「されども―正直の人などかなからん/徒然 85」
(3)いつの間にか。知らず知らずのうちに。「―数年を経ぬ/今昔 6」
(4)たまたま。偶然に。「―はしつかた,局などにゐたらむ時もいへかし/枕草子 8」
(5)(仮定・推測の語とともに用いて)万一。ひょっとしたら。「―後まで忘れぬ御事ならば,召されてまたは参るとも,今日はいとまたまはらん/平家 1」
(6)きっと。たぶん。「乗るべき車なくてえ参らずは,―聞こし召しつけて賜はせもしてむ/枕草子 278」
おのずから
おのずから【自ずから】
naturally (自然に);→英和
spontaneously (自発的に);→英和
of its own accord (ひとりでに).
おのずと
おのずと [0] 【自ずと・自と】 (副)
ひとりでに。自然に。おのずから。「修業を重ねれば―腕も上がる」
おのせいいちろう
おのせいいちろう ヲノセイイチラウ 【小野清一郎】
(1891-1986) 法学者。岩手県生まれ。東大教授。仏教の影響を受け,客観主義の法哲学・刑法理論を展開。著「犯罪構成要件の理論」「日本法理の自覚的展開」など。
おのせんぞう
おのせんぞう ヲノセンザウ 【小野泉蔵】
(1767-1832) 江戸後期の漢詩人。備中の人。名は達,号は招月,泉蔵は字(アザナ)。儒学を西山拙斎に,詩を菅茶山・頼山陽に学んで清朗な詩を作った。著「招月亭詩鈔」
おのただあき
おのただあき ヲノ― 【小野忠明】
(?-1628) 剣術家。上総の人。旧名御子神(ミコガミ)典膳。伊藤一刀斎の弟子。一刀流を大成。柳生家とともに将軍家剣術師範。
→小野派一刀流
おのだ
おのだ ヲノダ 【小野田】
山口県南西部,周防(スオウ)灘に臨む市。古代製陶の中心地であった。江戸末期より石炭産業で繁栄。セメント・硫酸・化学薬品などを産する。
おのだせん
おのだせん ヲノダ― 【小野田線】
JR 西日本の鉄道線。山口県居能(イノウ)・小野田(11.6キロメートル),雀田・長門本山(2.3キロメートル)。宇部・小野田工業地域の原料・製品輸送を目的に建設。
おのちくきょう
おのちくきょう ヲノチクケウ 【小野竹喬】
(1889-1979) 日本画家。岡山県生まれ。本名英吉。竹内栖鳳に師事。土田麦僊(バクセン)らと国画創作協会を結成。
おのづか
おのづか ヲノヅカ 【小野塚】
姓氏の一。
おのづかきへいじ
おのづかきへいじ ヲノヅカ― 【小野塚喜平次】
(1870-1944) 政治学者。新潟県生まれ。東大の初代政治学教授。のちに東大総長。日本の近代政治学の開拓者。著「政治学大綱」
おのづくり
おのづくり ヲノ― [3] 【斧旁】
漢字の旁(ツクリ)の一。「新」「断」などの「斤」の部分。刃物,または切る意を表す文字を作る。
おのでら
おのでら ヲノデラ 【小野寺】
姓氏の一。
おのでらじゅうない
おのでらじゅうない ヲノデラジフナイ 【小野寺十内】
(1643-1703) 赤穂浪士の一人。名は秀和。浅野家の京都留守居。経書を伊藤仁斎に学び,また和歌にすぐれた。江戸に出て医者仙北十庵と称す。
おののいもこ
おののいもこ ヲノ― 【小野妹子】
推古朝の官人。607年聖徳太子の命により,第一回の遣隋使となり,翌年隋使裴世清(ハイセイセイ)とともに帰国した。同年再び,南淵請安・僧旻・高向玄理らの留学生を伴って隋に渡り,翌年帰国。生没年未詳。
おののおつう
おののおつう ヲノ― 【小野お通】
浄瑠璃「十二段草子」の作者と伝えられる伝説的な女性。小野正秀の女(ムスメ)で,淀君に仕え,管弦・歌道に秀でたといわれる。
〔現在では十二段草子の作者説は否定されている〕
おののおゆ
おののおゆ ヲノ― 【小野老】
(?-737) 奈良前期の官人。右少弁・大宰大弐などを歴任。万葉集に歌三首がみえる。
おののき
おののき ヲノノキ [0] 【戦き】
怖くて震えること。戦慄(センリツ)。
おののく
おのの・く ヲノノク [3] 【戦く】 (動カ五[四])
〔「わななく」の母音交替形〕
恐怖・寒さ・興奮などで震える。「恐怖に―・く」
おののく
おののく【戦く】
tremble <with fear> ;→英和
shudder;→英和
shiver.→英和
おののこうたいこう
おののこうたいこう ヲノ―クワウタイコウ 【小野皇太后】
(1021-1102) 後冷泉天皇の皇后。藤原教通の女(ムスメ)。小野宮にいたことからいう。歓子。
おののこまち
おののこまち ヲノ― 【小野小町】
平安前期の女流歌人。六歌仙・三十六歌仙の一人。伝未詳。恋愛歌で知られ,古今和歌集をはじめ勅撰集に六二首が入る。絶世の美女とされ伝説も多く,謡曲・御伽草子・浄瑠璃などの題材となった。家集「小町集」
おののたかむら
おののたかむら ヲノ― 【小野篁】
(802-852) 平安前期の学者・歌人・漢詩人。通称,野宰相・野相公。岑守(ミネモリ)の子。参議。清原夏野らと「令義解」を撰。博学で詩文に長じたが,性直情径行,野狂と呼ばれる。詩文は「経国残篇」「扶桑集」「本朝文粋」などに,歌は古今集にみえる。「小野篁集(篁物語)」は後人の仮託。
おののみちかぜ
おののみちかぜ ヲノ― 【小野道風】
〔名は「とうふう」とも〕
(894-966) 平安中期の書家。篁(タカムラ)の孫。醍醐・朱雀・村上の三天皇に仕える。書は王羲之の書法を基として,和様書道を開拓。三蹟の一。遺墨「智証大師諡号勅書」「屏風土代」など。
おののみや
おののみや ヲノ― 【小野宮】
平安京の,大炊御門南,烏丸西にあった邸宅。文徳天皇の皇子で小野宮と呼ばれた惟喬(コレタカ)親王が隠棲したことからこの名があるという。のち太政大臣藤原実頼(サネヨリ)が住み,小野宮殿と呼ばれたため,その子孫は小野宮家と称され,有職故実家として知られた。
おののみやさねより
おののみやさねより ヲノ― 【小野宮実頼】
藤原実頼(フジワラノサネヨリ)。
おののみやりゅう
おののみやりゅう ヲノ―リウ 【小野宮流】
有職故実家の流派の一。小野宮(藤原)実頼を祖とする。
おののよしふる
おののよしふる ヲノ― 【小野好古】
(884-968) 平安中期の武将・歌人。大宰大弐。小野道風の兄。藤原純友の乱に追捕使として伊予国に赴き鎮圧した。歌は後撰集にみえる。
おのはいっとうりゅう
おのはいっとうりゅう ヲノハイツタウリウ 【小野派一刀流】
剣術の一派。一刀流を大成した小野忠明の子,小野次郎右衛門忠常から以降,この流派名を称した。忠常・忠於・忠一と伝わり,忠一の門人から中西派一刀流が分派。小野流。
おのはじめ
おのはじめ ヲノ― [3] 【斧始め】
(1)家を建てるとき,材木に初めて斧を入れること。その祝いの儀式。ちょうなはじめ。
(2)その年初めて木を伐(キ)り出す新年の行事。[季]新年。
おのぼり
おのぼり [2] 【御上り】
地方から都へ行くこと。また,その人。
おのぼりさん
おのぼりさん [2] 【御上りさん】
見物などのために地方から大都会に出てきた人をからかい気味にいう語。
おのぼりさん
おのぼりさん【お上りさん】
people fresh from the country;→英和
a country hick[bumpkin].
おのぼれ
おのぼれ 【己惚れ】
「うぬぼれ(自惚)」に同じ。「すげなくすれば―が増長すると/人情本・梅児誉美(後)」
おのまんねんぐさ
おのまんねんぐさ ヲ― [5][1][3] 【雄之万年草】
ベンケイソウ科の多年草。山地に生える。全体が多肉質で,緑色。花茎は高さ約20センチメートル。葉は線形で三個ずつ輪生する。五,六月頃,花茎の上方が分枝して多数の黄色の五弁花をつける。タカノツメ。マンネングサ。
おのみ
おのみ ヲ― [1] 【尾の身】
クジラの尾の付け根のところにある肉。クジラの最も美味な部分で,刺身で賞味される。尾肉。
おのみ
おのみ ヲ― [1] 【麻実・苧実】
「麻(アサ)の実」の別名。
→麻子仁(マシニン)
おのみち
おのみち ヲノミチ 【尾道】
広島県南東部,瀬戸内海に臨む市。近世,西廻り航路の要港。商業が発達した市街は,戦災をまぬがれ古い面影を残す。向島(ムカイシマ)と尾道大橋で結ばれ,観光開発が進む。
おのもんぜき
おのもんぜき ヲノ― 【小野門跡】
随心(ズイシン)院の通称。
おのら
おのら 【己等】 (代)
〔「ら」は接尾語〕
(1)一人称。複数に用いられる。われら。われわれ。「女なる―だにこそ,筋の絶えむことは思へ/宇津保(国譲上)」
(2)二人称。単数にも複数にも用いる。相手を卑しめののしる語。おまえたち。うぬら。「―は此長吉を盗人とは何でぬかした/浄瑠璃・双蝶蝶」
おのらんざん
おのらんざん ヲノ― 【小野蘭山】
(1729-1810) 江戸後期の本草学者。京都生まれ。本姓,佐伯。名は職博(モトヒロ)。通称,喜内。松岡恕庵に本草学を学ぶ。薬用にとらわれず,日本産の動植鉱物を実証的かつ網羅的に研究整理し,江戸時代の本草学を大成。シーボルトにより「東洋のリンネ」と称される。
→本草綱目啓蒙(ホンゾウコウモクケイモウ)
おのりゅう
おのりゅう ヲノリウ 【小野流】
(1)〔仏〕 東密二流の一。平安初期の聖宝を祖とし,仁海が広めた。流派名は,仁海が京都の小野に曼荼羅(マンダラ)寺を建立したことによる。次第に六流に分派し,さらに二六流に分化した。
→広沢流
(2)「小野派一刀流」に同じ。
おのれ
おのれ [0] 【己】
■一■ (代)
(1)反照代名詞。その人自身,またはその物自体をさす。自分。自分自身。「―の分を心得る」「白き花ぞ―ひとりゑみの眉開けたる/源氏(夕顔)」
(2)一人称。卑下の意を込めて用いることが多い。「―は五条西洞院のほとりに候ふ翁に候ふ/宇治拾遺 1」
(3)二人称。目下の人に対して,または相手を見下し,ののしっていう時に用いる。お前。きさま。「かく賤しき―がもとにしばしおはしつるなり/竹取」
■二■ (副)
ひとりでに。自然に。「松の木の―起きかへりて/源氏(末摘花)」
■三■ (感)
怒りや悔しさを表す語。「―,よくも裏切ったな」
おのれ
おのれ【己れ】
I (自分);→英和
myself;→英和
oneself;→英和
you (汝).→英和
〜の one's (own).〜(自身)を知れ Know thyself.
おのれ=と
――と (副)
自分で。ひとりでに。自然に。「―枯るるだにこそあるを/徒然 138」
おのれ=に克(カ)ち礼に復(カエ)る
――に克(カ)ち礼に復(カエ)る
〔論語(顔淵)〕
私欲をおさえて,天理のあらわれである礼にたちかえる。克己復礼(コツキフクレイ)。
おのれ=に如(シ)かざる者を友とするなかれ
――に如(シ)かざる者を友とするなかれ
〔論語(学而)〕
自分より劣った者は,善を求め道を修める助けにならないから,友人として交わってはならない。
おのれ=の欲(ホツ)せざる所は人に施す勿(ナカ)れ
――の欲(ホツ)せざる所は人に施す勿(ナカ)れ
〔論語(顔淵・衛霊公)〕
自分の好まないことは,他人も好まないのだから,他人にもしてはならない。
おのれ=を枉(マ)ぐ
――を枉(マ)・ぐ
〔孟子(万章上)〕
自分の信念や主義を捨てる。
おのれ=を虚(ムナ)しゅうする
――を虚(ムナ)しゅう・する
〔漢書(五行志上)〕
私情を捨て去り,心を謙虚にして他人の説を聞く。私心を捨てる。
おのれ=達せんと欲して人を達せしむ
――達せんと欲して人を達せしむ
〔論語(雍也)〕
自分が事を成し遂げようとすれば,まず人を助けて目的を遂げさせる。仁者にはよい事を行うのに自他の区別がない。
おのれがお
おのれがお 【己顔】
他人を問題にしない,得意そうな様子。われはがお。「松が枝荻の葉むけにうち靡き―なる風の音かな/俊成女集」
おのれめ
おのれめ 【己奴】 (代)
二人称。相手をののしっていう語。おまえめ。「殿と思ふたれば,―は何してここにをるぞ/狂言記・花子」
おのれやれ
おのれやれ 【己やれ】 (感)
そのままには捨てておかないと,自らの気持ちを奮い起こして発する語。なにくそ。おどれやれ。「―お家の為と請合ひしが…どうまあこれが殺されう/浄瑠璃・先代萩」
おのれら
おのれら 【己等】 (代)
〔「ら」は接尾語〕
(1)一人称。話し手側を卑下していう。
(ア)複数を表す。自分ら。私ども。「―だにおぼつかなういぶせきを/浜松中納言 2」
(イ)単数を表す。「―若かりし世までは/徒然 119」
(2)二人称の複数。目下の者に対して,あるいは相手を卑しめののしっていう。おまえたち。きさまたち。「もとより―がやうなる下臈のはてを,君の召しつかはせ給ひて/平家 2」
おは
おは ヲ― [1][0] 【尾羽】
鳥の尾とはね。
おは=打ち枯らす
――打ち枯ら・す
〔鷹の尾羽が傷ついてみすぼらしくなることから〕
落ちぶれて,みすぼらしい様子になる。零落する。
おはがた
おはがた 【御歯形】
〔中世女性語〕
大根。[日葡]
おはぎ
おはぎ
植物,ヨメナの古名。うはぎ。
おはぎ
おはぎ [2] 【御萩】
〔もと近世女性語〕
「萩の餅」のこと。うるちともち米をまぜて炊き,軽く搗(ツ)いて小さくまるめ,外側にあん・きなこなどをつけたもの。ぼたもち。
おはぐるま
おはぐるま [3] 【御羽車】
⇒はぐるま(羽車)
おはぐろ
おはぐろ [0] 【御歯黒・鉄漿】
〔「歯黒め」の女房詞〕
(1)歯を黒く染めること。古く上流婦人の間に起こり,院政期頃から貴族の男子もつけた。室町時代には,女子は九歳になると成年のしるしとしてつけ,江戸時代には,既婚婦人がつけた。かねつけ。
(2)かねつけに使う褐色の液体。酢・茶などに鉄片を浸し,飴なども入れ,付きをよくするために五倍子粉(フシノコ)を入れる。これを筆で歯に塗る。かね。
おはぐろおや
おはぐろおや 【御歯黒親】
女性が初めて御歯黒をつける時,その儀式の世話をする婦人。親類や知人の中で,徳望ある人に依頼した。鉄漿親(カネオヤ)。筆親。「おはてなされた母様の,―にならせられ/浄瑠璃・薩摩歌」
おはぐろつぼ
おはぐろつぼ [4] 【御歯黒壺】
御歯黒{(2)}を入れる壺。
おはぐろとんぼ
おはぐろとんぼ [5] 【御歯黒蜻蛉】
ハグロトンボに同じ。カネツケトンボ。[季]夏。
おはぐろどぶ
おはぐろどぶ [4] 【御歯黒溝】
〔遊女が御歯黒を捨てたことからとも,汚水が黒いための連想からとも〕
遊女の逃亡を防ぐため,江戸新吉原遊郭の周囲にめぐらした溝。おはぐろぼり。
おはぐろはじめ
おはぐろはじめ 【御歯黒始め】
女子が初めて御歯黒をつける儀式。男子の元服式にあたる。平安時代には,八,九歳の頃に行う習慣であったが,江戸時代には一三歳で行うようになり,さらに一三歳では儀式だけで,歯を染めるのは結婚後とするのが一般的になった。一三歳の式。清墨(キヨズミ)の式。初鉄漿(ハツカネ)。歯黒初め。
おはぐろばな
おはぐろばな [4] 【御歯黒花】
ウマノスズクサの異名。
おはけ
おはけ
氏神の祭礼を迎えるにあたり,神主や頭屋(トウヤ)の家の前に立てる神霊の依り代(シロ)の一種。青竹の先に御幣や神符を付けたものが一般的。
おはこ
おはこ [0] 【十八番】
〔箱に入れて大切にしておく意からとも,市川家の家の芸歌舞伎十八番の台本を箱入りで保存したことからともいう〕
(1)最も得意な芸。得意とする技。じゅうはちばん。「そろそろ彼の―が出そうだ」
(2)(転じて)その人のよくする動作・行為や口にする言葉。くせ。「また君の―の引っ越しかい」
おはこ
おはこ【十八番】
one's forte[speciality](得手);one's hobby (道楽).〜を出す mount[get on]one's hobbyhorse.
おはこび
おはこび [0] 【御運び】
「行くこと」「来ること」の尊敬語。おいで。「―をいただき光栄です」
おはした
おはした 【御半下・御端】
「はしため」を丁寧にいう語。おすえ。「日のめもついに見給はぬ女郎達や―なり/浮世草子・一代男 4」
おはしょり
おはしょり [2] 【御端折り】
女性が着物を着るとき,着丈より余った分を腰のところで折り返しておくこと。また,その部分。
おはじき
おはじき [2] 【御弾き】
女児の遊戯の一。貝殻,ガラスの平たい玉などをまきひろげ,指先ではじきあてて取り合う遊び。また,その貝殻・ガラス玉など。
おはじき
おはじき
<play> marbles.
おはせ
おはせ ヲ― 【男茎】
陰茎。男根。おはし。「―形」
おはち
おはち【お鉢】
(1) a rice tub.(2) one's turn <comes round> (順番).
おはち
おはち [0] 【御鉢】
(1)〔もと近世女性語〕
炊いた飯を移し入れておく木製の器。おひつ。めしびつ。
(2)火山の火口。特に,富士山の噴火口跡。おかま。
おはち=が回る
――が回・る
順番が回ってくる。望んでいたことの順番がやっと回ってきた時にも,ありがたくないことを順番で押しつけられる場合にもいう。
おはちいれ
おはちいれ [3] 【御鉢入れ】
御鉢を入れて飯の冷えるのを防ぐ藁(ワラ)製の器。ふご。御櫃(オヒツ)入れ。[季]冬。
おはちまわり
おはちまわり [4] 【御鉢回り】
火山の火口壁の周縁を歩くこと。富士山が代表的。おはちめぐり。[季]夏。
おはちりょう
おはちりょう [3] 【御鉢料】
〔仏〕
〔托鉢の米の意〕
寺院に供える米。御供米。おはちごめ。おはちまい。
おはつ
おはつ [0] 【御初】
(1)はじめての物。特に,その年はじめて食べる季節の物。はつもの。「―をいただく」
(2)おろしたての衣服。
(3)(「おはつに」の形で)「初めて」の丁寧な言い方。「―にお目にかかります」
おはつ
おはつ 【お初】
人形浄瑠璃「加賀見山旧錦絵(カガミヤマコキヨウノニシキエ)」の登場人物。足利(アシカガ)家の奥女中尾上(オノエ)の召し使い。局(ツボネ)岩藤に侮辱を受けて自害した主人の仇(アダ)を討つ。
おはつとくべえ
おはつとくべえ 【お初徳兵衛】
人形浄瑠璃「曾根崎心中」の通称。主人公の男女の名を連ねたもの。
おはつほ
おはつほ [0] 【御初穂】
〔「おはつお」とも〕
(1)神仏や朝廷に奉る,その年に初めてとれた穀物。
(2)神仏に供える穀物やお供えもの。
おはづけ
おはづけ [0] 【御葉漬(け)】
〔もと女房詞〕
菜漬け。または茎漬け。
おはな
おはな [0] 【御花】
(1)花を丁寧にいう語。
(2)生け花。華道。「―を習う」
おはなし
おはなし [0] 【御話】
(1)話の尊敬語・丁寧語。「―は承りました」
(2)現実離れした話。架空の話。「―として聞いておく」
(3)江戸時代,一番富の当たり番号を刷った紙札。影富(カゲトミ)は禁止されていたので,「お話」と称して売った。
おはなはんしち
おはなはんしち 【お花半七】
1698年に心中したという大坂の遊女お花と刀屋の手代半七の巷説。「長町女腹切(ナガマチオンナノハラキリ)」「京羽二重娘気質(キヨウハブタエムスメカタギ)」などに脚色。
おはなばたけ
おはなばたけ [4] 【御花畑・御花畠】
(1)花を栽培している畑。
(2)高山植物が群生する場所。夏の一時期に一斉に開花する。高山草原。[季]夏。《ちらばりて―を行きにけり/野村泊月》
おはなり
おはなり ヲ― 【小放り】
古代の少女の髪形。振り分け髪に結った髪。はなり。「葦屋(アシノヤ)の菟原処女(ウナイオトメ)の八歳子(ヤトセコ)の片生ひの時ゆ―に髪たくまでに/万葉 1809」
おはなりょう
おはなりょう [3] 【御花料】
(キリスト教関係で)香典のこと。
おはね
おはね [2] 【御跳ね】
はねっかえり娘。おてんば娘。
おはま
おはま
〔女房詞〕
はまぐり。[大上臈御名之事]
おはまり
おはまり 【御填り】
(1)夢中になること。悪いことに溺(オボ)れること。「ふかい恋の淵をしりながら水心しらぬ人の―なり/浮世草子・椀久二世(下)」
(2)計略にかかってだまされること。また,思い違いをすること。「大抵の梅桜と同じ事に思するさうながそれは大きな―/浄瑠璃・日本西王母」
おはむき
おはむき 【御歯向き】
「はむき」を丁寧にいう語。おせじ。へつらい。「浮世に追従軽薄あれば,参会(デアイ)に座なり―あり/滑稽本・根無草後編」
おはもじ
おはもじ 【御は文字】
〔「恥ずかし」の文字詞に「お」の付いた語〕
はずかしいこと。「よいころな女夫(メオト)が一組出来ませう,ああ―や/浄瑠璃・反魂香」
おはやし
おはやし 【御林】
江戸幕府の直轄林。また,諸藩の直轄林をも称した。
おはやし
おはやし [0] 【御囃子】
囃子を丁寧にいう語。
おはやしちょう
おはやしちょう 【御林帳】
江戸幕府の御林台帳。御林の所在・縦横の間数・面積などを記入したもの。
おはやしぶぎょう
おはやしぶぎょう [5] 【御林奉行】
江戸幕府の職名。勘定奉行に所属し,御林の木材伐採・運送などを管掌。
おはよう
おはよう【お早う】
Good morning (あいさつ).〜と言う say good morning <to> .
おはよう
おはよう [0] 【お早う】 (感)
〔「お早く」の転〕
朝,人に会ったときの挨拶(アイサツ)の言葉。
おはようございます
おはようございます [8] (感)
「おはよう」に同じ。「おはよう」よりも丁寧な言葉。
おはら
おはら ヲハラ 【小原】
姓氏の一。
おはら
おはら 【大原】
京都北部の地名。おおはら。
おはらい
おはらい [0] 【御祓】
(1)神社で行う災厄除けの神事。「社頭で―を受ける」
(2)神社で発行する災厄除けのお札(フダ)。
(3)六月と一二月とに行う災厄除けの神事。「盆と正月其の上に,十夜―煤掃を一度にするとも,かうは有るまい/浄瑠璃・曾根崎心中」
おはらい
おはらい [0] 【御払い】 (名)スル
(1)「払い」「支払い」の丁寧語・尊敬語。
(2)「お払い物」の略。「屑やあ,―」
おはらいばこ
おはらいばこ 【御祓箱】
(1) [3]
伊勢の御師(オシ)によって,毎年諸国の信者に配られるお札(フダ)や暦などを入れておく箱。
(2) [0][3]
〔新しいお札がくると,古いお札が不要となるところから「お祓」を「お払い」にかけていう〕
(「御払い箱」と書く)
(ア)不用になったものを捨てること。「古いラジオは―だ」
(イ)使用人を解雇すること。「勤め先を―になった」
おはらいばこ
おはらいばこ【お払い箱になる】
be dismissed <from one's job> ; <話> be fired[ <英> be sacked].
おはらいもの
おはらいもの [0] 【御払い物】
屑屋などに売り払うべき品物。不用な物。
おはらうんしん
おはらうんしん ヲハラ― 【小原雲心】
(1861-1916) 生け花の家元。小原流の開祖。号,六合軒。島根県松江市の生まれ。彫刻から生け花に転じた。盛花・投入の創始者。1912年に小原式国風(コクフウ)盛花を掲げて,池坊から独立した。
おはらえたて
おはらえたて オハラヘ― [4] 【御祓立て】
兜(カブト)の眉庇(マビサシ)の中央の飾り物(前立物)を立てる所。伊勢の御幣(ゴヘイ)をさしたところからいう。はらいたて。
おはらぎ
おはらぎ 【大原木】
大原や八瀬で作る,黒く燻(イブ)した薪。黒木。「―売りに出るを御覧じられい/狂言・若菜」
おはらごこう
おはらごこう 【大原御幸】
能の一。三番目物。平家滅亡後の初夏,後白河法皇が寂光院に建礼門院を訪ねると,女院は六道の様子や安徳帝の最期のさまなどを語る。おおはらごこう。小原御幸。
おはらぶし
おはらぶし 【おはら節】
(1)日本海沿岸の港町に広く分布する,「おはら」または「おわら」という囃子詞の入る民謡。おわら節。
(2)「鹿児島おはら節」に同じ。
おはらほううん
おはらほううん ヲハラ― 【小原豊雲】
(1908-1995) 小原流の三世家元。大阪生まれ。生け花にオブジェをとりこみ,造形芸術へと展開させた。戦後の生け花界を主導した一人。
おはらめ
おはらめ [0] 【大原女】
(1)大原の辺りから市中に黒木などを売りに来る女。筒袖に帯を前で結び,脛巾(ハバキ)にわらじばきといういでたちで,荷を頭の上にのせて歩く。おおはらめ。
〔源平の争いののちに建礼門院が大原で出家したとき,おつきの阿波内侍が始めたのを見習ったという〕
(2)歌舞伎舞踊の一。長唄。変化物。本名題「奉掛色浮世図画(カケタテマツルイロノウキヨエ)」。二世瀬川如皐(ジヨコウ)作。1810年江戸中村座で三世中村歌右衛門初演。おかめの面をつけた小原女から引き抜きで毛槍を振る奴(ヤツコ)に変わる。
大原女(1)[図]
おはらりゅう
おはらりゅう ヲハラリウ 【小原流】
生け花の流派の一。池坊から独立した小原雲心を祖とする。積極的に洋花をとり入れ,水盤に低く生ける盛花様式を創案した。
おはら節
おはらぶし 【おはら節】
(1)日本海沿岸の港町に広く分布する,「おはら」または「おわら」という囃子詞の入る民謡。おわら節。
(2)「鹿児島おはら節」に同じ。
おはり
おはり [0][2] 【御針】
(1)裁縫をすること。針仕事。
(2)「お針子」に同じ。
おはりこ
おはりこ [0] 【御針子】
雇われて針仕事をする女。お針。
おはりだ
おはりだ ヲハリダ 【小墾田・小治田】
大和の古地名。現在の奈良県高市郡明日香村付近と考えられている。推古天皇が皇居を置いた。
おはれ
おはれ 【御晴れ】
(1)晴れ着。また,それを着た姿。晴れ姿。
(2)貴人の外出または到着。御成(オナリ)。
おはんちょうえもん
おはんちょうえもん 【お半長右衛門】
人形浄瑠璃「桂川連理柵(カツラガワレンリノシガラミ)」の通称。また,その主人公の男女の名。
おば
おば ヲ― [0] 【小母】
他人である年輩の女性をいう語。「さま」「さん」を付けて用いる。
→おばさん
おば
おば 【姥・御婆】
年とった女。老婆。[名義抄]
おば
おば【伯[叔]母】
an aunt.→英和
おば
おば ヲ― [0] 【伯母・叔母】
〔「を(小)は(母)」から〕
父母の姉妹。
(ア)父母の姉。また,伯父の妻をもいう。《伯母》
(イ)父母の妹。また,叔父の妻をもいう。《叔母》
⇔おじ
おば
おば 【祖母】
〔「おほば(祖母)」の転〕
父母の母。そぼ。
⇔おじ
「中の君をば―北の方取り放ちて養ひきこえ給ふ/栄花(見はてぬ夢)」
おばあさん
おばあさん [2] 【お祖母さん】
〔「おばばさま」の転〕
祖母を敬っていう語。
⇔おじいさん
「田舎の―」
おばあさん
おばあさん【お婆さん】
(1) a grandmother[grandma,granny (小児語)].→英和
(2) an old woman[lady](老婆).
おばあさん
おばあさん [2] 【お婆さん】
老年の女性を親しんでいう語。
⇔おじいさん
「隣の―」
おばがさけ
おばがさけ ヲバ― 【伯母が酒】
狂言の一。酒屋の伯母のところへ甥(オイ)が鬼の面をかぶっていき,おどして酒を存分に飲むが,酔って寝こんだために正体を見破られる。
おばけ
おばけ【お化け】
a bogy;→英和
a monster (怪物);→英和
a ghost (幽霊);→英和
an apparition.→英和
〜が出る[場所が主語]be haunted.‖お化け屋敷 a haunted house.
おばけ
おばけ ヲバ― [0] 【尾羽毛】
クジラの脂皮を縦に薄切りにしたもの。やや黄色みのある白色。食用。おばき。おばいけ。おばいき。
おばけ
おばけ [2] 【御化け】
(1)何物かが霊能によって姿を変えたもの。特に,異様・奇怪な形をしたものをいう。ばけもの。「から傘の―」「―が出た」
(2)死人が再びこの世に現れたときの,想像上の姿。幽霊。
(3)形や大きさが異様なもの。「―カボチャ」「―きのこ」
おばけがい
おばけがい [3] 【御化け貝】
ヤドカリの異名。
おばけごよみ
おばけごよみ [4] 【御化け暦】
明治・大正時代,伊勢神宮司庁が発行した官製暦以外に,民間で禁を破って発行した私家製の暦の俗称。
おばこ
おばこ
(1)(東北地方で)跡取り娘以外の娘。また,未婚女性や妹をさす地方もある。
(2)秋田・山形地方に伝わる民謡。おばこ節。「秋田おばこ」「庄内おばこ」など。
おばこむすび
おばこむすび ヲバコ― [4] 【姨子結び】
江戸末期の婦人の髪形の一。髪先を根の周囲に渦巻き状に巻いて,根に笄(コウガイ)をさし,輪の上に出して留めるもの。町家の婦人の略装中では正しい風とされ,丸髷についで多く結われた。おばこ。
おばさん
おばさん ヲバ― [0] 【小母さん】
他人である年配の女性を親しんでいう語。
⇔おじさん
「隣の―」
おばさん
おばさん【小母さん】
(1) an aunt[auntie](親族).→英和
(2) a lady;→英和
a woman.→英和
よその〜 a (strange) lady.
おばさん
おばさん ヲバ― [0] 【伯母さん・叔母さん】
「おば(伯母・叔母)」を敬って,また親しんでいう語。
⇔おじさん
おばしま
おばしま [0] 【欄】
欄干(ランカン)。てすり。
おばしら
おばしら ヲ― 【男柱・雄柱】
(1)「おとこばしら(男柱)」に同じ。
(2)櫛(クシ)の両端にある太い二本の歯。「みみづらに刺せるゆつつま櫛の―ひとつ取りかきて/古事記(上訓)」
おばじゃひと
おばじゃひと ヲバヂヤ― 【伯母者人・叔母者人】
〔「おばである人」の意。「者」は当て字〕
おばである人。おばさん。おばじゃもの。「―,御ざりまするか/狂言・伯母が酒(虎寛本)」
おばすて
おばすて ヲバステ 【姨捨・伯母捨・姨棄】
能の一。三番目物。世阿弥作。中秋の名月の夜,信濃国姨捨山に老女が現れ,姨捨山の伝説を語り,舞を舞う。「関寺小町」「檜垣」とともに「三老女」といわれる。
おばすてやま
おばすてやま ヲバステ― 【姨捨山】
(1)長野盆地南部にある冠着(カムリキ)山の別名。海抜1252メートル。古来,田毎の月で知られた観月の名所。棄老伝説があり「大和物語」「今昔物語集」などに伝わる。うばすてやま。((歌枕))「わが心なぐさめかねつ更級や―に照る月をみて/古今(雑上)」
(2)昔話の一。年老いた親を山中に捨てなければならなくなることに端を発する話。捨てないで家で隠し養っていた親の知恵によって隣国からの難題を解き,以後棄老の掟をやめるという型と,捨てに行った子が道々での親の愛に感動して連れ帰る型とがある。
おばた
おばた ヲバタ 【小幡】
姓氏の一。
おばた
おばた ヲバタ 【小俣】
三重県中部,度会(ワタライ)郡の町。宮川の渡しで発展。伊勢たくあんの本場。離宮院跡がある。
おばたえいのすけ
おばたえいのすけ ヲバタ― 【小幡英之助】
(1850-1909) 歯科医。豊前国中津殿町の生まれ。日本人として洋方歯科医の第一号。歯科医術における器械器具の考案につとめた。
おばたかげのり
おばたかげのり ヲバタ― 【小幡景憲】
(1572-1663) 軍学者。甲州流軍学の祖。通称,勘兵衛。徳川秀忠に仕えた。門弟に北条氏長・山鹿素行ら多数がいる。「甲陽軍鑑」を増補集成。
おばち
おばち【雄蜂】
a drone.→英和
おばち
おばち ヲ― [1] 【雄蜂】
(1)雄のハチ。
(2)ミツバチの雄。体長約1.5センチメートルで,大きく発達した複眼をもつ。不受精卵から発生し,女王バチと交尾すると死ぬ。寿命約一か月。
おばな
おばな ヲ― [1] 【尾花】
(1)〔花の形が獣の尾に似ていることから〕
ススキの花穂。また,ススキのこと。[季]秋。《折れたるがほゝけて居りし―かな/加賀谷凡秋》
(2)襲(カサネ)の色目の名。表は白,裏は薄はなだ色。秋に用いる。
おばな
おばな ヲ― [1] 【雄花】
おしべがあって,めしべのない花。めしべの雌性生殖機能の退化した花にもいう。雄性花。ゆうか。
⇔雌花(メバナ)
おばなあしげ
おばなあしげ ヲ― [4] 【尾花葦毛】
馬の毛色の名。たてがみと四肢が灰白色の葦毛の馬。
おばないろ
おばないろ ヲ― [0] 【尾花色】
枯れたススキのように薄い黒を帯びた白色。
おばながゆ
おばながゆ ヲ― 【尾花粥】
昔,宮中で八朔の祝儀の際に用いた粥。疫病よけのまじないとして,ススキの花穂を黒焼きにして入れた。江戸時代には民間にも行われた。尾花の粥。
おばなざわ
おばなざわ ヲバナザハ 【尾花沢】
山形県北東部,最上川中流東岸の市。近世,羽州街道の宿場町。江戸前期には銀山により繁栄,のち銀山温泉となる。農業が盛ん。
おばね
おばね ヲ― [1] 【尾羽】
鳥類の尾の羽。扇状に生え,飛ぶ時の舵の役目をし,止まっている時には体のバランスをとる。
おばま
おばま ヲバマ 【小浜】
(1)福井県西部,小浜湾に面する市。旧城下町。若狭地方の中心地で,商業・漁業が盛ん。湾岸は景勝地,また文化財を有する社寺が多い。特産物に若狭塗がある。
(2)長崎県島原半島中西部,雲仙岳の西麓にある,温泉・観光の町。
おばません
おばません ヲバマ― 【小浜線】
JR 西日本の鉄道線。福井県敦賀・小浜・京都府東舞鶴間,84.3キロメートル。主として若狭湾岸を走る。
おばむこ
おばむこ ヲバ― [3] 【伯母婿・叔母婿】
(1)父母の姉の夫。《伯母婿》
(2)父母の妹の夫。《叔母婿》
おばら
おばら ヲバラ 【小原】
姓氏の一。
おばらくによし
おばらくによし ヲバラ― 【小原国芳】
(1887-1977) 教育家。鹿児島県生まれ。京大卒。全人教育論を唱え,自由教育運動を実践し,玉川学園を創設。
おばん
おばん [0] 【お晩】
(東北・信越地方で,「お晩です」「お晩でございます」などの形で)夜の挨拶(アイサツ)の言葉として用いる語。こんばんは。
おばん
おばん ヲバ― [2]
〔「おばさん」の転〕
自分より年上の女性を,もう「おばさん」であるとして呼ぶ若者言葉。
⇔おじん
おばんさい
おばんさい [0] 【御晩菜】
惣菜(ソウザイ)のこと。関西,特に京都でいう。
おひいさま
おひいさま [2] 【御姫様】
「おひめさま」の転。
おひえ
おひえ 【御冷え】
木綿・麻などの綿入れの夜着をいう女性語。つめた。[日葡]「そなたの寝巻の―も貸して寝代つてたもらぬか/浄瑠璃・大経師(上)」
おひがし
おひがし 【御東】
東本願寺,または浄土真宗大谷派の通称。
⇔御西
おひき
おひき 【御引き】
引き出物。御進物。御祝儀。「暦配る家によつて―が出る/浄瑠璃・大経師(上)」
おひき
おひき ヲ― [0] 【尾曳】
ニワトリの一品種。高知県原産。蓑羽(ミノバネ)と尾羽は長く,尾羽は1メートルに達するものがいる。足が短い。天然記念物。蓑曳矮鶏(ミノヒキチヤボ)。
おひきずり
おひきずり [3] 【御引き摺り】
(1)歩くとひきずるような裾の長い着物。また,そのような仕立て方。
(2)「ひきずり{(1)}」に同じ。
おひきのうし
おひきのうし 【御引直衣】
天皇が日常に着用した丈の長い直衣。緋の長袴の上に重ねて用い,裾を長く引く。御下直衣(オサゲノウシ)。
おひげ
おひげ [0] 【御髭】
ひげを丁寧にいう語。
おひげ=の塵(チリ)を払う
――の塵(チリ)を払う
〔「宋史(寇準伝)」より。宋の丁謂(テイイ)が,宰相の寇準(コウジユン)の髭が吸い物で汚れたのを見て,その汚れをぬぐい取ったことから〕
こびへつらう。おべっかを使う。
おひさま
おひさま [0] 【御日様】
太陽を敬い親しんだ言い方。おてんとうさま。おてんとさま。主に女性・幼児が用いる。
おひざもと
おひざもと [0] 【御膝下】
(1)貴人のそば。また,貴人のそば近く仕える人。側近。配下。「―から反対の声が出る」
(2)君主や将軍などのいる土地。「将軍の―として栄えた江戸」
おひしば
おひしば ヲ― [2] 【雄日芝】
イネ科の多年草。道端や畑に自生。葉は線形で多数叢生して大株をつくり,根は強く,引き抜き難い。高さ約40センチメートル。夏から秋,茎頂に数個の太い線形で緑色の花穂を叉状につける。オヒジワ。チカラグサ。
おひじわ
おひじわ ヲ― [0] 【雄陽皺】
オヒシバの別名。
おひたき
おひたき [0] 【御火焚・御火焼】
江戸時代から京都地方などで行われる神事。陰暦一一月に社前に神楽を奏し供物を供え,火を焚いて祭った。また,鍛冶屋の鞴(フイゴ)祭りなど,民間で行われることもあった。おほたき。[季]冬。
おひたし
おひたし [3] 【御浸し】
菜・山菜などをゆでて,合わせ醤油をかけた料理。「ほうれん草の―」
おひつ
おひつ【お櫃】
a boiled-rice container (めしびつ).
おひつ
おひつ [0] 【御櫃】
炊いた飯を釜から移し入れておく木製の器。めしびつ。おはち。
御櫃[図]
おひつじ
おひつじ【雄羊】
a ram.→英和
雄羊座 the Ram;Aries.→英和
おひつじざ
おひつじざ ヲヒツジ― [0] 【牡羊座】
〔(ラテン) Aries〕
黄道十二星座の一。一二月下旬の宵に南中する星座。牡牛(オウシ)座の西にある。かつては春分点がこの星座にあった。「白羊宮」に相当する。
おひとかた
おひとかた [3] 【御一方】
「おひとり様」を丁寧にいう語。
おひとよし
おひとよし【お人好し】
good-naturedness;a good-natured person (人); <米俗> an easy mark (だまされやすい人).
おひとよし
おひとよし [0][3] 【御人好し】 (名・形動)
気がよくて,他人の言うことをすぐ信じたり,引き受けたりするさま。また,そういう性格の人。「―な性格」
おひなさま
おひなさま [2] 【御雛様】
(1)雛人形。
(2)雛祭り。
おひなる
おひな・る 【御昼成る】 (動ラ四)
「おひんなる」に同じ。「旦那様,―・つてでござりますか/人情本・玉襷」
おひねり
おひねり [2][0] 【御捻り】
神社や寺に供えたり他人に与えたりするために,小銭を紙にくるんでひねったもの。
おひまち
おひまち [0] 【御日待ち】
「日待(ヒマ)ち」に同じ。
おひめさま
おひめさま [2] 【御姫様】
(1)姫を敬っていう語。
(2)世事にうとい娘を揶揄していう語。
(3)〔姫糊(ヒメノリ)から〕
糊。
おひも
おひも ヲ― [1] 【雄紐】
入れ紐の,端を結んで玉にし,雌紐(メヒモ)の輪に通してとめる紐。
⇔雌紐
おひも
おひも ヲ― 【小紐】
下裳(シタモ)や下袴(シタバカマ)の紐。下紐。「みづの―は誰かも解かむ/古事記(中訓)」
おひゃくど
おひゃくど [0] 【御百度】
「百度参り」に同じ。
おひゃくど
おひゃくど【お百度を踏む】
offer a prayer a hundred times before a shrine;→英和
make repeated calls <on a person> .
おひゃくど=を踏む
――を踏・む
(1)祈願のために百度参りをする。
(2)頼み事を聞き届けてもらうために,相手を何度も訪ねる。「許可をもらうため区役所に―・む」
おひゃくどまいり
おひゃくどまいり [5] 【御百度参り】
「百度参り」に同じ。
おひゃらかす
おひゃらか・す [4] (動サ五[四])
〔「かす」は接尾語〕
ひやかす。からかう。おひゃる。「人の話を―・すな」
おひゃる
おひゃ・る (動ラ四)
(1)ひやかす。からかう。「おいらが顔の棚おろしか,いいかげんに―・るものだ/人情本・娘節用」
(2)おだて上げる。おべっかを言う。「―・る手合を四五人引連れて/滑稽本・浮世風呂 3」
おひや
おひや [2] 【御冷や】
(1)〔女房詞「御冷やし」の略〕
つめたい飲み水。水。
(2)つめたくなった御飯。ひやめし。
おひや
おひや【お冷や】
(cold) water.→英和
おひやし
おひやし 【御冷やし】
〔女房詞〕
水。特に,飲料水。おひや。[大上臈御名之事]
おひょう
おひょう [0] 【大鮃】
カレイ目の海魚。全長2.6メートルに及び,体重は250キログラムを超える。30年以上生きるものもある。体形はカレイに似る。両眼は体の右側にあり,有眼側は暗褐色。肉は白く,脂肪が少ない。食用。肝臓からビタミン A ・ D を多量に含む良質の肝油がとれる。東北地方以北から北太平洋に分布。
大鮃[図]
おひら
おひら [2] 【御平】
(1)平椀(ヒラワン)に盛った料理。
(2)〔女房詞〕
平椀。平型かぶせ蓋の椀。「―のかちん/御湯殿上(文明一九)」
(3)〔もと女房詞〕
鯛(タイ)。[大上臈御名之事]
おひら=の長芋
――の長芋
〔お平の中に入れた長芋のように,見かけばかりでおいしくないことから〕
きれいだがしまりのない顔のたとえ。
おひらき
おひらき【お開きにする】
break up <a meeting> ;close;→英和
adjourn (ひとまず).→英和
おひらき
おひらき [2] 【御開き】
(1)婚礼などの祝宴が終わること,終わって帰ることの忌み詞。また,広く会合・宴会などを終わりにすること。閉会。散会。「この辺で―にしたいと存じます」
(2)落ちのびることの忌み詞。退却。「只先づ筑紫へ―候へかし/太平記 15」
おひる
おひる [2] 【御昼】
(1)昼を丁寧にいう語。「もう―になった」
(2)昼食。「―にしましょう」
(3)お起きになること。[日葡]
→おひるなる
おひるぎ
おひるぎ ヲ― [2] 【雄蛭木】
ヒルギ科の常緑高木。高さ2〜8メートル。沖縄以南の海岸や河口の泥土に群生。気根を生じ,メヒルギなどとマングローブ林(紅樹林)をつくる。葉柄は紅色。花は葉腋に単生し,がく片は紅色。果実は長さ約20センチメートルで円柱状。ベニガクヒルギ。
雄蛭木[図]
おひるなる
おひるな・る 【御昼成る】 (動ラ四)
〔女房詞〕
おめざめになる。お起きになる。おひんなる。「暁,―・りて御聴聞/御湯殿上(永禄三)」
おひれ
おひれ ヲ― [1] 【尾鰭】
(1)魚の尾と鰭。
(2)(事実や本体に)付け加えられるもの。
おひれ
おひれ【尾鰭をつける】
embroider.→英和
〜のついた話 a story full of exaggeration.
おひれ=を付ける
――を付・ける
〔尾と鰭を体に付け加える意〕
事実以外のことを付け加える。誇張する。「―・けた話が広まる」
おひろい
おひろい [0] 【御拾い】
〔近世女性語から〕
歩くことを敬っていう語。「―御迷惑ながら此辺(ホトリ)には車鳥渡(チヨツト)むつかしからん/別れ霜(一葉)」
おひろめ
おひろめ【お披露目】
⇒披露.
おひろめ
おひろめ [0] 【御披露目】 (名)スル
〔「お広め」の意。「披露目」は当て字〕
(1)結婚・縁組の披露をすること。
〔「披露目」は当て字〕
(2)芸者などが,その土地で初めて商売をしたり一本立ちになったりするときに,茶屋などを挨拶(アイサツ)して回ること。
おひんなる
おひんな・る 【御昼成る】 (動ラ四)
〔「御昼(オヒル)成(ナ)る」の転。近世女性語〕
お目覚めになる。おひなる。
⇔およんなる
「朝はとうから―・り嫁をねめ/柳多留 21」
おび
おび [1] 【帯】
(1)着物の上から腰のあたりに巻いて結びつける細長い布。着物を体にまといつけ,装飾も兼ねる。
(2)細長い形をしているもの,またものに巻きつけて使うもの。「―封」
(3)「帯紙」の略。
→製本
(4)岩田帯のこと。
おび
おび【帯】
a belt;→英和
an obi; a sash (女の);→英和
a girdle (腰帯).→英和
〜を締める(解く) tie (undo) a sash.‖帯地 sash cloth;帯揚げ(締め,留め) a sash[an obi]bustle (band,clip).
おび=に短し襷(タスキ)に長し
――に短し襷(タスキ)に長し
中途半端でどちらの役にも立たないことのたとえ。
おび=を解く
――を解・く
(1)女が打ち解けて,男に身をまかせる。肌を許す。
(2)安心する。くつろぐ。
おびあげ
おびあげ [0][3] 【帯揚(げ)】
帯をお太鼓などに結ぶときに,形を整え固定するために用いる布。帯枕を包んで用いることが多い。しょいあげ。
おびいた
おびいた [0] 【帯板】
(1)女性が帯を締めるとき,前側の帯の間に入れて形をととのえる板状のもの。前板。
(2)建築の鉄骨に使う帯状の鋼板。「―柱」「―梁(バリ)」
おびいわい
おびいわい [3] 【帯祝(い)】
妊娠五か月目に安産を祈って岩田帯をつけ,赤飯を炊いて祝うこと。安産の縁起から戌(イヌ)の日を選んで行う。帯の祝い。
おびうら
おびうら 【帯占】
男女が互いに相手の名を書いた帯を奉納して神意を伺う占い。
→常陸帯(ヒタチオビ)
おびえ
おびえ [0] 【怯え】
おそれ驚くこと。おびえること。恐怖。
おびえる
おび・える [0][3] 【怯える・脅える】 (動ア下一)[文]ヤ下二 おび・ゆ
怖がってびくびくする。また,恐ろしくて声をたてる。「―・えたような目つき」「物におそはるる心地して,や,と―・ゆれど/源氏(帚木)」
おびえる
おびえる【怯[脅]える】
be frightened[scared] <at> .
おびおや
おびおや [0] 【帯親】
(1)帯解きの際に,仮にたてる親。
(2)妊娠五か月目の帯祝いに腹帯をつけてやる人。
おびかけ
おびかけ [0][3] 【帯掛(け)】
(1)江戸時代,奥女中などの用いた一種の帯留め。帯はさみ。
(2)岩田帯をしめること。帯祝い。
(3)帯を掛けておく家具。
おびかなぐ
おびかなぐ [3] 【帯金具】
帯に取りつける飾り金具。内陸アジアの遊牧民族の間で発達し,日本では古墳時代からみられる。
おびかれは
おびかれは [3] 【帯枯葉】
カレハガ科の中形のガ。開張約4センチメートル。全体に黄褐色で,前ばねの中央に雌は幅広い一本の褐色帯,雄は細い二本の褐色帯をもつ。初夏に成虫となる。幼虫はウメケムシ・テンマクケムシといい,ウメ・モモ・サクラなどの葉を食害する。
おびかわ
おびかわ [0] 【帯皮・帯革】
(1)皮革で作った帯。バンド。ベルト。かわおび。
(2)機械の動力を伝えるためのベルト。調べ帯。調べ革。
おびかわ
おびかわ【帯革】
a leather belt[band].
おびがね
おびがね [0] 【帯金】
(1)箱などに巻きつけた帯状の金属板。
(2)太刀の鞘(サヤ)についている紐(ヒモ)通しの環。
(3)女帯をしめるときに用いる金具。
おびがみ
おびがみ [0] 【帯紙】
(1)新聞やうすい雑誌などを郵送する際に,その中央に帯のように巻きつけ,宛て名などを書く細長い紙。帯封。
(2)書籍の表紙・箱に巻く帯状の印刷物。その書籍の内容・特色の簡単な紹介,批評の一部などを記す。帯。俗に腰巻ともいう。
おびがわ
おびがわ [0] 【帯側】
帯にする織物。帯芯(オビシン)を入れて仕立てる帯地。
おびきいれる
おびきい・れる [5][0] 【誘き入れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 おびきい・る
だましてさそいいれる。おびきこむ。「獣をおりに―・れる」
おびきいれる
おびきいれる【誘き入れる】
lure <a person in(to)> .→英和
おびきだす
おびきだ・す [4][0] 【誘き出す】 (動サ五[四])
だましてさそいだす。「敵を―・して全滅させる」
[可能] おびきだせる
おびきだす
おびきだす【誘き出す】
lure <a person out of[from]> .→英和
おびきよせる
おびきよせる【誘き寄せる】
lure <an animal into a trap> .→英和
おびきよせる
おびきよ・せる [5][0] 【誘き寄せる】 (動サ下一)[文]サ下二 おびきよ・す
(人や鳥獣を)だましてさそいよせる。「帰ったと見せかけて―・せる」「餌(エサ)で―・せる」
おびきん
おびきん [0] 【帯筋】
鉄筋コンクリート柱の主鉄筋に,定間隔で水平方向に帯状に巻く横方向の鉄筋。径6〜9ミリメートルで,主鉄筋を固定する。帯鉄筋。
おびく
おび・く 【誘く】 (動カ四)
だまして誘い寄せる。「遠矢を射させてぞ―・きける/太平記 14」
〔歴史的仮名遣い「をびく」か「おびく」か未詳〕
おびくい
おびくい [0] 【帯食い】
〔口に帯をくわえた形を模してあるところから〕
古代中国の鎧(ヨロイ)の胸につけた鬼面の形。雅楽の「太平楽」などの装束の帯の上にも用いられる。
帯食い[図]
おびくらげ
おびくらげ [3] 【帯水母】
有櫛(ユウシツ)動物のクラゲ。扁平な帯状で,体長1メートルを超すものもある。体は透明で,縁は淡紅色。海面を浮遊する。暖流域に広く分布。
おびぐるわ
おびぐるわ [3] 【帯曲輪・帯郭】
城郭の曲輪の一。一つの曲輪の外側に帯状に設ける曲輪。
→腰曲輪
おびこう
おびこう [0] 【帯鋼】
鋼塊を圧延機で帯状に長く圧延した鋼材。ストリップ。
おびこうこく
おびこうこく [3] 【帯広告】
帯紙{(2)}に書いた広告。
おびざん
おびざん [0] 【帯桟】
板戸の中間につけた幅広の横桟。腰桟。
おびしばり
おびしばり 【帯縛り】
腰の帯を締めるあたり。よわごし。おびし。
おびしゃ
おびしゃ 【御歩射・御奉射】
年頭に行う徒弓(カチユミ)神事。的を射た結果で年占をするところが多い。また,弓を射る行事が脱落し,単に年頭の初寄り合いになっているところも少なくない。おぶしゃ。
おびしろはだか
おびしろはだか [5] 【帯代裸】
女性の,着物に細帯をしめただけのだらしない姿。細帯姿。帯広裸。
おびしん
おびしん [0] 【帯芯】
帯の芯として中に入れる厚地の布。三河木綿・厚地不織布などが用いられる。
おびじ
おびじ [0] 【帯地】
帯にする布地。帯用の織物。羽二重・繻子(シユス)・博多など。
おびじめ
おびじめ [0][4] 【帯締(め)】
〔「おびしめ」とも〕
結んだ帯がゆるまないように,装飾を兼ねて帯の上に結ぶ紐(ヒモ)。
おびじょう
おびじょう [0] 【帯状】
帯のようなほそながい形・状態。「市街が―に広がる」
おびただしい
おびただし・い [5] 【夥しい】 (形)[文]シク おびただ・し
〔近世中頃までは「おびたたし」と第四音節が清音〕
(1)ものの数や量がはかりしれないくらいたくさんある。非常に多い。「―・い数」「―・い出血」
(2)度合・程度がはなはだしい。「無責任なこと―・い」
(3)おおげさだ。仰々しい。「只同じ詞なれど―・しく聞こゆ/無名抄」
[派生] ――さ(名)
おびただしい
おびただしい【夥しい(く)】
abundant(ly);profuse(ly);→英和
numerous(ly).→英和
おびてつ
おびてつ [0] 【帯鉄】
(1)帯状に圧延した鉄板。
(2)木箱などの荷造り用のテープ状の鉄。
おびと
おびと 【首】
(1)首長。統率者。「汝は我が宮の―たれ/古事記(上訓)」
(2)上代の姓(カバネ)の一。地方の土豪や中央の下級官人の姓。八色(ヤクサ)の姓の制により廃止。
おびとき
おびとき [2][0] 【帯解き】
子供の付け紐(ヒモ)をやめて普通の帯を使い始める祝儀。男は五歳,女は七歳の一一月の吉日に行なったが,次第に一一月一五日に定着した。ひもとき。おびなおし。[季]冬。《―も花橘のむかしかな/其角》
おびときすがた
おびときすがた [5] 【帯解き姿】
帯を解いただらしない姿。うちとけた姿。
おびとり
おびとり 【帯取】
太刀を腰につけるための紐(ヒモ)。鞘(サヤ)につけた足金物と,腰にまく太刀の緒とをつなぐ革紐・鎖などのこと。太刀の緒。[和名抄]
おびとりがわ
おびとりがわ 【帯取革】
帯取りに用いる革紐。
おびど
おびど [0][2] 【帯戸】
帯桟つきの板戸。帯桟戸。
おびどめ
おびどめ [0][3] 【帯留(め)】
(1)解けるのを防ぐために,女帯の上からしめる平打ちの紐(ヒモ)。両端に金具のついているものをいう。また,紐に通して,帯の前正面につける金属・宝石などの飾り。
→帯締め
(2)「折り金(ガネ){(1)}」に同じ。
おびな
おびな ヲ― [1] 【男雛】
内裏雛(ダイリビナ)のうち,天皇にかたどった方の人形。
⇔女雛(メビナ)
おびなおし
おびなおし [3] 【帯直し】
「帯解き」に同じ。
おびのいわい
おびのいわい [1] 【帯の祝(い)】
「帯祝い」に同じ。
おびのこ
おびのこ [0] 【帯鋸】
「おびのこぎり」の略。
おびのこぎり
おびのこぎり [3] 【帯鋸】
帯状の薄い鋼に歯を切り,環状につないだ鋸。
→帯鋸盤(オビノコバン)
おびのこばん
おびのこばん [0] 【帯鋸盤】
帯鋸(オビノコギリ)を直径の等しい二つの調べ車の間に掛け,モーターで回転させて木材や金属を切断する機械。
おびばさみ
おびばさみ [3] 【帯挟み】
(1)男の角帯が解けないように,帯の一端をはさむ道具。
(2)「根付(ネツケ){(1)}」に同じ。
おびばんぐみ
おびばんぐみ [3] 【帯番組】
ラジオやテレビで,一週間に数日以上定時刻に放送される番組。連続テレビ小説・ニュースなど。
おびばんぐみ
おびばんぐみ【帯番組】
<米> an across-the-board program.
おびひき
おびひき [2] 【帯引き】
(1)遊戯の一。数人の者が帯を出し合い,こよりに名を書いて帯の端に付け,二組に分かれて帯を引き,当たった帯を自分のものとして交換する。室町時代に行われた。
(2)遊戯の一。帯の両端を引き合って力くらべをするもの。
おびひも
おびひも [1] 【帯紐】
帯と紐。
おびひも=を解く
――を解・く
(1)警戒を必要としなくなる。気をゆるす。
(2)男女が仲むつまじくなる。共寝する。
おびひろ
おびひろ 【帯広】
北海道南東部,十勝川中流域にある市。十勝支庁所在地。商業が発達し,十勝平野の農林畜産物の集散地。市街は碁盤目状・×状に整然と区画されている。
おびひろちくさんだいがく
おびひろちくさんだいがく 【帯広畜産大学】
国立大学の一。1941年(昭和16)創立の帯広高等獣医学校を源とし,49年新制大学になる。本部は帯広市。
おびひろはだか
おびひろはだか [5] 【帯広裸】
「帯代裸(オビシロハダカ)」に同じ。
おびふう
おびふう [0] 【帯封】
新聞やうすい雑誌などを郵送するとき,帯紙で封をすること。また,その紙。帯紙。
おびふう
おびふう【帯封】
a wrapper.→英和
〜をする half-wrap <a magazine> .
おびまくら
おびまくら [3] 【帯枕】
帯をお太鼓などに結ぶとき,帯揚げの中に入れて結び目の形を整えるもの。
おびもの
おびもの 【佩物・珮】
(1)身につけるもの。腰にさげる装飾品。
(2)奈良時代,礼服(ライフク)に用いた装飾品。組み糸に玉を通し,胸の下から沓(クツ)のところまで垂らし,歩くときに鳴るようにしたもの。おんもの。玉佩(ギヨクハイ)。
おびやかす
おびやかす【脅かす】
threaten;→英和
frighten[intimidate] <a person into doing> .→英和
おびやかす
おびやか・す [4] 【脅かす】 (動サ五[四])
(1)相手が恐怖や不安を感じるようにする。おびえさせる。「拳銃をちらつかせて―・す」「貝を吹き,鼓を打て鹿を―・して/今昔 5」
(2)今ある好ましい状態が存続しがたいようにする。あやうくする。「地位を―・す」「安全が―・される」
[可能] おびやかせる
おびゆ
おび・ゆ 【怯ゆ・脅ゆ】 (動ヤ下二)
⇒おびえる
おびる
おび・る (動ラ下二)
(1)内気でおどおどする。「女御のあまりやはらかに―・れ給へるこそ/源氏(若菜下)」
(2)(多く「寝おびる」の形で)ぼんやりする。ぼける。
→寝おびる
おびる
お・びる [2][0] 【帯びる】 (動バ上一)[文]バ上二 お・ぶ
(1)身に着ける。腰に下げたり巻いたりする。「刀を―・びる」「官になるごとに印を―・ぶるぞ/玉塵 5」
(2)任務などを身に引き受ける。負う。「使命を―・びる」
(3)ある性質や要素を含む。持つ。「赤みを―・びた茶色」「酒気を―・びる」「丸みを―・びる」「露ヲ―・ビタル花/日葡」
〔上代は四段活用〕
→帯ぶ
[慣用] 印綬(インジユ)を―
おびる
おびる【帯びる】
(1) wear <a sword at one's side> ;→英和
carry.→英和
(2) be charged with <an important mission> .
(3) have;→英和
assume;→英和
take on <the character of> .
公用を帯びて on official business.
おびれ
おびれ ヲ― [1][0] 【尾鰭】
〔「おひれ」とも〕
魚類や円口類などの体の後端にある鰭。急進する時や方向転換などに用いる。
おびんずる
おびんずる 【御賓頭盧】
賓頭盧を敬っていう語。
おびグラフ
おびグラフ [3] 【帯―】
帯状の長方形をある長さで区切り,その各部分の面積で数量の大きさを表したグラフ。長方形グラフ。
おびドラマ
おびドラマ [3] 【帯―】
ラジオやテレビで,毎日同時間帯に放送される連続ドラマをいう。
→帯番組
おふく
おふく 【御福】
(1)神仏から授かった品物や幸運。
(2)「お多福」に同じ。「姫君は扨置きたとへ餅屋の―でも/浄瑠璃・反魂香」
(3)文楽人形の首(カシラ)の一。下女や端女郎に用いる。
おふくろ
おふくろ [0] 【御袋】
母親を親しんで呼ぶ語。
⇔おやじ
「―の味」
〔古くは,男女ともに自他の母親の敬称として用いた。現在では,主に男性が他人に対して自分の母親をいう場合に用いる〕
おふくろ
おふくろ【お袋】
one's mother.
おふくわけ
おふくわけ [0] 【御福分け】 (名)スル
おすそわけ。ふくわけ。
おふさとくべえ
おふさとくべえ 【お房徳兵衛】
人形浄瑠璃「心中重井筒(カサネイヅツ)」の主人公の二人の名。
おふせ
おふせ [0] 【御布施】
布施を丁寧にいう語。「―を包む」
おふたかた
おふたかた [3] 【御二方】
「おふたり様」を丁寧にいう語。
おふだ
おふだ [0] 【御札】
神社や寺が出す守り札。お守り。護符。
おふだ
おふだ【お札】
an amulet;→英和
a charm.→英和
おふでさき
おふでさき [0] 【御筆先】
(1)天理教・大本(オオモト)教などで,神の言葉を教祖が書いた文書の敬称。
(2)神のお告げ。神がかりの言葉。
おふなうた
おふなうた 【御船歌】
江戸時代,官船の進水式や将軍・諸侯の乗船の時などに水主(カコ)の歌った祝言と海上安全祈願の歌。のちに諸国の祭礼歌となり,船行事や御輿の海上渡御などに歌われた。起源は平安時代にまでさかのぼる。
おふねいり
おふねいり [0] 【御舟入り】
高貴な人の遺骸を棺に納めること。納棺。また,その式。
おふねまつり
おふねまつり [4] 【御船祭(り)】
御輿を船に乗せ,川や海を渡る神事。御輿の乗る船のほか,多くの供奉船が従う。千葉県の香取神宮の神幸祭,和歌山県の熊野速玉神社の御船祭,大阪の天満天神祭など。船祭り。
おふみ
おふみ [2] 【御文】
(1)お手紙。御消息。
(2)蓮如(レンニヨ)の書簡・法語集。お文さま。
→御文章(ゴブンシヨウ)
おふる
おふる [2] 【御古】
他人が使い古したもの。特に,衣服など。おさがり。「兄貴の―」
おふる
おふる【お古】
a used[secondhand]article;cast-off clothes.
おふれ
おふれ [0] 【御触れ】
〔人に触れ知らす意から〕
役所から出す命令や通知。
おふれがき
おふれがき [0] 【御触書】
江戸時代,為政者の命令を庶民に伝えた公文書。触状。触書。御触。
おふれがきしゅうせい
おふれがきしゅうせい 【御触書集成】
江戸幕府の成文法である触書を編纂した法令集。寛保・宝暦・天明・天保の各期に前後四回編纂された。
おぶ
お・ぶ 【帯ぶ】
■一■ (動バ四)
(1)身につける。携帯する。「やすみしし我が大君の―・ばせる細紋(ササラ)の御帯(ミオビ)の/日本書紀(継体)」
(2)細長いものを巻きつける。めぐらす。「三諸(ミモロ)の神の―・ばせる泊瀬(ハツセ)川/万葉 1770」
(3)任務などを負っている。
(4)ある性質・要素などを少し含んでいる。「些し蒼味を―・んだ瓜実顔に/浮雲(四迷)」
■二■ (動バ上二)
⇒おびる
おぶいひも
おぶいひも オブヒ― [3][2] 【負ぶい紐】
子供を背に負うために用いる太い紐。おんぶひも。おいひも。
おぶう
おぶ・う オブフ [2] 【負ぶう】 (動ワ五[ハ四])
〔「負(オ)う」の転〕
(1)(子供を)背におう。おんぶする。「赤ん坊を―・う」
(2)他人の仕事・責任などを引き受ける。うけおう。「―・つて置いて,しんにするとは,上げ下ぢやあ大きな出入だ/洒落本・多佳余宇辞」
[可能] おぶえる
おぶう
おぶう [2]
〔幼児語・女性語〕
(1)飲むための湯。湯茶。おぶ。
(2)風呂。銭湯。おぶ。
おぶく
おぶく 【御仏供】
仏への供物。御仏飯(オブツパン)。仏供(ブツク)。「―はまだか/浮世草子・一代女 3」
おぶくまやま
おぶくまやま 【帯隈山】
佐賀市にある海抜175メートルの山。神籠石(コウゴイシ)があり史跡指定を受けている。
→神籠石
おぶくろ
おぶくろ ヲ― 【尾袋】
馬や鷹の尾を包むのに使う布製の袋。おづつ。[和名抄] [節用集(文明本)]
おぶさ
おぶさ ヲ― 【緒総・綬】
(1)佩物(オビモノ)の下に垂らした飾りの紐。
(2)虹(ニジ)をたとえていう。「さらにまた反(ソリ)橋渡す心ちして―かかれる葛城のみね/聞書残集」
おぶさる
おぶさる【負ぶさる】
ride[be carried]on a person's back;rely <on a person> .→英和
おぶさる
おぶさ・る [3] 【負ぶさる】 (動ラ五[四])
(1)(人が)背負われる。おぶってもらう。「母の背に―・る」
(2)〔おぶさると足(=金銭)を使わないことから〕
他人に費用を払ってもらう。「生活費を父親に―・る」
おぶし
おぶし ヲ― [1] 【男節・雄節】
鰹(カツオ)の背側の肉で作った鰹節。せぶし。
⇔雌節(メブシ)
おぶしゃれる
おぶしゃ・れる 【御不洒落る】 (動ラ下一)
〔「お」は接頭語。近世江戸語〕
下らない冗談をいう。「馬鹿らしうおざりいすはな,―・れなんすな/洒落本・娼妓絹籭」
おぶすまさぶろうえことば
おぶすまさぶろうえことば ヲブスマサブラウヱコトバ 【男衾三郎絵詞】
絵巻物。現存一巻。武蔵国の,男衾三郎・吉見二郎という兄弟を主人公にした物語。地方武士の生活を題材にした点が珍しい。作者未詳。鎌倉時代の作。
おぶせ
おぶせ ヲブセ 【小布施】
長野県北部,上高井郡の町。クリ・リンゴの産地。北斎館がある。
おぶち
おぶち ヲブチ 【尾駁】
青森県上北郡の六ヶ所村辺りをいう。尾駁沼がある。馬の産地として知られた。((歌枕))「陸奥(ミチノク)の―の駒ものがふには荒れこそ勝(マサ)れなつくものかは/後撰(雑四)」
おぶつ
おぶつ ヲ― [0][1] 【汚物】
きたないもの。特に,排泄(ハイセツ)物。
おぶつ
おぶつ【汚物】
filth;→英和
dirt;→英和
dust;→英和
garbage (台所の);→英和
night soil (下肥).
おぶつみょう
おぶつみょう [0] 【御仏名】
⇒仏名会(ブツミヨウエ)
おぶと
おぶと ヲ― [0] 【緒太】
(1)草履・下駄などの鼻緒の太いもの。
(2)鼻緒を藺(イ)で太く作った,裏をつけない草履。うらなし。藺金剛(イコンゴウ)。
緒太(2)[図]
おぶね
おぶね ヲ― [0] 【小舟】
小さな舟。こぶね。「捨て―」
おへや
おへや [0] 【御部屋】
(1)部屋の尊敬語・丁寧語。
(2)宮中の御服掛・御膳掛・雑仕などの称。
(3)貴人の妾の敬称。おへや様。御側室。「たとへ―にもせよ,傾城(ケイセイ)遊女を屋敷へ入れてはよその聞え/歌舞伎・幼稚子敵討」
(4)女郎屋の主人。また,その居間。
おへやさま
おへやさま [0][5] 【御部屋様】
(1)「おへや{(3)}」に同じ。
(2)中流・上流社会の人妻を敬っていう語。
おへやしゅう
おへやしゅう [3] 【御部屋衆】
室町幕府の職名。将軍の近習となったもの。
おべっか
おべっか [2]
上の人の御機嫌をとったり,へつらったりすること。おべんちゃら。「上役に―を使う」
おべっか
おべっか
(a) flattery.〜を使う(言う) flatter.→英和
‖おべっか使い a flatterer.
おべんちゃら
おべんちゃら [0]
口先だけで御機嫌をとろうとすること。また,その人。お追従(ツイシヨウ)。「―を言う」
おべんちゃら
おべんちゃら
⇒おべっか.
おほ
おほ 【凡】 (形動ナリ)
⇒おお(凡)
おほたき
おほたき 【御火焚・御火焼】
「おひたき(御火焚)」に同じ。[季]冬。《―の幣燃えながら揚りけり/鈴鹿野風呂》
おほほ
おほほ [3] (感)
口をすぼめて笑う声を表す語。ほほ。
おほほし
おほほ・し (形シク)
〔「おぼほし」「おぼぼし」とも〕
(1)ものの形がぼんやりしてはっきり見えない。「漁(イザ)りたく火の―・しく/万葉 3899」
(2)気持ちがふさいで晴れない。「国遠き道の長手を―・しく今日や過ぎなむ言問ひもなく/万葉 884」
(3)愚かである。軽率である。「はしきやし翁の歌に―・しき九(ココノ)の児らや感(カマ)けて居らむ/万葉 3794」
おほん
おほん [2] (感)
わざとめいた咳ばらいを表す語。おっほん。
おぼうきちさ
おぼうきちさ オバウ― 【お坊吉三】
歌舞伎「三人吉三廓初買(クルワノハツガイ)」の主人公三人吉三の一人で,武家あがりの盗賊。
おぼうさん
おぼうさん [0] 【御坊さん】
(1)僧を敬い,親しんで呼ぶ語。
(2)男子の小児の愛称。おぼっちゃん。「背中におぶつた―は首をがつくり横にまげて/滑稽本・浮世風呂 4」
(3)大事に育てられ世俗のことにうとい良家の子息。「どうしてあの―が,そんなはたらきが出来るものかね/人情本・梅之春」
おぼえ
おぼえ【覚え】
(1) (a) memory (記憶).→英和
(2) experience (経験).→英和
(3) favor (気受け).→英和
〜が良い(悪い) have a good (poor) memory;be quick (slow) to learn (理解).
〜がある(ない) (do not) remember <having promised> .→英和
腕に〜がある be confident of one's skill.〜がめでたい be in a person's favor.
おぼえ
おぼえ [3][2] 【覚え】
(1)
(ア)おぼえこむこと。記憶すること。記憶力。「仕事の―が悪い」
(イ)今でもおぼえていること。経験。「いたずらをしてよくしかられた―がある」
(ウ)思い当たる事柄。思い当たり。「身に―のない罪」
(エ)経験を積んでいて,自信があること。「腕に―がある」
(2)(上の人から)かわいがられること。「上役の―がめでたい」
(3)覚え書き。メモ。
(4)世間の評判。人望。「世の―あなづらはしうなりそめたるを/枕草子 4」
おぼえがき
おぼえがき【覚書】
a memorandum;→英和
<話> a memo;→英和
a note (外交上の).→英和
おぼえがき
おぼえがき [0] 【覚え書き・覚書】
(1)必要な事柄を忘れないように書き留めた書きつけ。メモ。「講義の―」
(2)思いつくままに書き綴ったもの。自分の評論や論文などを謙遜して,その題名につける。「シェークスピア―」
(3)〔memorandum〕
(ア)外交文書のうち,略式でやりとりされる文書。一般に,宛て名や署名がない国際会議や外交交渉での論旨の要録,相手国に対する希望や意見の伝達,条約の付帯事項や補足などに用いられる。自国の大使・公使の署名を伴うものは正式な外交文書とされる。
(イ)占領期間中に,日本政府に対して連合国最高司令官が発した指令の一形式。
おぼえこむ
おぼえこ・む [4] 【覚え込む】 (動マ五[四])
知識・技術をしっかりと身につける。「単語を―・む」「犬に芸を―・ませる」
おぼえず
おぼえず [2] 【覚えず】 (副)
意識しないで。知らず知らず。いつの間にか。「末造は―蹙(シカ)めてゐた顔を/雁(鴎外)」
おぼえちょう
おぼえちょう [0] 【覚え帳】
(1)記憶のために書きつけておく帳面。備忘録。
(2)商店などで,売買額などを書き留めておく帳簿。
おぼえなし
おぼえな・し 【覚え無し】 (形ク)
心当たりがない。「あやし,たれが言ふぞ。―・くこそ/堤中納言(はなだの)」
おぼえる
おぼ・える [3] 【覚える】 (動ア下一)[文]ヤ下二 おぼ・ゆ
〔「おもほゆ」が「おぼほゆ」を経て転じた語〕
(1)記憶にとどめて忘れないでいる。頭に入れる。記憶する。
⇔忘れる
「英語の単語を―・える」「全員の名前と顔を―・える」「あの日のことははっきりと―・えている」「みんなに言いふらしてやるから―・えていろ」
(2)技術を身につける。習得する。「教習所に通って運転を―・える」「仕事のこつを―・える」「体で―・える」
(3)体や心で感じる。…と感じる。…と思われる。
(ア)「…をおぼえる」の形で用いる。「するどい痛みを―・えた」「心の安らぎを―・える」「満足を―・える」
(イ)形容詞の連用形や助詞「と」などを受けて用いる。「都のいと恋しう―・えければ/古今(羇旅詞)」「女のまだ世経ずと―・えたるが/伊勢 120」
(4)他人からそう思われる。「恥づかしきものと―・え給へる弁の少将の君/落窪 1」
(5)意識が働く。判断がつく。わかる。「射殺されなましと思ひけるに,物も―・えず臆して/宇治拾遺 3」「帰るべき方も―・えず涙川/後撰(恋四)」
(6)思い出す。「言の葉に絶えせぬ露は置くらむや昔―・ゆるまどゐしたれば/後撰(雑一)」「いで―・え給へ/大鏡(序)」
(7)似る。「御かたち有様,あやしきまでぞ―・え給へる/源氏(桐壺)」
おぼえる
おぼえる【覚える】
remember (記憶している);→英和
learn <English> (学ぶ);→英和
memorize,learn by heart (暗記);feel <a pain> (感じる).→英和
おぼおし
おぼお・し オボホシ (形シク)
⇒おほほし
おぼおぼ
おぼおぼ (副)
おぼろげなさま。ほんのりとしたさま。「怪しきまで言少なに,―とのみ,物し給ひて/源氏(蜻蛉)」
おぼおぼし
おぼおぼ・し (形シク)
(1)はっきりと見えない。ぼんやりしている。「 たそがれ時の―・しきに/源氏(常夏)」
(2)他人行儀のように感じられる。よそよそしい。「おぼし隔てて―・しくもてなさせ給ふには/源氏(夢浮橋)」
(3)頼りない。おぼつかない。「弓ひく道も―・しき若侍/増鏡(月草の花)」
おぼおゆ
おぼお・ゆ オボホユ 【思ほゆ】 (動ヤ下二)
⇒おぼほゆ
おぼこ
おぼこ
an innocent maiden;a virgin.→英和
おぼこ
おぼこ [0] (名・形動)[文]ナリ
(1)まだ世間慣れのしていないこと。また,そのような若い人。「まだ―な娘」
〔現在では多く娘にいう〕
(2)結婚していない娘。処女。
おぼこむすめ
おぼこむすめ [4] 【おぼこ娘】
まだ世に慣れないうぶな娘。まだ男に接しない女。生娘(キムスメ)。処女。
おぼこ娘
おぼこむすめ [4] 【おぼこ娘】
まだ世に慣れないうぶな娘。まだ男に接しない女。生娘(キムスメ)。処女。
おぼし
おぼし ヲ― [1] 【男星】
牽牛星(ケンギユウセイ)。彦星。
おぼしい
おぼし・い [3] 【思しい】 (形)[文]シク おぼ・し
〔「おもほし」の転〕
(1)(「…とおぼしい」「…とおぼしき」の形で名詞を修飾する場合に多く用いて)…と思われる。…のように見える。「犯人と―・き男」
(2)心の中に,…したいと思っている。「―・しき事をも言ひ語らひつつ/浜松中納言 4」
おぼしけつ
おぼしけ・つ 【思し消つ】 (動タ四)
「おもいけつ」の尊敬語。
(1)お忘れになる。「かつは(恨ミヲ)―・ちてよかし/源氏(葵)」
(2)無視なさる。「(更衣ノ死ヲ)ことにもあらず―・ちてもてなし給ふなるべし/源氏(桐壺)」
おぼしめし
おぼしめし [0] 【思し召し】
(1)考え・気持ちを敬っていう語。お考え。お気持ち。「神様の―」
(2)金額を払う人の考えに任せること。「見料は―で結構です」
(3)(俗な言い方で)異性にひかれる気持ち。恋心。恋情。「其女が君に―があると悟つたのは/行人(漱石)」
おぼしめし
おぼしめし【思召】
[御意見]your opinion;[好み]your fancy[taste].〜にかなう suit a person's fancy.
おぼしめす
おぼしめ・す [4][0] 【思し召す】 (動サ五[四])
〔「おもほしめす」の転〕
「思う」の尊敬語。
(1)お思いになる。お考えになる。「哀れと―・してお見逃し下さい」
(2)心をお向けになる。愛しなさる。「そのみこ,女を―・して/伊勢 43」
(3)心の中の動きを示す動詞の上に付けて,その動作主への尊敬の意を加える。「おぼしめしいづ」「おぼしめしたつ」「おぼしめしなげく」など。
〔古くは,天皇や上皇の言葉の中で,自らの動作に用いる場合がある。「御行水をめさばやと―・すはいかがせんずる/平家 3」〕
→おぼす
おぼしよる
おぼしよ・る 【思し寄る】 (動ラ四)
「おもいよる」の尊敬語。思いつかれる。「宮も…(紫上ノ)むこになどは―・らで/源氏(紅葉賀)」
おぼす
おぼ・す 【思す】 (動サ四)
〔「おもほす」の転〕
「思う」の尊敬語。
(1)お思いになる。お考えになる。「御鷹,世になく賢かりければ,になう―・して/大和 152」
(2)心をお向けになる。愛しなさる。「むかし,おほやけ―・してつかう給ふ女の,色ゆるされたるありけり/伊勢 65」
(3)心の中の動きを表す動詞の上に付けて,その動作主への尊敬の意を加える。「いかさまにせむ,と―・しまどひつつ/源氏(若菜下)」
おぼち
おぼち 【おぼ鉤】
〔「おぼ」は,いいかげん,「ち」は釣り針の意〕
釣果のあがらないだめな釣り針。釣り針を呪っていう。おおち。「この鉤は―,すすぢ,まぢち,うるぢ/古事記(上)」
おぼっちゃま
おぼっちゃま [2] 【御坊ちゃま】
「おぼっちゃん」をさらに丁寧にいう語。
おぼっちゃん
おぼっちゃん [2] 【御坊ちゃん】
(1)他人の息子や主家の息子を敬っていう語。
(2)世事に通じない男,世間知らずの男をいう。「―育ち」
おぼつかない
おぼつかない【覚束ない】
doubtful <weather> ;→英和
uncertain;→英和
<There is> little hope <of one's recovery> .
おぼつかない
おぼつかな・い [0][5] 【覚束無い】 (形)[文]ク おぼつかな・し
□一□
(1)確かでなくはっきりしない。ぼんやりしている。「私の―・い記憶で言うと」
(2)うまく行く見込みがない。疑わしい。だめだろう。「成功はとても―・い」「明日の天気はどうも―・い」
(3)しっかりしていない。心もとない。頼りない。「―・い足取りの老人」「私の―・いフランス語でもなんとか用が足りた」
□二□
(1)ぼうっとして,はっきりしない。「今夜(コヨイ)の―・きにほととぎす鳴くなる声の音のはるけさ/万葉 1952」
(2)気がかりだ。心配だ。「―・きもの…いま出で来たる者の心も知らぬに/枕草子 70」
(3)心細い。ものさびしい。「山中に―・くも呼子鳥かな/古今(春上)」
(4)長らく対面しない。無沙汰している。「かのわたりにはいと―・くて秋暮れはてぬ/源氏(末摘花)」
(5)待ち遠しい。早く会いたい。「一夜のほど,あしたのあひだも,恋しく―・く/源氏(若菜上)」
(6)不審だ。いぶかしい。「いづくよりの月かげぞや,出で所―・し/平家 1」
〔古くは「おほつかなし」と清音。「ない」は接尾語。「おほ」は,はっきりしていないさまを表し,□二□(1)が原義。「覚束無い」は当て字〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)
おぼとる
おぼと・る
〔古くは「おほとる」とも〕
■一■ (動ラ四)
(本来そろっているものが)乱れる。「�莢(ゾウキヨウ)に延(ハ)ひ―・れる屎葛(クソカズラ)/万葉 3855」
■二■ (動ラ下二)
(1){■一■}に同じ。「(ススキガ)かしらのいと白く―・れたるも知らず/枕草子 67」
(2)しまりがない。だらしがない。「大路近き所に―・れたる声して/源氏(東屋)」
おぼないぶし
おぼないぶし 【生保内節】
秋田県田沢湖町生保内の民謡で,酒盛り唄。源流は不明だが,豊作祈願の唄か。
おぼほす
おぼほ・す 【溺ほす】 (動サ四)
溺れさせる。「何為(イカニ)ぞ波瀾(ナミ)を起てて―・すや/日本書紀(神武訓)」
おぼほす
おぼほ・す 【思ほす】 (動サ四)
〔「おもほす」の転〕
「思う」の尊敬語。お思いになる。おもほす。おぼす。「飽かずあはれなるものに―・して/源氏(桐壺)」
おぼほゆ
おぼほ・ゆ 【思ほゆ】 (動ヤ下二)
〔「おもほゆ」の転〕
「おもほゆ」に同じ。「恋しきに難波の事も―・えず誰すみよしの松と言ひけん/古本説話 5」
おぼほる
おぼほ・る 【溺ほる・惚ほる】 (動ラ下二)
〔「おぼる」の古形〕
(1)水中に沈む。おぼれる。「今何の報いにかここら横ざまなる波風には―・れ給はむ/源氏(明石)」
(2)(涙に)むせぶ。「ただ涙に―・れたるばかりを/源氏(蜻蛉)」
(3)もっぱら,そればかりする。「尼君しはぶき―・れて起きにたり/源氏(手習)」
(4)ぼける。ぼんやりする。「夢ばかりだになく―・れて,何のわきまへか侍らん/増鏡(序)」
おぼめかし
おぼめか・し (形シク)
〔動詞「おぼめく」の形容詞化〕
(1)はっきりしない。「夕すずみといふほど,物のさまなども―・しきに/枕草子 224」
(2)未熟だ。不確かだ。「そのかた(=歌ノ方面)に―・しからぬ人/枕草子 23」
(3)不安だ。気がかりだ。「―・しながら頼みかけ聞えたり/源氏(夕顔)」
(4)知らないふりをしている。そらとぼけている。「しひて,―・しう,けうとうもてなさせ給ふめれば/源氏(夕霧)」
おぼめかす
おぼめか・す [4] (動サ五[四])
態度や言葉でそれとなく表す。ぼかす。ほのめかす。
おぼめく
おぼめ・く (動カ四)
(1)はっきりしない。自信なげである。「つゆ―・かでいらへ給へりしは,まことにいみじうをかしかりき/枕草子 161」
(2)不思議そうにする。不審に思う。「波の紛れにいかなる事かあらむと―・く/源氏(明石)」
(3)よくわからなくなる。「いとめづらしきは―・くまでなむ/蜻蛉(中)」
(4)そらとぼける。「一ところしもあまり―・かせ給ふらむこそ口惜しかるべけれ/源氏(橋姫)」
おぼゆ
おぼ・ゆ 【覚ゆ】 (動ヤ下二)
⇒おぼえる
おぼる
おぼ・る 【溺る】 (動ラ下二)
⇒おぼれる
おぼれじに
おぼれじに [0] 【溺れ死に】 (名)スル
おぼれて死ぬこと。溺死(デキシ)。水死。「船が沈没して―した人も出たそうだ」
おぼれだに
おぼれだに [3] 【溺れ谷】
〔drowned valley〕
陸上の谷が,陸地の沈降や海水面の上昇により沈水してできた湾。リアス式海岸の湾入部やフィヨルドなど。
おぼれる
おぼ・れる [0] 【溺れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 おぼ・る
(1)泳げないために,水中で死にそうになる。また,死ぬ。「川で―・れて死ぬ」「―・れている子を助ける」
(2)あることに夢中になって,心をうばわれる。耽溺(タンデキ)する。ふける。「酒に―・れる」「愛に―・れる」
(3)ぼんやりする。「帰りこむ道も―・れておもほえず今日の別れを惜しむ涙に/堀河百首」
おぼれる
おぼれる【溺れる】
(1)[水に]be drowned.(2)[ふける]indulge <in> ;→英和
give oneself up <to gambling> ;be addicted <to wine> .
おぼろ
おぼろ【朧な】
dim;→英和
vague;→英和
hazy.→英和
〜気に dimly;→英和
faintly.
おぼろ
おぼろ [0] 【朧】
■一■ (名)
(1)タイ・タラ・ヒラメなどの白身の魚をゆで,身をほぐして味をつけ,いり煮にした食品。そぼろ。
(2)「朧豆腐」「朧昆布」などの略。
■二■ (形動)[文]ナリ
(1)ぼうっと薄くかすんでいるさま。春の夜についていうことが多い。「―にかすむ春の宵」[季]春。《辛崎の松は花より―にて/芭蕉》
(2)ぼんやりとしたさま。「―な記憶」
おぼろおぼろ
おぼろおぼろ 【朧朧】 (副)
(「と」を伴って)はっきりしないさま。ぼんやり。「不飲込なる老人の耳には善も悪も―として/鶉衣」
おぼろぎん
おぼろぎん [3] 【朧銀】
(1)
⇒ろうぎん(朧銀)
(2)表面を梨子地(ナシジ)にして,光沢を消した銀。
おぼろぐも
おぼろぐも [4] 【朧雲】
高層雲の俗称。雨の前兆といわれる。
おぼろげ
おぼろげ [0] 【朧げ】 (形動)[文]ナリ
〔近世中頃までは「おぼろけ」〕
(1)はっきりしないさま。ぼうっとしているさま。「―な記憶」「霧の中に船影が―に見える」
(2)並みであるさま。通り一遍であるさま。多く下に否定的表現を伴う。「―にてはかく参り来なむや/宇津保(俊蔭)」
(3)程度が普通でないさま。「―の願によりてにやあらむ/土左」
おぼろげ=なら∘ず
――なら∘ず
並々でない。「―∘ぬ御みじろきなれば,あはれも少なからず/源氏(若菜上)」
おぼろこぶ
おぼろこぶ [4] 【朧昆布】
酢に浸して軟らかくした昆布を幅広に薄く削ったもの。すまし汁などに用いる。おぼろ。
おぼろぞめ
おぼろぞめ [0] 【朧染(め)】
着物の上を濃く,裾に向かって次第に淡くぼかした染め方。また,その布地。寛文(1661-1673)頃,京都の紺屋新右衛門が朧月を見て創始したという。曙(アケボノ)染めと同じとも。
おぼろづき
おぼろづき【朧月(夜)】
a hazy moon (a misty moonlit night).
おぼろづき
おぼろづき [3][0] 【朧月】
春の夜のほのかにかすんだ月。[季]春。《―大河をのぼる御舟かな/蕪村》
おぼろづきよ
おぼろづきよ [5][4] 【朧月夜】
〔「おぼろづくよ」とも〕
(1)おぼろ月の夜。おぼろ夜。[季]春。
(2)おぼろ月。「春の夜の―にしく物ぞなき/新古今(春上)」
おぼろづくよ
おぼろづくよ 【朧月夜】
源氏物語の作中人物。右大臣の第六女。弘徽殿(コキデン)の大后(オオキサキ)の妹。朱雀帝の尚侍(ナイシノカミ)。宮中で花の宴のあった日,光源氏と契る。
おぼろどうふ
おぼろどうふ [4] 【朧豆腐】
(1)豆乳に苦汁(ニガリ)を加え,固まりきらないうちにすくいあげた,軟らかな豆腐。汁の実などにする。汲(ク)み豆腐。
(2)〔葛餡(クズアン)を通して下の豆腐がおぼろげに見えることから〕
豆腐を湯煮にして葛餡をかけた料理。
おぼろのしみず
おぼろのしみず 【朧の清水】
京都市左京区大原町にある寂光院の南東にある泉。((歌枕))「ほどへてや月もうかばむ大原や―すむ名ばかりに/後拾遺(雑三)」
おぼろふじ
おぼろふじ 【朧富士】
〔霞でおぼろに見える富士山に似ているところから〕
編み笠(ガサ)の一種。大形の笠で頂が切り取られたように平らになっているもの。
おぼろよ
おぼろよ [3] 【朧夜】
おぼろ月の夜。おぼろ月夜。[季]春。
おぼん
おぼん [2] 【御盆】
盂蘭盆会(ウラボンエ)のこと。「―の帰省客」
おぼ鉤
おぼち 【おぼ鉤】
〔「おぼ」は,いいかげん,「ち」は釣り針の意〕
釣果のあがらないだめな釣り針。釣り針を呪っていう。おおち。「この鉤は―,すすぢ,まぢち,うるぢ/古事記(上)」
おぽっぽ
おぽっぽ [0] (名・形動)
〔「ぽっぽ」は懐(フトコロ)の意か〕
態度がうわついている・こと(さま)。遊び回るさま。うぽっぽ。「如此(コン)な親不孝な者(モン)でもさう何時までも―で遊ばせても置ないと/浮雲(四迷)」「―で遊びあるいて/滑稽本・浮世風呂 2」
おま∘へん
おま∘へん (連語)
〔「おます」の打ち消し「おません」の転〕
⇒おます(動サ特活)
おまい
おまい [0] 【御前】 (代)
〔「おまえ」の転〕
二人称。同等以下の相手に用いる。
〔「おまえ」よりやや卑俗な語感をもつ〕
おまいり
おまいり [0] 【御参り】 (名)スル
参詣。「神社に―する」
おまいり
おまいり【お参り】
⇒参詣(さんけい).
おまいる
おまい・る 【御参る】 (動ラ四)
「食う」「飲む」などの尊敬語。召し上がる。「亭主の酒を―・る時まで添へに泣いたに/狂言・泣尼(虎清本)」
おまえ
おまえ 【御前】
■一■ (名) [2]
(1)神仏・貴人の前。おんまえ。みまえ。「神の―にぬかずく」
(2)身分の高い人を直接にさすことを避けていう語。「―にはいと悩ましげにて/落窪 1」
(3)(「…のおまえ」の形で)身分の高い人を敬う気持ちで付ける語。「殿の―は三十より関白せさせ給ひて/大鏡(道長)」
■二■ (代) [0]
(1)二人称。
(ア)同等またはそれ以下の相手をさしていう。多く男性が用いる。「―はなんというだらしない男だ」
(イ)相手を敬っていう語。男女ともに用いる。あなたさま。「―にだにつつませ給はむことを,ましてことびとはいかでか/源氏(手習)」
(2)三人称。第三者を敬っていう語。あのかた。「これは―に参らせ給へ/源氏(玉鬘)」
〔二人称としては近世前期までは最も高い敬意をもって用いられたが,次第に敬意が薄れ,明治以降は対等またはそれ以下の者に対する語となった〕
おまえ
おまえ【お前】
you;→英和
my dear (夫婦間);my child (子供に).
おまえがた
おまえがた 【御前方】 (代)
〔「がた」は接尾語〕
二人称の複数。相手を敬っていう語。あなたさまがた。「卒爾ながら―の懐中(フトコロ)を詮議して下されませ/歌舞伎・一心二河白道」
おまえさま
おまえさま 【御前様】 (代)
二人称。近世にはきわめて高い敬意を表し,男女ともに用いた。あなたさま。「―がもうちつと大人らしくあそばせばよいに/人情本・娘節用」
おまえさん
おまえさん [0] 【御前さん】 (代)
〔「おまえさま」の転〕
二人称。
(1)親しみの気持ちをこめて自分より下の人を呼ぶ語。「―は長生きするよ」
(2)妻が夫を呼ぶ語。「―,帰りにパンを買ってきて」
(3)相手を敬っていう語。近世,一般社会でも遊里でも用いられ,かなり高い敬意を表した。「―にはちとおあつうございませう/滑稽本・浮世風呂 2」
おまえざき
おまえざき オマヘ― 【御前崎】
静岡県中南部,駿河湾と遠州灘を分ける岬。付近一帯は海抜40メートルの隆起海食台。
おまえざた
おまえざた 【御前沙汰】
正式の裁判。おおやけ沙汰。
⇔内沙汰
「こなたは口不調法なほどに,―では負けになりませう/狂言記・内沙汰」
おまえたち
おまえたち [2][3] 【御前達】
■一■ (代)
二人称の複数。
(1)二人以上の,同等あるいはそれ以下の相手に対して用いる。「―は,しっかり勉強しなさいよ」
(2)貴人に対して,敬意をこめていう。「―にまさりたる人々など,いたう,いかで,いかで,とぞ言へど/狭衣 1」
■二■ (名)
貴人の前に仕える人たち。宮仕えの女房たち。「―も必ずさ思すゆゑ侍らむかし/更級」
おまえのこころみ
おまえのこころみ 【御前の試み】
「ごぜん(御前)のこころみ」に同じ。「―の夜の御髪上/枕草子 156」
おまえまち
おまえまち [2][3] 【御前町】
社寺などの前に発達した町。門前町。
おまき
おまき ヲ― [0] 【緒巻(き)】
「榺(チキリ){(1)}」に同じ。
おまきざる
おまきざる ヲマキ― [4] 【尾巻猿】
霊長目オマキザル科,あるいはそのうちのオマキザル属のサルの総称。頭胴長35〜60センチメートル,尾長も同じくらいで,常に尾の先端を巻いている。群れを作って樹上生活をし,果実・芽などを食べる。利口で人になれやすい。中南米に分布。カツラザル。
おまけ
おまけ
〔「お」は接頭語。女房詞〕
月経。まけ。
おまけ
おまけ
an extra (付加);→英和
a gift;→英和
premium (景品・割増).→英和
〜に in addition <to> ;besides[moreover].→英和
〜を添える throw in <something> .
おまけ
おまけ [0] 【御負け】 (名)スル
(1)商品の値段を安くすること。「一〇〇円―しましょう」
(2)景品や付録をつけること。また,そのもの。
(3)あとから付け加えたもの。「うわさ話に―がつく」
おまけに
おまけに [0] 【御負けに】 (副)
さらにその上に。それだけでなく。「声は悪いし,―調子外れだ」
〔多く仮名書きで用いる〕
おまし
おまし 【御座】
(1)貴人が座ったり,臥せったりする所。また,貴人の居室。「西の対に―などよそふ程/源氏(夕顔)」
(2)貴人の敷物。「ここかしこ―ひきつくろはせなどしつつ/源氏(蓬生)」
おましどころ
おましどころ 【御座所】
天皇など,貴人の御座所。「げによろしき―にもとて/源氏(帚木)」
おまします
おましま・す (動サ四)
「ある」「いる」の尊敬語。いらっしゃる。おわします。「仁和のみかどみこに―・しける時に/古今(春上詞)」
おまじり
おまじり [2] 【御交じり】
ごくわずかの飯粒のまじった重湯(オモユ)。病人食や離乳食にする。
おます
おま・す (動サ特活)
(1)ある,いる,の意の丁寧語。ございます。あります。「おつれでも―・すかいな/滑稽本・膝栗毛 5」
(2)(補助動詞)
形容詞の連用形,助動詞「で」などに付いて,丁寧の意を表す。…(で)ございます。「そりやおうれしう―・すわいな/滑稽本・膝栗毛 8」
〔(1)もと,近世,大坂新町の遊女言葉。文政(1818-1830)以降,一般女性語となり,さらに男性も用いるようになった。現在は関西地方などで用いられる。(2)打ち消しの形「おません」は,文政以降「おまへん」となった〕
おます
おま・す
〔「おまらす」の転〕
■一■ (動サ四)
(1)人に物を与えるの意の謙譲語。差し上げる。「長右衛門もひだるかろ,お絹,早う飯を―・しや/浄瑠璃・桂川」
(2)(補助動詞)
動詞の連用形に「て(で)」を添えたものに付いて,他人のためにしてあげる意の謙譲語として用いられる。…してさし上げる。「其の儀ならば手を取つて―・さう/狂言・不聞座頭(虎寛本)」
■二■ (動サ下二)
(1){■一■(1)}に同じ。「なにがな―・せうやれ/狂言・入間川」
(2)(補助動詞)
{■一■(2)}に同じ。「工みを隠して―・するが/浄瑠璃・大内裏大友真鳥」
おませ
おませ [2] (名・形動)
子供が,年齢の割に大人びている・こと(さま)。また,そのような言動や子供をもいう。早熟。「―な子」「―を言う」
おまち
おまち ヲ― [1] 【雄町】
水稲の品種の一。大粒品種で,酒造用米の優良種。西日本で栽培される。
おまち
おまち 【御町】
(1)花街。色町。「―をわがうちにして/浮世草子・置土産 4」
(2)遊女。「立ち振舞ひもどこやら―めきたる所あり/浮世草子・置土産 2」
おまちかね
おまちかね [0] 【御待(ち)兼ね】
今か今かと待っていること。また,その待っているもの。「先生が先ほどから―です」
おまちしゅう
おまちしゅう 【御町衆】
江戸時代,町政にあずかった,町役人・町年寄をいう。
おまちどおさま
おまちどおさま オマチドホ― [0] 【御待ち遠様】
相手を待たせた時にわびる気持ちで言う挨拶(アイサツ)の言葉。「どうも―」
おまつ
おまつ ヲ― [1] 【雄松・男松】
〔赤松との樹皮の色の対照から〕
黒松の異名。
⇔雌松
おまつり
おまつり [0] 【御祭(り)】
(1)神社の祭礼。
(2)〔大騒ぎになることから〕
釣り糸がほかの人の釣り糸とからまること。
(3)歌舞伎で,かつらの両鬢(ビン)の上に半輪形に出ている髪。
(4)男女の交合。「―の最中坊が目を覚し/柳多留 37」
おまつりさしち
おまつりさしち 【お祭佐七】
歌舞伎「江戸育お祭佐七」「心謎解色糸(ココロノナゾトケタイロイト)」の通称。また,その主人公。
おまつりさわぎ
おまつりさわぎ [5] 【御祭(り)騒ぎ】
(1)祭礼の時の大騒ぎ。
(2)大勢の人が浮かれて大騒ぎすること。
おまな
おまな 【御真魚】
〔女房詞〕
魚。
おまなか
おまなか
〔女房詞〕
便所。御不浄。[御湯殿上(永禄三)]
おまはん
おまはん (代)
〔「おまえさん」の転〕
二人称。近世,おもに遊里語として,芸妓・女郎が軽い敬意をこめて使った。「―は煩つてゐさつしやるのかえ/人情本・梅児誉美(初)」
おまむきさま
おまむきさま 【御真向き様】
多く浄土真宗で,阿弥陀如来の正面画像。おまむき。
おまもり
おまもり【お守り】
a charm <against evils> ;→英和
a talisman;→英和
an amulet.→英和
おまもり
おまもり [0] 【御守り】
神や仏の守り札(フダ)。おふだ。
おまらす
おまら・す (動サ下二)
〔「御(オ)参らす」の転〕
(1)人に物を与えるの意の謙譲語。差し上げる。「其儀ならばそちへ―・する/狂言・宝の槌」
(2)(補助動詞)
動詞の連用形に助詞「て」を添えたものに付いて,他人のために…してあげる,の意の謙譲語として用いる。…て差し上げる。「身どもが伽をして―・せう/狂言・節分」
おまる
おまる
a chamber pot (便器).
おまる
おまる [0][2] 【御虎子】
〔「まる」は「放(マ)る」の意〕
持ち運びできる便器。幼児や病人に用いる便器。おかわ。
おまわり
おまわり [2] 【御巡り・御廻り・御回り】
(1)〔「お巡りさん」を略した俗語〕
警官。巡査。
(2)ぐるっと回ること。特に,犬などがぐるぐる回る芸当にいう。
(3)同心・目明し・医者などの巡回。「―を気をつけやれと角をなり/柳多留 10」
(4)〔女房詞。主食のまわりの物の意〕
おかず。おめぐり。[海人藻芥]
おまわり
おまわり【お巡り】
a cop[policeman].→英和
お巡りさん (Mister) Officer (呼びかけ).
おまわりさん
おまわりさん [2] 【お巡りさん】
親しみの意をこめて警察官を呼ぶ語。
おまん
おまん
〔もと中世女性語〕
饅頭(マンジユウ)を丁寧にいう女性語・幼児語。[日葡]
おまんがあめ
おまんがあめ 【阿万が飴】
文化(1804-1818)から天保年間(1830-1844)にかけて江戸で流行した飴売り。女装し女の声色(コワイロ)をつかって呼び売りをした。
阿万が飴[図]
おまんがべに
おまんがべに 【おまんが紅】
「天(アマ)が紅」に同じ。「―は夕日を照らし/洒落本・当世爰かしこ」
おまんが紅
おまんがべに 【おまんが紅】
「天(アマ)が紅」に同じ。「―は夕日を照らし/洒落本・当世爰かしこ」
おまんげんごべえ
おまんげんごべえ 【おまん源五兵衛】
薩摩男源五兵衛とおまんとの心中事件の巷説。俗謡によって広まり,井原西鶴の「好色五人女」(第五話),近松門左衛門の「薩摩歌」などに脚色された。
おまんこ
おまんこ [2]
俗に,女陰の称。まんこ。おめこ。
おまんま
おまんま [2] 【御飯】
「ごはん」の俗な言い方。「これでは―の食いあげだ」
おまん源五兵衛
おまんげんごべえ 【おまん源五兵衛】
薩摩男源五兵衛とおまんとの心中事件の巷説。俗謡によって広まり,井原西鶴の「好色五人女」(第五話),近松門左衛門の「薩摩歌」などに脚色された。
おみ
おみ 【御身】 (代)
二人称。対等またはそれに近い下位者に用いる。そなた。おまえ。「―がゐるとは知つての当言/浄瑠璃・宵庚申(中)」
〔近世の武士言葉で,「おんみ」より敬意は低い〕
→おんみ
おみ
おみ ヲ― 【麻績】
〔「おうみ(麻績)」の転〕
青麻(アオソ)を績むこと。また,それをする人。「うちそやし―の子らあり衣の宝の子らが/万葉 3791」
おみ
おみ ヲ― 【小忌・小斎】
〔「おいみ」の転〕
大嘗祭(ダイジヨウサイ)や新嘗祭の時に,厳しい斎戒を受け,小忌衣を着て神事に奉仕すること。「―の君たちもいとなまめかし/枕草子 89」
おみ
おみ 【使主】
(1)上代の姓(カバネ)の一。渡来人氏族に多い。
(2)上代の敬称の一。人名の下に添えて用いた。「中臣(ナカトミ)の烏賊津(イカツ)の―/日本書紀(神功訓)」
おみ
おみ [1] 【臣】
(1)主君に仕える人。臣下。しん。「もののふの―の壮士(オトコ)は/万葉 369」
(2)姓(カバネ)の一。上代には皇別と称する諸氏に与えられ名門とされたが,八色(ヤクサ)の姓の制で有力な者には第二等である朝臣(アソン)の姓が与えられ,臣自体は第六等の姓とされた。
おみ
おみ 【御御】 (接頭)
〔接頭語「お」「み」を重ねたもの〕
尊敬の意を表す。「―足」「―くじ」
おみあかし
おみあかし [3] 【御御灯・御御灯火】
神仏の前に供える灯火。御灯明。おおみあかし。
おみあし
おみあし [0][2] 【御御足】
〔「お」「み」は接頭語。近世女性語〕
人を敬って,その人の足をいう女性語。「―をおもみいたしましょう」
おみえ
おみえ [0] 【御見え】
人がその場所に来ることの尊敬語。「―になる」「まだ―でない」
おみおつけ
おみおつけ [3] 【御御御付け】
〔「お」「み」は接頭語〕
味噌汁を丁寧にいう語。
〔「おみ」は味噌を丁寧にいう近世女性語からともいう〕
おみかぎり
おみかぎり [0] 【御見限り】
愛想をつかすこと。しばらくおとずれないこと。多く挨拶(アイサツ)の言葉として使われる。「最近はとんと―ですね」
おみがわ
おみがわ ヲミガハ 【小見川】
千葉県北東部,香取郡の町。近世,利根川水運の要衝。
おみき
おみき [0] 【お神酒・大御酒】
〔「お」「み」は接頭語〕
(1)神前に供える酒。「―をあげる」
(2)酒をしゃれていう語。「かなり―がはいっているね」
おみき
おみき【お神酒】
<offer> (sacred) sake <before the altar> .→英和
おみきどくり
おみきどくり [4] 【お神酒徳利】
(1)酒を入れて神前に供える一対の徳利。
(2)〔一対であることから〕
同じような姿をした一対の人や物。また,いつも一緒にいる仲のよい二人。おみきどっくり。
おみくじ
おみくじ [0] 【御御籤・御神籤】
〔「お」「み」は接頭語〕
神仏に祈って,事の吉凶を占うために引くくじ。
おみこし
おみこし [2] 【御神輿】
(1)神輿を丁寧にいう語。
(2)〔「輿」に「腰」を言いかけて〕
腰。尻。「やっと―を上げる」
おみごろも
おみごろも ヲミ― [3] 【小忌衣】
(1)大嘗祭(ダイジヨウサイ)・新嘗祭などに,小忌の官人・舞人などが装束の上に着る狩衣に似た衣。白布に春草・小鳥などの模様を藍摺りにし,肩に赤紐(アカヒモ)を垂らす。おみのころも。おみ。
(2)歌舞伎で武将などの着る,後襟を立てた丈の長い羽織のような衣装。
小忌衣(1)[図]
おみさま
おみさま 【御身様】 (代)
二人称。「御身(オミ)」より敬意が高く,丁寧にいう語。あなたさま。おまえさま。「―も,ただ一人の子を敵になされうか/浄瑠璃・国性爺後日」
おみしりおき
おみしりおき [0] 【お見知り置き】
初対面の挨拶(アイサツ)の言葉。私のことを心にとめておいてほしい,の意。「どうぞ―の程を」「―願います」
おみずかり
おみずかり [0] 【御水借り】
雨乞いの一方式。霊験ある神社などの神水を貰って持ち帰り,田畑などにまいて降雨を願うもの。この神水を地上に置くとそこに雨が降ると言われ,人から人へとリレーして休まずに運ぶ。
おみずとり
おみずとり [0] 【御水取り】
東大寺二月堂の修二会(シユニエ)の行事の一。三月一三日(もと陰暦二月一三日)の未明に,堂の前にある閼伽井屋(アカイヤ)から水を汲み,本堂に納める式。その水を飲むと病気が治るという。みずとり。[季]春。
おみそれ
おみそれ [0] 【御見逸れ】 (名)スル
(1)会っても気づかなかったり,だれであるか思い出せなかったりした時に言う語。「これは―しました」
(2)相手の能力・技量などをみそこなっていたことをわびる気持ちを表していう語。「見事なお手並み,―しました」
→みそれる
おみとおし
おみとおし [0] 【御見通し】
他人の考えや思いをよく見抜いていること。「何でも―だ」
おみな
おみな 【嫗】
年とった女。老女。おむな。おうな。
⇔翁(オキナ)
「古(フ)りにし―にしてや/万葉 129」
おみな
おみな ヲミナ 【女】
おんな。女性。「もののふの男―の花にほひ見に/万葉 4317」
おみなえし
おみなえし ヲミナヘシ [3] 【女郎花】
■一■
(1)オミナエシ科の多年草。山野に自生。高さ約1メートル。葉は対生し,羽状に全裂。夏から秋にかけて茎頂に,黄色の小さな花が傘状に群がり咲く。漢方で干した根を利尿剤とする。秋の七草の一。オミナメシ。[季]秋。
(2)襲(カサネ)の色目の名。表はたて糸が青,よこ糸が黄で,裏は青または萌黄。秋に用いる。
■二■ (枕詞)
オミナエシの花が咲く意から,地名「佐紀」にかかる。「―佐紀沢に生ふる花かつみ/万葉 675」
おみなえしあわせ
おみなえしあわせ ヲミナヘシアハセ [6] 【女郎花合(わ)せ】
物合わせの一。左右二組に人を分け,おみなえしに添えて歌を出し合い,その優劣を競う遊び。「朱雀院の―に読みてたてまつりける/古今(秋上詞)」
おみなかみなが
おみなかみなが ヲミナ― 【女髪長】
〔斎宮の忌み詞〕
尼。[延喜式(斎宮寮)]
→かみなが
おみながみ
おみながみ ヲミナ― 【女神】
晴天を祈って作る紙人形。てるてるぼうず。「―には,衣(キヌ)ぬひてたてまつるこそよかなれ/蜻蛉(下)」
おみなご
おみなご ヲミナ― 【女子】
〔古くは「おみなこ」〕
女の子。若い女性。
おみなめし
おみなめし ヲミナメシ 【女郎花】
オミナエシの別名。[季]秋。
おみなめし
おみなめし ヲミナメシ 【女郎花】
能の一。四番目物。旅の僧が女郎花を折り取ろうとするのを小野頼風(ヨリカゼ)の霊が現れて止め,男塚・女塚のいわれを説く。その夜,再び頼風夫婦の霊が現れ恋の妄執を語る。
おみぬぐい
おみぬぐい [3] 【御身拭い】
京都市嵯峨の清涼寺で,四月一九日(もと陰暦三月一九日)に行う法会。釈迦堂本尊の釈迦像を,白い絹でぬぐい清める行事。みのごい。おみのごい。[季]春。《花を見て―見ぬ恨かな/河東碧梧桐》
おみや
おみや [0] 【御宮】
(1)神社の丁寧語。「―参り」
(2)「御宮入り」の略。
おみや
おみや [2]
「おみやげ」の略。主に女性・幼児が用いる。
おみやいり
おみやいり [0] 【御宮入り】
警察の隠語で,迷宮入りのこと。
おみやげ
おみやげ [0] 【お土産】
(1)みやげを丁寧にいう語。
(2)子供が友達と別れる時に体をたたき合う遊びで言う語。「―三つ凧(タコ)三つ」
(3)迷惑なもらい物をいう語。性病などのこと。
おみやげにんぎょう
おみやげにんぎょう [5] 【御土産人形】
御所人形の別名。江戸時代,諸国の大名やその家臣が京都から国に持ち帰ったところからいう。
おみわたり
おみわたり [0][3] 【御神渡り】
諏訪湖で見られる氷の亀裂現象。湖面が全面結氷してひびわれが生じ,この部分が再結氷し,朝の昇温に伴って氷が膨張し,割れ目の部分を押し上げて氷堤をつくる。諏訪大社の祭神が上社から下社へ渡った跡として,亀裂の方向で吉凶を占う。
おむ
お・む 【怖む】 (動マ下二)
⇒おめる(怖)
おむかい
おむかい [2] 【御向(か)い】
道を隔てて向こう側にある家を丁寧にいう語。「―の山田さん」
おむかえ
おむかえ [0] 【御迎え】 (名)スル
(1)迎えることの丁寧語。「盛装して―する」
(2)お盆に祖先の霊を迎えること。また,その時に燃やす火。
(3)臨終の時に,仏が人を浄土へ呼ぶために現れること。御来迎(ゴライゴウ)。「―が来る」
おむがし
おむが・し (形シク)
「うむがし」に同じ。「我が王(コニキシ)必ず君王(キミ)を―・しみせむ/日本書紀(神功訓)」
おむく
おむく 【御無垢】
■一■ (形動)[文]ナリ
世慣れてなくてうぶなさま。「―な品のよい女郎でござりやす/洒落本・契国策」
■二■ (名)
うぶな娘。「あの様なしやれ者より,―むく��の手いらずをだかせうぞ/浄瑠璃・今宮心中(中)」
おむこう
おむこう [2] 【御向こう】
⇒向(ム)こう付(ヅ)け
おむし
おむし
〔もと女房詞〕
味噌。[御湯殿上(慶長四)]
おむしゃる
おむしゃ・る (動ラ四)
〔「御(オ)申しある」の転〕
おっしゃる。「御目にかからいで帰つたと―・つてたまふ/狂言記・胸突」
おむす
おむす 【御娘】
〔「むす」は「むすめ」の略〕
他人の娘の敬称。「さあ��―や出なせえ/人情本・梅児誉美(後)」
おむすび
おむすび [2] 【御結び】
握り飯を丁寧にいう語。おにぎり。
おむつ
おむつ [2] 【御襁褓】
〔「むつ」は「むつき」の略〕
赤ん坊の尻に当て,大小便の汚れが衣服に付かないようにする布や紙。おしめ。「―がとれる」
おむつ
おむつ
a diaper.→英和
⇒襁褓(おしめ).
おむな
おむな 【嫗】
〔「おみな」の転〕
老女。老婆。「国つ神―に化(ナ)りてたちまちに路に逢へり/日本書紀(雄略訓)」
おむろ
おむろ 【御室】
(1)〔宇多天皇が建立し,退位後その御所としたことから〕
京都市右京区にある仁和寺(ニンナジ)の別名。御室御所。
(2)仁和寺の周辺の地。
(3)仁和寺の門跡(モンゼキ)。「仁和寺の―,みなこの殿の君だちにておはすれば/増鏡(藤衣)」
おむろごしょ
おむろごしょ 【御室御所】
仁和寺のこと。また,その住職。
おむろは
おむろは 【御室派】
真言宗の一派。御室仁和寺が本山。宇多天皇を派祖とし,古義真言宗の系統をひく。
おむろまいり
おむろまいり [4] 【御室参り】
弘法大師の命日に,御室にある仁和寺に詣でること。昔は陰暦三月二一日,現在は四月二一日。御室もうで。御影供(ミエイク)。
おむろもんぜき
おむろもんぜき 【御室門跡】
仁和寺の住職。宇多天皇が出家後この寺に入ったことから門跡の寺院となった。
おむろやき
おむろやき [0] 【御室焼】
仁和寺門前で野々村仁清が創始した色絵の陶器。元禄(1688-1704)初年に絶えたが,のち永楽和全が再興。優麗典雅な作風で京焼の手本となった。仁和寺焼。仁清焼。おもろやき。
おめ
おめ [0] 【御目】
(1)目の尊敬語。
(2)見ることの尊敬語。「―に触れる」「―が高い」「―がきく」
→め(目)
おめ
おめ【お目に掛かる】
see;→英和
meet;→英和
have the pleasure of seeing[meeting].〜に掛ける show;→英和
[贈る]give;→英和
send.→英和
おめ=が参(マイ)る
――が参(マイ)・る
目上の人に気に入られる。お目に入る。「―・つたなら,御見参で有らうず/狂言・今参(虎寛本)」
おめ=に入(イ)る
――に入(イ)・る
お気に入る。「―・つたら,そのまま御見参であろ/狂言記・文相撲」
おめ=に掛(カ)かる
――に掛(カ)か・る
(1)「会う」の謙譲語。目上の人にお会いする。「先方の御両親に―・る」
(2)御目にとまる。「院内の―・り,日本一番の名を得たる相撲なり/曾我 1」
おめ=に掛(カ)ける
――に掛(カ)・ける
目上の人に見せる。お見せする。「面白いものを―・けましょう」
おめ=に留(ト)まる
――に留(ト)ま・る
目上の人に認められる。目上の人の注意をひく。
おめ=に適(カナ)う
――に適(カナ)・う
目上の人の気に入る。おめがねにかなう。
おめ=長(ナゴ)う
――長(ナゴ)う
長い目で。先々まで。「―お導き下さい」
おめい
おめい ヲ― [0] 【汚名】
不名誉な評判。悪名。「―を着せられる」「―をそそぐ」「―挽回(バンカイ)」
おめい
おめい【汚名】
<bring> disgrace[dishonor] <on one's family> .→英和
〜を雪(そそ)ぐ wipe off a disgrace.
おめいく
おめいく [0][2] 【御影供】
〔「おみえいく(大御影供)」の転か〕
「会式(エシキ)」に同じ。
〔「みえいく」は別語〕
おめいこう
おめいこう [0] 【御命講】
「会式(エシキ)」に同じ。[季]秋。《菊鶏頭きり尽しけり―/芭蕉》
おめえ
おめえ [0] 【御前】 (代)
〔「おまえ」の転〕
二人称。
(1)同輩以下の者に対するぞんざいな言い方として用いられる。「おれがこうなったのも―のせいだ」
(2)近世には,対等あるいはそれ以上の者に対して,男女ともに用いる。「―お茶を上がるかえ/洒落本・青楼楽種」
おめえさま
おめえさま 【御前様】 (代)
二人称。対等あるいはそれ以上の者に対して,かなり高い敬意を表す。「きうくつにすわつて―といひ/柳多留 10」
おめえさん
おめえさん 【御前さん】 (代)
二人称。対等あるいはそれ以上の者に対して用いる。「―,お上がんなせえ/滑稽本・浮世床(初)」
おめえたち
おめえたち 【御前達】 (代)
二人称の複数。対等あるいはそれ以下の者に対して用いる。「第一―に切つかけも稽古もいらねえから,まちげえがなくつていい/滑稽本・八笑人」
おめえっち
おめえっち (代)
〔「おまえたち」の転〕
二人称。対等またはそれ以下の者に対するくだけた言い方。おめえら。「―や訳が分つてゐながら,つまらねえもんだぜ/滑稽本・浮世床(初)」
おめおめ
おめおめ [1] (副)
恥や不名誉に甘んじているさま。また,恥とも思わず平然としているさま。のめのめ。「こんな恥辱を受けた以上,―とは帰れない」「―(と)よくも来られるものだ」
おめおめ
おめおめ
〜と shamelessly;ignobly.
おめおめし
おめおめ・し (形シク)
恥じることなく平然としている。「―・しく見捨てはいかが帰るべきと/太平記 16」
おめかし
おめかし [2] (名)スル
〔「めかす」の連用形に「お」の付いたもの〕
おしゃれすること。「―して出かける」
おめかし
おめかし
〜する dress (oneself) up;make up (化粧).
おめがね
おめがね [2][0] 【御眼鏡】
人の資質や物事の善悪などを見抜く能力。鑑識眼。「―違い」
→めがね
おめがね=にかなう
――にかな・う
目上の人の気に入る。よいと認められる。「両親の―・った婿」
おめき
おめき ヲメキ [0] 【喚き】
大声で叫ぶこと。わめき。
おめく
おめ・く ヲメク 【喚く】 (動カ四)
〔「を」は擬声語〕
大声をあげる。わめく。「木の本を引きゆるがすに,あやふがりて猿のやうに…―・くもをかし/枕草子 144」
おめぐり
おめぐり [2] 【御廻・御回】
(1)宮中で,夏の土用に供御所(クゴシヨ)から奉られる味噌煮の団子。
(2)〔女房詞。飯を入れる椀の周囲に置くことから〕
おかず。おまわり。
(3)〔近世女性語〕
すりこぎ。
おめこ
おめこ [2]
俗に,女陰の称。
おめざ
おめざ [2]
〔幼児語。「めざ」は「目覚(ザ)め」の略〕
(1)眠りから覚めること。
(2)子供が眠りから覚めた時に与える菓子の類。おめざまし。
おめし
おめし【お召し】
summons.→英和
〜になる (1) call;→英和
summon.→英和
(2) put on (着る);wear.→英和
‖お召し物 clothes.お召し替え a change of clothes.
おめし
おめし 【御召(し)】
(1) [0]
呼ぶこと,乗ること,着ることの尊敬語。「王様の―があった」「服を―になる」
→召す
(2) [2]
「御召縮緬(チリメン)」の略。
(3) [2]
おめしもの。
おめしかえ
おめしかえ [2][0] 【御召(し)替え】 (名)スル
衣服を着かえること。また,そのための衣服を敬っていう語。
おめしちりめん
おめしちりめん [4] 【御召縮緬】
〔もと貴人が着用したからという〕
たて糸よこ糸ともに練り染め糸を用い,織り上げたのち,ぬるま湯に浸して強くもみ,表面に皺(シボ)を出した絹織物。婦人用の羽織・コートなどに用いる。おめし。縞縮緬。せば。
おめしもの
おめしもの [3][2] 【御召(し)物】
着る人を敬って,その着物をいう語。おめし。
おめしれっしゃ
おめしれっしゃ [4] 【御召(し)列車】
天皇・皇族の乗用に特別に運行される列車。
おめずおくせず
おめずおくせず 【怖めず臆せず】 (連語)
少しも恐れたり気おくれしたりすることなく。堂々と。「―意見を述べる」
→おめる(怖)
おめずおくせず
おめずおくせず【怯めず臆せず】
fearlessly.
おめだま
おめだま [2][0] 【御目玉】
目上の人からしかられること。「―をちょうだいする」「―を食う」
→大目玉
おめだま
おめだま【お目玉を食う】
get a scolding;be scolded[ <話> told off]; <You'll> catch it.
おめつけ
おめつけ [0] 【御目付け】
素行などを監視する役割。また,その人。「―役」
おめでた
おめでた
a happy event.〜だ be pregnant[ <話> expecting](妊娠).
おめでた
おめでた [0]
〔形容詞「おめでたい」の語幹〕
喜ばしいできごと。特に,妊娠・出産・結婚。「近々―なんだってね」「―つづき」
〔「御目出度」「御芽出度」は当て字〕
おめでたい
おめでた・い [4][0] (形)[文]ク おめでた・し
(1)「めでたい」の丁寧語。喜ぶにふさわしい。祝うべきである。「―・い結婚式」
(2)(皮肉な言い方で)善良で気がよすぎる。おひとよしだ。「―・い人間」
(3)物事の見通しが甘い。考えが楽観的すぎる。「どこまで―・い奴だ」
〔「御目出度い」「御芽出度い」は当て字〕
[派生] ――さ(名)
おめでたく∘なる
おめでたく∘なる
「死ぬ」を忌んでいう語。
おめでとう
おめでとう [0] (感)
〔形容詞「おめでたい」の連用形のウ音便〕
新年や慶事の際の挨拶(アイサツ)の言葉。「合格―」「新年―ございます」
〔「御目出度う」「御芽出度う」は当て字〕
おめでとう
おめでとう [0] 【御目出糖】
菓子の一。煎(イ)り種に砂糖と食用紅を加えていり,さらに小豆の甘納豆をまぜて赤飯のようにしたもの。出産・結婚などの祝儀に配る。
おめでとう
おめでとう
Congratulations!/Many happy returns of the day (誕生日に).→英和
おめどおり
おめどおり [0] 【御目通り】
(1)身分の高い人に会うこと。拝謁。「―を許される」
(2)貴人や主君の目の前。御面前。「―にて高名感状取るべき/浮世草子・武家義理物語 3」
おめみえ
おめみえ【お目見え】
audience (謁見);→英和
<make> one's debut[first appearance](初登場).
おめみえ
おめみえ [0] 【御目見・御目見得】 (名)スル
(1)目上の人,貴人に初めて会うこと。目見え。
(2)新たに人の前に姿を現すこと。「ニューモデルが―する」
(3)江戸時代,将軍に直接お目どおりすること。また,それが許される身分。
(4)歌舞伎・人形浄瑠璃などで,俳優・太夫・人形遣いなどが,初舞台・襲名またはその劇場での初出演などで演技すること。
(5)「御目見得奉公(オメミエボウコウ)」に同じ。
おめみえいか
おめみえいか [5] 【御目見以下】
江戸時代,徳川将軍直参の武士のうち,将軍に謁見する資格のないもの。御家人(ゴケニン)。
おめみえいじょう
おめみえいじょう [5] 【御目見以上】
江戸時代,徳川将軍直参の武士のうち,将軍に謁見する資格のあるもの。旗本。目見得以上。
おめみえかせぎ
おめみえかせぎ [5] 【御目見得稼ぎ】
「御目見得泥棒(オメミエドロボウ)」に同じ。
おめみえきょうげん
おめみえきょうげん [5] 【御目見得狂言】
御目見得{(3)}で演ずる狂言。
おめみえどろぼう
おめみえどろぼう [5] 【御目見得泥棒】
御目見得奉公をして家の事情に通じた頃,その家から金品を盗み取ること。おめみえかせぎ。
おめみえぼうこう
おめみえぼうこう [5] 【御目見得奉公】
正式に雇われる前に,試験的に二,三日主家に奉公すること。御目見得。目見得。
おめむし
おめむし [2] 【おめ虫】
「草鞋(ワラジ)虫」の異名。
おめもじ
おめもじ [0] 【御目文字】 (名)スル
〔お目にかかる意の文字詞。もと近世女性語〕
お目にかかることをいう女性語。「一度―いたしたく…」
おめり
おめり 【於女里】
(1)鎧(ヨロイ)で,胴丸や腹巻などの金具回りと小札(コザネ)の間に,高さを平均するために入れる漆塗りの紙または革。
(2)袘(フキ)の古名。
おめる
おめ・る (動ラ四)
(1)さがって並ぶ。ずれて並ぶ。「三位の宰相は中納言の末に―・る也/建武年中行事」
(2)ずれて重なっていて,下の物の端が少し出ている。「衣の襟袖の口と襟との内へ―・る所にあかいを付くるぞ/毛詩抄 6」
おめる
お・める 【怖める】 (動マ下一)[文]マ下二 お・む
気おくれする。ひるむ。「少しも―・めたる顔色なく/当世書生気質(逍遥)」
おめ虫
おめむし [2] 【おめ虫】
「草鞋(ワラジ)虫」の異名。
おも
おも [1] 【面】
(1)表面。うわべ。「池の―」
(2)顔。顔つき。「―知る児らが見えぬころかも/万葉 3068」
(3)面影。様子。「寝もとか子ろが―に見えつる/万葉 3473」
〔現代では「おもやせ」「おもやつれ」「おもなが」などの形で用いられる〕
おも
おも [1] 【主・重】
■一■ (形動)[文]ナリ
いろいろあるなかで中心をなすこと。主要であること。第一である・こと(さま)。
→おもな
→おもに
■二■ (名)
〔普通「オモ」と書く〕
(1)能・狂言で,シテの別名。
(2)「おもあど」の略。
おも
おも 【母】
(1)はは。母親。「泣く子らをおきてそ来ぬや―なしにして/万葉 4401」
(2)うば。めのと。「乳飲めや君が―求むらむ/万葉 2925」
おもあど
おもあど [0] 【重あど・主あど】
狂言で,アドが複数で登場する場合,その主となる方。一のアド。オモ。
→あど
おもあわせ
おもあわせ [3] 【面合(わ)せ】
二つの物の表と表とが合うように重ねること。
⇔裏合わせ
「―に畳む」
おもい
おも・い [0] 【重い】 (形)[文]ク おも・し
(1)目方が多い。比重が大きい。また,そのように感じられる。「鉛は鉄より―・い」「―・い荷物」
(2)疲れ・病気・悩みなどで,重苦しく感じられる。「足が―・い」「頭が―・い」「気が―・い」
(3)動作が軽快でない。動きが鈍い。「腰の―・い人」「尻が―・い」「口が―・い」
(4)安定感・重量感があって,攻略しにくい。「―・い腰の力士」「―・い球を投げる投手」
(5)重要だ。大切だ。「―・い任務」「―・い地位」
(6)軽々しく扱えない。深刻だ。ひどい。「―・い病気」「―・い罪」「荷が―・い」
(7)態度・人柄が軽率でない。慎重だ。「いと―・き御心なれば…人の忍びて啓しけむことを漏らさせ給はじ/源氏(手習)」
⇔軽い
[派生] ――げ(形動)――さ(名)――み(名)
おもい
おもい【思い】
thought (思想);→英和
feeling (感情);→英和
mind[heart](心中);→英和
love[affection](愛情);→英和
wish[desire](願望);→英和
expectation (期待);→英和
(an) intention,will (意志).〜も寄らぬ unexpected.→英和
〜の外に unexpectedly.→英和
悲しい(気まずい)〜をする have a sad (an awkward) experience.
おもい
おもい【重い】
heavy (目方);→英和
important (重要);→英和
grave (重大);→英和
serious (病など);→英和
severe (罰など);→英和
heavy(-hearted) (気分).
おもい
おもい オモヒ [2] 【思い】
(1)思うこと。思うところ。考え。思慮。「―を述べる」「―にふける」
(2)感じること。感じ。経験。「いやな―をした」「やっとの―で作り上げた」
(3)予想すること。もくろみ。推量。「―どおりになる」「―のほかの収穫」
(4)あれこれ心に浮かべること。「―が乱れる」
(5)気にかけること。心配すること。「親―」「―に沈む」
(6)希望すること。願い。「―を遂げる」「長年の―がかなう」
(7)思いしたうこと。恋すること。恋心。「―を寄せる」「―がつのる」
(8)恨み。にくみ。
(9)喪に服すること。また,その期間。喪中。「女のおやの―にて山寺に侍りけるを/古今(哀傷詞)」
〔「想い」「念い」などとも書く〕
おもい=が届(トド)く
――が届(トド)・く
こちらの気持ちが相手に理解される。
おもい=も寄(ヨ)ら∘ない
――も寄(ヨ)ら∘ない
考えもつかない。想像もできない。「―∘ない知らせに耳を疑った」
おもい=も掛(カ)け∘ない
――も掛(カ)け∘ない
全く予想もしていない。思ってもいない。思いがけない。「―∘ない展開になる」
おもい=を寄(ヨ)せる
――を寄(ヨ)・せる
気持ちを向ける。恋心をいだく。
おもい=を懸(カ)ける
――を懸(カ)・ける
(1)恋い慕う。執着する。情をかける。懸想(ケソウ)する。
(2)心配をかける。心配させる。「母御に―・け申す事よもあらじ/謡曲・鳥追舟」
おもい=を晴(ハ)らす
――を晴(ハ)ら・す
(1)深く心にかけていた恨みや憂さを晴らす。
(2)望んでいたことを実現する。
おもい=を致(イタ)す
――を致(イタ)・す
そのことに考えを及ぼす。
おもい=を馳(ハ)せる
――を馳(ハ)・せる
遠く離れているものごとについて,いろいろと想像し思いをつのらせる。「ふるさとに―・せる」
おもい=内にあれば色外にあらわる
――内にあれば色外にあらわる
〔大学〕
心に思うことがあると,自然に顔色や態度にあらわれる。心内にあれば色外にあらわる。
おもい=半(ナカ)ばに過ぐ
――半(ナカ)ばに過ぐ
〔易経(繋辞下)〕
(1)考えてみて思い当たることが多い。おおよそはわかる。
(2)考えた以上なので感無量である。
おもい=邪(ヨコシマ)なし
――邪(ヨコシマ)なし
〔「詩経(魯頌)」「論語(為政)」〕
心に邪念がない。純粋な心がそのまま表れていて,いつわりがない。
おもいあう
おもいあ・う オモヒアフ 【思ひ敢ふ】 (動ハ下二)
(下に打ち消しを伴う)
(1)思い切る。決心する。「玉の緒の短き心―・へず/古今(雑体)」
(2)考えつく。予期する。「まだ―・へぬ程なれば/源氏(東屋)」
おもいあう
おもいあ・う オモヒアフ [4][0] 【思い合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)愛し合う。「互いに―・った仲」
(2)(複数の人が)同じようにものを思う。「さぶらふ人々もこしらへわびつつ心細く―・へり/源氏(須磨)」
(3)偶然考えが一致する。考えがぴったりあう。「これは―・うた事ぢや/狂言記・雁雁金」
おもいあがり
おもいあがり オモヒ― [0] 【思い上(が)り】
思いあがること。つけあがること。うぬぼれ。「―もほどほどにしろ」
おもいあがる
おもいあが・る オモヒ― [5][0] 【思い上(が)る】 (動ラ五[四])
(1)実際よりえらい者だと思い込む。いい気になる。うぬぼれる。「―・った態度」
(2)気位を高くもつ。自負する。「はじめよりわれはと,―・り給へる御かたがた/源氏(桐壺)」
おもいあがる
おもいあがる【思い上がる】
become conceited;→英和
be puffed up <with success> .思い上がった conceited <young man> .
おもいあぐねる
おもいあぐ・ねる オモヒ― [6] 【思い倦ねる】 (動ナ下一)
考えがまとまらず,あれこれと思い惑う。考えあぐねる。
おもいあたる
おもいあたる【思い当たる】
[事物が主語]occur to one[one's mind];[人が主語]recall[remember];→英和
think <of> .→英和
おもいあたる
おもいあた・る オモヒ― [5][0] 【思い当(た)る】 (動ラ五[四])
なるほどと気づく。「―・るふしがある」
おもいあつ
おもいあ・つ オモヒ― 【思ひ当つ】 (動タ下二)
(1)気づく。思いつく。「いとしるく―・てられ給へる御側目を見過さで/源氏(夕顔)」
(2)考えてそれぞれに割り当てる。「女房の中にも,品々に―・てたるきはぎは/源氏(柏木)」
おもいあつかう
おもいあつか・う オモヒアツカフ 【思ひ扱ふ】 (動ハ四)
(1)心をくばって世話する。「いとしのびて隠ろへて―・ふを,あはれにうれしと思して/寝覚 2」
(2)心を痛める。思い悩む。「―・ふ煩悩の焔皆滅除すらむと覚ゆ/栄花(玉の台)」
おもいあつむ
おもいあつ・む オモヒ― 【思ひ集む】 (動マ下二)
あれこれと思う。いろいろなことを思う。「つくづくと臥して―・むることぞあいなきまで多かるを/蜻蛉(中)」
おもいあまる
おもいあまる【思い余る】
be unable to decide (for oneself).
おもいあまる
おもいあま・る オモヒ― [5] 【思い余る】 (動ラ五[四])
あれこれ考えたがどうしてもよい考えが浮かばない。思案にあまる。現代語では,多く「思い余って」の形で用いる。「―・って上司に相談する」「をとこ,臥して思ひ,起きて思ひ,―・りて/伊勢 56」
おもいあわせる
おもいあわせる【思い合わせる】
think about;consider.→英和
いろいろ〜と all things considered.
おもいあわせる
おもいあわ・せる オモヒアハセル [6] 【思い合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 おもひあは・す
(1)一つの事を他の事と比べて考える。考えあわせる。「あれこれと―・せて迷う」
(2)思いあたる。「われなりけりと―・せば,さりとも罪ゆるしてむ/源氏(夕顔)」
おもいいず
おもいい・ず オモヒイヅ 【思ひ出づ】 (動ダ下二)
思い起こす。思い出す。「かうにこそありけれ,と夢のやうに―・づ/寝覚 1」
おもいいたる
おもいいた・る オモヒ― [5][0] 【思い至る】 (動ラ五[四])
〔「想い到る」とも書く〕
考えがそこにたどりつく。思い及ぶ。「我が身の不明に―・る」
おもいいり
おもいいり オモヒ― 【思ひ入り】
(1)思い込むこと。おもいいれ。
(2)深く思いをかけた人。「何故に女房持ちやらぬ,但しどこぞに―がなあるかいの/浄瑠璃・今宮心中(上)」
おもいいる
おもいい・る オモヒ― 【思ひ入る】
■一■ (動ラ四)
(1)深く心に思う。「深くなさけなく憂しと―・りたるさまも/源氏(帚木)」
(2)望んで入る。「―・りたらむ山住みの心地/源氏(椎本)」
■二■ (動ラ下二)
深く心にかける。「つらきも憂きもかたはら痛き事も―・れたるさまならで/源氏(夕顔)」
おもいいれ
おもいいれ オモヒ― [0] 【思い入れ】
■一■ (名)スル
(1)深く心にかけて思うこと。執心。「前々から強い―のあること」
(2)歌舞伎で,言葉によらずにしぐさや表情・感情で心理を表現すること。また,その演技。
(3)〔(2)の意から〕
芝居がかった動作や表情。「―たっぷりの動作」
(4)見込み。もくろみ。「―にて売る人あり買ふ人あり/浮世草子・永代蔵 1」
(5)信用。信望。人気。「人の―もよろしく/浮世草子・織留 4」
(6)考え。思案。「―を胸に持つて罷りしさる/浮世草子・禁短気」
■二■ (副)
思う存分。徹底的に。おもいれ。「親父が―負けてせんかたなく娘を売る/洒落本・蕩子筌枉解」
おもいいれ
おもいいれ【思い入れ】
contemplation.→英和
〜をする strike a pose <of grief> (役者が).→英和
おもいう
おもい・う オモヒ― 【思ひ得】 (動ア下二)
思いつく。考えつく。「その人とは更にえ―・え侍らず/源氏(夕顔)」
おもいうかぶ
おもいうかぶ【思い浮かぶ】
⇒思い付く.
おもいうかぶ
おもいうか・ぶ オモヒ― [0][5] 【思い浮(か)ぶ】
■一■ (動バ五[四])
念頭にうかぶ。「ふるさとの山河が―・ぶ」
■二■ (動バ下二)
⇒おもいうかべる
おもいうかべる
おもいうかべる【思い浮かべる】
⇒思い出す.
おもいうかべる
おもいうか・べる オモヒ― [0][6] 【思い浮(か)べる】 (動バ下一)[文]バ下二 おもひうか・ぶ
(1)心の中に描く。思い出す。想起する。「楽しかったことを―・べる」
(2)頭に描く。連想する。「『海』という言葉から何を―・べますか」
おもいうとむ
おもいうと・む オモヒ― 【思ひ疎む】 (動マ四)
うとましく思う。「心のへだてありけると―・まれ奉らむ/源氏(明石)」
おもいうんず
おもいうん・ず オモヒ― 【思ひ倦んず】 (動サ変)
いろいろと思い悩んでいやになる。「世の中を―・じて/伊勢 102」
おもいえがく
おもいえが・く オモヒヱガク [5][0] 【思い描く】 (動カ五[四])
情景などを想像して頭の中に描く。「新しい生活を―・く」
[可能] おもいえがける
おもいおきつ
おもいおき・つ オモヒ― 【思ひ掟つ】 (動タ下二)
思い定める。心に決める。「宮仕へやがてせさすべく―・てたり/源氏(乙女)」
おもいおく
おもいお・く オモヒ― 【思ひ置く】 (動カ四)
(1)心に決めておく。「終の頼みどころには―・くべかりける/源氏(帚木)」
(2)心を残す。思い残す。「我は一人の子なければ,この世に―・く事なきに/平家 11」
おもいおこす
おもいおこす【思い起こす】
⇒思い出す.
おもいおこす
おもいおこ・す オモヒ― [5] 【思い起(こ)す】 (動サ五[四])
(1)以前に経験した事などを思い出す。「学生時代を―・す」
(2)心をふるい起こす。「翁(オキナ)び果てにたる心地し侍るを,今よりはと―・し侍りてなむ/源氏(蜻蛉)」
[可能] おもいおこせる
おもいおこす
おもいおこ・す オモヒ― 【思ひ遣す】 (動サ下二)
こちらの方に思いをよこす。気づかう。「伊勢まで誰か―・せむ/源氏(賢木)」
おもいおとす
おもいおと・す オモヒ― 【思ひ貶す】 (動サ四)
劣っていると考える。見下げる。「人も―・し/源氏(薄雲)」
おもいおもい
おもいおもい オモヒオモヒ [4] 【思い思い】 (副)
人々がそれぞれ自分の思ったとおりに。めいめいの考えに従って。「―の衣装を身につける」「―の道を進む」
おもいおもいに
おもいおもいに【思い思いに】
each in his own way.
おもいおもう
おもいおも・う オモヒオモフ 【思ひ思ふ】 (動ハ四)
強く思う。深く思い続ける。「ねたき目見せむと―・ふ/落窪 2」
おもいおよぶ
おもいおよ・ぶ オモヒ― [5][0] 【思い及ぶ】 (動バ五[四])
考えが及ぶ。思い至る。「そこまでは―・ばなかった」
おもいかえす
おもいかえす【思い返す】
(1) reconsider;→英和
think better <of> (考え直す);change one's mind.(2) look back (回顧).
おもいかえす
おもいかえ・す オモヒカヘス [4] 【思い返す】 (動サ五[四])
(1)過ぎ去ったことをもう一度思い浮かべる。回顧する。「学生時代を―・す」
(2)考えを変える。考え直す。「―・して外出をやめる」
(3)思惑が外れる。「憑て行たる所にも―・して,此にてはえ殺さじと言ければ/今昔 31」
おもいかえる
おもいかえ・る オモヒカヘル 【思ひ返る】 (動ラ四)
気持ちや考えが元に戻る。「かく言ひ契りつれば―・るべきにもあらず/蜻蛉(下)」
おもいかぎる
おもいかぎ・る オモヒ― 【思ひ限る】 (動ラ四)
あきらめる。おもいきる。「今は斯かる方に―・りつる有様になむ/源氏(手習)」
おもいかく
おもいか・く オモヒ― 【思ひ懸く】 (動カ下二)
(1)予期する。「宮仕へにいで立ちて―・けぬさいはひ取り出づるためしども多かるかし/源氏(帚木)」
(2)恋いしたう。懸想(ケソウ)する。「男,―・けたる女のえ得まじうなりての世に/伊勢 55」
おもいかしずく
おもいかしず・く オモヒカシヅク 【思ひ傅く】 (動カ四)
大切に世話をし育てる。「いと,やむごとなき物に―・きたてまつり給ふなり/源氏(東屋)」
おもいかぬ
おもいか・ぬ オモヒ― 【思ひ兼ぬ】 (動ナ下二)
(1)恋しさを抑えきれなくなる。「隠れし君を―・ねつも/万葉 3475」
(2)考え及ばなくなる。「行かむたどきも―・ねつも/万葉 3696」
おもいかねのかみ
おもいかねのかみ オモヒカネ― 【思兼神・思金神】
記紀神話の神。高皇産霊尊(タカミムスヒノミコト)の子で思慮の神。天の岩屋戸に隠れた天照大神(アマテラスオオミカミ)を,慰め誘い出す方法を考え出した。また,葦原中国(アシハラノナカツクニ)平定の使者を選定し,瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)に従って地上に下った。八意思兼神(ヤゴコロオモイカネノカミ)。
おもいかまう
おもいかま・う オモヒカマフ 【思ひ構ふ】 (動ハ下二)
企てる。計画する。「人疾くしづめなど,心知れるどちは―・ふ/源氏(総角)」
おもいかわす
おもいかわ・す オモヒカハス 【思ひ交はす】 (動サ四)
互いに恋しく思う。「互ひに―・し給へり/源氏(若菜下)」
おもいがお
おもいがお オモヒガホ 【思ひ顔】
(1)心の中の思いが表れている顔つき。「つれなさを憂しと思へる人はよに笑みせじとこそ―なれ/落窪 1」
(2)恋しく思っているような顔つき。「思はぬ人を―にとりなす言の葉/源氏(総角)」
おもいがけず
おもいがけず オモヒガケ― [5][4] 【思い掛けず】 (副)
思いも寄らず。意外にも。「―大金が手に入った」
おもいがけない
おもいがけな・い オモヒガケ― [5][6] 【思い掛け無い】 (形)[文]ク おもひがけな・し
思ってもみなかった。意外だ。予期しない。「―・い好運にであう」
おもいがけない
おもいがけない【思いがけない】
unexpected;→英和
unforeseen;→英和
思いがけなく unexpectedly;→英和
by accident[chance];suddenly (不意に).
おもいがわ
おもいがわ オモヒガハ 【思ひ川】
(1)思いが深く絶える間もないことを,川の流れにたとえていう語。「―たえず流るる水の泡のうたかた人にあはで消えめや/後撰(恋一)」
(2)福岡県太宰府市の太宰府天満宮境内を流れる御笠川の上流。思染川,逢初(アイゾメ)川。
〔筑前国の歌枕とする説もあるが,この川を指しているかどうかは不明〕
→染川
おもいきった
おもいきった オモヒキツ― 【思い切った】 (連語)
連体詞的に用いる。普通では考えられないような。おどろくほど大胆な。「―処置を取る」
おもいきって
おもいきって オモヒキツ― 【思い切って】 (連語)
副詞的に用いる。やりにくいことを決意を固めてするさま。決心して。「―やってみよう」
おもいきや
おもいきや オモヒ― [2] 【思いきや】 (連語)
〔動詞「思う」の連用形に過去の助動詞「き」と反語の助詞「や」が付いたもの〕
(1)予想に反して。意外にも。…と思ったがどうしてか。「楽勝と―,案外の苦戦だった」
(2)そんな事を考えたであろうか,いや全く予想もしなかった。「忘れては夢かとぞ思ふ―雪ふみわけて君を見むとは/伊勢 83」
おもいきゆ
おもいき・ゆ オモヒ― 【思ひ消ゆ】 (動ヤ下二)
気がめいる。「いとかすかなる有様に―・えて/源氏(末摘花)」
おもいきり
おもいきり【思い切り】
(1)〔名〕resignation (諦め);→英和
(a) resolution[decision](決心).→英和
(2)〔副〕to one's heart's content (思う存分).
〜の良い(悪い) (ir)resolute;→英和
(in)decisive.→英和
おもいきり
おもいきり オモヒ― [0] 【思い切り】
■一■ (名)
決心すること。あきらめること。「―よく捨てる」「―が悪い」
■二■ (副)
したいと思うだけ。存分に。「―身体を動かして汗を流す」
おもいきる
おもいきる【思い切る】
give up (断念する);resign oneself <to> (諦める);make up one's mind <to do> (決心).思い切った(て) bold(ly);→英和
daring(ly);→英和
drastic(-ally).→英和
思い切って…する venture[dare] <to do> .→英和
おもいきる
おもいき・る オモヒ― [4] 【思い切る】 (動ラ五[四])
(1)きっぱりあきらめる。「家庭の事情で進学を―・る」
(2)心を決める。覚悟する。「―・りたる道なれども/平家 10」
→おもいきって
→おもいきった
[可能] おもいきれる
おもいくずおる
おもいくずお・る オモヒクヅホル 【思ひ頽る】 (動ラ下二)
がっかりして気が弱くなる。気がくじける。「われ亡くなりぬとて口惜しう―・るな/源氏(桐壺)」
おもいくずれる
おもいくず・れる オモヒクヅレル [6] 【思い頽れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二おもひくづ・る
思いが弱る。思いがくじける。「柳之助は近頃遽(ニワカ)に甚しく―・れて,間(ヒマ)さへあれば太息(タメイキ)を吐(ツ)いて/多情多恨(紅葉)」
おもいくたす
おもいくた・す オモヒ― 【思ひ腐す】 (動サ四)
心の中でけなす。悪く思う。「いかがは推し量り―・さむ/源氏(帚木)」
おもいくだく
おもいくだ・く オモヒ― 【思ひ砕く】
■一■ (動カ四)
あれこれと思案して気をもむ。「遂にかくかけとどめ奉り給へるものをなどとり集めて―・くに/源氏(柏木)」
■二■ (動カ下二)
思い乱れる。「ちぢに―・くれど宣ふ人しなければ/宇津保(俊蔭)」
おもいくっする
おもいくっ・する オモヒ― [6] 【思い屈する】 (動サ変)[文]サ変 おもひくつ・す
気がめいる。元気がなくなる。「恋ひ煩つたり,―・したり/思出の記(蘆花)」
おもいくらべる
おもいくら・べる オモヒ― [6] 【思い比べる】 (動バ下一)[文]バ下二 おもひくら・ぶ
比べて考える。心の中で比べる。「自分の若かった頃と今を―・べる」
おもいくんず
おもいくん・ず オモヒ― 【思ひ屈ず】 (動サ変)
文語サ変動詞「おもいくっす」の促音を「ん」で表記したもの。「かくのみ―・じたるを/更級」
おもいぐさ
おもいぐさ オモヒ― 【思ひ草】
(1)ナンバンギセルの古名か。「道の辺の尾花が下の―/万葉 2270」
〔和歌では多く「思い種(グサ)」とかけて詠まれ,また忍ぶ恋をする人にたとえられる。古来,種々の説があり,オミナエシ・シオン・ススキ・ツユクサ・サクラ・リンドウ・チガヤ・ナデシコなどの異名ともいう〕
(2)タバコの異名。「一わの火縄に火を付けて相合ぎせる―/浄瑠璃・丹波与作(下)」
おもいぐさ
おもいぐさ オモヒ― 【思ひ種】
物思いのたね。「これを見るたびにいや増しの―/謡曲・松風」
おもいぐま
おもいぐま オモヒ― 【思ひ隈】
深い思慮。深い思いやり。「―ありて,心くるしう物せさせ給ふべきなり/浜松中納言 4」
おもいぐまなし
おもいぐまな・し オモヒグマ― 【思ひ隈無し】 (形ク)
(1)相手に対して心が行き届かない。思いやりがない。「むなしく見なされたてまつらむが,いと―・かるべければ/源氏(若菜下)」
(2)考えが足りない。「などて昔の人の心掟てをもて違へて―・かりけむ/源氏(宿木)」
おもいけつ
おもいけ・つ オモヒ― 【思ひ消つ】 (動タ四)
(1)無理に忘れる。「よろづの事すさびにこそあれと―・たれ給ふ/源氏(澪標)」
(2)無視する。「人の―・ち,なき物にもてなすさまなりし/源氏(葵)」
おもいげ
おもいげ オモヒ― 【思ひげ】 (名・形動ナリ)
物を思っているさま。「あやしうくやしと―なる時がちなり/蜻蛉(上)」
おもいこがれる
おもいこがれる【思い焦がれる】
burn with love <for> ;pine <after,for> .→英和
おもいこがれる
おもいこが・れる オモヒ― [6][0] 【思い焦がれる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 おもひこが・る
たまらなく恋しく思う。「恋人に―・れる」
おもいこみ
おもいこみ オモヒ― [0] 【思い込み】
(1)そうだとばかり信じきっていること。
(2)それ以外にはないと固く心に決めること。「―の強い男」
おもいこむ
おもいこ・む オモヒ― 【思ひ籠む】 (動マ下二)
外に表さないで,心中深く思う。「恋しきも―・めつつあるものを/後撰(恋三)」
おもいこむ
おもいこ・む オモヒ― [4][0] 【思い込む】 (動マ五[四])
(1)そうだと固く信じる。「本当だと―・む」
(2)必ずやり遂げると固く決心する。「―・んだら命がけ」
おもいこむ
おもいこむ【思い込む】
be convinced that… (固く信じる);be under the impression that… (つもりでいる);set one's heart <on a matter> (一心になる);fall in love <with> (ほれ込む).
おもいご
おもいご オモヒ― 【思ひ子】
かわいく思う子。いとし子。「―の跡を尋ねて迷ふなり/謡曲・隅田川」
おもいさだめる
おもいさだ・める オモヒ― [6][0] 【思い定める】 (動マ下一)[文]マ下二 おもひさだ・む
考えて心を決める。心に決める。「ここが勝負どころと―・めてたたかう」
おもいさます
おもいさま・す オモヒ― 【思ひ醒す】 (動サ四)
心を冷静にする。「強いてこの事を―・さむと思ふ方にて/源氏(若菜下)」
おもいざし
おもいざし オモヒ― 【思ひ差し】
この人にと相手を決めて酒をつぐこと。
⇔思い取り
「熊井や片岡に―せん/義経記 7」
おもいしずまる
おもいしずま・る オモヒシヅマル 【思ひ鎮まる】 (動ラ四)
(1)気持ちがしずまる。「いささか―・らむ折になむ/源氏(蜻蛉)」
(2)落ち着いていて控えめである。「御身の飾りも心につかずのみ,―・り給へり/源氏(匂宮)」
おもいしずむ
おもいしず・む オモヒシヅム 【思ひ鎮む】 (動マ下二)
気持ちをしずめる。「さかしく―・むる心も失せて/源氏(若菜下)」
おもいしずむ
おもいしず・む オモヒシヅム 【思ひ沈む】 (動マ四)
深く考え込む。気がめいる。「女は更にもいはず―・みたり/源氏(明石)」
おもいしぬ
おもいし・ぬ オモヒ― 【思ひ死ぬ】 (動ナ変)
思いこがれて死ぬ。「紅の色にな出でそ―・ぬとも/万葉 683」
おもいしむ
おもいし・む オモヒ― 【思ひ染む】
■一■ (動マ四)
深く思いをかける。「いとあはれと物を―・みながら言にいでても聞えやらず/源氏(桐壺)」
■二■ (動マ下二)
深く心にしみこませる。「―・めてし事は更に御心に離れねど/源氏(賢木)」
おもいしらせる
おもいしら・せる オモヒ― [6][0] 【思い知らせる】 (動サ下一)[文]サ下二 おもひしら・す
相手の誤りや思い上がりなどを身にしみてわからせる。「いつか―・せてやる」
おもいしる
おもいし・る オモヒ― [4][0] 【思い知る】 (動ラ五[四])
つくづくと身にしみて悟る。わきまえる。「芸の未熟さを―・る」「どうだ,―・ったか」
おもいしる
おもいしる【思い知る】
see;→英和
realize;→英和
know to one's cost;learn a lesson.→英和
思い知らせる teach <a person> a lesson.
おもいじに
おもいじに オモヒ― [0] 【思い死に】 (名)スル
思いこがれたすえに,死ぬこと。こがれ死に。
おもいすぐす
おもいすぐ・す オモヒ― 【思ひ過ぐす】 (動サ四)
(1)心にとめずに過ごしてしまう。忘れる。「今は人知れぬさまになりゆくものをと―・して/蜻蛉(下)」
(2)そのことを思い悩みながら日を過ごす。「ちぢの憂きふしを余り―・し来て/寝覚 4」
おもいすごし
おもいすごし オモヒ― [0] 【思い過(ご)し】
考えすぎること。取り越し苦労。思いすぎ。「それは君の―だ」
おもいすごす
おもいすごす【思い過ごす】
worry too much <about> .思い過ごし (a) groundless fear.
おもいすごす
おもいすご・す オモヒ― [5] 【思い過(ご)す】 (動サ五[四])
(1)よけいなことまで考えて気をもむ。取り越し苦労をする。「―・してくよくよする」
(2)〔上代東国方言〕
「思い過ぐす{(1)}」に同じ。「かなしけ児ろを―・さむ/万葉 3564」
おもいすつ
おもいす・つ オモヒ― 【思ひ捨つ】 (動タ下二)
心にかけることをやめる。見捨てる。「―・てがたきこと多し/徒然 19」
おもいすます
おもいすま・す オモヒ― 【思ひ澄ます】 (動サ四)
(1)心を落ち着けて考える。冷静に考える。「世の中を深くあぢきなきものに―・したる心なれば/源氏(匂宮)」
(2)俗世間を離れて仏道に専心する。行いすます。「世を―・したる尼君達/源氏(賢木)」
おもいせく
おもいせ・く オモヒ― 【思ひ塞く】 (動カ四)
思いを無理に抑えつける。「―・く心のうちの滝なれや/古今(雑下)」
おもいせまる
おもいせま・る オモヒ― [5] 【思い迫る】 (動ラ五[四])
喜怒哀楽や恋慕などの思いで胸が一杯になる。「―・る余に半(ナカバ)は独語になつて,覚えず悲(カナシミ)を漏すのである/多情多恨(紅葉)」
おもいそむ
おもいそ・む オモヒ― 【思ひ染む】
■一■ (動マ四)
深く心に思う。決意する。「年来―・み願ひし事にて/沙石 10」
■二■ (動マ下二)
(1)深く心に染めつける。「なぞもかく―・めけむ桜花/増鏡(藤衣)」
(2)深く恋い慕う。「などてかくはひあひがたきむらさきを心に深く―・めけむ/源氏(真木柱)」
おもいただよう
おもいただよ・う オモヒタダヨフ 【思ひ漂ふ】 (動ハ四)
心が定まらない。心が迷う。「中頃―・はれし事は/源氏(若菜上)」
おもいたつ
おもいたつ【思い立つ】
make up one's mind <to do> ;take <it> into one's head <to do> ;plan <to do> .→英和
おもいたつ
おもいた・つ オモヒ― [4] 【思い立つ】 (動タ五[四])
何かしようと決心する。その気になる。「急に―・って旅に出る」
おもいたのむ
おもいたの・む オモヒ― 【思ひ頼む】 (動マ四)
頼みに思う。「あはれ,いまはかくてあるべき物と―・むに/寝覚 4」
おもいたゆ
おもいた・ゆ オモヒ― 【思ひ絶ゆ】 (動ヤ下二)
思うことをやめる。あきらめる。「旅なれば―・えてもありつれど/万葉 3686」
おもいたゆむ
おもいたゆ・む オモヒ― 【思ひ弛む】 (動マ四)
(1)気がゆるむ。ほっとする。「なに事をみきくにもかたとき―・む事は,いかにしてかあらむ/右京大夫集」
(2)ためらいながら思う。「山のあなたのすまひにも,心苦しき様をひきこめむもいかが,など―・みて/狭衣 4」
おもいたわむ
おもいたわ・む オモヒ― 【思ひ撓む】 (動マ四)
気が弱くなる。心がくじける。「たわや女の―・みてたもとほり/万葉 935」
おもいだしわらい
おもいだしわらい オモヒダシワラヒ [6] 【思い出し笑い】 (名)スル
何かを思い出してひとりで笑うこと。「―をする」
おもいだす
おもいだ・す オモヒ― [4][0] 【思い出す】 (動サ五[四])
過去のことや,忘れていたことを心の中に思い浮かべる。「用事を―・す」「青春時代のことが―・される」「―・したように雨が降る」
[可能] おもいだせる
おもいだす
おもいだす【思い出す】
remember;→英和
recall;→英和
recollect;→英和
be reminded <of> .思い出させる remind one <of a thing> .思い出したように by fits (and starts).
おもいちがい
おもいちがい オモヒチガヒ [0] 【思い違い】 (名)スル
間違って考えたり理解したりしていること。また,その事柄。考え違い。勘違い。思い違え。「うっかり―する」
おもいちがい
おもいちがい【思い違い】
(a) misunderstanding;→英和
a mistake.→英和
〜をする misunderstand;→英和
mistake;be wrong.
おもいちがえる
おもいちが・える オモヒチガヘル [0][6] 【思い違える】 (動ア下一)[文]ハ下二 おもひちが・ふ
考え違いをする。「兄を弟と―・えた」
おもいつき
おもいつき オモヒ― [0] 【思い付き】
■一■ (名)
(1)ふと心に浮かんだこと。「その場の―で物をいう」
(2)よい考え。よい工夫。着想。「いい―があったら教えて下さい」
(3)あるものに心を寄せること。ひいきにすること。「都の評判よろしけれども大坂においては―うすし/浮世草子・元禄太平記」
■二■ (名・形動)[文]ナリ
おもしろいと感じる・こと(さま)。「この国で―な商売がありやす/西洋道中膝栗毛(魯文)」
おもいつき
おもいつき【思い付き】
an idea;→英和
a suggestion.→英和
〜の casual.→英和
おもいつく
おもいつく【思い付く】
think <of> ;→英和
hit upon;[事物が主語]occur to one.
おもいつく
おもいつ・く オモヒ― [4][0] 【思い付く】
■一■ (動カ五[四])
(1)ふと考えが心に浮かぶ。「いい方法を―・いた」
(2)恋しいと思う。心がひかれる。好感をもつ。「―・きにし君が目に/万葉 3248」「ことに若くかたちよき人の言(コト)うるはしきは,忘れがたく―・かるるものなり/徒然 233」
■二■ (動カ下二)
ふと考えつく。「―・けたることこそあれ/浮世草子・五人女 3」
おもいつつむ
おもいつつ・む オモヒ― 【思ひ包む】 (動マ四)
心の中に包み隠す。遠慮する。「ひとへに物を―・み/源氏(玉鬘)」
おもいつづける
おもいつづ・ける オモヒ― [0][6] 【思い続ける】 (動カ下一)[文]カ下二 おもひつづ・く
(1)考え続ける。「必ず帰ってくると―・けてきた」
(2)いちずに心の中で恋い慕う。「初恋の女性を―・ける」
(3)感慨を歌の形にして表現する。「ある女房,君隠れさせ給ひぬと承つて,かうぞ―・けける/平家 6」
おもいつめる
おもいつめる【思い詰める】
take <a thing> to heart;brood <over one's misfortune> .→英和
おもいつめる
おもいつ・める オモヒ― [5][0] 【思い詰める】 (動マ下一)[文]マ下二 おもひつ・む
そのことをいちずに考えて,思い悩む。また,この方法しかないと思い込む。「―・めた表情」
おもいつらぬ
おもいつら・ぬ オモヒ― 【思ひ連ぬ】 (動ナ下二)
いろいろのことを次々と思い続ける。「うきことを―・ねて/古今(秋上)」
おもいづま
おもいづま オモヒ― 【思ひ妻・思ひ夫】
(1)いとしく思う妻。《思妻》「なかさだめる―あはれ/古事記(下)」
(2)いとしく思う夫。《思夫》「思はぬ人を―の跡を慕ひて/謡曲・水無月祓」
おもいで
おもいで オモヒ― [0] 【思い出】
〔「想い出」とも書く〕
(1)前にあった出来事や体験を心に浮かべること。また,その内容。追憶。追想。「―にふける」
(2)昔を思い浮かべる材料となる事柄。「一生の―となる」「―の品」
おもいで
おもいで オモヒデ 【思ひ出】
詩集。北原白秋作。1911年(明治44)刊。郷里の福岡県柳川における幼年時代を,南蛮趣味の残る風物を背景に追憶した抒情詩集。
おもいで
おもいで【思い出】
memories;reminiscences;recollections.〜の多い full of memories;memorable.→英和
おもいでのき
おもいでのき オモヒデ― 【思出の記】
小説。徳富蘆花作。1900(明治33)〜1901年発表。明治の青年の,新しい時代を背景とした近代的知識人へ成長する過程を描く自伝的教養小説。
おもいでばなし
おもいでばなし オモヒ― [5] 【思い出話】
昔を思い出してする話。回想談。「―に花が咲く」
おもいとく
おもいと・く オモヒ― 【思ひ解く】 (動カ四)
(1)考えて疑問を解く。納得する。「雪ならばまがきにのみは積もらじと―・くにぞ白菊の花/千載(秋下)」
(2)斟酌(シンシヤク)する。大目に見る。「思ひはなつまじきあたりは,いとほしなど―・けば念じていはぬをや/枕草子 270」
おもいとじむ
おもいとじ・む オモヒトヂム 【思ひ綴ぢむ】 (動マ下二)
思いを断つ。あきらめる。「今はかぎりにやと,―・めし程も/寝覚 2」
おもいとどこおる
おもいとどこお・る オモヒトドコホル 【思ひ滞る】 (動ラ四)
迷って決心がつかない。躊躇(チユウチヨ)する。「はかなき事に―・り/源氏(橋姫)」
おもいとどまる
おもいとどま・る オモヒ― [6] 【思い止まる】 (動ラ五[四])
しようと思っていたことをやめる。考え直してやめる。「辞任を―・る」
おもいとどまる
おもいとどまる【思い止まる】
give up <the idea of doing> ;change one's mind <about> .思い止まらせる dissuade <a person from doing> .→英和
おもいとどむ
おもいとど・む オモヒ― 【思ひ止む】 (動マ下二)
(1)忘れないように心にとどめる。「心ぼそげなめる御有様を,人よりも心ぐるしうなむ―・めらるる/寝覚 4」
(2)心に思い定める。「この人をとまりにとも―・め侍らず/源氏(帚木)」
(3)執着する。「世の中を―・めたる様にもおはせざりし一所を/源氏(宿木)」
(4)断念する。「かうまでうち出で給ひつれば,え―・め給はず/源氏(浮舟)」
おもいとまる
おもいとま・る オモヒ― [5][0] 【思い止(ま)る】 (動ラ五[四])
(1)思いとどまる。「実施を―・る」
(2)心がそこに残る。「見そめつる契りばかりを捨てがたく―・る人は/源氏(帚木)」
おもいとる
おもいと・る オモヒ― 【思ひ取る】 (動ラ四)
(1)悟る。理解する。「世の中をかりそめの事と―・り/源氏(橋姫)」
(2)決心する。決断する。「心ばへなどもわが心とは―・るかたもなきやうに物づつみをし/紫式部日記」
おもいど
おもいど オモヒ― 【思ひ所・思ひ処】
気にかかる所。欠点。「女は一つ―ありてもかなしや/浮世草子・織留 5」
おもいどおり
おもいどおり オモヒドホリ [4] 【思い通り】 (名・形動)
思ったとおりになる・こと(さま)。思っているとおり。「すべてが―になった」「―の結果が出た」「―にふるまう」
おもいどおり
おもいどおり【思い通り】
as one pleases[likes].〜の satisfactory.→英和
〜にさせる let <a person> have his own way.
おもいどち
おもいどち オモヒ― 【思ひ共】
思い合った者どうし。おもうどち。「うへも限りなき御―にて/源氏(桐壺)」
おもいどり
おもいどり オモヒ― 【思ひ取り】
決めた相手から杯をもらうこと。
⇔思い差し
「その盃,義秀のみて,面々にくだし,おもひざし,―/曾我 6」
おもいなおす
おもいなおす【思い直す】
⇒思い返す.
おもいなおす
おもいなお・す オモヒナホス [5][0] 【思い直す】 (動サ五[四])
考えを変える。考え直す。「辞任を―・す」
おもいなおる
おもいなお・る オモヒナホル 【思ひ直る】 (動ラ四)
考えが変わる。「かかる心―・るべきさまに/狭衣 4」
おもいながす
おもいなが・す オモヒ― 【思ひ流す】 (動サ四)
(1)思いを流し捨てる。あきらめる。「父母の御ためと―・せばくやみもなし/浄瑠璃・大磯虎」
(2)次から次へと頭に浮かんでくる。「げになほわが世のほかまでこそよろづ―・さるれ/源氏(鈴虫)」
おもいなぐさむ
おもいなぐさ・む オモヒ― 【思ひ慰む】
■一■ (動マ四)
気が晴れる。「つひの別れをのがれぬわざなめれど―・まむ方ありてこそ/源氏(椎本)」
■二■ (動マ下二)
自分の心を慰める。「かかる住まひをも―・むるわざなめれ/源氏(蓬生)」
おもいなし
おもいなし オモヒ― 【思い做し】
(1)周りの人がそうだろうと推量すること。ある人に対する世間の評判。「これは人のきはまさりて,―めでたく/源氏(桐壺)」
(2)(多く「に」を伴って)自分でそうだろうと思い決めること。「わたらせ給ふ儀式はかはらねど,―にあはれにて/源氏(賢木)」
おもいなし
おもいな・し オモヒ― 【思ひ無し】 (形ク)
心配ない。安心である。「よろづの事なのめに目やすくなれば,いとなむ―・く嬉しき/源氏(若菜上)」
おもいなしか
おもいなしか オモヒ― 【思い做しか】 (連語)
そう思うせいか。「―顔色が悪いようだ」
おもいなす
おもいな・す オモヒ― 【思ひ做す】 (動サ四)
(1)…だと考える。そのように自分から思う。「その男,身を要なき物に―・して/伊勢 9」
(2)(推測の表現とともに用いられて)推定して決める。「更に浅くはあらじと―・し給へ/源氏(帚木)」
おもいなずらう
おもいなずら・う オモヒナズラフ 【思ひ準ふ】 (動ハ下二)
くらべあわせて考える。「人がらもなべての人に―・ふれば,けはひこよなくおはすれども/源氏(若菜下)」
おもいなだらむ
おもいなだら・む オモヒ― 【思ひ宥らむ】 (動マ下二)
心を静めて考える。おもいなだむ。「今は世の中を皆さまざまに―・めて/源氏(若菜上)」
おもいなやむ
おもいなやむ【思い悩む】
worry <about> ;→英和
be worried[troubled] <about> ;be at a loss <what to do> (当惑).→英和
おもいなやむ
おもいなや・む オモヒ― [5][0] 【思い悩む】 (動マ五[四])
いろいろと考え苦しむ。思いわずらう。「あれこれ―・む」
おもいならう
おもいなら・う オモヒナラフ 【思ひ習ふ】 (動ハ四)
(1)ならい覚える。「君により―・ひぬ世の中の人はこれをや恋といふらむ/伊勢 38」
(2)思いなれている。「又二つとなくてあるべきものに―・ひたるただ人の中/源氏(宿木)」
おもいなる
おもいな・る オモヒ― 【思ひ馴る】 (動ラ下二)
そう思うことが習慣となる。「うらみ侘び待たじ今はの身なれども―・れにし夕暮の空/新古今(恋四)」
おもいなる
おもいな・る オモヒ― 【思ひ成る】 (動ラ四)
その気持ちになる。そう考えるようになる。「今は亡き人とひたぶるに―・りなむ/源氏(桐壺)」
おもいね
おもいね オモヒ― 【思ひ寝】
(1)恋しい人を思いながら寝ること。「君をのみ―にねし夢なればわが心から見つるなりけり/古今(恋二)」
(2)ものを思いながら寝ること。「今一度起こせかしと―に聞えば/宇治拾遺 1」
おもいねんず
おもいねん・ず オモヒ― 【思ひ念ず】 (動サ変)
(1)心の中でしっかりと祈る。「命ながくとこそ―・ぜめ/源氏(桐壺)」
(2)じっとがまんする。「北の方,…と―・じて,ただ,するままにまかせて見居たり/源氏(東屋)」
おもいのいえ
おもいのいえ オモヒ―イヘ 【思ひの家】
〔「思ひ」の「ひ」を「火」にかけて,火の家つまり火宅(カタク)をいう〕
煩悩(ボンノウ)の多い憂き世。「世の中に牛の車のなかりせば―をいかでいでまし/拾遺(哀傷)」
おもいのいろ
おもいのいろ オモヒ― 【思ひの色】
(1)〔「思ひ」の「ひ」を「緋(ヒ)」にかけて〕
紅色。「―の下染めにせむ/古今(雑体)」
(2)思っている様子。「心くらべのつれびきに―を忍び駒/浄瑠璃・長町女腹切(中)」
おもいのけぶり
おもいのけぶり オモヒ― 【思ひの煙】
〔「思ひ」の「ひ」を「火」にかけて〕
煙が出るほど恋しい思いが激しく燃え上がることをいう。思いのけむり。「空に満つ―雲ならばながむる人の目にぞ見えまし/拾遺(恋五)」
おもいのこす
おもいのこす【思い残す事はない】
have no regrets;have nothing to regret;can die in peace (死ぬ人が).
おもいのこす
おもいのこ・す オモヒ― [5] 【思い残す】 (動サ五[四])
しておきたかった,しておくべきだったという気持ちが残る。「もう―・すことは何もない」
おもいのたけ
おもいのたけ オモヒ― [6] 【思いの丈】
慕う心のすべて。思いのかぎり。「―を述べる」
おもいのたま
おもいのたま オモヒ― 【念ひの珠】
〔念珠(ネンズ)の訓読み〕
数珠(ジユズ)。「草の蔭なる露の身を,―の数々に/謡曲・定家」
おもいのどむ
おもいのど・む オモヒ― 【思ひ和む】 (動マ下二)
気持ちを落ち着ける。「みづからながら知らぬ命の程を―・め侍りけるさへはかなくなん/源氏(柏木)」
おもいのほか
おもいのほか【思いの外】
⇒思い.
おもいのほか
おもいのほか オモヒ― [0][3] 【思いの外】 (副)
予想と違って。思いがけず。意外に。「―よくできた」
おもいのまま
おもいのまま オモヒ― [6] 【思いの儘】
心に思うとおり。思う存分。「―に振る舞う」
おもいのまま
おもいのまま【思いのまま】
⇒思い通り.
おもいはかる
おもいはか・る オモヒ― 【思ひ量る】 (動ラ四)
思いめぐらす。おもんぱかる。「よき人にあはせんと―・れど/竹取」
おもいはげむ
おもいはげ・む オモヒ― 【思ひ励む】 (動マ四)
努力する。励む。「後の世までのことをも思はむと―・みて/更級」
おもいはつ
おもいは・つ オモヒ― 【思ひ果つ】 (動タ下二)
(1)いろいろ考えて判断する。「おそろしきものに―・てにためれば/蜻蛉(中)」
(2)あきらめる。思い切る。「われ独りとや―・てまし/拾遺(雑上)」
(3)最後まで好意を持ち続ける。「つらきゆかりにこそえ―・つまじけれ/源氏(空蝉)」
おもいはなつ
おもいはな・つ オモヒ― 【思ひ放つ】 (動タ四)
思いを捨てる。気にかけることをやめる。「猶この君の事の,―・ちがたくおぼえてなむ/源氏(若菜下)」
おもいはなる
おもいはな・る オモヒ― 【思ひ離る】 (動ラ下二)
心が離れる。思い切る。「あはれてふことこそうたて世の中を―・れぬほだしなりけれ/古今(雑下)」
おもいはらから
おもいはらから オモヒ― 【思ひ同胞】
仲のよい兄弟姉妹。「北の方はいづれとも,もとよりいみじき―にて/宇津保(蔵開下)」
おもいば
おもいば オモヒ― [2][3] 【思い羽】
オシドリ・クジャク・カモ・キジなどの,尾の両脇にあるイチョウの葉形の羽。剣羽(ツルギバ)。[季]冬。
おもいば
おもいば オモヒ― 【思ひ葉】
触れ合ったり重なり合ったりしている草木の葉。多く,男女の相愛にたとえる。「茂りたる森は―となり/浮世草子・一代男 3」
おもいばか
おもいばか オモヒ― 【思ひばか】
〔「ばか」は「量(ハカ)」〕
(下に「行かず」などを伴って)物事が思い通りに進む程度。「男のまおとこ同前にて―いかぬ物ぞとよ/浄瑠璃・重井筒(中)」
おもいばづつみ
おもいばづつみ オモヒ― [5] 【思い羽包み】
〔形が鳥の思い羽に似ていることから〕
拝領した香木や香の小包みを入れておく包み。厚紙に,内側は金箔張り,外側は紫の絹を張り花鳥の彩色を施し,赤または紫の紐(ヒモ)で結ぶ。
おもいひがめる
おもいひが・める オモヒ― [6] 【思い僻める】 (動マ下一)[文]マ下二 おもひひが・む
ゆがめて思い込む。邪推する。「さては此奴が噬(カ)みしならんと,―・めつ大いに怒つて/こがね丸(小波)」
おもいびと
おもいびと オモヒ― 【思ひ人】
愛人。恋人。「後白河法皇の御最愛ならびなき御―にておはしけるを/平家 2」
おもいふける
おもいふけ・る オモヒ― [5] 【思い耽る】 (動ラ五[四])
物思いに没頭する。「今自分が経過して来た冒険に就いて―・つたのである/明暗(漱石)」
おもいへだつ
おもいへだ・つ オモヒ― 【思ひ隔つ】 (動タ下二)
心に隔てをおく。よそよそしくする。「こと人なりければ―・てて御有様を聞かせぬなりけり/源氏(夕顔)」
おもいまがう
おもいまが・う オモヒマガフ 【思ひ紛ふ】 (動ハ下二)
間違って思い込む。「霞める空もうぐひすの音も,春やむかしのとのみ―・へたるにも/浜松中納言 1」
おもいます
おもいま・す オモヒ― 【思ひ増す】 (動サ四)
(1)恋しい思いがますますつのる。「心清くて過ぐい給ひけるなどをありがたうあはれと―・し聞え給ふ/源氏(真木柱)」
(2)一層大切に思う。「まてといふに散らでしとまる物ならばなにをさくらに―・さまし/古今(春下)」
おもいまどう
おもいまど・う オモヒマドフ [5][2] 【思い惑う】 (動ワ五[ハ四])
〔上代は「おもいまとふ」と清音〕
あれこれと考えて,どうしてよいかわからなくなる。途方にくれる。思い迷う。「将来の身の振り方を―・う」
おもいまよう
おもいまよ・う オモヒマヨフ [5] 【思い迷う】 (動ワ五[ハ四])
あれこれと考え迷う。思い惑う。「進退に―・う」
おもいまわす
おもいまわ・す オモヒマハス [5][0] 【思い回す】 (動サ五[四])
(1)昔のことを思い出す。回想する。「―・せば七年前/あやしやな(露伴)」
(2)あれこれと考える。思いめぐらす。「いかで物まゐらむ,いかに御心地あしからむと―・して/落窪 1」
おもいみだれる
おもいみだ・れる オモヒ― [6][2] 【思い乱れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 おもひみだ・る
(1)あれこれと思い悩む。「―・れて一夜を過ごす」
(2)恋しさのあまり心が落ち着かない。「たわや女の―・れて縫へる衣ぞ/万葉 3753」
おもいみる
おもい・みる オモヒ― [4] 【思い見る・惟る】 (動マ上一)[文]マ上一
いろいろと思いめぐらす。おもんみる。「彼は明日の…憐れな自分の姿を―・みた/道草(漱石)」
おもいむすぼおる
おもいむすぼお・る オモヒムスボホル 【思ひ結ぼほる】 (動ラ下二)
物思いで心が晴れない。あれこれ思って憂鬱である。「いたく世を―・れたる気色にながめ給へば/寝覚 1」
おもいむすぼる
おもいむすぼ・る オモヒ― 【思ひ結ぼる】 (動ラ下二)
「おもいむすぼおる」に同じ。「―・れ嘆きつつ/万葉 4116」
おもいむつぶ
おもいむつ・ぶ オモヒ― 【思ひ睦ぶ】 (動バ上二)
親しみを感じる。「親しく―・ぶるすぢは/源氏(夕顔)」
おもいめぐらす
おもいめぐら・す オモヒ― [6][0] 【思い巡らす】 (動サ五[四])
あれこれと考える。思案する。「老後のことを―・す」
おもいめぐらす
おもいめぐらす【思い巡らす】
think[ponder] <over a matter> .→英和
おもいもうける
おもいもう・ける オモヒマウケル [6] 【思い設ける】 (動カ下一)[文]カ下二 おもひまう・く
前もって考える。予期する。予想する。「―・けぬ事態」
おもいもの
おもいもの オモヒ― [0][5] 【思い者】
(1)自分が恋しく思っている人。恋人。愛人。
(2)めかけ。情婦。側室。
おもいもよらぬ
おもいもよらぬ【思いも寄らぬ】
⇒思い.
おもいやすむ
おもいやす・む オモヒ― 【思ひ休む】 (動マ四)
心にかけなくなる。忘れる。「人皆の―・みてつれも無く/万葉 928」
おもいやすらう
おもいやすら・う オモヒヤスラフ 【思ひ休らふ】 (動ハ四)
ためらう。「ゆくりなくあくがれん事を女は―・ひ/源氏(夕顔)」
おもいやむ
おもいや・む オモヒ― 【思ひ止む】 (動マ四)
思いとどまる。思い切る。「この事―・ませ奉らむと/源氏(賢木)」
おもいやられる
おもいやられる【思い遣られる】
feel anxious <about> .
おもいやり
おもいやり【思い遣り】
sympathy;→英和
consideration (察し).→英和
〜のある(ない) (un)sympathetic;→英和
(in)considerate;→英和
(un)kind.→英和
おもいやり
おもいやり オモヒ― [0] 【思い遣り】
(1)その人の身になって考えること。察して気遣うこと。同情。「―のない仕打ち」
(2)遠くから思うこと。想像。推量。「―異なることなき閨のうちに/源氏(帚木)」
(3)思いめぐらすこと。思慮。考え。「いにしへのすきは,―少なきほどのあやまちに/源氏(薄雲)」
おもいやる
おもいや・る オモヒ― [4][0] 【思い遣る】 (動ラ五[四])
(1)その人の身になって考える。同情する。察して気遣う。「相手の心中を―・る」
(2)遠く離れている人や所を心に浮かべる。思いを馳(ハ)せる。「故郷の両親を―・る」
(3)(「おもいやられる」の形で)悪い状態になるのではと心配する。「先が―・られる」
(4)気を晴らす。「草枕旅にしあれば―・るたづきを知らに/万葉 5」
[可能] おもいやれる
おもいゆずる
おもいゆず・る オモヒユヅル 【思ひ譲る】 (動ラ四)
世話を他人に任せる。「思ふ人具したるは,おのづからと―・られて/源氏(東屋)」
おもいゆるす
おもいゆる・す オモヒ― 【思ひ許す】 (動サ四)
心の中で許す。容認する。また,自分を納得させる。「『いかがはせむ。これも,さるべきにこそは』と―・して,心まうけし給へり/源氏(総角)」
おもいよす
おもいよ・す オモヒ― 【思ひ寄す】 (動サ下二)
関連づけて考える。思いあわせる。「もて離れたる事をも―・せて/源氏(帚木)」
おもいよそう
おもいよそ・う オモヒヨソフ 【思ひ寄そふ・思ひ準ふ】 (動ハ下二)
似たものを思い浮かべる。…と似ていると思う。「たが袖に―・へてほととぎす花橘の枝になくらん/拾遺(夏)」
おもいよる
おもいよ・る オモヒ― [4][0] 【思い寄る】 (動ラ五[四])
(1)考えつく。考え及ぶ。思い当たる。「―・らない事態」
(2)心がひかれる。「―・る人は,いざなはれつつ/源氏(匂宮)」
おもいよわる
おもいよわ・る オモヒ― 【思ひ弱る】 (動ラ四)
心が弱る。心がくじける。「いかがはせむと―・りて/狭衣 4」
おもいれ
おもいれ 【思入れ】
〔「おもいいれ」の転〕
■一■ (名)
(1)思いを寄せること。「ある宗匠―の女郎ありて買つて見た所が/洒落本・柳巷訛言」
(2)おもわく。考え。「あすこは新造かひでちと―がある/洒落本・売花新駅」
(3)歌舞伎などで,しぐさや表情により心理状態を表すこと。
■二■ (副)
思う存分に。「湯でも―飲みなせえ/滑稽本・膝栗毛 2」
おもいれさんじゅう
おもいれさんじゅう [5] 【思入れ三重】
俳優が思い入れを演じる時,これに合わせて弾く三味線の囃子(ハヤシ)。
おもいわく
おもいわ・く オモヒ― 【思ひ分く】
■一■ (動カ四)
適切な理解・判断をする。違いなどを識別する。「さばかりの色も―・かざりけりや/源氏(野分)」
■二■ (動カ下二)
{■一■}に同じ。「これを他人と―・けたることと/源氏(東屋)」
おもいわずらう
おもいわずらう【思い煩う】
worry (oneself) <about a matter> .→英和
おもいわずらう
おもいわずら・う オモヒワヅラフ [6][0][2] 【思い煩う】 (動ワ五[ハ四])
いろいろと考えて苦しむ。思い悩む。「将来のことをあれこれ―・う」
おもいわぶ
おもいわ・ぶ オモヒ― 【思ひ侘ぶ】 (動バ上二)
物思いに悩む。つらく思う。「われ故に―・ぶらむ妹が悲しさ/万葉 3727」
おもう
おもう【思う】
(1) think <of,about> (考える).→英和
(2) consider[regard,look upon] <as> (見なす);→英和
believe (信じる);→英和
expect (予期する).→英和
(3) feel (感じる).→英和
(4) wish[desire,want](願望).→英和
(5) wonder (いぶかる);→英和
suspect (ではないかと思う).→英和
(6) imagine (想像);→英和
suppose,guess (推測).
(7) be going to <do> ,intend <to do> (つもり).
(8) love,care for (愛する).
良く(悪く)〜 think well (ill) of.
おもう
おも・う オモフ [2] 【思う・想う】 (動ワ五[ハ四])
(1)物事に対してある感情や意識をもつ。
(ア)心に浮かべる。また,想像する。「―・ったままを書く」「―・っていた通りの人」「春を―・わせるような日」
(イ)希望する。願う。「ヨーロッパへ行きたいと―・っている」
(ウ)恋い慕って,頭に思い浮かべる。「私の彼女を―・う気持ちに偽りはない」「私のことを―・ってくれる人」
(エ)心配して,頭に思い浮かべる。思いやる。「子を―・う親の心」「災害に遭った人のことを―・えば私など幸運なほうだ」
(オ)思い起こす。回想する。「異郷で故国を―・う」「亡き母を―・う」
(2)(「〜と思う」の形で文の述語につけて用いられる)〜が現在における話し手の個人的な判断や推量であることを示す。〜だろう。「あしたは晴れると―・う」「親は知らないだろうと―・う」
(3)(感情の内容を表す形容詞・形容動詞の連用形を伴い,「〜を…に思う」のような形で用いる)〜に対して,それが…であるという感情や評価をもつ。〜が…であると感ずる。「母をなくした子をあわれに―・う」「仲のよい二人をうらやましく―・う」
(4)(判断の内容を表す名詞を伴い,「〜を…と思う」の形で用いる)〜に対して,それが…であるという判断をもつ。〜が…であると断定する。「二人を同一人と―・っていた」「いずれの方法も最善とは―・えない」
(5)(「〜と思うと」「〜と思ったら」などの形で)二つのことがらが相次いで起こること,または二つのことがらが一緒に起こることを表す。〜するとすぐ。〜すると同時に。「彼は,来たと―・ったらもう帰ってしまった」「こちらで本を読んでいるやつがいるかと―・うと,あちらでテレビを見ているやつがいる」
(6)(「思うに」,「思えば」などの形で副詞的に用いて)話し手の個人的な判断や推量であることを示す。けだし。恐らく。確かに。「今にして―・うに,…」「―・えばずいぶん長い旅であった」
(7)そういう顔つきをする。気持ちを顔に表す。「いみじくなげかしげに―・ひたり/竹取」
(8)気が合う。「―・ふどち飲みての後は散りぬともよし/万葉 1656」
〔「念う」「憶う」「懐う」などとも書く〕
[可能] おもえる
[慣用] どうかと―/屁(ヘ)とも思わない・我と思わん者
おもうおもう
おもうおもう オモフオモフ 【思ふ思ふ】 (副)
思いながら。思いつつ。「重ねてのたまへれば,苦しと―参りぬ/源氏(若菜下)」
おもうさま
おもうさま オモフ― [2] 【思う様】
■一■ (副)
思うとおりに。思いきり。思う存分。「―かけまわる」
■二■ (名・形動ナリ)
(1)心に思っていること。考え。「―ことなる事にてなむ/源氏(澪標)」
(2)望んでいたとおりであること。理想的なさま。「頭の中将の御小舎人わらは―とて/堤中納言(ほどほどの)」
(3)思うとおりに振る舞うさま。「これは入道相国よろづ―なるが致すところなり/平家 4」
おもうさま
おもうさま [2] 【御父様】
貴族・公家などの子弟が使う「父」の尊敬語。おもうさん。
⇔おたたさま
⇔おたあさま
〔母屋(オモヤ)にいる人の意か。室町時代,宮中や貴族の家の幼児語だったという。「御申様・御孟様」とも書く〕
おもうし
おもうし
〔「おもよおし(御催)」の転〕
おもてなし。「今日の―も麁相(ソソウ)ほど御意に入る/浄瑠璃・宵庚申(上)」
おもうぞんぶん
おもうぞんぶん オモフ― [2] 【思う存分】 (副)
もうこれで十分だと満足するまで。思いきり。「―(に)食べる」
おもうぞんぶん
おもうぞんぶん【思う存分に】
as much as one likes;to one's heart's content.〜食べる eat one's fill.
おもうつぼ
おもうつぼ【思う壷にはまる】
[事物が主語]turn out just as one wanted;[人が主語]play into the hands <of> (相手の).
おもうつぼ
おもうつぼ オモフ― [2] 【思う壺】
〔「つぼ」は,博打(バクチ)でさいころを入れて振るもの〕
期待したとおりになること。「―にはまる」「敵の―だ」
おもうに
おもうに オモフ― [2] 【思うに・惟うに】 (副)
考えてみると。考えてみたところでは。「―これが唯一の解決策だ」
おもうまま
おもうまま【思うまま(に)】
as one pleases[likes].
おもうまま
おもうまま オモフ― [2] 【思う儘】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
心の中に思うとおりである・こと(さま)。「―を正直に答えた」「―な振る舞い」
■二■ (副)
思う存分。心ゆくまで。「―遊び歩く」
おもうよう
おもうよう オモフヤウ 【思ふ様】 (名・形動ナリ)
(1)心の中に思っていること。考え。「―ありてものし給へるにや/源氏(藤裏葉)」
(2)望みどおりのさま。「男君,―におはすめり/落窪 3」
おもえらく
おもえらく オモヘ― 【思へらく・以為らく】
〔動詞「思う」に完了の助動詞「り」の付いた「思えり」のク語法。漢文訓読に由来する語〕
思っていることには。「蝦夷―,軍衆(イクサヒト)猶多(サワ)なりと/日本書紀(舒明訓)」
おもえり
おもえり オモヘ―
〔動詞「思う」に完了の助動詞「り」の付いた「思えり」の連用形の名詞化〕
顔色。おももち。「厳(イツク)しく猛き―を現(ミ)せて/日本書紀(敏達訓)」
おもえる
おも・える オモヘル [3] 【思える】 (動ア下一)
〔「思う」の可能動詞から〕
思うことができる。また,何となくそういう気がする。「人のしわざとは―・えない」
おもおし
おもお・し オモホシ 【思ほし】 (形シク)
⇒おもほし
おもおしめす
おもおしめ・す オモホシ― 【思ほしめす】 (動サ四)
⇒おもほしめす
おもおす
おもお・す オモホス 【思ほす】 (動サ四)
⇒おもほす
おもおも
おもおも [0] 【重重】 (副)
(1)いかにも重さがあるようであるさま。「鐘の音が…さも―とさも悲しさうに/薄命のすず子(お室)」
(2)落ち着いて威厳のあるさま。重々しく。「平素(イツモ)には似ず故(ワザ)に―と構へ/もしや草紙(桜痴)」
おもおもしい
おもおもしい【重々しい(く)】
grave(ly);→英和
solemn(ly);→英和
serious(ly).→英和
おもおもしい
おもおもし・い [5][0] 【重重しい】 (形)[文]シク おもおも・し
(1)いかにも重そうである。「―・い足取り」
(2)態度が落ち着いていて堂々としている。重厚だ。「―・い態度」
(3)荘重だ。威厳がある。「―・い口調で開会を宣言する」「―・い雰囲気」
(4)重要である。地位や身分が高い。「―・しうおはする殿の,かく,わざとおはしましたること/源氏(夢浮橋)」
⇔かるがるしい
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
おもおゆ
おもお・ゆ オモホユ 【思ほゆ】 (動ヤ下二)
⇒おもほゆ
おもかくす
おもかく・す 【面隠す】 (動サ四)
〔「おもがくす」とも〕
(1)恥じらって顔をかくす。「相見ては―・さるるものからに/万葉 2554」
(2)物の表面をかくす。「かこはねど蓬(ヨモギ)のま垣夏来ればあばらの宿を―・しつつ/好忠集」
おもかげ
おもかげ [0][3] 【面影・俤】
(1)実際に目の前にあるように心の中に浮かぶ姿・かたち。記憶に残っている顔や姿。「彼女の―がちらつく」「幼時の―」
(2)ある物を思い起こさせるよすがとなる印象や雰囲気。「明治の―を伝える町並み」
おもかげ
おもかげ【面影】
one's look;one's face;an appearance (ふうさい);→英和
an image (映像);→英和
a trace (跡).→英和
…の〜がある remind <a person> of….
おもかげ
おもかげ 【於母影】
訳詩集。森鴎外・落合直文・小金井貴美子ら新声社同人訳。1889年(明治22)雑誌「国民之友」の付録として発表。ゲーテ・ハイネ・バイロンなどの西欧抒情詩を典雅な調べで訳出,新体詩の芸術的完成を示す。島崎藤村らの詩に影響。
おもかげ=に立つ
――に立・つ
目の前に見ているように,姿・形が心に浮かぶ。「幻の花環一つ,黒髪のありし辺,宙に残って,消えずに―・つ/婦系図(鏡花)」
おもかげぐさ
おもかげぐさ [4] 【面影草】
ヤマブキの異名。
おもかげづけ
おもかげづけ [0] 【面影付け・俤付け】
俳諧の付合方法の一。故事・古歌などによって付ける場合に,ほのめかす程度の表現で付けること。
→七名(シチミヨウ)八体
おもかじ
おもかじ [0][2] 【面舵】
(1)船首を右へ向けること。また,その時の舵のとり方。
⇔取り舵(カジ)
「―いっぱい」
(2)船首に向かって右側の船縁。右舷。
おもかじ
おもかじ【面舵】
<号令> Starboard!
おもがい
おもがい 【面繋・羈】
〔「おもがき」の転〕
馬具の一。馬の轡(クツワ)を頭と首につなぎとめる組紐。おもづら。[日葡]
→三繋(サンガイ)
おもがくし
おもがくし 【面隠し】
〔古くは「おもかくし」〕
(1)恥ずかしさに顔をかくすこと。また,顔をかくすもの。「玉かつま逢はむといふは誰なるか逢へる時さへ―する/万葉 2916」
(2)恥ずかしさをまぎらすこと。てれかくし。「細やかなる事などは,ふともえ言ひ出で給はぬ,―にや/源氏(宿木)」
(3)表面をかくすこと。表面をおおうこと。「あやしき賤の屋も雪にみな―して/枕草子 302」
おもがわり
おもがわり [3] 【面変(わ)り】 (名)スル
(成長・老化・病気などのため)顔つきが以前と変わること。「すっかり―する」
おもき
おもき [3][0] 【重き】
〔「重し」の連体形の名詞化〕
重いこと。
おもき
おもき【重きを置く】
lay stress <on> ;→英和
put emphasis <on> ;stress;attach importance <to> .重きをなす carry[have]weight <with> (意見などが);be influential (人が).
おもき=をなす
――をな・す
重要な地位・位置を占める。中心となる。「学界の長老として―・している」
おもき=を置く
――を置・く
重点をおく。大切にする。重くみる。「学歴より人物に―・く」
おもぎらい
おもぎらい 【面嫌ひ】
幼児が,人見知りをすること。「男をば怖ぢず,―をもせず/宇津保(国譲中)」
おもく
おもく【重く】
heavily;seriously;→英和
severely (病気が).→英和
〜なる grow heavy;get worse (病気など).〜用いる give <a person> an important position.
おもくす
おもく・す 【重くす】 (動サ変)
大切にする。重視する。「道の掟正しく,是を―・して放埒(ホウラツ)せざれば/徒然 150」
おもくるしい
おもくるしい【重苦しい】
gloomy (気分など);→英和
heavy;→英和
oppressive.→英和
おもくるしい
おもくるし・い [5][0] 【重苦しい】 (形)[文]シク おもくる・し
抑えつけられて,息がつまりそうな感じだ。「―・い沈黙が続く」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
おもくれる
おもく・れる 【重くれる】 (動ラ下一)
〔中世後期から近世へかけての語〕
重苦しそうである。「ふところのおもさよ,足も―・れて/浄瑠璃・油地獄(下)」
おもくろい
おもくろ・い 【面黒い】 (形)
〔近世江戸の通人・職人言葉〕
(1)「面白い」をもじった語。「こいつ―・いと,かの下駄を履きて湯の中へ入り/滑稽本・膝栗毛(初)」
(2)つまらない。「富士なくば―・からん東路/雑俳・一息」
おもくろしい
おもくろし・い 【重苦しい】 (形)
おもくるしい。「純一は急に空気が―・くなつたやうに感じた/青年(鴎外)」
おもげぎょ
おもげぎょ [3] 【本懸魚】
破風(ハフ)の拝みの下にある懸魚。拝み懸魚。
→懸魚
おもごけい
おもごけい 【面河渓】
愛媛県中南部,石鎚(イシヅチ)山に発する面河川上流部の渓谷。10キロメートルにわたって多くの滝や淵・断崖が連なる。
おもさ
おもさ [0] 【重さ】
(1)重いこと。また,その程度。おもみ。
(2)〔物〕 物体に働く重力の大きさ。その値は物体の質量と重力加速度の積に等しい。重量。目方。
→質量
(3)俗に,質量の意で用いられる。
おもさ
おもさ【重さ】
weight.→英和
〜を計る weigh.→英和
〜が5ポンド weigh five pounds.
おもざし
おもざし [0] 【面差(し)】
顔のようす。顔だち。「―が母にそっくりだ」
おもし
おも・し 【重し】 (形ク)
⇒おもい
おもし
おもし【重し】
<put> a weight <on a thing> ;→英和
a paperweight (文鎮).→英和
おもし
おもし [0] 【重し・重石】
〔文語形容詞「おもし」の名詞化。後世,「おもいし」の略と考えて「重石」の漢字を当てるようになった〕
(1)物を押さえるのに用いる石など。「漬物に―をする」
(2)人を制ししずめる力。貫禄。また,その力をもっている人。「―をきかす」「世の―とものし給へる大臣(オトド)の/源氏(賢木)」
(3)秤(ハカリ)に使うおもり。
おもしゃる
おもしゃ・る (動ラ四)
〔「御(オ)申しある」の転〕
「言う」の尊敬語。おっしゃる。「ええ,何を―・る久介/浄瑠璃・三井寺開帳」
おもしる
おもし・る 【面知る】 (動ラ四)
顔を見知る。「―・る君が見えぬこのころ/万葉 3015」
おもしろ
おもしろ 【面白】
(形容詞「おもしろし」の語幹)おもしろいこと。「―の花の都や筆に書くとも及ばじ/謡曲・放下僧」
おもしろい
おもしろい【面白い】
interesting;→英和
entertaining;→英和
amusing;merry;→英和
pleasant;→英和
delightful;→英和
funny (こっけい);→英和
odd[funny,queer](奇妙な).→英和
面白くない uninteresting;→英和
dull;→英和
unpleasant;→英和
undesirable.→英和
おもしろい
おもしろ・い [4] 【面白い】 (形)[文]ク おもしろ・し
〔「面(オモ)白し」で,目の前がぱっと明るくなる感じを表すのが原義といわれる〕
(1)楽しい。愉快だ。「昨日見た映画は―・かった」「勉強が―・くて仕方がない」
(2)興味をそそる。興味深い。「何か―・い話はないか」「最後にきて―・い展開を見せる」
(3)こっけいだ。おかしい。「―・いしぐさで人を笑わせる」
(4)(多く,打ち消しの語を伴う)心にかなう。好ましい。望ましい。「病状が―・くない」「―・くない結果に終わる」「私に―・からぬ感情を抱いている」
(5)景色などが明るく広々とした感じで,気分がはればれとするようだ。明るく目が覚めるようだ。「十日あまりなれば,月―・し/土左」
(6)心をひかれる。趣が深い。風流だ。「昔を思ひやりてみれば―・かりける所なり/土左」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)――み(名)
おもしろおかしい
おもしろおかし・い [7] 【面白おかしい】 (形)[文]シク おもしろをか・し
(1)ただひたすらおもしろい。笑いだしたくなるほどおかしい。「―・く話す」
(2)愉快で楽しい。「世の中を―・く暮らす」
おもしろがる
おもしろがる【面白がる】
enjoy <a play> ;→英和
be amused <at,with> ;be interested <in> .
おもしろし
おもしろ・し 【面白し】 (形ク)
⇒おもしろい
おもしろずく
おもしろずく [0][6] 【面白尽く】
興味本位ですること。「―でいたずらをする」
おもしろはんぶん
おもしろはんぶん【面白半分に】
jokingly;→英和
for[in]fun.
おもしろはんぶん
おもしろはんぶん [5] 【面白半分】 (名・形動)
なかば興味本位で,まじめさを欠く・こと(さま)。ふざけ半分。「―に先生の似顔絵をかく」
おもしろみ
おもしろみ【面白味】
interest;→英和
fun.→英和
〜のある(ない) (un)interesting.→英和
おもたい
おもた・い [0] 【重たい】 (形)[文]ク おもた・し
(1)目方が多い。「荷物が―・い」
(2)重い感じがする。「まぶたが―・くなる」「―・い足をひきずって帰る」
(3)心がはればれとしない。沈んでいる。「会議室には―・い空気がみなぎっていた」
(4)なみなみでない。重大である。「―・い罪」
〔「重い」とほぼ同義であるが,現在では意味・用法がややせまく,病状などには用いない〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)
おもたし
おもた・し 【重たし】 (形ク)
⇒おもたい
おもたせ
おもたせ [2][0] 【御持たせ】
〔「おもたせ物(モノ)」の略〕
来客が持ってきた手土産を,その客の前でいう語。「―で恐縮ですが,お一つどうぞ」
おもたまし
おもたまし 【重た増し】
江戸時代,駕籠(カゴ)屋が体重の重い客からとる割り増し料金。「でくでくと太つて,駕籠屋に―をとられやうといふ恰好/洒落本・傾城買四十八手」
おもだか
おもだか [0] 【沢瀉】
(1)〔面高の意。葉面の脈が高く隆起しているのでいう〕
オモダカ科の多年草。水田・沼畔などに自生する。葉は鏃(ヤジリ)形で,長い柄がつく。六,七月に高さ約60センチメートルの花茎を立てて,円錐状または総状に白色三弁の単性花をつける。塊茎は食用。野茨菰。ハナグワイ。[季]夏。
→慈姑(クワイ)
(2)家紋の一。オモダカの葉・花の形を図案化したもの。水沢瀉・抱沢瀉など。
(3)模様の名。オモダカの葉を図案化したもの。花を添えたものを花沢瀉という。
沢瀉(2)[図]
おもだか
おもだか 【沢瀉】
姓氏の一。
おもだか
おもだか [0] 【面高】 (名・形動)[文]ナリ
顔が骨ばっていて,鼻なども高い・こと(さま)。「蒼白く―に削り成せる彼の顔と/虞美人草(漱石)」
おもだかおどし
おもだかおどし [5] 【沢瀉縅】
鎧(ヨロイ)の縅の名。オモダカの葉の形のように上をせまく下を広く縅したもの。
沢瀉縅[図]
おもだかくわい
おもだかくわい [5] 【沢瀉慈姑】
オモダカの匍匐枝(ホフクシ)の先にできる塊茎。食用。
おもだかずり
おもだかずり [0][4] 【沢瀉摺り】
オモダカの葉・花を図案化した模様を染めたもの。
おもだかひさたか
おもだかひさたか 【沢瀉久孝】
(1890-1968) 国文学者。三重県生まれ。京大教授。万葉集の訓詁注釈を中心とした精緻な研究を行い,「万葉集注釈」全二〇巻を完成。ほかに著「万葉の作品と時代」「万葉古径」など。
おもだかや
おもだかや 【沢瀉屋】
歌舞伎俳優市川猿之助一門の屋号。
おもだたし
おもだた・し 【面立たし】 (形シク)
〔「おもたたし」とも〕
晴れがましい。名誉だ。光栄だ。
⇔おもなし
「上達部手ごとにくだものなどさし出でつつ,もの言ひなどし給へば,―・しき心地す/蜻蛉(下)」
おもだち
おもだち [0][2] 【面立ち】
顔のようす。顔つき。顔だち。おもざし。「整った―」
おもだった
おもだった【主だった】
leading;→英和
chief;→英和
principal;→英和
important;→英和
prominent.→英和
おもだつ
おもだ・つ [3] 【主立つ・重立つ】 (動タ五[四])
構成メンバーの中で中心となる。多く「おもだった」の形で連体詞的に用いる。「会の中の―・ったメンバー」
おもちち
おもちち 【母父】
母と父。ちちはは。「ちはやふる神の御坂に幣(ヌサ)奉(マツ)り斎(イワ)ふ命は―がため/万葉 4402」
おもちづつがしら
おもちづつがしら 【御持筒頭】
江戸幕府の職名。鉄砲隊の長で,御持筒与力・御持筒同心を率いて,将軍を護衛する。平時は城内中仕切門を警固する。千五百石高で三人置かれていた。
おもちゃ
おもちゃ [2] 【玩具】
〔「おもちあそび」の転〕
(1)子供が持って遊ぶもの。がんぐ。「―の電車」
(2)なぐさみにもてあそばれる人や物。
→おもちゃにする
おもちゃ
おもちゃ【玩具】
a toy;→英和
a plaything.→英和
〜にする play with <a thing> ;make fun of (からかう);make a plaything of (もてあそぶ).‖玩具屋 a toyshop.
おもちゃ=に∘する
――に∘する
もてあそぶ。慰み物にする。
おもちゃ=箱
――箱((オモチヤバコ))を引っ繰り返したよう
ごちゃごちゃと乱雑なさまの形容。
おもちゃえ
おもちゃえ [3] 【玩具絵】
子供の遊び向きの図柄に描かれた浮世絵版画の一種。安政(1854-1860)頃から明治中期にかけて流行。
おもちゃばこ
おもちゃばこ [3] 【玩具箱】
おもちゃを入れておく箱。
おもちゆみがしら
おもちゆみがしら 【御持弓頭】
江戸幕府の職名。弓隊の長で,御持弓与力・御持弓同心を率いて,将軍を護衛する。平時は城内中仕切門を警固する。千五百石高で二人置かれていた。
おもぢゃわん
おもぢゃわん [3] 【主茶碗】
多人数の茶席で,複数の茶碗を用いる時,主となる茶碗。正客に供する茶碗。
おもったるい
おもったる・い [5] 【重ったるい】 (形)
(体が)なんとなく重くてだるい。「足が―・い」
おもづかい
おもづかい [3] 【主遣い・主使い】
人形浄瑠璃で,一体の人形を二人以上で操作する時,中心となる人。三人遣いの場合,首(カシラ)と右手を操作する。
おもづら
おもづら 【羈】
馬具の一種。「面繋(オモガイ)」に同じ。
おもて
おもて【表[面]】
(1) the face;→英和
the surface (表面);→英和
the right side (着物の);the head (貨幣の).→英和
(2) the front (前面);→英和
the front door (戸口).
(3) the street (街路);→英和
out of doors (戸外).
7回の〜《野》the top of the seventh inning.〜で[に]outside.→英和
‖表門 the front gate.
おもて
おもて [3] 【面】
(1)かお。顔面。「―を伏せる」
(2)ものの表面。「湖の―」
(3)能などの面。仮面。
(4)面目。体面。「いづくを―にてか,又も見え奉らむ/源氏(賢木)」
おもて
おもて [3] 【表】
(1)二つの面のうち,前や上になる方。また,外側。表面。
⇔裏
「封筒の―」
(2)目立つ方の側。前面・正面になる方。
⇔裏
「―から入る」「―玄関」「―参道」
(3)家のそと。屋外。戸外。
⇔うち
「―で遊ぶ」
(4)見せかけの部分。うわべ。外見。
⇔裏
「―はきれいごとで済ます」「裏―のない人」
(5)おおっぴらなこと。おおやけ。「―沙汰(ザタ)」
(6)正式なもの。本来のもの。
⇔裏
「―芸」
(7)野球で,先攻チームの攻撃する間。
⇔裏
「七回の―」
(8)(畳や下駄などの)表面をおおうもの。「畳―」「―付き」
(9)書類などに書いてある事柄。「書類の―ではこうなっている」
(10)江戸時代,将軍・大名の私的な生活に対して,公的な政務。また,政務を執る所。
(11)連歌・俳諧で,一枚目の懐紙の表。初表(シヨオモテ)。
(12)「表千家」の略。
(13)「表仕」の略。
(14)名詞の下に付いて,複合語をつくる。
(ア)その方向に向かっていること,その側に面していることを表す。「南―の座敷」
(イ)その方向の土地・地方を表す。「江戸―」「国―」
おもて=に立てる
――に立・てる
公然と表面に出して示す。
おもて=も振らず
――も振らず
わきめもふらず。まっしぐらに。「―,命もおしまず,ここを最後とせめたたかふ/平家 8」
おもて=を伏す
――を伏・す
名誉を失う。面目をつぶす。
⇔面を起こす
「亡き親の―・せ,影を辱むるたぐひ多く聞ゆる/源氏(若菜上)」
おもて=を冒(オカ)す
――を冒(オカ)・す
相手の意に逆らうのもはばからずに忠告する。「―・して諫言(カンゲン)する」
おもて=を向かう
――を向か・う
(1)人に顔を合わせる。「弓切折り自害して,人に二度―・ふべからず/平家 11」
(2)正面から対抗する。敵対する。「十万余騎にて都を立ちしことがらは,何―・ふべしとも見えざりしに/平家 7」
おもて=を曝(サラ)す
――を曝(サラ)・す
(1)人々の前に顔を現す。
(2)恥をさらす。「かやうに―・す事,前世(ゼンゼ)の報といひながら/謡曲・千手」
おもて=を起こす
――を起こ・す
名誉となる。面目を施す。
⇔面を伏す
「日本のおもておこしたる者なり/宇治拾遺 12」
おもて=置かむ方無し
――置かむ方無・し
恥ずかしくて顔向けができない。「なかなかに―・く術なくおぼえし/大鏡(道隆)」
おもてあみ
おもてあみ [0] 【表編み】
棒針編みの基本編みの一。メリヤスの表の面と同じ編み目のでる編み方。メリヤス編み。
→裏編み
表編み[図]
おもてうた
おもてうた 【面歌】
代表的な秀歌。代表となるようなすぐれた歌。「後拾遺の恋の歌の中に…是を―と思へり/無名抄」
おもてうら
おもてうら 【表裏】
(1)おもてとうら。
(2)表面に表れた態度と内心。うらおもて。「―ノアル人/日葡」
おもてえし
おもてえし [4] 【表絵師】
江戸幕府御用絵師のうち,奥絵師の支流十数家。御家人格。
おもておこし
おもておこし 【面起こし】
面目をほどこすこと。名誉を回復すること。
⇔おもてぶせ
「何事にもはかばかしからぬみづからの―に/源氏(賢木)」
おもてかいどう
おもてかいどう [4] 【表街道】
(1)正式の街道。本道。
(2)(比喩的に)まっとうな人生。はなやかな人生。正しい人生。「人生の―を歩む」
おもてかた
おもてかた [0] 【表方】
劇場で,幕から劇場入り口の間の仕事に従事する者の総称。観客に関する業務を行う人。宣伝係・案内人・切符売りなど。
⇔裏方
おもてかんばん
おもてかんばん [4] 【表看板】
(1)劇場などの正面にかかげる,上演内容や配役などを記した看板。
(2)世間に対して示す名目。「実業家を―にした詐欺師」
おもてがえ
おもてがえ [0] 【表替え】
畳の表を新しいものに取り替えること。
おもてがき
おもてがき [0] 【表書き】
「上書(ウワガ)き」に同じ。
おもてがた
おもてがた 【面形】
仮面。めん。「―をとりのけては/今昔 28」
おもてがまえ
おもてがまえ [4] 【表構え】
外側から見たときの家や門などの造りや様子。「立派な―」
おもてがろう
おもてがろう [4] 【表家老】
江戸時代,武家で政務にあずかる家老。
⇔奥家老
おもてがわ
おもてがわ [0] 【表側】
(1)表の方。表に面する部分。表面。「月の―」
(2)建物の玄関・正面入り口のある方。
⇔裏側
おもてぐち
おもてぐち [0][3] 【表口】
(1)表側の方の出入り口。正面の出入り口。
⇔裏口
(2)登山道・参道などで,本道となる方の道。
(3)土地・建物などの正面の幅。表間口。
おもてぐち
おもてぐち【表口】
the front door.
おもてぐみ
おもてぐみ [0] 【表組】
近世邦楽で,自流の曲目を教習上二段階に分類した場合の,最初の段階の曲目。特に,三味線組歌・箏組歌についていう。
⇔裏組
おもてけい
おもてけい [0] 【表罫】
印刷に用いる罫線の一。実線の細いもの。
おもてげい
おもてげい [3] 【表芸】
自分の本業とする技芸。
⇔裏芸
おもてげんかん
おもてげんかん【表玄関】
the front door.
おもてげんかん
おもてげんかん [4] 【表玄関】
(1)家の正面にある,来客などを迎える玄関。
⇔内玄関
(2)その国・地域の主要な空港・駅などをたとえていう。
おもてこうけ
おもてこうけ [4] 【表高家】
江戸幕府の職名。高家のうち,高家肝煎(キモイリ)になれなかった無役の高家。
おもてござしょ
おもてござしょ [5] 【表御座所】
天皇が政務をとる建物。皇居正殿の奥にある。
おもてごしょう
おもてごしょう [4] 【表小姓】
(1)江戸幕府の職名。政務の行われる表に勤める小姓。
(2)大名家で,表に勤める小姓。
おもてごてん
おもてごてん [4] 【表御殿】
公の政務を執り,儀式を行う建物。
おもてさく
おもてさく [0][3] 【表作】
一年のうちに同じ田畑で時期をずらして二種類の作物を作る場合,本来の目的の作物。稲を収穫したあとに麦を作る場合の稲の方。
⇔裏作
おもてざし
おもてざし [0] 【表差】
脇差の鞘表(サヤオモテ)にさす笄(コウガイ)。
おもてざしき
おもてざしき [4] 【表座敷】
(1)家の表の側にある客用の座敷。
(2)遊里で,上位の遊女のいる,道に面した二階の部屋。また,そこにいる遊女。
おもてざしき
おもてざしき【表座敷】
a front parlor.
おもてざた
おもてざた【表沙汰にする】
make public (公表);go to law <about a matter> (訴える).〜になる be made[become]public;be brought before the court.→英和
おもてざた
おもてざた [0] 【表沙汰】
(1)世間に知れてしまうこと。みんなに知られること。おおやけ。「不祥事が―になる」
(2)事件などが裁判にまで進むこと。訴えごと。
⇔内沙汰
おもてざり
おもてざり [0] 【面去り】
連歌・俳諧で,ある懐紙の表なり裏なり,同一の面では,同じ語や特定の語は重ねて使えないという法則。例えば,連歌では「寝覚」と「閨」,「眠」に「寝」など。おもてぎらい。
おもてし
おもてし 【表仕】
江戸時代の廻船乗組の役名。航法を担当する航海長役。船頭を補佐する船方三役の一。おもて。表役。
おもてしお
おもてしお [3] 【表潮】
地球の,月に向かっている側に生ずる満ち潮。
⇔裏潮
おもてしょいん
おもてしょいん [4] 【表書院】
書院造りで,建物の表側にある書院。
⇔奥書院
おもてじ
おもてじ [0] 【表地】
衣服・袋物などを袷(アワセ)仕立てにする時の,表にする生地。表。
⇔裏地
おもてじき
おもてじき 【表敷】
和船で,船首寄りの前半部の底板敷を,別材でつないだもの。おもてがわら。
おもてせんけ
おもてせんけ 【表千家】
茶道流派の一。千利休の孫宗旦の三男,宗左が利休の四世を称したのに始まる。裏千家との対比でこの名がある。表流。おもて。
おもてだい
おもてだい 【重手代】
手代のうちで上位のもの。
おもてだいみょう
おもてだいみょう [4] 【表大名】
江戸時代,外様大名の呼称。
おもてだか
おもてだか [0] 【表高】
江戸時代,大名・知行取りの表向きの石高。公称の禄高。
⇔内高
おもてだつ
おもてだつ【表立つ】
become public[known].→英和
表立った(て) public(ly);open(-ly).→英和
おもてだつ
おもてだ・つ [4] 【表立つ】
■一■ (動タ五[四])
(1)事柄が表面化して世間に知られる。表ざたになる。「―・った動きは見られない」
(2)正式なことになる。改まった形をとる。「こういう事は―・ってすると角(カド)がたつ」
(3)表ざたにする。裁判ざたになる。
■二■ (動タ下二)
⇒おもてだてる
おもてだてる
おもてだ・てる [5] 【表立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 おもてだ・つ
表ざたにする。「―・てないで済ませる」
おもてだな
おもてだな [0] 【表店】
表通りに面して建てられた家。
⇔裏店
おもてつき
おもてつき [3] 【表付き】
(1)外見。見てくれ。
(2)建物の正面の構え。「―のよい家」
(3)畳表のついた下駄や雪駄(セツタ)。
おもてつれなし
おもてつれな・し 【面つれなし】 (形ク)
恥じる様子がない。「―・しう物をば宣ふものかな/平治(中・古活字本)」
おもてづかい
おもてづかい 【面使い】
能の所作の一。顔だけ左右に動かす動作。
おもてづかい
おもてづかい 【表使】
(1)江戸幕府の大奥の職名。奥女中の中で,年寄の命を受けて諸種の買い物をつかさどるほか,年寄・中臈の代参の随行や諸役人との応対など,表向きの用に当たる者。
(2)大名などの諸家で,表向きと奥向きの連絡に当たる役。
おもてど
おもてど [3] 【表戸】
家の表の戸。
おもてどうぐ
おもてどうぐ 【面道具】
目・鼻・口・眉(マユ)など,顔の造作(ゾウサク)。「―ひとつ不足なく/浮世草子・五人女 3」
おもてどうぐ
おもてどうぐ [4] 【表道具】
身分・格式あるいは職業を示すための道具。欠くことのできない道具。「麻のかみしも・中脇差一腰は,町人の―なれば/浮世草子・織留 5」
おもてどおり
おもてどおり【表通り】
a main street.
おもてどおり
おもてどおり [4] 【表通り】
町の主要な道路。
⇔裏通り
おもてながや
おもてながや [4] 【表長屋】
表通りに面している長屋。
⇔裏長屋
おもてにほん
おもてにほん [5] 【表日本】
本州の太平洋に面する地域。近年,太平洋岸地域と呼ぶ。
⇔裏日本
おもてにほんほうげん
おもてにほんほうげん [7] 【表日本方言】
音韻の面から分けた,日本の方言区画の一。関東・東海地方から西の本州の大部分,および四国・九州にわたる地域が属し,裏日本方言と対立する。イとエ,シとスの混同や,語中語尾のカ行音・タ行音の濁音化などがみられず,日本語の標準的な発音を示す。
おもてはずかし
おもてはずか・し 【面恥づかし】 (形シク)
恥ずかしくて,まともに顔を合わせられない。「―・しきやうなれど/落窪 1」
おもてはっく
おもてはっく [4] 【表八句】
連歌・俳諧の百韻で,一枚目の懐紙の表に書く,発句(ホツク)から第八句までの八句。
→表六句
おもてはんじょう
おもてはんじょう 【表半畳】
近世,劇場で見物人に半畳を売るほか,使い走りや送り迎えなど外向きの雑用を務めた役目。
→半畳
→表方
おもてぶせ
おもてぶせ 【面伏せ】
顔があげられぬほどに面目ないこと。不名誉。おもぶせ。
⇔おもておこし
「うとき人に見えば,―にやと思はむとはばかり恥ぢて/源氏(帚木)」
おもてぶたい
おもてぶたい [4] 【表舞台】
公然と活動する場所。「政治の―で活躍する」
おもてぼうず
おもてぼうず [4] 【表坊主】
江戸幕府の職名。江戸城中で大名や諸役人の給仕を務める坊主。
おもてみごろ
おもてみごろ [4] 【表身頃】
袷(アワセ)・綿入れなど裏のある衣服の身頃で表となるもの。
⇔裏身頃
おもてむき
おもてむき【表向き(は)】
openly;→英和
publicly (公に);→英和
officially (公式に).→英和
〜の open;→英和
public;→英和
official.→英和
おもてむき
おもてむき [0] 【表向き】
(1)他人に知られること。表ざた。「約束の内容は―にはしない」
(2)(副詞的にも用いる)世間体のために取り繕った見せかけ。「―(は)病気ということにした」
(3)公の場。公の事柄。
(ア)政務を執る所。幕府。政府。「―の沙汰」
(イ)(商家で)店。
⇔奥向き
「跡を預けて―をさばかせ/浮世草子・五人女 3」
おもてめ
おもてめ [0] 【表目】
(1)差し金の表にある目盛り。実寸目盛り。
(2)棒針編みで,表編みによってできる編み目。
おもてめい
おもてめい [3] 【表銘】
刀の茎(ナカゴ)の表に彫った銘。普通は作者名だけであるが,時に,作者の生国・住所・作刀場所・鍛法を刻むこともある。
⇔裏銘
おもてもん
おもてもん [3] 【表紋】
(1)その家の正式の紋章。定紋。家紋。
⇔裏紋
(2)「日向紋(ヒナタモン)」に同じ。
おもてもん
おもてもん [0] 【表門】
建物の正面の門。正門。
⇔裏門
おもてゆうひつ
おもてゆうひつ [4] 【表右筆】
江戸幕府の職名。若年寄に属し,老中奉書などの書物(カキモノ)・文案の作成,幕府の日記の記入および将軍印章の保管などに当たった。
→奥右筆
おもてろっく
おもてろっく [4] 【表六句】
俳諧の歌仙で,一枚目の懐紙の表に書く,発句から第六句までの六句。
→表八句
おもで
おもで [0] 【重手・重傷】
生命にかかわる深い傷(キズ)。ふかで。
おもと
おもと [0] 【万年青】
ユリ科の常緑多年草。葉は太い根茎から出て,広披針形で質が厚く,光沢がある。夏,葉間から短い花茎を出し,緑黄色の花を穂状につけ,球形の赤または黄色の実を結ぶ。園芸品種が多い。漢方で根茎を強心剤・利尿薬とする。
〔「万年青の実」は [季]秋〕
おもと
おもと 【御許】
■一■ (名)
(1)貴人の座所を敬っていう語。おそば。「入鹿―にまろびつきて/日本書紀(皇極訓)」
(2)おそば近く仕える者。女房。「この―,馴れて目やすし/源氏(宿木)」
(3)高貴な家の主だった女房。「すこし―ほどのきはにてぞありける/大鏡(兼家)」
(4)(「…のおもと」の形で)女房の名の下につける敬称。「民部の―なめり/源氏(空蝉)」
■二■ (代)
二人称。多く女性に対して,敬愛の気持ちをこめて用いる。あなた。「―は今宵は上にやさぶらひ給ひつる/源氏(空蝉)」
おもとじ
おもとじ 【母刀自】
母の敬称。ははとじ。「雪よりけなる―の乳房のむくい/好忠集」
おもとびと
おもとびと 【御許人】
貴人のそば近くに仕える人。「御ゆかたびらして,―たちゐてまゐる/宇津保(蔵開中)」
おもとびとまちぎみ
おもとびとまちぎみ 【侍従】
「じじゅう(侍従)」に同じ。[和名抄]
おもな
おもな [1] 【主な】
〔形容動詞「おも(主)」の連体形〕
主要な。「今日の―ニュース」
おもな
おもな【主な】
chief;→英和
main;→英和
principal;→英和
leading.→英和
おもなが
おもなが【面長な】
long-[oval-]faced.
おもなが
おもなが [0] 【面長】 (名・形動)[文]ナリ
(1)顔が長めなこと。また,その顔やさま。「―な女性」
(2)気長なさま。のんびり。「気も―に夏の日や/浄瑠璃・恋女房」
(3)お人よしであるさま。まぬけ。「かく―なる大臣にあはるる女郎,嘸(サゾ)や心憂かるべし/浮世草子・色三味線」
おもなし
おもな・し 【面無し】 (形ク)
(1)恥ずかしく面目ない。おもはゆい。
⇔おもだたし
「心強く物し給ふいと―・う人笑へなる事なり/源氏(真木柱)」
(2)あつかましい。恥知らずだ。「はかばかしくもなからん事を,―・く打ち出でたらんは/今昔 24」
おもならい
おもならい [3] 【重習い】
能楽・謡曲を習う際,特に重視される数曲。おもならいもの。
おもなる
おもな・る 【面馴る】 (動ラ下二)
(1)見なれる。顔なじみになる。「綱ひく駒も―・れにけり/蜻蛉(中)」
(2)なじみになってなれなれしくなる。「今すこし―・れてこそは恨み聞えさすべかめれ/源氏(橋姫)」
おもに
おもに【主に】
chiefly;mainly;→英和
mostly;→英和
generally.→英和
おもに
おもに [1] 【主に】 (副)
主として。大部分。ほとんど。「この本の読者は―学生だ」
おもに
おもに [0] 【重荷】
(1)重い荷物。「―を背負う」
(2)負担となるような事柄。つらい負担。「私には―だ」
おもに
おもに【重荷】
<carry> a heavy load[burden].〜を下ろす be relieved of a burden;→英和
feel relieved (ほっとする).
おもに=に小付け
――に小付け
重い負担の上に,さらに負担の加わること。「恋の―して親子の哀れ打乗せて/浄瑠璃・寿の門松」
おもに=を下(オ)ろす
――を下(オ)ろ・す
重い責任を果たしてほっとする。心配していたことが解決して気持ちが軽くなる。
おもにくし
おもにく・し 【面憎し】 (形ク)
顔を見るだけでも憎らしく感じる。つらにくい。「―・きまで言へば/枕草子 92」
おもね
おもね [0] 【主根】
⇒しゅこん(主根)
おもねる
おもねる【阿る】
flatter;→英和
curry favor <with a person> .
おもねる
おもね・る [3] 【阿る】 (動ラ五[四])
気に入られようとする。へつらう。「大衆に―・る」「時流に―・る」「其の鬼走り疲れにて,祭の食を見て―・り就きて受く/霊異記(中訓注)」
おもの
おもの 【御物】
(1)天皇・貴人の食事。「大床子の―などはいと遥かにおぼしめしたれば/源氏(桐壺)」
(2)副食物に対する「飯」を丁寧にいう語。
⇔あわせ
「精米(シラゲ)に麦の―混ぜたり/宇津保(藤原君)」
〔(1)(2)は「御膳」「御飯」とも書く〕
(3)「ぎょぶつ(御物)」に同じ。
→おもの(佩物)
おもの
おもの 【佩物・珮】
「おびもの(佩物)」に同じ。
おものい
おものい 【追物射】
⇒おいものい(追物射)
おものがわ
おものがわ ヲモノガハ 【雄物川】
秋田県南部,神室(カムロ)山地に源を発し,秋田市西方で日本海に注ぐ川。長さ133キロメートル。
おものし
おものし 【御物師】
裁縫をする女奉公人。お居間。ものし。「―は針にて血をしぼり/浮世草子・五人女 1」
おものだな
おものだな 【御物棚】
貴人の食膳を納めておく棚。「御厨子(ミズシ)所の―に沓おきて/枕草子 56」
おものちゃし
おものちゃし 【御物茶師】
江戸時代,宮中ならびに将軍家で用いる茶をつかさどった者。茶の名産地宇治の上林家など一一家あった。
おものづくり
おものづくり [4] 【御物作り】
室町時代,将軍佩用(ハイヨウ)の刀を作る者。また,その刀の拵(コシラ)え。
おものぶぎょう
おものぶぎょう [4] 【御物奉行】
室町幕府の職名。将軍の参内の際などに衣服や刀剣などを入れた唐櫃(カラビツ)をあずかり,これに付き添った役職。御物中持奉行。御物長持奉行。唐櫃奉行。
おものやどり
おものやどり 【御物宿り】
天皇の食物を納めておく所。宮中の紫宸殿(シシンデン)の西庇(ニシビサシ)にある。「女房は,―にむかひたる渡殿にさぶらふべし/枕草子 104」
おもはう
おもは・う オモハフ 【思はふ】 (動ハ下二)
〔「思ひ敢(ア)ふ」の転〕
(1)予期する。考えつく。「潮舟の舳(ヘ)越そ白波にはしくも負ふせたまほか―・へなくに/万葉 4389」
(2)あれこれ比較して考える。考えを及ぼす。「皆これらを―・へて書くべき也/無名抄」
おもはゆい
おもはゆ・い [4] 【面映い】 (形)[文]ク おもはゆ・し
〔相手と顔を合わせるとまぶしく感ずる意。中世・近世には「おもばゆし」とも〕
顔をあわせることが恥ずかしい。きまりが悪い。てれくさい。「―・い気持ちで賞を受けた」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)
おもはゆい
おもはゆい【面映い】
be bashful[shy];feel embarrassed.面映そうに bashfully;→英和
shyly.→英和
おもはらから
おもはらから 【母同胞】
同じ母から生まれた兄弟姉妹。「翹岐(ギヨウキ)及びその―の女子(エハシト)四人/日本書紀(皇極訓)」
おもばしら
おもばしら [3] 【主柱】
両部鳥居・四脚門などの中心となる柱。
→袖柱
おもばば
おもばば [0] 【重馬場】
雨で水分をかなり含んだ馬場。重(オモ)。
おもぶき
おもぶき 【趣】
「おもむき(趣)」に同じ。「真言の―深さあささの程を聞しめして/栄花(疑)」
おもぶく
おもぶ・く 【赴く・趣く】
■一■ (動カ四)
「おもむく{■一■}」に同じ。
■二■ (動カ下二)
「おもむく{■二■}」に同じ。「父が…―・け教へけむ事,過たず失はず/続紀(天平勝宝一宣命)」
おもぶせ
おもぶせ [0] 【面伏せ】
不面目。おもてぶせ。「―にも貫一が前に会釈しつ/金色夜叉(紅葉)」
おもぶる
おもぶる 【徐る】 (形動ナリ)
物静かなさま。ゆったりしたさま。おもむろ。「―に天孫に謂(モウ)して曰(モウ)さく/日本書紀(神代下訓)」
おもほえ∘ず
おもほえ∘ず 【思ほえず】 (連語)
〔動詞「おもほゆ」の未然形「おもほえ」に打ち消しの助動詞「ず」の付いたもの〕
思いがけなく。副詞的に用いる。「―∘ずふるさとにいとはしたなくてありければ心地惑ひにけり/伊勢 1」
おもほし
おもほ・し 【思ほし】 (形シク)
〔動詞「おもふ(思)」の形容詞化〕
心の中で望んでいる。望ましい。「―・しき言(コト)も通はず/万葉 3969」
おもほしめす
おもほしめ・す 【思ほしめす】 (動サ四)
「思う」の尊敬語。おぼしめす。「万代に国知らさむと…神ながら―・して/万葉 4266」
おもほす
おもほ・す 【思ほす】 (動サ四)
〔「おもふ(思)」に尊敬の助動詞「す」の付いた「おもはす」の転〕
「思う」の尊敬語。
(1)お思いになる。「をそろと我(アレ)を―・さむかも/万葉 654」
(2)心の中の動きを表す動詞の上に付けて,その動作主への尊敬の意を加える。「たえて―・し忘れなむ事も/源氏(夕顔)」
おもほゆ
おもほ・ゆ 【思ほゆ】 (動ヤ下二)
〔「おもふ(思)」の未然形「おもは」に自発の助動詞「ゆ」の付いた「おもはゆ」の転〕
思われる。「瓜食(ハ)めば子ども―・ゆ/万葉 802」
おもみ
おもみ [0] 【重み】
(1)重いこと。重さ。「雪の―で枝が折れた」
(2)どっしりとした落ち着きや堂々たる威厳。貫禄。「重役らしい―を備える」
(3)重大さ。重要さ。「真実の―」
おもみ
おもみ【重み】
weight (重量);→英和
importance (重要性);→英和
dignity (威厳).→英和
〜のある heavy;→英和
weighty;→英和
important;→英和
dignified.〜のない light;→英和
<a man> lacking in dignity.
おもむき
おもむき [0] 【趣】
(1)風情(フゼイ)のある様子。あじわい。「―のある庭」
(2)気配。気分。感じ。「秋の―が深くなる」
(3)だいたいの内容。わけ。事情。「お話の―は父から聞いております」
(4)様子。状況。「近く御上京の―,家族一同お待ちしております」
(5)心の動き。心が動く方向。「人の心々,おのがじしの立てたる―も見えて/源氏(帚木)」
おもむき
おもむき【趣】
(1) import (趣旨);→英和
effect;→英和
contents (内容).
(2)[様子]an air;→英和
looks;appearances.(3)[雅趣]taste;→英和
elegance.〜のある(ない) tasteful (tasteless);→英和
refined (vulgar).
おもむく
おもむ・く [3] 【赴く・趣く・趨く】
〔面(オモ)向く,の意〕
■一■ (動カ五[四])
(1)ある場所・方角に向かって行く。「任地へ―・く」
(2)ある状態に向かう。「病気が快方に―・く」「勢いの―・くところ」「よき方に―・きて吹くなり/竹取」
(3)その方に心が向かう。「ひたみちに行ひに―・きなむに/源氏(御法)」
(4)従う。同意する。「『…』など語らふに,ふたりは―・きにけり/源氏(玉鬘)」
■二■ (動カ下二)
(1)ある場所・方角へ行かせる。「岳の上より南の添(ソイ)を下り様に―・けたり/今昔 25」
(2)ある方面にしむける。従わせようとして説得する。「仏の道に―・けむも,貴きこととは言ひながら/源氏(横笛)」
(3)そのような方向で考える。「似げなき御事とも―・け侍らず/源氏(末摘花)」
おもむく
おもむく【赴く】
go (行く);→英和
proceed <to> ;→英和
[傾向に]grow;→英和
become;→英和
get <better> .→英和
おもむけ
おもむけ 【趣】
〔下二段動詞「おもむく」の連用形から〕
意向。おもぶけ。「ただ大殿の御―の異なるにこそはあなれ/源氏(藤袴)」
爵(1)[図]
おもむろ
おもむろ【徐ろに】
slowly;gradually;gently.
おもむろに
おもむろに [0] 【徐に】 (副)
落ち着いて,ゆっくりと事を始めるさま。ゆったりしたさま。「―口を開く」
おもめ
おもめ [0] 【重め】 (名・形動)
少し重い感じ。やや重いこと。また,そのさま。
⇔軽め
「―のバットを使う」
おももち
おももち [0][3] 【面持(ち)】
ある感情や心理の表れた顔つき。多く,不平・不満などの気持ちを表す。「緊張の―」
おももち
おももち【面持ち】
a look[countenance].→英和
おもや
おもや [1][2] 【母屋・母家】
(1)(離れ・納屋などに対して)屋敷の中の中心となる建物。
(2)寝殿造りなどの建物で,廊・庇(ヒサシ)などに対して,中央の部分。もや。
(3)分家・支店に対して,本家・本店。
おもや
おもや【母屋】
the main building[house].
おもやか
おもやか [2] 【重やか】 (形動)[文]ナリ
(1)重いさま。「彼男がどさりと取り落した懐中の―なるに/思出の記(蘆花)」
(2)落ち着いているさま。重々しいさま。「落ついて物をいふ―なる口振り/にごりえ(一葉)」
おもやく
おもやく [0] 【重役】
責任の重い役目・地位。また,その人。じゅうやく。「―にも肩を並ぶる立身/歌舞伎・心謎解色糸」
おもやせ
おもやせ [0] 【面痩せ】 (名)スル
おもやつれ。「―した顔」
おもやせる
おもや・せる [4] 【面痩せる】 (動サ下一)[文]サ下二 おもや・す
顔がやせてほっそりとなる。顔がやつれる。「痛く―・せ頬骨立ちて/谷間の姫百合(謙澄)」
おもやつれ
おもやつれ [3] 【面窶れ】 (名)スル
(心労や病気のため)顔がやつれて見えること。おもやせ。「浮世の苦労に―して居りました/小公子(賤子)」
おもやる
おもや・る 【思やる】 (動ラ四)
〔「おもいある」の転〕
思いなさる。同輩,またはそれ以下の者に対していう。「宵からいくら取られたと―・る/咄本・鹿の巻筆」
おもゆ
おもゆ [0] 【重湯】
水分を多くして炊(タ)いた粥(カユ)の上澄みの液。病人・幼児などに食べさせる。
おもゆ
おもゆ【重湯】
thin rice gruel.
おもよう
おもよう [0] 【面様】
(1)顔に表れた感情。かおいろ。
(2)顔だち。おもざし。「―よき人の/枕草子 294」
おもらい
おもらい [2] 【御貰い】
乞食(コジキ)。
おもらか
おもらか 【重らか】 (形動ナリ)
(1)重そうなさま。「小さき唐櫃の金物したるが,いと―なるを参らせられたり/増鏡(おどろの下)」
(2)落ち着いているさま。軽々しくないさま。「すべて庶人の振舞は,―に詞すくなにて/十訓 1」
(3)重々しいさま。貫禄があるさま。「大の男の―に歩みなして舞台に上り/義経記 6」
おもらし
おもらし [2] 【御漏らし】 (名)スル
小便をもらすことをいう幼児語。
おもり
おもり [0] 【錘】 (名)スル
〔動詞「重る」の連用形から〕
(1)物が軽すぎて不便なとき,重さを加えるためにつける物体。
(2)釣り針を沈めるためにつける,鉛の塊など。
(3)魚網につけて沈め,一定の場所に固定する鉛や鉄の塊など。いわ。沈子。
(4)秤(ハカリ)で重さを量るとき,釣り合いをとるために用いるもの。分銅。
おもり
おもり [0] 【御守(り)】 (名)スル
(1)「子守り」に同じ。
(2)世話のやける人の機嫌をとりながら世話をすること。「酔っぱらいの―はごめんだ」
おもり
おもり【錘[重り]】
a weight (秤の);→英和
a plummet,a plumb (測鉛);a sinker (釣糸の).→英和
おもりか
おもりか 【重りか】 (形動ナリ)
(1)重く感じられるさま。重らか。「衣箱の―に古体なる/源氏(末摘花)」
(2)軽薄でないさま。落ち着いているさま。慎重だ。「若人だに,―ならむとまめだち侍るめる世に/紫式部日記」
おもりずきん
おもりずきん [4][5] 【錘頭巾】
婦人が前髪から垂らす頭巾。風でひらひらしないように,左右の端に鉛のおもりを入れてある。元禄(1688-1704)頃の女方荻野沢之丞が用い始めたので,沢之丞頭巾ともいう。鉛頭巾。おもり帽子。
おもる
おも・る 【重る】 (動ラ四)
(1)目方が重くなる。「其の時に人多く居て屋―・りにければ/今昔 19」
(2)病気が重くなる。「日々に―・り給ひて…いと弱うなれば/源氏(桐壺)」
おもろ
おもろ
〔「思い」と同源の語で,神に申し上げる,「神の歌」の意〕
沖縄の古代歌謡。古代琉球人の民俗・信仰・労働などを歌った幅の広い叙事詩。
おもろい
おもろ・い [3] (形)
おもしろい。「―・いやないか」
〔関西地方で用いる〕
おもろそうし
おもろそうし
沖縄最古の歌謡集。二二巻。一五五四首(重複があり,実数は一二四八首)。1531〜1623年成立。首里王府が奄美(アマミ)・沖縄地方に伝わる「おもろ」を採録集成したもの。原本は1709年焼失,写本が残る。
おもわ
おもわ [0] 【面輪】
顔。顔面。「今は焼けただれた―にも/奉教人の死(竜之介)」
おもわう
おもわ・う オモハフ 【思はふ】 (動ハ下二)
⇒おもはう
おもわく
おもわく オモハク [0] 【思惑・思わく】
〔「おもう」のク語法から。「惑」は当て字〕
(1)思うところ。考え。意図。見込み。期待。「彼には何か―があるらしい」「―がはずれる」「―どおり」
(2)他の人々の考え。評判。気うけ。「世間の―を気にする」
(3)相場の変動を予想すること。また,その予想によって利益を得ることを目的に売買すること。
(4)恋い慕う気持ち。恋心。「吉三郎方より―数々の文(フミ)おくりける心ざし互に入り乱れて/浮世草子・五人女 4」
(5)恋い慕っている相手。意中の人。「いはねどしるき四天王の―たち/浄瑠璃・関八州繋馬」
(6)〔「おもう」のク語法〕
(ア)思うこと。「君を―止む時なし/万葉 3189」
(イ)思うことには。「自ら―『…』 と思ふに/今昔 1」
おもわく
おもわく【思惑】
(1) (a) thought;→英和
intention;→英和
expectation;→英和
calculation.(2) speculation (投機).
〜買い(をする) speculative buying (speculate <in> ).
おもわくうり
おもわくうり オモハク― [0] 【思惑売り】
相場の値下がりを見込んで売ること。見越し売り。
⇔思惑買い
おもわくおんな
おもわくおんな オモハクヲンナ 【思はく女】
思いをかけている女。好きな女。「預け浴衣をこしらへ―銘銘に出し入れをするも相応の楽み/浮世草子・一代女 5」
おもわくがい
おもわくがい オモハクガヒ [0][4] 【思惑買い】
相場の値上がりを見込んで投機的に買うこと。見越し買い。
⇔思惑売り
おもわくし
おもわくし オモハク― [4] 【思惑師】
思惑で売買をする人。相場師。
→山師
おもわくちがい
おもわくちがい オモハクチガヒ [5] 【思惑違い】
自分の考え・予想と違うこと。見込み違い。
おもわくらし
おもわくら・し オモハク― 【思はくらし】 (形シク)
どこか人の気を引く風情(フゼイ)がある。魅力的なところがある。「―・しう顋(オトガイ)を襟の中へ差し込みし粧ひ/浮世草子・禁短気」
おもわしい
おもわしい【思わしい(くない)】
(un)satisfactory;→英和
promising (disappointing).
おもわしい
おもわし・い オモハシイ [4] 【思わしい】 (形)[文]シク おもは・し
(1)(普通,打ち消しを伴って)思いどおりで望ましい。よいと思われる。「―・い進展が見られない」「病状が―・くない」
(2)好ましく思われる。愛着を感ずる。「ゆゆしく心うくおぼえて,女(ムスメ)の―・しさも失せぬ/宇治拾遺 9」
おもわすれ
おもわすれ [3][0] 【面忘れ】 (名)スル
人の顔を見忘れること。
おもわず
おもわず【思わず】
in spite of oneself;involuntarily;→英和
unconsciously.→英和
おもわず
おもわず オモハズ [2] 【思わず】
■一■ (副)
(1)意識せずに。知らずに。考えずに。「あまりのおかしさに―吹き出した」「―口走る」
(2)思いもかけず。意外にも。「―も雲居を出づる春の夜の,月の都の名残かな/謡曲・国栖」
■二■ (形動ナリ)
(1)心外だ。面白くない。「女御・更衣といへど…うちまじりて,―なることもあれど/源氏(若菜下)」
(2)思いもかけないさま。予想外だ。「また,御末に―なることのうちまじり/大鏡(師輔)」
おもわず=知らず
――知らず
全く気のつかないさま。無意識に。
おもわずげ
おもわずげ オモハズ― 【思はずげ】 (形動ナリ)
意外そうであるさま。「入道をはじめ奉て,人々皆―にぞ見給ひける/平家 2」
おもわせぶり
おもわせぶり【思わせ振りな】
suggestive <air> ;→英和
coquettish (女が).
おもわせぶり
おもわせぶり オモハセ― [0] 【思わせ振り】 (名・形動)[文]ナリ
人に気をもたせるような態度や振る舞いをする・こと(さま)。「―なことを言う」
おもわせる
おもわせる【思わせる】
make <a person> think[believe];remind <a person of> ;→英和
be suggestive <of> (連想させる).
おもわぬ
おもわぬ オモハ― 【思わぬ】 (連語)
〔動詞「思う」に打ち消しの助動詞「ぬ」の連体形が付いたもの〕
連体詞的に用いる。思いもよらない。意外な。「―誤解を受ける」
おもわぬ
おもわぬ【思わぬ】
unexpected;→英和
unlooked-for.
おもわれびと
おもわれびと オモハレ― 【思はれ人】
恋い慕われている人。恋人。思い人。「つれなき―かな/浮世草子・一代男 1」
おもわれる
おもわれる【思われる】
(1) seem <to be> ;→英和
appear <to be> (と見える);→英和
be regarded[thought of]as (と見なされる).
(2) be loved (愛される).
良く(悪く)〜 be well (ill) thought of <by others> .
おもんじる
おもん・じる [4][0] 【重んじる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「重んずる」の上一段化〕
「重んずる」に同じ。
⇔軽んじる
「巧遅より拙速を―・じる」
おもんじる
おもんじる【重んじる】
value;→英和
think[make]much <of> (重視);attach importance <to> ;respect (尊重).→英和
重んじない make little[light]of.
おもんず
おもん・ず 【重んず】 (動サ変)
⇒おもんずる
おもんずる
おもん・ずる [4][0] 【重んずる】 (動サ変)[文]サ変 おもん・ず
〔「おもみす」の転〕
(1)価値あるものとして大切に扱う。尊重する。
⇔軽んずる
「格式を―・ずる社会」
(2)重い状態である。「禄を―・ずる大臣の慎み/平家 3」
おもんぱかり
おもんぱかり【慮り】
consideration;→英和
foresight;→英和
prudence (用心).→英和
おもんぱかり
おもんぱかり [0] 【慮り】
〔「おもいはかり」の転。「おもんばかり」とも〕
考えをめぐらすこと。思慮。「―に欠ける」
おもんぱかる
おもんぱかる【慮る】
consider;→英和
be thoughtful <of the future> .
おもんぱかる
おもんぱか・る [5] 【慮る】 (動ラ五[四])
〔「おもいはかる」の転。「おもんばかる」とも〕
あれこれ思いめぐらす。考慮する。「贅沢な二等室を選んだのも,美代子の便利を―・つた為めであるのに/羹(潤一郎)」「オモンバカル/日葡」
おもんみる
おもん・みる [4] 【惟る】 (動マ上一)[文]マ上一
〔「おもいみる」の転〕
よくよく考えてみる。「つらつら―・みるに」
おや
おや [2][1] (感)
(1)意外なことに出合ったりしたときなどに,軽い驚きを表す語。「―,山田さんではありませんか」
(2)軽い疑いを表す語。「―,道を間違えたかな」
おや
おや
Oh!/O…!/Good heavens!/Oh,dear me!/Why!
おや
おや【親】
a parent;→英和
parents (両親);the dealer (トランプで).→英和
〜の parental <affection> .→英和
〜のすねをかじる sponge[live]on one's parents.〜の威光[七光]one's father's influence.〜思いである be devoted to one's parents.〜掛りの dependent upon one's parents.‖親馬鹿 fond parents.
おや
おや [2] 【親・祖】
(1)子を生んだ人,または,他人の子を自分の子として養い育てる人。実父母・養父母の総称。《親》「生みの―より育ての―」「養い―」
(2)子をもっている生物。《親》「―鳥」
(3)他の物を生ずるもととなるもの。《親》「―芋」
(4)物事の中心になるもの。《親》「―会社」
(5)同種のもののうち,大きなもの。《親》「―指」
(6)勝負事の際,札配りなど競技の中心的な役割にあたる人。また,その役。《親》
(7)無尽・入札などの際の発起人。《親》{(1)〜(7)}
⇔子
(8)もののはじめ。元祖。《祖》「物語の出できはじめの―なる竹取の翁に/源氏(絵合)」
(9)祖先。《祖》「人の子は―の名絶たず/万葉 4094」「遠つみ―」
おや=に似ぬ子は鬼子(オニゴ)
――に似ぬ子は鬼子(オニゴ)((オニツコ))
親に似ない子は人の子ではなく鬼の子である。子は親に似るのが普通である,の意。
おや=の光は七光(ナナヒカリ)
――の光は七光(ナナヒカリ)
〔「七」は大きな数としていう〕
子の出世や評価に大きく貢献する,親の高い社会的地位や名声などの威光。親の光は七とこ照らす。親の七光。
おや=の因果(インガ)が子に報(ムク)う
――の因果(インガ)が子に報(ムク)う
親のした悪業の報いが罪もない子に現れる。親の罰(バチ)は子にあたる。
おや=の心子知らず
――の心子知らず
子を思う親の心を子は察しないで勝手な振る舞いをする。
おや=の欲目(ヨクメ)
――の欲目(ヨクメ)
親が愛情から自分の子を実際以上によいと思うこと。
おや=の臑(スネ)を噛(カジ)る
――の臑(スネ)を噛(カジ)る
子が経済的に自立できないで,親の扶養を受ける。
おや=の顔が見たい
――の顔が見たい
しつけの悪いよその子の言動に,驚きあきれて言う語。
おや=は無くとも子は育つ
――は無くとも子は育つ
親がいなくなっても,子供はなんとか育っていくものである。世の中のことはさほど心配したものではないというたとえ。
おや=思う心にまさる親心
――思う心にまさる親心
〔吉田松陰の歌「親思ふ心にまさる親心今日のおとづれ何と聞くらん」による〕
子が親を思う心以上に,親の子を思う心は深い。
おやいし
おやいし [2] 【親石・首石】
石造の建物の基礎のうち,隅に据える大事な石。かしらいし。
おやいも
おやいも [0] 【親芋】
里芋の地下茎にできる大きな塊茎。多くの子芋がつく。かしらいも。いもがしら。[季]秋。
おやおもい
おやおもい [3] 【親思い】
親への思いやりがあついこと。また,その人。「彼ほどの―はいない」「―の息子」
おやおや
おやおや [2] 【親親】
(1)複数の人のそれぞれの親。「―が心安く成るにつれ娘同志も親しくなり/浮雲(四迷)」
(2)実の親と養親がいる時のそれらの親。親たち。「―の悲しび愛するは/今昔 26」
(3)祖先。「我が―の墓におさめん事許さじ/読本・春雨(死首のゑがほ)」
おやおや
おやおや [1] (感)
感動詞「おや」を重ねて強めた語。軽い驚き・疑い・失望などを表す。「―,またお会いしましたね」
おやかぎ
おやかぎ [2][0] 【親鍵】
同じ種類の錠をあけられる共通の合い鍵。マスター-キー。
おやかぜ
おやかぜ [2][0] 【親風】
親が子に対して威張ること。「―を吹かす」
おやかた
おやかた [3][4] 【親方】
(1)弟子・奉公人・部下などを抱えて,親のように保護したり,指導したりする人。
⇔子方
「大工の―」
(2)職人に対する敬称。また,親しんで呼ぶ語。
(3)相撲で,年寄の敬称。
(4)役者の敬称。
(5)〔「おやがた」とも〕
親のような立場で世話をする人。親代わりの人。「兵衛が―にて常に申さすれば/宇津保(国譲下)」
(6)年長の者。「いとこなれども兄と云ふは―なるによりて也/四河入海 21」
(7)与力・同心の頭(カシラ)・支配人の称。
(8)商家・遊女屋の主人の称。
おやかた
おやかた【親方】
a boss;→英和
a chief;→英和
a head;→英和
a foreman (職人の).→英和
おやかた=思いの主(シユ)倒し
――思いの主(シユ)倒し
親方のためと称して,実は逆に親方に不利益をもたらすこと。
おやかた=日の丸
――日の丸
〔親方は日本国である意〕
自分たちの背後には国家が控えているから倒産の心配はない,という公務員などの真剣味に欠けた意識を皮肉っていう語。
おやかたがかり
おやかたがかり 【親方掛かり】
主人持ちの身。奉公人。
おやかたもち
おやかたもち [0][6] 【親方持(ち)】
親方に庇護されている身分。また,その人。主持ち。親方掛かり。
おやかぶ
おやかぶ [2][0] 【親株】
(1)増資のため新しい株券(子株)が発行された時,それ以前に発行されていた株の称。旧株。
(2)株分けして,苗木をとる時のもとになる株。
⇔子株
おやかましゅう
おやかましゅう [0] 【御喧しゅう】
人を訪問して,辞去するときの挨拶(アイサツ)の語。「―ございました」
おやがい
おやがい 【親甲斐】
親としての甲斐性。親としての威光。「―に座が高い/浄瑠璃・菅原」
おやがいしゃ
おやがいしゃ【親会社】
a parent[holding]company.
おやがいしゃ
おやがいしゃ [3] 【親会社】
資本参加,営業の賃貸借,経営委任,役員派遣などの方法により子会社を支配する会社。商法では,従属している会社の過半数の株式または出資口数を所有する会社と規定する。
⇔子会社
おやがかり
おやがかり [3] 【親掛(か)り】
子がまだ独立せずに親に養われていること。また,その人。「―の身」
おやがみ
おやがみ [2] 【祖神】
一族の先祖の霊をまつった神。氏神。
おやがる
おやが・る 【親がる】 (動ラ四)
親らしく振る舞う。「さすがに―・りたる御ことばも/源氏(胡蝶)」
おやがわり
おやがわり [3] 【親代(わ)り】
親に代わって子供を養育すること。また,その人。おやしろ。「―の兄に育てられる」
おやき
おやき [2] 【御焼(き)】
(1)小麦粉を練り,厚手のなべに平たくして入れ,両面を焼いたもの。
(2)ねたむこと。やきもち。「あの子も―が過ぎたのよ/滑稽本・浮世床 2」
おやきかちん
おやきかちん 【御焼き餅】
〔女房詞〕
焼いたもち。「四季の間にて―まゐる/御湯殿上(貞享三)」
おやきょうだい
おやきょうだい [3] 【親兄弟】
親と兄弟姉妹。家族。「―にも見放される」
おやきょく
おやきょく [2] 【親局】
⇒キー-ステーション
おやきょく
おやきょく【親局】
a key station.
おやぎ
おやぎ [0] 【親木】
〔「おやき」とも〕
接ぎ木や挿し木にする枝をとる木。また,取り木にする母木。
おやぎみ
おやぎみ 【親君】
親を敬っていう語。「一所を―とたのみ奉る我子には/宇津保(国譲下)」
おやく
おやく 【御厄】
〔誰もが免れられない大厄の意から〕
疱瘡(ホウソウ)のこと。「―を遊ばしたさうで/滑稽本・浮世風呂 3」
おやく
おやく [0] 【御役】
(1)役目を丁寧にいう「御役目」の略。
(2)〔女性語〕
月経。つきやく。「日勤の妾―で非番なり/柳多留 91」
おやくごめん
おやくごめん [0] 【御役御免】
(1)免官・免職になること。また,役目・仕事から解放されること。「不始末で―になる」
(2)転じて,不用になった物を処分することにいう。
おやくしょしごと
おやくしょしごと [5] 【お役所仕事】
形式主義に流れ,不親切で非能率的な役所の仕事振りを非難していう語。
おやげない
おやげな・い 【親げない】 (形)[文]ク おやげな・し
〔近世語〕
思いやりがない。無情だ。「内膳殿,―・く,汝をふみつぶさんとし給ふ/三河物語」
おやこ
おやこ【親子】
parent and child;parents and their children.‖親子電話 a party line.
おやこ
おやこ [1] 【親子】
(1)親とその子供。「―の間柄」「―関係」
(2)もとになる物と,そこから派生した物。親と子の関係にたとえられるもの。「―電話」
(3)「親子丼(ドンブリ)」の略。
おやこ=は一世(イツセ)
――は一世(イツセ)
親子の間柄はこの世だけのもので,夫婦(二世)や主従(三世(サンゼ))の関係より薄いということ。
おやこうこう
おやこうこう【親孝行】
⇒孝行(こうこう).
おやこうこう
おやこうこう [3] 【親孝行】 (名・形動)スル
親を大切にする・こと(さま)。そのような人をもいう。
⇔親不孝
「―な息子」「―したい時には親はなし」
おやこうもく
おやこうもく [3] 【親項目】
「親見出し」に同じ。
おやこかんべつ
おやこかんべつ [4] 【親子鑑別】
父子または母子の血縁関係を科学的に判断すること。血液型や指紋など遺伝形質の検査や妊娠期間などを総合して判定する。
おやこがき
おやこがき [3] 【親子垣】
建仁寺垣の一種。縦の竹を大小交互に並べて結ったもの。
おやこけいやく
おやこけいやく [4] 【親子契約】
農家において経営主たる親と後継者たる子との間で,経営・報酬,財産の承継や親の老後の扶養などを内容として締結される契約。父子契約。
おやこでんわ
おやこでんわ [4] 【親子電話】
一本の電話回線を二台以上で共有する電話機。
おやこどんぶり
おやこどんぶり [4] 【親子丼】
(1)〔「親子」は鶏肉と鶏卵をいう〕
鶏肉をタマネギ・シイタケなどとともに煮て鶏卵でとじ,丼に盛った飯にのせた料理。おやこ。
(2)母親とその娘との両方と肉体関係をもつこと。
おやこなり
おやこなり [0] 【親子成り】
親子関係でない者が,命名・成人・結婚などの機会に仮の親子関係を取り結ぶこと。名付け親・烏帽子(エボシ)親・仲人親など。
→擬制親族
おやご
おやご [0] 【親御】
他人の親を敬っていう語。おやごぜ。「―さんによろしく」
おやごころ
おやごころ [3] 【親心】
(1)子を思う親の心。「―のありがたさ」
(2)親のように,他人の身を気遣う心。「―からの忠告」
おやごころ
おやごころ【親心で】
out of parental love[affection];out of kindness.
おやごろし
おやごろし【親殺し】
patricide (父殺し);→英和
matricide (母殺し).→英和
おやさく
おやさく [0] 【親作】
小作に対して,地主をいう語。
おやざと
おやざと [2][0] 【親里】
親もと。実家。嫁や婿養子,住み込みの奉公人などが,親の家をさしていう語。
おやしお
おやしお [0] 【親潮】
日本列島の東岸を,北から南に向かって流れる寒流。ベーリング海から千島列島に沿って南下して北海道の東岸にいたり,金華山または房総沖で黒潮と出合う。栄養塩・プランクトンに富み,流域は世界有数の漁場。千島海流。
→黒潮
おやしお
おやしお【親潮】
the Kurile Current.
おやしらず
おやしらず [3] 【親知らず】
(1)本当の親を知らないこと。また,そういう子。
(2)第三大臼歯のこと。ヒトの歯のうちで最も遅く生える。知歯(チシ)。ちえ歯。
おやしらず
おやしらず 【親不知】
新潟県南西端の,飛騨(ヒダ)山脈の北端が日本海に落ち込む,崖(ガケ)の切り立ったところ。青海町市振(イチブリ)と外波(トナミ)との間にあり,古来,北陸道の最難所。街道が波打ち際を通っているため,寄せ返す波の間に細道を走り抜けねばならず,親は子を,子は親を顧みるいとまがなかったことからの称という。親不知子不知(オヤシラズコシラズ)。
おやしらず
おやしらず【親知らず】
[歯]a wisdom tooth.
おやしろ
おやしろ 【親代】
「親代(ガ)わり」に同じ。「殿の二歳の時より家安―と成つて/盛衰記 20」
おやじ
おやじ [0] 【親字】
⇒親文字(オヤモジ)
おやじ
おやじ [0][1] 【親父・親爺・親仁】
〔「親父(オヤチチ)」の転という〕
(1)父親を親しんで呼ぶ語。
⇔おふくろ
「うちの―」「君の―」
〔主として男性が仲間うちで用いる〕
(2)職場などで,自分の上長を親しんでいう語。「―さんが呼んでるぞ」
(3)店などの主人。「酒屋の―」
(4)年取った男性を親しんで,あるいは見下していう語。「坊主頭の北角の―が/雁(鴎外)」
(5)北海道で,ヒグマの俗称。山おやじ。
(6)江戸時代の廻船乗組の役名。船方三役の一。舵取りを担当,また水夫(カコ)を指揮して船内作業にあたる。親司。
(7)夫。「汝(ウヌ)が―は生きて居るはい/五重塔(露伴)」
おやじ
おやじ【親父】
(one's) father[daddy];→英和
one's employer (主人);the boss (親分・上司).→英和
おやじ
おや・じ 【同じ】 (形シク)
〔上代語〕
形容詞「おなじ」に同じ。「人言の繁きによりてまを薦(ゴモ)の―・じ枕は我(ワ)はまかじやも/万葉 3464」
〔(1)連体修飾語としては「おやじき」ではなく,「おやじ」の形が用いられた。(2)上代では「おやじ」と同義の語に「おなじ」があり,いずれが当時普通に用いられたか明らかでない〕
おやじがた
おやじがた [0] 【親仁形・親仁方】
歌舞伎で,男の老人の役。親仁役。
おやじち
おやじち [0][2] 【親質】
小さな質屋が大きな質屋に資金の融通を求めるため提供する質物。
おやじゃひと
おやじゃひと オヤヂヤ― 【親者人】
〔親である人の意。「者」は当て字〕
親。おやじゃもの。「―はなんとしてゐらるるぞ/狂言・武悪」
おやじゃもの
おやじゃもの オヤヂヤ― 【親者者】
「親者人(オヤジヤヒト)」に同じ。「あの―にあうた,中々の事ぢや/狂言・武悪」
おやじゅうだい
おやじゅうだい [3] 【親重代】
先祖代々伝わっていること。また,その物。重代。親代々。「―の刀」
おやす
おや・す 【生す】 (動サ四)
(1)はやす。生いしげらせる。「髪の長さ百丈ばかりに―・して/御伽草子・富士人穴」
(2)陰茎を勃起(ボツキ)させる。「馬めが,彼の物を―・してをりけるを/咄本・昨日は今日」
おやす
おや・す ヲヤス 【瘁す】 (動サ四)
〔「おゆ(瘁)」の他動詞形〕
毒気にあてて人を弱らせる。衰弱させる。「新羅(シラギ)は…我が黎民(オオミタカラ)を―・し害(ヤブ)り/日本書紀(欽明訓)」
おやすい
おやす・い [0] 【お安い】 (形)
(自分にとって)わけない。簡単だ。たやすい。他人から何かを依頼された時にいう。「―・い御用だ」「そんなのは―・いことだ」
おやすみ
おやすみ [0] 【御休み】
(1)休暇・休日・休業を丁寧にいう語。休暇。休日。休業。「学校は明日から―です」
(2)その人を敬って寝ることをいう語。「別室で―になっていらっしゃいます」
(3)〔「お休みなさい」の略〕
寝るときの挨拶(アイサツ)の言葉。
おやすみ
おやすみ【お休み】
[休日]a holiday[vacation];→英和
[挨拶]Good night.
おやすみなさい
おやすみなさい 【御休みなさい】 (連語)
寝るときの挨拶(アイサツ)の言葉。
おやだいだい
おやだいだい [3] 【親代代】
先祖代々受け継いできたこと。親重代。「―の医者」
おやだつ
おやだ・つ 【親立つ】 (動タ四)
親らしくある。「心もゆかぬと―・つ人のいひたるに/和泉式部集」
おやだま
おやだま【親玉】
a boss;→英和
a chief;→英和
a head.→英和
おやだま
おやだま [0] 【親玉】
(1)一つの集団における中心的な人物の俗な言い方。親分。ボス。「泥棒の―」
(2)数珠の中心となる最も大きな玉。
(3)芝居の座頭(ザガシラ)・立者(タテモノ)などをほめて呼ぶ語。特に,四世以降の市川団十郎の称。
おやだんな
おやだんな 【親旦那】
父親たる旦那。大旦那。「御家の若旦那,殿様よりお小姓に召出され,―御同道で只今はお江戸に/浄瑠璃・薩摩歌」
→若旦那
→小旦那
おやつ
おやつ【お八つ】
refreshments;a snack (軽食);→英和
afternoon[three-o'clock]tea.
おやつ
おやつ [2] 【御八つ】
〔八つ時(午後三時頃)に食べることから〕
午後に食べる間食。お三時。「―にする」
おやづる
おやづる [0][2] 【親蔓】
つる性草本植物の主幹となる茎。
おやといがいこくじん
おやといがいこくじん オヤトヒグワイコクジン [8] 【御雇外国人】
幕末から明治前期,欧米の学問・技術・産業・政治制度などを急速に取り入れるため政府が雇った外国人。アトキンソン(英)・ボアソナード(仏)・ベルツ(独)・クラーク(米)・ロエスレル(独)などが有名。
おやとりことり
おやとりことり [2] 【親取り子取り】
子供の遊戯の一。一人を鬼,一人を親とし,ほかは子として親の後ろに数珠(ジユズ)つなぎになり,鬼は最後尾の子を捕まえようとし,親は両手を広げてこれを妨げる。親取ろ子取ろ。
おやどけい
おやどけい [3] 【親時計】
学校・会社・駅などの電気時計で,多くの子時計を動かすもとになる時計。一定の間隔で信号電流を送り出して子時計の針を進める。
おやどり
おやどり [2] 【親鳥】
親である鳥。
おやなぎ
おやなぎ ヲヤナギ 【小柳】
姓氏の一。
おやなぎしげた
おやなぎしげた ヲヤナギ― 【小柳司気太】
(1870-1940) 漢学者・道教研究家。新潟県生まれ。学習院教授。主著「東洋思想の研究」「老荘の思想と道教」
おやなし
おやなし【親無し】
parentless;orphaned.〜子 an orphan;→英和
a parentless child.
おやなし
おやなし [0] 【親無し】
親がいないこと。また,そうした子供。親無し子。みなしご。
おやなしむじんこう
おやなしむじんこう [6] 【親無し無尽講】
親(講元)を決めないで,講員全部が平等の権利と義務をもって行う無尽講。
⇔親無尽講
おやにらみ
おやにらみ [3] 【親睨】
スズキ目の淡水魚。全長10センチメートルほど。体は長卵形で側扁する。体色は灰褐色で,目を中心に暗赤色の放射状の縞(シマ)があり,にらんでいるような顔つきにみえる。また,鰓蓋(エラブタ)の後縁に目と同大の暗緑色の円紋がある。観賞魚。九州・四国・関西以西の河川の上・中流の流れの緩やかな清流に分布。ヨツメ。カワメバル。
おやねじ
おやねじ [0][3] 【親螺子】
旋盤のベッドの側面にある,ねじのついた軸。ねじ切り作業の際,エプロン台の歯車装置とかみ合い,往復台を自動的に移動する。
おやばか
おやばか [0] 【親馬鹿】
子供がかわいいあまり,子の欠点に気づかなかったり,過大な評価をすること。また,そういう親。「―にも程がある」「―ちゃんりん,そば屋の風鈴」
おやばしら
おやばしら [3] 【親柱】
高欄や階段の手摺りなどの端または曲がり角にある太い柱。
おやばなれ
おやばなれ [3] 【親離れ】 (名)スル
子供が成長して,親を頼りにしなくなること。子供が自立すること。乳(チ)離れ。
おやばら
おやばら 【親腹】
母とその娘をともに妻とした場合に,その母親の方から生まれた子。
⇔娘腹
「―の御子をば五の宮,女腹(ムスメバラ)の御子をば六宮とて/栄花(初花)」
おやびき
おやびき [0] 【親引き】
〔「親引け」とも〕
(1)入札で,売り主が品物を買い戻すこと。
(2)公社債の発行に,引き受け銀行が全部を市場に出すことなく一部を自ら保有すること。
(3)株式の公募の際,発行会社と証券会社の間で,あらかじめ特定の者に株式を売り渡すことを取り決めること。一定の率以内に制限されている。
おやびけ
おやびけ [0] 【親引け】
「親引き」に同じ。
おやびと
おやびと 【親人】
親である人。親。「―の御身の上心にかかり候故/浄瑠璃・太功記」
おやふこう
おやふこう [3][4] 【親不孝】 (名・形動)スル
(1)親を大切にしなかったり,親を悲しませる・こと(さま)。また,そのような人。
⇔親孝行
「さんざん―(を)する」「―な息子」「―者」
(2)「親不孝相場」の略。
おやふこう
おやふこう【親不孝】
⇒不孝(ふこう).
おやふこうそうば
おやふこうそうば [6] 【親不孝相場】
増資により発行された新株(子株)が旧株(親株)よりも割高な相場のこと。親不孝。
おやぶね
おやぶね [0] 【親船】
(1)何隻かの子船を従え,食料・燃料などの補給をする大きな船。母船。
(2)伝馬船を搭載する大型船の場合,伝馬船を子に見立てた本船の別名。
おやぶね
おやぶね【親船】
⇒母船
おやぶね=に乗ったよう
――に乗ったよう
信頼できるものに頼って安心していられるさま。大船に乗ったよう。
おやぶん
おやぶん【親分】
a boss;→英和
a chief;→英和
a ringleader.→英和
〜肌の of bossy disposition.〜風を吹かす be bossy.
おやぶん
おやぶん [1][2] 【親分】
(1)徒党を組む者のかしら。特に,侠客・博徒などの首領。親玉。
⇔子分
「やくざの―」「清水の次郎長―」
(2)面倒見がよく親のように頼りになる人。「―肌(ハダ)」
(3) [0]
縁談・奉公などの時に結ぶ仮の親子関係の親。
⇔子分
「伯母聟ながらそなたの―/浄瑠璃・宵庚申(中)」
おやべ
おやべ ヲヤベ 【小矢部】
富山県西部,小矢部川中流域の市。近世,河港・宿場町として発達。紡績・ゴム工業や窯業が盛ん。
おやべがわ
おやべがわ ヲヤベガハ 【小矢部川】
両白山地を水源とし,砺波(トナミ)平野の西部を北東流する川。小矢部市や高岡市を流れ,富山湾に注ぐ。
おやぼね
おやぼね [0] 【親骨】
扇の両端の太い骨。
⇔子骨
おやま
おやま ヲヤマ [1][2] 【女形・女方・御山】
〔江戸初期に小山次郎三郎が使った遊女の人形から出た語という。→おやま人形〕
(1)歌舞伎で女役を演ずる男性の役者。また操り人形で,女役の人形。おんながた。
(2)(上方で)遊女のこと。「あの上手な絵書殿によい―を十人程書いてもらひ/浄瑠璃・反魂香」
おやま
おやま [0] 【御山】
(1)山の尊称。特に,山中に神仏がまつられたり,修行場があったりする山の尊称。
(2)奈良県大峰山。また,そこに参詣すること。「俗体ながら数度(スド)の―/浄瑠璃・油地獄(中)」
(3)山伏(ヤマブシ)のこと。
おやま
おやま【女形】
an actor who plays women's parts.〜に扮する act in a woman's role.
おやま
おやま ヲヤマ 【小山】
姓氏の一。中世,下野国の守護を世襲する。藤原秀郷流で,都賀郡小山荘を本拠とした。
おやま
おやま ヲヤマ 【小山】
(1)栃木県南部の市。もと日光街道の宿場町。鉄道交通の要地で,機械・金属工業などが立地。
(2)静岡県東部,駿東郡の町。酒匂川(サカワガワ)上流域を占め,神奈川県境に足柄峠がある。須走(スバシリ)から富士登山道が通じる。
おやまあ
おやまあ [1] (感)
意外な事に出合ったり驚いたりしたときに発する語。「―,よくぞごぶじで」
おやまがた
おやまがた ヲヤマ― [0] 【女形形・女形方】
もっぱら女性を演ずる男の役者。おやま。
おやまぐるい
おやまぐるい ヲヤマグルヒ 【御山狂ひ】
遊女ぐるい。「女房子供の身の皮はぎ,其の金で―/浄瑠璃・天の網島(中)」
おやまけんじ
おやまけんじ ヲヤマ― 【御山見じ】
遊女見物。「いかな家にも走り出て,―と目をつける/浄瑠璃・淀鯉(上)」
おやまさり
おやまさり [3] 【親勝り】 (名・形動)[文]ナリ
子供が親よりも人物・才能などですぐれている・こと(さま)。また,そのような子。「―の器量よし」
おやますずめ
おやますずめ [4] 【御山雀】
イワヒバリの別名。
おやまだ
おやまだ ヲ― 【小山田】
山間にある田。「―の苗代水はひきながら春は心にえこそ任せね/基俊集」
おやまだ
おやまだ ヲヤマダ 【小山田】
姓氏の一。
おやまだともきよ
おやまだともきよ ヲヤマダ― 【小山田与清】
⇒高田(タカダ)与清
おやまにんぎょう
おやまにんぎょう ヲヤマ―ギヤウ [4] 【女形人形】
(1)少女の形に作った人形。
(2)江戸初期,承応(1652-1655)頃,人形遣い小山次郎三郎が江戸の操り人形芝居で使った遊女人形。[嬉遊笑覧]
おやまのたいしょう
おやまのたいしょう [5] 【御山の大将】
(1)子供の遊びの一。小高い所や盛り土などの頂上を互いに独り占めしようと争う遊び。「―われ一人」
(2)仲間内や狭い範囲の人たちの間で一番偉そうに得意顔に振る舞うこと。「―になる」
おやまのたいしょう
おやまのたいしょう【お山の大将】
a cock of the walk.→英和
〜になる boss it over other people.
おやまばやし
おやまばやし 【飾山囃子】
秋田県仙北郡角館町神明社の陰暦八月六日の祭礼に行われる歌舞。飾山と呼ぶ山車(ダシ)を引き,その上で独特の囃子や娘の手踊りがある。
おやみ
おやみ ヲ― 【小止み】
雨や雪が少しの間やむこと。「春雨のそぼふる空の―せず/新古今(春下)」
おやみだし
おやみだし [3] 【親見出し】
辞書の見出しのうち,子見出しを従えているもの。親項目。
→子見出し
おやみない
おやみな・い ヲヤミ― [4] 【小止み無い】 (形)[文]ク をやみな・し
少しの間も中断することがない。「雨が―・く降る」
おやむ
おや・む ヲ― 【小止む】 (動マ四)
(1)(雨・雪などが)少しの間やむ。「徒然と身を知る雨の―・まねば/源氏(浮舟)」
(2)少しの間やめる。とぎれる。「女房など…泣けば,講師はあきれつつ―・みがちなり/栄花(玉の飾)」
おやむじんこう
おやむじんこう [4] 【親無尽講】
親(講元)のある無尽講。親に第一回の落札の権利を与え,その代わり講の世話役を務めさせる。親無尽。
⇔親無し無尽講
おやめく
おやめ・く 【親めく】 (動カ四)
親のように振る舞う。「まことに―・きてあつかひ給ふ/源氏(帚木)」
おやもじ
おやもじ [3][0] 【親文字】
辞書類,特に漢和辞典で見出しとして掲げる文字。熟語をつくるもとになる漢字。親字。
おやもと
おやもと【親許へ帰る(を去る)】
go (leave) home.
おやもと
おやもと [0] 【親元・親許】
親の住んでいる所。「―を離れて暮らす」
おやもとみうけ
おやもとみうけ [5] 【親許身請け】
芸者・娼妓に身を売った娘を,親が金を払って買い戻すこと。
おやゆずり
おやゆずり [3] 【親譲り】
(体質・性格・財産などを)親から受け継ぐこと。また,そのもの。「―の長身」「―の無鉄砲」「―の財産」
おやゆずり
おやゆずり【親譲りの】
inherited (from one's parents);hereditary.→英和
〜の財産 family property.
おやゆび
おやゆび [0] 【親指】
(1)手足の五本の指の一。五本の端にあって最も太い指。手の場合は,他の四本とやや離れていて対向させられる。拇指(ボシ)。
(2)〔(1)で示すところから〕
一家の主人・亭主や親方のこと。「おらが内なんざあ―が是式(コレシキ)といふもんだから/滑稽本・浮世風呂 3」
おやゆび
おやゆび【親指】
the thumb;→英和
the big toe (足の).
おやゆびこぞう
おやゆびこぞう 【親指小僧】
〔原題 (ドイツ) Daumesdick〕
グリムの童話。百姓夫婦が祈って授けられた親指ほどの小さな男の子の物語。見せ物に売られるが,さまざまな冒険ののち夫婦のもとへ帰って来る。
おやゆびひめ
おやゆびひめ 【親指姫】
〔原題 (デンマーク) Tommelise〕
アンデルセンの童話。チューリップの花から生まれた小さな姫の物語。
おやんなさいやし
おやんなさいやし
〔「おやりなさいまし」の転〕
■一■ (名)
〔■二■から転じた語〕
乞食。「―が来たやうだ/滑稽本・浮世風呂 2」
■二■ (連語)
乞食のいう言葉で,「お恵み下さい」の意。「女こじきども大ぜい『―な。おやんなさいし』/洒落本・船頭部屋」
おゆ
お・ゆ ヲユ 【瘁ゆ・瘼ゆ】 (動ヤ下二)
病み衰える。弱る。「神倭伊波礼毘古命(カムヤマトイワレビコノミコト)にはかに―・えまし/古事記(中)」
おゆ
お・ゆ 【老ゆ】 (動ヤ上二)
⇒おいる
おゆどの
おゆどの [0] 【御湯殿】
(1)内裏清涼殿の西庇(ニシビサシ)の北にあって,天子が湯浴みをする部屋。
→清涼殿
(2)「御湯殿の儀式」の略。「―は酉の時とか/紫式部日記」
(3)湯浴みや湯をわかすのに奉仕する役。「―は宰相の君,御むかへ湯大納言の君/紫式部日記」
おゆどののうえ
おゆどののうえ 【御湯殿の上】
清涼殿の御湯殿と廊下を隔てた一室の称。御湯殿のことをつかさどる女官のいる所で,食事の調度などが置かれた。また,宮中以外の,貴人の殿舎の御湯殿近くにある侍女の詰め所をもいった。
→清涼殿
おゆどののうえのにっき
おゆどののうえのにっき オユドノノウヘ― 【御湯殿上日記】
内裏清涼殿内の御湯殿の上に伺候する女官たちが書き継いだ仮名書き日記。室町中期から江戸末期までのものが伝存する。女房詞を多く交え,宮中内外の諸事動静を伝えている。御湯殿上記。御湯殿記。
おゆどののぎしき
おゆどののぎしき 【御湯殿の儀式】
皇子に産湯(ウブユ)を使わせる儀式。普通,湯殿は里方の寝殿に設け,朝夕二回,七日間行う。湯殿の外では読書・鳴弦・散米などの儀が行われた。御湯殿始め。
おゆどのはじめ
おゆどのはじめ 【御湯殿始め】
(1)「御湯殿の儀式」に同じ。
(2)鎌倉時代以降武家で行われた,正月に初めて湯殿を開いて入浴する儀式。湯殿始め。湯始め。
おゆび
おゆび 【拇】
(1)〔「おおゆび(大指)」の転〕
親指。「膏薬を…―の腹にまんまと塗り/狂言・膏薬煉(虎寛本)」
(2)「および(指)」に同じ。ゆび。「我が両眼を左手の―にてつよくとらへ/読本・雨月(夢応の鯉魚)」
おゆみのしんじ
おゆみのしんじ [5] 【御弓の神事】
神社で,祓(ハラエ)などのために,神官が神前で弓を射る儀式。その当たった矢数により,一年の天候や作物の出来具合などを占う。蟇目(ヒキメ)の神事。奉射(ブシヤ)の神事。御結(ミケツ)。弓祈祷(ユミギトウ)。
おゆみはじめ
おゆみはじめ [4] 【御弓始め】
中世以降,毎年正月に幕府で行われた弓を射る儀式。
おゆらく
おゆらく 【老ゆらく】
〔「老ゆ」のク語法〕
老いること。おいらく。「君が日にけに―惜しも/万葉 3246」
おゆらそうどう
おゆらそうどう 【お由良騒動】
江戸後期,薩摩藩主の襲封をめぐり,藩主島津斉興(ナリオキ)の長男斉彬(ナリアキラ)擁立派と妾由良の子久光擁立派が争った御家騒動。斉彬派が多数処罰されたが,西郷隆盛・大久保利通らの尽力,老中阿部正弘の手による斉興の引退により,斉彬が襲封。高崎崩れ。
おゆわり
おゆわり [0] 【御湯割り】
焼酎(シヨウチユウ)・ウイスキーなどを湯で薄めること。また,そうした飲み物。
およがす
およが・す [3] 【泳がす】 (動サ五[四])
(1)ひそかに監視しながら自由に行動させておく。「容疑者を―・す」
(2)遊里で,客を遊蕩に深入りさせる。「教へおかれし客を―・し/浮世草子・禁短気」
およがせる
およが・せる [4] 【泳がせる】 (動サ下一)
(1)体などをゆらゆらさせる。「体を―・せる」
(2)「泳がす{(1)}」に同じ。「しばらく自由に―・せておく」
およぎ
およぎ【泳ぎ】
swimming.→英和
〜に行く go swimming[for a swim].〜のじょうず(へた)な人 a good (poor) swimmer.
およぎ
およぎ [3] 【泳ぎ】
泳ぐこと。水泳。泳ぎ方。[季]夏。「―に行く」「―が上手だ」
およぎまわる
およぎまわ・る [5] 【泳ぎ回る】 (動ラ五[四])
(1)あちこち泳いで移動する。「魚の群れが―・る」
(2)世の中を巧みに渡り歩く。「芸能界を―・る」
およぐ
およ・ぐ [2] 【泳ぐ・游ぐ】 (動ガ五[四])
〔古くは「およく」と清音か〕
(1)人・動物などが,手足やひれを動かして水面や水中を移動する。「海で―・ぐ」「川を―・いで渡る」「鹿は三四許(バカリ)―・ぎて渡りける/今昔 23」
(2)うまく世の中で活動する。巧みに世を渡る。「政界を巧みに―・ぐ」
(3)人ごみの中で,人をかき分けて進む。「群集の中を―・いでつき進む」
(4)よろめいて空(クウ)をかくようなかっこうになる。また,ゆれる。「体が―・ぐ」
(5)遊興に深入りする。「自身陥(ハ)まつて―・ぎ出すものなり/浮世草子・禁短気 5」
[可能] およげる
およぐ
およぐ【泳ぐ】
swim <across a river> ;→英和
have a swim.からだが〜 lose one's balance (競技などで);totter.→英和
およしお
およしお 【老男】
〔「およし」は「老ゆ」から派生した形容詞形〕
年取った男。老人。「かく行けば人に憎まえ―はかくのみならし/万葉 804」
およすく
およす・く (動カ下二)
〔連用形「およすけ」の例のみみられる〕
(1)子供が成長する。「この世の物ならず清らかに―・け給へれば/源氏(桐壺)」
(2)おとなびる。ませる。「まだきに―・けてざれありき給ふ/源氏(乙女)」
(3)老人めく。地味である。「昼はことそぎ,―・けたる姿にてもありなん/徒然 191」
〔「すく」の清濁は未詳で,「およすく」「およずく」「およすぐ」のいずれか不明〕
およすけ
およすけ
〔動詞「およすく」の連用形から〕
(1)年長であること。「こよなきほどの御―なり/栄花(玉のむら菊)」
(2)老成していること。「道良は―ものなり/著聞 18」
およずれ
およずれ オヨヅレ 【妖】
「およずれごと」に同じ。「人そ言ひつる―か/万葉 420」
およずれごと
およずれごと オヨヅレ― 【妖言】
根拠のない,人を迷わすうわさ。およずれ。「たはことか―か/万葉 1408」
およそ
およそ【凡そ】
(1) about[some,around] <fifty books> (約);→英和
nearly;→英和
roughly;approximately.→英和
(2) entirely (まったく);→英和
all <nonsense> .→英和
〜…するくらいなら if <you do> at all.
およそ
およそ [0] 【凡そ】
〔「おおよそ」の転〕
■一■ (名)
物事の大体のありさま。あらまし。おおよそ。「犯人の―の見当はついている」「―の見通し」「事件の―がわかった」
■二■ (副)
(1)大体のところ。約。「駅から―五百メートル」
(2)話を切り出す時に用いる。そもそも。一体。「―人間として生まれた以上,…」
(3)(主に否定的な表現を伴って)まったく。「政治とは―縁がない」
およなが
およなが 【御夜長】
〔宮中で天皇の御膳のお下がりを女官が夜食に食べたことから〕
夜食。「―を仕舞てから参じますと/滑稽本・浮世風呂 2」
およば∘ない
およば∘ない 【及ばない】 (連語)
…するまでもない。…する必要がない。及ばぬ。「わざわざ来るに(は)―∘ない」「心配するには―∘ない」
→およぶ
およばずながら
およばずながら【及ばず乍ら】
<I will do> what little <I> can.
およばずながら
およばずながら [5][0] 【及ばず乍ら】 (副)
十分ではないが。ゆきとどかないが。人の手助けなどする時,謙遜して使う。「―全力を尽くします」
およばれ
およばれ [2] 【御呼ばれ】
他人から御馳走などに招待されること。「―にあずかり光栄至極」「今夜は―だ」
および
および [0] 【御呼び】
相手を敬って呼ぶことを丁寧にいう語。「社長が―です」「先生を―する」
および
および 【指】
ゆび。「―の血して書きつけける/伊勢 24」
および
および [0][1] 【及び】
■一■ (接続)
(名詞や名詞と同じ資格をもつ句に付く)並べて挙げる時用いる。並びに。かつ。…も…も。「東京―大阪で開く」「会館の運営―管理」
〔法令用語では,「及び」は小さな段階の語句を併合するのに用い,「ならびに」は大きな段階の語句の併合に用いる。漢文訓読に由来する語〕
■二■ (名)
およぶこと。とどく限り。「これも心の―はいかでかおろかに侍らん/海人刈藻」
および
および【及び】
and;→英和
as well (as).
および=でない
――でな・い
だれからも招かれない。必要とされない。皮肉やからかいの意を込めていう。お呼びじゃない。「三味線の弾けない芸者なんて―・い」
および=もつか∘ない
――もつか∘ない
勝ることはおろか,同等になることもできない。とてもかなわない。
およびがたい
およびがた・い [5] 【及び難い】 (形)[文]ク およびがた・し
それと同等になることがきわめて難しい。かなわない。「常人の―・い発想」
およびごし
およびごし [0] 【及び腰】
(1)腰をなかば浮かし,上半身をかがめた不安定な姿勢。
(2)自信がなくおどおどしているようす。「―で交渉する」
およびごし
およびごし【及び腰になる】
bend[lean]forward.〜である be hesitant[indecisive].
およびたて
およびたて [0] 【御呼び立て】 (名)スル
わざわざ呼び出すことを丁寧にいう語。「―してすみません」
およびなし
およびな・し 【及び無し】 (形ク)
力が及ばない。不十分だ。到底不可能だ。「いと―・く,心尽くさざらんかきまぜのほどは/浜松中納言 3」
およぶ
およ・ぶ [0][2] 【及ぶ】 (動バ五[四])
(1)ある動きやその影響が伝わっていって,ある離れた所にまで達する。「近代文明の―・ばぬ未開の地」「わが身に被害が―・ぶ」「君にまで迷惑が―・ぶとは思わなかった」
(2)範囲が次第に広がって,ある点にまで達する。「北海道から中部地方に―・ぶ広い地域での地震」「話題が戦時中のことに―・ぶ」
(3)ある数量・時刻・段階に達する。「前後一〇回に―・ぶ折衝」「会議はしばしば深夜に―・んだ」「この期に―・んで中止と言われても困る」
(4)能力・地位・実績などの程度が,ある水準に達する。匹敵する。「彼の芸はまだ師匠には遠く―・ばない」「体力では彼の足元にも―・ばない」
(5)ある範囲全体に行き渡る。「あんな結末を迎えるとは全く想像も―・ばなかった」「私も力の―・ぶ限り協力いたします」
(6)届く。何とかすることができる。「―・ばぬ恋」「くやしがっても―・ばない」
(7)事態が進展していって,そういう状態にまでなる。「酔っぱらって乱暴狼藉に―・んだ」「ついに犯行に―・ぶ」
(8)多く「…するには及ばない」の形で,…する必要がない,…しなくてよい,の意を表す。「自分で行くには―・ばない」「いえ,それには―・びません」「言うにや―・ぶ」
(9)体を伸ばして届かせる。「枕上なる扇,わが持たるして―・びてかきよするが/枕草子 36」
[慣用] 言うに及ばず・一議に及ばず・是非に及ばず・力及ばず
およぶ
およぶ【及ぶ】
reach (達する);→英和
amount[come up] <to a million yen> ;→英和
extend <to,over> ;→英和
cover.→英和
及ばない (1) do not reach (達しない);fall short <of> .(2) be inferior <to> (匹敵しない);be no match <for> .(3) need not <do> (必要がない);do not have to <do> .
〜かぎりのことをする do everything in one's power.
およぼす
およぼ・す [3][0] 【及ぼす】 (動サ五[四])
(1)ある作用・影響・恩恵などが達するようにする。行きわたらせる。「生徒に良い影響を―・す」「他人に迷惑を―・す」「利益を万人に―・す」
(2)ある状態に立ち至らせる。「我らが一類を悉く滅亡に―・ぼすを憐ませられい/天草本伊曾保」
[可能] およぼせる
およぼす
およぼす【及ぼす】
exert <influence on> .→英和
おより
おより [0] 【御寄】
「御寄講(オヨリコウ)」の略。
およりこう
およりこう [0] 【御寄講】
浄土真宗の信徒が,親鸞の報恩や念仏のために信徒の家に大勢より集まって行う法会(ホウエ)。遊びの方が主になることもあった。お霜月。おより。
およる
およる 【御夜・御寝】
その人を敬って寝ることをいう語。おやすみ。「御所もいまだ―にもならせおはしまさず/弁内侍日記」
およる
およ・る 【御寝る】 (動ラ四)
「寝る」の尊敬語。おやすみになる。「晦日の夜から昨夜迄案じて一目も―・らず/浄瑠璃・生玉心中(中)」
およんなる
およんな・る 【御寝んなる】 (動ラ四)
〔「およるなる」の転〕
おやすみになる。およる。
⇔おひんなる
おら
おら 【己】 (代)
一人称。おれ。おいら。「―が所のかかさんときちやあ/滑稽本・浮世風呂 2」
〔男性が用いるぞんざいな言い方の語であるが,近世江戸語では町人の女性も用いた〕
おらがはる
おらがはる 【おらが春】
俳文俳句集。一巻一冊。小林一茶作。1852年刊。1819年一茶五七歳の元旦から同年12月29日までの,一年間の感想・見聞・発句などを収めた一茶晩年の代表作。
おらが春
おらがはる 【おらが春】
俳文俳句集。一巻一冊。小林一茶作。1852年刊。1819年一茶五七歳の元旦から同年12月29日までの,一年間の感想・見聞・発句などを収めた一茶晩年の代表作。
おらっち
おらっち 【俺達】 (代)
〔「おらたち」の転〕
一人称。卑俗な男性語。おいらっち。「風が悪いと思つて,―には隠すの��/歌舞伎・四谷怪談」
おらてがま
おらてがま ヲラテガマ 【遠羅天釜】
江戸中期の仮名法語集。1749年刊。白隠慧鶴(エカク)著。三巻。白隠禅の中心思想を平易に述べたもの。
おらぶ
おら・ぶ 【叫ぶ・哭ぶ】 (動バ四)
大声でさけぶ。わめく。「後れたる菟原壮士(ウナイオトコ)い天仰ぎ叫び―・び/万葉 1809」
おらん
おらん ヲ― [1] 【雄蘭】
スルガランの別名。
おり
おり ヲ― [1] 【汚吏】
不正なことをする役人。「明君賢相の世にても,暴君―の時にても/文明論之概略(諭吉)」
おり
おり ヲリ 【折(り)】
■一■ [2] (名)
(1)折ること。また,折ったもの。
(2)薄い板を折り曲げて作った箱。折り箱。「弁当を―に詰める」
(3)製本で,ページが正しい順序になるように,印刷された紙を折り畳む作業。また,その折り畳んだもの。折り本。
(4)横に長く二つ折りにした料紙。連歌・連句に用いた。
(5)時節。時季。「酷寒の―お体にお気をつけ下さい」
(6)機会。その時。「帰郷した―に旧友に会う」「―をみて話す」
(7)幾度も繰り返すこと。「八塩―の酒/古事記(上訓)」
(8)折り目。「衣のすその―までも/右京大夫集」
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)折り箱に入れたものや折り詰めにしたものなどを数えるのに用いる。「菓子二―」「鰹節一―」
(2)折り重ねたものを数えるのに用いる。「半紙一―」
おり
おり [2] 【織(り)】
糸を布に織ること。また,織った物。織り具合。「手―」「―がしっかりしている」
おり
おり【織り】
fabric;→英和
texture.→英和
おり
おり ヲリ [2] 【檻】
危険な動物や罪人などを中に入れて逃げられないようにした囲い,あるいは部屋。
おり
おり【澱】
dregs;→英和
<coffee> grounds;sediment (沈殿した).→英和
おり
お・り ヲリ 【居り】 (動ラ変)
⇒おる(居)
おり
おり【折】
(1) a chip box (箱).
(2) time (時);→英和
an occasion (場合);→英和
an opportunity (機会).→英和
〜よく(悪く) (un)fortunately;(un)luckily.〜にふれて occasionally.→英和
〜があり次第…する take the first opportunity to do.
おり
おり【檻】
a cage (猛獣の);→英和
a pen (家畜の);→英和
a cell (監房).→英和
おり
おり [0] 【澱】
液体の中に沈んで底にたまった滓(カス)。
おり=に触(フ)れ
――に触(フ)れ(て)
機会があるごとにいつも。「―言う」
おり=もあろうに
――もあろうに
よりによってこんな時に。都合の悪い時に。「―こんな時に風邪をひくとは」
おり=も折
――も折(とて)
ちょうどその時。
おり∘そう
おり∘そう (連語)
〔「御入り候(ソウロウ)」の転〕
(1)「ある」「いる」の尊敬語。「周昌桀紂で―∘さふと云ふたぞ/蒙求抄 2」
(2)「行く」「来る」の尊敬語。「今まゐりあれへ―∘さひ―∘さひと申さるるならば/狂言・今参」
おりあい
おりあい【折り合い】
(a) compromise (妥協);→英和
(an) agreement.〜がつく come to terms <with> ;reach an understanding <with> .→英和
〜が良い(悪い) be on good (bad) terms <with> .〜をつける make a compromise;settle <a matter> .→英和
おりあい
おりあい ヲリアヒ [0] 【折(り)合い】
(1)人と人との関係。「嫁と姑との―が悪い」
(2)互いに譲り合って一致点をみつけること。「―をつける」「二人の間で―がつく」
(3)連句で,長句のとめの字と,短句の中のとめの字とが同じであること。「てにをは」でとめる場合,避けるべきこととされる。体言の場合にはかまわない。
おりあう
おりあ・う ヲリアフ 【居り合ふ】 (動ハ四)
(1)居合わせる。
(2)しずまりおちつく。おさまる。[ヘボン]
おりあう
おりあう【折り合う】
get on[along]well <with> ;come to terms <with> ;compromise <with> .→英和
おりあう
おりあ・う ヲリアフ [3][0] 【折(り)合う】 (動ワ五[ハ四])
(交渉などで)互いに譲り合って話がまとまる。「値段が―・わない」
[可能] おりあえる
おりあお
おりあお 【織襖】
浮き織りや二重(フタエ)織物で作った狩衣(カリギヌ)。
おりあがる
おりあが・る [4] 【織り上(が)る】 (動ラ五[四])
織って仕上がる。「注文した帯が―・ってきた」
おりあげ
おりあげ ヲリ― [0] 【折(り)上げ】
曲線状の支輪や蛇腹などを用いて,天井の中央部を周囲より高くすること。また,そのように作った天井。
おりあげてんじょう
おりあげてんじょう ヲリ―ジヤウ [5] 【折(り)上げ天井】
折り上げにした天井。
おりあげる
おりあ・げる [4] 【織り上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 おりあ・ぐ
織って仕上げる。「一年かけて―・げた帯」
おりあし
おりあ・し ヲリ― 【折悪し】 (形シク)
時機が悪い。「又仕うまつる人もなきに,―・しき御悩みかな/源氏(総角)」
→折悪しく